JP4789691B2 - 金属表面処理方法及びホウ素の除去方法 - Google Patents

金属表面処理方法及びホウ素の除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4789691B2
JP4789691B2 JP2006126019A JP2006126019A JP4789691B2 JP 4789691 B2 JP4789691 B2 JP 4789691B2 JP 2006126019 A JP2006126019 A JP 2006126019A JP 2006126019 A JP2006126019 A JP 2006126019A JP 4789691 B2 JP4789691 B2 JP 4789691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boron
mineral acid
adsorbent
metal
surface treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006126019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007297670A (ja
Inventor
亮 張
眞嗣 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maezawa Industries Inc
Original Assignee
Maezawa Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maezawa Industries Inc filed Critical Maezawa Industries Inc
Priority to JP2006126019A priority Critical patent/JP4789691B2/ja
Publication of JP2007297670A publication Critical patent/JP2007297670A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4789691B2 publication Critical patent/JP4789691B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Description

本発明は、金属表面処理方法及びホウ素の除去方法に関し、詳しくは、鉱酸を使用して金属の表面処理を行う酸洗工程を有する金属表面処理方法であって、酸洗工程で使用する鉱酸の有効利用を図れる金属表面処理方法と、鉱酸中のホウ素を効率よく固形化して分離できるホウ素の除去方法に関する。
鉱酸を用いて金属の表面処理を行う酸洗工程は、鉄等の被処理金属を鉱酸液に浸漬して被処理金属表面の金属酸化物等の不純物を除去するものであり、前記鉱酸液には、塩酸、硝酸、硫酸等が用いられている。鉱酸液の原料となる鉱酸としては、水以外の成分(不純物成分)をほとんど含まない高純度の鉱酸を使用している。
また、この鉱酸液には、洗浄効率を向上させたり、pHを安定させたりする目的でホウ酸、ホウフッ酸等のホウ素化合物(以下、これらを含めて単にホウ素ということがある。)が添加されることが多い。さらに、酸洗工程後には、被処理金属から鉱酸液を除去するための水洗工程を行うことも多く、この水洗工程を行うと、鉱酸液を構成する鉱酸やホウ素等が洗浄水中に溶け込んでホウ素含有廃水として排出される。
例えば、琺瑯製品の製造では、まず、生地である鉄製成形体を鉱酸で酸洗して表面処理した後、釉薬スラリーを吹き付けて釉薬層を形成し、それから焼成することによって表面に琺瑯を形成させる。通常の釉薬にはホウ素が含有されており、これに水を添加してスラリー状にするときにホウ素が水に溶け出すため、釉薬スラリーの調整に伴ってホウ素含有廃水が発生する。また、メッキ処理を行う工程では、メッキ液にホウ酸が添加されているため、メッキ工程後の水洗工程で大量のホウ酸を含んだホウ素含有廃水が発生する。
一方、環境基準でホウ素が有害物質とされたことにより、種々の分野で発生するホウ素含有廃水からホウ素を除去する必要が生じてきている。従来、ホウ素の除去には、凝集剤を用いた凝集沈殿によりホウ素を除去する方法が用いられていた(例えば、特許文献1,2参照。)。しかし、この方法では薬剤使用量が多く、大量の汚泥を発生するだけでなく、排水基準をクリアできないという根本的な問題があり、実用が困難であった。
そこで、イオン交換樹脂やホウ素吸着材、キレート捕捉剤にホウ素を吸着させて除去した後、イオン交換樹脂やホウ素吸着材の再生廃液を蒸発濃縮して処理する方法も知られている(例えば、特許文献3,4,5参照。)。この方法では、ホウ素を吸着した吸着材等を硫酸で洗浄して再生し、発生したホウ素含有硫酸を蒸発濃縮して固形化している。この方法により、排水基準をクリアできる処理水が得られると同時に、ホウ素を固形物として回収でき、廃棄コストの削減や、原料としての再利用が可能となる。
特公昭58−15193号公報 特公昭59−24876号公報 特公平1−43594号公報 特開2000−169828号公報 特開2002−239399号公報
しかし、ホウ素含有硫酸を蒸発濃縮することにより固形化してホウ素を除去する方法では、通常、吸着材の再生時に発生するホウ素含有硫酸中のホウ素濃度が1.5g/L前後と薄く、そのため、通常は、ホウ素含有硫酸を10倍以上に蒸発濃縮させてから冷却固化させる必要がある。したがって、蒸発濃縮装置が大きくなり、建設コスト及び投入熱量が大きな負担になっている。例えば、蒸発濃縮により効率的にホウ素を固形化させるには、20g/L程度のホウ素濃度が必要であり、経済的な面から蒸発濃縮の効率向上が求められている。特に、排水量が数十m/日の中小規模の設備では、蒸発濃縮装置の費用及び敷地の制限が原因で導入が進まず、ホウ素除去装置の普及の障害になっている。
また、前記酸洗工程において、鉱酸液の原料として高純度の鉱酸を使用することは、コスト面からも資源の有効利用の観点からも好ましくない。
そこで本発明は、酸洗工程で使用する鉱酸のコスト低減を図ることができる金属表面処理方法を提供するとともに、酸洗工程を含む金属表面処理設備から排出されるホウ素含有廃水からホウ素を効率よく除去することができるホウ素の除去方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の金属表面処理方法における第1の構成は、鉱酸を使用して金属の表面処理を行う酸洗工程を含む金属表面処理設備から排出されるホウ素含有廃水をホウ素吸着材に接触させ、該ホウ素吸着材に前記廃水中のホウ素を吸着させるとともにホウ素が除去された廃水を排出するホウ素吸着工程と、該ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させてホウ素吸着材からホウ素を溶離させることによりホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程とを有し、該ホウ素吸着材再生工程で溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を前記酸洗工程で金属の表面処理を行う前記鉱酸として使用することを特徴としている。
さらに、本発明の金属表面処理方法における第2の構成は、鉱酸を使用して金属の表面処理を行う酸洗工程を含む金属表面処理設備から排出されるホウ素含有廃水をホウ素吸着材に接触させ、該ホウ素吸着材に前記廃水中のホウ素を吸着させるとともにホウ素が除去された廃水を排出するホウ素吸着工程と、該ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させてホウ素吸着材からホウ素を溶離させることによりホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程と、該ホウ素吸着材再生工程で溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を金属の表面処理に使用する酸洗工程と、該酸洗工程で金属が溶解することにより生成した金属鉱酸塩及び前記ホウ素を含む鉱酸廃液中の前記金属鉱酸塩及びホウ素を固形化して分離する固形化工程とを有し、該固形化工程で金属鉱酸塩及びホウ素を分離した後の鉱酸廃液を前記酸洗工程で金属の表面処理を行う前記鉱酸として使用することを特徴としている。
また、本発明のホウ素の除去方法は、ホウ素含有廃水をホウ素吸着材に接触させ、該ホウ素吸着材に前記廃水中のホウ素を吸着させるとともにホウ素が除去された廃水を排出するホウ素吸着工程と、該ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させてホウ素吸着材からホウ素を溶離させることによりホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程と、該ホウ素吸着材再生工程で溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を金属の表面処理に使用する酸洗工程と、該酸洗工程で金属が溶解することにより生成した金属鉱酸塩及び前記ホウ素を含む鉱酸廃液中の前記金属鉱酸塩及びホウ素を固形化して分離する固形化工程とを含むことを特徴とするものであり、前記固形化工程は、蒸発濃縮及び冷却晶析の少なくともいずれか一方で行い、また、前記固形化工程で蒸発濃縮を行う場合は、濃縮倍率を10倍以下とすることを特徴としている。
本発明の金属表面処理方法によれば、ホウ素吸着材から溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を金属表面処理用酸洗槽に導入することにより、酸洗工程における鉱酸コストの削減と資源の有効利用とが図れる。また、本発明のホウ素の除去方法によれば、ホウ素含有鉱酸を酸洗槽で使用して鉱酸を金属鉱酸塩に変換させることにより、ホウ素を固形化する際の濃縮の簡易化が図れるとともに、ホウ素吸着材の再生廃液を系外に排出することなく酸洗工程で使用した後、固形化工程で固形物として回収するため、汚泥発生量が少なくなり、かつ、再生廃液の濃縮コストを低くでき、初期コスト及び維持コストの削減が可能となる。
図1は本発明の金属表面処理方法及びホウ素の除去方法を説明するための概略系統図である。
まず、琺瑯産業、メッキ産業、電子産業等で、鉱酸液を使用して金属の表面処理を行う酸洗工程を含む金属表面処理設備からは、ホウ素を含む廃水(ホウ素含有廃水)が排出される。このホウ素含有廃水中のホウ素は、いわゆるオルトホウ酸(HBO)又はその塩類といったホウ素化合物の状態となっており、ホウ素含有廃水におけるホウ素濃度(廃水1リットル中のホウ素元素の質量)は、通常、10〜100mg/Lである。
金属表面処理設備からのホウ素含有廃水は、必要な前処理を施された後、経路11からホウ素吸着装置12に導入され、廃水中のホウ素をホウ素吸着材に吸着させて廃水中から除去し、ホウ素が除去された処理水を経路13から排出するホウ素吸着工程が行われる。ホウ素含有廃水は、そのままホウ素吸着装置12に導入することも可能であるが、ホウ素吸着工程に悪影響を及ぼすような成分を除去する前処理を行ってからホウ素吸着装置12に導入することが好ましい。例えば、ホウ素含有廃水中に固形物が含まれている場合は、あらかじめ固形物を凝集沈殿や濾過等の方法で除去しておくことが好ましい。また、通常の場合、排出されるホウ素含有廃水は中性付近であるが、pH5未満の場合には、適宜なアルカリ剤を添加してpH5以上に調整しておく。
ホウ素吸着工程で使用するホウ素吸着材には、ホウ素を選択的に吸着するキレート材、例えば、前述の特開2000−169828号公報に記載されているN−メチルグルカミン型のキレート吸着材や、ホウ酸を含む他の陰イオンも吸着するイオン交換樹脂を使用することができる。このようなホウ素吸着材は、通常、充填筒に充填した状態で使用され、この充填筒にホウ素含有廃水を流通させることにより、ホウ素含有廃水中のホウ素がイオン交換によりホウ素吸着材に吸着されて廃水中から除去される。
ホウ素吸着工程は、ホウ素吸着材がホウ素で飽和したとき、あるいは飽和する前に終了する。通常は、ホウ素含有廃水の通液量が所定量に達したときにホウ素吸着工程を終了させ、ホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程を行う。このホウ素吸着材再生工程では、鉱酸槽14から所定濃度の鉱酸をホウ素吸着装置12に導入して充填塔に通液し、ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させることにより、ホウ素吸着材からホウ素を鉱酸中に溶離させてホウ素吸着材を再利用可能な状態に再生する。
ホウ素吸着材再生工程で再生薬剤として使用する鉱酸には、様々な種類の鉱酸を任意の濃度で使用することができるが、通常は、0.1〜4Nの硫酸又は塩酸を用いるのが好ましい。この再生工程が終了後、再びホウ素含有廃水が導入されてホウ素吸着工程が行われ、ホウ素吸着工程とホウ素吸着材再生工程とが交互に繰り返されることにより、ホウ素吸着装置12においてホウ素含有廃水からホウ素が連続的に除去される。
ホウ素吸着材再生工程でホウ素吸着材から溶離したホウ素を高濃度に含む鉱酸(再生廃液)は、ホウ素吸着装置12から経路15に抜き出され、必要に応じて鉱酸濃度等の成分調整が行われた後、酸洗槽16に導入されて金属酸洗用鉱酸液として用いられる。酸洗工程では、鉄等の金属部材を鉱酸液に浸漬させ、表面の金属酸化物等の不純物を鉱酸液中に溶解して金属表面から除去する。したがって、酸洗槽16から経路17に抜き出される鉱酸廃液には、前記ホウ素に加えて、金属と鉱酸との反応生成物である金属鉱酸塩が含まれている。このように、ホウ素吸着材再生工程の再生廃液を酸洗工程の鉱酸液として使用するだけでも、ホウ素吸着装置12における再生廃液の有効利用と酸洗槽16における高純度鉱酸の使用量の削減とが図れる。
鉱酸廃液は、酸洗槽16から経路17を経て固形化装置18に導入され、固形化工程が行われる。このとき、前記鉱酸廃液には、金属鉱酸塩及びホウ素(ホウ酸、ホウ酸塩)を含んでいるが、この固形化工程では、前記金属鉱酸塩を固形化させる条件で行われる。固形化工程は、鉱酸廃液中に含まれている金属鉱酸塩の種類や濃度、固形化装置18に流入したときの液温等の条件によって異なるが、鉱酸廃液を加熱し、水分等を蒸発させて液側に金属鉱酸塩やホウ素等の非揮発性成分を濃縮する蒸発濃縮段階と、濃縮した鉱酸廃液(濃縮廃酸)を冷却して金属鉱酸塩等を晶析させる冷却晶析段階とを組み合わせて行うこともでき、流入した鉱酸廃液の温度が高い場合は、そのまま冷却して冷却晶析段階のみを行うようにしてもよい。
蒸発濃縮段階では、加熱蒸発や真空蒸発、これらの組合せなど、任意の蒸発装置を採用できるが加熱蒸発が好ましい。また、各蒸発装置の形式も、フラッシュタイプ、フィルムタイプ等、任意の形式の蒸発装置を使用することができる。蒸発濃縮段階における濃縮倍率は、鉱酸廃液中の金属鉱酸塩濃度及び濃縮液の処分方法を考慮して決定するが、10倍以下であるのが好ましい。濃縮倍率が10倍を超えると、蒸発濃縮装置の大型化を招くだけでなく、投入熱量も大きくなるという問題がある。
蒸発濃縮段階を終えた鉱酸廃液(濃縮廃酸)、あるいは、流入した鉱酸廃液は、冷却晶析段階を行って適当な温度に冷却することにより、過飽和状態となった金属鉱酸塩等を晶析させることができる。晶析した固形分は、濾過機、遠心分離機等の固液分離手段で液から分離して経路19から抜き出すことにより、濃縮廃酸や鉱酸廃液中から金属鉱酸塩等を除去することができる。冷却晶析段階における冷却温度は、金属鉱酸塩の種類や濃度によって異なるが、通常は、−10〜+10℃が好ましい。この温度範囲では、金属鉱酸塩及びホウ酸の溶解度が十分低く、金属鉱酸塩等を効果的に析出させることができる。これ以下の温度に冷却することも可能であるが、冷却コストが大きく上昇し、操作性も低下する。この冷却晶析段階では、濃縮廃酸や鉱酸廃液を冷却することができれば、周知の各種冷却装置、晶析装置を使用することができる。
冷却晶析段階後に金属鉱酸塩等を除去した分離液は、固形化装置18から経路20に抜き出され、鉱酸濃度等の成分調整が行われた後、再び酸洗槽16に導入され、金属酸洗用鉱酸液として用いられる。この固形化工程では、前述のように、金属鉱酸塩を固形化して鉱酸廃液から除去することを主目的とした条件で行われるため、鉱酸廃液中のホウ素濃度が低い場合にはホウ素の晶析は起こらず、ホウ素は分離液側に残存することになる。
これにより、前記酸洗槽16で使用する鉱酸液は、ホウ素吸着装置12からの鉱酸と、固形化装置18からの鉱酸と、必要に応じて追加された鉱酸とが混合した水溶液となり、新たに使用する高純度の鉱酸の使用量を大幅に少なくすることができ、鉱酸コストの削減や資源の有効利用を図ることができる。
一方、酸洗槽16には、ホウ素吸着材再生工程でホウ素吸着材から溶離したホウ素と、固形化工程で晶析しなかったホウ素とが鉱酸と共に流入し、酸洗工程で使用する鉱酸液中のホウ素濃度が次第に上昇してくるが、酸洗槽16から固形化装置18に送られる鉱酸廃液中のホウ素濃度がある程度高くなると、固形化工程でホウ素が金属鉱酸塩と共に晶析して除去されるので、一定濃度以上にホウ素濃度が上昇することはない。
すなわち、鉱酸廃液の状態や固形化工程の処理条件によって異なるが、酸洗槽16からの鉱酸廃液中のホウ素濃度が約2〜10g/Lになると、固形化工程でホウ素が晶析し始めて固形分として除去されるので、固形化装置18から酸洗槽16に戻される鉱酸(分離液)中のホウ素濃度は略一定となる。したがって、酸洗槽16で使用する鉱酸液中のホウ素濃度は、2〜10g/Lまでは上昇するが、それ以上にホウ素濃度が上昇することはなく、略一定のホウ素濃度に落ち着いた状態となる。また、ホウ酸はpHのバッファ効果を有しているので、酸洗工程で使用する鉱酸液がホウ酸を含有することにより、酸洗槽16で使用する鉱酸液のpH変動を抑える効果が期待できる。
このように、ホウ素吸着材再生工程から排出される再生廃液(ホウ素高濃度含有鉱酸)を酸洗工程及び固形化工程で処理することにより、ホウ素吸着材再生工程からの再生廃液をそのまま処理する場合に比べてホウ素の分離が容易となり、再生廃液の濃縮等に要していたコストを削減することができる。特に、固形化工程から酸洗工程に鉱酸を循環させることにより、鉱酸廃液中のホウ素濃度を高めることができるので、濃縮倍率を低くしてもホウ素を効果的に析出させて除去することができる。
さらに、固形化装置18からは、鉄等の金属鉱酸塩と共にホウ酸も固体の形で析出して取り出すことができるので、これらの取り扱いも容易であり、得られた固形分は資源として有効に再利用することが可能である。また、産業廃棄物としての廃棄も容易に行える。
本発明の金属表面処理方法及びホウ素の除去方法を説明するための概略系統図である。
符号の説明
12…ホウ素吸着装置、14…鉱酸槽、16…酸洗槽、18…固形化装置

Claims (5)

  1. 鉱酸を使用して金属の表面処理を行う酸洗工程を含む金属表面処理設備から排出されるホウ素含有廃水をホウ素吸着材に接触させ、該ホウ素吸着材に前記廃水中のホウ素を吸着させるとともにホウ素が除去された廃水を排出するホウ素吸着工程と、該ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させてホウ素吸着材からホウ素を溶離させることによりホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程とを有し、該ホウ素吸着材再生工程で溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を前記酸洗工程で金属の表面処理を行う前記鉱酸として使用することを特徴とする金属表面処理方法。
  2. 鉱酸を使用して金属の表面処理を行う酸洗工程を含む金属表面処理設備から排出されるホウ素含有廃水をホウ素吸着材に接触させ、該ホウ素吸着材に前記廃水中のホウ素を吸着させるとともにホウ素が除去された廃水を排出するホウ素吸着工程と、該ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させてホウ素吸着材からホウ素を溶離させることによりホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程と、該ホウ素吸着材再生工程で溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を金属の表面処理に使用する酸洗工程と、該酸洗工程で金属が溶解することにより生成した金属鉱酸塩及び前記ホウ素を含む鉱酸廃液中の前記金属鉱酸塩及びホウ素を固形化して分離する固形化工程とを有し、該固形化工程で金属鉱酸塩及びホウ素を分離した後の鉱酸廃液を前記酸洗工程で金属の表面処理を行う前記鉱酸として使用することを特徴とする金属表面処理方法。
  3. ホウ素含有廃水をホウ素吸着材に接触させ、該ホウ素吸着材に前記廃水中のホウ素を吸着させるとともにホウ素が除去された廃水を排出するホウ素吸着工程と、該ホウ素吸着工程でホウ素を吸着したホウ素吸着材を鉱酸に接触させてホウ素吸着材からホウ素を溶離させることによりホウ素吸着材を再生するホウ素吸着材再生工程と、該ホウ素吸着材再生工程で溶離したホウ素を含むホウ素含有鉱酸を金属の表面処理に使用する酸洗工程と、該酸洗工程で金属が溶解することにより生成した金属鉱酸塩及び前記ホウ素を含む鉱酸廃液中の前記金属鉱酸塩及びホウ素を固形化して分離する固形化工程とを含むことを特徴とするホウ素の除去方法。
  4. 前記固形化工程は、蒸発濃縮及び冷却晶析の少なくともいずれか一方で行うことを特徴とする請求項3記載のホウ素の除去方法。
  5. 前記固形化工程は、濃縮倍率を10倍以下とした蒸発濃縮で行うことを特徴とする請求項3記載のホウ素の除去方法。
JP2006126019A 2006-04-28 2006-04-28 金属表面処理方法及びホウ素の除去方法 Expired - Fee Related JP4789691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006126019A JP4789691B2 (ja) 2006-04-28 2006-04-28 金属表面処理方法及びホウ素の除去方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006126019A JP4789691B2 (ja) 2006-04-28 2006-04-28 金属表面処理方法及びホウ素の除去方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007297670A JP2007297670A (ja) 2007-11-15
JP4789691B2 true JP4789691B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=38767407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006126019A Expired - Fee Related JP4789691B2 (ja) 2006-04-28 2006-04-28 金属表面処理方法及びホウ素の除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4789691B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007297670A (ja) 2007-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5157941B2 (ja) ホウ素含有水の処理方法
JP2008189537A (ja) 複数の金属イオンを含むリン酸水溶液から精製リン酸を得る方法及び装置
WO2012114976A1 (ja) ホウ酸の回収方法および回収装置
SE534505C2 (sv) Återvinning av aluminium från fosforinnehållande material
TWI705937B (zh) 金屬污染防止劑、金屬污染防止膜、金屬污染防止方法及製品洗淨方法
CN100469751C (zh) 没食子酸除微量金属杂质的精制方法
JP4789691B2 (ja) 金属表面処理方法及びホウ素の除去方法
CN112142068A (zh) 一种工业级氯化铵生产高纯氯化铵的方法
JP7115123B2 (ja) リチウムの精製方法
JP2003305458A (ja) フッ素含有排水の処理方法
JP4297663B2 (ja) ホウ素の回収方法
JPH0256958B2 (ja)
JP2004298738A (ja) ホウ素含有水の処理方法
JP7042692B2 (ja) 処理液の処理方法および排ガスの処理方法
JPS59173182A (ja) ホウ素含有水の処理方法
JP4058802B2 (ja) ホウ素含有水の処理方法
KR102485386B1 (ko) 하수슬러지 소각재의 성분을 제어하는 방법
US11512367B2 (en) Processes for the removal and recovery of cadmium from wet-process phosphoric acid
JPH0536511B2 (ja)
JPH0150476B2 (ja)
KR101619344B1 (ko) 이온교환수지를 이용한 주석도금폐액의 정제방법
JP3336858B2 (ja) ホウ素含有水の処理方法
JP2002029731A (ja) 高純度ホウ素含有水の回収方法及び回収装置
JP2003266076A (ja) フッ素含有排水の処理方法及び装置
JP3438534B2 (ja) ホウ素含有水の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110719

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4789691

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees