JP2005526949A - 生体分子の等電点によって生体分子を分析するためのバッファのアレイ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電場における等電点による1次元での分離に基づき、生体分子を調製、分類、蓄積または分析するため、そして必要に応じて引き続き第2次元での第2の分析ための、マトリクス、アレイ、システムおよび方法、ならびにそれらの使用に関する。
等電点集束、またはpH勾配中での集束の背景にある基本原理は、荷電した分子が、その等電点(正味の電荷が0)に等しいpH勾配中の位置に移動する場合、電場中で動かなくなることである。このプロセスは、溶液中の特定のタンパク質の開始位置から独立して起こる。これは、pHがpIに等しい領域に移動する場合のタンパク質の実効電荷の消失の結果である。
生体分子を、その等電点によって1次元で分析または調製するため、そして必要に応じて他の分析方法と組み合わせられる、マトリクス、アレイ、システム、および方法が開発された。このアレイは、チャンバーまたはセルを備え、その中で、生体分子が、等電点集束(「IEF」)バッファを通ってその中を移動することによって、単離され得る。IEFバッファのpH範囲は、非常に狭く(例えば、0.1以下のpH単位;0.02以下のpH単位;または0.01以下のpH単位にわたる)。1つの実施形態によると、生体分子は、チャンバーの泳動バッファを通って移動し、そしてチャンバー内のIEFバッファ中か、またはIEFバッファを含むセル中に捕捉されるようになる。IEFバッファのpH値と同じではないpI値を有する生体分子は、電場の方向を変更することによって取り除かれる。このチャンバーまたはセルが閉口してその結果、電流がIEFバッファまたはセルへの入口の反対側から出ることを妨げている場合、1つの好ましい実施形態によると、電場は可逆的である。このチャンバーまたはセルが開口している場合、電場は一方向性であり得る。
(I.IEFシステム)
IEFシステムは、以下の要素を備える:1以上のIEFバッファ、電気泳動バッファ、バッファを含むようにチャンバおよび/またはセルを備えるデバイス、ならびにこのデバイスに電流を印可するための手段。このシステムはまた、デバイスを冷却するための手段、および標的認識生体分子(「TRB」)を含み得る。
所定のpH値付近の緩衝化能を有する成分(緩衝剤)またはpH勾配を形成するように構成された成分(例えば、両性電解質、固定化剤または緩衝剤の組み合わせ)を含む。このIEFバッファは、液体もしくはスラリーまたはゲルの形態であり、その結果、生体分子のpIが、IEFバッファのpH範囲内になければ、生体分子は、IEFバッファを通過し得る。IEFバッファは、必要に応じて、他の成分(例えば、尿素、界面活性剤、および還元剤)を含み得る。例えば、Malloyら,Anal.Biochem.280:1〜10頁(2000)を参照のこと。IEFバッファが、電場の影響下で、機能的に安定であることが望ましい。
セルは、その中に、そして/またはその壁に組み込まれたIEFバッファを有する中空構造である。そのセルは、球形、三角形、正方形、矩形および円柱形を含む任意の形状を有し得る。セルは、その構造の形状に依存して、1つ以上の壁を有し得る。このセルの壁は、その構造の中心に向いた内部側壁、およびこのセルの外側に向いた外部側壁を有し得る。例えば、図1を参照のこと。所望の用途に依存して、セルの壁は、生体分子透過性、生体分子不透過性、および/または電場透過性もしくは電場不透過性である、メンブレン、メッシュまたは固体から作製され得る。
マトリクス(またはマトリクス層)は、固体材料または半固体材料(例えば、セラミック、ガラス、ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、ルサイト)、またはゲル)であり、これは、1つまたは複数のセルおよび/またはIEF/レーンユニットを構成する。一実施形態によると、このマトリクスを形成する材料は、導電性が乏しい。別の実施形態によると、このマトリクスは、部分的または全体的に、レーンの長さに接触するように、生体分子不透過性かつイオン不透過性(BIA)である材料から作製される。IEF/レーンユニットは、例えば、ゲルとしてのマトリクスの表面上に配置され得、図15のマトリクスBまたはCは、マトリクス層中のエッチングされた溝部内に配置され得るか、またはIEFバッファまたはセルが一次元の泳動バッファと接触し得る限り、このマトリクス層を通って延び得る。一実施形態によると、IEFバッファ、セルまたはレーンが、マトリクスを通って延びる場合、IEFバッファ、セルまたはレーンの側面のうち泳動バッファと接触している1つは、生体分子不透過層で覆われる。このマトリクスは移動可能であるか、またはチャンバ内にあり得る。
アレイは、第2の層をさらに含むマトリクスである。第2の層は、一般的に、サンプル中の実質的な量の生体分子がIEF分離工程の間にレーンにおいて局在化することを妨げるように、レーンの1つの側面を覆うように機能するが、電場が、第2次元の工程の間、レーンを貫通することを可能にする。従って、第2の層は、レーンの長さおよび幅と同じかまたはそれより大きいレーンスクリーニング領域(LSA)を含み、ここで、このLSAは、生体分子に対して不透過性であり、そしてイオンに対して透過性である。第2の層は、全体的に、LSA材料から作製され得るか、またはレーンの寸法を有するLSA材料の一部を有するように構築され得る。1つの実施形態に従って、LSAは、伝導性ではない。別の実施形態に従って、レーンは、マトリクス層とLSAとの間に挟まれる。
チャンバは、電気泳動バッファを含む容器である。例えば、図2を参照のこと。1つの実施形態に従って、チャンバは、小容量の電気泳動バッファ(すなわち、電場がIEFバッファまたはセルおよびレーンに通過し得るように、セルおよび電極と接触するのに必要とされる最小量)を保持するように設計される。別の実施形態に従って、チャンバの外側は、さらに、電流がチャンバを通って電極へと通るのを可能にするためのコネクタをさらに含む。なお別の実施形態に従って、チャンバは、使い捨て可能である。
電気泳動バッファは、電流を伝達し得るチャンバ中の溶液である。例えば、電気泳動バッファは、0.01M K2SO4であり得る。電気泳動バッファは、他の薬剤(例えば、生体分子の活性および/または安定性を維持するために有用な薬剤(例えば、ピプロテアーゼインヒビターまたは洗浄剤))を含み得る。第1次元において使用される電気泳動バッファは、必要に応じて、第2次元の工程において、同じバッファまたは異なるバッファに変更され得る。あるいは、第2次元の工程において、電気泳動バッファは存在しない。1つの実施形態に従って、電気泳動バッファは、複合体が適切なセルに蓄積し得るように、IEFバッファのpH範囲および目的の生体分子について最適化される。電気泳動バッファは、IEFバッファまたはセルに入る生体分子の移動度を増加または減少させるpH値であるように調節され得る。
IEFバッファまたはセルを通る電場を方向付けするためのデバイスは、例えば、カソード電極およびアノード電極ならびに電圧電源の使用を含む。1つの実施形態に従って、デバイスは、交流電場を作製し得る。電極は、電場がIEFバッファまたはセル内を通過するように、IEFバッファまたはセルの反対側に配置され得る。1つの実施形態に従って、電極は、ワイヤである。別の実施形態に従って、電極は、ワイヤまたは薄いプレートの平行なセットである。例えば、図2〜6を参照のこと。デバイスは、AC電圧またはDC電圧を供給し得る。IEFバッファまたはセルが閉鎖系である(例えば、電場がIEFバッファまたはセルの1つの側を通って、IEFバッファまたはセルの反対側から外に通過できない)場合、このデバイスは、IEFバッファまたはIEFバッファを含むセルの内外に電場を方向付ける(すなわち交流電場)ことができることが有利である。交流電場の配向は、アレイの面またはIEFバッファまたはセルの面に対して垂直である必要はない。これは、アレイの面に対して+90°と−90°との間であり得、IEFバッファまたはセルの軸に対して平行な電場成分を常に供給する。
IEFバッファまたはセルを横切って電気泳動バッファを循環させるためのデバイスは、同時に、例えば、当該分野で公知の液体を循環させるための磁性プレートまたは他のデバイス(例えば、ポンプ、振動子(例えば、ピエゾ振動子、攪拌機、可傾式(tilting)デバイス)によって制御されるチャンバ内に配置される攪拌バーを備える。図2を参照のこと。別の実施形態において、循環させるためのデバイスは、電気泳動バッファに対してIEFバッファまたはセルを移動させるための機構であり得る。例えば、IEFバッファまたはセルは、電気泳動バッファ中で回転し得る。このようなデバイスの活動は、この方法およびシステムにおいて、第1次元の工程(IEF工程)の間、有用である。電気泳動バッファの循環または電気泳動バッファに対するセルの循環は、それらのそれぞれのIEFバッファまたはセルに対する目的の生体分子の高速な曝露を促進する。あるいは、この方法およびシステムは、このような循環デバイスを欠き得る。別の実施形態において、循環は、単に、等電集束法の間に自然に生成される対流によって提供される。1つの実施形態に従って、生体分子を循環させるのに十分な対流エネルギーの量は、電気泳動バッファ1cm3当たり、10−10ジュールである。
IEFバッファまたはセルから離れてレーンの長さの下方に電場を方向付けるためのデバイスは、構成要素のいくつかの異なる配置を含み得る。このデバイスは、IEFバッファ内の生体分子をレーン中に下へと移動させるように機能する。従って、レーン分離を含む、第2次元の電場の方向は、主に、IEFバッファから離れてレーンの下方向であるべきである。例えば、1つの電極は、IEF/レーンユニットの一端(例えば、IEFバッファの先端)に配置され得、そして別の電極は、IEF/レーンユニットの他端(例えば、レーンの末端)に配置され得る。あるいは、1つの電極は、レーンの末端に配置され得、そして他の電極は、IEF分離工程の前に使用されたものであり得る。図28を参照のこと。供給される電圧は、DCであり得る。電源およびDC電流を供給し得る電極は、市販され、そして当該分野で公知である。
システムは、分解されているかまたは組み立てられたキットとして販売され得るいくつかの構成要素を備える。キットの構成要素としては、以下が挙げられる:IEFバッファ、セル、マトリクスまたはアレイ;および必要に応じて、IEFバッファおよびセルならびに/または電気泳動バッファを含むチャンバの内外に電場を方向付けるためのデバイス。このシステムはまた、必要に応じて、IEFバッファまたはセルから離れて、レーンの長さの下方に電場を方向付けるためのデバイスを備える。このシステムは、必要に応じて、さらに、IEFバッファまたはセルを横切る電気泳動バッファを循環させるためのデバイスを備える。システムの例は、図17および図28に示される。1つの実施形態に従って、チャンバは、使い捨て可能であり、電圧供給源と接触させるために、チャンバの底面または側面に接続されるコネクタを有する。
セルまたはレーンのサンプル中の生体分子を検出し、検出デバイスからのデータを受信し、そして受信されたデータを処理するために必要な1つ以上のデバイスがコンピューターにパッケージされ得る。
1つの実施形態に従って、コンピューターは、モジュールを備え、このモジュールは、コンピューターに以下の工程を実行させ得る:(a)レーンからの実験データを受容する工程、ならびに(b)サンプル中の生体分子および/またはサンプル中の目的の生体分子に代表的なプロフィールを作成する工程。このような分子は、疾患において、より機能的に注釈した薬物標的を迅速に同定し、選別し、そして選択する際に有用であり得る。別の実施形態に従って、このコンピューターは、モジュールを備え、このモジュールは、コンピューターに以下の工程を実行させ得る:(a)レーンからの実験データを受容して、サンプル中の生体分子のプロフィールを作成する工程;(b)参照プロフィールを受容する工程;ならびに、(c)これら2つのプロフィール間の類似性の客観的な測定値を算出する工程。この参照プロフィールは、当該分野で公知の値であり得るか、または研究者によってプログラム化された値であり得る。
コンピューターは、ネットワークに接続され得、このネットワークは、他のローカルコンピューターシステム、リモートコンピューターシステム、またはワイドエリア通信ネットワーク(例えば、Internet)へのイーサネット(登録商標)リンクの一部であり得る。このネットワークリンクは、コンピューターがデータおよび処理タスクを他のコンピューターリンクと共有することを可能にする。共有データへのアクセスは、診断目的、予備診断目的、または一般的な研究目的のための遺伝子分析またはプロテオーム分析のために、特に有用である。例えば、このコンピューターは、既知の情報を使用して特定の疾患状態または特定の疾患に対する感受性の指標である特定のプロフィール(例えば、タンパク質またはRNA発現パターン)を認識するように、予め設定され得る。次いで、被験体由来のサンプルが、このシステムを使用して試験され、このサンプル中の生体分子が同じプロフィールを示すか否かが決定され得る。
さらになお、このシステムは、以下のうちの、少なくとも1つ、組み合わせまたは全てをさらに備え得る:サンプル供給器、廃液処理器、バッファ供給器、染色試薬供給器、アレイ操作システム、およびディスプレイ。サンプル供給器は、サンプルのアリコートをチャンバに加えるようにプログラムされ得る。廃液処理器は、分析の間いつでも、廃棄物質(例えば、その使用後の移動バッファ)を排出するようにプログラムされ得る。バッファ供給器は、分析間いつでも、新たなバッファまたは異なるバッファを放出するようにプログラム化され得る。染色試薬供給器は、設定期間にわたって、染料を放出し、生体分子をこの染料に曝すようにプログラム化され得る。アレイ操作システムは、分析の間、必要な場合に、マトリクス、アレイまたはチャンバを移動させるようにプログラム化され得る。ディスプレイは、第1次元または第2次元の分析結果に関する情報を与える、スクリーンまたは他のデバイスであり得る。例えば、図27を参照のこと。
1つの実施形態に従って、このシステムは、全体または一部が自動化されており、その結果、1つまたは多くのサンプルが、この方法に従って分析され得る。例えば、サンプルは、このシステムに加えられ得、このシステムは、第1次元または第2次元の分析の全ての工程を実行し、レーンの画像を回収し、受容し、処理し、そして特定の生体分子または生体分子のパターンが存在するか否かを決定するようにプログラムされる。
(A.分析または分離されるべき生体分子)
生体分子は、電荷を有する生物学的サンプル中に存在する任意の有機分子(例えば、ペプチド、タンパク質、オリゴ糖類、脂質、ステロイド、プロスタグランジン、プロスタシクリン、核酸(DNAおよびRNAを含む))を含む。本明細書中で使用される場合、用語「生体分子」は、未改変の生体分子、糖化生体分子、非糖化生体分子、リン酸化生体分子、非リン酸化生体分子、および他の改変生体分子を含む。例えば、生体分子は、(例えば、35S−メチチオニン標識または32P−標識によって)第1次元での分離前に、標識され得る。1つの実施形態に従って、この生体分子は、タンパク質であり、これは、人為的に作製されても天然に存在していてもよい。タンパク質は、以下からなる群より選択されるがこれらに限定されない長さを有し得るペプチドである:500未満の残基、300未満の残基、200未満の残基、100未満の残基、50未満の残基、25未満の残基、および15未満の残基。
標的生体分子(「TB」)は、標的認識分子(「TRM」)によって特異的に認識可能な、目的の生体分子である。1つの実施形態において、この標的生体分子は、疾患または状態についてのマーカーである。この標的生体分子は、サンプルに対して内因的であるかまたはサンプルに対して外因的である(すなわち、サンプルまたは移動バッファに加えられる)生体分子であり得る。目的の生体分子は改変され得、その結果、この生体分子は、TRMに対してそれ以上の親和性を有するTBである。例えば、目的の生体分子は、TRM(例えば、抗体)に特異的に結合するエピトープを含むペプチドをさらに含有するように、共有結合によって改変され得る。
生体分子は、IEF分離工程の前または第2次元での分離の後に、例えば、肉眼、分光光度測定手段、化学発光手段、光度測定/濃度測定手段、電気化学手段もしくは放射化学手段によってか、または表面プラズモン共鳴像によって検出するために、タグ化され得る。このタグは、標識されるかまたは内因的に検出可能であり、かつこの生体分子を特異的に認識する、検出可能な分子(例えば、化合物、核酸またはタンパク質(例えば、抗体))である。この生体分子がIEF分離工程の前にタグ化される場合において、この生体分子のpIは、そのタグの存在に起因して変化するようであり、それによって、このIEFバッファまたはセルのpH値は、複合体を捕捉するために、従って変化する。この生体分子は、第2次元での後、当該分野で公知の方法(例えば、ウエスタンブロッティング)によって、タグ化され得る。
サンプルは、任意の生存する生物から得られたか、任意の生存する生物によって排出されたか、または任意の生存する生物によって分泌された、任意の固体サンプルまたは液体サンプルをいい、これらの生物としては、単細胞微生物(例えば、細菌および酵母)および多細胞生物(例えば、植物および動物(例えば、脊椎動物または哺乳動物)、および特に、健康もしくは適度に健康なヒト被験体、または診断もしくは調査されるべき状態もしくは疾患に罹患したヒト患者)が挙げられる。生物学的サンプルは、任意の部位から得られた生物学的流体(例えば、血液、血漿、血清、尿、胆汁、滑液、脳脊髄液、羊水、精液、頚管粘液、痰、唾液、歯肉滲出液、眼房水もしくは硝子体液、または任意の体内分泌液)、漏出液、滲出液(例えば、膿瘍または感染もしくは炎症の任意の他の部位から得られる流体)、あるいは関節(例えば、正常な関節、または慢性関節リウマチ、変形性関節症、痛風性関節炎もしくは敗血性関節炎のような疾患によって影響を受けた関節)から得られる流体であり得る。
(A.分析)
研究者が、広範囲または狭い範囲の異なるpH値を試験することを可能にすることによって、生体分子のpIを迅速に決定するための、マトリクス、アレイ、システムおよび方法が有用である。1つの実施形態において、サンプル中の目的の生体分子は、異なるpH範囲で複数のセルに直接配置され得、そして前述の検出デバイスおよび検出システムによって、手動または自動で分析され得る。別の実施形態において、サンプル中の目的の生体分子は、IEFバッファ/セルまたはレーンを用いて移動バッファ中に直接配置され得、そして前述の検出デバイスおよび検出システムによって、手動または自動で分析され得る。
本システムは、サンプル中の生体分子を互いから分別する方法を提供する。この方法の一実施形態によれば、生体分子を含むサンプルがシステムに添加され、IEFバッファまたはセルを横断して循環され、IEFバッファまたはセルの中および外の交互に可逆性の電場に曝露され;次いで、必要に応じて、二次元に分離される(例えば、IEFバッファまたはセルからレーンの下側に向かう電場に生体分子を曝露することにより)。
(分子量標準)
0.1mm×0.1mm×3.0mmの大きさの溝を、薄層パラメトキシメチルアンフェタミン(PMMA)プレート中に刻んだ。この溝に10%SDSポリアクリルアミドゲルを満たした。レーンの一方の端に、8.80の固定化pH(任意に選択した)を有するIEFバッファのスポットを堆積させた。タンパク質100ng毎に、Amersham Pharmacia BiotechによるラダーマーカーRPN800(分子量10〜250kD)をスポットに注入した。金属性電極を固定化pH勾配ゲルに連結し、そして別の金属性電極をこのpHから最も遠く離れたレーンの末端に連結した。
(pH8.65±0.05における血漿のタンパク質の二次元分析)
pH値8.65±0.05を有するpHゲルの100ミクロン直径のスポット(緩衝溶液と混合されたポリアクリルアミドゲル)を、ポリマーウエハ(例えば、1cm×1cm×0.3mmのPMMA)上に沈着させた。このウエハを、スターラーバーを備え、そして泳動バッファとして1Mの硫酸ナトリウムバッファを充填された小さいチャンバに入れた。100ngの血漿サンプルを、200μlの泳動バッファを含むチャンバ(1cm×1cm×0.2cm)に導入した。50Vの電圧を、0.5分ごとに電流の方向を180°変化させながら、ウエハの面に対して垂直に、5分間印加した。次に、このウエハを泳動バッファから取り出し、そして蒸留水でリンスした。ゲルスポットをウエハから取り出し、そして実施例1に記載されるように、プレート上のレーン(10% SDS−PAGE)の一端に配置した。
(pH7.50〜8.50における血漿の二次元分析)
(1)IEFバッファ
0.02pH単位刻みで7.50〜8.50までのpH値を有する50のIEFバッファを調製した。
25mlの0.1M N−2−ヒドロキシエチルピペリジン(hydrosyethylpiperisine)−N−3−プロパンスルホン酸(EPPS)(25,232g/L)を、5グラムのポリアクリルアミド(Biorad)および以下に示される体積の0.1M NaOHと混合した。この混合物の体積を、25℃の水を用いて50mlに増加させた。
25mlの0.1M N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)グリシン(BICINE)(16,317g/L)を、3.5グラムのポリアクリルアミドゲル(Biorad)および以下に示される体積の0.1M NaOHと混合した。この混合物の体積を、25℃の水で50mlに増加させた。
50mlの0.1M トリス−アミノメタン(Tris)(12.114g/L)を、7.0グラムのポリアクリルアミドゲル(Biorad)および以下に示される量の0.1M HClと混合した。この混合物の体積を、水で100mlに増加させた。
100mlの0.04M 5,5−ジエチルバルビツラールNa(veronal Na)を、8.9グラムのポリアクリルアミドゲル(Biorad)および以下に示される体積の0.2M HClと混合した。
脱イオン蒸留水(ddH2O)中の7M尿素、2.2Mチオ尿素、1.1%(w/v)テトラデカノイルアミドプロピルジメチルアンモニオプロパンスルホネート(ASB14)、10%(w/v)ジメチルアセトアミド(DMAc)、0.55mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の最終濃度を有する5mlの溶液を、30ECで、回転テーブル上で30分間、溶解するまで混合した。溶解のために必要である場合、5mlのddH2Oを添加した。次に、0.4gのアンバーライトを添加し、そしてこの溶液を32ECで10分間回転させた。次いで、この溶液を、0.45Φmシリンジフィルタに、気泡を形成せずに通過させた。次に、以下の成分を、水と共に、以下の最終濃度で添加した:2%クエン酸−クエン酸Naバッファ(pH4.0)(w/v)、2mMトリ(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP);2mMアクリルアミド;1%グリセリン。最終体積:10ml。泳動バッファの成分のいくつかの最終濃度は、以下の通りである:7.7M尿素、2.2Mチオ尿素、1.1% ASB14、11% DMAc、0.55mM EDTA。
第一の次元の分離(IEF)を実施するために、上記IEFバッファを沈着させたチップを、1cmの間隔を空けた2つの電極間のチャンバに入れた。このチャンバは、2ml体積の容量を有した。しかし、この工程においては、ルサイトチップの端部が0.2mmの深さまで泳動バッファで覆われるような量の泳動バッファでのみ満たした。その結果、レーンの面積全体ではなく、レーンの各々の端部における小さい面積が、泳動バッファに覆われた。1マイクログラムのヒト血漿タンパク質混合物を、泳動バッファに添加した。電場をこのチップに印加した。この電場を、+80V〜−80Vおよび1HZの周波数の矩形波形によって発生させた。10分間、スターラーバーを使用してこの血漿タンパク質をチャンバにわたって、そしてIEFバッファへと循環させた。
第一の次元での分離を実施した後に、1.3cmの間隔を空けた2つの電極の間に発生する電場がレーンに対して平行であり、そしてレーン上の領域から離れる方に向くように、これらの電極の間のチャンバ内にチップを再度配向させ、そして同じ泳動バッファで覆った(ここで、IEF工程において蓄積されたタンパク質は、このレーンの反対の端部に向かう)。3% SDS溶液を、最終濃度2% SDS泳動バッファまで、泳動バッファに添加した。SDSの添加の直後に、100Vを使用して約5分間、電場を発生させた。
(pH5.50〜6.00における血漿の二次元分析)
(1)IEFバッファ
0.02pH単位刻みで5.50〜6.00までのpH値を有する25のIEFバッファを調製した。
25mlの0.1M 2−(N−モルホリン)エタノールスルホン酸(MES)を、3.5グラムのポリアクリルアミドゲル(Biorad)および以下に示される体積の0.1M NaOHと混合した。この混合物の体積を、水で50mlに増加させた。
25mlの0.1Mトリス(ヒドロキシメチル(hydroxymethil))アミノメタン−マレエート(Tris−マレエート)を、9グラムのポリアクリルアミド(Biorad)および以下に示される体積の0.2M NaOHと混合した。この混合物の体積を、水で100mlに増加させた。
泳動バッファは、実施例3に記載されたものと同じであった。
第一の次元の分離(IEF)を実施するために、上記IEFバッファを沈着させたチップを、1cmの間隔を空けた2つの電極間のチャンバに入れた。このチャンバは、2ml体積の容量を有した。しかし、この工程において、ルサイトチップの端部が0.2mmの深さまで泳動バッファで覆われるような量の泳動バッファでのみ満たした。その結果、レーンの面積全体ではなく、レーンの各々の端部における小さい面積が、泳動バッファに覆われた。1マイクログラムのヒト血漿タンパク質混合物を、泳動バッファに添加した。電場をこのチップに印加した。この電場を、+80V〜−80Vおよび1HZの周波数の矩形波形によって10分間発生させた。この10分の間、スターラーバーを使用してこの血漿タンパク質をチャンバにわたって、そしてIEFバッファへと循環させた。
第一の次元での分離を実施した後に、1.3cmの間隔を空けた2つの電極の間に発生する電場がレーンに対して平行であり、そしてレーン上の領域から離れる方に向くように、これらの電極の間のチャンバ内にチップを再度配向させ、そして同じ泳動バッファで覆った(ここで、IEF工程において蓄積されたタンパク質は、このレーンの反対の端部に向かう)。3% SDS溶液を、泳動バッファ中2% SDSの最終濃度に、泳動バッファに添加した。SDSの添加の直後に、100Vを使用して約5分間、電場を発生させた。
(アレイを使用する二次元分析)
1つのIEF/レーンユニットを備えるアレイを構築し、そして二次元分離において使用した。
2% SDSを含む10%ポリアクリルアミドゲルを、1mmの厚さのルサイトウエハ上の狭いレーンとして沈着した。このレーンの寸法は、10mm長さ、0.1mm幅および50ミクロン厚さであった。次いで、このレーンを、200ミクロンの直径の円形穿孔を有する100ミクロンの厚さのセロハン層で覆った。このセロハンの層をレーンと整列させ、その結果、この円形穿孔は、このレーンの一端に位置した。
上記のように調製したアレイを、泳動バッファ(pH6.9)、スターラーバーおよび電極を含むチャンバに入れた。この泳動バッファは、HClと混合された1μM K2SO4からなった。1マイクログラムのヒト血漿タンパク質を含有するサンプルを、この泳動バッファに添加した。+30V〜−30Vの電圧および1Hzの周波数の矩形波を8分間発生させ、この間に、泳動バッファを循環させた。
第二の次元での分離のために、30VのDC電圧を、レーンに沿って5分間印加した。
(3つの電極を使用する二次元分析)
実施例5に記載されたようなアレイを調製した。
アレイを、泳動バッファ(pH6.9)、スターラーバーおよび3つの電極を含むチャンバに入れた。この泳動バッファは、HClと混合された1μM K2SO4からなった。1マイクログラムのヒト血漿タンパク質を含有するサンプルを、この泳動バッファに添加した。アレイの面に平行な2つの電極を使用して、+30V〜−30Vの電圧および1Hzの周波数の矩形波を8分間発生させ、この間に、泳動バッファを循環させた。
第二の次元での分離のために、30VのDC電圧を、レーンに沿って5分間印加した。このことを、IEF工程において使用された電極の1つを電源から取り外し、この電極をレーンのIEFバッファから最も遠い端部に再度取り付け、そして電場を活性化させることによって、達成した(例えば、図28)。この場合には、小さいが望ましくない、レーンに平行ではない電気力が存在し、有意により大きい電気力が、IEFバッファから離れる方向でこのレーンに沿って印加されており、これによって、このレーンにおけるタンパク質の有意かつ効率的な分離が可能になる。
(Lucite Matrixを用いるタンパク質混合成分の分離)
直径1mmで2mmの深さの25個の穴を、矩形のプラスチック(Lucite)プレートの表面に空け、そして2%のアガロースゲルで充填した。これらの穴(本明細書中において以降「チャネル」と示す)を、互いに約3mmの距離を空けて、グリット様の様式で配置した。各々のチャネルの一方の側面を、市販のナイロンメンブレン(ICN、Irvine CA)から作製されるタンパク質イオン透過メンブレンを用いて密封した。
25個のチャネルのマトリクスを、チャネルの5つの垂直の列の各々を以下のもので充填したことを除いて実施例7に記載するように調製した:表Iからのバッファ番号6、バッファ番号4、およびバッファ番号3。図9の左から右を、夫々、参照のこと。次いで、マトリクスを、実施例7に記載されるような電気泳動バッファを有するチャンバー内に配置した。1μgのフェリチン、フィコシアニン(BioRadにおけるカタログ番号第161〜0310のIEF標準の第一のバンド)、フィコシアニン(BioRadにおけるカタログ番号第161〜0310のIEF標準の第二のバンド)およびヘモグロビンα+ 2β+ 2を、電気泳動バッファに添加した。これらのタンパク質を、チャンバー中で25ECで撹拌しながら、100Vの直流電圧(E=20V/cm)を、この電極に2分間、印加した。その後、さらに2分間、電場の方向を反転させた。この工程を、5回繰り返した。この工程を、5回繰り返した。
(糖尿病を診断する方法)
糖尿病の診断のためのホールマークは、試験される患者の血液中の糖化されたヘモグロビンの量の増加である。血液中の糖化されたヘモグロビンの量は、糖化されたヘモグロビン対総ヘモグロビンのパーセント比として表現され得る。従って、糖化されたヘモグロビン(HbA1c)および糖化されていないヘモグロビン(HbA1)の濃度が、糖尿病を診断するために測定されるべきである。
(等電点電気泳動についての収集効率(collection efficiency)を決定する方法)
タンパク質が等電点電気泳動プロセスにより分離される効率を決定するための手段として、既知の量のAlexa Flour 594ヤギ抗マウスIgG(重鎖および軽鎖;Jackson Immuno Research Laboratories;pI=8.2)を、システムの電気泳動バッファ中に沈殿させた。このチャンバーは、「分離チップ」:直径100ミクロンおよび総容積1nlの単一のチャネルを備える。各々のチャネルは、pH8.2±0.05pH単位のpH範囲を有するIEFバッファを有した。このIEFバッファを、Tris Glycine(pH8.20±0.05pH単位、Biorad、カタログ番号161−0771)を、標準ポリアクリルアミドゲルへと混合することにより作製した。
Claims (189)
- 等電点電気泳動(IEF)バッファが0.1pH単位以下のpH範囲を有する、分離された等電点電気泳動(IEF)バッファまたは該IEFバッファを含むセルを含む、マトリクス層。
- 前記IEFバッファまたは前記IEFバッファを含むセルが0.02pH単位以下のpH範囲を有する、請求項1に記載のマトリクス層。
- 前記マトリクス層が複数の分離された等電点電気泳動(IEF)バッファまたはIEFバッファを含む分離されたセルを含む、請求項1に記載のマトリクス層。
- 前記IEFバッファまたは前記セルが、0.1pH単位以下のpHステップを有する、請求項3に記載のマトリクス層。
- 前記pHステップが0.02pH単位以下である、請求項4に記載のマトリクス層。
- 前記IEFバッファまたセルの一つの側を除いて全ての側が、生体分子不透過性領域であり、そして必要に応じてイオン不透過性領域である、請求項1に記載のマトリクス層。
- 前記複数のIEFバッファまたセルの一つの側を除いて全ての側が、生体分子不透過性であり、そして必要に応じてイオン不透過性領域である、請求項3に記載のマトリクス層。
- システムであって、以下:
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)IEFバッファまたはIEFバッファを含むセル;
(c)IEFバッファまたはセルの内外で交流電場を生成するためのデバイス;ならびに必要に応じて
(d)該IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環するためのデバイス
を備える、システム。 - 前記IEFバッファが0.1pH単位以下のpH範囲を有する、請求項8に記載のシステム。
- 前記IEFバッファが0.02pH単位以下のpH範囲を有する、請求項9に記載のシステム。
- 前記システムが複数のIEFバッファまたはIEFバッファを含むセルを備える、請求項8〜10のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記複数の、IEFバッファまたはセルが互いに分離されている、請求項11に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが0.1pH単位以下のpHステップを有する、請求項11に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが0.02pH単位以下のpHステップを有する、請求項11に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルにわたって前記泳動バッファを循環させるためのデバイスをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
- 前記電場に対して平行に整列して配置されているときに、前記複数の、IEFバッファまたはセルが互いに分離されている、請求項11に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが互いに平行にかつ前記電場の方向に平行に整列して配置されている、請求項11に記載のシステム。
- 前記複数のセルがマトリクスに固定されている、請求項11に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルがセルの相互接続チェーンへと分離可能であるマトリクスを形成する、請求項11に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルが0.1mm〜2.0mmの長さを有している、請求項8に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルが2mmの長さを有している、請求項8に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルが0.1mm〜2.0mmの幅を有している、請求項8に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルが1mmの幅を有している、請求項8に記載のシステム。
- 前記IEFバッファが緩衝剤を含む、請求項8に記載のシステム。
- 前記IEFバッファが前記電場の中で狭いpH勾配を形成する、請求項8に記載のシステム。
- 前記複数の、IEFバッファまたはセルが、互いと比較して複数の異なるpH範囲を有する、請求項11に記載のシステム。
- 前記セルの壁が生体分子またはイオンに対して透過性である、請求項11に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたセルの一つの側を除いて全ての側が、生体分子不透過性領域であり、そして必要に応じてイオン不透過性領域である、請求項8に記載のシステム。
- サンプル中の生体分子を等電点電気泳動するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)IEFバッファまたは該IEFバッファを含むセルの内外で方向付けられる交流電場に該サンプルを供し、そして必要に応じて、該IEFバッファに該生体分子を含む泳動バッファを循環する工程;および
(2)該IEFバッファ中で該生体分子を捕捉する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴付けるための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEFバッファの内外で方向付けられる交流電場に該サンプルを供し、そして必要に応じて、該IEFバッファに該サンプルを含む泳動バッファを循環する工程;および
(2)別のサンプル由来の生体分子に対して該IEFバッファ中の生体分子を比較する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を定量するための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEFバッファの内外で方向付けられる交流電場に該サンプルを供し、そして必要に応じて、該IEFバッファにわたって該サンプルを含む泳動バッファを循環する工程;および
(2)該IEFバッファ中の生体分子の量を決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定づける方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEFバッファの内外で方向付けられる交流電場に該サンプルを供し、そして必要に応じて、該IEFバッファにわたって該サンプルを含む泳動バッファを循環する工程;および
(2)該生体分子が該IEFバッファ中に存在するか否かを決定する工程
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態の診断または予備診断を行う方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEFバッファの内外で方向付けられる交流電場に被験体由来の生体分子を含むサンプルを供し、そして必要に応じて、該IEFバッファにわたって該サンプルを含む泳動バッファを循環する工程;および
(2)疾患を有さないかまたは該疾患を有する素因がない正常な被験体に由来のサンプルからの生体分子と工程(1)に供した生体分子を比較する工程
を包含する、方法。 - 請求項33に記載の方法であって、前記正常な被験体に由来の生体分子が、IEFバッファの内外で方向付けられた交流電場に、正常な被験体に由来するサンプルを供することによって調製され、そして必要に応じて、該IEFに亘って該生体分子を含む泳動バッファを循環する工程を包含する、方法。
- 生体分子を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)IEFの内外で交流電場を生成することによって該IEFバッファにおける生体分子を捕捉し、そして必要に応じて該IEFに亘って該生体分子を含む泳動バッファを循環する工程および
(2)生体分子を回収する工程
を包含する、方法。 - 生体分子を分類する方法であって、該方法は、以下の工程:
請求項8〜14のいずれかに1項に記載のシステムにおいて泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加して、交流電場を生成して、そして必要に応じて、前記IEFバッファに亘って該泳動バッファを循環させる工程
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態の診断または予備診断を行う方法であって、該方法は以下の工程:
(1)請求項8〜14のいずれかに1項に記載のシステムにおいて泳動バッファに生体分子を含むサンプルを添加して、前記交流電場を生成して、そして、必要に応じて、前記IEFバッファに亘って該泳動バッファを循環させる工程;および
(2)該被験体由来の該IEFバッファ中の生体分子を、疾患を有さないかまたは該疾患を有する素因がない正常な被験体に由来のサンプルからの生体分子に対して比較する工程
を包含する、方法。 - 請求項33に記載の方法であって、ここで、前記正常な被験体に由来の生体分子が、請求項8〜14のいずれかに1項に記載のシステム中の泳動バッファに該正常な被験体由来の生体分子を含むサンプルを添加して、前記交流電場を生成して、そして、必要に応じて、前記IEFバッファに亘って該泳動バッファを循環させることによって調製される、方法。
- 前記生体分子を第2次元の分析に供する工程をさらに包含する、請求項36に記載の方法。
- 前記第2次元の分析が前記生体分子の質量による分析である、請求項39に記載の方法。
- 前記第2次元の分析がポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)による分析である、請求項40に記載の方法。
- 前記第2次元の分析が質量分析法、キャピラリー電気泳動、および液体クロマトグラフィーによる分析である、請求項40に記載の方法。
- 請求項39に記載の方法であって、該方法は、以下:
(a)前記第2次元の分析における生体分子の存在を、該第2次元の分析における別の生体分子に対して比較する工程;
(b)該第2次元の分析における該生体分子の量を決定する工程;
(c)該生体分子が第2次元の分析において存在するか否かを決定する工程;および
(d)該第2次元の分析における生体分子を回収する工程
からなる群より選択される工程
をさらに包含する、方法。 - 分離したIEF/レーンユニットを含むマトリクス層であって、該IEF/レーンユニットが、以下:
(a)分離された等電点電気泳動(IEF)バッファまたはIEFバッファを含む分離されたセル;および
(b)レーン
を備え、ここで、該IEFバッファは、0.1単位以下のpH範囲を有する、
マトリクス層。 - 前記IEFバッファが、0.02pH単位以下のpH範囲を有する、請求項44に記載のマトリクス層。
- 前記IEFバッファまたはセルが前記レーンと接触するかまたは該レーンに接続可能である、請求項44に記載のマトリクス層。
- 複数の同一方向を向いたIEF/レーンユニットを備える、請求項44に記載のマトリクス層であって、前記IEFバッファまたはセルの各々が互いに分離されている、マトリクス層。
- 前記複数のIEFバッファまたは前記セルが、0.1pH単位以下のpHステップを有する、請求項47に記載のマトリクス層。
- 前記pHステップが0.02pH単位以下である、請求項47に記載のマトリクス層。
- 前記IEF/レーンユニットが生体分子不浸透領域(BIA)によってその長さおよび幅に沿って支持されている、請求項44に記載のマトリクス層。
- 前記レーンがドデシル硫酸ナトリウムおよびポリアクリルアミドゲルを備える、請求項44に記載のマトリクス層。
- 前記レーンがマトリクス層と別の層との間に位置付けられている、請求項51に記載のマトリクス層であって、ここで、両方の層は、生体分子不透過性かつイオン不透過性である、マトリクス層。
- マトリクス層および第2層を備えるアレイであって、該マトリクス層はIEFレーンユニットおよび生体分子不透過性領域(BIA)を備え、ここで、
該IEF/レーンユニットは、以下:
(a)IEFバッファまたはIEFを含むセル;および
(b)レーン
を備え、ここで、該BIAはその長さおよび幅に亘って該レーンと接触しており、ここで、
該第2層は、該レーンの長さおよび幅と同じかまたはそれらを超える長さおよび幅であるレーンスクリーニング領域(LSA)を備えており、ここで、該LSAがイオンに対して透過性であり、かつ生体分子に対して不透過性であり;そして
該レーンは、該マトリクス層と該LSAとの間に位置づけられている、
アレイ。 - 前記IEFバッファまたはセルが前記レーンと接触しているかまたは該レーンに接続可能である、請求項53に記載のアレイ。
- 請求項53に記載のアレイであって、ここで前記第2層は、該第2層の面に垂直なパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションが該IEFバッファまたはセルの上に位置付けられるように配置される、アレイ。
- 前記IEFバッファまたはセルが、0.1pH単位以下のpH範囲を有して売る、請求項53に記載のアレイ。
- 前記pH範囲が0.02pH単位以下である、請求項56に記載のアレイ。
- 請求項53に記載のアレイであって、前記マトリクス層が複数の同一方向を向いたIEF/レーンユニットを備え、そして前記第2層は、該レーンがマトリクスとLSAとの間に位置付けられるように配置される複数のLSA備える、アレイ。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが互いに分離されている、請求項58に記載のアレイ。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが重なり合うpH範囲を有さない、請求項59に記載のアレイ。
- 2つ以上のIEFバッファの間のpHステップが0.1pH単位以下である、請求項58に記載のアレイ。
- 2以上のIEFバッファの間のpHステップが0.02pH単位以下である、請求項61に記載のアレイ。
- 前記IEFバッファまたはセルが目的の生体分子を捕捉するために予め選択されていたpH範囲を含む、請求項53または58に記載のアレイ。
- 各レーンの幅が20ミクロン〜1mmから選択され、そして各レーンの長さが3〜10mmから選択される、請求項58に記載のアレイ。
- 各レーンの幅が100ミクロンである、請求項58に記載のアレイ。
- マトリクス層の厚さが1mmである、請求項53に記載のアレイ。
- 前記第2層の厚さが100ミクロンである、請求項53に記載のアレイ。
- 前記アレイの面積が1cm×1cm〜10cm×10cmで選択される、請求項58に記載のアレイ。
- 前記アレイの面積が5cm×5cmまたは4cm×10cmである、請求項68に記載のアレイ。
- 前記レーンがドデシル硫酸ナトリウムおよびポリアクリルアミドゲルである、請求項53に記載のアレイ。
- 前記第2層が前記マトリクス層に接続されている、請求項53に記載のアレイ。
- 前記LSAが伝導性ではない、請求項53に記載のアレイ。
- システムであって、以下:
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)分離したIEF/レーンユニットを含むマトリクス層であって、該IEF/レーンユニットが、以下:
(i)IEFバッファまたはIEFバッファを含むセル;および
(ii)レーン
を備える、マトリクス層;
(c)IEFバッファまたはセルの内外で方向付けられた交流電場を生成するためのデバイス;
(d)該レーンの長さに沿って該IEFまたはセルから離れるように電場を方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(e)IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環させるためのデバイス
を備える、システム。 - 前記IEFバッファまたはセルが前記レーンに接触しているかまたは該レーンと接続可能である、請求項73に記載のシステム。
- システムであって、以下;
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)マトリクス層および第2層を備えるアレイであって、ここで、該マトリクス層は、IEF/レーンユニットおよび生体分子不透過性領域(BIA)を含み、ここで、該IEF/レーンユニットが、以下:
(i)IEFバッファまたはIEFバッファを含むセル;および
(ii)レーン
を備え、ここで、該BIAが該レーンとその長さおよび幅に亘って接触し、
ここで、該第2層が該レーンの長さおよび幅と同じかまたはそれらを超える長さおよび幅であるレーンスクリーニング領域(LSA)を備え、ここで、該LSAはイオンに対して透過性でありかつ生体分子に対して不透過性であり、
ここで、該レーンは、該マトリクス層と該LSAとの間に位置付けられている、
アレイ;
(c)IEFバッファまたはセルの内外で方向付けられた交流電場を生成するためのデバイス;
(d)該レーンの長さに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように電場を方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(e)IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環させるためのデバイス
を備える、システム。 - 前記IEFバッファまたはセルが0.1pH単位以下のpH範囲を有する、請求項73〜75のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記pH範囲が0.02pH単位以下である、請求項76に記載のシステム。
- 複数のIEF/レーンユニットを備える、請求項73〜75のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記IEF/レーンユニットの中の前記IEFバッファまたはセルが互いに分離されている、請求項78に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルが前記レーンに接触しているかまた接続可能である、請求項73〜75のいずれか1項に記載のシステム。
- 請求項75に記載のシステムであって、前記第2層は、該第2層の面に垂直なパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションが該IEFバッファまたはセルの上に位置付けられる、システム。
- 請求項75に記載のシステムであって、前記第2層が、前記レーンが前記マトリクス層と前記LSAとの間に位置付けられるように配置された複数のLSAを備える、システム。
- 請求項78に記載のシステムであって、前記第2層は、該第2層の面に垂直な複数のパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションが該IEFバッファまたはセルの上に位置付けられる、システム。
- 前記交流電場の方向が前記マトリクス層の面に垂直であるように前記マトリクスが前記チャンバ中で位置付けられる、請求項73に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルの前記pH値が互いに重なり合わない、請求項82に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが0.1pH単位以下のpHステップを有する、請求項78に記載のシステム。
- 前記pHステップが0.02pH単位以下である、請求項86に記載のシステム。
- 各レーンの幅が20ミクロン〜1mmから選択されかつ各レーンの長さが3〜10mmから選択される、請求項78に記載のシステム。
- 各レーンの幅が100ミクロンである、請求項78に記載のシステム。
- 前記マトリクスの厚さが1mmである、請求項73または75に記載のシステム。
- 前記第2層が100ミクロンである、請求項75に記載のシステム。
- 前記アレイの面積が1cm×1cm以上かつ10cm×10cm以下である、請求項75に記載のシステム。
- 前記アレイの面積が5cm×5cmまたは4cm×10cmである、請求項92に記載のシステム。
- 前記レーンがドデシル硫酸ナトリウムおよびポリアクリルアミドゲルを含む、請求項73または75に記載のシステム。
- 前記第2層が前記マトリクス層に接続されている、請求項75に記載のシステム。
- 前記LSAが伝導性でない、請求項75に記載のシステム。
- 請求項73または75に記載のシステムであって、該システムは、以下:
(1)前記レーン中のサンプルの生体分子を検出するためのデバイス;
(2)該検出デバイスからのデータを受信するデバイス;
(3)受信したデータを処理するためのデバイス
を備える、システム。 - 複数のレーンからの信号を検出、受信、および処理するためのスキャニングミクロデンシトメーターをさらに備える、請求項73〜75に記載のシステム。
- 請求項98に記載のシステムであって、該システムは以下:
(1)サンプルフィーダ;
(2)廃棄物処理器;
(3)バッファフィーダ;
(4)染色試薬フィーダ;
(5)アレイ操作システム、および
(6)ディスプレイ
からなる群より選択されるデバイスのうちのいずれか1つを備える、システム。 - 自動化された、請求項75また78に記載のシステム。
- サンプル中の生体分子を分類する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該サンプルを曝露し、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFバッファから離れるように交流電場を生成する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴付けるための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該サンプルを曝露し、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFバッファから離れるように交流電場を生成する工程;および
(3)別のサンプルに由来する生体分子に対して該レーンにおける生体分子を比較する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を定量するための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該サンプルを曝露し、そして必要に応じてIEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;
(2)該レーンに沿って該IEFから離れるように交流電場を生成する工程;
(3)該レーンにおける生体分子の量を決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定するための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該サンプルを曝露し、そして必要に応じてIEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFから離れるように交流電場を生成する工程;
(3)該レーンにおけて生体分子が存在するか否かを決定する工程
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態の診断または予備診断を行うための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該サンプルを曝露し、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFから離れるように交流電場を生成して、該生体分子のパターンを形成する工程;
(3)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子のパターンに対して該レーンにおける生体分子のパターンを比較する工程
を包含する、方法。 - 請求項105に記載の方法であって、前記正常な被験体に由来する生体分子のパターンが、以下:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該正常な被験体に由来するサンプルを曝露し、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFから離れるように電場を生成して該レーンにおける生体分子のパターンを形成する工程
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態の診断または予備診断を行うための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該被験体に由来する生体分子を含むサンプルを曝露し、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFから離れるように交流電場を生成する工程;および
(3)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子に対して該レーンにおける生体分子を比較する工程
を包含する、方法。 - 請求項107に記載の方法であって、前記正常な被験体に由来するサンプルが、以下:
(1)IEF/レーンユニットのIEFバッファの内外で方向付けされている交流電場に該正常な被験体に由来する生体分子を含むサンプルを曝露し、そして必要に応じてIEFバッファに亘って泳動バッファを循環する工程;および
(2)該レーンに沿って該IEFから離れるように交流電場を生成する工程;
によって調製される、方法。 - サンプル中の生体分子を等電点電気泳動するための方法であって、該方法は、以下の工程:
請求項73〜78に記載のいずれか1項に従うシステム中の泳動バッファに、該生体分子を含むサンプルを添加して、該IEFバッファまたはセルの内外で交流電場を生成し、そして該泳動バッファを該IEFまたはセルに亘って循環させる工程を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を分離するための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;および
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおける生体分子の位置を決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の量を定量する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおける該生体分子の量を決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、サンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおいて該生体分子が存在するか否かを決定する工程;
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態を診断するかまたは予備診断するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムの泳動バッファに、該疾患状態に罹患してるかまたはこの状態に罹患しやすくなっていることが疑われる被験体に由来する該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子のパターンに対して該レーンにおける生体分子のパターンを比較する工程;
を包含する、方法。 - 請求項114に記載の方法であって、前記正常な被験体に由来するサンプルが、以下:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該正常な被験体に由来する生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;および
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成して、生体分子のパターンを形成する工程;
から調製される、方法。 - 被験体における疾患状態を診断するかまたは予備診断するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該疾患状態に罹患してるかまたはこの状態に罹患しやすくなっていることが疑われる被験体に由来する該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子対して該レーンにおける生体分子を比較する工程;
を包含する、方法。 - 請求項114に記載の方法であって、前記正常な被験体に由来するサンプルが、以下:
(1)請求項73〜78のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該正常な被験体に由来する生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)交流電場を生成する工程;および
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;
によって調製される、方法。 - 前記デバイスが、交流電場の工程の間にIEFバッファまたはセルの亘って泳動バッファを循環させる、請求項110〜117のいずれか1項に記載の方法。
- 前記サンプルがヒト由来である、請求項110〜117のいずれか1項に記載の方法。
- 前記生体分子はアミノ酸を含む、請求項110〜117のいずれか1項に記載の方法。
- 前記レーンがドデシル硫酸ナトリウムおよびポリアクリルアミドゲルを含む、請求項110〜117のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項110〜117のいずれか1項に記載の方法であって、
ドデシル硫酸ナトリウムが、交流電場を生成する工程の後および
前記レーンの長さに沿って前記IEFバッファまたはセルから離れるように交流電場を生成する工程の間またはその前に、
前記泳動バッファに添加される、方法。 - 請求項110〜117のいずれか1項に記載の方法であって、該方法は、質量分析法、キャピラリー電気泳動、および液体クロマトグラフィーからなる群より選択される方法によって、前記生体分子を分析する工程をさらに包含する、方法。
- サンプル中の標的生体分子(「TB」)の存在、非存在、または量を分析するためのTBシステムであって、該システムは、以下:
a.請求項8〜12のいずれか1項に記載のシステム;および
b.複合体でTBに対して結合する標的認識分子(「TRM」);
を含み、ここで、該システムのセルのうちの少なくとも1つの中にあるIEFバッファはTBに結合したTRMを含む複合体の等電点(pI)に等しいpH値を含む、システム。 - サンプル中の標的生体分子(「TB」)の存在、非存在、または量を分析するためのTBシステムであって、該システムは、以下:
a.請求項73〜80のいずれか1項に記載のシステム;および
b.複合体でTBに対して結合する標的認識分子(「TRM」);
を含み、ここで、該システムのセルのうちの少なくとも1つの中にあるIEFバッファはTBに結合したTRMを含む複合体の等電点(pI)に等しいpH値を含む、システム。 - 等電点電気泳動システムのセルにおけるTBに結合したTRMを含む複合体を検出するデバイスをさらに備える、請求項124または125に記載のシステム。
- 前記TRMが抗体である、請求項124または125に記載のシステム。
- 前記TRMが標識されているかまたは検出部分に結合している、請求項124または125に記載のシステム。
- 前記TRMが蛍光発光団で標識されている、請求項124または125に記載のシステム。
- 前記システムが既知量の複数の既知分子をさらに含みそしてIEFバッファのサブセットが該既知分子のpI値に等しいpH値を含む、請求項124または125に記載のシステム。
- 前記システムが被験体の疾患または状態の診断に対して使用される、請求項124または125に記載のシステム。
- 前記IEFのセルがチップの中にある、請求項124または請求項125に記載のシステム。
- TB−TRM複合体を分類する方法であって、IEFバッファの内外で方向付けられている交流電場にTB−TRM複合体を曝露する工程を包含し、ここで、該IEFバッファは、TB−TRM複合体のpI値と同じpH値を含む、方法。
- サンプル中のTBの存在、非存在、または量を分析するための方法であって、該方法は、以下:
a.TBとTRMとが結合することを可能にする条件下で該サンプルをTRMと合わせる工程;および
b.IEFバッファまたはIEFバッファを含むセルの内外の交流電場を生成することによって、泳動バッファを含むチャンバ中の未結合TBからTRMに結合したTBを含む複合体を分離して、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って泳動バッファを循環させる工程:ならびに
c.該IEFバッファ中のTB−TRM複合体の存在、非存在、または量を観察する工程;
を包含し、ここで、該IEFバッファは、TB−TRM複合体のpI値と同じであるpH値を含む、
方法。 - サンプル中のTBの存在、非存在、または量を分析するための方法であって、該方法は、以下:
a.TBとTRMとが結合することを可能にする条件下で該サンプルをTRMとを合わせる工程;および
b.IEF/レーン単位のIEFバッファの内外の交流電場を生成することによって、泳動バッファを含むチャンバ中の未結合TBからTRMに結合したTBを含む複合体を分離して、そして必要に応じて該IEFバッファに亘って該泳動バッファを循環させる工程:
c.該レーンに沿って該IEFバッファから離れるように電場を生成する工程;ならびに
d.該レーン中のTB−TRM複合体の存在、非存在、または量を観察する工程;
を包含し、ここで、該IEFバッファは、TB−TRM複合体のpI値と同じであるpH値を含む、
方法。 - サンプル中のTBの存在、非存在、または量を分析するための方法であって、該方法は、以下:
a.TBとTRMとが結合することを可能にする条件下で該サンプルをTRMと合わせる工程;および
b.請求項124に記載のTBシステムにおいて未結合のTBからTRMに結合したTBを含む複合体を分離する工程であって、そして、必要に応じて、前記IEFバッファに亘って前記泳動バッファを循環させる工程;ならびに
c.該IEFバッファ中のTB−TRM複合体の存在、非存在、または量を観察する工程;
を包含し、ここで、該IEFバッファは、TB−TRM複合体のpI値と同じであるpH値を含む、
方法。 - サンプル中のTBの存在、非存在、または量を分析するための方法であって、該方法は、以下:
a.TBとTRMとが結合することを可能にする条件下で該サンプルをTRMと合わせる工程;および
b.請求項125に記載のIEF/レーンユニットのIEFバッファを使用するTBシステムにおいて未結合のTBからTRMに結合したTBを含む複合体を分離する工程であって、そして、必要に応じて、前記IEFバッファに亘って前記泳動バッファを循環させる工程;ならびに
c.該レーンに沿って該IEFバッファから離れるように電場を生成する工程;
d.該レーン中のTB−TRM複合体の存在、非存在、または量を観察する工程;
を包含する、
方法。 - 前記TRMが検出部分に結合してるかまたは標識されている、請求項134〜137のいずれか1項に記載の方法。
- 前記TRMが蛍光発光団で標識されている抗体である、請求項134〜137のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項110〜117および134〜137のいずれか1項に記載の方法であって、既知量の複数の既知分子が、以下:
(1)該既知分子を工程(a)のサンプルに添加する工程および
(2)該既知分子の各々をセル中で分離および集積されることを可能する工程
によって、較正曲線を作成するのに使用される、方法。 - 動物の疾患または状態の診断を行うために使用される、請求項134〜137のいずれか1項に記載の方法。
- 生物学的事象を観察するために使用される、請求項134〜137のいずれか1項に記載の方法。
- 化学的化合物または生体分子をスクリーニングするために使用される、請求項134〜137のいずれか1項に記載の方法。
- システムであって、以下:
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)0.1pH単位以下のpH範囲を有する、IEFまたはIEFバッファを含むセル;
(c)該IEFバッファへと第1電場方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(d)該IEFまたはセルに亘って該泳動バッファを循環するためのデバイス
を備える、システム。 - システムであって、以下:
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)分離したIEF/レーンユニットを含むマトリクス層であって、該IEF/レーンユニットが、以下:
(i)IEFバッファまたはIEFバッファを含むセル;および
(ii)レーン
を備え、ここで、該IEFバッファまたは該IEFを含むセルが0.1pH単位以下のpH範囲を有する、マトリクス層;
(c)第1の次元において、該IEFバッファへと方向付けられた交流電場を生成するためのデバイス;
(d)該レーンの長さに沿って該IEFまたはセルから離れるように電場を方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(e)IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環させるためのデバイス
を備える、システム。 - システムであって、以下;
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)マトリクス層および第2層を備えるアレイであって、ここで、該マトリクス層は、IEF/レーンユニットおよび生体分子不透過性領域(BIA)を含み、ここで、該IEF/レーンユニットが、以下:
(i)IEFバッファまたはIEFバッファを含むセル;および
(ii)レーン
を備え、ここで、該BIAが該レーンとその長さおよび幅に亘って接触し、
ここで、該第2層が該レーンの長さおよび幅と同じかまたはそれらを超える長さおよび幅であるレーンスクリーニング領域(LSA)を備え、ここで、該LSAはイオンに対して透過性でありかつ生体分子に対して不透過性であり、
ここで、該レーンは、該マトリクス層と該LSAとの間に位置付けられている、
ここで、該IEFバッファまたは該IEFを含むセルが0.1pH単位以下のpH範囲を有する、マトリクス層;
(c)第1の次元において、IEFバッファまたはセルに対して電場を方向付けるためのデバイス;
(d)該レーンの長さに沿って該IEFまたはセルから離れるように電場を方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(e)IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環させるためのデバイス
を備える、システム。 - 前記IEFバッファが0.02pH単位以下のpH範囲を有する、請求項144〜146のいずれか1項に記載のシステム。
- 複数のIEFバッファまたはIEFバッファを含むセルを備える、請求項144〜147のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが互いに分離されている、請求項148に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはセルが0.02pH単位以下のpHステップを有する、請求項148に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルに亘って泳動バッファを循環させるためのデバイスをさらに備える、請求項144〜146のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記第1の次元の電場がAC電圧デバイスまたはDC電圧デバイスから生成される、請求項144〜146のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルがレーンに接触するかまたは該レーンに接続可能である、請求項145〜146のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記第2層が、第2層の面に垂直なパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションがIEFバッファまたはセル上に位置付けられてる、請求項146に記載のシステム。
- 前記第2層が、前記レーンがマトリクス層とLSA層との間に位置付けられるように配置された複数のLSAを備える、請求項146に記載のシステム。
- 前記第2層が、第2層の面に垂直な複数のパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションが複数のIEFバッファまたはセル上に位置付けられてる、請求項155に記載のシステム。
- サンプル中の生体分子を等電点電気泳動するための方法であって、該方法は、以下の工程:
請求項144〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該生体分子を含むサンプルを添加する工程;該IEFバッファまたはセルに対して電場を生成する工程;および必要に応じて、該IEFバッファまたはセルの亘って該泳動バッファを循環する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を分離するための方法であって、以下の工程:
(1)請求項145〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;および
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように電場を生成する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
(1)請求項144または147〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファに対して電場を生成する工程;
(3)該IEFバッファ中に該生体分子が存在するか否かを決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
(1)請求項145〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFに対して電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおける生体分子の位置を決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の量を定量する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項144または147〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該IEFバッファ中の該生体分子の量を決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の量を定量する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項145〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおける該生体分子の量を決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項144または147〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、サンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該IEFバッファ中に該生体分子が存在するか否かを決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項147〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、サンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおいて該生体分子が存在するか否かを決定する工程;
を包含する、方法。 - 被験体において疾患状態を診断するかまたは予備診断するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項144または147〜152のいずれか1項に記載のシステムの泳動バッファに、該疾患状態に罹患してるかまたはこの状態に罹患しやすくなっていることが疑われる被験体に由来する該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子のパターンに対して該レーンにおける生体分子のパターンを比較する工程;
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態を診断するかまたは予備診断するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項147〜152のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該疾患状態に罹患してるかまたはこの状態に罹患しやすくなっていることが疑われる被験体に由来する該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成して、生体分子のパターンを形成する工程;および
(4)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子のパターンに対して該レーンにおける生体分子のパターンを比較する工程;
を包含する、方法。 - システムであって、以下:
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)分離したIEFバッファまたはIEFバッファを含む分離したセル;
(c)IEFバッファへと電場を方向付けるデバイス;ならびに必要に応じて
(d)該IEFまたはセルに亘って該泳動バッファを循環するためのデバイス
を備える、システム。 - システムであって、以下:
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)分離したIEF/レーンユニットを含むマトリクス層であって、該IEF/レーンユニットが、以下:
(i)分離したIEFバッファまたは分離したIEFバッファを含むセル;および
(ii)レーン
を備える、マトリクス層;
(c)第1の次元でIEFバッファへと方向付けられた電場を生成するためのデバイス;
(d)該レーンの長さに沿って該IEFまたはセルから離れるように電場を方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(e)IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環させるためのデバイス
を備える、システム。 - システムであって、以下;
(a)泳動バッファを含むチャンバ;
(b)マトリクス層および第2層を備えるアレイであって、ここで、該マトリクス層は、IEF/レーンユニットおよび生体分子不透過性領域(BIA)を含み、ここで、該IEF/レーンユニットが、以下:
(i)分離したIEFバッファまたはIEFバッファを含む分離したセル;および
(ii)レーン
を備え、ここで、該BIAが該レーンとその長さおよび幅に亘って接触し、
ここで、該第2層が該レーンの長さおよび幅と同じかまたはそれらを超える長さおよび幅であるレーンスクリーニング領域(LSA)を備え、ここで、該LSAはイオンに対して透過性でありかつ生体分子に対して不透過性であり、
ここで、該レーンは、該マトリクス層と該LSAとの間に位置付けられている、
マトリクス層;
(c)第1の次元においてIEFバッファまたはセルに対して電場を方向付けるためのデバイス;
(d)該レーンの長さに沿って該IEFまたはセルから離れるように電場を方向付けるためのデバイス;および必要に応じて
(e)IEFバッファまたはセルに亘って該泳動バッファを循環させるためのデバイス
を備える、システム。 - 0.1pH単位以下または0.02pH単位以下の前記IEFバッファがpH範囲を有している、請求項167〜169のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファまたはIEFバッファを含むセルを含む、請求項167〜170のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記複数のIEFバッファが0.02pH単位以下のpHステップを有する、請求項171に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルに亘って泳動バッファを循環させるためのデバイスをさらに備える、請求項167〜170のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記電場がAC電圧デバイスまたはDC電圧デバイスから生成される、請求項167に記載のシステム。
- 前記第1の次元の電場がAC電圧デバイスまたはDC電圧デバイスから生成される、請求項168〜169のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記IEFバッファまたはセルがレーンに接触するかまたは該レーンに接続可能である、請求項168〜169のいずれか1項に記載のシステム。
- 前記第2層が、第2層の面に垂直なパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションがIEFバッファまたはセル上に位置付けられてる、請求項169に記載のシステム。
- 前記第2層が、前記レーンがマトリクス層とLSA層との間に位置付けられるように配置された複数のLSAを備える、請求項169に記載のシステム。
- 前記第2層が、第2層の面に垂直な複数のパーフォレーションをさらに備え、ここで、該パーフォレーションが複数のIEFバッファまたはセル上に位置付けられてる、請求項169に記載のシステム。
- サンプル中の生体分子を等電点電気泳動するための方法であって、該方法は、以下の工程:
請求項167〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該生体分子を含むサンプルを添加する工程;該IEFバッファへと電場を生成する工程;および必要に応じて、該IEFバッファまたはセルの亘って該泳動バッファを循環する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を分離するための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)請求項168〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)IEFに対して電場を生成する工程;および
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
(1)請求項167または170〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンにおける生体分子の位置を決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子を特徴づけるための方法であって、該方法は以下の工程:
(1)請求項168〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;および
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程
(4)該レーンの中の生体分子の位置を決定する工程
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の量を定量する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項167または170〜173のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;および
(3)該IEFバッファにおける該生体分子の量を決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の量を定量する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項167〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおける該生体分子の量を決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項167または170〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、サンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;および
(3)該IEFバッファにおいて該生体分子が存在するか否かを決定する工程;
を包含する、方法。 - サンプル中の生体分子の存在または非存在を決定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項168〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、サンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成する工程;および
(4)該レーンにおいて該生体分子が存在するか否かを決定する工程;
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態を診断するかまたは予備診断するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項167または170〜174のいずれか1項に記載のシステムの泳動バッファに、該疾患状態に罹患してるかまたはこの状態に罹患しやすくなっていることが疑われる被験体に由来する生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子のパターンに対して該レーンにおける生体分子のパターンを比較する工程;
を包含する、方法。 - 被験体における疾患状態を診断するかまたは予備診断するための方法であって、該方法は、以下の工程:
(1)請求項168〜174のいずれか1項に記載のシステムにおける泳動バッファに、該疾患状態に罹患してるかまたはこの状態に罹患しやすくなっていることが疑われる被験体に由来する該生体分子を含むサンプルを添加する工程;
(2)該IEFバッファへと電場を生成する工程;
(3)該レーンに沿って該IEFバッファまたはセルから離れるように該電場を生成して、生体分子のパターンを形成する工程;および
(4)該疾患を有していないかまたは疾患を有する素因がない正常な被験体に由来するサンプルからの生体分子のパターンに対して該レーンにおける生体分子のパターンを比較する工程;
を包含する、方法。
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