JP2005528234A - シリコン物品のフルオロケミカル処理 - Google Patents

シリコン物品のフルオロケミカル処理 Download PDF

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Abstract

Si−H結合を有するシリコン基板は、次式:
【化1】
Figure 2005528234

(式中、mは1以上の整数であり、nは0以上の整数であり、Zは二価結合基であり、Rfは高フッ素化有機基である)を有するフッ化オレフィンを用いて、化学修飾される。

Description

本発明は一般に、シリコン基板の化学修飾、さらに詳細には、シリコンをベースとする微小電気機械システム(つまり、MEMS)デバイスの化学修飾に関する。
MEMSデバイスは、例えば、エアバッグ加速度計、マイクロエンジン、光学スイッチ、ジャイロデバイス、センサー、およびアクチュエーターとして使用される。MEMSデバイスは通常、マイクロリソグラフィーを用いてシリコンウエハから製造され、移動、回転等が自在でなければならない自立型シリコン能動素子(例えば、ギヤ、ヒンジ、レバー、スライド、およびミラー)を有する。MEMSデバイスの固有の機械的性質によって、高いレベルの複雑性、いっそう増加しつつあるレベルの複雑性がその製造および信頼度にもたらされる。
MEMSデバイスは一般に、大きな表面積対体積比を有し、したがってそれらの性能は、シリコン能動素子の互いに対する、および/または能動素子の支持シリコン基板への強い付着性(つまり、スティクション)によって支配される場合が多い。スティクションは、毛管力(例えば、MEMSデバイスのシリコン面の高い臨界表面張力から生じる)、静電力、ファンデルワールス力、および/または「化学的」力、例えば水素結合および固体架橋によって生じる。スティクションは、例えばエッチングからのMEMS素子の剥離中、または後に(例えば、使用中に)生じる場合がある。
スティクション、摩擦、および摩耗は、多くのMEMSデバイスの製造歩留まりおよび耐用寿命のどちらも制限する主要な問題であり、その始まり以来、MEMS産業はその問題に悩まされている。
スティクションの問題に対処するために、スティクションを低減する様々な処理(つまり、スティクション防止処理)が通常用いられる。かかる処理は通常、MEMS表面の表面エネルギー(例えば、水との高い前進接触角および/または後退接触角を生じる)を低減することによって毛管力を低減する。理想的には、スティクション防止処理は、MEMSデバイスの通常の動作温度で適している(例えば、−40〜+130℃の範囲で)。場合によっては、スティクション防止処理は、可動MEMS素子を潤滑する役割も果たし、それによって、適切な機能が確実に得られ、かつ摩耗の速度が低減される。
多くのスティクション防止および/または潤滑処理は単なる液体コーティングであり、したがって、時間が経つにつれて減少するかまたは取れてしまう傾向がある。他のスティクション防止処理では、MEMSデバイスのシリコン表面にスティクション防止コーティングを化学結合させるために、様々なグラフト技術が用いられる。しかしながら、かかる方法によってスティクションの低減が達成されるにもかかわらず、スティクション防止処理の更なる改善が引き続き必要とされている。
一態様において、本発明は、
複数のSi−H結合を有するシリコン基板を提供する工程と、
次式:
Figure 2005528234
(式中、mは、1以上の整数であり、
nは、0以上の整数であり、
Zは、二価結合基であり、
fは、高フッ素化有機基である)
を有するフッ化オレフィン;
任意の溶媒;
を含む組成物を提供する工程と、
前記フッ化オレフィンが前記シリコン基板の表面に共有結合で結合するような条件下で、前記組成物を前記シリコン基板と接触させる工程と、
を含む、シリコン基板を修飾する方法を提供する。
その他の態様において、本発明は、
シリコン基板を提供する工程と、
シリコン基板をエッチングして、複数のSi−H結合を形成する工程と、
次式:
Figure 2005528234
(式中、mは、1以上の整数であり、
nは、0以上の整数であり、
Zは、二価結合基であり、
fは、高フッ素化有機基である)
を有するフッ化オレフィン;
任意の溶媒;
を含む組成物を提供する工程と、
前記フッ化オレフィンが前記シリコン基板に共有結合で結合するような条件下で、前記組成物を前記シリコン基板と接触させる工程と、
を含む方法に従って作製された、化学修飾されたシリコン基板を含む物品を提供する。
他の態様では、本発明は、化学修飾されたシリコン基板を含む物品であって、前記化学修飾された基板が、次式:
Figure 2005528234
(式中、mは、1以上の整数であり、
nは、0以上の整数であり、
Zは、二価結合基であり、
fは、高フッ素化有機基であり、
Sisubが、少なくとも1つの更なる基板ケイ素原子に直接的に結合される基板ケイ素原子である)
を有する有機基に共有結合される、少なくとも1つのケイ素原子を含む、物品を提供する。
本発明に従って作製された表面修飾シリコン基板は、顕著な特性(例えば、疎水性および/または疎油性)を示す。本発明の方法および材料は、特にMEMSデバイスに関する、広範なシリコンベース物品の製造に対する適用可能性を有し、有用なスティクション防止コーティングを提供する。
本発明は、化学的に利用可能なSi−H結合を有するシリコン基板を修飾する材料および方法に関する。修飾は、Si−H結合を少なくとも1種類のフッ化オレフィンでヒドロシリル化することによって達成される。ヒドロシリル化では、Si−H結合が、オレフィン末端の炭素間二重結合の間に付加され、通常オレフィンの末端炭素原子にケイ素原子が結合する。シリコン基板の修飾は通常、その表面で行われるが、修飾は、化学的に利用可能な領域においてシリコン基板本体内でも行うことができる(例えば、多孔性シリコン基板の場合と同様に)。
水素化ケイ素(つまり、Si−H)結合は、例えば、酸化シリコン表面をエッチング剤で処理することによってシリコン基板上に形成される。酸性または塩基性の適切なエッチング剤が広く知られており、本発明の実施に使用するのに適した水素化シリコン表面を作製するために使用され、使用されるエッチング剤に応じてケイ素原子1個当たり3個までの水素化物を有する。
シリコン基板表面上に様々な水素化ケイ素をもたらす、例示的な酸性エッチング剤は、40重量%のフッ化アンモニウム水溶液;フッ化水素酸水溶液;および例えば米国特許第6,310,018号明細書(ベール(Behr)ら)に記載の無水フッ化水素酸エッチング洗浄組成物を含む。
例示的な塩基性の方法において、水性塩基(例えば、水酸化ナトリウム)をエッチング剤として使用して、水素化シリコン表面を形成することができる。
エッチングの所要時間、エッチング剤濃度、および温度は一般に相互に関係付けられる。通常、エッチング剤濃度は、27モル〜12モルの範囲であり、エッチングプロセスの温度は18〜30℃の範囲であり、エッチングの所要時間は1〜5分の範囲であるが、他の濃度、温度、およびエッチング時間を用いてもよい。
エッチングに続いて、基板は望ましくは、Si−H結合のSi−O結合への変換を防ぐために、不活性雰囲気下(例えば、窒素またはアルゴン)で処理される。
シリコン基板をエッチングして、Si−H結合を有する表面が形成されると、混合物として、溶液で、または純粋な状態で存在しようがそうでなかろうが、フッ化オレフィンがSi−H結合と(例えば、シリコン基板の露出面上で)接触するように、シリコン基板にフッ化オレフィンが適用される。
有用なシリコン基板としては、いずれかの形態の固形シリコンが挙げられる。例示的なシリコン基板としては、多結晶シリコン(つまり、ポリシリコン)、シリコンナノ結晶、アモルファスシリコン、多孔質シリコン、固形シリコンのこれらの形態のいずれかの薄膜、および/またはその組み合わせが挙げられる。シリコン基板はいずれか形状を有する。望ましくは、シリコン基板は平面である。さらに望ましくは、その基板は、ウエハまたはチップの形態を有する。
一部の実施形態において、シリコン基板は、1つまたは複数の微小電気機械システム素子(例えば、MEMSデバイス)を含み得る。例示的なMEMSデバイスとしては、加速度計;圧力、質量流量、およびヨー速度センサー;ディスプレイ;光学スキャナ;適応制御光学;光学変調器;光学減衰器;ダイナミックゲイン・イコライザ;光学、マイクロ波、および無線周波数スイッチ;チューナブルキャパシタおよびインダクタ;マイクロリレー;化学センサー;およびマイクロバルブが挙げられる。
MEMSデバイスは、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク(Research Triangle Park,NC)のJDS Uniphase MEMS Business Unit(クロノス(Cronos));ニューメキシコ州アルバカーキのサンディア国立研究所(Sandia National Laboratories,Albuquerque,New Mexico);またはフランス、グルノーブルのトロニクス・マイクロシステムズ社(Tronic’s Microsystems,Grenoble,France)から入手可能な方法などの工業的に公知の方法によって作製することができる。例示的な組立て手順は、JDS Uniphase MEMS Business Unit(クロノス(Cronos))から入手可能な「MUMP設計ハンドブック(MUMPs Design Handbook)」改訂版7.0(2001)に記述されている。
本発明による方法および物品は、MEMSデバイスのスティクション防止処理を超える更なる用途(例えば、多孔質シリコンの安定化、安定なSi電極の作製、シリコン表面のパシベーション、Si上のDNAの固定化、およびマイクロ流体デバイスの製造)に有用である。
本発明の実施に有用なフッ化オレフィンは、次式:
Figure 2005528234
(式中、m、n、Z、およびRfは以下のように定義され:
mは、1以上の整数であり、望ましくは1〜20の範囲の整数、さらに望ましくは1〜10の範囲の整数である)
を有する少なくとも1種類の材料を含む。一部の望ましい実施形態において、mは1である。理論によって束縛されることなく、1つまたは複数のメチレン基(つまり、1以上のm)の存在によって、パーフルオロアルキルまたはパーフルオロアルキレンなどの電子吸引基と比較して、フッ化オレフィンに高い反応性が付与され、アルコキシ、ジアルキルアミノ等の強い電子供与基と比較して、高い化学的および環境的安定性が得られる。
nは、0以上の整数であり、望ましくは0〜20の範囲の整数、さらに望ましくは0〜3の範囲の整数である。
Zは、例えば、直鎖、分枝鎖または環状アルキレン;アリーレン;直鎖、分枝鎖、または環状アラルキレン;酸素;カルボニル;硫黄;スルホニル;アミノ(置換アミノ、例えばアルキルアミノを含む);およびその組み合わせ、例えばスルホンアミド、カルボキシアミド、カルボニルオキシ、オキシカルボニル、アルキレンオキシ、スルホンアミドアルキレン、カルボキシアミドアルキレン、またはポリ(オキシアルキレン)を含む、共有結合または二価結合基である。望ましくは、Zは、共有結合、−O−、または
Figure 2005528234
(式中、R1は、アルキル(例えば、メチル、エチル)またはHである)である。さらに望ましくは、Zは、−O−、または
Figure 2005528234
(式中、Rfは、高フッ素化有機基である)である。本発明書において使用される、「高フッ素化有機基」とは、少なくとも3個の炭素原子を含み、かつ40重量%以上の量でフッ素を含有する有機基を意味する。望ましくは、Rfは、50重量%以上、さらに望ましくは60重量%以上の量でフッ素を含有する。Rfは、例えば分枝鎖、直鎖(つまり、分枝鎖ではない)、および/または環状であり得る。Rfは、例えばフッ素置換アルキル、アルカリル、アラルキル、またはアリール基であり、例えばオキサ、アルコキシ、およびアリルオキシ基を含む1つまたは複数の更なる基で任意に置換される。
一部の実施形態において、Rfは、アルキル、アルキレン、アルコキシアルキル基、および/または少なくとも部分フッ素化されたその誘導体を含み得る。一部の実施形態では、Rfは、4〜30個の炭素原子を有するが、他の数の炭素原子も有用である。望ましくは、Rfは、1つまたは複数のパーフルオロアルキルおよび/またはパーフルオロアルキレン基を含む。例示的なパーフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、パーフルオロプロピル(例えば、パーフルオロイソプロピル)、パーフルオロブチル(例えば、パーフルオロ−n−ブチル、パーフルオロイソブチル、パーフルオロ−t−ブチル)、パーフルオロオクチル(例えば、パーフルオロ−n−オクチル、パーフルオロイソオクチル)、およびパーフルオロデシルが挙げられる。望ましくは、パーフルオロアルキル基は、4〜12個の炭素原子を有する。例示的なパーフルオロアルキレン基としては、ヘキサフルオロプロピレン、オクタフルオロブチレン、およびドデカフルオロヘキシレンが挙げられる。
一部の実施形態において、Rfは、ポリ(アルキレンオキシ)基および/または部分フッ素化または完全フッ素化されたその誘導体を含み得る。例示的な過フッ素化ポリアルキレンオキシ基としては、ポリ(テトラフルオロエチレンオキシ)基;一価および二価ポリ(ヘキサフルオロプロピレンオキシ)基;およびブロックまたはランダムに配置されたジフルオロメチレンオキシ、テトラフルオロエチレンオキシ、およびヘキサフルオロプロピレンオキシ基(例えば、ポリ(テトラフルオロエチレンオキシ−co−ヘキサフルオロプロピレンオキシ)基)からなる群が挙げられる。
本発明の実施において有用なフッ化オレフィンは、例えば、製品供給業者から直接入手するか、かつ/または公知の方法によって作製することが可能であり、その選択は通常、m、n、ZおよびRfの具体的な本質に応じて異なる。
本発明の一部の実施形態において、フッ化オレフィンは、次式:
Figure 2005528234
(RfおよびR1は上記で定義されるとおりである)
を有することが望ましい、少なくとも1種類のフッ素化アリルアミドを含む。かかる化合物は通常、例えば以下に示す実施例に記載の手法で、相当するアリルアミドを形成するために、例えば式RfC(O)OCH3を有するフッ素化エステルを過剰なアリルアミンと反応させることによって作製される。
本発明の一部の実施形態において、フッ化オレフィンは、次式:
Figure 2005528234
または
Figure 2005528234
(Rfは、上記で定義される高フッ素化有機基である)
を有することが望ましい、少なくとも1種類のフッ素化アリルエーテルを含む。かかる化合物は、例えば式RfCH2OHまたはRfCH2CH2OHを有するフッ素化アルコールをアリル化することによって作製することができる。通常、例えば以下に示す実施例に記載の手法で、相当するアリルエーテルを形成するために、かかるフッ素化アルコールはアリル化される(例えば、過剰な臭化アリルを用いて)。
通常、フッ素化アルコール(例えば、式RfCH2OHまたはRfCH2CH2OHを有する)は、製品供給業者から直接入手され、かつ/または例えば、相当するカルボン酸を水素化アルミニウムリチウムで還元することによって、または銅−酸化クロム触媒により接触水素化することによって(例えば、米国特許第2,666,797号明細書(ハスティッド(Husted)ら))に記載のように);相当するフッ素化カルボン酸のメチルエステルの水素化ホウ素ナトリウム還元によって(例えば、米国特許第4,156,791号明細書(チャイルズ(Childs)ら)に記載のように);相当するフッ素化カルボン酸ハロゲン化物の水素化ホウ素ナトリウム還元によって(例えば、米国特許第3,293,306号明細書(ブルー(Blue)ら)および同第3,574,770号明細書(スタンプ(Stump)ら)に記載のように);メタノールをパーフルオロオレフィンにラジカル付加することによって(例えば、ラゼルテ(LaZerte)およびコシャー(Koshar)、J.Am.Chem.Soc.、vol.77、p.910(1955)により記述されているように、CF3CF=CF2およびC511CF=CF2);メタノールでテトラフルオロエチレンをラジカルテロメル化することによって(例えば、米国特許第2,559,628号明細書(ジョイス(Joyce))に記載のように)、および/または炭化水素アルコールの相当するアセテートの直接的なフッ素化によって(例えば、米国特許第5,488,142号明細書(フォール(Fall)ら)に記載のように)、その後の加水分解によって、作製される。
例示的な有用な市販のフッ素化アルコールとしては、置換および未置換1H,1H−ジヒドロパーフルオロアルカン−1−オール(例えば、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール;1H,1H,3H−テトラフルオロ−1−プロパノール;1H,1H−ペンタフルオロ−1−プロパノール;2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール;1H,1H−ヘプタフルオロ−1−ブタノール;1H,1H,6H,6H−オクタフルオロヘキサンジオール;1H,1H,5H−オクタフルオロ−1−ペンタノール;ウンデカフルオロシクロヘキシルメタノール;1H,1H,7H−ドデカフルオロ−1−ヘプタノール;1H,1H−ペンタデカフルオロオクタン−1−オール;1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロ−1−ノナノール;および1H,1H,11H−エイコサフルオロ−1−ウンデカノール);数平均分子量1,200〜14,000グラム/モル(g/mole)を有するパーフルオロポリエーテルジオール、例えばニュージャージー州ソロフェアのアウジモントUSA社(Ausimont USA,Thorofare,New Jersey)から市販されている、商品名「フォンブリン(FOMBLIN)」(例えば、「フォンブリン(FOMBLIN)Z DOL 2000」、「フォンブリン(FOMBLIN)Z DOL 2500」、「フォンブリン(FOMBLIN)Z DOL 4000」、「フォンブリン(FOMBLIN)Z DOL TX」、「フォンブリンZ テトラオール(FOMBLIN Z TETRAOL)」、「フォンブリン(FOMBLIN)AM 2001」、「フォンブリン(FOMBLIN)AM 3001」)を有するパーフルオロポリエーテルジオールが挙げられる。
本発明の一部の実施形態において、フッ化オレフィンは、ポリ(パーフルオロアルキレンオキシ)基を含むことが望ましい。
本発明の一部の実施形態において、フッ化オレフィンは、例えば、パーフルオロブタンスルホンアミドまたはパーフルオロオクタンスルホンアミド基などのパーフルオロアルカンスルホンアミド基を含むことが望ましい。
フッ化オレフィンは、例えば混合物(例えば、溶媒中の分散液)として、溶媒中の溶液で、または純粋な状態で存在することができ、任意に、以下に記述されるように、例えばヒドロシリル化触媒および/またはラジカル開始剤と組み合わされて存在することができる。
本発明に従って、フッ化オレフィンと組み合わせて任意に使用することができる溶媒は、20℃で液体である1種または複数種の化合物を含んでもよい。望ましくは、溶媒は不活性であるほうがよい(つまり、ヒドロシリル反応を妨げるであろう官能基を実質的に含まない)。溶媒を構成し得る、適切な例示的な化合物としては、アルカン(例えば、ドデカン、ヘキサデカン、イソウンデカン)、ヒドロフルオロエーテル(例えば、商品名「3M NOVEC ENGINEERED FLUID HFE−7100」、「3M NOVEC ENGINEERED FLUID HFE−7500」、「3M NOVEC ENGINEERED FLUID HFE−7200」として3M社(3M Company)から市販されている製品)、クロロフルオロカーボン(例えば、CF2ClCFCl2)、および過フッ素化トリアルキルアミン(例えば、商品名「3M FLUORINERT ELECTRONIC FLUID FC−70」として3M社(3M Company)から市販されている製品)が挙げられる。任意の溶媒は、フッ化オレフィンおよび他の任意の成分が周囲温度および用いられる濃度で可溶性であるように選択されることが望ましい。
フッ化オレフィンおよび他のいずれかの任意の成分(例えば、ヒドロシリル化触媒、ラジカル開始剤、および/または溶媒)をシリコン基板に塗布する適切な方法としては、例えば、吹付け、浸漬塗布、ワイピング(wiping)、スピンコーティングが挙げられる。本発明の一部の実施形態(例えば、シリコン基板がMEMSデバイスを含む場合)では、ヒドロシリル化は、溶媒中のフッ化オレフィンの溶液を用いて行うことが望ましい。かかる場合において、他のパーセンテージも可能であるが、フッ化オレフィンは通常、溶液の全重量に対して0.05〜20重量%の量で存在する。
一部の実施形態(例えば、揮発性フッ化オレフィンを用いた、シリコン基板の熱ヒドロシリル化)において、上記の塗布方法の代替方法として、ヒドロシリル化を生じさせることができる条件下にて、気体状態のフッ化オレフィンをシリコン基板と接触させてもよい。かかる実施形態において、望ましくは、フッ化オレフィンは、単一のフッ化オレフィンから本質的になるが、混合物を使用することもできる。かかる技術は、ヒドロシリル化条件下で二次反応(例えば、重合)しやすい傾向のあるフッ化オレフィンを用いる場合には特に望ましい。
ヒドロシリル化前であるが、シリコン基板をコーティングした後、存在する任意の溶媒は、任意に除去してもよい(例えば、蒸発によって)。
通常、フッ化オレフィンは、処理される基板表面の少なくとも一部、望ましくはすべてに、層として塗布される。望ましくは、フッ化オレフィンは、シリコン基板の表面上に単分子層(例えば、自己集合(self−assembled)単分子層)を形成する。シリコン基板の表面処理として、フッ化オレフィンの層は、任意の厚さであることが可能であるが、MEMSデバイス用途では、シリコン基板との反応後および任意の溶媒の除去後のフッ化オレフィン層は通常、範囲0.5〜10ナノメートル(nm)、望ましくは範囲1〜5nm、さらに望ましくは範囲1〜2.5nmの厚さを有する。
基板Si−H基(例えば、Sisub−H、以下参照)でのフッ化オレフィンのヒドロシリル化によって通常、および望ましくは、化学修飾シリコン基板が得られ、その化学修飾シリコン基板は、次式:
Figure 2005528234
(m、n、Z、およびRfは上記で定義されたとおりであり、
Sisubは、少なくとも1個、および通常3個の更なる基板ケイ素原子に直接結合される(例えば、配位される)基板ケイ素原子を表す)
を有する有機基に共有結合される、少なくとも1つのケイ素原子を含む。
望ましくは、Sisub−H基でのフッ化オレフィンのヒドロシリル化によって、シリコン基板の全表面が化学修飾されるが(例えば、有機材料層の形成によって)、部分的な被覆もまた有用であり得る。望ましくは、有機材料層の厚さは、単一オレフィン分子(つまり、単分子層)の長さに相当するが、有機材料のより厚い層(例えば、フッ化オレフィンまたは他の成分の二次反応から形成される)も一般的に有効である。
ヒドロシリル化は自然に起こるか、あるいは触媒、ラジカル開始剤(例えば、ラジカル光開始剤)、および/またはエネルギーを用いることができる。エネルギーの例示的な形態には、熱エネルギーおよび/または電磁放射(例えば、200〜400nmの範囲の波長を有する)が含まれる。通常、フッ化オレフィン(例えば、フッ素化アリルエーテル)の存在下にて、180℃まで、またはそれ以上の温度で表面Si−H結合を有するシリコン基板を数分から数時間(例えば、3時間)の間、またはそれより長い時間加熱することは、ヒドロシリル化反応を実施する有効な手段である。かかる条件下で、高沸点溶媒(例えば、180℃以上の沸点を有する)は望ましくは、フッ化オレフィンと共に使用される。さらに、かかる条件下で、フッ化オレフィンは、用いられる温度で熱不安定性でも、揮発物でもないことが望ましい。そうでなければ、それがシリコン基板の表面Si−H結合と反応する前に、分解または蒸発する可能性がある。
必要ではないが、本発明の一部の実施形態において、ヒドロシリル化触媒および/またはラジカル開始剤(例えば、ラジカル光開始剤)のうちの少なくとも1つを用いて、フッ化オレフィンとSi−H結合との反応を促進することができる。望ましくは、存在する場合には、ヒドロシリル化触媒および/またはラジカル開始剤は、フッ化オレフィンおよび任意の溶媒と溶解している。
ヒドロシリル化触媒としては、例えば、貴金属含有ヒドロシリル化触媒(例えば、基板上に堆積されたヘキサクロロ白金(IV)酸、白金、有機配位子(例えば、アルコール、アルデヒド)と錯化した白金、および/またはハロゲン化ロジウム錯体)のうちの1種または複数種が挙げられる。一部の実施形態において、ヒドロシリル化触媒は、ヒドロシリル化光触媒(つまり、電磁放射への暴露によって活性化され、ヒドロシリル化触媒を形成する、ヒドロシリル化触媒前駆物質)であり得る。通常、有用な電磁放射は、例えば200〜700nmの範囲の少なくとも1つの波長を有するが、他の波長を用いてもよい。有用な光触媒としては、例えば;例えば米国特許第4,670,531号明細書(エクバーグ(Eckberg))に記載の白金アゾ錯体;例えば米国特許第4,530,879号明細書(ドラナック(Drahnak))に記載の(η4−シクロオクタジエン)ジアリール白金錯体;例えば米国特許第4,603,215号明細書(チャンドラ(Chandra)ら)に記載の白金アルキン錯体;例えば米国特許第4,510,094号明細書(ドラナック(Drahnak))および同第4,916,169号明細書(ボードマン(Boardman)ら)に記載の(η5−シクロペンタジエニル)トリアルキル白金錯体;例えば米国特許第5,145,886号明細書(オックスマン(Oxman)ら)に記載の白金アセチルアセトネート錯体;が挙げられる。
使用する場合、ヒドロシリル化触媒は通常、有効な量で、例えばフッ化オレフィン100万重量部当たり、ヒドロシリル化触媒1〜1000重量部、望ましくはフッ化オレフィン100万重量部当たり、ヒドロシリル化触媒10〜200重量部の範囲の量で存在するが、他の量および範囲を用いることができる。
ラジカル開始剤は、熱または電磁放射に暴露すると、水素化ケイ素結合からH原子を引抜くことができる遊離基を生成する。ラジカル開始剤は、少なくとも1種類のラジカル熱開始剤および/または少なくとも1種類の光開始剤を含み得る。例示的なラジカル熱開始剤としては、有機過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル)およびアゾ化合物(例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル)が挙げられる。例示的なラジカル光開始剤としては、ベンゾインおよびその誘導体(例えば、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン、α−アリルベンゾイン、α−ベンジルベンゾイン)、ベンゾインエーテル、例えばベンジルジメチルケタール(例えば、ニューヨーク州タリータウンのチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals,Tarrytown,New York)から商品名「イルガキュア(IRGACURE)651」として市販されている)、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、およびベンゾインn−ブチルエーテル;アセトフェノンおよびその誘導体、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から商品名「ダロキュア(DAROCURE)1173」として市販されている)および1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から商品名「イルガキュア(IRGACURE)184」として市販されている)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から商品名「イルガキュア(IRGACURE)907」として市販されている)、および2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から商品名「イルガキュア(IRGACURE)369」として市販されている);およびその組み合わせのうちの1つまたは複数が挙げられる。一部の実施形態において、ラジカル光開始剤は、白金錯体、例えば米国特許第6,046,250号明細書(ボードマン(Boardman)ら)に記載されている、白金原子にη結合される1つのジオレフィン基を有する白金錯体と組み合わせてもよい。
ヒドロシリル化に続いて、任意の溶媒、未反応オレフィン、および任意の触媒またはラジカル開始剤を含む反応成分が基板から除去される(例えば、蒸発させることによって、および/または例えば、揮発性溶媒または液体もしくは超臨界CO2ですすぐことによって)。反応成分のかかる除去は、シリコン基板がMEMSデバイスを含む場合には非常に望ましい。
以下の限定されない実施例を参照して、本発明がさらに完全に理解されるであろう。すべての部、パーセンテージ、比などは、別段の指定がない限り重量による。
以下の調製および実施例における「室温」とは、約20〜24℃の範囲の温度を意味する。
以下の調製および実施例における「一晩」とは、約14〜16時間の範囲の時間を意味する。
表1および表2で報告される接触角は、示される表面修飾シリコンウエハ上で、脱イオン水(≧18メグオーム、マサチューセッツ州ベッドフォードのミリポア社(Millipore Corp.,Bedford,MA)から商品名「ミリ(MILLI)−Q」として市販の精製システムを使用した)または無水ヘキサデカンを使用して、ビデオ接触角測定システムを用いて(マサチューセッツ州マサチューセッツのASTプロダクツ社(AST Products,Inc.,Billerica,Massachusetts)から商品名「VCA−2500XE」で市販されている)測定された。報告される接触角は、3つの異なる液滴の反対側から取られた接触角測定値の平均値である。前進接触角および後退接触角の報告値の一般的な不確定性はそれぞれ、±2°および±4°である。
別段の指定がない限り、以下の調製および実施例で使用される試薬すべては、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,Wisconsin)などの一般的な化学製品供給業者から入手したか、または入手可能であり、あるいは公知の方法によって合成することができる。
実施例で使用される材料
25OC24OCF2CH2OHは、米国特許第5,437,812号明細書(ジャニュリス(Janulis)ら)の実施例3に記載のように調製することができる。
「KRYTOX 157 FS(L)」は、式CF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CO2Hを有し、数平均分子量Mn約2,500g/モルを有するフッ素化ポリエーテルの商品名であり、デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.du Pont de Nemours & Co.,Wilmington,DE)から入手できる。
「フォンブリン(FOMBLIN)Z−DOL 2000」は、式HOCH2CF2[(CF2CF2O)q(CF2O)p]CF2CH2OH(qとpとの比1を有する)、数平均分子量Mn約2,000g/モルを有するフッ素化ポリエーテルの商品名であり、アウジモント・USA社(Ausimont USA)から入手できる。
CF3(CF23OC24OCF2CH2OC24OHは、例えば米国特許第5,437,812号明細書(ジャニュリス(Janulis)ら)の実施例23に記載のように調製することができる。
アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)から入手されたCF3(CF27CH=CH2(純度99%)を、4A分子ふるい上で乾燥させた後に使用した。
オハイオ州オーロラのICNバイオメディカルズ社(ICN Biomedicals,Aurora,OH)から入手された1−ヘキサデセン(純度99%)を、4A分子ふるい上で乾燥させた後に使用した。
1−エイコセン(純度>85%)をICNバイオメディカルズ社(ICN Biomedicals)から入手し、そのまま使用した。
715CH2OH(直鎖状異性体約70%と、分枝鎖異性体約30%との混合物)をミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN)から入手した。
CF3(CF23(CH210CH2OHを以下の方法に従って調製した。アセトニトリル700mLと水300mLとの混合物中のパーフルオロ−n−ブチルヨージド199.7グラム(g)と10−ウンデセン−1−オール93.7gとの混合物に、重炭酸ナトリウム53.8gと亜ジチオン酸ナトリウム106.2gとの混合物を攪拌しながら少量ずつ添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、1N塩酸で酸性化した。その混合物をジエチルエーテルで抽出し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次、混合有機相を洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濃縮によって、粘性のある、薄い琥珀色の液体として未精製CF3(CF23CH2CHI(CH28CH2OH234.4gが得られ、それをさらに精製することなく使用した。エタノール500mL中の亜鉛粉末130.0gのスラリーに、酢酸5.0gを添加した。エタノール100mL中のCF3(CF23CH2CHI(CH28CH2OH230.0gの溶液を攪拌しながら一滴ずつ1時間にわたり添加し、その反応混合物を50℃で4時間加熱した。混合物を濾過し、その濾液は、粘性のある、薄い黄色の液体に濃縮され、いくつかに分けての、バルブからバルブへの蒸留(bulb−to−bulb distillation)によって、0.05トル(7Pa)で沸点160〜200℃を有する無色の固体として、CF3(CF23(CH210CH2OH97.3gが得られた。
CF3(CF27(CH210CH2OHは、以下の方法に従って調製した。アセトニトリル100mLと水40mLとの混合物中のパーフルオロ−n−オクチルヨージド41.10gと10−ウンデセン−1−オール11.92gとの混合物に、重炭酸ナトリウム6.89gと亜ジチオン酸ナトリウム13.58gとの混合物を攪拌しながら少量ずつ添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、1N塩酸で酸性化した。その混合物をジエチルエーテルで抽出し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次、混合有機相を洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濃縮によって、白色の固体として未精製CF3(CF27CH2CHI(CH28CH2OH43.2gが得られ、それをさらに精製することなく使用した。エタノール150mL中の亜鉛粉末19.6gのスラリーに、酢酸4.0gを添加した。上記で調製された未精製CF3(CF27CH2CHI(CH28CH2OHの、エタノール50mL中の溶液を攪拌しながら一滴ずつ1時間にわたり添加し、その反応混合物を50℃で4時間加熱した。混合物を濾過し、その濾液を、軟らかい白色の固体約45gに濃縮した。そのようにして得られた未精製CF3(CF27(CH210CH2OHをさらに精製することなく使用した。
49SO2NHCH3を国際公開第01/30873号パンフレット(サウ(Savu)ら)の実施例1に記載の方法に従って調製した。
N−メチルパーフルオロオクタンスルホンアミド(C817SO2NHCH3)およびN−エチルパーフルオロオクタンスルホンアミド(C817SO2NHCH3)は一般に、米国特許第2,809,990号明細書(ブラウン(Brown))の実施例1に記載の方法に従って調製することができる。
「SHFE」は、3M社(3M Company)から入手された、商品名「3M NOVEC ENGINEERED FLUID HFE−7100」として市販されている分離(segregated)ヒドロフルオロエーテルを意味する。
「FSOLV」は、3M社(3M Company)から入手された、商品名「3M FLUORINERT ELECTRONIC LIQUID FC−70」として市販されている過フッ素化溶媒を意味する。
715CH2OCH2CH=CH2(E1)の調製:
ジメチルスルホキシド1240g中のC715CH2OH124gと臭化アリル62gとの攪拌溶液に、水35g中の水酸化カリウム28.1gの溶液を一滴ずつ添加した。その混合物を4時間攪拌しておき、その間、それは2つの不混和性液相に分離した。その反応混合物を分液漏斗に注ぎ、下層を単離し、水で3回洗浄して、残存している溶媒を除去した。未精製生成物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空蒸留して、30トル(4キロパスカル(kPa))で沸点88〜89℃を有するC715CH2OCH2CH=CH2(E1)103gを得た。
25OC24OCF2CH2OCH2CH=CH2(E2)の調製:
1リットル(L)三つ口丸底フラスコは、電磁攪拌、氷浴、および窒素バブラーへの連結を備えた。そのフラスコに、C25OC24OCF2CH2OH100.4gとジメチルスルホキシド500ミリリットル(mL)との混合物を装入した。この混合物を攪拌しながら、水29.1g中の水酸化カリウム29.1gの溶液を添加し、続いて臭化アリル56.3gを添加した。10分後、氷浴を取り除き、混合部を室温まで温め、その混合物を一晩攪拌した。攪拌を止め、その結果得られた反応混合物は2つの液相に分離した。分液漏斗を用いて、下の(生成物)層を単離した。上相を体積1リットルに水で希釈し、分離した、より重い液相を少量、生成物層と合わせた。生成物を水200mL/回で4回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空蒸留して、140トル(18kPa)で沸点93〜97℃を有する、C25OC24OCF2CH2OCH2CH=CH2(E2)83.3gを得た。
CF3(CF23OC24OCF2CH2OC24OCH2CH=CH2(E3)の調製:
1L三つ口丸底フラスコは、電磁攪拌および窒素バブラーへの連結を備えた。そのフラスコに、CF3(CF23OC24OCF2CH2OC24OH50.2gとジチルスルホキシド500mLとの混合物を装入した。水7.4g中の水酸化カリウム7.8gの溶液を添加し、続いて臭化アリル19.2gを添加する間、その混合物を迅速に攪拌した。混合部を2.75時間攪拌しておき、その時点で、水0.97g中の水酸化カリウム0.91gの溶液を添加し、攪拌を室温で一晩続けた。次いで、水1.1g中の水酸化カリウム1.1gの溶液を添加し、室温でもう1日攪拌を続けた。この時点で、反応混合物は2つの液相で構成された。分液漏斗を用いて、下の(生成物)層を単離し、水150mL/回で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し(濾過ケークを1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン数mLで洗浄し、洗液を生成物と合わせた)、次いで水流吸引器圧にて回転蒸発器を使用して、揮発性成分を除去した。ガスクロマトグラフィーによる生成物の分析から、残留アルコール出発物質がまだ存在することが分かったため、生成物をジメチルスルホキシド100mL、臭化アリル0.87g、および水0.56g中の水酸化カリウム0.4gの溶液と再度合わせ、その混合物を室温で一晩攪拌した(約20℃)。下の液層を単離し、次いで水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。真空蒸留によって、15トル(2kPa)で沸点110〜112℃を有する、CF3(CF23OC24OCF2CH2OC24OCH2CH=CH2(E3)44.3gを得た。
CH2=CHCH2OCH2CF2[(CF2CF2O)q(CF2O)p]CF2CH2OCH2CH=CH2(E4)の調製:
グライム100g、水酸化カリウム10.5g、臭化テトラブチルアンモニウム2g、およびパーフルオロポリエーテルジオール(フォンブリン(FOMBLIN)Z−DOL 2000)100gの攪拌混合物に、臭化アリル22.5gを45℃で1時間にわたり添加した。その混合物を還流(85℃)で15時間加熱した。溶媒および過剰な臭化アリルを蒸留によって除去し、混合物を濾過して、固体を除去し、次いで水で洗浄して、フルオロケミカルの下相が得られた。フルオロケミカル生成物を減圧下(15トル(2kPa)にて95℃で加熱し、すべての揮発物を除去し、フッ素核磁気共鳴分光法(19F NMR)によって決定された数平均分子量Mn2,050g/モルを有するCH2=CHCH2OCH2CF2[(CF2CF2O)q(CF2O)p]CF2CH2OCH2CH=CH2(E4)96gを得た。
CF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CH2OCH2CH=CH2(E5)の調製:
メタノール200gとCF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CO2H(KRYTOX 157 FS(L)200gとを含有する攪拌溶液に、濃硫酸100gを添加した。その混合物を還流(74℃)で4時間加熱した。水を添加して、下のフルオロケミカル相が得られ、それを単離した。単離されたフルオロケミカル相を15トル(2kPa)の減圧下にて95℃に加熱し、揮発物を除去し、19F NMRによって決定された数平均分子量Mn2,515g/モルを有するCF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CO2CH3184gを得た。
グライム300gと水素化ホウ素ナトリウム28gとの攪拌溶液に、CF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CO2CH3(166g)を1時間にわたり添加し、その混合物を還流(85℃)で15時間加熱した。この混合物に、メタノール100g、水200g、濃硫酸67gを順次添加した。溶媒を蒸留によって除去し、混合物を濾過し、水で洗浄して、フルオロケミカルの下相が得られた。そのフルオロケミカルの下相を15トル(2kPa)の減圧下にて95℃に加熱して、揮発物質を除去し、19F NMRによって決定された数平均分子量Mn2,485g/モルを有するCF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CH2OH147gを得た。
グライム100g、水酸化カリウム4.2g、臭化テトラブチルアンモニウム2g、CF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CH2OH(上記で調製された)100gの攪拌溶液に、45℃で加熱しながら、臭化アリル9gを1時間にわたり添加した。次いで、その混合物を還流(85℃)で15時間加熱した。溶媒および過剰な臭化アリルを蒸留により除去し、その混合物を濾過し、水で洗浄して、フルオロケミカルの下相が得られた。そのフルオロケミカル生成物を15トル(2kPa)の減圧下にて95℃に加熱して、揮発物質を除去し、19F NMRによって決定された数平均分子量Mn2,350g/モルを有するCF3(CF22O[CF(CF3)CF2O]xCF(CF3)CH2OCH2CH=CH2(E5)96gを得た。
CF3O(CF2CF2O)wCF2CH2OCH2CH=CH2(E6)の調製:
ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.,Milwaukee,WI)から入手された、数平均分子量Mn550g/モルを有するCH3O(CH2CH2O)wCH2CH2OH、製品番号20,248−7)1キログラムを過剰量の無水酢酸と125℃で1時間反応させた。次いで、その混合物を真空下にて160℃に加熱し、過剰な無水酢酸および酢酸を除去し、プロトン核磁気共鳴分光法(1H NMR)によって決定された数平均分子量Mn590g/モルを有するCH3O(CH2CH2O)wCH2CH2OC(O)CH31032gを得た。
CH3O(CH2CH2O)wCH2CH2OC(O)CH31032gをCF2ClCFCl2で体積1800mLに希釈することによって、溶液を調製した。窒素中の20%フッ素ガスを20℃で用いて、CF2ClCFCl26,000mLおよびフッ化ナトリウム4300gを含有する10L反応器中にその溶液を23時間にわたり供給し、反応全体にわたり、10%の化学量論的過剰量のフッ素ガスを維持することによって、この溶液をフッ素化した。反応が終了した後、過剰なメタノールを添加した。その溶液を濾過し、固体を除去し、水で洗浄して、過剰なメタノールを除去し、CF2ClCFCl2溶媒を減圧下で蒸留除去した。19F NMRにより決定された数平均分子量Mn850g/モルを有するCF3O(CF2CF2O)wCF2CO2CH3(2382g)が得られた。グライム1500gと水素化ホウ素ナトリウム43gとの攪拌溶液に、CF3O(CF2CF2O)wCF2CO2CH3(0.94モル、上記で調製された)800gを1時間にわたり添加し、還流(85℃)で15時間加熱した。その反応混合物に、最初にメタノール400g、続いて水800gおよび濃硫酸280gを添加し、95℃に加熱して、溶媒を蒸留除去した。フルオロケミカルの下相を15トル(2kPa)の圧力で95℃に加熱して、すべての揮発物を除去し、19F NMRにより決定された数平均分子量Mn855g/モルを有するCF3O(CF2CF2O)wCF2CH2OH650gを得た。
CF2ClCFCl285g、グライム30g、水酸化カリウム2.5g、臭化テトラブチルアンモニウム1g、およびCF3O(CF2CF2O)wCF2CH2OH(上記で調製された)30gの攪拌溶液に、臭化アリル6.5gを45℃で2時間にわたり添加した。溶媒および臭化アリルを蒸留により除去し、CF2ClCFCl2170gを添加した。その混合物を10重量%塩酸100mLで洗浄し、続いて水100g×2で洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した。揮発物を15トル(2kPa)の圧力下にて95℃で除去し、19F NMRにより決定された数平均分子量Mn948g/モルを有するCF3O(CF2CF2O)wCF2CH2OCH2CH=CH2(E6)28gを得た。
CF3(CF23(CH29CH=CH2(E7)の調製:
CF3(CF23(CH210CH2OH19.52gと48重量%臭化水素酸水溶液200mLとの混合物に、濃硫酸20mLをゆっくりと添加した。その反応混合物を100℃で24時間加熱し、水1リットルに注いだ。混合物をヘキサンで抽出し、合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶液を琥珀色の液体に濃縮し、それを3インチのシリカを通してヘキサンで溶離した。溶離液を濃縮することによって、薄い琥珀色の液体が得られ、バルブからバルブへの蒸留によって、0.06トル(8Pa)で沸点120〜170℃を有する透明な無色の液体としてCF3(CF23(CH210CH2Br19.82gが得られた。
−20℃の、ジメチルスルホキシド8mLとテトラヒドロフラン35mLとの混合物中のCF3(CF23(CH210CH2Br10.00gの溶液に、数回に分けて、カリウムt−ブトキシド6.5gを添加した。反応混合物を0℃に温め、水に注いだ。混合物をジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、黒っぽい液体に濃縮した。約2.5cmのシリカを通して、その未精製生成物をヘキサンで溶離し、溶離液を薄い琥珀色の液体に濃縮した。
6インチ(15cm)Vigreuxカラムを通した蒸留によって、0.05トル(7Pa)で沸点50〜52℃を有する、無色透明の液体としてCF3(CF23(CH29CH=CH2(E7)4.97gを得た。
CF3(CF27(CH29CH=CH2(E8)の調製:
CF3(CF27(CH210CH2OH29.0g(0.049)と48重量%臭化水素酸水溶液250mLとの混合物に、濃硫酸25mLをゆっくりと添加した。反応混合物を100℃で18時間加熱し、水1リットルに注いだ。混合物をヘキサンで抽出し、合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。その溶液を黒っぽい液体に濃縮し、それを3インチ(8cm)のシリカに通してヘキサンで溶離した。溶離液を濃縮することによって、ほぼ白色の固体としてCF3(CF27(CH210CH2Br20.2gを得た。さらに精製することなく、それを使用した。
−10℃の、ジメチルスルホキシド8mLと、テトラヒドロフラン40mLとの混合物中のCF3(CF27(CH210CH2Br9.80gの溶液に、数回に分けて、カリウムt−ブトキシド11.2gを添加した。反応混合物を0℃に温め、水に注いだ。混合物をジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、黒っぽい半固体に濃縮した。1インチ(3cm)のシリカを通して、その未精製生成物をヘキサンで溶離し、溶離液を黒っぽい固体に濃縮した。バルブからバルブへの蒸留によって、0.10トル(13Pa)で沸点110〜120℃を有する無色の固体としてCF3(CF27(CH29CH=CH25.10gが得られた。
49SO2N(CH3)CH2CH=CH2(E9)の調製:
温度計、電磁攪拌および添加漏斗を備えた250mL三つ口丸底フラスコに、ジメチルスルホキシド80g中のC49SO2NHCH375gの溶液を装入した。水20g中の水酸化カリウム17.1gの溶液を、ピペットを用いて分取量2mLで添加する間、その溶液を攪拌した。添加中に溶液が濁り、次いで、さらに攪拌すると透明に変わった。臭化アリル(31.9g)を添加漏斗に入れ、反応混合物に一滴ずつ添加した。添加の間、反応混合物の温度上昇を75℃まで記録した。添加を開始したすぐ後は、反応混合物が濁り、攪拌を室温で一晩続けた。反応混合物を分液漏斗に注ぎ、液層が分離するまで静置しておいた。数mLの水を混合物に添加して、相分離を促進した。下層を抜き取り、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、透明な無色の液体未精製生成物76.0gが得られ、それを真空蒸留して、19トル(2.5kPa)で沸点97〜101℃を有する無色の固体としてC49SO2N(CH3)CH2CH=CH268.7gが得られた。
CF3OC24OC24OCF2C(O)NHCH2CH=CH2(E10)の調製:
ジクロロメタン500mL中のトリエチレングリコールモノメチルエーテル(MTEG)2068gを含有する5Lフラスコに、塩化アセチル970mLを4時間にわたり添加した。添加が終了した後、赤外分光法によって、わずかに過剰な塩化アセチルが示された。得られた生成物(MTEGアセテート)を揮発物からストリッピングした。米国特許第5,578,278(フォール(Fall)ら)に記載のように、液体媒体としてパーフルオロ−N−メチルモルホリン(PNMM)(3M社(3M Company)から商品名「PF−5052」として市販されている)を使用して、直接フッ素化を管型反応器内で行った。F22,500mL/分、N210,000mL/分のガスフローを維持しながら、MTEGアセテート(2647g)を44.6g/時で反応域中にポンプ注入した。反応の終わりに(未反応フッ素の存在によって判断される)、F2の添加を止め、次いで、反応器をN2でフラッシュし、メタノール1300gを約2.5時間にわたり添加した。その混合物をさらに約0.5時間攪拌した。生成物の混合物を約60Lの分液漏斗に排出し、ボトムバルブから導入される水約15〜20Lで2回洗浄した。次いで、フルオロケミカル層を単離し、無水硫酸マグネシウム約450gで乾燥させ、濾過し、5プレート蒸留装置を用いて、PNMMの大部分を除去した。残留物(5310g)を30cmのVigreuxカラムで約740トル(101kPa)にて蒸留し、沸点140〜150℃を有するCF3OC24OC24OCF2CO2CH31256gを得た。上記の手順を繰り返し、その結果、CF3OC24OC24OCF2CO2CH32323gが得られ、それを上記で得られた1256gと合わせ、ガスクロマトグラフィーにより純度84%(残りは、不活性フルオロケミカル)でCF3OC24OC24OCF2CO2CH33579gが得られた。
メタノール50mL中のCF3OC24OC24OCF2CO2CH346.2gを250mL丸底フラスコに装入した。およそ等しい分量でアリルアミン(7.8g)を2回で添加した。15分後、ガスクロマトグラフィー分析によって、相当するアリルアミドへのエステルの完全な転化が示された。溶媒および過剰なアリルアミンを減圧での蒸発によって除去した。その残りを蒸留し(1トル(133Pa)で沸点90〜95℃)、濁った生成物41.3gを得た。英国、ケント、20/20メードストン、PLCのワットマン社(Whatman,PLC,20/20Maidstone,Kent,United Kingdom)から商品名「WHATMAN GRADE GF/B−BINDER−FREE GLASS FIBER」(孔径1.0マイクロメートル)で市販されているミクロファイバーフィルターを通して、これを濾過し、再蒸留した結果、純度96%で透明なCF3OC24OC24OCF2C(O)NHCH2CH=CH239gが得られた。
49SO2N(CH3)(CH29CH=CH2(E11):
電磁攪拌、油浴加熱、および窒素バブラーへの連結を備えた500mL三つ口丸底フラスコに、N−メチルパーフルオロブタンスルホンアミド(C49SO2NHCH3)17.2gおよびジメチルスルホキシド250mLを装入した。攪拌を開始し、固体は、数分以内に溶解した。水5mL中の水酸化カリウム4.0gの溶液をピペットで添加し、油浴を80℃に加熱しながら、さらに30分攪拌を続けた。この時間の終わりまでには、水酸化カリウムの大部分が溶解していた。次いで、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)から入手した11−ブロモ−1−ウンデセン(純度95%、12.3g)をピペットでフラスコに添加し、反応混合物を80℃で19時間攪拌しておいた。次いで、油浴を取り除き、混合物を冷却し、フラスコの内容物を分液漏斗に注いだ。その混合物は2つの液相に分離し、その下層を抜き取った。上相を等しい量の水で希釈し、少量の下相の分離が生じた。これもまた抜き取り、最初のバッチと合わせた。合わせた未精製生成物(18.0g)をジクロロメタン150mlに溶解し、100ml分の水、10重量%水酸化カリウム水溶液、水、およびブラインで順次洗浄した。ジクロロメタン溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いで回転蒸発器で水流吸引器圧にて溶媒を除去した。これによって、薄い麦わら色の液体生成物17.9gが得られた。160〜180℃および0.3トル(4Pa)で、未精製生成物17.3gのバルブからバルブへの真空蒸留を行うことによって、透明な無色の液体留出物としてN−(10−ウンデセニル)−N−メチルパーフルオロブタンスルホンアミド16.2gが得られた。
817SO2N(CH3)CH2CH=CH2(E12)の調製
電磁攪拌および添加漏斗を備えた1L三つ口フラスコに、N−メチルパーフルオロオクタンスルホンアミド150gおよびジメチルスルホキシド570gを装入し、その混合物を固体が溶解するまで数分間攪拌した。この攪拌溶液に、水25g中の水酸化カリウム25gの溶液を添加した。混合物を30分間攪拌し、次いで臭化アリル46gを添加漏斗で一滴ずつ添加した。数分後に発熱反応を記録した。その反応混合物を5.5時間攪拌し、その間に、溶液から固体が沈殿した。この固体を濾過によって単離し、ジメチルスルホキシド350mLで洗浄し、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン450gに溶解した。この溶液を分液漏斗に移し、水200ml分×4で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。気圧で蒸留することによって、溶媒を除去した後、生成物を真空蒸留し、0.4トル(50Pa)で98℃の沸点ないし0.7トル(90Pa)で105℃の沸点を有する、C817SO2N(CH3)CH2CH=CH2138gが得られた。その生成物は透明であり、ほぼ無色な液体であり、室温で静置すると、白色のろう質の固体に固化した。
817SO2N(CH2CH3)CH2CH=CH2(E13)の調製
電磁攪拌、添加漏斗、および窒素ブランケットを備えた2L三つ口フラスコに、N−エチルパーフルオロオクタンスルホンアミド250gおよびジメチルスルホキシド960gを装入した。固体が溶解するまで、その混合物を室温で攪拌した。次いで、水38g中の水酸化カリウム35gの溶液を約1分かけて徐々に添加した。混合物をさらに数分間攪拌し、次いで添加漏斗に臭化アリル71gを装入した。その臭化アリルを約30分の時間にわたり一滴ずつ添加し、その混合物を室温で一晩攪拌しておいた。ここで2つの液相からなる反応混合物を分液漏斗に注ぎ、下層を抜き取り、ジメチルスルホキシドで2回、水で2回、ブラインで2回洗浄した。真空蒸留によって、0.1トル(10Pa)で沸点80〜85℃を有する、ほぼ無色の透明な液体としてC817SO2N(CH2CH3)CH2CH=CH2216gが得られた。
一般手順A:表面Si−H結合を有するシリコン基板の作製
カリフォルニア州サンノゼのウエハネット社(WaferNet,Inc.,San Jose,California)から入手したシリコンウエハ(Si(111)、厚さ1mmの直径10cmディスク)を小さな片(約1cm×3cm)に切断した。その片を順次、ペプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコール中ですすぐことによって浄化した。浄化した片を装置内で紫外線およびオゾンに10分間さらした。その装置において、紫外線ランプ(カリフォルニア州クレアモントのBHK社(BHK,Inc.,Claremont,California)から商品名「UV GRID LAMP」として市販されている5インチ×5インチ角(12.5cm×12.5cm)紫外線ランプ、型番号88−9102−02)は、そのランプがボックスの底から8cm上に吊り下げられるように、小さなシート金属ボックス(幅13cm×深さ14cm×高さ15cm)内に入れられた。ランプを物理的に接触させることなく、紫外線ランプにできる限り近づけて清浄化するために、小さな実験室用ジャック(lab jack)を用いて、シリコンウエハ片を位置付けた。ボックスの前部はドアであり、上部には蝶番があり、試料を挿入および除去することができる。ボックスの一方の面にある小さな穴は、約1〜5標準リットル/分の速度でボックスに流れる酸素源に取り付けられている。紫外光の酸素分子への作用によって、オゾンがin situで発生した。
次いで、溶解酸素を除去するために、窒素で少なくとも30分間スパージしておいた、フッ化アンモニウムの40重量%水溶液に、ウエハ片を個々に4分間浸漬した。この手順で、ウエハ上の自然酸化物(SiO2)をエッチング除去し、その結果、水素化物終端(hydride−terminated)のほぼ原子的に平坦なSi(111)表面が得られる。
最後に、シリコンウエハ片を水およびイソプロピルアルコールで洗浄し、窒素で送風乾燥させた。
一般手順B:表面Si−H結合を有するシリコン基板へのオレフィンのグラフト化
残留する酸素を除去するために、窒素で少なくとも30分間予めスパージしておいた、ヘキサデカンまたはFSOLV中の所望のオレフィンの5体積%溶液を含有する試験管に、一般手順A(上記)に従って作製された表面Si−H結合を有するシリコンウエハ片を入れた。
オレフィンを導入した後、試験管をシリコーンゴム製セプタムで密閉し、その溶液を窒素でさらに15分間スパージした。内部試験管温度が200℃に達するように、試験管を熱浴に入れた。その熱浴は、インディアナ州テレホートのグラス・コル社(Glas−Col,Terre Haute,IN)から入手されたカタログ番号TM630の金属製ビーカー専用のマントルヒーターにおいて、ウィスコンシン州シボイガンのポラー・ウェア社(Polar Ware,Sheboygan,WI)から入手された1200mLステンレス鋼ビーカーで構成されていた。そのステンレス鋼ビーカーの上部3cm以内に直径約3.2mmのクロム鋼球(コネチカット州ハートフォードのハートフォード・ボール社(Hartford Ball Co.,Hartford,Connecticut)から入手)を充填した。ニュージャージー州バインランドのエース・グラス社(Ace Glass,Vineland,New Jersey)から入手され、かつ熱浴中に置かれるステンレス鋼外装K型熱電対(直径4.8mm、長さ10cm)を備えた、デジタル温度制御器(カタログ番号12113−50)を使用して、熱浴温度を制御した。3時間後、試験管を熱浴から取り出し、室温まで冷却した。シリコンウエハ片を試験管から取り除いた。ヘキサデカンを溶媒として使用した場合、次いで、シリコンウエハ片を、ヘプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコールで順次洗浄した。FSOLVを溶媒として使用した場合には、次いで、シリコンウエハ片をSHFEですすいだ。そのシリコンウエハ片をさらに、ヘプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコールで順次すすいだ。次に、すいだシリコンウエハ片を乾燥窒素のストリーム(stream)を用いて乾燥させた。
一般手順C:表面Si−H結合を有するシリコン基板へのオレフィンのグラフト化
オレフィン5重量%、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から商品名「ダロキュア(DAROCUR)1173」として市販されている)ラジカル光開始剤5重量%、および溶媒90重量%の溶液を、石英管に入れ、窒素で15分間スパージした。一般手順A(上記)に従って作製された、表面Si−H結合を有するシリコンウエハ片を次に加え、その管を乾燥窒素下にて密閉した。紫外線蛍光灯(マサチューセッツ州デンバーのオスラム・シルバニア社(Osram Sylvania,Danvers,Massachusetts)から商品名「BLACKLIGHT BLUE BLB 15W」として市販されている)を使用して、乾燥窒素下の溶液を30分間照射した。その溶液は光源から約2cmの距離に位置付けられた。次いで、非フッ化オレフィンで官能化されたウエハを、ヘプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコールで順次洗浄し、次に乾燥窒素で送風乾燥した。フッ化オレフィンで官能化されたシリコンウエハをSHFE、ヘプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコールで順次洗浄し、次に乾燥窒素で送風乾燥した。
一般手順D:表面Si−H結合を有するシリコン基板へのオレフィンのグラフト化
残留する酸素を除去するために、窒素で少なくとも30分間予めスパージしておいたFSOLV中の、表3(以下の)に示すオレフィンの5体積%溶液を含有する試験管に、一般手順A(上記)に従って作製された、表面Si−H結合を有するシリコンウエハ片を入れた。
シリコンウエハ片を導入した後、試験管をシリコーンゴム製セプタムで密閉し、その溶液を窒素でさらに15分間スパージした。まだ窒素下の試験管を180℃に設定されたシリコーン油熱浴に入れた。その熱浴は、エース・グラス社(Ace Glass)から商品名「INSTATHERM OIL BATH,HIGH FORM」(品番9603−02)として市販されており、高温シリコーン油(エース・グラス社(Ace Glass)、品番14115−12)で満たされている。ペンシルベニア州チェルテナムのインスツルメンツ・フォー・リサーチ・アンド・インダストリー社(Instruments for Research and Industry,Inc.,Cheltenham,Pennsylvania)から商品名「THERM−O−WATCH L7−1100SA/28T」として市販されている温度制御器を使用して、温度を制御した。油浴にて15分後、試験管を取り出し、試験管を室温の水に入れることによって室温まで冷却した。ウエハ片を試験管から取り出した。そのウエハ片をSHFEですすいだ。ウエハ片をさらに、ヘプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコールで順次すすいだ。次いで、そのウエハ片を乾燥窒素で送風乾燥した。
実施例1〜11および比較例1〜3
表1(以下の)に示すように、実施例1〜11および比較例2〜3に相当する一連のオレフィンを、一般手順B(上記)に従って、Si−H結合を有するシリコン(111)ウエハ片にグラフト化した。実施例1〜10および比較例2〜3については、表1に、シリコンウエハ片のオレフィン処理表面と水およびヘキサデカンとの前進および後退接触角を報告する。比較例1はシリコンチップであり、一般手順A(上記)に従って作製されたが、いずれのオレフィンでも処理されていない。続いてオレフィン処理されていない、エッチングされたシリコンウエハ片表面を用いて、表1に示される水およびヘキサデカンの接触角を測定した。
Figure 2005528234
実施例12
リリースされていない(つまり、まだ保護フォトレジストを有する)一連のMEMS片持ち梁を有する0.5cm×0.5cm角のシリコンチップ(R.マボウディアン(Maboudian)ら、Tribology Letters、vol.3、pp.215−221(1997)に記載のチップと同様の)を、以下に示すように変更して、クロノス(Cronos)MUMPSプロセスを用いて作製した。リリースされていない片持ち梁は、多結晶シリコンで作製され、2マイクロメートルの距離で多結晶シリコン表面に平行に位置付けられた。その片持ち梁は、厚さ3.5マイクロメートル、幅10マイクロメートルのアレイを形成するように規則的に間隔が空けられ(20マイクロメートルのピッチ)、50マイクロメートルの間隔で、200〜1500マイクロメートルと様々な長さを有した。そのチップは、厚さ5.5マイクロメートルの高さを有する基準ポストも有した。
MUMPSプロセスから得られた保護フォトレジストを除去するために、商品名「FISHER SCIENTIFIC FS3 ULTRASONIC CLEANER」(ペンシルベニア州ピッツバーグのフィッシャー・サイエンティフィック社(Fisher Scientific,Pittsburgh,Pennsylvania))として市販されている超音波浴を使用してアセトン中で20分間音波処理し、次いでイソプロピルアルコール中で(前と同様に)5分間音波処理した。
MEMS片持ち梁のリリースおよびMEMSチップのすすぎを、R.マボウディアン(Maboudian)ら,Sensors and Actuators A(2000),vol.82,p219−223に記載の装置と同様の「充填/排出」装置において行った。その「充填/排出」装置は、ポリテトラフルオロエチレンのブロックからなり、そのブロックに、リザーバーを形成する大きな穴があけられていた(深さ3.8cmおよび直径3.8cm)。リザーバーの底部中央にあけられた排出穴は、ポリテトラフルオロエチレン製ストップコックアセンブリを備えており、ストップコックを閉めるとリザーバーが満たされ、ストップコックを開けると排出される。排出溝周囲に円を描いて、6つの小さな溝穴(直径9.5mm、深さ1.6mm)をリザーバーの底部に機械加工し(その排出穴は溝穴の上部と同じレベルにある)、それが排出された後でさえ、リザーバー中の液体の表面下にMEMSチップを位置付けることを可能にした。
チップは、「充填/排出」装置の溝穴に入れた。CMOSグレード49重量%HF水溶液(ニュージャージー州ピッツバーグのJ.T.ベーカー(J.T.Baker,Phillipsburg,New Jersey))を添加し、3分間静置して、片持ち梁MEMSデバイスをリリースした。次いで、装置を空にした。次いで、商品名「ミリ−Q(MILLI−Q)」として市販されている、精製システムからの体積25mLの脱イオン水(≧18メグオーム)を装置に添加し、HF水溶液を排出した。次いで、水を排出し、そのプロセスをさらに9回繰り返した結果、全体の水洗浄が10分間続き、合計250mLの水が使用された。最後の水を排出した後、CMOSグレード49重量%HF水溶液5mLを添加し、MEMSチップを再び3分間エッチングした。HF水溶液を再度、排出した。次いで、エッチングしたチップをイソプロピルアルコールで10分間、SHFEで10分間順次洗浄した。各洗浄は、10分にわたる10回の充填および排出サイクルで、上記の水洗浄と同じ手法で行った。FSOLVでの洗浄は、FSOLV5mLを添加し、排出し、合計3回の充填および排出サイクルに対してこれを2回繰り返すことによって行われた。
そのチップを「充填/排出」装置から取り出し、FSOLV中のE1の5重量%溶液を含有する試験管に入れた。この溶液を使用前に窒素で15分間スパージしておいた。その溶液を200℃で1時間加熱し、冷却した。冷却後、MEMSチップをE1およびFSOLV溶液から取り出し、SHFEを含有する小さなガラスカップ(約2ml)に入れ、その小さなカップに10分にわたりSHFEをさらに30mL添加することによって洗浄した。MEMSチップの乾燥は、SHFEおよびMEMSチップを含有する小さなガラスカップを140℃のオーブンに10分間入れることによって行った。
MEMS片持ち梁がシリコンチップ表面に付着しているかどうかを決定するために、光学顕微鏡(ニューヨーク州ネビルのニコン社(Nikon,Nelville,New York)から商品名「オプティフォト(OPTIPHOT)150」として市販されている)を使用して、MEMSチップを調べた。MEMS片持ち梁を高倍率(1000倍)で調べ、基準ポストに焦点を合わせた。基準ポストと同じ焦点面にある可動先端(free tip)を有する片持ち梁は、リリースされており、スティクションがないと判断された。それらの可動先端で同時に焦点が合っておらず(基準ポストと)、かつ基準ポストの上面よりもシリコンチップ表面に近い焦点面を有する片持ち梁は、シリコンチップ表面に付着していると判断された(つまり、スティクションが示された)。
上記のように作製された、少なくとも1500マイクロメートルまでの長さの、処理されたMEMS片持ち梁は、この技術によってシリコンチップに対するスティクションがないことが認められた。
比較例4
実施例12と同様に片持ち梁を含むMEMSチップをアセトン中で20分間、次いでイソプロピルアルコール中で5分間音波処理し、フォトレジストを除去した。次いで、実施例11の「充填/排出」装置の溝穴にチップを入れ、49重量%HF水溶液5mLで3分間エッチングし、次いで脱イオン水(>18メグオーム)25mL×10で洗浄し、次いでイソプロピルアルコール25mL×10でさらに洗浄した。エッチングされたチップを取り出し、イソプロピルアルコールを含有する小さなガラスカップに入れ、次いで、そのカップ、MEMSチップおよびイソプロピルアルコールを140℃のオーブン内で10分間乾燥させた。実施例12の分析方法を用いたこの方法によって、長さ400マイクロメートル以下の片持ち梁は適切にリリースし、スティクションの証拠を示さなかった。しかしながら、400マイクロメートルより長い片持ち梁は、シリコンチップ表面から適切にリリースしなかった(つまり、それらはチップ表面に付着した)。
実施例13〜21および比較例5〜13
実施例13〜16、および比較例5、6、および8は、一般法Cによって作製した。
実施例17は、以下のように変更して一般法Cによって行った。溶液は、開始剤としての、無臭のミネラルスピリット中の50重量%t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(イリノイ州シカゴのアゾ・ノベル社(Akzo Nobel,Chicago,Illinois)から商品名「TRIGONOX 21−C50」として市販されている)10重量部、E1 10重量部、およびSHFE溶媒80重量部からなる。本質的に254nm電磁放射を発する殺菌灯(オスラム・シルバニア社(Osram Sylvania)から商品名「15 W G15T8」として市販されている)をBLACKLIGHT BLUE BLB 15Wバルブの代わりに使用した。
実施例18は、光に暴露しなかったことを除いては、実施例17と同様に行った。代わりに、試料を50℃の油浴で30分間温めた。
実施例19は、多結晶シリコンウエハ(ウエハネット社(WaferNet)から入手した直径100mmのSi(100)ウエハ上の10,000Å非ドープポリシリコン;ウエハ片をフッ化アンモニウム溶液中でエッチングする代わりに、CMOSグレードの49重量%HF水溶液中で3分間エッチングしたことを除いては、一般手順Aに従って作製された)を基板として使用し、5重量%2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンと50重量%ヘプタンとの混合物中で、E1を45重量%で使用したことを除いては、一般法Cに従って行われた。
実施例20は、5重量%2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンと90重量%ヘプタンとの混合物中で、E1を5重量%で使用したことを除いては、実施例19と同様に行われた。
実施例21は、1×1cmのシリコン(100)片((ウエハネット社(WaferNet)から入手)を用いて行った。その片を、ヘプタン、アセトン、およびイソプロピルアルコール中で順次すすぐことによって浄化した。紫外線ならびに一般手順Aに記載のオゾン装置を用いて、浄化された片をオゾンに10分間さらした。シリコン片を試験管に入れた。アセトンを添加し、混合物を20分間音波処理した。アセトンをデカントした。イソプロピルアルコールを添加し、混合物を20分間音波処理した。イソプロピルアルコールをデカントし、シリコン片を空気中で乾燥させた。そのシリコン片をCMOSグレードの49重量%HF水溶液に入れ、3分間静置しておいた。シリコン片をHFから取り出し、プラスチック容器内の水約100mL(抵抗率≧18メグオーム)に入れた。シリコン片を再び、CMOSグレードの49重量%HF水溶液中に入れ、3分間静置しておいた。シリコン片をHFから取り出し、プラスチック容器内のイソプロピルアルコール約100mLに入れた。次いで、それをイソプロピルアルコールから取り出し、イソプロピルアルコールで満たされた小さなガラスカップ(容積約2mL)に入れた。イソプロピルアルコールをヘプタン30mLと10分かけて置き換えた。窒素で15分間スパージされた、ヘプタン中の45重量%E1と5重量%2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンの溶液を含有する石英管にシリコン片を入れた。一般手順Bと同様に、シリコン片に30分間照射した。シリコン片を石英管から取り出し、ペプタンで満たされた小さなガラスカップ(容積約2mL)に入れた。ヘプタン(30mL)をカップに10分かけて添加し、イソプロピルアルコール30mlを10分かけて添加し、SHFE30mlを10分かけて添加することによって、シリコン片をすすいだ。ウエハをカップから取り出し、窒素で送風乾燥した。
溶媒を使用しなかったことを除いては、一般法Cに従って、比較例7および9を行った。その溶液は、示されるオレフィン中の5重量%2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンからなる。
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンを2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンの代わりに使用したことを除いては、それぞれ比較例7および6と同様に、比較例10および11を行った。
5回の凍結融解サイクルを用いて、管内容物を酸素除去したことを除いては、それぞれ比較例10および11と同様に、比較例12および13を行った。
実施例13〜21および比較例5〜13については、用いられたオレフィンおよび溶媒およびその結果として得られた接触角測定値を(以下の)表2に報告する。
Figure 2005528234
実施例22
実施例12と同様に作製された、MEMS片持ち梁を含み、かつフォトレジストが除去されたシリコンチップを「充填/排出」装置に入れた。CMOSグレードの49重量%HF水溶液5mLを装置に添加し、チップを3分間エッチングし、片持ち梁MEMSデバイスをリリースした。次いで、全体で10分間かけて、チップを脱イオン水(抵抗率≧18メグオーム)25mL×10で洗浄した。最後の水を排出した後、CMOSグレードの49重量%HF水溶液5mLを添加し、再びMEMSチップを3分間エッチングした。HF水溶液を再度、排出した。次いで、そのエッチングされたチップをイソプロピルアルコールで10分間、ヘプタンで10分間、順次洗浄した。各洗浄は10分にわたる10回の充填および排出サイクルで、水洗浄と同じ手法で行った。
そのチップをヘプタンから取り出し、石英管中の、E1 5重量部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(商品名「ダロキュア(DAROCUR)1173」を有する)ラジカル光開始剤5重量部、およびヘプタン90重量部を含有する溶液(乾燥窒素で15分間スパージされた)に入れた。その管はゴム製セプタムを備え、実施例11の条件下で30分間照射された。照射後、MEMSチップを石英管から取り出し、ヘプタンを含有する小さなガラスカップ(容積約2mL)に入れた。ヘプタン30mLを10分かけてカップに添加することによって、MEMSチップを洗浄した(過剰にオーバーフローした)。これに続いて、イソプロピルアルコール30mLを10分かけてカップに添加し、続いて、SHFE30mLを10分かけてカップに添加した。MEMSチップを含有する(SHFE下にて)カップを140℃のオーブン内に10分間入れ、それによってMEMSチップが乾燥した。この手順に従って、長さ1150マイクロメートルを有する片持ち梁は、表面から離れていることが認められ(実施例12に従って)、それより長い片持ち梁はスティクションの証拠を示した。
実施例23
MEMS片持ち梁を含み、かつフォトレジストが除去された、実施例12と同様のチップをCMOSグレードの49重量%HF水溶液に3分間浸漬し、片持ち梁MEMSデバイスをリリースした。次いで、チップを脱イオン水(抵抗率≧18メグオーム)で10分間洗浄した。次いで、エッチングされたチップをイソプロピルアルコールで2分間洗浄し、続いてイソプロピルアルコールでさらに3分間すすいだ。試料をコーティングするために使用される小皿(容積約2mL)中の第3イソプロピルアルコール浴に、そのチップを移した。チップを含有する皿からのイソプロピルアルコールを、SHFE2mL×10と置き換えた。次いで、イソプロピルアルコール10mL中のヘキサクロロ白金(IV)酸1gの溶液2滴を含有するSHFE(約90g)中のE10の1.0ミリモル溶液2mL×6と、そのSHFEを置き換え、1分間保持した。次いで、コーティング溶液を、SHFE2mL×10と置き換えた。入口に高圧ポンプおよび出口に通気管路を備えた、加熱された10mL高圧ステンレス鋼容器に、SHFE下にてチップを含有する試料皿を入れることによって、MEMSチップを乾燥させた。60℃および200気圧(20メガパスカル)にて容器をCO2で充填した。その容器の内容物をCO210mL×5と置き換え、有効にSHFEを除去した。容器内に残っているCO2を気圧までガス抜きし、実施例12の方法に従って評価するために、乾燥チップを取り出した。長さ1450マイクロメートルを有する片持ち梁は、表面から離れていることが認められ、それより長い片持ち梁はスティクションの証拠を示した。
実施例24〜25および比較例14
実施例24〜25および比較例14は一般手順Dに従って行った。使用された特定のフッ化オレフィン、溶媒および接触角測定の結果を(以下の)表3に示す。
Figure 2005528234
実施例26〜30
フッ化オレフィンE9に対するヒドロシリル化プロセス条件の結果は、実施例26〜30で報告される。一般手順Aを用いて、実施例26〜30で使用されるシリコン基板を作製した。
すりガラスジョイントを有し、かつ凝縮器を備えた試験管に、そのままのE9を入れたことを除いては、一般手順Bに従って、実施例26を実施した。シリコンウエハ片を導入する前に、試験管内のE9を窒素で30分間スパージした。試料を導入した後、窒素スパージングを15分間続けた。
実施例27は、以下のように変更して一般手順Dに従って行った。そのままのE9を用いた(つまり、溶媒なし);シリコンウエハ片を導入する前に、試験管内のE9を窒素で1時間スパージした;シリコンウエハ片を管に導入した後、窒素スパージングを2.5時間続け、次いで、180℃の油浴で試料を30分間加熱した。
そのままのE9の代わりに、FSOLV中のE9の5体積%溶液を使用したことを除いては、実施例27と同様に実施例28を行った。
凝縮器を利用しなかったことを除いては、実施例26と同様に実施例29を行った。
「H」形に連結された3つの管材からなるガラス装置を用いて、実施例30を行った。「H」の各部分の上部は、試料および試薬を導入するために開いている。「H」の「横棒」は、「H」の底部の2cm上にある。「H」の一方の足に、Siウエハ片を入れ、もう一方の足にE9 1mLを入れた。湿潤側のそのままの化合物を窒素で30分間スパージした後、Si−H結合を有する、エッチングされたシリコンウエハ片を「H」の乾燥側に入れた。「H」の上部をゴム製セプタムで密閉し、その装置を窒素でさらに1時間パージした。窒素パージの排出管を除去したが、送込管は残しておいたため、装置は依然として窒素の正圧下にあった。次いで、一般手順Bに従って、装置を熱浴に4.5時間入れ、取り出し、室温水を使用して5分間冷却した。ウエハ片を取り出し、SHFE、ヘプタン、アセトン、イソプロピルアルコールで順次洗浄し、送風乾燥した。
表4(以下の)に報告される接触角測定の結果を、例えば比較例1および実施例9で報告される結果と比較することができる。
Figure 2005528234
実施例31〜34
実施例31〜34によって、フッ化オレフィンE12およびE13のヒドロシリル化プロセス条件の実施が示されている。
そのままのE12を使用し(溶媒なし)、管を180℃で30分間加熱したことを除いては、一般手順Dに従って、実施例31を行った。
E9の代わりのオレフィンとして、E12 100ミリグラムを使用したことを除いては、実施例30と同様に、実施例32を行った。
E12の代わりにE13を使用したことを除いては、実施例31と同様に、実施例33を行った。
E9の代わりにE13を使用したことを除いては、実施例30と同様に、実施例34を行った。
接触角の測定結果を表5(以下)に示す。
Figure 2005528234

Claims (23)

  1. 複数のSi−H結合を有するシリコン基板を提供する工程と、
    次式:
    Figure 2005528234
    (式中、mは、1以上の整数であり、
    nは、0以上の整数であり、
    Zは、二価結合基であり、
    fは、高フッ素化有機基である)
    を有するフッ化オレフィン;および
    任意の溶媒;
    を含む組成物を提供する工程と、
    前記フッ化オレフィンが前記シリコン基板の表面に共有結合で結合するような条件下で、前記組成物を前記シリコン基板と接触させる工程と、
    を含む、シリコン基板を修飾する方法。
  2. シリコン基板を提供する工程と、
    前記シリコン基板をエッチングして、複数のSi−H結合を形成する工程と、
    次式:
    Figure 2005528234
    (式中、mは、1以上の整数であり、
    nは、0以上の整数であり、
    Zは、二価結合基であり、
    fは、高フッ素化有機基である)
    を有するフッ化オレフィン;および
    任意の溶媒;
    を含む組成物を提供する工程と、
    前記フッ化オレフィンが前記シリコン基板に共有結合で結合するような条件下で、前記組成物を前記シリコン基板と接触させる工程と、
    を含む方法に従って作製された、化学修飾されたシリコン基板を含む物品。
  3. 化学修飾されたシリコン基板が、次式:
    Figure 2005528234
    (式中、mは、1以上の整数であり、
    nは、0以上の整数であり、
    Zは、二価結合基であり、
    fは、高フッ素化有機基であり、
    Sisubは、少なくとも1つの更なる基板ケイ素原子に直接的に結合される基板ケイ素原子である)
    を有する有機基に共有結合される少なくとも1つのケイ素原子を含む、化学修飾されたシリコン基板を含む物品。
  4. mが、1〜20の範囲にある、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  5. mが1である、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  6. nが、0〜20の範囲にある、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  7. nが、0〜3の範囲にある、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  8. Zが、共有結合、−O−、または
    Figure 2005528234
    (式中、R1はアルキルまたはHである)
    である、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  9. Zが、−O−または
    Figure 2005528234
    である、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  10. fが、少なくとも50重量%以上の量でフッ素を含有する、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  11. fが、少なくとも60重量%以上の量でフッ素を含有する、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  12. fが、炭素原子4〜12個を有するパーフルオロアルキル基を含む、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  13. 前記フッ化オレフィンが、ポリ(パーフルオロアルキレンオキシ)基を含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  14. 前記フッ化オレフィンが、次式:
    Figure 2005528234
    を有する、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  15. 前記フッ化オレフィンが、次式:
    Figure 2005528234
    を有し、かつ
    前記フッ化オレフィンが、ポリ(パーフルオロアルキレンオキシ)基を含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  16. 前記フッ化オレフィンが、複数のアリルオキシ基を含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  17. 前記シリコン基板が、微小電気機械システムデバイスを含む、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  18. 前記シリコン基板が、マイクロ流体デバイスを含む、請求項1に記載の方法または請求項2もしくは3に記載の物品。
  19. 前記組成物が、180℃以上の沸点を有する溶媒をさらに含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  20. 前記条件が、180℃を超える温度を含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  21. 前記シリコン基板と前記組成物との接触が、フッ化オレフィン蒸気を前記シリコン基板と接触させることを含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  22. 前記組成物が、ラジカル光開始剤または光触媒のうちの少なくとも1種類をさらに含み、かつ前記条件が電磁放射を含む、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の物品。
  23. 前記ラジカル光開始剤が、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンを含む、請求項22に記載の方法。
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