JP2005514453A - アミドアセトニトリル誘導体 - Google Patents

アミドアセトニトリル誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(I)(式中、Ar、R、R、R、R、R、R、R、R、W、a、bおよびnは、請求項1で定義されているとおりである)の化合物およびそれらの一切のエナンチオマーに関する。本有効成分は、有利な農薬特性を有する。それらは、温血動物における寄生虫の防除に特に適する。
【化1】

Description

本発明は、式:
Figure 2005514453
(式中、
は、水素、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、シアノ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシメチルまたはベンジルであり;
、R、R、RおよびRが、互いに独自に、水素、ハロゲン、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルケニル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキニル;非置換または一もしくは多置換C〜Cアルコキシ、非置換または一もしくは多置換ハロ−C〜Cアルコキシ、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルキル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、ハロ−C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルキルアミノまたはジ−C〜Cアルキルアミノから成る群より選択される)であるか、
とRが一緒に、C〜Cアルキレンになっているかのいずれかであり;ならびに
が、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルコキシ、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルキルチオ、非置換または一もしくは多置換(C〜Cシクロアルキル(R)N(この場合、各場合の置換基は、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから成る群より選択される)、ヘタリルまたはヘタリルオキシであり、且つ、
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、ハロ−C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニルオキシ、ハロ−C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、ハロ−C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、ハロ−C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルケニルチオ、ハロ−C〜Cアルケニルチオ、C〜Cアルケニルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルケニルスルフィニル、C〜Cアルケニルスルホニル、ハロ−C〜Cアルケニルスルホニル、C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルキルスルホニルアミノ、ハロ−C〜Cアルキルスルホニルアミノ、C〜Cアルキルカルボニル、ハロ−C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、ジ−C〜Cアルキルアミノカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニルアミノ、非置換または一もしくは多置換フェニルカルボニル;非置換または一もしくは多置換フェニルメトキシイミノ;非置換または一もしくは多置換フェニルヒドロキシメチル;非置換または一もしくは多置換1−フェニル−1−ヒドロキシエチル;非置換または一もしくは多置換フェニルクロロメチル;非置換または一もしくは多置換フェニルシアノメチル;非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェニルアセチレニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換ピリジルオキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される)であるか、
とRが一緒に、C〜Cアルキレンなっているかのいずれかであり;
Arは、非置換または一もしくは多置換フェニル、非置換または一もしくは多置換ヘタリル、非置換または一もしくは多置換ナフチルまたは非置換または一もしくは多置換キノリルであり、この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから成る群より選択され;
は、水素、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、アリル、C〜Cアルコキシメチルまたは−C(O)R10であり;
10は、C〜Cアルキル、ハロ−C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシメチルであり;
Wは、O、S、S(O)またはN(R11)であり;
11は、水素またはC〜Cアルキルであり;
aは、1、2、3または4であり;
bは、0、1、2、3または4であり;ならびに
nは、0、1または2であるが、
が、ヘタリルオキシである場合、R中のヘタリル基は、ピリジル以外である)
の新規アミドアセトニトリル化合物、それらの調製、ならびに温血畜産動物、家畜および植物の体内および表面の内部および外部寄生虫、特に蠕虫の防除におけるそれらの使用、ならびにまた、これらの化合物の少なくとも一つを含む農薬に関する。
農薬作用を有する置換アミドアセトニトリル化合物は、例えば、欧州特許第0 953 565号A2に開示されている。しかし、その特許の中で具体的に示されている有効成分は、強度および活性範囲に関する要求を必ずしも満たすことができるとは限らない。それ故、改善された農薬特性を有する有効成分が、必要とされている。式Iのアミドアセトニトリル化合物は、特に、畜産動物、家畜および植物の体内および表面の内部および外部寄生虫に対して、顕著な農薬特性を有することが、今般、判明した。
アルキル−それ自体が基である場合、ならびに他の基および化合物、例えば、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニルおよびアルキルスルホニル、の構造成分である場合(該当する基または化合物は、個々の場合において、直鎖、すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルもしくはヘキシル、または分枝鎖、例えば、イソプロピル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはイソヘキシルを有する)は、いずれの場合にも炭素原子数に適切な配慮がなされている。
アルケニル−それ自体が基である場合、ならびに他の基および化合物の構造成分である場合(該当する基または化合物は、個々の場合において、直鎖、例えば、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル、1−ヘキセニルもしくは1,3−ヘキサンジエニル、または分枝鎖、例えば、イソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、t−ペンテニルもしくはイソヘキセニルを有する)は、いずれの場合にも炭素原子数および共役または孤立二重結合数に対して適切な配慮がなされている。
アルキニル−それ自体が基である場合、ならびに他の基および化合物の構造成分である場合(該当する基または化合物は、個々の場合において、直鎖、例えば、プロパルギル、2−ブチニル、3−ペンチニル、1−ヘキシニル、1−ヘプチニルもしくは3−ヘキセン−1−イニル、または分枝鎖、例えば、3−メチルブト−1−イニル、4−エチルペント−1−イニルもしくは4−メチルヘキス−1−イニルを有する)は、いずれの場合にも炭素原子数および共役または孤立二重結合数に対して適切な配慮がなされている。
シクロアルキル−それ自体が基である場合、ならびに他の基および化合物、例えば、ハロシクロアルキル、シクロアルコキシまたはシクロアルキルチオ、の構造成分である場合(該当する基または化合物は、個々の場合において、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを有する)は、いずれの場合にも炭素原子数に適切な配慮がなされている。
ヘタリルは、ピリジル、ピリミジル、s−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、インドリルまたはインダゾリル、好ましくは、ピリジル、ピリミジル、2−トリアジニルまたは1,2,4−トリアジニル、とりわけ、ピリジルまたはピリミジルである。
ハロゲン−それ自体が基である場合、ならびにハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、ハロアルキルスルフィニルおよびハロアルキルスルホニルのような他の基および化合物の構造成分である場合は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、とりわけ、フッ素、塩素または臭素、特に、フッ素または塩素である。
ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、ハロアルキルスルフィニルおよびハロアルキルスルホニルなどのハロゲンで置換されている炭素を含む基および化合物は、一部ハロゲン化されていてもよいし、過ハロゲン化されていてもよく、多ハロゲン化の場合、ハロゲン置換基は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。ハロアルキルの例−それ自体が基である場合、ならびにハロアルコキシまたはハロアルキルチオのような他の基および化合物の構造成分である場合は、CHFまたはCFのようなフッ素、塩素および/または臭素により3回以下置換されているメチル;CHCF、CFCF、CFCCl、CFCHCl、CFCHF、CFCFCl、CFCHBr、CFCHClF、CFCHBrFまたはCClFCHClFのようなフッ素、塩素および/または臭素により5回以下置換されているエチル;CHCHBrCHBr、CFCHFCF、CHCFCFまたはCH(CFのようなフッ素、塩素および/または臭素により7回以下置換されているプロピルまたはイソプロピル;CF(CF)CHFCFまたはCH(CFCFのようなフッ素、塩素および/または臭素により9回以下置換されているブチルまたはその異性体の一つ;CF(CF)(CHF)CFまたはCH(CFCFのようなフッ素、塩素および/または臭素により11回以下置換されているペンチルまたはその異性体の一つ;ならびに(CHCHBrCHBr、CF(CHF)CF、CH(CFCFまたはC(CF(CHF)CFのようなフッ素、塩素および/または臭素により13回以下置換されているヘキシルまたはその異性体の一つである。
アルコキシ基は、好ましくは、炭素原子数1〜6の鎖長を有する。例えば、アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシおよびt−ブトキシ、ならびに、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ異性体であり、好ましくは、メトキシおよびエトキシである。ハロアルコキシ基は、好ましくは、炭素原子数1〜6の鎖長を有する。ハロアルコキシは、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2−クロロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシおよび2,2,2−トリクロロエトキシであり、好ましくは、ジフルオロメトキシ、2−クロロエトキシおよびトリフルオロメトキシである。
本発明の文脈の範囲内で好ましい実施形態は、以下のものである:
(1)Rが、水素、C〜Cアルキルまたはハロ−C〜Cアルキルであり;
特に、Rが、水素またはC〜Cアルキルであり;
きわめて特に、Rが、水素である、式Iの化合物;
(2)R、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルケニルまたは非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキニルであり;
特に、互いに無関係に、水素、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキルであり;
きわめて特に、互いに無関係に、水素または非置換C〜Cアルキルである、式Iの化合物;
(3)Rが、非置換C〜Cシクロアルコキシ、非置換C〜Cシクロアルキルチオまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
特に、非置換C〜Cシクロアルコキシまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
きわめて特に、非置換C〜Cシクロアルコキシである、式Iの化合物;
(4)Rが、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、ハロ−C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニルオキシ、ハロ−C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルケニルチオ、ハロ−C〜Cアルケニルチオ、C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルキルカルボニル、ハロ−C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニルアミノ、非置換または一もしくは多置換フェニルカルボニル;非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換ピリジルオキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される)であり;
特に、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシおよびハロ−C〜Cアルコキシから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される)であり;
きわめて特に、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜CアルキルカルボニルまたはC〜Cアルコキシカルボニルである、式Iの化合物;
(5)Arが、非置換または一もしくは多置換フェニルまたは非置換または一もしくは多置換ヘタリル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから成る群より選択される)であり;
特に、非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、Rから選択される)であり;
きわめて特に、一または多置換フェニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、Rから選択される)である、式Iの化合物;
(6)Rが、水素、C〜Cアルキルまたはハロ−C〜Cアルキルであり;
特に、水素またはC〜Cアルキルであり;
きわめて特に、水素またはC〜Cアルキルである、式Iの化合物;
(7)Wが、O、SまたはN(R11)であり;
特に、OまたはSであり;
きわめて特に、Oである、式Iの化合物;
(8)R11が、水素またはC〜Cアルキルであり;
特に、水素またはC〜Cアルキルであり;
きわめて特に、メチルである、式Iの化合物;
(9)aが、1、2または3であり;
特に、1または2であり;
きわめて特に、1である、式Iの化合物;
(10)bが、0、1、2または3であり;
特に、0または1であり;
きわめて特に、0である、式Iの化合物;
(11)bが、0、1または2であり;
特に、nが、1または2であり;
きわめて特に、2である、式Iの化合物;
(12)Rが、水素、C〜Cアルキルまたはハロ−C〜Cアルキルであり;
、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルケニルまたは非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキニルであり;
が、非置換C〜Cシクロアルコキシ、非置換C〜Cシクロアルキルチオまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、ハロ−C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニルオキシ、ハロ−C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルケニルチオ、ハロ−C〜Cアルケニルチオ、C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルキルカルボニル、ハロ−C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニルアミノ、非置換または一もしくは多置換フェニルカルボニル;非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換ピリジルオキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される)であり;
Arが、非置換または一もしくは多置換フェニルまたは非置換または一もしくは多置換ヘタリル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから成る群より選択される)であり;
が、水素、C〜Cアルキルまたはハロ−C〜Cアルキルであり;
Wが、O、SまたはN(R11)であり;
11が、水素またはC〜Cアルキルであり;
aが、1、2または3であり;
bが、0、1、2または3であり;および
nが、0、1または2である、
式Iの化合物;
(13)Rが、水素またはC〜Cアルキルであり;
、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキルであり;
が、非置換C〜Cシクロアルコキシまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシおよびハロ−C〜Cアルコキシから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される)であり;
Arが、非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから選択される)であり;
が、水素またはC〜Cアルキルであり;
Wが、OまたはSであり;
aが、1または2であり;
bが、0または1であり;および
nが、1または2である、
式Iの化合物;
(14)Rが、水素であり;
、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素または非置換C〜Cアルキルであり;
が、非置換C〜Cシクロアルコキシまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜CアルキルカルボニルまたはC〜Cアルコキシカルボニルであり;
Arが、一または多置換フェニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、Rから選択される)であり;
が、水素またはC〜Cアルキルであり;
Wが、Oであり;
11が、メチルであり;
aが、1であり;
bが、0であり;および
nが、2である、
式Iの化合物。
表1に記載する式Iの化合物は、本発明の文脈の範囲内で特に好ましく、合成例に挙げる式Iの化合物は、きわめて特に好ましい。
本発明のさらなる主題は、既知であるか、関連した既知化合物から類推することによって調製することができる式:
Figure 2005514453
(この式中、R、R、R、R、R、R、R、R、X、W、a、bおよびnは、式Iにおいて上で定義したとおりである)
の化合物を、既知であるか、関連した既知化合物から類推することによって調製することができる式:
Figure 2005514453
(この式中、Arは、式Iにおいて上で定義したとおりであり、Qは、脱離基である)
の化合物と、所望される場合には塩基性触媒の存在下で反応させること;ならびに
前記工程に従ってまたは別の方法で得られる、遊離形態または塩形態、各場合の式Iの化合物を、各場合、所望される場合には、式Iの別の化合物に転化させること;
前記工程に従って得られる異性体の混合物を分離すること、および所望の異性体を単離すること;および/または
前記工程に従って得られる式Iの遊離化合物を塩に転化させること;もしくは
前記工程に従って得られる式Iの化合物の塩を式Iの遊離化合物もしくは別の塩に転化させること、を例えば含む、遊離形態または塩形態、各場合の式Iの化合物の調製法である。
式Iの塩について上で述べたことは、それらの塩に関して上で述べた、また、後で述べる出発原料に類似に当てはまる。
反応物は、それらだけで、すなわち、溶媒または希釈剤を添加せずに、例えば、溶融状態で、互いに反応させることができる。しかし、たいていは、不活性溶媒もしくは希釈剤またはそれらの混合物を添加すると有利である。そうした溶媒または希釈剤の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエテンまたはテトラクロロエテンなどの芳香族、脂肪族および脂環式炭化水素およびハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサンなどのエーテル;アセトン、メチルエチルケトンまたはメチルイソブチルケトンなどのケトン;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンまたはヘキサメチルホスホルアミドなどのアミド;アセトニトリルまたはプロピオニトリルなどのニトリル;およびジメチルスルホキシドなどのスルホキシドを挙げることができる。
好ましい脱離基Qは、OH、ハロゲン、トシレート、メシレートおよびトリフレート、とりわけ好ましくは、ハロゲン、特に、塩素である。
反応の促進に適する塩基は、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、水和物、アミド、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、ジアルキルアミドまたはアルキルシリルアミド、アルキルアミン、アルキレンジアミン(所望される場合にはN−アルキル化されている、および飽和されている、または不飽和のもの)、シクロアルキルアミン、塩基性複素環、水酸化アンモニウムおよび炭素環式アミンである。例としては、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、ソーダアミド、ナトリウムメトキシド、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、カリウムt−ブトキシド、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化カルシウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、N−シクロヘキシル−N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、キヌクリジン、N−メチルモルホリン、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムおよび1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−5−エン(DBU)を挙げることができる。
有利には、反応は、約0℃から約+150℃、好ましくは約20℃から約+100℃の温度で行われる。
化合物Iの塩は、それ自体知られている方法で調製することができる。従って、例えば、化合物Iの酸付加塩は、適する酸または適するイオン交換試薬での処理によって得られ、塩基との塩は、適する塩基または適するイオン交換試薬での処理によって得られる。
化合物Iの塩は、通常の方法で遊離化合物I、酸付加塩(例えば、適する塩基性物質または適するイオン交換試薬での処理によって)、および塩基との塩(例えば、適する酸または適するイオン交換試薬での処理によって)に転化させることができる。
化合物Iの塩は、それ自体知られている方法で式Iの他の塩に変えることができ、例えば、酸付加塩は、例えばナトリウム、バリウムまたは銀塩などの適する溶融塩で、塩酸塩などの無機酸の塩を処理することによって、適する溶媒中、例えば酢酸銀で酸を処理することによって(この場合、生成される無機塩、例えば塩化銀は、不溶性であり、そのため、その反応混合物から沈殿する)、他の酸付加塩に転化させることができる。
この方法または反応条件に従って、塩形成特性を有する化合物Iを遊離形態または塩の形態で得ることができる。
化合物Iは、水和物の形態で得ることもでき、および/または他の溶媒に添合することもできる。これは、例えば、固体形態で存在する化合物の結晶化に利用することができる。
化合物Iは、例えば、不斉炭素原子の数、絶対および相対配置に従って可能な異性体のうちの一つの形態でもしくは同異性体の混合物として、純粋な異性体、例えば、光学異性および/もしくはジアステレオ異性体として、またはエナンチオマーの混合物、例えば、ラセミ体、ジアステレオ異性体の混合物もしくはラセミ体混合物などの異性体の混合物として、存在することができる。あらゆる場合において、たとえ立体化学の詳細が具体的に言及されていなくとも、本発明は、純粋な異性体と異性体のすべての可能な混合物との両方に関するものであり、上で述べた、また、後で述べる各場合においても同様に解釈するものとする。
本方法に従って −出発原料および操作法の選択に依存して− 得られる、または別様に得られる化合物Iのジアステレオ異性体の混合物およびラセミ体の混合物は、既知の方法で、例えば、分別結晶、蒸留および/またはクロマトグラフィーにより、成分の物理化学的相違を基に純粋なジアステレオ異性体またはラセミ体に分離することができる。ラセミ体などの、それ相応に得られるエナンチオマー混合物は、既知の方法によって、例えば、光学活性溶媒からの再結晶により、適する微生物を利用するキラル吸着剤でのクロマトグラフィー、例えば、アセチルセルロースでの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、包接複合体の形成(例えば、一方のエナンチオマーのみと複合体を形成するキラルクラウンエーテルを使用する)による特異的固定化酵素での分割により、光学異性体に分割することができる。
対応する異性体混合物の分離によるものに加えて、本発明の純粋なジアステレオ異性体またはエナンチオマーは、一般に知られているジアステレオ選択的またはエナンチオ選択的合成法により、例えば、それ相応に適する立体化学を有する遊離体を用いて本発明の方法を実行することにより、得ることもできる。
有利には、生物学的にさらに有効な異性体(例えば、エナンチオマー)または異性体混合物(例えば、エナンチオマーの混合物)は、常に、個々の成分が異なる生物学的活性を有することを条件として、単離または合成される。
本発明の方法では、とりわけ価値があるものとして最初に記載した化合物Iを結果的に生じるような出発原料および中間体が好ましくは使用される。
本発明は、特に、実施例に記載されている調製法に関する。
新規である化合物Iの調製のために本発明に従って使用される出発原料および中間体、それらの使用、およびそれらの調製法も本発明の主題を成すものである。
本発明の化合物Iは、活性範囲がとりわけ広いことを特徴とし、また、温血種、魚および植物に充分許容される、有害生物防除の分野において価値のある有効成分であり、特に、動物に寄生する内部および外部寄生虫を防除するためのものを含む。
本発明の文脈において、用語「外部寄生虫」は、特に、昆虫、ダニおよびマダニを意味するものと解釈する。これは、順に以下の昆虫:鱗翅類(Lepidoptera)、鞘翅類(Coleoptera)、同翅類(Homoptera)、異翅類(Heteroptera)、双翅類(Diptera)、総翅類(Thysanoptera)、直翅類(Orthoptera)、シラミ類(Anoplura)、ノミ類(Siphonaptera)、ハジラミ類(Mallophaga)、シミ類(Thysanura)、等翅類(Isoptera)、チャタテムシ類(Psocoptera)および膜翅類(Hymenoptera)、を包含する。しかし、ヒトまたは動物に有害なものであり、且つ、病原体を伝播する外部寄生虫、例えば、イエバエ(Musca domestica)、ブラッシュ・フライ(Musca vetustissima)、ムスカ・オータムナリス(Musca autumnalis)、小イエバエ(Fannia canicularis)、サルコファガ・カリナリア(Sarcophaga carnaria)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ウシバエ(Hypoderma bovis)、ハイポテルマ・リニタム(Hypoderma lineatum)、クリソミア・クロロピガ(Chrysomyia chloropyga)、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ラシンウジバエ(Cochliomyia hominivorax)、ガステロフィルス・インテスティナリス(Gasterophilus intestinalis)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ノサシバエ(Heamatobia irritans)などのハエ、および蚊類(Culicidae)、ブユ類(Simuliidae)、チョウバエ類(Psychodidae)などの蚊(糸角類(Nematocera))に特に言及することができるが、吸血寄生虫、例えば、ネコノミ(Ctenocephalides felis)およびイヌノミ(Ctenocephalides canis)(猫および犬の蚤)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、デルマトフィルス・ペネトランス(Dermatophilus penetrans)などのノミ、ダマリナ・オビス(Damalina ovis)、ヒトジラミ(Pediculus humanis)などのシラミ、サシバエおよびアブ(アブ(Tabanidae))、ヘマトポタ・プルビアリス(Haematopota pluvialis)などのゴマアブ属種(Haematopota spp.)、タバヌス・ニグロビタトス(Tabanus nigrovittatus)などのアブ科種(Tabanidea spp.)、クリソプス・セクチエンス(Chrysops caecutiens)などのメクラアブ属(Chrysopsinae spp.)、ツェツェバエ属(Glossinia)種などのツェツェ蝿、咬む昆虫、特に、チャバネゴキブリ(Blatella germanica)、トウキョウゴキブリ(Blatta orientalis)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)などのゴキブリ、ニワトリダニ(Dermanyssus gallinae)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes ovis)およびヒツジツメダニ属種(Psorergates spp.)などのダニ類にも言及することができ、最後に述べるが、マダニも決して軽んじられない。最後のものは、ダニ目(Acarina)に属する。知られている代表的なマダニは、ウシ、ブタ、ヒツジおよびヤギなどの家畜、ニワトリ、シチメンチョウおよびガチョウなどの家禽、ミンク、キツネ、チンチラ、ウサギおよびこれらに類するものなどの毛皮動物、ネコおよびイヌなどのペットを含むがヒトも含む温血動物に好ましくは寄生する、特に、ウシマダニ属(Boophilus)、キララマダニ属(Amblyomma)、アノセンタ属(Anocentor)、カクマダニ属(Dermacentor)、チマダニ属(Haemaphysalis)、イボマダニ属(Hyalomma)、マダニ属(Ixodes)、リピセンタ属(Rhipicentor)、マルガロプス属(Margaropus)、コイタマダニ属(Rhipicephalus)、ナガヒメダニ属(Argas)、オトビウス属(Otobius)およびカズキダニ属(Ornithodoros)ならびにこれらに類するものである。
本発明の化合物Iは、昆虫、およびダニ目(Acarina)の代表などの、正常な感受性だが耐性でもある動物有害生物のすべてまたは個々の発育段階に対しても有効である。本発明の有効成分の殺虫性、殺卵子性および/または殺ダニ性作用は、その過程において、直ちに、または暫くした後(例えば、脱皮中、またはそれらの卵の間)にのみ、直接的に、すなわち有害生物を殺すことで、示され、または間接的に、例えば、産卵の減少で、および/または孵化率の低下で、示される。この場合、良好な作用は、少なくとも50から60%の殺生率(死亡率)に相当する。
式Iの化合物は、特に、ニクバエ科(Sarcophagidae)、アノフィリス科(Anophilidae)および蚊科(Culicidae)を伴う双翅目(Diptera);直翅類(Orthoptera)、網翅類(Dictyoptera)[例えば、ゴキブリ科(Blattidae)]および膜翅類(Hymenoptera)[例えば、蟻科(Formicidae)]の衛生有害生物に対して使用することもできる。
化合物Iは、植物寄生性のダニおよび昆虫の場合には、永続作用も有する。それらは、ダニ目(Acarina)のハダニの場合、ハダニ科(Tetranychidae)[ナミハダニ属種(Tetranychus spp.)およびミカンリンゴハダニ属種(Panonychus spp.)]の卵、若虫および成虫に対して有効である。
それらは、同翅類(Homoptera)の吸虫の場合に、特に、アマキリ科(Aphididae)、ウンカ科(Delphacidae)、ヒメヨコバイ科(Cicadellidae)、キジラミ科(Psyllidae)、カタカイガラムシ科(Loccidae)、マルカイガラムシ科(Diaspididae)およびフシダニ科(Eriophydidae)(例えば、ミカンサビダニ)の有害生物に対して;半翅目(Hemiptera)、異翅類(Heteroptera)および総翅類(Thysanoptera)の吸虫の場合に、ならびに鱗翅類(Lepidoptera)、鞘翅類(Coleoptera)、双翅類(Diptera)および直翅類(Orthoptera)の植食性昆虫の場合に、非常に有効である。
それらは、土壌中の有害生物に対する土壌用殺虫剤としても適する。
従って、式Iの化合物は、穀類、綿、米、トウモロコシ、大豆、バレイショ、野菜、果実、タバコ、ホップ、柑橘類、アボカドおよびその他などの作物の吸虫および食性昆虫のすべての発育段階に対して有効である。
式Iの化合物は、ネコブセンチュウ属(Meloidogyne)、シストセンチュウ属(Heterodera)、ネグサレセンチュウ属(Pratylenchus)、ナミクキセンチュウ属(Ditylenchus)、バナナネモグリセンチュウ属(Radopholus)、リゾグリファス(Rizoglyphus)およびその他の植物線虫に対しても有効である。
本化合物は、蠕虫に対してとりわけ有効であり、蠕虫の中でも、内部寄生線虫および吸虫は、哺乳動物および家禽、例えば、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、ロバ、イヌ、ネコ、モルモットおよび鑑賞用鳥類における深刻な疾病の原因となりうる。この指摘の典型的な線虫は、捻転胃虫属(Haemonchus)、トリコストロンギルス属(Trichostrongylus)、オステルタジア属(Ostertagia)、ネマトジルス(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)、回虫属(Ascaris)、ブノストヌム属(Bunostonum)、腸結節虫属(Oesophagostonum)、シャベルティア属(Chabertia)、鞭虫属(Trichuris)、円虫属(Strongylus)、トリコネマ属(Trichonema)、ディクチオカウルス属(Dictyocaulus)、毛細線虫属(Capillaria)、ヘテラキス属(Heterakis)、トキソカラ属(Toxocara)、回虫属(Ascaridia)、蟯虫属(Oxyuris)、鉤虫属(Ancylostoma)、ウンシナリア属(Uncinaria)、トキソカラ(Toxascaris)およびパラスカリス(Parascaris)である。吸虫類の中でも、特に、ファスキオラ科、とりわけ肝蛭(Fasciola hepatica)に言及することができる。式Iの化合物の特別な利点は、ベンズイミダゾール系有効成分に耐性であるような寄生虫に対するそれらの活性である。
ネトマジルス(Nematodirus)、クーペリア属(Cooperia)および腸結節虫属(Oesophagostonum)の一定の種は、宿主動物の腸管を攻撃し、一方、捻転胃虫属(Haemonchus)およびオステルタジア属(Ostertagia)の他のものは、胃に寄生し、ディクチオカウルス属(Dictyocaulus)の他のものは、肺組織に寄生する。糸状虫科(Filariidae)およびセタリア科(Setariidae)の寄生虫は、内部細胞組織および器官、例えば、心臓、血管、リンパ管および皮下組織において見出される。ここでは、特に、犬の心糸状虫、イヌ糸状虫(Dirofilaria immitis)を挙げることができる。式Iの化合物は、これらの寄生虫に対して非常に有効である。
式Iの化合物で防除することができる有害生物には、多節条虫類(Cestoda)(条虫類)から、メソセストイド科(Mesocestoidae)、とりわけメソセストイド属(Mesocestoides)、特に、M.リネアタス(M.Lineatus);ディラピリダエ(Dilepididae)、とりわけ、瓜実条虫(Dipylidium caninum)、ジュークシエラ属(Joyeuxiella spp.)、特に、ジュークシエラ・パスカリ(Joyeuxiella pasquali)、およびディプロピリジウム属(Diplopylidium spp.);ならびにテニア科(Teniidae)、とりわけ、豆状条虫(Taenia pisiformis)、シカ条虫(Taenia cervi)、ヒツジ条虫(Taenia ovis)、胞状条虫(Taenia hydatigena)、多頭条虫(Taenia multiceps)、ネコ条虫(Taenia taeniaeformis)、テニア・セリアリス(Tenia serialis)およびエキノカッカス属(Echinocuccus spp.)、とりわけ好ましくは胞状条虫(Taenia hydatigena)およびヒツジ条虫(Taenia ovis)、テニア・ムルチセプス(Taenia multiceps)、テニア・セリアリス(Tenia serialis);エキノカッカス(Echinocuccus granulosus)および単包条虫(Echinococcus granulosus)および多包条虫(Echinococcus multilocularis)、ならびにイヌ条虫(Multiceps multiceps)も挙げられる。
きわめてとりわけ好ましい方法では、胞状条虫(Taenia hydatigena)、豆状条虫(T.pisiformis)、ヒツジ条虫(T.ovis)、ネコ条虫(T.taeniaeformis)、イヌ条虫(Multiceps multiceps)、ジュークシエラ・パスカリ(Joyeuxiella pasquali)、瓜実条虫(Dipylidium caninum)、メソセストイド属(Mesocestoides)、単包条虫(Echinococcus granulosus)および多包条虫(E.multilocularis)が、イヌおよびネコの体表または体内において、イヌ糸状虫(Dirofilaria immitis)、鉤虫属(Ancylostoma spp.)、トキソカラ属(Toxascara spp.)および/またはイヌ鞭虫(Trichuris vulpis)と同時に防除される。また、好ましい方法では、ネコノミ(Ctenocephalides felis)および/またはイヌノミ(C.canis)が、上述の線虫および条虫と同時に防除される。
式Iの化合物は、ヒトに対して病原性である寄生虫の防除にも適し、前記寄生虫の中では、消化管内で発生する典型的な代表例として、鉤虫属(Ancylostoma)、アメリカ鉤虫属(Necator)、回虫属(Ascaris)、円虫属(Strongylus)、旋毛虫属(Trichinella)、毛細線虫属(Capillaria)、鞭虫属(Trichuris)および蟯虫属(Enterobius)に言及することができる。本発明の化合物は、血液、組織および様々な器官において発生する糸状虫科(Filariidae)からのブケレリア属(Wuchereria)、ブルギア属(Brugia)、オンコセルカ属(Onchocerca)およびロア糸状虫属(Loa)の寄生虫に対しても活性であり、特に胃腸管を感染させる、ラクンクルス属(Dracunculus)ならびに糞線虫属(Strongyloides)および旋毛虫属(Trichinella)の寄生虫に対しても活性である。
加えて、式Iの化合物は、植物ならびにヒトおよび動物における疾病の原因となる有害な真菌に対しても活性である。
本発明の式Iの化合物の良好な農薬作用は、上述の有害生物の少なくとも50〜60%の殺生率(死亡率)に相当する。特に、式Iの化合物は、並はずれて長い作用の持続を特徴とする。
式Iの化合物は、それだけで使用されるか、調合技術で通常の助剤とともに好ましくは使用され、従って、既知の方法で処理して、例えば、乳剤、直接希釈可能な溶液、希薄エマルジョン、可溶性粉末、顆粒にすることができ、また、ポリマー物質内のカプセル封入物にすることもできる。適用法ならびに組成物は、所期の目的および功を奏する状況に従って選択される。
配合物、すなわち、式Iの有効成分、またはこれらの有効成分と他の有効成分および所望される場合には固体もしくは液体添加剤とを組み合わせたものを含む組成物、製剤または配合剤は、既知の方法で、例えば、有効成分と増量剤、例えば、溶媒、固体担体および所望される場合には界面活性化合物(界面活性剤)とを均質混合および/または摩砕することによって、調製される。
溶媒としては、次のものが可能である:アルコール(エタノール、プロパノールまたはブタノールなど)およびグリコール、ならびにそれらのエーテルおよびエステル(プロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテルなど);ケトン(シクロヘキサノン、イソホロンまたはジアセトンアルコールなど);強極性溶媒(N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドまたは水);植物油(ナタネ油、ヒマシ油、ラッカセイ油または大豆油など);および所望される場合にはシリコーン油。
温血動物において蠕虫を防除するための使用に好ましい適用形態には、その調合助剤の生理学的適合性を引き継ぐように配慮して、溶液、エマルジョン、懸濁液(水薬)、飼料添加物、粉末、錠剤(発泡錠を含む)、ボーラス、カプセル、マイクロカプセルおよび流し掛け配合物が挙げられる。
錠剤およびボーラスに適する結合剤は、デンプン、セルロースまたは蛋白質誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ゼイン、ゼラチンなどの蛋白質、およびこれらに類するもの)などの、水またはアルコールに可溶性である化学変性高分子天然産物、ならびに合成ポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびこれらに類するものである。錠剤は、充填剤(例えば、デンプン、微結晶性セルロース、糖、ラクトースおよびこれらに類するもの)、滑沢剤および崩壊剤も含む。
駆虫剤組成物が飼料濃縮物の形態で存在する場合には、例えば、高性能飼料、飼料穀類または蛋白質濃縮物が、担体として用いられる。そうした飼料濃縮物または組成物は、有効成分に加えて、添加剤、ビタミン類、抗生物質、化学療法薬または他の農薬、主として静菌薬、静真菌薬、コクシジウム抑制薬も含むことができ、またはホルモン製剤、蛋白同化ステロイド、または成長を促進するか、食肉処理用動物の肉の品質に影響を及ぼすか、生物に対して別様に有用である物質も含むことができる。組成物またはその中に存在する式Iの有効成分を動物の飼料または飲料水に直接添加する場合、最終的な飼料または最終的な飲料水は、好ましくは、約0.0005重量%から0.02重量%(5〜200ppm)の濃度の有効成分を含む。
本発明の式Iの化合物は、単独で使用してもよいし、他の殺生剤と併用してもよい。それらは、例えば、同じ作用方向の農薬と併用して、その作用を強化することができ、または別の作用方向の物質と併用して、その活性範囲を広げることができる。防虫剤として知られている防虫物質の添加も了解される。内部寄生虫、例えば蠕虫、に関して活性範囲の拡大が所望される場合、式Iの化合物は、殺内部寄生虫特性を有する物質と適切に併用される。それらは、当然、抗菌組成物と併用することもできる。式Iの化合物は、殺成虫薬を表すので、すなわち、目標寄生虫の成虫期に対して特に有効であるので、寄生虫の幼虫期を攻撃する可能性がより高い農薬の添加は、非常に有利でありうる。すなわち、大きな経済的損害をもたらすこれらの寄生虫の大部分が、こうして包含される。加えて、耐性形成の回避にも実質的に寄与する。一部の配合剤は、相乗効果を導くことができ、すなわち、消費される活性物質の全量を減少させることができ、これは、生体学的観点から望ましい。配合剤構成物質(combination participant)の好ましい群および特に好ましい配合剤構成物質は、後述するが、そうした配合剤は、式Iの化合物に加えて、一つ以上のこれらの構成物質を含む。
その混合に適する構成物質には、後述の当業者に充分知られている作用の異なるメカニズムを有する殺生薬(例えば、殺虫剤および殺ダニ剤)、例えば、キチン質合成阻害剤、成長調節薬;幼虫ホルモンとして作用する有効成分;殺成虫薬として作用する有効成分;広域殺虫剤、広域殺ダニ剤および殺線虫剤が挙げられるが、充分に知られている駆虫剤、および防虫剤またはデタッチャーとして知られている昆虫および/またはダニ類のメンバーから防ぐ物質も挙げられる。
適する殺虫剤および殺ダニ剤の非限定的な例は、以下のものである:
Figure 2005514453
Figure 2005514453
Figure 2005514453
Figure 2005514453
Figure 2005514453
適する駆虫剤の非限定的な例は、後述するが、その一部の代表例は、駆虫活性に加えて、殺虫および殺ダニ活性も有し、それらは既に上のリストに含まれている:
(A1)ピラジクォンテル(Praziquantel)=2−シクロヘキシルカルボニル−4−オキソ−1,2,3,6,7,11b−ヘキサヒドロ−4H−ピラジノ[2,1−α]イソキノリン
(A2)クロサンテル(Closantel)=3,5−ジヨード−N−[5−クロロ−2−メチル−4−(α−シアノ−4−クロロベンジル)フェニル]サリチルアミド
(A3)トリクラベンダゾール(Triclabendazole)=5−クロロ−6−(2,3−ジクロロフェノキシ)−2−メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール
(A4)レバミゾール(Levamisole)=L−(−)−2,3,5,6−テトラヒドロ−6−フェニルイミダゾール[2,1−b]チアゾール
(A5)メベンダゾール(Mebendazole)=5−ベンゾイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イルカルバミン酸メチル
(A6)オムファロチン(Omphalotin)=国際公開公報第97/20857号に開示されている真菌ツキヨタケ(Omphalotus olearius)からの大環状発酵産物
(A7)アバメクチン(Abamectin)=アベルルメクチンB1
(A8)イベルメクチン(Ivermectin)=22,23−ジヒドロアベルメクチンB1
(A9)モキシデクチン(Moxidectin)=5−O−デメチル−28−デオキシ−25−(1,3−ジメチル−1−ブテニル)−6,28−エポキシ−23−(メトキシイミノ)ミルベマイシンB
(A10)ドラメクチン(Doramectin)=25−シクロヘキシル−5−O−デメチル−25−デ(1−メチルプロピル)アベルメクチン A1a
(A11)ミルベメクチン(Milbemectin)=ミルベマイシンA3とミルベマイシンA4の混合物
(A12)ミルベマイシンオキシム(Milbemycin oxime)=ミルベマイシンの5−オキシム。
適する防虫物質(防虫剤またはデタッチャー)の非限定的な例は、以下のものである:
(R1)DEET(N,N−ジエチル−m−トルアミド)
(R2)KBR 3023 N−ブチル−2−オキシカルボニル−2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン
(R3)シミアゾール(Cymiazole)=N−2,3−ジヒドロ−3−メチル−1,3−トリアゾール−2−イリデン−2,4−キシリジン
名を挙げている混合物の構成物質は、当業者には非常によく知られている。大部分が、The Pesticide Manual,The British Crop Protection Council,Londonの様々な版に記載されており、他のものは、The Merck Index,Merck & Co.Inc.,Rahway,New Jersey,USAの様々な版、または特許文献に記載されている。従って、以下のリストは、例として幾つか挙げたものにすぎない。
(I)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,26頁から、2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド O−メチルカルバモイルオキシム(アルジカルブ(Aldicarb));
(II)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,67頁から、O,O−ジメチルジチオリン酸S−(3,4−ジヒドロ−4−オキソベンゾ[d][1,2,3]トリアジン−3−イルメチル)(アジンホス−メチル(Azinphos−methyl));
(III)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,96頁から、N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ]−N−イソプロピル−β−アラニン酸エチル(ベンフラカルブ(Benfuracarb));
(IV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,118頁から、(Z)−(1RS)−シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸2−メチルビフェニル−3−イルメチル(ビフェントリン(Bifenthrin));
(V)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,157頁から、2−t−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−チアジアジナン−4−オン(ブプロフェジン(Buprofezin));
(VI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,186頁から、メチルカルバミン酸2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル(カルボフラン(Carbofuran));
(VII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,188頁から、(ジブチルアミノチオ)メチルカルバミン酸2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル(カルボスルファン(Carbosulfan));
(VIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,193頁から、ビス(チオカルバミン酸)S,S−(2−ジメチルアミノトリメチレン)(カルタップ(Cartap));
(IX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,213頁から、1−[3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェニル]−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−尿素(クロルフルアズロン(Chlorfluazuron);
(X)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,235頁から、チオリン酸O,O−ジエチル O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル(クロルピリホス(Chlorpyrifos));
(XI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,293頁から、(1RS,3RS;1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル(シフルトリン(Cyfluthrin);
(XII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,300頁から、(Z)−(1R,3R)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルと(Z)と(1S,3S)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルの混合物(ラムダ−シハロトリン(Lambda−Cyhalothrin));
(XIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,308頁から、(1R,3R)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルと(1S,3S)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(R)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルから成るラセミ体(アルファ−シペルメトリン(Alpha−cypermethrin));
(XIV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,314頁から、(1RS,3RS,1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルの立体異性体の混合物(ゼータ−シペルメトリン(zeta−Cypermethrin));
(XV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,344頁から、(1R,3R)−3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(デルタメトリン(Deltamethrin));
(XVI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,395頁から、1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(ジフルベンズロン(Diflubenzuron));
(XVII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,459頁から、亜硫酸(1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−8,9,10−トリノルボルン−5−エン−2,3−イレンビスメチレン)(エドスルファン(Edosulfan));
(VIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,479頁から、メチルカルバミン酸α−エチルチオ−o−トリル(エチオフェンカルブ(Ethiofencarb));
(XIX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,514頁から、チオリン酸O,O−ジメチル O−4−ニトロ−m−トリル(フェニトロチオン(Fenitrothion));
(XX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,516頁から、メチルカルバミン酸2−s−ブチルフェニル(フェノブカルブ(Fenobucarb));
(XXI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,539頁から、(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチル酪酸(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(フェンバレレート(Fenvalerate));
(XXII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,625頁から、ジチオリン酸S−[ホルミル(メチル)カルバモイルメチル]O,O−ジメチル(ホルモチオン(Formothion));
(XXIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,813頁から、メチルカルバミン酸4−メチルチオ−3,5−キシリル(メチオカルブ(Methiocarb));
(XXIV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,670頁から、リン酸7−クロロビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2,6−ジエン−6−イルジメチル(ヘプテノホス(Heptenophos));
(XXV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,706頁から、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン(イミダクロプリド(Imidacloprid));
(XXVI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,729頁から、メチルカルバミン酸2−イソプロピルフェニル(イソプロカルブ(Isoprocarb));
(XXVII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,808頁から、ホスホロアミドチオ酸O,S−ジメチル(メタミドホス(Methamidophos));
(XXVIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,815頁から、N−(メチルカルバモイルオキシ)チオアセトイミド酸S−メチル(メトミル(Methomyl));
(XXIX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,844頁から、メチル3−(ジメトキシホスフィノイルオキシ)ブト−2−エノエート(メビンホス(Mevinphos));
(XXX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,926頁から、チオリン酸O,O−ジエチル O−4−ニトロフェニル(パラチオン(Parathion));
(XXXI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,928頁から、チオリン酸O,O−ジメチル O−4−ニトロフェニル(パラチオン−メチル(Parathion−methyl);
(XXXII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,963頁、ジチオリン酸S−6−クロロ−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3−イルメチル O,O−ジエチル(ホサロン(Phosalone));
(XXXIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,985頁から、ジメチルカルバミン酸2−ジメチルアミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4−イル(ピリミカルブ(Pirimicarb));
(XXXIV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1036頁から、メチルカルバミン酸2−イソプロポキシフェニル(プロポクサー(Propoxur));
(XXXV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1158頁から、1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素(テフルベンズロン(Teflubenzuron));
(XXXVI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1165頁から、ジチオリン酸S−t−ブチルチオメチル O,O−ジエチル(テルブホス(Terbufos));
(XXXVII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1224頁から、(3−t−ブチル−1−ジメチルカルバモイル−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イルチオ)酢酸エチル(トリアザメート(Triazamate));
(XXXVIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,3頁から、アバメクチン(Abamectin);
(XXXIX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,516頁から、メチルカルバミン酸2−s−ブチルフェニル(フェノブカルブ(Fenobucarb));
(XL)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1147頁から、N−t−ブチル−N’−(4−エチルベンゾイル)−3,5−ジメチルベンゾヒドラジド(テブフェノジド(Tebufenozide));
(XLI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,545頁から、(±)−5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−4−トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール−3−カルボニトリル(フィプロニル(Fipronil));
(XLII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,295頁から、(1RS,3RS;1RS,3SR)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル(ベータ−シフルトリン(beta−Cyfluthrin));
(XLIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1105頁から、(4−エトキシフェニル)[3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル](ジメチル)シラン(シラフルオフェン(Silafluofen));
(XLIV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,530頁から、(E)−α−(1,3−ジメチル−5−フェノキシピラゾール−4−イルメチレンアミノ−オキシ)−p−トルエン酸t−ブチル(フェノピロキシメート(Fenopyroximate));
(XLV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1161頁から、2−t−ブチル−5−(4−t−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン(ピリダベン(Pyridaben));
(XLVI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,507頁から、4−[[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]エトキシ]キナゾリン(フェナザキン(Fenazaquin));
(XLVII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1073から、4−フェノキシフェニル(RS)−2−(2−ピリジルオキシ)プロピルエーテル(ピリプロキシフェン(Pyriproxyfen));
(XLVIII)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1070頁から、5−クロロ−N−{2−[4−(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキシ]エチル}−6−エチルピリミジン−4−アミン(ピリミジフェン(Pyrimidifen));
(XLIX)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,880頁から、(E)−N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−エチル−N’−メチル−2−ニトロビニリデンジアミン(ニテンピラム(Nitenpyram));
(L)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,9頁から、(E)−N−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N−シアノ−N−メチルアセトアミジン(NI−25、アセタミプリド(Acetamiprid));
(LI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,3頁から、アベルメクチンB(Avermectin B);
(LII)植物からの昆虫活性(insect−active)抽出物、特に、The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1097頁からの、(2R,6aS,12aS)−1,2,6,6a,12,12a−ヘキサヒドロ−2−イソプロペニル−8,9−ジメトキシクロメノ[3,4−b]フロ[2,3−h]クロメン−6−オン(ロテノン(Rotenone));およびインドセンダン(Azadirachta indica)からの抽出物、特に、The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,59頁からの、アザジラヒチン(azadirachtin);
(LIII)昆虫活性線虫を含む製剤、好ましくは、The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,671頁からのヘテロラブヂティス・バクテリオフォラ(Heterorhabditis bacteriophora)およびヘテロラブヂティス・メジディス(Heterorhabditis megidis);ならびにThe Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1115頁からのスタイネルネマ・フェリチエ(Steinernema feltiae)およびThe Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,の1116頁からのスタイネルネマ・スカプテリスキ(Steinernema scapterisci)を含む製剤;
(LIV)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,72頁からの、枯草菌(Bacillus subtilis)から得られる製剤;またはThe Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,73頁からの、GC92もしくはNCTC11821から単離された化合物を除くバシラス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)株より得ることができる製剤;
(LV)昆虫活性真菌を含む製剤、好ましくは、The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1266頁からのバーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii);The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,85頁からのボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brogniartii);およびThe Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,83頁からのボーベリア・バッシアーナ(Beauvaria bassiana)を含む製剤;
(LVI)昆虫活性ウイルスを含む製剤、好ましくは、The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1342頁からのマツノキハバチ(Neodipridon Sertifer)NPV;The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,759頁からのヨトウムシ(Mamestra brassicae)NPV;The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,291頁からのコドリンガ(Cydia pomonella)顆粒病ウイルスを含む製剤;
(CLXXXI)The Pesticide Manual,第11版(1997),The British Crop Protection Council,London,1094頁から、N’−t−ブチル−N’−(3,5−ジメチルベンゾイル)−3−メトキシ−2−メチルベンゾヒドラジン(RH−2485、メトキシフェノジド(Methoxyfenozide));
(CLXXXII)Brighton Corp Protection Conference,1996,487−493;および(R2)Book of Abstracts,212th ACS National Meeting,Orlando,FL,August 25−29(1996),AGRO−020.発行者:米国化学学会(American Chemical Society),Washington,D.C.CONEN:63BFAFから、N’−[4−メトキシビフェニル−3−イル]ヒドラジンカルボン酸イソプロピル(D2341)。
上で述べたことによると、本発明のさらなる本質的な側面は、式Iの化合物に加えて、作用方向が同じまたは異なる少なくとも一つのさらなる有効成分および少なくとも一つの生理学的に適合性の担体を含む、温血動物において寄生虫を防除するための配合製剤に関する。本発明は、二者の併用に限定されない。
本発明の駆虫剤組成物は、0.1重量%から99重量%、特に、0.1重量%から95重量%の式Iの有効成分またはその混合物、および99.9重量%から1重量%、特に、99.8重量%から5重量%の固体または液体添加剤(0から重量%25重量%、特に0.1重量%から25重量%の界面活性剤を含む)を一般には含む。
本発明の組成物は、治療する動物に対して局所的に、経口的に、非経口的に、または皮下的に適用することができ、本組成物は、溶液、エマルジョン、懸濁液(水薬)、粉末、錠剤、ボーラス、カプセルの形態で、および流し掛け配合物として存在する。
流し掛けまたはスポット・オン法は、有利にはその動物の首または背中の、皮膚または毛皮の局所制限部位に式Iの化合物を塗布することから成る。これは、例えば、その毛皮の比較的小さな範囲に、少量(スポットまたはダッシュ)の流し掛けまたはスポット・オン配合物のを塗布することによって行われ、その配合物の拡散性成分のため、およびその動物の移動に助けられて、活性物質は、その範囲から実質的に独力でその毛皮の広い領域にわたって広がる。
流し掛けまたはスポット・オン配合物は、宿主動物の皮膚の表面または毛皮の中への迅速な分散を促進する、一般には拡散油と記載される担体を含むと有利である。適する担体は、例えば、油性溶液;アルコール溶液およびイソプロパノール溶液、例えば、2−オクチルドデカノールまたはオレイルアルコール;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸オキサルエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、飽和脂肪アルコールと鎖長C12〜C18とのカプリン酸エステルなどのモノカルボン酸のエステル中の溶液;フタル酸ジブチル、イソフタル酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピルもしくはアジピン酸ジ(n−ブチル)などのジカルボン酸のエステルの溶液であり、または脂肪酸のエステルの溶液、例えば、グリコールもである。製薬分野または化粧品分野に知られている分散剤がさらに存在すると有利でありうる。例は、2−ピロリドン、2−(N−アルキル)ピロリドン、アセトン、ポリエチレングリコールならびにそれらのエーテルおよびエステル、プロピレングリコールまたは合成トリグリセリドである。
油性溶液には、例えば、オリーブ油、ラッカセイ油、胡麻油、パイン油、亜麻仁油またはヒマシ油などの植物油が挙げられる。植物油は、エポキシ化形で存在することもある。パラフィン油およびシリコーン油も使用することができる。
一般に、流し掛けまたはスポット・オン調合物は、1重量%から20重量%の式Iの化合物、0.1重量%から50重量%の分散剤および45重量%から98.9重量%の溶媒を含む。
流し掛けまたはスポット・オン法は、すべての動物を経口的に、または注射により治療するのは、困難であるか、時間がかかる、ウシ、ウマ、ヒツジまたはブタなどの群居性動物で特に有利に使用することができる。その簡便さのため、この方法は、当然、他のすべての動物(個人の家畜またはペットを含む)に使用することができ、また、専門的な獣医の助けなしで、多くの場合、実行することができるので、動物の飼い主には非常に評判がよい。
市販品の場合には濃縮組成物のほうが好ましいが、最終使用者は、一般に、希釈組成物を使用する。
そうした組成物は、安定剤、消泡剤、粘度調節剤、結合剤、沈着増進剤(deposit builder)など、なおいっそうの添加剤、および特定の効果を得るための他の有効成分を含むことができる。
最終使用者が使用するそうした駆虫剤組成物も、本発明の一部を形成している。
有害生物を防除するための本発明の方法または本発明の農薬の各々において、式Iの有効成分は、すべての立体配置またはそれらの混合で使用することができる。
本発明は、式Iの有効成分またはそれらから調製した有効成分の配合物を、飼料添加物もしくは飲料水添加物として、およびまた、固体もしくは液体形で経口的に、注射により、もしくは非経口的に、動物に適用することを含む、温血動物、特に、畜産動物、家畜およびペットを寄生蠕虫から予防的に保護する方法も包含する。本発明は、上述の方法のうちの一つに使用するための本発明の式Iの化合物も包含する。
以下の実施例は、本発明を単に説明する役割を果たすものであり、用語「有効成分」は、表1に記載されている物質を表すが、それらに限定されない。
好ましい配合物は、詳細には、次のように構成される:
(%=重量パーセント)
配合例
1.顆粒 a) b)
有効成分 5% 10%
カオリン 94% −
高分散シリカ 1% −
アパタルガイト − 90%
有効成分を塩化メチレンに溶解し、担体上に噴霧し、その後、溶媒を減圧下で蒸発させる。そうした顆粒は、動物の飼料に添加することができる。
2.顆粒
有効成分 3%
ポリエチレングリコール(MW 200) 3%
カオリン 94%
(MW=分子量)
微粉砕した有効成分を、ポリエチレングリコールで湿潤させたカオリンに、ミキサー内で均一に塗布する。このようにして、無塵被覆顆粒を得る。
3.錠剤またはボーラス
I 有効成分 33.00%
メチルセルロース 0.80%
高分散シリカ 0.80%
トウモロコシデンプン 8.40%
II 結晶性ラクトース 22.50%
トウモロコシデンプン 17.00%
微結晶性セルロール 16.50%
ステアリン酸マグネシウム 1.00%
I メチルセルロースを水に入れて攪拌する。その材料が膨潤した後、シリカを入れて攪拌し、混合物を均質に懸濁させる。有効成分およびトウモロコシデンプンを混合する。その水性懸濁液をこの混合物に添合し、混練して軟塊にする。こうして得られた物質を12Mの篩に通して顆粒にし、乾燥させる。
II 4つの助剤すべてを均質混合する。
III Iに従って得られたプレミックスとIIに従って得られたプレミックスを混合し、圧縮して、錠剤またはボーラスを得る。
4.注射用
A.油性ビヒクル(遅速放出)
1.有効成分 0.1〜1.0g
ラッカセイ油 約100mL
2.有効成分 0.1〜1.0g
胡麻油 約100mL
調製:有効成分を、攪拌および所望される場合には穏やかに加熱しながら前記油の一部に溶解して、冷却後、必要量にし、0.22μmサイズの適する薄膜フィルタに通して除菌する。
B.水混和性溶媒(中等度放出速度)
1.有効成分 0.1〜1.0g
4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン(グリセロールホルマール) 40g
1,2−プロパンジオール 約100mL
2.有効成分 0.1〜1.0g
グリセロールジメチルアセタール 40g
1,2−プロパンジオール 約100mL
調製:有効成分を、攪拌しながら上記溶媒の一部に溶解して必要量にし、0.22μmサイズの適する薄膜フィルタに通して除菌する。
C.水性ソルビリゼート(急速放出)
1.有効成分 0.1〜1.0g
ポリエトキシル化ヒマシ油(エチレンオキシド単位40) 10g
1,2−プロパンジオール 20g
ベンジルアルコール 1g
注射用蒸留水 約100mL
2.有効成分 0.1〜1.0g
ポリエトキシル化ソルビタンモノオレエート(エチレンオキシド単位20) 8g
4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン(グリセロールホルマール) 20g
ベンジルアルコール 1g
注射用蒸留水 約100mL
調製:有効成分を上記溶媒および界面活性剤に溶解し、水で必要量にする。孔径0.22μMの適する薄膜フィルタに通して除菌を行う。
5.流し掛け
A.
有効成分 5g
ミリスチン酸イソプロピル 10g
イソプロパノール 約100mL
B.
有効成分 2g
ラウリン酸ヘキシル 5g
中鎖長トリグリセリド 15g
エタノール 約100mL
C.
有効成分 2g
オレイン酸オレイル 5g
N−メチルピロリドン 40g
イソプロパノール 約100mL
好ましくは、上記水性系は、経口投与および/または瘤胃内(intraruminal)投与のために使用することもできる。
それらの組成物は、安定剤、例えば、エポキシ化または非エポキシ化植物油(エポキシ化ヤシ油、ナタネ油または大豆油)、消泡剤、例えば、シリコーン油、保存薬、粘度調節薬、結合剤、沈着促進剤および肥料などのさらなる添加剤、または特定の作用を達成するための他の有効成分も含むことができる。
式Iの化合物に対して中性であり、且つ、治療する宿主動物に有害作用を及ぼさないさらなる生物活性物質または添加剤、ならびに無機塩またはビタミンも、上記組成物に添加することができる。
以下の実施例は、本発明を明らかにするために役立つものであり、本発明を制限するものではない。記号「h」は、時間を意味する。
調製例
N−[2−[2−シアノ−1−[2−(シクロプロピルメチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノキシ]プロピル]−4−トリフルオロメトキシベンズアミド
a)アルゴンで脱気したトルエン(800mL)中の19gの2−ブロモ−4,5−ジフルオロアニソール、9.44mLのシクロプロピルアミン、0.39gのトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、0.8gの2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルおよび11.46gのナトリウムt−ブトキシドを、窒素雰囲気下、80℃で24時間攪拌する。その後、その混合物を真空下で濃縮し、残留物をジエチルエーテルで希釈して、有機相を水で4回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。蒸発させた後、その粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、シクロプロピル(4,5−ジフルオロ−2−アニシル)アミンを黄色の油として得る。
b)2gのシクロプロピル(4,5−ジフルオロ−2−アニシル)アミンおよび0.48gの水素化ナトリウムを周囲温度で20分間、10mLのジメチルホルムアミド中で攪拌し、その後、1.25mLのヨウ化メチルを添加して、その混合物を20時間、40℃でさらに攪拌する。濾過して、蒸発させた後、その反応混合物をジエチルエーテルに吸収させ、有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発乾固させる。こうしてシクロプロピル(4,5−ジフルオロ−2−アニシル)メチルアミンを黄色の油として得る。
c)1gのシクロプロピル(4,5−ジフルオロ−2−アニシル)メチルアミンを、7mLの塩化メチレンに溶解し、窒素雰囲気下で−70℃に冷却し、その後、塩化メチレン中の三臭化ホウ素の1M溶液7.03mLを添加して、その混合物を−70℃でさらに30分間攪拌する。その後、冷却器を外し、その混合物を絶えず攪拌しながら放置して、3.5時間かけて周囲温度に温める。その後、20mLの水を添加し、有機相を分離して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発乾固させる。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。こうして2−(N−シクロプロピル−N−メチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノールを藤色の油として得る。
d)53mgの2−(N−シクロプロピル−N−メチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノール、44mgの炭酸カリウム、6.4mgのヨウ化カリウムおよび0.03mLのクロロアセトンを、1mLのアセトン中で混合し、20時間、還流させながら加熱する。その後、その混合物を蒸発させ、その残留物をジエチルエーテルに吸収させて、水で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発乾固させ、その残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。こうして1−[2−(N−シクロプロピル−N−メチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノキシ]プロパン−2−オンを黄色の油として得る。
e)47mgの1−[2−(N−シクロプロピル−N−メチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノキシ]プロパン−2−オン、10mgのシアン化ナトリウムおよび14.7gの塩化アンモニウムを25%アンモニア水溶液1mLに添加し、その混合物を周囲温度で24時間攪拌する。その後、混合物を蒸発させ、残留物をジエチルエーテルに吸収させて、水で洗浄し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発乾固させ、その残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。こうして1−アミノ−1−[2−(N−シクロプロピル−N−メチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノキシメチル]プロピオニトリルを得る。
f)0.21mL、21.4mgの4−ジメチルアミノピリジンおよび237mgの塩化4−トリフルオロメトキシベンゾイルを、塩化メチレン3.5mL中の247mgの1−アミノ−1−[2−(N−シクロプロピル−N−メチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノキシメチル]プロピオニトリルの溶液に添加し、その混合物を、窒素雰囲気下、周囲温度で、24時間攪拌する。その後、その反応混合物を、先ず重炭酸ナトリウム飽和溶液で、次に塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発乾固させ、その残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。融点136℃から40℃を有する表題化合物を、こうして得る。
以下の表に挙げる物質も、上記の手順と類似に調製することができる。融点値は、℃で与える。
Figure 2005514453
Figure 2005514453
Figure 2005514453
Figure 2005514453
生物学的実施例
1.経口投与によるスナネズミ(Meriones unguiculatus)のコルビリフォルミス毛様線虫(Trichostrongylus colubriformis)およびヘモンカス・コントリウス(Haemonchus contrtus)に対するインビボ試験
既製飼料を使用して、週齢六週から八週のスナネズミを、コルビリフォルミス毛様線虫(T.colubriformis)およびヘモンカス・コントリウス(H.contrtus)の第三期の幼虫、各場合、約2000匹に感染させる。感染六日後、スナネズミをNOで軽度に麻酔し、2部のDMSOと1部のポリエチレングリコール(PEG300)の混合物に溶解した試験化合物を100,32および10 − 0.1mg/kgの量で経口投与することにより治療する。9日目(治療の3日後)、まだ存在しているヘモンカス・コントリウス(H.contrtus)の幼虫の大部分が第四期の後期にあり、コルビリフォルミス毛様線虫(T.colubriformis)の大部分が未成熟成虫である時に、スナネズミを屠殺して、蠕虫の数を数える。活性は、感染及び未治療のスナネズミ8匹からの蠕虫の数の幾何平均との比較により、各スナネズミの蠕虫の数の減少%で計算する。
この試験では、式Iの化合物(特に、表1からのもの)で、線虫感染の大きな低下が達成される。
以下の試験法は、動物および植物に対する式Iの化合物の殺虫および/または殺ダニ作用の調査に利用することができる。
2.ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)のL幼虫に対する作用
試験する活性物質の水性懸濁液1mLを、約50℃で幼虫生育用の特別な培地3mLと例えば混合して、有効成分含有率が250ppmまたは125ppmのホモジネートを生成する。キンバエの幼虫(L)を各試験管サンプルに導入する。4日後、死亡率を判定する。
3.オウシマダニ(Boophilus microplus)(Biarra系統)に対する殺ダニ作用
血液を充分に吸った雌のマダニ[オウシマダニ(Boophilus microplus)(Biarra株)]10匹の背を互いに隣接して一列にテープに貼り付けることができるように、接着テープをPVCプレートに水平に取り付ける。ポリエチレングリコールとアセトンの1:1混合物であり、マダニ一匹あたり択一的に1,0.1または0.01μgの一定量の有効成分が溶解されている液体1μLを、注射針を使用して各マダニに注射する。対照動物は、有効成分を含んでいない注射を受ける。治療後、産卵が発生し幼虫が対照動物の卵から孵化するまで、動物を昆虫飼育場にて、標準的な条件のもと、約28℃、相対湿度80%で飼う。試験物質の活性は、IR90(すなわち、30日後、雌のマダニ10匹のうち9匹が、孵化できない卵を産む有効成分の用量を確認すること)を利用して判定する。
4.餌を与えたオウシマダニ(Boophilus microplus)雌(Biarra)に対するインビトロ活性
OP耐性Biarra系統の餌を与えた雌のマダニ10匹×4を接着テープに貼り付け、各場合、500、125、31および8ppmの濃度の試験化合物のエマルジョンまたは懸濁液に含浸した綿パッキンで1時間覆う。死亡率、産卵および幼虫孵化を28日後に評価する。
試験化合物の活性の示度は、
−卵を産む前に急死する、
−卵は産まないが、暫く生き残る、
−胚が発生していない卵を産む、
−胚が発生している卵を産むが、そこから幼虫が孵化しない、および
−胚が発生している卵を産み、そこから幼虫が、通常、26から27日で孵化する、
雌の数である。
5.アムブリオンマ・ヘブレウム(Amblyomma hebraeum)の若虫に対するインビトロ活性
溶液、懸濁液またはエマルジョンの試験化合物2mLを収容したポリスチレン製試験管に、約5匹の飢餓若虫を入れる。
10分間浸漬し、ボルテックスミキサーで2×10秒振盪した後、脱脂綿の厚いパッキンで試験管に栓をする。すべての液体がその綿パッキンに吸収され次第、パッキンを、逆さにしたままの試験管の中程に押し込んで、殆どの液体を綿パッキンから搾り出し、下に置いたペトリ皿に流し入れる。
それから、試験管を、蒸発するまで、日光があたっている室内で、周囲温度で保管する。14日後、試験管を、沸騰水のビーカーに浸漬する。熱に反応してマダニが動き始めた場合、その試験物質は、その試験濃度では不活性であり;そうでなければ、ダニは死亡していると考えられ、その試験化合物は、その試験濃度で活性であると考えられる。すべての物質は、0.1から100ppmの濃度範囲で試験する。
6.ニワトリダニ(Dermanyssus gallinae)に対する作用
10ppmの有効成分を含む溶液2mLから3mLと、様々な成長段階のダニ(ニワトリダニ(Dermanyssus gallinae))200匹を、上が開いているガラス容器に入れる。その後、その容器に綿パッキンで栓をし、10分間、ダニが完全に湿潤するまで、振盪し、その後、一時的に逆さにして、残りの試験溶液をその脱脂綿に吸収させる。3日後、ダニの死亡率を、死亡した個体の数を数えることにより確認し、パーセントで与える。
7.イエバエ(Musca domestica)に対する作用
角砂糖を、砂糖中の試験物質の濃度が終液乾燥後に250ppmになるように、試験物質の溶液で処理する。処理したこの角砂糖を、湿潤した綿パッドおよびOP耐性系統のイエバエ(Musca domestica)とともに、アルミニウム皿の上に置き、ビーカーで覆って、25℃でインキュベートする。24時間後に死亡率を判定する。

Claims (12)

  1. 式:
    Figure 2005514453
    (式中、
    は、水素、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、シアノ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシメチルまたはベンジルであり;
    、R、R、RおよびRが、互いに独自に、水素、ハロゲン、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルケニル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキニル;非置換または一もしくは多置換C〜Cアルコキシ、非置換または一もしくは多置換ハロ−C〜Cアルコキシ、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルキル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、ハロ−C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルキルアミノまたはジ−C〜Cアルキルアミノから成る群より選択される)であるか、
    とRが一緒に、C〜Cアルキレンになっているかのいずれかであり;ならびに
    が、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルコキシ、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルキルチオ、非置換または一もしくは多置換(C〜Cシクロアルキル(R)N(この場合、各場合の置換基は、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから成る群より選択される)、ヘタリルまたはヘタリルオキシであり、且つ、
    が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、ハロ−C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニルオキシ、ハロ−C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、ハロ−C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、ハロ−C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルケニルチオ、ハロ−C〜Cアルケニルチオ、C〜Cアルケニルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルケニルスルフィニル、C〜Cアルケニルスルホニル、ハロ−C〜Cアルケニルスルホニル、C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルキルスルホニルアミノ、ハロ−C〜Cアルキルスルホニルアミノ、C〜Cアルキルカルボニル、ハロ−C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、ジ−C〜Cアルキルアミノカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニルアミノ、非置換または一もしくは多置換フェニルカルボニル;非置換または一もしくは多置換フェニルメトキシイミノ;非置換または一もしくは多置換フェニルヒドロキシメチル;非置換または一もしくは多置換1−フェニル−1−ヒドロキシエチル;非置換または一もしくは多置換フェニルクロロメチル;非置換または一もしくは多置換フェニルシアノメチル;非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェニルアセチレニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換ピリジルオキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、ハロ−C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルおよびハロ−C〜Cアルキルスルホニルから成る群より選択される)であるか、
    とRが一緒に、C〜Cアルキレンなっているかのいずれかであり;
    Arは、非置換または一もしくは多置換フェニル、非置換または一もしくは多置換ヘタリル、非置換または一もしくは多置換ナフチルまたは非置換または一もしくは多置換キノリルであり、この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから成る群より選択され;
    は、水素、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、アリル、C〜Cアルコキシメチルまたは−C(O)R10であり;
    10は、C〜Cアルキル、ハロ−C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシメチルであり;
    Wは、O、S、S(O)またはN(R11)であり;
    11は、水素またはC〜Cアルキルであり;
    aは、1、2、3または4であり;
    bは、0、1、2、3または4であり;ならびに
    nは、0、1または2であるが、
    が、ヘタリルオキシである場合、R中のヘタリル基は、ピリジル以外である)
    の化合物。
  2. が、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルコキシ、非置換または一もしくは多置換C〜Cシクロアルキルチオまたは非置換または一もしくは多置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり、この場合、各場合の置換基は、ハロゲンおよびC〜Cアルキルから成る群より選択される、請求項1に記載の式Iの化合物。
  3. が、水素、C〜Cアルキルまたはハロ−C〜Cアルキルであり;
    、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキル、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルケニルまたは非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキニルであり;
    が、非置換C〜Cシクロアルコキシ、非置換C〜Cシクロアルキルチオまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
    が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、ハロ−C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニルオキシ、ハロ−C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、ハロ−C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルケニルチオ、ハロ−C〜Cアルケニルチオ、C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、C〜Cアルキルカルボニル、ハロ−C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニルアミノ、非置換または一もしくは多置換フェニルカルボニル;非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される);非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換ピリジルオキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される)であり;
    Arが、非置換または一もしくは多置換フェニルまたは非置換または一もしくは多置換ヘタリル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから成る群より選択される)であり;
    が、水素、C〜Cアルキルまたはハロ−C〜Cアルキルであり;
    Wが、O、SまたはN(R11)であり;
    11が、水素またはC〜Cアルキルであり;
    aが、1、2または3であり;
    bが、0、1、2または3であり;および
    nが、0、1または2である、
    請求項1に記載の式Iの化合物。
  4. が、水素またはC〜Cアルキルであり;
    、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素、非置換または一もしくは多ハロゲン化C〜Cアルキルであり;
    が、非置換C〜Cシクロアルコキシまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
    が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシおよびハロ−C〜Cアルコキシから成る群より選択される);または非置換または一もしくは多置換フェノキシ(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオおよびハロ−C〜Cアルキルチオから成る群より選択される)であり;
    Arが、非置換または一もしくは多置換フェニル(この場合、各場合の置換基は、互いに無関係でありえ、RおよびRから選択される)であり;
    が、水素またはC〜Cアルキルであり;
    Wが、OまたはSであり;
    aが、1または2であり;
    bが、0または1であり;および
    nが、1または2である、
    請求項1に記載の式Iの化合物。
  5. が、水素であり;
    、R、R、RおよびRが、互いに無関係に、水素または非置換C〜Cアルキルであり;
    が、非置換C〜Cシクロアルコキシまたは非置換(C〜Cシクロアルキル)(R)Nであり;
    が、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C〜Cアルキル、ハロ−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロ−C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜CアルキルカルボニルまたはC〜Cアルコキシカルボニルであり;
    Arが、一または多置換フェニル(この場合、置換基は、互いに無関係でありえ、Rから選択される)であり;
    が、水素またはC〜Cアルキルであり;
    Wが、Oであり;
    11が、メチルであり;
    aが、1であり;
    bが、0であり;および
    nが、2である、
    請求項1に記載の式Iの化合物。
  6. N−[2−[2−シアノ−1−[2−(シクロプロピルメチルアミノ)−4,5−ジフルオロフェノキシ]プロピル]−4−トリフルオロメトキシベンズアミドである、請求項1に記載の式Iの化合物。
  7. 既知であるか、関連した既知化合物から類推することによって調製することができる式:
    Figure 2005514453
    (この式中、R、R、R、R、R、R、R、R、X、W、a、bおよびnは、式Iにおいて上で定義したとおりである)
    の化合物を、既知であるか、関連した既知化合物から類推することによって調製することができる式:
    Figure 2005514453
    (この式中、Arは、式Iにおいて上で定義したとおりであり、Qは、脱離基である)
    の化合物と、所望される場合には塩基性触媒の存在下で反応させること;ならびに
    前記工程に従ってまたは別の方法で得られる、遊離形態または塩形態である式Iの化合物を、所望される場合には、式Iの別の化合物に転化させること;
    前記工程に従って得られる異性体の混合物を分離し、所望の異性体を単離すること;および/または
    前記工程に従って得られる式Iの遊離化合物を塩に転化させること;もしくは
    前記工程に従って得られる式Iの化合物の塩を式Iの遊離化合物もしくは別の塩に転化させること
    を含む、請求項1に記載の、遊離形態または塩形態である式Iの化合物の調製法。
  8. 担体および/または分散剤に加えて、請求項1に記載の式Iの化合物を少なくとも一つ有効成分として含む、寄生虫防除用組成物。
  9. 寄生虫を防除するための、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
  10. 有効量である請求項1に記載の式Iの化合物を少なくとも一つ寄生虫に対して使用することを含む、寄生虫を防除するための方法。
  11. 温血動物の寄生虫を防除するめの方法における請求項1に記載の化合物の使用。
  12. 温血動物の寄生虫に対する医薬組成物を調製するための、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
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