JP2005531328A - デジタルタンパク質短縮アッセイ法による疾患の検出 - Google Patents

デジタルタンパク質短縮アッセイ法による疾患の検出 Download PDF

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Abstract

原因遺伝子の変異を検出することによって遺伝病を診断することができる。短縮型変異の遺伝子産物を検出するためにタンパク質短縮アッセイ法を使用することができる。しかしながら、このアッセイ法の感度は、DNA試料中に低い頻度で存在する変異を検出するのに十分でないことが多い。変異対立遺伝子により生じるシグナルが試料分割前より全対立遺伝子の大きな割合を占めるように試料を分割することによって感度を高めることができる。従って、変異対立遺伝子により生じる以前は検出できなかったシグナルが、このアッセイ法において検出可能になる。このような高い感度によって、初期段階での、かつ他の対立遺伝子の濃度が高い試料における検出が可能になる。

Description

本発明は米国政府からの資金を用いて行われた。米国政府は助成金CA57345およびCA62924により、本発明において一定の権利を有する。
本出願は、2001年12月6日に出願された仮出願第60/336,177号の恩典を主張する。
発明の技術分野
本発明は疾患の診断および予後の分野に関する。特に、本発明は、疾患状態または疾患素因に関連する遺伝子における変異の検出に関する。
発明の背景
この15年でヒトの癌の分子基礎についての基本知識は一変した。この拡大を続ける知識を患者の管理に応用することが、未来に向けての大きな課題の1つである。これに関する大部分の取り組みは治療法に向けられており、乳癌1およびCML2について最近報告されたように時として興奮させる進歩がなされた。改善された診断による早期検出は癌死亡率を低下させるのに非常に有効な方法であると広く考えられているが、診断応用に向けられた研究はかなり少ない。例えば、子宮頚癌の治療法が劇的に改善されていないという事実にもかかわらず、日常的なPapスメアが現れてから子宮頚癌による死亡が劇的に減少している。
結腸直腸腫瘍の早期検出のためにいくつかの確立した方法が考案されている。結腸鏡検査、S状結腸鏡検査、およびバリウム注腸は高度に特異的な感度の高い新生物検査であるが3-6、侵襲性であり、専門知識および患者のコンプライアンスが必要なために制限される7,8。ある研究では、便潜血(FOB)検査によって、結腸直腸癌の発生率、罹患率、および死亡率が低下することが示されている9-13。これらのFOB検査は非侵襲性であり、極めて有用であるが、新生物に対する完全な感度も特異性もない14-17。さらに、FOB検査の中には検査前に患者の食習慣を変える必要があるものもあり、場合によってはコンプライアンスを低下させる複数の検査が必要なものもある7,18,19。従って、これらの障害を克服する新たな診断検査を開発する差し迫った必要がある。
新たな診断マーカーの最も期待が持てる種類の1つは癌遺伝子および腫瘍抑制遺伝子の変異を含む20。これらの変異は新生物増殖の直接の原因となるので、便潜血などの間接的な新生物マーカーより明らかに概念的に有利である。さらに、これらの変異はクローン的に新生細胞にしか生じないので、理論的には非常に高い特異性を有する。いくつかのグループが、癌関連遺伝子の変異を結腸直腸癌患者の糞便中に検出できることを報告している21-35。しかしながら、達成された感度および特異性は、技術的障害によって、または検出可能な変異がどの特定の遺伝子においても低い頻度で生じることによって制限された。感度を高めるために、最近、研究者らは、いくつかの異なる遺伝子の変異の検査または遺伝子変化の検査と、変異とは関係ない他のDNAに基づく検査を組み合わせた32-34。癌および他の疾患の初期段階を検査する診断方法が当技術分野において引き続き必要とされている。
発明の概要
本発明の1つの態様によれば、腫瘍を検出する方法が提供される。患者から単離されたAPC対立遺伝子試験試料を分割して、APC対立遺伝子の複数のアリコートを得る。複数のアリコート中のAPC対立遺伝子を増幅して、増幅されたAPC対立遺伝子を得る。増幅されたAPC対立遺伝子を転写テンプレートとして使用して、インビトロで転写およびタンパク質の翻訳を行う。タンパク質のサイズまたは組成を決定する。野生型APC対立遺伝子により生成されるタンパク質とはサイズまたは組成の点で異なるタンパク質が、増幅されたAPC対立遺伝子における変異を示し、この変異により患者に腫瘍があることが分かる。
本発明の別の態様によれば、遺伝子の変異に関連した疾患を検出する方法が提供される。患者から単離された、遺伝子の対立遺伝子の試験試料を分割して、遺伝子の対立遺伝子の複数のアリコートを得る。複数のアリコート中の対立遺伝子を増幅して、増幅された対立遺伝子を得る。増幅された対立遺伝子を転写テンプレートとして使用して、インビトロで転写およびタンパク質の翻訳を行う。タンパク質のサイズまたは組成を決定する。遺伝子の野生型対立遺伝子により生成されるタンパク質とはサイズまたは組成の点で異なるタンパク質が、遺伝子の増幅された対立遺伝子における変異を示し、この変異により患者に疾患があることが分かる。従って、本発明は、当技術分野に、初期段階の癌を検出するための診断方法および他の疾患を検出するための診断方法を提供する。
詳細な説明
シグナル対ノイズ比を高める技法を用いて疾患を早期段階で検出できることが本発明の発見である。シグナル対ノイズ比を高める手段は、シグナルが最初より全体の大きな割合を占める程度まで試料を希釈または分割することによってノイズ(他のDNA)を除去することを含む。このような技法によって、非常に少ないシグナルを検出する能力がない可能性のある高度に特異的な試験(例えば、タンパク質短縮試験(protein truncation test))を使用することが可能になる。
タンパク質短縮試験は、(例えばナンセンス置換、または読み枠がずれる欠失もしくは挿入の結果として)停止コドンをもたらす変異を検出するのに有用である。このような試験は、家族性腺腫性ポリポーシス(FAP)の遺伝子診断の標準的な方法である。これらの技法は、明確に本明細書に組み入れられる、Powell SM、Petersen GM、Krush AJら、Molecular diagnosis of familial adenomatous polyposis、N Engl J Med 1993;329:1982-7ならびにvan der Luijt R、Khan PM、Vasen Hら、Rapid detection of translation-terminating mutations at the adenomatous polyposis coli(APC) gene by direct protein truncation test、Genomics 1994;20:1-4で述べられている。簡単に述べると、分析物であるDNAマーカーをインビトロで転写および翻訳し、産物のサイズまたは組成を決定する。一般的に、産物は、サイズまたはアミノ酸組成の変化として移動の変化を検出することができるゲル電気泳動によって分析されるが、他の方法(ゲルクロマトグラフィーを含むが、これに限定されない)を使用することができる。タンパク質産物は、例えば、質量分析を用いて分析することができる。免疫学的技法および配列決定法を含む、タンパク質の特性を決定する任意の技法を使用することができる。
テンプレートは、当技術分野において周知の任意の技法を用いて得ることができる。所望のテンプレートを濃縮するために、配列特異的オリゴヌクレオチドを結合したビーズ、磁気ビーズ、クロマトグラフィーカラム充填マトリックスなどの試薬を用いたハイブリダイゼーションを使用することができる。オリゴヌクレオチドは、分析しようとする所望の遺伝子のテンプレートに結合する。結合したテンプレートは、二重鎖DNAを一本鎖に分離する任意の技法を用いて(例えば、TM以上に加熱して)溶出ことができる。
望ましくは、DNAマーカーの少数のテンプレート分子が複数のアリコートにおいて分析される。アリコートは、1つの試料を分割するか、または試料を希釈することによって作成することができる。好ましくは、各アリコートは20個未満のテンプレートを含む。より好ましくは、各アリコートは10個未満、5個未満、または2個未満のテンプレートを含む。少なくともいくつかのアリコートは、少なくとも1個のテンプレート、少なくとも5個のテンプレート、または少なくとも10個のテンプレートを含む。各アリコートにおいて、このような少数のテンプレート分子を用いると、テンプレート分子の15%未満で生じるテンプレートの変異を検出することができる。
テンプレートの増幅は任意の直線的または指数的技法(ポリメラーゼ連鎖反応およびローリングサークル増幅(rolling circle amplification)を含むが、これに限定されない)によって行うことができる。所望の分析遺伝子の全てまたは一部を増幅することができる。好ましくは、分析遺伝子の変異スペクトルは既知であり、増幅される部分は、試験される集団において生じる変異の大部分を含む。例えば、APC遺伝子では、散発性腫瘍の約65%がエキソン15のコドン1210と1581との間にAPC変異を有する。
転写および翻訳は、当技術分野において周知の任意の特定の技法を用いて行うことができる。産物は、例えば、放射性標識アミノ酸または蛍光標識アミノ酸を用いて標識することができ、オートラジオグラフィーまたはシンチレーションカウンティングを用いて検出することができる。産物はまた、産物(短いオリゴペプチドタグを含む産物を含む)を認識する抗体を用いて分析および/または濃縮することができる。極めて少ない産物を免疫選択(immunoselect)するために、または大量に存在する産物を免疫枯渇(immundeplete)させるために、N末端およびC末端エピトープ(天然のエピトープでも、増幅間に導入されたエピトープでもよい)に対する抗体を使用することができる。抗体は、ビーズ、磁気ビーズ、フィルター、マイクロタイターディッシュ、カラム充填材などの固体支持体と共に使用することができる。N末端およびC末端エピトープは、いちばん端にあるアミノ酸によって形成されるエピトープでもよいが、そうである必要はない。これらの一般的な領域に由来する(すなわち、タンパク質の、末端から1/10、1/8、1/5、1/4、または1/3にある)エピトープを使用してもよい。当技術分野において周知の任意の検出法およびサイズ分類法を使用することができる。選択的に、短縮タンパク質産物を引き起こす変異の同一性を確かめるために、増幅された産物を配列決定することができる。
ヒトまたは他の実験動物の試料からDNAを単離するために任意の手段を使用することができる。例えば、米国特許第6,177,251号または同第5,910,407号に開示されるように、糞便試料を処理することができる。DNAの供給源として使用することができる他の試料として、涙、唾液、尿、生検試料、腫瘍の縁、血清、血液、血漿、子宮内膜洗浄液、乳首吸引液、精液、および気管支肺胞洗浄液が挙げられる。特定の疾患に適した他の体液および滲出物を使用することができる。
本出願において疾患が言及された場合、これは疾患素因の発見を含む。例えば、APC変異は遺伝性であり、結腸直腸癌および他の癌を発症する素因である。APC変異はまた体細胞的に散発性腫瘍でも生じることがある。APCに変異があることは、疾患状態またはその素因があることを示している。本発明の方法を用いて検出することができる他の疾患として、遺伝性非ポリポーシス性結腸癌、嚢胞性線維症、フォンヒッペルリンダウ病、および神経線維腫症が挙げられるが、これに限定されない。
前述の開示は本発明を大まかに説明している。以下の特定の実施例を参照することによって、さらに完璧に理解することができる。以下の実施例は例示のためだけに本明細書に示され、本発明の範囲を限定すると意図されない。
実施例1
以下の実施例において用いられる方法
患者および試料
M.D.アンダーソン癌センター(M.D.Anderson Cancer Center)または周辺の病院において1997年から2000年の間に結腸直腸新形成と疑われた315人の患者の一連の収集物から、計68個の糞便試料が得られた。これらの患者のうち77人に癌が認められ、30人がデュークスB2(T3N0M0)の疾患、5人がインサイチューでの病変、6人がデュークスA、5人がデュークスB1、20人がデュークスC、9人がデュークスD、2人が不明/他のクラスであった。デュークスB2症例は最もよく見られるクラスであり、B2癌の大多数は外科手術によって治療可能なはずであり、このため、糞便分析による診断検出の潜在的影響が最も高いので、本発明者らはデュークスB2症例に的を絞ることを決めた。本発明者らは、結腸鏡検査または外科手術で他の結腸病変が発見され、これにより分析が複雑になる可能性があったので、これらの30人の症例から2人を除いた。この28人の癌患者の対照として、同じコホートから28人の対照患者を、結腸鏡検査時に腫瘍が無いと証明された55人の患者の中から無作為に選択した。これらの対照において結腸鏡検査を行った理由として、陽性FOBT、直腸出血、または本人もしくは家族の結腸直腸新生物の病歴が挙げられた(表2)。
この同じ315人の患者のコホートの中から、直径が1cm以上の1個の腺腫を有する12人の患者を特定した。このサイズの腺腫は診断後10年以内に悪性腫瘍に進行する確率が8%であるのに対して、それより小さな腺腫は進行するリスクが低いために、直径が1cm以上の腺腫を有する患者からの糞便が選択された44,45。さらに、本発明者らは、ラヘイクリニック(Lahey Clinic)からの直径が1cm以上の腺腫を有する6人の患者からの糞便試料を調べた。これらの患者は全員、2000年9月から2001年6月の間にスクリーニングまたは診断的結腸鏡検査のためにラヘイクリニックに回された172人の患者の中で、このサイズの腺腫を有することが判明した。
糞便試料は、新生物のある46人の患者の19人から結腸鏡検査前に、残りは外科手術前に集めた。対照では全ての糞便試料が結腸鏡検査前に集められた。糞便収集のために口頭および書面で患者に詳細に説明をし、糞便を全て、外科手術または結腸鏡検査の準備のための最初の緩下薬処置前に得た。どの患者にも、家族性腺腫性ポリポーシスも遺伝性非ポリポーシス性結腸癌もなかった。それぞれの患者から口頭または書面でインフォームドコンセントが得られ、研究所が行う実験に参加する意思を記録に残した。この実験は、テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター、ジョンホプキンス医学研究所(Johns Hopkins Medical Institutions)(Baltimore,Md.)、ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine)、セントルークエピスコパル病院(St.Luke's Episcopal Hospital)(Houston,Tex.)、およびラヘイクリニック(Burlington,Mass.)にある組織審査委員会に従って行われた。
DNAの精製
DNAの精製はAhlquistら32に記載の手順の改良版を用いて行った。全ての糞便試料を室温で解凍し、エクザクター(EXACTOR)糞便振盪機(エクザクトラボタトリーズ(EXACT Laboratories),Maynard,MA)を用いてホモジナイズした。ホモジナイゼーションの後、各試料の4グラムの糞便相当物を、大きなおよび小さな粒子状物体をそれぞれ除去するために2回遠心分離にかけた(2536g,5分、および16,500g,10分)。上清を、20μL RNase(0.5mg/mL)と37℃で1時間インキュベートした後、1/10体積の3mol/L NaOAcおよび等量のイソプロパノールを用いて沈殿させた。粗DNAをTE(0.01mol/L Tris[pH7.4]および0.001mol/L EDTA)10mLに溶解した。APC遺伝子のハイブリッド捕捉は、300μLの試料を、ビオチン化配列特異的オリゴヌクレオチド(20pmol;ミッドランドセントリファイドリージェント(Midland Certified Reagent C.),Midland,TX)を含む等量の6mol/Lイソチオシアン酸グアニジン溶液(インビトロゲン(Invitrogen),Carlsbad,CA)に添加することによって行った。25℃で12時間のインキュベーション後、ストレプトアビジンでコーティングされた磁気ビーズを溶液に添加し、チューブを室温でさらに1時間インキュベートした。次いで、ビーズ/ハイブリッド捕捉複合体を1×B+W緩衝液(1mol/L NaCl、0.01mol/L Tris-HCl[pH7.2]、0.001mol/L EDTA、および0.1%Tween20)で4回洗浄し、配列特異的に捕捉されたDNAを、85℃に予め暖めたL-TE(1mmol/L Tris[pH7.4]および0.1mol/L EDTA)40μLに4分間溶出させた。捕捉DNA中の増幅可能なAPCテンプレートの濃度を、以下に記載のように行ったPCR用のプライマーF1およびR1を用いて限界希釈によって測定した。
デジタルPT
1.PCR
各反応物は、1×PCR緩衝液(インビトロゲン,Carlsbad,CA)、0.2mM dNTP、2mM MgSO4、0.9μMオリゴヌクレオチドF1およびR1、ならびに0.015U/μl Platinum TaqDNAポリメラーゼ High Fidelity(インビトロゲン,Carlsbad,CA)を含んだ。各糞便試料について、〜580個のAPCテンプレート分子を含むPCR混合物を1つ調製し、混合物を144個のウェルに等分した。従って、各ウェルは〜4個のAPCテンプレートを含んだ。94℃2分の初期変性の後、以下のように増幅を行った:94℃30秒,67℃30秒,70℃1分を3サイクル;94℃30秒,64℃30秒,70℃1分を3サイクル;94℃30秒,61℃30秒,70℃1分を3サイクル;94℃30秒,58℃30秒,70℃1分を50サイクル。この反応物1μLを、プライマーF2およびR2を使用したこと以外は前述のものと同じ構成のPCR反応物10μLに添加した。94℃2分の変性段階の後、反応物を、94℃30秒、58℃30秒、70℃1分の15サイクルにかけた。プライマー配列は以下の通りであった。
Figure 2005531328
2.インビトロ転写および翻訳
インビトロ転写および翻訳は96ウェルポリプロピレンPCRプレートにおいて5μL体積で行った。反応物は、TnT T7 Quick for PCR DNA(プロメガ(Promega),Madison,WI)4μL、35S-Promix(アマシャムファルマシアバイオテク(Amersham Pharmacia Biotech),Piscataway,NJ)0.25μL、dH2O 0.25μL、F2/R2 PCR産物0.5μLからなった。反応物をミネラルオイルで覆い。30℃で90分間インキュベートし、次いで、ラエムリ(Laemmli)試料緩衝液で希釈し、95℃で2分間変性させた。タンパク質を10〜20%Tris-グリシン勾配ポリアクリルアミドゲルで分離し、次いで、エタノールで固定し、オートラジオグラフィー前に乾燥させた。
配列決定研究
Dig-PTアッセイ法において短縮ペプチドを生じたウェルからPCR産物を単離し、キアクイック(QIAquick)ゲル抽出キット(キアゲン(Qiagen),Valencia,CA)を用いてゲルを精製した。次いで、TOPOクローニングキット(インビトロゲン,Carlsbad,CA)を用いてDNAをクローニングした。シングルコロニーをPCRに使用し、産物を色素ターミネーター(アプライドバイオシズテムズプリズムサイクルシークエンシング(Applied Biosystems Prism Cycle Sequencing),v.3.0)で配列決定した。配列決定反応物をSCE-9610 96ウェルキャピラリー電気泳動装置(スペクトルメディクスコーポレーション(SpectruMedix Corporation),State College,PA)で分析した。糞便において同定された変異が患者の腫瘍にも存在することを確認するために、7症例において、保管されていた腫瘍からDNAを調製し、APCの小さな領域を増幅し、サーモシークイナーゼ(ThermoSequinase)(アマシャムファルマシア(Amersham Pharmacia,Inc.),Piscataway,NJ)を用いて手作業で配列分析した。
実施例2
Dig-PTアッセイ法の開発
本研究の目的は、臨床上重要であるが転移前の結腸直腸腫瘍の特異的な検出を容易にする単一遺伝子に基づく試験を開発することであった。概念的に、このような研究にとって最適な遺伝子はAPC36,37である。一般的に、APCの変異は結腸直腸新生物を引き起こし、従って、他のどの遺伝子変化よりも早い段階で腫瘍に存在する38。p53に存在する変異のような他の変異は結腸直腸新生物の後期段階にしか存在せず39、またはc-Ki-RASに存在する変異のような変異は、新生物性でないが過増殖性の細胞に存在することがある40-42。しかしながら、実際には、APC変異の検出は並外れて難しい技術的課題を生じさせる。変異が2つのコドンに密集しているために最も早くから研究に用いられてきたc-Ki-RAS遺伝子変異とは異なり、APC変異は、遺伝子の最初の1600コドン内の実質的に任意の場所に生じ得る43。さらに、個々の変異の性質(塩基置換、様々な長さの挿入または欠失)が腫瘍間で大幅に異なる。このようなAPC変異は、APC変異が全ての新生細胞に存在する腫瘍では比較的容易に検出することができるが、APC変異が試料に存在する100個の全APC遺伝子のうち1個未満で存在することがある糞便DNAでは検出するのが非常に難しい。本明細書において、本発明者らは、このような変異を癌患者の糞便DNAにおいて非常に正確、特異的、かつ定量的に検出することを可能にするアプローチについて説明する。
糞便DNAにおいてAPC変異を検出するには2つの大きな技術的障害を克服することが必要であった。第1の障害は、APC遺伝子のかなりの領域のPCRを可能にするのに十分なサイズのDNAテンプレートを精製することに関与した。散発性腫瘍の〜65%が、1113ヌクレオチドの広がりに相当するコドン1210と1581の間にAPC変異を有することが以前に証明されている43。本発明者らの分析にとって、複数の重複するPCR産物ではなく1種類のPCR産物において、この領域を増幅できることが重要であった。従って、評価しようとするDNA分子は、1100ntよりかなり大きくなくてはならない。しかしながら、糞便には非常の多くのDNA重合阻害剤が含まれ、長いPCR産物(例えば、1100bpのPCR産物)はこのような阻害剤に対して特に感受性が高い。本試験の開発段階中に、本発明者らは、非常に多くの糞便ホモジナイゼーション法、DNA精製法、PCR条件を探索した。親和性捕捉を用いた最終的な方法によって、分析された56人全ての個体の糞便から必要なサイズの断片が日常的に増幅された。結腸直腸新生物を有する患者および結腸直腸新生物を有さない患者において、それぞれ、糞便1mgあたりのAPC遺伝子コピー数の中央値は4.3個および2.3個であることが判明し、患者間で大きなばらつきがあった(表1および2)。
第2の技術的障害は、これらのPCR産物の中にある変異を同定することに関与した。実質的に全てのAPC変異が、ナンセンス置換、または読み枠がずれる小さな欠失もしくは挿入の結果として停止コドンをもたらすことが以前に示されている43。従って、APC変異は適切に操作されたPCR産物のインビトロ転写および翻訳によって同定することができる46,47。この「インビトロ合成タンパク質(IVSP)」または「タンパク質短縮(PT)」試験は、家族性腺腫性ポリポーシス(FAP)を遺伝子診断するための標準的な方法である。しかしながら、糞便DNA試料中には変異配列より野生型配列が非常に多いので、この方法はこのような試料を評価するのに使用することができなかった。特に、変異APC遺伝子は非常に低い頻度で糞便DNA中に存在すると予想されていたが、従来の方法で感知できるものはテンプレート分子の15%を超えて存在する変異に限られていた。従って、本発明者らは、感度をかなり高めた、デジタルタンパク質短縮(Dig-PT)と呼ぶ、この方法の改良版を開発した。簡単に述べると、各反応物には少数のテンプレート分子が含まれ、各反応物のタンパク質産物がポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離された(図1)。この方法により、本発明者らは各試料から望ましい数の遺伝子コピーを分析することができた。本研究では、本発明者らは、それぞれ〜4個のAPC遺伝子コピーを含む144個の反応物を評価することを選んだ。Dig-PTの特異性を高めるために、かつポリメラーゼにより生じたエラーを調整するために、分析された約576個のAPC遺伝子コピーのうち、同じサイズの短縮タンパク質産物が少なくとも2回同定された時にのみ、この試験で変異陽性とした。
実施例3
癌患者および対照の分析
方法で述べられた74人の患者からの糞便試料を分析するためにDig-PTが用いられた。新形成を有する46人の患者のうち26人(57%、CI41%〜71%)で変異が同定された。代表的な陽性のDig-PTアッセイ法を図2に示す。図2において、例えば、糞便番号5に由来するいくつかの独立したPCR産物が、サイズが43kDaの正常タンパク質の他に12kDaの短縮ポリペプチドを生成したことが明らかである。異なる短縮ポリペプチドが他の患者において同定された(図2)。このDig-PTアッセイ法において、新生物疾患を有さない28人の対照個体では変異は同定されなかった(0%、CI 0〜12%)。新生物性疾患を有する患者と新生物疾患を有さない患者との差は非常に有意であった(両側検定,p<0.001,フィッシャーの直接確立検定)。Dig-PT陽性結果が癌患者(28人のうちの61%)および前悪性腺腫患者(18人のうちの50%)の両方で得られた。さらに、Dig-PT陽性結果は、左結腸曲に対して遠位の新形成を有する36人の患者の56%、およびそれより近位の病変を有する10人の患者の60%において観察された。結腸鏡検査後であるが外科手術前に集められた糞便において変異を検出する能力(27症例のうちの59%)に対する結腸鏡検査前に集められた糞便において変異を検出する能力(19症例のうち53%)にも、はっきり認められるほどの差はなかった。陽性とされた患者において、変化したAPC遺伝子の割合は糞便試料中の全APC遺伝子の0.4%〜14%であった(表1)。
実施例4
変異の確認
Dig-PTアッセイ法によって、遺伝子の特定の位置でタンパク質を短縮すると予想された変異の証拠が得られた。本アッセイ法において観察された異常なポリペプチドがAPC変異を表していることを確認するために、およびこれらの変異の性質を決定するために、本発明者らは対応するPCR産物の配列を決定した。転写/翻訳産物によって同じサイズの短縮タンパク質が生じた2つのウェルからのPCR産物を、Dig-PTアッセイ法において陽性であった各患者から精製およびクローニングした。次いで、これらのクローニングされたPCR産物を自動配列決定にかけた。26症例のそれぞれにおいて、本発明者らは、正確に、Dig-PTアッセイ法で観察されたサイズの短縮ポリペプチドをもたらすと予想された変異を観察した(例を図3に示す)。変異スペクトルは広く、27の異なる変異が26個の試料において同定された(図4)。これらの変異のうち16(59%)がナンセンス変異をもたらすヌクレオチド置換であり、2つ(7.4%)が小さな挿入であり、9つ(33%)が小さな欠失であった(表1)。これらの変異の頻度およびタイプは散発性結腸直腸腫瘍において以前に述べられたものと非常に似ていた43。挿入および欠失は、変異部位の2〜49bp下流に停止コドンを生じさせるフレームシフトをもたらした。
実施例5
短縮APCタンパク質の免疫選択
前述のように、シグナル対ノイズ比を改善する1つの方法はDNA試料の制御された希釈による方法である。短縮タンパク質および完全長タンパク質の混合集団から完全長タンパク質を取り除くことで、タンパク質レベルでシグナル対ノイズ比を改善することも可能である。N末端およびC末端に異なるエピトープ(例えば、HA、FLAG、6-His、mycなど)を付加することによって、タンパク質をタグ化することができる。
例えば、前述したものと同じPCRプライマーを用いて、F2プライマーに6-His配列を、R2プライマーにFLAG配列を付加することができる。PCR産物の翻訳後、「完全長」APCタンパク質産物はN末端6-HisエピトープおよびC末端FLAGエピトープを含んでいる。短縮変異を有するDNA分子は、N末端FLAGエピトープしか含まない短縮タンパク質を生じる。このタンパク質混合物を、FLAG-アガロースビーズとインキュベートすることによって免疫枯渇させることができる。(添付の図面に示したように他の固体支持体(例えば、磁気ビーズ)を使用することができる)。「完全長」タンパク質はビーズに結合するのに対して、短縮タンパク質は溶液中に残る。溶液は直接分析するか、または例えば、N末端エピトープ(図5の6-His)に対する抗体を含むビーズで短縮産物を免疫沈降することによって濃縮することができる。このような実験の結果を図6Aおよび6Bに示し、図面の簡単な説明において説明する。
実施例6
考察
前述の結果は、サイズが>1100bpのPCR増幅可能なDNA断片を、患者が結腸直腸新形成有していてもいなくても、分析された全ての患者の糞便から精製できたことを示している。この精製の鍵は、DNAを精製するのに従来用いられている物理化学的方法ではなくハイブリッド捕捉によるAPC遺伝子の親和性精製に関与していた。増幅の成功に等しく重要であったのは、阻害剤の存在下で比較的長いPCR産物を高効率で生成する方法の開発であった。糞便試料中のDNA分子の数は大きく異なり、これは、多様な米国人集団から予想される糞便内容物および糞便量のばらつきが大きいことと一致している(表1および2)。糞便中のDNAの大部分は剥がれ落ちた正常細胞に由来し、正常細胞の数は食習慣および排便(bowel habit)の変化を確実に反映している。通常、腸上皮細胞は速い速度で代謝回転するが、そのDNAの大部分は、糞便中に剥がれ落ちるのではなく食作用によって再吸収されるように見える48
糞便中に存在する全APC対立遺伝子の数を定量することに加えて、本発明者らのアプローチによって同じ試料中に存在する変異APC分子の割合を決定することができた。この割合は本発明者らの患者において0.4%〜14%に及んだ。このばらつきは、腫瘍のサイズ、その部位、またはその悪性度(腺腫対癌腫)とほとんど相関しないが、それよりむしろ、前述のプロセスによる、糞便中に存在する非新生細胞に由来する「汚染」DNAによって決定された可能性が高かった。糞便中に存在する変異DNA分子の実際の割合について本研究から得られた知識は、この分野における将来の研究の計画に重要であることを証明したはずである。例えば、本発明者らの研究は、匹敵する感度が達成されれば、糞便DNA中の変異DNA分子を評価するどの技法も少なくとも250個の野生型分子から1個の変異分子を区別する能力を確実に有することを示している。
本明細書で述べられたアプローチの別の利点は、APCコドン1210〜1581を含む1種類のみのPCR産物が分析に用いられたことである。一般的に、以前の研究では、感度を高めるために、同じ遺伝子またはいくつかの遺伝子に由来する複数のPCR産物が用いられた。このような複数の試験を用いても、過去の研究では、同等の疾患状態を有する患者において、本明細書で述べられたものと同じくらい高い感度を示していない。特に、本発明者らの研究は比較的早い段階の病変に初めて的を絞った。本発明者らが分析した患者の全員に前悪性腺腫または転移前の癌腫のいずれかがあった。これらの病変を外科的除去または内視鏡的除去することによって治癒する可能性が高いので、Dig-PTのような非侵襲的方法による検出によって、将来、罹患率および死亡率を低下させる絶好の機会が得られる。
本発明者らの研究の重要な要素の1つは、高い特異性が観察されたこと、すなわち、新生物を有さない28人のどの対照にもAPCの変化が同定されなかったことであった。糞便DNA変異について公表された研究のうち21-35、対照として正常個体から4つ以上の糞便試料を使用したものはほとんどなかった。このような1つの研究において、c-Ki-Ras変異が対照の7%で観察された32。正常個体において比較的、非常に頻繁に生じるが、癌の前駆体でないと考えられている、異常陰窩病巣(aberrant crypt foci)および小さな過形成性ポリープはc-Ki-Ras遺伝子変異を含むことが多いが、APC変異を有さない40-42。このために、糞便に基づく試験でのAPCの価値がさらに重要視される。
複数の異なる変異を明らかにすることができるAPCに基づく技法とって必要不可欠なものは、図4に示した変異スペクトルから明らかであった。複数の患者で見られる変異は4種類のみであり、検出された変異のタイプおよび位置はかなり異なった。これらのデータは、散発性結腸直腸腫瘍において以前に見出された変異と一致している43。Dig-PTアッセイ法により陽性であった患者の割合(57%)は、これらの以前の研究から陽性と予想された患者の理論的な割合(65%)に近かった。変異分析に適した腫瘍材料はほとんどの患者について入手できなかったが、本発明者らは、7つの原発性結腸直腸癌においてAPC変異を同定することができ、それぞれの場合で、変異は糞便中に見出されたものと同一であった(例を図3に示す)。
要約すると、潜在的に治癒可能な結腸直腸腫瘍を有する患者のかなりの割合で、糞便DNAにおいてAPC変異を検出することは明らかに可能である。本発明者らの分析によって、腫瘍が前悪性であるか、近位結腸に位置する患者において糞便APC変異を検出することは可能であることがはっきりと分かった(表1)。本発明者らの研究において、結腸鏡検査を行う理由が対照患者の5人では陽性FOBTであったのに対して、別の6人では、FOBTを除外する直腸出血であったことは興味深かった(表2)。この結果は、糞便分析のための、より特異的な遺伝子検査の潜在的な価値を裏付けている。Dig-PTスクリーニングは変異遺伝子から合成された異常タンパク質の同定に基づいているので、将来、このアプローチに、プロテオミクス用に開発されている強力な新しいツールが直接適用できるはずであり、それによってさらにその能力が向上するはずである。
(表1)新形成を有する患者の特徴
Figure 2005531328
NR=直径の記録なし
NF=変異は見られず
N/A=該当なし
= 2つの異なる変異がDig-PTによって同定され、配列決定によって確認された
(表2)対照患者の特徴
Figure 2005531328
FOBT = 便潜血試験(fecal occult blood test)
参照
Figure 2005531328
Figure 2005531328
Figure 2005531328
Figure 2005531328
Figure 2005531328
デジタルタンパク質短縮試験 Dig-PTは2つの基本原理:(1)各PCRにおける少数のAPC遺伝子テンプレートの増幅および(2)PCR産物のインビトロ転写および翻訳(IVTT)により生成された短縮ポリペプチドの検出に基づいている。左の図の小さな線はDNA集団に存在する一本鎖APCテンプレートを示し、黒線および赤線はそれぞれ野生型APC遺伝子コピーおよび変異体APC遺伝子コピーを示している。Aの丸およびBの丸に2つの状況を示す。Aの丸では、腫瘍で見られるように、変異体APC遺伝子が全APC遺伝子の大きな割合を占めている。PCR/IVTTによる分子集団全体の分析によって正常APC産物と強度が等しい変異体産物が容易に分かる(右側のゲルのレーンA)。Bの丸では、結腸直腸癌患者の糞便で見られるように、変異体APC遺伝子は全APC遺伝子の小さな割合しか示さない。分子の割合が小さすぎてアッセイ法において検出可能なシグナルを生じないため、PCR/IVTTによる分子集団全体の分析では変異体産物は明らかでない(右側のレーンB)。複雑さを減らし、それにより変異体:野生型の比を増加させるために、各ウェルに〜4個の分子をサンプリングした。Bの丸の中にあるC〜Gの丸は、個々のウェルで増幅されたAPC遺伝子コピーを囲んでいる。レーンD、F、およびGは変異体産物がないウェルを示している。レーンCは、2個のAPCテンプレートのうちの1個が変異体であったウェルを示している。レーンEは、4個のテンプレートのうちの1個が変異体であったウェルを示している。ウェル1個あたりのAPC遺伝子コピーはポアソン分布に従って確率論的に変化する。 Dig-PT結果の例 APCに短縮変異がある6人の患者(ID番号28、29、35、23、15、および34)のDig-PT分析を示す。野生型タンパク質産物は43kDaである(星印)。30の各反応物からの転写-翻訳産物をそれぞれの場合で示し、異常ポリペプチドを赤の矢印で示す。テンプレート分子のポアソン分布のために、時々、レーンはテンプレートを含まず、何もない(例えば、患者番号28のレーン2)。 Dig-PTにおける短縮ポリペプチドを生じさせる変異の同定 方法において説明したように、Dig-PTにおいて異常ポリペプチドを生じたPCR産物を配列分析に使用した。それぞれの場合において、プライマーを、Dig-PT結果から予想される変異の位置に基づいて選択した。それぞれの場合における上部のクロマトグラムは野生型(wt)配列を示すのに対して、下部のクロマトグラムは変異体(mut)配列を示す(黒い矢印は遺伝子変化の部位を示す)。塩基置換(患者番号13)、塩基挿入(患者番号34)、および5bpの欠失(患者番号31)の例を示す。右に示すように、全ての変異が変異の直ぐ下流に停止コドン(黒丸)をもたらした。 糞便DNAにおけるAPC変異スペクトル 黒いバーは、照会したAPC領域を示す。陽性デジタルPT試験によって、23人の患者の中で計21個の異なる変異が同定された。変異は、欠失(赤い三角)、挿入(緑の四角)、および塩基置換(黄色の丸)の形で生じた。記号の中の数字は患者の識別番号(表1)を示す。 糞便における免疫選択の図 図5A:関心対象のタンパク質は、異なるエピトープによってN末端およびC末端で特異的に標識された。これにより、完全長タンパク質(野生型)を短縮タンパク質から分離することが可能になる。図5B:FLAG抗体を用いた免疫沈降により示されるように、混合物から完全長タンパク質を除去することによってシグナル対ノイズ比を劇的に改善することができる。残った短縮産物は直接分析するか、または第2の免疫選択によってさらに精製することができる。 蛍光標識アミノ酸を用いた短縮APCタンパク質の免疫選択 図6Aおよび6Bは同じゲルの写真であり、図6Bでは図6Aより長く暴露されている。N末端6-HisおよびC末端FLAGを含むAPCタンパク質について免疫選択された蛍光標識タンパク質を分離するために、SDS-PAGEゲルが用いられた。レーン1〜3は、FLAG抗体で捕捉された完全長タンパク質を含む。レーン1〜3は、完全長と比較して様々な量の変異体(短縮生成)テンプレートを含む:レーン1=1/24、レーン2=1/12、レーン3=1/6。レーン4〜6は、ニッケルアガロースビーズから溶出された短縮産物を含む。

Claims (61)

  1. 腫瘍を検出する方法であり、以下の段階を含む方法:
    患者から単離されたAPC対立遺伝子試験試料を分割して、APC対立遺伝子の複数のアリコートを得る段階;
    該複数のアリコート中の該APC対立遺伝子を増幅して、増幅されたAPC対立遺伝子を得る段階;
    該増幅されたAPC対立遺伝子を転写テンプレートとして使用して、インビトロで転写およびタンパク質の翻訳を行う段階;
    該タンパク質のサイズまたは組成を決定する段階であって、野生型APC対立遺伝子により生成されるタンパク質とはサイズまたは組成の点で異なるタンパク質が、増幅されたAPC対立遺伝子における変異を示し、これにより患者に腫瘍があることが分かる段階。
  2. 限界希釈ポリメラーゼ連鎖反応によって試験試料中のAPC対立遺伝子の濃度を測定する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. タンパク質がゲル電気泳動に供される、請求項1記載の方法。
  4. タンパク質の組成が質量分析を用いて決定される、請求項1記載の方法。
  5. アリコートが増幅前に平均して0〜20個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  6. アリコートが増幅前に平均して0〜10個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  7. アリコートが増幅前に平均して0〜5個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  8. アリコートが増幅前に平均して0〜1個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  9. アリコートが増幅前に平均して1〜20個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  10. アリコートが増幅前に平均して5〜20個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  11. アリコートが増幅前に平均して10〜20個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  12. アリコートが増幅前に平均して1〜5個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  13. アリコートが増幅前に平均して2〜4個のAPC対立遺伝子を含む、請求項1記載の方法。
  14. ポリアクリルアミドゲル電気泳動によってサイズが決定される、請求項1記載の方法。
  15. 分割する段階が、アリコート1つにつき0〜20個の平均数のAPC対立遺伝子を得るようにAPC対立遺伝子を希釈することによって行われる、請求項1記載の方法。
  16. 分割する段階が、アリコート1つにつき0〜5個の平均数のAPC対立遺伝子を得るように捕捉されたAPC対立遺伝子を希釈することによって行われる、請求項1記載の方法。
  17. 試験試料が体液または滲出物である、請求項1記載の方法。
  18. 試験試料が器官の洗浄液または吸引液である、請求項1記載の方法。
  19. APC対立遺伝子試験試料が患者の糞便試料から単離される、請求項1記載の方法。
  20. 分割する段階が試験試料の希釈によって行われる、請求項1記載の方法。
  21. 少なくとも500bpのテンプレートが増幅される、請求項19記載の方法。
  22. 少なくとも750bpのテンプレートが増幅される、請求項19記載の方法。
  23. 少なくとも1kbのテンプレートが増幅される、請求項19記載の方法。
  24. エキソン15の少なくとも一部が増幅される、請求項1記載の方法。
  25. APCのコドン1210〜1581が増幅される、請求項19記載の方法。
  26. 増幅する段階が第1のプライマーセットおよび第2のプライマーセットを使用する方法であって、第1のプライマーセットがテンプレートを増幅し、このテンプレートに第2のプライマーセットが相補的である、請求項1記載の方法。
  27. タンパク質の組成を決定するために、タンパク質のC末端エピトープに対する抗体が用いられる、請求項1記載の方法。
  28. 完全長タンパク質のタンパク質を免疫枯渇させるために、タンパク質のC末端エピトープに対する抗体が用いられる、請求項1記載の方法。
  29. タンパク質のサイズまたは組成を決定するために、タンパク質のN末端エピトープに対する抗体が用いられる、請求項1記載の方法。
  30. 遺伝子の変異に関連した疾患を検出する方法であり、以下の段階を含む方法:
    患者から単離された、遺伝子の対立遺伝子の試験試料を分割して、遺伝子の対立遺伝子の複数のアリコートを得る段階;
    該複数のアリコート中の該対立遺伝子を増幅して、増幅された対立遺伝子を得る段階;
    該増幅された対立遺伝子を転写テンプレートとして使用して、インビトロで転写およびタンパク質の翻訳を行う段階;
    該タンパク質のサイズまたは組成を決定する段階であって、遺伝子の野生型対立遺伝子により生成されるタンパク質とはサイズまたは組成の点で異なるタンパク質が、遺伝子の増幅された対立遺伝子における変異を示し、これにより患者に疾患があることが分かる段階。
  31. 分割する段階が試験試料の希釈によって行われる、請求項30記載の方法。
  32. 限界希釈ポリメラーゼ連鎖反応によって試験試料中の対立遺伝子の濃度を測定する段階をさらに含む、請求項30記載の方法。
  33. アリコートが増幅前に平均して0〜20個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  34. アリコートが増幅前に平均して0〜10個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  35. アリコートが増幅前に平均して0〜5個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  36. アリコートが増幅前に平均して0〜1個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  37. アリコートが増幅前に平均して1〜20個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  38. アリコートが増幅前に平均して5〜20個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  39. アリコートが増幅前に平均して10〜20個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  40. アリコートが増幅前に平均して1〜5個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  41. アリコートが増幅前に平均して2〜4個の対立遺伝子を含む、請求項30記載の方法。
  42. 分割する段階が、アリコート1つにつき0〜20個の平均数の対立遺伝子を得るように対立遺伝子を希釈することによって行われる、請求項30記載の方法。
  43. 分割する段階が、アリコート1つにつき0〜5個の平均数の対立遺伝子を得るように対立遺伝子を希釈することによって行われる、請求項30記載の方法。
  44. 遺伝子がMerlinであり、疾患が神経線維腫症2型である、請求項30記載の方法。
  45. 遺伝子がVHLであり、疾患がフォンヒッペルリンダウ病である、請求項30記載の方法。
  46. 遺伝子がCFであり、疾患が嚢胞性線維症である、請求項30記載の方法。
  47. 遺伝子がhMSH2であり、疾患が遺伝性非ポリポーシス性結腸癌(HNPCC)である、請求項30記載の方法。
  48. 遺伝子がhMLH1であり、疾患が遺伝性非ポリポーシス性結腸癌(HNPCC)である、請求項30記載の方法。
  49. 遺伝子がhPMS2であり、疾患が遺伝性非ポリポーシス性結腸癌(HNPCC)である、請求項30記載の方法。
  50. タンパク質がゲル電気泳動に供される、請求項30記載の方法。
  51. タンパク質の組成が質量分析を用いて決定される、請求項30記載の方法。
  52. ポリアクリルアミドゲル電気泳動によってサイズが決定される、請求項30記載の方法。
  53. 試験試料が体液または滲出物である、請求項30記載の方法。
  54. 試験試料が器官の洗浄液または吸引液である、請求項30記載の方法。
  55. 少なくとも500bpのテンプレートが増幅される、請求項30記載の方法。
  56. 少なくとも750bpのテンプレートが増幅される、請求項30記載の方法。
  57. 少なくとも1kbのテンプレートが増幅される、請求項30記載の方法。
  58. 増幅する段階が第1のプライマーセットおよび第2のプライマーセットを使用する方法であって、第1のプライマーセットがテンプレートを増幅し、このテンプレートに第2のプライマーセットが相補的である、請求項30記載の方法。
  59. タンパク質の組成を決定するために、タンパク質のC末端エピトープに対する抗体が用いられる、請求項30記載の方法。
  60. 完全長タンパク質のタンパク質を免疫枯渇させるために、タンパク質のC末端エピトープに対する抗体が用いられる、請求項30記載の方法。
  61. タンパク質のサイズまたは組成を決定するために、タンパク質のN末端エピトープに対する抗体が用いられる、請求項30記載の方法。
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