JP2005504959A - 画像処理装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

標本を画像処理する方法で、該方法は:(a)25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する、電磁放射線パルスによって標本を照射する工程;(b)時間領域において、標本から反射された放射線と標本によって透過された放射線とのいずれか又は両方の振幅に関する第1パラメータを判定する工程;(c)時間に対して第1パラメータのデータ群の物理的特徴と一致する第2時間値で第1パラメータの値に対して第1時間値で第1パラメータの値を算定する工程;及び(d)標本の異なった点について工程(c)で算定された値を表すことによって画像を生成する工程;を有する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、赤外線(IR)及びテラヘルツ(THz)周波数領域における放射線によって標本を画像処理する分野に関する。この分野においては、全てのそのような放射線、特に、25GHzから100THzまでの範囲、更に50GHzから84THzまでの範囲、なお、更に100GHzから50THzまでの範囲、は口語的にTHz放射線と呼ばれる。
【背景技術】
【0002】
そのような放射線は非イオン化のもので、その結果、特に、医療分野に応用される。医療画像処理においては、放射線は一般に患者から反射されるか、又は、患者を貫いて透過される。
【0003】
画像処理される標本の成分は周波数に依存する吸収係数及び屈折率を有し、したがって放射線を受ける標本の各成分は検出放射線において自ら特有の特徴を残すものである。したがって、研究者はスペクトル情報から画像を生成するよう複数の周波数を用いて標本を画像処理することを試みた。
【0004】
計測は、(各周波数成分が解析される)周波数領域手法、と(放射線が、標本によって放射線の経路にもたらされる遅延時間の関数として、解析される)時間領域手法との両方を用いて行われた(時間領域画像処理については、特許文献1参照。)。
【特許文献1】
英国特許第2347835号明細書
【特許文献2】
英国特許第2360186号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
時間領域における、画像処理においては、時間領域スペクトルは標本の各画素について取得する。その場合、各画素について表すよう各スペクトルから単一のパラメータを取得する必要がある。そのようなスペクトルから画像を生成しようとする従来の企図においては最高の最大点又は最低の最小点の振幅が用いられた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的はコントラスト強調画像を生成することを可能にするよう時間領域スペクトルからパラメータを導き出す方法及び装置を設けることにある。当該画像は標本の領域の2次元画像であることもあれば、又、標本を通過する線のプロフィールであることもある。
【0007】
したがって、第1の特徴においては、本発明は標本を画像処理する方法を設け、該方法は:
(a) 25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する電磁放射線パルスによって標本を照射する工程;
(b) 時間領域において、標本から反射される放射線か、標本によって透過される放射線かの何れか又は両方の、振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する工程;
(c) 第2時間値が時間的に第1パラメータの物理的特徴と一致するよう、第2時間値での第1パラメータ値に対する第1時間値での第1パラメータ値を算定する工程;及び
(d) 標本の異なる点において、工程(c)で算定された値を表すことによって画像を生成する工程;
を有する。
【0008】
上記のように、画像は単なる標本を通過するプロフィール若しくは標本の領域の完全な2次元画像又は標本の体積の3次元画像であり得る。
【0009】
発明者は、本発明の方法が腫瘍、特に、白人における皮膚癌の最も一般的な形態である基底細胞癌(BCC)、の程度を識別するのに驚くほど良好な結果をもたらしたことが分かった。BCCは、めったに転移しないが、局部的な侵襲性を有し得、80%が頭及び首上に発生し、それらの患者への影響は美容整形的に外傷的障害を与え得る。
【0010】
第1時間値での第1パラメータの値は第2時間値の第1パラメータの値に対して算定される。第2時間値は、最小点、最大点、ゼロ点、反転点、不連続点などのような、時間についてのデータ群の物理的特徴と一致するよう選択される。
【0011】
第2時間値は時間について第1パラメータの所定最大点又は最小点に相当することが望ましい。
【0012】
例えば、第1時間値での第1パラメータの値、すなわち、E(t)、は第2時間値での第1パラメータの値、すなわち、E(t)、によって除算又は乗算される。その代わりに、これらの2つの値はお互いを加算し得、又はお互いから減算し得る。更に何らかの数値関係も又、実現し得る。
【0013】
腫瘍、特にBCC、を画像処理することにおいてZが:
【0014】
【数3】
Figure 2005504959
のように、Zを表せば、良コントラストを取得し得ることが分かった。
【0015】
が局所最大点若しくは最小点へ昇降する、又は局所最大点若しくは最小点から昇降する時間値の1つとして選択され、tがこの局所最大点又は最小点に一致するよう選択されることが望ましい。
【0016】
特に好適な構成においては、第1時間値は局所最小点から昇っている後続する時間値から選択され、tはその最小点と一致するよう選択される。
【0017】
画像を構成する場合、対象とする標本の各画素についてZを取得することが必要である。tは点から点へ移動し得る第1パラメータの時間領域図の物理的特徴に関係する。例えば、tは点から点でわずかに変わる最小点と一致し得る。第1時間値tは時間において固定され得、又は、tが標本の点から点へtとともに移動するよう、tから固定時間間隔δtに位置し得る。
【0018】
第1時間値は標本内の対象点から受けた信号と一致するよう選択し得る。例えば、標本を、反射配置を用いて計測する場合、第1値は、反射パルスが標本中の対象部分に到達するのに要する時間、例えば、当該標本がBCC標本の場合、腫瘍から反射されるのに要する時間と一致し得る。tが反射配置を用いて得られた主最小点と一致するよう選択された場合、δtはおおよそ、放射線が、標本の表面から腫瘍に伝わり、又該表面に戻ってくるのに要する時間として選択し得る。実際には、標本の組成によって変動するため、tは実験的に判定される。
【0019】
コントラストは第1時間値の念入りな選定によって最適化し得るので、該方法は更に、複数の第1時間値についての第1パラメータを判定する工程及び第2時間値での第1パラメータの値に対してこれらの第1パラメータの値を算定する工程を有することが望ましい。該方法はそして更に、当該第1時間値の各々について標本の画像を生成する工程を有する。
【0020】
したがって、画像の各々を視ることによって、最適な第1時間値を判定し得る。その代わりに、各画像はコンピュータ手段を用いてtの最良値を導き出すようコンピュータによって解析し得る。
【0021】
が単一画像における各点について固定の場合、画像は該固定tの最良値を見つけることによって最適化し得る。tが画像における各点についてtから固定時間間隔δtに位置する場合、画像はδtの時間間隔の最適値を見つけることによって最適化し得る。
【0022】
良コントラストは更に、第2時間値が時間領域データ群の物理的特徴に対応するかどうかにかかわらず、第1時間値と第2時間値との間の固定時間間隔の念入りな選択によって取得し得る。したがって、第2特徴において、本発明は標本を画像処理する方法を設け、該方法は:
(a) 25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する、電磁放射線パルスによって標本を照射する工程;
(b) 時間領域において、標本から反射された放射線と標本によって透過された放射線とのいずれか又は両方の振幅に関する第1パラメータを判定する工程;
(c) 第2時間値での第1パラメータの値に対する、第1時間値での第1パラメータの値を算定する工程;及び
(d) 第1時間値と第2時間値との間の時間間隔が画像を生成するのに用いられた点全てについて一定である、標本における異なる点について工程(c)において算定された値を表すことによって画像を生成する工程;
を有する。
【0023】
第2時間値に対する第1時間値についての第1パラメータ値は第1特徴について説明した如何なる方法を用いても算定し得る。
【0024】
強調コントラストは2点のみで時間領域信号を計測することによって取得しえるので、画像取得時間は実質的に低減し得る。しかしながら、いくつかの場合においては、第1パラメータを導き出すよう2つを超える時間値についてのデータをなお取得する必要があり得る。
【0025】
第1パラメータは放射線自体の振幅であり得る。しかしながら、検出振幅は第1パラメータを取得するよう処理されることが望ましい。
【0026】
硬くない標本を画像処理する場合、放射線を受けるのに平坦な表面が設けられることが望ましい。これは照射される放射線に対して透過的なウィンドウのような部材によって設けられる。標本は更に、平坦な解析面を設けるようこのウィンドウに対して押し付けられる。しかしながら、ウィンドウ自体はそれ自身の問題を引き起こし得る。これは、ウィンドウが、照射放射線が直接入射する表面インタフェースと標本に接する裏面インタフェースとの、2つのインタフェースを有するからである。これらの表面の両方は、放射線を反射して、検出された反射放射線における、少なくとも2つの不必要な信号を引き起こす。更に不必要な影響を及ぼす多重内部反射がウィンドウ内で起こり得るので、少なくとも2つの反射としている。
【0027】
標本がそのような部材を経由して照射された場合、このいわゆる「基線」信号を取り除く工程が採られる。したがって、工程(a)、照射放射線に対して透過的で標本に隣接する部材を通して標本を照射する工程を有する場合、該方法は更に、標本のない状態で部材を照射して反射放射線の振幅を検出することによって基線信号を取得する信号を有することが望ましい。第1パラメータはその場合、部材と標本との両方からの反射放射線の検出振幅から基線信号を減算することによって判定される。
【0028】
基線信号は時間領域又は周波数領域における検出反射放射線の振幅から減算し得る。周波数領域信号は時間領域信号をフーリエ変換することによって生成される。
【0029】
更に、又は、その代わりに、標本を、既知の反射率又は透過率を有する基準物体と取替えて、(標本が反射モードにて計測される場合)基準物体から反射された放射線の振幅又は(標本が透過モードにて計測される場合)物体の透過率を計測することによって得られる基準信号を取得することが更に望ましいことがあり得る。第1パラメータは更に、周波数領域において、標本からの放射線の検出振幅を、基準信号で、除算することによって得られる。
【0030】
基準信号と基線信号との両方が取得された場合、基線信号は標本信号と基準信号との両方から減算されて、基線減算標本信号は更に、基線減算基準信号によって、除算される。この除算は周波数領域において行われる。
【0031】
基準信号と基線信号とを取り替えることも可能である。例えば、基線信号は標本を、既知の反射率又は透過率を有する物体、例えば、石英ウィンドウと取り替えることによって取得し得、基準信号は標本や基準物体のない状態で取得し得る。
【0032】
検出放射線の振幅、又は基線信号が減算された及び/若しくは基準信号によって除算された検出放射線の振幅は更にフィルタされる。これは、基線減算されたかもしれない及び/又は基準除算されたかも知れない振幅を、F(t)が時間極限t及び時間極限t間の積分がゼロの非ゼロ関数で、tとtが反射放射線パルス又は透過放射線パルスの対象部分を包含するよう選択される場合、フィルタ関数F(t)の複素フーリエ変換によって乗算することによって、取得するのが、更に望ましい。
【0033】
放射線はパルス形状で標本に対して供給されることを特筆する。パルスは有限長を有する。パルスが自由空間と標本とを通過すると、パルス長は変わり得る。対象パルス部分にわたって積分が行われるよう、tとtを設定することが重要である。
【0034】
透過の場合を検討すると、標本が自由空間と同様の特性を有する場合、放射線は如何なる遅延なく標本を通過するものである。しかしながら、標本が当該ビームに時間遅延をもたらす場合、tは、この時間遅延の期待値以上の大きさを有する負の値に設定される。tは一般に、tの正の値に設定される。
【0035】
同様に、反射中に、tは標本における最深対象点から反射されるパルスによってもたらされたこの時間遅延の期待値以上の大きさを有する負の値に設定される。tは一般にtの正の値に設定される。
【0036】
一般に、本発明の上記特徴の方法は、放射線が基準ビームを用いて計測され、標本によってもたらされた位相変動を計測するよう、走査遅延線が基準ビーム又は照射ビームの経路に挿入される、上記の装置を用いて行われる。この状況においては、tとtは走査遅延線の負及び正極限となる。これらはパルスの長さに設定されることもあり、又は、更に短い時間範囲に設定されることも考えられる。
【0037】
機能F(t)はガウス基底要素を有する。一般に、tとtは0に対して対称で、F(t)は更にゼロに対して対称であることが望ましい。
【0038】
当該信号は通常、ディジタル標本化されるので、厳密には積分ではなく総和が実行される。
【0039】
F(t)の特に好適な形式が:
【0040】
【数4】
Figure 2005504959
によって設けられ、α及びβは定数である。
【0041】
αは実質的にパルス放射線ビームの最短パルス長に実質的に等しく、βは、パルス長よりもずっと長く、一般にパルス長の5倍から100倍に、設定されることが望ましい。したしながら、これらの値の両方が一般に操作者によって最適化されるものである。
【0042】
βは、放射線が標本を対象点まで突き抜けるのに要する時間を越えるか、又は同等である場合、F(t)は:
【0043】
【数5】
Figure 2005504959
の簡便形式をとり得、その場合、αはビームの最短パルス長に実質的に等しい定数で、Tは放射線ビームが標本中の最深対象点まで突き抜けるまでに要する時間に実質的に等しい。
【0044】
基線減算されて、基準信号によって除算されて、フィルタされた標本信号は、インパルス関数と呼ばれる。第1パラメータはインパルス関数であることが望ましい。
【0045】
本発明は画像を生成することに関するので、画素でのインパルス関数の実際値は標本の物理パラメータと強い数値関係を有する必要はない。しかしながら、インパルス関数は標本の組成における相違を表すことができることが重要である。
【0046】
第1時間値は:
(i) nが2以上の整数であるよう、当該標本のnの領域を選定する工程;
(ii) n番目のスペクトルが、遅延時間と共に変動するので、n番目の領域全体で第2パラメータの平均をとってこの平均値を表す、標本から反射された放射線及び/又は標本によって透過された放射線の、振幅に、少なくとも関係する第2パラメータのnの時間領域スペクトルを生成する工程;及び
(iii) 工程(ii)において導き出されたnのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって第1時間値を判定する工程;
によって判定され得る。
【0047】
各スペクトルは、スペクトルを比較する前に、時間について第2パラメータの物理的特徴と一致する時間値での第2パラメータ値に正規化されることが望ましい。第2パラメータのスペクトルの物理的特徴は、最小点、最大点、変曲点、などであり得る。第2時間値を識別するよう、同様の物理的特徴が選択されるのが望ましい。
【0048】
スペクトルは少なくとも2つのスペクトルに代数的演算を実施することによって比較し得る。例えば、スペクトルはお互いによって除算し得、お互いから減算し得る。
【0049】
選択領域は標本の線又は部分である。それらは連続線若しくは部分、又は不連続線若しくは部分であり得る。当該領域は同様の大きさであることがあれば、異なった大きさであることもあり、如何なる画素数をも有し得る。
【0050】
当該領域は、標本から反射された反射振幅及び/又は標本によって透過された反射振幅に少なくとも関係する予備画像処理パラメータを表すことによって標本の部分の予備画像を最初に生成することによって選定されることが望ましい。
【0051】
予備画像処理パラメータは、標本の画像を生成するのに用い得る如何なるパラメータ、例えば、最小点、最大点又は変曲点、などでの第1パラメータ及び/又は第2パラメータの値であり得る。その代わりに、任意の時間値、又は当該標本、若しくは同様の標本においてコントラストを表すのに以前用いられた時間値での、第1パラメータか第2パラメータの値であり得る。
【0052】
最も簡単な場合においては、2つの部分のみが選定される。しかしながら、当該方法は更に3以上の異なった領域間のコントラストを最適化するのに用い得る。これを実現するよう、3つの領域が選択され、該3つの選択領域間で予備画像処理パラメータの値が異なり、第1時間値は3つのスペクトル間に差異がある領域と一致するよう選択される。
【0053】
第1パラメータ及び第2パラメータは同様でも異なっていてもよい。第2パラメータは第1パラメータに関して上記に説明した如何なるパラメータからも選択し得ることが望ましい。
【0054】
標本の領域は任意に選択されることもあれば、その代わりに、いくらかのコントラストが既に見られる、標本の領域が選択されることもある。この例では、n領域が、各領域内の予備画像処理パラメータのレベルが実質的に一定であって、予備画像処理パラメータのレベルが少なくとも2つの領域の間で異なるよう、選択される。
【0055】
当該予備画像処理パラメータにおいては約30%の標準偏差が選択領域内で認められることが望ましく、20%がより望ましく、10%が更に望ましい。
【0056】
当該部分は手作業によって任意に選定し得る。その代わりに、部分選定は自動化し得る。例えば、処理器は任意又は順次に、nの領域を選定して、更に時間値を最適化するようこれらの領域からのスペクトルを比較するのに用い得る。処理器は予備画像処理パラメータが、上記のように各領域内で実質的に一定であるように、各部分を選定するよう構成されることが望ましい。処理器は更に上記基準内に入る領域を選定するよう選定領域の大きさを変化させるよう構成され得る。
【0057】
更に、第1時間値を導き出す上記方法とともに用いられることが有益である方法がある(特許文献2参照)。したがって、第3の特徴においては、本発明は標本を画像処理する方法を設け、該方法は:
(a) 25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する、電磁放射線パルスによって標本を照射する工程;
(b) 時間領域において、標本から反射された放射線と標本によって透過された放射線と何れか又は両方の振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する工程;及び
(c) 第1時間値で第1パラメータの値を表すことによって標本の画像を生成し、当該第1時間値が:
(i) nが2以上の整数であるよう、当該標本のnの領域を選定する工程;
(ii) n番目のスペクトルが、遅延時間によって変動するので、n番目の領域全体での第2パラメータの平均をとってこの平均値を表すことによって取得される、標本から反射された放射線及び/又は標本によって透過された放射線の、振幅に少なくとも関係する第2パラメータのnの時間領域スペクトルを生成する工程;及び
(iii) 工程(ii)において導き出されたnのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって第1時間値を判定する工程;
を有する。
【0058】
第4の特徴においては、本発明は:
25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する、電磁放射線パルスによって標本を照射するソース;
標本から反射された放射線か標本によって透過された放射線かの何れかの振幅に関する第1パラメータを判定する手段;
第2時間値が時間について第1パラメータのデータ群の物理的特徴と一致する、第2時間値での第1パラメータの値に対する、第1時間値での第1パラメータの値を算定する算定手段;及び
標本の異なる点について該算定手段によって算定された値を表すことによって画像を生成する手段;
を有する画像処理装置を設ける。
【0059】
第5の特徴においては、本発明は標本を画像処理する装置を設け、該装置は:
25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する、電磁放射パルスによって標本を照射するソース;
標本から反射された放射線及び/又は標本によって透過された放射線の振幅を検出する検出手段;
時間領域において放射線の振幅に関する第1パラメータを判定する手段;
第2時間値での第1パラメータの値に対して第1時間値での第1パラメータの値を算定する算定手段;及び
画像を生成するのに用いられる全ての点について、第1時間間隔と第2時間間隔との間の時間間隔が一定である、異なる標本部分について当該算定装置によって算定された値を表すことによって画像を生成する画像処理手段;
を有する。
【0060】
当該検出器は、THz放射線の直接検出器か、本発明の上記の3つの特徴のうちの何れかによる装置であり得、当該検出器はTHz放射線の直接検出器か、THz放射線を容易に判読し得る信号に変換する類のものであり得る。
【0061】
例えば、該検出器は、プローブ・ビーム及びTHzビームの照射によって、プローブ・ビームの偏光が回転されるよう、構成された非線形結晶を有し得る。プローブ・ビームは容易に計測し得る周波数(例えば近赤外線)であり得る。この、いわゆる「ACポケット効果」の、効果を表す代表的な結晶には、GaAs、GaSe、NHPO、ADP、KHPO、KHASO、石英、AlPO、ZnO、CdS、GaP、BaTiO、LiTaO、LiNb O、Te、Se、ZnTe、ZnSe、BaNaNb15、AgAsS、淡紅銀鉱、CdSe、CdGeAs、AgGaSe、AgSbS、ZnS、DAST(4−N−メチルスチルバゾリウム)のような有機結晶がある。この種の検出手順は一般に「電気化学サンプリング」又はEOSと呼ばれる。
【0062】
その代わりに、該検出器はいわゆる光導電性検出器であり得る。ここでは、該検出器は低温成長GaAs、砒素注入GaAs又はサファイヤ上の放射線損傷Siのような光伝導物質を有する。例えば、蝶結び構成又は伝送線構成の、電極対が光伝導物質の表面上に設けられる。光伝導物質が反射放射線と更に、プローブ・ビームとによって照射されると、電流が2つの電極の間に生成される。このフォトボルテージ電流の振幅はTHz信号の振幅の現れである。
【0063】
THz放射線は直接生成することも可能であるが、最も効果的なTHzの生成はポンプ・ビームをTHzビームに変換することによって実現し得る。これを行うよう、当該ソースは周波数変換部材及びポンプ・ビームのソースを有する。
【0064】
周波数変換部材には考えられる選択肢が多くある。例えば、周波数変換部材は、ポンプ・ビームによる照射に反応して発出放射線ビームを発出するよう構成された、非線形部材を有し得る。ポンプ・ビームは少なくとも2つの周波数成分を有するか(又は異なる周波数を有する2つのポンプ・ビームが用いられる)ことが望ましく、非線形部材は1つ以上のポンプ・ビームのうちの少なくとも2つの周波数間の差異である周波数を有する発出ビームを発出するよう構成される。典型的な非線形部材には:GaAs又はSiベースの半導体;がある。結晶構造が用いられることが更に望ましい。以下に更に考えられる材料:
NHPO、ADP、KH PO、KHASO、石英、AlPO、ZnO、CdS、GaP、BaTiO、LiTaO、LiNb O、Te、Se、ZnTe、ZnSe、BaNaNb15、AgAsS、淡紅銀鉱、CdSe、CdGeAs、AgGaSe、AgSbS、ZnS、GaSe又はDAST(4−N−メチルスチルバゾリウム)のような有機結晶;
を例示する。
【0065】
THz領域における周波数を有する発出ビームを生成するよう、1つ以上のポンプ・ビームの少なくとも2つの周波数が近赤外線領域にあることが望ましい。一般に、0.1×1012Hzと5×1014Hzとの間の周波数が用いられる。
【0066】
その代わりに、周波数変換部材は光導電性発出器で、そのような発出器は低温成長又は砒素注入GaAs又は放射損傷Si又はサファイヤのような光伝導物質を有する。
【0067】
光伝導物質の表面上に設けられる電極はダイポール配置、ダブル・ダイポール配置、蝶結び配置又は伝送線配置のような如何なる形状のものであってよい。少なくとも2つの電極が設けられる。電極間にバイアスを加えて少なくとも2つの異なる周波数成分を有するポンプ・ビームを照射すると、1つ以上のポンプ・ビームの少なくとも2つの周波数成分と異なる周波数を有する放射線ビームが発出される。
【0068】
複数の周波数を有するパルスが標本を経由して検出器まで通過する場合、標本の周波数依存応答のために検出器には同時に到着しない。時間領域信号は時間について検出放射線の振幅を計測することによって定め得る。これを実現するよう、走査遅延線がプローブビームの経路又はポンプ・ビームの経路に挿入されることが望ましい。遅延線はパルス長全体を走査するよう構成し得る。
【0069】
本発明の方法について説明したように、第1時間値は画像におけるコントラストを最適化するよう選定し得る。第1時間値は画像全体においてゼロに対して固定されてもよく、第2時間値に対して固定されてもよい。
【0070】
したがって、当該装置は更に、異なる第1時間値に相当する複数の画像を生成する手段を有し、当該装置は更に最良のコントラストを可能にする第1時間値を判定するよう第1時間値を変動させることによって当該画像にわたって走査する手段を有することが望ましい。
【0071】
当該装置は更に:
(i) nが2以上の整数であるよう、当該標本のnの領域を選定する手段;
(ii) n番目のスペクトルが、遅延時間と共に変動するので、n番目の部分にわたって第2パラメータの平均をとってこの平均値を表すことによって取得される、標本から反射された放射線及び/又は標本によって透過された放射線の、振幅に少なくとも関係する第2パラメータのnの時間領域スペクトルを生成する手段;
(iii) nのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって第1時間値を判定する手段;
を有する。
【0072】
第6の特徴においては、本発明は:
(a) 25GHzから100THzまでの範囲の複数の周波数を有する、電磁放射線パルスによって標本を照射する手段;
(b) 時間領域において、標本から反射された放射線と標本によって透過された放射線との何れか又は両方の振幅に少なくとも関係する、第1パラメータを判定する手段;
(c) 第1時間値での第1パラメータの値を用いることによって標本の画像を生成する手段;
を設け、
当該装置は:
(i) nが2以上の整数であるよう、当該標本のnの領域を選定する工程;
(ii) n番目のスペクトルが、遅延時間に対して、n番目の部分全体の平均をとって、第2パラメータを表すことによって取得される、時間領域においてnのスペクトルを生成する工程;及び
(iii) nのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって第1時間値を判定する工程;
によって第1時間値を判定するよう構成される。
【0073】
領域を選定する装置は自動手段であり得る。例えば、任意の、標本の2つ以上の領域、又は、平均色レベルの間の最大差異を有する標本の2つ以上の領域、を選定するようプログラムを実行し得、これらの部分の標準偏差は、選択部分が高コントラストの部分を包含しないことを確実にするよう算定し得る。
【0074】
その代わりに、当該装置は操作者が2つ以上の部分を選定することを可能にする手段を設け得る。例えば、当該装置は画像の特定部分を選択するのに用い得るカーサーをサポートするよう構成し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0075】
図1は基本THz放射画像処理システムを表す。該システムは3つの主要部、すなわち、生成部1、画像処理部3及び検出部5に分け得る。
【0076】
THz放射線ビームは生成部1において生成される。生成部1は800nmで250fsのパルスのビーム9を生成する光増幅Ti:サファイヤ・レーザ7を有する。
【0077】
光増幅レーザ7はソリッド・ステート・ポンプ・レーザ11及び増幅Ti:サファイヤ部13を有する。ビーム9は50:50ビーム分配器15によって分配される。ビーム分配器15は当該ビームをTHz放射線を生成するのに用いられるポンプ・パルス17と標本から反射された放射線の検出に用いられるプローブ・パルス19とに分配する。
【0078】
THzパルスは0.1THzから3THzまでの帯域幅を有するTHzパルス23を出力する、バイアスGaAsのストリップライン・アンテナ21の光励起及び荷電加速によって生成される。発出ビーム23は更に画像処理部3に導き出される。
【0079】
照射THzビーム23は更に、第1軸外放物面鏡25を経由して第2軸外放物面鏡27に向けられて更に標本29上の400umのスポットに集光される。標本29はモータ駆動ステージ31上に搭載される。標本搭載31はコンピュータ制御され、対象標本の各部位(画素)を画像処理するように標本を移動させるよう構成し得る。
【0080】
反射放射線は更に第3軸外放物面鏡33経由で集光されて、平面鏡35経由で検出システム5に向けて反射される。該検出システムでは、反射放射線37は軸外放物面鏡39によって反射される。軸外放物面鏡39には、反射ビーム37が、ビーム分配器15によって取得されたプローブ・ビーム19と組み合わされることを可能にする、該軸外放物面鏡を通るホールを有する。
【0081】
軸外放物面鏡39でプローブ・ビーム19を反射放射線37と組み合わせる前に、プローブ・ビーム19は平面鏡41によって走査遅延線に向けて反射される。走査遅延線はポンプ・ビーム17、したがって照射及び反射放射線に対してプローブ・ビーム19のパルス長を変動させるようコンピュータ制御47によって前後に移動する立方鏡45を有する。したがって、プローブ・ビーム19の相対位相はポンプ・パルス19に対して変動させ得る。
【0082】
プローブ・ビームと反射放射線49との組み合わせビームは更に平行にされてZnTe検出結晶49上に集光される。THz放射線は線形電気光学ポッケル効果を用いて検出される。
【0083】
線形偏光プローブ・ビーム19は、検出結晶49の正常軸及び異常軸の両方に沿った成分を有するような偏光方向を有する。各軸は結晶49の正常軸及び異常軸に沿って、各々別個の屈折率n及びnを有する。反射放射線37がない状態で、線形偏光プローブ・ビーム19はわずかな偏光の変動を伴って検出結晶を通過する。
【0084】
偏光が回転する角はわずかであることを特筆する。しかしながら、線形偏光ビームはわずかに楕円形になり得る。この効果は、例えば、1/4波長板51のような、可変のリターデーション波長板によって補償される。
【0085】
検出結晶49によって発出されたビームは1/4波長板51によって円偏光ビームに変換される。該ビームは更に、ウォラストン・プリズム53(又は直交偏光成分を分離する同等装置)によって2つの線形偏光ビームに分けられ、該偏光ビームの2つの直交成分はバランス・フォトダイオード・アセンブリ55上に向けられる。当該バランス・フォトダイオード信号は、2つのダイオードの間の出力差異が、プローブ・ビーム19のみが検出結晶49上に入射する場合、ゼロになるよう、波長板51を用いて調節される。
【0086】
しかしながら、検出器が更に反射放射線37を検出する場合、偏光が回転される角は無視できるものではない。これは、THz電界が軸n、nのうちの1つに沿ってプローブ・ビーム19の屈折率を変更するからである。これによって検出結晶49によって発出される電界が楕円形になる。したがって、プリズム53によって隔てられた偏光成分は一様でなく、バランス・フォトダイオード・アセンブリ55の出力ダイオード間の電圧差が検出電圧をもたらす。
【0087】
検出結晶49に達する反射放射線37の位相がプローブ・ビーム19の位相とは異なる場合、偏光における回転は不鮮明になる。標本29は照射放射線23の異なる周波数成分について異なる位相変動をもたらすので、遅延線43は反射放射線37に対するプローブ・ビーム19の位相を掃引し、したがって反射放射線37の周波数成分の各々の遅延時間を検出するよう、コンピュータ47の制御下で掃引される。これによっていわゆる時間領域信号を生成される。
【0088】
コンピュータ制御47は更に、完全なデータ群が対象標本29の各画素について収集されることを確実にするようステージ31の移動を制御するのに用いられる。
【0089】
説明した上記システムは反射計測について構成されている。しかしながら、当業者はシステムが透過方法についても形成し得ることが分かるものである。そのような装置を図2に表す。不必要な繰り返しを回避するよう、同様の参照番号を同様の特徴を表すよう用いる。画像処理部3においては、第1放物面鏡25及び第2放物面鏡27は放射線を標本29上に集光するよう構成される。第3放物面鏡23は更に透過放射線を集光して検出部5に向けさせる。生成部1及び検出部5は図1の反射装置のものと同様である。
【0090】
本発明の方法は基底細胞癌を画像処理するのに特に有用であることが分かった。図3はこの類の標本に対する好適搭載方法を示す。図3aは標本容器の斜視図を表す一方、図3bは標本容器の断面図を表す。
【0091】
図3a及び3bは標本容器65に位置する2つの標本61及び63を表す。標本容器65はフーリエ変換赤外線分光に用いられる類の改変液体細胞に基づいている。該液体細胞は円柱形状で、空洞の円柱容器66を有し、25mm径で厚さが2mmの石英板67が容器66の底面に配置されている。THz放射線は石英ウィンドウ67を通して標本を照射する。
【0092】
THz領域においては、水は放射線の強い吸収剤であるので、余剰液体が標本から半透過的の写し紙を用いて取り除かれる。標本は石英ウィンドウ67上にピンセットを用いて搭載され、皮膚の上面は石英ウィンドウ上に配置された。スポンジ69は更に、標本がスポンジ69と石英ウィンドウ67との間に挟まれるよう、標本の上に配置される。止め輪71はウィンドウの高さを保って更に標本61及び63の位置を保つよう石英ウィンドウ67の上に配置される。
【0093】
ポリエチレン・ウィンドウ63はスポンジの、石英ウィンドウに対して反対側に、スポンジに接触して設けられる。ポリエチレン・ウィンドウは標本容器65にねじで固定された止め板75によってしっかり固定される。この構造によって標本が画像処理中に乾くことを防ぐよう標本の気密容器を設ける。
【0094】
図4は病変組織及び健康組織の時間領域インパルス関数を示す。図4はx軸に沿った(任意単位の)時間遅延に対して表した、y軸に沿ったインパルス関数を表す。図4では5つの異なった画素について5つの図を表す。
【0095】
各画素について、THz波形全体が記録され、レーザから生じる如何なる変動をも低減するよう4つの記録の平均をとる。信号対雑音比は約1000対1である。
【0096】
インパルス関数は反射放射線の振幅から導き出される。特定の画素について入力関数を導き出すよう、更に2つの計測が、標本の計測に加えてなされる。
【0097】
まず、基線信号が計測される。反射計測においては、擬似反射の影響を低減しようすることが重要である。
【0098】
図3の装置は石英ウィンドウ67を用い、標本61及び63は該石英ウィンドウを通して照射される。石英ウィンドウ67は擬似反射を引起す下部インタフェース79と更に、擬似反射を引起す上部インタフェース81とを有する。
【0099】
これらの2つのインタフェースの影響を計測から取り除こうとすることが重要である。したがって、標本を画像処理する前に、(図なし)の第2石英ウィンドウが、標本61や63の代わりに標本容器中に配置される。検出THz信号の振幅は、基線信号が各画素にわたって取得されるよう、各画素について計測される。石英ウィンドウ67における変動と更に照射放射線の入射角における変動は標本の計測の不自然な変動を引き起こし得る。
【0100】
基線計測は基線信号B(t)を取得するよう20回、平均がとられる。
【0101】
基準スペクトルも計測される。これは単独の石英ウィンドウ67のみのある標本容器を用いることによって計測される。この基準信号は時間領域でR(t)として表される。
【0102】
最初に、1つの波形についてのインパルス関数を取得するよう、基線信号B(t)が計測時間領域波形S(t)から減算される。この演算は時間領域と周波数領域との何れかにおいて実行し得る。
【0103】
この基線減算波形は、石英ウィンドウ67の下部インタフェース79及び上部インタフェース81による擬似反射が取り除かれた状態のデータを設けるはずである。
【0104】
次に、基線減算波形は複素フーリエ変換されて:
S’(v)−B’(v);
となる。
【0105】
基準信号を用いるよう、基線信号は再び基準波形R(t)から減算される。この減算演算は時間領域と周波数領域との何れかによって実行し得る。その結果は更に複素フーリエ変換されて:
R’(v)−B’(V);
となる。
【0106】
基線減算計測データは更に、周波数領域において、基線減算基準信号によって除算されて:
【0107】
【数6】
Figure 2005504959
となる。
【0108】
当該データは更にフィルタされる。一般に、フィルタ関数はF(t)によって表され、その複素フーリエ変換はF’(v)によって表される。
【0109】
フィルタ関数を用いるのが望ましいがそれは、THzパルス・システムが、一般に100GHz未満から3THz超までの、何らかの有限の範囲に及ぶ周波数を有するパルスを生成して検出し得るからである。高周波極限が存在し、該極限を超えるとTHz信号が検出システムの雑音レベルを下回る。
【0110】
同様に、THz信号レベルは低周波での雑音レベルを下回る。したがって、高周波雑音及び低周波雑音を取り除く必要がある。これを実現する特に好適な関数は:
【0111】
【数7】
Figure 2005504959
で表される。
【0112】
パラメータα及びβは該関数の高周波及び低周波のロールオフを制御するよう選定される。αはおおよそ、THzシステム内で取得可能な最短THzパルス長(半サイクル)に設定される。βはTHzパルスよりもずっと長く設定される。操作上は、2つのパラメータは、帯域幅と雑音との最良の妥協を得るよう、操作者による手作業で最適化される。
【0113】
上記の機能は、同様の面積ではあるが逆の符号のある、2つのガウス関数を有するので、上記の関数はフィルタ関数の全時間に及ぶ積分がゼロであることを確実にする。
【0114】
βの値が総時間遅延走査範囲に相当するか、それよりも大きい場合、代替の関数を用い得:
【0115】
【数8】
Figure 2005504959
その場合、Tは使用遅延時間の範囲全体、すなわち、T=Tmax−Tmin、を表す。これによってTminからTmaxまでの端から端までの積分は常にゼロとなることを確実にする。
【0116】
フィルタ関数は基線信号及び基準信号によって修正される信号の複素フーリエ変換によって乗算される。
【0117】
図4に示したようにインパルス関数が導き出されると、画像が次に図5で表した解析を用いて生成される。
【0118】
図5は1画素のみについてのインパルス関数の概略図を表す。標本の画像を生成するよう、各画素について表し得るこの図から意味あるパラメータを導き出すことが重要である。意味あるパラメータとは、標本中の変動を示して強調するのに用い得るパラメータを意味する。
【0119】
意外にも、パラメータを得る以下の方法は、標本中の多数の変動を示すのに目立った鮮明なコントラストのある画像を設けることが分かったが、それは基底細胞癌があることを示すのに特に有用であることが分かった。
【0120】
最小点におけるインパルス関数の値を計測する。更に、時間tでのインパルス関数の値を計測する。この例においては、時間tは最小点後の第1パラメータの上昇する値に相当する時間から選択される。
【0121】
パラメータZは、最小点での第1パラメータの値によって時間tでの第1パラメータを除算することによって、すなわち:
【0122】
【数9】
Figure 2005504959
によって得られる。
【0123】
画像を生成するよう、Zの各値は色が割り当てられて、フルカラー・マップが、画素の位置を定義するx及びyに対してz軸上にzを表すことによって、生成される。コントラストはtの選択値によって変わってくるので、tは最良のコントラストを得るよう選択される。「t」は当該画像において固定である。
【0124】
図6aは鼻の先端にある非続発性腫瘍の可視画像である。腫瘍は7mmの直径を有する。腫瘍91を画像の左側に表し、健康組織93を画像の前方に表す。組織断面は点線を付して図6aと図6bとの両方に示す。この重要性は図7を参照して説明する。
【0125】
擬似カラーTHz画像6bは病変組織と健康組織との間の強いコントラストを表す。健康組織93は幾分均一のグレイスケール・コントラストのスループットを表す。図6bに示した、病変組織と健康組織との強いコントラストは可視画像にはないが、そこでは2つを区別するのは困難である。
【0126】
病変組織の2つの部分と健康組織の2つの部分に相当するd1、d2、h1及びh2の4つの部分は図6bに示す。図6cはこれらの各部分についてのインパルス関数の平均値を表す。2つの病変部分の平均値は2つの健康部分の平均値よりもずっと高い。標準偏差は各部分についてのエラー・バーを示すのに用いられる。最悪の場合のシナリオにおいても、病変部分d1及びd2を健康部分h1及びh2からはっきりと区別することが可能であることがわかる。
【0127】
標本の組織解析が次に行われた。垂直組織断面が図6a及び図6bに示した標本を貫いて点線に沿ってとられた。この結果を図7a及び図7bに示した。
【0128】
図7aに表した組織部位においては、上皮は組織部位7aの太い線101のように表される。当該部位の中心においては上皮が欠落していることを特筆する。これは当該組織が、摘出前に選択的に擦過されるからである。腫瘍部位の回りの血管新生増大及びこの領域内の皮膚構造の組成の変化の結果、上皮がそれまでより虚弱になり、付近の健康組織における選択的出血の影響を受けやすくなる。この効果は、外科医が腫瘍の位置を識別するのを助力するのに利用される。腫瘍は、選択的擦過の前は、表面まで突破されていなかったものである。
【0129】
腫瘍縮小は、乾燥によるもので、組織準備処理の結果、生じるものである。腫瘍は吸湿性が高く、繊維質上の外皮を有する。上皮は腫瘍によって一方の側面に押し付けられ、その結果、密になる。
【0130】
次に図7bのTHzの画像によれば、図に示す上方の線は病変組織の平均値である。下方の線は健康組織の平均値である。THzの画像は病変部位のものと同じ方向からとったものである。言いかえれば、単に、点線に沿ってとった図6bのグレイスケール画像を貫いた部分である。図の右側のほうに、当該組織部位に相当する病変組織がみられる。図の左側のほうには、組織部位に表すように健康組織がみられる。
【0131】
図8に表す解析手法においては、インパルス関数は図5によって説明したのと同様の方法で導き出される。パラメータZはその場合、最小点での第1パラメータの値を、最小点後の時間δtで発生する任意の時間tでの第1パラメータの値から減算することによって、すなわち、Z=E(min+δt)−E(min)、によって、導き出される。
【0132】
最小点は標本全体の点から点へ時間において移動し得る。tはE(min)に対して定義されるので、tは最小点とともに移動する。画像を最適化するよう、パラメータδtは各画像についてδtが固定されるよう最適化される。
【0133】
図9は図8によって説明した解析方法の変形例を表す。再び、インパルス関数は図5によって説明したのと同様に導き出される。
【0134】
パラメータZは、t=t+δtの場合、時間tでの第1パラメータの値を、時間tでの第1パラメータの値から減算することによって算定される。tは最小点と一致する必要はない。図9に表すように、t及びtは最小点の反対側に位置するか、さもなければ同じ側に位置する。
【0135】
再び、図8によって説明したように、tはtに対して定義されるので、δtは最適化される。
【0136】
図10はZを導き出す更に別の手法を表す。再び、図5によって説明するように、インパルス関数が時間の関数として導き出される。Zはその場合、tmin+δtに等しい、時間tでの第1パラメータの値を、最小点での第1パラメータの値によって除算することによって算定される。いいかえれば:
【0137】
【数10】
Figure 2005504959
で表される。
【0138】
この手法は図5によって説明したものと同様である。しかしながら、図5の解析手法においては、tは単一の画像にわたって固定である。最小点が移動する、(したがってtが画素から画素に移動する)場合、tは依然として固定のままである。図10によって説明した解析手法においては、tはtに対して定義されるので、tはtとともに移動してδtは特定の画像について固定である。
【0139】
図5、8、9及び10によって説明したように、tの念入りな選定によってコントラストが強調される。一般に、そのような機器の操作者は最良のコントラストを取得するよう異なったtで複数の画像にわたって走査することが可能になる。これを行う、そのような装置を図11に示す。
【0140】
図11はそのようなシステムの概略図を表す。該システムは制御器111及びTHz画像処理システム113を有する。THz画像処理・システムは図1及び2の何れかによって説明した類のものである。不必要な繰り返しを避けるよう、ここではその詳細は繰り返さず、システム全体がボックス113によって表される。制御器111は、操作者が、図4及び5によって説明し、図6bにて表した対象標本の擬似カラーTHz画像を視るのに用い得る、画面115を有する。制御器111は2つの操作モードを有する。セットアップ・モード及び固定画像処理モードである。制御器はこれらの2つのモード間を、スイッチ117を用いてスイッチする。
【0141】
セットアップ・モードにおいては、最大限のTHzスペクトルとしたがって、インパルス関数とが標本の各画素について導き出される。画像はその場合、所定のtについてZを算定することによって導き出される。tは全ての画素について固定値であり得、又データ群の物理的特徴に相当し得る第2時間値から固定し得る。利用者は次にダイヤラ119を回転させ、t又はδtの変動につれて画面115に表示された画像のコントラストが変動するのを見ることが可能になる。操作者はそのようにしてt又はδtの最適値を選択し得る。
【0142】
その代わりに、制御器自体がtの関数として最適コントラストを判定する独自の手段を備え得る。例えば、制御器は各画素についてZの平均値を算定してZにおける変動が最大となるtの値を選択し得る。その代わりに、最良のコントラストを判定するのにインパルス関数の代表値のみを考慮する、より高度な統計手法を利用し得る。
【0143】
操作者又は制御器111自体が最良コントラストを判定すると、操作者は更に制御器111を固定モードにスイッチ117でスイッチし得る。この固定モードにおいては、制御器は単に、最少点とtの好適値とでデータをとるよう画像処理装置113に指示する。この手法によって実質的に画像の取得時間を低減する。Tが標本について判定されると、その全体の標本について用い得る。tのセル値は同様の種類の標本として用い得ることが更に分かっている。例えば、基底細胞癌の標本について、操作者はtと同様の値を用いることが想定される。
【0144】
制御器111は特定の標本について最適なコントラストを設けることが分かっているtの値によってあらかじめプログラム化し得る。その代わりに、制御器111は、ルックアップ・テーブルを備え得、それによって操作者は画像処理する標本の種類を入力し得、制御器は正しいt又はδtの値を自動的に選定し得る。
【0145】
図12は時間t=1098(任意の単位)でのインパルス関数の振幅を電界の最小点でのインパルス関数の振幅によって除算することによって得られた皮膚腫瘍の画像を示す。これは図5によって詳説する。特に、t=1098におけるE(t)/E(min)の値は画像を生成するよう各画素について表される。
【0146】
この図は次に画像をどのようにして最適化し得るかを説明するのに用いる。2つの部分「a」及び「b」が画像から選定される。部分「a」は病変組織を表すものと考えられる一方、部分「b」は健康組織を表すものと考えられる。
【0147】
部分「a」及び「b」の両方の平均インパルス関数は図13に表すように各時点について表す。幾何学的に、部分「a」について:
【0148】
【数11】
Figure 2005504959
の関数が、Eがインパルス関数でnが部分「a」における画素数の場合、
【0149】
【数12】
Figure 2005504959
で表される。部分「b」についての平均インパルス関数は同様に算定され、表される。
【0150】
曲線の幅は、該波形が部分全体について算定されるので、標準偏差を表すものである。
【0151】
これらの2つの波形は更に、E(t)の図が部分「a」と「b」との間での最良のコントラストのある画像を生成する、時間値を判定するよう比較される。
【0152】
図14は病変組織のスペクトルが健康組織の波形から減算される場合を示す。これらの2つの波形の間の最大差はt=1100の近くで生じることがわかる。したがって、この「t」の値を第1時間値として用いて生成された画像を示すことによって良コントラストが生成される。例えば、画像はE(t)、E(t)/E(min)、E(t)−E(min)等を表すことによって生成し得る。
【0153】
図15は健康組織の波形を病変組織の波形によって除算することによって比較し得る。この比較方法によって更に第1時間値として用い得る、「t」の値を判定することを可能にする。
【0154】
図13においては平均インパルス関数が2つの部分について導き出されて「t」の最適値を判定するのに用いられた。図16においては、図13の平均インパルス関数がEminの値に正規化されて、幾何学的に:
【0155】
【数13】
Figure 2005504959
が、
【0156】
【数14】
Figure 2005504959
で、Eがインパルス関数でnが部分aにおける画素数である場合に、表される。部分「b」の正規化平均インパルス関数は同様に算定されて表される。
【0157】
図17はお互いから減算された、図16のスペクトルを示す一方、図18はお互いによって除算された図16からのスペクトルを示す。
【0158】
図14及び図15によって説明したのと同様に、「t」の値は良コントラストのある画像を生成する図17及び図18のスペクトルから導き出し得る。
【0159】
本発明は更に標本内の3つの異なる種類の組織を比較するのに用い得、異なるtの値を、異なる種類の組織を識別するよう選定し得る。
【0160】
図19においては、6つの部分が選定され、h1及びh2は健康組織を表し、s1及びs2は炎症組織を表し、d1及びd2は病変組織を表す。
【0161】
図19の画像は、x及びy方向における各画素のインパルス関数の最小点、すなわち、Eminを表すことによって生成される。これらの部分各々の最小平均インパルス関数は、各部分全体で平均がとられ、更に図20に表すようにグラフで表される。垂直エラー・バーは標準偏差を表す。
【0162】
図21は、図19において示す標本から得られた、(部分h1、h2から算定された)健康組織、(部分s1及びs2から算定された)炎症組織及び(部分d1及びd2から算定された)病変組織の平均インパルス関数E(t)を示す。図22はEminの値に正規化された、すなわち、E(t)/E(min)の、図21のスペクトルを示す。スペクトルの幅は標準偏差を表す。
【0163】
図20及び図21を横に並べて視ることによって波形が平均E(t)と平均E(t)/Eminの図の間で変動していることが分かる。これらの2つの波形の形状の変動は異なる組織の種類を区別するよう用い得る。
【0164】
図23及び24は図21及び22の各々についてt=0.8psとt=1.6psとの間の部分を詳細に示す。図23においては、t=1.1psあたりでお互いがちょうど外れ始める病変組織の曲線と炎症組織の曲線、との間の差はあまりないことが分かる。しかしながら、健康組織を表すスペクトルは選択された時間の範囲全体にわたって、病変及び炎症組織の両方からスペクトルから明らかに隔てられている。
【0165】
図24においては、健康及び炎症組織からのスペクトルは同様の軌道をたどるのが見られるが、病変組織からのスペクトルは他の2つのスペクトルから十分隔てられた下方の経路をたどっている。
【0166】
1.2psの時間値は図23及び図24の両方についてはっきりと印されている。E(t=1.2ps)を表すことによって画像を生成することで更に、一方の健康組織と他方の病変及び炎症組織との間をはっきりと識別するのに用い得る。E(t=1.2ps)/Eminを表すことによって画像を生成することで、一方の病変組織と他方の炎症組織とをはっきりと識別するのに用い得る。
【0167】
異なる時間値を選択することによって、病変組織と炎症組織とを区別することが可能である。図25及び26は図21及び23と同一であるが、図27及び28との比較を可能にするよう、繰り返されている。図27及び28は1psと6psとの間の、図25及び26の図の詳細を表す。
【0168】
図27においては、病変組織図は、同様の経路をたどる健康組織の図及び炎症組織の図よりもずっと下に位置する。しかしながら、E(t)/Eminを表す図28においては、最も下の図である病変組織の図、真ん中の図である健康組織の図及び炎症組織に相当する上方図の、3つの図の間ではっきりとした相違が見られる。
【0169】
したがって、E(t=3.7ps)を表すことによって形成された画像は一方の病変組織と他方の健康及び炎症組織とを区別するのに用い得る一方、t=3.7psでE(t)/E(min)を表すことによって形成された画像は、病変組織、健康組織及び炎症組織を区別するのに用い得る。
【0170】
3つの異なる組織の種類を区別するのが望ましい場合、2つの組織の種類だけではなく、3つの組織の種類全ての間の違いを強調する、時間値を選択する必要がある。
【0171】
図29は2つのスペクトルを示す。上方スペクトルは、健康組織のE(t)/Eminを算定することによって形成されたスペクトルを、病変組織のE(t)/Eminを算定することによって形成されたスペクトルから、減算することによって生成される。下方スペクトルは、健康組織のE(t)/Eminを算定することによって形成されたスペクトルを、炎症組織のE(t)/Eminを算定することによって形成されたスペクトルから、減算することによって生成される。
【0172】
健康組織と病変組織との間のコントラストをはっきりと表す画像を生成するには、上方スペクトルの振幅が最大である時間値を選択すべきである。健康組織と炎症組織との間のコントラストをはっきりと表す画像を生成するには、下方スペクトルの振幅が最大の時間値を選択すべきである。
【0173】
例えば、図29において、両方の図が0.7psあたりで大きな負の値を表す。しかしながら、このtの値をとることによって、健康組織と病変組織との間、及び、健康組織と炎症組織との間で、良コントラストのある、画像が生成されるが、そのような画像が病変組織と炎症組織との間のコントラストを表す可能性は低い。しかしながら、t=3.7ps又はt=1.2psでE(t)/Eminの画像を生成することによって全ての3つの組織の種類の間の良コントラストが表される。
【0174】
図30及び31はt=1.2ps(図30)及びt=3.7ps(図31)で各画素についてE(t)/Eminを表すことによって生成された画像を示す。
【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】本発明の実施例に従って用い得る反射画像処理システムの概略図である。
【図2】本発明の実施例に従って用い得る透過画像処理システムの概略図である。
【図3】図3aは本発明の実施例に従って用い得る標本容器の斜視図であり、図3bは本発明の実施例に従って用い得る標本容器の平面図である。
【図4】皮膚腫瘍の標本についての複数の逆たたみ込みインパルス関数である。
【図5】本発明の実施例に従ったインパルス関数の解析を示す概略図である。
【図6】図6aは皮膚腫瘍の可視画像を示す図であり、図6bは本発明の実施例に従って生成された標本と同じ標本のテラヘルツ画像を示す図であり、図6cは画像の4画素について表した図6bの画像のTHz信号の平均値を表す図である。
【図7】図7aは本発明の実施例に従って取得された皮膚腫瘍の垂直組織部位の図であり、図7bは本発明の実施例に従って取得された皮膚腫瘍のテラヘルツ画像による対応部位の図である。
【図8】本発明の別の実施例に従ったインパルス関数の解析を示す概略図である。
【図9】本発明の更に別の実施例に従ったインパルス関数の解析を示す概略図である。
【図10】本発明の又、更に別の実施例に従ったインパルス関数の解析を示す概略図である。
【図11】本発明の実施例に従った、THz画像のコントラストを最適化し得る装置の図である。
【図12】図5に関して説明された、E(t)/E(min)を用いて生成された腫瘍の画像である。
【図13】図12の部分「a」及び「b」の全体の平均をとった2つの時間領域スペクトルを示す図である。
【図14】図13の2つのスペクトルの間の差異から導き出されたスペクトルを示す図である。
【図15】図13の一方のスペクトルを図13の他方のスペクトルで除算することによって導き出されたスペクトルを示す図である。
【図16】スペクトルが図13のものと同様であるがE(min)の値に正規化された、E(t)/E(min)を表すことによって導き出された2つの時間領域スペクトルを表す図である。
【図17】図16の2つのスペクトルの差異から導き出された時間領域スペクトルを示す図である。
【図18】図16の一方のスペクトルを図16の他方のスペクトルで除算によって導き出された時間領域スペクトルを示す図である。
【図19】x及びy方向での各画素についてのインパルス関数の主最小点の振幅を表すことによって導き出された腫瘍の画像を示す図である。
【図20】図19に示した、各部分s1、s2、d1、d2、h1及びh2全体の平均をとった最小ビューの平均値を示す図である。
【図21】図19に示した、各部分s1、s2、d1、d2、h1及びh2についての、時間領域における平均インパルス関数を表す図である。
【図22】スペクトルがE(min)の値に正規化された、図21と同様のものを表す図である。
【図23】図21の図の詳細を示す図である。
【図24】図22の図の詳細を示す図である。
【図25】図21のものと同一図であるが、比較を容易にするよう繰り返された図である。
【図26】図22のものと同一図であるが、比較を容易にするよう繰り返された図である。
【図27】図25の詳細を示す図である。
【図28】図26の詳細を示す図である。
【図29】2つの時間領域スペクトルを示す図である;上方スペクトルは病変組織部分d1及びd2から取得したスペクトルから、図19の部分h1から取得したスペクトルを減算することによって生成され;下方図は炎症組織部分t1及びt2から図19の健康組織h1から取得した平均スペクトルを減算することによって取得したスペクトルである。
【図30】t=1.2ピコ秒において、パラメータE(t)/E(min)を表すことによって取得した強調画像である。
【図31】t=3.7ピコ秒において、E(t)/E(min)を表すことによって取得した画像を示す図である。

Claims (50)

  1. 標本を画像処理する方法であって:
    電磁放射線の、25GHzから100THzまでの範囲における複数の周波数を有する、パルスによって標本を照射する第1工程;
    時間領域において、前記標本から反射された前記放射線と前記標本によって透過された前記放射線とのいずれか又は両方の振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する第2工程;
    第1時間値での前記第1パラメータの値を、第2時間値での前記第1パラメータの値に対して、時間において前記第2時間値が前記第1パラメータの物理的特徴と一致するように、算定する第3工程;及び
    前記標本の異なる点について前記第3工程において算定された値を表すことによって画像を生成する第4工程;
    を有することを特徴とする方法。
  2. 請求項1記載の方法であって、前記物理的特徴が時間において前記第1パラメータの所定の最大点又は最小点であることを特徴とする方法。
  3. 請求項1乃至2何れか記載の方法であって、前記第3工程が:
    前記第1時間値での前記第1パラメータの値を、前記第2時間値での前記第1パラメータの値によって、除算する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  4. 請求項1乃至2何れか記載の方法であって、前記第3工程が:
    前記第2時間値での前記第1パラメータの値を、前記第1時間値での前記第1パラメータの値から、減算する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  5. 請求項1乃至4何れか記載の方法であって、前記第3工程において、前記第1時間値が局所最小点若しくは最大点へ、又は、該局所最小点若しくは最大点から、昇っている又は降りている、値の1つで、かつ、前記第2時間値が前記最小点又は最大点と一致することを特徴とする方法。
  6. 請求項5記載の方法であって、前記第3工程が前記第1パラメータの所定最小点に相当するよう前記第2値を選択する工程を含み、かつ、前記第1時間値が前記最小点から昇っている、後続する時間値から選択されることを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至6何れか記載の方法であって、前記第1時間値が、単一画像を生成するのに用いられる前記標本の各点について、時間において固定であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7何れか記載の方法であって、前記第1時間値が、単一画像を生成するのに用いられる前記標本の各部分について、前記第2時間値からの固定時間間隔であることを特徴とする方法。
  9. 請求項7記載の方法であって、更に:
    各点について、前記第1パラメータを複数の第1時間値について、前記第2時間値についての前記第1パラメータに対して判定する工程;
    を有し、更に:
    前記標本の複数の画像を前記第1時間値の各々に相当するよう生成する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  10. 請求項9記載の方法であって、更に:
    最良コントラストを設ける前記画像を選定することによって最適第1時間値を選定する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  11. 請求項8記載の方法であって、更に:
    複数の異なる時間間隔について前記第1パラメータを、各部分の前記第2時間値に対して、判定する工程;
    を有し、更に:
    異なる時間間隔各々に対応する前記標本の複数の画像を生成する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  12. 請求項11記載の方法であって、更に:
    最良のコントラストを設ける前記画像を選定することによって最適時間間隔を選定する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  13. 標本を画像処理する方法であって:
    電磁放射線の、25GHzから100THzまでの範囲における複数の周波数を有する、パルスによって標本を照射する第1工程;
    時間領域において、前記標本から反射された前記放射線と前記標本によって透過された前記放射線とのいずれか又は両方の振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する第2工程;
    第1時間値での前記第1パラメータを、第2時間値での前記第1パラメータの値に対して、算定する第3工程;及び
    前記標本の異なる点について前記第3工程において算定された値を表すことによって画像を、前記第1及び第2時間値の間の時間間隔が前記画像を生成するのに用いられる全ての点について一定であるように、生成する第4工程;
    を有することを特徴とする方法。
  14. 標本を画像処理する方法であって:
    電磁放射線の、25GHzから100THzまでの範囲における複数の周波数を有する、パルスによって標本を照射する第1工程;
    時間領域において、前記標本から反射された前記放射線と前記標本によって透過された前記放射線とのいずれか又は両方の振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する第2工程;及び
    第1時間値での前記第1パラメータの値を表すことによって前記標本の画像を生成する第3工程;
    を有し、前記第1時間値が:
    nが2以上の整数であるよう、前記標本のnの領域を選定する第4工程;
    前記標本から反射された前記放射線及び/又は前記標本によって透過された前記放射線の振幅に少なくとも関係する第2パラメータのnの時間領域スペクトルを、n番目のスペクトルが、遅延時間とともに変動するので、n番目の部分全体で前記第2パラメータの平均をとってこの平均値を表すことによって得られるよう、生成する第5工程;及び
    該第5工程によって導き出された前記nのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって前記第1時間値を判定する第6工程;
    によって判定されることを特徴とする方法。
  15. 請求項1乃至13何れか記載の方法であって、更に:
    nが2以上の整数であるよう、前記標本のnの領域を選定する第4工程;
    前記標本から反射された前記放射線及び/又は前記標本によって透過された前記放射線の振幅に少なくとも関係する第2パラメータのnの時間領域スペクトルを、n番目のスペクトルが、遅延時間によって変動するので、n番目の部分全体で前記第2パラメータの平均をとってこの平均値を表すことによって得られるよう、生成する第5工程;及び
    該第5工程によって得られた前記nのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって前記第1時間値を判定する第6工程;
    を有することを特徴とする方法。
  16. 請求項14乃至15何れか記載の方法であって、前記第5工程が:
    前記標本から反射された前記放射線及び/又は前記標本によって透過された前記放射線の振幅に少なくとも関係する予備画像処理パラメータを表すことによって前記標本の部分の予備画像を生成する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  17. 請求項16記載の方法であって、前記nの領域は、各領域内の前記予備画像処理パラメータのレベルが実質的に一定で前記予備画像処理パラメータが前記領域の少なくとも2つの間で異なるように前記nの領域が選択されるよう、選択されることを特徴とする方法。
  18. 請求項16乃至17何れか記載の方法であって、前記予備画像処理パラメータは前記第1及び/又は第2パラメータの時間領域スペクトルの物理的特徴に対応する時間での前記第1及び/又は第2パラメータの値であることを特徴とする方法。
  19. 請求項14乃至18何れか記載の方法であって、各スペクトルは、該スペクトルを比較する前に、時間において前記第2パラメータの物理的特徴に一致する時間値での前記第3パラメータの値に正規化されることを特徴とする方法。
  20. 請求項14乃至19何れか記載の方法であって、更に:
    前記第6工程が前記スペクトルの少なくとも2つを組み合わせるよう代数的演算を行う工程;
    を有することを特徴とする方法。
  21. 請求項20記載の方法であって、前記スペクトルの少なくとも2つの間の差が算定されることを特徴とする方法。
  22. 請求項20記載の方法であって、前記スペクトルの少なくとも1つが前記nのスペクトルの別の1つによって除算されることを特徴とする方法。
  23. 請求項14乃至22何れか記載の方法であって、n=2であることを特徴とする方法。
  24. 請求項14乃至22何れか記載の方法であって、n=3で、前記予備画像処理パラメータの値が前記3つの選択領域間で異り、前記第1時間値が前記3つのスペクトルの間の差異のある領域と一致するよう選択されることを特徴とする方法。
  25. 請求項14乃至24何れか記載の方法であって、前記第2パラメータと前記第1パラメータとが同じことを特徴とする方法。
  26. 請求項1乃至25何れか記載の方法であって、前記第1パラメータは前記放射線の振幅であることを特徴とする方法。
  27. 請求項1乃至26何れか記載の方法であって、前記第1工程が:
    前記照射放射線に対して透過的で前記標本に隣接する部材を通して前記標本を照射する工程;
    を有し、更に:
    前記標本のない状態の前記部材を照射して前記反射放射線の振幅を検出することによって基線信号を取得する工程;
    を有し、更に:
    前記第2工程においては:
    前記第1パラメータが前記部材と前記標本との両方から反射された前記放射線の前記検出振幅から前記基線信号を減算することによって決定される;
    ことを特徴とする方法。
  28. 請求項1乃至25何れか記載の方法であって、前記第1工程は:
    前記照射放射線に対して透過的で前記標本に隣接する部材を通して前記標本を照射する工程;
    を有し、更に:
    前記標本のない状態の前記部材を照射して前記反射放射線の振幅を検出することによって基線信号を取得する工程;及び
    前記標本を既知の反射率を有する基準物体と取り替えて、該基準物体からの反射放射線の振幅を計測することによって基準信号を計測する工程;
    を有し、
    前記第2工程は:
    周波数領域において、前記検出放射線から前記基線信号を減算して、該判定結果を前記基準信号によって除算することによって前記第1パラメータを判定する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  29. 請求項27乃至28何れか記載の方法であって、前記基線信号は時間領域において前記検出反射放射線から減算されることを特徴とする方法。
  30. 請求項1乃至25何れか記載の方法であって、更に:
    前記標本を既知の反射率の基準物体と取り替えて、前記基準物体から反射された放射線
    の振幅を計測することによって基準信号を計測する工程;
    を有し、かつ、
    前記第2工程は:
    前記検出振幅を周波数領域において前記基準信号によって除算することによって前記第1パラメータを判定する工程;
    を有することを特徴とする方法。
  31. 請求項1乃至25何れか記載の方法であって、第2工程は更に:
    周波数領域における前記検出放射線の振幅を関数F(t)の複素フーリエ変換によって乗算することによって前記第1パラメータを判定する工程;
    を有し、F(t)は時間極限tとtとの間の積分がゼロの非ゼロ関数で、t及びtは前記反射又は透過パルスの対象部分を包含するよう選択されることを特徴とする方法。
  32. 請求項27記載の方法であって、前記第2工程は:
    前記基線信号を、前記標本からの前記検出放射線から減算して、周波数領域における前記基線減算標本信号を関数F(t)の複素フーリエ変換によって乗算することによって、前記第1パラメータを判定する工程;
    を有し、F(t)は時間極限tとtとの間の積分がゼロの非ゼロ関数で、t及びtは前記反射又は透過パルスの対象部分を包含するよう選択されることを特徴とする方法。
  33. 請求項28記載の方法であって、前記第2工程は:
    前記基線信号を前記検出放射線の振幅から減算して、該減算結果を前記基準信号によって周波数領域にて除算して、関数F(t)の複素フーリエ変換によって周波数領域において乗算する工程;
    を有し、F(t)は時間極限tとtとの間の積分がゼロの非ゼロ関数で、t及びtは前記反射又は透過パルスの対象部分を包含するよう選択されることを特徴とする方法。
  34. 請求項30記載の方法であって、前記第2工程は:
    前記標本からの前記検出放射線の振幅を前記基準信号によって周波数領域において除算して、該除算結果をF(t)の複素フーリエ変換によって周波数領域において乗算することによって前記第1パラメータを判定する工程;
    を有し、F(t)は時間極限tとtとの間の積分がゼロの非ゼロ関数で、t及びtは前記反射又は透過パルスの対象部分を包含するよう選択されることを特徴とする方法。
  35. 請求項31乃至34何れか記載の方法であって:
    Figure 2005504959
    で、α及びβが定数であることを特徴とする方法。
  36. 請求項31記載の方法であって、αがパルス放射線のビームの最短パルス長に実質的に等しく、βが前記パルス長よりも長くなるよう設定されることを特徴とする方法。
  37. 請求項30乃至33何れか記載の方法であって:
    Figure 2005504959
    で、αはビームの最短パルス長に実質的に等しい定数で、Tは、放射線ビームが、前記標本における最深対象点まで浸透するのに要する時間に実質的に等しいことを特徴とする方法。
  38. 標本を画像処理する装置であって:
    電磁放射線の、25GHzから100THzまでの範囲における複数の周波数を有する、パルスによって標本を照射するソース;
    前記標本から反射された放射線及び/又は前記標本によって透過された放射線の振幅を検出する検出手段;
    時間領域における前記放射線の振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する手段;
    第1時間値での前記第1パラメータの値を、第2時間値での前記第1パラメータの値に対して、前記第2時間値が時間において前記第1パラメータのデータ群の物理的特徴と一致するように、算定する算定手段;及び
    前記標本の異なる部分について前記算定手段によって算定された値を表すことによって画像を生成する画像処理手段;
    を有することを特徴とする装置。
  39. 標本を画像処理する装置であって:
    電磁放射線の、25GHzから100THzまでの範囲における複数の周波数を有する、パルスによって標本を照射するソース;
    前記標本から反射された放射線及び/又は前記標本によって透過された放射線の振幅を検出する検出手段;
    時間領域における前記放射線の振幅に少なくとも関係する第1パラメータを判定する手段;
    第1時間値での前記第1パラメータの値を、第2時間値での前記第1パラメータの値に対して、算定する算定手段;及び
    前記標本の異なる部分について前記算定手段によって算定された値を表すことによって、前記第1及び第2時間値間の時間間隔が前記画像を生成するのに用いられる点全てについて一定であるよう、画像を生成する画像処理手段;
    を有することを特徴とする装置。
  40. 請求項38乃至39何れか記載の装置であって:
    前記算定手段は前記第1時間値についての前記第1パラメータの値を、複数の異なる第1時間値についての前記第2時間値に対して、前記画像を生成するのに用いられる前記標本の各点について算定するよう構成されることを特徴とする装置。
  41. 請求項40記載の装置であって、更に:
    異なる第1時間値について複数の画像を生成する手段;
    を有することを特徴とする装置。
  42. 請求項41記載の装置であって:
    前記複数の画像にわたって走査する手段;
    を有することを特徴とする装置。
  43. 請求項38乃至42の何れか記載の装置であって、前記第1時間値は単一画像を生成するよう用いられる点全てについて一定であることを特徴とする装置。
  44. 請求項38乃至43の何れか記載の装置であって、前記第1時間値と前記第2時間値との間の時間間隔は単一の画像を生成するのに用いられる点全てにおいて一定であることを特徴とする装置。
  45. 請求項43記載の装置であって、更に:
    最良コントラストを設ける前記第1時間値を選定することによって前記画像におけるコントラストを最適化する手段;
    を有することを特徴とする装置。
  46. 請求項44記載の装置であって、更に:
    最良コントラストを設ける固定時間間隔を選定することによって画像におけるコントラストを最適化する手段;
    を有することを特徴とする装置。
  47. 標本を画像処理する装置であって:
    電磁放射線の、25GHzから100THzまでの範囲における複数の周波数を有する、パルスによって標本を照射する第1手段;
    時間領域において、前記標本から反射された前記放射線と前記標本によって透過された前記放射線とのいずれか又は両方の振幅に少なくとも関係する、第1パラメータを判定する第2手段;
    第1時間値での前記第1パラメータの値を用いることによって前記標本の画像を生成する第3手段;
    を有し、前記第1時間値を:
    前記標本のnの領域を、nが2以上の整数であるよう、選定する第4手段;
    n番目のスペクトルが、遅延時間に対して、n番目の部分全体での平均をとった前記第2パラメータを表すことによって得られるよう、時間領域におけるnのスペクトルを生成する第5手段;及び
    前記のnのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって前記第1時間値を判定する第6手段;
    によって判定するよう構成されることを特徴とする装置。
  48. 請求項36乃至44何れか記載の装置であって、更に:
    前記標本のnの領域を、nが2以上の整数であるよう、選定する第4手段;
    前記標本から反射された前記放射線及び/又は前記標本によって透過された前記放射線の振幅に少なくとも関係する、第2パラメータのnの時間領域スペクトルを、n番目のスペクトルが、遅延時間とともに変動するので、n番目の部分全体で前記第2パラメータの平均をとることによって得られるよう、生成する第5手段;及び
    前記のnのスペクトルの少なくとも2つを比較することによって前記第1時間値を判定する第6手段;
    を有することを特徴とする装置。
  49. 方法であって、添付図面の何れかを参照して実質的に本明細書及び特許請求の範囲において記載されたことを特徴とする方法。
  50. 装置であって、添付図面の何れかを参照して実質的に本明細書及び特許請求の範囲において記載されたことを特徴とする装置。
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