JP2005503904A - クッションにケースを組み込む方法と、ケースが付いた保護カバーと、この保護カバーが付いたクッション - Google Patents

Abstract

【課題】ヘッドレストや座席クッションのようなクッション（２）に一体形プレーステーション、ＤＶＤ用またはプレーステーション用のスクリーンまたはスピーカーのようなケース（５）を組み込む方法。
【解決手段】先ず最初にケース（５）を保護カバー（４）に固定し、次いでこのカバー（４）をクッション（２）に取り付けることを特徴とする方法。

Description

【０００１】
【発明の分野】
本発明は、クッション、例えばヘッドレストや座席のクッションにケース、例えば一体形プレーステーション、ＤＶＤリーダ用またはプレーステーション用スクリーン、スピーカー等を組み込む方法に関するものである。
本発明はさらに、上記方法で得られるケースが付いた保護カバーおよびこの保護カバーが付いたクッションに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
車両、例えば自動車、列車、さらには飛行機のヘッドレストまたは座席上部には、その座席の後ろに座った人が映画を見たり、無線リンクを介して商用情報を見たり、ゲームをしたり、インターネットにアクセスできるようにするためにビデオ機器のケース、例えば一体形プレーステーション、単なるプレーステーション用スクリーン、ＤＶＤリーダ用ＬＣＤスクリーン、その他が取付けられていることが多い。
対応するクッションは保護カバー内部の合成発泡体のブロックと、それを覆う繊布、皮革またはプラスチック材料で作られている。このクッションはビデオのケースを精密に組み込むことができるような最適な構造に作られ、ケースを埋め込むためのハウジングと、一体固定スタンドとを有している。
【０００３】
しかし、これらの機材をクッション内部から固定する手段を設ける必要があり、しかも、ビデオ機器のケースを高品質に（仕上げで）収容する必要があるため、上記クッションの製造は難しい。しかも、全ての場合においてケースが取り付けできるようにクッションを設計するか、変更しなければならない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、クッションへの上記ケースの組み込みを単純化し、クッション装置を標準化する手段を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明方法は、ケースを保護カバーに固定し（締め付け）、それからこの保護カバーをクッションに取り付けるものである。
クッションは、上記ケースが付けられた保護カバーを取り付ける前に既にオリジナルの保護カバーが付いていもよい。
「ケース」という用語は電子機器のケーシングの形をした単一構造物か、この電子機器のケーシングとそれを着脱可能に収容した受け具とからなる２つの部材からなる構造物を意味する。
【０００６】
ケースは保護カバーの内側表面に対抗して配置された、追加剛体構造物（ａｄｄｅｄ−ｏｎ ｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）とケースとの間に保護カバーを封込めることによって締め付けるのが好ましい。
本発明方法の他の好ましい実施例では、カバーに所定の形状および寸法を有する開口を形成し、この開口の外周リムをケースと、カバーの内側表面と対向して配置された、追加剛体構造物との間に入れることによってケースをカバーに固定する。
【０００７】
フレームの形をした追加剛体構造物にケースを埋め込むことによってケースをカバーに固定することができる。また、機械的手段によってケースと追加剛体構造物とを互いに接続することもできる。また、フレームの形をした追加剛体構造物をケースの外側輪郭部に配置し、ケースに締め付け手段によって固定することもできる。また、追加剛体構造物を保護カバーの内側表面上に締め付けた後、ケースをこの追加剛体構造物に締め付け、好ましくは保護カバーをケースとこの追加剛体構造物との間に閉じ込めることもできる。
本発明方法の変形実施例では、カバーに形成された開口の外周リムをケースの外側輪郭上、特にケースから突き出たカラー上に接着剤、その他を用いて直接締め付ける。
【０００８】
本発明の他の対象は、上記方法でケース、特にビデオ機器のケースが締め付けられた、ヘッドレストや座席クッションのようなクッション用の保護カバーにある。
この保護カバーは、保護カバーの内側表面に対抗して配置され且つ保護カバーに設けられた開口の外周リムにケースを締め付けるための追加剛体構造物と一緒にケースに締め付けられるのが好ましい。
ケースはその正面の面内または実質的にこの面内にある突き出たカラーを有し、このカラーはフレームの形をした追加剛体構造物と一緒になってカバーに形成した開口の外周リムを被うのが好ましい。
【０００９】
追加剛体構造物は平らなフレームの形または中空フレームの形にすることができる。後者の場合、追加剛体構造物は突き出たカラーを有するフレームの形にすることができる。追加剛体構造物を後面リムに底部を有するフレームの形にし、底部にケースへ電源ケーブルを通すための開口を形成することができる。
ケースはラッチ手段またはネジやクリップのような構成要素によって追加剛体構造物に結合できる。
以下、添付の図面を用いて本発明の実施例を説明するが、下記実施例は本発明の単なる例示で、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
【００１０】
【実施例】
［図１］は座席頂部に固定するためのアンカーロッド３に固定された合成発泡体２のクッションを有するヘッドレスト組立体１の側部断面図である。アンカーロッド３は発泡体のクッション２と一体の支持スタンド（図示せず）に締め付けられている。
発泡体のクッション２は適当な材料、例えば織布、皮革またはプラスチックの保護カバー４の内部にある。ケース５、特にビデオ機器のケースが保護カバー４に締め付けられる。
【００１１】
ケース５はヘッドレスト１の後面に配置される。既に述べたように、ケース５は電子機器のハウジングの形した単一構造物にすることができ、また、電子機器のハウジングとそれを収容する受け具とからなる２部分からなる２部品構造物にすることができる。後者の場合には、電子機器ハウジング／受け具組立体を保護カバーに直接締め付けるか、最初に受け具だけを締め付け、その後に電子機器ハウジングを追加的に取り付けることができる。
ケース５は一体形プレーステーションの形にすることができ、また、電子機器、特にＤＶＤ、プレーステーション等のハウジングと結合した単純なスクリーン、例えばＬＣＤスクリーンにすることができる。
【００１２】
カバー構造４はクッション２の輪郭形状にできるだけ合う形状に作られ、一般に、クッション２上に被せるための開口７を下側に有している。この開口７には着脱自在な密封要素、例えば自己密封型の弾性バンドまたは単なる紐等にすることができる。
本発明では、保護カバー４をクッション２に取り付ける前に、ビデオ機器のケース５を保護カバーに取り付ける。
ケース５の正面はカバーの外側表面の延長上または実質的な延長上にあり、その背面は発泡体クッション２の背面に押圧される。従って、発泡体クッション２の背面は加わる力によってわずかに変形する。
発泡体クッション２は標準的またはほぼ標準的なヘッドレストのクッションでよく、予めオリジナルな内部保護カバーを有していてもよい。
【００１３】
必要な場合には、ケース５の厚さの少なくとも一部を収容するようにクッションの後面に単純な凹部を形成しておくこともできる。
いずれにせよ、クッション２に押圧した保護カバー４を引張ることによってケース５を所定の位置にリジッドに固定することができる。
ビデオ機器のケースに電源を供給するケーブル８は保護カバー４の下側に形成された開口７を通し、それからヘッドレストのアンカーロッド３に沿って延ばし、座席内で電源装置に接続させる。
ケース５が単純なスクリーンから成る場合には、スクリーンはケーブルまたは無線で電子機器のハウジング（例えばＤＶＤ装置）に接続できるということは理解得できよう。
【００１４】
ケース５は任意の適当な手段によっても保護カバー４に固定（締め付け｝できる。
好ましくは、各ケース５に適した形状および寸法を有する開口１０をカバー４に形成し、この開口１０の外周リム１１をケース５とカバー４の内側表面側に位置した追加剛体構造物１２との間に入込むことによって、ケースを固定するのが好ましい。
【００１５】
［図２］〜［図４］は各種の締め付けパターンの詳細図である。
各図に示したケース５は全体の形が正面１４、背面１５および４つの側壁１６を有する平行六面体であるケースから成る。４つの側壁１６が一緒になって外周構造になっている。
ケース５は外周リム１７（すなわち正面１４の延長上の突出カラー）を有している。この外周リム１７は側壁１６に対して直角または実質的に直角に延びている。
【００１６】
［図２］はケース５を収容するためにカバー４に形成された開口１０を図示している。図示した点線１８はケースに必要な長方形の全体空間を表している。開口１０はケースに必要な全体空間より小さい寸法の長方形の開口１９に対応し、隅部から４本のカッティング線２０が延びている。従って、開口１０のリム１１を形成する４枚のフラップ２２が作られる。このフラップ２２がケース５と追加剛体構造物１２との間に嵌め込まれる。
【００１７】
［図１］、［図３］および［図４］では、追加剛体構造物１２が平行六面体の形をした中空フレーム２４から成る。この中空フレーム２４の全体寸法はケース５の４つの側壁１６で作られる外周構造の寸法よりほんのわずかに大きい。
図示した実施例ではフレーム２４の正面リムは突き出た外周カラー２５からなる。後部リムは底要素２６になって延びている。追加剛体構造物１２の底２６にはケース５の電源ケーブル８を通すための開口２７が形成されている。
ケース５および追加剛体構造物１２をカバー４の開口１０のそれぞれ外側および内側の互いに反対側に配置することによって各部品を組立てる（図３）。その後、カバーの開口１０の外周リム１１を挟んで締め付けるようにケース５を追加剛体構造物１２中に埋め込むだけで組立体が得られる。
【００１８】
カバーの開口１０の外周リム１１を形成するフラップ２２は２つの平行六面体フレーム１６と２４の間とリム１７とカラー２５の間（ケース５および追加剛体構造物１２）に嵌め込まれる。この嵌め込み方式すなわち締め付け方式によってケース５は保護カバー４に正しく保持される。
ケース５の底１５は追加剛体構造物１２の底要素２６と接触するか、ほぼ接触する。
上記組立時には、電源ケーブル８が追加剛体構造物１２の開口２７を通った状態でカバー４が一体化するようにする。
【００１９】
追加剛体構造物１２を有するケース５とカバー４を単に強く埋め込むことによって両者を組立てることができる。
適当なラッチ部材（一例を［図５］に２８で図示）を用いて組立てることもでき、また、［図６］に示すように、ネジまたはクリップ２９のような追加剛体構造物相互接続要素によって組立てることもできる。
【００２０】
［図６］ではネジまたはクリップ２９によってケース５および追加剛体構造物１２の底要素１５および２６を組立てることができ、また、両方のフレーム１６および２４または両方の突出構造部１７および２５を組立てることもできる。
［図７］に図示した変形実施例では、追加剛体構造物が単純な管状平行六面体フレーム１２の形をしている。この場合にも、単なる押し込み、適当なラッチ手段または追加剛体構造物相互接続要素、例えばネジ、クリップ等によって組立てることができる。
締め付けストラップのようなオーブンフレームを用いることもできる。この場合には、フレームをケース５に締付ける手段と一緒に用いる。
［図８］に示すように、追加剛体構造物をカバー４を嵌めこむ平らなフレーム１２‘’の形にし、それをケース５の外周リム１７と一緒に用いることもできる。
【００２１】
［図９］は他の可能な実施例を図示している。この場合には追加剛体構造物１２’’’とケース５との間を相互連結する前に追加剛体構造物１２’’’の正面リムをカバー４の内側表面に固定する。この場合、カバー４の開口１０の外周リム１１は、例えば接着剤、熱溶着等の接着手段によって追加剛体構造物１２’’’に固定すことができる。
この場合の追加剛体構造物１２’’’とケース５との間の相互連結は上記の適当な手段によって行うことができる。
ケース５と追加剛体構造物１２’’’とを相互連結する間、保護カバー４を挟んで各種要素の組立が最適化するのが好ましい。
【００２２】
［図１０］は実施可能な他の実施例の概念図で、保護カバーの開口１０の外周リム１１が接着剤によってケース５のカラー１７に直接固定される。この例では追加剛体構造物１２を用いずに組立てることができる。
保護カバー４を反転させた後にケースを保護カバー４に固定でき場合には、作業が容易になる。
以上のようにして保護カバー４にケース５を付けた後、保護カバーをヘッドレストクッション２に取り付ける。
座席の場合にも同様にして座席上部にケースを取り付けることができる。
本発明の組立原理はスピーカー、遠隔制御装置、その他の同様なタイプのデバイスの保護カバーにも応用できるということは理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【図１】ケースを座席ヘッドレストに取り付ける本発明による組立体の概念的断面図。
【図２】ビデオ機器のケースを収容するための開口を示す保護カバーの正面図。
【図３】［図１］の組立体の各種要素の組立前の概念図。
【図４】ビデオ機器のケースを保護カバーに締め付ける方法を示す概念図（保護カバーをヘッドレストクッションに取り付ける前の状態）
【図５】ケースを保護カバーに組み込む各種方法の一つを示す部分的概念図。
【図６】ケースを保護カバーに組み込む各種方法の一つを示す部分的概念図。
【図７】ケースを保護カバーに組み込む各種方法の一つを示す部分的概念図。
【図８】ケースを保護カバーに組み込む各種方法の一つを示す部分的概念図。
【図９】ケースを保護カバーに組み込む各種方法の一つを示す部分的概念図。
【図１０】ケースを保護カバーに組み込む各種方法の一つを示す部分的概念図。

Claims (19)

1. ヘッドレストや座席クッションのようなクッション（２）に一体形プレーステーション、ＤＶＤ用またはプレーステーション用のスクリーンまたはスピーカーのようなケース（５）を組み込む方法において、
   先ず最初にケース（５）を保護カバー（４）に固定し、次いでこのカバー（４）をクッション（２）に取り付けることを特徴とする方法。
2. 保護カバー（４）をケース（５）と保護カバー（４）の内側表面に対向して配置された追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）との間に締め付けることによってケース（５）をクッション（２）の保護カバー（４）に固定する請求項１に記載の方法。
3. 保護カバー（４）に所定の形状および寸法を有する開口（１０）を形成し、次いで、この開口（１０）の外周リム（１１）をケース（５）とカバー（４）の内側表面と対向して配置された追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）との間に入れることによってケース（５）をカバー（４）に固定する請求項１または２に記載の方法。
4. フレームの形をした追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）にケース（５）を埋め込むことによってケース（５）をカバー（４）に固定し、次いで、機械的手段（２８、２９）によってケース（５）と追加剛体構造物とを互いに接続する請求項２または３に記載の方法。
5. 追加剛体構造物（１２’’）を保護カバー（４）の内側表面上に締め付けた後、ケース（５）を上記追加剛体構造物（１２’’’）に締め付け且つ保護カバー（４）をケース（５）と上記追加剛体構造物（１２’’’）との間に閉じ込める請求項１〜４のいずれか一項に記載の方法。
6. ケース（５）をフレームの形をした追加剛体構造物（１２’）によって保護カバー（４）に締め付け、上記追加剛体構造物（１２’）はケース（５）の外側輪郭部に配置されかつケース（５）に締め付け手段によって固定する請求項２または３に記載の方法。
7. ケース（５）をフレームの形をした追加剛体構造物物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）の中に強制的に埋め込むことによってケース（５）を保護カバー（４）に締め付ける請求項２または３に記載の方法。
8. カバー（４）に形成された開口（１０）の外周リム（１１）をケース（５）の外側輪郭上、特にケースから突き出たカラー（１７）上に直接締め付ける請求項１に記載の方法。
9. 請求項１〜８のいずれか一項に記載の方法でケース（５）に締め付けられた、ヘッドレストや座席クッションのようなクッション（２）用の保護カバー。
10. 保護カバー（４）の内側表面に対抗して配置され且つ保護カバー（４）に設けられた開口（１０）の外周リム（１１）にケース（５）を締め付けるための追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）と一緒にケース（５）に締め付けられる請求項９に記載の保護カバー。
11. ケース（５）がその正面（１４）の面内または実質的にこの面内にある突き出たカラー（１７）を有し、このカラー（１７）はフレームの形をした追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）と一緒になってカバー（４）に形成した開口（１０）の外周リム（１１）を被う請求項１０に記載の保護カバー。
12. 追加剛体構造物（１２’’）が平らなフレームの形をしている請求項１０または１１に記載の保護カバー。
13. 追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）が中空フレームの形をしている請求項１０または１１に記載の保護カバー。
14. 追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’）が突き出たカラー（２５）を有するフレームの形をしている請求項１３に記載の保護カバー。
15. 追加剛体構造物（１２、１２’’）が後面リムに底部（２６）を有するフレームの形をしており、底部（２６）にケース（５）へケーブル（８）を通すための開口（２７）が形成されている請求項１３または１４に記載の保護カバー。
16. ケース（５）がラッチ手段（２８）によって追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）に結合されている請求項９〜１５のいずれか一項に記載の保護カバー。
17. ケース（５）がネジやクリップのような構成要素（２９）によって追加剛体構造物（１２、１２’、１２’’、１２’’’）に結合されている請求項９〜１５のいずれか一項に記載の保護カバー。
18. 外周リム（１１）上の開口（１０）がケース（５）の輪郭部、特にケースから突き出たカラー（１７）に直接接着されている請求項９に記載の保護カバー。
19. 請求項９〜１８のいずれか一項に記載の保護カバー（４）を有するクッション、例えばヘッドレストまたは座席クッション。