JP2005505899A - 荷電粒子ビームカラムのアライメント方法および装置 - Google Patents

荷電粒子ビームカラムのアライメント方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、荷電粒子のビームを絞りによって自動的にアライメントするための方法を提供する。したがって、デフォーカスが導入され、画像シフトに基づいて計算された信号が偏向部に与えられる。更に、非点収差の補正のための方法が提供される。したがって、非点補正装置への信号を変えながら生成されたフレームセットに対して鮮鋭度が評価される。
【選択図】図1

Description

【発明の分野】
【0001】
本発明は、一般には荷電粒子カラムに関し、より詳細には荷電粒子ビームカラムをアライメントするための画像を生成する方法および装置に関する。より詳細には、本発明は荷電粒子のビームの自動アライメントと、収差の自動補正に関する。
【発明の背景】
【0002】
試料をナノメートルスケール以内で構築および探査するために、産業界ではマイクロエレクトロニクス、マイクロメカニクスおよびバイオテクノロジなどの技術の需要が高まっている。このような小さなスケールでの探査または構築は、しばしば電子ビームを用いて行われるが、電子ビームは、電子顕微鏡や電子ビームパターン発生器などの荷電粒子ビーム装置において発生および集束される。荷電粒子ビームは波長が短いために、例えば光子ビームなどに比べて優れた空間解像度を与える。
【0003】
しかしながら、例えば0.01nm未満などの波長に基づいて達成されうる空間解像度は、荷電粒子のビームの固有の収差とミスアライメントによる制限をうけ、その結果、解像度が低下する。
【0004】
例えば、走査電子顕微鏡(SEM)において、ビームは10nm前後の大きさの小さなスポット上に集束される。試料の上方からビームによる走査が行われる。したがって、得られる画像の解像度は、試料表面の平面内のビーム径による制限を受ける。
【0005】
ビーム径は、例えば、ビームのアライメントとは無関係であるが、電子ビームのエネルギ分散に依存する色収差などの収差によって制限されることもある。更に、結像レンズの絞りがゼロでないときに発生する球面収差もある。しかしながら、個々の結合要素の光軸に関するビームのミスアライメントによって収差が悪化したり、収差が導入されることもある。したがって、解像度ひいては画質を最適化するための最も重要なパラメータの1つが、光学カラムのアライメントである。高い空間解像度を達成するには、歪みが非常に小さくなければいけないので、個々の光学要素に対して定期的にビームのアライメントを行う必要がある。
【0006】
従来、操作者が荷電粒子カラムのアライメントを実施する必要があった。したがって、操作者は、測定した画像に基づいてアライメント補正装置に与えられる各信号を調節する。この手法の1つの欠点は、その判断が操作者にゆだねられていることである。したがって、不正確さと操作者による差異が生じる。更に、手動調整には時間がかかり、特に高い装置処理能力を必要とするオンライン検査装置に対してはこれが欠点となっている。
【0007】
米国特許第5,627,373号には、走査電子顕微鏡において、電子ビーム軸を自動的に対物レンズにアライメントするための方法が記載されている。したがって、対物レンズの集束範囲の第1および第2の点における試料の画像が測定される。それぞれの画像に対して、顕微鏡の視野内の直定規の位置の指示信号が発生される。画像の横移動を上記2つの信号から検出し、自動的にアライメントを調整した後、直行方向に対してこの手順を繰り返す。ミスアライメントによって起こる画像シフトが所定の閾値未満になるまで、完全な操作手順を繰り返す。
【0008】
更に、走査電子顕微鏡において電子ビーム非点収差を自動的に補正するための方法が米国特許第5,627,373号に示唆されている。非点収差補正に対しては、試料全周にわたり30度間隔で境界部分がサンプリングされる。ビーム歪みの軸は、試料間での鮮鋭度を示す指示信号に基づいて特定される。歪みは、反復するうちに、このような軸に沿って調整されて改良される。
【0009】
米国特許第6,025,600号は、荷電粒子ビーム装置における非点収差誤差の計算および補正方法を教示している。荷電粒子装置の対物レンズの設定を一掃する間(during a single sweep)に画像が収集される。異なる方向の画像の特徴、例えば、非点補正標的内の直線が解析される。最適な鮮鋭度または最良の焦点値は、対物レンズ設定の関数として得られる。非点収差補正装置の設定に対する適当な変更は、異なる方向の画像特徴に伴う最適な鮮鋭度値の直線的な組合せを取り込むことによって算出される。
【0010】
米国特許第6,067,167号には、走査電子顕微鏡などの電子光学装置内の電子光学系の自動調整を実現するためのスキームが記載されており、このスキームにおいて、対物レンズの屈折率が変化するために連続的に調整される焦点において、電子光学装置によって連続的に得られる所定数の画像を保存する。試料画像の移動量を計算する。したがって、算出された移動量に基づいて調整が必要か否かが判定され、もし必要であれば調整が行われる。更に、走査電子顕微鏡などの電子光学装置の荷電粒子ビーム光学系において非点収差補正を実現するためのスキームについても開示されている。
【0011】
しかしながら、荷電粒子ビームカラムのアライメントに関しては更なる問題があり、従来の技術において与えられた改良には、特にオンライン検査装置またはオンラインビームライターを考慮した場合には更なる完璧性が求められる。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、上記の問題のいくつかを克服することを意図している。本発明の1つの態様に従えば、独立請求項1に記載のような荷電粒子ビームカラムのアライメントのための迅速な画像生成方法、ならびに、独立請求項32に記載のような荷電粒子ビーム装置が提供される。
【0013】
本発明の更なる利点、特徴、態様および詳細については、従属請求項、明細書および添付の図面から明らかである。
【0014】
本発明に従えば、カラムの迅速かつ効率的な自動アライメントを行うことができるという利点がある。したがって、各ウェハまたはウェハの各部位に対しても、荷電粒子のビームのアライメントを行うことができる。したがって、上述の従来技術に関する欠点を克服することができる。例えば、従来技術の範囲では、それぞれのミスアライメントを反復して調整することが示唆されている。したがって、荷電粒子のビームを自動的に調整する場合でも、装置を調整する操作者の行為が模倣される。操作者の反復手順の模倣によって、アライメント時間をある程度改善することができるかもしれないが、荷電粒子装置を調整するのに必要な時間は、まだ5〜10秒の範囲である。このことは、従来技術において、対物レンズの電流の変化により焦点を変えることが教示されていることから、特に当てはまる。しかしながら、対物レンズは、磁気または磁気静電気レンズの形態で構築されることが多い。したがって、コイルの自己インダクタンスが、焦点の迅速な変化を阻害し、荷電粒子のビームの調整に必要な時間を更に改善することに限界を与えてしまう。
【0015】
本発明の更なる態様に従えば、荷電粒子カラムの撮影品質を自動的に最適化するために用いられる画像の生成方法が提供される。この方法は、荷電粒子のビームに影響を与える電位を変えることにより、対物レンズ内に色収差を導入し、焦点の変化をもたらすステップと、ビームのデフォーカス中に一セットの画像を作成するステップとを含んでいる。
【0016】
前述したように、ビームエネルギに影響を及ぼす電位を用いて、導入された色収差によって荷電粒子のビームをデフォーカスすることにより、アライメント時間を短縮することができる。本方法の内容における色収差を導入は、色収差を変更するものと考える。したがって、導入された色収差の変化に基づいて焦点距離を変える。
【0017】
好ましくは、荷電粒子ビームを、測定された画像シフトに基づいて光軸に関してデフォーカスおよびアライメントすることによって起こる画像の横移動を測定するステップが含まれる。
【0018】
本発明に従って更なるステップを行うことが有益である。上記画像セットの鮮鋭度を評価して、所望の焦点に対応するビームエネルギを求める。このように、ビームエネルギを所望の値に設定することにより、試料の表面に関する焦点を自動的に調整することができる。
【0019】
更に、上記画像セットの鮮鋭度を少なくとも2つの異なる方向に関して評価して、ビーム歪みを補正する非点補正装置ための少なくとも1つの補正信号を求め、ビーム歪みを補正することが好ましい。
【0020】
上記2つの利点に従えば、撮影された一セットの画像を用いて撮影品質を最適化するいくつかのパラメータを調整するために、上記画像セットを用いることができる。このように、測定時間に加えて、計算のための時間を考慮して、荷電粒子のビームを約0.5〜1秒内にアライメントすることができる。したがって、オートフォーカシング、および少なくとも自動アライメントを、光軸に関してすべてのウェハのあらゆる部位に対して容易に実施することができ、定常的な撮影条件を得ることができる。
【0021】
本発明の好ましい態様に従えば、光軸に関する荷電粒子のビームをシフトする感度を少なくとも1回は較正し、較正は、較正中に生成される少なくとも1セットの画像の画像シフトに基づいて行われる。
【0022】
更に、少なくとも1回、荷電粒子のビームのビーム歪みを補正する感度を較正することが好ましく、較正は、較正中に生成される少なくとも1セットの画像の鮮鋭度の評価に基づいて行われる。
【0023】
光軸に関してビームの位置をアライメントし、ビームの歪みを補正するすべての手順は、2方向で行うと有益である。上記手順を2つの方向に関して独立して使用することが更に好ましい。これによれば、2方向が実質的に直交するか、あるいは45°の角度をなす場合に有益である。
【0024】
本発明の更なる態様に従えば、荷電粒子ビームカラムをアライメントするための画像自動生成方法が提供され、該方法は、荷電粒子のビームのエネルギの変化によって色収差を導入することにより焦点の変化を得るステップと、荷電粒子のビームのエネルギを変化させながら画像セットを生成するステップと、上記画像セットの鮮鋭度を少なくとも2つの異なる方向において評価するステップと、補正信号を非点補正装置に与えてビーム歪みを補正させるステップとを含む。
【0025】
本発明の更なる態様に従えば、荷電粒子ビームカラムをアライメントするための画像の自動生成方法が提供され、該方法は、荷電粒子のビームのエネルギの変化によって色収差を導入することにより焦点の変化を得るステップと、荷電粒子のビームのエネルギを変化させながら画像セットを生成するステップと、画像シフトを測定するステップと、測定された画像シフトに基づいて、荷電粒子のビームの光軸に関する位置を補正するステップとを含む。
【0026】
本発明の更なる態様に従えば、荷電粒子ビームカラムの光軸に、荷電粒子ビームを自動的にアライメントするための方法も提供され、該方法は、対物レンズ内の荷電粒子のビームのエネルギに影響する電位の変化によって、色収差を導入するステップと、荷電粒子のビームのエネルギを変化させながら、試料上を荷電粒子ビームで走査して、画像セットを生成するステップと、画像セットの少なくとも2つの異なる画像間の画像シフトを測定するステップと、画像シフトに基づいて補正信号を計算するステップと、補正信号を偏向部に与えて、ビームを光軸にアライメントするステップとを含む。
【0027】
本発明は、上記開示の方法を実施するための装置であって、記載の方法ステップのそれぞれを実施するための装置部分を含む装置にも関する。上記方法ステップは、ハードウェア要素によって実施してもよいし、あるいは適当なソフトウェアによるコンピュータプログラムによって実施してもよいし、あるいは、上記2つの任意の組み合わせで実施してもよいし、あるいは他の任意の様式で実施してもよい。更に、本発明は、記載の装置の操作方法にも関する。これには、本装置のあらゆる機能を実施するための方法ステップが含まれる。
【好ましい実施形態の説明)】
【0028】
本発明の上記および他のより詳細な態様のいくつかについて、以下の説明において記載し、図面を参照して部分的に図示する。
【0029】
まず最初に、当業者は本発明があらゆる荷電粒子装置とともに使用できることを認識すべきである。しかしながら、本発明は便宜上、走査電子顕微鏡(SEM)における実施に関して説明する。当業者は、本文中で電圧および電位に関するすべての検討が、絶対的ではなく相対的に言及されていることを認識すべきである。例えば、陰極を「アース」に接続することによってビームを加速して、試料に3kVを印加することは、陰極に−3kVを印加して、試料をアースに配置することと等価である。したがって、便宜上、いくつかの検討は具体的な電圧に換算して提供されているが、基準は相対電位であると理解すべきである。
【0030】
電子顕微鏡のブロック図が図1に概略的に示されている。電子顕微鏡100は、陽極104によって抽出された電子ビーム101を放出する電子銃103を含む。対物レンズ112は、試料表面105a上に電子ビームを集束する。全視野から画像を得るためには、ビームによって走査偏向部102を用いて試料上を走査する。絞り106または光軸113に対するビームのアリメントはそれぞれ、偏向部108および111によって達成することができる。偏向部コイルとして、荷電プレートの形態または、コイルと静電偏向器の組み合わせの形態としての静電モジュールを用いることができる。後方散乱電子または二次電子を検出器16で検出し、検出信号を電子ビームの走査と同期化することにより、走査電子顕微鏡(SEM)内に画像が形成される。このように、測定の間、測定データを生成することにより、画像または1つまたはいくつかのフレームが生成される。一般に、データは少なくとも中間またはバッファメモリ内に格納され、更なるステップにおいて評価されることになる。また、画像を任意の適当な記憶装置上に格納しておいて、いくつかの、あるいは全ての画像が生成された後に評価するようにしてもよい。適当な記憶装置としては、例えば、ハードディスク、永久記録装置またはRAMが挙げられる。
【0031】
試料の検査または画像形成にとって大きな重要性をもつ第2の製品は、比較的低エネルギ(3〜50eV)で様々な角度において、試料105から逸脱した二次電子である。これらの二次電子は検出器16に到達し、検出される。試料105上の電子ビーム101を走査し、検出器16の出力を表示/記録することにより、試料105aの表面の画像が形成される。
【0032】
装置の様々な部分は、対応する供給装置、高電圧供給装置21、銃アライメント偏向制御装置22、絞りアライメント偏向制御装置23、走査コイル供給装置27、対物レンズ供給装置24、非点補正装置制御(および電流供給)装置28、試料電圧供給装置25および試料台供給装置26に接続されており、これらはパラメータ調整装置31によって制御されている。パラメータ調整装置31は、標準設定装置35と、パラメータ調整装置31に基本のパラメータセットを提供する分析および/または同期化制御装置32とに接続されている。
【0033】
本願において、「荷電粒子ビームカラム」という表現は、荷電粒子のビームがアライメントされるあらゆる種類の装置のことを指す。電子顕微鏡、電子ビーム書込装置、またはイオンを用いる相応の装置などである。本願において用いる「絞り」は、ビーム規定絞りであってもよいし、あるいは、別個の異なる真空チャンバに統合された絞りであってもよい。しかしながら、好ましくは、絞りという表現は、荷電粒子ビームカラムの最終絞りのことをいう。例えば特定の実施形態において、特に断りのない限り、ビーム偏向フィールドおよびビーム偏向部は、静電的、磁気的または磁気静電的なものであるとする。そのような装置は、バイアスプレート、コイルまたはそれらの組み合わせの形態で実現することができる。試料からの分散または二次微粒子の測定は、光増幅管などに接続されたシンチレータの形態の検出器を用いて実施することができる。信号の測定方法は、一般に本発明の理念に影響しないので、このことが本発明を限定することはない。
【0034】
更に、本願において、フレームという語は、荷電粒子ビーム装置の視野の1回の走査として用いられる。これによって、画像が得られる。しかしながら、一般に画像は、例えば、2つ以上のフレームを平均することによって得ることができる。更に、フィルタ機能などを用いて最終画像を得るようにしてもよい。
【0035】
更に、本願において、荷電粒子のビームのエネルギの変更には、対物レンズ内での荷電粒子の速度に影響を与える、荷電粒子ビームカラム内のあらゆる電位、または荷電粒子が試料に与えるエネルギのあらゆる変更が含まれる。このようにして、銃内の加速電圧を変更することができる。更に、ビームのエネルギも、対物レンズの集光特性に影響を与える他の任意の電位、例えば、絞り電位、試料電位またはビームブースト電位などを変えることによって変更することができる。本願におけるビームのエネルギの変化は、オペレータ支援アライメントから知られるような、レンズ電流を用いた、周期的デフォーカシングのために用いられる表現と類似した、「首振り(wobble)」または「首振り運動(wobbling)」とも呼ばれる。
【0036】
更に、本願において、「評価する」という用語は、例えば、コンピュータによって用いられるアルゴリズムの計算のこともさす。
【0037】
したがって、絞りアライメント偏向部110および111は、電子ビーム101を光軸113にアライメントするために用いられる。「絞りアライメント」という表現を用いるのは、絞りを代替的に機械的に移動させて、電子ビーム101を光軸にアライメントできるからである。本願中に記載する実施形態に対して、2つの偏向部110および111が用いられる。したがって、第1の偏向部110によって導入されるビーム傾斜は、第2の偏向部111において補正することができる。この2重の偏向装置によって、電子ビームは、光軸に関して電子ビームのビーム傾斜を導入することなく一方向にシフトさせることができる。このようにしてビームを光軸上にシフトすることができる。図1は一方向に対するこの偏向装置を示す。電子ビームは、図1に示されるように、x方向に関して光軸上にシフトされる。
【0038】
本発明は、光軸に電子ビームをアライメントすることに関して二次元ビームシフトであると理解されたい。このように、上述のアライメントを第2の方向において行うと有益である。xおよびyの両方向を調整することにより、電子ビームは光軸にアライメントされる。この第2の方向は、少なくとも第1の方向とは異なる。第2の方向は好ましくは第1の方向と直交する。このように、x方向のアライメント手順をy方向においても行うことが好ましい。2方向が独立しているため、ビーム傾斜を考慮しない限り、アライメントステップを互いに独立して行うことができる。y方向のアライメントに対しては、第3および第4のアライメント偏向部を、第2の方向に対応する偏向が実現できるように配置すると有益である。
【0039】
図1に示される電子顕微鏡100によって電子ビーム101をアライメントするための一実施形態を、図2aおよび図2bに関して説明する。対物レンズ112は、電子ビーム101を試料上に集束させる。電子ビーム101は、絞りおよび集光レンズによって予め形成されたものである。対物レンズ112は、主として解像度を制限する最終スポットサイズを達成する役割を果たすので、ビームは対物レンズに正確にアライメントされなければならない。一般に、対物レンズが光軸を規定する。
【0040】
ビームが正確にアライメントされているか否かの原理については、図2aに関連してよりよく理解されるであろう。左側には、光軸113に関して対照的にアライメントされた電子ビーム101aの輪郭が描かれている。デフォーカシングが故意に誘導された場合には、焦点は試料の面と垂直な方向に移動する。デフォーカシング中に測定を行った場合、得られるそれぞれの画像の印象は以下の通りである。画像の特徴が焦点を合わせて、および焦点を外して描かれることになる。しかしながら、電子ビーム101aの焦点が試料表面に垂直な方向にのみ変化することから、画像が横移動されることはない。画像のブレまたは対応する画像の特徴だけが見られる。以下でより詳細に説明する鮮鋭度の評価に基づいて、最良の撮影結果を与える焦点を算出することができる。
【0041】
一方、図2aの右側の電子ビーム101bに対して示したように、ビームのアライメントが良好でない場合、焦点は試料表面に垂直な方向に移動するだけだなく、表面に平行な方向にも移動する。したがって、連続画像の場合、画像のブレまたは特徴に加えて、画像の横移動/シフトも見られる。このことについて図2bに更に示す。視野501内でうまく焦点の合った画像の特徴502が、図5aの焦点条件に対応する。焦点503bへのデフォーカシングが実現されている場合、画像特徴は視野に関してシフトし、デフォーカシングのためにぶれてしまう。このように、画像特徴は、例えば502bと同様に見える。一方、503cに従う焦点の場合、画像特徴は502cに対して示したのと反対方向に横移動される。この場合も、ブレに加えてこの横移動が起こる。
【0042】
本発明に従えば、画像の横移動の原因となるデフォーカシングは、ビームエネルギの変化によって得られ、言い換えれば、対物レンズ内の電子ビームのエネルギに影響を及ぼす任意の電位の変化によって得られる。一実施形態に従えば、ビームエネルギの変化は、電子銃103の加速電圧を用いて与えられる。加速電圧のために用いられる電源は、ゼロから100、1000あるいは場合によっては数万ボルトの間の安定した電圧を提供できなければならない。加速電圧の変化、言い換えれば、変調範囲はゼロから数百ボルトである。加速電圧に対して与えられる1つの基準として安定性がある。少なくとも10Hzから数100Hzまたは1kHzまでの変調可能な安定な電源を提供することは更に難しいので、数10kVまでの高電圧に対する安定な電源を提供するとともに、数百ボルトの変調範囲を有する第2の電源を提供すると有益である。このようにして、安定な加速電圧の変調を提供することができる。
【0043】
既に記載したように、第1の絞りアライメント偏向部110は、ビームを光軸113に向けてシフトさせることはないが、ビームを偏向させて、ビームに傾斜を導入する。すなわち、例えば光軸に関するビームの角度は、偏向によって変化する。このビーム偏向は、少なくとも部分的に、第2の絞りアライメント偏向部111によって補償される。好ましくは、第2の絞りアライメント偏向部111が、第1の絞りアライメント偏向部と同一の角度で反対方向にビームを傾ける。このことは、例えば、類似した2つの偏向部を有し、同じ絶対値を有する偏向フィールドが反対の方向を有するように、これらを電気的に接続することによって実現することができる。しかしながら、本発明は、類似した第1および第2の絞りアライメント偏向部110および111には限定されない。偏向部に与えられた同一の信号に対する偏向角の違いも、補正因子などによって均一にすることもできる。
【0044】
本発明に従えば、フォーカシングおよびデフォーカシングは、電子ビーム101のエネルギの変化によって、換言すると、対物レンズ112内のビームのエネルギに影響を及ぼす電位の変化によって実現され、これにより、色収差が対物レンズ内に導入される。このことは、対物レンズ電流を用いたデフォーカシングよりも有利である。したがって、焦点の変化は、レンズ内の自己インダクタンスに限定されることはない。更に、対物レンズ内でヒステリシスが起こることはない。
【0045】
特定の実施形態とは独立して、本発明の様々な態様に関して、生成される画像セットは少なくとも20の画像を含むことが好ましく、生成される画像セットは少なくとも80の画像を含むことが好ましいと一般的にいえる。このようにして、様々な焦点位置に対する撮影性能の判定をより正確に行うことができる。
【0046】
更なる実施形態では、それぞれ電子ビーム101の歪みを補正するために生成された画像またはフレームを用いる。電子ビームは、例えば対物レンズ内の非点収差によって、理想的な円形断面から逸れている。この非点収差は、非点補正装置によって補償することができる。非点収差の記述において、xまたはy方向という用語の使用は必ずしもこの2つの方向が互いに直交することを意味しない。更に、xおよびy方向は、非点収差の補正に言及する場合には、互いに45度回転されているものをいうことが好ましい。非点収差アライメントの原理は、図3および図4に関してより良好に理解されるであろう。
【0047】
非点収差が起こっている場合、第1の画像面803内の焦点809が第2の画像面805内の焦点811と同一でないために、点対点オブジェクト801は理想的に撮影されない。このように、最良焦点807の点を見つけるためには、妥協しなければならない。このため、最適焦点の地点における画像808の直径は大きくなる。デフォーカシングの場合には、点対点荷電粒子ビームの画像は既に円形ではなく、楕円形になっている。楕円の方向は、画像面が最適焦点807の地点よりも前にあるか後ろにあるかに依存する。更に、画像の焦点が合っていない場合、第1および第2の画像面によって規定される2方向における解像度は互いに異なることになる。
【0048】
電子ビーム装置において、ビームの歪みは非点補正装置によって補正される。この補正は、点対点結像が電子ビームカラム内の電子ビーム101のアライメントに依存して変化するために、アライメントが実施される度に行うことが好ましい。x方向の歪みは、コイルセット902に対して補正される。コイルセットは好ましくは四極子の形態で配置される。一般に、コイルは四極子を形成するために用いられる。しかしながら、コイルと静電プレートの組み合わせを用いることもできる。x方向と独立した方向における補正を行うために、コイルセット903として第2の四極子構造物を用いることが好ましい。このように、ビーム歪みは、それぞれの方向について、上記のようにして形成される八極子構造物によって補正することができる。しかしながら、回転させて、ビーム101の歪みのそれぞれの方向に調整され得る四極子非点補正装置のみを用いることもできる。図4に示したように、ビームは必ずしも非点補正装置の中心901を通過しなくてもよい。更に、コイルに電流が印加されると、電界が発生して、電子ビーム101をシフトさせる。この意味について以下に記載する。
【0049】
一般に、ランプの形態の対物レンズ内のビームエネルギに影響を及ぼす電位の変化は、好ましくは初期値と、振幅と、ビームエネルギに影響を及ぼす電位の解像度によってランプを定義するために用いられる。したがって、対物レンズ内のビームエネルギに影響を及ぼす電位の解像度を好ましくは、フレームの総数を規定することにより、あるいはランプの振幅を規定することによって最適化する。このようにして、自動ランプ発生によって十分な結果が得られない場合に、十分なランプを自動的に発生させることができる。十分なランプとは、自動アライメントプロセスを行わすことのできるランプである。ビームエネルギに影響を及ぼしている電位の解像度は、2つの連続したフレームの電位差であるものとする。
【0050】
一般に、ランプの形態におけるすべての値の変化に関して、以下のことを考慮すべきである。例えば、ランプの形態の対物レンズ内のビームエネルギに影響を及ぼす電位の変化を与え、1回のランプ周期の間に個々のフレームが生成されることが好ましい。このようなランプは有益に直線状または階段状にすることができる。このように、ビームエネルギに影響を及ぼす電位の変化と、画像の生成との同期化を図ることができる。この同期化は、更に、対応する画像条件において生成される個々のフレームを平均するために有益に用いられる。
【0051】
上記に関して、画像セットは、疑似連続画像シフトを得るように生成させることが好ましい。また、画像セットの2つの画像管の画像シフトは、10画素未満、好ましくは5画素未満、より好ましくは2画素未満であることが更に好ましい。このように、例えば、画像の横移動または画像の特徴を測定するための好ましいアルゴリズムがそれぞれより正確になり、更に、画像処理ルーチンに誤差が生じにくくなる。画像シフトを測定するための上記好ましいアルゴリズムは画像処理に基づいている。好ましくは、画像シフトは、パターントラッキング、特に再帰的パターン認識を用いて測定される。
【0052】
一実施形態に従えば、対物レンズ内の電子ビームのビームエネルギに影響を及ぼす電位の1つにおける変化、およびそれによりビームのデフォーカシングを導入することは、ランプの形態で適用されることが好ましい。この変動は、試料の表面に対応する焦点距離付近で可変であることが好ましい。図5bに示したようなランプは、ランプ906の振幅と、ランプ905の初期値によって定義される。図5bに示したようなランプは、一定の一次導関数を有するので、ビームのエネルギの変化と、フレーム/画像の生成との同期化が容易になる。ランプの持続時間は0.5秒から1秒の間である。この時間内に、45〜90あるいはそれ以上のフレームが生成される。例えば、3TVモードを適用する場合、新しいフレームを約11ミリ秒毎に生成させることができる。同期化が行われるので、各フレームと、それぞれのフレーム番号907とをビームエネルギにマッチさせることができる。一方で、ビームエネルギは、試料の表面に関する焦点距離と相関させることができる。デフォーカシングの量または電子ビームのビームエネルギを、フレームの番号に割り当てることにより、いくつかのアライメント手順および以下に示すいくつかの補正を行うことができる。
【0053】
このように、特定の実施形態とは関係なく、デフォーカシングに1秒未満、好ましくは0.5秒以下しか要さないことが好ましい。したがって、全アライメント時間は、最先端のものに比べて、5〜10倍短縮することができる。
【0054】
ランプの形態でビームエネルギの変化を定義することは、更なる利点を有する。1回のランプ周期の間に生成される異なるフレームを、いくつかの特性に関して分析する。したがって、最良ビームエネルギ値が求められる。一般に、任意の特性に関する最良ビームエネルギ値は、極値である。極値を観測できない場合には、ランプを継続する必要がありそうである。振幅と初期値を用いてランプを定義することにより、こうした更なるランプの形態での電子ビームエネルギの継続が容易になる。
【0055】
一実施形態に従って、最適化焦点に伴うビームエネルギを求めることができる。このように、1回のランプ周期の間に行われる測定は、オートフォーカス装置に対して用いることができる。したがって、得られた画像の鮮鋭度が、以下の手順のうちの1つによって評価される。
【0056】
まず最初に、連続するフレームまたは、個々の画像特徴を含む連続するフレームの特定の領域間の相関関係を計算することができる。強いデフォーカシングに対しては、ブレが生じる。このように、統計的に分布した多くのノイズが存在する。このため、2つの連続するフレームまたは連続するフレームの領域間での相関性が小さくなる。小さいデフォーカシングの場合、ブレが生じることは殆ど無い。これはとりわけ、電子ビームが、ビーム径が有意に変化しないビーム電波の方向の最良焦点周辺の長さである、いわゆるDOF(焦点深度)を有することに起因する。このように、2つの連続するフレームは、わずかな統計的ノイズしか示さず、ほぼ同一となる。したがって、相関性は大きくなる。相関性から、いわゆるフォーカスマークを直接推定することができる。このように、相関性またはフォーカスマークがそれぞれ高ければ高いほど、ビームはより良好に試料上に集束することになる。上述の評価は自動化することができる。これにより、オートフォーカスルーチンが得られる。しかしながら、実際には、いくつかの克服しなければならない問題がある。例えば、画像が画像セット内の1つの撮影フレームから次の撮影フレームまでにシフトする可能性がある。以下でより詳細に検討するこの横移動によって、相関に基づく鮮鋭度の正確な評価が妨げられる。この影響は、画像の横移動が2〜3画素以内であれば無視できるかもしれない。2〜3画素を超えるシフトの場合、画像シフトを補正しなければならに。このように、画像の横移動を測定することにより、上述の手順を改善することができる。画像または該画像の特徴のシフトは、後述するパターン認識ツールを用いて検出することができる。特徴のシフトが分かり次第、相関関係を計算する前に算出されたシフトに対して画像を補正することができる。このようにして、上で定義したようなフォーカスマークの信頼性を高めることができる。
【0057】
第2に、鮮鋭度の統計的評価を用いることができる。したがって、画像の個々の特徴だけでなく、全視野についてもコントラストを評価する。このことは、誘導画像のヒストグラムを計算することによって行う。画像のどの方向とも独立した鮮鋭度を得るために、xおよびy方向の方向導関数の平均値を用いることができる。この評価は、よりブレの少ない鮮鋭な画像ほど、すべての種類の画像特徴のエッジにおいて大きなコントラストを示すという仮定に基づいている。エッジのコントラストに加えて、ノイズもヒストグラムに影響する。上記のことから、ヒストグラムはノイズを伴う領域と画像特徴のエッジのコントラストを伴う領域を示すと予想することができる。良好なフォーカシングによってコントラストが良好である場合には、エッジのコントラストを伴う領域の方が、コントラストの小さいぶれた画像よりも重要である。上述の挙動を鮮鋭度を評価するために用いて、フォーカスマークを再び得ることができる。画像全体が統計的に評価されるので、評価された十分な画像特徴がランダムに試料全体に分布している限り、視野のシフトを無視することができる。更に、一次導関数に対するヒストグラム、すなわち、鮮鋭なエッジの数は、個々のフレームの平均コントラストに標準化することができる。
【0058】
一例として、装置は90フレームの画像を保存する。そして、画像処理プロセッサがそれぞれ5つの連続する画像フレームの平均を計算し、2方向のそれぞれについて繊維度評点を計算する。このように、各方向には18の評点がある。このように、本発明に対しては、鮮鋭度評点に基づいて補正信号を計算するためには、各方向に対して少なくとも2つの鮮鋭度評点を用いる必要があるが、計算には各方向に対して少なくとも10の鮮鋭度評点を使用することが更に好ましい。
【0059】
本発明は、鮮鋭度の評価に関して上述の2つの例に限定されないと理解すべきである。本発明には、他の更なる鮮鋭度評価ルーチンを適用することもできる。
【0060】
上述のように、また図2aおよび図2bに関して前述したように、更なる実施形態に従えば、光軸に関して電子ビームがずれていると、ビームエネルギに影響を及ぼす電位を変化させた場合に、連続するフレーム間での画像シフトが起こり、したがって、試料表面に関する電子ビームのデフォーカシングが得られる。この画像シフトの、例えば加速電圧の変化に対する依存性はほぼ直線的な挙動を示す。観察された画像シフトが既知である場合には、較正に基づいてビームを光軸にアライメントすることができる。
【0061】
したがって、画像シフトを以下のようにして測定することができる。生成されたフレームをフレームグラバーに送り、画像処理プロセッサに供給する。画像処理プロセッサは画像の1つ以上の特徴を選択する。したがって、高いコントラストと、視野に関して異なる方向を有するエッジが選択される。パターン認識アルゴリズムは、画像の特徴に従い、連続するフレーム間での画像特徴のシフトの画素数を計算する。一般に、パターン認識は、テンプレート画像、分類、ニューラルネットワークまたは他のパターン認識ルーチンに対する補正評点などのいくつかの可能性のうちの1つを用いて行うことができる。別のオプションとして、再帰に基づいたパターントラッキングを用いる。再帰パターン認識は、連続する画像間でのシフトが一般に数ピクセルに限られているために、有益である。フレーム番号kからフレーム番号k+1までのシフトが、画像の各方向において例えば10画素未満であれば、パターントラッキングルーチンの信頼性を高めることができる。更なるオプションとして、個々のフレームの特徴を1つの初期フレームの特徴と比較して相関させることができる。このような初期フレームは、最良のフォーカスマークをもつものでありうる。初期フレームと個々のフレームとの相関が一定の閾値未満と悪い場合には、該個々のフレームをそれ以降の計算から除外することができる。このようにして、ブレの大きすぎる画像が、計算の精度を低下させることを回避することができる。その結果、生成された画像セットの各画像の画像シフトを得ることができる。
【0062】
電子ビームを非反復的に光軸とアライメントできるようにするためには、較正を用いなければならない。このような較正は、製造中に一度行えばよい。しかしながら、精度を上げるためには、較正を定期的に更新することが好ましい。較正の更新から更新までの時間間隔は、SEMを用いている動作および環境条件におおかたは依存すると考えられる。較正の更新は、例えば1ヶ月に1度行えばよい。
【0063】
絞りアライメントの感度の較正、すなわち、光軸に対する電子ビームのアライメントは、以下のようにして行われる。まず最初にSEMをできだけ正確に手動でアライメントする。したがって、以前に較正を行っている場合には、古い較正を用いた自動アライメントによって操作を支援することができる。次のステップは、少なくとも2回、好ましくは4回行われる。したがって、各回において、ビームの既知の正確なミスアライメントが故意に導入される。最終的に、電子ビームのビームエネルギの既知の変化を与えながら、各ミスライメントに対して、較正フレームのセットが生成される。このことは、例えば、加速電圧を変調することによって行われる。画像処理プロセッサは、この画像のセットを分析し、各既知にミスアライメントに対して観察されたシフトが基準測定値として用いられる。既知のビームエネルギの変化と、既知のミスアライメントと、測定された画像シフトとに基づいて、装置の感度をx方向およびy方向別々に較正することができる。較正のための換算係数は、例えば、線形の多項回帰モデルまたは任意の他の適当な関数を用いて計算される。したがって、適合ルーチンのなかでも、特に最小自乗適合または適合曲線に対する絶対値の最小化を用いることができる。好ましくは、線形較正関数を較正のために用いる。
【0064】
較正を用いて、以下に従う調整ステップにおいてビームをアライメントするために、アライメント偏向部に適用されるべき信号Iを求めることができる。
【0065】
【数1】
Figure 2005505899
【0066】
【数2】
Figure 2005505899
したがって、Cx(y),scnsは、較正から得られる感度換算係数であり、ΔxおよびΔyはそれぞれの方向における画像シフトである。
【0067】
元のアライメントに対して、任意の方向において光軸に対するビーム傾斜が起こっている場合、上記の数式を展開することができる。補正されない小さいビーム傾斜は、x方向のアライメント偏向部とは独立して、y方向における画像シフトをもたらし、またその逆も起こる。このようにして、上記の数式は次のように読むことができる。
【0068】
【数3】
Figure 2005505899
【0069】
【数4】
Figure 2005505899
毎日、あるいはウェハの異なる部位で新しい測定を始める前ごとに、電子ビームを光軸に対してアライメントするために、様々なビームエネルギの間に生成された画像セットを、ビームシフトに関して分析することができる。以前に較正された感度換算係数Ci,scnsと、測定されたビームシフトΔxおよびΔyと、ビームエネルギの変化ΔVaccとから、x方向のための絞りアライメント偏向部110および111に与えられることになる信号l(new)と、y方向のための更なる絞りアライメント偏向部に与えられることになる信号l(new)とが算出される。このようにして、全く反復を必要とせずに、電子ビーム101を光軸にアライメントすることができる。しかしながら、画像シフトΔx、Δyの信号補正からの依存性の直線性が、大きなミスアライメントに対しては有効でないので、随意で更なるアライメントステップを行うこともできる。
【0070】
一般に、特定の実施形態とは独立して、上述の較正によって、本来操作者が実施する反復調整を初期化する必要がなくなる。このような理由から、本質的に反復を行う必要がなくなる。このようにして、荷電粒子かラムの迅速な調整を行うことができる。更に、反復が行われる場合には、より少ない反復ステップで、より高い精度を達成することができる。更に、荷電粒子ビーム装置を異なる設定に対して較正することが好ましい。したがって、任意の種類の装置パラメータによる影響を受ける補正を考慮することができるため、より正確な較正を得ることができる。
【0071】
更に、光軸に関する荷電粒子ビームの位置の補正は、絞りを動かすことによって行うことが好ましいと一般に言うことができる。光軸に関する荷電粒子ビームの位置の補正は、荷電粒子のビームを偏向させることによって得ることが更に好ましい。このように、ビームは、荷電粒子装置の光軸に自動的にアライメントすることができる。
【0072】
更に、特定の実施形態とは独立して、以下のことが当てはまる。荷電粒子のビームが1つの偏向部内で偏向される場合、ビームは更に傾斜される。それにより、荷電粒子ビームのアライメントに影響を及ぼす2つの自由度を互いに対にする。このように対にすることにより、ビームのアライメントが複雑になる。これを回避するために、上記の方法に対しては、ビームが元の方向に再指向させるための第2の偏向部を使用することが好ましい。ビームを元の方向に沿って伝播するように再指向することが更に好ましい。
【0073】
更なる実施形態において、ビームエネルギを変化させる間に生成された画像セットを用いて、ビーム歪みを評価することができる。このようにして、図4に関して上述したように、非点補正装置を用いて、対物レンズの非点収差を補正することができる。
【0074】
図3に関して上述したように、非点収差は、焦点を試料の表面から離れるように移動させ、方向に依存した画像のブレをもたらす。図3に示したように、異なる焦点位置に対するビームの断面は、特定の方向性を持つ楕円へと変化する。上述の鮮鋭度評価と比較して、画像セットの個々の画像(少なくとも2つの画像)の鮮鋭度を方向に依存して分析すると、非点収差の強度と方向性を評価することができる。
【0075】
鮮鋭度の方向性は、以下のアルゴリズムの1つに従って特定することができる。これらのアルゴリズムは、オートフォーカスに関して上述した鮮鋭度評価に基づいている。連続するフレームを比較し、様々な方向性をもつエッジを有する様々な特徴を比較することができる。非点収差を有するビームは楕円形状を有するため、互いに直交する方向の鮮鋭度が異なることになる。したがって、少なくとも2つの直交する方向において鮮鋭度を分析する。しかしながら、45°の角度で回転させながら、4方向で鮮鋭度を分析することが有益である。非点収差の強度は、2つの異なるデフォーカシング量に対するフォーカスマークにおける差異によって検出される。一次導関数のヒストグラムを鮮鋭度評価のために用いる場合、一次導関数は、評価対象となる方向に対して計算することができる。またこの場合も、少なくとも2つの直交する方向を評価しなければならない。しかしながら、好ましくは、45°回転させた4つの方向を評価する。
【0076】
非点補正装置に印加すべき電流の較正は、アライメントプロセスの較正に対してアナログ的に計算することができる。最初の近似において、それぞれの方向に対するデフォーカス量から、印加すべき電流の線形従属性を推測することができる。1つの方向に対するデフォーカス量は、数値フォーカスマークによって規定することができる。それにより、フォーカスマークfmは1つの方向に対して計算される。距離ΔVaccを有する2つのフレームのフォーカスマークの差は、非点収差量の尺度である。更に、図3に見られるように、2つの直交方向が互いに相関関係にある。したがって、上述のように、xおよびy方向を45°の角度で違いに関して回転させる。直線回帰を用いた較正から、
【0077】
【数5】
Figure 2005505899
【0078】
【数6】
Figure 2005505899
に従う関数が得られる。較正の間、感度係数Ax,y,scnsが特定される。上記の数式はアライメントの間に、x非点補正装置902およびy非点補正装置903に対する非点補正装置電流を補正するために用いることができる。
【0079】
以上をまとめると、本発明のいくつかの態様および実施形態に従えば、加速電圧または、例えばランプの形態または他の任意の明確な様式の、電子ビームのエネルギに影響をおよぼす任意の電位を変化させながら、画像セットを生成させることができる。このような測定には1秒以内しかかからず、好ましくは、二分の1秒以下しかかからない。画像セットは例えば20画像を超える十分に多数の画像である。これらの生成された画像から、オートフォーカスルーチン、光軸に関する電子ビームのアライメント、および電子ビームカラムの非点収差に対する補正を計算することができる。必要とされる計算には残りの秒を用いることができる。2秒間以内に、フォーカシング、絞りアライメント、および非点収差補正を行うことができる。この時間は、従来技術の荷電粒子カラムアライメント法に用いられていたアライメント時間よりも数倍早い。したがって、本発明の方法は、ウェハの各部位を測定する前のカラムの調整のために用いることができる。それにより、ウェハが強力な表面トポロジーを示したとしても、長期間にわたって高い精度で測定を行うことができる。
【0080】
いくつかの実施形態に従う方法のフローチャートが図6に示されている。SEMのワークステーション、すなわち、ユーザインターフェースから、操作者はウォブル(wobble)を伴うまたは伴わないオートフォーカスルーチンまたは自動ウォブル較正を開始する。ステップ601を参照のこと。602に示されるフォーカスマネージャソフトウェアが顕微鏡電子ケージ(MEC)と画像処理(IP)コンピュータにセットアップパラメータ(604参照)と、画像パラメータ(605参照)とを送る。MECは加速電圧ランプに対するパラメータをVBEAM部(605参照)に送る。VBEAM部は、その入力パラメータに従って電子ビームエネルギの線形ランプを生成する働きをする。それぞれ並行して、IPおよびVBEAMはそれらの動作を開始し、画像信号がIPによって収集される、それにより、ビームエネルギのランプの影響を有する画像セットが得られる。IPは生成されたフレームを上述の実施形態の態様に従って分析する。オートフォーカスがうまくいかない場合、ワークステーションにエラーが送られる。ありうるエラーとしては、例えば、一定の閾値を下回るフォーカスマークがある。これは、画質の重大な問題を意味する。更なる可能性のある例としては、十分に区別することができない広い範囲のビームエネルギに対するフォーカスマークが挙げられる。更に、IP606は、xおよびy方向における画像変位の位置合わせを計算する。視野内のエッジの数が不十分であったり、フレームのコントラストが不十分であったりというような不具合、あるいは他の条件において、故障状態ワークステーションに送られる。アライメント評価の手順が成功すると、それぞれの画像シフトであるxおよびyの位置合わせがワークステーションに送られる。ワークステーションでは新しい焦点(ビームエネルギ)と、MECに対する絞りアライメント偏向部に対する値とを計算する。一方のMECはそれぞれの値をカラムに提供する。
【0081】
そのため、装置のオートフォーカスおよび絞りアライメントは、2秒間以内に調整することができる。ビーム歪みの更なる評価は、これ以上の測定を必要としないため、ほとんど時間を使うことなく図6の手順のなかに含めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の様々な態様を実施するのに適した荷電粒子ビーム装置のブロック図である。
【図2a】ミスアライメントビームがどのようにして、生成された画像に横移動を導入するかを説明する絞りアライメントの原理を示した図である。
【図2b】ミスアライメントビームがどのようにして、生成された画像に横移動を導入するかを説明する絞りアライメントの原理を示した図である。
【図3】非点収差の原理の説明図である。
【図4】八極子非点補正装置に統合された、2方向に対する2つの四極子非点補正装置のブロック図である。
【図5a】画像の鮮鋭度を評価するための2ランプ分析の原理の説明図である。
【図5b】画像の鮮鋭度を評価するための2ランプ分析の原理の説明図である。
【図6】本発明に従うプロセスのフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
16…検出器、21…電圧供給源、32…制御部、102…走査偏向部、103…供給源、105…試料、110…第1の絞りアライメント偏向部、111…第2の絞りアライメント偏向部、112…対物レンズ。

Claims (43)

  1. 荷電粒子ビームカラムのアライメントを行うために画像を自動的に生成するための方法であって、
    a)荷電粒子のビームのエネルギの変化によって色収差を導入することにより、焦点を変化させるステップと、
    b)荷電粒子のビームのエネルギを変化させながら、画像セットを生成するステップと、
    を含む方法。
  2. c1)画像セットの鮮鋭度を評価するステップと、
    c2)ビームエネルギが所望の焦点に対応するように前記ビームエネルギを設定するステップと、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. d1)少なくとも2つの異なる方向において、前記画像セットの鮮鋭度を評価するステップと、
    d2)非点補正装置がビーム歪みを補正するように、前記非点補正装置に補正信号を与えるステップとを更に含む、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記画像セットの鮮鋭度は少なくとも4つの異なる方向において評価される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記少なくとも4つの方向は、互いに関して45°回転されている、請求項4に記載の方法。
  6. 非点補正装置の較正が行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 非点補正装置の較正のために線形較正関数が用いられる、請求項6に記載の方法。
  8. e1)画像シフトを測定するステップと、
    e2)測定された画像シフトに基づいて、荷電粒子のビームの光軸に関する位置を補正するステップとを更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 偏向部の較正が行われる、請求項8に記載の方法。
  10. 偏向部の較正のために線形較正関数が用いられる、請求項9に記載の方法。
  11. 疑似連続画像シフトを得るために、画像セットが生成される、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 画像セットの2つの連続する画像間の画像シフトが10画素未満、好ましくは5画素未満、より好ましくは2画素未満である、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 画像シフトはパターントラッキングを用いて測定される、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 画像シフトは、再帰パターン認識を用いて測定される、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 荷電粒子のビームの光軸に関する位置の補正は、絞りを移動させることによって達成される、請求項8〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 荷電粒子のビームの光軸に関する位置の補正は、第1の偏向部を用いて荷電粒子のビームを偏向させることによって達成される、請求項8〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 荷電粒子のビームを再指向するために、第2の偏向部に信号が与えられる、請求項16に記載の方法。
  18. 第1の偏向部の前の、光軸に関するビームの角度が再度確立される、請求項17に記載の方法。
  19. 第1および/または第2の偏向部内でコイルが用いられる、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 第1偏向部および/または第2の偏向部内で静電モジュールが用いられる、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 生成される画像セットは少なくとも20画像から構成され、好ましくは、生成される画像セットは少なくとも80画像から構成される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. デフォーカスが1秒以内に完了し、好ましくは0.5秒以内に完了する、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. アライメントが2秒以内、好ましくは1秒以内、より好ましくは0.5秒以内に完了する、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 反復を更に含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. ステップd2および/またはe2が第2の方向で行われる、請求項3〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 荷電粒子のビームのエネルギの変化が、ランプの形態で与えられ、画像セットが1回のランプ周期内に生成される、請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. ランプは線形である、請求項26に記載の方法。
  28. ランプは画像セットの生成と同期化される、請求項26〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 画像の第2のセットが第2のランプの間に生成され、画像セットの対応する画像が平均される、請求項28に記載の方法。
  30. ランプは、初期値、振幅、および荷電粒子のビームのエネルギの解像度によって規定される、請求項26〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 荷電粒子のビームのエネルギの解像度は、フレームの総数を特定することによって規定される、請求項30に記載の方法。
  32. 荷電粒子のビームのエネルギの解像度は、ランプの振幅を特定することによって規定される、請求項30〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 少なくとも異なる初期値を有する少なくとも2つのランプが用いられ、前記少なくとも2つのランプの荷電粒子のビームのエネルギのエネルギ範囲が重複している、請求項30〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 荷電粒子ビームを放出するための供給源(103)と、
    試料(105)上を荷電粒子のビームで走査するための走査偏向部(102)と、
    ビームを荷電粒子装置の光軸に関してシフトするための第1の絞りアライメント偏向部(110)と、
    ビームを荷電粒子装置の光軸に関して再指向するための第2の絞りアライメント偏向部(111)と、
    荷電粒子装置の光軸を規定する対物レンズ(112)と、
    荷電粒子のビームのエネルギを充電する電圧供給源(21)と、
    撮影フレームのための検出器(16)と、
    電圧供給の周波数とフレームの撮影周波数とを同期化する制御部(32)とを備える、荷電粒子ビーム装置。
  35. 第1の絞りアライメント偏向部(110)と、第2の絞りアライメント偏向部(111)とは互いに電気的に接続されている、請求項34に記載の装置。
  36. 第1および第2の絞りアライメント偏向部のそれぞれが、コイルセットを備える、請求項34〜35のいずれか一項に記載の装置。
  37. 第1および第2の絞りアライメント偏向部のそれぞれが、静電偏向モジュールを備える、請求項34〜36のいずれか一項に記載の装置。
  38. 非点補正装置(900)を更に備える、請求項34〜37のいずれか一項に記載の装置。
  39. 非点補正装置は八極子である、請求項38に記載の装置。
  40. 荷電粒子ビームカラムの非点収差を自動的に補正するための方法であって、
    a)対物レンズ内の荷電粒子のビームのエネルギに影響を及ぼす電位を変化させることにより、色収差を導入して焦点を変えるステップと、
    b)荷電粒子のビームのエネルギを変化させながら、試料上を荷電粒子のビームで走査して画像セットを生成するステップと、
    c)ビーム歪みを定量化するために、少なくとも2つの異なる方向において、画像セットの少なくとも2つの画像から鮮鋭度の評点を計算するステップと、
    d)算出された評点のうちの少なくとも2つの異なる評点に基づいて補正信号を算出するステップと、
    e)非点補正装置がビーム歪みを補正するように、補正信号を非点補正装置に与えるステップと、
    を含む方法。
  41. 荷電粒子ビームカラムの光軸に、荷電粒子ビームを自動的にアライメントするための方法であって、
    a)対物レンズ内の荷電粒子のビームのエネルギに影響を及ぼす電位を変化させることにより、色収差を導入して焦点を変えるステップと、
    b)荷電粒子のビームのエネルギを変化させながら、試料上を荷電粒子のビームで走査して画像セットを生成するステップと、
    c)画像セットの少なくとも2つの異なる画像間での画像シフトを測定するステップと、
    d)画像シフトに基づいて補正信号を計算するステップと、
    e)ビームが光軸にアライメントされるように偏向部に補正信号を与えるステップと、
    を含む方法。
  42. ビームのエネルギは、加速電圧の変調によって変えられる、請求項1〜33、40または41のいずれかに記載の方法。
  43. 請求項2〜33のいずれかの特徴が含まれている、請求項40または41の方法。
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