JP2005529612A - 糖化した標識の結合による細菌検査法 - Google Patents

糖化した標識の結合による細菌検査法 Download PDF

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Abstract

糖タンパク質又は糖ペプチドが、細菌に結合され、かつ標識が糖タンパク質又は糖ペプチドに結合される又はそれに生得的である、尿及び血液のような流体の細菌含量を測定する方法が、存在する細菌の量を確定する手段を提供する。好ましい糖タンパク質はアルカリホスファターゼであり、それは、流体試料中に存在する細菌すべてに結合することが可能な酵素であり、既知の試薬の添加によって発色させることができる標識部分を生得的に包含する。

Description

本発明は一般に、流体中、特に生体試料中で細菌を検出する方法に関する。さらに具体的には、本発明は、現在利用可能なものに比べて、改善された精度をもって、尿中及びそのほかの流体中の細菌を検出する迅速な方法に関する。尿の分析に特に関心が高いが、本発明の方法を用いて、血液、血清、水などのようなそのほかの流体を分析してもよい。
たとえば、種々の目的で今や使用されている種類の乾燥試験紙を使用することによる、細菌の迅速検査は望ましいものである。現在、尿試験紙を用いて、試料をスクリーニングし、臨床検査を必要としないものを除外している。しかしながら、亜硝酸塩や白血球の測定のような現在の検査では、正確な結果を迅速に提供することはできない。多数の間違った結果が得られ、不必要な追跡的臨床検査の原因となる。病院の臨床検査の仕事量の約50%は、尿試料に関与しており、これら試料の約90%は総細菌及びグラム陰性細菌について培養され、分析される。しかしながら、細菌検出のために培養される尿試料のたった約10%が実際に、検査陽性と判明する。明らかに、尿の正確なプレスクリーニングによって臨床検査に送られる試料の数を大いに減すことが可能であると思われる。
現在利用可能な試験紙の市場浸透は、1つには、後で追跡的臨床検査により測定すると検査が偽陽性の結果を生じるために、大きくはない。したがって、細菌の存在の迅速且つ正確な測定を提供する試験紙によって、コストを減らし、臨床検査の結果を待つのではなく、患者において迅速に細菌を治療することが可能になる。
本発明者らは、正確に細菌を検出することができる方法を検討していた。可能性のあるアプローチの1つには、細菌に結合し、次いで検出され、存在する細菌の量を確定できるように測定される物質を発見することが含まれていた。課題は以下のように述べることができる。物質はどのように細菌に結合するのか?また、どの物質が、行われるべき正確な測定に必要とされる特性を示すのか?結合は細菌に特異的であるべきである。非特異的な結合は、極めて予測不能であり、不正確な結果を提供しうるので、結果を分かりにくくしうる。
抗体は細菌に結合する能力を有するとして認識されており、それが結合する発色材料により検出するのに使用することができるALP(アルカリホスファターゼ)それ自体が、細菌に結合可能であるもう1つの物質に結合でれば、存在する細菌の量を測定することが可能であろうと考えられていた。最初、実験は、ALPは非特異的な様式で細菌に結合することを示したので、試料に存在する細菌の量を測定する信頼できる方法を開発するには問題があるとみなされていた。さらなる研究は、細菌に結合できる物質に結合するALPのみを測定するようにALPの非特異的結合を排除する方向に向けられた。驚くべきことに、ALPが細菌に非特異的に結合するという考えは正しくなく、実際、それが細菌に結合するということが見い出され、本発明に至った。以下に見られるように、ALPは、細菌の量を測定するための好ましい物質ではあるが、そのほかの物質、特に糖ペプチド及び糖タンパク質を使用することができる。
関連文献と特許
細菌を迅速に検査する方法は既知であるが、それらは本発明の方法とは異なる。方法の1つでは、大腸菌、クラミジア又はサルモネラのようなグラム陰性細菌からリポ多糖類を検出する免疫アッセイで、リポ多糖体結合タンパク質又はリポ多糖体検体に特異的結合親和性を有する抗体を、一次又は二次結合試薬として使用する(WO 00/60354および米国特許第5,620,845号を参照のこと)。米国特許第5,866,344号では、細胞壁からポリペプチドを検出するそのほかの免疫アッセイが記載されている。多糖体結合ポリペプチド及びそれらの抱合体を用いる方法においてタンパク質を精製することができる(米国特許第5,962,289号、同第5,340,731号、及び同第5,928,917号を参照のこと)。米国特許第5,856,201号では、多糖体結合タンパク質及びそれらの抱合体を用いたタンパク質の検出が開示されている。上述の方法は、以下の本発明の考察で見られるように、本発明のものとは異なる。
リポ多糖体抗体又はリポ多糖体結合タンパク質に基づく方法は、存在する総細菌の測定を提供しない。それらはまた、細菌細胞に結合する糖ペプチド又は糖タンパク質も使用しない。ポリペプチドに基づく方法は、糖ペプチド又は糖タンパク質を使用するのではなく、細菌の細胞壁に結合する抗体を必要とする。ポリ多糖体結合ポリペプチドに基づく方法は、関心のある検体上への短い配列のポリペプチドの融合を必要とし、多糖体に結合するのに非糖化ポリペプチドを用いる。
糖タンパク質は種々の生体分子に結合することが示されている。たとえば、真菌細胞表面の糖タンパク質は、宿主のタンパク質に結合することが示されている。また、上皮細胞から分泌される糖タンパク質は、脂質に結合することが示されており、炭水化物への糖タンパク質の結合は周知である。糖タンパク質のそのような相互作用はすべて、イオン強度、pH及び生体分子に対する個々のタンパク質の親和性のような多数の因子に依存する。しかしながら、細菌含量の測定のためのアッセイにおける糖タンパク質の使用は、今まで記載されてこなかった。
糖タンパク質の受容体はヒト単球細胞で単離されている。ヒト単球の細胞壁から抽出された2つの結合タンパク質は、フルクトシルリジン(グルコースで糖化されたリシルペプチド)を結合するのに9x10+6の親和性を有し、細胞当たり10,000の活性のある結合部位を持つことが示されている。これらの受容体タンパク質部位は、RNA結合タンパク質ファミリーに属し、糖化アルブミンのような加齢関連タンパク質を結合することによる加齢過程に関与すると考えられている。しかしながら、糖タンパク質受容体における従来技術は、細胞壁における受容体を細胞の検出に使用すればよいことを教示していない。細胞の計数測定又は検出として使用できる着色粒子又は酵素反応のどちらかによるシグナル生成に提供された手段はない。
細菌は、多くは、細菌細胞膜が宿主の細胞外マトリクスタンパク質に接着することによって、宿主の組織に付着することが知られている。この結合は、その表面におけるグリコアミノグリカン、コラーゲン、タンパク質及びインテグリンによる幾つかの様式を介して生じることが知られている。したがって、細菌の細胞表面を含む細胞表面を、宿主の受容体部位と同様に、宿主組織のタンパク質に結合することが可能な分子のモザイクとして視覚化することができる。
細菌細胞と糖タンパク質の間の相互作用は一般的には知られているが、細菌細胞への特異的な糖ペプチドの結合は開示されていない。フィブロネクチン及びラミニンのような細胞外マトリクスタンパク質への細菌細胞の接着は記載されている。この結合は、細胞接着とタンパク質上の糖化基の間で生じることが示された。同様の結果は、結合組織のタンパク質と細菌細胞とで示されている。糖タンパク質のポリペプチド及び炭水化物の構造は大きく変化しうるし、細菌を結合するもののような、糖ペプチド及び糖タンパク質の化学構造は不明であることが多い。
細菌細胞への糖タンパク質の結合を測定する方法は記載されている;しかしながら、糖ペプチド又は糖タンパク質の結合による細菌の測定は記載されていない。さらに詳しくは、酵素である糖ペプチド又は糖タンパク質又は検出用標識に付着させた糖ペプチド又は糖タンパク質の結合は開示されてこなかった。
細胞壁のアルカリホスファターゼ(ALP)への結合は知られているが、現在のところ、リン酸モノエステルの加水分解の触媒以外にアルカリホスファターゼに正確な機能を割り当てることはできない。組織の損傷がこれらALPのイソ酵素の放出を招き、臨床的な意味を提供することは知られている。
特定のALPイソ酵素は、膜結合型であることが知られている。腸、肝臓、骨、腎臓及び胎盤のアルカリホスファターゼイソ酵素は、ジペプチジルペプチダーゼ、たとえばアラニンアミノペプチダーゼのようなアミノペプチダーゼ、エンドペプチダーゼ、γ−グルタミルトランスフェラーゼ、ラクターゼ、α−D−グルコシダーゼ、たとえばグルコシダーゼ及び5’ヌクレオチダーゼのようなヒドロラーゼを含む細胞壁への膜結合型で知られる酵素の例である。ALPの細胞膜結合は、アンカーの長鎖トリグリセリドがリポタンパク質の膜に組み込まれるC末端のグリカン−ホスファチジル−イノシトールアンカーを介して生じることが知られている。C末端のグリカン−ホスファチジル−イノシトールアンカーは、大腸菌より産生されるALPには存在せず、大腸菌のALPは可溶性酵素であるとみなされる。したがって、本発明におけるALPの大腸菌への結合はもう1つのメカニズムによって生じなければならない。
ALPはある種の診断応用で用いられている。たとえば、免疫アッセイの標識として免疫アッセイ診断検査でALPが用いられる;米国特許第5,225,328号を参照のこと。しかしながら、細菌の検出については抗体なしでは乾燥相の検査にそれは使用されていない。
本発明者らは、細菌細胞がすべて、複数の結合部位を介して特定の糖タンパク質に結合する能力を有することを発見した。この発見の結果、以下に続く本発明の詳細な考察に見られるように、彼らは、存在する細菌すべてを正確に検出する能力を有する試験紙においてそのような糖タンパク質を使用できることを見い出した。
発明の詳細な開示
態様の1つにおいて、本発明は、流体、通常、生体の流体中の細菌含量を測定する方法であり、その際、有効量の糖タンパク質又は糖ペプチドが流体の試料中の細菌と反応し、糖タンパク質又は糖ペプチドが検出可能な部分で標識される。細菌と反応しなかった余剰の糖タンパク質は分離され、その後、標識された部分の量を測定し、試料中に存在する細菌の量に関連付ける。好ましい実施態様では、糖タンパク質又は糖ペプチドはアルカリホスファターゼ(ALP)であり、試薬を添加して、細菌に結合したALPの存在を示す色を発色させる。細菌への糖タンパク質の会合(結合)定数は少なくとも10+6であり、且つ、結合部位の数は少なくとも100であるべきである。
好ましい実施態様では、該タンパク質は糖化されており、一般に、血清タンパク質、免疫グロブリン、酸素結合タンパク質、繊維状タンパク質、細胞内酵素、ホルモンならびに分泌される酵素及び阻害剤を含む。血清タンパク質の例は、アルブミン、プレアルブミン、トランスフェリン、レチノール結合タンパク質及びβ−2マクログロブリンである。免疫グロブリンには、IgG、IgA及びIgMが挙げられてもよい。酸素結合タンパク質には、ペルオキシダーゼ、ヘモグロビン及びミオグロビンが挙げられてもよい。繊維状タンパク質には、コラーゲン、フィブロネクチン及びミオシンが挙げられてもよい。細胞内酵素の例には、グルタミン酸ジヒドロゲナーゼ、ALP及び乳酸脱水素酵素が挙げられる。代表的なホルモンには、インスリン、成長ホルモン及びグルカゴンが挙げられる。分泌される酵素及び阻害剤には、α−1−ミクログロブリン、トリプシノーゲン、リゾチーム及びα−1−酸性糖タンパク質が挙げられてもよい。
タンパク質に付着させてもよい炭水化物のモノマー単位は、ガラクトース(GAL)、マンノース(MAN)、グルコース(GLC)、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、N−アセチルガラクトサミン(GalNAc)、シアル酸(SA)、フコース及びキシロースであってもよい。
代表的な糖ペプチドには、Y−Ser−X、Y−Thr−X、Y−Asn−X−Ser、Y−Asn−X−Thr及びGly−X−Hyl−Yが挙げられ、その際、Xはアミノ酸であってもよく、YはMan、Gal、Glu、SA、GlcNAc、GalNAc、フコース又はキシロースであってもよい。
糖タンパク質に添加してもよい標識部分には、放射性標識、蛍光標識、電気活性標識、化学発光標識、酵素抗体標識、及び粒子状標識が挙げられる。ポリマー、非糖化タンパク質、非糖化ポリペプチド、及び多糖類より成る群の構成員のようなブロッキング化合物が包含されてもよい。カチオン、特に亜鉛、銅及び鉄を加えて、糖タンパク質又は糖ペプチドの細菌への結合を増やしてもよい。
もう1つの態様では、本発明は、流体の細菌含量を測定する乾燥検査法であり、その際、標識部分を含有する糖タンパク質又は糖ペプチドを細菌に結合させ、標識部分を測定して流体試料中の細菌含量を確定する。
本発明は、種々の改変及び代替形態を許容するが、本明細書に詳細に記載される実施例のために、具体的な実施態様が示されている。しかしながら、本発明は、開示される実施態様に限定されることを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付のクレームにより定義されることが理解されるべきである。
好ましい実施態様の説明
糖タンパク質及び糖ペプチド
糖タンパク質及び糖ペプチドは双方共、ペプチド結合を持つアミノ酸及び炭水化物から構成される。一般に、糖タンパク質は、糖ペプチドよりも高い分子量を有する。電荷の誘引及び細胞壁上の分子に対する形状を介して、糖タンパク質及び糖ペプチドを細菌に付着させることができる。以下の実施例で見られるように、細菌細胞に結合する糖タンパク質又は糖ペプチドの量は、分子構造、金属の存在、イオン強度及び環境のpHを含む幾つかの因子に依存して変化する。
1又はそれより多くの炭水化物単位がタンパク質に共有結合する糖タンパク質は、生体分子の非常に多様な群である。細胞受容体のような膜成分であるような、分泌型タンパク質及びその断片はほとんど糖タンパク質であり、その際、炭水化物は細胞と細胞の接着に関与する。
糖化することができるタンパク質の例には、血清タンパク質(たとえば、アルブミン、プレアルブミン、トランスフェリン、レチノール結合タンパク質、β−2−マクログロブリン)、免疫グロブリン(たとえば、IgG、IgA、IgM)、酸素結合(たとえば、ペルオキシダーゼ、ヘモグロビン、ミオグロビン)、繊維状タンパク質(たとえば、コラーゲン、フィブロネクチン、ミオシン)、細胞内酵素(たとえば、グルタミン酸脱水素酵素、ALP、乳酸脱水素酵素)、ホルモン(たとえば、インスリン、成長ホルモン、グルカゴン)ならびに分泌される酵素及び阻害剤(たとえば、プロテアーゼ阻害剤、α−1−ミクログロブリン、トリプシノーゲン、リゾチーム、α−1−酸性糖タンパク質)が挙げられる。
普通、タンパク質に結合する炭水化物モノマーには、ガラクトース(Gal)、マンノース(Man)、グルコース(Glu)、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、N−アセチルガラクトサミン(GalNAc)、シアル酸(SA)、フコース及びキシロースが挙げられる。炭水化物鎖は、多種多様な長さ及び構造を持って生じるが、遭遇する典型的な構造の一部は、Man−GlcNAc−、GalNAc(Gal)(SA)−、Man(Man(Man))(Man(Man)−、GlcNAc−GlcNAc−、Man(Man−GlcNAc−Gal−SA)GlcNAc−GlcNAc−及び以下の表2に列記されるものである。
炭水化物鎖は一般に、セリン(Ser)又はスレオニン(Thr)アミノ酸残基のヒドロキシル基、アスパラギン(Asn)側鎖のアミドのN原子あるいはヒドロキシ−リジン(Hyl)残基を介してタンパク質及びペプチドに結合される。O−グリコシル化された特定のSer及びThr残基は独特のアミノ酸配列に生じるとは思われないので、Ser及びThrは、Ser−X、Thr−Xのようにいかなるアミノ酸にも接続することができ、その際、Xは任意のアミノ酸であることができる。Hyl残基のグリコシル化は特徴的な配列、−Gly−Y−Hyl−Z−Arg−で生じ、その際、Y及びZは任意のアミノ酸である。N−グリコシル化されたAsn残基は、配列、−Asn−X−Ser又はAsn−X−Thrで生じ、その際、Xは、Pro以外の普通の任意のアミノ酸であってもよい。
特に有効な糖タンパク質の1つがアルカリホスファターゼ(ALP)である。それは、細菌に結合することができ、免疫アッセイ診断検査で使用される技術である、既知の試薬を添加することにより発色させることができる標識部分を生得的に提供することができるという利点を有する。糖タンパク質の量は、試料に存在する細菌の量に依存し;たとえば、細菌が存在するとき、糖タンパク質の特定の量は、結合部位の数及び結合定数の強さに依存する。所定の糖タンパク質及び細菌細胞の種類によって、結合部位が決定され、結合する糖タンパク質の量は存在する細菌の量に直接比例する。
標識部分
上述のように、生得的に標識を提供するので、アルカリホスファターゼは特に有用である。そのほかの糖タンパク質又は糖ペプチドは、細菌に結合することと同様に、標識として生得的な能力を有さなくてもよい。したがって、そのような例では、糖タンパク質又は糖ペプチドの量を測定して存在する細菌の量を示すことができるように、標識部分を添加してもよい。有用であってもよいそのような標識部分の例には、比色標識、放射性標識、蛍光標識、電気活性標識、化学発光標識、酵素抗体標識、及び粒子状標識が挙げられる。
追加成分
本発明の方法は、当業者によく知られている乾式試験紙、又は以下の実施例で記載されているもののような湿式検査法に適用してもよい。具体的な技術に依存して、緩衝化合物、糖タンパク質又は糖ペプチドのための物質、酵素増幅化合物及び、たとえば、ブロッキング化合物のようなそのほかの添加物が存在してもよい。
特異的な遷移状態の金属を添加することにより細菌細胞壁へのタンパク質の結合が増えることが発見されている。必要ではないが、特異的な遷移状態の金属の使用は、糖化されたタンパク質の細菌への結合に基づいたアッセイの感度を高める。
本発明の特に好ましい実施態様では、そのような金属を用いて標識部分の反応を高める。種々の金属が評価されている。中でも、亜鉛、銅及び鉄、特に、以下の実施例で見られるように亜鉛は、有益な効果を有することが見い出されている。
ALPの基質には、以下の有機基、1級アルコール及び脂肪族アルコール、糖、糖アルコール、フェノール、ナフトール及びヌクレオシドのリン酸エステルが挙げられる。可視色を形成する基質の例には、ナフトール−AS−BI−リン酸、ナフトール−AS−MX−リン酸、p−ニトロフェノールリン酸フェニルリン酸(PPNP)、インドキシルリン酸、たとえば、ブロモ−クロロ−インドリル−リン酸(BCIP)、フェノールフタレインリン酸、チモールフタレイン一リン酸及び二リン酸、β−ナフチルリン酸、安定性のためのPPNPのジシクロヘキシルアンモニウム塩、チモールフタレイン一リン酸、フェノールフタレイン二リン酸、カルボキシフェニルリン酸、β−グリセロリン酸及びβ−グリセロールリン酸が挙げられる。ALP用の蛍光基質の例には、メチルフルオレセインα−ナフチルリン酸が挙げられる。幅広い化学発光基質及び生物発光基質によってアルカリホスファターゼを測定することができる。ALP用の化学発光基質の例には、アダマンチル1,2−ジオエタンアリールリン酸、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸、フェナシルリン酸、NADP、アスコルビン酸2−O−リン酸、コルチゾル−21−O−リン酸、N,N’−ジメチル−9,9’−ビスアクリジニウム二硝酸、インドリル誘導体、たとえば、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸二ナトリウム塩(BCIP−2Na)、D−ルシフェリン−O−リン酸及びアダマニル1,2−ジオキセタンアリールリン酸(AMPPD)が挙げられる。
ALPの定量には、種々の緩衝液、非トランスリン酸化のもの及び種々の程度のトランスリン酸化特性のもの双方が用いられている(すなわち、炭酸、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール及びジエタノールアミン)。ALP用に普通に利用される緩衝液には、エチルアミノエタノール(pKa9.9)、ジエタノールアミン(pKa8.7)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(pKa7.8)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールMAP(pKa9.3)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(pKa8.6)、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム(pKa9.9)、グリシル−グリシン(pKa8.2)、グリシン(pKa9.6)及びバルビタール(pKa7.44)が挙げられ、pH7〜10の範囲にて活性を測定する。
酵素補因子のような追加の添加剤を使用して酵素の反応条件を向上させてもよい。マンニトール及びそのほかのアルコール類を使用してALPの基質割合を高めることができる。ALPの場合、各ALP分子に対する少なくとも1当量のZn、Ca及びMgの金属が存在し、触媒活性を提供し、おそらく天然の酵素構造の維持も提供する。酵素アッセイの範囲を調節し、干渉を覆い隠すのに酵素阻害剤を使用することも多い。ALPの場合、既知の阻害剤には、システイン、EDTA及びチオグリコール酸、L−フェニルアラニン、L−ホモアルギニン、L−トリプトファン、L−ロイシン、レバミソール及びイミダゾールが挙げられる。酵素を制御するのに塩化ナトリウムのような塩を使用できることも知られている。ドデシル硫酸ナトリウムのような界面活性剤及び胆汁酸が、酵素アッセイの範囲及び感度を調節することも知られている。
酵素アッセイの検出限界を高めるのに、酵素増幅システムを使用することもできる。アルカリホスファターゼの検出について、幾つかの酵素増幅法が知られている。これらには、NAD補因子を用い、NADP酵素を脱リン酸化してNADを生じるのにALPに頼る、酵素系(たとえば、ジアホラーゼ及びアルコール脱水素酵素)を介したホルマザンの形成(INT−バイオレットにより比色的に又はレサズリンにより蛍光的に)が挙げられる。たとえば、ALPによるニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)のNADへの変換が増幅に使用されている。次いで、反応媒体に含まれるエタノールの存在下、アルコール脱水素酵素によりNAD化合物はNADHに還元される。次には、やはり媒体に存在するテトラゾリウム塩の同時還元と共に、ジアホラーゼの存在下でNADHが変換されてNADに戻る。これにより結果的に、APにより生成されるNADの濃度に比例する、着色された可溶性のホルマザン色素の蓄積を生じる。新しく形成されるNADは何回もリサイクルされ、その結果、感度に100倍の上昇を生じる。
干渉を減らし、又は色を改善するために、ポリマー、非糖化タンパク質、非糖化ポリペプチド及び多糖類より成る群から選択されるブロッキング化合物が包含されてもよい。干渉する物質を代わりにブロッキング化合物に結合することにより、干渉する物質による細菌への非特異的結合を妨げることによって干渉が改善される。乾燥試薬において色を均一にさせる拡散層として作用することにより色が改善される。
検査方法
細菌を検出するための糖タンパク質の使用は、多様な検査法に適用することができる。方法は、アッセイされる試料と糖タンパク質を混ぜ合わせること、遊離の結合していない糖タンパク質から細菌に結合した糖タンパク質を分離すること、及び結合した又は遊離の糖タンパク質を測定することを必要とする。2,3例を挙げると、遠心分離装置、微量流体素子、クロマトグラフィ紙、ろ過及び微量プレート読み取り器のような様々な流体取り扱い分析器を介して、そのような工程を達成することができる。
検査法ではすべて同一方法にて、細菌の検出のために糖タンパク質の有効性を測定する。細菌の非存在下で得られるシグナルの3つの標準偏差である細菌検出シグナルを得ることによって有効性を測定する。
1000の細菌細胞/mLの検出で糖タンパク質が有効であるためには、会合定数は少なくとも10+6でなければならず、結合部位の数は少なくとも100でなければならない。細菌への糖タンパク質の結合強度及び細菌への糖タンパク質の結合部位の数のこれら測定値によって、十分な細菌検出シグナルが可能になる。1000細菌細胞/mLの検出限界は、最低限の臨床的に所望の閾値である。そのほかの試料成分、たとえば、そのほかのタンパク質への糖タンパク質の結合に関する差し支えのないバックグランドの読み取りは、10+4未満の会合定数でなければならない。代表例としてALPを用いて、5x10+6の結合定数及び結合部位の数は590であると概算された。
実施例1
腸のアルカリホスファターゼの結合による細菌アッセイ
上清液から細胞を密なペレットに分離する遠心分離の後、細菌細胞(10〜10細胞/mL)を水で2回洗浄した。ペレット形態における洗浄した細胞を水40μLに浮遊し、水性のウシ腸のアルカリホスファターゼ(ALP)10μLを加えた(2μg又は10,000単位)。混合物を室温にて30分間静置し、次いで細菌のペレットを水で4〜5回(50μL)洗浄した。洗浄上清をすべて集めた。細胞なしのブランクを同じ方法で希釈した。最終ペレットを水50μLに浮遊し、pH7.5のトリス又はEPPS緩衝液中0.005Mのパラ−ニトロフェノールリン酸(PNPP)2.5μLを用いて、ALPの結合の検出について、上清及び細胞浮遊液の双方を検定した。基質の加水分解により、黄色(PNPP)又は青緑色(BCIP)を生じるが、それは細菌に結合したALPの量に直接比例する。pH7.5のトリス緩衝液において青/緑色を形成するBCIP(ブロモ−クロロ−インドリル−リン酸)のような普通の基質を用いて、アルカリホスファターゼ(ALP)の活性を調べた。室温にて10分後、プレートリーダー(バイオテック・パワーウエーブ・アブソーバンス・リーダー)において405nmの波長にて試料を読み取った。対照として、ALPの添加なしで、細菌の並行したセットを扱った。
腸のALPの細菌への結合を観察した。図1では、縞模様の棒は、ALP処理及び洗浄後浮遊した細胞が無処理の細胞(黒い棒)よりも多くの腸のALP活性を有することを示している。黒い棒は、腸のALPで処理しなかった細胞が、細菌における生来のALPに由来すると考えられる、若干のALP活性を有した事を示している。対照として、処理溶液のALP活性は、生来のALPからの寄与なしで予想される最大の活性を示す。
図1は、調べた細菌株すべてに対する腸のALPの結合を立証している。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(Sf)株#3及び#6のようなグラム陽性細菌ならびに大腸菌(Escherichia Coli)(E.coli)株#9及び14のようなグラム陰性細菌は双方とも、ALPに結合することが見い出された。再び、黒い棒より有意に長い縞模様の棒はこのことを立証している。図2は、結合したALP又は生成した活性の量が存在する細菌細胞の量に直接比例することを示す。浮遊した細胞のALP活性は、細胞の量の増加と共に上昇した。
細菌へのALPの結合のメカニズムは完全に理解されているわけではないが、ALP又はそのほかの糖タンパク質における糖化されたペプチドが細胞壁でアンカーとなっているタンパク質受容体に結合しているか、又はペプチドグリコン膜を結合していると考えられている。グラム陽性細菌及びグラム陰性の細菌は双方共、その外側膜にタンパク質受容体を有することが知られている。グラム陰性細菌については、外側のリポ多糖体膜が受容体タンパク質を有する。グラム陽性細菌については、外側のペプチドグリコン膜が受容体タンパク質を有する。
実施例2
非糖化タンパク質の細菌への結合による細菌アッセイ
対照として、細菌細胞壁への結合について、糖化を欠く酵素タンパク質、β−ガラクトシダーゼを調べた。Staph.及びE.coliの細菌をβ−ガラクトシダーゼ結合について調べた。双方の細菌の10細胞/mLの生理食塩水浮遊液にβ−ガラクトシダーゼ(20mU)を加え、基質としてジメチルアクリジニウムB−D−ガラクトース(DMAG)を用いて、細菌を遠心した後のペレット(水に再浮遊した細胞)及び上清を調べた。酵素の量を確定するためのアッセイは、水性DMAG(0.5mM)10μL及びpH7.5に調製した水性トリス緩衝液(1M)5μL、又は検査用細菌(10細胞)及び水を加えて100μLとした。5〜30分で(β−ガラクトシダーゼは、5分以内で)DMAGの明るい黄色が薄緑〜紺色に変化し、それはプレートリーダーにて634nmで読み取られる。
β−D−ガラクトシダーゼは、非糖タンパク質であり、かつ非膜タンパク質である。これらの実験では、β−D−ガラクトシダーゼは細菌を結合しなかったし、細菌の測定は可能ではなかった。
実施例3
糖化タンパク質の細菌への結合による細菌アッセイ
上清液から細胞を密なペレットに分離する遠心分離の後、細菌細胞(1〜4.5x10細胞/mL)を水で2回洗浄した。ペレット形態の洗浄した細胞を、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−[3−プロパンスルホン酸]EPPS緩衝液(50mM、pH8.0)20μL及び水30μLに浮遊した。糖化されたタンパク質(2〜40μg)を加えた。場合によっては、糖化タンパク質(2〜40μg)及び腸のアルカリホスファターゼ(2μg又は10,000単位)を加え、ALPの結合を減らすことにより糖化タンパク質の結合を測定した。
糖化タンパク質と細菌細胞の混合物を25℃にて15分間静置した。混合物を30,000rpmにて30分間遠心分離し、その後、細菌細胞が試験管の底でペレットを形成し、それを水で4〜5回(50μL)洗浄した。遠心分離によって、結合していない糖化タンパク質から細菌細胞に結合した糖タンパク質を分離することができる。
洗浄後、ホウ酸緩衝液(pH9.0にて25mM)50μLに細菌細胞を浮遊した。パラ−ニトロフェノールリン酸(PNPP、100mM)5μL、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μL及び水140μLを添加することにより、ALPの結合の検出について浮遊液の一部5μLを調べた。PNPP基質の加水分解は結果として黄色を生じた。15〜30分の間で、ELISAプレートリーダーを用いて、405nmにて色を読み取った。吸収は、糖化された基に対する細菌細胞の接着に結合したALPの量に直接比例する。
細菌への結合について、種々の糖化されたタンパク質及び糖化されていないタンパク質を調べた(表1を参照のこと)。アルブミン、プレアルブミン、アルファ−1−アンチトリプシン、アルファ−1−ミクログロブリン、レチノール結合タンパク質、α−1−酸性糖タンパク質、α−2−糖タンパク質、トランスフェリン、タム・ホースフォール糖タンパク質及び免疫グロブリンは、すべて供給業者から受領されるような糖化タンパク質として知られている。ヘモグロビン、リゾチーム及びミオグロビンはすべて供給業者から受領されるような非糖化タンパク質として知られている。クマシーブリリアントブルーを用いて、結合したタンパク質を測定することにより、タンパク質はすべて細菌細胞に結合することが判明した。
糖化された基に対する細胞接着に結合するタンパク質だけが、細菌によるALPの結合の阻害を引き起こす。糖化された基に対する細胞接着に結合するタンパク質は、表1において正の数を提供する。たとえば、アルブミンは、ALPの大腸菌への結合を50%妨げた。表1に見られるように、糖化されたタンパク質はすべて細菌によるALPの結合を阻害した。ヘモグロビン、ミオグロビン及びリゾチームのような糖化されていないタンパク質は、ALPの結合を阻害しなかった。対照として、3種の非糖化ペプチド(ポリアルギニン、ポリリジン、ポリヒスチジン)を調べたが、ALP活性の阻害は見られなかった。
Figure 2005529612
見ることができるように、糖化されたタンパク質は細菌に結合することができ、試料に存在する細菌の量を確定するのに使用することができる。結合した、及び/又は遊離の糖化されたタンパク質の標識の量の決定は、幾つかの方法で行うことができる。
ALPは、実施例1で実証したように、酵素の機能性を有し、かつシグナルを生成する糖化タンパク質の一例である。酵素の糖化されたタンパク質のそのほかの例には、酸性ホスファターゼ、フコシダーゼ、ホスホリパーゼ、グルコセレブロシダーゼ、ヒドロラーゼ、アリールスファターゼA、アミラーゼ、セロビオヒドロラーゼ及びペルオキシダーゼが挙げられる。
別の方法としては、糖化タンパク質を標識して、細菌に結合した量を示すシグナルを提供してもよく、たとえば、クマシーブリリアントブルーが実施例3で使用されている。そのほかの標識は、色原体、標識を伴った酵素抗体、あるいはゴールドゾル又は着色ラテックスのような粒子であればよい。普通の標識には、放射活性化合物、蛍光化合物、電気活性化合物、化学発光化合物、酵素及び粒子状物質が挙げられる。
ブロッキング添加物を使用して、競合反応をブロックし、干渉を減らし、又は拡散剤として作用することができる。例は、実施例3の非結合性糖タンパク質である。そのほかは、ポリ(ビニルピロリドン)又はポリビニルアルコールのようなポリマー、及びカゼイン、ゼラチン、アルブミンのようなタンパク質、疎水性セルロース、及び多糖類である。
実施例4
細菌へのALPアイソフォームの結合による細菌アッセイ
上清液から細胞を密なペレットに分離する遠心分離の後、細菌細胞(1〜4.5x10細胞/mL)を水で2回洗浄した。EPPS緩衝液(pH8.0にて50mM)20μL及び水30μLに、ペレット形態で洗浄した細胞を浮遊した。ブロッキング添加剤としてヘモグロビン(20μg)加えた。腸、胎盤及び細菌の供給源からのアルカリホスファターゼ(ALP)(100ミリ単位)を加えた。
糖化タンパク質及び細菌細胞の混合物を25℃にて15分間静置した。混合物を30,000rpmにて30分間遠心分離し、その後、細菌細胞が試験管の底でペレットを形成し、それを水で4〜5回(50μL)洗浄した。遠心分離によって、結合していない糖化タンパク質から細菌細胞に結合した糖タンパク質を分離することができる。
洗浄後、四ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.5にて25mM)50μLに細菌ペレットを浮遊した。パラ−ニトロフェノールリン酸(PNPP、100mM)5μL、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μL及び水140μLを添加することにより、ALPの結合の検出について浮遊液の一部5μLを調べた。PNPP基質の加水分解は結果として黄色を生じた。15〜30分の間で、ELISAプレートリーダーを用いて、405nmにて色を読み取り、吸収は、糖化された基に対する細菌細胞の接着に結合したALPの量に直接比例する。結果を図3で説明する。
胎盤、細菌及び腸の供給源からのALPアイソフォームを比較することによって、どのグリコシル化が結合に必要なのかを理解することができる。腸、肝臓、骨及び胎盤のALPのアイソフォームは、炭水化物の構造及びシアル酸の量に差異を有する。腸のALPはその炭水化物鎖において末端シアル酸を欠くが、胎盤及び細菌のものはシアル酸残基を有する。細菌のALPは、哺乳類のALPに存在する膜結合型の糖リン脂質部分を欠く。胎盤のALPはフコース、マンノース及びガラクトースを含有するが、腸のALPは高いヘキソース及びヘキソアミン含量を有する。
図3によれば、細菌のALPは細菌を結合するが、糖リン脂質を欠くので、糖リン脂質は細菌への糖タンパク質の結合に対する必要条件ではない。胎盤のALPは細菌に対する最少の結合と同様に最少の酵素活性を示したが、ALPはすべて、ある程度、細菌に結合した。この結果は、ある程度のグリコシル化が細菌に対するさらに良好な結合剤であるという我々の考えを支持した。
ポリリジンを結合した腸のALPも細菌に結合することが判明した。非糖化ペプチドとのALPの結合が、細菌への結合を阻害することは見い出されず、標識のためのリンカーアームを提供すればよい。
実施例5
炭水化物、多糖類、糖ペプチド及びレクチンの存在下における細菌アッセイ
上清液から細胞を密なペレットに分離する遠心分離の後、細菌細胞(1〜4.5x10細胞/mL)を水で2回洗浄した。EPPS緩衝液(pH8.0にて50mM)20μL及び水30μLに、ペレット形態で洗浄した細胞を浮遊した。ブロッキング添加剤としてヘモグロビン(20μg)加えた。ウシの腸からのアルカリホスファターゼ(ALP)(100ミリ単位)、単純糖質又はプロテオグリカン又はレクチン15μgを加えた。
糖化タンパク質及び細菌細胞の混合物を25℃にて15分間静置した。次いで、混合物を30,000rpmにて30分間遠心分離し、その後、細菌細胞が試験管の底でペレットを形成し、それを水で4〜5回(50μL)洗浄した。遠心分離によって、結合していない糖化タンパク質から細菌細胞に結合した糖タンパク質を分離することができる。
洗浄後、四ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.5にて25mM)50μLに細菌ペレットを浮遊した。パラ−ニトロフェノールリン酸(PNPP、100mM)5μL、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μL及び水140μLを添加することにより、ALPの結合の検出について浮遊液の一部5μLを調べた。PNPP基質の加水分解は結果として黄色を生じた。15〜30分の間で、ELISAプレートリーダーを用いて、405nmにて色を読み取り、吸収は、糖化された基に対する細菌細胞の接着に結合したALPの量に直接比例する。
糖質、プロテオグリカン及びレクチンの非存在下、表2において、1.8〜2.0の吸収によってALPの細菌への結合が示された。グルコース、マンノース、ガラクトースを含む単糖類(単純糖質)及びシアル酸は、ALP(供給源すべて)の細菌への結合にいかなる影響も生じなかった。したがって、単純糖質は、結合に関与せず、検出標識への結合のための細菌結合剤としては好適ではない。このことはまた、結合剤として、単純な糖単位ではなく、糖タンパク質又は糖ペプチドの必要性を支持している。
多糖類は、反復糖質単位によって、ある程度、ALPの細菌への結合を弱く阻害する。これらの結果は、多糖類がALPとの細菌の結合に関与することを示している。N−アセチルガラクトサミンを持つ多糖類はさらに阻害性であり、おそらく残留するペプチド単位を含有していた。それに対して、リポ多糖類(LPS)は、調べた供給源(大腸菌(E.coli)の2種の異なった血清型に由来するB4及びB8)について何ら影響はなかった。リポ多糖類は、外側構造に脂質A及びO抗原を含有し、多糖体の核を露出していない。
リポタイコ酸は、反復糖質単位及びアミノ酸(Hyl)単位を持つ多糖類の例である。多糖体の構造は、LTAの供給源によって変化する。N−アセチルガラクトサミンを持つ構造及びそれを持たない構造が知られている。我々の結果では、LTA(S.sanguis)は、細菌に結合するALPの活性を強く阻害したが、供給源によっては、阻害の変化又は阻害の欠損が観察された。反復糖質単位及びアミノ酸(Hyl)単位を持つタイコ酸自体は、同等に阻害性であることが判明した。このことは、細菌への糖タンパク質の結合には糖質成分とアミノ酸成分とが関与するという我々の考えを支持している。
レクチンは、植物種子に見い出されるタンパク質であり、ペプチドに結合する多糖類及び単糖類を結合する。表2に見られるように、レクチンが結合する多糖体単位に依存して、レクチンは、ALPの細菌への結合を阻害した。これらの結果は、細菌とALPとの結合への糖ペプチドの関与を支持している。レクチンは、ALPの糖基を結合し、それが細菌と反応するのを妨げる。幾つかのレクチンは活性があるが、1種類の糖基のみを結合するので、幾種類かの糖ペプチド基は、細菌へのALPの結合を引き起こすことができる。
Figure 2005529612
幾つかの方法で、糖化タンパク質又は糖化ペプチドを、標識又は標識の一部に接続することができる。実施例5におけるデータは、糖化される部分は、多糖体又は少なくとも1種のペプチドに結合した単糖体であることができることを示している。多糖類及び単糖類の例は、表2のものが挙げられる。
実施例6
細菌に結合した糖化タンパク質の代替分離法
マイクロタイタープレート(ヌンク・ナルゲインターナショナル)の裏に付けた膜(低タンパク質結合、ナイロン66ロプロダイン)を用い、アルカリホスファターゼ(ALP)に結合した細菌を分離することができる。
ロプロダイン膜を裏に付けたプレートを、水又は緩衝液(TBS:150mMのNaCl又は0.1MのKCO、pH9.6を含有する25mMのトリス、pH7.6)中で1%又は2%の界面活性剤(Tween20又はTrironX305)により、室温にて一晩処理した。ブロッキング溶液を吸引ろ過した。生理食塩水中の細菌浮遊液(10細胞、100μL)を、EPPS緩衝液(0.05M、pH8.1)50μL及び20mUのALPを含有するHO、50μLと混ぜ合わせた。振盪器上で、37℃にて15分間、混ぜ合わせた溶液をインキュベートし、次いで、ロプロダイン膜を裏に付けたプレートに加えた。
膜に付着した細菌を残して、溶液を吸引ろ過し、次いで、2%のTween20水溶液で2回洗浄した。洗浄した膜に、グリシン(0.05M、pH10.4)と共に、1mMのPNPPを含有する水200μLを加え、細菌に結合したALPによる、405nmで読み取る色を形成した。
Figure 2005529612
実施例6ではサイズ排除膜によって、また、実施例1〜5では遠心分離によって、結合していないALPからALPを結合した大腸菌(E.coli)の分離が示された。大腸菌の大きさは、1x1x2μmであり、このサイズの粒子を捕捉するいかなる膜、フィルター又は装置も許容可能である。これらには、微量流体装置、フィルター、カラムクロマトグラフィ及びクロマトグラフィ紙が挙げられる。大腸菌の質量は1.6x10−12gm/細胞であり、このサイズの塊を捕捉するいかなる膜、フィルター又は装置も許容可能である。
実施例7
細菌へのタンパク質の結合における二価のカチオンの効果
上清液から細胞を密なペレットに分離する遠心分離の後、細菌細胞(1〜4.5x10細胞/mL)を水で2回洗浄した。EPPS緩衝液(pH8.0にて50mM)20μL及び水30μLに、ペレット形態で洗浄した細胞を浮遊した。ウシ腸のアルカリホスファターゼ(2μg又は10,000単位)を加え、数種のカチオンを0.2mM加えた。
糖化タンパク質及び細菌細胞の混合物を25℃にて15分間静置した。混合物を30,000rpmにて30分間遠心分離し、その後、細菌細胞が試験管の底でペレットを形成し、それを水で4〜5回(50μL)洗浄した。遠心分離によって、結合していない糖化タンパク質から細菌細胞に結合した糖タンパク質を分離することができる。
洗浄後、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μLに細菌ペレットを浮遊した。パラ−ニトロフェノールリン酸(PNPP、100mM)5μL、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μL及び水140μLを添加することにより、ALPの結合の検出について浮遊液の一部5μLを調べた。PNPP基質の加水分解は結果として黄色を生じた。15〜30分の間で、ELISAプレートリーダーを用いて、405nmにて色を読み取った;吸収は、細菌細胞に結合したALPの量に直接比例する。
Figure 2005529612
表4に見られるように、Zn2+(0.2mM)は細菌へのALPの有意に高い結合を生じた。図4に示すように、濃度が上昇する亜鉛の存在下、S.faecalisの株と共に、濃度依存性の結合試験を行った。結果は、最適な結合が1mMの亜鉛濃度で生じることを示した。1mMのZn2+の存在下、細菌の別の株とともにその試験を継続し、5x10の細菌濃度でもALPの結合をモニターすることができた(図5)。
実施例8
細菌へのALPの結合における種々のカチオンの影響
上清液から細胞を密なペレットに分離する遠心分離の後、細菌細胞(1〜4.5x10細胞/mL)を水で2回洗浄した。EPPS緩衝液(pH8.0にて50mM)20μL及び水30μLに、ペレット形態で洗浄した細胞を浮遊した。ウシ腸のアルカリホスファターゼ(2μg又は10,000単位)を加え、各カチオンを0.2mM加えた。
糖化タンパク質及び細菌細胞の混合物を25℃にて15分間静置した。混合物を30,000rpmにて30分間遠心分離し、その後、細菌細胞が試験管の底でペレットを形成し、それを水で4〜5回(50μL)洗浄した。遠心分離によって、結合していない糖化タンパク質から細菌細胞に結合した糖タンパク質を分離することができる。
洗浄後、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μLに細菌ペレットを浮遊した。パラニトロフェノールリン酸(PNPP、100mM)5μL、ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.0にて25mM)50μL及び水140μLを添加することにより、ALPの結合の検出について浮遊液の一部5μLを調べた。PNPP基質の加水分解は結果として黄色を生じた。15〜30分の間で、ELISAプレートリーダーを用いて、405nmにて色を読み取った;吸収は、細菌細胞に結合したALPの量に直接比例する。
前述のように、細菌細胞へのタンパク質の結合ではすべて、亜鉛依存性が認められた。様々な細菌へのウシ腸粘膜ALP(バイオザイム)の結合における種々のカチオン(2mM)の効果を図6に示す。亜鉛に加えて、Cu2+、Fe2+及びFe3+も、細菌のグラム陽性及びグラム陰性の株双方(Sf:Staph.Faec.、Ec:E.coli)におけるALPの結合を刺激すると思われる。図6はまた、EDTA(10mM)の存在下でのALP活性の完全な阻害も示している。続きのALP結合試験には亜鉛を用いた。図6に見られるように、細菌へのアルカリホスファターゼの結合は、カチオンの存在に大きく依存すると思われた。図7のデータは、亜鉛の非存在下及び存在下における種々の糖化タンパク質の結合を示すが、それは、グラム陽性及びグラム陰性双方の細胞壁への結合について調べたタンパク質すべてのカチオン依存性を明瞭に実証している。この試験に用いたALPの量は極めて少なかったので、酵素活性を測定することによってのみ検出することができた。
実施例9
ALPの結合におけるZn濃度に関する最適条件
図8〜9に見られるように、グリシン緩衝液でアッセイを行った場合、ヒト胎盤のALP活性は、そのほかの供給源からのALPに匹敵した。細菌へのALPの結合に有効な3種のカチオンのうち、ALPに結合した細菌(Staph及びE.coli双方)のアッセイをグリシン緩衝液、pH10.0で行った場合、亜鉛が最良の金属であった(図10〜11)。結合は、EPPS緩衝液中pH8.0で行った。
実施例1の結果を説明する。 実施例1の追加の結果を説明する。 実施例4の結果を説明する。 実施例7の結果を説明する。 実施例7の結果を説明する。 実施例8の結果を説明する。 実施例8の結果を説明する。 ALPの活性におけるpHの影響を説明する。 ALPの活性におけるpHの影響を説明する。 ALPの結合における様々なカチオンの影響を説明する。 ALPの結合における様々なカチオンの影響を説明する。
符号の説明
図8〜11では以下の略語を用いた:
B1BZ=第1の業者からのウシ腸
B1Si=第2の業者からのウシ腸
HPL=ヒト胎盤
Bact=細菌

Claims (35)

  1. (a)有効量の糖タンパク質又は糖ペプチドを流体の試料に含有される細菌に結合させる工程であって、前記糖タンパク質又は糖ペプチドがその存在を示す標識を有する工程;
    (b)工程(a)における前記試料中において前記糖タンパク質又は糖ペプチドを細菌と反応させた後、前記流体試料から結合していない余剰の糖タンパク質又は糖ペプチドを分離する工程;
    (c)(b)の前記結合していない余剰の糖タンパク質又は糖ペプチドを分離した後、残った前記標識を測定する工程;及び
    (d)工程(c)で測定された前記標識の量に関係する前記試料の細菌含量を決定する工程を含む、流体の細菌含量の測定方法。
  2. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、少なくとも10の細菌に対する結合定数及び少なくとも100の結合部位を有する請求項1記載の方法。
  3. 糖タンパク質が、血清タンパク質、免疫グロブリン、酸素結合タンパク質、繊維状タンパク質、細胞内酵素、ホルモンならびに分泌される酵素及び阻害剤より成る群の少なくとも1員である請求項1記載の方法。
  4. 血清タンパク質が、アルブミン、プレアルブミン、トランスフェリン、レチノール結合タンパク質、及びβ−2−マクログロブリンより成る群から選択される請求項3記載の方法。
  5. 免疫グロブリンが、IgG、IgA及びIgMより成る群から選択される請求項3記載の方法。
  6. 繊維状タンパク質が、コラーゲン、フィブリノーゲン及びミオシンより成る群から選択される請求項3記載の方法。
  7. 酸素結合タンパク質が、ペルオキシダーゼ、ヘモグロビン及びミオグロビンより成る群から選択される請求項3記載の方法。
  8. 細胞内酵素が、グルタミン酸ヒドロゲナーゼ、ALP、及び乳酸脱水素酵素より成る群から選択される請求項3記載の方法。
  9. ホルモンが、インスリン、成長ホルモン及びグルカゴンより成る群から選択される請求項3記載の方法。
  10. 分泌される酵素及び阻害剤が、プロテアーゼ阻害剤、α−1−マクログロブリン、トリプシノーゲン、リゾチーム、及びα−1−酸性糖タンパク質より成る群から選択される請求項3記載の方法。
  11. 糖タンパク質又は糖ペプチドが酵素である請求項1記載の方法。
  12. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、フコシダーゼ、マンノシダーゼ、ヘキサミニダーゼ、α−ガラクトシダーゼ、ホスホリパーゼ、ヒアルロニダーゼ、グルコセレブロシダーゼ、ヒドロラーゼ、アリールスルファターゼA、アミラーゼ、セロビオヒドロラーゼ、及びペルオキシダーゼより成る群から選択される請求項11記載の方法。
  13. 酵素が、アルカリホスファターゼ(ALP)である請求項12記載の方法。
  14. ALPが腸のALPである請求項13記載の方法。
  15. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、糖タンパク質である請求項1記載の方法。
  16. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、糖ペプチドである請求項1記載の方法。
  17. 糖ペプチドが少なくとも1種のペプチド及び1種の炭水化物を含有する請求項16記載の方法。
  18. 糖ペプチドが、Y−Ser−X、Y−Thr−X、Y−Asn−X−Ser、Y−Asn−X−Thr及びGly−X−Hyl−Yより成る群の少なくとも1員であり、その際、Xはアミノ酸であり、YはMan、Gal、Glu、SA、GlcNAc、GalNAc、フコース又はキシロースである請求項17記載の方法。
  19. 試薬としてPNPPを添加することによりALPを測定する請求項13記載の方法。
  20. 試薬による発色が405nmの波長で読み取られる請求項19記載の方法。
  21. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、放射性標識、蛍光標識、電気活性標識、化学発光標識、酵素抗体標識、及び粒子状標識より成る群から選択される標識を有する請求項1記載の方法。
  22. 標識が、ラテックスビーズ及びゴールドゾルより成る群から選択される粒子である請求項21記載の方法。
  23. 標識がクマシーブリリアントブルーである請求項21記載の方法。
  24. ポリマー、非糖化タンパク質、非糖化ポリペプチド、及び多糖類より成る群から選択されるブロッキング化合物を試料に添加することをさらに含む請求項1記載の方法。
  25. 糖タンパク質又は糖ペプチドの細菌への結合を高めることが可能である少なくとも1種のカチオンをさらに含む請求項1記載の方法。
  26. カチオンが、亜鉛、銅及び鉄より成る群の少なくとも1員である請求項25記載の方法。
  27. カチオンが亜鉛である請求項26記載の方法。
  28. (a)糖タンパク質又は糖ペプチドを検出するための手段を提供するために標識された前記糖タンパク質又は糖ペプチド;
    (b)前記標識された糖タンパク質又は糖ペプチドの構造的支持体であって、それによって前記標識された糖タンパク質又は糖ペプチドを流体の試料に接触させることができる構造的支持体
    を含む前記流体の細菌含量を測定する装置。
  29. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、少なくとも10の細菌に対する結合定数及び少なくとも100の結合部位を有する請求項28記載の装置。
  30. 糖タンパク質が、血清タンパク質、免疫グロブリン、酸素結合タンパク質、繊維状タンパク質、細胞内酵素、ホルモンならびに分泌される酵素及び阻害剤より成る群の少なくとも1員である請求項28記載の装置。
  31. 糖ペプチドが、Y−Ser−X、Y−Thr−X、Y−Asn−X−Ser、Y−Asn−X−Thr及びGly−X−Hyl−Yより成る群の少なくとも1員であり、その際、Xはアミノ酸であり、YはMan、Gal、Glu、SA、GlcNAc、GalNAc、フコース又はキシロースである請求項28記載の装置。
  32. 糖タンパク質又は糖ペプチドが、放射性標識、蛍光標識、電気活性標識、化学発光標識、酵素標識、及び粒子状標識より成る群から選択される標識を有する請求項28記載の装置。
  33. 標識された糖タンパク質がALPである請求項28記載の装置。
  34. 糖タンパク質又は糖ペプチドの細菌への結合を高めることが可能である少なくとも1種のカチオンをさらに含む請求項28記載の装置。
  35. カチオンが亜鉛である請求項28記載の装置。
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