JP2005518460A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
末端封鎖率の向上したポリカーボネートの提供。
【解決手段】
末端封鎖率の向上したポリカーボネートは、好ましくはポリカーボネートの数平均分子量が約2000〜15000ダルトンに達した後、末端封鎖剤をポリカーボネートに添加することによって製造される。この末端封鎖剤は次式を有する。
【化1】
Figure 2005518460

式中、R1はフェニル、フェノキシ、ベンジル、又はベンジルオキシであり、R2はC1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C6〜C30アリール、C6〜C30アリールオキシ、C7〜C30アラルキル及びC7〜C30アラルキルオキシからなる群から選択される。

Description

本発明は、ポリカーボネートの製造方法、並びにポリカーボネート用末端封鎖剤としての、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、2−ヒドロキシベンゾフェノン及びベンジル2−ヒドロキシフェニルケトンのカーボネート及びエステル誘導体の用途に関する。
ポリカーボネートは、耐衝撃性のような機械的性質に優れ、耐熱性及び透明性にも優れており、多くのエンジニアリング用途に広く用いられている。高レベルの末端封鎖(つまりポリカーボネート中の末端フェノール性ヒドロキシル基の大半が末端封止されていること)は、ポリカーボネート樹脂の帯電性の低減、熱老化性の改善、吸水性の低下に役立つことが知られている。従って、ポリカーボネートの製造において末端封鎖率を高めるべく各種のカップリング剤及び末端封鎖剤が試みられている。
特開平6−157739号公報には、ある種の不活性化カーボネート及びエステル(特に最も好ましいものとしてジフェニルカーボネート)を末端封鎖剤として使用することが開示されている。
特開平7−90074号公報には、二価化合物と炭酸ジエステルからエステル交換法によってポリカーボネートを製造する方法が開示されている。この方法では、エステル交換率が70%を超えた後に、2個以上の官能基を有する高活性ジエステル、酸ハライド又は酸無水物を添加して、重合度の向上したポリカーボネートを得る。特開平7−90074号公報では、二活性化分子をカップリング剤又は重合促進剤として使用することが教示されているが、末端封鎖剤として使用することは教示されていない。
米国特許第5696222号及び欧州特許出願公開第0985696号には、ある種の活性化又は二活性化カーボネート末端封鎖剤を添加することによって末端封鎖度の高いポリカーボネートを製造する方法が開示されている。生成ポリカーボネートの固有粘度が0.3dl/g以上となった後で末端封鎖剤をプロセスに添加して、末端封鎖度が増大し、分子量又は固有粘度の変化の少ない(つまり、末端封鎖剤の添加前の生成ポリカーボネートの粘度との差が大小0.1dl/g以内である固有粘度を有する)ポリカーボネートを生成させることが開示されている。また、これらの末端封鎖剤はオルト塩素原子、メトキシカルボニル又はエトキシカルボニル基を有するフェノール基(好ましくは2−メトキシカルボニルフェニル−フェニルカーボネート及び2−メトキシカルボニルフェニル−4′−クミルフェニルカーボネート)によって活性化されることも開示されている。塩素化フェノールの使用は、毒性をもつおそれのある副生物や、燃焼時にガス状含塩素生成物を発生する副生物を生じる。そこで、取扱い及び環境問題の観点から、塩素基をもたない末端封鎖剤を使用することが要請されている。これらの末端封鎖剤は、ポリカーボネート溶融エステル交換反応の通常の副生物(フェノール)よりも大幅に融点の低い揮発性副生物も生じ、そのため、特殊な低温冷却液、及びかかる副生物を溶融ポリカーボネートから効果的に除去するための低温凝縮器と蒸留装置からなる複雑でエネルギー消費型の装置が必要とされ、溶融エステル交換法によるポリカーボネート製造に用いられる回分式又は連続式反応系の真空度を精密に制御する必要がある。
欧州特許出願公開第0980861号には、光学材料用途に適した良好な色調を有するポリカーボネートを製造するため、添加時の生成ポリカーボネートの末端ヒドロキシル基のモル当量当たり0.1〜10倍モル、最も好ましくは0.5〜2倍モル量のある種のサリチル酸エステル誘導体を末端封鎖剤として使用することが開示されている。これらの末端封鎖剤は、オルトメトキシカルボニル又はエトキシカルボニル基を有するフェノール基で活性化されることが開示されている。なお、欧州特許出願公開第0980861号の実施例では、末端封鎖度の増大したポリカーボネートを生成させるため、末端ヒドロキシル基のモル当量当たり約1モルの量の2−メトキシカルボニルフェニル−フェニルカーボネートを末端封鎖剤として使用することが教示されている。
特開平6−157739号公報 特開平7−90074号公報 米国特許第5696222号 欧州特許出願公開第0985696号 欧州特許出願公開第0980861号
フェノールの融点と同様の融点をもつ揮発性副生物を生成する取扱いの容易な末端封鎖剤を用いて、分子量増成が制御され、封鎖末端基を有するポリカーボネートを製造するための改良溶融法に対するニーズが依然として存在する。
本発明はポリカーボネートの製造方法に関するが、当該方法では、遊離末端ヒドロキシ基を有するポリカーボネートに次式の末端封鎖剤を添加する。
Figure 2005518460
式中、R1はフェニル、フェノキシ、ベンジル又はベンジルオキシであり、R2はC1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C6〜C30アリール、C7〜C30アラルキル及びC6〜C30アリールオキシからなる群から選択される。
適当なR1基の具体例には、フェノキシ及びベンジルオキシがあるが、これらに限定されない。適当なR2基の具体例には、ステアリル、フェニル、p−t−ブチル−フェニル、フェノキシ、p−tert−ブチルフェノキシ、p−オクチルフェノキシ、p−ノニルフェノキシ、p−ドデシルフェノキシ、3−ペンタデシルフェノキシ、p−オクタデシルフェノキシ、p−クミルフェノキシ又はこれらの混合物があるが、これらに限定されない。ない、R2のアリール、アラルキル及びアリールオキシ基は、C1〜C24アルキル、C1〜C24アルコキシ、フェニルカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジルカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ及び2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基からなる群から選択される基で置換されていてもよい。
本出願人は、本発明の方法において、比較的少量の本発明の低融点末端封鎖剤を添加すると、この末端封鎖剤が溶融ポリカーボネートの末端OH基を速やかに封鎖又は封止するという意外な知見を得た。
末端封鎖剤/MW増成剤
本発明の方法では、ポリカーボネートオリゴマーに次式の化合物を末端封鎖剤として添加してポリカーボネートオリゴマーの分子量を調節する。
Figure 2005518460
式中、R1はフェニル、フェノキシ、ベンジル又はベンジルオキシであり、R2はC1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C6〜C30アリール、C7〜C30アラルキル及びC6〜C30アリールオキシからなる群から選択される。適当なR1基の具体例には、フェノキシ及びベンジルオキシがあるが、これらに限定されない。適当なR2基の具体例には、ステアリル、フェニル、p−t−ブチル−フェニル、フェノキシ、p−tert−ブチルフェノキシ、p−オクチルフェノキシ、p−ノニルフェノキシ、p−ドデシルフェノキシ、3−ペンタデシルフェノキシ、p−オクタデシルフェノキシ、p−クミルフェノキシ又はこれらの混合物があるが、これらに限定されない。R2のアリール、アラルキル及びアリールオキシ基は、C1〜C24アルキル、C1〜C24アルコキシ、フェニルカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジルカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ及び2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基からなる群から選択される基で置換されていてもよい。
本発明の方法で用いる末端封鎖剤は、融点が20℃を超える副生物を生じるようなサリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、2−ヒドロキシベンゾフェノン又はベンジル2−ヒドロキシフェニルケトンの誘導体に基づくものであればよい。例えば、フェニルサリチルフェニルカーボネート、ベンジルサリチルフェニルカーボネート又は2−ベンゾイルフェニルフェニルカーボネートを使用すれば、オルト置換副生物、すなわちサリチル酸ベンジルもしくはサリチル酸フェニル(融点(mp)はそれぞれ24℃及び44〜46℃)又は2−ヒドロキシベンゾフェノン(mp=37〜39℃)を生じる。
末端封鎖剤の製造
本発明で用いられる末端封鎖剤は、塩化メチレンのような溶媒中、放出HClを中和するための塩基の存在下で、適当なクロロホルメート(例えば、フェニルクロロホルメート又はp−クミルフェニルクロロホルメート)をサリチル酸フェニルのような活性化フェノール1当量と反応させることによって製造し得る。この反応では、縮合反応を促進するため追加の触媒を使用してもよい。縮合反応の完了後、生成物溶液を酸水溶液、塩基水溶液で洗浄し、次いで洗液が中性になるまで水洗する。有機溶媒は蒸留で除去すればよく、末端封鎖剤は結晶化又は蒸留して回収する。
本発明の末端封鎖剤を製造するための縮合反応は、当技術分野で公知の無水条件下で塩基として1当量のクロロホルメート当たり1当量以上の第三アミンを用いて、又は同じく当技術分野で周知の界面条件下で、トリエチルアミン、第四アルキルアンモニウム塩又はこれらの混合物のような縮合触媒の存在下で塩基として水酸化ナトリウム水溶液を用いて実施し得る。
ポリカーボネート製造工程の末端封止反応
本発明では、次式で示すポリカーボネートの末端ヒドロキシ基
Figure 2005518460
を迅速に封鎖又は封止するため末端封鎖剤を使用して、以下に示すようにポリカーボネートの末端を封止する。
Figure 2005518460
上記の式の反応で生成したオルト置換フェノールは、ポリカーボネートの分子量低下を招くバックバイティング反応における反応性がフェノールよりも低い。さらに、これらのオルト置換フェノールの融点は20℃を超えていてフェノールの融点に近い。従って、副生フェノール類は、慣用手段(即ち、冷却剤として冷水を用いる凍結トラップ)を用いた塔頂系への蒸留によって末端封止ポリカーボネートから除去され、慣用手段において凝縮され、高い収率での末端封止を促進する。本発明の一実施形態では、塔頂系から次式のオルト置換フェノール副生物を回収して、新たな末端封鎖剤又は末端封止剤の製造に再利用する。
Figure 2005518460
なお、末端封止ポリカーボネートは、少量の未回収フェノール類、未反応末端封止剤を、末端封止反応の副反応の副生物、例えば末端2−(アルコキシカルボニル)フェニル基などと共に含んでいることもある。本発明のある実施形態は、これらの物質の最大量がある特定のレベルになるように実施される。
例えば、本発明の方法では、オルト置換フェノール含有量が約500ppm未満、さらには100ppm未満の末端封止ポリカーボネートを生成させることができる。一般に、これらの物質の量は低いほど望ましい。生成後の副生物除去が最大となるように反応器及びプロセス設計を最適化することによって、オルト置換副生物の残留物を低くすることができる。反応器の場合、連続反応系(CRS)における重合器(高表面積を生じさせることができる混練型反応器)内又はその前に末端封鎖反応を実施することによって残留物の低減を図ることができる。回分式反応器又はCRSの重合器内を低圧(通例2mbar未満)に維持する。さらに、回分式反応器又はCRSの塔頂脱揮系のラインを加熱(通例60〜100℃)すると、オルト置換フェノール副生物の除去前の早期凝縮又は固化の防止に役立つ。この結果を達成するためのプロセス検討事項として、末端封鎖後の脱揮用反応器内での十分な滞留時間(通例5〜30分)が挙げられる。回分式反応器/重合器内の高温(通例280〜320℃)も脱揮を促進する。
本発明の方法は、未反応末端封鎖剤含量が約500ppm未満、さらには100ppm未満のポリカーボネートの製造に使用し得る。末端封鎖剤の残留レベルの低減は、オルト置換フェノール副生物の残留レベルの低減について述べたのと同様な反応器及びプロセス設計の検討によって達成される。さらに、末端封鎖剤と遊離OHとの化学量論を最適化すると、末端封鎖剤の添加量が大過剰でなくなり、さほど大量の未反応末端封鎖剤を脱揮しなくてもすむようになる。典型的な化学量論では遊離OH基1モル当たり1.5モル以下を使用する。末端封鎖すべきポリカーボネート中に十分なレベルの触媒が残留するようにすると、残留末端封鎖剤の量の抑制に役立つ。通例、BPA1モル当たり触媒約10-4〜10-8モルの触媒レベルが適している。従って、奪活していないポリカーボネートに末端封鎖剤を添加するのが好適である。残留触媒レベルが不十分であるとき、或いは既に奪活したポリカーボネートを末端封鎖するときは、触媒を追加して用いてもよい。
末端封止ポリカーボネート生成物は末端2−(フェニルカルボニル)フェニル、2−(フェノキシカルボニル)フェニル又は2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニル基を含んでいることがあるが、これらは活性化末端基として特徴付けることができる。かかる末端基の導入は、例えば約2500ppm以下のレベルに制限するのが望ましい。これらの活性化末端基の導入は、非対称な活性化カーボネート末端封鎖剤の非活性化側の反応の結果生ずる。この反応は、「誤った」非活性化側よりも望ましい「活性化」側の反応に格段に有利な平衡(約300倍)によって主に制御される。平衡化が起こるように、反応器内で十分な滞留時間(通例約5〜30分)を維持すべきである。
溶融ポリカーボネート法
本発明の方法は溶融法つまりエステル交換法である。エステル交換によるポリカーボネートの製造は当技術分野で周知であり、例えば、K.J.Saunders著,Organic Polymer Chemistry,1973,Chapman and Hall Ltd.、米国特許第3442854号、同第5026817号、同第5097002号、同第5142018号、同第5151491号及び同第5340905号を始めとする多数の米国特許に記載されている。
溶融法では、芳香族ジヒドロキシ化合物(A)と炭酸ジエステル(B)との溶融重縮合によってポリカーボネートを合成する。反応は回分法でも連続法でも実施できる。反応を実施する装置は、槽型、管型又は塔型の適当なものであればどんなものでもよい。連続法では、通常、1基以上のCSTR及び1基以上の仕上げ反応器を用いる。
芳香族ジヒドロキシ化合物(A)の具体例には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールAとしても知られる。)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−1−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン、1,1−(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル及び4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルフェニルエーテルのようなジヒドロキシアリールエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド及び4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド及び4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド、並びに4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホンがある。一実施形態では、芳香族ジヒドロキシ化合物はビスフェノールA(BPA)である。
炭酸ジエステル(B)の具体例には、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート及びジシクロヘキシルカーボネートがある。工業プロセスの一実施形態では、ジフェニルカーボネート(DPC)が使用される。
ポリエステルポリカーボネートを製造するため、炭酸ジエステル成分は少量(例えば約50モル%以下)のジカルボン酸又はそのエステル、例えばテレフタル酸又はイソフタル酸ジフェニルを含んでいてもよい。
ポリカーボネートの製造では、通常、芳香族ジヒドロキシ化合物1モル当たり約1.0〜約1.30モルの炭酸ジエステルが使用される。一実施形態では、約1.01〜約1.20モルの炭酸ジエステルを使用する。
任意成分としての末端停止剤/末端封鎖剤
本発明の方法の一実施形態では、追加/任意成分として従来技術の末端停止剤又は末端封鎖剤も使用してもよい。末端停止剤の具体例には、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールその他当技術分野で周知の末端封鎖剤がある。
任意成分としての枝分れ剤
本発明の方法の一実施形態では、必要に応じて枝分れ剤を使用する。枝分れ剤は周知であって、3個以上の官能基を有する多官能性有機化合物があり、該官能基にはヒドロキシル、カルボキシル、無水カルボキシル及びこれらの混合物がある。具体例には、トリメリト酸、無水トリメリト酸、トリメリト酸トリクロライド、トリス−p−ヒドロキシフェニルエタン、イサチン−ビスフェノール、トリス−フェノールTC(1,3,5−トリス((p−ヒドロキシフェニル)イソプロピル)ベンゼン)、トリス−フェノールPA(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)、トリメシン酸及びベンゾフェノンテトラカルボン酸がある。
任意成分としてのカップリング剤
本発明の方法の一実施形態では、ポリカーボネートオリゴマーの分子量増成を促進及び/又は高めるために、ビス−アルキルサリチルカーボネート(例えば、ビス−メチルサリチルカーボネート、ビス−エチルサリチルカーボネート、ビス−プロピルサリチルカーボネート)、ビス−フェニルサリチルカーボネートもしくはビス−ベンジルサリチルカーボネート、ビス(2−ベンゾイルフェニル)カーボネート、BPA−ビス−2−アルコキシフェニルカーボネート、BPA−ビス−2−アリールオキシフェニルカーボネート又はBPA−ビス−2−ベンゾイルフェニルカーボネートのようなカップリング剤を末端封鎖剤と共に使用する。
任意成分としての触媒
ポリカーボネート合成は、エステル交換反応を促進する触媒の存在下で実施してもよい。具体例には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属又はその酸化物、水酸化物、アミド化合物、アルコラート及びフェノラート、ZnO、PbO及びSb23のような塩基性金属酸化物、有機チタン化合物、可溶性マンガン化合物、含窒素塩基性化合物、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉛、スズ、マンガン、カドミウム及びコバルトの酢酸塩、並びに、含窒素塩基性化合物とホウ素化合物、含窒素塩基性化合物とアルカリ(アルカリ土類)金属化合物及び含窒素塩基性化合物とアルカリ(アルカリ土類)金属化合物とホウ素化合物のような複合触媒系がある。
本発明の一実施形態では、エステル交換触媒は第四アンモニウム化合物又は第四ホスホニウム化合物である。これらの化合物の非限定的な具体例には、水酸化テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラフェニルホスホニウム、テトラフェニルホウ酸テトラフェニルホスホニウム、水酸化テトラブチルホスホニウム及び水酸化ジメチルジフェニルアンモニウムがある。
上記の触媒は各々単独で使用してもよいし、目的とする用途に応じて2種以上の組合せを用いてもよい。2種以上の触媒を用いる場合、各々反応の異なる段階でメルトに配合してもよい。本発明の一実施形態では、触媒の一部を末端封鎖剤と一緒に添加する。
触媒の適量は、何種類(例えば1種又は2種)の触媒を使用するかによってある程度変動する。一般に、触媒の総量は通常ジヒドロキシ化合物1モル当たり約1×10-8〜約1.0モルである。一実施形態では、ジヒドロキシ化合物1モル当たり約1×10-5〜約5×10-2モルである。2種以上の触媒を使用する場合、各々反応の異なる段階でメルトに配合してもよい。
ポリカーボネート中の他の任意成分
本発明で得られるポリカーボネートはさらに、当技術分野で常用されている熱安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色料、帯電防止剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワックス、有機充填材及び無機充填材の1種以上を含んでいてもよい。
溶融プロセスへの末端封鎖剤の添加
ポリカーボネートへの末端封鎖剤の添加方法について特に制限はない。例えば、末端封鎖剤は回分式反応器又は連続反応器系内の反応生成物としてのポリカーボネートに添加してもよい。一実施形態では、連続反応器系における後半の反応器(つまり重合器)の直前又はその後の溶融ポリカーボネートに末端封鎖剤を添加する。第二の実施形態では、連続反応器系の最後の重合器の後、反応性押出によって末端封鎖剤を添加する。第三の実施形態では、連続反応器系の第一の重合器と第二の重合器の間に添加する。さらに別の実施形態では、第二の反応器と第一の重合器の間に末端封鎖剤を添加する。
末端封鎖剤は、目的とする末端封鎖度を達成するのに十分な量で添加される。例えば、末端封鎖剤は、ポリカーボネートオリゴマーの遊離OH含量に対して約0.3〜2.0の化学量論比で添加し得る。一実施形態では、約0.5〜1.5の化学量論比で添加される。別の実施形態では、他の末端封鎖剤を全く使用しないときの最終目標分子量のポリカーボネートで得られる遊離OHに対して約0.8〜1.3の化学量論比で添加される。
末端封鎖剤の供給装置/方法について特に制限はない。末端封鎖剤は固体、液体、融液又はその溶液の形態で添加し得る。さらに、末端封鎖剤は所定量を一度に添加してもよいし、所定量に分割して数回に分けて添加してもよい。一実施形態では、スタティックミキサーを用いて末端封鎖剤を粉末又は液体としてプロセスに添加する。
末端封鎖剤は好適には重合がある程度進行して少なくとも部分的にポリカーボネートオリゴマーを形成された後で添加される。特に、末端封鎖剤は好適には、数平均分子量Mnが約2000ダルトン以上に達する程度に重合が進行した後で添加される。本発明のある具体的な実施形態では、数平均分子量が約2000〜15000ダルトンの範囲内にあるときに末端封鎖剤を添加する。
融点が20℃を超えるオルト置換フェノールを生ずる末端封鎖剤を使用する実施形態では、末端封鎖剤添加系について、温度0℃未満の特殊な冷却液も必要なければ、温度0℃未満に維持された凝縮器も冷凍トラップも必要とされない。かかるオルト置換フェノールは、慣用手段(すなわち、冷水を冷却剤として用いる凍結トラップ)を用いた塔頂系への蒸留によって容易に除去され、トラップで凝縮又は固化して高い収率での末端封止を図ることができるからである。
本発明の方法を使用すれば、オルト置換フェノール含量が約500ppm未満、未反応末端封鎖剤含量が約500ppm未満、活性化末端基含量が約未満のポリカーボネートを製造することができる。
以下の実施例を参照して本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
原料ポリカーボネート
すべての例で、グレードA、B又はCのいずれかのポリカーボネートを出発原料として使用した。これらの出発原料は連続反応器系の溶融法で製造されたものであり、以下の性質を有していた。
Figure 2005518460
実施例では以下の測定を行った。
a)分子量:Mw及びMnは塩化メチレン中1mg/mlポリマー溶液のGPC分析によって測定し、ポリスチレン標準と比較した。ポリカーボネートのMw及びMn測定値は、ポリカーボネートとポリスチレン標準との保持容量の差に関して補正した。場合によっては、NMR分光法でMnを測定した。
b)遊離OH含量は、塩化メチレン溶液中でポリマーとTiCl4から形成された複合体のUV/可視分析によって測定した。場合によっては、遊離OH含量はUV法又はNMR分光法で直接測定した。
c)末端封鎖率は遊離OH含量及びMn値から計算した。
実施例1〜3
回分式反応管に、窒素下で、25gのポリカーボネートAと、1.084×10-3モルの以下の式(1)、(2)及び(3)の末端封鎖剤フェニルサリチルフェニルカーボネート(0.3624gの「PSPC」、実施例1)又は末端封鎖剤ベンジルサリチルフェニルカーボネート(0.3775gの「BSPC」、実施例2)又は末端封鎖剤2−ベンゾイルフェニルフェニルカーボネート(0.3127gの「2−BPPC」、実施例3)のいずれかを仕込んだ。混合物を温度300℃に加熱し、20分間攪拌した。溶融混合後、系を0.5mbarの圧力に段階減圧し、反応を20分間継続した。この反応段階の後、反応管から無色のポリマー試料を採取した。結果を表1に示す。
Figure 2005518460
比較例1〜5
末端封鎖剤を全く使用せずに、或いは以下の式の各種末端封鎖剤を代わりに使用して、実施例1を繰り返した。2−アセトフェニルフェニルカーボネートを末端封鎖剤として用いて得たポリマーは黄色い色をしていた。これらの結果も表1に示す。
Figure 2005518460
実施例4
実施例1〜3と同じ条件を用いたが、ポリカーボネートAに代えて127gのポリカーボネートBを使用し、末端封鎖剤として2.330g(6.970×10-3モル)のフェニルサリチルフェニルカーボネート(PSPC)を使用した。この結果も表1に示す。
実施例5
実施例4と同じ条件を用いたが、2.647g(7.920×10-3モル)のフェニルサリチルフェニルカーボネート(PSPC)を末端封鎖剤として使用し、反応温度を300℃に代えて315℃とした。この結果も表1に示す。
実施例6
実施例4と同じ条件を用いたが、4.236g(12.67×10-3モル)のフェニルサリチルフェニルカーボネート(PSPC)を末端封鎖剤として使用し、反応温度を300℃に代えて330℃とし、反応時間を20分に代えて30分とした。この結果も表1に示す。
比較例6〜7
実施例4を繰り返したが、比較例6では1.493g(6.970×10-3モル)のジフェニルカーボネートを末端封鎖剤として使用し、比較例7では1.898g(6.970×10-3モル)のメチルサリチルフェニルカーボネートを末端封鎖剤として使用した。これらの結果を表1に示す。
実施例7
本実施例では連続反応系を使用した。この装置は、1基のモノマー混合攪拌槽、2基の予備重合槽及び1基の水平攪拌重合槽からなる。モル比1.08:1のビスフェノールAとジフェニルカーボネートを加熱攪拌槽に連続的に供給したところ、均一な溶液が生じた。約250当量(2.5×10-4mol/molビスフェノールA)の水酸化テトラメチルアンモニウム及び1当量(1.10-6mol/molビスフェノールA)のNaOHを、最初の予備重合槽内の溶液に触媒として添加した。溶液を、直列に配置された次の予備重合槽及び水平攪拌重合槽に順次供給し、重縮合を進行させて原料ポリマー「C」を生成させたが、ポリマーCは実施例7では第二の予備重合槽の出口流から得られ、Mwは4439±289g/mol、Mnは2407±121g/mol、末端封鎖率は約48%である。
実施例7では、フェニルサリチルフェニルカーボネート(PSPC)を、溶融ポリマー流に対して2.39質量%の量で、予備重合槽の溶融ポリマー出口流(水平攪拌重合槽の入口流)に加熱スタティックミキサーによって添加した。
比較例8
末端封鎖剤を全く使用せずに実施例7を繰り返した。
Figure 2005518460

Claims (23)

  1. 以下の段階を含んでなる芳香族ポリカーボネートの製造方法。
    (a)芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルから溶融エステル交換法によって遊離末端OH基を有するポリカーボネートを製造する段階、及び
    (b)遊離末端OH基を有するポリカーボネートに、ポリカーボネートの遊離末端OH基を封鎖するのに十分な量の次式の末端封鎖剤を添加して、封鎖又は封止ヒドロキシ基の割合の向上したポリカーボネートを生成させる段階。
    Figure 2005518460
    式中、R1はフェニル、フェノキシ、ベンジル又はベンジルオキシであり、R2はC1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C6〜C30アリール、C6〜C30アリールオキシ、C7〜C30アラルキル及びC7〜C30アラルキルオキシからなる群から選択される。
  2. 2のアリール、アラルキル又はアリールオキシ基が、C1〜C24アルキル、C1〜C24アルコキシ、フェニルカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジルカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ及び2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基又はこれらの混合物からなる群から選択される基で置換されている、請求項1記載の方法。
  3. 1がフェノキシ又はベンジルオキシである、請求項1記載の方法。
  4. 2が、ステアリル、フェニル、p−t−ブチルフェニル、フェノキシ、p−tert−ブチルフェノキシ、p−オクチルフェノキシ、p−ノニルフェノキシ、p−ドデシルフェノキシ、3−ペンタデシルフェノキシ、p−オクタデシルフェノキシ、p−クミルフェノキシ又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  5. 末端封鎖剤を、添加時のポリカーボネートの遊離末端OH基1モル当量を基準にして約0.1〜1.5モルの量で添加する、請求項1記載の方法。
  6. 末端封鎖剤を、添加時のポリカーボネートの遊離末端OH基1モル当たり約0.8〜1.3モル当量の量で添加する、請求項5記載の方法。
  7. さらに、ビス−アルキルサリチルカーボネート、ビス−フェニルサリチルカーボネート、ビス−ベンジルサリチルカーボネート、ビス(2−ベンゾイルフェニル)カーボネート、BPA−ビス−2−アルコキシカルボニルフェニルカーボネート、BPA−ビス−2−フェノキシカルボニルフェニルカーボネート、BPA−ビス−2−ベンジルオキシカルボニルフェニルカーボネート、BPA−ビス−2−ベンゾイルフェニルカーボネート及びこれらの混合物からなる群から選択されるカップリング剤を溶融条件下でポリカーボネートに添加する段階を含む、請求項1記載の方法。
  8. 生成ポリカーボネートに含まれる、末端封止反応で生成したオルト置換フェノール含量が500ppm以下である、請求項1記載の方法。
  9. 生成ポリカーボネートに含まれる、末端封止反応で生成したオルト置換フェノール含量が100ppm以下である、請求項1記載の方法。
  10. 生成ポリカーボネートに含まれる末端封鎖剤含量が500ppm以下である、請求項1記載の方法。
  11. 生成ポリカーボネートに含まれる末端封鎖剤含量が100ppm以下である、請求項1記載の方法。
  12. 生成ポリカーボネートに含まれる、末端2−(アルコキシカルボニル)フェニル、2−(フェノキシカルボニル)フェニル、2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニル及び2−ベンゾイルフェニル基含量が2500ppm以下である、請求項1記載の方法。
  13. 生成ポリカーボネートに含まれる末端2−(フェノキシカルボニル)フェニル基含量が1000ppm以下である、請求項1記載の方法。
  14. 生成ポリカーボネートに含まれる末端2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニル基含量が1000ppm以下である、請求項1記載の方法。
  15. 末端封止反応で生成するオルト置換フェノールが約20℃を超える融点をもつように末端封鎖剤を選択する、請求項1記載の方法。
  16. 末端封鎖剤の添加されるポリカーボネートが2000ダルトン以上の数平均分子量Mnを有する、請求項1記載の方法。
  17. 末端封鎖剤の添加されるポリカーボネートが2000〜15000ダルトンの数平均分子量Mnを有する、請求項16記載の方法。
  18. 遊離ヒドロキシル基を有する芳香族ポリカーボネート中の遊離ヒドロキシル基を末端封止する方法であって、遊離ヒドロキシル基を有する芳香族ポリカーボネートに、ポリカーボネートの遊離末端OH基を封鎖するための次式の末端封鎖剤を添加して、封鎖又は封止ヒドロキシ基の割合の向上したポリカーボネートを生成させる段階を含んでなる方法。
    Figure 2005518460
    式中、R1はフェニル、フェノキシ、ベンジル又はベンジルオキシであり、R2はC1〜C30アルキル、C1〜C30アルコキシ、C6〜C30アリール、C6〜C30アリールオキシ、C7〜C30アラルキル及びC7〜C30アラルキルオキシからなる群から選択される。
  19. 2のアリール、アラルキル及びアリールオキシ基が、C1〜C24アルキル、C1〜C24アルコキシ、フェニルカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジルカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニル、2−(フェニルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(フェノキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ、2−(ベンジルカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ及び2−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルオキシカルボニルオキシ基又はこれらの混合物からなる群から選択される基で置換されている、請求項18記載の方法。
  20. 1がフェノキシ又はベンジルオキシである、請求項18記載の方法。
  21. 2が、ステアリル、フェニル、p−t−ブチルフェニル、フェノキシ、p−tert−ブチルフェノキシ、p−オクチルフェノキシ、p−ノニルフェノキシ、p−ドデシルフェノキシ、3−ペンタデシルフェノキシ、p−オクタデシルフェノキシ、p−クミルフェノキシ又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項18記載の方法。
  22. 末端封鎖剤を、添加時のポリカーボネートの遊離末端OH基1モル当量を基準にして約0.1〜1.5モルの量で添加する、請求項18記載の方法。
  23. 末端封鎖剤を、添加時のポリカーボネートの遊離末端OH基1モル当たり約0.8〜1.3モル当量の量で添加する、請求項23記載の方法。
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