JP2005508424A - ナノ構造組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
高分子組成物(例えば、ポリマーフィルム)に、様々な微粒子添加物を配合すると、硬度、引っかき抵抗性、耐磨耗性、および耐擦過性等の機械的性質を向上させることができる。前記組成物の機械的性質は、通常、添加した微粒子の量に比例して向上する。しかし、ある時点から微粒子量の増加に伴い、前記組成物の透明性等の光学的性質が低下し始める。
【0002】
例えば、微粒子を充填した高分子組成物の透明性を決定する3つの性質は、微粒子の粒子径、組成物と微粒子の屈折率の差、および微粒子の高分子組成物全体への分散度である。微粒子添加物が可視光線の波長よりも大きいサイズを有する場合、微粒子添加物の添加量を増加させると組成物にヘイズが生じ、ついには不透明になる。同様に、十分に微粒子が分散されないと、添加した微粒子が高分子組成物中で固まりになり、ヘイズの上昇と、透明性の低下をまねく。従って、透明な材料系において、微粒子を充填した高分子組成物の機械的性質が向上しうる範囲は限られている。限られた範囲で機械的性質が向上した透明フィルムを得るか、機械的性質が向上したかすんだ不透明のフィルムを得るかのどちらかである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、ポリマーフィルムやコーティング等の微粒子を充填した組成物が物性と他の性質を共に良好に発現することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によって、従来技術の欠点は克服され、ナノ構造組成物を以ってさらなる利点を提供する。
【0005】
本発明の一つの例は、材料組成物を含む。該組成物は、マトリクス材、ナノサイズの微粒子片、およびミクロンサイズの微粒子片を含む。
【0006】
本発明の別の例は、ナノ構造組成物の製造方法を含む。ナノサイズの微粒子材料を用意して、混合物を作製する。該混合物にミクロンサイズの微粒子材料を加える。該混合物にマトリクス材を加える。最後に、該混合物でナノ構造材料が形成される。
【0007】
第3の実施形態例においては、ナノ構造を有する第1の材料組成物を提供する。該材料組成物は、ポリマー・マトリクス材、実質的に球状のナノ結晶性金属酸化物であるナノサイズの微粒子片、及び、ミクロンサイズの金属酸化物片で構成される。
【0008】
第4の例においては、ナノサイズの微粒子片から成り、実質的に球状のナノ結晶性金属酸化物片が、約10から約100ナノメートルの範囲の平均粒子寸法を有する組成物を提供する。
【0009】
第5の例においては、ナノサイズの微粒子片から成り、実質的に球状のナノ結晶性金属酸化物片が、約10から約50ナノメートルの範囲の平均粒子寸法を有する組成物を提供する。
【0010】
第6の例においては、ナノサイズの微粒子片から成り、実質的に球状のナノ結晶性金属酸化物片が、約25から約40ナノメートルの範囲の平均粒子寸法を有する組成物を提供する。
【0011】
第7の例においては、ミクロンサイズの金属酸化物微粒子片から成り、該金属酸化物微粒子片が、約0.100ナノメートルから1000ミクロンから50ミクロンの平均粒子寸法を有するミクロンサイズの組成物を提供する。
【0012】
第8の例においては、ミクロンサイズの金属酸化物微粒子片から成り、該金属酸化物微粒子片が、約0.25から5ミクロンの平均粒子寸法を有する組成物を提供する。
【0013】
第9の例においては、ミクロンサイズの金属酸化物微粒子片から成り、該金属酸化物微粒子片が、約0.3から1ミクロンの平均粒子寸法を有する組成物を提供する。
【0014】
第10の例においては、ナノサイズの微粒子片と微粒子片の全添加量の比率が、0.001:99.999から99.999:0.001の範囲である組成物を提供する。
【0015】
第11の例においては、ナノサイズの微粒子片の割合の上限が、添加される微粒子片の全重量を基準にして約80重量%である組成物を提供する。
【0016】
第12の例においては、ナノサイズの微粒子片の割合が、添加される微粒子片の全重量を基準にして約35から約65重量%である組成物を提供する。
【0017】
第13の例においては、微粒子片の全添加量の上限が、組成物の全重量を基準にして50wt%である組成物を提供する。
【0018】
第14の例においては、無機金属酸化物の全添加量の上限が、組成物の全重量を基準にして25wt%である組成物を提供する。
【0019】
第15の例においては、微粒子片の全添加量の上限が、組成物の全重量を基準にして15wt%である組成物を提供する。
【0020】
第16の例においては、微粒子片の全添加量の上限が、組成物の全重量を基準にして5wt%である組成物を提供する。
【0021】
第17の例においては、微粒子片がアルミナから成る組成物を提供する。さらなる実施形態においては、アルミナを、その全重量の20wt%を上限として充填した場合、鉛筆硬度引っかき抵抗性の値の上限が、充填されていないポリマー・マトリクスの鉛筆硬度引っかき抵抗性の値の5倍である、微粒子を充填した組成物を提供する。
【0022】
第18の例においては、無機微粒子添加物がアルミナであり、当該無機微粒子添加物を、その全重量の20wt%を上限として添加した場合、光透過率が15%未満、低減される組成物を提供する。
【0023】
第19の例においては、実質的に球状のナノ結晶性アルミナが、約0.001から100%の範囲の割合を有し、アルミナを、その重量の15wt%を上限として添加した場合、光透過率が、0.001から5%の間の値未満、低減される組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は、材料組成物(「ナノ構造組成物」ともいう)およびその調製、使用に関する。材料組成物の一つの例は、マトリクス材、ナノサイズの微粒子片、およびミクロンサイズの微粒子片を含む。
【0025】
マトリクス材の一つの例は、ポリマーまたはオリゴマーのマトリクス材で、本質的に無機または有機、またはこれらの混合物である。マトリクス材は、上記マトリクス材の架橋材料組成物、熱可塑性材料、またはこれらの組み合わせであってもよい。マトリクス材の例としては、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン、シラン、メラミン−ホルムアルデヒド−尿素、フェノール−ホルムアルデヒド レゾールおよびノボラック、セルロース誘導体、メラミン−ポリオール、アクリレート、無機系材料、エマルジョン変性材料、硬化および未硬化組成物等が挙げられる。
【0026】
ナノサイズの微粒子片の一つの例としては、結晶性金属、金属酸化物またはこれらの混合物が挙げられる。ナノサイズの微粒子片の別の例としては、ナノ結晶性金属、金属酸化物またはこれらの混合物が挙げられる。さらなる例としては、ナノサイズの微粒子は、単独の金属酸化物(例えば、アルミナ、セリア、酸化鉄、チタニア、酸化クロム、酸化亜鉛、ジルコニア、シリカ等)、複数種の金属酸化物の混合物(例えば、ATO、ITO等)、共合成金属酸化物(例えば、銅−鉄酸化物等)および金属酸化物の混合物(例えば、アルミナとチタニア等)、金属(例えば、銀、鉄等)、被覆した金属酸化物または金属(例えば、アルミナ レーキ等)およびその他の炭化物、窒化物、ホウ化物の微粒子材料からなる群より選択される。さらにナノサイズの微粒子片の別の例としては、実質的に球状のナノ結晶性金属、金属酸化物またはこれらの混合物が挙げられる。
【0027】
ナノサイズの微粒子片は、上記組成物のナノサイズの粒子(ナノ構造粒子またはナノ粒子としても知られている)から成る。ナノサイズの粒子は、例えば、大きさが1から100ナノメートルの範囲内に調節された材料構造および組織を有する粒子を意味する。このような粒子は、パーカーらの米国特許第5,460,701号、パーカーらの米国特許第5,514,349号およびパーカーらの米国特許第5,874,684号の教示を用いて調製することができる。ここで参照されることにより、本出願に組み込まれる。
【0028】
ミクロンサイズの微粒子片の例としては、結晶性金属、金属酸化物またはこれらの混合物が挙げられる。ミクロンサイズの微粒子の別の例としては、ナノ結晶性金属、金属酸化物またはそれらの混合物が挙げられる。さらなる例としては、ミクロンサイズの微粒子は、単独の金属酸化物(例えば、アルミナ、セリア、酸化鉄、チタニア、酸化クロム、酸化亜鉛、ジルコニア、シリカ等)、複数種の金属酸化物の混合物(例えば、ATO、ITO等)、共合成金属酸化物(例えば、銅−鉄酸化物等)および金属酸化物の混合物(例えば、アルミナとチタニア)、金属(例えば、銀、鉄等)、被覆した金属酸化物または金属(例えば、アルミナ レーキ等)およびその他の炭化物、窒化物、ホウ化物の微粒子材料からなる群より選択される。
【0029】
ミクロンサイズの微粒子片は、ミクロンサイズの粒子(つまり、約0.100から約50ミクロンの大きさの粒子)から成る。このような粒子は、粉砕、沈澱、またはその他当業者にとって公知の方法によって調製できる。多くの場合、ミクロンサイズの粒子は、か焼(熱処理)および篩分けによる大きさの分別、空気分級等が必要である。
【0030】
本発明が開示する、材料組成物に組み込まれたナノサイズの粒子は、フィルムおよびコーティング、繊維等の透明で、ヘイズが低く、耐擦過性を有するナノ構造ポリマー組成物の調製に有益である。特に、本発明の開示に沿って形成し、様々なナノ結晶性サイズの材料とミクロンサイズの材料を組み合わせて組み込んだフィルムは、1種類の大きさの微粒子を配合した組成物と比較して、予想外に物性が大きく向上する。特に、ナノサイズの微粒子とミクロンサイズの微粒子を多様な組み合わせで組み込んだフィルムは、ナノサイズとミクロンサイズの微粒子の特定の比率において、様々な物性が組み合わさって予想外の向上を示す。こうした物性の向上は、各粒子のみの組成物では観察されない。
【0031】
フィルムとコーティングの適用環境は複雑で、多くの場合、これらの組成物は適用において数種類の摩耗圧力にさらされる。従って、材料組成物の機械的性質は、特定の微粒子の性質だけでなくガラス転移、架橋密度、柔軟性、堅牢性等のポリマー・マトリクスの性質に因る。まず特定の適用環境に合わせてポリマー・マトリクスを選択し、そして適切に選ばれた微粒子添加物を該組成物に均一に分散させて有意な耐擦過性が与えられる。粒子の表面処理を通して微粒子とポリマー間に相溶性が与えられ、均一な分散が達成される。該微粒子と該ポリマーは、ポリマー、界面活性剤、無機溶液を堆積したコーティング等の様々な有機および無機添加物を用いたり、その他当業者に公知の表面加工技術を用いて分散される。
【0032】
ナノ構造組成物の耐擦過性についての評価も複雑である。スチールウール引っかき抵抗性等の試験では、ナノ構造組成物の外面の引っかき抵抗性のみを決定する。しかし、その他の摩耗形態においては、ナノ構造組成物の表面および全体(bulk)が圧力にさらされる。ナノ構造組成物の外面のみの耐摩耗性は、表面微粒子の数および微粒子間の距離によって規定されている。よって、ナノサイズの微粒子は、ミクロンサイズの微粒子と比較して、一定荷重においてより広く外面を覆うことが可能である。また、耐摩耗性と透明性は微粒子レベルに対して直線性を有する。
【0033】
しかし、ナノサイズのアルミナが約40〜60wt%という場合に、ナノサイズのアルミナ微粒子とミクロンサイズのアルミナ微粒子の組み合わせをポリマーフイルム形成コーティングに組み込むと、ある表面や全体の機械的性質が最大限を示す。透明で、低ヘイズで、引っかき抵抗性を有する材料組成においては、これがより重要になる。なぜなら、これらの物性はフィルムの光学的性質を低下させることなく、最大限になるからである。一般に、ナノサイズの微粒子、つまり例えば平均粒子径が約1〜100ナノメートルの微粒子、別の例では約10〜50ナノメートル、さらに別の例では約25〜40ナノメートルである微粒子を従来のミクロンサイズの微粒子に加えることができるということが発見されている。従来のミクロンサイズの微粒子は、例えば、平均粒子径が約0.100〜約50ミクロン、別の例では、平均粒子径が約0.25〜約5ミクロン、さらに別の例では、平均粒子径が約0.35〜約5ミクロンである。
【0034】
フィルムとコーティングが示す機械的性質は、ナノサイズまたはミクロンサイズの微粒子の一方のみでは達成しえないレベルまで向上する。さらに、ナノサイズおよびミクロンサイズの微粒子片で調製した場合、高い透明性(図3および図4に示すメラミン−ホルムアルデヒド(「MF」)系を参照)および非常に低いヘイズ(図1および図2に示すMF系および図11および図12に示すポリウレタン(「PU」)系を参照)などのフィルムの光学的性質が最適化される。ナノサイズ微粒子充填剤の割合(図5〜図10のMF系および図13〜図15のPU系を参照)との関係で、ナノ構造組成物の鉛筆硬度(表面および全体の耐機械擦過性の測定)は、最大値を示す。最大値は、微粒子の全重量に対してナノ微粒子粒子が約40〜60wt%である時に生じる。対応する充填していない材料の最大2から3倍の範囲の硬度が、アルミナの全含有量が5重量%の範囲において、フィルム形成に用いるポリマー樹脂系に依存せず、フィルム(および/またはコーティング)に付与される。
【0035】
MF系(水系)およびPU系(有機溶剤系)の両方において鉛筆硬度の最大値が生じる。これは、ポリマー系および溶媒系に依存せずに観察される。また、単に各微粒子の添加量の割合に基づく、物性の直線的な組み合わせからは予想できないが、この観察から、微粒子の組み合わせによって物性が向上することが分かる。さらに、ナノ構造組成物に添加できる界面活性剤等の相溶化させるための添加物の量は、物性向上に悪い影響を与えない。MF系は界面活性剤を含有しないが、PU系は微粒子に対して7%の界面活性剤を含有する。よって、複数の組み合わせの添加剤をポリマー形成に添加し、望ましい性質に向上させることができる。価格の低いミクロンサイズの微粒子を、実質的に球状のナノ結晶性微粒子等のナノサイズの微粒子と混合させ、ポリマーフィルムおよびコーティングにおいて力学的および光学的性質の優れた組み合わせを得ることができるため、経済的に非常に有益である。
【0036】
図5〜図10および図13〜図15において、ナノ構造組成物の鉛筆硬度は、ナノサイズのアルミナに対して、アルミナ20wt%までの範囲で最大値を示す。本発明の微粒子添加剤の全量が5wt%である場合、最大値の大きさは、充填していないポリマーフィルムの硬度のおよそ2から3倍の範囲である。微粒子片に対して、界面活性剤を0〜7wt%含む系のデータが示されている。表面相溶化剤に関係なく、非線形状が観察された。後述の実施例で述べられていように、つまりこれは、非線形状の要件が、ポリマー・マトリックス中にナノサイズの微粒子片とミクロンサイズの微粒子片が存在することだけであるということを明確に示している。
【0037】
あるアルミナとメラミン−ホルムアルデヒド(「MF」)フィルムを、異なる粒子径のアルミナを用いて、その性能について評価した。水溶性のMFポリマー樹脂を用いて実験を行ったところ、平均粒子径が30〜40nmのアルミナを該樹脂に組み込むと、薄膜の引っかき抵抗性が向上するという結果が出た(図5〜図10)。一方、前記薄膜のヘイズは、少ししか増加しなかった(図1および図2)。例えば、20重量%のNTCアルミナをMFフィルムに含めた場合、充填していない滑らかなMF樹脂の最大で3.5倍の引っかき抵抗性を示した。一方、ヘイズは約0.23%から0.77%に上昇した。相対的に、より大きな市販品として入手可能なアルミナ(A−16、アルコア(Alcoa)、平均粒子径500nm)は、より大きな引っかき抵抗性を示し(アルミナを20wt%添加した滑らかなMF樹脂の最大で8倍)、ヘイズが非常に増加した(18.9%)。
【0038】
これに対して、本発明の実施形態の一つにおいては、MF樹脂中のナノサイズのアルミナと、ミクロンサイズのアルミナであるアルコアA−16の組み合わせは、線形加法性状(linear additive behavior)のヘイズ値を示し(図1及び図2参照)、各アルミナ成分が独立して働き、ヘイズ値を与えたといえる。しかし、ナノサイズのアルミナであるNTCとミクロンサイズのアルミナであるアルコアA−16の混合を含有するMFフィルムの硬度においては、非線形効果を示している。別の実施形態で、アルミナの全量が20wt%のMFフィルムの場合、25/75:NTC/A−16混合物の引っかき抵抗は、100%A−16の場合の最大2.5倍まで増加し、50/50 NTC/A−16混合物の場合の最大3.5倍まで増加した。
【0039】
以下に、本発明を具体的に説明するために例を示すが、本発明はこれに制限されない。
【実施例】
【0040】
アルミナ粒子径の透明性およびフィルム(および/またはコーティング)硬度に関して効果を評価するために、実験を計画して行い、本発明における新規の組み合わせを非制限的に例証した。統計的に計画した実験を使用し、本発明の実施形態を準備した。第1の実験計画を結果データと共に表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
I. 実施例1 アルミナ分散体の調製
ガラス瓶の中で、ナノサイズのアルミナであるNTCおよびミクロンサイズのA−16アルミナであるアルコアを水と共に機械で混合し、分散体を調製した。市販品として入手可能な固形のK−15界面活性剤を所要量加え、この混合物を30分間超音波で処理し、K−15(PVP K−15、1−エチル−1−ピロリジノン ホモポリマー、CAS:9003−39−8、ISP テクノロジーズ(ISP Technologies, Inc.)製)を溶解し、均一な分散体を得た。
【0043】
実施例2 微粒子およびポリマーの混合物
混合物は、下記の方法で調製された。
1.各試験において、MF(BTL メラミン樹脂、BTLM817)樹脂/水溶液、固形分50.82wt%をガラス瓶に5.00g秤量した。
2.前記アルミナ分散体から各試験の所定量を採り、前記樹脂に加えた。
3.必要であれば水を加え、ガラス瓶に入った混合物を完全に混合されるまで約10分間超音波で処理を行った。
【0044】
実施例3 フィルムの調製
下記の方法でフィルムを調製した。
1.清潔なスライドガラスを用意した。
2.1.0ミル(0.0254ミリメートル)のバードフィルム引き下ろし棒(Bird Film draw−down bar)を用いて、微粒子/ポリマー混合物を引いてできたフィルムをスライドガラス上で調製した。混合物は、サンプルとして採取される前に、完全に混合され、均一なフィルムを調製できるように混合物がスライドガラスの上に置かれた後、速やかに引き下ろしを行った。
3.形成したポリマーフィルムを水平にオーブンに入れ、150℃で15分間乾燥して硬化した。
【0045】
実施例4 フィルムの特性の測定
1.ASTM−1003およびASTM−1044プロトコルと共にBYKガードナーヘイズ−ガードプラス(登録商標)装置(BYK Garner Haze−Gard PlusTM)を用いて、フィルム上の5箇所の測定値の平均をとる方法で、ガラス上でフィルムのヘイズと透過率を測定した。
2.ASTM基準D−3353を用いて、ガラス上でフィルム硬度を、硬度の異なる特定の鉛筆リード線で引っかきが生じる最小荷重から決定した。同じ鉛筆硬度における充填していないフィルムの測定値に対するフィルム硬度測定値の比率として硬度を下記に示す。下記の表2は、各試験のヘイズ、透過率、および硬度測定値の結果を表形式で示す。図1および図2は、ヘイズに関するデータをプロットしたものである。図3および図4は、透明性に関するデータをプロットしたものである。図5から図10は、3B、HBおよびHを用いた場合の鉛筆硬度測定値の鉛筆硬度に関するデータをプロットしたものである。
【0046】
【表2】
【0047】
界面活性剤の量が0.0wt%の場合のヘイズの結果を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中%小で表示)の関数として、図1および図2に2Dおよび3Dグラフで示す。ヘイズは線形加法性状を示す。
【0048】
フィルム硬度の測定値は、ナノサイズのアルミナの割合に対して、アルミナ全量の0wt%から5wt%において最大値を示す。水溶性樹脂系においてこの非線形性状が観察された。これは驚くべき予想外の結果である。最大値の大きさは約2〜3または充填していないポリマーに対して2〜3倍の硬度がフィルム(および/またはコーティング)に備わっている。ナノサイズのアルミナのwt%に対して、硬度の最大値は、アルミナ全量の約50wt%である。
【0049】
アルミナ全量が高含有量の場合の該組成物の物性は、同様に興味深い。アルミナ全量が15wt%およびナノサイズのアルミナが50%の場合、組成物は9%のヘイズを示し(図1および図2)、微粒子を含まないポリマーに対する光透過率の減少は2%であり(図3および図4−充填していないポリマーの透過率は90.4%であった)、鉛筆硬度は、微粒子を含まないポリマーの3B、HBおよびBを用いた鉛筆硬度測定値のそれぞれ10、7および3.2倍であった(図5から図10)。アルミナ全量が20wt%およびナノサイズのアルミナが50%の場合、組成物は12%のヘイズを示し(図1および図2)、微粒子を含まないポリマーに対する光透過率の減少は、2.5%であり(図3および図4)、鉛筆硬度は、微粒子を含まないポリマーの3B、HBおよびBを用いた鉛筆硬度測定値のそれぞれ13、11.2および4倍であった(図5から図10)。
【0050】
また、組成物のヘイズは、アルミナ全量が最大2.5wt%までは、どのアルミナ比率においても2%未満であり、アルミナ全量が最大10wt%までの場合は、ナノ−アルミナの量が80%以上で2%未満に留まる(図1および図2)。
【0051】
系に添加した相溶性の界面活性剤の添加量は、粒子がポリマー(例えば、ポリウレタン)と相溶することを妨ぐのに十分な界面活性剤が存在するという条件では、上記結果に影響を与えない。
【0052】
実施例5 粒子径の異なるアルミナを含むポリウレタン(PU)フィルムの性能
実験では、予想外に、ナノサイズのナノフェーズテクノロジーズ(Nanophase Technology Corporation)製ナノテク(NanoTek、登録商標)アルミナ(平均粒子径は30〜40nm)とミクロンサイズのアルミナ(A−16,アルコア、平均粒子径は500nm)の間に水溶性MFポリマー樹脂の機械的性質について非線形性状効果が示された。
【0053】
アルミナ粒子径が透明性およびフィルム硬度に及ぼす効果を評価するために、表3に示す実験を計画し、行った。
【0054】
【表3】
【0055】
II. 実施例6 アルミナ分散体の調製
A−16アルミナ、コーティングされたNTC ナノテク(NanoTek、登録商標)アルミナ、およびキシレン中の界面活性剤をガラス瓶に加え、超音波で処理を行い、アルミナ分散体を調製した。各試験ごとに、ポリマー成膜塗工液(オイルベースの高光沢のポリウレタンであるミンワックス(Minwax、商標)、固形分45.5wt%)をアルミナ/キシレン分散体に添加し、15分間超音波で処理を行った。
【0056】
実施例7 フィルムの調製
スライドガラスを20枚清浄にし、1.0ミル(0.0254ミリメートル)のバードフィルム引き下ろし棒を用いてフィルムを調製した。そのフィルムは、スライドガラス上に微粒子/ポリマー混合物のフィルムとして調製された。該ポリマーフィルムを室温で24分間乾燥して硬化した。
【0057】
実施例8 フィルムの特性の測定
ASTM−1003およびASTM−1044プロトコルと共にBYKガードナーヘイズ−ガードプラス(商標)装置を用いて、フィルム上の5箇所の測定値の平均をとる方法で、ガラス上でフィルムのヘイズと透過率を測定した。
【0058】
ASTM基準D−3353を用いて、ガラス上でフィルム硬度を、硬度の異なる特定の鉛筆リード線で引っかきが生じる最小荷重から決定した。同じ鉛筆硬度における充填していないフィルムの測定値に対する変性したフィルムの値の比率として硬度を示す。図11および図12は、ヘイズに関するデータをプロットしたものである。図13から図15は、鉛筆硬度HBを用いた場合の鉛筆硬度データをプロットしたものである。
【0059】
【表4】
【0060】
界面活性剤の量が7wt%の場合のヘイズの結果を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中%小で表示)の関数として下記図11および図12に2Dおよび3Dプロットで示す。ヘイズは線形加法性状を示す。
【0061】
HB鉛筆硬度レベルの場合のフィルム硬度データを、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナ微粒子の割合(グラフ中%小で表示)の関数として下記図13〜図15に2Dおよび3Dで示す。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、界面活性剤が0.0wt%の場合における、典型的なメラミン−ホルムアルデヒド(「MF」)組成物のヘイズを、アルミナ全量のwt%とナノ−アルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図2】図2は、界面活性剤が0.0wt%の場合における、前記MF組成物のヘイズを、アルミナ全量のwt%とナノ−アルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図3】図3は、界面活性剤が0.0wt%の場合における、前記MF組成物の透過率を、アルミナ全量のwt%とナノ−アルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図4】図4は、界面活性剤0.0wt%の場合における、前記MF組成物の透過率を、アルミナ全量のwt%とナノ−アルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図5】図5は、3B鉛筆硬度レベルにおける、前記MF組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図6】図6は、3B鉛筆硬度レベルにおける、前記MF組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図7】図7は、HB鉛筆硬度レベルにおける、前記MF組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図8】図8は、HB鉛筆硬度レベルにおける、前記MF組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図9】図9は、H鉛筆硬度レベルにおける、前記MF組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図10】図10は、H鉛筆硬度レベルにおける、前記MF組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図11】図11は、界面活性剤が7wt%の場合における、典型的なポリウレタン(「PU」)組成物のヘイズを、全アルミナのwt%とナノ−アルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図12】図12は、界面活性剤が7wt%の場合における、前記PU組成物のヘイズを、全アルミナのwt%とナノ−アルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図13】図13は、HB鉛筆硬度レベルにおける、前記PU組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した2Dプロットである。
【図14】図14は、HB鉛筆硬度レベルにおける、前記PU組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
【図15】図15は、HB鉛筆硬度レベルにおける、前記PU組成物のフィルム(および/又はコーティング)硬度を、アルミナ全量のwt%とナノサイズのアルミナの割合(グラフ中に%小と示す)との関数として示した3Dプロットである。
Claims (31)
- マトリクス材、ナノサイズの微粒子片、およびミクロンサイズの微粒子片で構成されることを特徴とする材料組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片が、約1から約100ナノメートルの間の平均粒子寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片が、約10から約50ナノメートルの間の平均粒子寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片が、約25から約40ナノメートルの間の平均粒子寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ミクロンサイズの微粒子片が、約100ナノメ−トルから約50ミクロンの間の平均粒子寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ミクロンサイズの微粒子片が、約250ナノメ−トルから約5ミクロンの間の平均粒子寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ミクロンサイズの微粒子片が、約300ナノメ−トルから約1ミクロンの間の平均粒子寸法を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片と微粒子片の全添加量の比率が、0.001:99.999から99.999:0.001の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片の比率の上限が、添加される微粒子片の全重量を基準にして80重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片の比率が、添加される微粒子片の全重量を基準にして35から65重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片が、ナノ結晶性金属または金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノサイズの微粒子片が、実質的に球状のナノ結晶性金属酸化物または金属であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノ粒子片が、単独の金属酸化物、複数種の金属酸化物混合物、共合成金属酸化物、金属酸化物の混合物、金属、被覆した金属酸化物、被覆した金属、炭化物の微粒子材料、窒化物の微粒子材料、ホウ化物の微粒子材料およびこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ミクロンサイズの微粒子片が、単独の金属酸化物、複数種の金属酸化物混合物、共合成金属酸化物、金属酸化物の混合物、金属、被覆した金属酸化物、被覆した金属、炭化物の微粒子材料、窒化物の微粒子材料、ホウ化物の微粒子材料およびこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ミクロンサイズの微粒子片が、結晶性金属、金属酸化物およびこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ミクロンサイズの微粒子片が、非結晶性金属、金属酸化物およびこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記マトリクス材が、無機材料、有機材料およびこれらの組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記マトリクス材が、架橋材料または熱可塑性材料のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記マトリクス材が、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン、シラン、メラミン−ホルムアルデヒド−尿素、フェノール−ホルムアルデヒド レゾールおよびノボラック、セルロース誘導体、メラミン−ポリオール、アクリレート、無機系材料、エマルジョン変性材料、硬化組成物および未硬化組成物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 微粒子片の全添加量の上限が、前記組成物の50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 微粒子片の全添加量の上限が、前記組成物の25重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 微粒子片の全添加量は、前記組成物の約15から約25重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 微粒子片の全添加量は、前記組成物の約20重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 微粒子片の全添加量は、前記組成物の約5重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記ナノ微粒子片が、実質的に球状のアルミナから成り、該微粒子片が全微粒子材料片の約50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- アルミナを、その全量が15wt%を上限として添加した場合、光透過率が、0.001から2%の間の値未満、低減されることを特徴とする請求項25に記載の組成物。
- 微粒子片を、その全量が15wt%を上限として充填した場合、前記組成物の鉛筆硬度引っかき抵抗性の値の上限が、充填されていないポリマー・マトリクスの鉛筆硬度引っかき抵抗性の値の10倍であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 無機微粒子添加物がアルミナであり、当該無機微粒子添加物を、その全量が20wt%を上限として添加する場合、前記組成物の光透過率が2%未満、低減されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- ヘイズ値が2%未満であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- ナノ構造材料を用意して、混合物を作製する工程と、該混合物にミクロンサイズの微粒子材料を添加する工程と、該混合物にマトリクス材を添加する工程と、ナノ構造の構造体を形成するために該混合物を利用する工程を有するナノ構造組成物の製造方法。
- 前記利用する工程が、ポリマーフィルムを形成する工程を含むことを特徴とする請求項30に記載のナノ構造組成物の製造方法。
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