JP2005509882A - 細胞分析のための光バイオディスクおよび流体回路ならびにそれに関連する方法 - Google Patents

細胞分析のための光バイオディスクおよび流体回路ならびにそれに関連する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、臨床診断のための光バイオディスク、方法、および光ディスクドライブを対象とする。本発明はさらに、オンディスクのサンプル調製および処理、捕捉領域への前処理済みサンプルの供給、捕捉領域に結合していないサンプルの部分の除去、および結合した細胞の計数を含む、生体サンプルにおける特定の型の血球の量を測定する方法を対象とする。また、光バイオディスクにおいてクラスタ指定マーカ検定に用いるための血液サンプルを処理する流体回路も開示される。

Description

[発明の背景]
1.発明の分野
本発明は、包括的には、生物学的検定法および診断検定法(diagnostic assay)に関し、特に、光バイオディスク上で行うこのような検定に関する。詳細には、本発明はさらに、細胞検定および関連の光バイオディスクシステムで用いるサンプル調製方法に関する。ただし、本発明は、実施の最良の形態に従って後述する特定の実施の形態に限定されるものではない。
[関連出願の相互参照]
この出願は、2001年11月20日に出願された米国特許出願第09/988,728号の部分継続出願である。
また、この出願は、2002年1月17日に出願された米国仮出願第60/349,392号、2002年1月18日に出願された米国仮出願第60/349,449号、2002年2月5日に出願された米国仮出願第60/355,644号、2002年2月19日に出願された米国仮出願第60/358,479号、および2002年5月22日に出願された米国仮出願第60/382,327号からの優先権の利益も主張する。これらの出願は、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
本発明は、本発明の譲受人に譲渡され、同時係属中の以下の特許出願に開示されたディスク、検定法、およびシステムのいずれとも組み合わせて有利に使用することができる。その以下の特許出願とは、すなわち、2001年7月3日に出願された「Clinical Diagnostic Optical Bio-Disc And Related Methods For Selection And Detection Of Lymphocytes Including Helper-Inducer/Suppressor-Cytotoxic Cells」と題する米国仮出願第60/302,757号、2001年7月17日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Cell Isolation and Typing Including Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/306,035号、2001年7月17日に出願された「Capture Layer Assemblies and Optical Bio-Discs for Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/305,993号、2001年7月19日に出願された「Methods for Imaging Blood Cells, Blood-Borne Parasites and Pathogens, and Other Biological Matter Including Related Optical Bio-Discs and Drive Assemblies」と題する米国仮出願第60/306,592号、2001年7月23日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Cell Isolation and Typing Including Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/307,263号、2002年8月30日に出願された「Capture Layer Assemblies for Cellular Assays Including Related Optical Analysis Discs and Methods」と題する米国特許出願第10/233,322号、および2002年9月6日に出願された「Nuclear Morphology Based Identification and Quantification of White Blood Cell Types Using Optical Bio-Disc Systems」と題する米国特許出願第10/236,857号である。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
2.関連技術の説明
血球計数は、診断、処置、および患者の健康を判断するための追跡調査の期間中に使用される。全血球計数(CBC(complete blood count))は、ヘモグロビン、ヘマトクリット、平均赤血球ヘモグロビン、平均赤血球ヘモグロビン濃度、平均赤血球容積、血小板
計数、および白血球計数を含む試験の集合体である。血球計数は、1立方mmの全血あたりの赤血球および白血球を数えあげることである。
白血球計数(WBC(white blood cell count)、白血球)は、血液の標準サンプルの白血球の総数である。正常な健康人では、通常、WBC計数は、1マイクロリットル(μl)あたり4000〜10800個の細胞である。例えば運動、ストレス、および病気といった要因により、これらの値は影響を受ける可能性がある。WBCが高いということは、感染症、白血病、または組織の損傷を示すことがある。WBC計数が1マイクロリットルあたり1000個の細胞未満になると、感染症の危険が増加する。
分画白血球計数試験(leukocyte differential testing)は、白血球計数自体から得ることができる情報を越える多くの情報を収集するのに不可欠である。分画白血球計数は、疑わしい新たな感染症または熱(CBCが正常な場合であっても)、異常に関連した疾患の疑い、異常な白血球計数、疑いのある白血病、および例えば好酸球増加症、単球増加症、または好塩基球増加症といった他の異常を見極めるのに使用される。重度の白血球減少症がある場合(例えば薬物治療の副次的なものとして)には、白血球または分画白血球計数の試験が、繰り返し実行されることがある。処置の間、例えば化学治療または放射線治療の間、その処置が、癌細胞に加えて健康な血球を欠乏させているかどうかを判断するのに、血球計数は非常に重要である。化学治療は、血球の産生に影響を与えるので、血液中のさまざまな種類の細胞の量をチェックすることは重要である。
分画白血球計数は、コンピュータ化された細胞計数計測装置によって求めることができる。このような装置は、5つの主要な白血球の型の総計数および割合を求める。正常な個人では、大多数の好中球(50〜60%)、それに次ぐリンパ球(20〜40%)、次いで単球(2〜9%)が、わずかな好酸球(1〜4%)および好塩基球(0.5%〜2%)と共に存在する。
リンパ球のカテゴリ内では、さらに、細胞のサブタイプが存在する。例えば、リンパ球は、大きくは、T細胞(胸腺由来リンパ球)およびB細胞(滑液等価リンパ球(bursal-equivalent lymphocyte))に分けることができる。T細胞およびB細胞は、主として、それぞれ細胞免疫および体液性免疫を担っている。白血球内のグループを分類するのに、形態学的特徴が使用されてきたが、形態だけでは、リンパ球のサブタイプの多くの機能を区別するのに不十分であることが分かってきた。さまざまな機能を有するリンパ球を区別するために、ロゼット(rosetting)による分析、免疫蛍光顕微鏡検査による分析、酵素組織化学による分析、および特異的な細胞表面のマーカに対する最近のモノクローナル抗体による分析を含む技法が開発された。
T細胞は、例えばCD4およびCD8といった主な2つの細胞表面抗原の一方が存在することによりさらに区別されることが多い。CD4+型細胞は、ヘルパT細胞と呼ばれ、抗体免疫に関与する。これらのT細胞は、B細胞によって提示された抗原に結合して、プラズマ細胞のクローンの発生を引き起こし、プラズマ細胞は、抗原物質に対する抗体を分泌する。また、CD4+T細胞は、細胞免疫にも不可欠である。CD4+T細胞は、例えば食作用を有するマクロファージおよび樹状細胞といった抗原提示細胞(APC)によって提示された抗原に結合して、他の免疫細胞をその区域に引き付けるリンフォカインを放出すると理解されている。その結果、炎症が生じ、抗原物質を囲んで破壊しようとする細胞および分子の蓄積が生じる。
型CD8+T細胞は、細胞傷害性T細胞またはキラーT細胞と呼ばれる。これらのT細胞は、結合した細胞を破壊する分子を分泌する。感染した細胞が、他の細胞に感染できる新たなウィルスの集団を放出する前に、CD8+T細胞は、それら感染した細胞を破壊す
るので、このCD8+T細胞の分子の分泌は、ウィルス感染との闘いにおいて重要である。
ヒト免疫不全ウイルスは、CD4+T細胞に対する高い親和性を有するレトロウィルスであり、したがって、CD4+T細胞は、このウィルスの有力な標的である。後天性免疫不全症候群(AIDS)は、免疫におけるCD4+T細胞の重要性の鮮明で悲劇的な実例を提供する。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、CD4+分子に結合し、CD4+T細胞に侵入および感染する。この病気が進行すると、CD4+T細胞の数は、その正常な範囲である1マイクロリットル(μl)あたり約1000個よりも少なくなる。1つの説明は、患者のCD8+T細胞が、感染したCD4+細胞を絶え間なく破壊しようとすることであり得る。あるいは、感染していないCD4+細胞は、自滅(アポトーシス)を誘導され得る。
CD4+T細胞の数が1マイクロリットルあたり400個よりも少なくなると、免疫応答を高める患者の能力が劇的に低下する。患者は、身体に侵入する病原体(通常は我々に危害を加えることなく我々の組織に存在する微生物、特にウイルスおよび菌類を含む)からの感染に過敏になるだけではない。最終的には、患者は、カンジダ症、サイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルス、ニューモシスティス・カリニ肺炎、トキソプラズマ症、結核その他のような日和見感染症で死亡する。
CD4およびCD8に加えて、リンパ球のサブタイプの識別に使用できる他の多くの細胞表面抗原(例えば、CD3、CD16、CD19、CD45、およびCD56)が存在する。抗体技法によってこれらの細胞表面抗原を検出できることにより、診断病理学には新しい局面が加えられ、さまざまな技法を、ヘマトリンパ球(hematolymphoid)疾患(例えば、AIDS、白血病、およびリンパ腫)の免疫表現型(immunophenotype)の研究に利用することができる。例えば放射性免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、蛍光免疫測定法(FIA)といった従来のマイクロ免疫検定法(microimmuno-assay)は、同位体、酵素、または蛍光物質と特異的にそれぞれ反応する、対応した抗体または抗原の存否を検出するために、当該同位体、酵素、または蛍光物質をそれぞれ使用する。
血液の標準サンプル中の血小板の数は、通常、1マイクロリットル(μl)あたり133,000から333,000である。血小板の数が過剰であることは、血小板血症と呼ばれる。血小板計数は、事後対応の(reactive)反応または骨髄障害により、正常な血小板計数を越えることがある。事後対応の反応は、通常、出血、感染、腫瘍、および骨髄増殖性疾患が原因で引き起こされる。骨髄障害は、通常、汎血球減少症として知られている血球の損失を伴う。他方、血小板計数の減少は、免疫性血小板減少症によるものである。血小板減少症は、血小板計数が30,000未満になると発生する。その結果、異常な出血が発生する。計数が5000未満になると、命にかかわると考えられる。
プロテアーゼ阻害剤、逆転写酵素阻害剤、インテグラ−ゼ阻害剤およびその他を含む幾つかの治療手法が、AIDSの治療に用いられる。CD4+およびCD8+Tリンパ球の数およびそれらの比(CD4+/CD8+Tリンパ球)の概算は、免疫不全症を有する人間の患者の免疫の健康状態を評価するためおよび治療の効力を評価するために重要である。
抗体技法によって細胞関連抗原を検出できることにより、診断病理学には新しい局面が加えられた。さまざまな技法を、ヘマトリンパ球疾患の免疫表現型の研究に利用することができる。放射性免疫測定法(RIA)、酵素免疫測定法(EIA)、蛍光免疫測定法(FIA)のような従来のマイクロ免疫検定法は、同位体、酵素、または蛍光物質と特異的にそれぞれ反応する、対応した抗体または抗原の存否を検出するために、当該同位体、酵
素、または蛍光物質をそれぞれ使用する。しかしながら、上記の方法には限界および欠点がある。RIAは、特別な設備、予備対策、半減期の制限、および種々の他の要因を必要とする。着色または発光により標識を測定する際に酵素または蛍光物質を用いる方法は、過剰な未結合かつ未反応の試薬を除去するために幾つかの洗浄ステップを必要とすることに加えて、比色または蛍光反応を検出するために高精度で複雑な機器を必要とする。さらに、細胞(特にリンパ球および癌細胞)および同様の試料を検出する上記の方法の適用には、高性能な調製、検出、および分析の技術の改良が必要である。
細胞表面抗原に特異的な蛍光抗体の使用に関して開発された手段は、フローサイトメトリの蛍光活性化細胞分類(FACS)の技法である。これは、非常に信頼性が高く、高速かつ高精度の方法である。フローサイトメトリ分析は、RBC溶解を受ける全血サンプルに対して行われ、白血球は無傷のままに保たれる。次に、対象となる白血球は、FACSスキャナでの識別のために蛍光マーカで標識される。フローサイトメトリ分析のためのサンプルの主要な要件は、サンプルが単分散性の懸濁液中にあり、所望の細胞が蛍光マーカで標識されることである。これは非常に高価な試験であり、システム全体が、臨床分析実験室および高価な機器において、訓練された技術者により扱われる必要がある。フローサイトメトリの別の欠点は、一度分析された細胞を繰り返し分析またはさらなる調査(例えば希少細胞(rare event cells)の顕微鏡検査)に利用できないことである。
表面マーカ分析は非常に有用な実験手段であり、特に、白血病、リンパ腫、および免疫不全症の研究において非常に有用である。抗体ベースのマイクロアレイ技術は、確かに、特に臨床診断における、サンプル中の特異的抗原の識別に関する最新技術である。ほとんどの診断試験は、限られた検体集団(癌、白血病、リンパ腫、甲状腺疾患など)のみの判定を必要とする。したがって、1回の試験において臨床的に関連するすべてのパラメータを同時に測定するにあたり、技術の小型化によりごく少量の血液サンプルしか必要でないこと、および実験室職員の時間および費用が節約されることは、その費用効率、労働効率、および簡単さにより、病院の実験室およびポイントオブケア設備にとって極めて魅力的である可能性が高い。
本発明者等は、従来の方法と比較してわずかな時間および費用で特異的な細胞表面を分析し、かつデータ分析を行う、簡単で安価なシステムを開発した。このシステムは、特別に作成した光バイオディスクと、関連の検出アセンブリと、支援ソフトウェアおよび処理方法とを用いる。
血液サンプルは、分析前にFACSスキャナに用いるプロトコルと同様の処理を必要とする。赤血球(red cell)は、その数が豊富であることにより、白血球(white cell)の特異的結合の邪魔をする可能性がある。したがって、FACSスキャナでサンプルを分析する前に、白血球を排除する赤血球を破壊するRBC溶解緩衝液を用いて血液サンプルを培養する。
本発明の譲受人に譲渡された、2001年7月27日に出願された米国仮出願第60/308,197号では、本発明者等は、密度勾配プロトコルを用いて単核球を全血から単離することにより光バイオディスク上でヘルパ/インデューサ−サプレッサ/細胞障害性検定を行うように開発および設計された方法を記載している。本発明では、本発明者等は、ディスク上で溶解処置を行うために用いることができるマイクロ流体チャンバまたは回路を記載し、白血球物質の残りは、ヘルパ/インデューサ−サプレッサ/細胞傷害性検定に特異的な捕捉抗体が積層された検定または分析チャンバ内に消散される(dispelled)。この特定のチャンバの構造は、相互接続された2つのチャンバを含んでいてもよい。チャンバ1は、溶解緩衝液を含む。分析するべき血液サンプルを「溶解」チャンバに注入する。15分間培養して溶解を完了させる。溶解が完了すると、特異的な捕捉抗体で被覆さ
れた分析チャンバに残りの白血球が入ることを可能にするように、ディスクをスピンさせる。細胞サンプルと共に化学物質(chemistry)を30分間培養した後に、レーザ光学装置(laser optics)を用いてディスクの読み取りおよび画像化を行い、適当なソフトウェアで画像を解析する。
[発明の概要]
本発明は、包括的には、臨床診断検定および関連の光バイオディスクに関する。より詳細には、本発明は、CD(クラスタ指定(cluster designation))マーカ検定を含む細胞型決定(cell typing)に関する。ただし、本発明は、実施の最良の形態に従って後述する特定の実施の形態に限定されるものではない。本発明のCDマーカ検定は、サンプル中のCD4+およびCD8+Tリンパ球の数を決定するための細胞捕捉検定である。本発明はさらに、全血および関連の光バイオディスクを用いた、ヘルパ/インデューサ−サプレッサ/細胞毒性Tリンパ球のRBC溶解、細胞分離、および評価を対象とする。
サンプル(血液、髄液、痰、尿、大腸上皮細胞(colonocytes)、または任意の他の生物学的供給源など)の分析を、適時に費用効率的に、かつ技術的に適切な方法で実行する改良された方法および装置が提供される。特に、種々の型の白血球、または他の細胞型、寄生虫、病原体、および生体物質の相対レベルを定量するためのより簡単で効率的な方法が必要である。本発明はこの必要性に応じるものである。さらに、本発明は、血球を画像化すること、分画白血球計数を行うこと、および関連の処理方法およびソフトウェアに関する。
試験は、ディスク上の特異的な位置の局在細胞を捕捉するという原理に基づく。特定のリンパ球(白血球)抗原に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体に基づく捕捉化学物質を局在塗布することにより、幾つかの特異的な細胞捕捉領域をディスク上に作製する。
検定は、特異的抗体が固相に取り付けられたフローチャンバを含むバイオディスク内で行われる。CDマーカ検定またはヘルパ−インデューサ/サプレッサ−細胞障害性試験により、捕捉または標的領域で特異的抗体により捕捉されたCD4+、CD8+、CD3+、およびCD45+リンパ球を含む標的細胞の絶対数を求める。
光ディスクドライブアセンブリは、ディスクの回転、ディスク上に記憶された任意の符号化情報の読み出しおよび処理、ならびにバイオディスクのフローチャンバの細胞捕捉領域の分析に使用される。光ディスクドライブには、バイオディスクを回転させるモータと、ディスクの回転速度を制御するコントローラと、ディスクからの帰還信号を処理するプロセッサと、処理された信号を分析する分析装置とが設けられる。回転速度は、可変であり、回転の速さおよび時間の双方に応じて厳密に回転速度を制御することができる。また、光ディスクドライブは、フローチャンバおよび標的領域の試験物質が、ドライブの読み取りビームによって呼びかけを受け、分析装置によって分析される前またはその後に、当該バイオディスクに情報を書き込むことに利用することもできる。バイオディスクは、ディスクの回転を制御する符号化情報と、行われる免疫タイピング(immunotyping)検定の型に特有の情報の処理を提供する符号化情報と、その結果をドライブに関連したモニタに表示する符号化情報とを含むことができる。
本発明の一態様は、光分析ディスクと共同で検定を行って、細胞の検出および計数を行う方法および装置を提供することである。本発明のさらなる態様は、光分析ディスクと共同で検定を行って、リンパ球を検出する方法および装置を提供することである。
本発明の別の態様によると、ディスク表面内またはディスク表面上にサンプルを供給することを含む方法が提供される。このディスクは、光学式読み取り装置によって読み取り可能な符号化情報を有する。この情報は、読み取り装置の走査をディスクに対して制御するために使用することができる。
ディスクを光学式読み取り装置にロードし、放射源からの電磁放射入射ビームをディスクに送る。中心軸の回りにディスクを回転させ、かつ、入射ビームを中心軸に対して半径方向に移動させることにより、このビームをディスク全体にわたって走査させる。ディスクを透過するか、または、ディスクから反射した電磁放射ビームを検出して分析し、サンプルに特徴的な情報を抽出する。
また、本発明の実施の形態は、チャンバを形成するために間隔をあけて配置された基板およびキャップを有するディスクも含む。例えば細胞を有する血液といった物質のサンプルをこのチャンバに供給する。ディスクを回転させると、サンプルは、捕捉領域を通過する。捕捉領域は、対象となる細胞の型の細胞表面マーカである例えばCD4およびCD8といった抗原に結合する抗体または他の特異的結合相手を有する捕捉層を備える。1回の試験を使用して、血液サンプル中のCD4およびCD8ならびに他の抗原を画像化できることが好ましい。本発明の別の態様によると、捕捉領域が位置する視界窓に光を送り、透過光または反射光を検出して捕捉された細胞の識別および計数を行うディスク読み取り装置が提供される。これらのCD4計数およびCD8計数、ならびにそれらの比は、例えばAIDSといった症状を監視するのに有益である。
試験サンプルをディスク内のチャンバに供給することが好ましい。単一のチャンバは、複数の捕捉区域を有することが好ましく、複数の捕捉区域のそれぞれは、1つまたは複数の抗体を有することができる。一実施の形態では、単一のチャンバが、各捕捉領域が異なる型の抗体を有する複数の捕捉領域を有し、制御領域としての機能を果たす捕捉領域を有することができる。これらの捕捉領域は、ディスクの1つまたは複数の半径方向に沿って並べることができる。検出方法は、その特徴の遷移を検出すること、または、視界窓を画像化し、画像認識ソフトウェアを使用して捕捉された細胞を計数することを含む。計数は、直接的なものであってもよいし、間接的なものであってもよい。直接的なものは、例えば、所望の細胞を計数することである。間接的なものは、例えば、所望の細胞および所望でない細胞の集まりを計数し、所望でない細胞を計数し、そして、減算を行って所望の細胞の計数を得ることである。捕捉領域は、抗体の1つまたは複数の層を有することができる。
細胞のサンプルをディスクに供給すると、ディスクを1段階または2段階以上で回転させて、細胞を捕捉領域に移動させ、次いで、結合していない細胞を捕捉領域から除去することができる。他の方法でサンプルを処理することもできる。例えば、検出用に使用される光源によってサンプルを培養または加熱することができる。マイクロフルイディクスを使用して、サンプルのディスク上での処理に望ましい場合がある染色液または他の任意の液体を加えることができる。この処理は、ディスク上の情報記憶区域の符号化情報で指定されることが好ましい。他の中間的なステップ、例えば培養を行うと共に、ドライブおよび読み取り装置を所望の速度で所望の時間の間、回転させるのに、記憶された情報を有利に使用することができる。
マイクロ技術は、細胞型、寄生虫、病原体、および他の生体物質の識別を行うための臨床診断において特に有用である。本発明は、マイクロ技術を利用して、光バイオディスク上の全血中の分画白血球計数を行う。さらに、本発明は、血球を画像化すること、分画白血球計数を行うこと、ならびに関連した処理方法およびソフトウェアを対象とする。
本発明による別の試験または検定は、少なくとも2つの方法で実行することができる。第1の方法は、光バイオディスク上に配置された特別な流路内の血球を光学的に画像化する原理に基づくものである。約5〜20マイクロリットルの全血を、ディスク上に特別に設計された流路に注入する。画像は、さまざまな白血球のサブタイプを識別して分画白血球計数を生成する細胞認識ソフトウェアによって分析される。第2の方法は、特異的な細胞に対する細胞特異的な抗体を使用した特異的な細胞捕捉に基づくものである。この特定の実施の形態では、抗体は、例えば、リンパ球(CD2、CD19)、単球(CD14)、および好酸球(CD15)に対するものを対象とする。上述した関連する検定と同様に、これらの白血球のサブタイプ特異的抗体を、フローチャンバを備えるバイオディスク内の固体面に集め/付着させる。
バイオディスクドライブアセンブリは、ディスクの回転、ディスク上に記憶された任意の符号化情報の読み出しおよび処理、ならびにバイオディスクのフローチャンバの細胞捕捉領域の分析に使用される。バイオディスクドライブには、バイオディスクを回転させるモータと、ディスクの回転速度を制御するコントローラと、ディスクからの帰還信号を処理するプロセッサと、処理された信号を分析する分析装置とが設けられる。回転速度は、可変であり、回転の速さ、時間、および回転方向の双方に応じて厳密に回転速度を制御することができる。また、バイオディスクは、フローチャンバおよび標的領域の試験物質が、ドライブの読み取りビームによって呼びかけを受け、分析装置によって分析される前、その最中、またはその後のいずれかにおいて、当該バイオディスクに情報を書き込むことに利用することもできる。バイオディスクは、ディスクの回転を制御する符号化情報と、行われる免疫タイピング検定の型に特有の情報の処理を提供する符号化情報と、その結果をバイオドライブに関連したモニタに表示する符号化情報とを含むことができる。
全体として分画細胞計数プロトコルは、また特に分画白血球計数プロトコルは、CDフォーマット、CD−Rフォーマット、またはDVDフォーマット、これらのフォーマットの変更版、およびそれらの代替物に対して開発される。ドライブの読み取りビームまたは呼びかけビームは、分析サンプル内のさまざまな細胞を検出し、分画細胞計数ソフトウェアにより分析を受けることができる画像を生成する。
これらの単調で根気のいる細胞計数検定を行うには、顕微鏡的方法または高機能な細胞計数器が不可欠である。本方法は、光バイオディスクおよび関連するアセンブリを使用する。分析チャンバ内で結合されていない(free)さまざまな白血球のサブタイプの光画像、または、特異的抗体法によって捕捉されたそれらサブタイプの光画像が、細胞認識ソフトウェアプログラムによって生成され分析される。この細胞認識ソフトウェアプログラムは、血液または他の体液内のさまざまな細胞要素をそれらの光散乱特性により識別する。この帰還光は、入射ビームと対象サンプルとの光/物質相互作用後に検出される。検出された帰還光信号は処理されて、識別可能な信号シグネチャまたはデジタルIDを提供する。従来技術の方法は、通常、例えば細胞染色、RBC削除、または他の根気のいるプロトコルといった準備を要するが、本方法の実施の形態は、サンプルの前処理をなんら要しないようにできる。これらの方法は、上部検出器、底部検出器、イベント計数器、もしくは細胞計数器を使用するCD型読み取り装置または光ディスク読み取り装置における顕微鏡的分析または細胞検出を含む。
以下のパラグラフでは、バイオディスクの製造を対象とする本発明のある特定の好ましい実施の形態による主要な方法のステップの概要を提示する。
ディスクの準備:エアガンを使用して、金反射型ディスクまたは透過型ディスクをクリーニングし、あらゆる塵粒を除去する。スピンコータを使用して、ディスクをイソプロパ
ノールで2回すすぎ洗いする。ディスク上に2%ポリスチレンをスピンコートして、非常に厚いコーティングを全体に与える。
化学物質の堆積:一実施の形態は、ストレプトアビジンの30分間の培養と、ビオチン化1次抗体の60分間の培養と、2次捕捉抗体の30分間の培養とを行う3つのステップの堆積プロトコルを含む。これらのすべてのステップは、堆積の間に、ストリンジェントな洗浄/乾燥ステップを使用する恒湿チャンバ(humidity chamber)内で、室温で行う。
簡潔には、リン酸緩衝生理食塩水中の1μlの1mg/mlのストレプトアビジンを各窓上に層化して、30分間培養する。蒸留水を使用して過剰なストレプトアビジンをすすぎ洗いし、ディスクを乾燥させる。等しい体積のビオチン化IgG(PBS中の125μg/ml)とアルデヒド活性化デキストラン(200μg/ml)とを結合することにより、ビオチン化IgGデキストラン複合体を調製する。デキストランアルデヒドビオチン化IgG複合体を各捕捉窓のストレプトアビジン上に層化して、冷蔵庫で60分間または一晩培養する。過剰な試薬をすすぎ洗いし、ディスクをスピン乾燥させる。バイオディスクスロット上の指定されたスポットに捕捉抗体を層化することにより、特定のバーコード捕捉パターンを生成する。分画計数用に、抗好中球(CD128またはそれ以外のもの)、抗リンパ球(CD2、CD19、CD56、およびそれ以外のもの)、抗好酸球(CD15)、抗単球(CD14)、抗塩基球(CD63)、および抗血小板(CD32およびCD151)を、例えば、各スロットの指定されたスポットに層化する。以下の表1は、捕捉層アセンブリの捕捉パターンの変化例を一覧にしている。冷蔵庫で30分間または一晩培養する。25μm、50μm、または100μm(50μm流路は、25μmチャンバに必要なサンプルの2倍の体積のサンプルを必要とする)の直線状、U字形、もしくは他の流路形式と、透明カバーディスク(上部検出器と共に使用される)または反射カバーディスク(底部検出器と共に使用される)とを使用してディスクを組み立てる。
Figure 2005509882
ディスクの漏れチェックおよび望ましくない細胞の非特異的結合の遮断:血液というバイオハザード物質を分析しているので、本発明の品質管理製造態様の一部として、ディスクの漏れをチェックし、サンプルが本来の場所にある状態で、ディスクのスピン中にチャ
ンバの漏れがないことを確かめる。各流路を、市販の遮断剤であるStabilGuardで満たし、1時間の間、遮断することが好ましい。ディスクを5000rpmで5分間スピンさせ、漏れおよびディスクの安定性を検査する。漏れのチェック後、ディスクを真空チャンバに24時間入れる。真空処理後、使用するまで、チャンバをPBS緩衝水で満たすか、または、空の状態で真空パウチに入れて、冷蔵庫で保管する。
全血からの軟膜(buffy-coat)層の分離:脱線維素静脈血を遠心分離管で25分間2800rpmで遠心分離することにより軟膜を調製する。上清の血漿を細いピペットを用いて注意深く除去する。次いで、白血球および血小板を含んだ下にある白色層をピペットで取る。遠心分離を行わないで血液から軟膜を得る別の方法としては、フィブリノゲン、デキストラン、アラビアゴム、Ficoll、またはメチルセルロースといった沈殿増進剤を用いて血液の沈殿を可能にするものがある。Boyum試薬(メチルセルロースおよびナトリウムメトリゾエート)が、赤血球による混入のない白血球の調製物を得るのに特に適している。あるいは、正の選択もしくは負の選択、または溶血方法により、リンパ球を全血から分離することもできる。
ディスクでの検定−基礎技術の説明:分画白血球計数ディスク試験の好ましい一実施の形態は、(1)化学的性質を有する基本ディスク、(2)流路層、および(3)カバーディスクの3つの個別の構成要素を備える。
軟膜を、好ましくはPBSで希釈して、ディスクチャンバ内に注入し、チャンバの注入ポートおよび排出ポートをテープで密閉して、ディスクを所望の時間の間、好ましくは室温で培養する。本発明の譲受人に譲渡された他の関連のバイオディスクを用いる細胞検定では、全血をバイオディスクの流体回路に直接加え、全血サンプルで分析を行う。しかしながら、本発明では、以下に述べる理由から精製したTリンパ球細胞サンプルを用いることが好ましい。精製したサンプルおよび全血のいずれの方法に関しても、ディスク上の所与の区域(例えば1ミリメートル四方の区域)が、上部検出器および底部検出器を有する光ドライブの標準的な780nmレーザを使用して走査される。関連した細胞認識ソフトウェアは、例えば、好ましくは1ミリメートル四方に等しい捕捉画像から分画計数を与えるように自動化されている。この細胞認識ソフトウェアは、本譲受人によって開発され、2002年3月12日に出願された「Methods for Differential Cell Counts Including
Leukocytes and Use of Optical Bio-Disc for Performing Same」と題する米国仮出願第60/363,949号および2002年8月21日に出願された「Methods For Differential Cell Counts Including Related Apparatus and Software For Performing Same」と題する米国仮出願第60/404,921号に開示されている。第2の方法の場合、ディスクは、標準的な780nmレーザを使用して走査され、リンパ球、好中球、好塩基球、好酸球、単球、および血小板を含み得る捕捉領域が画像化される。本譲受人によって開発された細胞認識ソフトウェアは、次のルーチン、すなわち(a)ディスクを遠心分離して、結合していない過剰な細胞をスピン除去すること、(b)特定の区域または特定の捕捉領域を画像化すること、および(c)各捕捉領域の特異的に捕捉された細胞を計数することと、白血球の分画部分集合の数を導き出すこととを含むデータ処理、を実行するように自動化されている。
この処理ステップ中、認識ソフトウェアは、各捕捉領域にわたって読み取りを行い、遭遇した細胞に印を付ける。各捕捉領域から得られたデータの処理に続いて、ソフトウェアは、1マイクロリットルの体積の血液あたりのリンパ球、好中球、好塩基球、好酸球、単球、および血小板の領域の数を表示する。光ドライブへのディスクの挿入から、対象となる結果の表示までのプロセス全体に要する時間は、約10〜15分である。
本発明に関連した開示は、2001年7月23日に出願された「Capture Layer Assemb
lies and Optical Bio-Discs for Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/307,262号、2001年7月23日に出願された「Methods for Imaging Blood Cells,
Blood-Borne Parasites and Pathogens, and Other Biological Matter Including Related Optical Bio-Discs and Drive Assemblies」と題する米国仮出願第60/307,264号、2001年7月23日に出願された「Optical Analysis Discs Including Fluidic Circuits for Optical Imaging and Quantitative Evaluation of Blood Cells Including Lymphocytes」と題する米国仮出願第60/307,562号、および2001年7月24日に出願された「Methods for Differential Cell Counts Including Leukocytes and Use of Optical Bio-Disc for Performing Same」と題する米国仮出願第60/307,487号にも提示されている。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
以下のパラグラフでは、本発明のある特定の好ましい実施の形態によるディスクの仕様の主要な要素の概要を提示する。
トラック設計:本発明の好ましい一実施の形態では、ディスクは、300nmの金で被覆されたフォワードWobble Set FDL21:13707またはFDL21:1270である。この反射型ディスク上に、サイズ2×1mmの楕円形のデータ窓をリソグラフィーによってエッチングする。「U」字型流路を使用して、高さ25μmのチャンバを生成する。注入ポートおよび排出ポートを備えたチャンバ全体を満たすには、約7μlのサンプルが必要となる。4つの窓/4つの流路の形式を使用できることが好ましい。一方、反射型ディスク上には、データ窓をエッチングせずに、ディスク全体を使用することができる。
接着および接合:好ましい一実施の形態では、本「U字」型流体回路を備える接着層または流路層を、Fraylock接着DBL 201 Rev C 3M94661から作成する。あるいは、直線状流路を使用してチャンバを生成する。
カバーディスク:半径26mmにおける等距離の場所に直径0.040インチの48個のサンプル注入口を有する十分に反射型の透明ディスクが、本ディスクアセンブリの特定の一実施の形態で使用される。
データの取り込みおよび処理:データディスクは、本譲受人の細胞認識ソフトウェアを使用して、好ましい4倍速および2.67MHzのサンプリングレートでソフトウェアにより走査され読み取られる。
ソフトウェア:本発明は、処理方法ならびに関連した細胞認識および画像化のソフトウェアをさらに含む。このソフトウェアは、細胞の計数および分画細胞の計数を行い、それらの計数を表示することを対象とする。本ソフトウェアは、光ディスクドライブ読み取り装置において光バイオディスクに記憶することができるか、あるいは、安全なサーバから光学式読み取り装置によってのみアクセス可能にすることができる。このサーバは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)といったコンピュータネットワークで実施することもできるし、それ以外に、所定の契約条件のもとでインターネットを介して利用可能にすることもできる。このような分散方法は、本発明の譲受人に譲渡された次の出願に開示されている。すなわち、2000年11月8日に出願された「Interactive Method and System for Analyzing Biological Samples and Processing Related Medical Information Using Specially Prepared Bio-Optical Disc, Optical Disc Drive, and Internet Connections」と題する米国仮出願第60/246,824号、および2001年11月7日に出願された「Interactive System for Analyzing
Biological Samples and Processing Related Information and the Use Thereof」と題
する関連する米国特許出願第09/986,078号に開示されている。これらの出願の双方は、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
用具:本明細書で開示されるさまざまな好ましい実施の形態を実践するのに使用される用具は、フォワードウォブル金メタライズドフォトレジストディスク、透過型金メタライズドディスク、ピペットおよびチップ、スピンコータ、遠心機、回転ロータ、例えばクエン酸ナトリウムまたはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)といった抗凝血剤を有するVacutainer(商標)CPT管、恒湿チャンバ、ディスクプレス、接着剤、カバーディスク、透明カバーディスク、テープまたは同等のもの、真空装置、イエローチップ、ならびに真空チャンバを含む。
試薬:本発明の一定の方法に従って細胞の計数を行うのに使用される試薬には、リン酸緩衝生理食塩水、イソプロピルアルコール、蒸留水、およびStabilGuardが含まれる。
既知の技術の限界を克服することが、本発明の目的である。本発明のもう1つの目的は、既知の光ディスクシステムを、光バイオディスク上の全血内の分画白血球計数を行うように適合させることである。血球を画像化して、分画白血球計数を行うことが本発明のさらなる目的である。
本発明のこれらおよび他の目的および利点は、光検定ディスクと、光源と、光ディスクドライブの光検出器回路、および、プロセッサ、を含むクラスタ指定計数を行う光ディスクおよびドライブシステムにおいて達成される。光検定ディスクは、基板と、基板上に堆積された活性層、および、接着または流路部材により活性層に一体的に取り付けられたカバーディスクまたはキャップ部とを含む。接着部材からは、1つまたは複数の部分が除去され、それによって、1つまたは複数の捕捉剤が固定されるチャンバが形成される。捕捉剤は、活性層上およびチャンバ内に固定されており、別個の捕捉領域を画定する。光源はディスクの捕捉領域に向けて光を送る。光ディスクドライブの光検出器回路は、ディスクから反射した光またはディスクを透過した光を検出して、光ディスクアセンブリから情報を保持した信号を供給するように構成される。プロセッサは、光検出器回路に結合されて、光ディスクシステムを動作させるためおよび捕捉剤に結合したサンプル中のアイテムを計数するために用いられる動作情報を情報を保持した信号から得る。
このシステムの1つの特定の態様によると、プロセッサは、細胞を検出および画像化する画像認識ソフトウェアを含む。一実施の形態では、光検出器は、ディスクの光源と同じ側にあり、捕捉領域から反射する光を検出する。代替の実施の形態では、光検出器は、ディスクの光源とは反対側にあり、捕捉領域を透過する光を検出する。
本発明は、光ディスクおよびディスクドライブでクラスタ指定計数を行う方法も対象とする。本方法は、分離勾配液を含む第1の管に血液サンプルを供給し、血液サンプルを層に分離するのに十分な時間および速度で第1の管を回転させ、T細胞を含むMNC層を再懸濁し、それによりMNC懸濁液を形成し、MNC懸濁液のサンプルを、少なくとも1つの捕捉剤を有する少なくとも1つの捕捉領域を備えた光ディスクの表面に供給し、ディスクを光学式読み取り装置にロードし、ディスクを回転させ、電磁放射入射ビームを捕捉領域に送り、捕捉領域においてディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームを検出し、検出したビームを出力信号に変換し、そして出力信号を分析し、それにより、捕捉領域において捕捉された細胞の数に関する情報を抽出する、ステップを含む。この方法の一実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が反射されるような反射層により構築される。この方法の別の実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が光ディスクを透過するように構築される。サ
ンプル中の細胞集団の濃度を求めることに関する他の関連態様は、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年5月30日に出願された「Optical Disc Systems For Determining The Concentration Of Cells or Particles In A Sample And Methods Relating Thereto」と題する米国仮出願第60/384,205号に開示されている。この出願は、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
この方法の別の態様によると、ディスク表面は第1の群の捕捉剤で被覆される。この方法の一実施の形態では、捕捉剤は、クロスリンクシステムによりディスク表面上に固定される。代替の実施の形態では、捕捉剤はディスク表面上に直接固定される。
この方法のさらに別の態様によると、捕捉剤は、1つまたは複数の別個の捕捉領域を画定する。この方法の1つの特定の実施の形態では、1つまたは複数の捕捉領域は、光ディスク内の1つまたは複数のチャンバ内に位置する。この方法の別の実施の形態では、捕捉剤は、細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する。代替の実施の形態では、捕捉剤は、細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する一次捕捉剤と結合するためのものである。好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CDファミリーの抗原から独立して選択される。より好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CD3、CD4、CD8、およびCD45からなる群から選択される。
この方法のさらに別の態様によると、回転は、細胞が捕捉剤と結合する機会を有するのに十分な期間および十分な速度で回転させることを含む。この方法のこの態様の一実施の形態では、回転はさらに、結合していない細胞が捕捉領域から除去されるのに十分な期間および十分な速度で回転させることを含む。この方法のこの態様の好ましい実施の形態では、回転は単一の速度で行われる。
本発明のこれらの態様による方法の実施の形態はさらに、MNC細胞のサンプルを捕捉剤の近傍に送り、捕捉剤の存在下で細胞を培養し、細胞が捕捉剤と特異的に結合することを可能にするステップ、を含むことが有利である。この方法の一実施の形態はさらに、捕捉した細胞の数を分析するステップであって、それにより、サンプル中の細胞の濃度を求める、分析するステップを含む。この実施の形態の一態様では、分析は、ディスクから反射した光またはディスクを透過した光のレベルの十分に大きい変化を検出することを含む。この実施の形態の別の態様では、分析は、捕捉した細胞を計数するために画像認識を用いることを含む。この方法の好ましい実施の形態では、画像認識は、1つの型の白血球から別の型の白血球を区別する。
この方法の別の実施の形態はさらに、捕捉領域それぞれにおいて捕捉した細胞を計数するステップと、細胞計数を含む出力を供給するステップとを含む。この実施の形態の一態様では、出力は、CD4細胞およびCD8細胞の計数、ならびにCD8細胞に対するCD4細胞の比を含む。
この発明のさらに別の主な態様によると、クラスタ指定計数を行う代替の方法が提供される。この代替の方法は、(1)分離勾配液を含む管に血液サンプルを供給し、(2)この血液サンプルを層に分離するのに十分な時間および速度で管を回転させ、(3)T細胞を含むMNC層を再懸濁し、それによりMNC懸濁液を形成し、(4)一次抗体をMNC懸濁液に加え一次抗体T細胞複合体を形成し、(5)一次抗体T細胞複合体のサンプルを、少なくとも1つの捕捉剤を有する少なくとも1つの捕捉領域を備えたディスク表面に供給し、(6)ディスクを光学式読み取り装置にロードするステップと、(7)電磁放射入射ビームを捕捉領域に送り、(8)捕捉領域においてディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームを検出し、(9)検出したビームを出力信号に変換し、(10)出力信号を分析し、それにより、捕捉領域において捕捉された細胞の数に関する情報を抽出す
る、ステップを含む。
同様に、この代替の方法の一実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が反射されるような反射層により構築される。この方法の別の実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が光ディスクを透過するように構築される。
この方法の一態様によると、ディスク表面は第1の群の捕捉剤で被覆される。この方法の一実施の形態では、捕捉剤は、クロスリンクシステムによりディスク表面上に固定される。代替の実施の形態では、捕捉剤はディスク表面上に直接固定される。
この方法のさらに別の態様によると、捕捉剤は、1つまたは複数の別個の捕捉領域を画定する。この方法の1つの特定の実施の形態では、1つまたは複数の捕捉領域は、光ディスク内の1つまたは複数のチャンバ内に位置する。この方法の別の実施の形態では、捕捉剤は、細胞表面抗原と結合するためのものである。代替の実施の形態では、捕捉剤は、細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する第2の群の捕捉剤と結合するためのものである。好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CDファミリーの抗原から独立して選択される。より好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CD3、CD4、CD8、およびCD45からなる群から選択される。
この方法のさらに別の態様によると、回転は、細胞が捕捉剤と結合する機会を有するのに十分な期間および十分な速度で回転させることを含む。この方法のこの態様の一実施の形態では、回転はさらに、結合していない細胞が捕捉領域から除去されるのに十分な期間および十分な速度で回転させることを含む。この方法のこの態様の好ましい実施の形態では、回転は単一の速度で行われる。
本発明のこれらの態様による方法の実施の形態はさらに、一次抗体T細胞複合体のサンプルを捕捉剤の近傍に送り、捕捉剤の存在下で複合体を培養し、複合体が捕捉剤と特異的に結合することを可能にするステップ、を含むことが有利である。この方法の一実施の形態はさらに、捕捉した複合体の数を分析し、サンプル中の細胞の濃度を求める、ステップを含む。この実施の形態の一態様では、分析は、ディスクから反射した光またはディスクを透過した光のレベルの十分に大きい変化を検出することを含む。この実施の形態の別の態様では、分析は、捕捉した複合体を計数するために画像認識を用いることを含む。この方法の好ましい実施の形態では、画像認識は、1つの型の白血球を別の型の白血球から区別する。
この方法の別の実施の形態はさらに、捕捉領域それぞれにおいて捕捉した細胞を計数し、細胞計数を含む出力を供給するステップとを含む。この実施の形態の一態様では、出力は、CD4細胞およびCD8細胞の計数、ならびにCD8細胞に対するCD4細胞の比を含む。
上記の方法のいずれにおいても、管はさらに抗凝固物質を含んでいてもよい。さらに、これらの方法の特定の実施態様および実施の形態の多くでは、捕捉剤が固定される表面は、ディスクの内部にあり、基板およびキャップに両面が接している。
この発明の製造態様によると、クラスタ指定計数を行う光検定ディスクを作成する方法が提供される。この光検定ディスクを作成する方法は、管にクロスリンカを提供し、管に捕捉剤を加え、クロスリンカと捕捉剤とを結合(複合体の形成)させ、基板を設け、活性層により基板を被覆し、複合体を活性層上に堆積させ、そして接着部材を使用して活性層にカバーディスクまたはキャップ部を取り付ける、ステップを含む。この実施の形態では
、クロスリンカは、アルデヒド活性化デキストランである。捕捉剤は、細胞表面抗原と結合するためのものである。
この方法の一態様によると、堆積は、複合体を所定位置に堆積することにより、捕捉領域を形成することを含む。この方法の一実施の形態では、取り付けは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が反射されるような反射層を有する、カバーディスクまたはキャップ部を取り付けることを含む。この方法の代替の実施の形態では、取り付けは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が光ディスクを透過するような半反射層を有するカバーディスクまたはキャップ部を取り付けることを含む。
代替の実施の形態では、捕捉剤は、一次捕捉抗体および二次捕捉抗体を含む。二次捕捉抗体は、ディスク表面に結合し、一次捕捉抗体に対する特異的親和性を有する。この実施の形態では、一次捕捉抗体は、対象となる細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する。本発明の好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CDファミリーの抗原から選択される。より好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CD3、CD4、CD8、およびCD45からなる群から選択される。
また、この発明の製造態様によると、クラスタ指定計数を行う光検定ディスクを作成する代替の方法が提供される。この光検定ディスクを作成する代替の方法は、基板を設け、活性層により基板を被覆し、捕捉剤を活性層上に堆積させ(捕捉領域を形成し)、基板を培養し、基板を回転させ、そして、接着部材を使用して活性層にカバーディスクまたはキャップ部を取り付けるステップを含む。この方法の1つの特定の実施の形態では、培養するステップは、捕捉剤を活性層上に固定することができるのに十分な期間および十分な温度で培養することを含む。この方法の別の実施の形態では、回転させるステップは、固定されていない捕捉剤が捕捉領域から除去されるのに十分な期間および十分な速度で回転させることを含む。
この方法の別の態様によると、捕捉剤は、IgG、ビオチン化IgG、抗CD3抗体、ビオチン化抗CD3抗体、抗CD4抗体、ビオチン化抗CD4抗体、抗CD8抗体、ビオチン化抗CD8抗体、抗CD45抗体、およびビオチン化抗CD45抗体からなる群から選択される。この態様の一実施の形態では、捕捉剤は一次捕捉剤である。代替の実施の態様では、捕捉剤は二次捕捉剤である。この代替の実施の形態の一態様によると、本方法はさらに、回転させるステップの後に、一次捕捉剤を二次捕捉剤上に堆積させるステップを含む。この代替の実施の形態の別の態様では、本方法はさらに、一次捕捉剤を二次捕捉剤上に堆積させた後に、基板を培養するステップと、基板を回転させるステップとを含む。
この発明のさらに別の主な態様によると、クラスタ指定計数を行う光検定ディスクが提供される。光検定ディスクは、基板と、基板上に堆積された活性層と、接着部材により活性層に一体的に付着したカバーディスクまたはキャップ部(1つまたは複数の部分が除去されて、その間に1つまたは複数のチャンバが画定される)と、活性層上に固定された1つまたは複数の捕捉剤とを含む。捕捉剤は、1つまたは複数のチャンバ内に別個の捕捉領域を画定する。この検定ディスクの一実施の形態では、捕捉剤はクロスリンクシステムにより固定される。この検定ディスクの代替の実施の形態では、捕捉剤は活性層により固定される。
この光検定ディスクの1つの特定の実施の形態では、捕捉剤は、細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する抗体である。好ましい実施の形態では、捕捉剤は、CD3、CD4、CD8、およびCD45の抗体からなる群から選択される。この光検定ディスクの別の実施の形態では、捕捉剤は、細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する一次抗体に対する選択的な親和性を有する抗体である。同様に、光検定ディスクのこの態様の好まし
い実施の形態では、一次抗体は、CD3、CD4、CD8,およびCD45の抗体からなる群から選択される。光検定ディスクのこの実施の形態では、一次捕捉剤は、マウス内で産生された抗ヒト抗体であり、二次抗体は、ヤギ内で産生された抗マウス抗体である。
本発明に関する技術的態様は、次の出願にも記載されている。すなわち、2001年7月24日に出願された「Optical Analysis Discs Including Microfluidic Circuits for
Performing Cell Counts」と題する米国仮出願第60/307,489号、2001年7月25日に出願された「Methods for Reducing Non-Specific Binding of Cells on Optical Bio-Discs Utilizing Charged Matter Including Heparin, Plasma, or Poly-Lysine」と題する米国仮出願第60/307,825号、2001年7月25日に出願された「Methods for Reducing Non-Specific Binding of Cells on Optical Bio-Discs Utilizing Blocking Agents」と題する米国仮出願第60/307,762号、2001年7月25日に出願された「Methods for Reducing Bubbles in Fluidic Chambers Using Polyvinyl Alcohol and Related Techniques for Achieving Same in Optical Bio-Discs」と題する米国仮出願第60/307,764号、2001年7月27日に出願された「Sealing Methods for Containment of Hazardous Biological Materials within Optical Analysis Disc Assemblies」と題する米国仮出願第60/308,214号、および2001年7月27日に出願された「Methods for Calculating Qualitative and Quantitative
Ratios of Helper/Inducer-Suppressor/Cytotoxic T-Lymphocytes Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/308,197号にも記載されている。これらの出願のすべては、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。ここで、より詳細には、本発明はさらに、細胞検定を行うための光バイオディスクを対象とする。本発明の光バイオディスクは、以下の構成要素:回転可能な基板と、基板に関連したキャップ部と、上記基板と上記キャップ部の間に形成された流体回路とを含み得る。流体回路は、基板に関連した、注入ポートを含む混合チャンバと、混合チャンバと流体連通している精製チャンバと、当該精製チャンバに関連したフィルタ手段と、精製チャンバと流体連通している捕捉領域を有する分析チャンバと、分析チャンバに関連した排出ポートとを含むことができる。フィルタ手段は、微小球または細胞ふるい(cellular sieve)からできていてもよい。微小球は、精製剤で被覆されていてもよい。精製剤は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、オリゴヌクレオチド、リガンド、受容体、および結合剤を含むことができ、モノクローナル抗体は、抗CD56抗体、抗CD14抗体、抗CD19抗体、抗CD9抗体、抗CD31抗体、抗CD41抗体、抗CD13抗体、抗CD31抗体、および抗CD43抗体であり得る。捕捉領域は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、オリゴヌクレオチド、リガンド、受容体、または結合剤であり得る捕捉剤で被覆される。モノクローナル抗体は、抗CD4抗体、抗CD8抗体、および抗CD2抗体であってよい。
光バイオディスクはまた、溶解緩衝液槽と、溶解緩衝液槽を混合チャンバに接続する流体流路の中に(between)溶解緩衝液弁とを有することができる。溶解緩衝液槽には、溶解緩衝液が予め充填されていてもよい。光バイオディスクはまた、分析緩衝液槽と、分析緩衝液槽を精製チャンバに接続する流体流路の中に分析緩衝液弁とを含むことができる。分析緩衝液槽には、分析緩衝液が予め充填されていてもよい。光バイオディスクはさらに、分析チャンバおよび排出ポートと流体連通している廃液(waste)チャンバを含んでいてもよい。光バイオディスクは、混合チャンバと精製チャンバとを接続する流体回路に位置するサンプル混合弁を有することもできる。本発明の上記の光バイオディスクに関するさらなる詳細は、図59および図60と共に以下で説明する。
上述の光バイオディスクは、混合チャンバと精製チャンバとを接続するRBC捕捉領域を含んでいてもよく、それにより、サンプルが混合チャンバにロードされるとサンプルが精製チャンバに入る前にRBC捕捉領域を通って流れるようになる。RBC捕捉領域は、
RBC捕捉領域全体に分布する支柱(pier post)を含んでいてもよい。RBC捕捉領域は直線状の流路であってもよい。RBC捕捉領域は、蛇行状、波状、または正弦曲線状(sinusoidal)であってもよい。RBC捕捉領域は、レクチンを含むRBC捕捉剤で被覆され得る。このタイプの流体回路の例は、図61A、図61B、および図61Cに関して以下で説明する。
本発明はまた、以下の:全血サンプルを注入ポートを通して混合チャンバにロードし、バイオディスクを光読み取り装置にロードし、溶解緩衝液弁を開いて血液サンプルを含む混合チャンバに溶解緩衝液を放出するのに十分な第1の速度でバイオディスクを回転させ、サンプル中の赤血球が溶解されるのに十分な時間、上記溶解緩衝液中でサンプルを培養し、サンプル混合弁を開いて、サンプルを、不要な細胞が捕捉される精製チャンバを通して、特定の細胞が捕捉領域で捕捉される分析チャンバに移動させるのに十分な第2の速度でバイオディスクを回転させるステップ、を含む上述の光バイオディスクを使用する方法を対象とする。細胞が分析チャンバを通って移動すると、次に電磁放射入射ビームが捕捉領域に送られ得る。捕捉領域においてディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームは、その後検出され、次に、収集された信号が出力信号に変換されて分析され、捕捉領域において捕捉された細胞の数に関する情報が出力信号から抽出される。
本発明はまた、以下の:全血サンプルを上述の光バイオディスクの注入ポートを通して混合チャンバにロードし、バイオディスクを光読み取り装置にロードし、サンプルを、サンプル中の赤血球が捕捉されるRBC捕捉領域を通して、サンプル中の不要な細胞が捕捉される精製領域を通して、そして特定の細胞が捕捉領域で捕捉される分析チャンバに移動させるのに十分な速度で十分な時間の間、バイオディスクを回転させ、電磁放射入射ビームを捕捉領域に送り、捕捉領域においてディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームを検出し、検出されたビームを出力信号に変換し、出力信号を分析し、それにより、捕捉領域において捕捉された細胞の数に関する情報を出力信号から抽出する、ステップ、を含む細胞検定を行う別の方法を対象とする。
本発明の光バイオディスクの別の実施の形態は、回転可能な基板と、基板に取り付けられたマイクロ流体カセット、およびマイクロ流体カセット内に形成された流体回路とを含む。マイクロ流体カセットは、組み立てられてマイクロ流体カセットを形成した時に、注入ポート、混合チャンバ、フロー流路、および精製チャンバを含む流体回路の種々の構成要素を形成する、種々の切取部分を有する板から形成される。マイクロ流体カセットに関するさらなる詳細は、図62A、図62B、図62C、および図63に関して以下で説明する。
本発明はさらに、基板と、基板に平行なキャップと、混合チャンバと、精製チャンバ、および捕捉領域を有する分析チャンバの間に画定された分析チャンバ、および第1の捕捉領域が第1の細胞捕捉剤を有し、第2の捕捉領域が第2の捕捉剤を有するように、捕捉領域における基板上に配置された捕捉層、を有するバイオディスクを含む、サンプルを受け取るための光ディスクおよびドライブシステムを開示する。本システムは、ディスクの捕捉領域に向けて光を送る光源と、ディスクから反射した光またはディスクを透過した光を検出して、信号を供給する検出器と、信号を用いて捕捉分子に結合したサンプル中のアイテムを計数するプロセッサを有する光ディスクドライブを含む。
本発明のさらに別の態様は、細胞検定において用いる光バイオディスクを作成する方法を含む。このバイオディスクを作成する方法は、以下の:回転可能な光ディスク基板を形成し、基板と同様の寸法を有するカバーディスクを形成し、流体回路を形成する切取部分を有する流路層を形成し、ここで、流体回路は、注入口と、混合チャンバと、精製チャンバと、分析チャンバと、排出ポートとを含み、上記分析チャンバは捕捉領域を含む。本方
法はさらに、捕捉プローブを捕捉領域に結合させ、基板に流路層を取り付け、フィルタ手段を精製チャンバにロードし、流路層にカバーディスクを取り付け、それにより光バイオディスクを形成するステップ、を含む。カバーディスク、流路層、および基板の取り付けは、接着剤およびプラスチック溶接を用いて行うことができる。フィルタ手段は、精製剤で被覆された微小球および細胞ふるいからなっていてもよい。
上記説明した方法および装置は、1つまたは複数の利点を有することができる。これらの利点には、経験を積んだ技術者が試験を行う必要のない簡単で迅速なディスク上の処理、少ないサンプル容積、安価な用具の使用、ならびに既知の光ディスクフォーマットおよびドライブの製造の使用が含まれるが、これらに限定されるものではない。これらの特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を添付図面の図および技術例と共に参照することにより、より良く理解される。
本発明のさらに別の目的は、当該目的に寄与する別の特徴および当該目的から生じる利点と共に、以下の本発明の好ましい実施の形態の説明から明らかになる。この好ましい実施の形態は、添付図面に示される。添付図面では、全体を通して、同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
[発明の詳細な説明]
本発明は、ディスクドライブシステム、光バイオディスク、細胞検定および関連した細胞計数方法、画像処理技法、ならびに関連したソフトウェアを対象とする。以下では、本発明のこれらの態様のそれぞれをさらに詳細に論考する。
本明細書に開示されるディスクドライブシステム、光バイオディスク、細胞検定および関連した細胞計数方法、画像処理技法、ならびに関連したソフトウェアに関する本発明の態様は、以下の出願にも提示されている。すなわち、2001年11月13日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Cell Isolation and Typing Including
Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/338,679号、2001年11月14日に出願された「Capture Layer Assemblies and Optical Bio-Discs for Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/332,001号、2001年11月30日に出願された「Methods for Calculating Qualitative and Quantitative Ratios of Helper/Inducer-Suppressor/Cytotoxic T-Lymphocytes Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/334,131号、2002年1月31日に出願された「Methods
for Differential Cell Counts Including Leukocytes and Use of Optical Bio-Disc for Performing Same」と題する米国仮出願第60/353,300号、2002年3月12日に出願された「Methods for Differential Cell Counts Including Leukocytes and Use of Optical Bio-Disc for Performing Same」と題する米国仮出願第60/363,949号、および2002年8月21日に出願された「Methods For Differential Cell Counts Including Related Apparatus and Software For Performing Same」と題する米国仮出願第60/404,921号にも提示されている。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
ドライブシステムおよび関連したディスク
図1は、本明細書で開示される細胞計数および分画細胞計数を行うために実施される本発明による光バイオディスク110の斜視図である。本光バイオディスク110は、光ディスクドライブ112および表示モニタ114と共に示される。このタイプのディスクドライブおよびディスク分析システムに関するさらなる詳細は、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2001年11月9日に出願された「Disc Drive System and Methods for Use with Bio-discs」と題する米国特許出願第10/008,156号、200
2年1月10日に出願された「Optical Disc Analysis System Including Related Methods For Biological and Medical Imaging」と題する米国特許出願第10/043,688号、および2002年10月24日に出願された「Segmented Area Detector for Biodrive and Methods Relating Thereto」と題する米国特許出願第10/279,677号に開示されている。これらの出願のすべては、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
図2は、光バイオディスク110の一実施の形態の主要な構造上の要素の分解斜視図である。図2は、本発明で使用することができる反射領域の光バイオディスク110(以下「反射型ディスク」という)の例である。主要な構造上の要素には、カバーディスクまたはキャップ部116と、接着部材または流路層118と、基板120とが含まれる。カバーディスク116は、1つまたは複数の注入ポート122および1つまたは複数の排出ポート124を備える。カバーディスク116は、ポリカーボネートから形成することができ、図2の斜視図から見られるように、その底部は、反射面146(図4)で被覆されることが好ましい。好ましい実施の形態では、トリガマークまたはトリガマーキング126が、反射層142(図4)の表面上に備えられる。トリガマーキング126には、バイオディスクの3つの層すべての透明窓、不透明区域、または反射区域もしくは半反射区域が含まれ得る。これらの透明窓、不透明区域、または反射区域もしくは半反射区域は、情報により符号化される。この情報は、図10に示すように、プロセッサ166にデータを送信し、次に、図6および図10に示すように、呼びかけビームまたは入射ビーム152の操作機能とやり取りを行う。
図2に示す第2の要素は、流体回路128、すなわちU字型流路が形成された接着部材または流路層118である。この流体回路128は、膜に刻印するか、または、膜を切り取ってプラスチック薄膜を除去し、図示するような形状を形成することにより形成される。流体回路128のそれぞれは、フロー流路または分析チャンバ130および帰還流路132を備える。図2に示す流体回路128の幾つかは、混合チャンバ134を備える。2つの異なる型の混合チャンバ134が示されている。第1のものは、フロー流路または分析チャンバ130に対して対称的に形成される対称混合チャンバ136である。第2のものは、オフセット混合チャンバ138である。このオフセット混合チャンバ138は、図示するように、フロー流路または分析チャンバ130の一方の側に形成される。
図2に示す第3の要素は、標的領域または捕捉領域140を備えた基板120である。基板120は、ポリカーボネート製であることが好ましく、図4に示すように、その最上部には反射層142が堆積されている。標的領域140は、図示した形状、あるいは、任意の所望の形状に反射層142を除去することにより形成される。あるいは、標的領域140は、反射層142を施す前に標的領域140区域をマスクすることを含むマスク技法によって形成することもできる。反射層142は、例えばアルミニウムまたは金といった金属から形成することができる。
図3は、図2に示す光バイオディスク110の平面図であり、ディスク内に位置する流体回路128、標的領域140、およびトリガマーキング126が見えるように、反射層142が、透明で示されたカバーディスクまたはキャップ部116上に示されている。
図4は、本発明の一実施の形態による反射領域型の光バイオディスク110の拡大斜視図である。この図は、光バイオディスク110のさまざまな層の一部を含み、この一部は、それぞれの主要な層、基板、コーティング、または膜の部分断面図を示すために切り取られている。図4は、反射層142で被覆された基板120を示す。反射層142上には、活性層144が施される。好ましい実施の形態では、活性層144は、ポリスチレンから形成することができる。あるいは、ポリカーボネート、金、活性ガラス(activated gl
ass)、変性ガラス(modified glass)、または変性ポリスチレン、例えばポリスチレン無水マレイン酸(polystyrene-co-maleic anhydride)を使用することができる。さらに、ヒドロゲルを使用することができる。あるいは、この実施の形態に示すように、活性層144上には、プラスチック接着部材118を施す。プラスチック接着部材118の露出部分は、切り取られたか、または、刻印されたU字型を示し、このU字型が流体回路128を生成する。本バイオディスクのこの反射領域の実施の形態の最後の主要な構造上の層は、カバーディスクまたはキャップ部116である。キャップ部116は、その底部に反射面146を備える。反射面146は、アルミニウムまたは金といった金属から作成することができる。
次に図5を参照して、本発明による透過型の光バイオディスク110の主要な構造上の要素の分解斜視図を示す。この透過型の光バイオディスク110の主要な構造上の要素も、同様に、カバーディスクまたはキャップ部116と、接着部材または流路部材118と、基板120の層を備える。カバーディスク116は、1つまたは複数の注入ポート122および1つまたは複数の排出ポート124を備える。カバーディスク116は、ポリカーボネート層から形成することができる。図6および図9に最もよく示すように、オプションのトリガマーキング126を、薄い半反射層143の表面に備えることができる。トリガマーキング126には、バイオディスクの3つの層すべての透明窓、不透明区域、または反射区域もしくは半反射区域が含まれ得る。これらの透明窓、不透明区域、または反射区域もしくは半反射区域は、情報により符号化される。この情報は、図10に示すように、プロセッサ166にデータを送信し、次に、図6および図10に示すように、呼びかけビーム152の操作機能とやり取りを行う。
図5に示す第2の要素は、流体回路128、すなわちU字型流路が形成された接着部材または流路層118である。この流体回路128は、膜に刻印するか、または、膜を切り取ってプラスチック薄膜を除去し、図示するような形状を形成することにより形成される。流体回路128のそれぞれは、フロー流路または分析チャンバ130および帰還流路132を備える。図5に示す流体回路128の幾つかは、混合チャンバ134を備える。2つの異なる型の混合チャンバ134が示されている。第1のものは、フロー流路または分析チャンバ130に対して対称的に形成される対称混合チャンバ136である。第2のものは、オフセット混合チャンバ138である。このオフセット混合チャンバ138は、図示するように、フロー流路または分析チャンバ130の一方の側に形成される。
図5に示す第3の要素は、標的領域または捕捉領域140を備えることができる基板120である。基板120は、ポリカーボネート製であることが好ましく、図6に示すように、その最上部には薄い半反射層143が堆積されている。図5および図6に示すディスク110の基板120に関連した半反射層143は、図2、図3、および図4に示す反射型ディスク110の基板120上の反射層142よりもかなり薄くなっている。この薄い半反射層143により、呼びかけビーム152の一部は、図6および図12に示すように、透過型ディスクの構造上の層を透過することができる。薄い半反射層143は、例えばアルミニウムまたは金といった金属から形成することができる。
図6は、図5に示す光バイオディスク110の透過型の実施の形態の基板120および半反射層143の拡大斜視図である。薄い半反射層143は、例えばアルミニウムまたは金といった金属から作成することができる。好ましい実施の形態では、図5および図6に示す透過型ディスクの薄い半反射層143は、約100〜300Åの厚さであり、400Åを越えない。この薄い半反射層143により、入射ビームまたは呼びかけビーム152の一部は、半反射層143を貫通して、通過することが可能になり、それによって、図10および図12に示す上部検出器158によって検出される。一方、その光の一部が反射されて、すなわち入射経路に沿って戻される。以下に示すように、表2は、金の薄膜の厚
さに対する反射特性および透過特性を示している。金の薄膜層は、800Åよりも厚くなると、完全反射となる。一方、光が金の薄膜を透過する閾値不透明度は、約400Åである。
表2に加えて、図7は、金の厚さに基づく薄い半反射層143の反射特性および透過特性の逆の関係のグラフ表示を提供する。図7に示すグラフで使用される反射値および透過値は、絶対値である。
Figure 2005509882
次に図8を参照して、図5および図6に示す透過型光バイオディスク110の平面図を示す。透明なカバーディスクまたはキャップ部116は、ディスク内に位置する流体流路、トリガマーキング126、および標的領域140を見せている。
図9は、本発明の透過型ディスクの実施の形態による光バイオディスク110の拡大斜視図である。このディスク110は、そのさまざまな層の一部が、それぞれの主要な層、基板、コーティング、または膜の部分断面図を示すために切り取られて示されている。図9は、透明なカバーディスクまたはキャップ部116と、基板120上の薄い半反射層143と、トリガマーキング126とを有する透過型ディスクフォーマットを示している。この実施の形態では、トリガマーキング126は、キャップの上部に配置された不透明材を備える。あるいは、トリガマーキング126は、ディスクの薄い反射層143にエッチングされた透明な非反射窓、または、図10に示すトリガ検出器160から到来する信号を吸収する、すなわち反射しない任意のマークによって形成することができる。また、図9は、図示した形状、あるいは、任意の所望の形状で、指定した区域をマーキングすることにより形成される標的領域140も示している。標的領域140を示すマーキングは、基板120上の薄い半反射層143または(ディスクの下の)基板120の底部に作成す
ることができる。あるいは、標的領域140は、標的領域140を除く薄い半反射層143全体をマスクすることを含むマスク技法によって形成することもできる。この実施の形態では、標的領域140は、薄い半反射層143上のシルクスクリーンインクによって作成することができる。図5、図8、および図9に示す透過型ディスクフォーマットでは、別の方法として、標的領域140の範囲を、ディスクに符号化されたアドレス情報によって画定することができる。この実施の形態では、標的領域140は、物理的に見分けることができる端部境界を含まない。
図9を続けて参照して、薄い半反射層143上に施された活性層144を示す。好ましい実施の形態では、活性層144は、2%のポリスチレンからなる40〜200μmの厚さの層である。あるいは、ポリカーボネート、金、活性ガラス、変性ガラス、または変性ポリスチレン、例えばポリスチレン無水マレイン酸を使用することができる。さらに、ヒドロゲルを使用することができる。この実施の形態に示すように、活性層144上には、プラスチック接着部材118が施される。プラスチック接着部材118の露出部分は、切り取られたか、または、刻印されたU字型を示し、このU字型が流体回路128を生成する。
本バイオディスク110のこの透過型の実施の形態の最後の主要な構造上の層は、透明な非反射カバーディスクまたはキャップ部116である。このキャップ部116は、注入ポート122および排出ポート124を備える。
次に図10を参照して、光コンポーネント148と、入射ビームまたは呼びかけビーム152を生成する光源150と、帰還ビーム154、そして透過ビーム156とを示すブロック斜視図を表示する。図4に示す反射バイオディスクの場合、帰還ビーム154は、光バイオディスク110のカバーディスク116の反射面146から反射される。本光バイオディスク110のこの反射型の実施の形態では、帰還ビーム154は、底部検出器157によって検出され、信号要素が存在する場合には分析される。他方、透過バイオディスクフォーマットでは、透過ビーム156が、上部検出器158によって検出され、信号要素が存在する場合には分析も行われる。透過型の実施の形態では、上部検出器158として、光検出器を使用することができる。
また、図10は、ディスク上のトリガマーキング126とトリガ検出器160とを含むハードウェアトリガメカニズムも示している。このハードウェアトリガメカニズムは、反射バイオディスク(図4)および透過バイオディスク(図9)の双方で使用される。トリガメカニズムにより、プロセッサ166は、呼びかけビーム152がそれぞれの標的領域140にある場合にのみデータを収集することが可能になる。さらに、透過バイオディスクシステムでは、ソフトウェアトリガも使用することができる。このソフトウェアトリガは、呼びかけビーム152が、それぞれの標的領域140の端部に当たるとすぐに、底部検出器を使用して、プロセッサ166に信号を送り、データを収集する。さらに、図10は、駆動モータ162と、光バイオディスク110の回転を制御するコントローラ164とを示している。また、図10は、別の場合に実施されるプロセッサ166および分析装置168を示しており、これらは、帰還ビーム154と、透過型光バイオディスクに関連した透過ビーム156とを処理する。
図11に示すように、本発明による光バイオディスク110の反射型ディスクの実施の形態の部分断面図が表されている。図11は、基板120および反射層142を示している。上述したように、反射層142は、例えば、アルミニウム、金、または他の適切な反射材といった材料から作成することができる。この実施の形態では、基板120の上面は滑らかになっている。また、図11は、反射層142上に施される活性層144も示している。また、図11に示すように、標的領域140は、所望の場所の反射層142の区域
または一部を除去することによるか、あるいは、反射層142を施す前に所望の区域をマスクすることにより形成される。図11にさらに示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に施される。また、図11は、カバーディスク116、および、当該カバーディスク116に関連した反射面146も示している。したがって、カバーディスク116が、所望の切り取り形状を備えたプラスチック接着部材118に貼付されると、それによって、フロー流路または分析チャンバ130が形成される。図11に示す矢印により図示するように、入射ビーム152の経路は、最初、ディスク110の下から基板120の方向に向けられている。次いで、この入射ビームは、反射層142の近くの一点にフォーカシングする。このフォーカシングは、反射層142が存在しない場所では、標的領域140で起こるので、入射は、活性層144を通ってフロー流路または分析チャンバ130内に入る経路に沿って進み続ける。その後、入射ビーム152は、上方に進み続けてフロー流路を横切り、最終的には反射面146に入射する。この時点で、入射ビーム152は、入射経路に沿って戻され、すなわち反射されて帰還し、それによって帰還ビーム154を形成する。
図12は、本発明によるバイオディスク110の透過型の実施の形態の部分断面図である。図12は、透明カバーディスク116と、基板120上の薄い半反射層143とを有する透過型ディスクフォーマットを示している。また、図12は、薄い半反射層143上に施された活性層144も示している。好ましい実施の形態では、この透過型ディスクは、約100〜300オングストロームの厚さの例えばアルミニウムまたは金といった金属から作成された薄い半反射層143を有し、400オングストロームを越えることはない。この薄い半反射層143により、図10に示す光源150からの入射ビームまたは呼びかけビーム152の一部は、ディスクを貫通して上方に通過することが可能になり、上部検出器158によって検出される。一方、光の一部は、反射され、入射ビームと同じ経路に沿って逆方向に戻る。この配置では、帰還ビームまたは反射ビーム154は、半反射層143から反射される。したがって、このようにして、帰還ビーム154はフロー流路または分析チャンバ130に入ることはない。反射光または帰還ビーム154は、図13および図14と共に、より詳細に説明するように、半反射層143内または半反射層143上に形成される事前に記録された情報トラック上の入射ビーム152を追跡するために使用することができる。図12に示すディスクの実施の形態では、物理的に画定された標的領域140が存在してもよいし、存在しなくてもよい。標的領域140は、基板120上の薄い半反射層143上に作成される直接マーキングによって生成することができる。これらのマーキングは、シルクスクリーニングまたは任意の同等の方法を使用して形成することができる。標的領域を画定するのに物理的な印が使用されない(例えば、符号化されたソフトウェアアドレス指定が利用される場合)別の実施の形態では、フロー流路または分析チャンバ130は、実際には、検査特徴(investigational feature)の検査が行われる限られた標的区域として使用されてもよい。
図13は、本発明によるバイオディスク110の反射型ディスクの実施の形態のトラックを横切った断面図である。この図は、ディスクの半径およびフロー流路に沿って縦方向に描かれている。図13は、基板120および反射層142を含む。この実施の形態では、基板120は一連の溝170を備える。これらの溝170は、ディスクの中心近くから外側端部に向かって伸びる螺旋形状である。溝170は、呼びかけビーム152がディスクの螺旋溝170に沿って追従できるように実施される。この型の溝170は、「ウォブル溝」として知られている。波状の、または、波打つ側壁を有する底部は、溝170を形成する一方、高くなった、または、立ち上がった部分は、隣接する溝170を螺旋状に分離する。この実施の形態で溝170上に施された反射層142は、図示するように、性質上等角である。また、図13は、反射層142上に施された活性層144も示している。図13に示すように、標的領域140は、所望の場所の反射層142の区域または一部を除去することによるか、あるいは、反射層142を施す前に所望の区域をマスクすること
により形成される。図13にさらに示すように、プラスチック接着部材118が活性層144上に施される。また、図13は、カバーディスクまたはキャップ部116、および、当該カバーディスク116に関連した反射面146も示している。したがって、カバーディスク116が、所望の切り取り形状を備えたプラスチック接着部材118に貼付されると、それによって、フロー流路または分析チャンバ130が形成される。
図14は、例えば図12に示すような本発明によるバイオディスク110の透過型ディスクの実施の形態のトラックを横切った断面図である。この図は、ディスクの半径およびフロー流路に沿って縦方向に描かれている。図14は、基板120および薄い半反射層143を示している。この薄い半反射層143により、光源150からの入射ビームまたは呼びかけビーム152は、ディスクを貫通して通過することが可能になり、上部検出器158によって検出される。一方、光の一部が反射され、帰還ビーム154の形で戻る。薄い半反射層143の厚さは、ディスク読み取り装置がその追跡能力を維持するのに必要とされる反射光の最小量によって決定される。この実施の形態の基板120は、図13で論考した基板と同様に、一連の溝170を備える。この実施の形態の溝170も、ディスクの中心近くから外側端部に向かって伸びる螺旋形状であることが好ましい。溝170は、呼びかけビーム152がこの螺旋に沿って追従できるように実施される。また、図14は、薄い半反射層143上に施された活性層144も示している。図14にさらに示すように、プラスチック接着部材または流路層118が、活性層144上に施される。また、図14は、反射面146を有さないカバーディスクまたはキャップ部116も示している。したがって、キャップ部が、所望の切り取り形状を備えたプラスチック接着部材118に貼付されると、それによって、フロー流路または分析チャンバ130が形成され、入射ビーム152の一部は、ほぼ反射されることなく、フロー流路130を通過することができる。
図15は、反射型ディスクの全層と、反射型ディスクの最初の反射特性とを示す図11と同様の図である。図16は、透過型ディスクの全層と、透過型ディスクの最初の屈折特性とを示す図12と同様の図である。これらの切断面は、溝170に沿って切断されたものであるので、図15および図16には、溝170は見えない。図15および図16は、これらの実施の形態の溝170に垂直に位置する狭いフロー流路または分析チャンバ130が存在することを示している。図13、図14、図15、および図16は、それぞれの反射型ディスクおよび透過型ディスクの全層を示している。これらの図では、入射ビーム152が、最初に、基板120と相互作用することが示されている。基板120は、入射ビームの経路を図示するように変更して、反射層142または薄い半反射層143上でビーム152のフォーカシングを提供する屈折特性を有する。
細胞検定
血液サンプル中のCD4Tリンパ球およびCD8Tリンパ球の個体群の絶対数ならびにCD4/CD8のリンパ球比を高速に求める汎用的な均質固相細胞捕捉検定法(generic homogeneous solid phase cell capture assay)が、本発明の方法を利用して実行可能である。この試験は、バイオディスクに組み込まれた小さなフロー流路内で行われ、全血から分離された7〜15μlの単核球(MNC)において、捕捉領域上の特異的な抗体により捕捉されたCD4細胞、CD8細胞、CD2細胞、CD3細胞、CD19細胞、およびCD45細胞の数を求める。この試験は、ディスク上の特定の場所における局所的な細胞捕捉の原理に基づいている。モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体に基づく捕捉化学反応を特異的な血球表面の抗原に局所的に適用することにより、幾つかの特異的な細胞捕捉領域が、ディスク上に生成される。MNC血液(10,000〜30,000細胞/μl)により25〜100μlのチャンバを溢れさせると、CD4抗原、CD8抗原、CD2抗原、CD3抗原、CD19抗原、およびCD45抗原を発現する細胞が、ディスク内の捕捉領域に捕捉される。また、捕捉領域には、画定したネガ
ティブコントロール区域も組み込まれる。サンプル中の細胞の分類および分析を対象とする他の関連態様は、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年7月25日に出願された「Optical Bio-disc Cell Sorter and Analyser」と題する米国仮出願第60/398,464号に開示されている。この出願はその内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
図17Aは、血液サンプルの分析を示す、イラストで表したフローチャートである。ステップ1で、4mlまたは8mlのBecton Dickinson CPT Vacutainer(商標)および抗凝血剤内に血液(4〜8ml)を直接収集し、抗凝血剤としては、例えばEDTA、クエン酸デキストロース(ACD)、またはヘパリンといったものがある。本発明の別の実施の形態の等価なステップでは、抗凝血剤内の3mlの血液を、例えばHistopaque(登録商標)1077といった分離勾配液176を含む管172内に、当該液の上に覆うように入れる。いずれの場合も、収集から2時間以内に血液サンプル174を使用することが好ましい。血液サンプル174が上を覆った分離勾配液176を含む管172を、水平ロータおよび回転動翼を有するバイオハザード遠心機内において、室温で30分間、400×gで遠心分離する。遠心分離後、単核球(MNC)部180の上にある約2mmの血漿を残して、血漿層178を除去する(ステップ2)。MNC層180を収集し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)によって洗浄する。細胞を、室温で10分間、250×gで遠心分離することによりペレットにして、残っているあらゆる血小板を除去する。上清液を除去し、管をそっと軽く叩くことによって、MNCペレット180を再度、PBS内に懸濁させる。この最終的なペレット180を、バイオディスク110のフロー流路または分析チャンバ130の高さに応じて、10,000〜30,000細胞/μlの細胞計数に再懸濁する(ステップ3)。
バイオディスク110のフロー流路または分析チャンバ130を、7μlのMNC懸濁液で溢れさせ、混合チャンバの注入ポート122および排出ポート124(図3および図8)を接着タブまたは他の適切な密閉部材で密閉する(ステップ4)。バイオディスク110を室温で15分間培養し、その後、バイオディスク110は、光ドライブ112の780nmレーザを使用して走査され、捕捉フィールドが画像化される(ステップ5)。透過バイオディスク110を使用する場合、光ドライブ112は、任意選択で、捕捉フィールドを画像化するために上部検出器158(図10)を備えることが理解されるべきである。ソフトウェアが、ディスクに符号化されて、以下のタスクを自動的に実行するようにドライブに指令することが好ましい。このタスクは、すなわち、(a)1つまたは複数の段階でディスクに遠心力を作用させて、結合していない過剰な細胞をスピン除去すること、(b)特定の捕捉窓を表示モニタ114に画像化すること、および(c)データを処理することである。データの処理には、各捕捉領域に特異的に捕捉された細胞を計数すること、および、CD4/CD8の比または求めるようにプログラムされたいずれかの比を導出することが含まれるが、これらに限定されるものではない。他の所望の比は、本発明の別の実施の形態によって容易に提供することができる。
図17Aにさらに示すように、本発明は、光ディスクおよびディスクドライブシステムを用いてクラスタ指定計数を行う方法を対象とする。この方法は、分離勾配液を含む第1の管に血液サンプルを供給し、この血液サンプルを層に分離するのに十分な時間および速度で第1の管を回転させ、T細胞を含むMNC層を再懸濁して、MNC懸濁液を形成し、少なくとも1つの捕捉剤を含んだ少なくとも1つの捕捉領域を備えるディスク表面にMNC懸濁液のサンプルを供給し、このディスクを光学式読み取り装置にロードし、このディスクを回転させ、電磁放射入射ビームを捕捉領域に送り、捕捉領域でディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームを検出し、この検出したビームを出力信号に変換し、この出力信号を分析し、捕捉領域で捕捉された細胞の数に関する情報を抽出するステップとを含む。この方法の一実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突
しなかった光が反射されるような反射層により構築される。この方法の別の実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が光ディスクを透過するように構築される。
分析/処理ステップの間、ソフトウェアは、各捕捉領域の画像を全体にわたって読み取り、細胞の画像に遭遇した時にその細胞の画像に印を付ける。例えば、ソフトウェアは、捕捉されたCD4細胞およびCD8細胞の数の計数に続いて、CD4/CD8の細胞比を計算し、CD4捕捉領域、CD8捕捉領域、CD3捕捉領域、およびCD45捕捉領域の全血の1マイクロリットルあたりの細胞の絶対数と、CD4/CD8の細胞比との双方を表示する。ディスクを光ドライブに挿入してから数および比を得るまでのプロセス全体に要する時間は、約12分である。サンプル中の特定の細胞集団の定量に関する他の関連態様は、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年5月22日に出願された「Methods For Calculating Specific Populations Of Cells Captured In An Optical Bio-Disc」と題する米国仮出願第60/382,319号、および2002年5月24日に出願された「Methods and Apparatus for Use in Detection and Qantitation of Cell Populations and Use of Optical Bio-Disc for Performing Same」と題する米国仮出願第60/382,944号に開示されている。これらの出願はその内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
一実施の形態では、ディスクは、符号化情報層として300nmの金で被覆されたフォワードWobble Set FDL21:13707またはFDL21:1270のCD−Rディスクである。反射型ディスク上に、サイズ2×1mmの楕円形の視界窓を、既知のリソグラフィー技法によって、反射層からエッチングする。透過型ディスクの設計の中には、個別の視界窓をエッチングせずに、ディスク全体を使用できるものがある。特定の一実施の形態では、接着層は、Fraylock接着DBL 201 Rev C3M94661である。そのカバーは、半径26mmにおいて等距離に配置された直径0.040インチの48個のサンプル注入口を有する透明ディスクである。このデータディスクは、CD4/CD8計数ソフトウェアを使用して、4倍速および2.67MHzのサンプリングレートでソフトウェアにより走査され読み取られる。
図17Bを参照して、本発明の一実施の形態では、厚いポリスチレン層118を基板120上に形成し、(任意選択で)ストレプトアビジン182の層を形成する。細胞捕捉抗体は、ビオチンを通じてストレプトアビジン182に結び付く。これらの抗体には、捕捉抗体用の十分な数の結合部位を生成するために、ストレプトアビジン上に被覆されたデキストラン活性化アルデヒドと結び付いたビオチン化抗体が含まれ得る。これは、白血球(WBC)と強固な接合を特異的に形成できる強力な捕捉化学反応を生み出す。
図18A、図18B、および図18Cは、本発明の一実施の形態で使用されるクロスリンクまたは結合システムのイラスト表現である。クロスリンクシステムには、1つまたは複数の高分子部分(macromolecular moiety)を別の高分子部分にクロスリンクする1つまたは複数のクロスリンク剤、受容体リガンド剤、または共役剤が必要であることが理解されるべきである。クロスリンクは、2つの間の共有結合であってもよいし、非共有結合であってもよく、通常、2つの高分子のフリーラジカルが結合する時に形成され得る。クロスリンクを実現する化学修飾または共役プロセスは、ある官能基と別の官能基との反応を伴い、その結果、化学結合が形成される。反応型官能基または選択的な反応型官能基を有するバイオ共役(bioconjugate)試薬を生成することにより、標的分子の簡単で再現可能なクロスリンクまたはタグ付けの基礎が形成される(「Bioconjugate Techniques」, Greg T. Hermanson, Academic Press, San Diego, CA, (1996))。
クロスリンク剤には、同種二機能性リンカ(homobifunctional linker)、異種二機能
性リンカ(heterobifunctional linker)、およびゼロレングスクロスリンカ(zero-length cross-linker)が含まれるが、これらに限定されるものではない。同種二機能性リンカは、同じ機能の2つの反応部位を有するリンカであり、例えばグルタルアルデヒドなどがある。これらの試薬は、双方の分子上の同じ共通基と反応して共有結合することにより、あるタンパク質を別のタンパク質に結合することができる。異種二機能性共役試薬は、タンパク質および他の高分子上の2つの異なる官能標的に結合できる2つの異なる反応基を含む。例えば、クロスリンカのある部分は、アミン活性基を含むことができる一方、別の部分は、スルフヒドリル活性基から構成することができる。その結果、クロスリンク反応を標的分子の選択部分に向けることができ、したがって、共役プロセス全体にわたってより良い制御を得ることができる。ゼロレングスクロスリンカは、原子を追加しない化学結合を形成することにより、2つの分子の共役を仲介する。したがって、分子の1つの原子は、リンカまたはスペーサが介在することなく、第2の分子の原子に共有結合によって結び付く。当業者は、クロスリンク剤の詳細な説明を得るために、「Bioconjugate Techniques」, Greg T. Hermanson, Academic Press, San Diego, CA, (1996)を参照することができる。
本発明では、クロスリンク剤をバイオディスクの表面に結合させて、標的領域内に捕捉剤を固定する。好ましいクロスリンクまたは結合システムは、ビオチンおよびアビジンからなる異種二機能性、すなわち、アビジン結合基板に結合したビオチン化捕捉剤である。図18Aは、アビジン182のイラスト表現である。制限なく、アビジンには、ストレプトアビジン、ニュートラビジン(neutravidin)、およびそれらを修飾したものが含まれる。図示するように、タンパク質は4つのサブユニットを備える。これらのサブユニットのそれぞれは、ビオチン用の1つの結合部位を含む(Hermanson)。アビジン182は、さまざまな化学反応によって、例えばポリスチレンといったプラスチックに結合することができる。アビジン182は、理想的には、バイオディスクの活性層144(図4および図9)に結び付き、ビオチン化検知分子(例えば抗体)に本質的に非可逆結合する。
図18Bは、ビオチン184のイラスト表現である。ビオチン(すなわち、ビタミンH)は、あらゆる細胞内に少量存在する、自然に発生する成長因子である。ビオチンのタンパク質アビジン、ニュートラビジン、およびストレプトアビジンとの相互作用は、知られている最も強い非共有結合の1つである。ビオチン分子184は、そのバレリアン酸側鎖を介してタンパク質に直接結び付くこともできるし、スペーサアームおよびさまざまな反応基を生成する他の有機成分により誘導(derivitize)することもできる。アミン基、カルボン酸塩基、メルカプト基、および糖質基は、ビオチン誘導体の適切な選択を通じて特異的にビオチン化の標的にすることができる(Hermanson)。図18Cは、ビオチン184がアビジン182と相互作用したものからなるクロスリンクシステムのイラスト表現である。
本発明の実施の形態の実施態様は、捕捉剤を利用して、本明細書に説明する検定を実行する。捕捉剤は、検体を検出するあらゆる高分子をいうことが理解されるべきである。本発明の捕捉剤には、対象となる検体に対して優先選択性を有する高分子、すなわち、対象となる検体に対して選択的な結合親和性を有する高分子が含まれる。捕捉剤には、合成核酸またはバイオ生成された核酸、および、合成タンパク質またはバイオ生成されたタンパク質が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明が使用できる捕捉剤の例には、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、オリゴヌクレオチド、ポリメラーゼ連鎖反応生成物、またはこれらのヌクレオチドを結合したもの(キメラ)、抗体(モノクローナルまたはポリクローナル)、細胞膜受容体、ならびに特異的な(例えばウィルス、細胞、または他の物質の)抗原決定基、薬物、ペプチド、コファクタ、レクチン、多糖類、細胞、細胞膜、および細胞小器官と反応する抗血清が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の捕捉剤は、抗体であることが好ましい。
抗体には、ポリクローナル、モノクローナル、および組み換え生成された抗体が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の抗体は、生体内で産生することもできるし、生体外で産生することもできる。抗体の産生方法は、当業者に既知である。例えば、Antibody Production: Essential Techniques, Peter Delves (Ed.), John Wiley & Son Ltd, ISBN: 0471970107 (1997)を参照されたい。この出版物は、参照によりその全内容が本明細書に援用される。あるいは、抗体は、民間の供給源から得ることができ、例えば、ニュージャージー州フランダースのプレサントヒル通り07836にあるResearch Diagnostics Inc.から得ることができる。本発明の抗体は、任意の1つの特定の種の抗体に限定されることが意図されているわけではなく、例えば、ヒト、マウス、ラット、およびヤギの抗体のすべてが、本発明によって検討される。本発明の一次抗体は、マウス内で産生された抗ヒト抗体であり、二次抗体は、ヤギ内で産生された抗マウス抗体であることが好ましい。
また、任意の、または、すべての抗体の型は、細胞表面抗原に結合するのに使用することができるので、用語「抗体」は、抗体の任意のクラスまたは任意のサブクラスをも含む。医療診断の技術における抗体の使用は、当業者に既知である。例えば、Diagnostic and
Therapeutic Antibodies (Methods in Molecular Medicine), Andrew J. T. George and
Catherine E. Urch (Eds.), Humana Press; ISBN: 0896037983 (2000)、および、Antibodies in Diagnosis and Therapy: Technologies, Mechanisms and Clinical Data (Studies in Chemistry Series), Siegfried Matzku and Rolf A. Stahel (Eds.), Harwood Academic Pub.; ISBN: 9057023105 (1999)を参照されたい。これらは、参照によりその全内容が本明細書に援用される。
本発明の少なくとも幾つかの実施の形態では、複数の捕捉剤を使用して、対象となる検体が検出される。図18Dは、本発明の方法において二次捕捉剤186として使用されるIgGクラスの抗体のイラスト表現である。本発明の二次捕捉剤には、別の捕捉剤に対する親和性を有し、対象となる検体に対する親和性を有する薬剤が含まれるが、これに限定されるものでないことが理解されるべきである。図18Eは、ビオチン分子184に結合した二次捕捉剤IgG186を示し、ビオチン分子に結合した二次捕捉剤IgGを、以下、ビオチン化IgGと呼ぶ。
図18Fは、一次捕捉剤188のイラスト表現である。本発明の一次捕捉剤188は、対象となる検体に対する選択的な親和性を有することが理解されるべきである。一次捕捉剤は、白血球に対する親和性を有する抗体であることが好ましい。より具体的には、これらの抗体は、リンパ球(CD2、CD19)、単球(CD14)、好酸球(CD15)、および対象となる他の細胞表面のマーカを対象とする。図18Gは、ビオチン分子184に結合した一次捕捉剤188を示す。CD4およびCD8に加えて、他の多くの細胞表面抗原(例えば、CD3、CD16、CD19、CD45、CD56)に対する抗体が存在し、それらを使用して、リンパ球のサブタイプを識別することができる。
図18Hは、CD4T細胞190のイラスト表現である。CD4T細胞は、例えば、食作用を有するマクロファージおよび樹状細胞といった抗原提示細胞(APC)によって発現される特異的な抗原に結合し、他の免疫系細胞をその区域に引き付けるリンフォカインを放出する。その結果、炎症が生じ、抗原物質を囲んで破壊しようとする細胞および分子の蓄積が生じる。CD4T細胞は、その細胞表面全体にわたって多数の抗原192を有することが理解されるべきである。一方、図18Hは、4つの抗原192を有するCD4T細胞190を示しているが、これは例示にすぎない。
図18Iは、CD8T細胞194のイラスト表現である。これらのT細胞は、結合し
た細胞を破壊する分子を分泌する。感染した細胞が、他の細胞に感染できる新たなウィルスの集団を放出する前に、CD8T細胞は、それら感染した細胞を破壊するので、このCD8T細胞の分子の分泌は、ウィルス感染との戦いにおいて重要である。CD8T細胞は、その細胞表面全体にわたって多数の抗原196を有することが理解されるべきである。一方、図18Iは、4つの抗原196を有するCD8T細胞194を示しているが、これは、例示にすぎない。
図18Jは、アルデヒド活性化デキストランの3次元マトリックス(DCHO)198に結合し、それによって、DCHO抗体複合体199を形成する二次抗体186を示すイラスト表現である。デキストランは、主として、Dグルコースの繰り返し単位がグリコシド結合によって互いにリンクしたものからなる直線的な多糖類である。デキストランは、クロスリンク剤として幅広く使用され、その性質上、多価であることから、分子は、ポリマ鎖に沿っていくつかの部位で結び付くことが可能になる(Hermanson)。例示に過ぎないが、図18Kに示すように、デキストラン198に結合した抗体186を図示する。
本発明の細胞検定に関する態様は、以下の米国仮出願にも開示されている。すなわち、2001年7月27日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Characterizing Cancerous Blood Cells Including Leukemic Blood Samples Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/308,176号、2001年8月15日に出願された「Methods for Quantitative and Qualitative Characterization of Cancerous Blood Cells Including Lymphoma Blood Samples Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/312,248号、2001年8月20日に出願された「Methods for Specific Cell Capture by Off-Site Incubation of Primary Antibodies with Sample and Subsequent Capture by Surface-Bound Secondary Antibodies and Optical Bio-Disc Including Same」と題する米国仮出願第60/313,514号、2001年8月20日に出願された「RBC Lysis Protocol Evaluations of Helper/Inducer-Suppressor/Cytotoxic T-Lymphocytes Using Whole Blood and Related Optical Bio-Disc」と題する米国仮出願第60/313,715号、2001年8月20日に出願された「RBC Sieving Protocol Evaluations of Helper/Inducer-Suppressor/Cytotoxic T-Lymphocytes Using Whole Blood and Related Optical Bio-Disc」と題する米国仮出願第60/313,536号、および2001年8月30日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Cell Isolation and Typing Including Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/315,937号にも開示されている。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
実施態様I
図19A〜図19Dは、本発明の第1の実施態様の検体捕捉のイラスト表現である。図19Aおよび図19Bは、ビオチン化一次抗体(図18G)によるCD4T細胞190およびCD8T細胞194の捕捉を示している。この抗体188は、クロスリンク剤のストレプトアビジン182によって、バイオディスク110の活性層144(図4および図9)上に固定される。図19Cおよび図19Dは、クロスリンクシステムを有さない本発明の同じ実施態様の別の実施の形態を示している。この実施の形態では、一次抗体188は、バイオディスク110の活性層144上に直接固定される。
図20A〜図20Iは、本発明の第1の実施態様の実施の形態の構成を示す断面図である。第1の実施の形態は、クロスリンクシステムを利用して、バイオディスクのフロー流路内に捕捉剤を固定する反射型ディスクの構成を伴う。図20Aを参照して、光バイオディスク110の光透過性基板120、反射層142、および活性層144を示す。反射層142の複数の部分を除去して(または堆積時に開口部を生成して)、視界窓200を生成する。この視界窓200を通って、光は、抗体が固定される捕捉領域140の場所に向
かうことができる。図20Aは、5つのこのような捕捉領域140を示している。その最初のものを捕捉領域141として示す。活性層144は、ポリスチレンであることが好ましく、反射層142の上にスピンコートして、あるいは当該技術分野において知られる方法によって堆積され、約40〜300マイクロメートルの厚さを有する滑らかな表面を形成する。次いで、ストレプトアビジン182を各捕捉領域140および141上に堆積させ、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する(図20B)。ディスク110を洗浄して、結合していないストレプトアビジン182を除去し、次いで、ディスク110をスピン乾燥して、ディスク110の表面から水分を完全に除去する(図20C)。基準マークまたは検量線作成ドット202を最初の捕捉領域141上に堆積させて、ビオチン化一次抗体188を、連続したそれぞれの捕捉領域140上に堆積させる(図20Dおよび図20E)。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する。結合していない抗体188をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図20F)。接着部材118を活性層144に付着させる(図20G)。カバーディスクまたはキャップ部116(図2)は、ポリカーボネートから形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。カバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する(図20G)。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入し、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する(図20H)。ディスク110を恒湿チャンバ内で好ましくは30分間という所定の時間、室温で培養し、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する(図20I)。
本発明の第1の実施態様の第2の実施の形態は、クロスリンクシステムを使用せずに、バイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する反射型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、基準マークまたは検量線作成ドット202を最初の窓141の上に堆積させ、非ビオチン化一次抗体188(図18F)を、連続したそれぞれの捕捉領域140上の活性層144(図20A)に直接堆積させる。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で好ましくは30分間、室温で培養する(図20E)。結合していない抗体188をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図20F)。接着部材118を活性層144に付着させる。カバーディスクまたはキャップ部116(図2)は、ポリカーボネートから形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。カバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する(図20G)。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入して、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する(図20H)。ディスクを恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養し、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する(図20I)。図21は、クロスリンクシステムを使用しない、完成した反射バイオディスク110の断面図を示している。
本発明の第1の実施態様の第3の実施の形態は、クロスリンクシステムを利用してバイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、基板120と、視界窓200(図20A)を有さない半反射層143と、活性層144とが、図5に示すように設けられる。ストレプトアビジン182、ビオチン化一次抗体188、基準ドット202、および遮断剤204の堆積は、上述したとおりであり、図20B〜図20Hに示すとおりである。接着部材118をそれぞれ活性層144に付着させる。光透過性カバーディスクまたはキャップ部116(図5)は、ポリカーボネートから形成することができる。このカバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク110内にフロー流路130を形成
する(図20G)。図22は、クロスリンクシステムを利用する、完成した透過バイオディスク110の断面図を示している。この第1の実施態様の第4の実施の形態は、当業者によって構築可能であることが理解されるべきである。この第4の実施の形態は、クロスリンクシステムを使用せずに、バイオディスク110のフロー流路内に捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成(図21および図22)を伴う。
実施態様II
図23A〜図23Dは、本発明の第2の実施態様の検体捕捉のイラスト表現である。図23Aおよび図23Bは、一次抗体188(図18F)によるCD4T細胞190およびCD8T細胞194の捕捉を示している。この一次抗体188は、クロスリンク剤のストレプトアビジン182によって、バイオディスク110の活性層144(図4および図9)上に固定されるビオチン化二次抗体186(図18E)に結合される。図23Cおよび図23Dは、クロスリンクシステムを有さない本発明の同じ実施態様の別の実施の形態を示している。この実施の形態では、二次抗体186は、バイオディスク110の活性層144上に直接固定される。
図24A〜図24Lは、本発明の第2の実施態様の実施の形態の構成を示す断面図である。第1の実施の形態は、クロスリンクシステムを利用して、バイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する反射型ディスクの構成を伴う。図24Aを参照して、光バイオディスク110の光透過性基板120、反射層142、および活性層144を示す。反射層142の複数の部分を除去して(または堆積時に開口部を生成して)、視界窓200を生成する。この視界窓200を通って、光は、抗体が固定される捕捉領域140の場所に向かうことができる。図24Aは、5つのこのような捕捉領域140を示している。その最初のものを捕捉領域141として示す。活性層144は、ポリスチレンであることが好ましく、反射層142の上にスピンコートして、約40〜300マイクロメートルの厚さを有する滑らかな表面を形成する。次いで、ストレプトアビジン182を各捕捉領域140および141上に堆積させ、ディスク110を恒湿チャンバ内で約30分間、室温で培養する(図24B)。ディスク110を洗浄して、結合していないストレプトアビジン182を除去し、次いで、ディスク110をスピン乾燥して、ディスク110の表面から水分を完全に除去する(図24C)。基準マークまたは検量線作成ドット202を最初の捕捉領域141上に堆積させて、ビオチン化二次抗体186を、連続したそれぞれの捕捉領域140上に堆積させる(図24Dおよび図24E)。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で好ましくは30分間、室温で培養する(図24E)。結合していない二次抗体186をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図24F)。次いで、一次抗体188(図18F)を各捕捉領域140上に堆積させる(図24G)。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で約30分間、室温で培養する(図24H)。結合していない一次抗体188をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図24I)。それぞれの接着部材118を活性層144に付着させる。カバーディスクまたはキャップ部116(図2)は、ポリカーボネートから同様に形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。カバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する(図24J)。例えば、StabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入し、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する(図24K)。ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養し、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する(図24L)。
本発明の第2の実施態様の第2の実施の形態は、クロスリンクシステムを使用せずに、バイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する反射型ディスク110の
構成を伴う。この実施の形態では、基準マークまたは検量線作成ドット202を最初の窓141の上に堆積させ、非ビオチン化二次抗体186(図18D)を、連続したそれぞれの捕捉領域140上の活性層144(図24A)に直接堆積させる。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する(図24E)。結合していない二次抗体186をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図24F)。次いで、一次抗体188(図18F)を各捕捉領域140上に堆積させる(図24G)。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する(図24H)。結合していない一次抗体188をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図24I)。接着部材118を活性層144に付着させる。前の実施の形態と同様に、この実施の形態のカバーディスクまたはキャップ部116も、ポリカーボネートから形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。カバーディスクまたはキャップ部116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する(図24J)。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入して、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する(図24K)。この実施の形態では、ディスクを恒湿チャンバ内で好ましくは30分間、室温で培養し、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する(図24L)。図25は、クロスリンクシステムを使用しない、完成した反射バイオディスク110の断面図を示している。
本発明の第2の実施態様の第3の実施の形態は、クロスリンクシステムを利用してバイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、基板120と、視界窓200(図24A)を有さない半反射層143と、活性層144とが、図5に示すように設けられる。ストレプトアビジン182、ビオチン化二次抗体186、一次抗体188、基準ドット202、および遮断剤204の堆積は、上述したとおりであり、図24B〜図24Kに示すとおりである。接着部材118を活性層144に同様に付着させる。光透過性カバーディスクまたはキャップ部116(図5)は、ポリカーボネートから形成することができる。このカバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク110内にフロー流路130を形成する(図24J)。図26は、クロスリンクシステムを利用する、完成した透過バイオディスク110の断面図を示している。この第2の実施態様の第4の実施の形態は、当業者によって構築可能であることが理解されるべきである。この第4の実施の形態は、クロスリンクシステムを使用せずに、バイオディスク110のフロー流路内に捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成(図21および図22)を伴う。
実施態様III
図27A〜図27Dは、本発明の第3の実施態様による検体捕捉のイラスト表現である。図27Aおよび図27Bは、一次抗体188(図18F)によるCD4T細胞190およびCD8T細胞194の捕捉を示している。この一次抗体188は、二次抗体186(図18D)に結合し、二次抗体186は、DCHO198のストランドに結合して、図28Aの下に示すようなDCHO抗体複合体199を形成する。DCHO抗体複合体199は、DCHO198によってクロスリンクされた1つまたは複数の抗体を含むことができる。バイオディスク110(図4および図9)の活性層144に二次抗体186の幾つかを結合させることを通じて、DCHO抗体複合体199を活性層144に固定する。図27Cおよび図27Dは、本発明の同じ実施態様の、二次抗体186を有さない別の実施の形態を示している。この実施の形態では、一次抗体188をDCHOに直接結合して、DCHO抗体複合体199を形成し、そして、このDCHO抗体複合体199をバイオディスク110の活性層144に固定する。
図28Aは、抗体DCHO複合体の調製を示すイラストの流れ図である一方、図28B
〜図28Jは、本発明の第3の実施態様の一実施の形態の構成を示す複数の図である。この第3の実施態様の第1の実施の形態は、クロスリンク剤のDCHOを利用して、2つまたは3つ以上の捕捉剤をクロスリンクする反射型ディスクの構成を伴う。図28Aは、DCHO抗体複合体199の調製を示している。等しい濃度のDCHO198および二次抗体186を混合して結合させ、それによって、DCHO抗体(二次)複合体199を形成する。図28Bを参照して、光バイオディスク110の光透過性基板120、反射層142、および活性層144を示す。反射層142の複数の部分を除去して(または堆積時に開口部を生成して)、視界窓200を生成する。この視界窓200を通って、光は、抗体が固定される捕捉領域140の場所に向かうことができる。図28Bは、5つのこのような捕捉領域140を示している。その最初のものを捕捉領域141として示す。活性層144は、ポリスチレンであることが好ましく、この活性層144を反射層142の上にスピンコートして、約40〜300マイクロメートルの厚さを有する滑らかな表面を形成する。この特定の実施の形態では、次いで、DCHO抗体複合体(二次)199を各捕捉領域140上に堆積させ、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する(図28C)。ディスク110を洗浄して、結合していないDCHO抗体複合体(二次)199を除去し、次いで、ディスク110をスピン乾燥して、ディスク110の表面から水分を完全に除去する(図28D)。基準ドット202を最初の捕捉領域141上に堆積させて、一次抗体188を、連続したそれぞれの捕捉領域140上に堆積させる(図28E)。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する(図28F)。結合していない一次抗体188をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する(図28G)。接着部材または流路層118を活性層144に付着させる。上記実施の形態と同様に、図2に概略を示すカバーディスクまたはキャップ部116は、ポリカーボネートから形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。本実施の形態では、図28Hに示すように、カバーディスクまたはキャップ部116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入し、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する。このステップを図28Iに示す。この実施の形態では、ディスク110を恒湿チャンバ内で約30分間、室温で培養し、図28Jに表すように、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する。
本発明の製造態様によると、図28A〜図28Jは、クラスタ指定の計数を行う光検定ディスクを作成する方法も示している。この光検定ディスクを作成する方法は、管にクロスリンカを提供し、管に捕捉剤を加え、クロスリンカと捕捉剤とを結合(複合体の形成)させ、基板を設け、活性層により基板を被覆し、複合体を活性層上に堆積させ、接着部材を使用して活性層にカバーディスクまたはキャップ部を取り付けるステップとを含む。この実施の形態では、クロスリンカは、アルデヒド活性化デキストランである。捕捉剤は、細胞表面抗原と結合するためのものである。別の実施の形態では、この捕捉剤は、細胞表面抗原に対する選択的な親和性を有する一次捕捉剤と結合するためのものである。好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CDファミリーの抗原から独立して選択される。より好ましい実施の形態では、細胞表面抗原は、CD3、CD4、CD8、およびCD45からなる群から独立して選択される。
本発明の第3の実施態様の第2の実施の形態は、二次抗体を使用せずに、バイオディスク110のフロー流路130内に一次捕捉剤を固定する反射型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、等しい濃度のDCHO198および一次抗体188を混合して結合させ、それによって、図28Aに表すDCHO抗体(一次)複合体199を形成する。基準マークまたは検量線作成マーク202を最初の窓141上に堆積させて、DCHO抗体(一次)複合体199を、連続したそれぞれの捕捉領域140にわたって活性層14
4(図28C)上に堆積させる。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で好ましくは30分間、室温で培養し、結合していないDCHO抗体(一次)複合体199をPBS洗浄により除去する。図28Dに示すように、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する。接着部材または流路層118を、同様にして、活性層144に付着させる。カバーディスクまたはキャップ部116は、ポリカーボネートから形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。図28Hに示すように、カバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入し、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する(図28I)。ディスクを恒湿チャンバ内で約30分間、室温で培養し、図28Jに示すように、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する。図29は、二次抗体を使用しない、完成した反射バイオディスク110の断面図を示している。
本発明の第3の実施態様の第3の実施の形態は、クロスリンカDCHOを利用してバイオディスク110のフロー流路130内の捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、基板120と、視界窓200(図28B)を有さない半反射層143と、活性層144とが、図5に示すように設けられる。DCHO抗体(二次)複合体199、一次抗体188、基準マークまたは基準ドット202、および遮断剤204の堆積は、上述したとおりであり、図28C〜図28Iに示すとおりである。接着部材または流路層118を活性層144に付着させる。光透過性カバーディスクまたはキャップ部116(図5)は、ポリカーボネートから形成することができる。このカバーディスクまたはキャップ部116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク110内にフロー流路130を形成する。図30は、DCHO抗体(二次)複合体199および一次抗体188を利用する、完成した透過型バイオディスク110の断面図を示している。この第3の実施態様の第4の実施の形態は、当業者によって構築可能であることが理解されるべきである。この第4の実施の形態は、二次抗体を使用せずに、バイオディスク110のフロー流路内に一次捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成(図29および図30)を伴う。他の実施の形態は、ストレプトアビジン182(図18A)およびビオチン184(図18B)を使用して、一次抗体または二次抗体をバイオディスク110の活性層144に固定することを伴うことができる。固定された抗体(一次および二次の双方)は、その後、バイオディスク110のフロー流路130内の捕捉剤の濃度を増加させるために、DCHO198により複合体にすることができる。
実施態様IV
図31Aは、4つの流体回路128を示す光バイオディスク110の平面図である。各流体回路は、特異的な細胞表面マーカ用およびネガティブコントロール領域用の数個の捕捉領域140を有する。図示するように、各流体回路は、専用化されて、具体的にはCD3、CD4、CD8、およびCD45を対象とする捕捉領域140を有する。他のあらゆる所望の細胞表面の抗原のパターンまたは組み合わせ、例えば他のCDマーカまたは細胞表面マーカ、を使用することもできる。この特定の実施態様では、それぞれの個別の流体回路について、その捕捉領域140のそれぞれは、単一の共通の捕捉剤のみを有することが必要とされる。図31Aに示すディスクは、図31B〜図31E、図44A〜図44D、図45、および図46において後述する細胞捕捉化学反応および細胞捕捉方法と共に使用するのに特に適している。図31Aに表すバイオディスク110は、反射型ディスクであってもよいし、透過型ディスクであってもよい。
次に図31B〜図31Eに移って、本発明の第4の実施態様の検体捕捉のイラスト表現を示す。図31Bおよび図31Cは、CD4細胞190およびCD8細胞194の二次抗体186による捕捉を示し、これらは、一次抗体188(図18F)と事前に結合し
て、一次抗体細胞複合体を形成している。一次抗体188は、クロスリンク剤のストレプトアビジン182によってバイオディスク110(図4および図9)の活性層144上に固定されたビオチン化二次抗体186(図18E)に結合する。図31Dおよび図31Eは、本発明の同じ実態態様の、クロスリンクシステムを有さない別の実施の形態を示している。この実施の形態では、二次抗体186は、バイオディスク110の活性層144上に直接固定される。
図32A〜図32Iは、本発明の第4の実施態様の一実施の形態の構成を示す断面図である。第1の実施の形態は、クロスリンクシステムを利用して、バイオディスクのフロー流路内に捕捉剤を固定する反射型ディスクの構成を伴う。図32Aを参照して、光バイオディスク110の光透過性基板120、反射層142、および活性層144を示す。反射層142の複数の部分を除去して(または堆積時に開口部を生成して)、視界窓200を生成する。この視界窓200を通って、光は、抗体が固定される捕捉領域140の場所に向かうことができる。図32Aは、5つのこのような捕捉領域140を示している。その最初のものを捕捉領域141として示す。活性層144は、ポリスチレンであることが好ましく、この活性層144を反射層142の上にスピンコートして、約40〜300マイクロメートルの厚さを有する滑らかな表面を形成する。次いで、図32Bに表すように、ストレプトアビジン182を各捕捉領域140および141上に堆積させて、ディスク110を恒湿チャンバ内で約30分間、室温で培養する。図32Cに示すように、ディスク110を洗浄して、結合していないストレプトアビジン182を除去し、次いで、ディスク110をスピン乾燥して、ディスク110の表面から水分を完全に除去する。基準マークまたは検量線作成ドット202を最初の捕捉領域141上に堆積させて、図32Dおよび図32Eに示すように、ビオチン化二次抗体186を、連続したそれぞれの捕捉領域140上に堆積させる。次いで、この実施の形態では、ディスク110を恒湿チャンバ内で約30分間、室温で培養する。このステップを図32Eに示す。結合していない二次抗体186をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する。本方法のこのステップを図32Fに表す。接着部材または流路層118を活性層144に同様に取り付ける。それぞれのカバーディスクまたはキャップ部116は、ポリカーボネートから形成されることが好ましく、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。図32Gに示すように、カバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析チャンバ130内に注入して、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮断する。このステップを図32Hに示す。ディスク110を恒湿チャンバ内で好ましくは30分間、室温で培養し、図32Iに表すように、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する。
本発明の第4の実施態様の第2の実施の形態は、クロスリンクシステムを使用せずに、バイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する反射型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、基準マークまたは検量線作成ドット202を最初の窓141の上に堆積させ、非ビオチン化二次抗体186(通常図18Dに示す)を、連続したそれぞれの捕捉領域140上の活性層144に直接堆積させる。次いで、ディスク110を恒湿チャンバ内で30分間、室温で培養する。結合していない二次抗体186をPBS洗浄により除去し、ディスク110をスピン乾燥して、表面の水分を除去する。接着部材118を活性層144に付着させる。カバーディスクまたはキャップ部116は、ポリカーボネートから形成することができ、図4に最もよく示すように、その底部を反射面146により被覆することが好ましい。カバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク内にフロー流路130を形成する。例えばStabilGuard(登録商標)といった遮断剤204を各フロー流路または分析流路130内に注入して、活性層144に残っているあらゆる非特異的結合部位を迅速かつ効果的に遮
断する。ディスクを恒湿チャンバ内でおよそ30分間、室温で培養し、残っているあらゆる溶液を真空を介して完全に除去する。図33は、クロスリンクシステムを使用しない、完成した反射バイオディスク110の断面図を示している。
本発明の第4の実施態様の第3の実施の形態は、クロスリンクシステムを利用してバイオディスク110のフロー流路130内に捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成を伴う。この実施の形態では、基板120と、視界窓200(図32A)を有さない半反射層143と、活性層144とが、図5に示すように設けられる。ストレプトアビジン182、ビオチン化一次抗体188、基準マーク202、および遮断剤204の堆積は、上述したとおりであり、図32B〜図32Hに示すとおりである。接着部材118を活性層144に付着させる。光透過性カバーディスクまたはキャップ部116(図5)は、ポリカーボネートから形成することができる。このカバーディスク116を接着部材118に一体的に付着させ、それによって、ディスク110内にフロー流路130を形成する(図32G)。図34は、クロスリンクシステムを利用する、完成した透過バイオディスク110の断面図を示している。この第4の実施態様の第4の実施の形態は、当業者によって構築可能であることが理解されるべきである。この第4の実施の形態は、クロスリンクシステムを使用せずに、バイオディスク110のフロー流路内に二次捕捉剤を固定する透過型ディスク110の構成(図33および図34)を伴う。
クラスタ指定の計数−実施態様I
図35Aは、4つの流体回路128を示す光バイオディスク110の平面図である。各流体回路は、4つの異なる特異的な細胞表面マーカ用および1つのネガティブコントロール領域用の数個の捕捉領域140を有する。図示するように、各流体回路は、専用化されて、それぞれの捕捉領域が具体的にはCD4、CD8、CD3、およびCD45を対象とする4つの捕捉領域140を有する。他のあらゆる所望の細胞表面の抗原のパターンまたは組み合わせ、例えば他のCDマーカまたは細胞表面マーカ、を使用することもできる。この特定の実施態様では、それぞれの個別の流体回路について、その捕捉領域140のそれぞれが、単一の共通の捕捉剤のみを有する必要があるという制限はない。これとは逆に、この実施態様では、捕捉領域は、異なる捕捉剤を有することが望ましい。これらの捕捉領域は、例えば、少なくとも2×2マトリックスを有する配列フォーマットで配置することができる。図35Aに示すディスクは、図35B〜図35D、図36、図37、図38A〜図38C、図39、図40、図41A〜図41C、図42、および図43において後述する細胞捕捉化学反応および細胞捕捉方法と共に使用するのに特に適している。図35Aに表すバイオディスク110は、反射型ディスクであってもよいし、透過型ディスクであってもよい。
次に図35B〜図35Dを参照して、本発明の第1の実施態様のバイオディスクを使用した、精製および洗浄を受けたMNCサンプル(図17A)の分析を示す。図35Bに表すように、バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。図35Cに示すように、一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4細胞190およびCD8細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図20I)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、図35Dの捕捉されたCD4細胞190およびCD8細胞194と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図36は、本発明の第1の実施態様の第2の実施の形態を使用した、図35B〜図35Dと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる(図35B)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する(図35C)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図20I)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194(図35D)と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図37は、本発明の第1の実施態様の第3の実施の形態を使用した、図35B〜図35Dと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる(図35B)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する(図35C)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図20I)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194(図35D)と相互作用し、透過ビーム156は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて送られる。
クラスタ指定の計数−実施態様II
次に図38A〜図38Cを参照して、本発明の第2の実施態様のバイオディスクを使用した、精製および洗浄を受けたMNCサンプル(図17A)の分析を示す。図38Aに示すように、バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する。このステップを図38Bに示す。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図24L)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、図38Cの捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図39は、本発明の第2の実施態様の第2の実施の形態を使用した、図38A〜図38Cと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる(図38A)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する(図38B)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図24L)から取り除かれる。光ディスク
ドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194(図38C)と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図40は、本発明の第2の実施態様の第3の実施の形態を使用した、図38A〜図38Cと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる(図38A)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する(図38B)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図24L)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194(図38C)と相互作用し、透過ビーム156は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて送られる。
クラスタ指定の計数−実施態様III
次に図41A〜図41Cを参照して、本発明の第3の実施態様のバイオディスクを使用した、精製および洗浄を受けたMNCサンプル(図17A)の分析を示す。図41Aに示すように、バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する。本方法のこのステップを図41Bに示す。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図28J)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、図41Cの捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図42は、本発明の第3の実施態様の第2の実施の形態を使用した、図41A〜図41Cと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる(図41A)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する(図41B)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図28J)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194(図41C)と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図43は、本発明の第3の実施態様の第3の実施の形態を使用した、図41A〜図41Cと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130をMNCサンプルで溢れさせる(図41A)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して
、一次抗体188との接触を実現する。一次抗体は、試験サンプル内に存在する任意のCD4T細胞190およびCD8T細胞194と接触して、これらの細胞を捕捉する(図41B)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していないT細胞が、捕捉領域140(図28J)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉されたCD4T細胞190およびCD8T細胞194(図41C)と相互作用し、透過ビーム156は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて送られる。
クラスタ指定の計数−実施態様IV
次に図44A〜図44Dを参照して、本発明の第4の実施態様のバイオディスクを使用した、精製および洗浄を受けたMNCサンプル(図17A)の分析を示す。図44Aは、一次抗体T細胞複合体の調製を示すイラストの流れ図である。CD4T細胞190およびCD8T細胞194の双方を含むMNC懸濁液を一次抗体188と混合して、結合させ、それによって、一次抗体T細胞複合体を形成する。当業者には明らかなように、異なる表面マーカを有する他の細胞にも、現在の実施態様を使用してタグ付けを行うことができる。図44Bに示すように、バイオディスク110のフロー流路130を一次抗体T細胞複合体で溢れさせる。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、バイオディスク110の活性層144に固定された二次抗体188との接触を実現する。図44Cに示すように、二次抗体186は、一次抗体T細胞複合体に対する親和性を有し、これらの複合体を捕捉する。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していない複合体が、捕捉領域140(図32I)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、図44Dの捕捉された複合体と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図44A〜図44Dは、本発明の方法の別の主要な態様も示している。図17Aに関連して、クラスタ指定の計数を行う別の方法を提供する。この方法は、(1)分離勾配液を含む管に血液サンプルを供給し、(2)この血液サンプルを層に分離するのに十分な時間および速度でこの管を回転させ、(3)T細胞を含むMNC層を再懸濁し、それによりMNC懸濁液を形成し、(4)このMNC懸濁液に一次抗体を加えるステップであって、それにより一次抗体T細胞複合体を形成し、(5)少なくとも1つの捕捉剤を含んだ少なくとも1つの捕捉領域を備えるディスク表面に一次抗体T細胞複合体のサンプルを供給し、(6)このディスクを光学式読み取り装置にロードし、(7)電磁放射入射ビームを捕捉領域に送り、(8)捕捉領域でディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームを検出し、(9)この検出したビームを出力信号に変換し、(10)この出力信号を分析し、それにより捕捉領域で捕捉された細胞の数に関する情報を抽出する、ステップを含む。この方法の一実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が反射されるような反射層により構築される。この方法の別の実施の形態では、光ディスクは、捕捉領域に送られて細胞に衝突しなかった光が光ディスクを透過するように構築される。
図45は、本発明の第4の実施態様の第2の実施の形態を使用した、図44A〜図44Dと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130を一次抗体T細胞複合体で溢れさせる(図44B)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、バイオディスク110の活性層144に固定された二次抗体188との接触を実現する。一次抗体T細胞複合体に対し親和性を有する二次抗体186は、複合体を捕捉す
る(図44C)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していない複合体が、捕捉領域140(図32I)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉された複合体(図44D)と相互作用し、帰還ビーム154は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて反射される。
図46は、本発明の第4の実施態様の第3の実施の形態を使用した、図44A〜図44Dと同じ試験サンプルの分析を示している。バイオディスク110のフロー流路130を一次抗体T細胞複合体で溢れさせる(図44B)。毛管作用、外部アプリケータにより加えられる圧力、および/または遠心力(すなわち、曲線運動する物体に働く力であって、回転の中心もしくは曲率または回転軸から離れる方向に向いた力)が、試験サンプルに作用して、バイオディスク110の活性層144に固定された二次抗体188との接触を実現する。一次抗体T細胞複合体に対し親和性を有する二次抗体186は、複合体を捕捉する(図44C)。光ドライブモータ162(図10)が、ディスクをスピンさせ、これにより、結合していない複合体が、捕捉領域140(図32I)から取り除かれる。光ディスクドライブ112(図1)の入射ビーム152は、捕捉された複合体(図44D)と相互作用し、透過ビーム156は、処理および分析のために、検出器157(図10)に向けて送られる。
当業者は、これらの教示に鑑みて、本発明の範囲および精神から逸脱せずに、本発明の方法の1つまたは複数の実施態様の1つまたは複数の実施の形態を組み合わせることが可能であることを理解するであろう。
細胞検出および関連するソフトウェア
図47を参照して、サンプルを保持するための流体回路128を備えた光バイオディスク110を示す。また、図47は、異なる捕捉領域または標的領域140および標的領域141を示すために拡大した流体回路47も示している。標的領域141は、基準マークまたは検量線作成ドット202を備える。この特定の実施の形態では、5つの捕捉領域140が使用される。各捕捉領域は、それぞれ、CD4+細胞、CD8+細胞、CD3+細胞、CD45+細胞、およびネガティブコントロールとしてのミオグロビンを捕捉するように実施される。
図48Aは、6つの捕捉領域140を備えた異なる実施の形態から得られる画像である。各捕捉領域は、それぞれ、CD45+細胞、CD15+細胞、CD4+細胞、およびCD8+細胞をそれぞれ捕捉するように実施されるものと、CD+15細胞用の第2の捕捉領域と、CD45+細胞用の第2の捕捉領域である。この実施の形態では、2つのCD45捕捉領域およびCD15捕捉領域を確認制御またはチェックとして使用し、捕捉効率の結果および予想計数の結果が一致していることを検証することができる。また、図48Aは、CD4、CD8、および制御の拡大図によって一連の細胞表面の抗原を示している。ここに示すように、画像は、背景フィールドに対して示された複数の細胞からなる。図48Bは、本発明によるバイオディスクから得られた画像と比較した実際の顕微鏡画像の制御領域、CD4捕捉領域、およびCD8捕捉領域の拡大図である。図49は、実際の顕微鏡画像と、本発明による対応するバイオディスク画像との別の比較を、より詳細に示している。図48Bおよび図49に表すように、本発明者等は、顕微鏡から得ることができる品質および解像度と比較して、バイオディスク画像が、それに等しい品質および解像度を有することに確認した。したがって、これらの画像は、本発明の装置および方法を使用して、背景に対して個々の細胞を可視化できることを実証している。検査特徴を検出する方法は、本発明の譲受人に譲渡された、共に「Signal Processing Apparatus and Methods for Obtaining Signal Signatures of Investigational Features Detected on a Surface of an Optical Disc Assembly」と題し、それぞれ、2001年2月2日および200
1年5月18日に出願されている米国仮出願第60/270,095号および第60/292,108号、ならびに本発明の譲受人に譲渡された「Optical Disc Analysis System
Including Related Methods For Biological and Medical Imaging」と題し、2002年1月10日に出願されている米国特許出願第10/043,688号に、より詳細に記載されている。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
これらの細胞は、さまざまな異なる方法の1つを通じて検出することができる。この方法は、例えば、エッジ検出ハードウェアまたはエッジ検出ソフトウェアを使用して、透過光または反射光の十分大きなレベルの変化を検出して計数し、したがって、遷移、ゆえに細胞を計数することを含む。以下に、より詳細に説明する別の方法は、画像認識ソフトウェアまたはパターン認識ソフトウェアを使用して、背景に対して細胞を識別するものである。画像認識は、WBCをRBCと区別することができ、また、好中球、単球、好塩基球、好酸球、顆粒球、およびリンパ球をも区別することができる。
1.6マイクロメートル程度離れたトラックを有する光ディスクを使用して、ディスク上の細胞または集合体を画像化することができる。例えば、白血球は、通常、少なくとも5トラック分から12トラック分ほどの直径を有するので、その白血球の画像を得ることができる。
このような画像を得るために、図2、図3、および図4に示すタイプの透過型ディスクを使用することができ(ただし、反射型ディスクも使用できる)、トリガセンサ160および上部検出器158を備えた図10に示すタイプのディスクドライブシステムを使用することができる。トリガ検出器158は、透過型ディスクのトリガマーク126を検出し、そのマークが検出されると、データの収集および/または処理を行うコンピュータに信号を供給する。光源が、視界窓のトラックを通過すると、画像が、受信された透過光として得られる。この場合の上部検出器は、単一の検出器であってもよいし、半径方向および/または円周方向に向いた複数の検出器エレメントからなる配列であってもよい。このような検出器および検出方法は、例えば、本発明の譲受人に譲渡された以下の出願に記載されている。すなわち、2000年11月9日に出願された「Optical Disc Drive For Bio-Optical Disc」と題する米国仮出願第60/247,465号、2001年5月22日に出願された「Disc Drive Assembly For Optical Bio-Discs」と題する米国仮出願第60/293,093号、および2001年11月9日に出願された「Disc Drive System and Methods for Use with Bio-discs」と題する米国特許出願第10/008,156号に記載されている。これらの出願のそれぞれは、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
図48A、図48B、および図49のような画像が得られた後、その画像データを、所望の特徴を識別するように設計された画像認識ソフトウェアによってさらに処理することができる。この画像認識ソフトウェアは、細胞を背景と区別する能力だけでなく、ある型の細胞を別の型の細胞と区別する能力を有することがさらに望ましい。
次に図50を参照して、赤血球および白血球の双方を含む検査データから得られた画像を示す。拡大図に示すように、これらの白血球および赤血球は、明らかに区別可能な特徴を有し、したがって、背景に対して検出することができ、画像認識によって互いを区別することもできる。さらに、リンパ球、単球、好中球、好酸球、顆粒球、および好塩基球を含む白血球の型を、互いに区別することも可能である。
図51は、多数の細胞を有するサンプルフィールドを示し、プラス記号は、細胞として識別されたそれぞれの対象物を示している。あらゆる領域または任意の数の所望の領域について、細胞の数が検出された後、その結果の細胞計数データは、単一のスクリーンに表
示することができる。このスクリーンは、例えば図52に示す表現といった見易い表現を提供する。図52に示すように、具体的な細胞計数は、棒グラフと共に提供され、相対的な細胞数が明示される。CD4/CD8分析の場合、システムは、CD4/CD8比と共に、他の任意の所望の数学計算または比較も生成することができる。図53は、画像フィールド内の細胞が、CD4計数、CD8計数、および比に変換されているところを示すプロセスの別のビューを提供し、その出力は、比が正常な範囲内にあることを示している。
細胞検出および関連した処理方法に関する本発明の態様は、以下の米国仮出願にも開示されている。すなわち、2001年8月31日に出願された「Capture Layer Assemblies
and Optical Bio-Discs for Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/316,273号、2001年9月7日に出願された「Methods for Imaging Blood cells, Blood-Borne Parasites and Pathogens, and Other Biological Matter Including Related Optical Bio-Discs and Drive Assemblies」と題する米国仮出願第60/318,026号、2001年9月14日に出願された「Optical Analysis Discs Including Microfluidic Circuits for Performing Cell Counts」と題する米国仮出願第60/322,527号、2001年9月11日に出願された「Optical Analysis Discs Including Fluidic Circuits for Optical Imaging and Quantitative Evaluation of Blood Cells Including
Lymphocytes」と題する米国仮出願第60/322,040号、2001年9月12日に出願された「Methods for Differential Cell Counts Including Leukocytes and Use of
Optical Bio-Disc for Performing Same」と題する米国仮出願第60/322,863号、および2001年9月17日に出願された「Methods for Reducing Non-Specific Binding of Cells on Optical Bio-Discs Utilizing Charged Matter Including Heparin, Plasma, or Poly-Lysine」と題する米国仮出願第60/322,793号に開示されている。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
分画細胞計数方法および関連するソフトウェア
光ディスクデータを使用した白血球計数用の複数の方法および関連するアルゴリズムを本明細書でさらに詳細に論考する。これらの方法および関連するアルゴリズムは、白血球の計数に限定されるものではなく、任意の型の細胞物質の計数を行うことに容易に適用することができる。この細胞物質には、赤血球、白血球、ビーズ(beads)、および光学式読み取り装置によって検出できる同様の光シグネチャ(optical signature)を生成する生物および非生物の双方の他の任意の対象物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
図54〜図58を参照して説明する本発明に関する方法およびアルゴリズムの以下の説明は、例示の目的で、白血球の計数を対象とする。幾つかを変更することにより、これらの方法およびアルゴリズムを、他の型の細胞、すなわち白血球と同様のサイズの対象物の計数に適用することができる。この細胞計数方法およびアルゴリズムのデータ評価の態様を本明細書で一般的に説明し、本発明の方法および装置の関連する背景を提供する。光バイオディスクから検査データを取り込んで処理する方法およびアルゴリズムは、一般の広い適用性を有し、本発明の譲受人に譲渡された次の米国仮出願にさらに詳細に開示されている。すなわち、2001年5月16日に出願された「Variable Sampling Control For Rendering Pixelation of Analysis Results In Optical Bio-Disc Assembly And Apparatus Relating Thereto」と題する米国仮出願第60/291,233号および「Methods For Differential Cell Counts Including Related Apparatus and Software For Performing Same」と題する米国仮出願第60/404,921号に開示されている。前者の出願は、参照により本明細書に援用され、後者の出願は、上記で援用したものである。以下の論考では、簡単な説明により、これらの方法およびアルゴリズムの基本的な方式を提示する。図10に示すように、生物試験サンプルの属性に関する情報は、試験サンプルとの相互作用により変更または変調を受けた電磁放射ビームの形で、光バイオディスク110
から取り出される。図2、図3、図4、図11、図13、および図15と共に論考した反射型光バイオディスクの場合、帰還ビーム154が、生物サンプルに関する情報を運ぶ。上述したように、このような生物サンプルに関する情報は、基本的に、入射ビームが、フロー流路または分析チャンバ130または標的領域140内にあり、したがって、サンプルと接触した時にのみ、帰還ビーム154に含まれる。バイオディスク110の反射型の実施の形態では、帰還ビーム154は、反射層142内もしくは反射層142上に符号化された情報、または、それ以外に図13および図14に示すウォブル溝170に符号化された情報も運ぶことができる。当業者には明らかなように、対応する入射ビームが、反射層142と接触した時にのみ、事前に記録された情報が、標的領域を有する反射型ディスクの帰還ビーム154に含まれる。情報を有する反射層142が除去されている区域、または、それ例外に存在しない区域に、入射ビーム152が存在する場合、このような情報は、帰還ビーム154に含まれない。図5、図6、図8、図9、図12、図14、および図16と共に論考した透過型光バイオディスクの場合、透過ビーム156が、生物サンプルに関する情報を運ぶ。
図10の参照を続けて、生物試験サンプルに関する情報は、その情報が、反射型ディスクの帰還ビーム154から得られようと、透過型ディスクの透過ビーム156から得られようと、信号処理用のプロセッサ166に送られる。この処理は、底部検出器157(反射型ディスク)または上部検出器158(透過型ディスク)によって検出されたアナログ信号の離散的なデジタル形式への変換を含む。
次に図54を参照して、この信号変換は、一定の時間間隔212でアナログ信号210をサンプリングすること、および、その信号の対応する瞬時アナログ振幅214を離散的なバイナリ整数216として符号化することを含む。サンプリングは、ある開始時刻218で開始され、ある終了時刻220で停止される。任意のアナログ−デジタル変換プロセスと関連した2つの共通の値は、サンプリング周波数およびビット深度である。サンプリング周波数は、サンプリングレートとも呼ばれ、単位時間当たりに取り込まれるサンプル数である。サンプリング周波数が高いほど、連続したサンプル間の時間間隔212は小さくなり、その結果、元のアナログ信号210と比べたデジタル信号222の忠実度は高くなる。ビット深度は、アナログ信号210のサンプリングされた振幅214を符号化するために各サンプル点で使用されるビット数である。ビット深度が大きいほど、バイナリ整数216は、元のアナログ振幅214をより良く近似することになる。本実施の形態では、サンプリングレートは、8MHzであり、ビット深度は、1つのサンプル当たり12ビットである。これにより、0から4095(0から(2−1))の範囲の整数サンプルが可能になる。ここで、nは、ビット深度である。この組み合わせは、他の実施の形態で必要な特定の精度に適合するように変更することができる。一例であって、これに限定されるものではないが、一般に細胞よりも小さなビーズを計数する方法を含む実施の形態では、サンプリング周波数を増加させることが望ましいことがある。次いで、サンプリングされたデータは、アナログ/デジタル変換のためにプロセッサ166に送信される。
アナログ/デジタル変換の間、レーザの経路に沿って連続したそれぞれのサンプル点224は、一次元配列226としてディスクまたはメモリに連続的に記憶される。連続したそれぞれのトラックは、独立した一次元配列を与え、この一次元配列は、画像に類似した二次元配列228(図57A)を生成する。
図55は、本発明の光バイオディスク110の斜視図であり、指定部分の拡大詳細斜視図は、捕捉された白血球230が、この光バイオディスクのトラック232を基準として位置することを示している。図示するように、入射ビーム152の白血球230との相互作用により、信号を含むビームが、反射型ディスクの帰還ビーム154または透過型ディスクの透過ビーム156のいずれかの形で生成され、これが、検出器157または158
のいずれかで検出される。
図56Aは、図55に示す光バイオディスク110のトラック232を基準にして位置する白血球230の別のグラフ表示である。図55および図56Aに示すように、白血球230は、約4つのトラックA、B、C、およびDに及んでいる。図56Bは、図55および図56Aの白血球210から得られた一連のシグネチャトレース(signature trace)を示している。図56Bに示すように、検出システムは、トラックA、B、C、およびDに対応した4つのアナログ信号A、B、C、およびDを供給する。図56Bにさらに示すように、アナログ信号A、B、C、およびDのそれぞれは、白血球230に関する特定の情報を運ぶ。したがって、図示するように、白血球230を走査することにより、区別可能で(distinct)、かつ、検出および処理が可能な乱れが入射ビームに生じる。次いで、アナログシグネチャトレース(信号)210は、図57Aおよび図57Cに示すような類似したデジタル信号222に変換するためにプロセッサ166に送られる。図57Aおよび図57Cについては、以下にさらに詳細に論考する。
図57は、図57A、図57B、図57C、および図57Dの間の関係を示すグラフ表示である。図57A、図57B、図57C、および図57Dは、図56Bからのシグネチャトレースのデジタル信号222への変換のイラストによるグラフ表示である。このデジタル信号222は、一次元配列226として記憶されており、データ入力244用に二次元配列228に結合される。
次に図57Aを特に参照して、図55および図56Aに示す光バイオディスクのトラックAおよびBからのサンプリングされたアナログ信号210を示す。プロセッサ166は、次に、アナログ信号210の対応する瞬時アナログ振幅214を、離散的なバイナリ整数216として符号化する(図54参照)。その結果の一連のデータ点が、サンプリングされたアナログ信号210に類似したデジタル信号222である。
次に図57Bを参照して、トラックAおよびB(図57A)から得られたデジタル信号222は、独立した一次元メモリ配列226として記憶される。連続したそれぞれのトラックは、対応する一次元配列を与える。この一次元配列が、先行する一次元配列と結合されると、画像に類似した二次元配列228が生成される。次いで、このデジタルデータは、サンプル点224(図54)からなる二次元配列228としてメモリまたはディスクに記憶される。サンプル点224は、サンプル区域内の特定の点における帰還ビーム154または透過ビーム156(図55)の相対的な強度を表すものである。次いで、二次元配列は、図57Bに表すような生のファイルまたは画像ファイル240の形でメモリまたはディスクに記憶される。次いで、画像ファイル240に記憶されたデータは、取り出されてメモリに与えられ(242)、図10に示す分析装置168へのデータ入力244として使用される。
図57Cは、図55および図56Aに示す光バイオディスクのトラックCおよびDからのサンプリングされたアナログ信号210を示している。プロセッサ166は、次に、アナログ信号210の対応する瞬時アナログ振幅214を、離散的なバイナリ整数216として符号化する(図54)。その結果の一連のデータ点が、サンプリングされたアナログ信号210に類似したデジタル信号222である。
次に図57Dを参照して、トラックCおよびDから得られたデジタル信号222は、独立した一次元メモリ配列226として記憶される。連続したそれぞれのトラックは、対応する一次元配列を与える。この一次元配列が、先行する一次元配列と結合されると、画像に類似した二次元配列228が生成される。上述したように、このデジタルデータは、次に、サンプル点224(図54)からなる二次元配列228としてメモリまたはディスク
に記憶される。サンプル点224は、サンプル区域内の特定の点における帰還ビーム154または透過ビーム156(図55)の相対的な強度を表すものである。次いで、二次元配列は、図57Bに表すような生のファイルまたは画像ファイル240の形でメモリまたはディスクに記憶される。上記に示したように、画像ファイル240に記憶されたデータは、次に、取り出されてメモリに与えられ(242)、図10の分析装置168へのデータ入力244として使用される。
本発明の計算アルゴリズムおよび処理アルゴリズムは、分析装置168(図10)に記憶され、入力データ244に適用されて、有用な出力結果262(図58)を生成する。この出力結果は、表示モニタ114(図10)に表示することができる。次に図58を参照して、本発明の処理方法および計算アルゴリズムによるデータ評価の主要なステップの論理フローチャートを示す。本処理方法の最初の主要なステップは、入力データ244を受信することを含む。上述したように、データ評価は、0から4096の範囲の整数の配列から開始する。
次の主要なステップ246は、計数を行うディスクの区域を選択することである。この区域が画定されると、次の目的は、画定した区域に含まれる全白血球を実際に計数することになる。ステップ246の実施態様は、ディスクの構成またはユーザの選択に依存する。一例であって、これに限定されるものではないが、図2および図5に示す例えば標的領域140といった窓を有するディスクを使用する本発明の実施の形態では、ソフトウェアは、その窓を認識し、分析および計数を行うためにその窓の部分をクロッピングする。好ましい一実施の形態、例えば図2に示す実施の形態では、標的領域または窓は、半円形の部分がその各端部にある1×2mmの長方形の形状を有する。この実施の形態では、ソフトウェアは、それぞれの窓の内部に1×2mmの標準長方形の区域をクロッピングする。この実施の形態の一態様では、読み取り装置は、連続した数個のサンプル値を取り込んで、数個の異なる窓での細胞数を比較することができる。
図5、図6、図8、および図9に示すように、窓を有さない透過型ディスクを使用する本発明の実施の形態では、2つの異なる方法の一方でステップ246を実行することができる。固定座標を有する点を基準にしてその中心の位置を特定することによるか、または、基準マーク202(例えば、図24L、図25、および図26を参照)を検出することによるかのいずれかで、標準長方形の位置が選択される。この基準マークは、暗い色素の点である。基準マーク202が使用される場合には、所望のコントラストを有する色素を、細胞の2つのクラスタに関するディスクの特定の位置141(例えば図20E)に堆積させる。次いで、光ディスク読み取り装置を、それら細胞のクラスタの一方の中心にスキップするように指示し、次いで、標準長方形を、選択したクラスタの中心にする。
ステップ246に関して上述したユーザの選択について、ユーザは、マウス選択または他の方法で直接対話することにより、細胞計数を行う所望のサンプル区域の形状、例えば長方形区域を指定することができる。このソフトウェアの本実施の形態では、これは、マウスを使用して、モニタ114に表示される、光バイオディスク導出画像の所望の部分の上に長方形をクリックしてドラッグすることを含む。評価区域の選択方法にかかわらず、それぞれの長方形区域は、次のステップ248で計数を行うために評価される。
図58の3番目の主要なステップは、ステップ248であり、このステップは、背景の照度を一様化することを対象にする。このプロセスは、幾つかのハードウェア構成で引き起こされて起こり得る背景の一様性のばらつきを補正する。背景照度の一様化により、背景全体、すなわち細胞でない画像の部分が、ある任意の背景値Vbackgroundを有する平面に近づくように、各サンプル点の強度レベルが補われる。Vbackgroundは、多くの方法で決定することができ、例えば、標準長方形サンプル区域全体にわた
って平均値をとることで決定することができるが、本実施の形態では、その値は2000に設定される。選択した長方形サンプル区域の各点Pの値Vは、数(Vbackground+(V−Pの近傍の平均値))に置き換えられ、必要に応じて切り捨てられて、実際の可能な範囲の値に適合される。この可能な範囲の値は、本発明の好ましい実施の形態では0から4095である。近傍の寸法は、細胞のサイズよりも十分大きく、かつ、標準長方形のサイズよりも十分小さくなるように選択される。
図58のフローチャートの次のステップは、正規化ステップ250である。正規化ステップ250を行う際に、平均が2000で、標準偏差が600となるように、一次変換が、標準長方形サンプル区域のデータを用いて実行される。必要に応じて、その値は、0から4096に適合するように切り捨てられる。背景照度一様化ステップ248に加えてこのステップ250により、ソフトウェアは、ハードウェアの変更および調整の影響を受けにくくなる。一例であって、これに限定されるものではないが、例えば上部検出器158(図55)といった検出回路の信号利得を、結果の細胞計数に大幅な影響を与えることなく変更することができる。
図58に示すように、フィルタリングステップ252が次に実行される。標準長方形内のそれぞれの点Pに対して、ステップ248で示した寸法よりも小さな寸法を有するPの近傍において、Vbackgroundと十分区別可能な値を有する点の数が算出される。これら算出された点は、画像内の細胞のサイズに近いはずである。この数が十分大きい場合には、Pの値はそのままとされ、そうでない場合には、Pの値には、Vbackgroundが割り当てられる。このフィルタリング操作は、雑音を除去するために実行され、最適な場合には、細胞のみが画像内に残る一方、背景は一様にVbackgroundに等しくなる。
図58に示すように、不良な構成要素を除去することを対象にするオプションのステップ254を実行することができる。例えば、散乱、気泡、埃、および他の同様のムラといった欠陥が、フィルタリングステップ252を通過することがある。これらの欠陥は、直接的に、または、画像のヒストグラムの分布全体に影響を与えることにより、細胞計数のエラーの原因になることがある。通常、これらの欠陥のサイズは、細胞よりも十分に大きく、次のようにしてステップ254で除去することができる。まず、選択した領域と同じ寸法を有する2値画像が形成される。この2値画像内の点について、元の画像の対応する点の値がVbackgroundと等しい場合には、その点は白と定められ、そうでない場合には、黒と定められる。次に、黒の点からなる接続された構成要素が抽出される。次いで、後続する浸食および膨張を適用して、構成要素の図が調整される。最後に、定められた閾値よりも大きな構成要素が除去される。このオプションのステップの一実施の形態では、値Vbackgroundを有する元の画像の対応するサンプル点をこの構成要素に割り当てることにより、その構成要素が元の画像から除去される。どの構成要素が計数可能な対象を構成し、どの構成要素を除去するかを決定する閾値は、ユーザが定義した値である。また、この閾値は、計数を行う検査特徴、すなわち白血球、赤血球、または他の生体物質に応じて変化してもよい。オプションのステップ254の後、ステップ248、250、および252が繰り返されることが好ましい。
図58に示す次の主要な処理ステップは、ステップ256である。このステップ256は、明るい中心によって細胞の計数を行うことを対象とする。計数ステップ256は、幾つかのサブステップからなる。これらのサブステップの最初のものは、畳み込み演算を実行することを含む。この畳み込み演算サブステップでは、畳み込み映像(convoluted picture)と呼ばれる補助配列が形成される。点Pにおける畳み込み映像の値は、Pの円形の近傍でフィルタリングを行った後の映像の積分結果の値である。より正確には、特定の一実施の形態の場合、積分される関数は、vが2000よりも大きい場合には、v−200
0に等しい関数であり、vが2000以下の場合には、0である。計数ステップ256で実行される次のサブステップは、ほぼ細胞のサイズと同じ半径の近傍において、畳み込み映像の極大値を検出することである。次に、互いの閉じた近傍内で同じ値を有する2重の極大値が回避される。計数ステップ256の最後のサブステップでは、残りの極大値が、細胞を示すものであると宣言される。
幾つかのハードウェア構成では、幾つかの細胞は、明るい中心を持たないように見えることがある。これらの場合、暗い縁のみが見え、次の2つのオプションのステップ258および260が役立つ。
ステップ258は、検出された細胞を映像から除去することを対象とする。ステップ258では、検出された各細胞の中心の周りの円形の領域が、値2000で埋められ、その結果、明るい中心および暗い縁の双方を有する細胞が、2回検出されることがなくなる。
ステップ260は、暗い縁によって細胞を追加計数することを対象とする。ステップ258後の画像を用いて、2つの変換が行われる。このルーチンの最初のサブステップであるサブステップ(a)では、各点の値vが、(2000−v)に置き換えられ、その結果が負である場合には、その値は、ゼロに置き換えられる。サブステップ(b)では、次に、その結果の映像に対して、内部半径R1および外部半径R2のリングを用いて畳み込み演算が行われる。R1およびR2は、それぞれ、細胞の予想される最小半径および予想される最大半径である。このリングは、サブステップ(d)で、その後、上下左右にシフトされる。サブステップ(c)では、4回のシフトの結果が合計される。この変換後、暗い縁の細胞の画像は、4つの花びらの花のように見える。最後に、サブステップ(d)では、サブステップ(c)で得られた関数の極大値が、計数ステップ256で使用された方法と同様に検出される。それらの極大値は、ステップ256で除外された細胞を示すものであると宣言される。
計数ステップ256の後、または、計数ステップ260が任意選択で使用された場合には計数ステップ260の後の、図58に示す最後の主要なステップが、結果出力ステップ262である。標準長方形内で検出された細胞の数が、図1および図5に示すモニタ114に表示され、識別された各細胞は、表示された光バイオディスク導出画像上で赤の十字形により印が付けられる。
光バイオディスク検定から収集されたデータの処理に関する他の関連する態様は、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年9月11日に出願された「Methods for Differential Cell Counts Including Related Apparatus and Software Performing Same」と題する米国特許出願第10/241,512号に開示されている。この出願は、本明細書でその全体が繰り返されるのと同様にその内容のすべてが参照により援用される。
全血からTリンパ球を単離する方法
図17に関連して上述した勾配法を用いて調製した全血または単核球サンプルを含む細胞サンプルから、T細胞またはTリンパ球を単離する方法が必要である。例えば、Tリンパ球を単離する1つの方法は、不要な細胞を凝集および沈降させる生体活性試薬の使用である。このような方法の非限定的な例は、T細胞を単離する「生物学的濃縮分離技術(Biological Enrichment and Separation Technology)」(BEST)法である。BEST法で用いられる生体活性試薬は、プレパサイト(Prepacyte)(BioE, Ct. Paul, MN)と呼ばれる。プレパサイトは、顆粒球、血小板、単球、B細胞、およびNK細胞を含む不要な細胞を選択的に除去することによる、全血および単核球を含む細胞サンプルからのT細胞の単離を可能にする。プレパサイト法を用いて単離されたT細胞の回収率および純度の
割合は、勾配法のものよりも著しく高い。不要な細胞の選択的な除去は、不要な細胞に対する特異的親和性を有する抗体の使用により媒介される。
プレパサイトを用いる細胞調製は約30分を要する。例えば、T細胞を、以下の手順により全血から単離することができる。まず、抗凝固血を等容量のプレパサイトと混合する。本発明のCDマーカの場合の細胞調製には、例えば、1mlの全血を1mlのプレパサイトと混合して検定溶液を作成する。次に、検定溶液を約15分間穏やかに混合し、不要な細胞を凝集させる。次に、検定溶液を試験管ラックに直立で約15分間置き、凝集した不要な細胞を沈降させる。不要な細胞の沈降後、次に、T細胞を含む上清を除去し、新たな容器に入れる。次に、T細胞をPBS中で洗浄する。次に、洗浄したT細胞を計数し、PBS中に再懸濁して所定の細胞濃度にする。次に、Tリンパ球懸濁液を分析のために光バイオディスクにロードする。
別法として、T細胞を含む特定の細胞集団を全血を含む細胞サンプルから単離することは、例えば、細胞捕捉法を用いて実行することができる。細胞捕捉法では、不要な細胞を対象とする抗体を、ビーズ、バイオマトリックス、または膜を含む固相に結合させる。次に、細胞サンプルを固相に通過させて固相と相互作用させ、固相では不要な細胞が結合し、所望の細胞のみが通過する。細胞の分離および精製のためのバイオマトリックスの使用に関連する他の態様に関するさらなる詳細は、例えば、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年3月18日に出願された「Methods and Apparatus for Separating Whole Blood Components in an Optical Bio-disc Analysis Chamber for use in Biomedical Assays」と題する米国仮出願第60/365,462号に開示されており、この出願はその内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
全血および単核球を含むサンプルから対象となる細胞を分離するさらに別の別法は、磁気ビーズ分離の使用である。この方法では、対象となる細胞は、サンプルから正または負の選択を受け得る。負の選択法では、磁気ビーズが不要な細胞に特異的な抗体で被覆される。ビーズをサンプルと混合して培養し、ビーズが不要な細胞と結合するようにする。次に、サンプルに磁界を印加することにより、不要な細胞を除去する。不要な細胞の除去は、バイオディスクの流体回路内で、および/または磁気光学式バイオディスクを用いて実行することができる。これとは反対に、正の選択は、対象となる細胞型/細胞に特異的な抗体を有する磁気ビーズを用いる。ビーズをサンプルと混合して培養し、ビーズが対象となる細胞と結合するようにする。次に、サンプルに磁界を印加することにより、磁気的にタグ付けされた所望の細胞型をサンプルの残りから単離する。対象となる細胞の単離は、バイオディスクの流体回路内で、および/または磁気光学式バイオディスクを用いて実行することができる。磁気光学式バイオディスクに関するさらなる詳細は、例えば、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年3月14日に出願された「Dual Bead Assays using Cleavable Spacers and/or Ligation to Improve Specificity including Related Methods and Apparatus」と題する米国特許出願第10/099,256号、および2002年3月14日に出願された「Use of Restriction Enzymes and other Chemical Methods to Decrease Non-Specific Binding in Dual Bead Assays and Related Bio-Discs, Methods, and System Apparatus for Detecting Medical Targets」と題する米国特許出願第10/099,266号に開示されており、これらはいずれも参照によりその内容のすべてが援用される。磁気粒子でタグ付けされた細胞の分離に関する詳細は、本発明の譲受人に譲渡されて同時係属中である、2002年7月25日に出願された「Optical Bio-disc Cell Sorter and Analyser」と題する米国仮出願第60/398,464号に開示されており、この出願は、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
細胞を分離するさらに別の別法は、マイクロ流体チャンバに一体化されるふるい装置(
sieving device)を通して赤血球を分離または除去するために用いられ得るマイクロ流体チャンバを用いるものである。約5マイクロメートル(μm)の開口を有するふるいは、赤血球を通過させ、赤血球は廃液チャンバに回収される。より大きい(5μmを超える)白血球は、ヘルパ/インデューサ−サプレッサ/細胞障害性検定に特異的な捕捉抗体が積層された検定チャンバ内に吐出される。この特定のチャンバの構造は、相互接続された2つのスロットまたはチャンバを有する。チャンバ1はふるいを含む。分析するべき血液サンプルは、「ふるい」チャンバに注入される。血球がふるいと接触すると、赤血球は、5μm以下の物体を通過させるふるいを通過する。赤血球は、最適な遠心力を用いて排除され、ふるい上に残った白血球は、特異的な捕捉抗体で被覆された「検定」チャンバに押し進められる。抗体−抗原相互作用のために30分間培養した後、レーザ光学素子を用いてディスクの読み取りおよび画像化を行い、CD4CD8ソフトウェアで画像を解析する。
白血球のような対象となる細胞を全血から単離するさらなる別法は、バイオディスク110においてRBC溶解を行うことである。溶解後の白血球物質の残りは、ヘルパ/インデューサ−サプレッサ/細胞障害性検定に特異的な捕捉抗体が積層された分析チャンバに消散される。この特定の流体回路は、相互接続された2つのスロットまたはチャンバを含んでいてもよい。チャンバ1は、溶解緩衝液を含み得る(溶解チャンバ)。分析するべき血液サンプルを「溶解」チャンバに注入する。15分間培養して溶解を完了させる。溶解が完了すると、特異的な捕捉抗体で被覆された分析チャンバに残りの白血球が入ることを可能にするように、ディスクをスピンさせる。所定の培養期間後に、レーザ光学素子を用いてディスクの読み取りおよび画像化を行い、細胞分析システムで画像を解析する。関連する細胞分析システムに関するさらなる詳細は、例えば、本発明の譲受人に譲渡された、共に「Bio-disc and Bio-drive Analyser System including Methods Relating Thereto」と題し、それぞれ、2002年2月13日、2002年4月11日、および2002年9月9日に出願されている米国仮出願第60/356,982号、第60/372,007号、および第60/408,227号、2002年10月24日に出願された「Segmented Area Detector for Biodrive and Methods Relating Thereto」と題する米国特許出願第10/279,677号、および2002年9月11日に出願された「Methods for Differential Cell Counts Including Related Apparatus and Software Performing Same」と題する米国特許出願第10/241,512号に開示されている。
上述のように、T細胞の単離は、光バイオディスクの流体回路において実行することができる。図59、図60、図61A、図61B、図61C、図62A、図62B、および図62Cは、サンプルから対象となる細胞を精製するために用いられ得る種々の流体回路の例を示す。
図59を参照して、全血またはMNCサンプルからT細胞を単離するための流体回路が示される。流体回路のこの実施の形態では、全血またはMNCサンプルを、注入ポート122を通して混合チャンバ134に加える。次に、注入ポートを密閉して、不要な細胞が精製チャンバ300内の捕捉ビーズ324に結合するのに十分な時間を与える速度で、サンプル中の細胞が精製チャンバ300内を移動するように、ディスクを所定の速度でスピンさせる。捕捉ビーズ324には、不要な細胞の表面マーカを対象とする抗体が付着している。例えば、捕捉ビーズ324には、NK細胞に対する抗CD56、単球に対するCD14、B細胞に対するCD19、血小板に対するCD9、CD31、またはCD41、および顆粒球に対するCD13、CD31、またはCD43が付着していてもよい。したがって、不要な細胞の大部分は精製チャンバ300において除去され、T細胞および赤血球は精製チャンバ300を通過して分析チャンバ130へ進み、分析チャンバ130において、上述の方法を用いて種々の型のT細胞が分析される。赤血球および過剰な緩衝液は、流路の底部に向かってスピンするため、通常は検定を妨害しない。
次に図60を参照して、RBS溶解および白血球精製ステップを含むT細胞を精製および分析するための流体回路が示される。流体回路のこの特定の実施の形態では、全血を、注入ポート122を通して混合チャンバ134に加える。注入ポートを密閉して、溶解弁304が開き、槽303内の溶解緩衝液302中の溶解緩衝液が混合チャンバ134内に移動し、血液サンプルと混合されるような第1の速度で、ディスクをディスクドライブにおいて回転させる。第1の速度により弁306が開いてはならない。次に、ディスクドライブを用いてディスクを激しく振盪し(agitated)、溶解の効率を高めることができる。次に、溶解ステップの後に、弁306および310を開いてサンプルを移動させ、緩衝液槽309内の分析緩衝液308をサンプルと混合させるのに十分な第2の速度で、ディスクをスピンさせる。不要な細胞が精製チャンバ300内の捕捉ビーズ324と結合するのに十分な時間を与える速度で、サンプル中の細胞が精製チャンバ300内を移動するように、ディスクを第3の速度でスピンさせる。捕捉ビーズ324には、不要な細胞の表面マーカを対象とする精製剤が付着している。例えば、捕捉ビーズ324には、例えば、DNA、リガンド、受容体、および抗体(NK細胞に対する抗CD56、単球に対するCD14、B細胞に対するCD19、血小板に対するCD9、CD31、またはCD41、および顆粒球に対するCD13、CD31、またはCD43など)を含む精製剤が付着していてもよい。したがって、不要な細胞の大部分は精製チャンバ300において除去され、T細胞は精製チャンバ300を通過して分析チャンバ130へ進み、分析チャンバ130において、上述の方法を用いて種々の型のT細胞が分析される。過剰な緩衝液およびサンプルは、廃液チャンバ312に移動する。ビーズなどの固体支持体にプローブを結合させるために用いられる表面化学物質およびディスクの表面(金表面およびポリカーボネート表面を含む)に関するさらなる詳細は、例えば、本発明の譲受人に譲渡された、2002年1月30日に出願された「Capture Layer Assemblies Including Metal Layer for Immobilization of Receptor Molecules and Related Optical Assay Discs」と題する米国仮出願第60/353,770号、2002年1月30日に出願された「Capture Layer Assemblies Including Polymer Substrates for Immobilization of Receptor Molecules and Related Optical Assay Discs」と題する米国仮出願第60,353,745号、および2002年7月12日に出願された「Multi-Purpose Optical Analysis Disc For Conducting Assays And Various Reporting Agents For Use Therewith」と題する米国特許出願第10/194,396号に開示されている。これらの出願のすべては、本明細書でその全体が繰り返されるのと同様にその内容のすべてが参照により援用される。
ビーズ324は、例えば、カルボキシル官能基、アミノ官能基、アルデヒド官能基、およびヒドラジン官能基を含む、精製剤の結合を促進させる種々の化学的官能性を保持することができる。精製剤は、以下で詳細に説明する種々の化学プロセスによって固相に結合させることができる。チオール活性基またはアミン活性基は、精製剤と共有結合することができ、それにより修飾精製剤が作成される。次に、この修飾精製剤は、例えば金などの金属表面への直接的な共有配位結合(covalent dative binding)により、それに結び付いた活性基を介して直接結合し得る。精製剤がタンパク質である場合、金表面への精製剤の直接結合は、チオールまたはアミンの修飾を必要とせずに、タンパク質上に露出したシステインおよびメチオニン残基の配位結合により行われる。例えば、精製剤とビーズ表面との接合は、ディスク110が回転する際に精製剤がビーズに付着したままであるほど十分なものである。
幾つかの方法を用いて、ビーズ表面またはディスク基板120のポリカーボネート(PC)または金表面上に機能活性生化学層を形成することができる。受動的な吸着(passive adsorption)は、生化学的かつ化学的な結合試薬または精製剤をディスク基板120のポリマーまたは金属表面と、および微小球またはビーズのポリマー表面とへの結合を達成するのに好ましい1つの方法である。疎水性アミノ酸、炭水化物、および同様の成分のポケットを含む大型の生体分子は、受動的な吸着により非極性ポリマー表面に容易に結合す
る。ポリマーおよび生体分子または精製剤が示す疎水力、ならびに基板と精製剤との間の静電的相互作用により、安定した結合が形成される。pH、塩濃度、および競合物質の存在は、特に、種々の精製剤がポリマーの平面または金属被覆ポリマー表面に非共有結合する程度を決定する因子である。精製剤がタンパク質である場合、精製剤を含む被覆緩衝液のpHは、ポリマー基板または金属層への捕捉剤の結合に影響を及ぼす。被覆緩衝溶液のpHが精製剤の等電点に近いと、タンパク質の疎水性が高まり、それによりタンパク質の基板との相互作用が強くなるため、結合が強くなるとともに固定された捕捉剤の密度も高くなる可能性が高い。
別法として、チオール化精製剤は、精製剤へのチオール活性基の配位結合によって金または金属表面に固定され得る。本発明の好ましい一実施の形態では、精製剤はタンパク質であり、これらの精製剤は、配位結合により精製剤または結合タンパク質のシステインまたはメチオニン残基を介して金属有機結合(metalorganic bonds)を形成することにより、コロイド金粒子の金表面に直接的に共有結合することができる。チオール活性基またはメチオニン活性基の配位結合は、水素化シアノホウ素ナトリウム(NaCHBH)などの穏やかな還元剤により促進され得る。本発明のさらに別の実施の態様では、ビオチン、ストレプトアビジン、アビジン、ニュートラビジン、およびBSAビオチンなどのチオール化形態の親和剤が最初に、配位結合によって、これらタンパク質の表面のシステインおよびメチオニン残基を介して直接的に、またはチオール化タンパク質に結び付いたチオール活性基を介して、金表面に結合することができる。ビオチン、ストレプトアビジン、ニュートラビジン、およびアビジンを含む適切な結合対と結合する精製剤は、次に、ビーズまたはナノ粒子と混合され、それぞれの親和剤を有するビーズに結合される。さらに別の実施の形態では、ビオチン化またはストレプトアビジン化されたビーズ表面それぞれをそれぞれのストレプトアビジン化またはビオチン化された精製剤と結合する架橋剤として用いてもよい。
精製剤の受動的な吸着は、ポリマー基板または金属被覆されたポリマー基板の化学的に不活性な表面と受動的に相互作用しない幾つかのバイオポリマーではうまくいかない。これは、非共有結合的相互作用のための部位が欠如している可能性があるためである。低分子量のタンパク質、ポリペプチド、および主にイオン特性を有する分子は、例えば、疎水性または電気的相互作用が存在しないか、または非常にわずかであるため、ポリマー表面に結合しない。
結合タンパク質または精製剤を固体支持体に固定する別の受容な態様は、結合したタンパク質すなわち精製剤の機能的活性の維持である。多くの場合、精製剤は、構造的な再編成およびそれに続く立体配座の変化とそれに伴なう機能的活性部位の変化を含む、固定プロセスにおける変性により、その生化学的特性を失う。酵素、受容体、レクチン、および抗体は、そのようなバイオポリマー、結合タンパク質、または精製剤の例である。
支持体ポリマー基板との受動的な相互作用の欠如または固定プロセスによる機能的活性の損失がある状況では、別の手法が必要である。これらの場合に取られる手法は、生化学試薬の固定が意図されるビーズまたはディスク基板の化学的に不活性な表面の機能化につながる。機能化は、官能基を有する特定の分子またはポリマーを表面に付着させることにより、ビーズ表面、ディスク基板、または金属表面を修飾するプロセスである。この場合、官能基は、結合タンパク質、捕捉抗体、受容体、および他の同様の検定成分などの認識分子を結合するために用いられる。結合タンパク質の、重要な生化学的機能を有さないと知られている分子の領域が構造的に変化することにより、修飾された基板または金属表面から得られる寄与が増す。
ポリマー材料の表面の修飾は以前に行われている。例えば、Braybrook et al., Prog.
Polym. Sci. 15:715-734, 1990を参照されたい。当該技術分野で既知の修飾手順のほとんどは、化学試薬での表面の順次処理を伴なう。例としては、ポリスチレンのスルホン化(Gibson et al., Macromolecules 13:34, 1980)、ポリイミドの塩基加水分解(Lee et al., Macromolecules 23:2097, 1980)、およびポリフッ化ビニリデンの塩基処理(Dias et
al., Macromolecules 17: 2529, 1984)が挙げられる。ポリマー表面を修飾する別の従来の方法は、気相で生成されたナイトレンおよびカルベン中間体を有するポリエチレンなどの炭化水素の表面を露出させることを含む(Breslow in "Azides and Nitrenes", Chapter 10, Academic Press, New York, 1984)。ペルフルオロフェニルアジド(PFPA)は、その非フッ素化類似体にわたるCH結合への挿入に有効であることが示されている(Keana et al., Fluorine Chem. 43:151, 1989)。最近では、ビス−(PFPA)は、ポリスチレンの有効なクロスリンク剤であることが示されている(Cai et al., Chem. Mater. 2: 631, 1990
)。
不活性ポリマー表面の化学修飾は、例えば、ビーズの表面上に薄い補間層(interphase
layer)、活性層、または中間層を堆積することを可能にするグラフト手法によって、効率的に行われる。理想的には、補間層は、ビーズ表面にグラフトされた物質の適切な結合を行い、1つの官能基または化学的に異なる種々の官能基につながるスペーサ分子を含むべきである。これにより、結合タンパク質の構造内の側方向きの付着(side directed attachment)を含む空間的向きの異なる要求に応じて種々の精製剤の共有結合による固定を効率的に行うための、特定の表面化学物質の選択が可能となる。スペーサ分子、特に疎水性スペーサのグラフトの一部としての導入は、固定された精製剤の柔軟性および利用可能性(accessibility)に大きく寄与する。種々の官能基を用いて修飾またはグラフトされた基板の固相と結合タンパク質との間にスペーサ層を配置することにより、官能基とのタンパク質の直接的な接触の潜在的な変性効果がなくなる。
図61Aを参照して、全血サンプルからT細胞を精製するために実施される流体回路のさらに別の実施の形態を有する、光バイオディスク110が示される。「ハンマーヘッド」型流体回路314および「ホッケースティック」型流体回路316を含む、この実施の形態の2つの例が図61Aに示されている。これらの流体回路に関する詳細は、図61Bおよび図61Cに関連して以下で説明する。
次に図61Bを参照すると、T細胞分析用の「ハンマーヘッド」流体回路314が示される。ハンマーヘッド流体回路は、注入ポート122を有する混合チャンバ134を含む。混合チャンバ134は、RBC捕捉領域318に接続される。図示のRBC捕捉領域318は、RBC捕捉領域308の全長を増大させるように蛇行状、波状、正弦曲線状であり、それにより表面積が増加する。RBC捕捉領域318は「支柱」320を含んでいてもよく、支柱320は、垂直に配置され、かつRBC捕捉領域318全体に分散して捕捉領域318の表面積をさらに増加させ、それによりRBC捕捉効率が最大になる。「支柱」320の表面を含むRBC捕捉領域流路318の表面は、レクチンなどのRBC捕捉剤で覆われており(lined with)、RBCがRBC捕捉領域318および「支柱」320の表面と接触するとRBCがRBC捕捉領域318内に結合されてそのままとなる。RBC捕捉領域流路318の表面に結合する捕捉剤の濃度または密度は、日常的な実験のみによって当業者により決定され得る。「ハンマーヘッド」流体回路314はさらに、図59および図60に関連して図示および説明されるものと同様のT細胞精製チャンバまたは領域300を含む。T細胞精製チャンバまたは領域300は、障壁322により所定位置に保持されるビーズ324を含む。ビーズには、不要な細胞の表面マーカを対象とする精製剤が付着している。例えば、捕捉ビーズ324は、例えば、DNA、リガンド、受容体、および抗体(NK細胞に対する抗CD56、単球に対するCD14、B細胞に対するCD19、血小板に対するCD9、CD31、またはCD41、および顆粒球に対するCD13
、CD31、またはCD43など)を含む精製剤が付着していてもよい。
使用の際には、全血を、「ハンマーヘッド」流体回路314の注入ポート122を通して混合チャンバ134に加える。次に、サンプルをRBC捕捉領域318に移動させて、RBCを領域318および「支柱」320を覆うRBC捕捉剤と結合させるのに十分な所定の速度および時間で、ディスクをスピンさせる。サンプルがRBC捕捉領域318を通過すると、RBCの全部ではないとしても大部分が捕捉され、白血球は通過してT細胞精製領域300に入る。白血球がT細胞精製領域300を通過すると、T細胞精製領域300内のビーズ324により不要な細胞が捕獲すなわち捕捉される。T細胞精製領域300を通って移動する細胞は、精製されたT細胞となり、分析チャンバ130において分析され、分析チャンバ130では、例えばCD4+およびCD8+細胞を含む特定の型のT細胞が捕捉および定量される。過剰な緩衝液およびサンプルは廃液チャンバ312に移動する。
次に図61Bを参照して、「ホッケースティック」と呼ばれるT細胞分析用の別の流体回路を示す。「ホッケースティック」は、「ハンマーヘッド」の半径方向の分析チャンバ130の代わりに半円形の分析チャンバ332があることを除いて、「ハンマーヘッド」と同様である。「ホッケースティック」の別の相違点は、半径方向に直線状に整列した捕捉領域334の使用である。
次に図62Aを参照すると、マイクロ流体カセット326を有する光バイオディスク110の別の実施の形態が示される。この実施の形態では、上述の流体回路、流路、および流体槽が、ディスク基板の表面に設けられたマイクロ流体カセット326内に形成される。サンプル処理は、カセット326内部において実行することができ、基板120上の分析はバイオディスク110の分析チャンバ130において実行することができる。カセット326は、半円形328(図62B)または環状330(図62C)であってもよい。
次に図63を参照して、マイクロ流体カセット326の一実施の形態の分解斜視図が示される。マイクロ流体カセット326は、図示のようにポートおよび流体回路を形成するように切り取られた部分を有する4つの層を有し得る。各層は、ポリカーボネートおよびポリメチルメチルアクリル(PMMA)などのプラスチックまたは任意の生体適合性材料から形成することができる。層は、UV接着剤を含む接着剤により、またはレーザおよび超音波溶接などのプラスチック溶接により繋ぎ合わせることができる。マイクロ流体カセット326は、近位端がディスクの中心に最も近く、遠位端がディスクの中心から最も遠いように、光バイオディスク上に設置される。図63に示すように、マイクロ流体カセット326は、緩衝液およびサンプルがロードされる注入ポート122を含んでいてもよい。矢印で示すように、サンプルは混合チャンバ134に流れ、混合チャンバ134でサンプルおよび緩衝液が混合され、次に流体回路128に流れてさらに混合される。次に、サンプルはサンプル精製領域300に入り、サンプル精製領域300において、不要な細胞などの不要な夾雑物が、図59、図60、図61B、および図61Cに関連して上述したように除去される。次に、精製された検体すなわちサンプルは、分析チャンバ130に送られる。マイクロ流体カセット326内の種々のフロー流路およびチャンバを通るサンプルの移動は、所定の速度および持続時間でディスクをスピンさせることにより、遠心力により制御することができる。
次に図64を参照して、本発明の光バイオディスク110を用いたCDマーカ検定から収集されたデータの棒グラフ図が示される。この実験では、CD4+およびCD8+細胞を、磁気ビーズを用いて精製し、光バイオディスク110を用いて試験した。この特定の実験で用いられる捕捉剤は、抗CD19抗体、抗CD2抗体、抗CD4抗体、および抗CD8抗体であった。図64の棒グラフは、各捕捉領域において捕捉された細胞の数を示す
。この実験に関する詳細は、実施例10に関連して以下で説明する。
実験の詳細
本発明を図面を参照して詳細に説明してきたが、本発明の一定の例およびさらなる例示を以下に提供する。
図17Aは、サンプルの調製、バイオディスクの使用、および結果(図52および図53で、より詳細に示される)の提供を示す画像的フローチャートを示す。それぞれの処理ステップの時間分、回転速度や他の詳細等の、以下の実施例の詳細は、図17A、図52および図53を参照した上記のものより詳細である。それにも関わらず、本実施例の基本的なステップは上記のものと類似である。
A.基板調製および化学堆積を含むディスク製造
この実施例において、反射型ディスクまたは透過型ディスク基板120(それぞれ、図2および図5)を、エアガンを用いて清浄にしてすべての塵粒を除去する。このディスクを、スピンコータを用いてイソプロパノールで2回洗い流す。2%ポリスチレンをディスク上にスピンコートし、全体を極めて厚くコーティングする。
その後、化学堆積を行う。一実施の形態は、以下の3ステップの堆積プロトコルを含む:ストレプトアビジンを30分間インキュベート;ビオチン化した第1の抗体を60分間インキュベート;および第2の捕捉抗体を30分間インキュベート。第1の抗体は、第2の種(例えば、マウス)のイムノグロブリンのタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM)に対して、第1の種(例えば、羊)において作成することができる。第2の捕捉抗体は、特異的な細胞表面抗原(例えば、CD4、CD8)に対して、第2の種において作成される。これらのステップは、恒湿チャンバ中において室温で、堆積の間の洗浄および乾燥ステップを用いて行われる。
リン酸緩衝生理食塩水中の1mg/mlのストレプトアビジン1μlずつを各窓上に積層し、30分間培養する。過剰のストレプトアビジンを蒸留水を用いて洗い流し、ディスクを乾燥させる。等容量のビオチン化抗マウスIgG(PBS中に125μg/ml)および活性化デキストランアルデヒド(200μg/ml)を混合する。デキストランアルデヒド(DCHO)−ビオチン化抗マウスIgGを、各捕捉窓中のストレプトアビジン上に積層し、冷蔵庫中で60分間または一晩培養する。過剰の試薬を洗い流し、ディスクをスピン乾燥する。
図47に示すように、ヒトの細胞表面抗原に対するマウスIgG抗体を用いて、CD4(窓2)、CD8(窓3)、CD3(窓4)、CD45(窓5)、およびネガティブコントロール(窓6)等の、様々な試験のための放射状に配向したいくつかの観察窓があり得る。調製した基板を、冷蔵庫中で30分間または一晩培養する。
化学堆積のパターンを以下の表3に示す。
Figure 2005509882
B.ディスクアセンブリ
流体流路を作製するU型または「e−rad」流路等のスタンプアウト(stamped out)部分、および透明なキャップ116(図5、上部検出器を用いた透過型ディスクとの使用のため)または捕捉領域全体にある反射層142(図2、底部検出器を用いた反射型ディスクとの使用のため)を有するキャップ116を有する、例えば、25、50または100ミクロン厚であり得る接着層(図2および図5の流路層118)を用いて、ディスクを組み立てる。
一実施の形態において、このディスクは、符号化情報層として300nmの金で被覆された、フォワードWobble Set FDL21:13707またはFDL21:1270 CD−Rディスクである。反射型ディスク上には、既知のリソグラフィー技術によって、2×1mmの大きさの楕円の観察窓が反射層からエッチングされている。透過型ディスクの幾つかのデザインにおいては、分かれた観察窓はエッチングされておらず、ディスク全体を使用可能である。この特殊な例においては、流路層は、Fraylock adhesive DBL201 Rev C 3M94661から形成される。カバーは、半径26mmで等距離にある、直径0.040インチの48個のサンプル注入口を有するクリアディスクである。CD4/CD8計数ソフトウェアを用いて、ソフトウェアを4倍速かつサンプル率2.67MHzで、データディスクを走査して読み取る。
C.ディスク漏れチェック
血液を分析しているため、ディスクの漏れをチェックし、in situでサンプルを有するディスクをスピンする間にチャンバ漏れがないことを初めに確認することが可能である。StabilGuardおよびPBS−Tween等の遮断剤を、各流路に充填する。ブロックは少なくとも1時間である。ディスクを5000rpmで5分間スピンさせて漏れ試験を行い、ディスクの安定性をチェックする。漏れをチェックした後、ディスクを真空チャンバに24時間入れる。24時間真空化後、ディスクを真空パウチに入れ、使用まで冷蔵庫中に保管する。
D.サンプルの回収、調製およびディスクへの塗布
以下の項は、概して図17Aに示されるサンプル処理ステップに関する。単核細胞(MNC)を、例えばBecton Dickinson CPT Vacutainerを用いて、密度勾配遠心法により精製する。血液(4〜8ml)を、4または8mlのEDTA含有CPT Vacutainer中に直接回収する。水平ローターおよび回転バケツを有するバイオハザード遠心機中で、1500〜1800×gで25分間、室温で管を遠心分離する。血液は、回収の2時間以内に使用されることが好ましい。遠心分離後、MNC層上の約2mmの血漿は残し、単核細胞画分上の血漿を除去する。MNCを回収し、
PBSで洗浄する。300×gで10分間、室温で遠心分離することにより、細胞をペレット化する。上清を除去し、管をそっと軽く叩くことによりMNCを含有するペレットをPBSに再懸濁する。300×gで各10分間、室温でもう一度洗浄を行い、血小板を除去する。最終的なペレットを、10,000細胞/μlの細胞数に再懸濁する。18μl容量のMNCを、1以上の分析チャンバまたは流路へ導入し、ディスクを固定して15分間室温で培養する。流路を密閉する。その後、ディスクドライブを用いて3000rpmで3〜4分間ディスクをスピンさせる。4倍速かつサンプル率2.67MHzでソフトウェアを用い、ディスクを走査して読み取ることが好ましい。
血液サンプルを直ちに処理できない場合、CPT管を数回穏やかに反転させることによって最初の遠心分離後の単核細胞を血漿に再懸濁し、室温で24時間まで保管することができる。24時間以内に、上記のように血漿中の細胞を回収し、洗浄することができる。
E.CD4/CD8検定フォーマット
この実施例における検定は、CD4+およびCD8+Tリンパ球集団の絶対数および血液サンプル中のCD4+/CD8+リンパ球の比を迅速に測定するための一般的な均質固相細胞捕捉検定法である。この試験はCD−ROMに組み込まれた小さなチャンバ内で実施されるが、全血液から単離された単核細胞(MNC)7μl中の、捕捉領域上の特異的な抗体によって捕捉される、CD4+、CD8+、CD2+、CD3+およびCD45+細胞の数を測定する。この試験は、ディスク上の特異的な位置の局在細胞を捕捉するという原理に基づく。特定の血液細胞表面抗原に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体に基づく捕捉化学物質を局在塗布することにより、幾つかの特異的な細胞捕捉領域をディスク上に作製する。チャンバをMNC血液(30,000細胞/μl)で溢れさせると、抗原CD4、CD8、CD2、CD3およびCD45を発現する細胞は、ディスク上の捕捉領域で捕捉される。また、画定されたネガティブコントロール領域もバーコードに組み込まれる。
F.オンディスク分析
上記ステップDで調製されたMNC細胞(PBS中、18μl)をディスクチャンバに注入し、チャンバの注入ポートおよび排出ポートを密閉する。ディスクを15分間室温で培養した後、上部検出器を有する光学ドライブ中で780nmのレーザを用いて走査し、上記のように捕捉領域を画像化する。
ソフトウェアをディスク上に符号化して、ドライブに以下の動作を自動的に行うように指示を与える:(a)1以上の段階でディスクを遠心分離し、過剰の非結合細胞をスピン除去する、(b)特異的な捕捉窓を画像化する、および(c)それぞれの捕捉領域中の特異的に捕捉された細胞を計数すること、およびCD4/CD8の比(または比がプログラムされ、測定される)を得ることを含み、データを処理する。
処理ステップの間、ソフトウェアによってそれぞれの捕捉領域画像全体を読み込み、細胞に接近すると細胞に印を付ける。例えば、CD4+およびCD8+細胞の数の評価に続いて、ソフトウェアによってCD4+/CD8+細胞の比を算出し、全血液1μl当たりの、CD4+、CD8+、CD3+およびCD45+捕捉領域中の細胞の絶対数、およびCD4+/CD8+比の双方を示す。光学ドライブへディスクを挿入してから数および比を得るまでの全処理は、約12分かかる。
G.使用試薬
ストレプトアビジン(Sigma, cat.# S-4762):脱イオン水を添加して5mg/ml溶液とし、等分して−30℃で保管する。使用の際は、最終濃度1mg/mlとなるようにTris緩衝液を添加する。
ポジティブコントロール:CD45(Sigma, Lot # 038H4892, cat # C7556)。2〜8℃で保管する。
二次捕捉抗体:ビオチン化抗マウスIgG(ヒツジ由来、Vector laboratories, lot # L0602, Catalog # BA-9200)。保存溶液(1.5mg/ml)は蒸留水で作製される。使用b−IgG溶液:0.1MのPBS中に125μg/ml。2〜8℃で保管する。長期保管の場合は−30℃で保持してもよい。
アルデヒド活性化デキストラン(Pierce, lot # 97111761, cat # 1856167)。保存溶液:PBS中に5mg/ml、2〜8℃で保管する。
一次捕捉抗体:CD4(DAKO, cat # M0716)、CD8(DAKO, cat # M0707)、CD2(DAKO, cat # M720)、CD45(DAKO, cat # M0701)、CD14(DAKO, cat # M825)、およびCD3(DAKO, cat # M7193)。2〜8℃で保管する。
ネガティブコントロール:マウスIgG1(DAKO, cat # X0931)。2〜8℃で保管する。
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4(Life Technologies/GIBCO BRL, cat. # 10010-023)または等価物。室温で保管する。
イソプロピルアルコール、90〜100%。
H.RBC溶解プロトコル
塩化アンモニウム溶解緩衝液
塩化アンモニウム溶解緩衝液の1xストックは、2〜8℃で保管されるべきである。0.155MのNHCl、10mMのKHCO、および0.1mMのEDTA二ナトリウムを含有する;pH7.3〜7.4、2〜8℃で保管する。使用前に室温に戻す。
手順
1.各100μlの血液に対して2mlの溶解緩衝液を添加する(この手順はバイオハザードフード中で行うのが好ましい)。
2.ボルテックスして室温で15分間培養する。
3.バイオハザードフード中の遠心機を用いて、500×gで5分間、室温で血液を遠心分離する。
4.上清を除去し、PBS中の2%FCSまたはFBSで細胞を洗浄する。細胞を遠心分離する。
5.WBCの全量を算出し、サンプル注入のためにWBCの最終濃度を10,000細胞/μlとする。
単核細胞分離手順
クエン酸ナトリウムを有するBecton and Dickinson Vacutainer CPT(BD catalog # 362760(4mlの場合)、# 362761(8mlの場合))細胞調製管を使用する。手順は、すべてのバイオハザード注意に従い、バイオハザードフード中で行う。ステップ:
1.血液を、4または8mlのEDTA含有CPT Vacutainer中に直接回収する。血液が既に抗凝固物質中にある場合、初めにEDTAをVacutainerへ添加した後、血液サンプル6〜8mlをCPT管へ添加する。
2.水平ローターおよび回転バケツを有するバイオハザード遠心機中で、1500〜1800×g、25分間室温で管を遠心分離する。最も良い結果のために、回収の2時間以内に血液を遠心分離すべきである。しかしながら、2時間より古い血液を遠心分離すると、MNC数が減少し、かつRBC汚染が増加し得る。
3.遠心分離後、MNC層上の約2mmの血漿を残し、血漿を除去する。白色の単核層を15mlの円錐形遠心分離管へ回収し、移す。
4.MNC層へ10〜15mlのPBSを添加し、遠心分離管を数回反転させることに
よって細胞を穏やかに混合する。
5.バイオハザード遠心機中で200×gで10分間、室温で遠心分離することによって細胞を洗浄する。
6.上清を除去する。管をそっと軽く叩くことによって細胞を再懸濁する。
7.10mlのPBS中でもう一度洗浄する。200〜300×gで10分間、室温で遠心分離して血小板を除去する。
8.上清を除去して50μlのPBSにペレットを再懸濁する。
9.サンプル中の細胞数を評価する。CBCを実施する、または2μlの細胞を18μlのトリパンブルーに希釈し、穏やかに混合して細胞を血球計算器で計数する。分析のために、サンプルを最終細胞数10,000細胞/μlとする。
10.細胞を直ちに処理することができない場合、最初の遠心分離(上記ステップ2)の後にCPT管を数回穏やかに反転させることによって、分離された血漿中へ単核細胞を再懸濁し、室温で24時間までの間保管する。24時間以内に血漿中の細胞を回収し、上記のような洗浄を続ける。
1μl当たりの全細胞数=25個の小さな四角の中の細胞数×(倍)100。
Histopaque−1077を用いた全血液からのMNCの単離
1mlのHistopaque−1077を15mlの遠心分離管に入れ、1mlの全血液をその上に穏やかに積層した。その後、400×gで30分間、室温で遠心分離した。混合物をパスツールピペットで慎重に吸引し、不透明な界面を遠心分離した管へ移した。その後、10mlのPBSを遠心分離管へ添加した。その後、溶液を250×gで10分間遠心分離した。上清を静かに移し、細胞ペレットを10.0mlのPBSに再懸濁し、250×gで10分間スピンさせた。その後、ペレットを10mlのPBSに再懸濁し、250×gでスピンさせることによって、細胞をもう一度洗浄した。最終的な細胞ペレットを0.5mlのPBSに再懸濁した。
Dynalビーズを用いたCD4細胞の単離
A.材料
1.冷PBS/2%FBS、pH7.4
2.PBS/0.5%BSA、pH7.4
3.CD4陽性Dynal単離キット
4.DynalMPC、Dynal混合機、遠心機、ポリプロピレン管
B.手順
CBCを実施し、必要な細胞ごとのビーズの数を決定する(4〜10ビーズ/細胞)。1mlの冷PBS/2%FBSを、所望量のビーズ(1×10ビーズ/72μl)に添加し、再懸濁する。管をDynalMPC中に30秒間置き、上清をピペットで除去する。洗浄したビーズを最初の容量に再懸濁する。所望量のビーズを細胞に添加する。11に設定したDynal混合機にて2〜8℃で20分間培養する。ロゼット形成細胞をDynal MPC中で2分間単離する。上清をピペットで除去する。ロゼット形成細胞を4×PBS/2%FBSで洗浄する。ロゼットを200〜400μlのPBS/2%FBSに再懸濁する。100μl細胞懸濁液あたり10μlのDetach−a−Beadを添加する。11に設定したDynal混合機にて室温で60分間培養する。ビーズをDyanal MPC中で2分間単離する。上清を移して保存する。ビーズを500μlのPBS/2%FBS中で2〜3回洗浄し、細胞残渣を得る。回収した細胞を400μlのPBS/0.5%BSAで洗浄する。
CBCを実施し、単離した細胞濃度を求める。
ディスク調製および化学堆積(ストレプトアビジンによる)
A.基板調製および化学堆積を含むディスク製造
この実施例では、透過ディスク基板をエアガンで清浄にして塵粒を除去した。その後、このディスクをスピンコータに載せ、イソプロパノールの一定流で2回洗い流した。次いで、310mlのトルエンおよび65mlのイソプロパノールに溶解させた2%ポリスチレンを有するポリスチレン溶液を、ディスク上に均一にコーティングした。
ストレプトアビジン堆積のために、ストレプトアビジン保存溶液をPBS中に1mg/mlとなるように希釈した。手動のピン堆積を用いて、約1μlのストレプトアビジンをディスク上のそれぞれの捕捉領域に堆積させた。ディスクを恒湿チャンバ中で30分間培養した。その後、過剰の非結合ストレプトアビジンを脱イオン水で洗い流して捕捉領域から除去し、ディスクをスピン乾燥した。
二次抗体堆積のために、活性化デキストランアルデヒドの新たな溶液(PBS中に200μg/ml)を、等容量のVector IgG(PBS中に125μg/ml)と混合した。手動のピン堆積を用いて、ディスク上のそれぞれの捕捉領域に、約1μlのIgG+DCHO複合体を堆積(ストレプトアビジン層の上に積層)した。ディスクを恒湿チャンバ中で60分間培養した。過剰の抗体は脱イオン水で洗い流して除去し、ディスクをスピン乾燥した。
一次抗体のために、DAKO CD4を希釈してPBS中に50μg/mlとし、DAKO CD8を希釈してPBS中に25μg/mlとし、DAKO CD45を希釈してPBS中に145μg/mlとした。手動のピンアプリケーターを用いて、約1μlの各一次抗体を、結合させた二次抗体の上に堆積させた。その後、ディスクを恒湿チャンバ中で30分間培養した。捕捉領域をPBSで洗浄することにより過剰の非結合抗体を除去し、ディスクをスピン乾燥した。
B.ディスクアセンブリ
使用したカバーディスクは、Fraylock接着流路層が取り付けられた透明のディスクであった。流体回路を作製する4つのU型流路を接着剤へ刻印した。カバーを透過ディスク基板上に置いて、流体流路が捕捉領域全体にわたるようにした。次いで、ディスクを共に固定するために、ディスクプレスを8回通過させた。
C.ディスク漏れチェック、ブロッキング
各流体流路にStableGuardを充填し、1時間培養した。培養の間、ディスクをスピンコータ中で5分間5000rpmでスピンさせた。スピン後、ディスク流路の漏れをチェックした。次いで、StableGuardを流路から吸引し、ディスクを真空チャンバ中、真空下で一晩置いた。翌朝、ディスクを真空パウチに入れ、4℃で保管した。
光バイオディスクによるCD4/CD8の比とFACSによるCD4/CD8の比との比較
A.CPT管を用いた臨床血液サンプルの調製
3mlの臨床EDTA血液サンプル(番号29、30、31、32、33、34、および35)を、クエン酸ナトリウムを除去した個別のCPT管に添加した。管を1500×gで室温にて、25分間遠心分離した。遠心分離後、0.5cmの不透明MNC層内の上
部血漿を吸引により除去した。残りの不透明MNC層を清浄な15ml管に移し、12mlのPBSをそれぞれの管に添加した。
洗浄
続いて、細胞懸濁液を250×gで10分間遠心分離した。続いて、上清を吸引により除去し、細胞を14mlのPBSに再懸濁した。懸濁液を、250×gで10分間、再び遠心分離した。上清を吸引により除去し、各細胞ペレットを200〜175μlのPBSを用いて再懸濁した。各サンプルの細胞濃度を、血球計算機で細胞を計数することにより求めた。最終細胞濃度を各サンプルにつき30,000細胞/μlに調整した。
B.光バイオディスクCD4/CD8の比とFACSによるCD4/CD8の比との比較
ディスク(番号27a、27b、27c、27d、27e、27f、および28)を、25μmの接着流路を用いて、実施例5と同様に調製した。
各サンプルを、以下の表4に示すように対応する各ディスクに注入した。30分後、ディスクを3000rpmで5分間遠心分離した。続いて、化学領域で捕捉された細胞の光顕微鏡写真を撮影し、細胞を計数した。各臨床サンプルに対して、FACS分析も行った。この実験の結果を以下の表4に示す。
Figure 2005509882
ディスク調製および化学堆積
A.基板調製および化学堆積を含むディスク製造
この実施例では、透過ディスク基板をエアガンで清浄にして塵粒を除去した。その後、このディスクをスピンコータに載せ、イソプロパノールの一定流で2回洗い流した。次いで、310mlのトルエンおよび65mlのイソプロパノールに溶解させた2%ポリスチレンを有するポリスチレン溶液を、ディスク上に均一にコーティングした。
二次抗体堆積のために、活性化デキストランアルデヒドの新たな溶液(PBS中に200μg/ml)を、等容量のVector IgG(PBS中に125μg/ml)と混合した。手動のピン堆積を用いて、ディスク上のそれぞれの捕捉領域に、約1μlのIgG+DCHO複合体を堆積した。ディスクを恒湿チャンバ中で60分間培養した。過剰の抗体は脱イオン水で洗い流して除去し、ディスクをスピン乾燥した。
一次抗体のために、DAKO CD4を希釈してPBS中に50μg/mlとし、DA
KO CD8を希釈してPBS中に25μg/mlとし、DAKO CD45を希釈してPBS中に145μg/mlとした。手動のピンアプリケーターを用いて、約1μlの各一次抗体を、結合させた二次抗体の上に堆積させた。恒湿チャンバ中で30分間培養した。過剰の非結合抗体をPBSで洗い流して除去し、ディスクをスピン乾燥した。
B.ディスクアセンブリ
使用したカバーディスクは、透明で、Fraylock接着流路層が取り付けられていた。流体回路を作製する4つのU型流路を接着剤へ刻印した。カバーを透過ディスク基板上に置いて、流体流路が抗体領域全体にわたるようにした。次いで、ディスクを共に固定するために、ディスクプレスを8回通過させた。
C.ディスク漏れチェック、ブロッキング
各流体流路にStableGuardを充填し、1時間培養した。培養の間、ディスクをスピンコータ中で5分間5000rpmでスピンさせた。スピン後、ディスク流路の漏れをチェックした。次いで、StableGuardを流路から吸引し、ディスクを真空チャンバ中、真空下で一晩置いた。翌朝、ディスクを真空パウチに入れ、4℃で保管した。
血液サンプルのCDマーカ試験
A.Histopaque1077を用いた臨床血液サンプルの調製
12mlの血液(サンプル番号176)を、午前10時にEDTA管に引き入れた。午後12時に、3mlの血液を4×15ml管中の3mlのHistopaque1077上に重ねた。管を、400×gで室温にて、30分間遠心分離した。遠心分離後、0.5cmの不透明MNC層内の上部血漿を吸引により除去した。残りの不透明MNC層を清浄な15ml管に移し、12mlのPBSを添加した。これを残りの3つの管についても繰り返した。
洗浄
続いて、細胞懸濁液を250×gで10分間遠心分離した。続いて、上清を吸引により除去し、細胞を14mlのPBSに再懸濁した。懸濁液を、250×gで10分間、再び遠心分離した。上清を吸引により除去し、各細胞ペレットを175μlのPBSを用いて再懸濁した。続いて、4つの懸濁液すべてを混合し、Cell Dyne1600細胞計数器を用いてCBCを実施することにより細胞濃度を求めた。最終容量は、650μlで、濃度が23.5K細胞/μlであった。続いて、6回の連続希釈を行い、最終的に、以下の表5に示す、1000細胞/μl〜100,000細胞/μlの範囲の濃度にした。
B.DAKOおよびSerotec CD4抗体の比較
それぞれ6つの流路を有する2つのディスク(#338および339)を、100μm接着層を用いて、実施例7に従って作成した。Serotecの別の一次CD4抗体(50μg/ml、cat# LN1298)もこの試験で用いた。
ディスク338の各流路に、サンプル176の1つの連続希釈液を注入した。15分後、ディスクを3000rpmで5分間遠心分離した。化学領域で捕捉された細胞の光顕微鏡写真を撮影し、細胞計数ソフトウェア(Metamorph)を用いて細胞を計数した。別法として、捕捉された細胞の数は、光ディスク読み取り装置および付属のソフトウェアを用いて評価してもよい。この方法はディスク339に用いた。DAKO CD4化学領域で捕捉された細胞の数を、Serotec CD4化学領域で捕捉された細胞の数と比較した。この実験から収集されたデータを表5に示す。
Figure 2005509882
ACD管に引き入れた溶解血液を用いたディスクの試験
A.アンモニウム溶解緩衝液を用いた臨床サンプルの調製
4mlの1×塩化アンモニウムを、200μlの各ACD血液サンプル(番号251、
252、253、254、255、および256)に添加した。サンプルをボルテックスし、室温で15分間培養した。次に、サンプルを500×gで室温にて5分間遠心分離した。上清を除去し、細胞をPBS中2%のFBS3mlで洗浄した。再び遠心分離した。上清を除去し、細胞をPBS中2%のFBS100μlに再懸濁した。最終濃度は10,000〜5,500細胞/μlであった。
B.ACD管に引き入れた溶解血液を用いたディスクの試験
それぞれ6つのB−Rad流路を有する6つのディスク(#499、500、501、502、503、および504)を、100μm接着層を用いて実施例7に従って作成した。
ディスク499の3つの流路にサンプル251を注入した。15分後、ディスクを3000rpmで5分間遠心分離した。化学領域で捕捉された細胞の光顕微鏡写真を撮影し、細胞計数ソフトウェア(Metamorph)を用いて細胞を計数した。結果を以下の表6に示す。別法として、捕捉された細胞の数は、光ディスク読み取り装置および付随のソフトウェアを用いて評価してもよい。残りの5つのディスクおよび5つのサンプルのそれぞれについて、この手順を繰り返した。
Figure 2005509882
CD4およびCD8単離細胞集団を用いたディスクの試験
A.CD4およびCD8単離細胞集団の調製
実施例8におけるように、4×15ml管中、3mlのHistopaque1077上に3mlの血液を重ねることにより、12mlの血液(サンプル#269)を調製した。CBCを実施し、単離MNC濃度は25,000細胞/μlであったと判断する。100μlのMNCをディスク用に取っておいた。残りの500μlのMNCを等容量に分割した。1mlの冷PBS/2%FBSを、200μlのCD4ビーズおよび200μlのCD8ビーズに添加し、ビーズを再懸濁した。管をDynal MPCに30秒間置き、上清をピペットで除去した。洗浄したビーズを最初の容量に再懸濁した。200μlのCD4ビーズおよびCD8ビーズを対応するそれぞれの細胞の管に添加した。11に設定したDynal混合機にて2〜8℃で20分間培養した。ロゼット形成細胞をDynal MPC中で2分間単離した。上清をピペットで除去した。ロゼット形成CD4およびCD8細胞を4×PBS/2%FBSで洗浄した。各セットの細胞ロゼットを200〜400μlのPBS/2%FBSに再懸濁した。細胞懸濁液あたり15μlのDetach−a−Beadを添加した。11に設定したDynal混合機にて室温で60分間培養した。CD4ビーズおよびCD8ビーズをDynal MPCで2分間培養した。上清を移して保存した。CD4ビーズおよびCD8ビーズを500μlのPBS/2%FBS中で2〜
3回洗浄し、細胞残渣を得た。回収した細胞を400μlのPBS/0.5%BSAで洗浄した。CBCを実施し、単離細胞濃度を求めた。360μlのCD4細胞を5000細胞/μlで、215μlのCD8細胞を5000細胞/μlで回収した。
B.CD4およびCD8単離細胞集団を用いたディスクの試験
6つのB−Rad流路を有する1つのディスク(#538)を、100μm接着層を用いて実施例7に従って作成した。
ディスク538の1つの流路それぞれに、サンプル269からの単離したMNC、CD4細胞、およびCD8細胞を注入した。15分後、ディスクを3000rpmで5分間遠心分離した。化学領域で捕捉された細胞の光顕微鏡写真を撮影し、細胞計数ソフトウェア(Metamorph)を用いて細胞を計数した。この実施の結果を、表7および図64に示す。別法として、捕捉された細胞の数は、光ディスク読み取り装置および付属のソフトウェアを用いて評価してもよい。
Figure 2005509882
結言
本明細書に開示した装置、方法、およびプロセスに関する本発明の態様は、以下の出願にも提供されている。すなわち、2001年9月20日に出願された「Methods for Reducing Non-Specific Binding of Cells on Optical Bio-Discs Utilizing Blocking Agents」と題する米国仮出願第60/323,682号、2001年9月24日に出願された「Methods for Reducing Bubbles in Fluidic Chambers Using Polyvinyl Alcohol and Related Techniques for Achieving Same in Optical Bio-Discs」と題する米国仮出願第60/324,336号、2001年10月3日に出願された「Sealing Methods for Containment of Hazardous Biological Materials within Optical Analysis Disc Assemblies」と題する米国仮出願第60/326,800号、2001年10月10日に出願された「Methods for Calculating Qualitative and Quantitative Ratios of Helper/Inducer-Suppressor/Cytotoxic T-Lymphocytes Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/328,246号、2001年10月19日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Characterizing Cancerous Blood Cells Including Leukemic Blood Samples Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/386,072号、2001年10月19日に出願された「Methods for Quantitative
and Qualitative Characterization of Cancerous Blood Cells Including Lymphoma Blood Samples Using Optical Bio-Disc Platform」と題する米国仮出願第60/386,073号、2001年10月26日に出願された「Methods for Specific Cell Capture by Off-Site Incubation of Primary Antibodies with Sample and Subsequent Capture by Surface-Bound Secondary Antibodies and Optical Bio-Disc Including Same」と題
する米国仮出願第60/386,071号、2001年11月7日に出願された「Quantitative and Qualitative Methods for Cell Isolation and Typing Including Immunophenotyping」と題する米国仮出願第60/344,977号、および2001年11月9日に出願された「Methods for Reducing Non-Specific Binding of Cells on Optical Bio-Discs Utilizing Charged Matter Including Heparin, Plasma, or Poly-Lysine」と題する米国仮出願第60/349,975号に提供されている。これらの出願のすべては、参照により本明細書に援用される。
この明細書で言及したすべての特許、仮出願、特許出願、およびそれ以外の出版物は、その内容のすべてが参照により本明細書に援用される。
一定の好ましい実施の形態を参照して、本発明を詳細に説明してきたが、本発明は、それらの正確な実施の形態に限定されるものでないことが理解されるべきである。逆に、本発明を実践する現在のベストモードを説明する本光バイオディスクを考慮すると、当業者には、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、多くの変更および変形が思い浮かぶであろう。したがって、本発明の範囲は、上記説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味するものおよび均等物の範囲内に入るすべての改変、変更、および変形は、特許請求の範囲の範囲内にあるとみなされる。
さらに、当業者は、定型的に実験にすぎないものを使用するだけで、本明細書で説明した本発明の特定の実施の形態に対する多くの均等物を認識するか、または、把握することができる。このような均等物も、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。
本発明によるバイオディスクシステムのイラスト表現である。 本発明と共に利用される反射型バイオディスクの分解斜視図である。 図2に示すディスクの平面図である。 切り取り部分がディスクのさまざまな層を示す、図2に示すディスクの斜視図である。 本発明と共に使用される透過型バイオディスクの分解斜視図である。 切り取り部分がディスクの半反射層の機能的態様を示す、図5に示すディスクを表す斜視図である。 薄い金薄膜の厚さと透過との関係を示すグラフ表示である。 図5に示すディスクの平面図である。 切り取り部分が、図6に示す半反射層のタイプを含むディスクのさまざまな層を示す、図5に示すディスクの斜視図である。 図1のシステムをより詳細に示すブロック斜視図表現である。 図2、図3、および図4に示す反射型光バイオディスクに形成されたフロー流路を示す、当該反射型光バイオディスクの半径に対して垂直な部分断面図である。 図5、図8、および図9に示す透過型光バイオディスクに形成されたフロー流路および上部検出器を示す、当該透過型光バイオディスクの半径に対して垂直な部分断面図である。 図2、図3、および図4に示す反射型光バイオディスクに形成されたウォブル溝を示す当該反射型光バイオディスクの縦方向の部分断面図である。 図5、図8、および図9に示す透過型光バイオディスクに形成されたウォブル溝および上部検出器を示す当該透過型光バイオディスクの縦方向の部分断面図である。 反射型ディスクの全層と、反射型ディスクの最初の屈折特性とを示す図11と同様の図である。 透過型ディスクの全層と、透過型ディスクの最初の屈折特性とを示す図12と同様の図である。 本発明の方法を使用する血液サンプルの分析を示す、イラストで表したフローチャートである。 図17Aに示すディスクと共に使用する白血球への抗体の付着を示すイラスト詳細図である。 Aはストレプトアビジンのイラスト表現である。 Bはビオチンのイラスト表現である。 Cはストレプトアビジンおよびビオチンからなるクロスリンクシステムのイラスト表現である。 Dは二次抗体のイラスト表現である。 Eはビオチン化二次抗体のイラスト表現である。 Fは一次抗体のイラスト表現である。 Gはビオチン化一次抗体のイラスト表現である。 Hは4つのCD4表面抗原を示すCD4細胞のイラスト表現である。 Iは4つのCD8表面抗原を示すCD8細胞のイラスト表現である。 Jはアルデヒド活性化デキストランに結合した二次抗体を示すイラスト表現である。 Kは図18Jの断面のイラスト表現である。 AおよびBは、本発明の第1の実施態様におけるクロスリンクシステムにより基板に結合する一次抗体による細胞捕捉を示すイラスト表現である。 CおよびDは、本発明の第1の実施態様における基板に直接結合する一次抗体による細胞捕捉を示すイラスト表現である。 本発明によるクロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第1の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 本発明によるクロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第1の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 本発明によるクロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第1の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 図20A〜図20Iに示す反射型ディスクの、クロスリンクシステムを使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図20A〜図20Iに利用される捕捉化学反応を示す図である。 AおよびBは、本発明の第2の実施態様におけるクロスリンクシステムによって基板に結合する、二次抗体に結合した一次抗体による細胞捕捉を示すイラスト表現である。 CおよびDは、本発明の第2の実施態様における基板に直接結合する、二次抗体に結合した一次抗体による細胞捕捉を示すイラスト表現である。 本発明による一次捕捉抗体および二次捕捉抗体ならびにクロスリンクシステムを使用して、反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 本発明による一次捕捉抗体および二次捕捉抗体ならびにクロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 本発明による一次捕捉抗体および二次捕捉抗体ならびにクロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 本発明による一次捕捉抗体および二次捕捉抗体ならびにクロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 図24A〜図24Lに示す反射型ディスクの、クロスリンクシステムを使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図24A〜図24Lに利用される捕捉化学反応を示す図である。 AおよびBは、本発明の第2の実施態様におけるDCHOのストランドによって基板に結合する、二次抗体に結合した一次抗体による細胞捕捉を示すイラスト表現である。 CおよびDは、本発明の第2の実施態様におけるDCHOのストランドによって基板に直接結合する一次抗体による細胞捕捉を示すイラスト表現である。 抗体DCHO複合体の調製を示すイラストによる流れ図である。 一次抗体および二次抗体ならびにDCHOのストランドを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 一次抗体および二次抗体ならびにDCHOのストランドを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 一次抗体および二次抗体ならびにDCHOのストランドを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第2の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 図28B〜図28Jに示す反射型ディスクの、二次抗体を使用しない別の実施の形態である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図28B〜図28Jに利用される捕捉化学反応を示す図である。 各流体回路が、特異的細胞表面マーカ用の幾つかの捕捉領域とネガティブコントロール領域とを有する4つの流体回路を示す光バイオディスクの平面図である。 BおよびCは、本発明の第3の実施態様におけるクロスリンクシステムによって基板に結合する二次抗体による一次抗体細胞複合体の捕捉を示すイラスト表現である。 DおよびEは、本発明の第3の実施態様における基板に直接結合する二次抗体による一次抗体細胞複合体の捕捉を示すイラスト表現である。 クロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第3の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 クロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第3の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 クロスリンクシステムを使用して反射型バイオディスクの捕捉領域上に捕捉剤を堆積させる方法の第3の実施態様の実施の形態を示す側断面図である。 図32A〜図32Iに示す反射型ディスクの、クロスリンクシステムを使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図32A〜図32Iに利用される捕捉化学反応を示す図である。 各流体回路が、異なる細胞表面マーカ用の幾つかの捕捉領域とネガティブコントロール領域とを有する4つの流体回路を示す光バイオディスクの平面図である。 クロスリンクシステムを使用する血液サンプル分析方法の第1の実施態様の実施の形態を示す反射型光バイオディスクの側断面図である。 図35B、図35C、および図35Dに示す反射型ディスクの、クロスリンクシステムを使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図35B、図35C、および図35Dに利用される捕捉化学反応を示す図である。 一次捕捉抗体および二次捕捉抗体ならびにクロスリンクシステムを使用する血液サンプル分析方法の第2の実施態様の実施の形態を示す反射型光バイオディスクの側断面図である。 図38A、図38B、および図38Cに示す反射型ディスクの、クロスリンクシステムを使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図38A、図38B、および図38Cに利用される捕捉化学反応を示す図である。 一次抗体および二次抗体ならびにDCHOのストランドを使用する血液サンプル分析方法の第3の実施態様の実施の形態を示す反射型光バイオディスクの側断面図である。 図41A、図41B、および図41Cに示す反射型ディスクの、二次抗体を使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図41A、図41B、および図41Cに利用される捕捉化学反応を示す図である。 一次抗体細胞複合体の調製を示すイラストによる流れ図である。 一次捕捉抗体および二次捕捉抗体ならびにクロスリンクシステムを使用する血液サンプル分析方法の第4の実施態様の実施の形態を示す反射型光バイオディスクの側断面図である。 図44B、図44C、および図44Dに示す反射型ディスクの、クロスリンクシステムを使用しない別の実施の形態の図である。 透過型ディスクフォーマットで実施される場合の図44B、図44C、および図44Dに利用される捕捉化学反応を示す図である。 本発明の一実施の形態によるバーコード技法を示すチャンバを有する光ディスクのイラスト図である。 本発明の一実施の形態によるバーコードフォーマットを使用する検定から得られた結果図である。 CD4領域、CD8領域、および制御領域の対応する顕微鏡画像およびディスク画像を示す図である。 本発明の方法および装置から得ることができる結果を示す、対応する顕微鏡画像およびディスク画像の拡大図を示す図である。 本発明の一実施の形態による画像認識の使用を示す図である。 本発明の一実施の形態による画像認識の使用を示す図である。 本発明の一実施の形態によるバーコードからの予想出力のスクリーンショットを示す図である。 本発明の一実施の形態による捕捉された細胞から使用可能な出力への変換方法を示す図である。 サンプリングされたアナログ信号の、一次元配列として記憶される対応するデジタル信号への変換のイラストによるグラフ表示である。 指定部分の拡大詳細図が、入射ビームと相互作用した後の信号を含むビームを発生するバイオディスクのトラックを基準にして位置する捕捉された白血球を示す、光ディスクの斜視図である。 Aは、本発明による光バイオディスクのトラックを基準にして位置する白血球のグラフ表示である。 Bは、本発明による図56Aの白血球から得られた一連のシグネチャトレースである。 共に取り込まれると、一次元配列として記憶されて、データ入力用の二次元配列に結合されるデジタル信号への、図56Bのシグネチャトレースの変換のイラストによるグラフ表示である。 共に取り込まれると、一次元配列として記憶されて、データ入力用の二次元配列に結合されるデジタル信号への、図56Bのシグネチャトレースの変換のイラストによるグラフ表示である。 共に取り込まれると、一次元配列として記憶されて、データ入力用の二次元配列に結合されるデジタル信号への、図56Bのシグネチャトレースの変換のイラストによるグラフ表示である。 共に取り込まれると、一次元配列として記憶されて、データ入力用の二次元配列に結合されるデジタル信号への、図56Bのシグネチャトレースの変換のイラストによるグラフ表示である。 図57A、図57B,図57C、および図57Dの間の関係を示すグラフ表示である。 本発明に関する処理方法および計算アルゴリズムによるデータ評価の主要なステップを示す論理フローチャートである。 全血またはMNCサンプルからのT細胞の単離に用いる流体回路の平面図を示す。 RBC溶解および白血球精製ステップを含むT細胞の精製および分析のための流体回路の別の実施の形態を示す。 全血サンプルからのT細胞を精製するために実施される流体回路のさらに別の実施の形態を有する光バイオディスクの図である。 図61Aに示す流体回路の実施の形態の図である。 図61Aに示す流体回路の実施の形態の図である。 Aは、マイクロ流体カセットを示す、中心を通るように切断した光バイオディスクの断面図である。 Bは、マイクロ流体カセットが取り付けられた光バイオディスクの外面図(top, side view)である。 Cは、マイクロ流体カセットが取り付けられた光バイオディスクの外面図である。 マイクロ流体カセットの拡大斜視図である。 本発明の光バイオディスクを用いるCDマーカ検定からの結果の棒グラフ図である。

Claims (27)

  1. 細胞検定を行うための光バイオディスクであって、
    回転可能な基板と、
    該基板に関連したキャップ部、および
    前記基板と前記キャップ部の間に形成された流体回路であって、
    注入ポートを含む混合チャンバ、
    該混合チャンバと流体連通している精製チャンバ、
    該精製チャンバに関連したフィルタ手段、
    前記精製チャンバと流体連通しており、捕捉領域を含む分析チャンバ、および
    該分析チャンバに関連した排出ポート
    を備える流体回路
    を備える、細胞検定を行うための光バイオディスク。
  2. 前記フィルタ手段は、微小球および細胞ふるいからなる群から選択される、請求項1に記載の光バイオディスク。
  3. 前記微小球は精製剤で被覆される、請求項2に記載の光バイオディスク。
  4. 前記精製剤は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、オリゴヌクレオチド、リガンド、受容体、および結合剤を含む群から選択される、請求項3に記載の光バイオディスク。
  5. 前記モノクローナル抗体は、抗CD56、抗CD14、抗CD19、抗CD9、抗CD31、抗CD41、抗CD13、抗CD31、および抗CD43を含む群から選択される、請求項4に記載の光バイオディスク。
  6. 前記捕捉領域は捕捉剤で被覆される、請求項1に記載の光バイオディスク。
  7. 前記捕捉剤は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、オリゴヌクレオチド、リガンド、受容体、および結合剤を含む群から選択される、請求項6に記載の光バイオディスク。
  8. 前記モノクローナル抗体は、抗CD4、抗CD8、および抗CD2を含む群から選択される、請求項7に記載の光バイオディスク。
  9. 溶解緩衝液槽と、該溶解緩衝液槽を前記混合チャンバに接続する溶解流路、および、該溶解流路内にある溶解緩衝液弁をさらに備え、前記溶解緩衝液槽には溶解緩衝液が予め充填される、請求項1に記載の光バイオディスク。
  10. 分析緩衝液槽と、該分析緩衝液槽を前記精製チャンバに接続する緩衝液流路、および、該緩衝液流路内にある分析緩衝液弁とをさらに備え、前記分析緩衝液槽には分析緩衝液が予め充填される、請求項9に記載の光バイオディスク。
  11. 前記分析チャンバおよび前記排出ポートと流体連通している廃液チャンバをさらに備える、請求項10に記載の光バイオディスク。
  12. 前記混合チャンバと前記精製チャンバとを接続する前記流体回路内にあるサンプル混合弁をさらに備える、請求項11に記載の光バイオディスク。
  13. 前記混合チャンバと前記精製チャンバとを接続するRBC捕捉領域であって、サンプルが前記混合チャンバにロードされると、前記サンプルは前記精製チャンバに入る前に該RBC捕捉領域を通って流れるようになっている、RBC捕捉領域をさらに備える、請求項1、2、3、4、5、6、7、または8のいずれか1項に記載の光バイオディスク。
  14. 前記RBC捕捉領域は、該RBC捕捉領域全体に分布する支柱を含む、請求項13に記載の光バイオディスク。
  15. 前記RBC捕捉領域はRBC捕捉剤で被覆されている、請求項14に記載の光バイオディスク。
  16. 前記RBC捕捉剤はレクチンである、請求項15に記載の光バイオディスク。
  17. 細胞検定を行うために請求項12に記載の光バイオディスクを用いる方法であって、
    全血サンプルを前記注入ポートを通して前記混合チャンバにロードし、
    前記バイオディスクを光読み取り装置にロードし、
    前記溶解緩衝液弁を開いて、血液サンプルを含む前記混合チャンバに前記溶解緩衝液を放出するのに十分な第1の速度で前記バイオディスクを回転させ、
    前記サンプル中の赤血球が溶解されるのに十分な時間、前記溶解緩衝液中で前記サンプルを培養し、
    前記サンプル混合弁を開いて、前記サンプルを、不要な細胞が捕捉される前記精製チャンバを通して、特定の細胞が捕捉領域で捕捉される前記分析チャンバに移動させるのに十分な第2の速度でバイオディスクを回転させ、
    電磁放射入射ビームを前記捕捉領域に照射し、
    前記捕捉領域において前記ディスクと相互作用した後に形成される前記電磁放射ビームを検出し、
    前記検出したビームを出力信号に変換し、そして
    前記出力信号を分析するステップであって、それにより、前記捕捉領域において捕捉された細胞の数に関する情報を前記出力信号から抽出する、ステップ
    を含む、方法。
  18. 細胞検定のために請求項16に記載の光バイオディスクを用いる方法であって、
    全血サンプルを前記注入ポートを通して前記混合チャンバにロードし、
    前記バイオディスクを光読み取り装置にロードし、
    前記サンプルを、該サンプル中の赤血球が捕捉される前記RBC捕捉領域を通して、前記サンプル中の不要な細胞が捕捉される前記精製領域を通して、そして特定の細胞が前記捕捉領域で捕捉される前記分析チャンバを通して移動させるのに十分な速度で十分な時間の間、、前記バイオディスクを回転させ、
    電磁放射入射ビームを前記捕捉領域に照射し、
    前記捕捉領域において前記ディスクと相互作用した後に形成される電磁放射ビームを検出し、
    前記検出されたビームを出力信号に変換し、そして
    前記出力信号を分析し、それにより、前記捕捉領域において捕捉された細胞の数に関する情報を前記出力信号から抽出する、ステップ
    を含む、方法。
  19. 細胞検定を行うための光バイオディスクであって、
    回転可能な基板と、
    該基板に取り付けられたマイクロ流体カセット、そして
    該マイクロ流体カセット内に形成された流体回路
    を備える、細胞検定を行うための光バイオディスク。
  20. 前記マイクロ流体カセットは、組み立てられて前記マイクロ流体カセットを形成した時に、注入ポート、混合チャンバ、フロー流路、および精製チャンバを含む前記流体回路の種々の構成要素を形成する、種々の切取部分を有する板から形成される、請求項19に記載の光バイオディスク。
  21. 前記精製チャンバにはフィルタ手段が充填される、請求項20に記載の光バイオディスク。
  22. 前記基板に関連したキャップ部、および
    前記キャップ部と前記基板の間に形成された捕捉領域を有し、前記精製チャンバと流体連通している分析チャンバ
    をさらに備える、請求項21に記載の光バイオディスク。
  23. サンプルを収容する光ディスクおよびドライブシステムであって、
    該システムは、
    基板、
    該基板、混合チャンバ、精製チャンバ、および前記混合チャンバと前記精製チャンバの間に画定され、捕捉領域を有する分析チャンバに平行な、キャップ、および
    前記捕捉領域において前記基板上に重ねられた捕捉層であって、第1の捕捉領域が第1の細胞捕捉剤を有し、第2の捕捉領域が第2の細胞捕捉剤を有する、捕捉層、
    を備えるバイオディスクと、

    前記ディスクの前記捕捉領域に光を送る光源、
    前記捕捉領域において前記ディスクから反射した光または該ディスクを透過した光を検出して、信号を供給する検出器、および
    前記信号を用いて捕捉分子に結合した前記サンプル中のアイテムを計数するプロセッサ、
    を備える光ディスクドライブ、
    を備える、システム。
  24. 細胞検定で用いるための光バイオディスクを作成する方法であって、
    回転可能な光ディスク基板を形成し、
    該基板と同様の寸法を有するカバーディスクを形成し、
    流体回路を形成する切取部分を有する流路層を形成し、前記流体回路は、注入ポート、混合チャンバ、精製チャンバ、分析チャンバ、および排出ポートを含み、前記分析チャンバは捕捉領域を含み、
    捕捉プローブを前記捕捉領域に結合させ、
    前記基板に前記流路層を取り付け、
    フィルタ手段を前記精製チャンバにロードし、
    前記流路層に前記カバーディスクを取り付け、それにより前記光バイオディスクを形成する、ステップ
    を含む、方法。
  25. 前記取り付けるステップは、接着剤およびプラスチック溶接を含む群から選択される技法により行われる、請求項24に記載の方法。
  26. 前記フィルタ手段は、微小球および細胞ふるいからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
  27. 前記フィルタ手段は精製剤で被覆される、請求項26に記載の方法。
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