JP2018524265A - アルブミンに基づく非共有結合性複合体およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2016年2月12日に提出された米国仮特許出願第62/294,931号、および2015年5月8日に提出された米国仮特許出願第62/158,670号の恩典を主張するものであり、その出願は参照によりそれらの全体として本明細書に具体的に組み入れられる。
アルブミンは、ヒト血漿タンパク質の半分より多くを占める、血漿中で最も豊富なタンパク質である。それは、膠質浸透圧を提供すること、長鎖脂肪酸を可溶化すること、細胞への水不溶性の栄養素の送達、および血漿pHの平衡を保つことなど、様々な生理学的過程に重要である。アルブミンは腫瘍および炎症の部位に自然に蓄積し、その特徴は標的化リガンドの添加によって増強され得る。アルブミンは2つの疎水性結合部位を有し、そこでそれは、通常では水に不溶性であると考えられる疎水性リガンドを輸送し得る。
疎水性リガンド-アルブミン複合体、ならびにそれを作製および使用する方法が、本明細書において提供される。本疎水性リガンド-アルブミン複合体は、疎水性分子を微生物に標的化するための送達ビヒクルを提供し、かつサンプルにおける、およびそれを必要としている個体への投与のための、疎水性活性剤、例えば疎水性抗細菌剤または抗真菌剤を含有する治療用組成物の製剤中の微生物の検出、例えば光学的検出における使用を見出し得る。
本明細書において用いられる「約」という用語は、量、時間的な継続期間などの測定可能な値に言及する場合、指定の値から±20%または±10%、例えば±5%、±1%の、および±0.1%を含めた変動を包含することを意図され、なぜならそのような変動は、開示される方法を実施するのにまたは所望の結果を達成するのに適切であるためである。
上記で要約されるように、疎水性リガンド-アルブミン複合体、ならびにそれを作製および使用する方法が提供される。本疎水性リガンド-アルブミン複合体は、通常の操作の下で凝集しない状態のままであり得る能力および特異的条件下で凝集し得る能力など、複合体化していない形態のアルブミンの多くの特性を保持し得る。この疎水性リガンド-アルブミン複合体は、調製される水溶液に可溶性のままであり得、かつ通常では水溶液に可溶性でない疎水性分子を水溶液中で標的、例えばアルブミン結合標的に送達する効率的なやり方を提供し得る。多くの感染性または日和見性の微生物は、細胞表面に、例えば細胞壁の表面にアルブミン結合部分を発現する。ゆえに、疎水性リガンド-アルブミン複合体は、アルブミンとの複合体により疎水性分子を微生物に送達し得る。本開示の疎水性リガンド-アルブミンは、サンプル中の、例えば臨床サンプル中の微生物の検出における、または抗微生物化合物の有効性を増強するための、使用を見出し得る。例えば、疎水性抗微生物化合物の場合、抗微生物化合物とアルブミンとの複合体は、(a)抗微生物剤が有効に輸送され得る、抗微生物剤の有効な可溶化;(b)病原体への抗微生物薬の優先的輸送(ランダム方向の輸送の増強とは対照的な);および(c)病原性微生物の表面での抗微生物剤の堆積を提供し得る。
複合体中の疎水性リガンドとアルブミンとの間の相互作用が共有結合を含まない、疎水性分子/リガンドとアルブミンタンパク質との非共有結合性複合体が、本明細書において提供される。本開示の複合体は、アルブミンのナノ粒子など、2つまたはそれを上回る数のアルブミンタンパク質分子の凝集体を含まない。しかしながら、それぞれがアルブミンタンパク質を含有する本開示の多重複合体は、本明細書において記載されるある特定の状況下で溶液中で凝集体を形成し得る。
上記で記載される疎水性リガンド-アルブミン複合体を含む組成物も、本明細書において提供される。関心対象の組成物は、ある量の本疎水性リガンド-アルブミン複合体を含む水溶液を含む。本明細書において記載されるように、例えば組成物が最初に調製される場合または粉末形態から再構成される場合、疎水性リガンド-アルブミン複合体は溶液中に存在し得る(すなわち、凝集体を形成しない)。本組成物は、例えば臨床サンプルにおいて細菌の存在を検出するためにインビトロで実施されるアッセイにおける、または、例えば個体に薬学的活性剤を投与するための、インビボにおける部位に疎水性リガンドの送達における、使用を見出し得る。そのため、本組成物は、その意図される使用のために他の任意の適切な構成要素を含み得る。
疎水性リガンド-アルブミン複合体を作製する方法
溶液中に疎水性分子とアルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を形成する方法が、本明細書においてさらに提供される。一般的には、該方法は、適切な有機溶媒に疎水性分子を溶解して、第一の溶液を形成する工程;第一の溶液と第二の溶液とを組み合わせて、第三の溶液を提供する工程であって、該第二の溶液がアルブミンの水溶液である、工程;および、第三の溶液から有機溶媒を除去して、疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含有する第四の水溶液を提供する工程を含む。第一の溶液の有機溶媒は、溶解度、水との混和性、極性基の存在および/もしくは分布、ならびに/またはアセトンに類似しているアルブミン立体構造を変更し得る能力を有する少なくとも1種の有機化合物を含む。有機化合物は、アセトン、メチルエチルケトン、2-ペンタノン、および3-ペンタノンなどであるがそれらに限定されない、3〜5個の炭素原子を含む脂肪族ケトン(すなわち、C3〜C5ケトン)などのケトン含有化合物であり得る。第二の溶液中のアルブミンは、水溶液に溶解し得る、すなわち凝集し得ない。
微生物に疎水性分子を送達する方法
本開示の疎水性リガンド-アルブミン複合体は、標的細胞に、例えば細胞壁を有する微生物に複合体中の疎水性分子を移行させる送達ビヒクルとしての使用を見出し、該疎水性分子は微生物と結合するようになる。ある場合には、疎水性リガンド-アルブミン複合体は、微生物の細胞壁に疎水性分子を移行させかつ凝集させる。いったん微生物に局在または移行すると、疎水性分子は、微生物の中または上にある疎水性分子の性質に応じてその機能を発揮し得る。
疎水性分子が抗微生物化合物である場合、本方法は、標的微生物に抗微生物化合物を送達し、それによって微生物の成長を低下させるかまたは阻止する効率的な方法を提供し得る。抗微生物薬の効率は、インビトロで測定される最小阻止濃度(MIC)によって測定され得る。一部の態様において、方法は、適切な対照(例えば、その他の点で比較可能な条件において試験された、アルブミンに複合体化していない抗微生物化合物のMIC)と比較して、10%またはそれを上回る、例えば50%またはそれを上回る割合を含めた、20%またはそれを上回る、30%またはそれを上回る、40%またはそれを上回る割合、かつ一部の態様において、99%またはそれ未満、例えば50%またはそれ未満の割合を含めた、95%またはそれ未満、90%またはそれ未満、80%またはそれ未満、70%またはそれ未満、60%またはそれ未満の割合、MICを低下させる。ある場合には、方法は、適切な対照と比較して、10〜99%、例えば40〜60%を含めた、20〜95%、20〜90%、30〜80%、40〜70%の範囲内のパーセンテージ、抗微生物化合物のMICを低下させる。ある場合には、本開示の方法に従ってアルブミンとの複合体において用いられる抗微生物化合物のMICは、適切な対照条件下(例えば、アルブミンに複合体化していない抗微生物化合物のMICと比較)で用いられる抗微生物化合物と実質的に同じMICを有する。
ある場合には、疎水性分子は、上記で記載されるように分子間相互作用にかなり依存して変化する、1つまたは複数の検出可能な特性を有する化合物、例えば検出可能な光学的特性を有する化合物であり、かつ疎水性リガンド-アルブミン複合体は、疎水性リガンドでサンプル、例えば臨床サンプル中の微生物を標識しかつ検出するための標識試薬として用いられ得る。サンプル中の代謝的に活性な微生物と複合体のアルブミンとの相互作用は、モニターされ得る、例えば光学的にモニターされ得るサンプルの変化をもたらし得る。例えば、アルブミン複合体が真に溶液中に存在する場合に予想され得るように、ベースライン状態において、疎水性分子、例えばリコピンの濃度は、ガラスバイアル全体にわたって実質的に均一であり得る。(その表面にある濃度の陽子を有し得る)代謝的に活性な細菌は、(マイナスの表面電荷を有し得る)アルブミンと相互作用するため、アルブミンは凝集体を形成し得る。これらの凝集体の形成は、アルブミンと複合体化した疎水性分子に応じて、サンプルの光学的なまたは他の変化をもたらし得、それは細菌の存在および/または量についてモニターされ得る。
- 7.1の全体的pHを有する、0.6μMのリコピン/HSA、1.2μMのβ-カロテン/HSA、2mLの1×TSB、0.02mg/mLのアスコルビン酸、および3.4mLのPBS;
- 7.5の全体的pHを有する、1.5μMのリコピン/HSA、2mLの1×TSB、0.02mg/mLのアスコルビン酸、および3.4mLのPBS。
本方法は、抗微生物薬に対する微生物の感受性の判定における使用も見出し得る。方法は、成長の減少または成長なしから通常の成長(例えば、抗微生物剤の非存在下における成長によって判定される)までに及ぶ微生物の成長の速度における濃度依存的変化を引き起こすと予想される濃度範囲内の異なる濃度の微生物剤をそれぞれが含有する複数種の水溶液と微生物とを組み合わせる工程を含み得る。ゆえに、水溶液は、上記で記載される任意の適切な付加的構成要素に加えて、微生物の成長を支える栄養源を含有し得る。よくても微生物の成長なしが存在する抗微生物薬の最高濃度は、微生物に対する抗微生物剤のMICに対応し得る。
アルブミンの凝集体を分散させる方法も、本明細書において提供される。方法は、8.0を上回る、例えば9.0よりも高い値を含めた、8.2またはそれよりも高い、8.4またはそれよりも高い、8.6またはそれよりも高い、8.8またはそれよりも高いpHを有する溶液にアルブミン凝集体を懸濁する工程、および懸濁液を超音波処理して、凝集体を分散させる工程を含み得る。ある場合には、アルブミン凝集体は、上記で記載される疎水性リガンド-アルブミン複合体の凝集体である。溶液のpHは、ある場合には10.0またはそれよりも低い、例えば9.0またはそれよりも低い値を含めた、9.5またはそれよりも低い値であり得る。一部の態様において、溶液のpHは、8.2〜10.0、例えば8.2〜9.0を含めた、8.2〜9.5の範囲内である。
本明細書において記載される疎水性分子とアルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含有する組成物を含むキットも、本明細書において提供される。ある場合には、組成物は、水性組成物または実質的に乾燥した組成物である。ある場合には、キットは、1種または複数種の付加的構成要素(例えば、抗酸化剤、栄養源など)を含み得るまたは含み得ないバッファーをさらに含む。
上記で記載される本対象物の態様を含めた局面は、単独でまたは1つもしくは複数の他の局面もしくは態様との組み合わせで有益であり得る。前述の記載を限定することなく、1〜59に番号付けされた本開示のある特定の非限定的局面が、下記で提供される。本開示を読めば当業者に明白であろうように、個々に番号付けされた局面のそれぞれは、先行するまたは後続の個々に番号付けされた局面のいずれかとともに用いられ得るまたは組み合わせられ得る。これは、局面についてのすべてのそのような組み合わせに対する支持を提供することを意図されるものであり、下記で明示的に提供される局面の組み合わせに限定されるわけではない。
1. 以下の工程を含む、疎水性分子とアルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む溶液を形成する方法:
該疎水性分子を、
(i)C3〜C5ケトンを含む第一の有機溶媒;または
(ii)約0.001:1〜約1000:1 v/vの比率の該第一の有機溶媒と第二の有機溶媒との組み合わせ
に溶解して、第一の溶液を提供する工程;
該第一の溶液と第二の溶液とを組み合わせて、第三の溶液を提供する工程であって、該第二の溶液が、アルブミンタンパク質を含む水溶液である、工程;および
該第一の有機溶媒または該第一の有機溶媒と該第二の有機溶媒との組み合わせを該第三の溶液から除去して、第四の溶液を提供する工程であって、該第四の溶液が、該疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液である、工程。
2. 前記C3〜C5ケトンがアセトンである、1に記載の方法。
3. 前記疎水性分子が、前記第一の有機溶媒と第二の有機溶媒との組み合わせに溶解され、かつ該第一の有機溶媒と該第二の有機溶媒の比率が約1:1〜約5:1の範囲内である、1または2に記載の方法。
4. 前記疎水性分子が前記組み合わせに溶解され、かつ該組み合わせが、約2:1の比率で前記第一の有機溶媒と前記第二の有機溶媒を含む、3に記載の方法。
5. 前記疎水性分子が前記組み合わせに溶解され、かつ前記方法が、
該疎水性分子を前記第二の有機溶媒に溶解して、第五の溶液を提供する工程;および
前記第一の溶液と前記第二の溶液とを組み合わせる前に、該第五の溶液と前記C3〜C5ケトンとを組み合わせて該第一の溶液を提供する工程
を含む、1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 前記除去することが蒸発によって実施される、1〜5のいずれかに記載の方法。
7. 細胞壁を含む微生物を、前記疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程を含み、該疎水性分子が該微生物と機能的に結合する、1〜6のいずれかに記載の方法。
8. 前記微生物が病原性微生物である、7に記載の方法。
9. 前記接触させる工程がインビトロで行われる、7または8に記載の方法。
10. 前記接触させる工程がインビボで行われる、7または8に記載の方法。
11. 前記疎水性分子がカロテノイドである、1〜10のいずれかに記載の方法。
12. 前記カロテノイドがカロテンである、11に記載の方法。
13. 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、12に記載の方法。
14. 前記疎水性分子が抗微生物薬である、1〜10のいずれかに記載の方法。
15. 前記抗微生物薬が抗細菌薬である、14に記載の方法。
16. 前記抗微生物薬が抗真菌薬である、14に記載の方法。
17. 前記抗微生物薬が、前記非共有結合性複合体中に提供された場合に、複合体化していない状態の抗微生物薬と比べて増大した有効性を有するか、または、該抗微生物薬が、他の送達システムに組み入れられた場合に増大した有効性を有する、13〜16のいずれかに記載の方法。
18. 前記疎水性分子が薬理学的活性剤である、1〜10のいずれかに記載の方法。
19. 前記薬理学的活性剤が、抗がん薬、抗ウイルス薬、および心血管薬より選択される、18に記載の方法。
20. 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、1〜19のいずれかに記載の方法。
21. リン酸カリウム含有試薬の使用を含まない、1〜19のいずれかに記載の方法。
22. 細胞壁を含む微生物を、疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程を含む、疎水性分子を微生物の細胞壁に送達する方法であって、該疎水性分子が該微生物と機能的に結合する、方法。
23. 前記微生物が病原性微生物である、22に記載の方法。
24. 前記接触させる工程がインビトロで行われる、22または23に記載の方法。
25. 前記接触させる工程がインビボで行われる、22または23に記載の方法。
26. 前記疎水性分子がカロテノイドである、22〜25のいずれかに記載の方法。
27. 前記カロテノイドがカロテンである、26に記載の方法。
28. 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、27に記載の方法。
29. 前記疎水性分子が抗微生物薬である、22〜25のいずれかに記載の方法。
30. 前記抗微生物薬が抗細菌薬である、29に記載の方法。
31. 前記抗微生物薬が抗真菌薬である、29に記載の方法。
32. 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、22〜31のいずれかに記載の方法。
33. 以下の工程を含む、サンプルにおいて微生物の存在または非存在を判定するための方法:
(i)該サンプルを、複数の非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程であって、各非共有結合性複合体が疎水性分子および単一アルブミンタンパク質を含み、該疎水性分子が検出可能でありかつ、該サンプル中に存在する場合の微生物と機能的に結合する、工程;
(ii)該疎水性分子の1つまたは複数の特性を検出する工程;ならびに
(iii)該検出する工程に基づいて、該微生物が該サンプル中に存在するまたは存在しないと判定する工程。
34. 前記疎水性分子が、1つもしくは複数の分子間距離依存的特性を有し、前記検出する工程が、該1つもしくは複数の分子間距離依存的特性についての1つもしくは複数のプロファイルを前記サンプルにおいて測定することを含み、かつ前記判定する工程が、該1つもしくは複数のプロファイルが該サンプルにおいて該疎水性分子の凝集体の存在を示す場合に前記微生物が存在すると判定すること、または、該1つもしくは複数のプロファイルが該サンプルにおいて該疎水性分子の凝集体の非存在を示す場合に該微生物が存在しないと判定することを含む、33に記載の方法。
35. 前記微生物が病原性微生物である、33または34に記載の方法。
36. 前記1つまたは複数の分子間距離依存的特性が、1つまたは複数の光学的特性である、34または35に記載の方法。
37. 前記1つまたは複数の分子間距離依存的特性が光学吸収バンドおよび/またはラマンバンドを含む、36に記載の方法。
38. 前記1つまたは複数の分子間距離依存的特性がフェルスター共鳴エネルギーを含む、36に記載の方法。
39. 前記疎水性分子がカロテノイドである、33〜37のいずれかに記載の方法。
40. 前記カロテノイドがカロテンである、39に記載の方法。
41. 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、40に記載の方法。
42. 前記1つまたは複数のプロファイルが、前記サンプルを分光計で解析することによって取得された該サンプルに関するラマン散乱光の高さについての(a)一定の空間地点における時間的プロファイルおよび/または(b)一定の時点における空間的プロファイルを含み、
かつ前記判定する工程が、参照プロファイルの対応するセットと比べた、空間的プロファイルにおける複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの高さに基づいて、および/または、時間的プロファイルにおける該複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの変化の割合に基づいて、該サンプルにおいて前記微生物の存在または非存在を判定することを含む、
34〜41のいずれかに記載の方法。
43. 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、33〜42のいずれかに記載の方法。
44. 以下の工程を含む、サンプルにおいて微生物の存在または非存在を判定するための方法:
該サンプルを、疎水性分子と単一アルブミンタンパクとの非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程であって、該疎水性分子が、カロテノイドであり、かつ該サンプル中に存在する場合の微生物と機能的に結合する、工程;
該サンプルに広帯域光源を照射する工程;
該サンプルを透過した光を、分光計で集光しかつ分析する工程であって、UV-Vis吸収ピークの高さについての、一定の空間地点における時間的プロファイルまたは一定の時点における空間的プロファイルを解析し、かつ、対照値のセットと比較した場合の指標として複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの高さを用いるかまたは該サンプル中の該微生物に結合している検出可能な該疎水性分子の存在についての指標として該複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの変化の割合を用いる、工程。
45. 前記微生物が病原性微生物である、44に記載の方法。
46. 前記カロテノイドがカロテンである、44または45に記載の方法。
47. 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、46に記載の方法。
48. 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、44〜47のいずれかに記載の方法。
49. 疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液
を含む、組成物。
50. 前記疎水性分子がカロテノイドである、49に記載の組成物。
51. 前記カロテノイドがカロテンである、50に記載の組成物。
52. 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、51に記載の組成物。
53. 前記疎水性分子が抗微生物薬である、49に記載の組成物。
54. 前記抗微生物薬が抗細菌薬である、53に記載の組成物。
55. 前記抗微生物薬が抗真菌薬である、53に記載の組成物。
56. 前記疎水性分子が薬理学的活性剤である、53に記載の組成物。
57. 前記薬理学的活性剤が、抗がん薬、抗ウイルス薬、および心血管薬より選択される、56に記載の組成物。
58. 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、49〜57のいずれかに記載の組成物。
59. 以下の工程を含む、アルブミンの凝集体を分散させるための方法:
8.0超のpHを有する溶液に該凝集体を懸濁して、懸濁液を提供する工程;および/または
該懸濁液を超音波処理する工程であって、該凝集体が分散される、工程。
適用可能である場合に以下の材料および方法を実施例において用いた。
ヒト血清アルブミンに組み込まれたβ-カロテンの水溶液(かつそれは、他のアルブミンに組み込むために用いられ得る)を、以下の工程を用いて調製した:(1)15mL遠心チューブに、23mgのβ-カロテン(ヘキサンを用いてニンジンから抽出され、その後に、蒸発を用いたヘキサンの除去が続く)および12mLのアセトンを添加した。混合物を1分間ボルテックスし、かつ5分間超音波処理した。次いで、混合物を4000RPMで5分間遠心分離し、かつ上部の黄色い溶液をデカントで取り出し、かつ後続の工程に用いた。(2)500mLの丸底フラスコに、1.0gmの商業的ヒト血清アルブミンHSA、145mLの商業的PBSバッファー、および0.5mLのビタミンC PBSバッファー溶液(10mg/mL)を添加した。混合物を十分に振とうし、かつ5分間超音波処理し、かつ次の工程において用いた。(3)磁気撹拌棒を添加した後、HSA溶液を激しく撹拌し、かつβ-カロテン/アセトン溶液をピペットによりゆっくり添加した。12mLのこの溶液を添加した後、結果として生じた濃黄色の溶液についてのUV-Vis吸収スペクトルをモニターした。典型的には、吸光度を456nmで実測した、A456=2.09。20mLのPBSバッファーを添加した後、結果として生じた混合物をrotavaporを用いて濃縮して、すべてのアセトンを除去した(この過程の間に気泡は観察されず、かつ相当量の水がトラップ表面に凝結された)。結果として生じた黄色い溶液を、メンブレン(200nm)を通して濾過した。濾過された黄色い溶液についてのUV-Visスペクトルをモニターしかつ記録した;この場合、典型的なA456=1.50および最終体積は170mLであった。β-カロテンは水に不溶性であったため、およびすべての有機溶媒は最終工程で除去されていたため、β-カロテンはヒト血清アルブミンに組み込まれた。また、>600nmでのUV-Vis吸光度プロファイルに基づき、アルブミンは単量体形態で存在すると結論付けされた(アルブミンの凝集は、600nm超のUV-Vis吸光度で検出され得るレイリー散乱の増強をもたらす)。158,000M-1cm-1としての456nmでの消衰係数(ヘキサン抽出、および446nmで144,000M-1cm-1としての公知の消衰係数を有するヘキサン中でのUV吸収により取得された)に基づき、濃度は、[β-カロテン]=1.5/158,000=9.49uM、[HSA]=1000/66000/0.170=90uMと概算された。[HSA]/[β-カロテン]=90/9.49=,9.48。
ヒト血清アルブミン中のリコピンの溶液を、以下の工程を用いて調製した。リコピンアセトン溶液:15mL遠心チューブに、28mgのリコピンおよび14mLのアセトンを添加した。混合物を1分間ボルテックスし、5分間超音波処理し、かつ4000RPMで5分間遠心分離した。上部の赤みを帯びた溶液をデカントで取り出し、かつ後続の工程に用いた。HSA/PBSバッファー溶液:500mLの丸底フラスコに、0.2gのHSA、200mLのPBSバッファー、および0.5mLのアスコルビン酸/PBS溶液混合物(10mg/mLのアスコルビン酸濃度)を添加した。混合物を十分に振とうし、かつ5分間超音波処理した。リコピン/HSA複合体溶液:磁気撹拌棒を添加した後、HSA溶液を激しく撹拌し、かつ16mlのリコピンアセトン溶液をピペットを用いてゆっくり添加した。結果として生じた赤みを帯びた溶液についてのUV-Vis吸収スペクトルをモニターし、典型的な吸光度A476=1.3031を有し、かつアセトンをrotavaporを用いて除去した。結果として生じた赤みを帯びた溶液を、0.2μmメンブレンを通して濾過し、典型的な吸光度はA476=0.959であり、かつ典型的な最終体積は約200mLであった。155,500M-1cm-1としての476nmでの算出された消衰係数(ヘキサン抽出、および470nmで200,000M-1cm-1としての公知の消衰係数を有するヘキサン中でのUV吸収により取得された)に基づき、 [リコピン]=0.959/155,5000=6.16μM、[HSA]=1000/66000/0.203=75μM。[HSA]/[リコピン]=75/6.16=12.17。
アンホテリシンBは、メタノールにわずかに可溶性でありかつアセトンに不溶性である。アンホテリシンBとアルブミンとの複合体を形成するために、メタノール中アンホテリシンBの溶液を1:2希釈でアセトンに希釈した(1:2未満の希釈は、アルブミンへの相当量のアンホテリシンBの組み入れをもたらさなかった)。アセトン/メタノール溶液を水性アルブミン溶液と混合し、かつアセトンおよびメタノールをrotavaporで混合物から除去した。リガンドはアルブミンに移行した(図3)。
抗がん治療剤のカンプトテシン(CPT)は、ジクロロメタンおよび少量のメタノールに溶解する。CPTとアルブミンとの複合体を形成するために、30mgのCPTを、75mLのジクロロメタンおよび10mLのメタノールに溶解した。結果として生じたジクロロメタン/メタノールCPT溶液を、体積で2倍のアセトンを添加することによって希釈した(今度も、アセトンの2分量未満の希釈は、アルブミン-CPT複合体の形成をもたらさなかった)。透明なアセトン/ジクロロメタン/メタノールCPT溶液を水性アルブミン溶液に添加し、そしてアセトンおよびジクロロメタンがrotavaporで除去されるにつれて、CPTはアルブミンとの複合体を形成した(図4)。
疎水性リガンド-アルブミン複合体の調製において用いられる有機溶媒の効果を試験した。テトラヒドロフラン(terahydrofuran)、メタノール、エタノール、およびアセトンなど、いくつかの純粋な揮発性かつ水溶性の有機溶媒を試験した。これらの中で、アセトンのみが効果を現し;他の溶媒に関しては、溶媒を除去した場合、疎水性リガンドはアルブミンに移行する代わりに沈殿した。
疎水性リガンド-アルブミン複合体に対する凍結乾燥の効果を試験した。HSA中のリコピンを記載されるように調製し、シートに凍結乾燥させ、かつ乾燥した粉末を溶液に再懸濁し、かつ溶液のpHを8超に上昇させた。再懸濁液を800Wの超音波破砕機を用いて10分間さらに超音波処理した。超音波処理後の溶液のUV-Visスペクトルは、開始溶液とほぼ同一であった(図2)。
大部分のクロモフォアにおいて、クロモフォア濃度の変化はクロモフォアの色を変化させず、吸収スペクトルはより低いまたはより高い波長に推移しない。しかしながら、一部のクロモフォアにおいて、クロモフォアの濃度が臨界レベルを超えて増加した場合、光学的交換が作用し始め、かつ2つの近隣クロモフォアは様々な光学的相互作用に浸り得る。
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中HSA/リコピンの溶液に細菌を添加し、細菌を除去し(遠心分離工程により)、かつ遠心分離工程後のリコピンの濃度と細菌添加前の濃度とを比較することによって、細菌へのHSA/リコピンの結合、および細菌細胞壁上でのリコピンの蓄積を特徴決定した。リコピンの一部が細菌に蓄積した場合には、細菌の添加および後続の除去は、リコピンの一部も除去していると考えられた。
本実施例では、病原体細胞表面での疎水性リガンドの凝集を、真菌性病原体カンジダ・アルビカンス(ATCC 90028)およびC.グラブラータ(ATCC 2001)を用いて試験した。ウシ血清アルブミンに組み入れられたアンホテリシンB(Sigma AldrichカタログA4888)の開示される製剤(AmpB/BSA)の有効性を、市販のリポソーム性アンホテリシンB(LAMB Sigma AldrichカタログA2942)の有効性とともに、本明細書において記載される方法を用いて試験した。C.グラブラータおよびC.アルビカンスの成長を阻止するために要される、アンホテリシンBの最小阻止濃度MICは約0.5μg/mLであることが以前に報告されている。
本明細書において記載されるアルブミンに基づく送達システムを用いて、抗微生物薬空間を拡大することができる。有機溶媒中で用いられる場合、立証されたインビトロ有効性を有するいくつかの既存の抗微生物化合物が存在するが、それらは、それらが水に不溶性でありかつ溶解度の低さが重大な薬物動態学的課題をもたらすため用いられない。1つのそのような例は、必須医薬品の世界保健機関(WHO)リストにあるクロファジミンである。クロファジミンは、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)の多剤耐性株に対する素晴らしいインビトロ実績を有する、抗炎症および抗マイコバクテリウム化合物である。しかしながら、その使用は、それが水溶性ではなく、ゆえに細菌に対する低い薬物動態を提供するため、ハンセン病の治療に現在限定されている。クロファジミンは、油-ワックス基剤中の微結晶懸濁物として投与され;200mg錠剤の摂取は、8時間というC最大までの時間を有して、ほんの0.41μg/mLというピーク血漿濃度をもたらす。大部分のグラム陽性生物に対するこの薬物のMICも約0.4μg/mLであるため、薬物動態学的(PK)問題がその使用を妨げる。これらのPK問題とは別に、クロファジミンは、(それがDMSOにまたは酸性エタノールに溶解されているインビトロ調査により)いくつかのグラム陽性細菌に対して活性を有することが公知である。
以下の実験により、本開示の疎水性リガンド-アルブミン複合体を用いて、臨床サンプル中の微生物を検出し得ることが実証された。
疎水性リガンド-アルブミン複合体に基づくセンサーシステムは、HSAに組み入れられた(シス形態に実質的に異性化されている)リコピンを含み;病原性微生物が近くに存在する場合には、HSAは立体構造を変化させた。これは円偏光二色性測定によって観察され、それは、アルブミン-リコピン複合体の振動エネルギーの分布が、微生物の存在の結果として推移することを示した(図13)。感染および非感染サンプルの両方とも、リコピンの吸収三重項によって独占されるCDスペクトルを示したものの、微生物を含有するサンプルにおいて、円偏光二色性スペクトルは、非感染サンプルにおいて通常見られない565nmでの付加的な吸収バンドを示した。
リコピンリガンドによって吸収されるレーザー光への曝露があると、このエネルギーの一部は宿主アルブミンに移行し、ゆえにアルブミン立体構造を変更するとともに、アルブミン凝集体の凝集体内のリコピンのラマン断面積の正味減少があった(図15)。試験バイアルの下部から20mmにおいて、時間に対してリコピンラマンピーク高をプロットする図15に例証されるように、これらの変化は可逆的であった。図に見られるように、レーザー照射により、リコピンラマンピーク高は着実に減少し、かつ光を消した場合、ほぼ元の値まで回復する。後続の照射により、この減少の大きさは低下したとはいえ、同様の減少が観察された。変化は可逆的であるため、それらは、いかなる化学的変化、またはアルブミン/リコピンのいかなる新たな凝集体の形成によるものでもあり得なかった。その代わり、これらの変化は、それが凝集形態にある場合、宿主アルブミンの光誘導性立体構造変化による可能性があった。凝集体内の宿主アルブミンは、リコピン結合部位の連動を可能にするようにそれら自身を再編成したと考えられる。この連動は、リコピンの光学的スペクトルの赤色推移、ゆえにラマンピーク強度の減少をもたらす。
サンプルにおける微生物の存在は、微生物の非存在下でのそれとは違う、リコピン由来のラマンピークにおける空間的プロファイルを作成することが見出された(図14)。これは、溶液からクラッシュアウトするリコピン-アルブミンの凝集体と一致する。ゆえに、別個の層に隔離される、複合体へのリコピン-アルブミンの凝集を用いて、サンプル中の微生物を検出し得る。
本リコピン/HSA複合体を用いて、抗微生物化合物の最小阻止濃度(MIC)を特徴決定した。本明細書において記載されるように調製されたリコピン/HSA複合体を、すべてが同じ初期量のS.アウレウス(200CFU/mLのPHS)を有する一連のサンプルと混合し、そしてそれを、変動する量のバンコマイシンと30分間インキュベートした。図23は、変動する量のバンコマイシンに対する350nmでのUV-Vis吸光度のプロットを示している。リコピン/HSAアッセイの添加があると、リコピン/HSAの凝集は、S.アウレウス濃度(ゆえにバンコマイシン濃度に関して)に対応する様式で増大した。これらの変化は、図23における下に示される、UV-Visスペクトルの変化により特徴決定された。図23における上のチャートは、もう18時間のインキュベーション後のこれらのサンプルに対する600nmでの吸光度を示している。この吸光度は、18時間の成長後の病原体濃度によって独占された。図から見られるように、下のトレースは約0.6μg/mLのMICを予測しており、それは、上のチャートと一致し、また0.5〜1μg/mlの範囲内である、バンコマイシン/S.アウレウスについての以前に報告されたMIC値とも一致する。
混合されたリコピン対アルブミンの比率が変動する点を除いて、リコピン/アルブミン複合体を、実施例3と同様のやり方で調製した。リコピン対アルブミンのモル比が0.5を上回った場合、UV-Vis吸収は565nmでピークに達し、アセトン除去および濾過の後に溶液の全体的な赤色の着色が観察され、かつ600nmでの強力なバックグラウンド吸収、次いで二重充填されたアルブミンが観察された。これは、アルブミンが二重充填されたことを示した。モル比が0.4よりも下で保たれた場合、565nmにおけるUV-Visピークはなく、アセトン除去および濾過の後に全体的なオレンジ色の着色が観察され、かつ、600nmで吸収がほぼないこと、単一充填のみされたアルブミンが、観察された。これは、アルブミンが単一充填されたことを示した。
疎水性リガンド-アルブミン複合体の一部の溶液において、5℃で数日間の保管後に凝集が検出された(600nmでの吸光度の増大により)。これは、二重充填されたアルブミンの数/量が増加するにつれ、かつリコピンの異性化(トランス形態からシス形態へ)が行われない場合に、より迅速な速度で起こる。そのような場合、凝集したアルブミンの核形成/成長速度論が促される。しかし、二重充填されたアルブミンを最小限に抑えるすべての必要な工程が実施され、かつシス形態が用いられた場合、室温での保管は、凝集したアルブミンの形成を最終的にもたらすと考えられる。
Claims (59)
- 以下の工程を含む、疎水性分子とアルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む溶液を形成する方法:
該疎水性分子を、
(i)C3〜C5ケトンを含む第一の有機溶媒;または
(ii)約0.001:1〜約1000:1 v/vの比率の該第一の有機溶媒と第二の有機溶媒との組み合わせ
に溶解して、第一の溶液を提供する工程;
該第一の溶液と第二の溶液とを組み合わせて、第三の溶液を提供する工程であって、該第二の溶液が、アルブミンタンパク質を含む水溶液である、工程;および
該第一の有機溶媒または該第一の有機溶媒と該第二の有機溶媒との組み合わせを該第三の溶液から除去して、第四の溶液を提供する工程であって、該第四の溶液が、該疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液である、工程。 - 前記C3〜C5ケトンがアセトンである、請求項1に記載の方法。
- 前記疎水性分子が、前記第一の有機溶媒と第二の有機溶媒との組み合わせに溶解され、かつ該第一の有機溶媒と該第二の有機溶媒の比率が約1:1〜約5:1の範囲内である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記疎水性分子が前記組み合わせに溶解され、かつ該組み合わせが、約2:1の比率で前記第一の有機溶媒と前記第二の有機溶媒を含む、請求項3に記載の方法。
- 前記疎水性分子が前記組み合わせに溶解され、かつ前記方法が、
該疎水性分子を前記第二の有機溶媒に溶解して、第五の溶液を提供する工程;および
前記第一の溶液と前記第二の溶液とを組み合わせる前に、該第五の溶液と前記C3〜C5ケトンとを組み合わせて該第一の溶液を提供する工程
を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。 - 前記除去することが蒸発によって実施される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 細胞壁を含む微生物を、前記疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程を含み、該疎水性分子が該微生物と機能的に結合する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記微生物が病原性微生物である、請求項7に記載の方法。
- 前記接触させる工程がインビトロで行われる、請求項7または8に記載の方法。
- 前記接触させる工程がインビボで行われる、請求項7または8に記載の方法。
- 前記疎水性分子がカロテノイドである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カロテノイドがカロテンである、請求項11に記載の方法。
- 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、請求項12に記載の方法。
- 前記疎水性分子が抗微生物薬である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗微生物薬が抗細菌薬である、請求項14に記載の方法。
- 前記抗微生物薬が抗真菌薬である、請求項14に記載の方法。
- 前記抗微生物薬が、前記非共有結合性複合体中に提供された場合に、複合体化していない状態の抗微生物薬と比べて増大した有効性を有するか、または、該抗微生物薬が、他の送達システムに組み入れられた場合に増大した有効性を有する、請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記疎水性分子が薬理学的活性剤である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記薬理学的活性剤が、抗がん薬、抗ウイルス薬、および心血管薬より選択される、請求項18に記載の方法。
- 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- リン酸カリウム含有試薬の使用を含まない、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
- 細胞壁を含む微生物を、疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程を含む、疎水性分子を微生物の細胞壁に送達する方法であって、該疎水性分子が該微生物と機能的に結合する、方法。
- 前記微生物が病原性微生物である、請求項22に記載の方法。
- 前記接触させる工程がインビトロで行われる、請求項22または23に記載の方法。
- 前記接触させる工程がインビボで行われる、請求項22または23に記載の方法。
- 前記疎水性分子がカロテノイドである、請求項22〜25のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カロテノイドがカロテンである、請求項26に記載の方法。
- 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、請求項27に記載の方法。
- 前記疎水性分子が抗微生物薬である、請求項22〜25のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗微生物薬が抗細菌薬である、請求項29に記載の方法。
- 前記抗微生物薬が抗真菌薬である、請求項29に記載の方法。
- 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、請求項22〜31のいずれか一項に記載の方法。
- 以下の工程を含む、サンプルにおいて微生物の存在または非存在を判定するための方法:
(i)該サンプルを、複数の非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程であって、各非共有結合性複合体が疎水性分子および単一アルブミンタンパク質を含み、該疎水性分子が検出可能でありかつ、該サンプル中に存在する場合の微生物と機能的に結合する、工程;
(ii)該疎水性分子の1つまたは複数の特性を検出する工程;ならびに
(iii)該検出する工程に基づいて、該微生物が該サンプル中に存在するまたは存在しないと判定する工程。 - 前記疎水性分子が、1つもしくは複数の分子間距離依存的特性を有し、前記検出する工程が、該1つもしくは複数の分子間距離依存的特性についての1つもしくは複数のプロファイルを前記サンプルにおいて測定することを含み、かつ前記判定する工程が、該1つもしくは複数のプロファイルが該サンプルにおいて該疎水性分子の凝集体の存在を示す場合に前記微生物が存在すると判定すること、または、該1つもしくは複数のプロファイルが該サンプルにおいて該疎水性分子の凝集体の非存在を示す場合に該微生物が存在しないと判定することを含む、請求項33に記載の方法。
- 前記微生物が病原性微生物である、請求項33または34に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の分子間距離依存的特性が、1つまたは複数の光学的特性である、請求項34または35に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の分子間距離依存的特性が光学吸収バンドおよび/またはラマンバンドを含む、請求項36に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の分子間距離依存的特性がフェルスター共鳴エネルギーを含む、請求項36に記載の方法。
- 前記疎水性分子がカロテノイドである、請求項33〜37のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カロテノイドがカロテンである、請求項39に記載の方法。
- 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、請求項40に記載の方法。
- 前記1つまたは複数のプロファイルが、前記サンプルを分光計で解析することによって取得された該サンプルに関するラマン散乱光の高さについての(a)一定の空間地点における時間的プロファイルおよび/または(b)一定の時点における空間的プロファイルを含み、
かつ前記判定する工程が、参照プロファイルの対応するセットと比べた、空間的プロファイルにおける複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの高さに基づいて、および/または、時間的プロファイルにおける該複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの変化の割合に基づいて、該サンプルにおいて前記微生物の存在または非存在を判定することを含む、
請求項34〜41のいずれか一項に記載の方法。 - 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、請求項33〜42のいずれか一項に記載の方法。
- 以下の工程を含む、サンプルにおいて微生物の存在または非存在を判定するための方法:
該サンプルを、疎水性分子と単一アルブミンタンパクとの非共有結合性複合体を含む水溶液と接触させる工程であって、該疎水性分子が、カロテノイドであり、かつ該サンプル中に存在する場合の微生物と機能的に結合する、工程;
該サンプルに広帯域光源を照射する工程;
該サンプルを透過した光を、分光計で集光しかつ分析する工程であって、UV-Vis吸収ピークの高さについての、一定の空間地点における時間的プロファイルまたは一定の時点における空間的プロファイルを解析し、かつ、対照値のセットと比較した場合の指標として複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの高さを用いるかまたは該サンプル中の該微生物に結合している検出可能な該疎水性分子の存在についての指標として該複数の特徴的なラマンピークのうちの1つの変化の割合を用いる、工程。 - 前記微生物が病原性微生物である、請求項44に記載の方法。
- 前記カロテノイドがカロテンである、請求項44または45に記載の方法。
- 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、請求項46に記載の方法。
- 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、請求項44〜47のいずれか一項に記載の方法。
- 疎水性分子と単一アルブミンタンパク質との非共有結合性複合体を含む水溶液
を含む、組成物。 - 前記疎水性分子がカロテノイドである、請求項49に記載の組成物。
- 前記カロテノイドがカロテンである、請求項50に記載の組成物。
- 前記カロテンがリコピンまたはβ-カロテンである、請求項51に記載の組成物。
- 前記疎水性分子が抗微生物薬である、請求項49に記載の組成物。
- 前記抗微生物薬が抗細菌薬である、請求項53に記載の組成物。
- 前記抗微生物薬が抗真菌薬である、請求項53に記載の組成物。
- 前記疎水性分子が薬理学的活性剤である、請求項53に記載の組成物。
- 前記薬理学的活性剤が、抗がん薬、抗ウイルス薬、および心血管薬より選択される、請求項56に記載の組成物。
- 前記アルブミンタンパク質がヒト血清アルブミンタンパク質である、請求項49〜57のいずれか一項に記載の組成物。
- 以下の工程を含む、アルブミンの凝集体を分散させるための方法:
8.0超のpHを有する溶液に該凝集体を懸濁して、懸濁液を提供する工程;および/または
該懸濁液を超音波処理する工程であって、該凝集体が分散される、工程。
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