JP2005508798A - 着脱・調節式サーフフィン装置 - Google Patents

着脱・調節式サーフフィン装置 Download PDF

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Abstract

【構成】フィン(20)、フィンプラグ(24)、カムおよびウォーム歯車を有する着脱式フィン取り付け装置である。フィンプラグ(24)に、フィン(20)の一部が嵌合するキャビティ(40)を形成する。歯車をもつカムを、キャビティ(40)に隣接するフィンプラグ(24)内に位置決めする。ウォーム歯車をフィンプラグ(24)内に位置決めし、カムの歯車に係合する。この歯車を回動すると、カムが回動し、キャビティ(40)内に嵌合したフィン(20)を固定する。

Description

本発明は、サーフボードなどのサーフィン用具(サーフクラフト)を対象とする着脱・調節式フィン(サーフフィン)装置、およびこのサーフフィン装置をサーフボードに取り付ける方法に関する。
サーフボードを製造する場合、発泡プラスチック材料からなる本体を成形してから、繊維強化樹脂、通常はファイバーグラスからなる層を被覆する。サーフボード本体は、サーファーを支持する上面、即ちライディング面と、海水側になる下面とで構成する。このサーフボード本体の海水側の下面に一つかそれ以上の、通常は三つのフィンを固定する。これらのフィンは、例えば、フィン基部周囲に繊維強化樹脂を適用することによって永久的にサーフボードに固定することができる。
ところが、フィンをサーフボードに永久的に固定した場合、フィンの取り外しが容易ではない、またフィンが損傷する、あるいはこのフィンを異なる水力学的特性をもつ別なフィンと交換することが望ましい場合に、フィンの交換が容易ではないという問題がある。さらに、持ち運び時や保管時に、フィンを取り外し、サーフボードやフィンが損傷する恐れを最小限に抑えることが望ましい。フィンの永久固定に関する問題を解決するために、サーフボードからフィンを取り外すことができるフィンが開発されている。このような着脱式フィンは、例えば、USP5,328,397およびUSP5,975,974に開示されているが、これら公知の着脱式フィンにも欠点があり、改良の余地がある。
既存のフィンは、物理的な作業、即ちフィンをサーフボードに着脱する前に、小さな止めねじを緩める必要がある。さらに、アレンスパナが必要な上に、止めねじが損傷あるいは腐蝕すると、着脱作業や交換作業が難しく、作業時間も長い。また、既存のフィンは、フィンを一旦取り付けた後の調節が簡単ではない。サーフィン条件および所望のサーフボード性能に応じて、フィンの前後位置、特に後部フィンまたは中央フィンの位置を変更することが望ましい場合も多い。現在利用されているフィンは、フィンを挿入固定する位置が固定または制限されているため、フィンを取り付けた後、フィンを前後に操作する調整能力がないわけではないが、調整は難しい。
既存のフィンには別な問題、即ちサーフボード本体内にフィン固定相地を取り付けるさいに問題が生じる。例えば、米国特許第5,328,397号公報に記載されている二つのプラグからなる固定相地の場合、取り付け作業時にプラグの所定間隔でプラグを正確に位置合わせする必要がある。少しでもプラグの位置にズレがあると、プラグの位置合わせが不完全になり、フィンの取り付けが難しくなり、あるいは不可能になる。また、プラグの位置が、取り付け作業時にサーフボードに作用する物理的応力や内部応力によってずれることもある。さらに、従来知られている取り付け方法の場合、パテ、テープ、発泡体、中心パンチなどの多数の、マークをつけるための工具や位置決めジグ(テンプレートを含む)その他の工具、付属装置が必要である。より重要なことは、従来の取り付け方法の場合、例えば、ジグ(テンプレートを含む)のマーク付け工程、位置決め工程、取り外し工程、再位置決め工程などの多くの工程からなり、作業が難しく、また作業時間が長い。従って、フィン固定システムを容易に、また正確に取り付けることができる調節ジグパッケージが望まれている。
このように、フィンを簡単かつすばやく取り付けることができ、また取り外すこともでき、さらに調節することができるフィン固定相地が望まれている。また、サーフボードにサーフフィン固定装置を簡単かつ正確に取り付けることができる取り付けジグパッケージも望まれている。
ここで、本明細書で言及した従来例は、本願の優先権主張日の時点での共通の技術的知識レベルを示すものではない。
USP5,328,397 USP5,975,974 米国特許第5,328,397号
本発明は、フィン、
このフィンの一部を嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ、
このキャビティに隣接してフィンプラグ内に設けた歯車をもつカム、および
上記フィンプラグ内に設けられ、かつカムの歯車に係合するウォーム歯車を有し、
このウォーム歯車を回動してカムを回動させ、キャビティ内に嵌合したフィンの上記一部を固定するように構成した着脱式フィン取り付け装置を提供するものである。
フィンがさらにタブを有し、このタブをキャビティに嵌合する。
キャビティの長さをタブの長さより長くし、キャビティ内でフィンを前後に調節できるように構成する。
カムがさらに平坦部分と張り出し部分を有する。
ウォーム歯車を所定の方向に回動し上記カムを係合位置まで回動させ、ウォーム歯車を反対方向に回動し上記カムを非係合位置まで回動させる。
カムの張り出し部分を係合位置においてフィンに対して位置決めし、カムの平坦部分を非係合位置においてフィンに対して位置決めする。張り出し部分は、ゴム材料を有する。
ウォーム歯車が、さらにこのウォーム歯車を回動する手段を受け取る開口を有する。開口が実質的に矩形で、上記ウォーム歯車を回動する手段がプラスチックキー、ドライバー、および車または家のキーを有する。
フィンが、さらにゴム材料を有する。フィンが側面を有し、この側面が、フィンをキャビティ内に嵌合したときにカムに隣接する。フィンが凹部を形成した側面を有し、この凹部が、フィンをキャビティ内に嵌合したときにカムに隣接する。あるいは、フィンがカットアウト部分を形成した側面を有し、このカットアウト部分が、フィンをキャビティ内に嵌合したときにカムに隣接する。
フィン取り付け装置は、さらに上部部分と下部部分を有し、この上部部分が複数の支持アームを有する。
フィンプラグは、サーフィン用具の本体内に埋設する。
上記ウォーム歯車は、垂直に設ける。
フィンをキャビティ内で前後に移動できるように構成する。この場合、キャビティは、3°〜5°の傾斜角を有する。
また、本発明は、流体力学的水中翼を形成する本体部分であって、サーフィン用具の下面に対して全体として垂直に延設される本体部分、および
この本体部分に取り付けられる取り付け部分であって、サーフィン用具内に埋設したフィンプラグが形成するキャビティ内に嵌合され、摩擦作用によって保持される取り付け部分を有するフィンを提供するものでもある。
上記取り付け部分は、柔らかい可撓性材料を有する。この柔らかい可撓性の材料は好ましくはゴムである。上記取り付け部分は、少なくとも一つのタブを有する。タブは、フィンから突出する。上記フィンは、第1側面を有し、この側面にフィンプラグと係合する傾斜アンダーカットを形成する。
上記タブが第2側面を有し、この第2側面の少なくとも一部を波形加工し、キャビティ内に形成した側壁と係合するように構成する。タブの第2側面の波形加工した部分が、前部に存在する。
タブの第2側面の波形加工した部分が、背部にも、あるいは背部に存在する。
タブの第2側面の波形加工した部分が、中央部にも、あるいは中央部に存在する。
タブの第2側面の波形加工した部分が、実質的に第2側面全体である。
第2側面は、正弦波として波形加工する。また、第2側面は、鋸歯状にも、あるいは鋸歯状に波形加工する。
さらに、本発明は、上記のフィン取り付け装置と、上記フィンとを組み合わせた物を提供するものである。
さらに、本発明は、サーフィン用具にフィンプラグを取り付ける方法において、
このフィンプラグを埋設すべき、サーフィン用具の下面に調節ジグパッケージを取り付ける工程、
この調節ジグパッケージの中心部分を除去する工程、
この中心部分と実質的に同じ形状および同じ大きさの取り付けキャビティをサーフィン用具に形成する工程、
複数の支持アームをもつフィンプラグを取り付けキャビティに位置決めする工程、
調節ジグパッケージの深さカットアウトを取り外す工程、
フィンプラグの支持アームを深さカットアウトに対して位置決めする工程、
取り付けキャビティ内に樹脂を充填する工程、および
調節ジグパッケージ、およびフィンプラグの上面および支持アームをペーパー仕上げ処理する工程を有する取り付け方法を提供するものである。
さらに、フィンプラグにダミーフィンを嵌合する工程、調節可能な量のパテを深さカットアウト内に充填し、およびフィンプラグの対頂傾斜角を調節する工程を有する取り付け方法である。
さらに、上記中心部分および深さカットアウトを予め切削によって形成しておいた取り付け方法であり、上記中心部分が、フィンプラグの外形と実質的に同じ形状である取り付け方法である。
さらに、取り付けキャビティに隣接する材料を除去し、上記樹脂を充填する間隙を形成した取り付け方法であり、この間隙が、実質的にサーフィン用具の上面の表面まで達している取り付け方法である。
また、本発明は、フィンのタブを着脱自在に取り付ける取り付け装置において、
フィンに延設したタブが嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ、
フィンプラグ内で回動する歯をもつウォーム歯車、および
ウォーム歯車とキャビティとの間に設けられ、ウォーム歯車の歯とかみ合って、ウォーム歯車の回動によってキャビティ内のフィンのタブに係合するカムを有する取り付け装置を提供するものである。
タブの第1側部に形成した傾きをもつアンダーカットがカムに係合し、カムをウォーム歯車の回動によって傾きをもつアンダーカットに係合してフィンプラグのキャビティ内にタブを固定する取り付け装置である。
ウォーム歯車を逆方向に回動して、キャビティ内のタブの傾きをもつアンダーカットからカムを離脱させる取り付け装置である。傾きをもつアンダーカットをタブの底部まで延長形成することが好ましい取り付け装置であり、傾きをもつアンダーカットをタブ底部の手前まで延長形成した取り付け装置である。
タブが第2側部を有し、この第2側部の少なくとも一部を波形加工部として構成し、キャビティの側壁がタブの波形加工部をもつ第2側部と係合する取り付け装置である。
タブの第2側部の波形加工部が正面部分にある取り付け装置である。
タブの第2側部の波形加工部が背部にも、あるいは背部にある取り付け装置である。
タブの第2側部の波形加工部が中間部にも、あるいは中間部にある取り付け装置である。
タブの第2側部の実質的に全体を波形加工部として構成した取り付け装置である。
第2側部を正弦波の形で波形加工した取り付け装置であり、第2側部を鋸歯の形にも、あるいは鋸歯の形に波形加工した取り付け装置である。
また、本発明は、サーフィン用具にフィンを固定する装置において、
フィンに延設したタブを嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ内で回動する歯を形成したウォーム歯車を有し、ウォーム歯車を回動してタブをキャビティ内に固定する固定装置を提供するものである。
さらに、タブとウォーム歯車との間にカムを設け、ウォーム歯車の回動によってタブをキャビティ内に固定する固定装置である。
また、本発明は、サーフィン用具にフィンを固定する固定装置において、
フィンプラグ内で回動する歯をもつウォーム歯車、および
第1側部がウォーム歯車の歯とかみ合うタブを有し、
ウォーム歯車の回動によって、タブをキャビティ内に固定する固定装置を提供するものである。
タブの第1側部にねじを形成し、このねじをウォーム歯車の歯にかみ合わせ、ウォーム歯車の回動によってキャビティ内にタブを固定する固定装置である。
タブの第1側部にアンダーカットを形成し、このアンダーカットをウォーム歯車の歯に係合し、ウォーム歯車の回動によってタブをキャビティ内に固定する固定装置であり、タブの第1側部のアンダーカットに係合するウォーム歯車の回動とともに、上記歯の課ピッチ角度が大きくなるように構成し、ウォーム歯車の回動によってタブをキャビティ内に固定する固定装置である。
ウォーム歯車の長手軸線が、実質的にタブの長手軸線に対して平行である固定装置である。
ウォーム歯車を逆回動させて、タブをキャビティから離脱させる固定装置である。
また、本発明は、サーフィン用具のフィンを固定する装置において、
フィンに延設したタブが嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ内で回動する歯をもつウォーム歯車、および
ウォーム歯車とキャビティとの間に設けたカムを有し、
ウォーム歯車の回動によってカムがフィンに延設したタブに係合するようにカムを構成した固定装置を提供するものである。
カムの歯が、ウォーム歯車の歯とかみ合う固定装置である。
また、本発明は、サーフィン用具にフィンを固定する方法において、
サーフィン用具のフィンから突出するタブを形成する工程、
サーフィン用具内に形成したプラグ内に形成したキャビティにタブを挿入する工程、および
プラグ内にタブの側部を係合してフィンをサーフィン用具に固定する工程を有する固定方法を提供するものである。
さらに、プラグ内のカムに係合するタブの側部にアンダーカットを形成する工程、および
ウォーム歯車を回動し、カムをアンダーカットに係合する工程を有する固定方法である。
さらに、タブの側部にねじを形成する工程、
歯を形成したウォーム歯車を回動する工程、および
ウォーム歯車の歯をねじにかみ合わせ、タブをキャビティ内に保持する工程を有する固定方法である。
さらに、タブの側部にアンダーカットを形成する工程、
ウォーム歯車の歯のピッチ角を大きくする工程、および
ウォーム歯車を回動し、歯をタブ側部のアンダーカットに係合してタブをプラグ内に保持する工程を有する固定方法である。
また、本発明は、上記の着脱式フィン取り付け装置、上記のフィン、上記のフィン/フィン取り付け装置、上記のフィン固定装置、上記の方法によって取り付けたフィンプラグ、および上記の方法によって固定したフィンを有するサーフィン用具を提供するものである。上記のサーフィン用具は、好適には、サーフボードである。
本発明のその他の装置、方法、作用効果などは、添付図面を参考にして以下の説明を読めば当業者には明らかになるはずである。なお、これら付加的な装置、方法、作用効果はいずれも本開示および本発明の範囲、および特許請求の範囲に含まれるものである。
以下の説明は、本発明の原理を説明するもので、発明を制限するものではない。各項目の見出し、説明の全体的な構成は、説明のみを目的とし、発明を制限するものではない。
例示として、図1に、本発明のフィンプラグを使用してサーフボードにフィン20、30を取り付ける方法を示す。図1に示すように、サーフボード22の下面26が海水側になる。サーフボードの他の面、即ち上面(図示せず)が、サーファーが乗る波乗り面である。(点線で図示するように)、フィンプラグ24に中心フィン、即ち後部フィン30を取り付けるとともに、2つの側部フィン20を取り付けることができる。後部フィン30のフィンプラグ24と、側部フィン20のフィンプラグ24とは大きさが同じであってもよいが、図1に示すように、一般には、後部フィン30のフィンプラグ24のほうが、側部フィン20のフィンプラグ24よりも大きい。
一般に、側部フィン20および後部フィン30は、端面32からひとつかそれ以上のタブ34を延設して構成する。タブ34については、フィンプラグ24のキャビティ40に嵌合するように形成し、側部フィン20または後部フィン30については、キー60をウォーム歯車62のスロット64(図3)に差込み、キー60を回動することによってフィンプラグ24内に固定できるように構成する。側部フィン20または後部フィン30を正しく取り付ける場合には、端面32をフィンプラグ24に当接させ、この端面の高さをサーフボード22の下面26およびフィンプラグ24の上面74(図3)の高さと実質的に同じ高さに構成する。
図1の場合、後部フィン30は、キャビティ40の後端位置に位置しているが、キャビティ40の長手方向長さを後部フィン30のタブ34よりも長くすることによって、フィン30をキャビティ内部で前後に移動させ、位置決めすることができる。この前後の移動/調節は、サーフィン中でもすばやくかつ簡単に行うことができる。同様な方法で、側部フィン20についても、キャビティ40内で前後に移動位置決めできる。
この前後の移動/調節操作を、より具体的に図2について説明する。なお、図2は、図1の2−2線についてのフィンプラグ24および後部フィン30の断面図である。本発明の一実施態様では、フィンプラグ24によって、後部フィン30を15mm程度前後に移動することができる。側部フィン20の前後移動は、通常はより小さく、最大で約5mmほどであるが、この5〜15mmの前後移動は、絶対的なものではなく、キャビティ40を長くすれば、あるいはタブ34を短くすれば、簡単に加減することができる。
図2の横断面図の場合、後部フィン30のタブ34はキャビティ40に嵌合している。フィンの端面32については、サーフボード22の下面26およびフィンプラグ24の上面74の一部に当接させ、高さを実質的に同じ高さにすることができる。図2に示すように、矢印27に示す方向にそって後部フィン30を前後に移動させることができ、また最前部まで、あるいは前後位置の任意の中間位置に移動させることができ、ここに固定することができる。
図3は、本発明の一実施態様によるフィンプラグ24の上面斜視図である。フィンプラグ24は、図1および図2に示すように、サーフボード22に埋設することができる。図3に示すように、フィンプラグ24のキャビティ40にフィン20、30を嵌合し、全体として矩形のスロット64をもつウォーム歯車62にキー60(図1参照)を差し込む。図3に示すフィンプラグ24は、全体として三つの円筒体が重なっている構成をもち、三つの一時的な支持体、即ちアウトリガー66で、取り付け時に、サーフボード22の下面26にフィンプラグ24を位置決めする。また、フィンプラグ24は複数の凹部70をもち、カラー部材72を上面74からフィンプラグ24の外周縁部まで延設する。なお、アウトリガー66、凹部70およびカラー部材72の作用については、後述する。
フィンプラグ24は、正方形、長方形などの各種の形状で構成することができ、図示の三つの円筒体が重なる構成は、例示を目的とするもので、本発明はこれに制限されるものではない。
次に、図4の横断面図について、フィンプラグ24の細部、ウォーム歯車62および対応するカム80の作用効果および相互関係を説明する。ウォーム歯車62は、フィンプラグ24内に垂直配置する。図示のように、ウォーム歯車62のスロット64はほぼ長方形であるが、任意の形状に構成することができる。このスロット64にキー60、ドライバー、車や家のキーなどを差し込み、ウォーム歯車62を回動する。
水平に配置した、歯車または歯82をもつカム80をフィンプラグ24内に配設する。このカム80がウォーム歯車62に係合し、フィン20、30のタブ34を係合回動させる。なお、“水平”とは、フィンプラグ24のキャビティに長手方向に平行な配置構成をいう。
図3および図4の実施態様では、ウォーム歯車62を時計方向に回し、カム80を回動させ、キャビティ40に挿入されたフィン20、30のタブ34を係合保持する。一方、ウォーム歯車62を反時計方向に回すと、カム80が逆に回動し、フィン20、30のタブ34がフィンプラグ24から離脱する。
図4に示すように、フィンプラグ24は、下部部分42および上部部分44からなり、製品とする場合には、超音波溶接その他の公知方法でこれら部分を一体化する。複数の歯車または歯68をもつウォーム歯車62をフィンプラグ24内に配設する。具体的には、図4に示すように、ウォーム歯車62をフィンプラグ24内に垂直配設する。フィンプラグ24の上部部分44および下部部分42が、カム80に係合する軸受け46を形成する。カム80は、ウォーム歯車62とキャビティ40との間において軸受け46に設ける。カム80の複数の係合歯車または歯82が、ウォーム歯車62の歯車68に係合する。カム80には、非係合部分である平坦部84と係合部分である張り出し部86を形成する。
平坦部84および歯車82を設けた領域を除いた部分のカム80は実質的に円形である。なお、“張り出し部”とは、フィン20、30のタブ34に対して位置決めされ、これに係合するカム80の全体として円形の部分を指す。あるいは、カム80の真円部分に対して外側に張り出すように張り出し部を形成することも可能である。例えば、フィン20、30のタブ34に確実に係合するように、張り出し部を楕円形に構成してもよい。このように、“張り出し部”とは、実質的に円形、楕円形であるか、あるいはカムの真円部に対して張り出しているかどうかに関係なく、タブ34に対して位置決めされ、これに係合するカム80の部分を意味するものである。
カム80は、軸受け46内でその水平軸に対して回転軸87(図7)を中心にしてスムーズに回動し、その両端にストッパー88をもつ。軸受け46はカム80と実質的に同じ形状で構成し、カム80の両端に形成したストッパー88および回転軸87(図7)に係合するように構成する。また、フィンプラグ24については、所定の方向に、即ち図2および図4の実施態様では時計方向にウォーム歯車62を回すことによって係合位置に位置決めできるように、またその逆方向、即ち反時計方向にウォーム歯車62を回すことによって非係合位置に位置決めできるように構成する。ウォーム歯車62およびカム80が所定の構成になっているため、時計方向に回すと、カム80がフィン20、30のタブ34に係合し、垂直な力および水平な力が作用して、タブ34をキャビティ40内下方に引き込むため、フィン20、30の係合度が強くなる。
図4は、ウォーム歯車62を回すことによってカムを係合位置まで回動させる方法を説明する図である。係合位置では、カム80の張り出し部86がフィン20、30のタブ34の側面35に当接し、十分に摩擦するため、フィンの移動あるいは離脱は生じない。カム80を非係合位置に回すと、平坦部80がタブ34の側面に位置決めされるため、フィンのキャビティ40への着脱が容易になるとともに、フィン20、30のキャビティ40内での前後調節を容易に実施できる。このように、本発明のフィンプラグの場合、カム80の回動を調節し、フィンのタブ34をカム80の張り出し部86または平坦部84のいずれかに位置決め係合することによってフィンを係合固定できる。公知のものと違って、このカム80は、前後に伸びてタブ34に当接し、フィンを固定するものではない。
フィンプラグ24は、比較的硬いプラスチックやその他の同種材料で構成することができる。なお、カム80、ウォーム歯車62については、より硬い材料、即ち歪み、捩れ、曲げ、チッピングなどの作用に対して比較的強いエンジニアリングプラスチックで構成することが好ましい。
カム80およびタブ34の両者は比較的硬度があるため、タブ34および/またはカム80の張り出し部86の一部の領域により柔らかい可撓性ゴム材料を使用し、摩擦係合をより多様化することが望ましい場合もある。ある種のゴム材料を使用すると、カム80を係合位置に回動した場合に、張り出し部86とタブ34との間の摩擦を加減し、固定力を所望に応じて加減することができ、あるいは摩擦を所望に応じて調節することが可能になる。即ち、可撓性ゴム材料をタブ34および/またはカム80に使用すると、この可撓性を利用して、タブ34とカム80との間の摩擦を所望に応じて調節することができ、また突然衝撃を受けた場合にフィンをフィンプラグから離脱させる必要があるが、これに必要な力を制御することもできる。
図5は、本発明の別な実施態様によるフィンプラグ24を示す横断面図である。図5に示す係合位置にカム80を回動すると、タブ34の凹部36内に張り出し部86が係合する。タブ34の凹部36は、ほぼ湾曲形状になっているため、カム80の張り出し部86に当接係合する。あるいは、図6に示すように、タブ34にカットアウト部分38を形成し、ここにカム80の張り出し部86を係合してもよい。図6の実施態様では、タブ34とカム80との位置決め自由度がより高い。
要約すると、図1〜6に示したサーフフィンプラグ24の場合、ウォーム歯車62をある方向に回すと、カム80の張り出し部86がタブ34に対して位置決めされ、これに係合し、キャビティ40に挿入されているフィンを固定する。一方、ウォーム歯車62を反対方向に回すと、カム80の平坦部84がタブ34に対して位置決めされ、これから離脱するため、フィンを取り外し、これを調節することができる。
フィンプラグ24は、側部フィン20および後部フィン30の両方に対して使用することができるが、後部フィン30に対して使用するフィンプラグ24の場合は、後部フィン30がより大きく前後移動できるように、より大きく構成することができる。さらに、以下に詳しく説明するように、側部フィン20の対象とするフィンプラグ24の場合は、対頂傾斜角をもつように構成することができるが、後部フィン30を対象とする場合には、このような傾斜角は好ましくない。
図7は、ウォーム歯車62、カム80およびフィンプラグのキャビティ40の位置関係を明示する図である。カム80は、両端それぞれに回転軸87およびストッパー88を形成する。また、カム80は、ウォーム歯車62の歯車に係合する複数の歯または歯車82をもつ。ウォーム歯車62をある方向、即ち時計方向に回すと、カム80が回動し、カム80の張り出し部がキャビティ40内に係合したフィンのタブ34に係合する。ウォーム歯車62のスロット64は、特別に設計したキー、ドライバー、車または家のキーやその他の同種装置を受けとるように実質的に矩形状に構成する。なお、ウォーム歯車62のスロット64は、適切な形状ならば形状に制限はない。本発明のフィンプラグの場合、ウォーム歯車62をごくわずか回すか、あるいは所望の張力点まで回すことによって、フィンを徐々に締め付けるか調節することができる。
図1および図7に示すように、フィン20、30は全体として本体部と取り付け部とを有する。本体部が流体力学的水中翼になり、サーフボード22の下面26に対して全体として垂直な水中翼として作用する。この本体部に取り付けた取り付け部は、フィンプラグ24のキャビティ40内に係合し、ここに摩擦作用によって保持される。この取り付け部は少なくとも一つのタブ34を有することが好ましく、可撓性のゴム材料を利用して、タブ34とフィンプラグ24の係合手段、即ちカム80との間の摩擦を制御するようにしてもよい。
以下、本発明に従って調節ジグパッケージ90を使用して、フィンプラグを取り付ける方法について説明する。従来公知のフィンプラグを取り付ける場合、例えば、パテ、テープ、発泡体、中心パンチなどの多数の、マークをつけるための工具や位置決めジグ(テンプレートを含む)その他の工具、付属装置が必要である。さらに、従来の取り付け方法の場合、例えば、ジグ(テンプレートを含む)のマーク付け工程、位置決め工程、取り外し工程、再位置決め工程などの多くの工程からなり、作業が難しく不正確な上に、作業時間が長い。本発明の調節ジグパッケージ90を使用すると、フィンプラグを容易かつすばやく、その上正確に取り付けることができる。
一例として、図8および図9に、調節ジグパッケージ90、およびこの調節ジグパッケージ90を使用してフィンプラグを取り付ける方法を示す。図8に示すように、この調節ジグパッケージ90は、取り付けるフィンプラグと実質的に同じ形状の予めカットされた中心部分92を有する。説明の便宜上、取り付けるフィンプラグは、図1〜7について説明したフィンプラグとする。
この調節ジグパッケージ90を使用する場合、以下の方法に従ってフィンプラグを取り付ける。サーフボード22の下面26に調節ジグパッケージ90を載せる前に、フィンプラグを取り付ける表面領域全体をペーパー仕上げ処理する。次に、フィンプラグを取り付けた後にフィンの前端および後端になるスポットにマークをつけ、マーク間に線94を引く。図8〜9に、側部フィンプラグの調節ジグパッケージ90を位置決めする方法を示す。線94を引いた後、調節ジグパッケージ90の底部の剥離式カバー96を剥がし、好ましくは粘着剤付表面を露出させ、図8〜9に示すように、線94にそって調節ジグパッケージ90を配置する。底部に粘着剤を有する調節ジグパッケージ90をサーフボード22の下面26に設ける。サーフボード22の下面26に設けたなら、中心部分92を調節ジグパッケージから除去する。
サーフボード22の下面26に調節ジグパッケージ90を正しく配置し、中心部分92を取り外した後、穿孔装置を備えたドリル、ルーターその他の切削装置を使用して、サーフボード22内に取り付けキャビティ98を形成する。この調節ジグパッケージ90は、ドリル、ルーターなどが取り付けキャビティ90を形成している間、これらを案内するものである。取り付けキャビティ98を形成したなら、調節ジグパッケージ90から深さカットアウト部分97を取り外し、図7に示すサーフフィンプラグ24を取り付けキャビティ98内に設ける。深さカットアウト部分97を取り外してあるため、フィンプラグ24のアウトリガー66(図7)が正しく位置決めされ、サーフボード22の下面26に接触する。一時的な支持体として作用するアウトリガー66によって、サーフボードの周囲面に対して適正な高さにフィンプラグ24を位置決めできる。フィンプラグを取り付けキャビティ98内に嵌合する前に、ダミーフィン(図示せず)をフィンプラグ24内に嵌合すると、フィンプラグを確実に位置決めでき、確実に取り付けることができるため好ましい。
フィンプラグ24を取り付けキャビティ98内に適正に位置決めし、取り付けた後、フィンプラグ24とサーフボード22の取り付けキャビティ98との間の間隙に、公知な樹脂その他の硬化性材料をゆっくり充填する。調節ジグパッケージ90については、液状樹脂その他の硬化性材料が溢れでないように十分な高さをもつ堰として作用するのが好ましい。樹脂その他の硬化性材料の硬化後、調節ジグパッケージ90、アウトリガー66およびフィンプラグ24のカラー部分72(図3)をペーパー仕上げ処理して取り除き、フィンプラグ24の上面74の高さをサーフボード22の下面26の高さと実質的に同じ高さにする。従って、調節ジグパッケージは、ペーパー仕上げ処理によって除去するのに好適な材料で構成する必要がある。
また、一例として図11に示すように、サーフボード22の本体を構成する発泡体材料、特に取り付けキャビティ98からの材料をさらに除去して、付加的な間隙100を形成し、ここに樹脂その他の硬化性材料を注入して、フィンプラグ24の取り付け安定性を強化するようにしてもよい。一つの実施態様では、公知な手工具その他の切削装置を使用して、取り付けキャビティ98の(図11に点線で示す)底部から実質的にサーフボード22の上面25の例えばファイバーグラス製の表面にいたる領域から材料を除去してもよい。この間隙100に樹脂その他の硬化性材料を充填すると、サーフボード22に取り付けたフィンプラグにより大きな構造強度および安定性を付与することができる。
あるいは、スパイク付の工具を使用して、取り付けキャビティ98の側部および/または底部に隣接する領域の材料にスパイクを形成し、形成した付加的な間隙に樹脂その他の硬化性材料を充填してもよい。このようなスパイク状間隙102、104は、図11に示すように、垂直かある角度をもつもので、スパイク付工具を使用した場合、スパイク点周囲の発泡体材料が圧縮され、この圧縮された発泡体材料101が付加的な構造支持を与える。必要な場合、スパイク付工具が形成した間隙102がサーフボード22の上面25の例えばファイバーグラス製表面に接触するようにしてもよい。
本発明の調節ジグパッケージ90を使用すると、フィンの傾斜角の調節が容易になる。既に説明したように、フィンに対頂傾斜角を付けることが望ましい場合もある。例えば、側部フィンについては、外側方向に約4°の対頂傾斜角で傾斜させてもよい。ここで“外側方向”とは、サーフボード22の中心部分に対する反対方向を意味する。後部フィン30については、通常、傾斜角は必要ない。側部フィンの望ましい傾斜角に対処するために、本発明による側部フィン20のフィンプラグは最初から例えば3°〜5°、好適には4°の傾斜角を備えている。
3°〜5°を超える傾斜角が望ましい場合には、少量のパテを調節ジグパッケージ90の深さカットアウト97に押し込んでもよい。ここで、フィンプラグ80を、パテを使用して傾斜させると、アウトリガー66の深さを調節できる。
調節ジグパッケージ90を使用すると、フィンプラグ24の取り付けを調節、ガイドすることができる。本発明の調節ジグパッケージ90を利用する取り付け方法は、容易かつ正確な方法であり、取り付け時間も短い方法である。従って、従来の取り付け方法に比較して、かなり改良された方法である。
図10に、例示として、本発明のフィンプラグ24を複数単位として使用して、複数のタブ34を形成したフィン30を取り付ける方法を示す。図10は、2つのフィンプラグ24をサーフボード22に埋設した例を示す。図10に示した構成は、より大きな固定力を必要とするより大きな後部フィンを取り付ける場合に特に好適である。図10の後部フィン30は2つのタブ34をもち、各タブ34はそれぞれ対応するフィンプラグ24に挿入固定することができる。あるいは、各フィンプラグ24がタブ34をひとつかそれ以上受け取るように構成してもよい。
図12は、タブ34にアンダーカット100を形成したフィンプラグ24の横断面図である。なお、このアンダーカット100はタブ34の第1側部の所定位置104から、タブ34の底部106にかけて所定の傾斜角で形成している。アンダーカット100の推薦08に対する角度はθ1である。この角度θ1は、カム80の張り出し部86の外形に応じて変化する。カム80が反時計方向に回動し、張り出し部86がアンダーカット100に係合して、タブ34が所定位置に固定保持されるまで、タブ34をキャビティ40内に引き込むように、角度θ1を設定することができる。設定角度は、約5°〜約45°であればよい。カム80に係合するアンダーカット100を形成すると、張り出し部86が所定位置104と底部106の間のアンダーカット100の任意の部分に係合し、タブをキャビティ40内に確実に固定できる作用効果が得られる。
図13は、アンダーカット110を底部106上方の所定位置まで形成したタブ34を示す図である。この例では、アンダーカット角度θ2は図12に示したθ1より大きく、所定位置104にそって第1側壁102にアンダーカットを深く形成する必要はない。アンダーカットをきつい角度で設けると、張り出し部とアンダーカットとの係合がより良好になる。
図14は、タブ34を端面32から延設したフィンを示す側面図である。さらに図15に示すように、タブ34は第1側部102と第2側部112を有し、第1側部102がカム80に係合し、第1側部112が、図16に示したように、キャビティ40内に形成した側壁114に係合する。第2側部112および側壁114は相互にかみ合う波形加工部111を有しているため、ウォーム歯車62を回すと、波形加工した第2側部112が、図17に示したキャビティ内の波形加工側壁114とかみ合う。第2側部112および側壁114の両者を波形加工してあるため、タブ34がその長手軸線にそって前後運動することが実質的になく、またサーフィン時に、側部フィンやフィンの後部が偶然岩や、その他の妨害物に衝突してもタブ34がキャビティから飛び出ることも実質的にない。あるいは、側壁114または第2側部112のいずれかのみを波形加工してもよい。なお、本発明のこの実施態様では、波形加工部は両側か、いずれか片側に必ず設けなければならない。
図18〜20は、実質的に側部112の全体にそって波形加工部を設けるのではなく、第2側部の所定部分に波形加工部を設ける場合を示す図である。図18には、タブ34の前側部116に波形加工部を設けた場合を示す。図19には、タブ34の後側部118に波形加工部を設けた場合を示す。図20には、タブ34の中心部を除いて、前側部116および後側部118に波形加工部を設けた場合を示す。図21に、図14に示すように垂直にではなく、フィン34の長手軸線120にそって波形加工部を設けた場合を示す。この場合には、タブ34の長手軸線にそって形成した波形加工部に係合するように、キャビティ40内の側壁114にも波形加工部を形成する。波形加工部の形状は、各種の形状が選択でき、例えば図15に示す正弦波形状を選択することができる。あるいは、三角形や矩形の形状も選択することができる。例えば、図22に示すように、フィンが岩に衝突したさいに発生する曲げ作用力によってフィンがキャビティから飛び出ることがないように、側壁114の波形加工部と第2側部112の波形加工部を係合できるようにしてもよい。
図23に、フィンプラグ200内に形成したキャビティ40に隣接するウォーム歯車62の位置を含む別なフィンプラグ200を示す。このウォーム歯車62の歯は、タブ34の第1側部102に形成したねじ206に係合するキャビティ40に嵌入する。この実施態様では、ウォーム歯車62が例えば回動すると、歯68がねじ206と噛み合い、フィンプラグ200のキャビティ40内にタブ34を固定する。このフィンプラグ24の場合、カムは必要ない。
図24に、タブ34の第1側部102に形成したアンダーカット306に係合する歯304をもつウォーム歯車302を有するフィンプラグ24を示す。ウォーム歯車302が回動するに従って、歯304のピッチ角が大きくなるように構成しているため、ウォーム歯車がある所定の方向に回動すると、ねじ304がアンダーカット306に係合し、タブ34をキャビティ40内に固定する。図24に示すように、タブ34をキャビティ40に挿入するために、ピッチ角α1の歯304がアンダーカット306に係合するようにウォーム歯車302を位置決めすることができる。そして、ウォーム歯車302が回動してタブ34をキャビティ40内に固定すると、ピッチ角がピッチ角α2まで大きくなり、アンダーカット306に係合する。ピッチ角が大きくなるに従って、アンダーカット306に下向きの力が作用するため、ウォーム歯車302が回動すると、タブ34がキャビティ内に引っ張りこまれる。完全に係合するようにウォーム歯車302が回動した場合には、ピッチ角α2が実質的にアンダーカット306に設定したピッチ角θ3に等しくなるため、歯304の全面積が実質的にアンダーカット306の全面積に係合することになる。
なお、以上説明してきた本発明は、本明細書に記載し、本明細書から自明な個々の特徴を2つかそれ以上組み合わせた実施態様すべてを包含するものである。従って、これら異なる実施態様はいずれも本発明の各種ある中の実施態様である。
以上、本発明を異なる実施態様について説明してきたが、本発明の精神から逸脱しない他の実施例や実施態様はいずれも当業者にとっては容易に理解できるはずである。即ち、本発明の範囲は、これら実施例や実施態様に制限されず、特許請求の範囲およびその法律上等価な範囲によってのみ制限されるものである。
本発明の一実施態様に従ってサーフボードの下面のフィンプラグにフィンを取り付ける方法を示す図である。 図1の2−2線にそってみた図1のフィンプラグおよびフィンの横断面図である。 本発明の一実施態様によるフィンプラグの上面斜視図である。 本発明の一実施態様を示す図3の4−4線についてのフィンプラグの横断面図である。 本発明の別な実施態様を示す図3の4−4線についてのフィンプラグの横断面図である。 本発明のさらに別な実施態様を示す図3の4−4線についてのフィンプラグの横断面図である。 本発明の一実施態様によるフィンプラグの内斜視図である。 本発明の一実施態様によるジグパッケージの斜視図である。 本発明の一実施態様によるジグパッケージの別な斜視図である。 本発明の一実施態様によるフィンプラグ/中心フィンを例示する図である。 本発明の一実施態様によるサーフボード、およびこのサーフボードに形成した取り付けキャビティを示す横断面図である。 アンダーカットを形成したタブに係合したフィンプラグを示す横断面図である。 別なアンダーカットを形成したタブに係合したフィンプラグを示す横断面図である。 フィンの側面図である。 フィンの底面図である。 フィンプラグのキャビティに挿入した、波形加工部をもつタブを示す上面図である。 タブに係合したフィンプラグを示す上面図である。 タブの前面部分に波形加工部をもつタブを示す底面図である。 タブの背面部分に波形加工部をもつタブを示す底面図である。 タブの所定部分にそって波形加工部をもつタブを示す底面図である。 タブの長手軸線にそって波形加工部をもつフィンを示す側面図である。 フィンのタブおよびフィンプラグに形成したキャビティを係合固定したフィンプラグを示す上面図である。 フィンプラグの別な実施態様を示す図である。 フィンプラグのさらに別な実施態様を示す図である。
符号の説明
20、30:フィン、
22:サーフボード、
24、200:フィンプラグ、
32:端面、
34:タブ、
40:キャビティ、
46:軸受け、
60:キー、
62:ウォーム歯車、
64:スロット、
80:カム、
86:張り出し部、
90:ジグパッケージ、
111:波形加工部。

Claims (73)

  1. フィン、
    このフィンの一部を嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ、
    このキャビティに隣接して上記フィンプラグ内に設けた歯車をもつカム、および
    フィンプラグ内に設けられ、かつカムの歯車に係合するウォーム歯車を有し、
    このウォーム歯車を回動してカムを回動させ、キャビティ内に嵌合したフィンの上記一部を固定するように構成したことを特徴とする着脱式フィン取り付け装置。
  2. フィンがさらにタブを有し、このタブをキャビティに嵌合した請求項1記載の着脱式フィン取り付け装置。
  3. キャビティの長さをタブの長さより長くし、キャビティ内でフィンを前後に調節できるように構成した請求項2記載の着脱式フィン取り付け装置。
  4. カムがさらに平坦部分と張り出し部分を有する請求項1〜3のいずれか1項記載の着脱式フィン取り付け装置。
  5. ウォーム歯車を所定の方向に回動しカムを係合位置まで回動させ、ウォーム歯車を反対方向に回動しカムを非係合位置まで回動させる請求項1〜4のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  6. カムの張り出し部分を係合位置においてフィンに対して位置決めし、そしてカムの平坦部分を非係合位置においてフィンに対して位置決めした請求項4または5記載のフィン取り付け装置。
  7. 張り出し部分がゴム材料を有する、請求項4に従属した請求項4〜6のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  8. ウォーム歯車が、さらにこのウォーム歯車を回動する手段を受け取る開口を有する請求項1〜7のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  9. 開口が実質的に矩形で、ウォーム歯車を回動する手段がプラスチックキー、ドライバー、および車または家のキーを有する請求項8記載のフィン取り付け装置。
  10. フィンがさらにゴム材料を有する請求項1〜9のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  11. フィンが側面を有し、この側面が、フィンをキャビティ内に嵌合したときにカムに隣接する請求項1〜10のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  12. フィンが凹部を形成した側面を有し、この凹部が、フィンをキャビティ内に嵌合したときにカムに隣接する請求項1〜11のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  13. フィンがカットアウト部分を形成した側面を有し、このカットアウト部分が、フィンをキャビティ内に嵌合したときにカムに隣接する請求項1〜11のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  14. さらに上部部分と下部部分を有し、この上部部分が複数の支持アームを有する請求項1〜13のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  15. フィンプラグをサーフィン用具の本体内に埋設した請求項1〜14のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  16. ウォーム歯車を垂直に設けた請求項1〜15のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  17. フィンをキャビティ内で前後に移動できるように構成した請求項1〜16のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  18. キャビティに対頂傾斜角をつけた請求項1〜17のいずれか1項記載のフィン取り付け装置。
  19. 対頂傾斜角が3°〜5°である請求項18記載のフィン取り付け装置。
  20. サーフィン用具の下面に対して全体として垂直に延設した本体部分、および
    この本体部分に取り付けられる取り付け部分であって、上記サーフィン用具内に埋設したフィンプラグが形成するキャビティ内に嵌合され、摩擦作用によって保持される取り付け部分を有することを特徴とするフィン。
  21. 上記取り付け部分が柔らかい可撓性材料を有する請求項20記載のフィン。
  22. 上記の柔らかい可撓性材料がゴムである請求項21記載のフィン。
  23. 上記取り付け部分が少なくとも一つのタブを有する請求項20〜22のいずれか1項記載のフィン。
  24. タブをフィンに延設した請求項23記載のフィン。
  25. フィンが第1側面を有し、この側面にフィンプラグと係合する傾斜アンダーカットを形成した請求項23または24記載のフィン。
  26. タブが第2側面を有し、この第2側面の少なくとも一部を波形加工し、キャビティ内に形成した側壁と係合するように構成した請求項24記載のフィン。
  27. タブの第2側面の波形加工した部分が前部に存在する請求項26記載のフィン。
  28. タブの第2側面の波形加工した部分が背部に存在する請求項26または27記載のフィン。
  29. タブの第2側面の波形加工した部分が中央部に存在する請求項26〜28のいずれか1項記載のフィン。
  30. 上記タブの第2側面の波形加工した部分が実質的に第2側面である請求項26〜29のいずれか1項記載のフィン。
  31. 第2側面を正弦波の形で波形加工した請求項26〜30のいずれか1項記載のフィン。
  32. 第2側面を鋸歯状に波形加工した請求項26〜31のいずれか1項記載のフィン。
  33. 請求項20〜32のいずれか1項のフィンと組み合わせた、請求項1〜14のいずれか1項記載のフィン取り付けシステム。
  34. サーフィン用具にフィンプラグを取り付ける方法において、
    このフィンプラグを埋設すべき、サーフィン用具の下面に調節ジグパッケージを取り付ける工程、
    この調節ジグパッケージの中心部分を除去する工程、
    この中心部分と実質的に同じ形状および同じ大きさの取り付けキャビティをサーフィン用具に形成する工程、
    複数の支持アームをもつフィンプラグを取り付けキャビティに位置決めする工程、
    調節ジグパッケージの深さカットアウトを除去する工程、
    フィンプラグの支持アームを深さカットアウトに対して位置決めする工程、
    取り付けキャビティ内に樹脂を充填する工程、および
    調節ジグパッケージ、およびフィンプラグの上面および支持アームをペーパー仕上げ処理して除去する工程を有することを特徴とする取り付け方法。
  35. さらに、フィンプラグにダミーフィンを嵌合する工程を有する請求項34の取り付け方法。
  36. さらに、調節可能な量のパテを深さカットアウト内に充填し、フィンプラグの対頂傾斜角を調節する工程を有する請求項34または35記載の取り付け方法。
  37. 上記中心部分および深さカットアウトを予め切断形成しておいた請求項34〜36のいずれか1項記載の取り付け方法。
  38. 上記中心部分が、フィンプラグの外形と実質的に同じ形状である請求項34〜37のいずれか1項記載の取り付け方法。
  39. 取り付けキャビティに隣接する材料を除去し、上記樹脂を充填する間隙を形成した請求項34〜38のいずれか1項記載の取り付け方法。
  40. 上記間隙が、実質的にサーフィン用具の上面の表面まで達している請求項39記載の取り付け方法。
  41. フィンのタブを着脱自在に取り付ける取り付け装置において、
    フィンに延設したタブが嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ、
    フィンプラグ内で回動する歯をもつウォーム歯車、および
    ウォーム歯車とキャビティとの間に設けられ、ウォーム歯車の歯とかみ合って、ウォーム歯車の回動によってキャビティ内のフィンのタブに係合するカムを有することを特徴とする取り付け装置。
  42. タブの第1側部に形成した傾斜アンダーカットがカムに係合し、カムをウォーム歯車の回動によって傾斜アンダーカットに係合してフィンプラグのキャビティ内にタブを固定する請求項41記載の取り付け装置。
  43. ウォーム歯車を逆方向に回動して、キャビティ内のタブの傾斜アンダーカットからカムを離脱させる請求項42記載の取り付け装置。
  44. 傾斜アンダーカットをタブの底部まで延長形成した請求項42または43記載の取り付け装置。
  45. 傾斜アンダーカットをタブ底部の手前まで延長形成した請求項42〜44のいずれか1項記載の取り付け装置。
  46. タブが第2側部を有し、この第2側部の少なくとも一部を波形加工部として構成し、キャビティの側壁がタブの波形加工部をもつ第2側部と係合する請求項41〜45のいずれか1項記載の取り付け装置。
  47. タブの第2側部の波形加工部が正面部分にある請求項46記載の取り付け装置。
  48. タブの第2側部の波形加工部が背部にある請求項46または47記載の取り付け装置。
  49. タブの第2側部の波形加工部が中間部にある請求項46〜48いずれか1項記載の取り付け装置。
  50. タブの第2側部の実質的に全体を波形加工部として構成した請求項46〜49のいずれか1項記載の取り付け装置。
  51. 第2側部を正弦波状に波形加工した請求項46〜50のいずれか1項記載の取り付け装置。
  52. 第2側部を鋸歯状に波形加工した請求項46〜51のいずれか1項記載の取り付け装置。
  53. サーフィン用具にフィンを固定する装置において、
    フィンに延設したタブを嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ内で回動する歯を形成したウォーム歯車を有し、ウォーム歯車を回動してタブをキャビティ内に固定することを特徴とする固定装置。
  54. さらに、タブとウォーム歯車との間にカムを設け、カムがウォーム歯車の歯に係合する歯を有する請求項53記載の固定装置。
  55. サーフィン用具にフィンを固定する固定装置において、
    フィンプラグ内で回動する歯をもつウォーム歯車、および
    第1側部がウォーム歯車の歯とかみ合うタブを有し、
    ウォーム歯車の回動によって、タブをキャビティ内に固定することを特徴とする固定装置。
  56. タブの第1側部にねじを形成し、このねじをウォーム歯車の歯にかみ合わせ、ウォーム歯車の回動によってキャビティ内にタブを固定する請求項55記載の固定装置。
  57. タブの第1側部にアンダーカットを形成し、このアンダーカットをウォーム歯車の歯に係合し、ウォーム歯車の回動によってタブをキャビティ内に固定する請求項55または56記載の固定装置。
  58. タブの第1側部のアンダーカットに係合するウォーム歯車の回動とともに、上記歯のピッチ角が大きくなるように構成し、ウォーム歯車の回動によってタブをキャビティ内に固定する請求項57記載の固定装置。
  59. ウォーム歯車の長手軸線が、実質的にタブの長手軸線に対して平行である請求項55〜58記載の固定装置。
  60. ウォーム歯車を逆回動させて、タブをキャビティから離脱させる請求項55〜59のいずれか1項記載の固定装置。
  61. サーフィン用具のフィンを固定する装置において、
    フィンに延設したタブが嵌合するキャビティを形成したフィンプラグ内で回動する歯をもつウォーム歯車、および
    ウォーム歯車とキャビティとの間に設けたカムを有し、
    ウォーム歯車の回動によってカムがフィンに延設したタブに係合するようにカムを構成したことを特徴とする固定装置。
  62. カムの歯が、ウォーム歯車の歯とかみ合う請求項61記載の固定装置。
  63. サーフィン用具にフィンを固定する方法において、
    サーフィン用具のフィンにタブを延設する工程、
    サーフィン用具内に形成したプラグ内に形成したキャビティにタブを挿入する工程、および
    プラグ内にタブの側部を係合してフィンをサーフィン用具に固定する工程を有することを特徴とする固定方法。
  64. さらに、プラグ内のカムに係合するタブの側部にアンダーカットを形成する工程、および
    ウォーム歯車を回動し、カムをアンダーカットに係合する工程を有する請求項63記載の固定方法。
  65. さらに、タブの側部にねじを形成する工程、
    歯を形成したウォーム歯車を回動する工程、および
    ウォーム歯車の歯をねじに噛み合わせ、タブをキャビティ内に保持する工程を有する請求項63または64記載の固定方法。
  66. さらに、タブの側部にアンダーカットを形成する工程、
    ウォーム歯車の歯のピッチ角を大きくする工程、および
    ウォーム歯車を回動し、歯をタブ側部のアンダーカットに係合してタブをキャビティ内に保持する工程を有する請求項63〜65のいずれか1項記載の固定方法。
  67. 請求項1〜19のいずれか1項記載の着脱式フィン取り付け装置を有するサーフィン用具。
  68. 請求項20〜32のいずれか1項記載のフィンを有するサーフィン用具。
  69. 請求項33記載のフィン取り付け装置/フィンを有するサーフィン用具。
  70. 請求項34〜40のいずれか1項記載の方法によって取り付けたフィンプラグを有するサーフィン用具。
  71. 請求項41〜62のいずれか1項記載のフィンをかみ合う装置を有するサーフィン用具。
  72. 請求項63〜66のいずれか1項記載の方法によって固定したフィンを有するサーフィン用具。
  73. サーフボードである、請求項67〜72のいずれか1項記載のサーフィン用具。

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