JP2005518820A - Gdnfrと配列類似性を有する新規ポリペプチド及びこれをコードする核酸 - Google Patents

Gdnfrと配列類似性を有する新規ポリペプチド及びこれをコードする核酸 Download PDF

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Abstract

本発明は、GDNFRに対して配列類似性を有する新規なポリペプチド及びそれらのポリペプチドをコードしている核酸分子を対象とする。ここでまた提供されるものはその核酸配列を含んでなるベクター及び宿主細胞、異種性ポリペプチド配列に融合せしめられた本発明のポリペプチドを含んでなるキメラポリペプチド分子、本発明のポリペプチドに結合する抗体、並びに本発明のポリペプチドを製造するための方法である。

Description

(発明の分野)
本発明は、一般に、ここで「PRO34128」ポリペプチドと命名された、グリア細胞株由来神経栄養因子レセプター(GDNFR)と配列類似性を有する新規なポリペプチドの新規なDNAの同定と単離並びにその組換え生産に関する。
(発明の背景)
膜結合タンパク質とレセプターは、とりわけ、多細胞生物の形成、分化及び維持において重要な役割を担っている。多くの個々の細胞の運命、例えば増殖、移動、分化又は他の細胞との相互作用は、典型的には他の細胞及び/又は直近の環境から受け取る情報に支配される。この情報は、しばしば分泌ポリペプチド(例えば、分裂促進因子、生存因子、細胞障害性因子、分化因子、神経ペプチド、及びホルモン)により伝達され、これが次に多様な細胞レセプター又は膜結合タンパク質により受け取られ解釈される。このような膜結合タンパク質と細胞レセプターは、これらに限定されるものではないが、サイトカインレセプター、レセプターキナーゼ、レセプターホスファターゼ、細胞-細胞間相互作用に関与するレセプター、並びにセレクチン及びインテグリンのような細胞接着分子を含む。例えば、細胞の増殖及び分化を調節するシグナルの伝達は、様々な細胞タンパク質のリン酸化により部分的に調節される。そのプロセスを触媒する酵素であるプロテインチロシンキナーゼはまた成長因子レセプターとしても作用しうる。具体例には、線維芽細胞成長因子レセプター及び神経成長因子レセプターが含まれる。
膜結合タンパク質とレセプター分子は、製薬及び診断薬を含む、様々な産業的用途を有している。例えば、レセプターイムノアドヘシンはレセプター-リガンド間相互作用を阻止する治療薬として使用することができる。膜結合タンパク質はまた、関連するレセプター/リガンド間相互作用の可能性のあるペプチド又は小分子インヒビターをスクリーニングするために使用することもできる。
新規な未変性のレセプター又は膜結合タンパク質を同定するための努力が産業界と学術界の双方によってなされている。多くの努力が、新規なレセプター又は膜結合タンパク質のコード配列を同定するために、哺乳動物組換えDNAライブラリーのスクリーニングに注がれている。
本発明はGDNFR相同体にある。GDNFR分子はグリア細胞株由来栄養因子レセプター(GDNF)及びニュールツリン(neurturin)等の栄養因子に結合可能な細胞表面レセプターである。GDNFRファミリーのレセプターは、パーキンソン病、アルツハイマー病又は神経損傷等の神経疾患を処置するのに有用である。
ここで我々は、PRO34128ポリペプチドと命名したGDNFRと配列類似性を有する新規ポリペプチドの同定及び特徴付けについて記載する。
(発明の概要)
GDNFRをコードする核酸と相同性を有し、本出願において「PRO34128」と命名された新規ポリペプチドをコードするcDNAクローン(ここではDNA194917-3044と命名する)を同定した。
一実施態様では、本発明は、PRO34128ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる、単離された核酸分子を提供する。
一態様では、単離された核酸分子は、(a)ここに開示された完全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠くアミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン、又はここに開示された完全長アミノ酸配列の任意の他の特に定められた断片を有するPRO34128ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の核酸配列同一性、又は少なくとも約81%の核酸配列同一性、又は少なくとも約82%の核酸配列同一性、又は少なくとも約83%の核酸配列同一性、又は少なくとも約84%の核酸配列同一性、又は少なくとも約85%の核酸配列同一性、又は少なくとも約86%の核酸配列同一性、又は少なくとも約87%の核酸配列同一性、又は少なくとも約88%の核酸配列同一性、又は少なくとも約89%の核酸配列同一性、又は少なくとも約90%の核酸配列同一性、又は少なくとも約91%の核酸配列同一性、又は少なくとも約92%の核酸配列同一性、又は少なくとも約93%の核酸配列同一性、又は少なくとも約94%の核酸配列同一性、又は少なくとも約95%の核酸配列同一性、又は少なくとも約96%の核酸配列同一性、又は少なくとも約97%の核酸配列同一性、又は少なくとも約98%の核酸配列同一性、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる。
他の態様では、単離された核酸分子は、(a)ここに開示された完全長PRO34128ポリペプチドcDNAのコード配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠くPRO34128ポリペプチドのコード配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通PRO34128ポリペプチドの細胞外ドメインのコード配列、又はここに開示された完全長アミノ酸配列の任意の他の特に定められた断片のコード配列を含むDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の核酸配列同一性、又は少なくとも約81%の核酸配列同一性、又は少なくとも約82%の核酸配列同一性、又は少なくとも約83%の核酸配列同一性、又は少なくとも約84%の核酸配列同一性、又は少なくとも約85%の核酸配列同一性、又は少なくとも約86%の核酸配列同一性、又は少なくとも約87%の核酸配列同一性、又は少なくとも約88%の核酸配列同一性、又は少なくとも約89%の核酸配列同一性、又は少なくとも約90%の核酸配列同一性、又は少なくとも約91%の核酸配列同一性、又は少なくとも約92%の核酸配列同一性、又は少なくとも約93%の核酸配列同一性、又は少なくとも約94%の核酸配列同一性、又は少なくとも約95%の核酸配列同一性、又は少なくとも約96%の核酸配列同一性、又は少なくとも約97%の核酸配列同一性、又は少なくとも約98%の核酸配列同一性、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる。
さらなる態様では、本発明は、(a)ここに開示されたATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の核酸配列同一性、又は少なくとも約81%の核酸配列同一性、又は少なくとも約82%の核酸配列同一性、又は少なくとも約83%の核酸配列同一性、又は少なくとも約84%の核酸配列同一性、又は少なくとも約85%の核酸配列同一性、又は少なくとも約86%の核酸配列同一性、又は少なくとも約87%の核酸配列同一性、又は少なくとも約88%の核酸配列同一性、又は少なくとも約89%の核酸配列同一性、又は少なくとも約90%の核酸配列同一性、又は少なくとも約91%の核酸配列同一性、又は少なくとも約92%の核酸配列同一性、又は少なくとも約93%の核酸配列同一性、又は少なくとも約94%の核酸配列同一性、又は少なくとも約95%の核酸配列同一性、又は少なくとも約96%の核酸配列同一性、又は少なくとも約97%の核酸配列同一性、又は少なくとも約98%の核酸配列同一性、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子に関する。
分子の他の態様は、膜貫通ドメインが欠失されているか膜貫通ドメインが不活性化されているPRO34128ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、またはそのようなコード化ヌクレオチド配列に相補的な配列を含んでなる単離された核酸分子を提供し、ここでそのようなポリペプチドの膜貫通ドメインがここに開示される。従って、ここに記載されたPRO34128ポリペプチドの可溶性細胞外ドメインが考慮される。
他の実施態様は、例えば、ハイブリダイゼーションプローブとして、又は場合によっては抗PRO34128抗体に対する結合部位を含むポリペプチドをコードするPRO34128ポリペプチドの断片をコードするために、又はアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブとしての用途が見いだされるPRO34128ポリペプチドコード配列の断片、又はその相補鎖に関する。そのような核酸断片は通常は少なくとも約20のヌクレオチド長、又は少なくとも約30のヌクレオチド長、又は少なくとも約40のヌクレオチド長、又は少なくとも約50のヌクレオチド長、又は少なくとも約60のヌクレオチド長、又は少なくとも約70のヌクレオチド長、又は少なくとも約80のヌクレオチド長、又は少なくとも約90のヌクレオチド長、又は少なくとも約100のヌクレオチド長、又は少なくとも約110のヌクレオチド長、又は少なくとも約120のヌクレオチド長、又は少なくとも約130のヌクレオチド長、又は少なくとも約140のヌクレオチド長、又は少なくとも約150のヌクレオチド長、又は少なくとも約160のヌクレオチド長、又は少なくとも約170のヌクレオチド長、又は少なくとも約180のヌクレオチド長、又は少なくとも約190のヌクレオチド長、又は少なくとも約200のヌクレオチド長、又は少なくとも約250のヌクレオチド長、又は少なくとも約300のヌクレオチド長、又は少なくとも約350のヌクレオチド長、又は少なくとも約400のヌクレオチド長、又は少なくとも約450のヌクレオチド長、又は少なくとも約500のヌクレオチド長、又は少なくとも約600のヌクレオチド長、又は少なくとも約700のヌクレオチド長、又は少なくとも約800のヌクレオチド長、又は少なくとも約900のヌクレオチド長、又は少なくとも約1000のヌクレオチド長であり、ここで、「約」という用語は、その言及した長さのプラス又はマイナス10%の言及ヌクレオチド配列長を意味する。PRO34128ポリペプチドコード化ヌクレオチド配列の新規な断片は、多くのよく知られた配列アラインメントプログラムの任意のものを使用して、PRO34128ポリペプチドコードヌクレオチド配列を他の既知のヌクレオチド配列にアラインメントさせ、どのPRO34128ポリペプチドコードヌクレオチド配列断片(群)が新規であるかを決定するといった常套的方法により決定することができることに留意される。そのようなPRO34128ポリペプチドコードヌクレオチド配列の全てがここで考慮される。また考慮されるものは、これらのヌクレオチド分子断片によりコードされるPRO34128ポリペプチド断片、好ましくは抗PRO34128抗体に対する結合部位を含んでなるそれらのPRO34128ポリペプチド断片である。
他の実施態様では、本発明は上記で同定され単離された核酸配列の任意のものにコードされる単離されたPRO34128ポリペプチドを提供する。
或る態様では、本発明は、ここに開示された完全長アミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを欠くアミノ酸配列、ここに開示されたシグナルペプチドを伴うか伴わない膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン、又はここに開示された完全長アミノ酸配列の任意の他の特に定められた断片を有するPRO34128ポリペプチドに対して、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約81%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約84%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約85%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約88%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約89%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約92%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約93%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約96%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約97%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有しているアミノ酸配列を含んでなる、単離されたPRO34128ポリペプチドに関する。
さらなる態様では、本発明は、ここに開示されたATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの任意のものによりコードされるアミノ酸配列に対して、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約81%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約84%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約85%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約88%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約89%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約92%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約93%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約96%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約97%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有しているアミノ酸配列を含んでなる単離されたPRO34128ポリペプチドに関する。
特定の態様では、本発明は、N末端シグナル配列及び/又は開始メチオニンを持たない単離されたPRO34128ポリペプチドを提供し、それは上述したそのようなアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列によりコードされる。これを生産する方法もまたここに記載され、ここで、これらの方法はPRO34128ポリペプチドの発現に適した条件下で適当なコード化核酸分子を含むベクターを含んでなる宿主細胞を培養し、細胞培養物からPRO34128ポリペプチドを回収することを含んでなる。
他の態様では、本発明は、膜貫通ドメインが欠失されたか膜貫通ドメインが不活性化された単離されたPRO34128ポリペプチドを提供する。これを生産する方法もまたここに記載され、ここで、これらの方法はPRO34128ポリペプチドの発現に適した条件下で適当なコード化核酸分子を含むベクターを含んでなる宿主細胞を培養し、細胞培養物からPRO34128ポリペプチドを回収することを含んでなる。
さらに他の実施態様では、本発明は、ここで形成される天然PRO34128ポリペプチドに対するアゴニスト及びアンタゴニストに関する。特定の実施態様では、アゴニスト又はアンタゴニストは抗PRO34128抗体又は小分子である。
さらなる実施態様では、本発明は、PRO34128ポリペプチドに対するアゴニスト又はアンタゴニストを同定する方法に関し、これは、PRO34128ポリペプチドを候補分子と接触させ、前記PRO34128ポリペプチドによって媒介される生物学的活性をモニターすることを含む。好ましくは、PRO34128ポリペプチドは天然PRO34128ポリペプチドである。
またさらなる実施態様では、本発明は、PRO34128ポリペプチド、又はここに記載するPRO34128ポリペプチドに対するアゴニスト又はアンタゴニスト、又は抗PRO34128抗体を、担体と組み合わせて含有する物質の組成物に関する。場合によっては、担体は製薬的に許容される担体である。
本発明の他の実施態様は、PRO34128ポリペプチド、又は上記したようなそのアゴニスト又はアンタゴニスト、又は抗PRO34128抗体の、PRO34128ポリペプチド、そのアゴニスト又はアンタゴニスト又は抗PRO34128抗体に起因する状態の治療において有用な医薬の調製のための使用に関する。
本発明の他の実施態様では、本発明はここに記載したポリペプチドの任意のものをコードするDNAを含むベクターを提供する。また、そのようなベクターの任意のものを含む宿主細胞も提供される。例として、宿主細胞はCHO細胞、大腸菌、又は酵母菌でありうる。ここに記載した任意のポリペプチドの製造方法がさらに提供され、それは、宿主細胞を所望のポリペプチドの発現に適した条件下で培養し、細胞培養物から所望のポリペプチドを回収することを含む。
他の実施態様では、本発明は、異種ポリペプチド又はアミノ酸配列に融合した、ここに記載したポリペプチドの任意のものを含んでなるキメラ分子を提供する。そのようなキメラ分子の例は、エピトープタグ配列又は免疫グロブリンのFc領域に融合したここに記載の任意のポリペプチドを含む。
他の実施態様では、本発明は、上記又は下記のポリペプチドの任意のものに、好ましくは特異的に、結合する抗体を提供する。場合によっては、抗体はモノクローナル抗体、ヒト化抗体、抗体断片又は単鎖抗体である。
さらに他の実施態様では、本発明は、ゲノム及びcDNAヌクレオチド配列の単離、関連する遺伝子発現の測定又は検出、又はアンチセンスプローブとして有用なオリゴヌクレオチドプローブを提供し、それらのプローブは上記又は下記のヌクレオチド配列の任意のものから誘導されうる。好ましくはプローブ長は上述したものである。
さらなる他の実施態様において、本発明は、以下の実施例に与えられる機能的生物学的アッセイデータに基づく種々の用途のための、本発明のPROポリペプチドの使用方法に関する。
他の態様では、本発明は、膜貫通ドメインが欠失されているか膜貫通ドメインが不活性化されているPRO34128ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子を提供し、又はそのようなコード化ヌクレオチド配列に相補的であり、ここでそのような膜貫通ドメインは、図2の配列(配列番号:2)において、アミノ酸位置約352〜アミノ酸位置約372まで伸びていると仮に同定された。よって、ここで記載されたPRO34128ポリペプチドの可溶性細胞外ドメインが考慮される。
これに関し、本発明の他の態様は、(a)Xが、図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜XをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の核酸配列同一性、又は少なくとも約81%の核酸配列同一性、又は少なくとも約82%の核酸配列同一性、又は少なくとも約83%の核酸配列同一性、又は少なくとも約84%の核酸配列同一性、又は少なくとも約85%の核酸配列同一性、又は少なくとも約86%の核酸配列同一性、又は少なくとも約87%の核酸配列同一性、又は少なくとも約88%の核酸配列同一性、又は少なくとも約89%の核酸配列同一性、又は少なくとも約90%の核酸配列同一性、又は少なくとも約91%の核酸配列同一性、又は少なくとも約92%の核酸配列同一性、又は少なくとも約93%の核酸配列同一性、又は少なくとも約94%の核酸配列同一性、又は少なくとも約95%の核酸配列同一性、又は少なくとも約96%の核酸配列同一性、又は少なくとも約97%の核酸配列同一性、又は少なくとも約98%の核酸配列同一性、そして、又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子に関する。
他の態様では、本発明は、膜貫通ドメインが欠失されたか膜貫通ドメインが不活性化された単離されたPRO34128ポリペプチドを提供する。これを生産する方法もまたここに記載され、ここで、これらの方法はPRO34128ポリペプチドの発現に適した条件下で適当なコード化核酸分子を含むベクターを含んでなる宿主細胞を培養し、細胞培養物からPRO34128ポリペプチドを回収することを含んでなる。
このように、本発明の一態様は、Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xに対して、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約81%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約84%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約85%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約88%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約89%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約92%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約93%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約96%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約97%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、そして、又は少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有しているアミノ酸配列を含んでなる単離された可溶性PRO34128ポリペプチドに関する。好ましい態様では、単離された可溶性PRO34128ポリペプチドは、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xを含み、ここでXは図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である。
さらに他の態様では、本発明は、図2(配列番号:2)の約1〜約394のアミノ酸残基の配列を含む単離されたPRO34128ポリペプチド、又は抗PRO34128抗体への結合部位を提供するのに十分な、又は生物学的に活性のあるその断片に関し、ここで抗PRO34128抗体への結合部位を提供するか又は生物学的活性を有するPRO34128ポリペプチド断片の同定は、当該技術でよく知られている技術を使用し、常套的な方法で達成されうる。好ましくは、PRO34128断片は天然PRO34128ポリペプチドの定性的な生物学的活性を保持している。
(好適な実施態様の詳細な説明)
I.定義
ここで使用される際の「PRO34128ポリペプチド」、「PRO34128タンパク質」及び「PRO34128」なる用語には、天然配列PRO34128及びPRO34128ポリペプチド変異体(ここでさらに定義される)が含まれる。PRO34128ポリペプチドは、ヒト組織型又は他の供給源といった種々の供給源から単離されてもよく、あるいは組換え及び/又は合成法によって調製されてもよい。
「天然配列PRO34128」は、天然由来のPRO34128と同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含んでいる。このような天然配列PRO34128は、自然から単離することもできるし、組換え及び/又は合成手段により生産することもできる。「天然配列PRO34128」という用語には、特に、自然に生じる切断又は分泌形態(例えば、細胞外ドメイン配列)、自然に生じる変異形態(例えば、選択的にスプライシングされた形態)及びPRO34128の自然に生じる対立遺伝子変異体が含まれる。本発明の種々の実施態様において、天然配列PRO34128は、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜394を含む成熟又は完全長天然配列PRO34128である。しかし、図2(配列番号:2)に開示したPRO34128ポリペプチドは、アミノ酸位置1としてここに命名されるメチオニン残基で始まるように示されているが、図2(配列番号:2)におけるアミノ酸位置1の上流又は下流に位置する他のメチオニン残基をPRO34128ポリペプチドの開始アミノ酸残基として用いることも考えられるし可能でもある。
PRO34128ポリペプチド「細胞外ドメイン」又は「ECD」は、膜貫通及び細胞質ドメインを本質的に有しないPRO34128ポリペプチドの形態を意味する。通常、PRO34128ポリペプチドECDは、このような膜貫通及び/又は細胞質ドメインを約1%未満、好ましくはそのようなドメインを約0.5%未満しか持たない。本発明のPRO34128ポリペプチドについて同定された任意の膜貫通ドメイン(群)は、疎水性ドメインのその型を同定するために当該分野において日常的に使用されている基準に従って同定されることが理解されよう。膜貫通ドメインの厳密な境界は変わり得るが、最初に同定されたドメインのいずれかの末端から約5アミノ酸を越えない可能性が高い。このように、本発明の一実施態様では、PRO34128ポリペプチドの細胞外ドメインは、Xが関連するシグナルペプチドを伴うか伴わない、図2(配列番号:2)のアミノ酸347〜377からの任意のアミノ酸であるアミノ酸1〜Xを含み、それらをコードする核酸は、本発明で考慮される。
ここに開示する種々のPRO34128ポリペプチドの「シグナルペプチド」のおおよその位置を本明細書及び/又は添付図に示す。しかし、注記するように、シグナルペプチドのC末端境界は変化しうるが、ここで最初に同定したようにシグナルペプチドC末端境界のいずれかの側で約5アミノ酸を越えない可能性が高く、シグナルペプチドのC末端境界は、そのようなタイプのアミノ酸配列成分を同定するのに当該分野において日常的に使用されている基準に従って同定され得る(例えば、Nielsen等, Prot. Eng. 10: 1-6 (1997)及びvon Heinje等, Nucl. Acids. Res. 14: 4683-4690 (1986))。さらに、幾つかの場合には、分泌ポリペプチドからのシグナルペプチドの切断は完全に均一ではなく、一を超える分泌種をもたらすことも認められる。シグナルペプチドがここに同定されるシグナルペプチドのC末端境界のいずれかの側の約5アミノ酸を越えない範囲内で切断されているこれらの成熟ポリペプチド、及びそれらをコードするポリヌクレオチドは、本発明で考慮される。
「PRO34128変異体ポリペプチド」とは、下記に定義されるように、(a)図2(配列番号:2)に示すPRO34128ポリペプチドの残基1〜394、(b)Xが、図2(配列番号:2)のアミノ酸347〜377からの任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)の1〜X、又は(c)図2(配列番号:2)に示すアミノ酸配列の他の特異的に誘導された断片と少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性を有する活性PRO34128ポリペプチドを意味する。このようなPRO34128変異体ポリペプチドには、例えば、図2の配列(配列番号:2)のN-及び/又はC末端並びに一又は複数の内部ドメインに、一又は複数のアミノ酸残基が付加、もしくは欠失されたPRO34128ポリペプチドが含まれる。通常、PRO34128変異体ポリペプチドは、(a)図2(配列番号:2)に示すPRO34128ポリペプチドの残基1〜394、(b)Xが、図2(配列番号:2)のアミノ酸347〜377からの任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)の1〜X、又は(c)図2(配列番号:2)に示すアミノ酸配列の他の特異的に誘導された断片と、少なくとも約80%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約81%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約82%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約83%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約84%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約85%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約86%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約87%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約88%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約89%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約90%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約91%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約92%のアミノ酸配列同一性、又はは少なくとも約93%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約94%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約95%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約96%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約97%のアミノ酸配列同一性、又は少なくとも約98%のアミノ酸配列同一性、そして又は少なくとも約99%のアミノ酸配列同一性を有している。PRO34128変異体ポリペプチドには、天然PRO34128ポリペプチド配列を含まない。通常は、PRO34128変異体ポリペプチドは、少なくとも約10アミノ酸長、又は少なくとも約20アミノ酸長、又は少なくとも約30アミノ酸長、又は少なくとも約40アミノ酸長、又は少なくとも約50アミノ酸長、又は少なくとも約60アミノ酸長、又は少なくとも約70アミノ酸長、又は少なくとも約80アミノ酸長、又は少なくとも約90アミノ酸長、又は少なくとも約100アミノ酸長、又は少なくとも約150アミノ酸長、又は少なくとも約200アミノ酸長、又は少なくとも約300アミノ酸長、又はそれ以上である。
ここで同定されるPRO34128ポリペプチド配列に対する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を得るために必要ならば間隙を導入し、如何なる保存的置換も配列同一性の一部と考えないとした、PRO34128配列のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセントとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の技量の範囲にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST−2、ALIGN、ALIGN−2又はMegalign(DNASTAR)ソフトウエアのような公に入手可能なコンピュータソフトウエアを使用することにより達成可能である。当業者であれば、比較される配列の完全長に対して最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。しかし、ここでの目的のためには、%アミノ酸配列同一性値は、以下に記載するように、ALIGN−2プログラム用の完全なソースコードが表1に与えられている配列比較コンピュータプログラムALIGN−2を用いて得られる。ALIGN−2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテック社によって作成され、表1に示したソースコードは米国著作権庁, Washington D.C., 20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN−2プログラムはジェネンテック社、South San Francisco, Californiaを通して公的に入手可能であり、また表1に与えたソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN−2プログラムは、UNIXオペレーティングシステム、好ましくはデジタルUNIX V4.0Dでの使用のためにコンパイルされる。全ての配列比較パラメータは、ALIGN−2プログラムによって設定され変動しない。
ここでの目的のためには、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムALIGN−2のA及びBのプログラムアラインメントによって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なると認識されよう。%アミノ酸配列同一性の計算の例として、表2ないし5は、「比較タンパク質」と称されるアミノ酸配列の「PRO」と称されるアミノ酸配列に対する%アミノ酸配列同一性の計算方法を示し、ここで「PRO」は、関心ある仮想のPROポリペプチドのアミノ酸配列を表し、「比較タンパク質」は関心ある「PRO」ポリペプチドが比較されるポリペプチドのアミノ酸配列を表し、「X」、「Y」及び「Z」はそれぞれ異なった仮のアミノ酸残基を表す。
特に断らない限りは、ここで使用されるの全ての%アミノ酸配列同一性値は上記のようにALIGN-2配列比較コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、%アミノ酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI−BLAST2(Altschul等, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))を用いて決定してもよい。NCBI−BLAST2配列比較プログラムは、http://www.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードしてもよく、別にNational Institute of Health, Bethesda, MDから得てもよい。NCBI−BLAST2は幾つかの検索パラメータを使用し、それら検索パラメータの全てはデフォルト値に設定され、例えば、アンマスク=はい、ストランド=全て、予測される発生数=10、最小低複合長=15/5、マルチパスe-値=0.01、マルチパスの定数=25、最終ギャップアラインメントのドロップオフ=25、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62を含む。
アミノ酸配列比較にNCBI−BLAST2が用いられる状況では、与えられたアミノ酸配列Aの、与えられたアミノ酸配列Bとの、又はそれに対する%アミノ酸配列同一性(あるいは、与えられたアミノ酸配列Bと、又はそれに対して或る程度の%アミノ酸配列同一性を持つ又は含む与えられたアミノ酸配列Aと言うこともできる)は次のように計算される:
分率X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムNCBI−BLAST2のA及びBのプログラムアラインメントによって同一であると一致したスコアのアミノ酸残基の数であり、YはBの全アミノ酸残基数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと異なる場合、AのBに対する%アミノ酸配列同一性は、BのAに対する%アミノ酸配列同一性とは異なると評価されよう。
「PRO34128変異体ポリヌクレオチド」又は「PRO34128変異体核酸配列」は、下記に定義されるように、活性PRO34128ポリペプチドをコードし、(a)図2(配列番号:2)に示すPRO34128ポリペプチドの残基1〜394をコードする核酸配列、(b)Xが、図2(配列番号:2)のアミノ酸347〜377からの任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xをコードする核酸配列、又は(c)図2(配列番号:2)に示すアミノ酸配列の他の特異的に誘導された断片をコードする核酸配列に対して少なくとも約80%の核酸配列同一性を有する核酸分子を意味する。通常は、PRO34128変異体ポリヌクレオチドは、(a)図2(配列番号:2)に示すPRO34128ポリペプチドの残基1〜394をコードする核酸配列、(b)Xが、図2(配列番号:2)のアミノ酸347〜377からの任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xをコードする核酸配列、又は(c)図2(配列番号:2)に示すアミノ酸配列の他の特異的に誘導された断片をコードする核酸配列に対して少なくとも約80%の核酸配列同一性、又は少なくとも約81%の核酸配列同一性、又は少なくとも約82%の核酸配列同一性、又は少なくとも約83%の核酸配列同一性、又は少なくとも約84%の核酸配列同一性、又は少なくとも約85%の核酸配列同一性、又は少なくとも約86%の核酸配列同一性、又は少なくとも約87%の核酸配列同一性、又は少なくとも約88%の核酸配列同一性、又は少なくとも約89%の核酸配列同一性、又は少なくとも約90%の核酸配列同一性、又は少なくとも約91%の核酸配列同一性、又は少なくとも約92%の核酸配列同一性、又は少なくとも約93%の核酸配列同一性、又は少なくとも約94%の核酸配列同一性、又は少なくとも約95%の核酸配列同一性、又は少なくとも約96%の核酸配列同一性、又は少なくとも約97%の核酸配列同一性、又は少なくとも約98%の核酸配列同一性、そして又は少なくとも約99%の核酸配列同一性を有している。PRO34128ポリヌクレオチド変異体は、天然のPRO34128ヌクレオチド配列を含まない。
通常は、PRO34128変異体ポリヌクレオチドは、少なくとも約30のヌクレオチド長、又は少なくとも約60のヌクレオチド長、又は少なくとも約90のヌクレオチド長、又は少なくとも約120のヌクレオチド長、又は少なくとも約150のヌクレオチド長、又は少なくとも約180のヌクレオチド長、又は少なくとも約210のヌクレオチド長、又は少なくとも約240のヌクレオチド長、又は少なくとも約270のヌクレオチド長、又は少なくとも約300のヌクレオチド長、又は少なくとも約450のヌクレオチド長、又は少なくとも約600のヌクレオチド長、又は少なくとも約900のヌクレオチド長、又はそれ以上である。
ここに同定されるPRO34128ポリペプチドコード化核酸配列に対する「パーセント(%)核酸配列同一性」は、配列を整列させ、最大のパーセント配列同一性を達成するために必要ならば間隙を導入し、PRO34128ポリペプチドコード化核酸配列のヌクレオチドと同一である候補配列中のヌクレオチドのパーセントとして定義される。パーセント核酸配列同一性を決定する目的のためのアラインメントは、当業者の技量の範囲にある種々の方法、例えばBLAST、BLAST−2、ALIGN、ALIGN−2又はMegalign(DNASTAR)ソフトウエアのような公に入手可能なコンピュータソフトウエアを使用することにより達成可能である。当業者であれば、比較される配列の完全長に対して最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメータを決定することができる。しかし、ここでの目的のためには、%核酸配列同一性値は、以下に記載するように、ALIGN−2プログラム用の完全なソースコードが表1に与えられている配列比較コンピュータプログラムALIGN−2を用いて得られる。ALIGN−2配列比較コンピュータプログラムはジェネンテック社によって作成され、表1に示したソースコードは米国著作権庁, Washington D.C., 20559に使用者用書類とともに提出され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN-2はジェネンテック社、South San Francisco, Californiaを通して公的に入手可能であり、また表1に与えたソースコードからコンパイルしてもよい。ALIGN−2プログラムは、UNIXオペレーティングシステム、好ましくはデジタルUNIX V4.0Dでの使用のためにコンパイルされる。全ての配列比較パラメータは、ALIGN−2プログラムによって設定され変動しない。
ここでの目的のために、与えられた核酸配列Cの、与えられた核酸配列Dとの、又はそれに対する%核酸配列同一性(あるいは、与えられた核酸配列Dと、又はそれに対して或る程度の%核酸配列同一性を持つ又は含む与えられた核酸配列Cと言うこともできる)は次のように計算される:
分率W/Zの100倍
ここで、Wは配列アラインメントプログラムALIGN−2のC及びDのプログラムアラインメントによって同一であると一致したスコアのヌクレオチドの数であり、ZはDの全ヌクレオチド数である。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと異なる場合、CのDに対する%核酸配列同一性は、DのCに対する%核酸配列同一性とは異なると評価されよう。%核酸配列同一性の計算の例として、図3C-Dは「比較DNA」と称される核酸配列の「PRO-DNA」と称される核酸配列に対する%核酸配列同一性の計算方法を示し、ここで「PRO-DNA」は、関心ある仮想のPRO-コード化核酸配列を表し、「比較DNA」は関心ある「PRO-DNA」核酸分子が比較されている核酸分子のヌクレオチド配列を表し、「N」、「L」及び「V」はそれぞれ異なった仮のヌクレオチドを表す。
特に断らない限りは、ここで使用される全ての%核酸配列同一性値は上記のようにALIGN−2配列比較コンピュータプログラムを用いて得られる。しかしながら、%核酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI−BLAST2(Altschul等, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402 (1997))を用いて決定してもよい。NCBI−BLAST2配列比較プログラムは、http://www.ncbi.nlm.nih.govからダウンロードしてもよく、別にNational Institute of Health, Bethesda, MDから得てもよい。NCBI-BLAST2は幾つかの検索パラメータを使用し、それら検索パラメータの全てはデフォルト値に設定され、例えば、アンマスク=はい、ストランド=全て、予測される発生数=10、最小低複合長=15/5、マルチパスe-値=0.01、マルチパスの定数=25、最終ギャップアラインメントのドロップオフ=25、及びスコアリングマトリクス=BLOSUM62を含む。
配列比較にNCBI−BLAST2が用いられる状況では、与えられた核酸配列Cの、与えられた核酸配列Dとの、又はそれに対する%核酸配列同一性(与えられた核酸配列Dと、又はそれに対して或る程度の%核酸配列同一性を持つ又は含む与えられた核酸配列Cと言うこともできる)は次のように計算される:
分率W/Zの100倍
ここで、Wは配列アラインメントプログラムNCBI−BLAST2のC及びDのプログラムアラインメントによって同一であると一致したスコアのヌクレオチドの数であり、ZはDの全ヌクレオチド数である。核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さと異なる場合、CのDに対する%核酸配列同一性は、DのCに対する%核酸配列同一性とは異なると評価されよう。
他の実施態様では、PRO34128変異体ポリヌクレオチドは、活性なPRO34128ポリペプチドをコードし、好ましくはストリンジェントなハイブリダイゼーション及び洗浄条件下で、図2(配列番号:2)に示す完全長PRO34128ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列にハイブリダイズ可能な核酸分子である。PRO34128変異体ポリペプチドは、PRO34128変異体ポリヌクレオチドによってコードされるものであってもよい。
「単離された」とは、ここで開示された種々のポリペプチドを記述するために使用するときは、その自然環境の成分から同定され分離され及び/又は回収されたポリペプチドを意味する。好ましくは、単離されたポリペプチドは天然に付随している全ての成分が付随していない。その自然環境の汚染成分とは、そのポリペプチドの診断又は治療への使用を典型的には妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質様又は非タンパク質様溶質が含まれる。好ましい実施態様では、ポリペプチドは、(1)スピニングカップシークエネーターを使用することにより、少なくとも15残基のN末端あるいは内部アミノ酸配列を得るのに充分なほど、あるいは、(2)クーマシーブルーあるいは好ましくは銀染色を用いた非還元あるいは還元条件下でのSDS-PAGEにより均一になるまで精製される。単離されたポリペプチドには、自然環境におけるPRO34128の少なくとも一の成分が存在しないため、組換え細胞内のインサイツのポリペプチドが含まれる。しかしながら、通常は、単離されたポリペプチドは少なくとも一の精製工程により調製される。
「単離された」PRO34128ポリペプチドコード化核酸又は他のポリペプチドコード化核酸は、同定され、PRO34128コード化核酸の天然源に通常付随している少なくとも一の汚染核酸分子から分離された核酸分子である。好ましくは、単離された核酸には、それに天然に付随するあらゆる成分が付随していない。単離されたPRO34128コード化核酸分子は、天然に見出される形態あるいは設定以外のものである。ゆえに、単離された核酸分子は、天然の細胞中に存在するPRO34128コード化核酸分子とは区別される。しかし、PRO34128ポリペプチドをコードする単離された核酸分子は、例えば、核酸分子が天然細胞のものとは異なった染色体位置にあるPRO34128を通常発現する細胞に含まれるPRO34128コード化核酸分子を含む。
「コントロール配列」という用語は、特定の宿主生物において作用可能に関連したコード配列を発現するために必要なDNA配列を意味する。例えば原核生物に好適なコントロール配列は、プロモーター、場合によってはオペレータ配列、及びリボソーム結合部位を含む。真核生物細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサーを利用することが知られている。
核酸は、他の核酸配列と機能的な関係に置かれるときに「作用可能に関連している」。例えば、プレ配列あるいは分泌リーダーのDNAは、ポリペプチドの分泌に寄与するプレタンパク質として発現されているなら、ポリペプチドのDNAに作用可能に関連している;プロモーター又はエンハンサーは、配列の転写に影響を及ぼすならば、コード配列に作用可能に関連している;又はリボソーム結合部位は、もしそれが翻訳を容易にするような位置にあるなら、コード配列と作用可能に関連している。一般に、「作用可能に関連している」とは、関連したDNA配列が近接しており、分泌リーダーの場合には近接していて読みフェーズにあることを意味する。しかし、エンハンサーは必ずしも近接している必要はない。関連は簡便な制限部位でのライゲーションにより達成される。そのような部位が存在しない場合は、従来の手法に従って、合成オリゴヌクレオチドアダプターあるいはリンカーが使用される。
「抗体」という用語は最も広い意味において使用され、例えば、単一の抗PRO34128モノクローナル抗体(アゴニスト、アンタゴニスト、及び中和抗体を含む)、多エピトープ特異性を持つ抗PRO34128抗体組成物、単鎖抗PRO34128抗体、及び抗PRO34128抗体の断片を特にカバーしている(下記参照)。ここで使用される「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団、すなわち、集団に含まれる個々の抗体が、少量存在しうる自然に生じる可能性のある突然変異を除いて同一である集団から得られる抗体を意味する。
ハイブリダイゼーション反応の「ストリンジェンシー」は、当業者によって即座に決定可能であり、一般に、プローブ長、洗浄温度、及び塩濃度に依存する経験的な計算である。一般に、プローブが長くなればなる程、適切なアニーリングのために温度を高くする必要があり、プローブが短くなればなる程、温度を低くする必要が生じる。ハイブリダイゼーションは、一般に、相補的鎖がその融点より低い環境に存在する場合、変性DNAの再アニールする能力に依存する。プローブとハイブリダイズ可能な配列との間の所望の相同性の程度が高くなると、使用できる相対温度が高くなる。その結果、より高い相対温度は、反応条件をよりストリンジェントにするが、低い温度はストリンジェンシーを低下させる。ハイブリダイゼーション反応のストリンジェンシーの更なる詳細及び説明は、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, (1995)を参照のこと。
ここで定義される「ストリンジェントな条件」又は「高度にストリンジェントな条件」は、(1)洗浄のために低イオン強度及び高温度、例えば、50℃において0.015Mの塩化ナトリウム/0.0015Mのクエン酸ナトリウム/0.1%のドデシル硫酸ナトリウムを用いるもの;(2)ハイブリダイゼーション中にホルムアミド等の変性剤、例えば、42℃において50%(v/v)ホルムアミドと0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%のフィコール/0.1%のポリビニルピロリドン/50mMのpH6.5のリン酸ナトリウムバッファー、及び750mMの塩化ナトリウム、75mMクエン酸ナトリウムを用いるもの;又は(3)42℃における50%ホルムアミド、5xSSC(0.75MのNaCl、0.075Mのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%のピロリン酸ナトリウム、5xデンハート液、超音波処理サケ精子DNA(50μg/ml)、0.1%SDS、及び10%のデキストラン硫酸と、42℃における0.2xSSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)中の洗浄及び55℃での50%ホルムアミド、ついで55℃におけるEDTAを含む0.1xSSCからなる高度にストリンジェントな洗浄を用いるものによって同定され得る。
「中程度にストリンジェントな条件」は、Sambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual.New York: Cold Spring Harbor Press, 1989に記載されているように同定され、上記のストリンジェンシーのより低い洗浄溶液及びハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、イオン強度及び%SDS)の使用を含む。中程度にストリンジェントな条件の例は、20%ホルムアミド、5xSSC(150mMのNaCl、15mMのクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハート液、10%デキストラン硫酸、及び20mg/mlの変性剪断サケ精子DNAを含む溶液中の37℃での終夜インキュベーション、ついで1xSSC中37−50℃でのフィルターの洗浄といったものである。当業者であれば、プローブ長等の因子に適合させる必要に応じて、どのようにして温度、イオン強度等を調節するかは分かっていよう。
「エピトープタグ」なる用語は、ここで用いられるときは、「タグポリペプチド」に融合したPRO34128ポリペプチドを含んでなるキメラポリペプチドを意味する。タグポリペプチドは、その抗体が産生され得るエピトープを提供するに十分な数の残基を有しているが、その長さは、それが融合されるポリペプチドの活性を阻害しないよう充分に短い。また、タグポリペプチドは、好ましくは、抗体が他のエピトープと実質的に交差反応をしないようにかなり独特である。適切なタグポリペプチドは、一般に、少なくとも6のアミノ酸残基、通常は約8〜約50のアミノ酸残基(好ましくは約10〜約20のアミノ酸残基)を有する。
ここで用いられる「イムノアドヘシン」なる用語は、異種タンパク質(「アドヘシン」)の結合特異性と免疫グロブリン定常ドメインのエフェクター機能とを結合した抗体様分子を指す。構造的には、イムノアドヘシンは、所望の結合特異性を持ち、抗体の抗原認識及び結合部位以外である(即ち「異種の」)アミノ酸配列と、免疫グロブリン定常ドメイン配列との融合物を含む。イムノアドヘシン分子のアドへシン部分は、典型的には少なくともレセプター又はリガンドの結合部位を含む隣接アミノ酸配列である。イムノアドヘシンの免疫グロブリン定常ドメイン配列は、IgG-1、IgG-2、IgG-3又はIgG-4サブタイプ、IgA(IgA-1及びIgA-2を含む)、IgE、IgD又はIgM等の任意の免疫グロブリンから得ることができる。
ここでの目的において「活性な」及び「活性」とは、天然又は自然に生じるPRO34128の生物学的及び/又は免疫学的活性を保持しているPRO34128の形態を意味し、ここで「生物学的」活性とは、天然又は自然に生じるPRO34128が有する抗原性エピトープに対して抗体の生成を誘発する能力以外の天然又は自然に生じるPRO34128によって生ずる(阻害性又は刺激性の)生物学的機能を意味し、「免疫学的」活性とは、天然又は自然に生じるPRO34128が有する抗原性エピトープに対して抗体の生成を誘発する能力を意味する。
グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)は、ドーパマン作動性(dopamanergic)ニューロン、運動ニューロン、及び感覚ニューロンの生存性を高める。GDNFシグナルはGDNFレセプター(GDNFR)、及びアクセサリー分子RETに結合することにより形質導入される。GDNFRシグナルの形質導入経路は、運動ニューロンの変性を誘発する軸索切断の防止における既知の神経栄養経路のうちで最も有力であり、それは感覚ニューロンにおいては作用するが、その程度は小さい。GDNFR経路は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病及びアルツハイマー病の緩和を治療標的としている。
「アンタゴニスト」なる用語は最も広い意味で用いられ、ここに開示した天然PRO34128ポリペプチドの生物学的活性を部分的又は完全に阻止、阻害、又は中和する任意の分子を含む。同様に「アゴニスト」なる用語も最も広い意味で用いられ、ここに開示した天然PRO34128ポリペプチドの生物学的活性を模倣する任意の分子を含む。好適なアゴニスト又はアンタゴニスト分子は特に、アゴニスト又はアンタゴニスト抗体又は抗体断片、天然PRO34128ポリペプチドの断片又はアミノ酸配列変異体、ペプチド、有機小分子等を含む。PRO34128ポリペプチドに対するアゴニスト又はアンタゴニストの同定方法は、PRO34128ポリペプチドを候補アンタゴニスト又はアゴニスト分子と接触させ、PRO34128ポリペプチドに通常は伴う一又は複数の生物学的活性の検出可能な変化を測定することを含みうる。
「治療」とは、治癒的処置、及び予防的又は防止的療法の両方を意味し、患者は標的とする病理学的状態又は疾患を防止又は低下(減少)させられる。治療が必要な者には、既に疾患に罹っている者、並びに疾患に罹りやすい者又は疾患が防止されなければならない者が含まれる。
「慢性」投与とは、急性様式とは異なり連続的な様式で薬剤を投与し、初期の治療効果(活性)を長時間に渡って維持することを意味する。「間欠」投与とは、中断無く連続的になされるのではなく、むしろ本質的に周期的になされる処置である。
治療の目的のための「哺乳動物」は、ヒト、家庭及び農業用動物、及び動物園、スポーツ、又はペット動物、例えばイヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウサギなどを含む哺乳動物に分類される任意の動物を称する。好ましくは、哺乳動物はヒトである。
一又は複数の治療薬と「組合せた」投与とは、同時(同時期)及び任意の順序での連続した投与を含む。
ここで用いられる「担体」は、製薬的に許容されうる担体、賦形剤、又は安定化剤を含み、用いられる用量及び濃度でそれらに暴露される細胞又は哺乳動物に対して非毒性である。生理学的に許容されうる担体は、水性pH緩衝溶液であることが多い。生理学的に許容されうる担体の例は、リン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸塩のバッファー;アスコルビン酸を含む酸化防止剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシン;グルコース、マンノース又はデキストリンを含む単糖類、二糖類、及び他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;マンニトール又はソルビトール等の糖アルコール;ナトリウム等の塩形成対イオン;及び/又は非イオン性界面活性剤、例えばTWEENTM、ポリエチレングリコール(PEG)、及びPLURONICSTMを含む。
「抗体断片」は、無傷の抗体の一部、好ましくは無傷の抗体の抗原結合又は可変領域を含む。抗体断片の例は、Fab、Fab’、F(ab')、及びFv断片;ダイアボディ(diabodies);直鎖状抗体(Zapata等, Protein Eng. 8(10): 1057-1062 [1995]);単鎖抗体分子;及び抗体断片から形成された多重特異性抗体を含む。
抗体のパパイン消化は、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗体結合断片を生成し、その各々は単一の抗原結合部位を持ち、残りは容易に結晶化する能力を反映して「Fc」断片と命名される。ペプシン処理はF(ab')断片を生じ、それは2つの抗原結合部位を持ち、抗原を交差結合することができる。
「Fv」は、完全な抗原認識及び結合部位を含む最小の抗体断片である。この領域は、密接に非共有結合した1本の重鎖と1本の軽鎖の可変領域の二量体からなる。この配置において各可変ドメインの3つのCDRが相互作用してVH-VL二量体の表面に抗原結合部位を決定する。集合的には、6つのCDRsが抗体に対する抗原結合特異性を付与する。しかしながら、単一の可変ドメイン(又は抗原に特異的な3つのCDRのみを含んでなるFvの半分)でさえ、結合部位全体よりは低い親和性であるが、抗原を認識し結合する能力を持つ。
またFab断片は、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含む。Fab断片は、抗体ヒンジ領域からの一又は複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端に幾つかの残基が付加されていることによりFab'断片と相違する。ここで、Fab'-SHは、定常ドメインのシステイン残基が遊離のチオール基を持つFab’を表す。F(ab')抗体断片は、通常はFab’断片の対として生成され、それらの間にヒンジシステインを有する。抗体断片の他の化学的結合も知られている。
任意の脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」には、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ及びラムダと呼ばれる二つの明らかに異なる型の一つを割り当てることができる。
重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは異なるクラスに割り当てることができる。免疫グロブリンには5つの主たるクラス:IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMがあり、それらのいくつかは更にサブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA及びIgA2に分割される。
「単鎖Fv」又は「sFv」抗体断片は、抗体のVH及びVLドメインを含み、これらのドメインは単一のポリペプチド鎖に存在する。好ましくは、FvポリペプチドはVH及びVLドメイン間にポリペプチドリンカーをさらに含み、それはsFvが抗原結合に望まれる構造を形成するのを可能にする。sFvの概説については、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, vol. 113, Rosenburg及びMoore編, Springer-Verlag, New York, pp. 269-315 (1994)のPluckthunを参照のこと。
「ダイアボディ(diabodies)」なる用語は、二つの抗原結合部位を持つ小型の抗体断片を指し、その断片は同じポリペプチド鎖(VH-VL)内で軽鎖可変ドメイン(VL)に結合した重鎖可変ドメイン(VH)を含む。同じ鎖の二つのドメイン間に対形成するには短すぎるリンカーを用いることにより、ドメインは強制的に他の鎖の相補的ドメインと対形成して二つの抗原結合部位を生成する。ダイアボディは、例えば、欧州特許第404097号;国際公開第93/11161号; 及びHollinger等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90: 6444-6448 (1993)により十分に記載されている。
「単離された」抗体は、その自然環境の成分から同定され分離及び/又は回収されたものである。その自然環境の汚染成分とは、その抗体の診断又は治療への使用を妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質様又は非タンパク質様溶質が含まれる。好ましい実施態様において、抗体は、(1)ローリ法(Lowry method)で測定した場合、抗体の95重量%を越える、最も好ましくは99重量%を越えるまで、(2)スピニングカップシークエネーターを使用することにより、少なくとも15残基のN末端あるいは内部アミノ酸配列を得るのに充分なほど、あるいは、(3)クーマシーブルーあるいは好ましくは銀染色を用いた非還元あるいは還元条件下でのSDS-PAGEにより均一になるまで精製される。単離された抗体には、抗体の自然環境の少なくとも一の成分が存在しないため、組換え細胞内のインサイツの抗体が含まれる。しかしながら、通常は、単離された抗体は少なくとも一の精製工程により調製される。
特定のポリペプチド又は特定のポリペプチドのエピトープに「特異的に結合する」又はこれに「特異的な」抗体は、任意の他のポリペプチド又はポリペプチドエピトープに実質的に結合しないで、該特定のポリペプチド又はエピトープに結合するものである。
「標識」なる語は、ここで用いられる場合、抗体に直接又は間接的に結合して「標識」抗体を生成する検出可能な化合物又は組成物を意味する。標識は、それ自身検出可能でもよく(例えば、放射性標識又は蛍光標識)、又は酵素標識の場合、検出可能な基質化合物又は組成物の化学変換を触媒してもよい。
「固相」とは、本発明の抗体がそれに付着することのできる非水性マトリクスを意味する。ここに含まれる固相の例は、部分的又は全体的に、ガラス(例えば、孔制御ガラス)、多糖類(例えばアガロース)、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール及びシリコーンから形成されたものを含む。或る種の実施態様では、内容に応じて、固相はアッセイプレートのウェルを構成することができ;その他では精製カラム(例えばアフィニティクロマトグラフィーカラム)とすることもできる。また、この用語は、米国特許第4275149号に記載されたような、別個の粒子の不連続な固相も包含する。
「リポソーム」は、種々の型の脂質、リン脂質及び/又は界面活性剤からなる小型の小胞であり、哺乳動物への薬物(PRO34128ポリペプチド又はその抗体など)の輸送に有用である。リポソームの成分は、通常は、生体膜の脂質配列に類似する二層形式に配列される。
「小分子」とは、ここで、約500ダルトン未満の分子量を持つと定義される。
ここで開示されたポリペプチド、又はそのアゴニスト又はアンタゴニストの「有効量」とは、特に述べられた目的を実施するのに十分な量である。「有効量」は、述べられた目的に関連して、常套的な形で、経験的に決定することができる。
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表2
PRO XXXXXXXXXXXXXXX (長さ=15アミノ酸)
比較タンパク質 XXXXXYYYYYYY (長さ=12アミノ酸)
%アミノ酸配列同一性 =
(ALIGN-2によって決定された2つのポリペプチド配列の間で同一であったアミノ酸残基の数) ÷ (PROポリペプチドの全アミノ酸残基数)
= 5÷15 = 33.3%
表3
PRO XXXXXXXXXX (長さ=10アミノ酸)
比較タンパク質 XXXXXYYYYYYZZYZ (長さ=15アミノ酸)
%アミノ酸配列同一性 =
(ALIGN-2によって決定された2つのポリペプチド配列の間で同一であったアミノ酸残基の数) ÷ (PROポリペプチドの全アミノ酸残基数)
= 5÷10=50%
表4
PRO−DNA NNNNNNNNNNNNNN (長さ=14ヌクレオチド)
比較DNA NNNNNNLLLLLLLLLL (長さ=16ヌクレオチド)
%核酸配列同一性 =
(ALIGN-2によって決定された2つの核酸配列の間で同一であったヌクレオチドの数) ÷ (PRO−DNA核酸配列のヌクレオチドの数)
= 6÷14=42.9%
表5
PRO−DNA NNNNNNNNNNNN (長さ=12ヌクレオチド)
比較DNA NNNNLLLVV (長さ=9ヌクレオチド)
%核酸配列同一性 =
(ALIGN-2によって決定された2つの核酸配列の間で同一であったヌクレオチドの数) ÷ (PRO−DNA核酸配列のヌクレオチドの数)
= 4÷12=33.3%
II. 本発明の組成物と方法
A.完全長PRO34128ポリペプチド
本発明は、本出願でPRO34128と称されるポリペプチドをコードする新規に同定され単離されたヌクレオチド配列を提供する。特に下記の実施例でさらに詳細に開示されるように、PRO34128ポリペプチドをコードするcDNAが同定され単離された。別々の発現ラウンドで生成されたタンパク質には異なるPRO番号が与えられるが、UNQ番号は任意の与えられたDNA及びコード化タンパク質に独特であり、変わることはないことを記しておく。しかしながら、単純化のために、本明細書において、DNA194917-3044にコードされるタンパク質並びに上記のPRO34128の定義に含まれるさらなる天然相同体及び変異体は、それらの起源又は調製形式に関わらず、「PRO34128」と称する。
下記の実施例に開示するように、DNA194917-3044としてここに示されるcDNAクローンはATCCに寄託している。これらのクローンの実際のヌクレオチド配列は、この分野で日常的な方法を用いて寄託されたクローンを配列決定することにより、当業者によって容易に決定することができる。予測されるアミノ酸配列は、ヌクレオチド配列から常套的技量を用いて決定できる。ここに記載したPRO34128ポリペプチド及びコード化核酸について、本出願人は、現時点で入手可能な配列情報と最も良く一致するリーディングフレームであると考えられるものを同定した。
上で参照したALIGN-2配列アラインメントコンピュータプログラムを使用して、(図2及び配列番号:2に示された)完全長天然配列PRO34128は、AF045162_1と所定のアミノ酸配列同一性を有していることが見いだされた。従って、本出願に開示されたPRO34128ポリペプチドはGDNFRタンパク質ファミリーの新規に同定されたメンバーであり、そのタンパク質ファミリーに典型的な一又は複数の生物学的及び/又は免疫学的活性又は性質を保有しうる。
B.PRO34128変異体
ここに記載した完全長天然配列PRO34128ポリペプチドに加えて、PRO34128変異体も調製できると考えられる。PRO34128変異体は、PRO34128DNAに適当なヌクレオチド変化を導入することにより、及び/又は所望のPRO34128ポリペプチドを合成することにより調製できる。当業者は、グリコシル化部位の数又は位置の変化あるいは膜固着特性の変化などのアミノ酸変化がPRO34128の翻訳後プロセスを変えうると認識するであろう。
天然完全長配列PRO34128又はここに記載したPRO34128の種々のドメインにおける変異は、例えば、米国特許第5364934号に記載されている保存的及び非保存的変異についての技術及び指針の任意のものを用いてなすことができる。変異は、結果として天然配列PRO34128と比較してPRO34128のアミノ酸配列が変化するPRO34128をコードする一又は複数のコドンの置換、欠失又は挿入であってよい。場合によっては、変異は少なくとも一のアミノ酸のPRO34128の一又は複数のドメインの任意の他のアミノ酸による置換である。アミノ酸残基が所望の活性に悪影響を与えることなく挿入、置換又は欠失されるかの指針は、PRO34128の配列を相同性の知られたタンパク質分子の配列と比較し、相同性の高い領域内でなされるアミノ酸配列変化の数を最小にすることによって見出される。アミノ酸置換は、一のアミノ酸の類似した構造及び/又は化学特性を持つ他のアミノ酸との置換、例えばロイシンのセリンでの置換、即ち保存的アミノ酸置換の結果とすることができる。挿入又は欠失は、場合によっては約1から5のアミノ酸の範囲内とすることができる。許容される変異は、配列においてアミノ酸の挿入、欠失又は置換を系統的に作成し、得られた変異体を完全長又は成熟天然配列によって提示された活性について試験することにより決定される。
PRO34128ポリペプチド断片がここに提供される。このような断片は、例えば、完全長天然タンパク質と比較した際に、N末端又はC末端で切断されてもよく、又は内部残基を欠いていてもよい。或る種の断片は、PRO34128ポリペプチドの所望の生物学的活性に必須ではないアミノ酸残基を欠いている。
PRO34128断片は、多くの従来技術の任意のものによって調製することができる。所望のペプチド断片は化学的に合成しうる。代替的方法は、酵素的消化、例えば特定のアミノ酸残基によって決定される部位のタンパク質を切断することが知られた酵素でタンパク質を処理することにより、あるいは適当な制限酵素でDNAを消化して所望の断片を単離することによるPRO34128断片の生成を含む。さらに他の好適な技術は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、所望のポリペプチド断片をコードするDNA断片を単離し増幅することを含む。DNA断片の所望の末端を決定するオリゴヌクレオチドは、PCRの5’及び3’プライマーで用いられる。好ましくは、PRO34128ポリペプチド断片は、図2(配列番号:2)に示す天然PRO34128ポリペプチドと少なくとも一の生物学的及び/又は免疫学的活性を共有する。
特定の実施態様では、関心ある保存的置換を、好ましい置換と題して表1に示す。このような置換が生物学的活性の変化をもたらす場合、表1に例示的置換と示した又は以下にアミノ酸分類と関連してさらに記載するようにして、より実質的な変化が導入され、生成物がスクリーニングされる。
表6
元の残基 例示的置換 好ましい置換
Ala(A) val; Leu; ile val
Arg(R) lys; gln; asn lys
Asn(N) gln; his; lys; arg gln
Asp(D) glu glu
Cys(C) ser ser
Gln(Q) asn asn
Glu(E) asp asp
Gly(G) pro; ala ala
His(H) asn; gln; lys; arg arg
Ile(I) leu; val; met; ala; phe;
ノルロイシン leu
Leu(L) ノルロイシン; ile; val;
met; ala; phe ile
Lys(K) arg; gln; asn arg
Met(M) leu; phe; ile leu
Phe(F) leu; val; ile; ala; tyr leu
Pro(P) ala ala
Ser(S) thr thr
Thr(T) ser ser
Trp(W) tyr; phe tyr
Tyr(Y) trp; phe; thr; ser phe
Val(V) ile; leu; met; phe;
ala; ノルロイシン leu
PRO34128ポリペプチドの機能又は免疫学的同一性の実質的な修飾は、(a)置換領域のポリペプチド骨格の構造、例えばシート又は螺旋配置、(b)標的部位における分子の電荷又は疎水性、又は(c)側鎖の嵩を維持しながら、それらの効果が有意に異なる置換を選択することにより達成される。自然に生じる残基は共通の側鎖特性に基づいてグループ分けできる:
(1)疎水性:ノルロイシン, met, ala, val, leu, ile;
(2)中性の親水性:cys, ser, thr;
(3)酸性:asp, glu;
(4)塩基性:asn, gln, his, lys, arg;
(5)鎖配向に影響する残基:gly, pro; 及び
(6)芳香族:trp, tyr, phe。
非保存的置換は、これらの分類の一つのメンバーを他の分類に交換することを必要とするであろう。また、そのように置換された残基は、保存的置換部位、もしくはより好ましくは残された(非保存)部位に導入されうる。
変異は、オリゴヌクレオチド媒介(部位特異的)突然変異誘発、アラニンスキャンニング、及びPCR突然変異誘発等のこの分野で知られた方法を用いてなすことができる。部位特異的突然変異誘発[Carter等, Nucl. Acids Res., 13: 4331 (1986); Zoller等, Nucl. Acids Res., 10: 6487 (1987)]、カセット突然変異誘発[Wells等, Gene, 34: 315 (1985)]、制限的選択突然変異誘発[Wells等, Philos. Trans. R. Soc. London SerA, 317: 415 (1986)]、又は他の知られた技術をクローニングしたDNAに実施してPRO34128変異体DNAを作成することもできる。
また、隣接配列に沿って一又は複数のアミノ酸を同定するのにスキャンニングアミノ酸分析を用いることができる。好ましいスキャンニングアミノ酸は比較的小さく、中性のアミノ酸である。そのようなアミノ酸は、アラニン、グリシン、セリン、及びシステインを含む。アラニンは、ベータ炭素を越える側鎖を排除し変異体の主鎖構造を変化させにくいので、この群の中で典型的に好ましいスキャンニングアミノ酸である[Cunningham及びWells, Science, 244: 1081-1085 (1989)]。また、アラニンは最もありふれたアミノ酸であるため典型的には好ましい。さらに、それは埋もれた位置及び露出した位置の両方に頻繁に見られることが多い[Creighton, The Proteins, (W.H. Freeman & Co., N.Y.); Chothia, J. Mol. Biol., 150: 1 (1976)]。アラニン置換が十分な量の変異体を生じない場合は、アイソテリック(isoteric)なアミノ酸を用いることができる。
C.PRO34128の修飾
PRO34128の共有結合的修飾は本発明の範囲内に含まれる。共有結合的修飾の一つのタイプは、PRO34128ポリペプチドの標的とするアミノ酸残基を、PRO34128の選択された側鎖又はN末端又はC末端残基と反応できる有機誘導体化試薬と反応させることを含む。二官能性試薬での誘導体化が、例えばPRO34128を水不溶性支持体マトリクスあるいは抗PRO34128抗体の精製方法、及びその逆で用いるための表面に架橋させるのに有用である。通常用いられる架橋剤は、例えば、1,1-ビス(ジアゾアセチル)-2-フェニルエタン、グルタルアルデヒド、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、例えば4-アジドサリチル酸とのエステル、3,3’-ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)等のジスクシンイミジルエステルを含むホモ二官能性イミドエステル、ビス-N-マレイミド-1,8-オクタン等の二官能性マレイミド、及びメチル-3-[(p-アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミダート等の試薬を含む。
他の修飾は、グルタミニル及びアスパラギニル残基の各々対応するグルタミル及びアスパルチル残基への脱アミノ化、プロリン及びリシンのヒドロキシル化、セリル又はトレオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リシン、アルギニン、及びヒスチジン側鎖のα-アミノ基のメチル化[T.E. Creighton, Proteins: Structure and Molecular Properties, W.H. Freeman & Co., San Francisco, pp.79-86 (1983)]、N末端アミンのアセチル化、及び任意のC末端カルボキシル基のアミド化を含む。
本発明の範囲内に含まれるPRO34128ポリペプチドの共有結合的修飾の他のタイプは、ポリペプチドの天然グリコシル化パターンの変更を含む。「天然グリコシル化パターンの変更」とは、この目的で意図されるのは、天然配列PRO34128に見られる一又は複数の炭水化物部分の欠失(潜在するグリコシル化部位の除去又は化学的及び/又は酵素的手段によるグリコシル化の削除のいずれかによる)、及び/又は天然配列PRO34128に存在しない一又は複数のグリコシル化部位の付加を意味する。さらに、この語句は、存在する種々の炭水化物部分の性質及び特性の変化を含む、天然タンパク質のグリコシル化における定性的変化を含む。
PRO34128ポリペプチドへのグリコシル化部位の付加はアミノ酸配列の変更を伴ってもよい。この変更は、例えば、一又は複数のセリン又はトレオニン残基の天然配列PRO34128(O-結合グリコシル化部位)への付加、又は置換によってなされてもよい。PRO34128アミノ酸配列は、場合によっては、DNAレベルでの変化、特に、PRO34128ポリペプチドをコードするDNAを予め選択された塩基において変異させ、所望のアミノ酸に翻訳されるコドンを生成させることを通して変更されてもよい。
PRO34128ポリペプチド上に炭水化物部分の数を増加させる他の手段は、グリコシドのポリペプチドへの化学的又は酵素的結合による。このような方法は、この技術分野において、例えば、1987年9月11日に発行された国際公開第87/05330号、及びAplin及びWriston, CRC Crit. Rev. Biochem., pp. 259-306 (1981)に記載されている。
PRO34128ポリペプチド上に存在する炭水化物部分の除去は、化学的又は酵素的に、あるいはグリコシル化の標的として提示されたアミノ酸残基をコードするコドンの変異的置換によってなすことができる。化学的脱グリコシル化技術は、この分野で知られており、例えば、Hakimuddin等, Arch. Biochem. Biophys., 259:52 (1987)により、及びEdge等, Anal. Biochem., 118: 131 (1981)により記載されている。ポリペプチド上の炭水化物部分の酵素的切断は、Thotakura等, Meth. Enzymol. 138:350 (1987)に記載されているように、種々のエンド-及びエキソ-グリコシダーゼを用いることにより達成することができる。
PRO34128の共有結合的修飾の他のタイプは、PRO34128ポリぺプチドの、種々の非タンパク質様ポリマー、例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、又はポリオキシアルキレンの一つへの、米国特許第4640835号;同第4496689号;同第4301144号;同第4670417号;同第4791192号又は同第4179337号に記載された方法での結合を含む。
また、本発明のPRO34128は、他の異種ポリペプチド又はアミノ酸配列に融合したPRO34128を含むキメラ分子を形成する方法で修飾されてもよい。
一実施態様では、このようなキメラ分子は、抗タグ抗体が選択的に結合できるエピトープを提供するタグポリペプチドとPRO34128との融合を含む。エピトープタグは、一般的にはPRO34128のアミノ又はカルボキシル末端に位置する。このようなPRO34128のエピトープタグ形態の存在は、タグポリペプチドに対する抗体を用いて検出することができる。また、エピトープタグの提供は、抗タグ抗体又はエピトープタグに結合する他の型の親和性マトリクスを用いたアフィニティ精製によってPRO34128を容易に精製できるようにする。種々のタグポリペプチド及びそれら各々の抗体はこの分野で良く知られている。例としては、ポリ-ヒスチジン(poly-his)又はポリ-ヒスチジン-グリシン(poly-his-gly)タグ;flu HAタグポリペプチド及びその抗体12CA5[Field等, Mol. Cell. Biol., 8:2159-2165 (1988)];c-mycタグ及びそれに対する8F9、3C7、6E10、G4、B7及び9E10抗体[Evan等, Molecular and Cellular Biology, 5:3610-3616 (1985)];及び単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグ及びその抗体[Paborsky等, Protein Engineering, 3(6):547-553 (1990)]を含む。他のタグポリペプチドは、フラッグペプチド[Hopp等, BioTechnology, 6:1204-1210 (1988)];KT3エピトープペプチド[Martin等, Science, 255:192-194 (1992)];α-チューブリンエピトープペプチド[Skinner等, J. Biol. Chem., 266:15163-15166 (1991)];及びT7遺伝子10タンパク質ペプチドタグ[Lutz-Freyermuth等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:6393-6397 (1990)]を含む。
それに換わる実施態様では、キメラ分子はPRO34128の免疫グロブリン又は免疫グロブリンの特定領域との融合体を含んでもよい。キメラ分子の二価形態(「イムノアドヘシン」とも呼ばれる)については、そのような融合体はIgG分子のFc領域であり得る。Ig融合体は、好ましくはIg分子内の少なくとも一可変領域に換えてPRO34128ポリペプチドの可溶化(膜貫通ドメイン欠失又は不活性化)形態の置換を含む。特に好ましい実施態様では、免疫グロブリン融合体は、IgG1分子のヒンジ、CH2及びCH3、又はヒンジ、CH1、CH2及びCH3領域を含む。免疫グロブリン融合体の製造については、1995年6月27日発行の米国特許第5428130号を参照のこと。
D.PRO34128の調製
以下の記述は、主として、PRO34128核酸を含むベクターで形質転換又は形質移入された細胞を培養することによりPRO34128を生産することに関する。もちろん、当該分野においてよく知られている他の方法を用いてPRO34128を調製することができると考えられる。例えば、PRO34128配列、又はその一部は、固相技術を用いた直接ペプチド合成によって生産してもよい[例えば、Stewart等, Solid-Phase Peptide Synthesis, W.H. Freeman Co., San Francisco, CA (1969);Merrifield, J. Am. Chem. Soc., 85:2149-2154 (1963)参照]。手動技術又は自動によるインビトロタンパク質合成を行ってもよい。自動合成は、例えば、アプライド・バイオシステムズ・ペプチド合成機(Foster City, CA)を用いて、製造者の指示により実施してもよい。PRO34128の種々の部分は別々に化学的に合成され、化学的又は酵素的方法を用いて結合させて完全長PRO34128を生産してもよい。
1.PRO34128をコードするDNAの単離
PRO34128をコードするDNAは、PRO34128mRNAを保有していてそれを検出可能なレベルで発現すると考えられる組織から調製されたcDNAライブラリーから得ることができる。従って、ヒトPRO34128DNAは、実施例に記載されるように、ヒトの組織から調製されたcDNAライブラリーから簡便に得ることができる。またPRO34128コード化遺伝子は、ゲノムライブラリー、又は他の既知の合成方法(例えば、自動化核酸合成)により得ることもできる。
ライブラリーは、関心ある遺伝子あるいはそれによりコードされるタンパク質を同定するために設計されたプローブ(例えば、PRO34128に対する抗体又は少なくとも約20-80塩基のオリゴヌクレオチド)によってスクリーニングできる。選択されたプローブによるcDNA又はゲノムライブラリーのスクリーニングは、例えばSambrook等, Molecular Cloning: A Laboratory Manual(New York: Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)に記載されている標準的な手順を使用して実施することができる。PRO34128をコードする遺伝子を単離する他の手段はPCR法を使用するものである[Sambrook等,上掲;Dieffenbach等, PCR Primer:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1995)]。
下記の実施例には、cDNAライブラリーのスクリーニング技術を記載している。プローブとして選択されたオリゴヌクレオチド配列は、充分な長さで、疑陽性が最小化されるよう充分に明瞭でなければならない。オリゴヌクレオチドは、スクリーニングされるライブラリー内のDNAとのハイブリダイゼーション時に検出可能であるように標識されていることが好ましい。標識化の方法は当該分野において良く知られており、32P標識されたATPのような放射線標識、ビオチニル化あるいは酵素標識の使用が含まれる。中程度の緊縮性及び高度の緊縮性を含むハイブリダイゼーション条件は、上掲のSambrook等に与えられている。
このようなライブラリースクリーニング法において同定された配列は、GenBank等の公共データベース又は他の個人の配列データベースに寄託され公衆に利用可能とされている周知の他の配列と比較及びアラインメントすることができる。分子の定められた領域内又は完全長配列に渡っての(アミノ酸又はヌクレオチドレベルのいずれかでの)配列同一性は、この分野で知られた、そしてここに記載した方法を用いて決定することができる。
タンパク質コード化配列を有する核酸は、初めてここで開示された推定アミノ酸配列を使用し、必要ならば、cDNAに逆転写されなかったmRNAの生成中間体及び先駆物質を検出する上掲のSambrook等に記述されているような従来のプライマー伸展法を使用し、選択されたcDNA又はゲノムライブラリーをスクリーニングすることにより得られる。
2.宿主細胞の選択及び形質転換
宿主細胞を、ここに記載したPRO34128生産のための発現又はクローニングベクターで形質移入又は形質転換し、プロモーターを誘導し、形質転換体を選択し、又は所望の配列をコードする遺伝子を増幅するために適当に変性された従来の栄養培地で培養する。培養条件、例えば培地、温度、pH等々は、過度の実験をすることなく当業者が選ぶことができる。一般に、細胞培養の生産性を最大にするための原理、プロトコール、及び実用技術は、Mammalian Cell Biotechnology: a Practical Approach, M.Butler編 (IRL Press, 1991)及び上掲のSambrook等に見出すことができる。
真核生物細胞形質移入及び原核生物細胞形質転換の方法、例えば、CaCl、CaPO、リポソーム媒介及びエレクトロポレーションは、通常、当業者に知られている。用いられる宿主細胞に応じて、その細胞に対して適した標準的な方法を用いて形質転換はなされる。上掲のSambrook等に記載された塩化カルシウムを用いるカルシウム処理又はエレクトロポレーションが、一般的に原核生物に対して用いられる。アグロバクテリウム・トゥメファシエンスによる感染が、Shaw等, Gene, 23:315 (1983)及び1989年6月29日公開の国際公開第89/05859号に記載されているように、或る種の植物細胞の形質転換に用いられる。このような細胞壁のない哺乳動物の細胞に対しては、Graham及びvan der Eb, Virology, 52:456-457 (1978)のリン酸カルシウム沈降法を使用することができる。哺乳動物細胞の宿主系形質転換の一般的な態様は米国特許第4399216号に記載されている。酵母菌中への形質転換は、典型的には、Van Solingen等, J. Bact., 130:946 (1977)及びHsiao等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76:3829 (1979)の方法に従って実施される。しかしながら、DNAを細胞中に導入する他の方法、例えば、核マイクロインジェクション、エレクトロポレーション、無傷の細胞、又はポリカチオン、例えばポリブレン、ポリオルニチン等を用いる細菌プロトプラスト融合もまた用いられる。哺乳動物細胞を形質転換するための種々の技術については、Keown等, Methods in Enzymology, 185:527-537 (1990)及び Mansour等, Nature, 336:348-352 (1988)を参照のこと。
ここのベクターにDNAをクローニングあるいは発現するために適切な宿主細胞は、原核生物、酵母菌、又は高等真核生物細胞を含む。適切な原核生物は、限定するものではないが、真正細菌、例えばグラム陰性又はグラム陽性生物体、例えば大腸菌のような腸内細菌科を含む。種々の大腸菌株が公衆に利用可能であり、例えば、大腸菌K12株MM294(ATCC31,446);大腸菌X1776(ATCC31,537);大腸菌株W3110(ATCC27,325)及びK5772(ATCC53,635)である。他の適切な原核動物宿主細胞は、エシュリキア、例えば大腸菌、エンテロバクター、エルビニア(Erwinia)、クレブシエラ(Klebsiella)、プロテウス(Proteus)、サルモネラ、例えばネズミチフス菌、セラチア、例えば、セラチアマルセサンス(Serratia marcescans) 、及び赤痢菌、並びに桿菌、例えばバシリスブチリス(B. subtilis)及びバシリリチェニフォルミス(B. licheniformis)(例えば、1989年4月12日公開のDD 266,710に記載されたバシリリチェニフォルミス41P)、シュードモナス、例えば緑膿筋及びストレプトマイセスなどの腸内細菌科を含む。これらの例は限定ではなく例示である。株W3110は、組換えDNA生産発酵のための共通の宿主株であるので一つの特に好ましい宿主又は親宿主である。好ましくは、宿主細胞は最小量のタンパク質分解酵素を分泌する。例えば、株W3110は、宿主に外来のタンパク質をコードする遺伝子における遺伝子変異に影響を与えるように修飾してもよく、そのような宿主の例としては、完全な遺伝子型tonAを有する大腸菌W3110株1A2;完全な遺伝子型tonA ptr3を有する大腸菌W3110株9E4;完全な遺伝子型tonA ptr3 phoA E15 (argF-lac)169 degP ompTkanを有する大腸菌W3110株27C7(ATCC55244);完全な遺伝子型tonA ptr3 phoA E15 (argF-lac)169 degP ompT rbs7 ilvGkanを有する大腸菌W3110株37D6;非カナマイシン耐性degP欠失変異を持つ37D6株である大腸菌W3110株40B4;及び1990年8月7日発行の米国特許第4946783号に開示された変異周辺質プロテアーゼを有する大腸菌株を含む。あるいは、クローニングのインビトロ法、例えばPCR又は他の核酸ポリメラーゼ反応が適している。
原核生物に加えて、糸状菌又は酵母菌のような真核微生物は、PRO34128コード化ベクターのための適切なクローニング又は発現宿主である。サッカロミセス・セレヴィシアは、通常用いられる下等真核生物宿主微生物である。他に、シゾサッカロミセス・プロンブ(Schizosaccharomyces prombe)(Beach及びNurse, Nature, 290: 140 [1981]; 1985年5月2日公開の欧州特許第139383号);クルベロミセスホスツ(Kluyveromyces hosts)(米国特許第4,943,529号; Fleer等, Bio/Technology, 9: 968-975 (1991))、例えばケー.ラクチス(K. lactis)(MW98-8C, CBS683, CBS4574; Louvencourt等, J. Bacteriol. 154(2)737-742 [1983])、ケー.フラギリス(K. fragilis)(ATCC 12,424)、ケー.ブルガリクス(K. bulgaricus)(ATCC 16,045)、ケーウィケラミイ(K. wickeramii)(ATCC 24,178)、ケー.ワルチイ(K. waltii)(ATCC 56,500)、ケー.ドロソフィラルム(K. drosophilarum)(ATCC 36,906; Van den Berg等, Bio/Technology, 8: 135 (1990))、ケー.サーモトレランス(K. thermotolerans)及びケー.マルキシアナス(K. marxianus);ヤロウィア(yarrowia)(欧州特許第402226号);ピッチャパストリス(Pichia pastoris)(欧州特許第183070号; Sreekrishna等, J. Basic Microbiol, 28: 265-278 [1988]);カンジダ;トリコデルマレーシア(reesia)(欧州特許第244234号);アカパンカビ(Case等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76: 5259-5263 [1979]);シュワニオマイセス(schwanniomyces)、例えばシュワニオマイセスオクシデンタリス(occidentalis)(1990年10月31日発行の欧州特許第394538号);及び糸状真菌、例えば、ニューロスポラ、ペニシリウム、トリポクラジウム(Tolypocladium)(1991年1月10日公開の国際公開第91/00357号);及びコウジ菌、例えば偽巣性コウジ菌(Ballance等, Biochem. Biophys. Res. Commun., 112: 284-289 [1983]; Tilburn等, Gene, 26: 205-221 [1983]; Yelton等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81: 1470-1474 [1984])及びクロカビ(Kelly及びHynes, EMBO J., 4: 475-479 [1985])が含まれる。ここではメチロトロピック(methylotropic)酵母が適切であり、これらに限られないが、ハンセヌラ(Hansenula)、カンジダ、クロエケラ(Kloeckera)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス、トルロプシス(Torulopsis)、及びロドトルラ(Rhodotorula)からなる属から選択されるメタノールで成長可能な酵母を含む。この酵母の分類の例示である特定の種のリストは、C. Anthony, The Biochemistry of Methylotrophs, 269 (1982)に見出される。
グリコシル化PRO34128の発現に適切な宿主細胞は多細胞生物から誘導される。無脊椎動物細胞の例としては、ショウジョウバエS2及びスポドスペラSf9等の昆虫細胞並びに植物細胞が含まれる。有用な哺乳動物宿主株化細胞の例は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)及びCOS細胞を含む。より特定の例は、SV40によって形質転換されたサル腎臓CV1株 (COS-7, ATCC CRL 1651);ヒト胚腎臓株(293又は懸濁培養での増殖のためにサブクローン化された293細胞、Graham等, J. Gen Virol., 36:59 (1977));チャイニーズハムスター卵巣細胞/-DHFR(CHO, Urlaub及びChasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4216 (1980));マウスのセルトリ細胞(TM4, Mather, Biol. Reprod., 23:243-251 (1980));ヒト肺細胞 (W138, ATCC CCL 75); ヒト肝細胞 (Hep G2, HB 8065); 及びマウス乳房腫瘍細胞 (MMT 060562, ATCC CCL51)を含む。適切な宿主細胞の選択は、この分野の技術範囲内にあると考えられる。
3.複製可能なベクターの選択及び使用
PRO34128をコードする核酸(例えば、cDNA又はゲノムDNA)は、クローニング(DNAの増幅)又は発現のために複製可能なベクター内に挿入され得る。様々なベクターが公的に入手可能である。ベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、ウイルス粒子又はファージの形態であってよい。適切な核酸配列が、種々の手法によってベクターに挿入される。一般に、DNAはこの分野で周知の技術を用いて適当な制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入される。ベクター成分としては、一般に、これらに制限されるものではないが、一又は複数のシグナル配列、複製開始点、一又は複数のマーカー遺伝子、エンハンサーエレメント、プロモーター、及び転写終結配列を含む。これらの成分の一又は複数を含む適当なベクターの作成には、当業者に知られた標準的なライゲーション技術が用いられる。
PRO34128は直接的に組換え手法によって生産されるだけではなく、シグナル配列あるいは成熟タンパク質あるいはポリペプチドのN末端に特異的切断部位を有する他のポリペプチドであってよい異種性ポリペプチドとの融合ペプチドとしても生産される。一般に、シグナル配列はベクターの成分であるか、ベクターに挿入されるPRO34128コード化DNAの一部である。シグナル配列は、例えばアルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、lppあるいは熱安定性エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される原核生物シグナル配列であってよい。酵母菌の分泌に関しては、シグナル配列は、例えば酵母インベルターゼリーダー、アルファ因子リーダー(酵母菌属(Saccharomyces)及びクルイベロマイシス(Kluyveromyces)α因子リーダーを含み、後者は米国特許第5010182号に記載されている)、又は酸ホスフォターゼリーダー、白体(C.albicans)グルコアミラーゼリーダー(1990年4月4日公開の欧州特許第362179号)、又は1990年11月15日に公開された国際公開第90/13646号に記載されているシグナルであり得る。哺乳動物細胞の発現においては、哺乳動物シグナル配列は、同一あるいは関連ある種の分泌ポリペプチド由来のシグナル配列並びにウイルス分泌リーダーのようなタンパク質の直接分泌に使用してもよい。
発現及びクローニングベクターは共に一又は複数の選択された宿主細胞においてベクターの複製を可能にする核酸配列を含む。そのような配列は種々の細菌、酵母菌及びウイルスに対してよく知られている。プラスミドpBR322に由来する複製開始点は大部分のグラム陰性細菌に好適であり、2μプラスミド開始点は酵母に適しており、様々なウイルス開始点(SV40、ポリオーマ、アデノウイルス、VSV又はBPV)は哺乳動物細胞におけるクローニングベクターに有用である。
発現及びクローニングベクターは、典型的には、選択可能マーカーとも称される選択遺伝子を含む。典型的な選択遺伝子は、(a)アンピシリン、ネオマイシン、メトトレキセートあるいはテトラサイクリンのような抗生物質あるいは他の毒素に耐性を与え、(b)栄養要求性欠陥を補い、又は(c)例えばバシリに対する遺伝子コードD-アラニンラセマーゼのような、複合培地から得られない重要な栄養素を供給するタンパク質をコードする。
哺乳動物細胞に適切な選択可能なマーカーの例は、DHFRあるいはチミジンキナーゼのように、PRO34128コード化核酸を取り込むことのできる細胞成分を同定することのできるものである。野生型DHFRを用いた場合の好適な宿主細胞は、Urlaub 等により, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77:4216 (1980)に記載されているようにして調製され増殖されたDHFR活性に欠陥のあるCHO株化細胞である。酵母菌中での使用に好適な選択遺伝子は酵母プラスミドYRp7に存在するtrp1遺伝子である[Stinchcomb等, Nature, 282:39(1979);Kingsman等, Gene, 7:141(1979);Tschemper等, Gene, 10:157(1980)]。trp1遺伝子は、例えば、ATCC番号44076あるいはPEP4-1のようなトリプトファン内で成長する能力を欠く酵母菌の突然変異株に対する選択マーカーを提供する[Jones, Genetics, 85:12 (1977)]。
発現及びクローニングベクターは、通常、PRO34128コード化核酸配列に作用可能に関連し、mRNA合成に指向するプロモーターを含む。種々の可能な宿主細胞により認識されるプロモーターが知られている。原核生物宿主での使用に好適なプロモーターはβ-ラクタマーゼ及びラクトースプロモーター系[Chang等, Nature, 275:615 (1978); Goeddel等, Nature, 281:544 (1979)]、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモーター系[Goeddel, Nucleic Acids Res., 8:4057 (1980); 欧州特許第36,776号]、及びハイブリッドプロモーター、例えばtacプロモーター[deBoer 等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80:21-25 (1983)]を含む。細菌系で使用するプロモータもまたPRO34128をコードするDNAと作用可能に関連したシャイン-ダルガーノ(S.D.)配列を有する。
酵母宿主と共に用いて好適なプロモーター配列の例には、3-ホスホグリセラートキナーゼ[Hitzeman 等, J. Biol. Chem., 255:2073 (1980)]又は他の糖分解酵素[Hess 等, J. Adv. Enzyme Reg., 7:149 (1968);Holland, Biochemistry, 17:4900(1987)]、例えばエノラーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グルコース-6-リン酸イソメラーゼ、3-ホスホグリセレートムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオセリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、及びグルコキナーゼが含まれる。
他の酵母プロモーターとしては、成長条件によって転写が制御される付加的効果を有する誘発的プロモーターであり、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロムC、酸ホスファターゼ、窒素代謝と関連する分解性酵素、メタロチオネイン、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、及びマルトース及びガラクトースを利用する酵素のプロモーター領域がある。酵母菌での発現に用いられる適切なベクターとプロモータは欧州特許第73657号に更に記載されている。
哺乳動物の宿主細胞におけるベクターからのPRO34128転写は、例えば、ポリオーマウィルス、伝染性上皮腫ウィルス(1989年7月5日公開の英国特許第2211504号)、アデノウィルス(例えばアデノウィルス2)、ウシ乳頭腫ウィルス、トリ肉腫ウィルス、サイトメガロウィルス、レトロウィルス、B型肝炎ウィルス及びサルウィルス40(SV40)のようなウィルスのゲノム、異種性哺乳動物プロモーター、例えばアクチンプロモーター又は免疫グロブリンプロモーター、及び熱衝撃プロモーターから得られるプロモーターによって、このようなプロモーターが宿主細胞系に適合し得る限り制御される。
より高等な真核生物によるPRO34128をコードするDNAの転写は、ベクター中にエンハンサー配列を挿入することによって増強され得る。エンハンサーは、通常は約10から300塩基対で、プロモーターに作用してその転写を増強するDNAのシス作動要素である。哺乳動物遺伝子由来の多くのエンハンサー配列が現在知られている(グロビン、エラスターゼ、アルブミン、α-フェトプロテイン及びインスリン)。しかしながら、典型的には、真核細胞ウィルス由来のエンハンサーが用いられるであろう。例としては、複製開始点の後期側のSV40エンハンサー(100−270塩基対)、サイトメガロウィルス初期プロモーターエンハンサー、複製開始点の後期側のポリオーマエンハンサー及びアデノウィルスエンハンサーが含まれる。エンハンサーは、PRO34128コード化配列の5'又は3'位でベクター中にスプライシングされ得るが、好ましくはプロモーターから5'位に位置している。
また真核生物宿主細胞(酵母菌、真菌、昆虫、植物、動物、ヒト、又は他の多細胞生物由来の有核細胞)に用いられる発現ベクターは、転写の終結及びmRNAの安定化に必要な配列も含む。このような配列は、真核生物又はウィルスのDNA又はcDNAの通常は5'、時には3'の非翻訳領域から取得できる。これらの領域は、PRO34128をコードするmRNAの非翻訳部分にポリアデニル化断片として転写されるヌクレオチドセグメントを含む。
組換え脊椎動物細胞培養でのPRO34128の合成に適応化するのに適切な他の方法、ベクター及び宿主細胞は、Gething等, Nature, 293:620-625 (1981); Mantei等, Nature, 281:40-46 (1979); 欧州特許第117060号;及び欧州特許第117058号に記載されている。
4.遺伝子増幅/発現の検出
遺伝子増幅及び/又は発現は、ここで提供された配列に基づき、適切に標識されたプローブを用い、例えば、一般的なサザンブロッティング法、mRNAの転写を定量化するノーザンブロット法[Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA,77:5201-5205 (1980)]、ドットブロット法(DNA分析)、又はインサイツハイブリダイゼーション法によって、直接的に試料中で測定することができる。あるいは、DNA二本鎖、RNA二本鎖及びDNA-RNAハイブリッド二本鎖又はDNA-タンパク二本鎖を含む、特異的二本鎖を認識することができる抗体を用いてもよい。ついで、抗体を標識し、アッセイを実施してよく、ここで二本鎖は表面に結合しており、その結果二本鎖の表面での形成の時点でその二本鎖に結合した抗体の存在を検出することができる。
あるいは、遺伝子の発現は、遺伝子産物の発現を直接的に定量する免疫学的な方法、例えば細胞又は組織切片の免疫組織化学的染色及び細胞培養又は体液のアッセイによって測定することもできる。試料液の免疫組織化学的染色及び/又はアッセイに有用な抗体は、モノクローナルでもポリクローナルでもよく、任意の哺乳動物で調製することができる。簡便には、抗体は、天然配列PRO34128ポリペプチドに対して、又はここで提供されるDNA配列をベースとした合成ペプチドに対して、又は特異的抗体エピトープをコードし、PRO34128DNAに融合した外因性配列に対して調製され得る。
5.ポリペプチドの精製
PRO34128の形態は、培養培地又は宿主細胞の溶菌液から回収することができる。膜結合性であるならば、適切な洗浄液(例えばトリトン-X100)又は酵素的切断を用いて膜から引き離すことができる。PRO34128の発現に用いられる細胞は、凍結融解サイクル、超音波処理、機械的破壊、又は細胞溶解剤などの種々の化学的又は物理的手段によって破壊することができる。
PRO34128を、組換え細胞タンパク質又はポリペプチドから精製することが望ましい。次の手順が適切な精製手順の例である:すなわち、イオン交換カラムでの分画;エタノール沈殿;逆相HPLC;シリカ又はカチオン交換樹脂、例えばDEAEによるクロマトグラフィー;クロマトフォーカシング;SDS-PAGE;硫酸アンモニウム沈殿;例えばセファデックスG-75を用いるゲル濾過;IgGのような汚染物を除くプロテインAセファロースカラム;及びPRO34128のエピトープタグ形態を結合させる金属キレート化カラムである。この分野で知られ、例えば、Deutscher, Methodes in Enzymology, 182 (1990);Scopes, Protein Purification: Principles and Practice, Springer-Verlag, New York (1982)に記載された種々のタンパク質精製方法を用いることができる。選ばれる精製過程は、例えば、用いられる生産方法及び特に生産されるPRO34128の性質に依存する。
E.PRO34128の用途
PRO34128をコードするヌクレオチド配列(及び/又はそれらの相補鎖)は、ハイブリダイゼーションプローブとしての使用を含む分子生物学の分野において、染色体及び遺伝子マッピングにおいて、及びアンチセンスRNA及びDNAの生成において種々の用途を有している。また、PRO34128核酸も、ここに記載される組換え技術によるPRO34128ポリペプチドの調製に有用であろう。
完全長天然配列PRO34128遺伝子(配列番号:1)又はその一部は、完全長PRO34128cDNAの単離、又は図1に開示されたPRO34128配列(配列番号:1)に対して所望の配列同一性を持つ更に他のcDNA(例えば、PRO34128の天然に生じる変異体又は他の種からのPRO34128をコードするもの)の単離のためのcDNAライブラリー用のハイブリダイゼーションプローブとして使用することができる。場合によっては、プローブの長さは約20〜約50塩基である。ハイブリダイゼーションプローブは、少なくとも部分的に、配列番号:1のヌクレオチド配列の新規な領域から誘導してもよく、それらの領域は、過度の実験をすることなく、天然配列PRO34128のプロモーター、エンハンサー成分及びイントロンを含むゲノム配列から決定され得る。例えば、スクリーニング法は、PRO34128遺伝子のコード化領域を周知のDNA配列を用いて単離して約40塩基の選択されたプローブを合成することを含む。ハイブリダイゼーションプローブは、32P又は35S等の放射性ヌクレオチド、又はアビディン/ビオチン結合系を介してプローブに結合したアルカリホスファターゼ等の酵素標識を含む種々の標識で標識されうる。本発明のPRO34128遺伝子に相補的な配列を有する標識されたプローブは、ヒトcDNA、ゲノムDNA又はmRNAのライブラリーをスクリーニングし、そのライブラリーの何れのメンバーがプローブにハイブッド形成するかを決定するのに使用できる。ハイブリダイゼーション技術は、以下の実施例において更に詳細に記載する。
本出願で開示する任意のEST配列は、同様に、ここに開示した方法を使用してプローブとして用いることができる。
PRO34128核酸の他の有用な断片は、標的PRO34128mRNA(センス)又はPRO34128DNA(アンチセンス)配列に結合できる一本鎖核酸配列(RNA又はDNAのいずれか)を含むアンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを含む、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、本発明によると、PRO34128 DNAのコード化領域の断片を含む。このような断片は、一般的には少なくとも約14ヌクレオチド、好ましくは約14から30ヌクレオチドを含む。与えられたタンパク質をコードするcDNA配列に基づく、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドを誘導する能力は、例えば、Stein及びCohen(Cancer Res. 48: 2659: 1988)及び van der Krol等(BioTechniques 6: 958, 1988)に記載されている。
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの標的核酸配列への結合は二重鎖の形成をもたらし、それは、二重鎖の分解の促進、転写又は翻訳の期外停止を含む幾つかの方法の一つ、又は他の方法により、標的配列の転写又は翻訳を阻止する。よって、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、PRO34128タンパク質の発現を阻止するのに用いられる。アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、修飾糖-ホスホジエステル骨格(又は他の糖結合、国際公開第91/06629号に記載のもの等)を有するオリゴヌクレオチドをさらに含み、そのような糖結合は内因性ヌクレアーゼ耐性である。そのような耐性糖結合を持つオリゴヌクレオチドは、インビボで安定であるが(即ち、酵素分解に耐えうるが)、標的ヌクレオチド配列に結合できる配列特異性は保持している。
センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドの他の例は、国際公開第90/10048号に記載されているもののような、有機部分、及びオリゴヌクレオチドの標的核酸配列への親和性を向上させる他の部分、例えばポリ-(L-リジン)に共有結合したオリゴヌクレオチドを含む。さらにまた、エリプチシン等の挿入剤、アルキル化剤又は金属錯体をセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドに結合させ、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドの標的ヌクレオチド配列への結合特異性を改変してもよい。
アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、CaPO-媒介DNA形質移入、エレクトロポレーションを含む任意の遺伝子転換方法により、又はエプスタイン-バーウイルスなどの遺伝子転換ベクターを用いることにより、標的核酸配列を含む細胞に導入され得る。好ましい方法では、アンチセンス又はセンスオリゴヌクレオチドは、適切なレトロウイルスベクターに挿入される。標的核酸配列を含む細胞は、インビボ又はエキソビボで組換えレトロウイルスベクターに接触させる。好適なレトロウイルスベクターは、これらに限られないが、マウスレトロウイルスM-MuLVから誘導されるもの、N2(M-MuLVから誘導されたレトロウイルス)、又はDCT5A、DCT5B及びDCT5Cと命名されたダブルコピーベクター(国際公開第90/13641号を参照)を含む。
また、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドは、国際公開第91/04753号に記載されているように、リガンド結合分子との複合体の形成により標的ヌクレオチド配列を含む細胞に導入してもよい。適切なリガンド結合分子は、これらに限られないが、細胞表面レセプター、成長因子、他のサイトカイン、又は細胞表面レセプターに結合する他のリガンドを含む。好ましくは、リガンド結合分子の複合体形成は、リガンド結合分子がその対応する分子又はレセプターに結合する、あるいはセンス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド又はその複合体の細胞への侵入を阻止する能力を実質的に阻害しない。
あるいは、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドは、国際公開第90/10448号に記載されたように、オリゴヌクレオチド-脂質複合体の形成により標的核酸配列を含む細胞に導入してもよい。センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチド-脂質複合体は、好ましくは内因性リパーゼにより細胞内で分解される。
アンチセンス又はセンスRNA又はDNA分子は、一般的に少なくとも約5塩基長、約10塩基長、約15塩基長、約20塩基長、約25塩基長、約30塩基長、約35塩基長、約40塩基長、約45塩基長、約50塩基長、約55塩基長、約60塩基長、約65塩基長、約70塩基長、約75塩基長、約80塩基長、約85塩基長、約90塩基長、約95塩基長、約100塩基長、又はそれ以上である。
また、プローブは、PCR技術に用いて、密接に関連したPRO34128コード配列の同定のための配列のプールを作成することができる。
また、PRO34128をコードするヌクレオチド配列は、そのPRO34128をコードする遺伝子のマッピングのため、及び遺伝子疾患を持つ個体の遺伝子分析のためのハイブリダイゼーションプローブの作成にも用いることができる。ここに提供されるヌクレオチド配列は、インサイツハイブリダイゼーション、既知の染色体マーカーに対する結合分析、及びライブラリーでのハイブリダイゼーションスクリーニング等の周知の技術を用いて、染色体及び染色体の特定領域にマッピングすることができる。
PRO34128のコード配列が他のタンパク質に結合するタンパク質をコードする場合(例えば、PRO34128がレセプターである場合)、PRO34128は、結合性相互作用に関与する他のタンパク質又は分子を同定するアッセイに用いることができる。このような方法により、レセプター/リガンド結合性相互作用のインヒビターを同定することができる。このような結合性相互作用に含まれるタンパク質も、ペプチド又は小分子阻害剤又は結合性相互作用のアゴニストのスクリーニングに用いることができる。また、レセプターPRO34128は関連するリガンドの単離にも使用できる。スクリーニングアッセイは、天然PRO34128又はPRO34128のレセプターの生物学的活性に似たリード化合物の発見のために設計することができる。このようなスクリーニングアッセイは、化学的ライブラリーの高スループットスクリーニングに適したアッセイを含み、小分子候補薬剤の同定に特に適したものである。考慮される小分子は、合成有機又は無機化合物を含む。アッセイは、この分野で良く特徴付けられているタンパク質-タンパク質結合アッセイ、生化学的スクリーニングアッセイ、免疫検定及び細胞ベースのアッセイを含む種々の型式で実施可能である。
また、PRO34128又はその修飾型をコードする核酸は、トランスジェニック動物又は「ノックアウト」動物を産生するのにも使用でき、これらは治療的に有用な試薬の開発やスクリーニングに有用である。トランスジェニック動物(例えばマウス又はラット)とは、出生前、例えば胚段階で、その動物又はその動物の祖先に導入された導入遺伝子を含む細胞を有する動物である。導入遺伝子とは、トランスジェニック動物が発生する細胞のゲノムに組み込まれたDNAである。一実施態様では、PRO34128をコードするcDNAは、確立された技術によりPRO34128をコードするゲノムDNAをクローン化するために使用することができ、ゲノム配列を、PRO34128をコードするDNAを発現する細胞を有するトランスジェニック動物を産生するために使用することができる。トランスジェニック動物、特にマウス又はラット等の特定の動物を産生する方法は当該分野において常套的になっており、例えば米国特許第4736866号や同第4870009号に記述されている。典型的には、特定の細胞を組織特異的エンハンサーでのPRO34128導入遺伝子の導入の標的にする。胚段階で動物の生殖系列に導入されたPRO34128コード化導入遺伝子のコピーを含むトランスジェニック動物はPRO34128をコードするDNAの増大した発現の影響を調べるために使用できる。このような動物は、例えばその過剰発現を伴う病理学的状態に対して保護をもたらすと思われる試薬のテスター動物として使用できる。本発明のこの態様においては、動物を試薬で治療し、導入遺伝子を有する未治療の動物に比べ病理学的状態の発症率が低ければ、病理学的状態に対する治療的処置の可能性が示される。
あるいは、PRO34128の非ヒト相同体は、動物の胚性幹細胞に導入されたPRO34128をコードする変更ゲノムDNAと、PRO34128をコードする内在性遺伝子との間の相同的組換えによって、PRO34128をコードする欠陥又は変更遺伝子を有するPRO34128「ノックアウト」動物を作成するために使用できる。例えば、PRO34128をコードするcDNAは、確立された技術に従い、PRO34128をコードするゲノムDNAのクローニングに使用できる。PRO34128をコードするゲノムDNAの一部を欠失したり、組み込みを監視するために使用可能な選択マーカーをコードする遺伝子等の他の遺伝子で置換することができる。典型的には、ベクターは無変化のフランキングDNA(5’と3’末端の両方)を数キロベース含む[例えば、相同的組換えベクターについてはThomas及びCapecchi, Cell, 51:503(1987)を参照のこと]。ベクターは胚性幹細胞に(例えばエレクトロポレーションによって)導入し、導入されたDNAが内在性DNAと相同的に組換えられた細胞が選択される[例えば、Li等, Cell, 69:915(1992)参照]。選択された細胞は次に動物(例えばマウス又はラット)の胚盤胞内に注入されて集合キメラを形成する[例えば、Bradley, Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cells: A Practical Approach, E. J. Robertson, ed. (IRL, Oxford, 1987), pp. 113-152参照]。その後、キメラ性胚を適切な偽妊娠の雌性乳母に移植し、期間をおいて「ノックアウト」動物をつくり出す。胚細胞に相同的に組換えられたDNAを有する子孫は標準的な技術により同定され、それらを利用して動物の全細胞が相同的に組換えられたDNAを含む動物を繁殖させることができる。ノックアウト動物は、例えば、PRO34128ポリペプチドが不在であることによるある種の病理的状態及びその病理的状態の進行に対する防御能力によって特徴付けられる。
また、PRO34128ポリペプチドをコードする核酸は遺伝子治療にも使用できる。遺伝子治療用途においては、例えば欠陥遺伝子を置換するため、治療的有効量の遺伝子産物のインビボ合成を達成するために、細胞に遺伝子が導入される。「遺伝子治療」とは、1回の処理により継続的効果が達成される従来の遺伝子治療と、治療的に有効なDNA又はmRNAの1回又は繰り返し投与を含む遺伝子治療薬の投与の両方を含む。アンチセンスRNA及びDNAは、ある種の遺伝子のインビボ発現を阻止する治療薬として用いることができる。短いアンチセンスオリゴヌクレオチドを、細胞膜による制限された取り込みに起因する低い細胞内濃度にもかかわらず、それが阻害剤として作用する細胞中に移入できることは既に示されている(Zamecnik等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83: 4143-4146 [1986])。オリゴヌクレオチドは、例えばそれらの負に荷電したリン酸ジエステル基を非荷電基で置換することによって取り込みを促進するように修飾することができる。
生存可能な細胞に核酸を導入するための種々の技術が存在する。これらの技術は、核酸が培養細胞にインビトロで、あるいは意図する宿主の細胞においてインビボで移入されるかに応じて変わる。核酸を哺乳動物細胞にインビトロで移入するのに適した技術は、リポソーム、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、細胞融合、DEAE-デキストラン、リン酸カルシウム沈殿法などを含む。現在好ましいインビボ遺伝子移入技術は、ウイルス(典型的にはレトロウイルス)ベクターでの形質移入及びウイルス被覆タンパク質-リポソーム媒介形質移入である(Dzau等, Trends, in Biotechnology 11, 205-210[1993])。幾つかの状況では、核酸供給源を、細胞表面膜タンパク質又は標的細胞に特異的な抗体、標的細胞上のレセプターに対するリガンド等の標的細胞を標的化する薬剤とともに提供するのが望ましい。リポソームを用いる場合、エンドサイトーシスを伴って細胞表面膜タンパク質に結合するタンパク質、例えば、特定の細胞型向性のカプシドタンパク質又はその断片、サイクルにおいて内部移行を受けるタンパク質に対する抗体、細胞内局在化を標的とし細胞内半減期を向上させるタンパク質が、標的化及び/又は取り込みの促進のために用いられ得る。レセプター媒介エンドサイトーシスの技術は、例えば、Wu等, J. Biol. Chem. 262, 4429-2232 (1987); 及びWagner等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 3410-3414 (1990)によって記述されている。遺伝子マーキング及び遺伝子治療のプロトコールの概説については、Anderson等, Science 256, 808-813 (1992)を参照のこと。
ここに記載したPRO34128ポリペプチドは、タンパク質電気泳動目的の分子量マーカーとして用いてもよい。
ここに記載したPRO34128ポリペプチド又はその断片をコードする核酸分子は染色体同定に有用である。この点において、実際の配列に基づく染色体マーキング試薬は、現在殆ど利用可能ではないため、新規な染色体マーカーの同定の必要性が存在している。本発明の各PRO34128核酸分子は染色体マーカーとして使用できる。
また本発明のPRO34128ポリペプチド及び核酸分子は組織タイピングに使用でき、本発明のPRO34128ポリペプチドは一方の組織で他方に比較して異なる発現をする。PRO34128核酸分子は、PCR、ノーザン分析、サザン分析及びウェスタン分析のプローブ生成のための用途が見出されよう。
また、ここに記載したPRO34128ポリペプチドは治療薬として用いてもよい。本発明のPRO34128ポリペプチドは、製薬的に有用な組成物を調製するのに知られた方法に従って製剤され、それにより、このPRO34128生成物は製薬的に許容される担体媒体と混合される。治療用製剤は、凍結乾燥された製剤又は水性溶液の形態で、任意的な生理学的に許容可能な担体、賦形剤又は安定剤と、所望の精製度を有する活性成分とを混合することにより(Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th edition, A. Osol, Ed., (1980))、調製され保管される。許容される担体、賦形剤又は安定剤は、用いる投与量及び濃度ではレシピエントに対して無毒性であり、リン酸、クエン酸及び他の有機酸等の緩衝液;アスコルビン酸を含む抗酸化剤;低分子量(残基数10個未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン又は免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性重合体;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン又はリシン等のアミノ酸;グルコース、マンノース又はデキストリン等の単糖類、二糖類及び他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;マンニトール又はソルビトール等の糖アルコール類;ナトリウム等の塩形成対イオン;及び/又はTWEENTM、PLURONICSTM又はPEG等の非イオン性界面活性剤を含む。
インビボ投与に使用される製剤は滅菌されていなくてはならない。これは、凍結乾燥及び再構成の前又は後に、滅菌フィルター膜を通す濾過により容易に達成される。
ここで、治療用組成物は一般に、無菌のアクセスポートを具備する容器、例えば、皮下注射針で貫通可能なストッパーを持つ静脈内溶液バッグ又はバイアル内に配される。
投与経路は周知の方法、例えば、静脈内、腹膜内、脳内、筋肉内、眼内、動脈内又は病巣内経路での注射又は注入、局所投与、又は徐放系による。
本発明の製薬組成物の用量及び望ましい薬物濃度は、意図する特定の用途に応じて変化する。適切な用量又は投与経路の決定は、通常の内科医の技量の範囲内である。動物実験は、ヒト治療のための有効量の決定についての信頼できるガイダンスを提供する。有効量の種間スケーリングは、Toxicokinetics and New Drug Development, Yacobi等, 編, Pergamon Press, New York 1989, pp. 42-96のMordenti, J. 及びChappell, W.「The use of interspecies scaling in toxicokinetics」に記載された原理に従って実施できる。
PRO34128ポリペプチド又はそのアゴニスト又はアンタゴニストのインビボ投与が用いられる場合、正常な投与量は、投与経路に応じて、哺乳動物の体重当たり1日に約10ng/kgから100mg/kgまで、好ましくは約1μg/kg/日から10mg/kg/日で変化する。特定の用量及び輸送方法の指針は文献に与えられている;例えば、米国特許第4657760号、同第5206344号、又は同第5225212号参照。異なる製剤が異なる治療用化合物及び異なる疾患に有効であること、例えば一つの器官又は組織を標的とする投与には他の器官又は組織とは異なる方式で輸送することは必要であることが予想される。
PRO34128ポリペプチドの投与を必要とする任意の疾患又は疾病の治療に適した放出特性を持つ製剤でPRO34128ポリペプチドの持続放出が望まれる場合、PRO34128ポリペプチドのマイクロカプセル化が考えられる。持続放出のための組換えタンパク質のマイクロカプセル化は、ヒト成長ホルモン(rhGH)、インターフェロン(rhIFN-)、インターロイキン-2、及びMNrgp120で成功裏に実施されている。Johnson等, Nat. Med., 2: 795-799 (1996); Yasuda, Biomed. Ther., 27: 1221-1223 (1993); Hora等, Bio/Technology, 8: 755-758 (1990); Cleland, 「Design and Production of Single Immunization Vaccines Using Polyactide Polyglycolide Microsphere Systems」Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach, Powell 及び Newman編, (Plenum Press: New York, 1995), p. 439-462; 国際公開第97/03692号,国際公開第96/40072号,国際公開第96/07399号;及び米国特許第5654010号。
これらのタンパク質の持続放出製剤は、ポリ-乳酸-コグリコール酸(PLGA)ポリマーを用い、その生体適合性及び広範囲の生分解特性に基づいて開発された。PLGAの分解生成物である乳酸及びグリコール酸は、ヒト身体内で即座にクリアされる。さらに、このポリマーの分解性は、分子量及び組成に依存して数ヶ月から数年まで調節できる。Lewis, 「Controlled release of bioactive agents from lactide/glycolide polymer」: M. Chasin及び R. Langer (編), Biodegradable Polymers as Drug Delivery Systems (Marcel Dekker: New York, 1990), pp. 1-41。
本発明は、PRO34128ポリペプチドに類似する(アゴニスト)又はPRO34128ポリペプチドの効果を阻害する(アンタゴニスト)ものを同定するための化合物のスクリーニング方法も包含する。アンタゴニスト候補薬のスクリーニングアッセイは、ここに同定した遺伝子にコードされるPRO34128ポリペプチドと結合又は複合体形成する化合物、又はコード化ポリペプチドと他の細胞性タンパク質との相互作用を阻害する化合物を同定するために設計される。このようなスクリーニングアッセイは、それを特に小分子候補薬の同定に適したものにする、化学的ライブラリーの高スループットスクリーニングに適用可能なアッセイを含む。
このアッセイは、タンパク質-タンパク質結合アッセイ、生化学的スクリーニングアッセイ、イムノアッセイ、及び細胞ベースのアッセイで、この分野で知られたものを含む種々の方式で実施することができる。
アンタゴニストについての全てのアッセイは、それらが候補薬をここで同定された核酸にコードされるPRO34128ポリペプチドと、これら2つの成分が相互作用するのに十分な条件下及び時間で接触させることを必要とすることにおいて共通する。
結合アッセイにおいて、相互作用は結合であり、形成された複合体は単離されるか、又は反応混合物中で検出することができる。特別な実施態様では、ここに同定された遺伝子にコードされるPRO34128ポリペプチド又は候補薬が、共有又は非共有結合により固相、例えばマイクロタイタープレートに固定化される。非共有結合は、一般的に固体表面をPRO34128ポリペプチドの溶液で被覆し乾燥させることにより達成される。あるいは、固定化されるPRO34128ポリペプチドに特異的な固定化抗体、例えばモノクローナル抗体を、それを固体表面に固着させるために用いることができる。アッセイは、固定化成分、例えば固着成分を含む被覆表面に、検出可能な標識で標識されていてもよい非固定化成分を添加することにより実施される。反応が完了したとき、未反応成分を例えば洗浄により除去し、固体表面に固着した複合体を検出する。最初の非固定化成分が検出可能な標識を有している場合、表面に固定化された標識の検出は複合体形成が起こったことを示す。最初の非固定化成分が標識を持たない場合は、複合体形成は、例えば、固定化された複合体に特異的に結合する標識抗体によって検出できる。
候補化合物が相互作用するが、ここに同定した遺伝子にコードされる特定のPRO34128ポリペプチに結合しない場合、そのポリペプチドとの相互作用は、タンパク質-タンパク質相互作用を検出するために良く知られた方法によってアッセイすることができる。そのようなアッセイは、架橋、同時免疫沈降、及び勾配又はクロマトグラフィカラムを通す同時精製などの伝統的な手法を含む。さらに、タンパク質-タンパク質相互作用は、Fields及び共同研究者等(Fields及びSong, Nature(London) 340, 245-246 (1989); Chien等, Proc.Natl. Acad. Sci. USA 88, 9578-9582 (1991))に記載された酵母菌ベースの遺伝子系を用いることにより、Chevray及びNathans, Proc.Natl. Acad. Sci. USA 89, 5789-5793 (1991)に開示されているようにして監視することができる。酵母菌GAL4などの多くの転写活性化剤は、2つの物理的に別個のモジュラードメインからなり、一方はDNA結合ドメインとして作用し、他方は転写活性化ドメインとして機能する。以前の文献に記載された酵母菌発現系(一般に「2-ハイブリッド系」と呼ばれる)は、この特性の長所を利用して、2つのハイブリッドタンパク質を用い、一方では標的タンパク質がGAL4のDNA結合ドメインに融合し、他方では、候補となる活性化タンパク質が活性化ドメインに融合している。GAL1-lacZリポーター遺伝子のGAL4活性化プロモーターの制御下での発現は、タンパク質-タンパク質相互作用を介したGAL4活性の再構成に依存する。相互作用するポリペプチドを含むコロニーは、β-ガラクトシダーゼに対する色素生産性物質で検出される。2-ハイブリッド技術を用いた2つの特定のタンパク質間のタンパク質-タンパク質相互作用を同定するための完全なキット(MATCHMAKERTM)は、Clontechから商業的に入手可能である。この系は、特定のタンパク質相互作用に含まれるタンパク質ドメインのマッピング、並びにこの相互作用に係るアミノ酸残基の特定にも拡張することができる。
ここで同定されたPRO34128ポリペプチドをコードする遺伝子と細胞内又は細胞外成分との相互作用を阻害する化合物は、次のように試験できる:通常は反応混合物は、遺伝子産物と細胞外又は細胞内成分を、それら2つの生成物が相互作用及び結合する条件下及び時間で、含むように調製される。候補化合物が結合を阻害する能力を試験するために、反応は試験化合物の不存在及び存在下で実施される。さらに、プラシーボを第3の反応混合物に添加してポジティブ対照を提供してもよい。混合物中に存在する試験化合物と細胞内又は細胞外成分との結合(複合体形成)は上記のように監視される。試験化合物を含有する反応混合物ではなく対照反応における複合体の形成は、試験化合物が試験化合物とその結合パートナーとの相互作用を阻害することを示す。
アンタゴニストをアッセイするために、PRO34128ポリペプチドを特定の活性についてスクリーニングする化合物とともに細胞に添加してよく、PRO34128ポリペプチド存在下での関心ある活性を阻害する化合物の能力は、化合物がPRO34128ポリペプチドに対するアンタゴニストであることを示す。あるいは、アンタゴニストは、PRO34128ポリペプチド及び膜結合PRO34128ポリペプチドレセプター又は組換えレセプターを持つ潜在的アンタゴニストを、競合的阻害アッセイに適した条件下で結合させることにより検出してもよい。PRO34128ポリペプチドは、放射性等で標識でき、レセプターに結合したPRO34128ポリペプチド分子の数を潜在的アンタゴニストの有効性を決定するのに使用できる。レセプターをコードする遺伝子は、当業者に知られた多くの方法、例えばリガンドパンニング及びFACSソートにより同定できる。Coligan等, Current Protocols in Immun., 1(2): Chapter 5 (1991)。好ましくは、発現クローニングが用いられ、ポリアデニル化RNAがPRO34128ポリペプチドに反応性の細胞から調製され、このRNAから生成されたcDNAライブラリーがプールに分配され、COS細胞又はPRO34128ポリペプチド反応性でない他の細胞の形質移入に使用される。スライドガラスで成長させた形質移入細胞を標識したPRO34128ポリペプチドに暴露する。PRO34128ポリペプチドは、ヨウ素化又は部位特異的タンパク質キナーゼの認識部位の包含を含む種々の手段で標識できる。固定及びインキュベーションの後、スライドにオートラジオグラフィ分析を施す。ポジティブプールを同定し、相互作用サブプール化及び再スクリーニング工程を用いてサブプールを調製して再形質移入し、結果的に推定レセプターをコードする単一のクローンを生成する。
レセプター同定の代替的方法として、標識PRO34128ポリペプチドをレセプター分子を発現する細胞膜又は抽出調製物に光親和性結合させることができる。架橋材料はPAGEに溶解させ、X線フィルムに暴露される。レセプターを含む標識複合体を励起し、ペプチド断片に分離し、タンパク質マイクロ配列決定を施すことができる。マイクロ配列決定から得たアミノ酸配列は、推定レセプターをコードする遺伝子を同定するcDNAライブラリーをスクリーニングする分解性オリゴヌクレオチドプローブの組の設計に用いられる。
アンタゴニストの他の検定では、レセプターを発現する哺乳動物細胞又は膜調製物を、候補化合物の存在下で標識PRO34128ポリペプチドとともにインキュベートする。ついで、この相互作用を促進又は阻止する化合物の能力を測定する。
潜在的なアンタゴニストのより特別な例は、免疫グロブリンとPRO34128ポリペプチドとの融合体に結合するオリゴヌクレオチド、特に、限られないが、ポリ-及びモノクローナル抗体及び抗体断片、単鎖抗体、抗-イディオタイプ抗体、及びこれらの抗体又は断片のキメラ又はヒト化形態、並びにヒト抗体及び抗体断片を含む抗体を含んでいる。あるいは、潜在的アンタゴニストは、密接に関連したタンパク質、例えば、レセプターを認識するが効果を与えず、従ってPRO34128ポリペプチドの作用を競合的に阻害するPRO34128ポリペプチドの変異形態であってもよい。
他の潜在的なPRO34128ポリペプチドアンタゴニストは、アンチセンス技術を用いて調製されたアンチセンスRNA又はDNA作成物であり、例えば、アンチセンスRNA又はDNA分子は、標的mRNAにハイブリダイゼーションしてタンパク質翻訳を妨害することによりmRNAの翻訳を直接阻止するように作用する。アンチセンス技術は、トリプルへリックス形成又はアンチセンスDNA又はRNAを通して遺伝子発現を制御するのに使用でき、それらの方法はともに、ポリヌクレオチドのDNA又はRNAへの結合に基づく。例えば、ここでの成熟PRO34128ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の5’コード化部分は、約10から40塩基対長のアンチセンスRNAオリゴヌクレオチドの設計に使用される。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に含まれる遺伝子の領域に相補的であるように設計され(トリプルへリックス−Lee等, Nucl, Acid Res., 6: 3073 (1979); Cooney等, Science, 241: 456 (1988); Dervan等, Science, 251: 1360 (1991)参照)、それによりPRO34128ポリペプチドの転写及び生成を防止する。アンチセンスRNAオリゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハイブリダイゼーションしてmRNA分子のPRO34128ポリペプチドへの翻訳を阻止する(アンチセンス−Okano, Neurochem., 56: 560 (1991); Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression (CRC Press: Boca Raton, FL, 1988))。上記のオリゴヌクレオチドは、細胞に送達され、アンチセンスRNA又はDNAをインビボで発現させて、PRO34128ポリペプチドの生産を阻害することもできる。アンチセンスDNAが用いられる場合、翻訳開始部位、例えば標的遺伝子ヌクレオチド配列の約−10から+10位置の間から誘導されるオリゴデオキシリボヌクレオチドが好ましい。
潜在的アンタゴニストは、PRO34128ポリペプチドの活性部位、レセプター結合部位、又は成長因子又は他の関連結合部位に結合し、それによりPRO34128ポリペプチドの正常な生物学的活性を阻止する小分子を含む。小分子の例は、これらに限られないが、小型ペプチド又はペプチド様分子、好ましくは可溶性ペプチド、及び合成非ペプチド有機又は無機化合物を含む。
リボザイムは、RNAの特異的切断を触媒できる酵素的RNA分子である。リボザイムは、相補的標的RNAへの配列特異的ハイブリダイゼーション、ついでヌクレオチド鎖切断的切断により作用する。潜在的RNA標的内の特異的リボザイム切断部位は、既知の技術で同定できる。更なる詳細は、例えば、Rossi, Current Biology 4: 469-471 (1994)及びPCT公開番号国際公開第97/33551号(1997年9月18日公開)を参照。
転写阻害に用いられるトリプルヘリックス形成における核酸分子は一本鎖でデオキシヌクレオチドからなる。これらのオリゴヌクレオチドの基本組成は、フーグスチン塩基対則を介するトリプルヘリックス形成を促進するように設計され、それは一般に二重鎖の一方の鎖上のプリン又はピリミジンのサイズ変更可能な伸展を必要とする。さらなる詳細は、例えば、上掲のPCT公開番号国際公開第97/33551号を参照。
これらの小分子は、上で議論したスクリーニングアッセイの一又は複数の任意のものにより及び/又は当業者に良く知られた他の任意のスクリーニング技術により同定できる。
また、ここで開示された分子の診断的及び治療適用途は、以下に開示し記載するポジティブアッセイデータに基づくこともできる。
F.抗PRO34128抗体
本発明は抗PRO34128抗体を更に提供する。抗体の例としては、ポリクローナル、モノクローナル、ヒト化、二重特異性及びヘテロ結合体抗体が含まれる。
1.ポリクローナル抗体
抗PRO34128抗体はポリクローナル抗体を含んでよい。ポリクローナル抗体の調製方法は当業者に知られている。哺乳動物においてポリクローナル抗体は、例えば免疫化剤、及び所望するのであればアジュバントを、一又は複数回注射することで発生させることができる。典型的には、免疫化剤及び/又はアジュバントを複数回皮下又は腹腔内注射により、哺乳動物に注射する。免疫化剤は、PRO34128ポリペプチド又はその融合タンパク質を含みうる。免疫化剤を免疫化された哺乳動物において免疫原性が知られているタンパク質に結合させるのが有用である。このような免疫原タンパク質の例は、これらに限られないが、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン及び大豆トリプシンインヒビターが含まれる。使用され得るアジュバントの例には、フロイント完全アジュバント及びMPL-TDMアジュバント(モノホスホリル脂質A、合成トレハロースジコリノミコラート)が含まれる。免疫化プロトコールは、過度の実験なく当業者により選択されよう。
2.モノクローナル抗体
あるいは、抗PRO34128抗体はモノクローナル抗体であってもよい。モノクローナル抗体は、Kohler及びMilstein, Nature, 256:495 (1975)に記載されているようなハイブリドーマ法を使用することで調製することができる。ハイブリドーマ法では、マウス、ハムスター又は他の適切な宿主動物を典型的には免疫化剤により免疫化することで、免疫化剤に特異的に結合する抗体を生成するかあるいは生成可能なリンパ球を誘発する。また、リンパ球をインビトロで免疫化することもできる。
免疫化剤は、典型的にはPRO34128ポリペプチド又はその融合タンパク質を含む。一般にヒト由来の細胞が望まれる場合には末梢血リンパ球(「PBL」)が使用され、あるいは非ヒト哺乳動物源が望まれている場合は、脾臓細胞又はリンパ節細胞が使用される。ついで、ポリエチレングリコール等の適当な融合剤を用いてリンパ球を不死化株化細胞と融合させ、ハイブリドーマ細胞を形成する[Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Academic Press, (1986) pp. 59-103]。不死化株化細胞は、通常は、形質転換した哺乳動物細胞、特に齧歯動物、ウシ、及びヒト由来の骨髄腫細胞である。通常、ラット又はマウスの骨髄腫株化細胞が使用される。ハイブリドーマ細胞は、好ましくは、未融合の不死化細胞の生存又は成長を阻害する一又は複数の物質を含有する適切な培地で培養される。例えば、親細胞が、酵素のヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠いていると、ハイブリドーマの培地は、典型的には、ヒポキサチン、アミノプテリン及びチミジンを含み(「HAT培地」)、この物質がHGPRT欠乏性細胞の増殖を阻止する。
好ましい不死化株化細胞は、効率的に融合し、選択された抗体生成細胞による安定した高レベルの抗体発現を支援し、HAT培地のような培地に対して感受性である。より好ましい不死化株化細胞はマウス骨髄腫株であり、これは例えばカリフォルニア州サンディエゴのSalk Institute Cell Distribution Centerやバージニア州マナッサスのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションより入手可能である。ヒトモノクローナル抗体を生成するためのヒト骨髄腫及びマウス-ヒト異種骨髄腫株化細胞も記載されている[Kozbor, J. Immunol., 133:3001 (1984);Brodeur等, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, Marcel Dekker, Inc., New York, (1987) pp. 51-63]。
ついでハイブリドーマ細胞が培養される培養培地を、PRO34128に対するモノクローナル抗体の存在についてアッセイできる。好ましくは、ハイブリドーマ細胞によって生成されたモノクローナル抗体の結合特異性は免疫沈降又はラジオイムノアッセイ(RIA)や酵素結合免疫測定法(ELISA)等のインビトロ結合検定法によって測定する。このような技術及びアッセイは、当該分野において公知である。モノクローナル抗体の結合親和性は、例えばMunson及びPollard, Anal. Biochem., 107:220 (1980)によるスキャッチャード分析法によって測定することができる。
所望のハイブリドーマ細胞が同定された後、クローンを制限希釈工程によりサブクローニングし、標準的な方法で成長させることができる[Goding, 上掲]。この目的のための適当な培地には、例えば、ダルベッコの改変イーグル培地及びRPMI-1640倍地が含まれる。あるいは、ハイブリドーマ細胞は哺乳動物においてインビボで腹水として成長させることもできる。
サブクローンによって分泌されたモノクローナル抗体は、例えばプロテインA−セファロース法、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー法、ゲル電気泳動法、透析法又はアフィニティークロマトグラフィー等の従来の免疫グロブリン精製方法によって培養培地又は腹水液から単離又は精製され得る。
また、モノクローナル抗体は、組換えDNA法、例えば米国特許第4,816,567号に記載された方法により作成することができる。本発明のモノクローナル抗体をコードするDNAは、常套的な方法を用いて(例えば、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合可能なオリゴヌクレオチドプローブを使用して)、容易に単離し配列決定することができる。本発明のハイブリドーマ細胞はそのようなDNAの好ましい供給源となる。ひとたび単離されたら、DNAは発現ベクター内に配することができ、これが宿主細胞、例えばサルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、あるいは免疫グロブリンタンパク質を生成等しない骨髄腫細胞内に形質移入され、組換え宿主細胞内でモノクローナル抗体の合成をすることができる。また、DNAは、例えば相同マウス配列に換えてヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード配列を置換することにより[米国特許第4816567号;上掲のMorrison等]、又は免疫グロブリンコード配列に非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の一部又は全部を共有結合することにより修飾することができる。このような非免疫グロブリンポリペプチドは、本発明の抗体の定常ドメインに置換でき、あるいは本発明の抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインに置換でき、キメラ性二価抗体を生成する。
抗体は一価抗体であってもよい。一価抗体の調製方法は当該分野においてよく知られてる。例えば、一つの方法は免疫グロブリン軽鎖と修飾重鎖の組換え発現を含む。重鎖は一般的に、重鎖の架橋を防止するようにFc領域の任意の点で切断される。あるいは、関連するシステイン残基を他のアミノ酸残基で置換するか欠失させて架橋を防止する。
一価抗体の調製にはインビトロ法がまた適している。抗体の消化による、その断片、特にFab断片の生成は、当該分野において知られている慣用的技術を使用して達成できる。
3.ヒト及びヒト化抗体
本発明の抗PRO34128抗体は、さらにヒト化抗体又はヒト抗体を含み得る。非ヒト(例えばマウス)抗体のヒト化形とは、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖あるいはその断片(例えばFv、Fab、Fab'、F(ab')あるいは抗体の他の抗原結合サブ配列)であって、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含むものである。ヒト化抗体はレシピエントの相補性決定領域(CDR)の残基が、マウス、ラット又はウサギのような所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト種(ドナー抗体)のCDRの残基によって置換されたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含む。幾つかの例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基によって置換されている。また、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、移入されたCDRもしくはフレームワーク配列にも見出されない残基を含んでいてもよい。一般に、ヒト化抗体は、全てあるいはほとんど全てのCDR領域が非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、全てあるいはほとんど全てのFR領域がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ヒト化抗体は、最適には免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒトの免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部を含んでなる[Jones等, Nature, 321:522-525 (1986); Riechmann等, Nature, 332:323-329 (1988); 及びPresta, Curr. Op Struct. Biol., 2:593-596 (1992)]。
非ヒト抗体をヒト化する方法はこの分野でよく知られている。一般的に、ヒト化抗体には非ヒト由来の一又は複数のアミノ酸残基が導入される。これら非ヒトアミノ酸残基は、しばしば、典型的には「移入」可変ドメインから得られる「移入」残基と称される。ヒト化は基本的に、Winter及び共同研究者[Jones等, Nature, 321:522-525 (1986);Riechmann等, Nature, 332:323-327 (1988);Verhoeyen等, Science, 239:1534-1536 (1988)]の方法に従って、齧歯類CDR又はCDR配列をヒト抗体の対応する配列に置換することにより実施される。よって、このような「ヒト化」抗体は、無傷のヒト可変ドメインより実質的に少ない分が非ヒト種由来の対応する配列で置換されたキメラ抗体(米国特許第4,816,567号)である。実際には、ヒト化抗体は典型的には幾つかのCDR残基及び場合によっては幾つかのFR残基が齧歯類抗体の類似する部位からの残基によって置換されたヒト抗体である。
また、ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリー[Hoogenboom及びWinter, J. Mol. Biol., 227:381 (1991);Marks等, J. Mol. Biol., 222:581 (1991)]を含むこの分野で知られた種々の方法を用いて作成することもできる。また、Cole等及びBoerner等の技術も、ヒトモノクローナル抗体の調製に利用することができる(Cole等, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss. p.77(1985)及びBoerner等, J. Immunol., 147(1):86-95(1991) ]。同様に、ヒト抗体はヒト免疫グロブリン座位をトランスジェニック動物、例えば内在性免疫グロブリン遺伝子が部分的又は完全に不活性化されたマウスに導入することにより産生することができる。投与の際に、遺伝子再配列、組立、及び抗体レパートリーを含むあらゆる観点においてヒトに見られるものに非常に類似しているヒト抗体の生産が観察される。このアプローチは、例えば米国特許第5545807号;同5545806号;同5569825号;同5625126号;同5633425号;同5661016号、及び次の科学文献:Marks等, Bio/Technology 10, 779-783 (1992); Lonberg等, Nature 368 856-859 (1994); Morrison, Nature 368, 812-13 (1994); Fishwild等, Nature Biotechnology 14, 845-51 (1996); Neuberger, Nature Biotechnology 14, 826 (1996); Lonberg及びHuszar, Intern. Rev. Immunol. 13 65-93 (1995)に記載されている。
4.二重特異性抗体
二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有するモノクローナル抗体、好ましくはヒトもしくはヒト化抗体である。本ケースにおいて、結合特異性の一方はPRO34128に対してであり、他方は任意の他の抗原、好ましくは細胞表面タンパク質又はレセプター又はレセプターサブユニットに対してである。
二重特異性抗体を作成する方法は当該技術分野において周知である。伝統的には、二重特異性抗体の組換え生産は、二つの重鎖が異なる特異性を持つ二つの免疫グロブリン重鎖/軽鎖対の同時発現に基づく[Milstein及びCuello, Nature, 305:537-539 (1983)]。免疫グロブリンの重鎖と軽鎖を無作為に取り揃えるため、これらハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を生成し、その内一種のみが正しい二重特異性構造を有する。正しい分子の精製は、アフィニティークロマトグラフィー工程によって通常達成される。同様の手順が1993年5月13日公開の国際公開第93/08829号、及びTraunecker等, EMBO J.,10:3655-3656 (1991)に開示されている。
所望の結合特異性(抗体-抗原結合部位)を有する抗体可変ドメインを免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合できる。融合は、好ましくは少なくともヒンジ部、CH2及びCH3領域の一部を含む免疫グロブリン重鎖定常ドメインとのものである。少なくとも一の融合には軽鎖結合に必要な部位を含む第一の重鎖定常領域(CH1)が存在することが望ましい。免疫グロブリン重鎖融合をコードするDNA、及び望むのであれば免疫グロブリン軽鎖を、別々の発現ベクターに挿入し、適当な宿主生物に同時形質移入する。二重特異性抗体を作成するための更なる詳細については、例えばSuresh等, Methods in Enzymology, 121:210(1986)を参照されたい。
国際公開第96/27011号に記載された他の方法によれば、一対の抗体分子間の界面を操作して組換え細胞培養から回収される異種二量体の割合を最大にすることができる。好適な界面は抗体定常ドメインのCH3領域の少なくとも一部を含む。この方法では、第1抗体分子の界面からの一又は複数の小さいアミノ酸側鎖がより大きな側鎖(例えばチロシン又はトリプトファン)と置き換えられる。大きな側鎖と同じ又は類似のサイズの相補的「キャビティ」を、大きなアミノ酸側鎖を小さいもの(例えばアラニン又はスレオニン)と置き換えることにより第2の抗体分子の界面に作り出す。これにより、ホモダイマーのような不要の他の最終産物に対してヘテロダイマーの収量を増大させるメカニズムが提供される。
二重特異性抗体は、完全長抗体又は抗体断片(例えば、F(ab')二重特異性抗体)として調製できる。抗体断片から二重特異性抗体を産生する技術もまた文献に記載されている。例えば、化学結合を使用して二重特異性抗体を調製することができる。Brennan等, Science, 229:81(1985) は無傷の抗体をタンパク分解的に切断してF(ab')断片を産生する手順を記述している。これらの断片は、ジチオール錯体形成剤亜砒酸ナトリウムの存在下で還元して近接ジチオールを安定化させ、分子間ジスルフィド形成を防止する。産生されたFab'断片はついでチオニトロベンゾアート(TNB)誘導体に転換される。Fab'-TNB誘導体の一つをついでメルカプトエチルアミンでの還元によりFab'-チオールに再転換し、他のFab'-TNB誘導体の等モル量と混合して二重特異性抗体を形成する。作られた二重特異性抗体は酵素の選択的固定化用の薬剤として使用することができる。
大腸菌からFab'断片を直接回収でき、これは化学的に結合して二重特異性抗体を形成することができる。Shalaby等, J. Exp. Med., 175:217-225 (1992)は完全にヒト化された二重特異性抗体F(ab')分子の製造を記述している。各Fab'断片は大腸菌から別個に分泌され、インビトロで定方向化学結合を受けて二重特異性抗体を形成する。このようにして形成された二重特異性抗体は、正常なヒトT細胞及びErbB2レセプターを過剰発現する細胞に結合可能で、ヒト乳房腫瘍標的に対するヒト細胞障害性リンパ球の細胞溶解活性の誘因となる。
組換え細胞培養から直接的に二重特異性抗体断片を作成し分離する様々な方法もまた記述されている。例えば、二重特異性抗体はロイシンジッパーを使用して生産されている。Kostelnyら, J.Immunol. 148(5):1547-1553 (1992)。Fos及びJunタンパク質からのロイシンジッパーペプチドを遺伝子融合により二つの異なった抗体のFab'部分に結合させる。抗体ホモダイマーをヒンジ領域で還元してモノマーを形成し、ついで再酸化して抗体ヘテロダイマーを形成する。この方法はまた抗体ホモダイマーの生産に対して使用することができる。Hollingerら, Proc.Natl.Acad.Sci. USA, 90:6444-6448 (1993)により記述された「ダイアボディ」技術は二重特異性抗体断片を作成する別のメカニズムを提供する。断片は、同一鎖上の2つのドメイン間の対形成を可能にするには十分に短いリンカーにより軽鎖可変ドメイン(V)に重鎖可変ドメイン(V)を結合してなる。従って、一つの断片のV及びVドメインは他の断片の相補的V及びVドメインと強制的に対形成させられ、2つの抗原結合部位を形成する。単鎖Fv(sFv)ダイマーの使用により二重特異性抗体断片を製造する他の方策もまた報告されている。Gruberら, J.Immunol. 152:5368 (1994)を参照されたい。
二価より多い抗体も考えられる。例えば、三重特異性抗体を調製することができる。Tuttら J.Immunol. 147:60(1991)。
例示的な二重特異性抗体は、ここに与えられたPRO34128ポリペプチドの2つの異なるエピトープに結合し得る。あるいは、抗PRO34128ポリペプチドのアームは、特定のPRO34128ポリペプチド発現細胞に細胞防御メカニズムを集中させるように、T細胞レセプター分子(例えばCD2、CD3、CD28、又はB7)等の白血球上のトリガー分子、又はFcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)及びFcγRIII(CD16)等のIgG(FcγR)に対するFcレセプターに結合するアームと結合しうる。また、二重特異性抗体は特定のPRO34128ポリペプチドを発現する細胞に細胞障害薬を局在化させるためにも使用されうる。これらの抗体はPRO34128結合アーム及び細胞障害薬又は放射性キレート化剤、例えばEOTUBE、DPTA、DOTA、又はTETAと結合するアームを有する。関心ある他の二重特異性抗体はPRO34128ポリペプチドに結合し、そしてさらに組織因子(TF)に結合する。
5.ヘテロ結合抗体
ヘテロ結合抗体もまた本発明の範囲に入る。ヘテロ結合抗体は、2つの共有結合した抗体からなる。このような抗体は、例えば、免疫系細胞を不要な細胞に対してターゲティングさせるため[米国特許第4676980号]及びHIV感染の治療のために[国際公開第91/00360号;国際公開第92/200373号;欧州特許第03089号]提案されている。この抗体は、架橋剤に関連したものを含む合成タンパク化学における既知の方法を使用して、インビトロで調製することができると考えられる。例えば、ジスルフィド交換反応を使用するか又はチオエーテル結合を形成することにより、免疫毒素を作成することができる。この目的に対して好適な試薬の例には、イミノチオレート及びメチル-4-メルカプトブチルイミデート、及び例えば米国特許第4676980号に開示されているものが含まれる。
6.エフェクター機能の加工
本発明の抗体をエフェクター機能について改変し、例えば癌治療における抗体の有効性を向上させるのが望ましい。例えば、システイン残基をFc領域に導入し、それにより、この領域に鎖間ジスルフィド結合を形成させるようにしてもよい。そのようにして生成された同種二量体抗体は、向上した内部移行能力及び/又は増加した相補鎖媒介細胞殺傷及び抗体-依存性細胞性細胞毒性(ADCC)を有しうる。Caron等, J. Exp. Med. 176: 1191-1195 (1992)及びShopes, J. Immunol. 148: 2918-2922 (1992)参照。向上した抗腫瘍活性を持つ同種二量体抗体はまた、Wolff等, Cancer research 53: 2560-2565 (1993)に記載されたような異種二官能性架橋を用いても調製しうる。あるいは、抗体は、2つのFc領域を有するように加工して、それにより相補鎖溶解及びADCC能力を向上させることもできる。Stevenson等, Anti-Cancer Drug Design 3: 219-230 (1989)参照。
7.免疫結合体
本発明はまた、化学治療薬、毒素(例えば、細菌、真菌、植物又は動物由来の酵素活性毒素、又はその断片)などの細胞障害薬、あるいは放射性同位体(即ち、放射性結合)に結合された抗体を含む免疫結合体にも関する。
このような免疫結合体の生成に有用な化学治療薬は上記している。用いることのできる酵素活性毒素及びその断片は、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、(緑膿菌からの)外毒素A鎖、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシン(modeccin)A鎖、α-サルシン、アレウリテス・フォーディ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、フィトラカ・アメリカーナ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、モモルディカ・チャランチア(momordica charantia)インヒビター、クルシン(curcin)、クロチン(crotin)、サパオナリア・オフィシナリス(sapaonaria officinalis)インヒビター、ゲロニン(gelonin)、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)及びトリコテセン(tricothecene)を含む。様々な放射性ヌクレオチドが放射性結合抗体の生成に利用可能である。例として、212Bi、131I、131In、90Y及び186Reを含む。
抗体及び細胞障害薬の結合体は、種々の二官能性タンパク質カップリング剤、例えば、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロピオネート(SPDP)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(ジメチルアジピミデートHCL等)、活性エステル(ジスクシンイミジルスベレート等)、アルデヒド(グルタルアルデヒド等)、ビス-アジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン等)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン等)、ジイソシアネート(トリエン2,6-ジイソシアネート等)、及びビス-活性フッ素化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等)を用いて作成できる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitetta等, Science 238: 1098 (1987)に記載されたように調製することができる。カーボン-14-標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミン五酢酸(MX-DTPA)は、放射性ヌクレオチドの抗体への結合のためのキレート剤の例である。国際公開第94/11026号参照。
他の実施態様では、腫瘍の予備標的化で使用するために、抗体は「レセプター」(ストレプトアビジン等)に結合されてもよく、抗体-レセプター結合体は患者に投与され、ついで清澄化剤を用いて未結合複合体を循環から除去し、次に細胞障害薬(例えば、放射性ヌクレオチド等)に結合した「リガンド」(アビジン等)を投与する。
8.免疫リポソーム
また、ここに開示する抗体は、免疫リポソームとして調製してもよい。抗体を含むリポソームは、Epstein等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82: 3688 (1985); Hwang等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77: 4030 (1980); 及び米国特許第4485045号及び第4544545号に記載されたような、この分野で知られた方法で調製される。向上した循環時間を持つリポソームは、米国特許第5013556号に開示されている。
特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG-誘導ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物での逆相蒸発法によって生成される。リポソームは、所定の孔サイズのフィルターを通して押し出され、所望の径を有するリポソームが生成される。本発明の抗体のFab’断片は、Martin等, J. Biol. Chem. 257: 286-288 (1982)に記載されているように、ジスルフィド交換反応を介してリポソームに結合され得る。化学治療薬(ドキソルビシン等)は、場合によってはリポソーム内に包含される。Gabizon等, J. National Cancer Inst. 81(19) 1484 (1989)参照。
9.抗体の製薬組成物
ここで同定されるPRO34128ポリペプチドに特異的に結合する抗体、並びに上記に開示したスクリーニングアッセイで同定された他の分子は、種々の疾患の治療のために、製薬組成物の形態で投与することができる。
PRO34128ポリペプチドが細胞内であり、全抗体がインヒビターとして用いられる場合、内在化抗体が好ましい。しかし、リポフェクション又はリポソームも抗体、又は抗体断片を細胞に送達するのに使用できる。抗体断片が用いられる場合、標的タンパク質の結合ドメインに特異的に結合する最小阻害断片が好ましい。例えば、抗体の可変領域配列に基づいて、標的タンパク質配列に結合する能力を保持したペプチド分子が設計できる。このようなペプチドは、化学的に合成でき、及び/又は組換えDNA技術によって生成できる。例えば、Marasco等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 7889-7893 (1993)参照。
ここでの製剤は、治療される特定の徴候に必要な場合に1以上の活性化合物、好ましくは互いに悪影響を及ぼさない相補的活性を持つものも含んでよい。あるいは、又はそれに加えて、組成物は、その機能を増強させる薬剤、例えば細胞障害薬、サイトカイン、化学治療薬又は成長阻害剤を含んでもよい。これらの分子は、適切には、意図する目的に有効な量の組み合わせで存在する。
また、活性成分は、例えばコアセルベーション技術により又は界面重合により調製されたマイクロカプセル、例えば、各々ヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン-マイクロカプセル及びポリ(メタクリル酸メチル)マイクロカプセル中、コロイド状薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミン小球、マイクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)中、又はマイクロエマルション中に包括されていてもよい。これらの技術は上掲のRemington's Pharmaceutical Scienceに開示されている。
インビボ投与に使用される製剤は無菌でなければならない。これは、滅菌濾過膜を通した濾過により容易に達成される。
徐放性製剤を調製してもよい。徐放性製剤の好適な例は、抗体を含有する固体疎水性ポリマーの半透性マトリクスを含み、このマトリクスは成形された物品、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形状である。除放性マトリクスの例は、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリラート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリアクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸及びγ-エチル-L-グルタマートのコポリマー、非分解性エチレン-酢酸ビニル、LUPRON DEPOTTM(乳酸-グリコール酸コポリマーと酢酸リュープロリドの注射可能な小球)などの分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、及びポリ-D-(-)-3-ヒドロキシブチル酸を含む。エチレン-酢酸ビニル及び乳酸-グリコール酸などのポリマーは分子を100日に渡って放出することができるが、ある種のヒドロゲルはより短時間でタンパク質を放出してしまう。カプセル化された抗体が身体内に長時間残ると、それらは37℃の水分に露出されることにより変性又は凝集し、その結果、生物学的活性の喪失及び起こりうる免疫原性の変化をもたらす。合理的な方法は、含まれる機構に依存する安定化について工夫することができる。例えば、凝集機構がチオ−ジスルフィド交換を通した分子間S−S結合形成であると発見された場合、安定化はスルフヒドリル残基の修飾、酸性溶液からの凍結乾燥、水分含有量の制御、適切な添加剤の使用、及び特異的ポリマーマトリクス組成物の開発によって達成されうる。
G.抗PRO34128抗体の用途
本発明の抗PRO34128抗体は様々な有用性を有している。例えば、抗PRO34128抗体は、PRO34128の診断アッセイ、例えばその特定細胞、組織、又は血清での発現の検出に用いられる。競合的結合アッセイ、直接又は間接サンドウィッチアッセイ及び不均一又は均一相で行われる免疫沈降アッセイ[Zola, Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques, CRC Press, Inc. (1987) pp. 147-158]等のこの分野で知られた種々の診断アッセイ技術が使用される。診断アッセイで用いられる抗体は、検出可能な部位で標識可能である。検出可能な部位は、直接又は間接に、検出可能なシグナルを発生しなければならない。例えば、検出可能な部位は、H、14C、32P、35S又は125I等の放射性同位体、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン又はルシフェリン等の蛍光又は化学発光化合物、あるいはアルカリホスファターゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ又はセイヨウワサビペルオキシダーゼ等の酵素であってよい。抗体に検出可能な部位を結合させるためにこの分野で知られた任意の方法が用いられ、それにはHunter等 Nature, 144:945 (1962);David等, Biochemistry, 13: 1014 (1974);Pain等, J. Immunol. Meth., 40:219 (1981) ;及びNygren, J. Histochem. and Cytochem., 30:407 (1982)に記載された方法が含まれる。
また、抗PRO34128抗体は組換え細胞培養又は天然供給源からのPRO34128のアフィニティー精製にも有用である。この方法においては、PRO34128に対する抗体を、当該分野でよく知られている方法を使用して、セファデックス樹脂や濾紙のような適当な支持体に固定化する。次に、固定化された抗体を、精製するPRO34128を含む試料と接触させた後、固定化された抗体に結合したPRO34128以外の試料中の物質を実質的に全て除去する適当な溶媒で支持体を洗浄する。最後に、PRO34128を抗体から脱離させる他の適当な溶媒で支持体を洗浄する。
以下の実施例は例示目的でのみ提供されるものであって、本発明の範囲を決して限定することを意図するものではない。
本明細書で引用した全ての特許及び参考文献の全体を出典明示によりここに取り込む。
実施例で言及されている市販試薬は、特に示さない限りは製造者の使用説明に従い使用した。ATCC寄託番号により以下の実施例及び明細書全体を通して同定されている細胞の供給源はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、マナッサス、VAである。
実施例1:ヒトPRO34128をコードするcDNAクローンの単離
Swiss-Prot公的データベースからの約950の既知の分泌タンパク質からの細胞外ドメイン(ECD)配列(あれば、分泌シグナル配列を含む)を、配列データベースの検索に使用した。データベースは、公的データベース(例えばGenBank)を含む。この場合、GenBankからのゲノムDNA配列は、スタンフォード大学にライセンス供与されている遺伝子予測プログラムGENSCANを使用して分析した。GENSCAN分析は遺伝子コード領域を予測し、ECD探索にかけることのできる配列を生み出すものである。検索は、コンピュータプログラムBLAST又はBLAST−2(Altschul等, Methods in Enzymology 266: 460-480 (1996))を用いて、ECDタンパク質配列の配列の6フレーム翻訳との比較として実施した。既知のタンパク質をコードせず、BLASTスコア70(90の場合もある)又はそれ以上を持つ比較物は、必要であれば、プログラム「phrap」(Phil Green, University of Washington, Seattle, WA)で集団化してコンセンサスDNA配列に構築した。コンセンサスDNA配列を構築した。
上記のコンセンサス配列に基づいて、ついでオリゴヌクレオチドを:1)PCRにより関心ある配列を含むcDNAライブラリーを同定するため、及び2)PRO34128の完全長コード配列のクローンを単離するプローブとして用いるために合成した。正方向及び逆方向PCRプライマーは一般的に20から30ヌクレオチドの範囲であり、しばしば約100-1000bp長のPCR産物を与えるために設計される。プローブ配列は、典型的に40-55bp長である。或る場合には、コンセンサス配列が約1−1.5kbpより大きいときに付加的なオリゴヌクレオチドが合成される。完全長クローンについて幾つかのライブラリーをスクリーニングするために、ライブラリーからのDNAを、Ausubel等, Current Protocols in Molecular Biologyに従って、PCRプライマー対でのPCR増幅によりスクリーニングした。ポジティブライブラリーを、ついで、プローブオリゴヌクレオチド及びプライマー対の一方を用いて関心ある遺伝子をコードするクローンの単離に使用した。
種々の組織からの、異なる50のヒトcDNAライブラリーのプールをクローニングに使用した。cDNAクローンの単離に用いたcDNAライブラリーは、Invitrogen, San Diego, CAからのもの等の市販試薬を用いて標準的な方法によって作成した。cDNAは、NotI部位を含むオリゴdTでプライムし、平滑末端でSalIヘミキナーゼアダプターに結合させ、NotIで切断し、ゲル電気泳動で適切にサイズ分類し、そして適切なクローニングベクター(pRKB又はpRKD等;pRK5BはSfiI部位を含まないpRK5Dの前駆体である;Holmes等, Science, 253: 1278-1280 (1991)参照)に、独特のXhoI及びNotI部位において、所定の方向でクローニングした。
上述したようにして単離されたDNA配列化は、完全長PRO34128ポリペプチド(ここではDNA194917-3044と表される[図1、配列番号:1])のための完全長DNA配列、及びPRO34128ポリペプチドの誘導タンパク質配列を付与した。
上で同定された完全長クローンは、ヌクレオチド位置88-90に見かけの翻訳開始部位と、ヌクレオチド位置1270-1272に停止シグナル(図1、配列番号:1)を有する単一のオープンリーディングフレームを含んでいた。予測ポリペプチド前駆物質は394アミノ酸長であり、約44528ダルトンの算出分子量と、約8.34の推定pIを有する。図2(配列番号:2)に示す完全長PRO34128配列の分析により、図2に示すように、多様な重要ポリペプチドドメインの存在、さらにはそれらの重要なポリペプチドドメインに付与される位置が、上述したものに近似していることが証明された。クローンDNA194917-3044は2001年1月30日にATCCに寄託され、ATCC寄託番号PTA-2985が割り当てられている。
実施例2:ハイブリダイゼーションプローブとしてのPRO34128の使用
以下の方法は、PRO34128をコードするヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションプローブとしての使用を記載する。
完全長又は成熟PRO34128のコード配列を含むDNAは、ヒト組織cDNAライブラリー又はヒト組織ゲノムライブラリーにおける相同性DNA類(PRO34128の天然に生じる変異体をコードするものなど)のスクリーニングのためのプローブとして用いられる。
いずれかのライブラリーDNAを含むフィルターのハイブリダイゼーション及び洗浄は、以下の高緊縮条件で実施する。放射標識PRO34128誘導プローブのフィルターへのハイブリダイゼーションは、50%ホルムアミド、5xSSC、0.1%SDS、0.1%ピロリン酸ナトリウム、50mMリン酸ナトリウム、pH6.8、2xデンハート液、及び10%デキストラン硫酸の溶液中で、42℃において20時間行う。フィルターの洗浄は、0.1xSSC及び0.1%SDSの水溶液中、42℃で行う。
ついで、完全長天然配列PRO34128をコードするDNAと所望の配列同一性を有するDNAは、この分野で知られた標準的な方法を用いて同定できる。
実施例3:大腸菌中でのPRO34128の発現
この実施例は、大腸菌における組み換え発現によるPRO34128の非グリコシル化形態の調製を例示する。
PRO34128をコードするDNA配列は、選択されたPCRプライマーを用いて最初に増幅する。プライマーは、選択された発現ベクターの制限酵素部位に対応する制限酵素部位を持たなければならない。種々の発現ベクターを用いることができる。好適なベクターの例は、pBR322(大腸菌から誘導されたもの;Bolivar等, Gene, 2:95 (1977)を参照)であり、アンピシリン及びテトラサイクリン耐性についての遺伝子を含む。ベクターは、制限酵素で消化され、脱リン酸化される。PCR増幅した配列は、ついで、ベクターに結合させる。ベクターは、好ましくは抗生物質耐性遺伝子、trpプロモーター、polyhisリーダー(最初の6つのSTIIコドン、polyhis配列、及びエンテロキナーゼ切断部位を含む)、PRO34128コード化領域、ラムダ転写終結区、及びargU遺伝子を含む。
ライゲーション混合物は、ついで、上掲のSambrook等に記載された方法を用いた選択した大腸菌株の形質転換に使用される。形質転換体は、それらのLBプレートで成長する能力により同定され、ついで抗生物質耐性クローンが選択される。プラスミドDNAが単離され、制限分析及びDNA配列分析で確認される。
選択されたクローンは、抗生物質を添加したLBブロスなどの液体培地で終夜成長させることができる。終夜培養は、続いて大規模培養の播種に用いられる。次に細胞を最適光学密度まで成長させ、その間に発現プロモーターが作動する。
更に数時間の細胞培養の後、細胞は遠心分離により採集することができる。遠心分離で得られた細胞ペレットは、この分野で知られた種々の薬剤を用いて可溶化され、ついで可溶化PRO34128タンパク質を金属キレート化カラムを用いてタンパク質を緊密に結合させる条件下で精製することができる。
以下の手法を用いて、大腸菌においてポリHisタグ形態でPRO34128を発現させてもよい。PRO34128をコードするDNAを選択したPCRプライマーを用いて最初に増幅する。プライマーは、選択された発現ベクターの制限酵素部位に対応する制限酵素部位、及び効率的で信頼性のある翻訳開始、金属キレートカラムでの迅速な精製、及びエンテロキナーゼでのタンパク質分解的除去を与える他の有用な配列を含む。ついでPCR増幅された、ポリ-Hisタグ配列を発現ベクターに結合させ、それを株52(W3110 fuhA(tonA) lon galE rpoHts(htpRts) clpP(lacIq))に基づく大腸菌宿主の形質転換に使用した。形質転換体は、最初に50mg/mlのカルベニシリンを含有するLB中、30℃で振盪しながら3−5のO.D.600に達するまで成長させる。ついで培養をCRAP培地(3.57gの(NH)SO、0.71gのクエン酸ナトリウム・2H2O、1.07gのKCl、5.36gのDifco酵母抽出物、500mL水中の5.36gのSheffield hycase SF、並びに110mMのMPOS、pH7.3、0.55%(w/v)のグルコース及び7mMのMgSOの混合で調製)中に50−100倍希釈し、30℃で振盪させながら約20−30時間成長させる。試料を取り出してSDS-PAGE分析により発現を確認し、バルク培養を遠心分離して細胞をペレット化する。細胞ペレットを精製及び再折りたたみまで凍結させる。
0.5から1Lの発酵(6−10gペレット)からの大腸菌ペーストを、7Mのグアニジン、20mMのトリス、pH8バッファー中で10容量(w/v)で再懸濁させる。固体硫酸ナトリウム及びテトラチオン酸ナトリウムを添加して最終濃度を各々0.1M及び0.02Mとし、溶液を4℃で終夜撹拌する。この工程により、亜硫酸化によりブロックされた全てのシステイン残基を持つ変性タンパク質がもたらされる。溶液をBeckman Ultracentifuge中で40000rpmで30分間遠心分離する。上清を金属キレートカラムバッファー(6Mのグアニジン、20mMのトリス、pH7.4)の3−5容量で希釈し、0.22ミクロンフィルターを通して濾過して透明化する。透明化抽出物を、金属キレートカラムバッファーで平衡化させた5mlのQiagen Ni-NTA金属キレートカラムに充填した。カラムを50mMのイミダゾール(Calbiochem, Utrol grade)を含む添加バッファー、pH7.4で洗浄する。タンパク質を250mMのイミダゾールを含有するバッファーで溶離する。所望のタンパク質を含有する画分をプールし、4℃で保存する。タンパク質濃度は、そのアミノ酸配列に基づいて計算した吸光係数を用いて280nmにおけるその吸収により推定する。
試料を、20mMのトリス、pH8.6、0.3MのNaCl、2.5Mの尿素、5mMのシステイン、20mMのグリシン及び1mMのEDTAからなる新たに調製した再折りたたみバッファー中に徐々に希釈することによりタンパク質を再折りたたみさせる。リフォールディング容量は、最終的なタンパク質濃度が50〜100マイクログラム/mlとなるように選択する。リフォールディング溶液を4℃で12−36時間ゆっくり撹拌する。リフォールディング反応はTFAを最終濃度0.4%(約3のpH)で添加することにより停止させる。タンパク質をさらに精製する前に、溶液を0.22ミクロンフィルターを通して濾過し、アセトニトリルを最終濃度2-10%になるまで添加する。再折りたたみされたタンパク質を、Poros R1/H逆相カラムで、0.1%TFAの移動バッファーと10〜80%のアセトニトリル勾配での溶離を用いてクロマトグラフにかける。A280吸収を持つ画分のアリコートをSDSポリアクリルアミドゲルで分析し、相同な再折りたたみされたタンパク質を含有する画分をプールする。一般に、殆どのタンパク質の正しく再折りたたみされた種は、これらの種が最もコンパクトであり、その疎水性内面が逆相樹脂との相互作用から遮蔽されているので、アセトニトリルの最低濃度で溶離される。凝集した種は、通常、より高いアセトニトリル濃度で溶離される。タンパク質の誤って折りたたまれた形態を所望の形態から除くのに加えて、逆相工程は試料からエンドトキシンも除去する。
所望の折りたたまれたPRO34128ポリペプチドを含有する画分をプールし、溶液に向けた窒素の弱い気流を用いてアセトニトリルを除去した。タンパク質を、透析又は調製バッファーで平衡化したG25 Superfine(Pharmacia)樹脂でのゲル濾過及び滅菌濾過により、0.14Mの塩化ナトリウム及び4%のマンニトールを含む20mMのHepes、pH6.8に処方する。
実施例4
哺乳動物細胞中でのPRO34128の発現
この実施例は、哺乳動物細胞における組み換え発現による潜在的にグリコシル化した形態のPRO34128の調製を例示する。
発現ベクターとしてベクターpRK5(1989年3月15日公開の欧州特許第307247号を参照)を用いる。場合によっては、PRO34128 DNAを選択した制限酵素を持つpRK5に結合させ、上掲のSambrook等に記載されたようなライゲーション方法を用いてPRO34128 DNAを挿入させることができる。得られたベクターは、pRK5-PRO34128と呼ばれる。
一実施態様では、選択された宿主細胞は293細胞とすることができる。ヒト293細胞(ATCC CCL 1573)は、ウシ胎児血清及び場合によっては滋養成分及び/又は抗生物質を添加したDMEMなどの培地中で組織培養プレートにおいて成長させて集密化する。約10μgのpRK5-PRO34128 DNAを約1μgのVA RNA遺伝子コード化DNA[Thimmappaya等, Cell, 31:543 (1982))]と混合し、500μlの1mMトリス-HCl、0.1mMEDTA、0.227MCaClに溶解させる。この混合物に、滴状の、500μlの50mM HEPES(pH7.35)、280mMのNaCl、1.5mMのNaPOを添加し、25℃で10分間析出物を形成させる。析出物を懸濁し、293細胞に加えて37℃で約4時間定着させる。培養培地を吸引し、PBS中2mlの20%グリセロールを30秒間添加する。293細胞をついで無血清培地で洗浄し、新鮮な培地を添加し、細胞を約5日間インキュベートする。
形質移入の約24時間後、培養培地を除去し、培養培地(単独)又は200μCi/ml35S-システイン及び200μCi/ml35S-メチオニンを含む培養培地で置換する。12時間のインキュベーションの後、条件培地を回収し、スピンフィルターで濃縮し、15%SDSゲルに添加する。処理したゲルを乾燥させ、PRO34128ポリペプチドの存在を現す選択された時間にわたってフィルムにさらす。形質転換した細胞を含む培地に、更なるインキュベーションを施し(無血清培地で)、培地を選択されたバイオアッセイで試験する。
これに換わる技術において、PRO34128は、Somparyrac等, Proc. Natl. Acad. Sci., 12:7575 (1981)に記載されたデキストラン硫酸法を用いて293細胞に一過的に導入されてよい。293細胞をスピナーフラスコ内で最大密度まで成長させ、700μgのpRK5-PRO34128 DNAを添加する。細胞を、まずスピナーフラスコから遠心分離によって濃縮し、PBSで洗浄する。DNA-デキストラン沈殿物を細胞ペレット上で4時間インキュベートする。細胞を20%グリセロールで90秒間処理し、組織培地で洗浄し、組織培地、5μg/mlウシインシュリン及び0.1μg/mlウシトランスフェリンを含むスピナーフラスコに再度導入する。約4日後に、条件培地を遠心分離して濾過し、細胞及び細胞片を除去する。ついで発現されたPRO34128を含む試料を濃縮し、透析及び/又はカラムクロマトグラフィー等の任意の選択した方法によって精製する。
他の実施態様では、PRO34128をCHO細胞で発現させることができる。pRK5-PRO34128は、CaPO又はDEAE-デキストランなどの公知の試薬を用いてCHO細胞に形質移入することができる。上記したように、細胞培地をインキュベートし、培地を培養培地(単独)又は35S-メチオニン等の放射性標識を含む培地に置換することができる。PRO34128ポリペプチドの存在を同定した後、培養培地を無血清培地に置換してもよい。好ましくは、培地を約6日間インキュベートし、ついで条件培地を収集する。ついで、発現されたPRO34128を含む培地を濃縮して、任意の選択した方法によって精製することができる。
また、エピトープタグPRO34128は、宿主CHO細胞において発現させてもよい。PRO34128はpRK5ベクターからサブクローニングしてもよい。サブクローン挿入物は、PCRを施してバキュロウイルス発現ベクター中のポリ-hisタグ等の選択されたエピトープタグを持つ枠に融合できる。ポリ-hisタグPRO34128挿入物は、ついで、安定なクローンの選択のためのDHFR等の選択マーカーを含むSV40誘導ベクターにサブクローニングできる。最後に、CHO細胞をSV40誘導ベクターで(上記のように)形質移入することができる。発現を確認するために、上記のように標識化を行ってもよい。発現されたポリ-HisタグPRO34128を含む培養培地は、ついで濃縮し、Ni2+-キレートアフィニティクロマトグラフィー等の選択された任意の方法により精製できる。
またPRO34128は、一過性発現法によりCHO及び/又はCOS細胞で、他の安定な発現方法によりCHO細胞で発現させてもよい。
CHO細胞における安定な発現は以下の方法を用いて実施される。タンパク質は、それぞれのタンパク質の可溶化形態のコード配列(例えば、細胞外ドメイン)がヒンジ、CH2及びCH2ドメインを含むIgG1定常領域配列に融合したIgG作成物(イムノアドヘシン)、及び/又はポリ-Hisタグ形態として発現される。
PCR増幅に続いて、それぞれのDNAを、Ausubel等, Current Protocols of Molecular Biology, Unit 3.16, John Wiley and Sons (1997)に記載されたような標準的技術を用いてCHO発現ベクターにサブクローニングする。CHO発現ベクターは、関心あるDNAの5’及び3’に適合する制限部位を有し、cDNAの便利なシャトル化ができるように作成される。ベクターは、Lucas等, Nucl. Acids Res. 24: 9, 1774-1779 (1996)に記載されたようにCHO細胞での発現を用い、関心のあるcDNA及びジヒドロフォレートレダクターゼ(DHFR)の発現の促進にSV40初期プロモーター/エンハンサーを用いる。DHFR発現は、形質移入に続くプラスミドの安定な維持のための選択を可能にする。
所望のプラスミドDNAの12マイクログラムを、市販の形質移入試薬Superfect(登録商標)(Quiagen), Dosper(登録商標)及びFugene(登録商標)(Boehringer Mannheim)を使用し約一千万のCHO細胞に導入する。細胞は、上掲のLucas等に記載されているように成長させる。約3x10細胞を、下記のような更なる成長及び生産のためにアンプル中で凍結させる。
プラスミドDNAを含むアンプルを水槽に配して解凍し、ボルテックスにより混合する。内容物を10mLの媒質を含む遠心管にピペットして、1000rpmで5分間遠心分離する。上清を吸引して細胞を10mLの選択培地(0.2μm濾過PS20、5%の0.2μm透析濾過ウシ胎児血清)中に懸濁させる。ついで細胞を90mLの選択培地を含む100mlスピナーに分ける。1−2日後、細胞を150mLの選択培地を満たした250mLスピナーに移し、37℃でインキュベートする。さらに2−3日後、250ml、500ml及び2000mlのスピナーを3x10細胞/mlで播種する。細胞培地を遠心分離により新鮮培地に交換し、生産培地に再懸濁させる。任意の適切なCHO培地を用いてもよいが、実際には1992年6月16日に発行された米国特許第5122469号に記載された生産培地を使用した。3Lの生産スピナーを1.2x10細胞/mLで播種する。0日目に、細胞数pHを測定する。1日目に、スピナーをサンプルし、濾過空気での散布を実施した。2日目に、スピナーをサンプルし、温度を33℃に変え、500g/リットルのグルコース及び0.6mLの10%消泡剤(例えば35%ポリジメチルシロキサンエマルション、Dow Corning 365 Medical Grade Emulsion)の30mLとする。生産を通して、pHを7.2近傍に調節し維持する。10日後、又は生存率が70%を下回るまで、細胞培地を遠心分離で回収して0.22μmフィルターを通して濾過する。濾過物を4℃で貯蔵するか、即座に精製用カラムに充填した。
ポリ-Hisタグ作成物について、タンパク質をNi-NTAカラム(Qiagen)を用いて精製する。精製の前に、イミダゾールを条件培地に5mMの濃度まで添加する。条件培地を、0.3MのNaCl及び5mMイミダゾールを含む20mMのHepes、pH7.4バッファーで平衡化した6mlのNi-NTAカラムに4−5ml/分の流速で4℃においてポンプ供給する。充填後、カラムをさらに平衡バッファーで洗浄し、タンパク質を0.25Mイミダゾールを含む平衡バッファーで溶離する。高度に精製されたタンパク質を、続いて10mMのHepes、0.14MのNaCl及び4%のマンニトール、pH6.8を含む貯蔵バッファー中で25mlのG25 Superfine(Pharmacia)カラムを用いて脱塩し、−80℃で貯蔵する。
イムノアドヘシン(Fc含有)作成物を以下のようにして条件培地から精製する。条件培地を、20mMのリン酸ナトリウムバッファー、pH6.8で平衡化した5mlのプロテインAカラム(Pharmacia)に汲み上げる。充填後、100mMのクエン酸、pH3.5で溶離する前に、カラムを平衡バッファーで強く洗浄する。溶離したタンパク質を、1mlの画分を275μlの1Mトリスバッファー、pH9を含む管に回収することにより即座に中性化する。高度に精製されたタンパク質を、続いてポリ-Hisタグタンパク質について上記した貯蔵バッファー中で脱塩する。均一性はSDSポリアクリルアミドゲルとエドマン(Edman)分解によるN末端アミノ酸配列決定により評価する。
実施例5:酵母菌中でのPRO34128の発現
以下の方法は、酵母菌中でのPRO34128の組換え発現を記載する。
第1に、ADH2/GAPDHプロモーターからのPRO34128の細胞内生産又は分泌のための酵母菌発現ベクターを作成する。PRO34128をコードするDNA及びプロモーターを選択したプラスミドの適当な制限酵素部位に挿入してPRO34128の細胞内発現を指示する。分泌のために、PRO34128をコードするDNAを選択したプラスミドに、ADH2/GAPDHプロモーターをコードするDNA、天然PRO34128シグナルペプチド又は他の哺乳動物シグナルペプチド、又は、例えば酵母菌α因子又はインベルターゼ分泌シグナル/リーダー配列、及び(必要ならば)PRO34128の発現のためのリンカー配列とともにクローニングすることができる。
酵母菌株AB110等の酵母菌は、ついで上記の発現プラスミドで形質転換し、選択された発酵培地中で培養できる。形質転換した酵母菌上清は、10%トリクロロ酢酸での沈降及びSDS−PAGEによる分離で分析し、ついでクーマシーブルー染色でゲルの染色をすることができる。
続いて組換えPRO34128は、発酵培地から遠心分離により酵母菌細胞を除去し、ついで選択されたカートリッジフィルターを用いて培地を濃縮することによって単離及び精製できる。PRO34128を含む濃縮物は、選択されたカラムクロマトグラフィー樹脂を用いてさらに精製してもよい。
実施例6:バキュロウイルス感染昆虫細胞中でのPRO34128の発現
以下の方法は、バキュロウイルス感染昆虫細胞中におけるPRO34128の組換え発現を記載する。
PRO34128コードする配列を、バキュロウイルス発現ベクターに含まれるエピトープタグの上流に融合させる。このようなエピトープタグは、ポリ-hisタグ及び免疫グロブリンタグ(IgGのFc領域など)を含む。pVL1393(Navogen)などの市販されているプラスミドから誘導されるプラスミドを含む種々のプラスミドを用いることができる。簡単には、PRO34128コード配列又はPRO34128コード配列の所望の部分、例えば膜貫通タンパク質の細胞外ドメインをコードする配列又はタンパク質が細胞外である場合の成熟タンパク質をコードする配列などが、5’及び3’領域に相補的なプライマーでのPCRにより増幅される。5’プライマーは、隣接する(選択された)制限酵素部位を包含していてもよい。生産物は、ついで、選択された制限酵素で消化され、発現ベクターにサブクローニングされる。
組換えバキュロウイルスは、上記のプラスミド及びBaculoGoldTMウイルスDNA(Pharmingen)を、Spodoptera frugiperda(「Sf9」)細胞(ATCC CRL 1711)中にリポフェクチン(GIBCO-BRLから市販)を用いて同時形質移入することにより作成される。28℃で4−5日インキュベートした後、放出されたウイルスを回収し、更なる増幅に用いた。ウイルス感染及びタンパク質発現は、O'Reilley等, Baculovirus expression vectors: A laboratory Manual, Oxford: Oxford University Press (1994)に記載されているように実施する。
次に、発現されたポリ-hisタグPRO34128を、例えばNi2+-キレートアフィニティクロマトグラフィーにより次のように精製できる。抽出は、Rupert等, Nature, 362:175-179(1993)に記載されているように、ウイルス感染した組み換えSf9細胞から調製する。簡単には、Sf9細胞を洗浄し、超音波処理用バッファー(25mlのHepes、pH7.9;12.5mMのMgCl;0.1mM EDTA;10%グリセロール;0.1%のNP-40;0.4MのKCl)中に再懸濁し、氷上で2回20秒間超音波処理する。超音波処理物を遠心分離で透明化し、上清を負荷バッファー(50mMリン酸塩、300mMのNaCl、10%グリセロール、pH7.8)で50倍希釈し、0.45μmフィルターで濾過する。Ni2+-NTAアガロースカラム(Qiagenから市販)を5mlの総容積で調製し、25mlの水で洗浄し、25mlの負荷バッファーで平衡させる。濾過した細胞抽出物は、毎分0.5mlでカラムに負荷する。カラムを、分画回収が始まる点であるA280のベースラインまで負荷バッファーで洗浄する。次に、カラムを、結合タンパク質を非特異的に溶離する二次洗浄バッファー(50mMリン酸塩;300mMのNaCl、10%グリセロール、pH6.0)で洗浄する。A280のベースラインに再度到達した後、カラムを二次洗浄バッファー中で0から500mMイミダゾール勾配で展開する。1mlの分画を回収し、SDS-PAGE及び銀染色又はアルカリホスファターゼ(Qiagen)に結合したNi2+-NTAでのウェスタンブロットで分析する。溶離したHis10−タグPRO34128を含む画分をプールして負荷バッファーで透析する。
あるいは、IgGタグ(又はFcタグ)PRO34128の精製は、例えば、プロテインA又はプロテインGカラムクロマトグラフィーを含む公知のクロマトグラフィー技術を用いて実施できる。
実施例7:PRO34128に結合する抗体の調製
この実施例は、PRO34128に特異的に結合できるモノクローナル抗体の調製を例示する。
モノクローナル抗体の生産のための技術はこの分野で知られており、例えば、上掲のGodingに記載されている。用いられ得る免疫原は、精製PRO34128、PRO34128を含む融合タンパク質、及び細胞表面に組換えPRO34128を発現する細胞を含む。免疫原の選択は当業者が過度の実験をすることなくなすことができる。
Balb/c等のマウスを、完全フロイントアジュバントに乳化して皮下又は腹腔内に1-100マイクログラムで注入したPRO34128免疫原で免疫化する。あるいは、免疫原をMPL-TDMアジュバント(Ribi Immunochemical Research, Hamilton, MT)に乳化し、動物の後足蹠に注入してもよい。免疫化したマウスは、ついで10から12日後に、選択したアジュバント中に乳化した付加的免疫源で追加免疫する。その後、数週間、マウスをさらなる免疫化注射で追加免疫してよい。抗PRO34128抗体の検出のためのELISAアッセイで試験するために、レトロオービタル出血からの血清試料をマウスから周期的に採取してもよい。
適当な抗体力価が検出された後、抗体に「ポジティブ(陽性)」な動物に、PRO34128静脈内注射の最後の注入をすることができる。3から4日後、マウスを屠殺し、脾臓細胞を取り出す。ついで脾臓細胞を(35%ポリエチレングリコールを用いて)、ATCCから番号CRL1597で入手可能なP3X63AgU.1等の選択されたマウス骨髄腫株化細胞に融合させる。融合によりハイブリドーマ細胞が生成され、ついで、HAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、及びチミジン)培地を含む96ウェル組織培養プレートに蒔き、非融合細胞、骨髄腫ハイブリッド、及び脾臓細胞ハイブリッドの増殖を阻害する。
ハイブリドーマ細胞は、PRO34128に対する反応性についてのELISAでスクリーニングされる。PRO34128に対する所望のモノクローナル抗体を分泌する「ポジティブ(陽性)」ハイブリドーマ細胞の決定は、技術常識の範囲内である。
陽性ハイブリドーマ細胞を同系のBalb/cマウスに腹腔内注入し、抗PRO34128モノクローナル抗体を含む腹水を生成させる。あるいは、ハイブリドーマ細胞を、組織培養フラスコ又はローラーボトルで成長させることもできる。腹水中に生成されたモノクローナル抗体の精製は、硫酸アンモニウム沈降、それに続くゲル排除クロマトグラフィーを用いて行うことができる。あるいは、抗体のプロテインA又はプロテインGへの結合に基づくアフィニティクロマトグラフィーを用いることもできる。
実施例8:特異的抗体を用いたPRO34128ポリペプチドの精製
天然又は組換えPRO34128ポリペプチドは、この分野の種々のタンパク質精製方法の標準的な技術によって精製できる。例えば、プロ-PRO34128ポリペプチド、成熟PRO34128ポリペプチド、又はプレ-PRO34128ポリペプチドは、関心あるPRO34128ポリペプチドに特異的な抗体を用いた免疫親和性クロマトグラフィーによって精製される。一般に、免疫親和性カラムは抗PRO34128ポリペプチド抗体を活性化クロマトグラフィー樹脂に共有結合させて作成される。
ポリクローナル免疫グロブリンは、硫酸アンモニウムでの沈殿又は固定化プロテインA(Pharmacia LKB Biotechnology, Piscataway, N.J.)での精製のいずれかにより免疫血清から調製される。同様に、モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈殿又は固定化プロテインAでのクロマトグラフィーによりマウス腹水液から調製される。部分的に精製された免疫グロブリンは、CnBr-活性化セファロースTM(Pharmacia LKB Biotechnology)等のクロマトグラフィー樹脂に共有結合される。抗体が樹脂に結合され、樹脂がブロックされ、誘導体樹脂は製造者の指示に従って洗浄される。
このような免疫親和性カラムは、可溶化形態のPRO34128ポリペプチドを含有する細胞からの画分を調製することによるPRO34128ポリペプチドの精製において利用される。この調製物は、洗浄剤の添加又はこの分野で公知の他の方法により微分遠心分離を介して得られる全細胞又は細胞成分画分の可溶化により誘導される。あるいは、シグナル配列を含む可溶化PRO34128ポリペプチドは、細胞が成長する培地中に有用な量で分泌され得る。
可溶化PRO34128ポリペプチド含有調製物は、免疫親和性カラムを通され、カラムはPRO34128ポリペプチドの好ましい吸着をさせる条件下(例えば、洗浄剤存在下の高イオン強度バッファー)で洗浄される。ついで、カラムは、抗体/PRO34128ポリペプチド結合を分解する条件下(例えば、約2−3といった低pHバッファー、又は高濃度の尿素又はチオシアン酸イオン等のカオトロープ)で溶離され、PRO34128ポリペプチドが回収される。
実施例9:薬物スクリーニング
本発明は、PRO34128ポリペプチド又はその結合断片を種々の薬物スクリーニング技術において使用することによる化合物のスクリーニングに特に有用である。そのような試験に用いられるPRO34128ポリペプチド又は断片は、溶液中の遊離状態でも、固体支持体に固定されても、細胞表面に担持されていても、又は細胞内に位置していてもよい。薬剤スクリーニングの1つの方法は、PRO34128ポリペプチド又は断片を発現する組換え核酸で安定に形質移入される真核生物又は原核生物宿主細胞を利用する。薬剤は、そのような形質移入細胞に対して、競合的結合アッセイにおいてスクリーニングされる。そのような細胞は、生存可能又は固定化形態のいずれかにおいて、標準的な結合アッセイに使用できる。例えば、PRO34128ポリペプチド又は断片と試験される試薬の間での複合体の形成を測定してよい。あるいは、試験する試薬によって生ずるPRO34128ポリペプチドとその標的細胞又は標的レセプターとの間の複合体形成における減少を試験することもできる。
しかして、本発明は、PRO34128ポリペプチド関連疾患又は疾病に影響を与えうる薬剤又は任意の他の試薬のスクリーニング方法を提供する。これらの方法は、その試薬をPRO34128ポリペプチド又は断片に接触させ、(i)試薬とPRO34128ポリペプチド又は断片との間の複合体の存在について、又は(ii)PRO34128ポリペプチド又は断片と細胞との間の複合体の存在について、当該技術でよく知られた方法でアッセイすることを含む。これらの競合結合アッセイでは、PRO34128ポリペプチド又は断片が典型的には標識される。適切なインキュベーションの後、自由なPRO34128ポリペプチド又は断片を結合形態のものから分離し、自由又は未複合の標識の量が、特定の試薬がPRO34128ポリペプチドに結合する又はPRO34128ポリペプチド/細胞複合体を阻害する能力の尺度となる。
薬剤スクリーニングのための他の技術は、ポリペプチドに対して適当な結合親和性を持つ化合物についての高スループットスクリーニングを提供し、1984年9月13日に公開された国際公開第84/03564号に詳細に記載されている。簡単に述べれば、多数の異なる小型ペプチド試験化合物が、プラスチックピン等の固体支持体又は幾つかの他の表面上で合成される。PRO34128ポリペプチドに適用すると、ペプチド試験化合物はPRO34128ポリペプチドと反応して洗浄される。結合したPRO34128ポリペプチドはこの分野で良く知られた方法により検出される。精製したPRO34128ポリペプチドは、上記の薬剤スクリーニング技術に使用するためにプレート上に直接被覆することもできる。さらに、非中和抗体は、ペプチドを捕捉し、それを固体支持体上に固定化するのに使用できる。
また、本発明は、PRO34128ポリペプチドに結合可能な中和抗体がPRO34128ポリペプチド又はその断片について試験化合物と特異的に競合する競合薬剤スクリーニングアッセイの使用も考慮する。この方法において、抗体は、PRO34128ポリペプチドで、一又は複数の抗原決定基を持つ任意のペプチドの存在を検出するのに使用できる。
実施例10:合理的薬物設計
合理的薬物設計の目的は、関心ある生物学的活性ポリペプチド(例えば、PRO34128ポリペプチド)又はそれらが相互作用する小分子、例えばアゴニスト、アンタゴニスト、又はインヒビターの構造的類似物を製造することである。これらの例の任意のものが、PRO34128ポリペプチドのより活性で安定な形態又はインビボでPRO34128ポリペプチドの機能を向上又は阻害する薬物の創製に使用できる(参考、Hodgson, Bio/Technology, 9: 19-21 (1991))。
一つのアプローチ法では、PRO34128ポリペプチド、又はPRO34128ポリペプチド-インヒビター複合体の三次元構造が、x線結晶学により、コンピュータモデル化により、最も典型的には2つの方法の組み合わせにより決定される。分子の構造を解明し活性部位を決定するためには、PRO34128ポリペプチドの形状及び電荷の両方が確認されなければならない。数は少ないが、PRO34128ポリペプチドの構造に関する有用な情報が相同タンパク質の構造に基づいたモデル化によって得られることもある。両方の場合において、関連する構造情報は、類似PRO34128ポリペプチド様分子の設計又は効果的なインヒビターの同定に使用される。合理的な薬剤設計の有用な例は、Braxton及びWells, Biochemistry, 31: 7796-7801 (1992)に示されているような向上した活性又は安定性を持つ分子、又はAthauda等, J. Biochem., 113: 742-746 (1993)に示されているような天然ペプチドのインヒビター、アゴニスト、又はアンタゴニストとして作用する分子を含む。
また、上記のような機能アッセイによって選択された標的特異的な抗体を単離しその結晶構造を解明することもできる。この方法は、原理的には、それに続く薬剤設計が基礎をおくことのできるファーマコア(pharmacore)を生成する。機能的な薬理学的に活性な抗体に対する抗-イディオタイプ抗体(抗-ids)を生成することにより、タンパク質結晶学をバイパスすることができる。鏡像の鏡像として、抗-idsの結合部位は最初のレセプターの類似物であると予測できる。抗-idは、ついで、化学的又は生物学的に製造したペプチドのバンクからペプチドを同定及び単離するのに使用できる。単離されたペプチドは、ファーマコアとして機能するであろう。
本発明により、十分な量のPRO34128ポリペプチドがX線結晶学などの分析実験を実施するために入手可能である。さらに、ここに提供したPRO34128ポリペプチドアミノ酸配列の知識は、x線結晶学に換える、又はそれに加えるコンピュータモデル化技術で用いられる指針を提供する。
実施例11:組織発現分布
オリゴヌクレオチドプローブを、定量PCR増幅反応での使用のために、図1に示すPRO34128ポリペプチドコード化ヌクレオチド配列から構成した。オリゴヌクレオチドプローブを、標準的PCR反応に関連したテンプレートの3'末端から、約200−600塩基対の増幅された断片が付与されるように選択した。オリゴヌクレオチドプローブを、異なるヒト成人及び/又は胎児の組織源から単離されたcDNAライブラリーを用いた標準的な定量PCR増幅反応に使用し、アガロースゲル電気泳動により分析し、試験した種々の組織におけるPRO34128ポリペプチドコード化核酸の発現レベルを定量的に決定した。種々の異なるヒト組織型におけるPRO34128ポリペプチドコード化核酸の発現パターン又は異なる発現の知識により、転移腫瘍等の一次組織源、疾患診断等を決定するために、他の組織特異的マーカーを用いて又は用いずに、組織分類分けに有用な診断用マーカーが提供される。このアッセイの結果を図3A−Bに示す。
DNA分子 有意な発現のある組織(正常な組織)
DNA194917-3044 成人(図3A)−成人肝臓、成人小腸、成人肺、成人膵臓
胎児(図3B)−胎児脳、胎児肺、胎児骨格筋
DNA分子 有意な発現のない組織(正常な組織)
DNA194917-3044 成人(図3A)−成人心臓、成人脳、成人胎盤、成人腎臓、成人膵臓、成人前立腺、成人卵巣、成人結腸、成人胸腺、成人骨格筋、成人精巣、成人PBL
胎児(図3B)−胎児肝臓、胎児心臓、胎児脾臓、胎児腎臓、胎児胸腺
DNA分子 腫瘍パネル発現(データを示さない)
DNA194917-3044 正常な食道で発現、食道腫瘍では発現なし;正常な胃で発現、胃腫瘍で発現なし;正常な腎臓で発現なし、腎臓腫瘍で発現なし;正常な肺で発現、肺腫瘍で発現なし;正常な直腸で発現、直腸腫瘍で発現;正常な肝臓で発現、肝臓腫瘍で発現なし。
実施例12:細胞表面でのPRO34128の発現
一時的に形質移入されたCOS-7細胞におけるFLAG-タグGFRアルファ1(図4A)及びFLAG-タグPRO34128(図4B)の発現を、ビオチン結合した抗FLAG抗体及びcy3-結合ストレプトアビジンを使用して検出した。CMV-14ベクター(Sigma)(図4B)又は空のベクター(図4C、D)でのプリプロ-トリプシンシグナル配列上でスプライシングされるPRO34128又はGFRアルファ1(図4A)をコードするプラスミドを、製造者の指示に従い、Fugene6TM(Roche Biosystems)を使用し、35mmの皿において、COS-7(1x10−5細胞)に形質移入した。細胞を1mlの4%パラホルムアルデヒドに固定し、形質移入48時間後に10分間染色し、5%の子ウシ血清及び2μgの抗-FLAG-M2-ビオチン抗体(Sigma)を含有する1mlのPBS中で1時間インキュベートした。ついで、細胞を3xPBSで洗浄し、5%の子ウシ血清及び10μgのストレプトアビジン-cy3(Jackson Immunolabs)を含有する、1mlのPBS中で1時間インキュベートした。細胞をPBSで2回洗浄し、染色された表面を、適切な波長のUV光を使用し、Nikon TE300TM顕微鏡で視覚化した。この実験の結果、PRO34128は、細胞膜において効率的に発現され、局在化していることが実証された。
実施例13:PRO34128はRETと相互作用する
RETは、最初はプロト癌遺伝子として発見された(Airaksinenら,(2002) Nat Rev Neurosci.(8)383-394及びTakahashi M.,(2001)Cytokine Growth Factor Rev.(12), 361-373)。その正常な機能において、RETはGFRファミリーのメンバーと結合した場合にのみ活性化される。構造的には、RETは、その細胞外ドメインの4つのカドヘリン様の繰り返しからなるシングルパス膜貫通タンパク質であり、その細胞内ドメインはチロシンキナーゼドメインを含む。GNDF-GFR1とRETのECDとの相互作用により、RETチロシンキナーゼドメインの自己リン酸化に至る。一度リン酸化されると、RETの細胞内ドメインにおけるチロシン残基は、Shc等の他の細胞内シグナルタンパク質の高親和性ドッキング部位として作用し、シグナル形質導入を容易にする。
この実験では、PRO34128を発現したプラスミドで一過性に形質移入したCOS-7細胞を、293T細胞で生産されたRET-Fc融合タンパク質で染色した。細胞に結合したRET-Fcを、ビオチン結合抗ヒトFc抗体(Jackson Immuno labs)及びcy3-結合ストレプトアビジン(Jackson Immunolabs)を使用して検出した。Fugene6TM(Roche)を使用するCMVプロモータの制御下、RET-Fcを発現した構造物を形質移入することにより、RET-Fcを293T細胞で作製した。形質移入された細胞からの条件培地を、形質移入48時間後に収集し、RET-Fc源として使用した。製造者の指示に従い、Fugene6TM(Roche)を使用し、PRO34128を発現したプラスミド(図5A、5B)又は空のベクター(図5C、5D)で、35mm皿のCOS-7細胞(1x10細胞)を形質移入した。COS-7細胞からの培地を形質移入1時間後、48時間後に、RET-Fcを含有する条件培地と置き換える。ついで、細胞をPBSで2回洗浄し、5%の子ウシ血清及び2μgのビオチン結合抗ヒトFc抗体(Jackson Immuno labs)を含有する1mlのPBSで1時間インキュベートした。細胞をPBSで2回洗浄し、1mlの4%パラホルムアルデヒドで10分間固定した。再度、細胞をPBSで2回洗浄し、5%の子ウシ血清及び10μgのストレプトアビジン-cy3(Jackson Immunolabs)を含有するPBSでインキュベートした。細胞をPBSで2回洗浄し、染色された表面を、適切な波長のUV光の存在下、Nikon TE300TM顕微鏡で視覚化した。図5Aには、RETがPRO34128と相互作用し、細胞内シグナル形質導入を活性化する可能性を有していることが示されている。
実施例14:PRO34128はGDNFリガンドに結合する
GFR1-Fc、GFR2-Fc、GFR3-Fc、GFR4-Fc及びPRO34128-Fc融合タンパク質を、Fugene6TM(Roche Biosciences)を使用し、適切な発現コンストラクトを形質移入することにより作製した。また、Fugene6TMを使用し、293T細胞において、適切な発現コンストラクトを形質移入することにより、C末端FLAG-タグGDNF、NRTN、ARTN、PSPN及びLEFTY-Bを作製した。全ての発現コンストラクトはCMVプロモータ制御下にある。形質移入48時間後に、条件培地を収集し、適切なFc融合タンパク質(図6Aに示すように)をリガンドと混合し、相互作用複合体をプロテイン-Aビーズ(Sigma)を使用して免疫沈降させた。免疫沈降したタンパク質をSDS-PAGEにて分解させ、ウエスタンブロット法で検出した。同時沈降したFLAG-タグタンパク質を、1μg/mlの最終濃度で、抗FLAG抗体(Sigma)、HRP結合抗マウス抗体(ICN Biosciences)及び化学発光基質(Amersham)を使用して検出した。FLAGタグGDNFをGFR1-Fc及びPRO34128-Fcにより同時沈降させ(図6A−それぞれ1、5レーン)、これはPRO34128がGDNF、GFR1の公知のリガンドと相互作用することを示しており、NRTN、ARTN及びPSPNとの相互作用は検出されなかった。
材料の寄託
次の材料をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション,10801 ユニバーシティ・ブルバード、マナッサス、バージニア20110-2209米国(ATCC)に寄託した:
材料 ATCC寄託番号 寄託日
DNA194917-3044 PTA-2985 2001年1月30日
これらの寄託は、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約及びその規則(ブダペスト条約)の規定に従って行われた。これは、寄託の日付から30年間、寄託の生存培養物が維持されることを保証するものである。寄託物はブダペスト条約の条項に従い、またジェネンテック社とATCCとの間の合意に従い、ATCCから入手することができ、これは、何れが最初に来ようとも、関連した米国特許の発行時又は任意の米国又は外国特許出願の公開時に、寄託培養物の後代を永久かつ非制限的に入手可能とすることを保証し、米国特許法第122条及びそれに従う特許庁長官規則(特に886OG638を参照しての37CFR第1.14条を含む)に従って権利を有すると米国特許庁長官が決定した者に子孫を入手可能とすることを保証するものである。
本出願の譲受人は、寄託した材料の培養物が、適切な条件下で培養されていた場合に死亡もしくは損失又は破壊されたならば、材料は通知時に同一の他のものと速やかに取り替えることに同意する。寄託物質の入手可能性は、特許法に従いあらゆる政府の権限下で認められた権利に違反して、本発明を実施するライセンスであるとみなされるものではない。
上記の文書による明細書は、当業者に本発明を実施できるようにするために十分であると考えられる。寄託した態様は、本発明のある側面の一つの説明として意図されており、機能的に等価なあらゆる作成物がこの発明の範囲内にあるため、寄託された作成物により、本発明の範囲が限定されるものではない。ここでの材料の寄託は、ここに含まれる文書による説明が、そのベストモードを含む、本発明の任意の側面の実施を可能にするために不十分であることを認めるものではないし、それが表す特定の例証に対して請求の範囲を制限するものと解釈されるものでもない。実際、ここに示し記載したものに加えて、本発明を様々に変形することは、前記の記載から当業者にとっては明らかなものであり、添付の請求の範囲内に入るものである。
図1は、天然配列PRO34128をコードするヌクレオチド配列(ヌクレオチド88−1269)を含むcDNAのヌクレオチド配列(配列番号:1)を示し、ここで、ヌクレオチド配列(配列番号:1)は、ここで「DNA194917-3044」と命名されたクローンである。また太字及び下線で表されているものは、各開始及び停止コドンの位置である。 図2は、配列番号:1のコード配列から誘導された天然配列PRO34128ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号:2)を示す。また示したのは、種々の他の重要なポリペプチドドメインのおおよその位置である。 図3A−Bは、成人及び胎児組織中でのDNA194917-3044の発現パターンを示す。 図4A−Dは、FLAGタグコンストラクトの発現、続く抗FLAG抗体を用いた検出により、PRO34128が細胞表面に発現されることを示す。 図5A−DはPRO34128とRETとの相互作用を示す。 図6A−DはPRO34128とそのリガンド結合性を示す。

Claims (44)

  1. (a)図2(配列番号:2)の約1〜約394のアミノ酸残基の配列を含んでなるPRO34128ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子。
  2. 図1(配列番号:1)の約88〜約1269のヌクレオチド位置の配列を含んでなる、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  3. 図1(配列番号:1)のヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  4. 図2(配列番号:2)の約1〜約394のアミノ酸残基の配列をコードするヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1に記載の単離された核酸分子。
  5. (a)ATCC寄託番号PTA-2985(DNA194917-3044)で、2001年1月30日にATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子。
  6. ATCC寄託番号PTA-2985(DNA194917-3044)で、2001年1月30日にATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするDNAを含んでなる、請求項5に記載の単離された核酸分子。
  7. (a)ATCC寄託番号PTA-2985(DNA194917-3044)で、2001年1月30日にATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの完全長ポリペプチドコード配列、又は(b)(a)のコード配列の相補鎖に対して、少なくとも約80%の配列同一性を有するDNAを含んでなる単離された核酸分子。
  8. ATCC寄託番号PTA-2985(DNA194917-3044)で、2001年1月30日にATCCに寄託されたヒトタンパク質cDNAの完全長ポリペプチドコード配列を含んでなる、請求項7に記載の単離された核酸分子。
  9. 図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜約394をコードする核酸配列の相補鎖に対してハイブリダイズするDNAを含んでなるPRO34128ポリペプチドをコードする単離された核酸分子。
  10. 図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜約394をコードする核酸が、図1(配列番号:1)のヌクレオチド88〜約1269を含んでなる、請求項9に記載の単離された核酸分子。
  11. ハイブリダイゼーションがストリンジェントなハイブリダイゼーション及び洗浄条件下で生じる、請求項9に記載の単離された核酸分子。
  12. 少なくとも約707ヌクレオチドを含み、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下、試験DNA分子を、(a)図2(配列番号:2)の1〜約394のアミノ酸残基の配列を含んでなるPRO34128ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖とハイブリダイゼーションさせ、試験DNA分子を単離することにより作製される、単離された核酸分子。
  13. (a)又は(b)に対して少なくとも約80%の配列同一性を有する、請求項12に記載の単離された核酸分子。
  14. 請求項1に記載の核酸分子を含んでなるベクター。
  15. 前記核酸分子がベクターで形質転換した宿主細胞により認識されるコントロール配列に作用可能に関連した請求項14に記載のベクター。
  16. 受託番号PTA-2985(DNA194917-3044)でATCCに寄託された核酸分子。
  17. 請求項14に記載のベクターを含んでなる宿主細胞。
  18. 前記細胞がCHO細胞である請求項17に記載の宿主細胞。
  19. 前記細胞が大腸菌である請求項17に記載の宿主細胞。
  20. 前記細胞が酵母細胞である請求項17に記載の宿主細胞。
  21. PRO34128ポリペプチドの生産方法であって、前記PRO34128ポリペプチドの発現に適した条件下で、請求項17に記載の宿主細胞を培養し、細胞培養物から前記PRO34128ポリペプチドを回収することを含んでなる方法。
  22. 図2(配列番号:2)の約1〜約394のアミノ酸残基の配列に対して少なくとも約80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる単離されたPRO34128ポリペプチド。
  23. 図2(配列番号:2)のアミノ酸残基1〜約394を含んでなる、請求項22に記載の単離されたPRO34128ポリペプチド。
  24. ATCC寄託番号PTA-2985(DNA194917-3044)として、2001年1月30日にATCCに寄託されたベクターのcDNA挿入物によりコードされるポリペプチドに対して、少なくとも約80%の配列同一性を有する単離されたPRO34128ポリペプチド。
  25. ATCC寄託番号PTA-2985(DNA194917-3044)として、2001年1月30日にATCCに寄託されたベクターのcDNA挿入物によりコードされた、請求項24に記載の単離されたPRO34128ポリペプチド。
  26. 図2(配列番号:2)の1〜約394のアミノ酸残基の配列、又は抗PRO34128抗体への結合部位を提供するのに十分なその断片を含んでなる単離されたPRO34128ポリペプチド。
  27. (i)ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下、試験DNA分子を、(a)図2(配列番号:2)の1〜約394のアミノ酸残基の配列を含んでなるPRO34128ポリペプチドをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖とハイブリダイゼーションさせ、(ii)前記ポリペプチドの発現に適した条件下で、前記試験DNA分子を含んでなる宿主細胞を培養し、(iii)細胞培養物から前記ポリペプチドを回収することにより生産される単離されたポリペプチド。
  28. 前記試験DNAが(a)又は(b)に対して少なくとも約80%の配列同一性を有する、請求項27に記載の単離されたポリペプチド。
  29. 異種性アミノ酸配列に融合したPRO34128ポリペプチドを含んでなるキメラ分子。
  30. 前記異種性アミノ酸配列がエピトープタグ配列である請求項29に記載のキメラ分子。
  31. 前記異種性アミノ酸配列が免疫グロブリンのFc領域である請求項29に記載のキメラ分子。
  32. PRO34128ポリペプチドに特異的に結合する抗体。
  33. 前記抗体がモノクローナル抗体である請求項32に記載の抗体。
  34. 前記抗体がヒト化抗体である請求項32に記載の抗体。
  35. 前記抗体が抗体断片である請求項32に記載の抗体。
  36. PRO34128ポリペプチドに対するアゴニスト。
  37. PRO34128ポリペプチドに対するアンタゴニスト。
  38. 製薬的に許容可能な担体と混合せしめられて、(a)PRO34128ポリペプチド、(b)PRO34128ポリペプチドに対するアゴニスト、(c)PRO34128ポリペプチドに対するアンタゴニスト、又は(d)抗PRO34128抗体を含有してなる物質の組成物。
  39. (a)Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜XをコードするDNA分子、又は(b)(a)のDNA分子の相補鎖に対して少なくとも約80%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離された核酸分子。
  40. (a)Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xをコードするヌクレオチド配列、又は(b)(a)のヌクレオチド配列の相補鎖を含んでなる、請求項39に記載の単離された核酸。
  41. (a)Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)の約1〜Xのアミノ酸残基の配列と比較した場合に、少なくとも約80%ポジティブのスコアとなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、又は(b)(a)のヌクレオチド配列の相補鎖を含んでなる単離された核酸分子。
  42. Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xに対して少なくとも約80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる単離された可溶性PRO34128ポリペプチド。
  43. Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xを含んでなる、請求項42に記載の単離された可溶性PRO34128ポリペプチド。
  44. Xが図2(配列番号:2)の347〜377の任意のアミノ酸である、図2(配列番号:2)のアミノ酸1〜Xのアミノ酸配列と比較した場合に、少なくとも約80%ポジティブのスコアとなるアミノ酸配列を含んでなる単離された可溶性PRO34128ポリペプチド。
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