JP2005526169A - 照射硬化性コーティング組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(A)少なくとも500kg/kmolの数平均分子量(Mn)を有するP−(D−(メタ)アクリレート)nに従う化合物、ここで、n=2〜40であり、P=オリゴマー状またはポリマー状骨格であり、Dはウレタン基およびヘテロ環式基を含み、該へテロ環式基は少なくとも2.5デバイのボルツマン平均双極子モーメントを有する、および(B)反応性希釈剤を含む照射硬化性コーティング組成物に関する。ヘテロ環式基は好ましくはオキサゾリドン基である。本発明はさらに、オキサゾリドン基および(メタ)アクリレート基を含む化合物を含む樹脂組成物の製造法に関し、上記方法は、(メタ)アクリレート基を上記化合物に導入する反応工程を含み、上記反応工程は酸化防止剤の存在下で行われる。

Description

本発明は、ウレタン基およびアクリレート基を含む特定の化合物を含む照射硬化性コーティング組成物、上記化合物を製造する方法および上記方法によって得られ得る化合物を含む樹脂組成物に関する。本発明はさらに、上記特定の化合物の群にも関する。
光ファイバーの製造では、ガラスファイバーの保護および強化のためにガラスファイバーの延伸直後に樹脂コーティングが施与される。一般には、2つのコーティングが施与される。すなわち、ガラス表面上に直接コーティングされる可撓性樹脂(低モジュラスおよび低Tg)の軟質一次コーティング層および上記一次コーティング層の上に付与される比較的硬質の樹脂(より高いモジュラスおよびより高いTg)の二次コーティング層である。しばしば、識別の目的で、上記ファイバーは、着色剤(例えば顔料および/または染料)を含む硬化性樹脂であるインクでさらにコーティングされ、または上記二次コーティングが、着色された二次コーティングであり得る(すなわち、着色剤を含む)。
いわゆる光ファイバーリボンを形成するためにいくつかのコーティングされた(および所望によりインクを施与された)光ファイバーを一緒に束にすることができ、例えば、4または8のコーティングされた(および所望によりインクを施与された)光ファイバーが平面内に配置され、そしてバインダーで固定されて矩形断面を有するリボン構造が製造される。いくつかの光ファイバーを結合して光ファイバーリボン構造を製造するための上記バインダーはリボンマトリックス物質と呼ばれる。さらに、いくつかの光ファイバーリボンをさらに結合してマルチコア光ファイバーリボンを製造するための物質は集束(bundling)物質と呼ばれる。
ガラスファイバーの適切な保護および強化を得るために、コーティングとガラスファイバーとの間の良好な付着が必須である。したがって、ガラスファイバーに施与され、そして硬化された後に改善された付着を示すコーティング組成物を開発することが望まれる。
光ファイバーのための(保護または識別目的のための)コーティング物質として使用される硬化性樹脂のために今日要求される別の非常に重要な特性は、なおも完全に硬化されつつ、現在使用されかつますます高まる光ファイバー延伸速度で適用可能であるのに十分高い硬化速度を有することである。現在、光ファイバーおよび光ファイバーアッセンブリの製造において、製造ラインがいかに速く操作され得るかに関する制限の1つが、コーティングおよび/またはバインダーの硬化速度である。したがって、より速い硬化速度を有するコーティングおよび/またはバインダーを開発することが望ましい。さらに、この改善された硬化速度は、硬化されたコーティングの化学的および機械的特性を犠牲にすることなく得られるべきである。
高い硬化速度を有することの他に、コーティングは好ましくは、多くの他の要求、特に、長期にわたっておよび広い温度にわたっても物理的変化が非常に少ない;熱および光に対して許容され得る耐性を有し(したがって、許容可能なエージング特性、例えば低い黄変度を示す)、加水分解、油および化学物質、例えば酸およびアルカリ、に対して許容され得る耐性を有する;比較的少量の水分のみを吸収する;光ファイバーに悪影響を及ぼす水素ガスをほとんど生じない;などの要求も満たすべきである。
照射、例えば紫外線照射に暴露されて硬化する樹脂は、コーティングされたファイバーを高速で製造することを可能にするその速い硬化故に、産業界において好ましい。これらの照射硬化性樹脂組成物の多くにおいて、反応性末端基、例えばアクリレートまたはメタクリレート官能性(以降、「(メタ)アクリレート官能性」という)およびポリマー骨格を有するウレタンオリゴマーが使用される。一般に、これらの組成物は、反応性希釈剤、光開始剤および所望により適する添加剤をさらに含み得る。
本発明の目的は、硬化後に光ガラスファイバーへの非常に良好な付着を示す、光ガラスファイバーのコーティングに適する照射硬化性コーティング組成物を提供することである。
更なる目的は、照射に付されると高い硬化速度を示す照射硬化性コーティング組成物を提供することである。
米国特許第3,979,406号から、オキサゾリドン基、ウレタン基およびアクリレート基を含む化合物群の製造が公知である。それらの化合物に関して、一般的な使用のみが言及されている。
本発明はさらに、
(A)少なくとも500kg/kmolの数平均分子量(Mn)を有するP−(D−アクリレート)nに従う化合物、ここで、n=2〜40であり、P=オリゴマー状またはポリマー状骨格であり、Dはウレタン基およびヘテロ環式基を含み、上記へテロ環式基は少なくとも2.5デバイのボルツマン平均双極子モーメントを有する、および
(B)反応性希釈剤
を含む照射硬化性コーティング組成物を提供する。
本発明は、
(A)オキサゾリドン基、ウレタン基およびアクリレート基を含み、かつ少なくとも500kg/kmolの分子量を有する化合物、および
(B)反応性希釈剤
を含む照射硬化性コーティング組成物を提供する。
本発明はさらに、組成物が、硬化されたときに
(i)線量−モジュラス試験によって測定されるときの約0.17J/cm2未満の硬化速度、または2x104PaのG’に達するために必要な時間としてリアルタイムDMAによって測定されるときの約0.11秒未満の硬化速度、および
(ii)少なくとも約250g/インチの乾燥付着力
を示すような量で照射硬化性オリゴマー、反応性希釈剤および光開始剤を含む照射硬化性コーティング組成物に関する。
オキサゾリドン基、ウレタン基およびアクリレート基を含み、かつ少なくとも500kg/kmolの分子量を有する化合物を、オキサゾリドン基含有化合物という。
驚いたことに、本発明の照射硬化性コーティング組成物は、光ガラスファイバー上にコーティングとして施与されそして硬化されると、公知組成物と比較して非常に良好な付着力を有する。さらに、本発明に従う照射硬化性コーティング組成物は、公知組成物と比較して非常に高い硬化速度を示す。
本発明の組成物は好ましくは、着色されたまたは未着色の光ファイバー単一保護コーティング、一次(または内部一次)コーティング、二次(または外部一次)コーティングまたは関連する光ファイバー保護物質、例えばマトリックスまたは集束物質、としての使用のために設計される。そのような光ファイバーコーティングは、従来の用途と区別するところの、特有の組の無比の性能要件を有する。
さらに、本発明に従う化合物および本発明に従う樹脂組成物は、光メディア接着剤およびラッカーとして、超伝導体コーティングとして、電子機器のための接着剤、シーラントおよび注封用化合物として、レンズおよびレンズ用コーティングとして、またはハードコートとしての使用のために設計され得る。例えば、上記樹脂組成物は、金属層の結合によって改善された付着力を生じるDVD接着剤として使用され得る。
本発明はまた、オキサゾリドン基含有化合物の特定の製造法および新しい群のオキサゾリドン基含有化合物に関する。
本発明に従う照射硬化性コーティング組成物は好ましくは、(A)および(B)の他に、
(C)1以上の光開始剤および/または
(D)1以上の添加剤
を含む。
好ましくは、本発明に従う照射硬化性コーティング組成物は、約0.16J/cm2以下、より好ましくは約0.14J/cm2以下、さらにより好ましくは約0.12J/cm2以下、特に好ましくは約0.10J/cm2以下、最も好ましくは約0.08J/cm2以下の硬化速度(線量−モジュラス試験によって測定)を有する。
好ましくは、本発明に従う照射硬化性コーティング組成物は、約0.10秒以下、より好ましくは約0.09秒以下、さらにより好ましくは約0.08秒以下、特に好ましくは約0.06秒以下の硬化速度(2x104PaのG’に達するために必要な時間としてリアルタイムDMAによって測定)を有する。
好ましくは、本発明に従う照射硬化性コーティング組成物は、少なくとも約300g/インチ、より好ましくは少なくとも約350g/インチ、さらにより好ましくは少なくとも約400g/インチ、特に好ましくは少なくとも約450g/インチの乾燥付着力を有し、最も好ましくは、コーティングのガラスへの付着力が、剥離前にコーティング膜の破壊が生じるほど高い。
(A)ヘテロ環式基含有化合物およびオキサゾリドン基含有化合物
本発明の一実施態様によれば、本発明に従う改善された照射硬化性組成物を得る際の好ましい重要要素は、組成物中のヘテロ環式基含有化合物の存在である。上記へテロ環式基は、少なくとも2.5デバイ、より子好ましくは少なくとも3.0デバイ、さらにより好ましくは少なくとも3.5デバイ、特に好ましくは少なくとも4.0デバイ、最も好ましくは少なくとも4.5デバイのボルツマン平均双極子モーメントを有する。
高い双極子モーメントを有しかつ本発明の範囲に入るヘテロ環式基の例は、5または6員環のホスフェート、5または6員環のホスファイト、4員環のラクトン、5員環のラクトン、6員環のラクトン、5員環のカーボネート、6員環のカーボネート、5員環のスルフェート、6員環のスルフェート、5員環のスルホキシド、6員環のスルホキシド、6員環のアミド、5員環のウレタン、6員環のウレタン、7員環のウレタン、5員環のウレア、6員環のウレア、および7員環のウレアから成る群から選択される官能基を有する成分である。特に好ましくは、分子中のウレタン基、および5員環ホスフェート、6員環ホスフェート、5員環ホスファイト、6員環ホスファイト、4員環ラクトン、5員環ラクトン、6員環ラクトン、5員環カーボネート、6員環カーボネート、5員環スルフェート、6員環スルフェート、5員環スルホキシド、6員環スルホキシド、5員環アミド、6員環アミド、7員環アミド、5員環ウレタン、6員環ウレタン、7員環ウレタン、5員環ウレア、6員環ウレア、7員環ウレア基を有する成分である。
また、非常に反応性でありかつ好ましい成分は、分子中のカーボネート官能性および、5員環ホスフェート、6員環ホスフェート、5員環ホスファイト、6員環ホスファイト、4員環ラクトン、5員環ラクトン、6員環ラクトン、5員環カーボネート、6員環カーボネート、5員環スルフェートまたはスルファイト、6員環スルフェートまたはスルファイト、5員環スルファイト、6員環スルファイト、5員環スルホキシド、6員環スルホキシド、5員環アミド、5員環イミド、6員環アミド、7員環アミド、5員環イミド、6員環イミド、5員環チオイミド、6員環チオイミド、5員環ウレタン、6員環ウレタン、7員環ウレタン、5員環ウレア、6員環ウレアおよび7員環ウレア基から成るリストから選択される官能性の両方を有する成分である。
本発明に従う好ましい組成物は、上記へテロ環式基がオキサゾリドン基含有化合物であるところの照射硬化性コーティング組成物である。
本発明に従う非常に適する組成物は、オキサゾリドン基、ウレタン基および(メタ)アクリレート基を含む化合物が式Iに従う化合物または式IIに従う化合物であるところの照射硬化性コーティング組成物である。
Figure 2005526169

ここで、Pはオキサゾリドンの4または5位に連結したオリゴマー状またはポリマー状骨格であり、
n=2〜40であり、
R=H、C1〜C5アルキルであり、
1=C1〜C30アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールであり、
2=C1〜C12アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシアルキル、アルコキシアリールである。
Figure 2005526169

ここで、P=オリゴマー状またはポリマー状骨格であり、
n=2〜40であり、
R=H、C1〜C5アルキルであり、
1=C1〜C30アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールであり、
2=C1〜C12アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシアルキル、アルコキシアリールであり、オキサゾリドンの4または5位に連結している。
好ましくは、n=2〜10、より好ましくはn=2である。好ましくはR=HまたはCH3である。好ましくはR1がC2〜C20アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアリールアルキルであり、より好ましくはR1がシクロアルキルであり、最も好ましくはR1がシクロヘキシルである。さらに好ましい実施態様では、R1が(1)に従う。
Figure 2005526169
好ましくは、R2=メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、ブチル、エトキシエチルである。さらに一層好ましい実施態様では、R1が(1)に従い、R2がエチルである。なぜならば、この化合物を含む組成物は優れた加工性を有するからである。
適するポリマーおよびオリゴマーPは、例えば、付加反応または縮合反応によって得られるポリマーおよびオリゴマーである。
本明細書において用語「オリゴマー」および「ポリマー」が使用されるが、オリゴマーとポリマーとの間に明確な区別は存在しない。オリゴマーは、分子量範囲の低い側にある傾向があり、ポリマーは、分子量範囲の高い側にある傾向がある。以降、用語「オリゴマー」および「ポリマー」はなおも交換可能に使用される。
ポリマーおよびオリゴマーは例えば、線状、分岐状であり得、櫛型、星型またははしご状の構造を有し得る。また、デンドリマーおよび超分岐ポリマーも有用である。
適する付加ポリマーおよびオリゴマーPは、モノマー、例えば(メタ)アクリレート、アクリルアミド、スチレン、エチレン、プロピレン、マレイン酸、シアノアクリレート、ビニルアセテート、ビニルエーテル、ビニルクロライド、ビニルシランおよびそれらの混合物などから誘導されるポリマーおよびオリゴマーを包含する。
適する縮合ポリマーおよびオリゴマーPは、例えば、ポリエステル、ポリラクトン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリエステルエーテル、ポリウレタンおよびポリウレタン−ウレアを包含する。
適する線状ポリマーおよびオリゴマーPは、例えば、ジオールから誘導されるポリエーテル、ポリエチレン、ポリ−MMA、ジオールおよび二官能性酸および/またはモノヒドロキシ酸から誘導されるポリエステルを包含する。
適する分岐状ポリマーおよびオリゴマーPは、例えば、少なくとも1の三官能性アルコール単位を含むポリエーテル、少なくとも1のトリまたはテトラ官能性アルコール単位および/または1のトリ/テトラ官能性酸単位を含むポリエステルを包含する。
適するデンドリマーは、例えば、欧州特許出願公開第575596号、欧州特許出願公開第707611号、欧州特許出願公開第741756号、欧州特許出願公開第672703号、Angew, Chem. Int. Ed. Eng. 1994, 33, 2413、Angew, Chem. Int. Ed. Eng. 1990, 29, 138、Angew, Chem. Int. Ed. Eng. 1993, 32, 1308、およびAngew, Chem. Int. Ed. Eng. 1992, 31, 1200に開示されている。
適する超分岐ポリマーは、例えば、β−ヒドロキシアルキルアミド基を含みかつ≧800g/モルの重量平均分子量を有する縮合ポリマーを包含する。
式Iに従う化合物の場合、Pは好ましくは、エポキシ官能性、より好ましくはグリシジル官能性のポリマーまたはオリゴマーから誘導される。エポキシ官能性ポリマーまたはオリゴマーは、例えば、付加ポリマーまたはオリゴマーの残りの不飽和をエポキシ化することによって得られ得る。
グリシジル官能性ポリマーまたはオリゴマーの例は、ポリテトラヒドロフラン(THF)ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、エトキシル化ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびプロポキシル化ビスフェノールAジグリシジルエーテルである。
好ましくは、グリシジル官能性ポリマーおよびオリゴマーは、ポリオールから誘導される。
式IIに従う化合物の場合、Pは好ましくは、ポリオールから直接誘導される。
適切なポリオールの例は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、アクリルポリオール、および他のポリオールである。これらのポリオールは、単独でまたは2以上の組み合わせで使用され得る。これらのポリオールにおける構造単位の重合の仕方は特に限定されない。ランダム重合、ブロック重合またはグラフト重合のいずれも許容され得る。
ポリエーテルポリオールの例として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール−エチレングリコールコポリマー、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール、および2以上のイオン重合可能な環式化合物の開環共重合によって得られるポリエーテルジオールが挙げられる。イオン重合可能な環式化合物の例としては、環式エーテル、例えばエチレンオキシド、イソブテンオキシド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルおよびグリシジルベンゾエートが挙げられる。2以上のイオン重合可能な環式化合物の組み合わせの特定の例は、二元コポリマーを製造するための組み合わせ、例えばテトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、およびテトラヒドロフランとエチレンオキシド;および三元コポリマーを製造するための組み合わせ、例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランおよびテチレンオキシドの組み合わせ、テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシドおよびエチレンオキシドの組み合わせなどを包含する。これらのイオン重合可能な環式化合物の開環コポリマーは、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーであり得る。
これらのポリエーテルポリオールには、例えばPTMG1000、PTMG2000(Mitsubishi Chemical Corp.製)、PEG#1000(Nippon Oil and Fats Co., Ltd.製)、PTG650(SN)、PTG1000(SN)、PTG2000(SN)PTG3000、PTGL1000、PTGL2000(Hodogaya Chemical Co., Ltd.製)、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG1500、PEG2000、PEG4000、PEG6000(Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.製)およびPluronics(BASF製)の商標で市販されている製品が包含される。
ポリエステルポリオールの例として、多価アルコールおよび多塩基酸を反応させて得られるポリエステルジオールが挙げられる。多価アルコールの例として、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオールなどが挙げられ得る。多塩基酸の例として、フタル酸、二量体酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられ得る。
これらのポリエステルポリオール化合物は、MPD/IPA500、MPD/IPA1000、MPD/IPA2000、MPD/TPA500、MPD/TPA1000、MPD/TPA2000、Kurapol A-1010、A-2010、PNA−2000、PNOA−1010およびPNOA−2010(Kuraray Co., Ltd,製)などの商標で市販されている。
ポリカーボネートポリオールの例として、ポリテトラヒドロフランのポリカーボネート、ポリ(ヘキサンジオールカーボネート)、ポリ(ノナンジオールカーボネート)、ポリ(3−メチルー1,5−ペンタメチレンカーボネート)などが挙げられ得る。
これらのポリカーボネートポリオールの市販製品として、DN−980、DN−981(Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd.製)、Priplast 3196、3190、2033(Unichema製)、PNOC−2000、PNOC−1000(Kuraray Co., Ltd,製)、PLACCEL CD220、CD210、CD208、CD205(Daicel Chemical Industries, Ltd.製)、PC−THF−CD(BASF製)などが挙げられ得る。
0℃以上の融点を有するポリカプロラクトンポリオールの例として、ε−カプロラクタムおよびジオール化合物の反応によって得られるポリカプロラクトンジオールが挙げられる。ここで、ジオール化合物の例として、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオールなどが挙げられる。
これらのポリカプロラクトンポリオールの市販製品は、PLACCEL 240、230、230ST、220、220ST、220NP1、212、210、220N、210N、L230AL、L220AL、L220PL、L220PM、L212AL(以上、Daicel Chemical Industries, Ltd.製)、Rauccarb 107(Enichem製)などを包含する。
他のポリオールの例として、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレンビスフェノールFエーテル、ポリオキシプロピレンビスフェノールFエーテルなどが挙げられ得る。
これらの他のポリオールとして、分子中にアルキレンオキシド構造を有するもの、特にポリエーテルポリオールが好ましい。特に、ポリテトラメチレングリコールを含むポリオールおよびブチレンオキシドおよびエチレンオキシドのコポリマーグリコールが特に好ましい。
これらのポリオールのヒドロキシル価から誘導される低下された数平均分子量は通常、約50〜約15,000、好ましくは約1,000〜約8,000である。
オキサゾリドン基含有化合物のために使用されるポリイソシアネートの例として、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナト−エチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は、単独でまたは2以上の組み合わせで使用され得る。好ましいポリイソシアネートは、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)および水素化ジフェニルメタンジイソシアネートである。これらのイソシアネートは、非常に良好な加工性を有する組成物を生じる。
オリゴマー中に使用されるヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの例は、(メタ)アクリル酸およびエポキシから誘導される(メタ)アクリレートおよびアルキレンオキシドを含む(メタ)アクリレートを包含し、特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、および2−ヒドロキシ−3−オキシフェニル(メタ)アクリレートである。アクリレート官能基の方がメタクリレートよりも好ましい。更なる例は米国特許第3,979,406号に示されており、これは、引用することによって本明細書に組み入れられる。
式IIに従う化合物の場合、ヒドロキシ(メタ)アクリレートのヒドロキシル基をエポシキ化することによって、ヒドロキシ(メタ)アクリレートをエポキシ(メタ)アクリレートに変形することができる。
また、Pは、Pの2以上のブロックを含むP’であり得る。ブロックは同じでも異なっていてもよい。
本発明の組成物に使用されるヘテロ環式基(好ましくは、オキサゾリドン)含有化合物の数平均分子量は好ましくは、約800〜約20,000、より好ましくは1,200〜12,000、より好ましくは約2,200〜約8,000の範囲である。一次コーティングに関して特に好ましくは、2,200〜5,500、より好ましくは2,500〜4,500、さらにより好ましくは2,700〜4,000の範囲の数平均分子量を有するヘテロ環式基(好ましくはオキサゾリドン)含有化合物またはオリゴマーである。
ヘテロ環式基(好ましくはオキサゾリドン)含有化合物は、(A)および(B)の合計量のコーティング組成物の総重量に対して、約10〜約95重量%、好ましくは約20〜約80重量%の量で適切に使用される。組成物が光ファイバーのためのコーティング物質として使用されるとき、優れたコーティング性ならびに硬化されたコーティングの優れた可撓性および長期信頼性を確実にするために、約20〜約80重量%、より好ましくは約30〜約70重量%の範囲が特に好ましい。
また、本発明に従う組成物は、ヘテロ環式基(好ましくはオキサゾリドン)含有化合物(A)の他に、オリゴマー(E)を含むことができ、上記オリゴマー(E)は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または別のオリゴマー、例えばポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリアミド(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシロキサンポリマー、(メタ)アクリル酸を反応させて得られる反応性ポリマー、およびグリシジルメタクリレートおよび他の重合可能なモノマーのコポリマーなどから選択される。特に好ましくは、ビスフェノールAに基づく(メタ)アクリレートオリゴマー、例えばアルコキシル化ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレートおよびジグリシジルビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレートである。本発明に従う照射硬化性コーティング組成物に関して、好ましくは、成分(A)/(E)の比が少なくとも1、より好ましくは少なくとも2、さらにより好ましくは少なくとも8である。
上記成分のほかに、液状の硬化性樹脂組成物の特性が悪影響を受けない程度に本発明の硬化性コーティング組成物に更なる硬化性オリゴマーまたはポリマー(E)が添加され得る。
好ましいオリゴマー(E)は、ポリエーテルに基づく(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、アルキド(メタ)アクリレートオリゴマーおよびアクリル化されたアクリルオリゴマーである。より好ましくは、それらのウレタン含有オリゴマーである。さらにより好ましくは、ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーおよび上記ポリオールのブレンドを使用するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであり、特に好ましくは、脂肪族ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーである。用語「脂肪族」は、使用される、全体として脂肪族のポリイソシアネートを意味する。しかし、ウレタンを含まない(メタ)アクリレートオリゴマー、例えばウレタンを含まない(メタ)アクリル化アクリルオリゴマー、ウレタンを含まないポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーおよびウレタンを含まないアルキド(メタ)アクリレートオリゴマーも好ましい。
本発明はまた、オキサゾリドン基含有化合物の好ましい製造法および上記化合物を含む樹脂組成物の好ましい製造法にも関する。
式IIに従う化合物の製造法は、米国特許第3,979,406号明細書から公知である。しかし、米国特許第3,979,406号明細書に開示された方法によって得られる樹脂組成物は、粘度が非常に高いという欠点を示す。したがって、上記樹脂組成物は、本発明に従う硬化性コーティング組成物の製造にはあまり適しない。
本発明に従う方法では、オキサゾリドン基含有化合物中に(メタ)アクリレート基を導入する反応工程が酸化防止剤の存在下で行われる。
こうして、より低い粘度を有する樹脂組成物が得られ、その結果、上記組成物は本発明に従う組成物の製造に非常に適する。
好ましくは、本発明に従う方法は、オキサゾリドン基および(メタ)アクリレート基を含む化合物を含む樹脂組成物を製造する方法であり、より好ましくは、上記化合物がさらにウレタン基を含む。
本発明の方法に従って製造されるオキサゾリドン基含有化合物は好ましくは、約10以下、より好ましくは約8以下、さらにより好ましくは約5以下、最も好ましくは約3.5以下のポリ分散性Dを有する。ポリ分散性Dは、比Mw/Mn(Mwは重量平均分子量であり、Mnは数平均分子量である)によって特徴付けられる。
本発明の方法に従って製造されるオキサゾリドン含有化合物を含む樹脂組成物のゲル画分は、好ましくは約5%以下、より好ましくは約4%以下、特に好ましくは約3%以下である。ゲル画分は、樹脂組成物の非溶解性のゲル化した画分を濾去し、上記画分を秤量することによって測定される。
本発明に従う方法は、式Iまたは式IIに従うオキサゾリドン含有化合物または式IIIに従うオキサゾリドン(メタ)アクリレート二官能性モノマーを含む樹脂組成物の製造に特に適する。
Figure 2005526169

ここで、R=H、C1〜C=アルキルであり、
1=C1〜C30アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールであり、
2=C1〜C12アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシアルキル、アルコキシアリールであり、オキサゾリドンの4または5位に連結している。
適する酸化防止剤は、例えば、金属ベースの、アミンベースの、ホスフィンベースの、スルフィドベースのまたはフェノールベースのものであり得る。
金属ベースの酸化防止剤の例は、例えば、ジアルキルチオカルバミン酸亜鉛、ジアルキルチオカルバミン酸ニッケル、亜鉛−2−メルカプトトルイミダゾールである。アミンベースの酸化防止剤の例は、例えば、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、ジオクチルジフェニルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ナフチルフェニルアミンである。
ホスフィンベースの酸化防止剤の例は、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジ−イソオクチルホスファイト、ジ−イソデシルフェニルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ジプロピレングリコール)ホスファイト、ジフェニルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトである。
スルフィドベースの酸化防止剤の例は、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジオクタデシルジスルフィドである。
フェノールベースの酸化防止剤の例は、例えば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、2,6−ジブチルヒドロギノン、ジアミルヒドロキノン、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルシクロオキシフェノール、ジエチル−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシべンジルホスフェート、没食子酸プロピル、4−メチル−2,6−ビス(2−フェニルエテニル)フェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ビスフェノールAである。
好ましくは、フェノール性酸化防止剤である。好ましいフェノール性酸化防止剤は、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエンおよび2,6−ジブチルヒドロキノンを包含する。
酸化防止剤は例えば、500〜10,000ppmの量、好ましくは800〜2000ppmの量で使用される。
本発明に従うさらに一層改善された方法は、オキサゾリドン基含有化合物に(メタ)アクリレート基を導入する反応工程の間に酸素または酸素含有気体混合物、好ましくは空気、が反応混合物に導かれ、ついには反応混合物中に入れられるならば得られる。こうして、得られる樹脂組成物は、本発明に従う組成物の製造にさらに一層適する。
好ましくは、乾燥酸素または乾燥酸素含有気体混合物が使用される。好ましくは、上記酸素または気体混合物が0.1重量%未満、より好ましくは0.03重量%未満、さらにより好ましくは0.01重量%の水を含む。
使用される酸素の量は好ましくは、酸化防止剤と少なくとも同じ量の酸素が反応混合物中に溶解される量である(モルに基づく)。
本発明に従うオキサゾリドン基含有化合物の製造法において、その後の反応工程は、好ましくは、最後の反応工程中に(メタ)アクリレート基が上記化合物に導入されるような順序で行われる。こうして、得られるコーティング組成物は、本発明に従う組成物の製造にさらに一層適する。
式Iに従う化合物は好ましくは、最初にポリオールをエポキシ基形成性化合物、例えばエピクロロヒドリン、と反応させることによって製造される。こうして、グリシジル官能性ポリオールが形成される。その後、こうして得られた化合物を、オキサゾリドン形成用触媒の存在下でジイソシアネートと反応させる。最後に、こうして得られた、遊離イソシアネート基を含む化合物を、ウレタン形成用触媒の存在下でヒドロキシ(メタ)アクリレートと反応させる。個々の工程を行う方法は当業者に公知である。
式IIの化合物は、好ましくは、最初の工程でポリオールをジイソシアネートとウレタン形成用触媒の存在下で反応させ、第2の工程で、こうして得られた化合物をエポキシ官能性(メタ)アクリレート、好ましくはグリシジル官能性(メタ)アクリレートとオキサゾリドン形成用触媒の存在下で反応させることによって製造される。
式IIIの化合物は、好ましくは、ジイソシアネートをエポキシ官能性(メタ)アクリレート、好ましくはグリシジル官能性(メタ)アクリレートとオキサゾリドン形成用触媒の存在下で反応させることによって製造される。
オキサゾリドン形成用触媒の例は、3級アミン、例えばジメチルベンジルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、ピリジン、キノリン、イミダゾール、またはルイス酸、例えば4級アンモニウム塩、例えば臭化テトラメチルアンモニウムまたはヨウ化テトラエチルアンモニウム、4級ホスホニウム塩、例えば臭化テトラブチルホスホニウムである。好ましくは、金属ベースのルイス酸、例えば4級アンチモン塩、例えば二ヨウ化トリブチルアンチモン、臭化テトラエチルアンチモン、金属アルコキシレート、例えばリチウムブトキシド、ナトリウムブトキシド、マグネシウムフェノキシドまたはアルミニウムフェノキシド、アルカリ、アルカリ性金属および周期律表の第3族金属のハライド、例えば塩化リチウム、臭化リチウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化アルミニウムまたは塩化亜鉛、スズ塩および複合体、例えばトリアルキルスズハライド、塩化スズ、スズオクトエート、ジオクチルスズオキシド、DBTDLまたはオルガノルキルまたはオルガノアルコキシレート、例えばジエチル亜鉛トリメチルアルミナまたは亜鉛ジカルボキシレートおよびそれらの混合物が使用される。最も好ましくは、リチウムベースのルイス酸が使用される。
より好ましい実施態様に従うと、ルイス酸は、ルイス塩基、例えばホスフィン、ホスフィンオキシドおよびホスフェート、例えばトリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシド、トリス(ジメチルアミノ)ホスフィンオキシドまたはトリス(2−エチルヘキシル)ホスフィンオキシド、トリエチルホスフェートと組み合わされる。ルイス塩基として、3級アミンも適用され得る。ルイス塩基およびルイス酸は、夫々、ルイス塩基およびルイス酸の混合物であり得る。
反応は、例えば、100〜150℃の温度で1気圧の圧力で行われる。好ましくは、反応中に溶媒は使用されない。
好ましくは、オキサゾリドン基を形成する反応工程が、酸化防止剤の存在下で行われる。こうして、高い透明性を有するコーティング組成物が得られる。酸化防止剤の例は、上記に示されている。この反応工程で好ましいのは、ホスフィン酸化防止剤である。
ウレタン基を形成する反応工程では、ウレタン形成用触媒、例えば銅ナフテネート、コバルトナフテネート、亜鉛ナフテネート、ジ−n−ブチルスズジラウレート、トリエチルアミンおよびトリエチレンジアミン−2−メチルトリエチレンアミン、が反応体の合計量の約0.01〜約1重量%の量で通常使用される。上記反応は、約10〜約90℃の温度で、好ましくは約30〜約80℃の温度で行われる。
本発明は、本発明に従う方法によって得られ得る樹脂組成物にも関する。
本発明は、式Iに従う化合物にも関する。
式Iに従う化合物は、組成物の加工性が、その好ましい低粘度故に非常に良好であり、一方、組成物の更なる良好な特性が維持されるので、本発明に従う組成物での使用に非常に有利であることが分かった。
(B)反応性希釈剤
適する反応性希釈剤を以下に説明する。
重合可能なビニルモノマー、例えば1の重合可能なビニル基を分子中に含む重合可能な単官能性ビニルモノマーおよび2以上の重合可能なビニル基を分子中に含む重合可能な多官能性ビニルモノマー、が本発明の液状硬化性樹脂組成物に添加され得る。
重合可能な単官能性ビニルモノマーの特定の例として、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾールおよびビニルピリジンなどのビニルモノマー;脂環式構造を含む(メタ)アクリレート、例えばイソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびシクロヘキシル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、下記式(2)によって示されるアクリレートモノマーが挙げられる。
Figure 2005526169

ここで、R7は水素原子またはメチル基であり、R8は2〜6、好ましくは2〜4の炭素原子を有するアルキレン基であり、R9は水素原子または1〜12の炭素原子を含む有機基または芳香族環であり、rは0〜12、好ましくは1〜8の整数である。
重合可能な多官能性ビニルモノマーの例としては、以下の(メタ)アクリレート化合物:トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドのビスフェノールAへの付加化合物であるジオールのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドの水素化ビスフェノールAへの付加化合物であるジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルへの(メタ)アクリレートの付加によって得られるエポキシ(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンビスフェノールAのジアクリレート、およびトリエチレングリコールジビニルエーテルが挙げられる。
好ましい反応性希釈剤は、アルコキシル化アルキル置換されたフェノール(メタ)アクリレート、例えばエトキシル化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ビニルモノマー、例えばビニルカプロラクタム、イソデシル(メタ)アクリレート、およびアルコキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、例えばエトキシル化ビスフェノールAジアクリレートである。
(C)光開始剤
本発明の液状硬化性樹脂組成物は照射によって硬化され得、そして好ましくは1以上の光重合開始剤が使用される。さらに、必要に応じて光増感剤または相乗剤が添加され得る。光重合開始剤の例として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンスアルデヒド、フルオレン、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンソフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドなどが挙げられる。これらの光重合開始剤の混合物も使用され得る。
光重合開始剤の市販製品の例は、IRGACURE184、369、651、500、907、1700、1750、1850、819、CG24−61、Darocur 1116、1173(Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd.製)、Lucirin LR8728(BASF製)、Ebecryl P36(UCB製)などを包含する。
光増感剤または相乗剤の例としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、メチル4−ジメチルアミノベンゾエート、エチル4−ジメチルアミノベンゾエート、イソアミル4−ジメチルアミノベンゾエートなどが挙げられる。光増感剤の市販製品として、例えば、Ebecryl P102、103、104および105(UCB製)が挙げられる。相乗剤の混合物の使用も可能である。
ここで使用される重合開始剤の量は、好ましくは、樹脂組成物の成分の合計量の0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜7重量%である。
上記成分のほかに、他の硬化性オリゴマーまたはポリマーが、本発明の液状硬化性樹脂組成物に、液状硬化性樹脂組成物の特性が悪影響を受けない程度に添加され得る。
(D)添加剤
光ファイバーにおける透過損失を引き起こす水素ガスの発生を防止するために、アミン化合物が本発明の液状硬化性樹脂組成物に添加され得る。ここで使用され得るアミンの例としては、ジアリルアミン、ジイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルヘキシルアミンなどが挙げられ得る。
上記成分のほかに、種々の添加剤、例えば酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、シランカップリン剤、コーティング表面改善剤、熱重合抑制剤、均染剤、界面活性剤、着色剤、保存剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、エージング防止剤、および湿潤性改善剤が、必要に応じて本発明の液状硬化性樹脂組成物中に使用され得る。
シランカップリング剤の例は、アミノプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、およびメタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを包含し、市販製品として、例えばSH6062、SH6030(Toray-Dow Corning Silicone Co., Ltd.製)およびKBE903、KBE603、KBE403(Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.製)を包含する。
照射硬化性組成物に関する記載は、着色された組成物、すなわち、着色された単一の、着色された一次のまたは二次(外部一次)の組成物、インク組成物、または着色されたマトリックスもしくは集束物質、にも当てはまり得る。着色剤は顔料または染料であり得る。顔料は、顔料を含んで着色された光ファイバーコーティングでの使用に適する任意の顔料であり得る。好ましくは、顔料は小さい粒子の形状でありかつUV照射に耐え得る。
顔料は、例えばUllmans Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第5版、Vol.A22, VCH Publishers (1993), 第154-155頁に開示されている慣用のまたは有機の顔料であり得、上記文献の完全な開示は、引用することにより本明細書に完全に組み入れられる。顔料は、例えば組成物が着色された二次の、インクコーティングまたはマトリックス物質であるかどうかに基づいて選択され得る。インクコーティングは典型的には、より多くの顔料を含む。
適する着色剤の一般的な組は、中でも、無機白色顔料;黒色顔料;酸化鉄;クロムオキサイドグリーン;紺青およびクロムグリーン;紫色顔料;ウルトラマリン顔料;青、緑、黄および褐色の金属の組み合わせ;クロム酸鉛およびモリブデン酸鉛;カドミウム顔料;チタン顔料;パール顔料;金属顔料;モノアゾ顔料、ジアゾ顔料;ジアゾ縮合顔料;キナクリドン顔料;ジオキサジンバイオレット顔料;建染染料系顔料;ペリレン系顔料;チオインジゴ系顔料;フタロシアニン顔料;およびテトラクロロインドリノン;アゾ染料;アンスラキノン染料;キサンテン染料;およびアジン染料を包含する。蛍光顔料も使用され得る。
好ましくは、顔料は、約1μm以下の平均粒度を有する。市販顔料の粒度は、必要ならば挽くことによって低下され得る。顔料は好ましくは、約1〜約10重量%、より好ましくは約3〜約8重量%の量で存在する。
十分に色安定であるならば、顔料の代わりに染料を使用することもできる。反応性染料が特に好ましい。適する染料は、ポリメチン染料、ジおよびトリアリールメチン染料、ジアリールメチン染料のアザ類似物、アザ(18)アヌレン(または天然染料)、ニトロおよびニトロソ染料、アザ染料、アンスラキノン染料および硫化染料を包含する。これらの染料は従来周知である。
これら全ての添加剤は、特定の適用、例えば光フィアバーコーティングにおいて使用されるときに添加剤に関して通常である量で、本発明に従う組成物に添加され得る。
物理的特徴
本発明の液状硬化性樹脂組成物の粘度は通常、約200〜約20,000cP、好ましくは約2,000〜約15,000の範囲にある。
本発明の照射硬化性組成物は、単一コーティング、一次コーティング、二次コーティング、マトリックス物質または集束物質(それらはいずれも着色されていてもいなくてもよい)として、またはインクとして使用されるように調製され得る。特に、本発明の照射硬化性組成物は、硬化後の組成物が0.1MPaと低いおよび2,000MPa以上と高いモジュラスを有するように調製され得る。より低い範囲のモジュラス、例えば0.1〜10MPa、好ましくは0.1〜5MPa、より好ましくは0.5〜3MPa未満のモジュラスを有する組成物は典型的には、ファイバーオプティックスのための一次コーティングに適する。これに対して、二次コーティング、インクおよびマトリックス物質に適する組成物は一般に、50MPaより高いモジュラスを有し、二次コーティングは特に100より高く1,000MPaまでのモジュラスを有する傾向にあり、マトリックス物質は、軟質マトリックス物質に関しては約50MPa〜約200MPaであり、硬質マトリックス物質に関しては200〜約1500MPaである傾向にある。本発明の照射硬化性組成物は、硬化後の組成物が−70℃〜30℃のTgを有するように調製され得る。
動的機械的分析(DMA)によって決定されるピークtanδとして測定されるガラス転移温度(Tg)は、適用の詳細に依存して最適化され得る。ガラス転移温度は、一次コーティングとしての使用のために調製される組成物に関しては10℃〜−70℃以下、より好ましくは0℃より低くあり得、二次コーティング、インクおよびマトリックス物質としての使用のために設計される組成物に関しては10℃〜120℃以上、より好ましくは30°より上であり得る。
これらの物質の伸びおよび引張強度も、特定用途のための設計基準に依存して最適化され得る。光ファイバー上の内部一次コーティングとして使用するために調製された照射硬化性組成物から形成される硬化されたコーティングの場合、破断伸びは典型的には65%より大きく、好ましくは80%より大きく、より好ましくは少なくとも110%であり、より好ましくは少なくとも150%であるが、典型的には400%以下である。外部一次コーティング、インクおよびマトリックス物質のために調製されるコーティングの場合、破断伸びは典型的には6%〜100%であり、好ましくは10%より高い。
本発明を、実施例によってさらに説明するが、本発明はそれに限定されない。
分析法の説明
実施例および比較例において調製された化合物を以下によって分析した。
赤外線スペクトル分析機(Bruker(商標)ISS55);
NMR(Bruker 400MHz、スペクトルは重水素クロロホルム中で記録され、13CNMRは、オキサゾリドン、ウレタンおよび(メタ)アクリレートのカルボニルのカルボニルシグナルを定量的に積分するために120秒の緩和時間を伴って記録された。);
GPC(Waters 2410 屈折率検出器を有するWaters Alliance 2690分離モジュール、較正:SEC LT4 20011010、溶出剤:THF Biosolve、HPLC等級、流量:1.0ml/分、カラム:ガードカラム(5μm)およびプレカラムフィルターを有する1*PL Gel Mixed C、温度:30℃(カラムおよび検出器)、ポリスチレン標準に対する)
試験法および計算法の説明
実施例および比較例で調製された照射硬化性組成物を下記試験法によって試験した。
硬化速度を決定する方法
1.線量対モジュラス測定値による硬化速度の決定
この方法では、線量対モジュラス曲線を得るために、種々の線量での照射硬化性コーティング組成物の引張りモジュラスが決定される。硬化速度は、最終モジュラス値の95%が達成されるときの線量として定義される。
試験される照射硬化性コーティング組成物の各々に関して、一連の線量(J/cm2)、すなわち0.2、0.3、0.5、0.75、1.0および2.0J/cm2の各々で1ドローダウン(硬化された膜)が調製される。
各ドローダウンの中央部分から5つの試験試料を切り取ることによって各ドローダウンのための試験試料を作製する。試験される各試料の面積の中央で膜厚を1回測定する。各試料のモジュラスを第1のドローダウンから測定する。応力−歪み曲線を2.5%伸びを超えて測定する。この測定を線量−モジュラス曲線の各ドローダウンに関して繰り返す。次いで、各ドローダウンに関して平均モジュラスを決定する。
非直線方程式(3)を適合させるためにモジュラス対線量データの最少二乗法を行う。
Figure 2005526169
モジュラス値を散乱プロットとしておよび方程式を線としてプロットすることにより、線量−モジュラス曲線を作る。ありうるときはいつでも、各モジュラス値の標準偏差を表す誤差バーが含まれる。コーティングの硬化速度は、「最終セカントモジュラスの95%が達成されるときの線量」として定義される。
2.リアルタイムDMA(「RTDMA」)による硬化速度の決定
基本的器具はUV硬化アタッチメントを備えたStressTech レオメーターである。UVアタッチメントの主な特徴は、通常の下方金属板が石英板で置き換えられ、UV光が下からサンプルに透過されるのを可能にするということである。
UV源は、鉄がドープされたランプを有するBluepoint 2(Dr. Honle Company製)である。石英ファイバーでできた可撓性の光ガイドが光をランプからサンプルの下の位置へ導き、その結果、光がサンプルの底部に直接向けられ得る。
サンプルの寸法は、8mm直径の上刃物(upper tool)によって決定されるとき、8mm直径x0.1mm厚さであり、器具のギャップ設定は0.1mmである。
サンプル位置でのUV強度の最良の見積もりは、IL1445放射計(International Light Co製)によって測定されるとき、105ミリワット/cm2である。検出器のスペクトル感度はIL390Bと実質的に同じである。この強度は、9.5秒で約1J/cm2に対応する。サンプルが入れられ、ギャップが設定された後、オーブンのドアが閉められそして窒素ガスが15分間オーブン中に流され、そしてサンプルが硬化される。測定は23℃で行われる。
測定が開始されるとき(0秒)、ギャップ中の液状サンプルに10Hzの振動が適用される。データ収集が1秒で開始する。測定に入って2秒で、Bluepoint 2のシャッターを開けるためのリレー信号がソフトウェアによって送られる。
リレーコンビネーションは、ソリッドステートリレーおよびその後の機械的リレーである。後者での接触が完了するとシャッターの開放が開始する。リレー−シャッターコンビネーションの遅延時間が測定され、0.035秒と見積もられた。シャッターは、開放のための信号を受け取った後、6秒間開放するように設定される。データが集められる5秒間に360のデータ点が集められる(72データ点/秒)。
水平軸としての時間および垂直軸としての位相角(phase angle)を有するグラフにおいてG’およびG”を100〜106Paの対数目盛でプロットする。
G’が2x104Paに達するためのグラフ上に示される時間は、測定開始からの時間である。UV光がサンプルを照射し始めてからの時間を得るために、「生の」時間から2.035秒を差し引いて真の時間を得る。RTDMA試験のための応力(Pa)対時間(秒)は多項式:応力(t)=100+200t2−13t3に従う。サンプルごとに3回測定を行う。
乾燥付着力の決定法
Fusion(商標)F450Dバルブを使用して窒素下で1J/cm2の線量を用いて、厚さ150ミクロンの膜をガラス板上で硬化させることによる付着力の決定法。
コーティングサンプルの乾燥付着力を、適切なデータシステムおよびアプリケーションソフトウェアを備えた普遍的な試験器具、Instron モデル4201またはそれと同等のもの、を使用して試験する。試験される物質ごとに2つのドローダウン(ガラス板上で硬化された膜)を作製する。硬化された膜は、23℃±2℃および50±5%相対湿度の条件下に置かれる。各ドローダウンから4つの試験試料が切り取られる。小さいサンプル欠陥の影響を最少にするために、硬化された膜のドローダウンが作製される方向に平行にサンプル試料が切り取られる。付着力試験の間のブロッキングを少なくするために、各ドローダウン上の第1および第3の片にタルクの薄い層が、綿棒またはその同等物を使用して施与され得る。
上記Instronに、荷重セルおよび空気式グリップが取り付けられる。Instron試験器具上でのクロスヘッド速度は10.00インチ/分に設定される。摩擦係数試験装置上の滑車を通りかつワイヤの自由端がInstron試験器具の上部ジョーに把持されているところのある長さの編まれたナイロン糸にバインダークリップが取りつけられる。空気式グリップのための空気圧は20psiに調整される。
第1の片の端がガラス板の1つから約1インチ剥離される。その板をCOF支持テーブル上におき、ここで試料の剥離された端は滑車から向きがそれている。試料の剥離された端に上記バインダークリップが取りつけられる。上記板を引っ張って、Instron上の荷重が正となるまで、上記編まれたナイロン糸上に張力をかける。平均力値が比較的一定になるまで試験を続ける。4つの試料に関して試験を繰り返す。
ソフトウェアが4つの試料の平均付着力を自動的に計算する。試験のいずれかが平均から20%より多く反れているならば、その分析は疑わしいと考えられ、その場合には繰り返される。
ボルツマン平均双極子モーメントの計算
ボルツマン平均双極子モーメントは次の方法で計算される。まず、考慮中のヘテロ環式基に関して、全てのありうる結合回転を考慮することによって1組の出発配置を生じさせる。これは、Discover 95プログラムによってなされる(Molecular Simulationsからのソフトウェアプログラムを使用して得られるコンピューター結果−力の場の計算はDiscover(商標)プログラムによって、CVFF forcefieldを使用してなされ、半経験的計算はMOPAC 6.0 プログラムによってなされた)。
考慮される捩れ角は、結合の種類に依存し、例えば2つのsp3炭素間の結合の場合、考慮される角は、2つのありうるゴーシュコンホメーションおよびトランスコンホメーションに対応するものである。したがって、生じる配置の数は、結合の数および種類の両方に依存する。例えば、3つのsp3様結合の場合、35=243の配置を有する。その結果、アクリレートのいくつかの場合、配置の合計数は数千であった。
次いで、これら全ての配置が、MOPAC 6.0を使用して、最大勾配のための集束基準(GNORM)を0.05に設定して、AM1レベルで最少にされる。次いで、得られる構造がエネルギーによって分類され、そして球状の最小構造の形成熱と3kcal/モル未満異なる形成熱を有する無比の構造のみが保持される。構造が無比であるか否かは、それらの形成熱および双極子モーメントを次の方法で比較することによって決定される。まず、形成熱が高々0.01kcal/モル異なるならば構造は同一であると考えられる。にもかかわらず、このエネルギー基準に基づいて同一であると考えられる構造は、双極子モーメントが0.2デバイより多く異なるならば、無比であると考えられる。
無比の構造であると決定されると、ボルツマン荷重双極子モーメントはしたがって、式(4)によって示されるように評価される。
Figure 2005526169

ここで、Djはコンフォーメーションjの双極子モーメントであり、ΔHjはコンフォーメーションjの形成熱と球状の最小コンフォーメーションの形成熱との差であり、Tは絶対温度であり、Rはボルツマン定数であり、pjは温度Tでコンフォーメーションjの分子を見つける確率である。Tは298.15Kに設定される。全ての無比構造に関してjにわたる総和を求める。構造の分類、無比の構造のみの保持および<D>の計算は、開発されたFORTRANプログラムによって行われる。
球状の最小構造の双極子モーメントの代わりにボルツマン荷重双極子モーメントを考慮することの利点は、Tでいくつかのコンフォーメーションに接近し得るという事実を後者が考慮することである。接近できるコンフォーメーションの双極子モーメントが有意に異なるとき、<D>の値は球状最小の双極子モーメントとは有意に異なり得ることは明らかである。したがって、ボルツマン荷重双極子モーメントは系のはるかに実際的な説明を与える。
実験
実施例で使用されたエポキシ官能性化合物はEMSから購入された。
オキサゾリドンウレタンアクリレート官能性ポリテトラヒドロフラン(ポリTHF)(化合物A)の合成
攪拌機、乾燥空気入口、還流冷却器および滴下漏斗を備えた500mlガラス製反応器に102gの4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI)、1.1gのトリブチルホスフィンオキシド、0.3gの臭化リチウムおよび0.3gのビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Ultranox 626(商標)、General Electric)を充填した。混合物を、全ての臭化リチウムが溶解するまで80℃で攪拌し、その後、温度を130℃に上げた。152gのポリTHFジグリシジルエーテル(Mn780)を、130℃で±500ml/時の速度で添加した。添加完了後、反応混合物を130℃で1時間保持し、その後、0.3gのジブチルヒドロキノン(DBH)および0.3gのジブチルスズジラウレート(DBTDL)を添加し、次いで、反応温度を80℃に下げた。乾燥空気を反応混合物の中にパージし、そして45gの2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)を、反応混合物中での乾燥空気の起泡下、温度が100℃より下に保持される速度でゆっくり添加した。添加が完了した後、反応混合物を80℃で1時間保持した。その後、イソシアネートはIRの使用によって検出されず、その結果、下記特性を有するオキサゾリドンウレタンアクリレート官能性化合物Aが得られた。
GPC:Mn=2400kg/kmol、D=2.8(D=Mw/Mn;Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)
13C−NMRカルボニル比のオキサゾリドン/ウレタン/アクリレート=2/2/2
オキサゾリドンウレタンアクリレート官能性ポリTHF(化合物B)の合成
攪拌機、乾燥空気入口、還流冷却器および滴下漏斗を備えた300mlガラス製反応器に61gのHMDI、0.7gのトリブチルホスフィンオキシド、0.2gの臭化リチウムおよび0.3gのUltranox 626(商標)を充填した。混合物を、全ての臭化リチウムが溶解するまで80℃で攪拌し、その後、温度を130℃に上げた。121gのポリTHFジグリシジルエーテル(Mn780)を、130℃で±500ml/時の速度で添加した。添加完了後、反応混合物を130℃で1時間保持し、その後、0.2gのジブチルヒドロキノン(DBH)および0.2gのDBTDLを添加し、次いで、反応温度を80℃に下げた。乾燥空気を反応混合物の中にパージし、そして18gのHEAを、反応混合物中での乾燥空気の起泡下、温度が100℃より下に保持される速度でゆっくり添加した。添加が完了した後、反応混合物を80℃で1時間保持した。その後、イソシアネートはIRの使用によって検出されず、その結果、下記特性を有するオキサゾリドンウレタンアクリレート官能性化合物Bが得られた。
GPC:Mn=3800、D=2.9
13C−NMRカルボニル比のオキサゾリドン/ウレタン/アクリレート=4/2/2
オキサゾリドンウレタンアクリレート官能性ポリプロピレングリコールPPG(化合物C)の合成
攪拌機、乾燥空気入口、還流冷却器および滴下漏斗を備えた300mlガラス製反応器に58gのHMDI、0.7gのトリブチルホスフィンオキシド、0.2gの臭化リチウムおよび0.2gのUltranox 626(商標)を充填した。混合物を、全ての臭化リチウムが溶解するまで80℃で攪拌し、その後、温度を130℃に上げた。105gのポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(Mn710)を、130℃で±500ml/時の速度で添加した。添加完了後、反応混合物を130℃で1時間保持し、その後、0.2gのジブチルヒドロキノン(DBH)および0.2gのDBTDLを添加し、次いで、反応温度を80℃に下げた。乾燥空気を反応混合物にパージし、そして17gのHEAを、反応混合物中での乾燥空気の起泡下、温度が100℃より下に保持される速度でゆっくり添加した。添加が完了した後、反応混合物を80℃で1時間保持した。その後、イソシアネートはIRの使用によって検出されず、その結果、下記特性を有するオキサゾリドンウレタンアクリレート官能性化合物Cが得られた。
GPC:Mn=3700、D=3.0
13C−NMRカルボニル比のオキサゾリドン/ウレタン/アクリレート=4/2/2
オキサゾリドンウレタンアクリレート官能性PPG(化合物D)の合成
攪拌機、乾燥空気入口、還流冷却器および滴下漏斗を備えた300mlガラス製反応器に63gのHMDI、0.7gのトリブチルホスフィンオキシド、0.2gの臭化リチウムおよび0.2gのUltranox 626(商標)を充填した。混合物を、全ての臭化リチウムが溶解するまで80℃で攪拌し、その後、温度を130℃に上げた。130gのポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(Mn710)を、130℃で±500ml/時の速度で添加した。添加完了後、反応混合物を130℃で1時間保持し、その後、0.2gのジブチルヒドロキノン(DBH)および0.2gのDBTDLを添加し、次いで、反応温度を80℃に下げた。乾燥空気を反応混合物の中にパージし、そして14gのHEAを、反応混合物中での乾燥空気の起泡下、温度が100℃より下に保持される速度でゆっくり添加した。添加が完了した後、反応混合物を80℃で1時間保持した。その後、イソシアネートはIRの使用によって検出されず、その結果、下記特性を有するオキサゾリドンウレタンアクリレート官能性化合物Dが得られた。
GPC:Mn=5700、D=3.2
13C−NMRカルボニル比のオキサゾリドン/ウレタン/アクリレート=6/2/2
ポリTHFおよびPPGのインシチュー(in situ)製造されたブロックコポリマーに基づくオキサゾリドンウレタンアクリレート(化合物E)の合成
攪拌機、乾燥空気入口、還流冷却器および滴下漏斗を備えた300mlガラス製反応器に63gのHMDI、0.7gのトリブチルホスフィンオキシド、0.2gの臭化リチウムおよび0.4gのUltranox 626(商標)を充填した。混合物を、全ての臭化リチウムが溶解するまで80℃で攪拌し、その後、温度を130℃に上げた。62gのポリTHFジグリシジルエーテル(Mn=780)および57gのポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(Mn710)の混合物を、130℃で+500ml/時の速度で添加した。添加完了後、反応混合物を130℃で1時間保持し、その後、0.2gのジブチルヒドロキノン(DBH)および0.2gのDBTDLを添加し、次いで、反応温度を80℃に下げた。乾燥空気を反応混合物の中にパージし、そして18.5gのHEAを、反応混合物中での乾燥空気の起泡下、温度が100℃より下に保持される速度でゆっくり添加した。添加が完了した後、反応混合物を80℃で1時間保持した。その後、イソシアネートはIRの使用によって検出されず、その結果、下記特性を有するオキサゾリドンウレタンアクリレート官能性化合物Fが得られた。
GPC:Mn=4700、D=2.82
13C−NMRカルボニル比のオキサゾリドン/ウレタン/アクリレート=4/2/2
実施例1は、本発明に従う方法による本発明に従う化合物の製造を示す。実施例2〜4は、ポリマー鎖の延長のためにオキサゾリドン形成反応が使用され得ることを示す。実施例5は、このオキサゾリドン形成反応がブロックコポリマーの形成に使用され得ることを示す。
化合物Bをオリゴマーとして含むUV硬化性組成物
オリゴマーとしての52.8重量%の化合物B、9.5重量%のN−ビニルカプロラクタム、8.64重量%のエトキシル化ノニルフェノールアクリレート(Sartomer SR504D)、反応希釈剤としての9.22重量%のラウリルアクリレートおよび15.84重量%のイソボルニルアクリレート、光開始剤としての3重量%のLucerin TPO、および1重量%のシラン付着促進剤γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(OSi SpecialtiesからのA-189)を含む組成物が調製された。
硬化速度
線量モジュラス法に従って決定されたこの組成物の硬化速度は0.06J/cm2であった。G’が2x104Paに達するための時間は0.05秒であった。
付着力
窒素下でFusion F450 Dバルブを使用して1J/cm2の線量で150ミクロン膜を硬化し、その結果、下記特性を有する硬化膜が得られた。
モジュラス:1.5MPa、伸び:231%、ガラスへの乾燥付着力:>600g/インチ(膜は剥離が生じる前に破壊した)
化合物Cをオリゴマーとして含むUV硬化性組成物
オリゴマーとしての52.8%の化合物C、9.5%のN−ビニルカプロラクタム、8.64%のエトキシル化ノニルフェノールアクリレート(Sartomer SR504D)、反応希釈剤としての9.22%のラウリルアクリレートおよび15.84%のイソボルニルアクリレート、光開始剤としての3%のLucerin TPO、および1%のシラン付着促進剤(A-189)を含む組成物が調製された。
硬化速度
線量モジュラス法に従って決定されたこの組成物の硬化速度は0.06J/cm2であった。G’が2x104Paに達するための時間は0.05秒であった。
付着力
窒素下でFusion F450 Dバルブを使用して1J/cm2の線量で150ミクロン膜を硬化し、その結果、下記特性を有する硬化膜が得られた。
モジュラス:2.5MPa、伸び:200%、ガラスへの乾燥付着力:>600g/インチ(膜は剥離が生じる前に破壊した)
化合物Eをオリゴマーとして含むUV硬化性組成物
オリゴマーとしての52.8%の化合物F、9.5%のN−ビニルカプロラクタム、8.64%のエトキシル化ノニルフェノールアクリレート(Sartomer SR504D)、反応希釈剤としての9.22%のラウリルアクリレートおよび15.84%のイソボルニルアクリレート、光開始剤としての3%のLucerin TPO、および1%のシラン付着促進剤(A-189)を含む組成物が調製された。
硬化速度
線量モジュラス法に従って決定されたこの組成物の硬化速度は0.06J/cm2であった。G’が2x104Paに達するための時間は0.09秒であった。
付着力
窒素下でFusion F450 Dバルブを使用して1J/cm2の線量で150ミクロン膜を硬化し、その結果、下記特性を有する硬化膜が得られた。
モジュラス:2.1MPa、伸び:220%、ガラスへの乾燥付着力:>600g/インチ(膜は剥離が生じる前に破壊した)
比較例A
2当量のヒドロキシエチルアクリレート、3当量のイソホロンジイソシアネートおよび2当量のpTGL2000(THFおよび3−メチルTHFのコポリマー)からオリゴマー1を調製した。このポリTGLウレタンアクリレートオリゴマーは4900の理論Mnを有する。
52.8%のオリゴマー1、9.5%のN−ビニルカプロラクタム、8.64%のエトキシル化ノニルフェノールアクリレート(Sartomer SR504D)、反応希釈剤としての9.22%のラウリルアクリレートおよび15.84%のイソボルニルアクリレート、光開始剤としての3%のLucerin TPO、および1%のシラン付着促進剤(A-189)を含む組成物が調製された。
硬化速度
この組成物の硬化速度は線量モジュラス法に従って0.19J/cm2であった。G’が2x104Paに達するための時間は0.12秒であった。
付着力
窒素下でFusion F450 Dバルブを使用して1J/cm2の線量で150ミクロン膜を硬化し、その結果、下記特性を有する硬化膜が得られた。
モジュラス:1.4MPa、伸び:260%、ガラスへの乾燥付着力:215g/インチ
実施例6および比較例A(同じオリゴマー骨格が使用された)は、本発明に従う照射硬化性コーティング組成物が、線量モジュラス法およびリアルタイムDMAによって示されるように、より速く硬化することを明らかに示す。
さらに、実施例6〜8および比較例Aは、ガラスへの付着力が、本発明に従う照射硬化性コーティング組成物を適用すると高められることを示す。

Claims (23)

  1. (A)少なくとも500kg/kmolの数平均分子量(Mn)を有するP−(D−(メタ)アクリレート)nに従う化合物、ここで、n=2〜40であり、P=オリゴマー状またはポリマー状骨格であり、Dはウレタン基およびヘテロ環式基を含み、該へテロ環式基は少なくとも2.5デバイのボルツマン平均双極子モーメントを有する、および
    (B)反応性希釈剤
    を含む照射硬化性コーティング組成物。
  2. ヘテロ環式基がオキサゾリドン基である、請求項1記載の照射硬化性コーティング組成物。
  3. (A)オキサゾリドン基、ウレタン基および(メタ)アクリレート基を含み、かつ少なくとも500kg/kmolの数平均分子量(Mn)を有する化合物、および
    (B)反応性希釈剤
    を含む照射硬化性コーティング組成物。
  4. 化合物(A)が式Iに従う化合物または式IIに従う化合物である、請求項1〜3のいずれか1項記載の照射硬化性コーティング組成物、

    Figure 2005526169

    ここで、Pはオキサゾリドンの4または5位に連結したオリゴマー状またはポリマー状骨格であり、
    n=2〜40であり、
    R=H、C1〜C5アルキルであり、
    1=C1〜C30アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールであり、
    2=C1〜C12アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシアルキル、アルコキシアリールである;

    Figure 2005526169

    ここで、P=オリゴマー状またはポリマー状骨格であり、
    n=2〜40であり、
    R=H、C1〜C5アルキルであり、
    1=C1〜C30アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールであり、
    2=C1〜C12アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アルコキシアルキル、アルコキシアリールであり、R2はオキサゾリドンの4または5位に連結している。
  5. n=2〜10である、請求項1、2および4のいずれか1項記載の組成物。
  6. n=2である、請求項5記載の組成物。
  7. R=HまたはCH3である、請求項4〜6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 1がC2〜C20アルキル、シクロアルキル、アリールまたはアルキルアリールである、請求項4〜7のいずれか1項記載の組成物。
  9. 1がシクロアルキルである、請求項4〜8のいずれか1項記載の組成物。
  10. 1がシクロヘキシルである、請求項9記載の組成物。
  11. 1が下記である、請求項9記載の組成物。

    Figure 2005526169
  12. 2=メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、ブチルまたはエトキシエチルである、請求項4〜11のいずれか1項記載の組成物。
  13. 1が下記であり、かつR2がエチルである、請求項4〜12のいずれか1項記載の組成物。
    Figure 2005526169
  14. オキサゾリドン基および(メタ)アクリレート基を含む化合物を含む樹脂組成物を製造する方法において、該方法が、該(メタ)アクリレート基を該化合物に導入する反応工程を含み、該反応工程が酸化防止剤の存在下で行われるところの方法。
  15. 該化合物がオキサゾリドン基、ウレタン基および(メタ)アクリレート基を含む、請求項14記載の方法。
  16. 酸化防止剤がフェノール性酸化防止剤である、請求項14または15記載の方法。
  17. 該(メタ)アクリレート基を該化合物に導入する反応工程の間に、酸素または酸素含有気体混合物が反応混合物中に導かれる、請求項14〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 最後の反応工程の間に該(メタ)アクリレート基が該化合物に導入される、請求項14〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. 請求項14〜19のいずれか1項記載の方法にしたがって得られ得る樹脂組成物。
  20. 式Iに従う化合物。
  21. 組成物が、硬化されたときに
    (i)2x104PaのG’に達するために必要な時間としてリアルタイムDMAによって測定されるときの約0.11秒未満の硬化速度、および
    (ii)少なくとも約250g/インチの乾燥付着力
    を示すような量で照射硬化性オリゴマー、反応性希釈剤および光開始剤を含む照射硬化性コーティング組成物。
  22. 請求項1〜13および21のいずれか1項記載の照射硬化性コーティング組成物を一次光ファイバーコーティングのための組成物として使用する方法。
  23. ガラス光ファイバー、一次コーティングおよび二次コーティングを含み、該一次コーティングが、硬化されたときに、請求項1〜13および21のいずれか1項記載の組成物を含むところのコーティングされた光ファイバー。
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