JP2005525704A - 光半導体素子のミラー型表面の不動態化方法 - Google Patents

光半導体素子のミラー型表面の不動態化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005525704A
JP2005525704A JP2004504359A JP2004504359A JP2005525704A JP 2005525704 A JP2005525704 A JP 2005525704A JP 2004504359 A JP2004504359 A JP 2004504359A JP 2004504359 A JP2004504359 A JP 2004504359A JP 2005525704 A JP2005525704 A JP 2005525704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror surface
layer
protective layer
semiconductor element
passivating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004504359A
Other languages
English (en)
Inventor
ペーター・レッセル
ゴッツ・エルベルト
Original Assignee
フォーシュングフェルブント・ベルリン・エー・ファウ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フォーシュングフェルブント・ベルリン・エー・ファウ filed Critical フォーシュングフェルブント・ベルリン・エー・ファウ
Publication of JP2005525704A publication Critical patent/JP2005525704A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/028Coatings ; Treatment of the laser facets, e.g. etching, passivation layers or reflecting layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/028Coatings ; Treatment of the laser facets, e.g. etching, passivation layers or reflecting layers
    • H01S5/0281Coatings made of semiconductor materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/028Coatings ; Treatment of the laser facets, e.g. etching, passivation layers or reflecting layers
    • H01S5/0282Passivation layers or treatments

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

本発明の目的は、知られている不動態化方法を単純化することである。前記方法によれば、半導体要素は、気体状の、反応性の、低エネルギー媒体を用いて高真空で加熱及び冷却される。自立した絶縁性の又は僅かに導電性の、透過性保護層がインサイチュに適用され、前記層は、ミラー型表面の材料及び自然酸化物の残留成分に関して不活性である。好ましい実施例では、光半導体要素は、GaAsベースの半導体レーザーであり、反応性かつ低エネルギーの媒体は、原子状水素であり、保護層はZnSeから作られている。

Description

本発明は、空気にさらされた後に光半導体要素のミラー面を不動態化する方法に関する。本方法は、半導体レーザーにとって最も重要であるが、スーパールミネッセントダイオード、面発光ダイオードレーザー、及び同様のもののようなミラー面から光が出る他の半導体要素にとっても適切である。
光半導体要素は、光通信、照明、固体レーザーのポンピング、材料加工、又は医学療法のような、異なる技術分野で多くの応用に用いられている。これらのコンパクトな構成、及び高い効率は、従来の光源と比較して優位点を有する。特に、高出力半導体レーザーは、従来の固体レーザー又は気体レーザーの品質よりもさらに劣るビーム品質が、許容し得るか又は適切な測定によって補償され得る市場において重要性を獲得し始めた。
半導体レーザーの寿命及び最大出力パワーはいまだに、主にミラー面の質によって制限されている。ミラー面が空気中で製造されるとき、特に空気中でウエハをレーザーバーに切断する間、自然な酸化物(natural oxide)が直ちに作られ、以下、真性酸化物(intrinsic oxide)という。真性酸化物/半導体の界面は、実質的に非発光性再結合(non-radiative recombination)を引き起こす高い界面状態密度(interface state density)を有する。ヒ素又は水のような物質をも含む真性酸化物は、ミラー面を構成する半導体材料よりも本質的に化学的にはるかに安定性が乏しい。高光パワー密度では、格子欠陥の生成及び移動と結びついたこれらの要因は、2つの知られている効果をもたらす:
(a)一定の出力パワーを維持するための、動作電流の連続した上昇(ミラー面の普通の劣化)、及び
(b)突然の構成要素の故障を引き起こす、ミラー面の突然の破壊(破滅的な光学的損傷,catastrophic optical damage:COD)。
CODは、強い正のフィードバックを有する急速な劣化プロセスの結果であり、ここでは欠陥における非発光性再結合によるミラー面の局所的な加熱がバンドギャップの減少を引き起こす。CODは同様に、より強い加熱を引き起こし、プロセスは加速し、短い時間の範囲でミラー面の破壊を引き起こす。構成要素を稼動している間、CODの開始のための閾値は通常、漸次的な劣化のために減少する。いくつかの点で、CODを引き起こす出力パワーレベルは、実際の出力パワーよりも小さなレベルに到達し、その結果、構成要素は作動しなくなる。この状況は、イオンビームスパッタリング(IBS),プラズマ化学気相成長法(PECVD)、及び同様のもののような従来技術によってミラー面の反射率を調整するための付加的な層を堆積することによっては根本的には変化しない。漸次的な劣化の主な原因である真性酸化物は、続く層によって単に覆われる。したがって、空気中で製造されたミラー面の反射率を調整するための層を上述のように堆積することによって製造される光半導体要素は、上述の劣化効果及びCODに敏感であり、再び構成要素の寿命及び出力パワーを制限する。
この問題を解決する一つの可能な解決法は、真性酸化物及び不純物のない、あるいは少なくともミラー面の材料と反応し得る材料のないミラー面を生成することである。過去には、この概念を実現するために異なる方法が提案及び研究されてきた。保護層の堆積と組み合わせて汚染されていないミラー面を準備することに向けられているそのような方法は、以下、不動態化といわれる。以下に引用される公表された参考文献は例えば、不動態化の方法の推移、及び技術の現在の状態を述べている。
汚染されていないミラー面を製造する最も効果的な方法は勿論、空気とのあらゆる接触を避けることであり、これは適切な環境、特に超高真空でレーザーバーを切断することによってエッジエミッター半導体レーザー(edge -emitting semiconductor laser)を用いて達成され得る。特許文献1には、新しいミラー面に不浸透性の不動態化層をインサイチュに堆積することが開示されている。好ましい実施例では、この堆積は、インサイチュに超高真空で製造されたミラー面にSi,Ge,又はSbの薄い層を電子ビーム蒸着することによって達成される。同様の解決法は、特許文献2に開示されている。そのような不動態化された要素は、従来の要素のパワーの2倍よりも大きなパワーで頼もしく動作する。しかしながら、超高真空でのレーザーバーの切断は、複雑かつ高価な装置を要求する。この理由のために、空気中で切断することを可能にする不動態化法が開発されてきた。
特許文献3には、ミラー面がGaP,InGaP,GaN,ZnSe,及び同様のものの半導体層を用いて続けてシールされた、硫黄含有溶液又はHSeを用いて空気中で製造されたミラー面の処理に基づく不動態化法が開示されている。様々な公表された参考文献には、この処理の間ミラー面の真性酸化物が単一層の硫黄及び/又はセレンによって置き換えられることを確かめると述べられている。そのような層は、ミラー面の半導体材料と接触するときに低い界面状態密度を有する。しかしながら、これらの層は空気中で不安定であり、その結果、上述の材料のうちの一つの不活性保護層は、ミラー面に直ちにエピタキシャル成長されねばならない。
特許文献4には、ミラー面上の真性酸化物を除去すると同時にセレン又は硫黄の薄い層でミラー面を覆うための、HSe及びHSを用いたプラズマエッチングが開示されている。これらSe及び/又はSの層は、ミラー面の界面状態密度を著しく減少させ、したがってこのプラズマエッチングプロセスの洗浄効果をさらに改善する。Se及び/又はSの層は、空気中における洗浄された面の新たな酸化を防止するために保護層を用いてインサイチュに覆われねばならない。そのような方法の有効性は説明されてきたが、これらの又は同様の技術はいまだに、エネルギッシュな粒子(energetic particle)との相互作用のために放射性の損傷を引き起こすことがあり、これはミラー面の洗浄による効果を少なくとも部分的に相殺する可能性があるものである。
特許文献5には、ミラー面に単結晶の層を成長させることに基づく不動態化方法が開示されている。ミラー面が空気中で切断される場合には、真性酸化物及び不純物は、単結晶層の成長の前に除去される。単結晶層は、好ましくはZnSe,MgS,又はBeTeから構成される。反射率を調整するために用いられる続く層は好ましくはまた、不動態化層にエピタキシャル成長される。
特許文献6には、リッジ導波管半導体レーザーの寿命及び最大出力パワーを増加させる方法が開示されている。ミラー面に対する第1の洗浄ステップは、低エネルギープラズマ(25〜300eV)を用いて処理することを含む。不動態化層の成長の間、残留酸素が不動態化層に埋め込まれ、イオン衝撃によって刺激される。好ましい実施例では、不動態化層は、アモルファスシリコンから構成される。Si層をイオンビームアシスト堆積(ion-beam-assisted deposition:IBAD)している間、イオン衝撃は、SiOの形成のために所望の酸素ゲッタリングを生み出す。Ga−O又はAs−Oの結合は、XPS測定ではミラー面と不動態化層との間の界面で検出されず、これは不動態化法の有効性を表す。
米国特許第5,144,634号明細書 米国特許第5,171,717号明細書 米国特許第5,799,028号明細書 米国特許第5,668,049号明細書 欧州特許第1060545号明細書 欧州特許第1006629号明細書
上述の全ての方法は、所望の結果、すなわち不動態化ステップを用いずに製造された構成要素と比べて、半導体レーザーの寿命及び出力パワーの改善へとつながる。それにもかかわらず、単結晶不動態化層の成長は複雑であり、かつミラー面を洗浄するための高エネルギー粒子の使用は格子欠陥を生み出すことによって問題を引き起こすので、不動態化プロセスをさらに単純にすることが望ましい。格子欠陥は非発光性再結合の量を増加させ、したがって構成要素の信頼性をもう一度制限する可能性がある。
したがって、本発明の目的は、より長い寿命及びより高い出力パワーを達成するために光半導体要素を不動態化する方法を提供し、これによりミラー面が空気中で製造されることになることである。
本発明の目的は、請求項1の特徴によって解決される。有利な実施例は従属項に記載されている。
本発明の方法は、2つのステップの方法に基づいている。ミラー面が空気にさらされている光半導体要素は、第1に高真空装置に導入され、<420℃の温度まで加熱され、そして気体状の、反応性の、かつ低エネルギーの媒体を用いた処理によって洗浄される。媒体は、基底状態又は励起状態にあり、1〜2eVよりも小さな運動エネルギーを有する原子又は分子から構成される。媒体は、一つ又は複数の真性酸化物の構成成分、及びミラー面の他の汚染物質、と反応して揮発性の反応生成物を形成することができる。好ましくは、別個のマイクロ波プラズマで製造される原子状水素が用いられる。続いて、不浸透性の、絶縁性又は低導電性の保護層がインサイチュにミラー面に堆積される。保護層は、ミラー面の材料に対して、及び真性酸化物のあらゆる残留成分に対して化学的に不活性な材料から構成される。保護層はまた、ミラー面と反応し汚染する可能性のある環境からの不純物の拡散に対して障壁として作用する。保護層の材料及び厚さは、可能な限り最も高い光透過性を与えるように選択される。半導体材料と比べて低い界面状態密度が好都合であるが、しかし必須ではない。好ましい実施例では、熱蒸着によってZnSeが適用される。他の適切な材料はGd,Si,又はBeTeである。反射率が目標の値と異なる場合には、ミラー面の反射率を調整するために不動態化した後に付加的な層をインサイチュ(in situ)に又はエクスサイチュ(ex situ)に堆積することができる。
本発明の方法を用いて製造される半導体レーザーは、改善された寿命を示し、特別な不動態化ステップを用いることなく製造されたレーザーよりも高い出力パワーで作動することができる。この結果は知られている不動態化方法を用いて得られる結果と比較できるが、本発明の優位点は簡単さにある。ミラー面は空気と接触するようになることができ、これにより超高真空でバーを切断する必要がなくなる。ミラー面で欠陥を生み出す可能性のあるエネルギッシュな粒子はミラー面を洗浄するために用いられない。洗浄温度は、通常の金属コンタクト(metal contact)がなお熱的に安定である約420℃よりも下である。したがって、金属化ステップは、ウエハがバーに切断される前に実施され得、このため製造プロセスを不必要に複雑にすることもない。保護層はまた、単結晶である必要はなく、これによりエピタキシャル半導体層又は他の層を成長させる特定の装置を用いる必要が回避される。別の言い方をすれば、本方法は、構成要素の製造を不必要に複雑にすることのない、知られた、商業的に入手できる、かつ比較的安価な装置を用いる。
本発明は、典型的な実施例を参照することによって以下に述べられる。
図1は、典型的なGaAsベースの半導体レーザー10を概略的に示す。第1クラッド層12A(AlGaAs,InGaP,及び同様のもの)、第1導波管層13A(AlGaAs,InGaAsP,及び同様のもの)、第1量子井戸構造14、第2導波管層13B,第2クラッド層12B,及びp−GaAsコンタクト層15を堆積することによって、複数の半導体層がn−GaAs(001)基板11に形成される。メサ(mesa)16は、第2クラッド層12Bにエッチダウンされ、これにより上述の複数の半導体層によって形成される導波管の横方向の寸法が定められる。絶縁層17(Al,SiO,及び同様のもの)、p−コンタクト18、及びn−コンタクト19は、次いで前もって形成されたレーザー構造を形成する多層構造を完成する。層構造の他の詳細はこの発明にとって重要でなく、したがって述べない。
前もって形成された構造はさらに、それぞれが多くの個別の半導体レーザー10からなる個別のバーに刻みつけられ切断されることによって加工処理される。2つの向かい合うミラー面は、この方法で製造される。
次いで個別のレーザーバーの形態の前もって形成された構造は、適切なホルダに空気中で固定され、ミラー面を洗浄及びシールするために真空チャンバへ導入される。空気中で製造されたミラー面は、半導体レーザーの寿命及び出力パワーを制限する真性酸化物の層、及び水及び同様のもののような汚染物質によって直ちに覆われるので、ミラー面は洗浄され、本発明に従って保護層が適用される。洗浄は、良く反応するが低エネルギーである媒体を用いて実施される。「低エネルギー」との用語は、原子状又は分子状の媒体が1〜2eVを超えない運動エネルギーを有することを表す。本方法の好ましい実施例では、媒体は、励起された又は基底状態の原子状水素、又は励起状態の又は分子状の水素から構成される。前述の媒体は、当技術で一般的に知られている例えば高温フィラメントにおける分子状水素の励起及び解離によって又はマイクロ波プラズマにおける気体放電からの抽出によって、異なる方法で生成することができる。好ましい媒体の洗浄作用は、既に<420℃の温度で始まり、その結果、p−コンタクト18及びn−コンタクト19が洗浄の間に劣化するという危険がない。洗浄作用の有効性が真空チャンバ内の基準圧力に依存することは理解されたい。しかしながら、UHV範囲、すなわち<1×10−8ミリバール(mbar)の圧力に対して典型的である基準圧力で作動する必要はない。ミラー面を洗浄及びシールする真空チャンバはしたがって、高真空範囲、好ましくは1×10−8と1×10−7ミリバールとの間の範囲の圧力までのみ排出される必要がある。
この発明の文脈においてミラー面の洗浄は、真性酸化物の全ての成分が除去されねばないということを意味するのではない。本方法は主に、化学的に不活性なミラー面を製造することを意図している。真性酸化物の成分は、レーザー稼動の間にミラー面と反応しかねない汚染物質とともに除去されねばならない。原子状水素(atomic hydrogen)(及び励起された分子状水素(molecular hydrogen))は、空気中で製造されたGaAsベースの半導体レーザーのミラー面に全て存在する、As,Ga,及びPの酸化物、及びAs又はCと、420℃よりも下の温度で反応することが知られている。原子状水素は、AlGaAsベースのレーザーのミラー面の領域に見出され得るAlに作用しない。稼動の間にレーザーの劣化を引き起こす可能性のある成分がないならば、ミラー面は、この発明の文脈内において清潔であるとみなされ得る。ミラー面は、空気中でレーザーバーを切断することによって引き起こされる酸化プロセスからの不活性残留物をなお含むことがある。
洗浄されたミラー面は、あらたな酸化又は汚染から続けて保護されねばならない。したがって、保護層は好ましくは、表面が洗浄された直後に堆積される。保護層は、隣接する半導体材料及び可能な残留酸化物に対して不活性でなければならず、環境からの汚染物質の内部拡散(in-diffusion)に対して障壁として作用すべきである。層は不浸透性でなければならないが、レーザー放射に対して透明でなければならない。層はまた絶縁性でなければならないか又は低い導電率を有し、その結果、全動作電流のうちのわずかな割合のみが作動の間、ミラー面を横切って流れる。層そのものは、アモルファス又は結晶とすることができる。真性酸化物の残留層がアモルファスである場合には不可能であるが、単結晶層を成長させる必要はないので、エピタキシャル層を堆積するために高価でかつ複雑な装置を用いる必要もない。これに反して、標準的な方法は、熱又は電子ビーム蒸着、又はイオンビームスパッタリングのような層堆積に対して用いられ得るが、これはエネルギッシュな粒子のコーティングされるべき表面との直接相互作用に基づいていない。ミラー面に残留酸化物がないならば、保護層の材料は好都合にはまた、保護すべき半導体材料に比べて低い界面状態密度を有するよう選択され得、かくしてさらに成分の特性が改善される。保護層の好ましい材料はZnSeである。材料は、典型的な半導体レーザーのスペクトル放射範囲のような広いスペクトル範囲を横断する放射に対して透明であり、当技術で知られているクヌーセンセル等のような熱源から堆積され得る。好ましくは、ZnSeは、洗浄の後、すなわち上述の真空チャンバで、ミラー面に蒸着され得る。ミラー面は室温又はIII−V族半導体のZnSeの成長に適切な他の選択された温度にある。しかしながら、保護層に対してGd,Si,又はBeTeのような他の材料が用いられ得る。
その後、本発明に従って洗浄及びシールされた後、所望の反射率を調整するために、絶縁性又は低導電性の層がミラー面に堆積される。光を放出する端面は通常、低い反射率(R<30%)のために、例えば低屈折率(n<2)を有する単一の層を堆積することによって、コーティングされる。次いで高反射率のスタック層(R>90%)で裏面がコーティングされる。好ましい実施例では、本発明に従って不動態化されたレーザーバーは他の真空装置に導入され、そこで反射率を調整するための層が堆積される。Al及びTiOの交互層が裏面に堆積されるが、光の出口面に単一のAl層を適用するためにイオンビームスパッタリングが用いられる。次いでレーザーバーは真空チャンバから除去され、刻まれ、個々のレーザーダイに分離される。
980nmの波長で放出する図1に示された型のリッジ導波管半導体レーザーは、2つの異なる方法:一方で特別な不動態化ステップを用いずに、他方で本発明の方法を用いることによって、実験的に準備された。光が射出する面、及び背面の反射率は、1%及び95%の値にそれぞれ調整された。次いで両方の実験装置からのレーザーダイオードは、特定の選択基準を適用することなく老化試験にさらされた。試験は40℃の温度で1000時間実施され、ダイオードの出力パワーは300mWの固定した値に維持された。図2は、不動態化された半導体レーザー21と不動態化されていない半導体レーザー22とに対する老化時間(aging time)の関数としてダイオード電流を示す。レーザーに対する劣化比率は、老化時間の関数としてのダイオード電流の上昇から決定された。これらの比率は、不動態化されていないダイオードに対してはかなり超過した時間変化し、数10−5/時間の範囲の値で数百時間の後、安定になる。CODレベルは、試験の終わりに350〜400mWの値に落ち、その結果、ダイオードの切迫した故障が、試験が続けられた場合に予想される。不動態化されたダイオードの劣化率は、不動態化されていないダイオードに対する率よりも小さいオーダーの大きさである5x10−6/時間の値で非常に急速に(約200時間以内で)安定する。不動態化されたダイオードは、熱「反転(rollover)」、すなわち老化試験が終わった後でさえも臨界電流値を超えた後の出力パワーの減少を示す。これは、ダイオードのCODレベルが老化プロセスの結果として変化しないことを示す。CODレベルと不動態化されたレーザーの著しく減少された劣化率との両方の安定性は、本発明の方法の優位な性能をもっともらしく説明する。
例示した実施例において、切断されたミラー面を有する半導体層の製造が述べられた。しかしながら、本方法は一般に、スーパールミネッセントダイオード、面発光ダイオードレーザー(VCSEL)、及び同様のもののような他の光半導体要素に適用することができる。
本発明の方法によって製造される半導体レーザーの概略図である。 不動態化ステップを用いることなくかつ本発明の方法を用いて製造された半導体レーザーに対して一定の光出力パワーでの経過時間の関数として動作電流を示す図である。
符号の説明
10 半導体レーザー
11 GaAs(001)基板
12A 第1クラッド層
13A 第1導波管層
14 量子井戸構造
13B 第2導波管層
12B 第2クラッド層
15 P−GaAsコンタクト層
16 メサ
17 絶縁層
18 p−コンタクト
19 n−コンタクト

Claims (10)

  1. 空気にさらされた後に光半導体要素のミラー面を不動態化する方法であって、
    前記半導体要素は、気体の、反応性の、かつ低エネルギーの媒体を用いて高真空下で加熱及び洗浄され、
    不浸透性の、絶縁性又は低導電性の、光透過性の保護層が、インサイチュに堆積され、該保護層は、前記ミラー面の材料に対して、及び真性酸化物の残りの要素に対して、不活性であることを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記反応性の媒体として、2eVよりも小さい運動エネルギーを有するガスを用いることを特徴とする方法。
  3. 請求項2記載の方法において、
    活性の媒体として、原子状水素を用いることを特徴とする方法。
  4. 請求項2記載の方法において、
    活性の媒体として、励起状態の分子状水素を用いることを特徴とする方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の方法において、
    反射率を調整するために、少なくとも一つの付加的な層を堆積することを特徴とする方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の方法において、
    ZnSe,Gd,Si,及びBeTeから選択された材料を含む保護層を用いることを特徴とする方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の方法において、
    前記保護層を蒸発させることを特徴とする方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の方法において、
    洗浄のために前記半導体要素を350℃と420℃との間の温度に加熱することを特徴とする方法。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の方法において、
    洗浄のために1×10−8から1×10−7ミリバールの間の範囲の圧力を有する高真空に前記半導体要素を導入することを特徴とする方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法において、
    前記不動態化の結果の後、前記反射率を調整するために一つ又は複数の層を適用し、該層は、Al,TiO,SiO,Ta,及びSiから選択された材料を含むことを特徴とする方法。
JP2004504359A 2002-05-13 2003-05-08 光半導体素子のミラー型表面の不動態化方法 Pending JP2005525704A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10221952A DE10221952B4 (de) 2002-05-13 2002-05-13 Verfahren zur Passivierung der Spiegelflächen von optischen Halbleiterbauelementen
PCT/EP2003/004836 WO2003096498A2 (de) 2002-05-13 2003-05-08 Verfahren zur passivierung der spiegelflächen von optischen halbleiterbauelementen

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005525704A true JP2005525704A (ja) 2005-08-25

Family

ID=29285497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004504359A Pending JP2005525704A (ja) 2002-05-13 2003-05-08 光半導体素子のミラー型表面の不動態化方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7338821B2 (ja)
EP (1) EP1514335B1 (ja)
JP (1) JP2005525704A (ja)
AU (1) AU2003233311A1 (ja)
DE (1) DE10221952B4 (ja)
WO (1) WO2003096498A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009088524A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Osram Opto Semiconductors Gmbh 半導体レーザーおよび半導体レーザーの製造方法
JP2019515490A (ja) * 2016-04-20 2019-06-06 トルンプフ フォトニクス インコーポレイテッドTrumpf Photonics Inc. レーザ切子面のパッシベーションおよび当該パッシベーションを実施するためのシステム
JP7329095B2 (ja) 2017-06-08 2023-08-17 エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー 端面発光型半導体レーザおよび端面発光型半導体レーザの動作方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007058950A1 (de) 2007-09-28 2009-04-02 Osram Opto Semiconductors Gmbh Kantenemittierender Halbleiterlaser mit einem Wellenleiter
DE102008018928A1 (de) * 2008-04-15 2009-10-22 Osram Opto Semiconductors Gmbh Optoelektronisches Halbleiterbauelement und Verfahren zur Herstellung eines optoelektronischen Halbleiterbauelements
CN102209633B (zh) 2008-09-12 2014-01-22 Jp影像有限公司 制备用于印刷的印刷版前体的方法及设备
DE102009054912A1 (de) 2009-08-28 2011-03-10 M2K-Laser Gmbh Hochleistungs-Diodenlaser und Verfahren zum Herstellen eines Hochleistungs-Diodenlasers
US9755402B2 (en) 2010-06-28 2017-09-05 Iulian Basarab Petrescu-Prahova Edge emitter semiconductor laser type of device with end segments for mirrors protection
US9912118B2 (en) 2010-06-28 2018-03-06 Iulian Basarab Petrescu-Prahova Diode laser type device
DE102022118351A1 (de) * 2022-07-22 2024-01-25 Ams-Osram International Gmbh Verfahren zum herstellen einer kantenemissionshalbleiterlaserdiode

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5144634A (en) * 1989-09-07 1992-09-01 International Business Machines Corporation Method for mirror passivation of semiconductor laser diodes
DE69006353T2 (de) * 1990-05-25 1994-06-23 Ibm Verfahren und Vorrichtung zum Spalten von Halbleiterplatten und Bekleiden der gespalteten Facetten.
JPH06314842A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 半導体発光素子およびその作製方法
EP0637862A3 (en) * 1993-08-05 1995-05-24 Hitachi Ltd Semiconductor laser device and manufacturing method.
US5799028A (en) * 1996-07-18 1998-08-25 Sdl, Inc. Passivation and protection of a semiconductor surface
US5668049A (en) * 1996-07-31 1997-09-16 Lucent Technologies Inc. Method of making a GaAs-based laser comprising a facet coating with gas phase sulphur
JPH10107363A (ja) * 1996-09-26 1998-04-24 Nec Corp 半導体レーザ素子の製造方法
US5851849A (en) * 1997-05-22 1998-12-22 Lucent Technologies Inc. Process for passivating semiconductor laser structures with severe steps in surface topography
EP0898345A3 (en) * 1997-08-13 2004-01-02 Mitsubishi Chemical Corporation Compound semiconductor light emitting device and method of fabricating the same
US6590920B1 (en) * 1998-10-08 2003-07-08 Adc Telecommunications, Inc. Semiconductor lasers having single crystal mirror layers grown directly on facet
JP3814432B2 (ja) * 1998-12-04 2006-08-30 三菱化学株式会社 化合物半導体発光素子
US6618409B1 (en) * 2000-05-03 2003-09-09 Corning Incorporated Passivation of semiconductor laser facets
US6734111B2 (en) * 2001-08-09 2004-05-11 Comlase Ab Method to GaAs based lasers and a GaAs based laser

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009088524A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Osram Opto Semiconductors Gmbh 半導体レーザーおよび半導体レーザーの製造方法
JP2019515490A (ja) * 2016-04-20 2019-06-06 トルンプフ フォトニクス インコーポレイテッドTrumpf Photonics Inc. レーザ切子面のパッシベーションおよび当該パッシベーションを実施するためのシステム
JP7329095B2 (ja) 2017-06-08 2023-08-17 エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー 端面発光型半導体レーザおよび端面発光型半導体レーザの動作方法

Also Published As

Publication number Publication date
US7338821B2 (en) 2008-03-04
EP1514335B1 (de) 2006-09-13
WO2003096498A2 (de) 2003-11-20
DE10221952B4 (de) 2007-07-12
DE10221952A1 (de) 2003-11-27
WO2003096498A3 (de) 2004-07-29
AU2003233311A8 (en) 2003-11-11
US20050287693A1 (en) 2005-12-29
EP1514335A2 (de) 2005-03-16
AU2003233311A1 (en) 2003-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4977931B2 (ja) GaN系半導体レーザの製造方法
JP5491679B1 (ja) 窒化物半導体発光素子
JP2004538652A (ja) 無汚染レーザーミラーおよびそれらの不動態化を得る方法
US9450375B2 (en) High-power diode laser and method for producing a high-power diode laser
JP2009231470A (ja) 窒化物半導体発光素子および窒化物半導体発光素子の製造方法
JP4275405B2 (ja) 半導体レーザ素子の製造方法
US7338821B2 (en) Method for the passivation of the mirror-faces surfaces of optical semi-conductor elements
JP2010040842A (ja) 半導体レーザ
JPH0856057A (ja) 高出力半導体レーザのエンド・ミラーを準備しパッシベーションする方法および関連するレーザ・デバイス
JP5260828B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素子
KR102228664B1 (ko) 레이저 패싯용 양자 우물 패시베이션 구조
JP4836703B2 (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
RU2421856C1 (ru) Способ пассивации и защиты граней резонатора полупроводниковых лазеров
JP2007081197A (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
US6576503B2 (en) Laser diodes and manufacturing methods
JP2007280975A (ja) 半導体レーザ
JP3708213B2 (ja) 半導体発光素子及びその製造方法
RU2676230C1 (ru) Способ изготовления полупроводниковых лазеров
JP4630596B2 (ja) 半導体レーザ装置の製造方法
US20200161837A1 (en) Algainpas-based semiconductor laser device and method for producing same
JP2002043691A (ja) 窒化物半導体レーザ装置とその製造方法
JP2004031393A (ja) 半導体発光装置の製造方法
JP5488775B1 (ja) 窒化物半導体レーザ素子
JPH07162083A (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
JPH09293937A (ja) 半導体発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080430

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080919

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081119

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20090828

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100507

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100512