JP2005510400A - 例えば自動車の照明装置を制御するセンサ装置 - Google Patents

Abstract

少なくとも１つの受信領域からの放射を受信する少なくとも１つの受信器（１６、１８）と周辺装置（３０）を制御する制御装置（２８）とを有する、例えば自動車の照明装置（３０）を制御するセンサ装置が提案される。有利にはホログラムとして形成されている、窓ガラス（１４）に結合可能な回折素子（１２）が設けられており、この回折素子（１２）は受信器（１６、１８）の受信領域に配置されている。

Description

【０００１】
従来技術
本発明は独立請求項の上位概念による、例えば自動車の照明装置を制御する、センサ装置に関する。
【０００２】
自動車の照明装置の制御に使用されるセンサ装置は既に多数公知である。そのようなセンサ装置は例えばＤＥ１９９ ３３ ６４２によって公知となっている。このセンサ装置は、透明なプラスチックから成る容積の大きい光導体を有し、この光導体は結合媒体を介して自動車の窓ガラスに固定される。この光導体は種々の空間角度領域からの光線を受信器に結像し、この受信器は適切な制御装置を介して照明装置を制御する。照明装置を制御するために車両の前方領域における照明条件は殊に関係があるので、光導体を自動車のフロントガラスに配置しなければならず、このことはセンサ装置の面積に基づきドライバの視界を制限する。
【０００３】
発明の利点
独立請求項の特徴を有する本発明によるセンサ装置は以下の利点を有する。すなわち、有利にはホログラムとして構成されている回折素子によって、ドライバの視界領域を制限せずとも周辺装置を最適に制御する、非常に小型でコンパクトなセンサ装置が生じる。このために回折素子は受信器の受信領域に配置されており、その結果受信器は周辺の放射、例えば所定の関連する空間領域からの太陽光または人口的な光を受信し、制御装置に伝送する。
【０００４】
従属請求項に記載されている措置によって、独立請求項に記載されている特徴の有利な実施形態及び改善形態が生じる。
【０００５】
回折素子が受信器の受信領域において、種々の空間的な受信領域からの放射が１つの受信器に結像されるように構成されている場合には、センサ装置の最適な応答特性がもたらされる。何故ならば、自動車を中心とする種々の方向における種々の照明条件に細かく反応することができるからである。
【０００６】
種々の空間的な受信領域からの放射を検出する複数の受信器と、全ての受信領域に関する１つの回折素子とが設けられている場合には殊に有利である。これによって、種々の空間的な受信領域からの個々の輝度信号をそれぞれ個別に使用でき、これによって個々の照明装置または自動車のその他の照明装置を最適に制御することができる。全ての受信領域に関する回折素子、例えばグローバルセンサ及び方向センサが設けられていることによって、本発明によるセンサ装置のコストは最小限に低減される。
【０００７】
受信器が光感応型の受信素子及び光導体を有する場合には殊に有利である。典型的に半導体構造を有する受信素子を、ドライバの視界領域には車両の四方の視界を妨害しない、回折素子及び光導体のみが配置されているように自動車の窓ガラスの外部に配置することができる。
【０００８】
回折素子が、取り付けられた位置において自動車の前方方向からの放射を受信器に結像する第１の領域と、取り付けられた位置において窓ガラスの法線方向とほぼ一致する角度領域からの放射を受信器に結像する第２の領域を有している場合には、一方で車両周辺の全体の輝度を検出しながら、他方では車両前方に存在する例えばトンネルまたは橋下の通過時の暗所区間に反応することができる。
【０００９】
回折素子が制御可能に構成されていて、受信領域を制御信号に依存して調節できる場合には殊に有利である。このようにして例えば前方方向と窓ガラスの法線方向とを交互に測定することができ、１つの受信器及び１つの回折素子を用いて複数の種々の受信領域から情報を得ることができる。これによって周辺装置はより正確に制御され、センサ装置のコストは極僅かにしか上がらない。回折素子が周期的に制御可能である場合には殊に有利である。
【００１０】
さらに、回折素子が雨センサの別の回折素子と一体的に構成されている場合には有利とみなされる。つまりワイパ装置の制御並びに照明装置の制御を行うコンパクトな構造ユニットを使用できる。前述の特徴を勿論雨センサにも相応に転用することができる。
【００１１】
図面
本発明の実施例を図面に示し、以下詳細に説明する。ここで図１は、本発明によるセンサ装置の概略的な断面図であり、図２は図１の本発明によるセンサ装置の変形である。
【００１２】
実施例の説明
図１には本発明によるセンサ装置が断面図において概略的に示されている。センサ装置１０は実質的に、ホログラムフィルムとして構成されている回折素子１２から成る。このホログラムフィルム１２は窓ガラス１４例えば自動車のフロントガラス上に貼り付けられているか、他のやり方で固定されているが、勿論回折素子１２を窓ガラス１４内に配置することもできる。
【００１３】
回折素子１２の窓ガラス１４の側と反対の側には、受信器１６、１８としての光感応型の受信素子１３が配置されている。回折素子１２は第１の領域２０及び第２の領域２２に分割されており、矢印２４によって示唆されている自動車の前方方向からの光を受信し、第１の受信器１６に結像するように構成されている。これによって、前方からの放射を検出する約２０°の幅の受光錐σが形成される。ここではしたがってトンネルに突入する手前では、遮られていない道路上よりも僅かな光線が検出される。
【００１４】
回折素子１２の第２の領域は、窓ガラス１４に対して垂直である法線方向２６からの放射が第２の受信器に結像されるように構成されている。受信領域は、車両上方の周辺輝度が捕捉されるように選定されている。このために錐は非対称であるので、法線方向から上方に向かうΩ＝４５°までの角度からの放射、法線方向から下方に向かうρ＝１０°の放射がさらに検出される。したがって全体の受光錐Ω＋ρは約５５°となる。２つの受信器１６、１８は制御装置２８と接続されており、この制御装置２８には例えば切替閾値が格納されており、この切替閾値を上回った際ないし下回った際に、照明装置３０がオンないしオフされる。
【００１５】
図２には、図１の本発明によるセンサ装置の変形が示されている。ここでもまた窓ガラス１４には回折素子１２としてのホログラムフィルムが貼り付けられている。受信器１６、１８は光感応型の受信素子１３の手前において、第１の領域２０及び第２の領域２２と相応に接続されていて、光を受信素子１３へと案内する第１の光導体３２及び第２の光導体３４を有し、これらの受信器１６、１８は例えば自動車の屋根、窓ガラス１４外部に配置されており、したがってドライバに可視のものではない。これらの受信器１６、１８はここでもまた、照明装置３０を制御する制御装置２８と接続されている。
【００１６】
もちろん任意の他の周辺装置３０を本発明によるセンサ装置１０でもって制御することができる。この周辺装置には例えばサンルーフ、ブラインド、幌、暖房装置、通風装置、エアコン、換気弁、ワイパ装置／ウィンドウォッシャ装置、しかしながらまたドアロックないし中央施錠部も考えられる。さらにはトンネルが識別されるか、照明条件が全体的に劣悪になった時に車両速度を制限することも考えられる。さらにセンサ装置１０を、自動車の他の装置をプログラミングするために使用することもできる。このことは例えば以下のことにより実行することができる。すなわち、車両にはセンサ装置１０の領域内に、符号化に応じる所定の光信号によって制御される、所期に制御可能な光源が一時的に配置されることによって実行することができる。これによってセンサ装置１０を自動車のインプットポートして使用することもでき、このインプットポートは自動車が施錠されているときには有利である。第１の受信器１６及び／又は第２の受信器１８によって所定の信号が伝送される時に、中央施錠部によって自動車が解錠されることは有効である。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明のセンサ装置の概略的な断面図である。
【図２】
図１のセンサ装置の変形である。

Claims (8)

1. 例えば自動車の照明装置を制御する、センサ装置であって、
   少なくとも１つの受信領域からの放射を受信する少なくとも１つの受信器（１６、１８）と、例えば自動車の周辺装置（３０）を制御する制御装置（２８）とを有するセンサ装置において、
   有利にはホログラムとして構成されている、窓ガラス（１４）と結合可能な回折素子（１２）が設けられており、該回折素子（１２）は前記受信器（１６、１８）の受信領域に配置されていることを特徴とする、センサ装置。
2. 前記回折素子（１２）は、実質的に境界付けられている種々の空間的な受信領域からの放射を、１つの受信器（１６）に結像するように構成されている、請求項１記載のセンサ装置。
3. 種々の空間的な受信領域からの放射を検出する複数の受信器（１６、１８）が設けられており、全ての受信領域に関する１つの回折素子（１２）が設けられている、請求項１記載のセンサ装置。
4. 少なくとも１つの受信器（１６）は、光感応型の受信素子（１３）及び光導体（３２、３４）を有する、請求項１から３のいずれか１項記載のセンサ装置。
5. 前記回折素子（１２）は、取り付けられた位置において自動車の前方方向からの放射を前記受信器（１６）に結像する少なくとも１つの第１の領域（２０）と、取り付けられた位置において窓ガラスの法線方向とほぼ一致する角度領域からの放射を前記受信器（１６）または別の受信器（１８）に結像する第２の領域（２２）とを有する、請求項１から４のいずれか１項記載のセンサ装置。
6. 前記回折素子（１２）は制御可能に構成されていて、前記受信領域が制御信号（Ｓ）に依存して調整される、請求項１から５のいずれか１項記載のセンサ装置。
7. 前記回折素子（１２）は周期的に制御される、請求項６記載のセンサ装置。
8. 前記回折素子（１２）は雨センサの別の回折素子と一体的に構成されている、請求項１から７のいずれか１項記載のセンサ装置。

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