JP2005523155A - 対数螺旋形状のバーを備えるリファイナープレート - Google Patents

対数螺旋形状のバーを備えるリファイナープレート Download PDF

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Abstract

回転ディスク式リファイナーのリファイニングディスクまたはプレートセグメント上に設ける特殊形状のバーが開示される。前記リファイニングディスクは、その作業表面を横切って大略ディスクの外縁部に向かって外向きに延び、1個、2個、またはより多い複数個のラジアルゾーンに配置された複数のバーを備える。リファイニングゾーン内の前記複数のバーは、対数螺旋の形状の湾曲したバーである。そのようなリファイニングディスクを数多く備えたディスク式リファイナーも開示される。

Description

発明の詳細な説明
(技術分野)
本発明は、リファイニングディスクとリファイニングディスクに用いるプレートセグメントに関連し、特に前記ディスクまたはセグメントに係わるリファイニングエレメントを規定するバーの形状に関する。
(発明の背景)
鋸屑から木材チップまでの範囲のリグノセルロース材の処理に用いるディスクリファイナーには、リファイニングディスクまたはセグメントが装着されている。リファインすべき原料材は、相対して回転する2枚のリファイニングディスクの間に規定された空所中で処理される。原料材は、ディスク表面に配置されたバーで形成された溝の中に入る。両者とも大略ラジアル平面にあっては、輸送機能を担い、面の外では、交差するバーのリーディングエッジに処理材を留めるメカニズムを提供する。前記2枚のディスク各々の面に配置されたバーの間に生じる瞬時的のオーバーラップにより、瞬時的交差角が形成される。前記交差角は、リーディングエッジの原料材保留またはカバー機能に重要な影響を有する。
従来のバーの幾何学的配置、特に、平行直線やラジアル直線や円縮閉線上の完全アーク形の湾曲状配置を用いると、リファイニングゾーン内のラジアル位置に対するバー交差角度の変化が見られる。平行直線パターンを用いるとさらに、平行バー領域内の外縁位置に対するバー角度の変化が見られる。
バー交差角は、カバー確率の決定因子であるので、バー角度に変化があると、カバー確率も同様に変化する。従って、ラジアル位置および角位置の関数として生じる前記空所中の原料材の不均一分布は、従来のバー設計を用いては、不可避である。リファイナープレート用セグメント上のバーと溝に係わる具体的な構成に関する代表的特許を挙げると、例えば、オービッツ(Obitz)の2001年8月21日付け米国特許第6,276,622号「ディスク式リファイナー用リファイニングディスク(Refining Disc For Disc Refiners)」、レイダー(Leider)らの1997年5月17日付け米国特許第4,023,737号「螺旋状溝パターンのリファイナープレート(Spiral Groove Pattern Refiner Plates)」、およびラインホール(Reinhall)の1972年7月4日付け米国特許第3,674,217号「パルプ繊維化粉砕プレート(Pulp Fiberizing Grinding Plate)」がある。
米国特許第6276622号明細書 米国特許第4023737号明細書 米国特許第3674217号明細書
(発明の概要)
ラジアル位置または角位置に関わらずバーの長さに沿って均一なカバー能力を得るためには、バー形状は、位置に関わらず一定のバー交差角が得られる形でなければならない。
従って、本発明の目的は、より均一なリファイニング作用を促進するために、一定形状のバーと一定大きさの交差角という所望の機能を有するバーリファイニングエレメント形状を提供することである。
リファイナーディスクまたはリファイナープレートセグメントにおいて、前記バーが対数螺旋の形状をとることにより、本発明の前述の目的が満たされる。
従って、本発明は、作業表面、ラジアル内縁部、およびラジアル外縁部を備えるリファイニングディスクであって、前記作業表面が、溝を介在して作業表面を横切って大略外縁部の方向に外向きに延びて水平に間隔をもって配置された複数のバーを備え、前記複数のバーが、対数螺旋形の形状の湾曲バーであるリファイニングディスクとして特徴付けられる。
別の一つの観点からは、本発明は、それらの間にリファイニング空間または空所を規定する、第一回転リファイニングディスクと、これと相対して回転可能な第二リファイニングディスクとを備えるディスク式リファイナーであって、前記第一と第二ディスクが各々、ラジアル内縁部、ラジアル外縁部、および作業表面を横切って大略外縁部の方向に外向きに延びる複数のバーを有する作業表面を有するプレートを備えるディスク式リファイナーにおいて、少なくとも前記第一ディスク上の前記複数のバーが、リファイナーの運転の際に対数螺旋形の形状の湾曲バーであるディスク式リファイナーとして特徴付けられる。第一ディスク上の個々のバーは、リファイニング空間で第二ディスク上の複数のバーと交差し、従って瞬時的交差角が形成される。第一ディスク上の前記バー各々にとって、交差角は実質的に一定の公称角度である。第一ディスク上の複数のバー各々にとって、瞬時的交差角はすべて公称交差角の±10°の範囲にあることが好ましい。
対数螺旋形の更に別の機能は、溝の幅、すなわちラジアル位置に関して隣接するバーの間の距離を自由に変えられるということである。この機能により、原料の流れに対して溝を十分に大きく開けられるので、繊維分や浮遊異物による溝の閉塞が防止される。
本発明は数学的に説明し得る。極座標rとφを用いれば、カーテシアン座標へは、以下の変換関数が適用される。
Figure 2005523155
対数螺旋形バーの一般形状は、
Figure 2005523155
ここに、「a」はrに対するスケールパラメータであり、α(アルファ)は曲線に対する接線と座標系の中心を通る線(母線)との間の交角である。
アルファ= +90°または−90°の場合、曲線のどんな点の接線も母線に直交するので、この曲線は、半径aを有する円である。
このユニークなバー形状により、個々のバー角度に対する独特な特性が得られるのみならず、いわゆる切断角または交差角も全リファイニングゾーンにわたって同じ独特な特性を示す。
本発明は、相対する一組のプレートを製造する方法を含むが、前述の数学的表現に実質的に合致するバーと溝のパターンを成形するステップも含むものである。
(好ましい態様の説明)
図1は、リファイナー10の概略図を示し、ケーシング12には、相対するディスクが支持されている。各ディスクは、複数のプレートセグメントから成る環状プレートまたは円板を有する。ケーシング12には、実質的にフラットなローター14が収められている。ローター14は、第一粉砕面16を規定する第一環状プレートと第二粉砕面18を規定する第二環状プレートとを備える。ローター14は、20で示された垂直面のいずれの側に対しても実質的に平行かつ対称的である。シャフト22は回転軸24の周りに水平に伸び、従来の方法で一端または両端(図示せず)が駆動される。
供給導管26からは、ケーシング12の両側にある入口開口部30経由でリグノセルロース供給材のスラリーがポンプで圧送されてくる。ローターの箇所で、供給材は、粗粉砕域32経由でラジアル方向外側に方向を変えて導かれる。その後、第一粉砕面16と第三粉砕面34とに沿って移動する。第一粉砕面16に近接して並置された第三粉砕面34は、これら両面間に右側リファイニングゾーン38を規定する。同様に、ローター14の左側では、供給材は、第二粉砕面18と、これに近接並置された粉砕面36との間に形成された左側リファイニングゾーン40を通過する。
ケーシング12からは、分離板部材42が、ローター14の外周部、すなわち円周部に延びているため、リファイニングゾーン38から流出するリファインされた繊維分とリファイニングゾーン40から流出するリファインされた繊維分との間の分離が維持される。右側リファイニングゾーン38から流出する繊維分は、排出ストリームまたはライン56に沿って排出開口部46経由でケーシング12から排出される。一方、左側リファイニングゾーン40から流出する繊維分は、排出ライン58に沿って排出開口部48経由でケーシングから排出される。
従って、リファインされるべき供給材は、ディスクのセンター近くで導入され、相対するリファイニングプレート間の空間部でラジアル外側方向に流れるように誘導される。この空間部で、供給材は、溝とバーの連続した構造の影響を強く受ける。その「叩かれ頻度」は、ディスク回転の相対速度は勿論のこと、溝とバーの大きさに依存する。供給材は、ラジアル外側方向に移動する傾向にあるが、バーと溝の形状は、保留効果および遅延効果をもたらすように意図的に設計されているので、供給材は、最適保持時間の間プレート間のリファイニングゾーンに保持される。
リファイニング作用が起こるプレートの間の空所は、一般的に「リファイニングゾーン」と称されるけれども、相対して設置された2枚のプレートは、プレートのラジアル方向の内側、中間、および外側の領域で相異なる二種以上のパターンのバーと溝を備えることがしばしばある。従って、これらの領域は内側、中間、および外側の「ゾーン」と、しばしば称される。
本発明に基づけば、バー交差角のそれ以上の変化は実質的に一定に維持される。これは、発明の概要の章で示された数学的表現に対応する湾曲度に実質的に合致するバーを用いて達成される。特に、リファイナーの運転の際に、第一ディスク上のバーは各々、リファイニング空間において第二ディスク上の複数のバーと交差する。従って、瞬時的交差角が形成されるが、第一ディスク上のバー各々にとって、交差角は実質的に一定の公称角度である。本発明が完全に実施されない場合があっても、所与のリファイニングゾーンの瞬時的交差角が公称公差角の±10°以内の範囲にあるときは、従来技術と比較して相当程度の便益が得られる。
図2を参照すると、リファイニングセグメント54が示されている。それは、リファイニングディスクの内側に配置されているが、リファイニングギャップの他の側に隣接した同種または異種のリファイニングディスク上に設けられたリファイニングセグメントと協同作用して働くようになっている。図2に例示されるような幾つかのセグメントは、普通、ベース(例えば、ローターまたはステーター)に並んで配置され、実質的に円状(例えば、円形または扇形)のリファイニングプレートを形成する。つまり、リファイニングセグメントは、円の一部を切り詰めた扇形という一般形を有する。各セグメントは、ネジを、対応するボルト孔56に挿入することによって、ベースのプレート保持表面に設置し得る。リファイナーの設計によっては、背後からプレートを固定することもできるので、この場合は、プレート面にボルト孔を設けなくても済むこともある。一般にセグメントは、相対して回転している方のディスクに設置されるが、その構成としては、一個のローターと一個のステーターの組合せ(単一ディスクリファイナー)としたり、または一個のローターの両面にセグメントを設置し、二個のステーターに相対して作動させたり(2重ディスクリファイナー)、または幾つかのローラーを互いに作動させるとともに一対のステーターを設けたり(多重ディスクリファイナー)、またはディスクを逆回転させたりするなどが行われる。
リファイニングディスクセグメント各々は、ラジアル内縁部58、ラジアル外縁部60、および両縁部の間に延びる作業表面を備えるものとして考えられる。作業表面は、溝を介在して作業表面を横切って大略外向きに延びて水平に間隔をもって配置された複数のバー62を備える。複数のバーはすべて、少なくとも大部分が対数螺旋形の形状で湾曲していることが好ましい。
木材チップまたは第二段階の供給材を低コンシステンシーでリファインするにしろ、高コンシステンシーでリファインするにしろ、共通なことであるが、図2のセグメントで形成されるプレート上のバーは、ラジアル内縁部58とラジアル外縁部60との間に3個の相異なるリファイニングゾーン64,66,68が配置される。Z字形の遷移ゾーン70を設け、各リファイニングゾーン間を供給材が遷移して流れるようにする。この態様では、各ゾーンのバーは対数螺旋形の形をとっている。特定の形状パラメータ(アルファ)は個々のゾーンでは相異なっていても差し支えないが、相対するプレート上の各対応ゾーンに対する形状パラメータは、同じなのが好ましい。
この特定かつユニークな形状により、バー角度が、特定のリファイニングゾーンのプレートのバーの位置には依存しないという利点が得られる。対数螺旋形という特定の形状により、プレートのセンターを通るラインとバーが交差する角度が一定であるということが保証されるので、ローターとステーターセグメントの相対的運動が行われている間、バー角度、従って交差角度の変化は全く起こらない。バー角度は、リファイニング作用とバーのカバー確率に重要な影響を有しているので、バー角度と交差角度に変化があれば、リファイニング作用に変化が生じることになる。本発明は、バー角度の変化を最小限に抑えることにより、リファイニング作用の均一性を最大限に達成するものである。
2本の隣接対数螺旋状バーの間の溝の幅は、この曲線の性質によって可変であり、ラジアル方向の距離に従って増加する。従って、ゾーン68の内径IDにおける溝幅は、当該ゾーンの外径OD、すなわち、当該プレートの外縁部60の外径ODにおける溝幅より小さい。従って、原料の流れに利用可能なオープン領域は、半径が大きくなるに従って増大する。この機能により、溝幅に変化がない平行バーの設計に比較して、閉塞に対する抵抗性が増大する。
上記発明の概要の章に記載の数学的表現を再び参照し、更に関連する 図3を参照すると、交差角度βは、二本の曲線C1とC2(すなわち、交差バーの湾曲したリーディングエッジ)に対する接線t1とt2の間の交差角度として交点Piのところに現れる。接線の間の角度βは、すべての可能な交差点で一定のままである。個々のバーは、中心点Pcを通過する母線γに対し角度αを有する。
図4と図5とは、二つの相異なる値のアルファに対するバー湾曲度の概略を示すものである。図4は、アルファ=60°に対するバー湾曲の程度を示す。図5は、アルファ=−30°に対するバー湾曲の程度を示す。設計者は、プラス90°とマイナス90°の間でこの角度を選択する柔軟性を有する。
対数螺旋形バーの形状を示す数学的表現により、どんな所与のバーも定義される。所与のバーの極限は、無限小の厚さの線で、その線上の所与の点の位置は、(座標系の母線に沿った)センターを通る参照半径または直径に対するその点の角位置(φ)と、その点におけるバー曲線の接線と母線の間の交角(α)との関数である。この数学的な関係を実用的な感覚で用いて機能的なバーのパターンが設計される。
これは一般に、コンピュータ支援設計(CAD)システムで行われる。このシステムは、数学的モデルを組み入れるように容易にプログラム可能で、セグメントの数学的モデリングをセグメント原材料から実体的セグメント製品を製造する機器に翻訳可能なアウトプットを出力する。これは、先ずラジアル方向の微小長さの集積で一本の螺旋曲線を計算し、次いで(計算結果に定数を加えて得られた)出発半径と出発角を決定することによって他の全てのバーの元となる「マザー」バーを確立することによって行われる。(「マザー」バーのリーディングエッジを示す)完全曲線は、当該セグメントのどこかに配置される。CADシステムでは、曲線は必ずしも数学的に連続で、完全な対数螺旋である必要はなく、むしろ、スプラインフィットで近似することもできる。スプラインの精度は、ラジアル方向の微小長さを如何に選択するかに依存する。さらに、セグメント内径に近いスプライン上の最初の数点は、理論的対数螺旋に密接にマッチングしなくても差し支えない。CADシステムのこのアーチファクトは、内径の所の小半径に限定するならば、殆ど悪影響を与えない。典型的なCADシステム(例えばAutoCad(登録商標))を用いると、ユーザーはマザーバーのトレーリングエッジをオフセット可能であり、従って、当該バーに幅を選択して与え、これを、セグメントの内径から外径までに設定することが可能となる。次ぎに、マザーバーをコピーし、回転してセグメント全体を満たすことができる。例えば、ユーザーは、所与の半径の所のバー幅、セグメントに用いるバーの数、または所与の半径の所の最小所望溝幅などを指定することができる。
理解されねばならないが、近代の製造技術の観点では、本明細書で用いられている「対数螺旋」と言う術語は、数学的表現に基づいているものの、実際には数学的表現の近似に過ぎない。この近似は、一連の直線または曲線を用いて行われるが、これらの線分は、セグメントの内径から外径まで、あるいはセグメント内の所与のゾーンの内径から外径までの全長に比較して相対的に短いものである。同様に、湾曲したバーの形状に「対数螺旋」という術語が付けられていることに関して、読者は本発明者にある程度の寛容を示して頂きたい。この術語の意味は、関連分野の当業者ならば、所与のセグメント上または所与のセグメントのリファイニングゾーン内でラジアル方向の交差角の保持を行おうとしたものであると認識するであろう。本発明の利点は、対数螺旋が単に近似であっても、例えば、交差角が所与のバーのラジアル内縁部からラジアル外縁部までで±10°以内に維持されてさえすれば、従来技術に対して顕著な程度実現し得る。
本発明の変形は、他の図面を参照しなくても容易に理解し得る。例えば、リファイナーに組み込まれる本発明の態様では、第一リファイニングディスクが、第二の、相対的に回転可能なリファイニングディスクに相対し、それらの間にリファイニング空間が生じるものである。そして、第一ディスクと第二ディスクの両方または片方のみが、内縁部と外縁部とを有する形状とその間の表面を備え、更に作業表面を横切って大略外縁部に向かって外向きに延びる複数のバーを備え、更に前記複数のバーが対数螺旋の形状の湾曲したバーである。両ディスクが共に対数螺旋形状の湾曲したバーを有するセグメントを備えていれば、バー交差角度が一定という命題が達成される。相対するディスクが双方とも対数螺旋形の湾曲バーを備えているけれども、相異なるαパラメータを有している場合は、特殊目的の設計バリエーションが達成される。片方のディスクのみが対数螺旋形の湾曲バーを備え、相対するディスクが従来のバーパターンである場合でも、相対する2枚のディスクが同じ従来のパターンのものであるものに較べれば、バー交差角度の変化が少なくなって有利であるという結果になるであろう。
さらに別の態様では、対数螺旋形湾曲バーは、ラジアルゾーンの一部にしか存在しない。図6は、図2と同様な概略平面図であり、作業表面62’上の複数のリファイニングゾーンの外側68’のみが対数螺旋状パターンのバーを備えているセグメント54’の態様を示す。ゾーンが2箇所または3箇所のプレートでは、最も外側のラジアルゾーンは対数螺旋状バーを備えているのが好ましい。繊維分処理数がディスク半径と共に半径の3乗に比例して増大するからである。そのようなケースでは、内側のゾーン(複数を含む)66’は、いわゆる「一定の角度」のパターンをとるのが好ましい。このことは、デュラメタル社(Durametal Corp.)からアンドリッツツインフロー(Andritz Twin-Flo)リファイナー向けに販売している079/080パターンに例証されているので、図6には概略のみ示してある。
対数螺旋形を用いる概念にかかわる他の実例については、図7〜図13に示される。図7−Aと図7−Bとは、プレートセグメントの一部分の平面図と断面図であり、セグメント78のセンターから同半径位置においてバー76の間の間隔72,74が広いものと狭いものとを交互にしているバリエーションの一つを示す。
図8−Aと図8−Bとは、プレートセグメント80の一部分の平面図と断面図であり、センターから同半径位置においてバーの幅が比較的大きいもの82と比較的小さいもの84とを交互にしているのを示す。
図9−Aと図9−Bとは、プレートセグメント86の一部分の平面図と断面図であり、センターから同半径位置において溝の深さが比較的深いもの88と比較的浅いもの90とを交互にしているのを示す。
図10は、プレートセグメント94の一部分の平面図で、バー幅の大きさW1,W2が、半径が大きくなるに従って増加している。一方、溝は、ラインl1とl2に沿って螺旋の中心点から測定したとき一定の間隔96を維持している。
図11は、プレートセグメント98の一部分の平面図で、溝間隔の大きさd1とd2とが、半径が大きくなるに従って増加している。
図12は、プレートセグメント100の一部分の側面図で、溝深さの大きさg1とg2とが、半径が大きくなるに従って増加している。
図13−Aと図13−Bは、プレートセグメント102と104の一部分の概略図で、隣接バー110,112それぞれの間に表面106とサブ表面ダム108とをそれぞれ備えているのを示す。
以上、本発明は、特定の、好ましい態様を参照して記述されたけれども、これらの態様は単に本発明の原理と適用とを説明するためのものであることを理解しなければならない。従って、理解されることであるが、多くの部分的修正が例示の態様に可能であり、他の構成も本発明の精神と特許請求の範囲を逸脱することなく考案することができる。
本発明の好ましい態様は、添付図面を参照して説明される。
木材チップリファイナーの内部の概略図で、相対して相互に回転するディスクの関係を示す。ディスクの各々は複数のプレートセグメントから構成される中空環状プレートを備えている。 本発明に基づいて対数螺旋形の形状のリファイニングバーを組み込んでいるリファイナープレートセグメントの写真である。 本発明の数学的表現がより容易に理解し得る概略図である。 アルファ=60°の値に対するバー湾曲の程度を示す概略図である。 アルファ=−30°の値に対するバー湾曲の程度を示す概略図である。 図2と同様な概要平面図であり、複数のリファイニングゾーンの外側のみが対数螺旋状パターンのバーを備えている態様を示す。 プレートセグメントの一部分の平面図であり、センターから同半径位置においてバーの間の間隔が広いものと狭いものとを交互にしているバリエーションの一つを示す。 プレートセグメントの一部分の断面図であり、センターから同半径位置においてバーの間の間隔が広いものと狭いものとを交互にしているバリエーションの一つを示す。 プレートセグメントの一部分の平面図であり、センターから同半径位置においてバーの幅が比較的大きいものと比較的小さいものとを交互にしているのを示す。 プレートセグメントの一部分の断面図であり、センターから同半径位置においてバーの幅が比較的大きいものと比較的小さいものとを交互にしているのを示す。 プレートセグメントの一部分の平面図であり、センターから同半径位置において溝の深さが比較的深いものと比較的浅いものとを交互にしているのを示す。 プレートセグメントの一部分の断面図であり、センターから同半径位置において溝の深さが比較的深いものと比較的浅いものとを交互にしているのを示す。 プレートセグメントの一部分の平面図で、バー幅の大きさが、半径が大きくなるに従って増加している。 プレートセグメントの一部分の平面図で、溝間隔の大きさが、半径が大きくなるに従って増加している。 プレートセグメントの一部分の側面図で、溝深さの大きさが、半径が大きくなるに従って増加している。 プレートセグメントの一部分の概略図で、隣接バー間に表面を備えているのを示す。 プレートセグメントの一部分の概略図で、隣接バー間に表面ダムを備えているのを示す。

Claims (22)

  1. 作業表面、ラジアル内縁部、およびラジアル外縁部を備えるリファイニングディスクであって、前記作業表面が、溝を介在して作業表面を横切って大略前記外縁部の方向に外向きに延びて水平に間隔をもって配置された複数のバーを備え、前記複数のバーが対数螺旋形の形状の湾曲バーであることを特徴とするリファイニングディスク。
  2. 請求項1のリファイニングディスクにおいて、前記複数のバーが前記ディスクに設けられる大部分のバーであることを特徴とするリファイニングディスク。
  3. 請求項1のリファイニングディスクにおいて、前記ディスクが、少なくとも2個の相異なるラジアルゾーンに配置されたバーと溝とのパターンを有し、最も外側のゾーンの箇所のバーの実質的全てが対数螺旋の形状の湾曲バーであることを特徴とするリファイニングディスク。
  4. 請求項1のリファイニングディスクにおいて、前記ディスクが、実質的に円形のベースと前記ベースに取り付けられたリファイニングプレートとで形成され、前記プレートは複数のプレートセグメントで形成されたものであり、前記プレートセグメント各々が対数螺旋の形状の複数の湾曲バーを有する作業表面を備えることを特徴とするリファイニングディスク。
  5. 請求項1のリファイニングディスクにおいて、前記バーの形状が実質的に次の極座標での数学的表現:
    Figure 2005523155
    ここに、k=cotα
    k=0→円
    「r」はバーのセンターラインに沿ったラジアル位置、「a」はrに対する スケールパラメータ、αは曲線に対する接線と座標系の母線との間の交角で ある。

    に合致することを特徴とするリファイニングディスク。
  6. 請求項1のリファイニングディスクにおいて、角(α)が+90°と−90°の範囲にあることを特徴とするリファイニングディスク。
  7. 回転ディスクリファイナーのディスクに用いられるプレートセグメントにおいて、溝を介在することによって水平に間隔をおいて配置された複数のバーを備える作業表面を備え、前記複数のバーが対数螺旋の形状を有する湾曲バーであるプレートセグメント。
  8. 請求項7のプレートセグメントにおいて、前記セグメントが、長い外縁部と短い内縁部とを有し、前記作業表面が、前記内縁部に近接して位置する第一ゾーンと前記外縁部に近接して位置する第二ゾーンとに配置されたバーと溝とのパターンを有し、前記第二ゾーンにあるバーの実質的に全てが対数螺旋の形状を有する湾曲バーであることを特徴とするプレートセグメント。
  9. 請求項7のプレートセグメントにおいて、前記セグメントが、円の一部を切り詰めた扇形の形状を有し、前記セクタの同半径の箇所の連続したバーの間の連続した溝の間隔が、相対的に広い間隔と相対的に狭い間隔との間で交互になっていることを特徴とするプレートセグメント。
  10. 請求項7のプレートセグメントにおいて、前記セグメントが、円の一部を切り詰めた扇形の形状を有し、前記扇形の同半径の箇所の連続した溝の間の連続したバーの幅が、相対的に大きい幅と相対的に小さい幅との間で交互になっていることを特徴とするプレートセグメント。
  11. 請求項7のプレートセグメントにおいて、前記セグメントが、円の一部を切り詰めた扇形の形状を有し、前記扇形の同半径の箇所の連続したバーの間の連続した溝の深さが、相対的に深いものと相対的に浅いものとの間で交互になっていることを特徴とするプレートセグメント。
  12. 請求項7のプレートセグメントにおいて、所与のバーと関連した溝に対して、バー幅、溝幅、および溝深さの大きさのうち少なくとも一つの大きさが、半径が大きくなるに従って変化することを特徴とするプレートセグメント。
  13. 請求項7のプレートセグメントにおいて、隣接するバーの間の溝に少なくとも1個のサブ表面または表面ダムを備えることを特徴とするプレートセグメント。
  14. それらの間にリファイニング空間を規定する、第一回転リファイニングディスクと、これと相対して回転可能な第二リファイニングディスクとを備えるディスク式リファイナーであって、前記第一と第二ディスクが各々、ラジアル内縁部、ラジアル外縁部、および作業表面を横切って大略外縁部の方向に外向きに延びる複数のバーを有する作業表面を有するプレートを備えるディスク式リファイナーにおいて、少なくとも前記第一ディスク上の前記複数のバーが、対数螺旋形の形状の湾曲バーであることを特徴とするディスク式リファイナー。
  15. 請求項14のディスク式リファイナーにおいて、前記リファイナーの運転の際に、第一ディスク上の前記バー各々が、前記リファイニング空間で前記第二ディスク上の複数の前記バーと交差し、従って瞬時的交差角を形成し、その際に、前記第一ディスク上の前記バー各々に対して、交差角が実質的に一定の公称角度であることを特徴とするディスク式リファイナー。
  16. 請求項15のディスク式リファイナーにおいて、前記第一ディスク上の前記複数のバー各々に対して、瞬時的交差角がすべて前記公称交差角の±10°の範囲にあることを特徴とするディスク式リファイナー。
  17. 請求項14のディスク式リファイナーにおいて、各プレートの前記作業表面が、前記内縁部に近接して位置する第一ゾーンと前記外縁部に近接して位置する第二ゾーンとに配置されたバーと溝とのパターンを有し、その際に、第一ディスクの前記第二ゾーンにあるバーの実質的に全てが対数螺旋の形状を有する湾曲バーであることを特徴とするディスク式リファイナー。
  18. 請求項17のディスク式リファイナーにおいて、第二ディスクの第二ゾーンにあるバー実質的全てが対数螺旋の形状を有する湾曲バーであることを特徴とするディスク式リファイナー。
  19. 請求項18のディスク式リファイナーにおいて、前記ディスク各々の上にある前記第一ゾーンが、バーと溝とのパターンを備え、そのパターンではバーが一定の曲がり角を有していることを特徴とするディスク式リファイナー。
  20. 請求項17のディスク式リファイナーにおいて、第一ディスクと第二ディスクの第二ゾーンにあるバーが同じ対数螺旋の形状を有することを特徴とするディスク式リファイナー。
  21. 請求項17のディスク式リファイナーにおいて、前記第二ディスクにある前記複数のバーが、対数螺旋の形状を有する湾曲バーであることを特徴とするディスク式リファイナー。
  22. ディスク式リファイナー向けに相対するプレートの1組を製造する方法が、プレートセグメントとして機械加工、または鋳造する複数の金属原材料を選択し、前記各原材料上に複数のバーと溝のパターンを形成することによって、同じように湾曲したバーを含む少なくとも1個のゾーンを備えた作業表面を各々有する複数のプレートセグメントを製造し、前記ゾーンに設けられたバーの形状を、極座標での数学的表現:
    Figure 2005523155
    ここに、k=cotα
    k=0→円
    「r」はバーのセンターラインに沿ったラジアル位置、「a」はrに対
    するスケールパラメータ、αは曲線に対する接線と座標系の母線との
    間の交角である。

    に従って成形し、
    その際、アルファの値は、前記複数の同じように湾曲したバー各々に対して同一とし、横に並べて配置したとき、第一の実質的に円形のプレートを形成するように複数の前記セグメントを選択し、横に並べて配置したとき、第二の実質的に円形のプレートを形成するように別の複数の前記セグメントを選択し、そして前記第一と第二のプレートとをディスク式リファイナーへ据え付ける1組として連合することを含むことを特徴とする1組のディスク式リファイナー用プレートの製造方法。
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