JP2005514100A - 体内組織試料を採取するためのシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、例えばリンパ節といったような体内組織試料を採取するためのシステムおよび方法を提供する。本発明によるシステムは、フレキシブルな材料から形成されているとともに、開口していて体内組織試料を受領可能とされた第１端部（１２）と、体内組織試料に関して閉塞しておりかつバッグを通しての真空吸引を可能とする第２端部（１４）と、を備えている、バッグ（１０）を具備している。このシステムは、さらに、バッグ（１０）を受領し得る真空吸引チューブ（２０）と、バッグ内を通して真空吸引力を印加することによってバッグの第１端部を通してバッグ内へと体内組織試料を真空吸引する真空吸引源（２６）と、を具備している。

Description

本発明は、広義には、体内組織試料を採取するためのシステムおよび方法に関するものである。本発明は、より詳細には、リンパ節や他の組織の分離や切除や採取に際して特に応用可能であるような、そのようなシステムおよび方法に関するものである。

肺癌の処置における１つの重要なステップは、状況判断のために結節を切除することである。状況判断とは、結節が発見されて癌が疑われた際に、器官の切除と癌の転移とを評価することを意味している。状況判断に関する１つの重要な外科手術ステップは、気管支リンパ節の試料採取である。

胸部や気管支系内におけるリンパ節を試料採取するに際して頻繁に使用される１つの手順は、縦隔鏡検査法である。首の前部に形成された切開口を通して、縦隔鏡と称されるチューブ状器具を挿入し、気管の前側に配置する。縦隔鏡検査法においては、気管傍領域や上腕傍領域に位置したリンパ節の直接的な可視化を行うことができる。器具のサイズは、外科手術時にリンパ節の一部を切除するに際して把持ツールの挿入を可能とし得るよう十分に大きなものとされている。引抜後には、切除されたリンパ節を病理検査室へと持っていって、分析を行う。この手順は、特に肺癌が疑われているといったような胸部腫瘍を有した多くの患者に対して胸部手術を行う前に、定型的に実施される。

気管支リンパ節の可視化と縦隔鏡的切除とが通常は行われるけれども、この手順は、問題点を有している。例えば、この手順は、一度につき１つのリンパ節試料を採取することしかできない。適切な状況判断のためには、通常は、複数のリンパ節試料を切除する必要があることにより、この手順は、比較的時間のかかるものとなる。加えて、リンパ節試料を把持して切除するための器具が、多くの場合、問題点を引き起こす。例えば、外科医は、通常、切除対象をなすターゲットリンパ節を保持するために、リングピンセットのような長い器具を使用する。そのような器具は、癌細胞を含有している可能性のあるリンパ節を押しつぶしたり損傷させたりしてしまう潜在的可能性がある。このような状況は、明らかに、避けるべきものである。

よって、当該技術分野においては、体内組織試料の採取に関して、改良されたシステムおよび方法が要望されている。より詳細には、癌の疑いを有した気管支リンパ節や胸部リンパ節の採取に関して、改良されたシステムおよび方法が要望されている。本発明は、この要求を満たし得るものである。なお、本出願人の知る限りにおいては、本出願に関連性を有する先行技術文献は存在しない。

本発明は、体内組織試料を採取するためのシステムであって、フレキシブルな材料から形成されているとともに、開口していて体内組織試料を受領可能とされた第１端部と、体内組織試料に関して閉塞された第２端部と、を備えているような、バッグと；このバッグを受領するとともに、バッグ内を通して真空吸引力を導くことによってバッグの第１端部を通してバッグ内へと体内組織試料を真空吸引するための、真空吸引チューブと；を具備しているようなシステムを提供する。

バッグは、好ましくは、第１端部から第２端部にわたって長尺形状とされる。さらに、バッグの第２端部は、バッグの第１端部を通してバッグ内へと体内組織試料を真空吸引可能としつつ、なおかつ、バッグ内に体内組織試料を拘束し得るよう、構成することができる。この目的のために、バッグは、複数の穴を備えることができる、あるいは、メッシュ材料から形成することができる。

真空吸引チューブは、バッグを内部に受領し得るよう構成することができ、バッグの第１端部に対して密封的に係合する第１端部と、真空吸引源に対して接続可能なものとされた第２端部と、を備えることができる。

真空吸引チューブは、真空吸引力をバッグに対して選択的に印加するための真空吸引力制御手段を備えることができる。真空吸引力制御手段は、真空吸引チューブに形成されたオリフィスとすることができる。

真空吸引チューブは、内径を有し、好ましくは、真空吸引チューブには、内径を選択的に低減させる係止機構が設けられる。係止機構は、真空吸引チューブの第１端部に隣接して位置させることができ、真空吸引チューブの内径が低減されたときには、バッグ内において、真空吸引チューブの第１端部と係止機構との間のところに、体内組織試料を初期的に捕捉することができる。

本発明は、さらに、体内組織試料を採取するためのシステムであって、フレキシブルな材料から形成されているとともに、体内組織試料を受領可能とされた開口端部と、体内組織試料を捕捉可能とされた閉塞端部と、を備えている、バッグ手段を具備しているようなシステムを提供する。このシステムは、さらに、バッグ手段を受領するとともに、バッグ手段内を通して真空吸引力を導くことによってバッグ手段の開口端部を通してバッグ手段内へと体内組織試料を真空吸引するための、真空吸引チューブ手段を具備している。

本発明は、さらに、体内組織試料を採取するための方法であって、体内組織試料採取バッグを、試料採取対象をなす体内組織に隣接させて配置し；体内組織試料採取バッグを通して真空吸引力を印加することによって、試料採取対象をなす体内組織を保持し；体内組織試料を切除し；体内組織試料を、体内組織試料採取バッグ内を通して真空吸引力を印加することによって、体内組織試料採取バッグ内へと真空吸引する；という方法を提供する。

この方法においては、体内組織試料採取バッグを、真空吸引チューブ内に設置し；この真空吸引チューブに対して、真空吸引源を接続し；この真空吸引源を駆動することによって、体内組織試料採取バッグ内を通して真空吸引力を印加する。この方法においては、好ましくは、体内組織試料の切除の前に、真空吸引チューブの寸法を低減させ、これにより、体内組織試料を、体内組織試料採取バッグの基端部内に捕捉する。その後、真空吸引チューブの寸法を元々の寸法へと復帰させ、これにより、体内組織試料を、体内組織試料採取バッグ内を通して真空吸引力を印加することによって、体内組織試料採取バッグの先端部へと真空吸引する。

新規であると考えられている本発明の特徴点は、特に、特許請求の範囲に記載されている。本発明ならびに本発明のさらなる利点は、添付図面を参照しつつ以下の説明を読むことにより、明瞭に理解されるであろう。複数の図面にわたって、同じ部材には、同じ参照符号が付されている。

図１は、本発明を具現した体内組織試料採取バッグを示す側面図である。

図２は、本発明を具現した体内組織試料採取システムを構成し得るよう、図１の体内組織試料採取バッグと組み合わせて使用し得るような真空吸引チューブと真空吸引源とを示す側面図である。

図３は、図２の真空吸引チューブを示す側面図であって、この真空吸引チューブの付加的な機能を示している。

図４は、本発明を具現した体内組織試料採取システムを示す側面図である。

図５は、図４のシステムを示す側面図であって、体内組織試料の採取に際しての第１ステップを示している。

図６は、体内組織試料採取システムを示す側面図であって、本発明に基づく体内組織試料採取における中間ステップ時におけるに使用状況を示している。

図７は、体内組織試料採取システムを示すさらなる側面図であって、本発明に基づく体内組織試料採取方法における最終ステージを示している。

さて、図１には、本発明を具現した体内組織試料採取バッグ（１０）が示されている。このバッグ（１０）は、好ましくは、フレキシブルな材料から形成され、例えば、シリコーンゴムやポリウレタンや発泡ポリテトラフルオロエチレンやポリエステルやこれら材料の組合せから形成することができる。バッグ（１０）は、第１端部（１２）と、第２端部（１４）と、を備えている。第１端部（１２）は、開口しており、体内組織試料を内部に受領することができる。第２端部（１４）は、体内組織試料を採取し得るよう閉塞されている。第２端部（１４）は、より詳細には、体内組織試料の採取を可能とし得るとともに、第１端部（１２）から第２端部（１４）へとバッグを通して真空吸引力によって吸引を行い得るように、構成されている。この実施形態においては、第２端部（１４）は、複数の穴（１６）を備えており、各穴（１６）は、組織試料よりも小さな寸法とされている。これに代えて、バッグ（１０）の第２端部（１４）は、メッシュ材料から形成することができる。

図２は、図１の体内組織試料採取バッグ（１０）と一緒に使用するための真空吸引チューブ（２０）を示している。この真空吸引チューブ（２０）は、第１端部（２２）と、第２端部（２４）と、を備えている。第１端部（２２）は、図４に示されているように、体内組織試料採取バッグ（１０）を内部に受領し得るような寸法とされている。真空吸引チューブ（２０）の第２端部（２４）は、連結具（２８）を介して真空吸引源（２６）に対して接続し得るよう構成されている。

真空吸引チューブ（２０）は、真空吸引力の制御手段をなすオリフィス（３０）を備えている。図のようにオリフィス（３０）が閉塞されていない時には、真空吸引源（２６）からの真空吸引力は、オリフィス（３０）と連結具（２８）とを通して作用する。しかしながら、オリフィス（３０）が閉塞された時には、連結具（２８）を介しての真空吸引力は、真空吸引チューブ（２０）内を通って、第１端部（２２）から第２端部（２４）に向けて作用する。よって、体内組織試料採取バッグ（１０）を真空吸引チューブ（２０）内に配置するとともに、オリフィス（３０）を被覆によって閉塞したときには、真空吸引力は、真空吸引チューブ（２０）内において、体内組織試料採取バッグ（１０）を通って、第１端部（１２）から第２端部（１４）に向けて作用する。

図３に明瞭に示すように、真空吸引チューブ（２０）は、さらに、トリガー（３４）の押圧によって駆動され得る係止機構を備えている。この目的のために、真空吸引チューブ（２０）が、トリガー（３４）が押圧されたときに係止機構（３２）によって低減されるような内径寸法（３６）を有していることに、注意されたい。これにより、真空吸引チューブ（２０）内においては、真空吸引チューブ（２０）の第１端部と係止機構（３２）との間において、後述するように、体内組織試料の初期的保持のために、基端キャビティまたは基端隔室または基端部分（３８）が形成される。

図４は、完全に組み立てられて使用待受状態とされた体内組織試料採取システム（５０）を示している。ここで、体内組織試料採取バッグ（１０）が、体内組織試料採取バッグ（１０）の第１端部（１２）を真空吸引チューブ（２０）の第１端部（２２）に対して密封的に係合した状態で、真空吸引チューブ（２０）内に配置されていることがわかる。さらに図４に示すように、オリフィス（３０）は、体内組織試料採取バッグ（１０）の先端側端部すなわち第２端部（１４）よりも、先端側に位置している。よって、真空吸引源が稼働中であっても、真空吸引力は、オリフィス（３０）から連結具（２８）を通して作用する際には、同時的に体内組織試料採取バッグ（１０）を通して作用することはない。

図５に示すように、オリフィス（３０）を、外科医の指によって閉塞した時には、真空吸引力は、体内組織試料採取バッグ（１０）を通して作用する。真空吸引チューブ（２０）の第１端部（２２）を、例えばリンパ節（５２）といったような、試料採取対象をなす体内組織に対して隣接配置した際には、リンパ節（５２）が、真空吸引チューブ（２０）の第１端部（２２）のところに保持される、すなわち、体内組織試料採取バッグ（１０）の第１端部（１２）のところに保持される。図５においては、トリガー（３４）が既に押圧されており、これにより、係止機構によって、真空吸引チューブ（２０）の内径が低減されており、基端部分すなわち基端側スペース（３８）が形成されていることに、注意されたい。

図６に示すように、この時点で、破線（５４）のところにおいてリンパ節（５２）が切除され、係止機構（３２）によって形成された基端側スペースすなわち基端側隔室（３８）内に捕捉される。リンパ節（５２）は、係止機構（３２）によって、および、真空吸引源により形成されなおかつ体内組織試料採取バッグ（１０）と真空吸引チューブ（２０）と連結具（２８）とを経由した作用する真空吸引力によって、バッグ（１０）のスペース（３８）内に保持される。

最後に、図７に示すように、トリガー（３４）を解放することによって、係止機構（３２）が、真空吸引チューブ（２０）の内径を元々の内径へと復帰させる。これにより、真空吸引力の効果によって吸引されているリンパ節（５２）が、体内組織試料採取バッグ（１０）のさらに奥へと進入する。より詳細には、体内組織試料採取バッグ（１０）の第２端部（１４）へと進む。この時点で、リンパ節（５２）が捕捉されることとなる。図５〜図７に図示されているような上記手順を繰り返すことにより、さらに他のリンパ節を捕捉することができる。必要なすべてのリンパ節を捕捉した後に、オリフィス（３０）の閉塞を解除することにより、体内組織試料採取バッグ（１０）を通しての真空吸引を解除する。この時点で、体内組織試料採取バッグ（１０）を、真空吸引チューブ（２０）から取り外すことができ、バッグ内に採取したリンパ節にラベル付けを行って、病理検査室へと持っていって分析を行うことができる。

上述したように、本発明は、１つまたは複数の体内組織試料を採取するための、新規でありかつ改良されたシステムを提供する。より詳細には、本発明によるシステムおよび方法は、体内組織を物理的に把持する必要がないことのために、収集対象をなす体内組織試料に対する扱いがよりソフトである。さらに、単一の操作時に、２つ以上の体内組織試料を採取することができ、これにより、手術時間を短縮することができる。

本発明の特別の実施形態について図示して説明したけれども、変形を行うことができる。例えば、本発明によるシステムおよび方法は、リンパ節以外の体内組織試料の収集や採取に関して使用することができる。よって、特許請求の範囲は、特許請求の範囲によって規定された本発明の精神および範囲内に属するそのようなすべての変形や修正をも含有することを、意図している。

本発明を具現した体内組織試料採取バッグを示す側面図である。 本発明を具現した体内組織試料採取システムを構成し得るよう、図１の体内組織試料採取バッグと組み合わせて使用し得るような真空吸引チューブと真空吸引源とを示す側面図である。 図２の真空吸引チューブを示す側面図であって、この真空吸引チューブの付加的な機能を示している。 本発明を具現した体内組織試料採取システムを示す側面図である。 図４のシステムを示す側面図であって、体内組織試料の採取に際しての第１ステップを示している。 体内組織試料採取システムを示す側面図であって、本発明に基づく体内組織試料採取における中間ステップ時におけるに使用状況を示している。 体内組織試料採取システムを示すさらなる側面図であって、本発明に基づく体内組織試料採取方法における最終ステージを示している。

符号の説明

１０ 体内組織試料採取バッグ（バッグ、バッグ手段）
１２ 第１端部（開口端部）
１４ 第２端部（閉塞端部）
１６ 穴
２０ 真空吸引チューブ（真空吸引チューブ手段）
２２ 第１端部
２４ 第２端部
２６ 真空吸引源
３０ オリフィス（真空吸引力制御手段）
３２ 係止機構（係止手段）
３４ トリガー
３６ 内径寸法（内径）
５０ 体内組織試料採取システム

Claims (24)

1. 体内組織試料を採取するためのシステムであって、
   フレキシブルな材料から形成されているとともに、第１端部と第２端部とを備えており、前記第１端部が、開口していて体内組織試料を受領可能とされており、さらに、前記第２端部が、前記体内組織試料に関して閉塞しているような、バッグと；
   このバッグを受領するとともに、前記バッグ内を通して真空吸引力を導くことによって前記バッグの前記第１端部を通して前記バッグ内へと前記体内組織試料を真空吸引するための、真空吸引チューブと；
   を具備していることを特徴とするシステム。
2. 請求項１記載のシステムにおいて、
   前記バッグが、前記第１端部から前記第２端部にわたって長尺形状とされていることを特徴とするシステム。
3. 請求項１記載のシステムにおいて、
   前記バッグの前記第２端部が、前記バッグの前記第１端部を通して前記バッグ内へと前記体内組織試料を真空吸引可能としつつ、なおかつ、前記バッグ内に前記体内組織試料を拘束し得るよう、構成されていることを特徴とするシステム。
4. 請求項３記載のシステムにおいて、
   前記バッグの前記第２端部が、少なくとも１つの穴を有し、
   この少なくとも１つの穴が、前記体内組織試料よりも小さな寸法のものとされていることを特徴とするシステム。
5. 請求項３記載のシステムにおいて、
   前記真空吸引チューブが、第１端部と第２端部とを備え、
   前記真空吸引チューブが、前記バッグを内部に受領し得るよう構成され、
   前記バッグの前記第１端部が、前記真空吸引チューブの前記第１端部に対して密封的に係合し、
   前記真空吸引チューブの前記第２端部が、真空吸引源に対して接続可能なものとされていることを特徴とするシステム。
6. 請求項５記載のシステムにおいて、
   前記真空吸引チューブが、真空吸引力を前記バッグに対して選択的に印加するための真空吸引力制御手段を備えていることを特徴とするシステム。
7. 請求項６記載のシステムにおいて、
   前記真空吸引力制御手段が、前記真空吸引チューブに形成されたオリフィスを有していることを特徴とするシステム。
8. 請求項５記載のシステムにおいて、
   前記真空吸引チューブが、内径を有し、
   前記真空吸引チューブには、前記内径を選択的に低減させる係止機構が設けられていることを特徴とするシステム。
9. 請求項８記載のシステムにおいて、
   前記係止機構が、前記真空吸引チューブの前記第１端部に隣接して位置しており、前記内径が低減されたときには、前記バッグ内において、前記真空吸引チューブの前記第１端部と前記係止機構との間のところに、前記体内組織試料を初期的に捕捉し得るものとされていることを特徴とするシステム。
10. 請求項９記載のシステムにおいて、
    前記係止機構が、前記真空吸引チューブの前記内径へと復帰可能とされており、
    この復帰によって、前記体内組織試料を、前記バッグの前記第２端部に対して吸引し得るものとされていることを特徴とするシステム。
11. 体内組織試料を採取するためのシステムであって、
    フレキシブルな材料から形成されているとともに、体内組織試料を受領可能とされた開口端部と、前記体内組織試料を捕捉可能とされた閉塞端部と、を備えている、バッグ手段と；
    このバッグ手段を受領するとともに、前記バッグ手段内を通して真空吸引力を導くことによって前記バッグ手段の前記開口端部を通して前記バッグ手段内へと前記体内組織試料を真空吸引するための、真空吸引チューブ手段と；
    を具備していることを特徴とするシステム。
12. 請求項１１記載のシステムにおいて、
    前記バッグ手段が、前記開口端部から前記閉塞端部にわたって長尺形状とされていることを特徴とするシステム。
13. 請求項１１記載のシステムにおいて、
    前記バッグ手段の前記閉塞端部が、前記バッグ手段の前記閉塞端部を通しての前記開口端部からの真空吸引を可能としつつ、なおかつ、前記体内組織試料を捕捉するための手段を備えていることを特徴とするシステム。
14. 請求項１３記載のシステムにおいて、
    前記バッグ手段の前記閉塞端部が、少なくとも１つの穴を有し、
    この少なくとも１つの穴が、前記体内組織試料よりも小さな寸法のものとされていることを特徴とするシステム。
15. 請求項１３記載のシステムにおいて、
    前記真空吸引チューブ手段が、第１端部と第２端部とを備え、
    前記真空吸引チューブ手段が、前記バッグ手段を内部に受領し得るよう構成され、
    前記バッグ手段の前記開口端部が、前記真空吸引チューブ手段の前記第１端部に対して密封的に係合し、
    前記真空吸引チューブ手段の前記第２端部が、真空吸引源に対して接続可能なものとされていることを特徴とするシステム。
16. 請求項１５記載のシステムにおいて、
    前記真空吸引チューブ手段が、真空吸引力を前記バッグ手段に対して選択的に印加するための真空吸引力制御手段を備えていることを特徴とするシステム。
17. 請求項１６記載のシステムにおいて、
    前記真空吸引力制御手段が、前記真空吸引チューブ手段に形成されたオリフィスを有していることを特徴とするシステム。
18. 請求項１５記載のシステムにおいて、
    前記真空吸引チューブ手段が、内径を有し、
    前記真空吸引チューブ手段には、前記内径を選択的に低減させる係止手段が設けられていることを特徴とするシステム。
19. 請求項１８記載のシステムにおいて、
    前記係止手段が、前記真空吸引チューブ手段の前記第１端部に隣接して位置しており、前記内径が低減されたときには、前記バッグ手段内において、前記真空吸引チューブ手段の前記第１端部と前記係止手段との間のところに、前記体内組織試料を初期的に捕捉し得るものとされていることを特徴とするシステム。
20. 請求項１９記載のシステムにおいて、
    前記係止手段が、前記真空吸引チューブ手段の前記内径へと復帰可能とされており、
    この復帰によって、前記体内組織試料を、前記バッグ手段の前記閉塞端部に対して吸引し得るものとされていることを特徴とするシステム。
21. 体内組織試料を採取するための方法であって、
    体内組織試料採取バッグを、試料採取対象をなす体内組織に隣接させて配置し；
    前記体内組織試料採取バッグを通して真空吸引力を印加することによって、試料採取対象をなす前記体内組織を保持し；
    前記体内組織試料を切除し；
    前記体内組織試料を、前記体内組織試料採取バッグ内を通して真空吸引力を印加することによって、前記体内組織試料採取バッグ内へと真空吸引する；
    ことを特徴とする方法。
22. 請求項２１記載の方法において、
    前記体内組織試料採取バッグを、真空吸引チューブ内に設置し；
    この真空吸引チューブに対して、真空吸引源を接続し；
    この真空吸引源を駆動することによって、前記体内組織試料採取バッグ内を通して前記真空吸引力を印加する；
    ことを特徴とする方法。
23. 請求項２２記載の方法において、
    前記体内組織試料の前記切除の前に、前記真空吸引チューブの寸法を低減させ、これにより、前記体内組織試料を、前記体内組織試料採取バッグの基端部内に捕捉することを特徴とする方法。
24. 請求項２３記載の方法において、
    前記体内組織試料を前記体内組織試料採取バッグの前記基端部内に捕捉した後に、前記真空吸引チューブの寸法を元々の寸法へと復帰させ、これにより、前記体内組織試料を、前記体内組織試料採取バッグ内を通して真空吸引力を印加することによって、前記体内組織試料採取バッグの先端部へと真空吸引することを特徴とする方法。

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