JP2005506944A - 高濃度ヒドロキシルアミンの改良された製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、ヒドロキシルアミンの製造方法、特にイオン交換樹脂を利用して、ヒドロキシルアミン遊離塩基の精製された濃縮溶液を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒドロキシルアミンは、ラシッヒ法またはその変法によって工業的に製造される。この方法において、亜硝酸アンモニウムまたは亜硝酸ナトリウムを水溶液中において重亜硫酸アンモニウム(亜硫酸水素アンモニウム)または重亜硫酸ナトリウム(亜硫酸水素ナトリウム)および二酸化硫黄と反応させ、次いで、これにより得られる二硫酸塩を、主としてヒドロキシルアンモニウムスルフェート、硫酸、硫酸アンモニウム及び/又は硫酸ナトリウム並びに対応する少量の硝酸塩を含む溶液に加水分解する。この溶液を、アンモニアで中和後、混合物から得られるヒドロキシルアミンまたは純粋なヒドロキシルアンモニウム塩の供給源として用いることができる。
【0003】
純粋なヒドロキシルアンモニウム塩を得る一法は、ヒドロキシルアンモニウム含有混合物を用いて、ケトンからオキシムを合成し、使用済み溶液からオキシムを分離し、そしてこのオキシムを強無機酸で加水分解して、再利用可能なヒドロキシルアンモニウム塩およびケトンを回収する各工程からなる。この方法では、加水分解で加熱を長時間に亘って行い、使用済み溶液からオキシムを分離し且つケトンからヒドロキシルアンモニウム塩を分離する高価な装置を必要とする。さらに、ヒドロキシルアミンと弱酸または酸化用の酸(oxidizing acid)との塩をこの方法によって調製することができない。なぜなら、これらの酸は、オキシムの加水分解に影響を与えないか、または加水分解中に形成されるヒドロキシルアンモニウム塩を分解するからである。かかる酸の塩は、ヒドロキシルアミンの冷たい溶液を対応する酸で中和することによって調製され得る。
【0004】
Hinz Holsapfelは、 Z. Anorg, und Allgem. Chemie, 第288巻, 28頁 (1956)において、アニオン交換樹脂をOH型で用いることによってヒドロキシルアンモニウム塩からヒドロキシルアミンを製造する方法を記載している。この刊行物は、他のカチオンを含む溶液からのヒドロキシルアミンの分離に関するものではない。Wallace T. Thompson等により1970年4月28日に発行された米国特許番号第3508864号公報に開示されているように、ヒドロキシルアンモニウムのペルクロレートが、アニオン交換樹脂に通過させ、そして過塩素酸で中和することによってヒドロキシルアンモニウム塩からヒドロキシルアミンを遊離させるか、或いはヒドロキシルアンモニウムイオンをカチオン交換樹脂に吸着させ、その後、過塩素酸を樹脂に通過させることによって製造可能である。この方法では、ヒドロキシルアミンを他のカチオンから分離しない。カチオン交換法は、硝酸ヒドロキシルアンモニウムの製造に関して、Industrial Engineering Chemistry Process Design Development, 第16巻, No.2 (1977), 220頁においてEarl. J. Wheel-wrightによって記載されている。この方法では、ヒドロキシルアミンを他のカチオンから分離せず、さらにこれにより得られる硝酸ヒドロキシルアンモニウム溶液が充分な量の硝酸を含んでいる。
【0005】
ヒドロキシルアミン溶液および硝酸ヒドロキシルアンモニウムを製造、回収および濃縮するその他の方法は、当該分野において知られている。米国特許番号第5213784号公報では、精製された濃硝酸ヒドロキシルアンモニウムの製造方法を開示している。この方法は、濃度約70%未満の硝酸を過剰なヒドロキシルアミンを含む溶液に混合する工程を包含する。この方法により、生成物の自己分解が回避される。
【0006】
米国特許番号第4725360号公報では、ヒドロキシルアミンを廃水から硫酸ヒドロキシルアンモニウムの状態で回収する方法を開示している。この方法は、廃水を強酸のイオン交換体に通過させ、その後、このイオン交換体に組み込まれるヒドロキシルアミンを硫酸で溶離させる各工程からなる。
【0007】
米国特許番号第4202765号公報では、アニオン交換体を用いてヒドロキシルアミンを精製する方法を開示している。この方法は、ヒドロキシルアミン含有溶液をカチオン性交換樹脂からなる吸着床に通過させ、1価のアミンまたは水酸化物の塩基を用いて吸着ヒドロキシルアミンを脱離させる各工程を含む。
【0008】
従来技術では、ヒドロキシルアミンおよびヒドロキシルアンモニウム塩を製造する方法を記載しているが、ヒドロキシルアミンを、イオン性汚染物質を含む溶液から分離する簡易で、安価な連続法が依然として必要とされている。主として硫酸塩等のアニオン性の不純物を含んでいないヒドロキシルアミン溶液を製造可能である方法に対する大きな要求もある。
【発明の開示】
【0009】
[発明の要約]
本発明は、ヒドロキシルアミンの製造方法、特にイオン交換樹脂を利用する方法に関する。更に、本発明では、種々の処理工程を用いて、ヒドロキシルアミンの濃縮溶液が精製された状態で得られる。
【0010】
[図面の説明]
本発明は、発明の詳細な説明と共に取り込まれる以下の図面に基づいて容易に理解されるものであり、且つ
図1は、1インチのイオン交換カラムを用いる本発明によるヒドロキシルアミン(HA)およびNH3の流出液濃度を図示したものであり、
図2は、HA水溶液再利用工程の効果をもたらす時間に対する本発明によって得られるヒドロキシルアミン(HA)生成物濃度を図示したものであり、
図3は、再利用HA溶液を用い且つ用いることなく、本発明によってHAの製造中における時間に対する内部カラム温度を図示したものであり、
図4は、本発明によるHA製造における流出液濃度の分布を図示したものであり、
図5は、57質量%HA溶液の自己加熱速度に対するCDTA安定化剤の効果を図示した説明図である。
【0011】
[発明の詳細な説明]
本発明は、H+、NH4 +、金属およびスルフェートの各イオン等のヒドロキシルアンモニウムイオンおよびイオン性汚染物質を含む水溶液からヒドロキシルアミンを製造するイオン交換法に関する。
【0012】
本発明のイオン交換法は、硝酸ヒドロキシルアミンに加えて硫酸ヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミン塩、並びに種々の中間体および最終用途用の他のヒドロキシルアミン塩を次いで製造する場合に用いられる高純度ヒドロキシルアミン水溶液の製造に有用である。本発明の方法は、カチオン性の汚染物質並びにアニオン性の汚染物質、例えば硫酸イオンを主として含まない(実質的に含まない)精製された水系(水性)のヒドロキシルアミン生成物を製造することができる点で更に有効である。本明細書で用いられる「主として含まない(実質的に含まない)」なる用語は、硫酸塩等のアニオン性汚染物質を400ppm未満、好ましくは200ppm以下有している精製された水系のヒドロキシルアミン生成物である。イオン性汚染物質を記載するために用いる場合の「実質的に含まない」なる用語は、全ての金属カチオンを含むイオン性汚染物質を200ppb未満含んでいることを意味する。
【0013】
本発明のイオン交換法は、種々の方法で製造されるヒドロキシルアンモニウムイオンからヒドロキシルアミンを精製および濃縮する場合に有用である。かかる方法は、例えば米国特許番号第5213784号公報および第4491567号公報において開示および記載され、これらの公報には、硝酸ヒドロキシルアンモニウム(HAN)および硫酸ヒドロキシルアンモニウム(HAS)等のヒドロキシルアンモニウムイオン塩を製造する方法について記載し、そして参照することによってこれらの内容全体を本明細書に取り込む。ヒドロキシルアンモニウムイオン含有溶液を製造する一般的な方法は、ラシッヒ法である。このラシッヒ法では、ヒドロキシルアンモニウムイオン、水素イオン、アンモニウムイオンおよびスルフェート(硫酸塩)を含む水溶液を製造する。
【0014】
本発明の方法は、ラシッヒ溶液、HAN溶液およびHAS溶液を含むが、これらに限定されるものではないヒドロキシルアンモニウムイオン含有水溶液から精製され且つ濃縮されたヒドロキシルアンモニウム水溶液を製造する場合に有用である。しかしながら、本発明は、一般に、ラシッヒ法によるヒドロキシルアンモニウムイオン含有水溶液、およびHAS溶液からヒドロキシルアミンを精製および濃縮することに関して記載されるであろう。
【0015】
本発明の方法では、例えばカラムの形態の容器中において、カチオン交換樹脂で充填されたイオン交換樹脂を使用して、ヒドロキシルアンモニウムイオンを結合させて、ヒドロキシルアミンの精製および濃縮を達成する。適当なカチオン交換樹脂が選択される。全ての種類のカチオン交換樹脂が適当であり、例えばスルホン基からの誘導型(スルホン基型)、リン型またはカルボン酸型である。スルホン性樹脂が好ましい。なぜなら、この樹脂は、他のカチオンおよびアニオンよりヒドロキシルアンモニウムイオンに対する選択性が高いからである。
【0016】
本発明のイオン交換法において、交換樹脂中に含まれる樹脂からのヒドロキシルアンモニウムイオンの脱離を達成させる必要がある。これは、ヒドロキシルアミンよりカチオン性交換樹脂に対して親和性の高い適当な塩基溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等を用いることにより達成されるのが一般的である。
【0017】
ヒドロキシルアンモニウムイオンを樹脂から取り除く場合、1価の水溶性アミンまたは水酸化物の塩基を用いることができる。多価塩基は、それほど適当ではない。なぜなら、そのカチオンは、カチオン性樹脂の交換部位に対して大きな親和力を有していることから、ヒドロキシルアンモニウムイオンを次のイオン交換充填サイクルにおいて容易に取り除くことができないからである。好適な1価の塩基には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が含まれ;メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン等が含まれる。好ましい塩基は、比較的安価であり、毒性がなく、低分子量で、そして揮発性の点で有効である水酸化アンモニウムである。更に、硫酸塩の混合物からヒドロキシルアミンを回収するために使用される塩基としてアンモニアを用いる場合に得られる副生成物は、肥料として価値のある硫酸アンモニウムである。最も好ましい脱離剤塩基は、アンモニア濃度が少なくとも30質量%、好ましくは40質量%のアンモニア水溶液である。
【0018】
アンモニアの揮発性により、脱離工程において僅かに過剰のアンモニアを使用して、ヒドロキシルアミンを樹脂から完全に取り除くことができる。なぜなら、生成物のヒドロキシルアミンを汚染するであろう少量(この操作中において約3%未満)のアンモニアを蒸発によって容易に除去可能だからである。更に、容認できないレベルのアンモニウムイオンで汚染された生成物を再利用して、流れに供給することができる。しかしながら、ヒドロキシルアミンを除去するために、主としてアンモニアを含まず且つイオン性の汚染物質を含まないヒドロキシルアミン溶液を、不完全な量のアンモニアを用いて樹脂から直接得ることができることが見出された。
【0019】
脱離工程中にイオン交換樹脂からヒドロキシルアミンを脱離させるために使用される塩基水溶液は、必要によりヒドロキシルアミンを含んでいても良い。この塩基水溶液がヒドロキシルアミンを含む場合、次いで樹脂吸着床を水でリンすることによって最終的に得られるイオン交換カラム流出液は、ヒドロキシルアミンを、ヒドロキシルアミンが塩基水溶液中に含まれていなかった場合に得られる濃度より実質的に高い濃度で含む。この効果により、循環及び/又は連続イオン交換法において、ヒドロキシルアミン生成溶液の一部を、塩基との混合後に次のサイクルのアンローディング工程(抜き取り工程:unloading step)に単に循環させることによって比較的濃縮されたヒドロキシルアミンの母液を回収することができる。
【0020】
本発明のイオン交換法は、本質的に5工程で行われる。最初の2工程は、“充填工程”と定義され、以下の工程から構成される:すなわち、(1)ヒドロキシルアンモニウムイオン含有溶液をカチオン交換樹脂に通過させて、ヒドロキシルアンモニウムイオンをカチオン交換樹脂に結合可能とさせるイオン交換工程と、(2)脱イオン水または他の一部の洗浄溶液をカチオン交換樹脂に通過させて、ヒドロキシルアンモニウムイオンとカチオン交換樹脂との結合を強化させる洗浄工程である。水洗浄工程では、水素イオン、アンモニウムイオン等の非交換イオン性汚染物質、およびアニオン性スルフェート等のアニオン性汚染物質、およびカルシウムイオン、ナトリウムイオン、鉄イオン、鉄を含むイオン等の金属イオン等を、カチオン交換樹脂粒子間の孔隙空間に充填する溶液から除去する、すなわち樹脂と“結合状態”にさせる。更に、洗浄水を用いて、次の脱離工程前に樹脂カラムの温度を調節することも可能である。
【0021】
次の工程は、樹脂カラムをヒドロキシルアミン(HA)の水溶液で洗浄して、少なくとも一部の水を樹脂の孔隙から且つ樹脂粒子間の孔隙空間において除去する工程を含む温度保持工程および濃縮増大工程である。純粋なHA水溶液を12〜13%を超える濃度で得るために、リサイクルHAを使用し、高濃度脱離剤を導入するのが重要であることが見出された。高濃度脱離剤の使用により、この脱離剤の希釈熱に起因して、脱離温度を増大させるであろう。リサイクルHAの使用により、処理温度、すなわち樹脂カラムの温度を処理全体に亘って最大50〜80℃の温度で保持されるであろう。この温度が保持される場合、得られるHAの熱分解を最小限にし、得られる純粋なHA生成物を50質量%を超える水溶液で得られる。
【0022】
更に、例えば50〜80℃での温度制御により、得られるHAの分解を防止するので、より純粋な生成物をもたらすことが特記に値する。最終的に、水系のHAのリサイクル工程を利用することによって、以下に開示するように次いでヒドロキシルアンモニウムイオンを樹脂から脱離させる場合に処理温度を維持する。かかる脱離には、水系のHAリサイクルによって調節される交換における発熱が伴う。
【0023】
HA水溶液は、以下に記載するアンローディング工程後、ヒドロキシルアミン生成物の一部を再利用(リサイクル)することによって得られるのが一般的であることが特記に値する。
【0024】
処理の最終工程は、「アンローディング工程」として知られている。このアンローディング工程は、(4)脱離工程;および(5)リンス工程(rinse step)である。上述したように、脱離工程では、ヒドロキシルアンモニウムイオンよりカチオン交換樹脂に対して高い親和性を有する可溶性アミンまたは水酸化物の塩基を含む濃縮塩基水溶液を使用する。可溶性アミンまたは水酸化物の塩基は、ヒドロキシルアンモニウムイオンをカチオン交換樹脂から取り除くので、ヒドロキシルアミンを脱離させ、これをイオン交換カラム流出液流の収集に利用可能となる。脱離工程に続くリンス工程では、脱イオン水またはその他のリンス水溶液を使用して、脱離ヒドロキシルアミンを、生成され且つ濃縮された生成物で集められるイオン交換カラムから溶出させる。リンス工程では、樹脂吸着床を充分に洗浄して、液相反応が脱離剤または溶出生成物と次の供給物との間で発生しないようにする。
【0025】
従来のイオン交換処理法と異なり、得られる水系(水性)のHA生成物は、約5ppm(の不純物)含む生成物を製造する他の方法と比較して、金属イオン不純物を約10〜20ppb以下の範囲で含んでいる。そして、上記に示したように、他のイオン交換法と異なり、かかる生成物の濃度は、50質量%濃度で得られ、12〜13質量%濃度の産出物(yield)と比較して高い範囲で得られる。
【0026】
各工程を以下に更に詳細に説明する。
【0027】
[イオン交換工程]
ヒドロキシルアンモニウムイオンおよびイオン性不純物、例えば硫酸塩または硝酸塩の不純物を含む供給溶液を、イオン交換工程中に、カチオン交換樹脂からなるカラムに給送し、これに通過させる。供給溶液は、他のイオン性汚染物質、例えば水素イオン、アンモニウムイオン、金属イオン、硫酸塩イオン(スルフェートイオン)、硝酸塩イオン(ニトレートイオン)、塩化物イオン、およびリン酸塩イオン(ホスフェートイオン)を含んでいても良い。含まれる供給汚染物質の種類および量は、ヒドロキシルアンモニウムイオン含有供給物の製造に用いられる方法に大きく依存している。しかしながら、一般に、20〜40質量%のヒドロキシルアンモニウム塩を含む供給水溶液、例えば30〜35質量%のヒドロキシルアンモニウムスルフェート(HAS)溶液を樹脂カラムに供給し、そして通過させて、ヒドロキシルアミン充填樹脂(hydroxylamine loaded resin)を形成する。
【0028】
樹脂充填カラムに給送されるヒドロキシルアンモニウムイオンは、このヒドロキシルアンモニウムイオンがカラムの流出液中に現れ始め、そして突破が達成される時間で、樹脂がヒドロキシルアンモニウムイオンで少なくとも部分的に飽和状態とされるまで、カチオン交換樹脂によって保持されている。突破点(breakthrough point)が達成されるまで樹脂をヒドロキシルアンモニウムで充填するこの第1の方法は、カチオン交換樹脂によって定量的に除去されても良いヒドロキシルアンモニウムイオンの最大量を示し且つ交換工程のカラム流出液中におけるヒドロキシルアンモニウムイオンの損出を最小限にする。ヒドロキシルアミンの突破が生じた後に、樹脂充填カラムへのヒドロキシルアンモニウムイオンの供給を継続するのが、樹脂充填の第2の方法である。これにより、流出液中のヒドロキシルアンモニウムイオンのモル分率が、供給溶液中のヒドロキシルアンモニウムイオンのモル分率に到達するまで、ヒドロキシルアンモニウムイオンがカラム流出流中において段々に大きな濃度で現れる。この時点での樹脂は、本質的に、供給溶液と平衡状態にあり、そしてカチオン交換樹脂を充填するヒドロキシルアンモニウムイオンは、過剰の供給溶液の存在下でヒドロキシルアンモニウムイオン用に用いられる樹脂の平衡能力を示している。
【0029】
上述したように、カチオン交換樹脂をヒドロキシルアンモニウムイオンで充填する第2の方法では、ヒドロキシルアンモニウムイオンを充填させるためにカチオン交換樹脂の能力を最大限にするが、多量の上述したヒドロキシルアンモニウムイオンを含む未精製流出液を製造する。必要により、この流れ(流出液流)を供給流に再循環させることができる。
【0030】
イオン交換工程中のカラム流出液におけるヒドロキシルアンモニウムイオン濃度を最小限にし、一方、カチオン交換樹脂に対するヒドロキシルアンモニウムイオンの充填を最大限にすることが望ましい。これは、その全体を参照することにより本明細書に取り込まれる、上述した米国特許番号第5762897号公報で記載され、イオン交換工程中にイオン交換カラムから放出する流出液流の種々のパラメータを注意深くモニターすることによって達成される。
【0031】
上記に示したように、得られたHA生成物の純度および濃度は、処理中に維持される樹脂カラムの温度に依存している。イオン交換樹脂カラムが40〜100℃、好ましくは約50℃〜約70℃で保持される場合だけ、約10〜20ppb以下の金属イオン不純物を含むヒドロキシルアミン生成物を得ることができる。
【0032】
イオン交換樹脂カラムへの、およびイオン交換樹脂カラムを通過させる供給速度は、2.0〜5.0cm/分の範囲が一般的である。供給の長さがこの速度で維持されない場合、樹脂材料に対するヒドロキシルアンモニウムイオンの最大充填を達成することができない。
【0033】
本発明の方法で有用なイオン交換カラム中で充填されるカチオン交換樹脂は、顆粒または球形ビーズである粒子状が一般的であろう。結果として、種々の処理工程中、イオン交換カラムへの流動床によって塞がれるか、またはこれに組み込まれる粒子間に空間が生じる。イオン交換工程中、ヒドロキシルアンモニウムイオン、アニオン性汚染物質およびカチオン性汚染物質含有供給物は、カチオン交換樹脂の粒子の間における孔隙領域を塞ぎ、そしてこの供給物を、樹脂からヒドロキシルアンモニウムイオンを脱離させる前にカラムからフラッシュする必要がある。これにより、アニオン性汚染物質および他の供給汚染物質が本質的に純粋な水系のヒドロキシルアミン生成物を汚染するのを妨げる。
【0034】
したがって、これにより得られるヒドロキシルアンモニウム充填樹脂を、洗浄工程において、洗浄水で処理して、過剰のヒドロキシルアンモニウムイオン、例えばHAS溶液およびイオン性不純物(アニオン性およびカチオン性)を樹脂から除去して、精製されたヒドロキシルアンモニウムイオン充填樹脂を形成する。このような水洗浄は、米国特許番号第5762897号公報に記載されている方法によって行われるのが一般的である。
【0035】
[温度維持および濃度増大洗浄]
上記に示したように、イオン交換カラムの温度は、最終手段中、すなわち塩基溶液によるヒドロキシルアミンの脱離中に発生する交換の発熱に起因して、制御される必要がある。これは、得られた精製ヒドロキシルアンモニウム充填樹脂をヒドロキシルアミン(HA)水溶液で洗浄することによって達成される。このHA水溶液は低濃度溶液であり、一般に25〜34質量%のHAである。
【0036】
このHA溶液をイオン交換樹脂に一般に2.0〜5.0cm/分の速度で給送して、カチオン交換樹脂の粒子間における孔隙空間に含まれるか、または組み込まれる水を取り除いて、HA充填樹脂を形成する。HA洗浄溶液を、脱離およびリンス工程後、得られたHA生成物から再循環させるのが一般的である。
【0037】
更に、この処理工程によって、次の脱離工程中に低温を形成し、これによりHAの製造中にその分解を低減させ、最終的に極めて純粋なHA生成物をもたらすことを強調すべきである。
【0038】
[脱離工程]
脱離工程の目的は、イオンを含むイオン交換カラムに脱離剤溶液を供給して、カチオン交換樹脂結合部位でヒドロキシルアンモニウムイオンを優先的に取り除き、これにより、ヒドロキシルアミンを樹脂およびカラムから流出させることである。上述したように、有用な脱離剤として、1価のアミン塩基、水酸化物塩基、またはこれらの組み合わせが好ましい。
【0039】
好ましい脱離剤は、濃度が約40〜約55質量%の水性(水系)の水酸化アンモニウムである。水酸化アンモニウム水溶液の濃度は45質量%以上であるのが最も好ましい。この水酸化アンモニウム水溶液を、HA水溶液洗浄イオン交換カラムに1.5〜3.5cm/分の速度で添加する。脱離剤溶液のこの低速度を維持して、ヒドロキシルアミンをカチオン交換樹脂から充分に且つ完全に脱離させることを保証するのが重要である。予め決められた量の脱離剤をHA溶液洗浄イオン交換カラムに添加することも好ましい。使用量は、用いられるイオン交換樹脂、脱離剤、および脱離剤の濃度に依存するであろう。例えば、48質量%の水性水酸化アンモニウムのアンモニア溶液を脱離剤として使用する場合、1mlの樹脂に対して、4.5〜4.7ミリ当量の水酸化アンモニウムに匹敵する量の脱離剤を脱離工程中に添加する。脱離剤流の温度を、脱離工程中に生成する熱の温度制御にあわせて調節することも可能である。
【0040】
脱離工程の最後で、イオン交換カラムは、充分な脱離剤物質(材料)を含んで、結合状態のヒドロキシルアンモニウムイオンをカチオン交換樹脂から脱離させる。しかしながら、イオン交換カラムに添加される脱離剤の体積は、極めて少ないのが一般的であり、ヒドロキシルアミンは、このイオン交換カラム流出流中に現れず、脱離剤をイオン交換カラムに添加するのが一般的である。したがって、リンス工程では、脱離剤をカラムへ通過させて進ませる必要があり、これによりヒドロキシルアミンをカチオン交換樹脂から完全に脱離させ、このカチオン交換樹脂を次のイオン交換工程用に調製する。
【0041】
[リンス工程]
リンス工程は、2種類の機能を果たす。それは、ヒドロキシルアミンをカラムから移動させ、そしてイオン交換カラムから流出流に移動させ、そしてイオン交換カラムを次のイオン交換工程に用いるために調製する。リンス工程を制御する最も重要な側面は、ヒドロキシルアミン含有イオン交換カラム流出流生成物を集め始める時期およびヒドロキシルアミン含有イオン交換流出流生成物の収集を中止する時期を決定して、ヒドロキシルアミン生成物の体積および濃度を最大限にする一方、収集生成物中の汚染物質を最小限にすることである。リンス水の温度および速度等のリンスパラメータを厳密に制御し、そして密度、伝導性およびpH等のイオン交換カラム流出流パラメータをモニターすることによって、純度を最大にすることが可能であり、そしてリンス工程中にイオン交換カラムから放出する流出流中のヒドロキシルアミン濃度を最大にすることも可能である。
【0042】
リンス工程は、約15℃〜約30℃の温度を有する脱イオン水を使用して行われるのが好ましい。温水は、未使用の脱離剤の反応速度および溶解性を増大させ、そして脱離運動も同様に改善する。リンス工程中にイオン交換カラムに給送されるリンス水の速度は、約2.0〜約5.0cm/分の範囲に維持される。
【0043】
リンス工程中に交換カラムから得られる流出流を、ヒドロキシルアミンが流出流中で検出されたら直ぐに集めるのが好ましい。これは、米国特許第5762897号公報に記載されているように、流出流の密度、伝導性及び/又はイオン交換カラムの吸着床の高さ及び/又は流出流のpHを測定することによって起こる。
【0044】
カチオン交換樹脂を、この処理において、供給混合物と脱離剤物質で交互に処理された密集し緻密な固定床の形態で用いて良い。本発明の最も簡易な実施の形態において、イオン交換樹脂は、半連続法において単一の静的固定床の形態で用いられる。別の実施の形態において、2種類以上、好ましくは4種類の静的イオン交換樹脂吸着床を、適当なバルブ利用と組み合わせて用い、供給溶液を1種以上のイオン交換樹脂含有吸着床に通過させても良く、一方、脱離剤溶液を1種以上の残りの静的吸着床に通過させる。供給溶液および脱離剤溶液の流量は、樹脂吸着床を通じて上げてもまたは下げても良い。更に、液−固接触静的吸着床中で用いられる従来からの装置を使用して、本発明の方法を成し遂げても良い。
【0045】
逆流の移動床(counter-current moving bed)または疑移動床(simulated moving bed)の逆流流動システム(装置)(counter-current flow system)を本発明において使用するのが好ましい。なぜなら、これらは、固定吸着床装置と比較して、極めて高い分離効果を有しているからである。移動床または擬移動床法において、吸着および脱離の操作は、連続的に行われ、これにより抽出物およびラフィネート流の連続製造と、供給物および脱離剤流の継続使用の両方を可能にする。ラフィネート流は、供給物の不純物、脱離剤等を含み、上述したイオン交換工程から得られる流出物および水洗工程の流出流に匹敵する。
【0046】
本発明の好ましい一実施の形態では、米国特許第5762897号公報に一般に記載されているように、多数の領域に変更を加えた擬移動床逆流流動装置として当該分野において知られているものを利用する。
【0047】
これにより得られたHA生成物がNH3汚染物質、例えば2〜3質量%のNH3を含む場合、溶液からNH3をストリップ(除去)することによってこのHA生成物を処理する。このストリップは、窒素でパージするか、または例えば35〜45℃において60〜15mmHgの真空条件下での真空ストリップによって達成され得る。
【0048】
金属不純物を5ppb未満の条件とする半導体産業において利用する場合、後処理法を用いる。金属イオンの除去に一般的な方法では、カチオン交換樹脂を利用する。しかしながら、高純度の生成物を達成するために、数種類のカチオン交換樹脂を必要とする場合があり、そして多工程処理(多工程法)を用いる。金属キレート化剤、例えばCDTA(シクロヘキサンジアミノテトラ酢酸)等が、高濃縮HA溶液の存在下に金属イオンを錯化する場合に有効であることが見出された。更に、キレート化剤はマイナスに荷電されている。
【0049】
したがって、これらの錯体および金属イオンを、アニオン交換樹脂を用いてHA溶液から除去可能である。一般的な方法を、HA法の操作安全上の理由からHA処理流の冷却に利用されるプロピレングリコール等の冷却液の精製に利用することができる。
【0050】
更に、NH4型の一般的な強酸カチオン交換樹脂、例えばローム&ハス(Rohm & Hass)社のアンベルジェット(Amberjet)1500を、高濃縮HA溶液の存在下、HAの迅速な分解に起因する多量の熱を生成するH+−型のカチオン交換樹脂を用いる困難性なしに、アルカリ金属、例えばNaおよびKの除去に用いる。
【実施例】
【0051】
[実施例1及び2]
485cm3のローム&ハス社のアンベルジェット(登録商標)1500樹脂を備える直径1インチ×長さ37.7”(インチ)の(PFA)カラムを用い、実施例1及び2では本発明を説明する。この樹脂を、40%の硫酸で前処理して、樹脂における金属を除去し、そして14%のNH3水溶液を用いてNH4型に交換した。35質量%の水性HAS供給物をカラムに16cm3/分の流速で14分に亘ってポンプ注入した。次いで、17cm3/分の流速で54分に亘って水洗浄した。水洗浄の最後に、再利用(再循環、リサイクル)HA水溶液(34質量%)を16cm3/分の流速で8分に亘ってカラムに給送し、次いでNH3水溶液(45質量%)を17cm3/分の流速で5分に亘って導入した。その直後に、水でのリンスを16cm3/分の流速で53分に亘って行った。流出液流のサンプルを2分ごとに集めた。生成物回収領域におけるHA及びNH3の濃度を、図1に示すように、吸着床の体積に対して記入した。比較として、再利用HA溶液の添加を用いなかったことを除いて、上述した一般的な条件下でテストランを行った。再利用HAを使用し及び再利用HAを使用しない流出流の生成物濃度を図2において比較した。再利用HA溶液を用いた内部カラム温度の低下を図3に示す。
【0052】
図1に示すように、純粋な生成物の48〜50質量%以上を、(複数の)濃縮工程を必要とすることなく得られた。
【0053】
[実施例3〜6]
実施例1及び2に記載されている一般的な手順により、4インチ−PFAライン化カラムを用いた。HAS供給物の流速は240cm3/分であり、洗浄水及びリンス水は240cm3/分であり、再利用HAは220〜240cm3/分であり、そして水性NH3は160〜220cm3/分であった。HASを16分間に亘って給送し、一方、洗浄水及びリンス水をそれぞれ52分及び50分に亘って給送した。質量計を用いて、再利用HA及び水性NH3に用いられた質量をモニターした。これらの実施例に使用されたパラメータを以下の表1にまとめた。
【0054】
【表1】
【0055】
流出液流のサンプルを化学同定及び分析用に2分毎に集め、一方、生成物を1分毎に集めて、生成物の濃度及び収率を測定した。4種類のサンプルに関して集められた生成物を以下の表2にまとめ、一方、生成物流中のHA及びNH3の濃度を図4に示した。生成物濃度分布から、平均して48〜50質量%の純粋なHAのサンプルを、生成物カットとして結合させた。平均して濃度22〜34%の純粋なHAを含む生成物サンプルを、リサイクルHAカットとして集めた。最後に、平均して40%のHA及び2〜3質量%のNH3のサンプルを、潜在的に回収可能なHA生成物として結合させた。
【0056】
【表2】
【0057】
本発明の目的の1つは、高純度の濃縮ヒドロキシルアミン遊離塩基を製造するための方法である。以下の表5では、出発供給物及び実施例3〜6で製造されたHA生成物の(ICP−AES)分析による10億あたり(ppb)あたりの結果を分けてまとめている。表では、約1ppmレベルで金属を含むHAS供給物からppbレベルの金属の濃縮HAを製造するための本発明の能力を示している。
【0058】
【表3】
【0059】
[実施例7〜13]
38〜42質量%のHA濃度及び2〜3質量%のNH3濃度を含む回収可能な生成物カット(留分)を、2L(リットル)のロータリエバポレータに移した。これらの実施例の場合、約1200〜1400グラムの溶液を70ppmのCDTA安定化剤と共に最初に添加し、そしてエバポレータに移した。機械式ポンプを用いて、装置の空気を抜き、一方、エバポレータの凝縮器を水冷却剤で約4℃の温度にて冷却した。ストリップ処理の最後で、HA濃度を少々増大させた。ストリップテストの結果を以下の表3にまとめる。生成物カットとストリップ処理により回収されたHAの両方から得られた生成物の結合(組み合わせ)により、正味の生成物の効率(収率)は、以下の表4に示すように実質的に増大した。
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
[実施例14〜15]
上述した実施の形態により製造されたヒドロキシルアミン溶液を、NH4+−型のカチオン交換樹脂(ローム&ハス社のアンベルジェット1500)で処理した。HA溶液を100ppmの濃度レベルにてCDTAで安定化させた。この溶液を15cm3/分の流速で、300cm3のカチオン交換樹脂(ローム&ハス社のアンベルジェット4200)を具備する1インチのカラムにポンプ注入した。この樹脂を硫酸で前処理して金属を除去し、その後、Cl型からOH型に交換した。流出液のHAを、ICP−MS法で分析した(実施例14)。分析結果を最初のHA溶液と比較し、カチオン交換樹脂(ローム&ハス社のアンベルジェット1500(NH4 +))及び18メグオームの水による流出液表6に示す。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】
錯化剤を繰り返し添加し、再安定化HAをアニオン交換樹脂で処理することにより、更に、HA遊離塩基の純度を改善することが可能となった。NH4+−型のカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂での処理の組み合わせを表6にも示す(実施例15)。
【0067】
[実施例16]
HA遊離塩基の製造において、プロピレングリコール等の冷却液を種々の処理流の冷却に使用した。冷却液を濃縮HAを含む処理流へ漏出することにより、冷却液中の金属不純物が高い場合、望まない効果を引き起こすことがある。市販のプロピレングリコールが数種類の基本的な金属に対して分析され、そして冷却液をCDTAと共に添加し、そして実施例14〜15に記載した一般的な手順によりアニオン交換樹脂で処理した。最初の冷却液及び本発明により精製されたサンプルに対する金属分析の結果を以下の表7に示す。表7に示されているように、カチオン交換樹脂(PG(USP)/+交換)で処理されたサンプルは、依然として高レベルのCu及びFeを含んでいた。本発明の利用により、3回の処理(PG(USP)/+/−/−/−交換)の後、金属を、Cu及びFeに関してそれぞれ10ppb未満及び140ppb未満に低減した。
【0068】
【表9】
【0069】
[実施例17]
本発明による別の実施の形態では、リサイクル流中において安定化剤のCDTAを添加して、製造処理の安全性を増大させ、そして生成物の容器中に安定化剤を添加して、生成物の貯蔵及び運搬の安全性を改善することである。ヒドロキシルアミン遊離塩基の安定性は、速度促進熱量計(accelerating rate calorimeter)(ARC)を用いて調査された。ARCテストの場合、約5グラムのHA及び安定化剤とのHAを、セルを硝酸で洗浄し、次いで18メグオームの脱イオン水でリンスした後、ピレックス(Pyrex)ガラス試験セルに導入した。この試験セルを、小さな頭隙を有するARC装置中において空気にてシールした。この試験セルに、セルの底部に接触する電熱対を具備させた。ヒーターの組み立て品を設けて、サンプルセルの周囲の上部となして、サンプルセルと同一の温度でセルの周囲を保持した。均一な温度を確立させた後、加熱待機検索プロトコール(heat-wait-search protcol)に対して、コンピュータソフトウエアプログラムを開始した。サンプルの自己加熱を検出した後、加熱プログラムを開始して、試験サンプルの断熱条件を保持した。温度及び圧力のデータを集め、自己加熱速度を測定した。
【0070】
鉄金属含有量140ppbの57%のHA遊離塩基をARC装置中で調査した。類似のHA溶液を100ppmのCDTAと共に添加し、同一のARC装置でも調査した。自己加熱速度測定の結果を図5に示すように比較した。この図では、金属キレート化剤であるCDTAの添加による濃縮HAの安定性の増大を示している。
【0071】
リサイクル流中でのCDTAの添加により、濃縮HAが製造される場合、本発明の方法において濃縮HAを安定させるであろう。更に、濃縮HAが製造されるので、CDTAを添加して、予定の運搬及び貯蔵時にHAの安定性を増大させた。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】図1は、1インチのイオン交換カラムを用いる本発明によるヒドロキシルアミン(HA)およびNH3の流出液濃度を図示したものであり、
【図2】図2は、HA水溶液再利用工程の効果をもたらす時間に対する本発明によって得られるヒドロキシルアミン(HA)生成物濃度を図示したものであり、
【図3】図3は、再利用HA溶液を用い且つ用いることなく、本発明によってHAの製造中における時間に対する内部カラム温度を図示したものであり、
【図4】図4は、本発明によるHA製造における流出液濃度の分布を図示したものであり、
【図5】図5は、57質量%HA溶液の自己加熱速度に対するCDTA安定化剤の効果を図示した説明図である。
Claims (17)
- 以下の工程:
(a)ヒドロキシルアンモニウムイオンおよび汚染物質を含む供給用水溶液を、少なくとも1種のカチオン交換樹脂を含む容器に給送して、ヒドロキシルアンモニウムイオン充填樹脂を形成する工程、
(b)充填樹脂を洗浄するために容器に洗浄水を供給し、汚染物質を除去して、それに結合した洗浄水を有する精製ヒドロキシルアンモニウムイオン充填樹脂を形成する工程、
(c)ヒドロキシルアミンを含む水溶液を容器に供給して、少なくとも一部の結合水を精製された充填樹脂から取り除いて、ヒドロキシルアミン溶液結合樹脂を形成する工程、
(d)水系の脱離剤を容器に供給して、ヒドロキシルアンモニウムイオンを結合樹脂から脱離させて、非結合ヒドロキシルアミン含有水溶液を形成する工程、
(e)リンス水給送物を容器に供給して、非結合溶液を容器から除去し、ヒドロキシルアミンを含む純粋で且つ濃縮された水溶液を形成する工程、
を含むヒドロキシルアミンの製造方法。 - 工程(a)から(e)までが50〜70℃の範囲のカラム温度で行われる請求項1に記載の方法。
- 供給用水溶液が硫酸ヒドロキシルアミンを含む請求項1に記載の方法。
- 樹脂がスルホン化カチオン交換樹脂である請求項1に記載の方法。
- 脱離剤が1価のアミン塩基、1価の水酸化物塩基およびこれらの混合物から選択される請求項1に記載の方法。
- 脱離剤が水酸化アンモニウム水溶液である請求項5に記載の方法。
- 水酸化アンモニウム水溶液のアンモニア濃度が少なくとも40質量%である請求項6に記載の方法。
- 容器がイオン交換樹脂カラムであり、工程(d)と(e)でカラムに添加される水系脱離剤およびリンス水の見かけ上の速度が約3.5cm/分未満である請求項1に記載の方法。
- 純粋で且つ濃縮された溶液を、シクロヘキサンジアミノテトラ酢酸、チオ尿素、テトラメチルチウラムジスルフィド、4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、およびこれらの混合物から選択される金属キレート化剤で処理する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
- 工程(a)から(e)の間に、容器を冷却するために、該容器をプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコールと水、エチレングリコールと水およびこれらの混合物から選択される冷却液で冷却して、容器の温度を10〜70℃で維持する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
- 冷却前に、冷却液をシクロヘキサンジアミノテトラ酢酸、チオ尿素、4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、およびこれらの混合物から選択される金属キレート化剤で前処理し、これに金属イオン汚染物質を結合させて、冷却液から汚染物質を除去する請求項10に記載の方法。
- 以下の工程:
(a)ヒドロキシルアンモニウムイオン、水素イオン、アンモニウムイオン、金属イオンおよびアニオン性汚染物質を含む供給用水溶液を、少なくとも1種のスルホン化カチオン交換樹脂を含むイオン交換カラムに供給する工程、
(b)イオン交換カラム流出伝導率が約200mMhos/cmを超える場合、供給用水溶液の供給およびイオン交換カラムへの水の供給開始を中止して、第1イオン交換カラム洗浄水流出流を得る工程、
(c)イオン交換カラム流出伝導率が約0mMhos/cmに達した場合、工程(b)における水の供給を中止する工程、
(d)ヒドロキシルアミン水溶液をイオン交換カラムに供給して、水供給物における本質的に全ての水をカラムから取り除く工程、
(e)アンモニア濃度が少なくとも40質量%の水酸化アンモニウム水溶液をイオン交換カラムに供給する工程、
(f)充分な量が添加された場合、水酸化アンモニウム水溶液の供給を中止して、ヒドロキシルアミンを完全に脱離させる工程、
(g)リンス水給送物をイオン交換カラムに供給する工程、
(h)流出液の密度が約1.085g/cm3を超えた場合、イオン交換カラムから発散し、実質的に純粋なヒドロキシルアミンからなり且つ実質的にアニオン性汚染物質を含まない水系流である生成物流を集める工程、
(i)流出液の密度が約1.075g/cm3未満に低下した場合に生成物流の収集を中止する工程、
(j)イオン交換カラムへのリンス水の供給を中止する工程、
を含むヒドロキシルアミンの製造方法。 - 工程(a)から(j)までが10〜70℃のカラム温度で行われる請求項12に記載の方法。
- 工程(a)から(j)までが、工程(j)におけるリンス水の供給を中止した後に循環法で繰り返される請求項12に記載のヒドロキシルアミンの製造方法。
- 上記方法が、連続模擬操縦移動床イオン交換装置において達成される請求項14に記載のヒドロキシルアミンの製造方法。
- それぞれのイオン交換カラムがスルホン化カチオン交換樹脂で充填されている少なくとも5個のイオン交換領域を含む模擬操縦連続イオン交換装置を用いるヒドロキシルアミンの濃縮および精製方法であって、
(a)ヒドロキシルアンモニウムイオン、水素イオン、アンモニウムイオン、金属イオンおよびアニオン性汚染物質からなる第1の濃縮物を含む供給用水溶液を第1のイオン交換領域に供給して、ヒドロキシルアンモニウムイオンで充填されているスルホン化カチオン交換樹脂を形成する工程、
(b)洗浄水を、ヒドロキシルアンモニウムイオンで充填されているスルホン化カチオン交換樹脂を含む第2のイオン交換領域に供給して、第1のイオン交換カラム洗浄水流出流を得る工程、
(c)ヒドロキシルアミン水溶液を、そこに結合している水を有するスルホン化カチオン交換樹脂を含む第3のイオン交換領域に供給して、第2のイオン交換カラム流出流を得る工程、
(d)アンモニア濃度が少なくとも40質量%の水酸化アンモニウム水溶液を、そこに結合しているヒドロキシルアンモニウムイオンを有するスルホン化カチオン交換樹脂を含む第4のイオン交換領域に供給し、第3のイオン交換領域流出液を集める工程、
(e)リンス水給送物を第5のイオン交換領域に供給して、第4のイオン交換領域生成物流を得る工程、および
(f)流出液の密度が約1.085g/cm3を超えた場合、第4のイオン交換領域のものを集め、流出液の密度が約1.075g/cm3未満に低減した場合、第4のイオン交換領域流出液流の収集を中止して、供給用水溶液中における第1のヒドロキシルアミン濃度より高い濃度の第2のヒドロキシルアミン濃度を有し且つ実質的にアニオン性汚染物質を含まない水系のヒドロキシルアミン生成物を得る工程、
を含むことを特徴とする方法。 - ヒドロキシルアミン生成物がアニオン交換樹脂を用いて後処理される請求項1、12または16のいずれかに記載の方法。
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