JP2005513183A - 非相溶性官能基を有する超分岐状重合体添加剤を含有する熱可塑性組成物及びこの材料から作った物品 - Google Patents

非相溶性官能基を有する超分岐状重合体添加剤を含有する熱可塑性組成物及びこの材料から作った物品 Download PDF

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Abstract

本発明は、熱可塑性ポリアミドマトリックスと、該マトリックスとある種の物質との間の相互作用を変性させるような少なくとも1種の添加剤とを含有する熱可塑性組成物に関する。本発明の目的は、コポリアミドタイプの熱可塑性マトリックスと少なくとも1種のある種の物質との間の相互作用を変性させる添加剤を提供することである。少なくとも1種の官能化された超分岐状重合体よりなる上記の添加剤は、マトリックスと非相溶性である。更に、該添加剤は、熱可塑性コポリアミドと内部又は外部の化学物質との間の相互作用の調節された制御のために使用することができる。好ましくは、組成物は、マトリックスよりなるが超分岐状重合体添加剤を含有しない試料組成物に対して、7%以上であるマトリックスMのモル量の減少を生じさせるような超分岐状重合体を含有しない。該モル量の測定は、好ましくは、所定のプロトコルPを使用して行なわれる。本発明は、型成形、射出成形、射出/吹込成形、押出/吹込成形、フィルム成形、押出又は紡糸に使用するのに好適である。

Description

本発明の分野は、熱可塑性ポリアミドマトリックス及び該マトリックスとある種の物質との相互作用を変性させる少なくとも1種の添加剤を含有する熱可塑性組成物の分野である。
本明細書のために、用語“重合体”とは、ホモ重合体又は共重合体のいずれかを意味する。
熱可塑性ポリアミドは、型成形、射出成形、射出吹込成形、押出、押出/吹込成形又は紡糸により広範な種類の物品、例えば、発泡、押出若しくは成形部品(例えば、車体構造用)、糸、繊維又はフィルムに変換できる原材料である。
ポリアミド組成物の分野においては、種々の応用に対する熱可塑性コポリアミドの適合を最適化できるように、コポリアミドマトリックスとこのマトリックスの外部又はその内部にある化学的又は物理的物質(例えば、UV)との親和性を制御することが有益である。
本発明との関連で興味のある化学物質のうちで、他にもあるが、外部の物質としては水があげられ、またマトリックスにいくつかの性質を付与する目的でそれに配合できる内部の物質としては、例えば、静電防止剤、接着剤、難燃剤、芳香物質、防火剤、酸化防止剤、熱安定剤、UV安定剤、着色剤又は衝撃強さ変性剤が挙げられる。
熱可塑性コポリアミドの親水性/疎水性を、特に編織用糸の形に変換させるために、制御できることが特に有益であり、例えば、吸水性が良好なほど、糸の感触は良好となり(綿の吸水性と比べて)、着用者にとって一層快適であり、染料固定の改善となる等である。
本発明が特に目標とするコポリアミドは、ナイロン66のような二酸とジアミンとから得られるタイプの線状コポリアミドである。
フランス特許出願第2793252号には、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTC):R1−B”3(B”=COOH)タイプのコア分子、5−アミノイソフタル酸(AIPA):A−R−B2(A=NH2、B=COOH)タイプの分岐分子及びε−カプロラクタム(CL):A'−R'−B'(A'=NH2、B'=COOH)タイプのスペーサーの溶融共重縮合によって得られる、カルボン酸末端基を持つタイプの超分岐状コポリアミドが記載されている。これらの超分岐状ポリアミドは、R'''−Aタイプの連鎖停止単量体を溶融共重縮合中に組み入れることによって官能化することができる。これらは、大きさが数ナノメーターから数十ナノメーターである。
フランス特許出願第2793252号明細書
この従来技術に鑑みて、本発明の必須の目的の一つは、二酸とジアミンとの重縮合によって得られるコポリアミドようなタイプの熱可塑性コポリアミドマトリックスの、少なくとも1種のある種の物質に関しての、相互作用を変性させるための添加剤であって、
・マトリックスと非相溶性であること、
・熱可塑性コポリアミドの内部又は外部化学物質(例えば、水)に関しての相互作用(親水性/疎水性)について制御された変性を可能にできること
が要求されるような添加剤を提供することである。
本発明の他の必須の目的は、熱可塑性ポリアミドマトリックスと、該熱可塑性コポリアミドの内部又は外部化学物質(例えば、水)に関しての相互作用(親水性/疎水性)の変性剤のうちから選ばれる少なくとも1種の添加剤とを含有し、しかして多くの応用用途に、特に繊維用途に容易に且つ経済的に適合できると同時に溶融形態で射出成形、射出吹込成形、押出吹込成形、フィルム成形、押出又は紡糸に使用できるような熱可塑性重合体組成物を提供することである。
本発明の他の必須の目的は、上記の目的で定義したような組成物の変換(型成形、射出成形、射出吹込成形、押出吹込成形、押出又は紡糸)によって得られる物品を提供することである。
これらの目的は、なかんずく、本発明によって達成されるが、これは、マトリックスと非相溶性である基によって官能化された特定の超分岐状重合体がコポリアミドと該マトリックスの内部又は外部にある化学的又は物理的物質(例えば、水)との相互作用の制御を可能にさせるという事実に基づいている。
従って、第一に、本発明は、
・二酸とジアミンとの重縮合によって得られるコポリアミドようなタイプの熱可塑性コポリアミドマトリックスと
・少なくとも1種のある種の物質に関しての該マトリックスの相互作用を変性させるための少なくとも1種の添加剤
とを含有し、該添加剤が超分岐状であり且つその末端基を介して基R2(R2は、1個以上の不飽和及び(又は)1個以上のヘテロ原子を含有してもよいシリコーンタイプ、線状若しくは分岐状のアルキルタイプ、芳香族タイプ、アリールアルキルタイプ、アルキルアリールタイプ又はシクロ脂肪族タイプの置換又は非置換の炭化水素系の基である。)により官能化された少なくとも1種の重合体からなるものである熱可塑性組成物であって、該マトリックスと官能化された超分岐状重合体添加剤とが非相溶性であることを特徴とする熱可塑性組成物に関する。
表現“超分岐状重合体”とは、2よりも大きい官能価を有する化合物の存在下に重合によって得られる分岐状の重合体構造であって、その構造が完全には制御されていないようなものを意味する。それらはしばしばランダム共重合体である。超分岐状重合体は、例えば、特に多官能性単量体、例えば三官能性単量体及び二官能性単量体で、それぞれが少なくとも2個の異なった重合反応性官能基を持つようなもの同士の間の反応によって得ることができる。
有益には、本発明の超分岐状重合体は、超分岐状のポリエステル、ポリエステルアミド及びポリアミドから選ばれる。
本発明の超分岐状重合体添加剤は、好ましくは、
・次式(I):
(I) A−R−Bf
(ここに、Aは第一タイプの重合反応性官能基であり、BはAと反応することができる第二タイプの重合反応性官能基であり、Rはヘテロ原子を含有してもよい炭化水素系の基であり、fは単量体1個当たりの反応性官能基Bの総数であり、f≧2、好ましくは2≦f≦10である。)
の少なくとも1種の単量体と、
・随意成分としての、次式(II)
(II) A'−R'−B'
(ここに、A'、R'及びB'は、それぞれ式(I)においてA、B及びRについて上で示した意味と同じ意味を有する。)
の少なくとも1種の二官能性単量体又は相当するラクタムと、
・随意成分としての、次式(III)
(III) R1(B”)n
(ここに、R1は、不飽和及び(又は)ヘテロ原子を含有してもよいシリコーンタイプ、線状若しくは分岐状のアルキルタイプ、芳香族タイプ、アルキルアリールタイプ、アリールアルキルタイプ又はシクロ脂肪族タイプの置換又は非置換の炭化水素系の基であり、B”はB又はB'と同じ性質の反応性官能基であり、n≧1、1≦n≦100である。)
の少なくとも1種の“コア”単量体と、
・次式(IV)
(IV) R2−A”
(ここに、A”はA又はA'と同じ性質の反応性官能基である。)
に相当する少なくとも1種の“連鎖制限”官能化単量体
との間の反応によって得られるタイプの超分岐状ポリアミドである。
好ましくは、R2はマトリックスと反応性でなく、しかして官能化された超分岐状重合体はこれと混合されるマトリックスの構造的一体性に影響しない。特に、官能化された超分岐状重合体は、このような重合体が添加されない同じマトリックスを含む対照例組成物と比べて、マトリックスのモル量の小さい変動しか生じさせない。マトリックスのモル量の可能な低減は、好ましくは、対照例組成物に対して7%未満に制限される。
本発明によれば、このモル量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)と屈折計による検出とで測定される、ポリスチレン当量としてのマトリックスのモル量分布の最大値として定義される。このモル量の測定は、以下に詳述するプロトコルPに従って、押出され固化され又は顆粒状にされる分析すべき組成物及び対照例組成物について達成される。
本発明によれば、官能化された超分岐状重合体添加剤はマトリックスと非相溶性であり、しかして熱可塑性マトリックス(例えば、PA66)と超分岐状重合体は、それぞれ互いに分散可能であるが、分離現象を受けやすく、それでも、配合された非相溶性の官能化されたHBPAを定性的に且つ定量的に変性させることによって、内部又は外部の化学的又は物理的物質(例えば、水)に関して材料の挙動の調節を妨げないのである。
表現“非相溶性の官能化された超分岐状重合体添加剤及びマトリックス”とは、組成物のこれらの二つの成分の混合物が二つの分離した相を形成することを意味する。
マトリックスに関しての超分岐状重合体の非相溶性を特徴づけるための第一の方法は、二つの相を走査電子顕微鏡若しくは透過型電子顕微鏡及び(又は)原子間力顕微鏡によって観察することである。
本発明による組成物は、有益には、二つの相が、随意であるがOsO4又はRuO4のようなマーカーを使用して、透過型電子顕微鏡(例えば、2,000倍以上の倍率の)によって観察することができることを特徴とする。
マトリックスに関しての超分岐状重合体の非相溶性を特徴づけるための第一の方法は、機械的動的分析若しくは示差機械的分析法又は機械的分光測定法に関し、詳しくは、温度の関数としての、接線(δ)=E”粘性モジュラス/E'弾性モジュラスに相当する曲線に関する。この曲線の最大値(極大値)が試験材料のガラス転移温度(Tg)に相当する。
二つの重合体の間の混和性は、特に、それらのガラス転移を動的機械的分析技術によって研究することによって評価することができ、
・重合体が相溶性(混和性)であるならば、唯一のガラス転移が観察され、これは一般的に二つの成分のガラス転移の中間にあり、
・重合体が非相溶性であるならば、成分のそれぞれのガラス転移に非常に近似した二つのガラス転移が観察される。成分の一つが少量(10%未満)で存在するならば、そのガラス転移は検出されないことがあり得る。
有益には、本発明による組成物は、機械的動的分析により測定して、マトリックスのガラス転移温度に実質的に同等であり、好ましくは0.1℃の範囲内で同等であるガラス転移温度を特徴とする。
官能化された超分岐状重合体添加剤は、本発明の組成物中に、有益には大きさが1〜500nm、例えば大きさが100〜200nmの塊(nodule)の形で存在する。それらは、フィブリル、円筒体、リーフレットなどであってもよい。
これらの構造的な特徴は、透過型電子顕微鏡によって完全に見ることができる。
非相溶性の官能化された超分岐状重合体のこれらの塊は、コポリアミドマトリックス中に分散されていて、マトリックスと超分岐状重合体を含有する組成物から得られた物品、例えば糸の表面で反撥され濃縮さえされ得る。
非相溶性の官能化された超分岐状重合体により誘発された変性の効果を、特にポリアミド糸の親水性/疎水性に関して、評価するために、毛管膨潤(毛管上昇)試験を使用することができる(実施例を参照。)。
非相溶性の官能化された超分岐状重合体添加剤は、使用するのが容易であり且つ経済的である。
好ましくは、官能化された超分岐状重合体添加剤を構成する超分岐状共重合体は、50以下の、好ましくは20以下の、更に好ましくは10以下の酸又はアミン末端基(EG)含有量(meq/kgで表わす)を有する。
好ましくは、本発明による組成物は、超分岐状重合体を添加しない同じマトリックスMを含む対照例組成物と比べて、7%以上のマトリックスMのモル量の減少を生じさせるような超分岐状重合体添加剤を含まない。このモル量の測定は所定のプロトコルPによって達成される。モル量を測定するためのプロトコルPを以下に示す。
本発明によれば、モル量は、後記の実験の部に示したプロトコルPで定義されるように、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)と屈折計による検出とで測定される、ポリスチレン当量としてのマトリックスのモル量分布の最大値として定義される。
分析すべき組成物及び対照例組成物中のマトリックスMのモル量を測定するための上記のプロトコルPは、棒状体を生成させる押出を包含する。次いで、この棒状体(予め顆粒の形にされる。)が実際のモル量の測定に付される。
本発明の組成物であるM+官能化された超分岐状重合体に関しては、押出が成分M+官能化された超分岐状重合体を溶融ブレンドするための手段の一つを構成すると言える。
モル量の測定は、押出され、固化され及び顆粒の形にされる分析すべき組成物と対照例組成物について達成される。本発明による組成物及び対照例組成物のモル量を測定するためのプロトコルPは、以下に示す通りである。
1.マトリックスM/官能化された超分岐状重合体の組成物
(コ)ポリアミドマトリックスMと官能化された超分岐状重合体は粉末、フレーク又は顆粒のような粉砕又は破砕された形態にあり、これらを予備配合する。このブレンドを二軸スクリューに導入する。この混合物を押出機においてマトリックスMの融点Qm+30℃以上の温度Qで溶融させる。
このようにして、M/超分岐状重合体の均質化を5分間で達成し、押出機の出口で棒状体を集め、次いで顆粒の形にする。
実際のモル量の測定は、顆粒について、ポリアミドのトリフルオル酢酸無水物による誘導体化の後に、ポリスチレン標準物と比べて、ジクロルメタン中でのゲル透過型クロマトグラフィー(GPC)により達成される。使用した検出技術は屈折率測定法である。
2.超分岐状重合体添加剤を含まないマトリックスMの対照例組成物
与えられたM/超分岐状重合体の組成物のそれぞれについて、同じマトリックスMのモル量の測定を、超分岐状重合体添加剤を含まないマトリックスMよりなる組成物について行なう。この方法は上記の1で示した方法と同じ方法で得たコポリアミドMの顆粒について行なうが、唯一の相違は顆粒が超分岐状重合体添加剤を含有しないことである。
本発明の好ましい一具体例によれば、組成物の官能化された超分岐状ポリアミド添加剤は、式(I)及び(II)の単量体の炭化水素系部分R及びR'が、それぞれ、
(i)少なくとも1個の線状若しくは分岐状の脂肪族基、
(ii)及び(又は)少なくとも1個のシクロ脂肪族基、
(iii)及び(又は)1個以上の芳香族核を含む少なくとも1個の芳香族基、
(iv)及び(又は)少なくとも1個のアリール脂肪族基
を含み、これらの基(i)、(ii)、(iii)及び(iv)は置換されてもよく及び(又は)ヘテロ原子を含有してもよく、
A又はA'がアミン若しくはアミン塩型の、又は酸、エステル、酸ハロゲン化物若しくはアミド型の反応性官能基であり、
B又はB'が酸、エステル、酸ハロゲン化物若しくはアミド型の、又はアミン若しくはアミン塩型の反応性官能基である
ことを特徴とする。
従って、特に選ばれる重合反応性官能基A、B、A'及びB'は、カルボン酸官能基及びアミン官能基よりなる群に属するものである。
本発明のためには、用語“カルボン酸”とは、酸官能基COOH又はエステル、酸ハロゲン化物(塩化物)、無水物若しくはアミド型の誘導体のどれをも意味する。
有益には、非相溶性の官能化された超分岐状ポリアミドは、いくつかの異なった単量体(I)、いくつかの異なった単量体(II)及び(又は)いくつかの異なった官能化単量体(IV)の混合物からなることができる。
二官能性の単量体(II)は、三次元構造におけるスペーサー要素である。
本発明の有益な一具体例によれば、官能性スペーサー単量体(III)、連鎖制限単量体(IV)及び(又は)“コア”タイプの単量体(III)は、プレポリマーの形であってもよい。好ましくは、単量体(I)が三官能性のA−R−B2(A=アミン官能基、B=カルボン酸官能基、R=芳香族基)であるように、f=2である。
官能化された超分岐状ポリアミド添加剤が、式(III)の単量体を、以下に定義するIII/I+II+IVのモル比、
III/I+II+IV≦1/150
好ましくは、III/I+II+IV≦1/100
で含むことが好ましい。
本発明によれば、1/50≦III/I+II+IV≦1/100である大きい寸法の超分岐状ポリアミドの第一グループが単離できる。
また、1/10≦III/I+II+IV≦1/40である小さい寸法の超分岐状ポリアミドの好ましい第二グループも存在できる。
実際には、官能化された超分岐状ポリアミドに関しては、
・式(I)の単量体が
5−アミノイソフタル酸、
6−アミノウンデカン酸、
3−アミノピメリン酸、
アスパラギン酸、
3,5−ジアミノ安息香酸、
3,4−ジアミノ安息香酸及び
これらの2種以上の混合物
よりなる群から選ばれ、
・式(II)の二官能性単量体が
ε−カプロラクタム及び(又は)相当するアミノ酸、アミノカプロン酸、
p−又はm−アミノ安息香酸、
11−アミノウンデカン酸、
ラウリルラクタム及び(又は)相当するアミノ酸、
12−アミノドデカン酸、及び
これらの2種以上の混合物
よりなる群から選ばれ、
・式(III) の“コア”単量体が
1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、
2,2,6,6−テトラ(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン、
2,4,6−トリ(アミノカプロン酸)−1,3,5−トリアジン、
4−アミノエチル−1,8−オクタンジアミン、及び
これらの2種以上の混合物
よりなる群から選ばれ、
・式(IV)の“連鎖制限”官能化単量体が
n−ヘキサデシルアミン、
n−オクタデシルアミン、
n−ドデシルアミン、
ベンジルアミン、及び
これらの2種以上の混合物
よりなる群から選ばれるが、これらに限定されない。
この超分岐状ポリアミドに関する詳細については、構造の点及びこの官能化された超分岐状ポリアミドを得るための方法の点に関して、フランス特許出願第2793252号を参照されたい。
特に好ましい態様では、超分岐状重合体のアルキル官能化基R2は、
・8〜30個、好ましくは10〜20個の炭素原子を含有する線状アルキル基、
・ポリエーテルアルキレン、好ましくはポリエチレン及び(又は)ポリプロピレングリコール、
・有機弗素化物、
・シリコーン、
・及び(又は)脂肪族鎖
から選ばれる。
官能化単量体(IV)の例としては、n−ヘキサデシルアミン又はn−オクタデシルアミン或いはポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)(Jeffamine M1000)が挙げられる。
単量体(I)、(II)及び随意の(III)に関しては、それぞれAIPA、カプロラクタムCL及びBTCが挙げられる。
量的な面から見れば、本発明に関しては、超分岐状の官能化された共重合体からなる添加剤が、組成物の総重量に対する“乾燥”重量%として表わして、
0.01〜50、
好ましくは、0.1〜20、
更に好ましくは、0.5〜10
の割合で存在することを観察することができる。
本発明の特定の一具体例によれば、超分岐状重合体の官能化基R2は、超分岐状重合体全体にわたって同じタイプである。例えば、超分岐状重合体は、いくつかのタイプの基R2の混合物よりもむしろ、アルキルタイプの基R2のみからなっていてよい。
上記の目的としたタイプの、即ち、考慮中の官能価を持つ単量体(IV)を介した1種以上の官能化された樹枝状構造からなり、しかも
・次式(I):
(I) A−R−Bf
(ここに、Aは第一タイプの重合反応性官能基であり、BはAと反応することができる第二タイプの重合反応性官能基であり、Rはヘテロ原子を含有してもよい炭化水素系の基であり、fは単量体1個当たりの反応性官能基Bの総数であり、f≧2、好ましくは2≦f≦10である。)
の少なくとも1種の単量体と、
・随意成分としての、次式(II)
(II) A'−R'−B'
(ここに、A'、R'及びB'は、それぞれ式(I)においてA、B及びRについて上で示した意味と同じ意味を有する。)
の少なくとも1種の二官能性単量体又は相当するラクタムと、
・随意成分としての、次式(III)
(III) R1(B”)n
(ここに、R1は不飽和及び(又は)ヘテロ原子を含有してもよいシリコーンタイプ、線状若しくは分岐状のアルキルタイプ、芳香族タイプ、アリールアルキルタイプ、アルキルアリールタイプ又はヘテロ脂肪族タイプの置換又は非置換の炭化水素系の基であり、B”はB又はB'と同じ性質の反応性官能基であり、n≧1、1≦n≦100である。)
の少なくとも1種の“コア”単量体と、
・次式(IV)
(IV) R2−A”
(ここに、A”はA又はA'と同じ性質の反応性官能基である。)
に相当する少なくとも1種の“連鎖制限”官能化単量体
との間の反応によって得られるコポリアミドのようなタイプの官能化された超分岐状コポリアミドの製造は、単量体(I)と、随意としての、互いに反応し且つ単量体(IV)及び随意としての単量体(III)と反応もする単量体(II)との間の溶融重縮合によって達成される。
共重縮合による重合は、例えば、単量体(II)から出発する線状ポリアミドの製造について使用した条件及び手順と同等の条件及び手順に従って実施される。
本発明に従う組成物について量的な点で必須である成分、即ち、熱可塑性ポリアミドマトリックスに関しては、それは、ナイロン66、ナイロン99、ポリアミド4−6、6−10、6−12、6−36、12−12、これらの2種以上の共重合体及びブレンドよりなる群から選ばれる。
挙げられるその他の重合体の例には、テレフタル酸及び(又は)イソフタル酸から得られるポリフタルイミド、例えば商品名AMODELとして販売されているポリアミド、アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン及びカプロラクタムから得られるコポリアミドが含まれる。
本発明の好ましい一具体例によれば、熱可塑性(共)重合体はポリアミド66である。
本発明の他の有益な特徴によれば、組成物の重合体マトリックスMは、ポリアミドと1種以上の他の重合体、好ましくはポリアミド又はコポリアミドとのブレンド及び(又は)アロイよりなる。
(コ)ポリアミドと、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリアクリロ−ブタジエン−スチレン(ABS)のうちの少なくとも1種の重合体とのブレンド及び(又は)アロイも使用できる。
本発明による組成物の機械的性質を向上させるために、ガラス繊維のような繊維質充填剤、クレー、カオリンのような鉱物質充填剤、熱硬化性材料からできた補強性ナノ粒子又は粒子、タルクのような粉末充填剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種の補強性充填剤及び(又は)増量性充填剤を配合することが有益であろう。
補強性充填剤の配合の程度は、複合材料の分野における標準に従う。例えば、1%〜90%、好ましくは10%〜60%、特に50%の充填剤含有量であってよい。
また、超分岐状重合体添加剤は、レジリエンス変性剤のような他の添加剤、例えば、グラフト化されていて良いエラストマーと併用することができる。
当然であるが、本発明による組成物は、任意の他の好適な添加剤又は補助剤、例えば、増量充填剤(SiO2)、難燃剤、UV安定剤、熱安定剤、艶消し剤(TiO2)、滑剤、可塑剤、重合体マトリックスの合成を接触させるのに有用な化合物、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、着色剤、成形助剤又は界面活性剤を含有し得る。このリストは何ら制限となるものではない。
本発明による組成物は、工業用プラスチックの分野で、例えば、射出成形若しくは射出吹込成形により成形された又は標準的な押出若しくは吹込押出により押出された物品を、或いはフィルムを生産するための原材料として使用することができる。
また、本発明による組成物は、溶融紡糸によって糸、繊維又はフィラメントの形に作ることができる。
既に説明したように、官能化された超分岐状重合体添加剤は、ポリアミド熱可塑性重合体マトリックス中に容易に分散させることができる。
これを実施するためには、粒子を樹脂に分散/配合するための任意の既知の方法を使用することができる。
第一の方法は、官能化された超分岐状重合体を溶融樹脂中に配合し、要すれば、良好な分散を得るようにこのブレンドを例えば二軸スクリュー押出装置において高い剪断に付することからなる。このような装置には、一般に、プラスチック溶融物を形成させるための手段が上流に配置される(成形、押出又は紡糸)。通常の一具体例によれば、このブレンドは棒状体で押出され、次いでこのものは顆粒に細断される。上で生じた顆粒を溶融し、溶融状態の組成物を好適な型成形、射出成形、押出又は紡糸装置に供給することによって成形部品が生産される。
糸、繊維又はフィラメントを生産する場合には、押出機の出口で得られる組成物を紡糸プラントに直接供給する。
第二の方法は、熱可塑性マトリックスの重合媒体中で又は重合中に超分岐状重合体を単量体と配合することからなるものである。
ある種の別法によれば、樹脂と、例えば、上記した方法の一つによって製造された官能化された超分岐状重合体との濃厚なブレンドを樹脂溶融物と配合することができる。
本発明の別の観点によれば、本発明は、超分岐状重合体が添加された上記のような重合体組成物の一つを賦形することによって、好ましくは型成形、射出成形、射出吹込成形、押出、押出吹込成形又は紡糸することによって得られる物品に関する。
これらの物品は、糸、フィルム又はフィラメントである。
また、それらは、ポリアミド、上で定義した超分岐状重合体及び随意としての補強性繊維(ガラス)を含む本発明による組成物を使用して成形された物品であってよい。
超分岐状重合体添加剤は、物品の表面で及び(又は)物品の全体(容積)において、ある種の物質に関しての物品のマトリックスとの相互作用を変性させる。
有益には、コポリアミドマトリックスの相互作用が官能化された超分岐状重合体によって変性される物質は水である。
また、本発明の主題は、
・上で定義したような少なくとも1種の官能化された超分岐状重合体を、
・二酸とジアミンとから得られるタイプの少なくとも1種の線状コポリアミドを基材とした熱可塑性ポリアミドマトリックスの、少なくとも1種の物質に関しての、相互作用を変性させるための添加剤として使用することに関する。
本発明のその他の詳細及び利点は、全く例示のために以下に示す実施例を見れば、一層明かとなろう。
例1:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTCと記載する。R1−B3(B=COOH)タイプのコア分子)、5−アミノイソフタル酸(AIPAと記載する。A−R−B2(A=NH2)タイプの分岐分子)、ε−カプロラクタム(CLと記載する。A−R'−Bタイプのスペーサー)及びn−ヘキサデシルアミン(C16と記載する。R2−Aタイプのアルキルブロッカー)の溶融共重縮合による、ヘキサデシルアミド末端基含有超分岐状コポリアミドの合成。それぞれの全体の組成は1/5/10/8のBTC/AIPA/CL/C16である。
反応は、ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために実験室で普通に使用される1.0Lのオートクレーブで大気圧下に実施する。
単量体を反応器に20℃で試験開始時に完全に装填する。190.4gの固体状90%純度のヘキサデシルアミン(0.71モル)、100.4gのε−カプロラクタム(0.89モル)、80.4gの5−アミノイソフタル酸(0.44モル)、18.6gの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(0.09モル)及び0.76gの50%(w/w)次亜リン酸水溶液を反応器に続けて導入する。反応器を続けて3回真空下に置き、乾燥窒素を使用して大気圧を再度もたらすことによってパージする。
全反応体を撹拌しながら約200分間で20℃から260℃に徐々に加熱する。
260℃で63分間攪拌した後に、反応器を61分間で徐々に真空にする。達成された最低の真空は1〜2ミリバールであり、次いでさらに30分間保持する。約8mLの蒸留物が集められた。
このサイクルの終わりに、撹拌を停止し、反応器を過圧の窒素雰囲気下に置く。底の弁を徐々に開き、重合体をステンレス鋼製のビーカーに流出させる。次いで、生成物を窒素気流下にドライアイスで冷却する。合成中に取出した試料を含めて、339gの重合体が集められた。
得られた超分岐状コポリアミドはガラス質である。
例2:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTCと記載する。R1−B3(B=COOH)タイプのコア分子)、5−アミノイソフタル酸(AIPAと記載する。A−R−B2(A=NH2)タイプの分岐分子)、ε−カプロラクタム(CLと記載する。A−R'−Bタイプのスペーサー)及びn−オクタデシルアミン(C18と記載する。R2−Aタイプのアルキルブロッカー)の溶融共重縮合による、オクタデシルアミド末端基含有超分岐状コポリアミドの合成。それぞれの全体の組成は1/6/6/9のBTC/AIPA/CL/C18(III/I+II+IV=1/21)である。
反応は、ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために実験室で普通に使用される0.5Lのガラス製反応器で大気圧下に実施する。
122.0gの90%純度のオクタデシルアミンペレット(0.41モル)、30.9gのε−カプロラクタム(0.27モル)、49.4gの5−アミノイソフタル酸(0.27モル)、9.6gの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(0.05モル)及び0.25gの50%(w/w)次亜リン酸水溶液を反応器に90℃で続けて導入する。
全反応体を約200分間で撹拌しながら90℃から260℃に徐々に加熱する。
温度を60分間加熱しながら260℃に保持する。次いで、反応器を38分間で徐々に真空にする。達成された最低の真空は5ミリバールであり、次いで更に65分間保持する。12.5gの蒸留物を集めた。
サイクルの終わりに、重合体を反応器において窒素気流下に冷却する。157.9gの重合体が集められた(方法中に取出した試料は考慮せず)。超分岐状コポリアミドはガラス質であり、フレークに容易に破砕され又は粉砕できる。
例3:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTCと記載する。R1−B3(B=COOH)タイプのコア分子)、5−アミノイソフタル酸(AIPAと記載する。A−R−B2(A=NH2)タイプの分岐分子)、ε−カプロラクタム(CLと記載する。A−R'−Bタイプのスペーサー)及びn−ヘキサデシルアミン(C16と記載する。R2−Aタイプのアルキルブロッカー)の溶融共重縮合による、ヘキサデシルアミド末端基含有超分岐状コポリアミドの合成。それぞれの全体の組成は1/25/25/28のBTC/AIPA/CL/C16である。
反応は、ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために実験室で普通に使用される1.0Lのオートクレーブで大気圧下に実施する。
単量体を反応器に室温で試験開始時に完全に装填する。60.2gのε−カプロラクタム(0.532モル)、96.4gの5−アミノイソフタル酸(0.532モル)、4.5gの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(0.021モル)、160.0gの90%純度のヘキサデシルアミン(0.596モル)及び0.380gの50%(w/w)次亜リン酸水溶液を反応器に続けて導入する。反応器を続けて3回真空下に置き、乾燥窒素を使用して大気圧を再度もたらすことによってパージする。
全反応体を撹拌しながら約200分間で260℃に徐々に加熱する。
260℃で40分間攪拌した後に、反応器を60分間で徐々に真空にする。最低の真空を更に30分間保持する(1ミリバール以下)。13.5gの蒸留物が回収された。
このサイクルの終わりに、撹拌を停止し、反応器を過圧の窒素雰囲気下に置く。底の弁を徐々に開き、重合体を260℃でステンレス鋼製のバケツに流出させる。次いで、生成物を窒素気流下にドライアイスで冷却する。265.0gの重合体が集められた。
得られた超分岐状コポリアミドはガラス質であり、フレークに容易に破砕され又は粉砕できる。
例4:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTCと記載する。R1−B3(B=COOH)タイプのコア分子)、5−アミノイソフタル酸(AIPAと記載する。A−R−B2(A=NH2)タイプの分岐分子)、ε−カプロラクタム(CLと記載する。A−R'−Bタイプのスペーサー)及びn−ヘキサデシルアミン(C16と記載する。R2−Aタイプのアルキルブロッカー)の溶融共重縮合による、ヘキサデシルアミド末端基含有超分岐状コポリアミドの合成。それぞれの全体の組成は1/20/40/23のBTC/AIPA/CL/C16である。
反応は、ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために実験室で普通に使用される7.5Lのオートクレーブで大気圧下に実施する。
単量体を70℃に予熱した反応器に試験開始時に完全に装填し、80rpmで撹拌する。1408.9gの溶融90%純度のヘキサデシルアミン(5.25モル)、1033.5gのε−カプロラクタム(9.13モル)、827.2gの5−アミノイソフタル酸(4.57モル)、48gの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(0.23モル)及び6.5gの50%(w/w)次亜リン酸水溶液を反応器に続けて導入する。
全反応体を撹拌しながら約200分間で70℃から260℃に徐々に加熱する。
260℃で30分間攪拌した後に、反応器を60分間で徐々に真空にする。最低の真空を更に30分間保持する。193.4gの蒸留物が回収された。
このサイクルの終わりに、重合体をステンレス鋼製のビーカーに流出させ、次いで窒素気流下にドライアイスで冷却する。2837.5gの重合体が集められた。
得られた超分岐状コポリアミドはガラス質である。
例5:5−アミノイソフタル酸(AIPAと記載する。A−R−B2(A=NH2、B=CO2H)タイプの分岐分子)、ε−カプロラクタム(CLと記載する。A−R'−Bタイプのスペーサー)及びJeffamine M1000(登録商標)(PEGと記載する。R2−Aタイプのポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)ブロッカー)の溶融共重縮合による、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)末端基含有超分岐状コポリアミドの合成。それぞれの全体の組成は1/7/1モルのAIPA/CL/PEGであり、約50/50重量%の超分岐状ポリアミド/Jeffamineに等しい。
反応は、ポリエステル又はポリアミドの溶融合成のために実験室で普通に使用される1Lのオートクレーブで大気圧下に実施する。
283.0gのε−カプロラクタム(2.50モル)、63.9gの5−アミノイソフタル酸(0.35モル)及び300.0μLの50%(w/w)次亜リン酸水溶液を反応器に続けて導入する。
全反応体を撹拌しながら約200分間で220℃の温度に徐々に加熱する。
220℃で30分間攪拌した後、反応混合物に353.0gのJeffamine M1000(0.35モル)を20分間で導入する。Jeffamine M1000は、ハンツマン社より販売されているジブロックポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)モノアミン(それぞれのDPが19及び3)である。
次いで、全反応体の温度を40分間で260℃に上昇させ、次いでこの温度平坦域を1時間保持する。
次いで、反応器を1時間で徐々に最高の真空下に置き、次いでこれらの条件で更に30分間保持する。
このサイクルの終わりに、撹拌を停止し、次いで反応器を窒素雰囲気下に大気圧に、次いで5バールの過圧下にもたらす。底の弁を徐々に開き、重合体を260℃で円錐フラスコに流出させる。次いで、生成物を窒素気流下にドライアイスで冷却する。635gの重合体が集められた。
得られた超分岐状のコポリアミドは室温で硬いワックス状である。示差熱分析は、28及び204℃で2個の溶融ピークを示す。また、155℃でガラス転移が観察された。
例6:例1〜4に従う非相溶性の官能化されたHBPAを添加したポリアミド66の糸試料の製造並びに糸で測定される、例1及び2のM/官能化されたHBPAの組成物についてのマトリックスMのモル量の測定
6.1:糸試料の製造
使用したポリアミド66は、二酸化チタンを含有せず、相対粘度(96%硫酸中で10g/Lの濃度で測定して)が2.5であるポリアミド66である。
PA66中へのHBPAの配合(組成物の総重量に対して2重量%及び5重量%)は、両粉末を混合し、次いで二軸スクリュー押出装置を移用して溶融ブレンドすることによって行なう。次いで、溶融ブレンドを800m/分の第一引出し点速度で紡糸して10本のフィラメントにつき90dtexの連続マルチフィラメントを得る。
温度/圧力及び紡糸行程並びに得られた糸の性質を以下に詳述する。
紡糸速度:290℃
紡糸行程:破断なし
ダイ圧力:25〜40バール
破断点伸び:約300%
破断応力:約17cN/tex
マルチフィラメント、即ち糸は10本のストランドからなり(ダイは10個の孔からなる。)、ストランドの直径は約30μmである。
6.2:糸について測定される、例1及び2のM/官能化されたHBPAの組成物についてのマトリックスMのモル量の測定
得られた結果を表1に示す。
Figure 2005513183
例7:例6で得られた、ポリアミド66/官能化されたHBPAの糸の水に関する挙動の特徴付け
この特徴付けは、10本のストランドよりなるマルチフィラメント中への水の毛管膨潤によって達成される。ストランド(典型的には3本のストランド)の間では、円筒形でない毛管が形成し、この中を水が水とストランドとの間の接触角θでもって上昇する。この接触角θが、糸の表面の親水性/疎水性の特徴となる。
測定の原理(A.ペルウエルツ、P.モンドン及びC.キャズ、Textile Res.J.、70(40)、333、2000を参照)
測定の原理は以下の通りである。毛管網状構造中への液体の浸透は、毛管力と比重力との間の競争によって支配される。この毛管網状構造は、マルチフィラメントのストランドの間で形成される。それは円筒形モデルの網状構造でないが、等価半径Rを有する円筒形毛管のアセンブリとしてモデル化することができる。
ここに、円筒形モデルの毛管における毛管上昇の場合には、上昇の高さを上昇時間と結び付ける物理法則が存在する。膨潤速度の初期時点では、比重によってなされる寄与は無視することができ、ウオッシュバーン(Washburn)の法則が適用される。
2 = (Rγ cosθ/2η)t
(ここに、
hは液体の上昇前面の高さ(m)であり、
tは時間(秒)であり、
Rは毛管の半径(m)であり、
ηは液体の粘度(Pa・s)であり、
γは液体の表面張力(N/m)であり、
θは液体と固体との間の接触角である。)
この法則が試験フィラメントの膨潤に適用されることが証明された後に、膨潤のための同じ液体である水を使用してそれらのフィラメントを比較することが可能であろう。これにより、マルチフィラメントの構成によってそれぞれの試料について等しいγ及びη並びにRも与えられる。しかして、次式:
2 = (A cosθ)t
(ここに、Aは常数である。)
を使用して種々のマルチフィラメントのcosθ、従って親水性/疎水性を比較することが可能となる。
装置及び方法
研究したマルチフィラメントは全て約30μmの10本のストランドからなる。それらは、その表面の性質を純正に研究できるようにサイズ処理をしてない。糸は、少なくとも48時間状態調節してから、制御した温度及び湿度(22℃及び50RH)で実験を開始した。
膨潤を可視化するのに使用され且つ添付の図1に示す装置は以下の通りである。マルチフィラメントより作った試験糸を、プーリー系と糸のそれぞれの末端に付けた2個の20gの加重を使用して、張力下に置く。膨潤を可視化させるように糸を着色水溶液に浸漬する。ポリアミドと相互作用しないように選ばれた染料は、0.2%の濃度のメチレンブルーである。毛管上昇は、ビデオレコーダーとタイマー付きのスクリーンとに繋げたカメラによりフィルムに撮影される。実験のゼロ時点は、糸が着色溶液に浸漬された時点に相当する(図2a及び2b)。
結果及び検討
試験糸の全てについて、吸水膨潤速度が毛管上昇の最初の2分間にウオッシュバーンの法則に従うことが確認された。直線h2=f(t)について得られた回帰係数は、常に0.99よりも大きい。従って、試験された種々のマルチフィラメントは、同じ半径Rの毛管のアセンブリによってモデル化することができる。しかして、それらを比較するためには、直線h2=f(t)の傾斜を比較すれば十分である。対照例の糸又は添加された糸について得られ且つ7個の実験について平均された結果を後記の表2〜表8に示す。
Figure 2005513183
Figure 2005513183
Figure 2005513183
Figure 2005513183
Figure 2005513183
Figure 2005513183
Figure 2005513183
官能化されたHBPAを含有する糸については、直線h2=f(t)の傾斜が著しく低く、これは小さいcosθ、即ち大きい湿潤角度θを意味することが分かる。官能化されたHBPAを含有する糸は、対照例のPA66糸よりも表面が一層疎水性である。
例8:例5に従う非相溶性の官能化されたHBPAを添加したポリアミド66の親水性糸試料の製造
使用した材料
・0.3重量%の二酸化チタンを含有し、41の相対粘度(90%のぎ酸中8.4%の重合体で測定)を有するポリアミド66
・例5の親水性HBPA
二軸スクリュー押出機にポリアミドと添加剤の一つをそれぞれ顆粒として供給することにより押出して、これらを含有する顆粒を製造する。このようにして製造された組成物を表9に示す。
Figure 2005513183
製造した顆粒から285℃の温度で糸を溶融紡糸する。糸を4200m/分の速度で且つ10本のフィラメント当たり45dtexの番手として巻き取る。いくつかのリールから得られるフィラメントを織って直径が5cmのソックスを作る。
30℃で94%又は30℃で54%の相対湿度に調節した室内に48時間滞留させ、次いで7mmHgの圧力下に80℃に設定したオーブンで16時間処理した後に、重量変化によって組成物の吸水率を測定する。吸水率は、次のように計算される。
吸水率(%)=[(湿潤重量−乾燥重量)/(乾燥重量)]×100
結果を表10に示す。
湿潤重量は、室内での滞留時間の前で且つオーブンでの処理の前に測定される重量である。乾燥重量は、室内での滞留の後で且つオーブンでの処理の後に測定される重量である。
Figure 2005513183
例9:5重量%の例1に従うHBPAを含有するPA66を使用して、例6に記載のように押出すことにより作った材料よりなる糸の透過型電子顕微鏡(倍率5000)による観察
図3は、観察の結果を示す。この図3から、官能化されたHBPA添加剤が、PA66により構成された連続相に分散された1μm以下の平均寸法の識別される塊の形態にあることが分かる。官能化されたHBPA添加剤+PA66マトリックスのブレンドは、高倍率の透過型電子顕微鏡により観察できる二つの相を構成している。従って、官能化されたHBPA添加剤とマトリックスは、非相溶性(不混和性)である。
例10:添加剤/マトリックスの相溶性(混和性)(I.M.ワード、D.W.ハドレイ著“固体重合体の機械的性質についての概論”、第9章、ジョン・ウイリー&ソンズ社、1993を参照)
製造されたマルチフィラメントの場合に、これがPA66であろうと又は例1〜4のHBPAを添加したPA66であろうと、乾燥されたマルチフィラメントについてのガラス転移の測定は、常に77.2℃の値を導くが、このことは例1〜4のPA66/HBPAブレンドの非相溶性(不混和性)を立証するものである。
例7に従う吸水膨潤試験のための要素の概略図である。 例7に従う膨潤試験においてマルチフィラメントにより形成された糸を時間t=0で表わす図である。 時間t>0での図2aと同じものである。 例1に従い、5重量%のHBPA含有量を有するPA66を使用して、例6に記載のように押出により作った材料からなる糸の透過型電子顕微鏡(倍率5000)による観察写真である。

Claims (23)

  1. ・二酸とジアミンとの重縮合によって得られるコポリアミドのようなタイプの熱可塑性コポリアミドマトリックスと
    ・少なくとも1種のある物質に関して該マトリックスの相互作用を変性させるための少なくとも1種の添加剤
    とを含有し、該添加剤が超分岐状であり且つその末端基を介して基R2(R2は、1個以上の不飽和及び(又は)1個以上のヘテロ原子を含有してもよいシリコーン型、線状若しくは分岐状のアルキル型、芳香族型、アリールアルキル型、アルキルアリール型又はシクロ脂肪族型の置換又は非置換の炭化水素系の基である。)により官能化された少なくとも1種の重合体からなるものである熱可塑性組成物であって、該マトリックスと官能化された超分岐状重合体添加剤とが非相溶性であることを特徴とする熱可塑性組成物。
  2. 超分岐状重合体がポリエステル、ポリエステルアミド及びポリアミドから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 超分岐状重合体が、
    ・次式(I):
    (I) A−R−Bf
    (ここに、Aは第一タイプの重合反応性官能基であり、BはAと反応することができる第二タイプの重合反応性官能基であり、Rはヘテロ原子を含有してもよい炭化水素系の種であり、fは単量体当たりの反応性官能基Bの総数であり、f≧2、好ましくは2≦f≦10である。)
    の少なくとも1種の単量体と、
    ・随意成分としての、次式(II)
    (II) A'−R'−B'
    (ここに、A'、R'及びB'は、それぞれ式(I)においてA、B及びRについて上で示した意味と同じ意味を有する。)
    の少なくとも1種の二官能性単量体又は相当するラクタムと、
    ・随意成分としての、次式(III)
    (III) R1(B”)n
    (ここに、R1は、不飽和及び(又は)ヘテロ原子を含有してもよいシリコーン型、線状若しくは分岐状のアルキル型、芳香族型、アリールアルキル型、アルキルアリール型又はシクロ脂肪族型の置換又は非置換の炭化水素系の基であり、B”はB又はB'と同じ性質の反応性官能基であり、n≧1、1≦n≦100である。)
    の少なくとも1種の“コア”単量体と、
    ・次式(IV)
    (IV) R2−A”
    (ここに、A”はA又はA'と同じ性質の反応性官能基である。)
    に相当する少なくとも1種の“連鎖制限”官能化単量体
    との間の反応によって得られるポリアミドのようなタイプの超分岐状ポリアミドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 2がマトリックスと反応性でないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 好ましくは、2,000倍以上の倍率の透過型電子顕微鏡により観察できる2相を形成していることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  6. 機械的動的分析法により測定して、マトリックスのガラス転移温度と実質的に同等のガラス転移温度(Tg)を特徴とする請求項1に記載の組成物。
  7. 超分岐状共重合体が50以下、好ましくは20以下、更に好ましくは10以下の酸又はアミン末端基含有量(GT)(meq/kgで表わす)を有することを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  8. 添加剤を構成する超分岐状共重合体コポリアミドにおいて、式(I)及び(II)の単量体の炭化水素系の部分R及びR'が、それぞれ、
    (i)少なくとも1個の線状若しくは分岐状の脂肪族基、
    (ii)及び(又は)少なくとも1個のシクロ脂肪族基、
    (iii)及び(又は)1個以上の芳香族核を含む少なくとも1個の芳香族基、
    (iv)及び(又は)少なくとも1個のアリール脂肪族基
    を含み、これらの基(i)、(ii)、(iii)及び(iv)は置換されてもよく及び(又は)ヘテロ原子を含有してもよく、
    A又はA'がアミン若しくはアミン塩型の又は酸、エステル、酸ハロゲン化物若しくはアミド型の反応性官能基であり、
    B又はB'が酸、エステル、酸ハロゲン化物若しくはアミド型の又はアミン若しくはアミン塩型の反応性官能基である
    ことを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  9. 超分岐状コポリアミドの重合反応性官能基A、B、A'及びB'がカルボン酸官能基及びアミン官能基よりなる群から選ばれることを特徴とする請求項3または8に記載の組成物。
  10. 超分岐状コポリアミドが式(III)の単量体を、以下に定義するIII/I+II+IVの比、
    III/I+II+IV≦1/150
    好ましくは、III/I+II+IV≦1/100
    で含むことを特徴とする請求項3、8又は9のいずれかに記載の組成物。
  11. 1/50≦III/I+II+IV≦1/100であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  12. 1/10≦III/I+II+IV≦1/40であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  13. 超分岐状コポリアミドの式(I)の単量体が、Aがアミン官能基を表わし、Bがカルボン酸官能基を表わし、Rが芳香族基を表わし、f=2である化合物であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  14. 超分岐状コポリアミドに関して、
    ・式(I)の単量体が
    5−アミノイソフタル酸、
    6−アミノウンデカン酸、
    3−アミノピメリン酸、
    アスパラギン酸、
    3,5−ジアミノ安息香酸、
    3,4−ジアミノ安息香酸、及び
    これらの2種以上の混合物
    よりなる群から選ばれ、
    ・式(II)の二官能性単量体が
    ε−カプロラクタム及び(又は)相当するアミノ酸、アミノカプロン酸、
    p−又はm−アミノ安息香酸、
    11−アミノウンデカン酸、
    ラウリルラクタム及び(又は)相当するアミノ酸、
    12−アミノドデカン酸、及び
    これらの2種以上の混合物
    よりなる群から選ばれ、
    ・式(III) の“コア”単量体が
    1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、
    2,2,6,6−テトラ(β−カルボキシエチル)シクロヘキサノン、
    2,4,6−トリ(アミノカプロン酸)−1,3,5−トリアジン、
    4−アミノエチル−1,8−オクタンジアミン、及び
    これらの2種以上の混合物
    よりなる群から選ばれ、
    ・式(IV)の“連鎖制限”官能化単量体が
    n−ヘキサデシルアミン、
    n−オクタデシルアミン、
    n−ドデシルアミン、
    ベンジルアミン、及び
    これらの2種以上の混合物
    よりなる群から選ばれる
    ことを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  15. マトリックスを構成する熱可塑性コポリアミドがナイロン66、ナイロン99、ポリアミド4−6、6−10、6−12、6−36、12−12、これらの2種以上の共重合体及びブレンドよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  16. 熱可塑性コポリアミドがポリアミド66であることを特徴とする請求項15に記載の組成物。
  17. 超分岐状の官能化された共重合体が、組成物の総重量に関して乾燥重量%として表わして、
    0.01〜50、
    好ましくは、0.1〜20、
    更に好ましくは、0.5〜10
    の割合で存在することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  18. 基R2が超分岐状重合体全体にわたって同じタイプのものであることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の組成物。
  19. 少なくとも1種の補強用充填剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  20. 該物質が水であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  21. 請求項1〜20のいずれかに記載の組成物を成形すること、好ましくは成形、射出成形、射出吹込成形、押出吹込成形、押出又は紡糸することによって得られる物品。
  22. 糸、繊維、フィルム又はフィラメントであることを特徴とする請求項21に記載の物品。
  23. 請求項1に記載の少なくとも1種の官能化された超分岐状コポリアミドからなる、二酸とジアミンとから得られるタイプの少なくとも1種の線状コポリアミドを基材とした熱可塑性コポリアミドマトリックスの、少なくとも1種のある種の物質に関しての、相互作用を変性させるための添加剤。
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