JP2005525461A - アゾール誘導体を用いた窒素の電解発生 - Google Patents

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Abstract

本発明は、トリアゾールおよびテトラゾール誘導体の陽極酸化により窒素ガスを電気化学的に発生させるための電解質を提供する。これらの電解質を包含する電解槽も開示する。このようにして製造された窒素ガスは、流体供給装置における機械的変換器を起動するのに有用である。

Description

発明の分野
本発明は、気体の電気化学的発生方法の分野に関する。より詳しくは、本発明は、トリアゾールおよびトリアゾール誘導体から窒素ガスを発生させること、および特に流体供給装置(dispenser)の分野で、こうして製造された窒素ガスにより起動される機械的変換器に関する。
発明の背景
気体を制御しながら電解発生させることは、種々の用途で化学的エネルギーを機械的エネルギーに変換するのに有用である。例えば、気体の電解発生により駆動される様々な潤滑剤や流体の送達機構が知られている。例えば、Orlitzkyらの米国特許第4,023,648号(1977)には、電気化学的電解槽で発生したガスにより駆動される潤滑剤塗布装置が示されており、水素ガスの電気化学的発生方法が提供されている。
電気化学的に発生したガスにより駆動される流体供給装置、および他の電気化学的変換器は、特殊な操作条件を必要とする状況で使用されることが多い。典型的には、このような用途で使用される電解槽の部品は、長期間にわたり安定で、かつある温度範囲で安定している必要がある。このような装置においては、水素または酸素等の反応性の高い気体が発生するのは好ましくない場合もある。回路が閉じて電解ガスが発生し始めた後は、低い過電圧(すなわち、電気分解条件下での電極電位と、電気分解が起こらない状態での電極電位との熱力学的値の差が小さい)で比較的急速に電極反応が起こり、電解槽を横切る溶質の濃度分極が小さく(すなわち、電極表面への反応物の拡散が速く)、セパレーター抵抗効果が小さい(すなわち、電解槽中の固体セパレーターにより引き起こされる抵抗がほとんど無い)ことが一般的に望ましい。少量の原料からガスを製造する、すなわち効率的にガスが発生して、気体状反応生成物に対する化学量論係数が高いことも望ましい。
ガスの電気化学的発生は、等式(1)により表すことができる。
aR +/− ne → bG + cP
式中、R、GおよびPは、それぞれ反応物、ガス生成物、および非ガス生成物を表し、a、b、c、およびnは、化学量論係数である。電気回路を用いて電気化学的電解槽を通して電流を流す場合、電荷消費の観点からは、気体を効率的に発生させることが望ましい。この効率は、電子化学量論係数が低いことに関連してガス生成物化学量論係数が高いことが必要とされる。1ファラデーあたりのモル数で表したガス発生の化学量論効率(E)は、等式(1)で
E=b/n モル/F
として定義することができる。
様々な公知の電気化学的ガス発生装置では、水素および酸素ガスが使用される。例えば、水の陽極酸化および陰極還元により、反応1および2により酸素および水素がそれぞれ発生する。
Oの陽極酸化: 2HO − 4e → O + 4H 反応1
Oの陰極還元: 2HO + 2e → H + 2OH 反応2
水の陽極酸化は、ガス生成に関する化学量論効率が低い(1ファラデーあたり酸素ガス0.25モル)。所望量のガスを生成するのに必要な反応物量および電流により、大容積の装置および高容量のエネルギー供給源が必要になるので、低い化学量論効率は好ましくない。酸素のもう一つの欠点は、グリース等の可燃性流体の供給に使用した場合に安全性の問題が生じることである。
水の陰極還元は、ガス生成に関する化学量論係数がより優れている(1ファラデーあたり水素ガス0.50モル)ものの、水素ガス生成は、引火時に酸素との爆発的反応性があるため危険である。水素のもう一つの欠点は、流体供給装置等の機械的変換器中で電気分解により発生した気体を封入するのに種々の重合体状バリヤーを使用しても、これらバリヤー通して水素が比較的急速に拡散してしまうことである。
窒素は比較的不活性なガスであり、電解反応により効果的に生成して制御された量のガスを与える。Joshiらの発行された米国特許第5,567,287号(1996)には、アルカリ金属窒化物またはアジドの電気酸化により窒素が製造される、流体供給用途向けの固相電気化学的窒素ガス発生装置を開示されている。この機構におけるアジドの単極反応は、非反応性の窒素が、1ファラデーあたり窒素ガス1.5モルの化学量論効率で発生する(反応3)。
2N → 3N + 2e 反応3
反応3により、0.25mAで作動する流体供給装置は、容量1A.h.のバッテリーから、毎時約0.33mlSTPのガスを4000時間発生させる能力を有する。陽極反応物としてナトリウムアジドを用いて、NaN約2グラムから1リットルSTPの窒素ガスを発生させることができる。
しかしながら、上記の系におけるアジド単極反応は遅いこともあり、これはアジドの電気酸化に高い過電圧が必要とされることもあるからである。アジド単極反応が遅いという問題を解決するため、チオシアネート等の添加剤を使用して、アジドからの窒素形成にヨウ素を介在させて触媒作用させることができる。しかしながら、このような系では、アジドやチオシアネート塩触媒が毒性を有するという欠点がある。毒性化合物の存在により、アジドから窒素ガスを発生する装置の設置が困難になる場合がある。
Olomanらの米国特許第6,299,743号(2001)には、ヒドラジド(RCONHNH)、対応する有機ヒドラジノ−カルボキシレート(RCONHNH)、およびアミノ−グアニジン塩(例えば重炭酸アミノグアニドHNNHC(NH)NH・HCO)等の有機窒素化合物から窒素ガスを電気化学的に発生させる方法が開示されている。例えば、メチルヒドラジノカルボキシレートの電気酸化は、想定反応4により1ファラデーあたり0.5モルの化学量論的効率で窒素ガスを発生する。
CHCONHNH → CHCOH + N + 2H + 2e 反応4
反応4により、0.33mlSTP/時間の窒素を発生するのに、少なくとも0.75mAの電源が必要になり、1リットルSTPの気体を製造するのに4グラムのメチルヒドラジノ−カルボキシレートが必要とされる。
推進薬としてや、航空機、自動車の安全エアバッグを膨脹させるのに有用である熱技術に関連する組成物の中で、非アジド窒素ガス発生成分としてトリアゾールやテトラゾール等の高窒素含有化合物が研究されている。明らかに、爆発的な気体放出は、制御された電解ガス発生装置では好ましくない。
発明の概要
本発明の一態様として、高窒素含有量のアゾール誘導体の陽極酸化により窒素ガスを電気化学的に発生させるための電解質を提供する。本発明の態様において、高窒素含有量アゾール化合物または誘導体とは、2個の二重結合を含み、少なくとも3個の窒素環原子を有する5員N−複素環式化合物を意味する。別の実施態様としては、本発明の高窒素含有量アゾール誘導体は、トリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、アミノテトラゾール、およびそれらの塩を含んでもよい。実施態様ごと種々のトリアゾールおよびテトラゾールを用いて性能を試験することができる。
トリアゾールとしては、例えば1H−および2H−1,2,3−トリアゾール互変異性体、1H−および4H−1,2,4−トリアゾール互変異性体、および、それらの一、二または三置換された誘導体が挙げられる。一、二または三置換された誘導体は、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、またはアリール基を含んでなることが好ましい。アルキル、アルケニル、およびアルキニル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、また、置換されていても置換されていなくてもよい。ある実施態様においては、一、二および三置換された誘導体は、低級アルキル、低級アリール、およびアリールアルキル基を含んでもよい。低級アルキルおよび低級アリールアルキル基は、4個までの炭素原子を有するアルキル基およびアリールアルキル基中のアルキル部分を指す。低級アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチルまたはtert-ブチルを含んでよい。低級アリールアルキルは、例えばベンジルを含んでもよい。アリール基は、例えばフェニル、および3個までの上に定義する低級アルキル基により置換されたフェニルを含んでもよい。
アミノトリアゾールとしては、例えば、1−アミノ−1H−1,2,3−トリアゾール、2−アミノ−2H−1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1Hまたは2H−1,2,3−トリアゾール、5−アミノ−1H−1,2,3−トリアゾール、3−アミノ−1Hまたは4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−4H−1,2,4−トリアゾール、および、5−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ならびにそれらの一、二、三および四置換された誘導体を挙げることができる。一、二、三および四置換されたアミノトリアゾールとしては、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはアリールアルキル基を含んでもよい。ある実施態様においては、一、二、三および四置換されたアミノトリアゾールは、低級アルキル、低級アリールアルキルおよびアリール基を含んでよい。その際、低級アルキルおよび低級アリールアルキルおよびアリール基は、上記に定義した通りである。一置換されたアミノトリアゾールは、トリアゾール環で置換された化学種およびアミノ基で置換された化合物を含んでよい。二置換されたアミノトリアゾールは、トリアゾール環およびアミノ基で置換された化合物、トリアゾール環で二置換された化合物、および、アミノ基で二置換された化合物を含んでよい。三置換されたアミノトリアゾールは、トリアゾール環で二置換され、アミノ基で一置換されたた化学種、および、トリアゾール環で一置換されアミノ基で二置換された化合物を含んでよい。
テトラゾールは、例えば1H−および2H−互変異性体およびそれらの一または二置換された誘導体を含んでよい。一置換された誘導体は、トリアゾール環上の1−Hまたは2−H位置で置換された化学種、または5位置、すなわち、炭素環原子で置換された1H−または2H−テトラゾールを含んでよい。二置換された誘導体は、1,5−または2,5−二置換された化合物を含んでよい。一および二置換された誘導体は、アルキル、アルケニル、アルキニルもしくはアリールアルキル、またはアリール基を含んでもよい。アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、分岐していても、分岐していなくてもよく、置換されていても、置換されていなくてもよい。ある実施態様においては、一および二置換された誘導体は、低級アルキル、低級アリール、およびアリールアルキル基を含んでもよい。低級アルキルおよび低級アリールアルキル基は、4個までの炭素原子を有するアルキル基およびアリールアルキル基中のアルキル部分を指す。低級アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチルまたはtert-ブチルを包含することができる。低級アリールアルキルは、例えばベンジルを含んでもよい。アリール基は、例えばフェニル、および3個までの上記に定義した低級アルキル基により置換されたフェニルを含んでもよい。
アミノトリアゾールは、例えば、1−アミノ−1H−テトラゾール、2−アミノ−2H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾールおよび5−アミノ−2H−テトラゾール、ならびにそれらの一、二、および三置換された誘導体を含んでもよい。一、二および三置換されたアミノテトラゾールは、例えばアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアルキル、またはアリール基を含んでもよい。アルキル、アルケニル、およびアルキニル基は、分岐していても、分岐していなくてもよく、また置換されていても、置換されていなくてもよい。ある実施態様においては、一、二および三置換されたアミノテトラゾールは、低級アルキル、低級アリール、およびアリールアルキル基を含んでもよい。低級アルキルおよび低級アリールアルキル基は、4個までの炭素原子を有するアルキル基およびアリールアルキル基中のアルキル部分を指す。低級アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチルまたはtert-ブチルを含んでもよい。低級アリールアルキルは、例えばベンジルを含んでもよい。アリール基は、例えばフェニル、および3個までの上記に定義した低級アルキル基により置換されたフェニルを含んでもよい。一置換されたアミノテトラゾールは、テトラゾール環で置換された化学種、またはアミノ基で置換された化合物を含んでもよい。二置換されたアミノテトラゾールは、テトラゾール環およびアミノ基で置換された化合物、ならびにアミノ基で二置換された化合物を含んでもよい。
トリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、およびアミノテトラゾールの塩としては、アンモニウム、アルミニウム等の無機塩、リチウム、ナトリウム、カリウム等アルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、および、第4級アンモニウム塩等の有機塩がある。
これらの化合物の中には、通常の官能性試験により確認されるように、すべての実施態様において機能するわけではないものがある。そのような化合物の実用性は、例えば本明細書中に記載する指針(通常の試験目的に別の窒素化合物を代替できる例を含む)に従って、通常の手順で検定することができる。
別の態様においては、電解質は、陰極における水素発生を抑制するための陰極減極剤反応物として機能するか、または減極剤反応物をさらに含んでもよい。陰極減極剤は、例えばイソニコチン酸およびその可溶性塩(例えばアルカリまたはアンモニウム)、ニトロ−エタノール、ニトロメタン、ニトログアニジン、硝酸塩ならびに塩素酸塩を含んでもよい。
本発明は、トリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、およびアミノテトラゾールからなる群から選択された活性窒素化合物を含んでなる電解質を包含し、活性窒素化合物が陽極反応物である電解槽も提供するものである。ある実施態様においては、電解質は陰極減極剤として機能してもよく、また陰極減極剤を含んでいてもよい。陰極減極剤は、例えばイソニコチン酸およびその可溶性塩(例えばアルカリまたはアンモニウム塩)、ニトロ−エタノール、ニトロメタン、ニトログアニジン、硝酸塩および塩素酸塩を含んでもよい。
電解槽は、本発明の活性窒素化合物の電解により陽極で発生した窒素ガスにより起動される流体供給装置と関連させてもよい。
発明の詳細な説明
本発明の一態様としては、高窒素含有量のアゾール化合物が、効率的に陽極酸化され、窒素ガスを発生することができるという知見に基づく。好適なトリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、アミノテトラゾールおよびそれらの各塩の電気分解による窒素発生は、電気化学的に駆動される流体供給装置に特に有用である。本発明の電解質は、電気化学的に製造される窒素ガスにより起動される流体供給装置、例えば米国特許第6,299,743号に記載されている流体供給装置において使用することができる。
本発明の一態様としては、トリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、アミノテトラゾール、およびそれらの塩からなる群から選択された活性窒素化合物を含んでなる電解質が通電して陽極と接触している。電解質は、透過性の陰極または陽極との組合せにより作用してそこから気体を発生できるが、電解質が損失しないように、十分な粘性を有するか、または固体であるように設計することができる。ある実施態様においては、陰極が高い比表面積を有し(すなわち多孔質にするか、または粗面化する)、陰極上の実電流密度を低くするのが望ましい場合がある。陰極減極剤と共に使用するには、一般的に陰極電流密度が低いことが好ましく、これは水から水素への電気還元よりも、陰極減極剤の電気還元の選択性を強化するためである。電解質は、十分な物質移動を可能にして所望のガス発生速度が得られるように、液体とすることもできる。漏れに対して電解質を安定化させるために、親水性吸収材料、例えばセルローススポンジ、コットンウール、合成フェルト、ケイソウ土、およびカーボポル、カルボキシメチルセルロース、その他のゲル化剤を包含する種々の吸収材料やゲル化剤を使用することができる。
電解質は、電解電流が通電するように十分な導電性を有するべきである。実施態様によっては、好適な溶剤または溶剤混合物中に溶解させた活性窒素化合物により電解質を形成することができる。例えば、5−アミノ−テトラゾールのカリウム塩は、水に非常に溶解し易く、窒素ガスの電解発生を行うのに好適な電解質である。別の実施態様においては、支持電解質を添加し、導電性を与えるか、または導電性を強化することができる。本願明細において「支持電解質」とは、通電するが電解条件下で放電しない電解質として定義される。本発明では、陽極において窒素が発生するので、陽極で実質的に放電しない支持電解質を選択するのが好ましい。一般的に、支持電解質は、導電性を付与し得るイオン系化合物(塩、酸または塩基)である。支持電解質の好適な例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、およびアルミニウム、または第4級アンモニウム塩からなる群から選択された陽イオンを有する、可溶性のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、および塩素酸塩ならびにそれらの組合せを含んでよい。
ある実施態様においては、凝固点が−20℃未満の電解質溶液となるような、凝固点を低下させる支持電解質を選択することができる。別の実施態様としては、支持電解質は、おおよそ4〜10のpH領域で機能するように選択することができる。実施態様によっては、支持電解質は、陰極減極剤として機能することもできる。例えば、硝酸ナトリウムは、支持電解質および陰極減極剤の両方として使用することができる。
支持電解質は、凍結防止特性を備えていてもよい。ある実施態様においては、凍結防止特性は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸または硫酸アンモニウム等の無機支持電解質を使用することにより得られる。有機凍結防止剤を電解質に加えて凝固点を下げてもよい。ある実施態様においては、有機凍結防止剤の例として、アセトン、グリセロール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノールまたは尿素を挙げることができる。また、ある実施態様においては、有機凍結防止剤は共溶剤として作用してもよい。例えば、電解質が5−アミノ−テトラゾールのカリウム塩である電解質水溶液中の5−アミノ−1H−テトラゾールには、凍結防止剤および共溶剤の両方としてDMSOを使用することができる。
電解質溶剤は、カリウム5−アミノ−テトラゾール等の塩を溶解し得る極性溶剤、または、5−アミノ−1H−テトラゾール等の非イオン系有機反応物を溶解し得る有機溶剤であることが好ましい。ある実施態様においては、例えば1Mを超える十分な反応物溶解度を有し、例えば20℃で10kPa未満の適度に低い蒸気圧を有し、例えば−20℃未満の低い凝固点を有する溶液となるような溶剤であって、陽極における電気酸化に対して安定しており、陰極を汚染したり陽極で陽極反応物より酸化され易いような、好ましくない生成物への電気還元に対して安定している溶剤を選択するのが好ましい。別の実施態様としては、非水性電解質として機能するように、溶剤または溶剤混合物を使用してもよい。
ある実施態様においては、支持電解質が電気分解工程用に選択した溶剤とのみ相容性を有する場合は、共溶剤を加えて活性窒素化合物を溶解させることができる。非イオン系反応物を溶液にするための共溶剤として有機溶剤を使用し、極性溶剤が電解質を支持してもよい。例えば、5−アミノ−H−テトラゾールは水に対する溶解度が低く(重量で1%より低い)、導電性を有しない。5−アミノ−H−テトラゾールの水中電気分解により窒素ガスを製造するために、ジメチルスルホキシド(DMSO)を共溶剤として加え、硝酸ナトリウムを支持電解質として加えることができる。ある実施態様においては、共溶剤は陰極反応物でもよいが、陽極反応物ではないことが好ましい。
本発明の電解質は、従来の一室型(非分割電解槽)または二室型(分割電解槽)の様々な電解槽に使用できる。これらの電解槽は、電解質の作用に対して耐性を有する容器を含んでなり、かつ電流供給源に接続された導電性材料の陽極および陰極を含んでなる。分割された電解槽は、個別の陽極室と陰極室とを形成して電解質溶液を仕切るセパレーターを含む電解槽である。セパレーターは、一般的に、電解質に対して比較的不活性な機械的な壁であり、例えばガラスフリット等の多孔質隔膜やNAFION(商標)型メンブラン等のイオン交換メンブランである。陽極室および陰極室は、イオンは移動させるが電解質を対流させないようなセパレーターの細孔中で、電解質を通して導電する。実施態様によっては非分割電解槽を使用するのが好ましい。
陽極および陰極に好適な材料としては、グラファイトクロス、グラファイトフェルト、グラファイト紙、GRAFOIL(商標)(グラファイトシート)、重合体含浸させたグラファイト繊維および/または粒子、ステンレス鋼、ニッケル、DSA(貴金属酸化物被覆したチタン)ならびに白金被覆したチタンが挙げられる。実施態様によっては、陰極がそれ程不活性でなくてもよい。
非分割型電解槽を使用する場合、電解質中に添加剤を使用し、陽極における窒素の発生を促進しながら、陰極における水素の共発生を抑制することができる。非分割型電解槽における典型的な陰極反応は、水の電気還元による水素の発生である。
2HO + 2e → H + 2OH 反応2
しかしながら、水素は、本願明細書の背景の項で説明した理由から特定の潤滑剤供給装置等のある種の装置においては好ましくない生成物である。従って、陰極で優先的に反応し、水素の発生を抑制する添加剤を電解質に使用するのが有利な場合があり、かかる化合物は、本願明細書において「陰極減極剤」ということにする。ある実施態様においては、陰極減極剤が、陽極での窒素発生を抑制する生成物に還元されないことが好ましい。
様々の実施態様で、本発明は多様な代替陰極減極剤、例えば、イソニコチン酸およびその可溶性塩(例えばアンモニウム、カリウム、ナトリウム)、ニトログアニジン、ニトロ−エタノール、ニトロメタン、硝酸アンモニウム、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、および硝酸カルシウム等の可溶性硝酸塩、塩素酸ナトリウムや塩素酸カリウム等の可溶性塩素酸塩、ならびに、アセトン等のケトンを提供する。候補の陰極減極剤の性能は、特定の電解槽で実験的に測定することができる。好ましい減極剤は、陰極での電気還元が実質的に不可逆的になるところで得ることができる。ある種の減極剤は、ある条件下、例えば低温(例えば−25℃未満)で十分に機能しないことがある。
電解質は、一種以上の促進剤を含んでもよい。促進剤は、活性窒素化合物の電気酸化の速度および/または選択性を増加しながら、特定電流密度で電解槽を作動させるのに必要な電圧を下げる触媒であってよい。ある実施態様においては、触媒の例として、フッ化カリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、硝酸銀、または錯化された遷移金属イオンが挙げられる。ある実施態様においては、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウム、またはいずれかの好適な第4級アンモニウム塩等のような湿潤剤を、電解質と電極との接触や透過性を改良する促進剤として使用することができる。別の実施態様においては、促進剤はホウ酸等のpH緩衝剤、または電解槽の放電中に電解質のpHを特定の範囲内に維持するリン酸二水素カリウムであってよい。
本発明を下記の例によりさらに説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
例1
本例は、二室H型電解槽の一方のアーム中に配置した陽極で行う単電極試験に関する。表1は、種々の電解質溶液/陽極材料系に対する標準的な条件下での、陽極におけるガス発生率を示す。指定の電解質溶液約100mlを、ガラスH電解槽の一方のアーム中に入れ、指定の陽極材料からなる12cmの陽極において、0.2アンペアで陽極酸化に実施する。ガス測定系の校正は、炭酸カリウム水溶液の電気分解により行う(表1の第一列)。
Figure 2005525461
炭酸カリウム溶液を電気分解する場合、水の酸化から得られる酸素のみが陽極ガスとして発生する。表1は、種々の材料からなる電極において、カリウム5−アミノ−テトラゾール水溶液の陽極酸化により、0.5モル/Fを超える化学量論効率で窒素ガスが発生し得ることを示す。窒素陽極反応物の存在により水から酸素への酸化は抑制されるが、酸素を除去することまではできない。活性窒素陽極反応物の酸素の共発生を阻止する効果は、該反応物の性質や濃度、電流密度、電極組成、温度等に依存する。
例2
本例は、二室H型電解槽を用いた陰極での単一試験に関する。表2は、種々の電解質溶液/陰極材料系に対する標準的な条件下での、陰極におけるガス発生率を示す。電解質溶液はすべて、カリウム5−アミノ−テトラゾールおよび陰極減極剤を含む。指定の電解質溶液約100mlを、ガラスH電解槽の一方のアーム中に入れ、指定の陽極材料からなる12cmの陽極において、0.2アンペアで陽極酸化を実施する。
Figure 2005525461
表2は、陰極減極剤を含むカリウム5−アミノ−テトラゾール水溶液の陰極還元が、化学量論効率0.5モル/F未満であることを示している。この結果は、これらの系で窒素発生が抑制されることを示す。
例3
本例は、市販の潤滑装置の非分割電解槽における工程を組み合わせた模擬試験に関する。GRAFOIL(商標)グラファイトシートからなる陽極とグラファイトクロスからなる陰極とを、表3に示す電解質溶液約100mlと共に、H型電解槽の一方のアーム中に配置する。指定の電解質溶液を、表3に示す12cmの電極において、0.2アンペアで電極材料の陽極酸化と陰極還元とを同時に実施する。
Figure 2005525461
表3は、カリウム5−アミノ−テトラゾールまたは5−アミノ−1H−テトラゾールと種々の陰極減極剤とを組み合わせて、溶剤および凍結防止剤を添加したものを、非分割電解槽中で電気分解すると、0.5モル/Fを超える化学量論効率でガスが発生し得ることを示す。両方の電極を目視観察することにより、陰極からのガス(水素)発生率が、陽極からのガス(窒素)発生率の0〜約10%であることが示された。
予想される(ただし明らかではないが)アミノ−テトラゾール陽極反応は、下記の反応である。
CH+2HO→2N+HCOOH+NH +H+2e 反応5
表3は、ある電解質系が、反応5で予想される値である1に近いガス発生化学量論効率を与えることを示している。
例4
本例は、市販の潤滑剤供給装置の条件と類似の条件下で窒素を発生する、電極と電解質組成物の6種類の異なる組合せを例示する。表4に示す電解質溶液(ユニット3、5、7、9、21または35)約25mlを、ATS Electro-Luber BUDGET-LUBER(商標)サイズの密封したPVC試験電解槽の2個の電極(直径約6cmの電極)間に構成されたセルローススポンジに吸収させる。この電解槽を2個の1.6ボルトバッテリー、抵抗器およびスイッチと直列に接続した。室温で数週間運転を行い、電流および発生したガスの体積を監視した。
Figure 2005525461
ユニット3、5および35は、陽極反応物として5−アミノ−テトラゾールカリウム塩を、GRAFOIL(商標)(陽極)およびグラファイトクロス(陰極)電極と共に使用たものであり、陰極減極剤(すなわちイソニコチン酸および硝酸ナトリウム)の効果を試験する。これら2つのユニット試験の結果は、窒素ガスに関する化学量論効率が1ファラデーあたり窒素ガス0.75〜0.85モルであるので、反応5により予想される1モル/Fの値と比較して、カリウム5−アミノ−テトラゾールが窒素ガスを発生させるための有用な陽極反応物であることを示している。これらのユニットで反応2により発生するガスの水素含有量は、各試験の最初の数日間はほぼゼロであり、試験最終段階においても5%未満であることから、イソニコチン酸および硝酸ナトリウムの両者とも、効果的な陰極減極剤である。両ユニットにおいて、比較的高い化学量論効率は、酸素発生(反応1)等の二次陽極反応や陰極反応生成物(これは、非分割電解槽では陽極に運ばれる)の酸化が、許容できる程度に低い率で起きていることを示す。二次反応による窒素ガス効率の低下は、実際の系における主要な潜在的問題であり、陽極反応物が枯渇し、陰極反応生成物が電解槽中に蓄積するにつれて、時間と共に通常は増大するという問題である。
ユニット7および9は、陽極反応物として、5−アミノ−1H−テトラゾール、およびナイロン(商標)含浸したグラファイト繊維からなる標準的な市販のATS電極を使用する。アミノテトラゾールの溶解度が極めて低いことから、ユニット3および5よりも大量のDMSOを必要とする。DMSOを使用することの利点の一つは、DMSOが凍結防止剤特性も備えていることである。ユニット7および9に硝酸塩が存在することにより、電解電流を通電させるのに必要な導電性が得られる。ユニット7および9の試験で使用する標準的なATS電極および電流密度により、NO の還元により硝酸塩が陰極減極剤として作用し得る。
ユニット21は、陽極反応物として、5−アミノ−テトラゾールカリウム塩および5−アミノ−1H−テトラゾールの混合物を、GRAFOIL(商標)(陽極)およびグラファイトクロス(陰極)電極と共に使用する。このユニットの結果は、高窒素含有量アゾール誘導体の混合物も、窒素ガスを発生させるための有用な陽極反応物を与えることを示している。
例5
本例は、例4に記載する条件と同様の実験条件下で操作する、電極と電解質系との種々の組合せに対するガス組成を提供する。室温において1ヶ月間機能させた後の各ユニットからガス試料を採取し、窒素80体積%、酸素2体積%、水素8体積%、メタン5体積%および一酸化炭素5体積%から構成されるガスにより校正を行ったMTI分析装置 (Freemont, CA製M100)を用いてガスクロマトグラフで分析を行った。表5に示すガス組成は、標準化していない値の合計が100%未満である場合(これはこの計器によって同定できないガスの存在を示している場合である)を除いて、標準化したものである。
Figure 2005525461
図1は、ユニット3、5、7および9の試験で測定したガス体積および電流を示したものである。図1は、ユニット3を27および47日間作動させた後の水素ガスの発生が依然として低く、測定されたガスの残存部分は窒素だけであることを示す。ガス発生率の範囲は、電流効率と電解槽電流を設定する有効内部電解槽抵抗との両方の差に対応する。有効電解槽抵抗は、幾つかのファクター、例えば電解質電導度や電極反応の速度に依存し、これらのファクターは、ユニット3、5、7および9のセットにおいてすべて変化する。ガス発生の直線性や各電流の時間との相対的定常性は、陽極反応効率が、陰極反応生成物の蓄積から生じる二次反応により、それ程は低下しないことを示している。ガス発生率が一定であることは、ほぼ定常的にグリースを送達する必要がある潤滑剤供給装置のような商業的用途には重要である。
本発明の種々の実施態様を本願明細書中に開示したが、当業者に共通の一般的な知識により、本発明の範囲内で多くの応用および修正を行うことができる。そのような修正には、実質的に同じ様式で同じ結果を達成するための、本発明のいずれかの態様に対して公知の均等物を代替することが含まれる。数値的範囲は、その範囲を限定する数を含む。本願明細書において「を含んでなる」の語は、幅広い解釈を許す用語として使用し、「包含するが、それに限定しない」との語と実質的に同等であり、「を含んでなる」の語は対応する意味を有する。関連文献の引用は、当該関連文献が本発明に対しての先行技術であることを認めるものではない。本願明細書中で引用された刊行物(特許および特許出願を包含するが、それらに限定しない)は、とりわけ個別に、その全文が参考として本願明細書に含まれるという意味で参照される。本発明は、例および図面を参照しながら実質的に上に説明したすべての実施態様および変形を包含する。
は、本発明のPVC BUDGET-LUBER(商標)電解槽中の電解質系により発生したガスの体積および電流と時間との関係をプロットしたグラフである。

Claims (36)

  1. 電気分解により窒素ガスを製造するための電解質であって、トリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、アミノテトラゾール、およびそれらの塩からなる群から選択された活性窒素化合物を含んでなり、前記活性窒素化合物が陽極反応物である、電解質。
  2. 水素ガスの形成を抑制するための陰極減極剤反応物をさらに含んでなる、請求項1に記載の電解質。
  3. 前記陰極減極剤が、イソニコチン酸およびその可溶性塩、ニトロ−エタノール、ニトロメタン、ニトログアニジン、硝酸塩、および塩素酸塩からなる群から選択されるものである、請求項2に記載の電解質。
  4. 前記陰極減極剤が、ニトロ−エタノール、ニトロメタン、イソニコチン酸、硝酸塩、または塩素酸塩である、請求項3に記載の電解質。
  5. 前記電解質が、5−アミノ−テトラゾールカリウム、硝酸塩、塩素酸塩、および塩酸塩からなる群から選択されたイオン系化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解質。
  6. 共溶剤をさらに含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電解質。
  7. 前記共溶剤が、アセトン、またはジメチルスルホキシド、グリセロール、エチレングリコール、メタノール、およびエタノールからなる群から選択されるものである、請求項7に記載の電解質。
  8. 前記電解質が支持電解質を含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電解質。
  9. 前記支持電解質が、硝酸塩、塩素酸塩、または塩酸塩である、請求項9に記載の電解質。
  10. 凍結防止剤をさらに含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電解質。
  11. 前記凍結防止剤が、アセトン、グリセロール、DMSO、およびエチレングリコールからなる群から選択されるものである、請求項11に記載の電解質。
  12. 前記活性窒素化合物が5−アミノ−1H−テトラゾールである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の電解質。
  13. 前記電解質が水性であり、かつ共溶剤および支持電解質をさらに含んでなる、請求項13に記載の電解質。
  14. 前記共溶剤が、グリセロール、エチレングリコール、またはDMSOであり、前記支持電解質が、塩酸塩または硝酸塩である、請求項14に記載の電解質。
  15. 前記活性窒素化合物が、アミノテトラゾール塩である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の電解質。
  16. 陰極減極剤をさらに含んでなる、請求項16に記載の電解質。
  17. 前記陰極減極剤がイソニコチン酸または硝酸塩である、請求項17に記載の電解質。
  18. (a)陽極、
    (b)陰極、および
    (c)トリアゾール、アミノトリアゾール、テトラゾール、アミノテトラゾールおよびそれらの塩からなる群から選択された活性窒素化合物を含んでなり、前記活性窒素化合物が陽極反応物である電解質
    を含んでなる、電気分解により窒素ガスを製造するための電解槽。
  19. 前記活性窒素化合物がアミノテトラゾールまたはアミノテトラゾール塩である、請求項19に記載の電解槽。
  20. 陰極における水素ガスの形成を抑制するための陰極減極剤をさらに含んでなる、請求項19または20に記載の電解槽。
  21. 前記陰極減極剤が、ニトロ−エタノール、ニトロメタン、イソニコチン酸、硝酸塩、または塩素酸塩である、請求項21に記載の電解槽。
  22. 共溶剤をさらに含んでなる、請求項19〜22のいずれか一項に記載の電解槽。
  23. 凍結防止剤をさらに含んでなる、請求項19〜22のいずれか一項に記載の電解槽。
  24. 前記凍結防止剤が、アセトン、グリセロール、エチレングリコール、またはDMSOである、請求項24に記載の電解槽。
  25. 前記陽極および前記陰極が、重合体含浸したグラファイト、GRAFOIL(商標)、グラファイト紙、グラファイトフェルト、またはグラファイトクロスを含んでなる、請求項19〜25のいずれか一項に記載の電解槽。
  26. 前記活性窒素化合物が、アミノテトラゾール5−アミノ−1H−テトラゾールである、請求項19〜26のいずれか一項に記載の電解槽。
  27. 前記陰極減極剤がアルカリまたはアルカリ土類金属硝酸塩であり、共溶剤がDMSOである、請求項27に記載の電解槽。
  28. 前記陽極および前記陰極が重合体含浸したグラファイトである、請求項28に記載の電解槽。
  29. 前記活性窒素化合物が、アミノテトラゾール塩カリウム5−アミノ−テトラゾールである、請求項19〜26のいずれか一項に記載の電解槽。
  30. 前記陽極がGRAFOIL(商標)であり、前記陰極がグラファイトクロスである、請求項30に記載の電解槽。
  31. 陰極減極剤が、イソニコチン酸またはそのアルカリまたはアンモニウム塩、または、アルカリもしくはアルカリ土類金属硝酸塩である、請求項31に記載の電解槽。
  32. 凍結防止剤をさらに含んでなる、請求項32に記載の電解槽。
  33. 前記陽極がGRAFOIL(商標)であり、前記陰極がグラファイトクロスであり、前記電解質が、カリウム5−アミノ−テトラゾール10重量%、5−アミノ−1H−テトラゾール10重量%、イソニコチン酸8重量%、硝酸リチウム6重量%、およびジメチルスルホキシド40重量%を含んでなる水溶液である、請求項19に記載の電解槽。
  34. 前記陽極および陰極がナイロン(商標)含浸したグラファイトであり、前記電解質が、カリウム5−アミノ−テトラゾール26重量%、イソニコチン酸10重量%、およびジメチルスルホキシド40重量%を含んでなる水溶液である、請求項19に記載の電解槽。
  35. 前記陽極で発生した窒素ガスを捕獲して、そのガスから機械的エネルギーを発生させるための変換器をさらに含んでなる、請求項19〜35のいずれか一項に記載の電解槽。
  36. 前記変換器が流体供給装置に機械的に接続されていることにより、前記陽極での窒素ガス発生時に、前記流体供給装置から流体が供給される、請求項36に記載の電解槽。
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