JP2005532269A - 細胞分化の誘発方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ペプチド誘導体を細胞分化の誘発剤として使用する細胞分化の誘発方法、とりわけ、抗癌非細胞毒療法におけるその使用に関する。
従って、細胞分化の特異的または非特異的誘発双方の薬剤についての研究は、抗癌非細胞毒療法に対する新規な試みの1つである。
“細胞分化の誘発”下においては、種々の理由により喪失または低下した下記の機能を再生する(または駆使する)種々の物質の能力は、平均化される:細胞の正常な細胞サイクルの通過、生物学的に活性な致命的に重要な物質の細胞内での合成。
作用機序がある特定の細胞機能に関連してなく幾つかのパラメーターによって細胞の分化を生じさせ得る物質または化合物は、非特異性分化誘発剤に帰属し得る。
レチノイド類またはα-2-インターフェロンを投与することによって腫瘍細胞の分化を誘発させる方法は、知られている [Cancer Res., 40, 2245-3350, 1980]。
細胞分化誘発剤のポリトランスレチノイン酸(PTRA)は、急性前骨髄球性白血病の誘発後の寛解または寛解後治療を長引かせる薬剤として使用されている。レチノイン酸誘導体に影響されるような細胞分化は、腫瘍細胞増殖の安定化に至る [Abelev G.I. Differentiation and tumor phenotype in cells of leukoses and lymphomas/ In: The Clinical Oncohematology (edited by M.A. Volkova). Moscow, the Meditsina publishers, 2001, Chapter 11, pages 116-123]。
細胞毒性化学療法によって損傷された造血細胞分化を生ずる製剤が、臨床診療において最近導入されている。これらの製剤は、血液ホルモン類、即ち、顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子等のような骨髄から調製した種々のサイトカイン類である。これらの種々のヒト腫瘍の治療における使用は、骨髄細胞の促進された成熟をもたらし、化学療法製剤の血液毒性作用を阻止する [Crawford j., Ozer H., Stoller R. et al. Phase II of clinical investigation of GM-CSF by the patients of SCLC with the dose-intensive the chemotherapy. The New England Journal of Medicicne. 1991, v.325, No.3, pp.164-170]。
即ち、腫瘍細胞分化の誘発は、新生物増殖の安定化、免疫療法効果の増強および化学療法製剤の血液毒性修正の先端的機序の1つである。
あるいは、R1は、飽和複素環基であり;
R2は、水素原子、またはエーテル化し得るカルボキシルから選ばれた官能基であり;
R3は、5〜6員の飽和または不飽和環状または複素環基、またはアミノ-もしくはカルボキシル基であり、カルボキシル基は必要に応じてエーテル化されており;そして、
n = 0〜4、m = 1〜4、k = 0〜1である)。
好ましい実施態様においては、本発明は、有効量の4-[N-(2-イミダゾール-4-イル)エチル]カルバモイル]酪酸 (DicarbamineR)を活性薬剤として投与することを含む細胞分化の誘発方法に関する。
本発明において使用する好ましい一般式(I)の化合物は、下記に示す一般式(I)の化合物である:
本発明のもう1つの好ましい実施態様においては、一般式(I)のペプチド誘導体は、化学療法と併用して投与する。
また、本発明の好ましい実施態様は、悪性腫瘍増殖、とりわけ黒色腫または血芽球症を安定化させるために、一般式(I)のペプチド誘導体を、化学療法の能力が消失したときに、少なくとも15日間0.5〜5.0 mg/kg体重の単回投与量で投与する、細胞分化の誘発方法でもある。
一般式(I)のペプチド誘導体の免疫療法剤インターフェロンとの併用投与は、悪性腫瘍細胞とりわけ黒色腫に対するインターフェロン有効性の増強をもたらす。
本発明のさらにもう1つの好ましい実施態様は、黒色腫免疫療法の有効性を増強するために、一般式(I)のペプチド誘導体をインターフェロンの投与と一緒に15日間よりも短くない期間0.5〜5.0 mg/kg体重の投与量で投与する、細胞分化の誘発方法である。
また、本発明の好ましい実施態様は、血液毒性を軽減するために、一般式(I)のペプチド誘導体を、化学療法クールの開始前の5日間、化学療法中および化学療法クールと次の細胞毒療法クールまでの間に、0.5〜5.0 mg/kg体重の単回投与量で毎日投与する、細胞分化の誘発方法でもある。
試験は、10〜12週齡体重20〜22グラムの無胸腺(ヌード)雌Balb/Cマウス(Russian Academy of Medical Sciences (RAMS)のN.N. Blokhinの改名後のRussian Cancer Research Center (RCRC)の繁殖)において実施した。臨床原材料から早期に入手したヒト黒色腫株を上記RAMSのRCRCの腫瘍株バンクから取得し無胸腺“ヌード”マウスに移植した。腫瘍は、活性トリパン(Tripan)ブルー染色を含むバーセン(Versen)溶液により分解し、マウス当り160万個の細胞量で、マウスに皮下接種した。
ジカルバミン(Dicarbamine)を、金属プローブを使用して、腫瘍接種前の4日で開始しその後の10〜11日間(15日までの投与クール)、1.0 mg/kgの投与量で毎日マウスに胃内投与した。各マウスは、最後の投与後12時間、24時間および48時間でエーテル麻酔により殺処分した。
4群のマウスを試験において使用した:
群1:対照、ジカルバミンを投与しない。マウスは、ジカルバミンを受けた群と同じ時間で殺処分する。
群2:ジカルバミンを投与し、マウスを投与終了後12時間で殺処分する。
群3:ジカルバミンを投与し、マウスを投与終了後24時間で殺処分する。
群4:ジカルバミンを投与し、マウスを投与終了後48時間で殺処分する。
色素を含む細胞数およびアポトーシス兆候(分化する能力)を有する細胞数、有糸分裂数(増殖活性)および壊死領域のような4つの形態学的パラメーターを測定して、対照動物群および各ジカルバミン群におけるM-6黒色腫の分化および増殖度合をモニターした。これらのパラメーターは、動的に測定し、完全兆候としての腫瘍増殖の一般的形態像と関連付けた。そのためには、腫瘍をマウス中で取出し、ホルマリン中に入れ、光学顕微鏡において組織学的に加工した。得られたデータを表1に示す。
MGII = NCM×NM
(式中、NCMはメラノソームを含有する細胞数であり;
NMは細胞当りの平均メラノソーム数である)。
この指数により実施したメラニン起源強度の分析を表2に示す。
即ち、ジカルバミンの15日間投与クール後、M-6黒色腫腫瘍細胞分化度合の平均増大は、メラニン起源強度(MGII指数)、メラノソームを含む細胞数の増大(1.3倍)およびメラノソーム数の増大(1.3倍)によって裏付けされた2.2倍である。
実施例1において述べたようにしてヒト黒色腫を皮下接種したマウスに、ジカルバミンを高めの単回投与量 4.5 mg/kgで腫瘍移植時から3週間毎日経口投与した。
各動物を腫瘍移植から3週間で殺処分した。殺処分において、腫瘍容積は、平均150 mm3であった。殺処分後、腫瘍をマウス中で摘出し、バーセン溶液により分解し、細胞画分を分離し、色素を含む細胞数を光学顕微鏡においてGoryaev's室内で算出した。
実施した試験は、対照においてはメラミンを含む平均細胞数が39.14±8.72であり、試験においては108±11.91であり、即ち、メラミンを合成する細胞数は有意に(p < 0.01) 3倍増大していたことを示している。
即ち、種々の投与量でジカルバミンを使用して実施した1連の試験において、メラミン起源強度に基づいて明らかなように、ヒト黒色腫細胞分化の統計的に有意な明白な誘発効果が得られた。
データを表3に示す。
試験は、10〜12週齡体重20〜22グラムの無胸腺(“ヌード”)雌Balb/Cマウス(RAMSのN.N. Blokhinの改名後のRCRCの繁殖)において実施した。臨床原材料から早期に入手したヒト黒色腫株Mel-6をRAMSのRCRCの腫瘍株バンクから取得し無胸腺マウスに移植した。
1.5 mg/kgおよび4.5 mg/kgの各単回投与量のジカルバミンを、2つのマウス群に、腫瘍発症時から3週間(腫瘍移植から15日目より36日目まで)毎日経口投与した。
その後、パーセントで示す腫瘍容積間の比Vt/Vt-1を算出し、スチューデントの方法に従い統計的処理して統計的有意差を算出する。得られたデータを下記の表4に示す。
試験を実施例3で述べた方法に従って実施した。ジカルバミンは、腫瘍発現時から3週間(15日目から36日目まで)、4.5 mg/kgの単回投与量で毎日経口投与した。また、併用治療群においては、投与量 6 mg/kg i.v.の抗腫瘍細胞静止剤シスプラチン(Cysplatin) (25日目)および投与量 40 mg/kg i.p.のアラノザ(Aranoza) (27日目)の単回投与と併用して、ジカルバミンも、3週間(15日目〜36日目)、4.5 mg/kgの単回投与量で毎日経口投与した。細胞静止療法は、平均腫瘍容積が200±62 mm3であるときに開始した。移植から18日、25日、33日、39日、46日および53日において、腫瘍容積を測定し、値Vt/Vt-1を算出し、この値をパーセントで示した。得られたデータを下記の表5に示す。
α-インターフェロン(IntroneR、IN)投与と一緒の黒色腫細胞の増殖能力に対するジカルバミンの効果を試験した。ジカルバミン自体が黒色腫細胞の増殖活性をその生存性を変化させることなく遅延させ得ることに留意すべきである。
試験は、マウスB-16黒色腫細胞とヒトM-5黒色腫細胞における組織培養物中で単分子層の形で増殖する2つの連続細胞培養物において実施した。INは、70〜700 IU/ml濃度で投与した。ジカルバミン(D)は、原液(1,000μM)中に移し、0.22μm孔径を有するフィルターにより滅菌し、次いで0.01および1.0μM濃度に希釈した。
細胞に対する各調製物の効果を、細胞増殖初期速度(IRCP)に基づき評価した。コロニー増殖速度と通常称されるこの指数(IRCP)は、“試験”(調製物を含む)皿および“対照”(調製物を含まない)皿中での作用後の最初の数日間の微小コロニー中の細胞数を計数し、各皿内に50個のコロニーを分析することによって測定する。各“点”は、特定濃度の試験調製物の添加において増殖中の細胞コロニーを含む3枚よりも少なくないペトリ皿を含んでいた。コロニーの増殖速度(%での)は、下記の式に従い算出した:
(試験皿内の細胞数/コロニー(平均値)−1)/(対照皿内の細胞数/コロニー−1)×100%
微小コロニー中の細胞数は、“点”毎に算出した。選定した濃度範囲における各調製物の毒性は、“試験”皿および“対照”皿内の増殖コロニー数間の比によって決定した細胞生存度により判断した。試験結果を下記の表6に示す。
α-インターフェロンを濃度 7.0 IU/mlで添加したときのM-5細胞を含むサンプルにおいては、48時間においてIRCP指数が111.3%まで増大し、72時間および96時間においてのみ、それぞれ94.8%および73.0%へ低下していた。α-インターフェロンを濃度 70 IU/mlで添加した場合、IRCP指数は、48時間で53.7%へ、72時間で51.9%へ、さらに、96時間で48.8%へ低下していた。即ち、濃度 70 IU/mlでのα-インターフェロンの最大抑制効果は、50%IRCPを達成している。
濃度 0.01μMのジカルバミンを添加したとき、IRCP指数は、48時間で82.4%へ、72時間で73.6%へ、96時間で70.2%へ低下し、濃度 1μMのジカルバミンを添加したときは、IRCP指数は、48時間で69.0%へ、72時間で50.0%へ低下していた。
即ち、ジカルバミンの最大抑制効果も50%のIRCP指数を達成しており、調製物濃度 1.0μMで得られていた。
α-インターフェロンを濃度 70 IU/mlで添加したときのB-16黒色腫における試験においては、72時間でのIRCP指数は50.0%に低下しており、ジカルバミンを2通りの提示濃度で添加したときは、48時間でのIRCP指数はそれぞれ52.9%および44.6%に、72時間ではそれぞれ61.0%および44.6%に低下していた。38.0%および29.8%へのIRCP指数の有意の低下は、α-インターフェロンを濃度 700 IU/mlで添加したときにのみ得られていた。
即ち、実施した試験は、α-インターフェロンとジカルバミンが分化誘発剤の特徴である40.0〜50.0%のレベルでM-5黒色腫およびB-16黒色腫細胞の増殖を抑制することを示している。
即ち、ジカルバミンは、αインターフェロン同様に、マウスB-16黒色腫およびヒトM-5黒色腫細胞増殖を遅延させ、毒性を示していない(生存指数による)。提示した各実施例において示されているように、ジカルバミンの上記効果は、分化誘発剤の特徴であり、黒色腫細胞に対して、既知の分化誘発剤α-インターフェロンとの併用において付加的な特徴を有する。この効果は、腫瘍増殖抑制の増進をもたらし、黒色腫の免疫療法有効性を向上させる指針である。
試験を、組織培養物中で単分子層の形で増殖するマウスB-16黒色腫の連続細胞培養物において実施した。比較調製物として選択したα-インターフェロンは、濃度 70 IU/mlで投与した。
試験化合物は、原液(1,000μM)中に移し、0.22μm孔径を有するフィルターにより滅菌し、次いで100μM濃度に希釈した。
細胞に対する各化合物の効果を、細胞増殖初期速度(IRCP)に基づき評価した。この指数は、“試験”(調製物を含む)皿および“対照”(調製物を含まない)皿中での作用後の最初の数日間の微小コロニー中の細胞数を計数し、各皿内に50個のコロニーを分析することによって測定する。
(試験皿内の細胞数/コロニー(平均値)−1)/(対照皿内の細胞数/コロニー−1)×100%
微小コロニー中の細胞数の算出は、“点”毎に行った。毒性は、“試験”皿および“対照”皿内の増殖コロニー数間の比によって決定したB-16黒色腫細胞生存度により判断した。試験結果を下記の表7に示す。
試験は、接種B-16黒色腫において実施した。腫瘍細胞の分布に対するジカルバミンの効果を、調製物投与後の種々の時間でのDNA含有量に基づき試験した。腫瘍接種後の6日目から、マウスに、0.5 mg/kgのジカルバミンを胃内に10日間毎日投与した。各動物を、摂取後10日目、12日目、16日目および18日目、即ち、ジカルバミン投与後のそれぞれ5日目および7日目、並びにジカルバミン10日間投与終了後の2日目および4日目で、その後の腫瘍材料の試験のため殺処分した。
試験結果は、ジカルバミンが間期腫瘍細胞(IIG1)割合の有意の増大(約25%)を生じさせていたことを示している。増殖性細胞の一定割合(約30%)においては、IIG2細胞割合の増大(12〜14%)が認められる。従って、サンプル中の正常なストローマ細胞(IG1)の割合は、補整的に減少する。これらの変化は、ジカルバミンの5〜10日投与後に最も明確に顕著である。
増殖活性レベルを低下させることにより、ジカルバミンは、静止(非増殖)細胞サイクル期における細胞の蓄積を促進させる。ジカルバミンは、腫瘍増殖を遅延させ且つ細胞のより分化した状態への転移を促進させる。
ジカルバミンのヘマトコレゲーティング(hematocorregating)作用を雄マウスハイブリッドF1 (GBA x C57BI)の第1継代において試験した。
7.1 4群の動物を使用してシクロホスファミド(CPH)の血液毒性に対するジカルバミンの効果を試験した:
群1:ジカルバミン 0.5 mg/kg、CPH投与前5日に開始し投与量 200 mg/kgのCPH単回投与後の5日間、毎日;
群2:200 mg/kgのCPH単回投与;
群3:完全対照;
群4:ジカルバミン 0.5 mg/kg、10日間毎日。
得られたデータを表8に示す。
CPOHをシスプラチンまたはカルボプラチンと併用投与したときのマウス末梢血液中の白血球数に対するジカルバミンの効果についての試験結果を、それぞれ、表9および10に示す。
即ち、ジカルバミンは、すべての試験クールにおいて白血球減少症の発症を抑制し、総白血球数の回復を速めており、致死的投与量で細胞静止調製物を使用したときのマウス死亡時間を遅延させている。
試験化合物の投与を開始する前に、血液をマウスの尻尾から採取して総白血球数を算出した。シクロホスファミドとカルボプラチンの投与後の3日目、5日目および7日目においても、血液をマウスの尻尾から採取して総白血球数を算出した。各群は、15匹の動物を含んでいた。
対照としては、細胞静止調製物のみを受けたマウス群を使用した。
表11に提示したデータは、一般式(I)のペプチド誘導体が白血球減少症の発症を抑制し、総白血球数の回復を速めていることを示している。
2群のマウスを使用する。群1は、投与量 0.5 mg/kgのジカルバミンを、投与量 200 mg/kgのCPH投与前5日間および投与後5日間投与する。群2のマウスは、投与量 200 mg/kgのCPHを単独投与する。試験の結果を下記の表12および13に示す。
試験は、各々10匹のマウスを含む群に分けた雄マウスハイブリッド100 BDF1において実施した。直系DBA2マウスを使用してFEBを生体内で継代させた。
フレンド(Friend)赤芽球症株は、RAMSのN.N. Blokhinの改名したGU RCRCの腫瘍株バンクから入手し、皮下接種における継代3〜8を使用して、腹腔内で2回継代させた。接種は、0.3 mlの1999培地中の1×106量の細胞懸濁液を使用して実施した。
試験化合物の溶液を、マウスに、腫瘍接種後の3日目から7日目までプローブを使用して毎日腹腔内投与した。
治療有効性は、腫瘍増殖抑制(TGI、%)および平均寿命期間(ALS)に基づき評価した。寿命期間の増大は、試験群と対照群間のALSの比として算出する一般に受入れられている基準T/C(%)により確認した。腫瘍増殖速度Vt/Vlを平均腫瘍容積の変化動力学に基づき算出した。
腫瘍サイズおよび腫瘍増殖速度に対するペプチド誘導体の効果についての試験データを、それぞれ、下記の表14および15に示す。
実施した試験から、一般式(I)の化合物はFEB皮膚結節の発症に対して抑制効果を有するという結果を確立した。得られたデータにより、試験化合物はヒト血芽球症の治療において有用であるとみなし得る。
脾臓細胞を介してDBA2雌マウスに皮下接種したフレンド赤芽球症を試験した。
4群の試験を実施した。
群1:治療無しの対照動物、生理食塩水を投与した。
群2:投与量 100000 IU/kgのリアフェロン(Reaferon)を接種後3日目から7日目まで毎日皮下投与した。
群3:単回投与量 4.5 mg/kgのジカルバミンを接種後3日目から7日目まで毎日経口投与した。
群4:ジカルバミンとリアフェロンを同様な処方により同時投与した。
光学顕微鏡用の材料を、治療または生理食塩水投与終了後の3日目、7日目および14日目で、殺処分したマウスにおいて採取し、電子顕微鏡用の材料を7日目および14日目で採取した。
電子顕微鏡測定においては、腫瘍片を2.5%グルタルアルデヒド溶液および1%オスミウムクアドリオキサイド(osmium quadrioxide)中で固定し、EPON-812中に埋め込んだ。半厚および超厚スライスをLKB-IIIウルトラトーム(スウェーデン)上で作成した。得られた半厚スライスをトルイジンブルーで染色し光学顕微鏡で検視した。超厚スライスを酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛でさらに染色し、スライスをJEOL 1200EX-II電子顕微鏡(日本)で検視し写真撮影した。
種々のタイプの分化(芽細胞、リンパ球および顆粒球)を含む細胞の割合を電子顕微鏡測定中に定量評価において算出した。
有糸分裂およびアポトーシスを含む細胞並びに壊死領域の割合を組織学検査中に評価した。
群1:治療無しの対照動物
組織学検査において、腫瘍細胞は大きくて多形性であり、細胞核は軽量であり、細胞質は中程度に発生していることが判明した。細胞サイズは時折変動しており、個々の小さめの細胞は数えられるが、大細胞が細胞の主要塊を代表していた。
腫瘍細胞は、連続するアウトグロースを形成する。個々の腫瘍においては、腫瘍細胞の保存領域を取巻く壊死部位が数えられる。壊死領域は、スライス表面の10〜15%を越えてなかった。
大多数の腫瘍細胞においては、RNAに対するブラチェット反応は強力に顕著であり、反応が弱いかまたは存在しない場合は少なかった(個々の小細胞において)。
定期的酸シッフ反応は特徴を拡散しており、鉄に対する反応は個々の細胞中においてのみ陽性であった。
大細胞の中の腫瘍においては、有糸分裂(1〜1.5%まで)およびアポトーシス兆候を有する細胞(0.5%まで)が数えられた。
腫瘍が増殖するにつれて、壊死領域はスライス表面の20〜30%までに増大しており、有糸分裂数は増大し(1.5〜2%まで)、アポトーシス活性は変化しなかった。大きい多形性細胞の数が、すべての時間において有意に支配していた。
腫瘍は通常の組織学的構造を有する。対照におけるように、大多形性細胞のうちでは、高色素核を有する小さめの細胞が見出された。
14日目までに壊死領域はスライス表面の40〜50%であり、有糸分裂活性は0.5〜1%であり、7日目までにアポトーシスは1〜2%まで増大していたが、14日目までにアポトーシスは1〜1.5%に低下していた。
高色素核を有する小腫瘍細胞量の増大が観察されている。大多形性細胞量は有意に広がっている。壊死領域は、群Iの画像と比較したとき、有意には変化してなかった。有糸分裂活性も、対照画像の限界内のままであった。3日目および7日目において、アポトーシスの割合は、僅かに低下していた(7日目で0.1〜0.5%に低下)。
壊死領域および有糸分裂活性は、群IIにおける変化と比較したとき、有意の変化を示してなかった。3日目でアポトーシスは0.2〜0.5%に低下し、7日目および17日目でアポトーシスは0.5%であった(対照におけるように)。
芽球タイプの大多形性細胞が、腫瘍内を有意に支配している。
群I:治療無しの対照動物
芽球タイプの大多形性低分化細胞が、電子顕微鏡測定中に腫瘍内で見出されている。これら細胞内の核は、不均一な表面を時折有する丸型または僅かに不規則な形状を有している。クロマチンの拡散した分布が細胞内で通常見受けられ、これらの細胞の若干数のみに、端部に位置するヘテロクロマチンの形成が認められる。核は細胞質の主要部分を占めており、複数のリボソーム、1個のミトコンドリア、時折の僅かに粗い小胞体構造体が支配している。芽球細胞は、すべての腫瘍集団の90〜95%に達する。
芽球細胞以外に、種々の成熟度のリンパ球、即ち、リンパ芽球、リンパ球(大、中、小)も数えられる。これら細胞内の核は、多くの場合不均一な表面を有する丸型、卵型であり、大蓄積体形のヘマトクロマチンを含み、核小体が数えられる。細胞質は中程度に発生しており、1群のリボソームを含み;僅かな他のオルガネラ類が存在し、濃密な顆粒体が時折数えられる。
大芽球細胞が腫瘍内を主として支配している(90〜95%まで)。リンパ球は4〜8%の範囲で数えられ、顆粒球は1〜2%である。
種々の細胞タイプ間の比における有意の変化は、腫瘍が埋め込み後の増殖するときには認められなかった。
種々のタイプの一般的な腫瘍細胞超微細構造は保持されている。
大芽細胞の量は低下しておらず、リンパ球系細胞は4〜8%を占め、顆粒球は1〜2%を占めている。個々の赤血球が腫瘍内に存在している。
群III:ジカルバミンの投与
種々のタイプの腫瘍細胞超微細構造は前のままである。それらの量的比は変化しており、分化レベルは幾分上昇している。大芽球タイプの細胞量は70〜80%に低下しており、リンパ球および顆粒球の量は、それぞれ、18〜25%および2〜5%まで増大している。個々の赤血球が腫瘍内に存在している。
種々のタイプの腫瘍細胞超微細構造は、上述したことに実際上相応している(群I参照)。
大芽球タイプの細胞の量は、70〜80%の範囲内で変動している。リンパ球の数は18〜25%に達し、白血球の量は2〜5%のレベルのままである。他の細胞の中に存在する赤血球が数えられる。
即ち、フレンド赤芽球症マウスに投与量 4.5 mg/kgで5日間毎日経口投与したジカルバミンにより、未成熟腫瘍細胞の分化を、主として顆粒球および赤血球系の細胞を形成する方向で生じさせることを確立した。
対照動物の腫瘍と比較したとき、ジカルバミンを使用した場合、未成熟腫瘍細胞の量は90〜95%から70〜80%へ、即ち、15〜20%低下しており、リンパ球の量は4〜8%から18〜25%までに、即ち、4倍増大していた。
顆粒球系細胞の量は、あまり有意には増大していなかった(1〜2%から約2〜5%へ)。
最も頻繁な変化は、治療終了後の7日目において見出されることに留意すべきである。治療終了後14日目では、これらの変化は安定化されていた。
同じ投与量および同じ時間でのジカルバミンとリアフェロンの同時投与においては、各調製物の効果の総和が見出された。ジカルバミン単独の効果の特徴である芽球未成熟細胞の分化促進が観察され、同時に、リアフェロン単独投与において観察された壊死領域の増殖および有糸分裂数の減少が見出された。
即ち、ジカルバミンはフレンド赤芽球症の未成熟腫瘍造血細胞の分化を異なった方向へ、とりわけリンパ球および骨髄球系腫瘍細胞の形成を伴なって増強し得ることを確立した。細胞分化に対するジカルバミンの効果は、黒色腫試験の実施例において先に観察された効果と同様に、その一般的特性を代表している。
骨髄に対するジカルバミンの作用機序の研究に関する前述の試験において、一定の調製物は、正常な造血細胞中のアポトーシスを減少させることにより、シクロホスファミドの有害細胞毒作用に対して動物の骨髄を試験条件下において保護することが判明した。
同様なデータが、第III〜IV期卵巣癌の10名の患者の骨髄穿孔バイオプシー検体および末梢血において得られた。
各患者を2つの等しい群、即ち、群1(化学療法のみを受けた患者)および群2(ジカルバミン投与と一緒に化学療法を受けた患者)に分けた。
群Iおよび群IIの各患者は、治療第1日目に、600 mg/m2のシクロホスファンと400 mg/m2のカルボプラチンを受けた;各クールは3〜4週間間隔で繰返された。1名の患者の平均化学療法クール数は、ジカルバミン無しで6クール、ジカルバミン有りで5.7クールであった。
群IIにおいては、各患者は、最初のクール前の5日間に始まりその後同じ投与量の次のクール開始までの単回投与量 100 mgでのジカルバミン投与と一緒に化学療法を受けた。2つのクール間のジカルバミン使用期間は、平均24.5日であった。平均総投与量は2.5グラムであった。
新鮮骨髄穿孔バイオプシー検体ををスライドプレート上に置き、小濃密フラグメントが得られるまで攪拌棒により多数回攪拌した。得られたフラグメントを2.5%グルタルアルデヒド溶液中で固定し、さらに1%オスミウムクアドリオキサイド溶液中で固定した;pH 7.4のリン酸塩緩衝液で洗浄した後、フラグメントを増分濃度のアルコール中で脱水し、エポキシ樹脂EPON-812混合物中に埋め込んだ。半厚および超厚スライスをLKB-IIIウルトラトーム(スウェーデン)上で作成した。半厚スライスはメチレンまたはトルイジンブルーで染色し、超厚スライスは、酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛で対照させた。
ヘパリンを含む末梢血をを3,000 rpmで1時間遠心処理した。次いで、2.5%のグルタルアルデヒド溶液を形成されたフィルムの表面上に10〜15分間注ぎ、フィルムを取出し、その後、処理を上述のようにして進めた。
薄いスライスを光学顕微鏡Polivar (オーストリア)で観察し、半薄スライスを電子顕微鏡JEOL-1200-CX-11 (日本)で観察した。
群IおよびIIの患者
異なる成熟度と分化方向の造血細胞が骨髄の穿孔バイオプシー検体において見出され、細胞の1部は空胞化およびジストロフィーの兆候を伴なっている。
主としてリボソームを含む狭い細胞質周辺部を有する大サイズの芽球未分化細胞が存在する。これらの細胞においては、拡散クロマチンおよび個々の核小体を含む丸型〜卵型形状の核が細胞質の主要部分を占めている。
細胞の1部は、種々のタイプの白血球の顆粒球系の方向および分化度で分化している。
丸型または卵形核を含む前骨髄球および骨髄球、細胞質中に異なる量の特定の顆粒体を含む拡散クロマチンが見受けられる。赤血球およびより成熟した顆粒球は、多くの場合、これらの細胞の周りに位置している。
より分化した顆粒球、即ち、帯状好中球およびセグメント化好中球の蓄積が、多くの場合見受けられる。好中球、好酸球および好塩基球の特徴を有する樹種のタイプの特定の顆粒体がそれらの細胞質中に存在する。
種々の分化度のリンパ球系細胞(小、中、大リンパ芽球)は、顆粒球の間に位置している。
多くの場合種々の形状を有する多数の成熟赤血球並びに核を含む正赤芽球および血小板が数えられる。
種々のタイプの保持造血細胞(顆粒球、リンパ球、正赤血球、赤血球、血小板)において、ジストロフィーの兆候および低度の成熟が、化学療法クール後に採取した骨髄穿孔バイオプシー検体において数えられる。
芽球細胞においては、細胞質は、リボソームを含有しており、多くの場合空胞化されている。核は、拡散クロマチンおよび時折不規則形状のヘテロクロマチンの集積を伴ない且つ内側に引込んだ部位を有して大である。
前骨髄球および骨髄球中の特定の顆粒体の量は有意ではなく、細胞質は多くの場合顕著なジストロフィー変化を有する。
帯状およびセグメント化タイプの保持顆粒球においては、ジストロフィー変化および有意でない量の特定の顆粒体も観察される。これらの顆粒体も多くの場合ジストロフィー変化を受け、空胞化されている。
保持正赤芽球は、突起および細胞質の突出部を有する不規則形状を多くの場合有する。
穿孔骨髄バイオプシー検体、とりわけ顆粒球細胞においては、アポトーシス兆候を有する細胞が数えられたことに留意すべきである。そのような細胞においては、ヘテロクロマチンの辺縁化(margination)、核および細胞質のフラグメント化の兆候並びにアポトーシス体の形成が認められた。
ジカルバミン投与と一緒に化学療法を受けた患者の穿孔骨髄バイオプシー検体においては、種々の度合とタイプの分化の造血細胞(顆粒球、リンパ球、血小板、正赤芽球)が数えられる。
芽球タイプの細胞は大きく、これら細胞は拡散クロマチンおよび個々の核小体を有する丸型の核を含有し、それらの細胞質は狭く、その中に、リボソーム、個々のミトコンドリアおよび時折の単一1次濃密顆粒体が見受けられる。
拡散または凝縮クロマチンを含む丸型または卵型核を含む多数の前骨髄球および骨髄球が存在し;それらの細胞質は、1次顆粒体(暗色)およびあまり成熟してない顆粒体(より成熟)双方のむしろ多量の特定の顆粒体を含む。
帯状およびセグメント化白血球も頻繁に数えられる。これら白血球は、くぼんだ(豆様)またはセグメント化核、細胞質内の豊富な主として好中球タイプの特定の顆粒体、晶質構造を有するあまり多くはない好酸球タイプを有する。
種々の分化度の白血球は、細胞質内内に、ミトコンドリア、粗い小胞体の構造体、時折の単一顆粒体形状の単一内包体を含む。
顆粒球タイプの細胞、リンパ球は、多くの場合、コンパクトな蓄積体を形成している。
赤血球と一緒に、種々の分化度と比較的普通の形状を有する正赤芽球が数えられる。
アポトーシス兆候を有する細胞は、稀に数えられる。
骨髄因子について先に説明した同じ組成の規則性は、末梢血の造血細胞の試験において見出された。
上記試験は、本研究において使用した化学療法調製物が顆粒球系、リンパ球系および赤血球系の種々のタイプの造血細胞に対して顕著な細胞毒作用を奏することを示していた。
この細胞毒作用は、細胞質内のジストロフィー変化および骨髄細胞(および末梢血それぞれ)中で発生する特定の顆粒体の死滅の形で発現する。
上記の障害は、分化の、即ち、芽球細胞、前骨髄球、骨髄球、リンパ芽球形成の早期段階において、とりわけ顆粒球により低い度合でリンパ球系細胞に関連し、さらにまた、上記障害は、赤血球系にも同様に関連し、分化した機能的に有効な形の造血細胞の不十分な蓄積をもたらす。
さらに、顆粒球系の因子において判明したように、遺伝子的にプログラムされた細胞死、即ち、アポトーシスは促進されている。
ジストロフィー変化およびアポトーシスは、一般に、白血球減少症、好中球減少症、血小板減少症および他の造血状態の障害の発症をもたらし、且つ化学療法の能力を制約する。
実施した試験によれば、ジカルバミンにより、骨髄(および末梢血それぞれ)の造血細胞を使用した化学療法調製物の細胞毒作用から保護して幼若形の成熟細胞因子への分化を促進し且つアポトーシス事象を減少させるのを確立した。
ジカルバミンの判明した効果の結果として、化学療法中の患者の骨髄において、幼若(芽球)形の造血細胞の蓄積が生じ、とりわけ重要なことは、それらの機能的に有効な形への分化が促進される。
即ち、化学療法条件下においては、とりわけ顆粒球系細胞の骨髄造血細胞分化の刺激およびアポトーシス増殖の阻止が、ジカルバミンの保護作用の基礎となる機序である。
ジカルバミンの効果を、以下の処方に従い77クールの化学療法を受けた13名の第III〜IV期卵巣癌患者において試験した:400 mg/m2のカルボプラチン静注点滴、1回 + 600 mg/m2のシクロホスファン静注点滴、1回;このクールを28日繰返した。ジカルバミンは、1回目のクール前の5日間から開始しその後3週間において、食後の経口による投与量 100 mgで毎日処方された。投与期間は26日であり、クール投与量は2600 mgであった。ジカルバミンは、2回目の化学療法クール前の5日間再度投与され、投与は21日間続けた。2回の化学療法クール中のジカルバミン取込みの合計期間は52日であった。
血液毒性(白血球減少症、好中球減少症、血小板減少症)を、ジカルバミンと一緒に77クールの化学療法を受けた13名の患者において、ジカルバミン無しで25〜27クールの化学療法を受けた7名の患者群(対照)と比較して評価した。
造血パラメーターを、実施した化学療法の前後において動的に多数回(対照)、さらに、試験群におけるジカルバミン投与の前後において動的に評価した。以下に、上述の処方に従い、ジカルバミン有りまたはジカルバミン無しで化学療法を受けた個々の患者における造血パラメーターを提示する。
51歳女性、診断:第III期卵巣癌;彼女は、次のような治療処方に従い、1回目の化学療法クールを受けた: 600 mg/m2のシクロホスファンおよび400 mg/m2のカルボプラチン、1回。
治療処方に従う2回目の化学療法クールは、次のとおりであった:600 mg/m2のシクロホスファン + 400 mg/m2のカルボプラチン、ジカルバミン無しの1回。
治療処方に従って実施した2回目の化学療法クールは、次のとおりであった:600 mg/m2のシクロホスファン + 400 mg/m2のカルボプラチン、ジカルバミン無しの1回。
51歳女性、診断:第III期卵巣癌;彼女は、次のような治療処方に従い、1回目の化学療法クールを受けた:治療1日目での600 mg/m2のシクロホスファンおよび400 mg/m2のカルボプラチン。ジカルバミンは、1回目クール前の5日間から開始し次いで21日間、投与量 100 mgで毎日処方された。ジカルバミンによる治療期間は、2回目クール前26日間であった。
ジカルバミンを受けた患者群においては、白血球減少症、好中球減少症および血小板減少症の発生率は有意に低かった(表17)。血液毒性は、白血球減少症基準では12.9%に、即ち、1.8倍、好中球減少症基準では2.6倍、血小板基準では2.2倍低下していた。即ち、ジカルバミンの使用は、提示した種類の血液毒性すべての軽減をもたらしていた。
治療の有効性を、上述した処方に従うジカルバミンの有無による2通りの化学療法クール後の各群において評価した。有効性は、一般的に受入れられているパラメーター、即ち、CR:完全寛解、PR:部分寛解、SB:安定化、およびProgr.:進行に従って評価した。
得られたデータを表18に示す。
即ち、化学療法を受ける患者の治療におけるジカルバミンの使用は、治療の有効性を低下させることなく、主なタイプの血液毒性の軽減をもたらしている。
腫瘍増殖に対する一般式(I)のペプチド誘導体の効果は、腫瘍細胞の増殖活性の遅延並びに分化度合、とりわけ黒色腫細胞のメラニン合成能力の上昇およびフレンド赤芽球先駆体細胞の分化誘発に関連していることが明らかになった。
臨床試験は、一般式(I)のペプチド誘導体の特性が種々の処方の併用化学療法を使用する癌患者の治療において血液毒性を有意に低下させることを明らかにした。即ち、卵巣癌を患っている患者をペプチド誘導体と一緒に白金製剤(シクロホスファン)で治療したとき、好中球減少症および血小板減少症の抑制度合は、2〜3倍低下していた。同時に、治療の有効性は、低下してなかった。
Claims (15)
- 下記の一般式のペプチド誘導体またはその製薬上許容し得る塩を有効量で投与することを特徴とする、ヒトを含む哺乳類における細胞分化の誘発方法:
あるいは、R1は、飽和複素環基であり;
R2は、水素原子、またはエーテル化し得るカルボキシルから選ばれた官能基であり;
R3は、5〜6員の飽和または不飽和環状または複素環基、またはアミノ-もしくはカルボキシル基であり、カルボキシル基は必要に応じてエーテル化されており;そして、
n = 0〜4、m = 1〜4、k = 0〜1である)。 - 請求項1記載の一般式(I)のペプチド誘導体を0.5〜5.0 mg/kgの投与量で毎日経口投与する、請求項1記載の方法。
- 請求項1記載の一般式(I)のペプチド誘導体を化学療法クールと組合せて投与する、請求項1および2のいずれか1項記載の方法。
- 悪性腫瘍の増殖を安定化させるために、請求項1記載の一般式(I)のペプチド誘導体を少なくとも15日間投与する、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 悪性腫瘍の免疫療法の有効性を増強させるために、請求項1記載の一般式(I)のペプチド誘導体をインターフェロンと一緒に投与する、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
- 悪性腫瘍が黒色腫または血芽球症である、請求項4および5のいずれか1項記載の方法。
- 血液毒性を軽減させるために、請求項1記載の一般式(I)のペプチド誘導体を、化学療法クールの開始前5日間およびその終了まで投与する、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- 前記ペプチド誘導体が4-[N-(2-イミダゾール-4-イル)エチル]カルバモイル]酪酸である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
- 下記の一般式のペプチド誘導体またはその製薬上許容し得る塩の、哺乳類における細胞分化誘発用の医薬品の製造における使用:
あるいは、R1は、飽和複素環基であり;
R2は、水素原子、またはエーテル化し得るカルボキシルから選ばれた官能基であり;
R3は、5〜6員の飽和または不飽和環状または複素環基、またはアミノ-もしくはカルボキシル基であり、カルボキシル基は必要に応じてエーテル化されており;そして、
n = 0〜4、m = 1〜4、k = 0〜1である)。 - 血液毒性を軽減させるために化学療法クールと併用する、請求項10記載の一般式(I)のペプチド誘導体の使用。
- 悪性腫瘍の増殖を安定化させるための、請求項10記載の一般式(I)のペプチド誘導体の使用。
- 免疫療法の有効性を増強させるためにインターフェロンと併用する、請求項10記載の一般式(I)のペプチド誘導体の使用。
- 前記ペプチド誘導体が4-[N-(2-イミダゾール-4-イル)エチル]カルバモイル]酪酸である、請求項10〜14のいずれか1項記載の使用。
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