JP2005503360A - 架橋ポリマーに添加される水不溶性の薬剤の熱力学的活性化の方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、1つ以上の水不溶性薬剤の高活性化合成物を調製する方法に関し、該方法は、(a)前記水不溶性薬剤及び架橋ポリマーを同時粉砕にかけるステップと;(b)ステップa.の基礎生成物を水又は水蒸気と接触させるステップと、を含む。結果として生じる合成物は、容易に可溶性の非晶質形態の大量の薬剤、ナノ結晶形態の少量の薬剤を含み、実質的にほとんど不溶性の薬剤の結晶を含まない。
Description
【背景技術】
【0001】
不十分に可溶性の薬剤の経口送達は、過去数年間に、高度な製薬研究の最大の難問の1つとなった。通常、水溶性が低い薬剤は、不十分な生体利用度及び対象間の血漿レベルの高い変動性を示す。これは結果として薬剤含量の高い製剤にもつながり、これらはしばしば治療的血漿レベルを得て維持するために繰り返し送達しなければならない。
【0002】
例えば、化学誘導体化又は追加の薬品の使用に頼ることなく、物理的手段によってこれらの薬剤の溶解性を改善する目的でいくつかの研究が行われている。
【0003】
不十分に可溶性の薬剤の好ましくない生物薬剤作用は、明確な物理化学的特性と厳密に相関する。薬剤摂取は異なる方法で起こりうるが、小さな合成分子では、非飽和性受動的過程による吸収(消化管バリアによる拡散)が主要な役割を果たす。不十分に水溶性の薬剤の受動吸収能は、立体障害、結晶形状、溶解性、親油性、湿潤性、及び表面積等それらの物理特性に左右される。
【0004】
それらの組織化格子状構造により、薬剤結晶は完全に溶解する大量のエネルギーを必要とする。固形薬剤を溶解するために必要な総エネルギーは、多くの寄与因子、すなわち表面相互作用(新しい固液界面の生成)、融合(結晶格子破砕)、各単一溶質分子の溶媒化、及び溶媒への物質移動又は拡散(非特許文献1)の和である。
【0005】
薬剤溶解を達成するために必要な最初の2つのエネルギーステップ(表面相互作用及び融合)は、薬剤の非晶質相を形成することによって除去され(熱力学的活性化による状態)、又は薬剤のナノ結晶(ナノメートルの寸法を有する結晶)の存在によって大幅に減少されうる。非晶質化、及び小規模でのナノ結晶の形成により、溶解速度及び過飽和濃縮を有する薬剤可溶化動態が生じ、これはその結晶状態でそれぞれに形成される薬剤で得られるものよりもはるかに高い。これは、生体利用度の強化、作用開始(tmax)の削減、及び対象間の変動性の減少によって「インビボ」の薬剤効果の大幅な増大を可能にする。
【0006】
これらの検討材料から、以下の順位の固体状態の熱力学的活性化を述べることができる。すなわち、非晶質>ナノ結晶>結晶であり、これは溶解速度、過飽和、及び生体利用度等の生物薬剤特性の強化によって平行化される。
【0007】
非晶質、ナノ結晶、又は結晶相の存在は、示差走査熱量測定(DSC)によって検出することができる。薬剤結晶の急な融解ピークと比較すると、ナノ結晶は広範なピークを示し、最高温度が顕著に低い。更に、ナノ結晶の融解ピークに関連した最高温度の低下が、ナノ結晶のサイズが減少すると確認される(非特許文献2;非特許文献3)。非晶質相は、いかなる熱事象も示すことはない。ナノ結晶又は結晶の破砕は、各形態に対して融解ピークに対する融解エンタルピーによって測定される。
【0008】
減少した粒径の不十分に可溶性又は不溶性薬剤の可溶性を増強する方法は、溶媒中の薬剤の溶液でポリマーを膨張させることによって、それらを水膨張性であるが不溶性のポリマーに組み入れることであり;したがって溶媒は除去され、薬剤はポリマーネットワーク内に小さな粒子で沈降するが、このような過程の例が、特許文献1及び特許文献2に記載されており、これにより、主に結晶又はナノ結晶形態で、薬剤の均一の分散が生じる。
【0009】
高エネルギー同時粉砕工程、すなわち同じ粉砕チャンバーで薬剤と支持ポリマーの両方をいっしょに粉砕することによる薬剤の活性化に関する多くの研究が行われているが、粉砕は高エネルギー条件下に行われる。例えば、特許文献3には、架橋ポリビニルピロリドン等の膨張性ポリマーと結晶性薬剤を同時粉砕することによって得られる、より活性化形態への結晶性薬剤の変換が記載されており、この工程は乾燥条件下に行われる。この工程の改良において、特許文献4は、薬剤とポリマーの同時粉砕が、溶媒強化環境下、例えば、活性主成分を溶解することが可能な溶媒蒸気の存在下に行われると、活性主成分の高活性化が得られることを開示している。特許文献5においては、まず、乾燥条件下の同時粉砕によって、ポリマーに薬剤を添加し;次いで、生成物をガス状又は液状の非水性有機溶媒で処理する方法が請求されている。この方法により、薬剤が主にポリマー担体の粒子の外面上に集中する合成物が得られ;その出発組成物に関して、こうして処理された薬剤は、ナノ結晶画分の増大及び非晶質画分の減少を示し、その結果、薬剤はより安定化するが、その活性化レベルは低下する。
【0010】
不十分に可溶性の薬剤を活性化する能力における一部の改善が報告されてはいるが、溶解時間が改善され、生体利用度が改善された医薬組成物に対する恒常的な必要が依然として存在する。特に、薬剤の非晶質化レベルが高いほど、溶解性及び生体利用度が増大した組成物の必要が高く感じられる。
【特許文献1】
独国特許出願公開第2634004号明細書
【特許文献2】
独国特許出願公開第3320583号明細書
【特許文献3】
米国特許第4,639,670号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,449,521号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,225,192号明細書(M.L.ロブレシチ(Lovrecich)
【非特許文献1】
D.C.シア(Hsia)ら著、J.Pharm.Sci.、66(1977年)、961頁
【非特許文献2】
I.コロンボ(Colombo)ら著、4th Int.Conf.Pharm.Technol.、1986年
【非特許文献3】
F.カルリ(Carli)ら著、Acta Pharm.Jugosl.、38(1988年)、361頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、極めて高いレベルの活性化を有する水不溶性薬剤の合成物を、架橋ポリマー担体と前記薬剤の混合物を同時粉砕した後、結果として生じる同時基礎材料を水又は水性蒸気と接触させるステップを含む方法によって得た。その元の状態における薬剤に関して、この方法は、不溶性結晶画分の実質的な消失をひき起こし、非晶質画分を増大させ、ナノ結晶画分とナノ結晶サイズの両方を削減する。この方法によって得られる合成物は、溶解特性の増大及び高い生体利用度を示す。更に、この合成物は、優れた流動性を示し、これはそれらの薬剤への容易な加工を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、1つ以上の水不溶性薬剤の高活性化合成物を調製する方法であって、該方法は、(a)前記水不溶性薬剤及び架橋ポリマーを同時粉砕にかけるステップと;(b)ステップa.の基礎生成物を水又は水蒸気と接触させるステップと、を含む。結果として生じる合成物は、容易に可溶性の非晶質形態の大量の薬剤、ナノ結晶形態の少量の薬剤を含み、実質的にほとんど不溶性の薬剤の結晶を含まない。
【0013】
本発明に有用な水不溶性の薬剤は、「FDA/CDER工業指針。生物薬剤学分類体系にもとづく即効型固形経口投与形態のインビボ生体利用度及び生物学的等価試験の免除。2000年8月」において定義された「クラスII」又は「クラスIV」に属する薬剤である。このクラスに属する水不溶性の薬剤の例は、cox−2阻害剤、ニメスリド、ピロキシカム、ナプロキセン、ケトプロフェン、イブプロフェン、及びジアセルハイネ(diacerheine)等の抗炎症薬、グリセオフルビン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、及びケトナゾール等の抗真菌薬、ザフリルカスト、サルブタモール、べクロメタゾン、フルニソリド、クレンブテロール、サルメテロール、及びブデソニド等の気管支拡張/喘息薬、エストラジオール、エストリオール、プロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン等のステロイド薬、ネフェジピン、ニセルゴリン、ニカルジピン、リシノプリル、エナラプリル、ニコランジル、セリプロロール、及びベラパミル等の抗高血圧薬/抗血栓/血管拡張薬、テマゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、フルイジアゼパム、メダゼパム、及びオキサゾラム等のベンゾジアゼピン誘導体、ゾルミトリプタン及びスマトリプタン等の抗偏頭痛薬、フェノフィブラート、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、及びシムバスタチン等の抗リポタンパク質薬、トスフロキサシン、シプロフロキサシン、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、アシクロビル、及びインジナビル等の抗ウイルス薬/抗菌薬、タクロリムス、ラパマイシン、及びジダニシン等の免疫抑制薬、ロラタジン等の抗ヒスタミン薬、エトポシド、ビカルタミド、タモキシフェン、ドクリタクセル、及びパクリタクセル等の抗腫瘍薬、リスペリドン等の抗精神病薬、ラロキシフェン等の抗骨粗鬆症薬、カルバマゼピン及びフェニトイン等の抗痙攣薬、オキシコドン、ヒドロコドン、モルヒネ、及びブトルパノール等の鎮痛薬/麻酔薬、チナザジン等の筋肉弛緩剤、ファモチジン等の抗潰瘍薬である。
【0014】
これらの薬剤の特色を示すのは、それらの水中における実質的な不溶性であり;経口投与されると、それらは溶解の顕著な問題を示し、評価可能な全身の薬理作用を発揮することができない。
【0015】
本発明によって得られる活性化の特徴は、水不溶性の薬剤に限定され、これらに特有である。それでもなお、本発明の方法において、水不溶性の薬剤と混合して、水中で高い可溶性を有する薬剤を必要に応じて用いることができる。
【0016】
本発明の方法において用いられる架橋ポリマーは、医薬担体として一般的に用いられる架橋ポリマー類の中から選択され;これらのポリマー類は水膨張性であるが水不溶性であり;例は、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、でんぷん(周知のように、でんぷんは天然架橋生成物である)、グリコール酸でんぷんナトリウム、アルファ化でんぷん、ポラクリリンカリウムであり;好ましいポリマーは架橋ポリビニルピロリドンである。
【0017】
本発明の方法(ステップa.)によれば、薬剤及び架橋PVP(必要に応じて予混合)は適切な粉砕装置に添加され、同時粉砕にかけられ;2つの粉体は別々にミルに添加されることが好ましい。架橋PVP及び水不溶性薬剤は、より好ましくは12:1〜0.:1、より好ましくは5:1〜1:1の比で用いられる。
【0018】
粉砕装置は、従来利用可能な、例えば、ボールミル、エアジェットミル、回転ミル、振動ミル、ローラーミル、モルタルミル、プラネタリーミル等の中から選択される。しかし、同時粉砕は、高エネルギー条件下、例えば、高エネルギーミル、例えば、Sweco DM3ミルを用いて最も好ましく実行される。同時粉砕は、通常の条件下(すなわち、室温及び常圧下)に適切に実行される。前記同時粉砕は、乾燥条件下に実行される:「乾燥条件」によって、粉砕工程の前及び最中に粉砕チャンバーにいかなる溶媒又は溶媒蒸気も添加されず、工程が溶媒強化された環境で実行されることもないことが意味され、周囲湿度(通常、75%以下の相対湿度)の通常条件下の粉砕は、本発明において乾燥条件とみなされる。
【0019】
同時粉砕(ステップa.)は、0.1〜500ミクロンの平均粒径を有する粒子が得られるまで継続されることが好ましい。一例として、架橋PVPが用いられる場合は、1〜6時間、例えば3時間の粉砕時間で一般に十分である。
【0020】
粉砕ステップが終了すると、基礎材料は水又は水性蒸気と接触される(ステップb.)。このステップは、同じ粉砕チャンバー(ただし粉砕処置の非存在下)、又は任意の他の適切な反応器で実行することができ;チャンバー又は反応器には、水道に接続した開口部又はノズル等の水/水蒸気を供給する装置を備えることができ;必要に応じて、圧縮装置が提供されて溶剤投入を支持し;水蒸気が供給されると、別の温水器又は熱水/水蒸気の供給(温度>40℃)が前記開口部/ノズルに接続されることが好ましく;あるいは、水は適切な加熱手段によって供給されると、例えば、開口部/ノズルを通過させると直接加熱される。あるいは、すでに水蒸気で飽和し、又は必要な量の水を含有するチャンバーに基礎粉体を導入することもできる。ステップb.の間、粉体は、例えば、流動床における攪拌、振動、回転、又は懸濁によって攪拌状態で維持されることが好ましい。ステップbは、単一の工程ステップ、又は同一もしくは異なる湿潤法を用いる2つ以上の独立した湿潤ステップで実行することができる。
【0021】
水/水蒸気は、少なくとも湿った塊が得られるまで基礎粉体に添加され;しかし、活性化及び流動性は添加される水の量によって増大するため、大量の水が添加されることが好ましく;一例として、粉体:水の重量比は1:0.05〜1:5であったが、好ましくは1:0.1〜1:3を用いることができ;より大量の水も本発明によって意図される。
【0022】
薬剤と水/水蒸気との接触時間は広範に変動しうるが;接触は均一的に湿った塊は得られるまで継続されることが好ましく;5〜120分、好ましくは10〜40分の接触時間で通常、十分にこれらの条件が達成される。
【発明の効果】
【0023】
上述したように、上記の方法は、水不溶性薬剤の非晶質画分の実質的な増大をひき起こし、残留性の元の結晶形態を大幅に削減又は除去し;ナノ結晶画分及びナノ結晶サイズも削減する。要するに、これらの特徴は、インビボでの完全かつ迅速な溶解、及び活性主成分の生体利用度の強化を確実にする。結果として生じる活性化合成物は、水不溶性薬剤の高い溶解速度、種々の体内区画の全体にわたる薬剤の迅速な分布、ターゲット受容体への迅速なアクセス、作用の迅速な開始、及び強力な効果を確実にする。
【0024】
本発明の方法の生成物の非晶質化の増大は、ナノ結晶に対する融合の熱の低下、及び元の結晶に対する融解ピークの消失(DSC分析)によって実験的に証明することができる。ナノ結晶サイズの削減は、それらの融解温度の低下によって示されている。
【0025】
「非晶質薬剤」によって、ポリマー架橋への分子分散の状態が意味される(示差走査熱量測定(DSC)によって融解ピークは検出されない)。
【0026】
「ナノ結晶」によって、以下の研究に従い、DSCによって測定される少なくとも0.5℃の最大の薬剤融解ピークの低下が可能な平均粒径を有する薬剤粒子が意味される:J.R.ブラチェラ(Blachera)ら、J.Am.Cer.Soc.55(1972年)、306頁;M.ブルン(Brun)ら、J.Chim.Phys.、70(1970年)、973頁;M.ブルン(Brun)ら、J.Chin.Phys.、70(1973年)、979頁。
【0027】
ステップb.(好ましくは、吸収水を除去するために乾燥)の結果生じる生成物は、更に当業界で周知の方法によって医薬製剤に容易に加工することができる。任意の乾燥ステップは、当業界で周知の方法、例えば、真空下の乾燥、真空下の加熱、凍結乾燥等によって実行することができる。
【0028】
ステップb.の生成物は、乾燥されると、極めて高い流動性、すなわち、フローテスト(Flotest)テスター(Tecnogalenica、l−Cemusco sul Naviglio)で測定される、26mm以下、好ましくは20mm以下の流動性指数を示す:これが最終医薬剤形への容易な加工を(例えば、より正確な投与量、反応器壁からの生成物の高い回収、より迅速な生産循環等を可能にすることによって)可能にする。
【0029】
最終医薬剤形への加工は、ステップb.の生成物に、希釈剤、崩壊剤、発泡剤、懸濁剤、潤滑剤、風味剤、抗酸化剤等の医薬用途の従来の添加剤を添加するステップを含みうる。このような最終医薬剤形の例は、タブレット剤、ミニタブレット剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、顆粒剤、ペレット剤、可溶性又は分散性散剤、サッシェ剤形、懸濁剤、溶剤、乳剤、軟膏剤、移植可能物品、プログラム放出装置等であり;必要に応じて、前記剤形にはポリマーコーティングを施し、薬剤の味を隠し、及び/又は、送達のターゲット部位が生物体内に達するまで投与後の薬剤の完全性を維持することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
これから、以下の非限定的な実施例を参考にして、本発明を述べる。
【0031】
実験の部
材料と方法
20〜230℃の温度及び窒素雰囲気下の10℃/分の走査速度で示差走査熱量測定を行う。3〜6mgの試料を用いる。以下の実験データを測定する:
ナノ結晶(ΔH1)形態及び元の結晶(ΔH2)形態に対する融解エンタルピー。
【0032】
ナノ結晶形態に対して融解転移の50%に対する温度(T150%)。
【0033】
総乾燥生成物に対する薬剤のパーセントで表されるナノ結晶(%結晶1)画分及び基の結晶(%結晶2)画分の量。これらの画分は、水分含有量を考慮に入れた較正曲線から測定される。
【0034】
非晶質相の%は式
100−[%結晶1+(%結晶2(*))]
で計算することができる。
(*):存在する場合。
【0035】
流動性の測定は、シリンダーからプレートの穴を通じて自由に落下する粉体の能力に基づく。流動性指数は、粉体が自由に落下する最小の穴のミリメートル径で示される。流動性指数は、フローテスト(Flotest)テスター(Tecnogalenica、l−Cemusco sul Naviglio)を用いて測定される。
【0036】
(実施例1)
1.A(基準)
酢酸メゲストロール(クラスII薬剤)3.75g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)11.25gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である。
【0037】
1.B
調製物1.A 5gを水4.95gでモルタルに練り込み、乾燥させる。粉体/水の比は1:0.9w/wである。
【0038】
実施例1.A〜Bの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0039】
【表1】
【0040】
基準1.Aと比較すると、調製物1Bはナノ結晶サイズの顕著な減少を示す(T150%、高活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は217℃である。
【0041】
(実施例2)
2.A(基準)
グリセオフルビン(クラスII薬剤)3.75g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)11.25gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である(基準)。
【0042】
2.B
調製物2.A 5gを水4.95gでモルタルに練り込み、乾燥させる。粉体/水の比は1:0.9w/wである。
【0043】
実施例2.A〜Bの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0044】
【表2】
【0045】
基準と比較すると、調製物2Bはナノ結晶画分及びナノ結晶サイズの顕著な減少を示す(T150%、高活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は218℃である。
【0046】
(実施例3)
3.A
テオフィリン(クラスII薬剤)2.5g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)12.5gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である。
【0047】
3.B
調製物3.A 5gを水4.95gでモルタルに練り込み、乾燥させる。粉体/水の比は1:0.9w/wである。
【0048】
3.C
調製物3.A 5gを塩化メチレン蒸気(有機溶媒)で飽和されたチャンバーに24時間注入し、乾燥させる。
【0049】
3.D
調製物3.A 5gをアセトン蒸気(有機溶媒)で飽和されたチャンバーに24時間注入し、乾燥させる。
【0050】
実施例3.A〜Dの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0051】
【表3】
【0052】
基準3.Aと比較すると、調製物3.B、3.C、及び3.Dは、ナノ結晶化度画分の増大を示す(低活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は272℃である。
【0053】
(実施例4)
(基準実施例:クラスII薬剤/有機溶媒による後処理)
4.A
グリセオフルビン(クラスII薬剤)3.75g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)11.25gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である。
【0054】
4.B
調製物4.A 5gを塩化メチレン蒸気(有機溶媒)で飽和されたチャンバーに24時間注入し、乾燥させる。
【0055】
実施例4.A〜Bの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0056】
【表4】
【0057】
基準4.Aと比較すると、調製物4.Bはナノ結晶化度画分及びナノ結晶サイズの増大を示す(低活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は218℃である。
【0058】
実施例3C、3D、及び4Bは、湿潤処理が有機溶媒で行われると、結果として生じる効果は、クラスII薬剤(グリセオフルビン)と非クラスII薬剤(テオフィリン)の両方について無差別に、ナノ結晶画分及びナノ結晶サイズの一般化した増大、すなわち活性化状態の低下であることを示す。
【0059】
実施例4Bは、クラスII薬剤の湿潤処理が水の代わりに有機溶媒で行われると、活性化の増大が存在せず、逆に、活性化レベルが低下することを示す。
【0060】
要するに、これらのデータは、水不溶性薬剤の活性化に関して、請求された方法の臨界性及び選択性を強調している。
【0001】
不十分に可溶性の薬剤の経口送達は、過去数年間に、高度な製薬研究の最大の難問の1つとなった。通常、水溶性が低い薬剤は、不十分な生体利用度及び対象間の血漿レベルの高い変動性を示す。これは結果として薬剤含量の高い製剤にもつながり、これらはしばしば治療的血漿レベルを得て維持するために繰り返し送達しなければならない。
【0002】
例えば、化学誘導体化又は追加の薬品の使用に頼ることなく、物理的手段によってこれらの薬剤の溶解性を改善する目的でいくつかの研究が行われている。
【0003】
不十分に可溶性の薬剤の好ましくない生物薬剤作用は、明確な物理化学的特性と厳密に相関する。薬剤摂取は異なる方法で起こりうるが、小さな合成分子では、非飽和性受動的過程による吸収(消化管バリアによる拡散)が主要な役割を果たす。不十分に水溶性の薬剤の受動吸収能は、立体障害、結晶形状、溶解性、親油性、湿潤性、及び表面積等それらの物理特性に左右される。
【0004】
それらの組織化格子状構造により、薬剤結晶は完全に溶解する大量のエネルギーを必要とする。固形薬剤を溶解するために必要な総エネルギーは、多くの寄与因子、すなわち表面相互作用(新しい固液界面の生成)、融合(結晶格子破砕)、各単一溶質分子の溶媒化、及び溶媒への物質移動又は拡散(非特許文献1)の和である。
【0005】
薬剤溶解を達成するために必要な最初の2つのエネルギーステップ(表面相互作用及び融合)は、薬剤の非晶質相を形成することによって除去され(熱力学的活性化による状態)、又は薬剤のナノ結晶(ナノメートルの寸法を有する結晶)の存在によって大幅に減少されうる。非晶質化、及び小規模でのナノ結晶の形成により、溶解速度及び過飽和濃縮を有する薬剤可溶化動態が生じ、これはその結晶状態でそれぞれに形成される薬剤で得られるものよりもはるかに高い。これは、生体利用度の強化、作用開始(tmax)の削減、及び対象間の変動性の減少によって「インビボ」の薬剤効果の大幅な増大を可能にする。
【0006】
これらの検討材料から、以下の順位の固体状態の熱力学的活性化を述べることができる。すなわち、非晶質>ナノ結晶>結晶であり、これは溶解速度、過飽和、及び生体利用度等の生物薬剤特性の強化によって平行化される。
【0007】
非晶質、ナノ結晶、又は結晶相の存在は、示差走査熱量測定(DSC)によって検出することができる。薬剤結晶の急な融解ピークと比較すると、ナノ結晶は広範なピークを示し、最高温度が顕著に低い。更に、ナノ結晶の融解ピークに関連した最高温度の低下が、ナノ結晶のサイズが減少すると確認される(非特許文献2;非特許文献3)。非晶質相は、いかなる熱事象も示すことはない。ナノ結晶又は結晶の破砕は、各形態に対して融解ピークに対する融解エンタルピーによって測定される。
【0008】
減少した粒径の不十分に可溶性又は不溶性薬剤の可溶性を増強する方法は、溶媒中の薬剤の溶液でポリマーを膨張させることによって、それらを水膨張性であるが不溶性のポリマーに組み入れることであり;したがって溶媒は除去され、薬剤はポリマーネットワーク内に小さな粒子で沈降するが、このような過程の例が、特許文献1及び特許文献2に記載されており、これにより、主に結晶又はナノ結晶形態で、薬剤の均一の分散が生じる。
【0009】
高エネルギー同時粉砕工程、すなわち同じ粉砕チャンバーで薬剤と支持ポリマーの両方をいっしょに粉砕することによる薬剤の活性化に関する多くの研究が行われているが、粉砕は高エネルギー条件下に行われる。例えば、特許文献3には、架橋ポリビニルピロリドン等の膨張性ポリマーと結晶性薬剤を同時粉砕することによって得られる、より活性化形態への結晶性薬剤の変換が記載されており、この工程は乾燥条件下に行われる。この工程の改良において、特許文献4は、薬剤とポリマーの同時粉砕が、溶媒強化環境下、例えば、活性主成分を溶解することが可能な溶媒蒸気の存在下に行われると、活性主成分の高活性化が得られることを開示している。特許文献5においては、まず、乾燥条件下の同時粉砕によって、ポリマーに薬剤を添加し;次いで、生成物をガス状又は液状の非水性有機溶媒で処理する方法が請求されている。この方法により、薬剤が主にポリマー担体の粒子の外面上に集中する合成物が得られ;その出発組成物に関して、こうして処理された薬剤は、ナノ結晶画分の増大及び非晶質画分の減少を示し、その結果、薬剤はより安定化するが、その活性化レベルは低下する。
【0010】
不十分に可溶性の薬剤を活性化する能力における一部の改善が報告されてはいるが、溶解時間が改善され、生体利用度が改善された医薬組成物に対する恒常的な必要が依然として存在する。特に、薬剤の非晶質化レベルが高いほど、溶解性及び生体利用度が増大した組成物の必要が高く感じられる。
【特許文献1】
独国特許出願公開第2634004号明細書
【特許文献2】
独国特許出願公開第3320583号明細書
【特許文献3】
米国特許第4,639,670号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,449,521号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,225,192号明細書(M.L.ロブレシチ(Lovrecich)
【非特許文献1】
D.C.シア(Hsia)ら著、J.Pharm.Sci.、66(1977年)、961頁
【非特許文献2】
I.コロンボ(Colombo)ら著、4th Int.Conf.Pharm.Technol.、1986年
【非特許文献3】
F.カルリ(Carli)ら著、Acta Pharm.Jugosl.、38(1988年)、361頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、極めて高いレベルの活性化を有する水不溶性薬剤の合成物を、架橋ポリマー担体と前記薬剤の混合物を同時粉砕した後、結果として生じる同時基礎材料を水又は水性蒸気と接触させるステップを含む方法によって得た。その元の状態における薬剤に関して、この方法は、不溶性結晶画分の実質的な消失をひき起こし、非晶質画分を増大させ、ナノ結晶画分とナノ結晶サイズの両方を削減する。この方法によって得られる合成物は、溶解特性の増大及び高い生体利用度を示す。更に、この合成物は、優れた流動性を示し、これはそれらの薬剤への容易な加工を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、1つ以上の水不溶性薬剤の高活性化合成物を調製する方法であって、該方法は、(a)前記水不溶性薬剤及び架橋ポリマーを同時粉砕にかけるステップと;(b)ステップa.の基礎生成物を水又は水蒸気と接触させるステップと、を含む。結果として生じる合成物は、容易に可溶性の非晶質形態の大量の薬剤、ナノ結晶形態の少量の薬剤を含み、実質的にほとんど不溶性の薬剤の結晶を含まない。
【0013】
本発明に有用な水不溶性の薬剤は、「FDA/CDER工業指針。生物薬剤学分類体系にもとづく即効型固形経口投与形態のインビボ生体利用度及び生物学的等価試験の免除。2000年8月」において定義された「クラスII」又は「クラスIV」に属する薬剤である。このクラスに属する水不溶性の薬剤の例は、cox−2阻害剤、ニメスリド、ピロキシカム、ナプロキセン、ケトプロフェン、イブプロフェン、及びジアセルハイネ(diacerheine)等の抗炎症薬、グリセオフルビン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、及びケトナゾール等の抗真菌薬、ザフリルカスト、サルブタモール、べクロメタゾン、フルニソリド、クレンブテロール、サルメテロール、及びブデソニド等の気管支拡張/喘息薬、エストラジオール、エストリオール、プロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン等のステロイド薬、ネフェジピン、ニセルゴリン、ニカルジピン、リシノプリル、エナラプリル、ニコランジル、セリプロロール、及びベラパミル等の抗高血圧薬/抗血栓/血管拡張薬、テマゼパム、ジアゼパム、ロラゼパム、フルイジアゼパム、メダゼパム、及びオキサゾラム等のベンゾジアゼピン誘導体、ゾルミトリプタン及びスマトリプタン等の抗偏頭痛薬、フェノフィブラート、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、及びシムバスタチン等の抗リポタンパク質薬、トスフロキサシン、シプロフロキサシン、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、アシクロビル、及びインジナビル等の抗ウイルス薬/抗菌薬、タクロリムス、ラパマイシン、及びジダニシン等の免疫抑制薬、ロラタジン等の抗ヒスタミン薬、エトポシド、ビカルタミド、タモキシフェン、ドクリタクセル、及びパクリタクセル等の抗腫瘍薬、リスペリドン等の抗精神病薬、ラロキシフェン等の抗骨粗鬆症薬、カルバマゼピン及びフェニトイン等の抗痙攣薬、オキシコドン、ヒドロコドン、モルヒネ、及びブトルパノール等の鎮痛薬/麻酔薬、チナザジン等の筋肉弛緩剤、ファモチジン等の抗潰瘍薬である。
【0014】
これらの薬剤の特色を示すのは、それらの水中における実質的な不溶性であり;経口投与されると、それらは溶解の顕著な問題を示し、評価可能な全身の薬理作用を発揮することができない。
【0015】
本発明によって得られる活性化の特徴は、水不溶性の薬剤に限定され、これらに特有である。それでもなお、本発明の方法において、水不溶性の薬剤と混合して、水中で高い可溶性を有する薬剤を必要に応じて用いることができる。
【0016】
本発明の方法において用いられる架橋ポリマーは、医薬担体として一般的に用いられる架橋ポリマー類の中から選択され;これらのポリマー類は水膨張性であるが水不溶性であり;例は、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、でんぷん(周知のように、でんぷんは天然架橋生成物である)、グリコール酸でんぷんナトリウム、アルファ化でんぷん、ポラクリリンカリウムであり;好ましいポリマーは架橋ポリビニルピロリドンである。
【0017】
本発明の方法(ステップa.)によれば、薬剤及び架橋PVP(必要に応じて予混合)は適切な粉砕装置に添加され、同時粉砕にかけられ;2つの粉体は別々にミルに添加されることが好ましい。架橋PVP及び水不溶性薬剤は、より好ましくは12:1〜0.:1、より好ましくは5:1〜1:1の比で用いられる。
【0018】
粉砕装置は、従来利用可能な、例えば、ボールミル、エアジェットミル、回転ミル、振動ミル、ローラーミル、モルタルミル、プラネタリーミル等の中から選択される。しかし、同時粉砕は、高エネルギー条件下、例えば、高エネルギーミル、例えば、Sweco DM3ミルを用いて最も好ましく実行される。同時粉砕は、通常の条件下(すなわち、室温及び常圧下)に適切に実行される。前記同時粉砕は、乾燥条件下に実行される:「乾燥条件」によって、粉砕工程の前及び最中に粉砕チャンバーにいかなる溶媒又は溶媒蒸気も添加されず、工程が溶媒強化された環境で実行されることもないことが意味され、周囲湿度(通常、75%以下の相対湿度)の通常条件下の粉砕は、本発明において乾燥条件とみなされる。
【0019】
同時粉砕(ステップa.)は、0.1〜500ミクロンの平均粒径を有する粒子が得られるまで継続されることが好ましい。一例として、架橋PVPが用いられる場合は、1〜6時間、例えば3時間の粉砕時間で一般に十分である。
【0020】
粉砕ステップが終了すると、基礎材料は水又は水性蒸気と接触される(ステップb.)。このステップは、同じ粉砕チャンバー(ただし粉砕処置の非存在下)、又は任意の他の適切な反応器で実行することができ;チャンバー又は反応器には、水道に接続した開口部又はノズル等の水/水蒸気を供給する装置を備えることができ;必要に応じて、圧縮装置が提供されて溶剤投入を支持し;水蒸気が供給されると、別の温水器又は熱水/水蒸気の供給(温度>40℃)が前記開口部/ノズルに接続されることが好ましく;あるいは、水は適切な加熱手段によって供給されると、例えば、開口部/ノズルを通過させると直接加熱される。あるいは、すでに水蒸気で飽和し、又は必要な量の水を含有するチャンバーに基礎粉体を導入することもできる。ステップb.の間、粉体は、例えば、流動床における攪拌、振動、回転、又は懸濁によって攪拌状態で維持されることが好ましい。ステップbは、単一の工程ステップ、又は同一もしくは異なる湿潤法を用いる2つ以上の独立した湿潤ステップで実行することができる。
【0021】
水/水蒸気は、少なくとも湿った塊が得られるまで基礎粉体に添加され;しかし、活性化及び流動性は添加される水の量によって増大するため、大量の水が添加されることが好ましく;一例として、粉体:水の重量比は1:0.05〜1:5であったが、好ましくは1:0.1〜1:3を用いることができ;より大量の水も本発明によって意図される。
【0022】
薬剤と水/水蒸気との接触時間は広範に変動しうるが;接触は均一的に湿った塊は得られるまで継続されることが好ましく;5〜120分、好ましくは10〜40分の接触時間で通常、十分にこれらの条件が達成される。
【発明の効果】
【0023】
上述したように、上記の方法は、水不溶性薬剤の非晶質画分の実質的な増大をひき起こし、残留性の元の結晶形態を大幅に削減又は除去し;ナノ結晶画分及びナノ結晶サイズも削減する。要するに、これらの特徴は、インビボでの完全かつ迅速な溶解、及び活性主成分の生体利用度の強化を確実にする。結果として生じる活性化合成物は、水不溶性薬剤の高い溶解速度、種々の体内区画の全体にわたる薬剤の迅速な分布、ターゲット受容体への迅速なアクセス、作用の迅速な開始、及び強力な効果を確実にする。
【0024】
本発明の方法の生成物の非晶質化の増大は、ナノ結晶に対する融合の熱の低下、及び元の結晶に対する融解ピークの消失(DSC分析)によって実験的に証明することができる。ナノ結晶サイズの削減は、それらの融解温度の低下によって示されている。
【0025】
「非晶質薬剤」によって、ポリマー架橋への分子分散の状態が意味される(示差走査熱量測定(DSC)によって融解ピークは検出されない)。
【0026】
「ナノ結晶」によって、以下の研究に従い、DSCによって測定される少なくとも0.5℃の最大の薬剤融解ピークの低下が可能な平均粒径を有する薬剤粒子が意味される:J.R.ブラチェラ(Blachera)ら、J.Am.Cer.Soc.55(1972年)、306頁;M.ブルン(Brun)ら、J.Chim.Phys.、70(1970年)、973頁;M.ブルン(Brun)ら、J.Chin.Phys.、70(1973年)、979頁。
【0027】
ステップb.(好ましくは、吸収水を除去するために乾燥)の結果生じる生成物は、更に当業界で周知の方法によって医薬製剤に容易に加工することができる。任意の乾燥ステップは、当業界で周知の方法、例えば、真空下の乾燥、真空下の加熱、凍結乾燥等によって実行することができる。
【0028】
ステップb.の生成物は、乾燥されると、極めて高い流動性、すなわち、フローテスト(Flotest)テスター(Tecnogalenica、l−Cemusco sul Naviglio)で測定される、26mm以下、好ましくは20mm以下の流動性指数を示す:これが最終医薬剤形への容易な加工を(例えば、より正確な投与量、反応器壁からの生成物の高い回収、より迅速な生産循環等を可能にすることによって)可能にする。
【0029】
最終医薬剤形への加工は、ステップb.の生成物に、希釈剤、崩壊剤、発泡剤、懸濁剤、潤滑剤、風味剤、抗酸化剤等の医薬用途の従来の添加剤を添加するステップを含みうる。このような最終医薬剤形の例は、タブレット剤、ミニタブレット剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、顆粒剤、ペレット剤、可溶性又は分散性散剤、サッシェ剤形、懸濁剤、溶剤、乳剤、軟膏剤、移植可能物品、プログラム放出装置等であり;必要に応じて、前記剤形にはポリマーコーティングを施し、薬剤の味を隠し、及び/又は、送達のターゲット部位が生物体内に達するまで投与後の薬剤の完全性を維持することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
これから、以下の非限定的な実施例を参考にして、本発明を述べる。
【0031】
実験の部
材料と方法
20〜230℃の温度及び窒素雰囲気下の10℃/分の走査速度で示差走査熱量測定を行う。3〜6mgの試料を用いる。以下の実験データを測定する:
ナノ結晶(ΔH1)形態及び元の結晶(ΔH2)形態に対する融解エンタルピー。
【0032】
ナノ結晶形態に対して融解転移の50%に対する温度(T150%)。
【0033】
総乾燥生成物に対する薬剤のパーセントで表されるナノ結晶(%結晶1)画分及び基の結晶(%結晶2)画分の量。これらの画分は、水分含有量を考慮に入れた較正曲線から測定される。
【0034】
非晶質相の%は式
100−[%結晶1+(%結晶2(*))]
で計算することができる。
(*):存在する場合。
【0035】
流動性の測定は、シリンダーからプレートの穴を通じて自由に落下する粉体の能力に基づく。流動性指数は、粉体が自由に落下する最小の穴のミリメートル径で示される。流動性指数は、フローテスト(Flotest)テスター(Tecnogalenica、l−Cemusco sul Naviglio)を用いて測定される。
【0036】
(実施例1)
1.A(基準)
酢酸メゲストロール(クラスII薬剤)3.75g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)11.25gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である。
【0037】
1.B
調製物1.A 5gを水4.95gでモルタルに練り込み、乾燥させる。粉体/水の比は1:0.9w/wである。
【0038】
実施例1.A〜Bの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0039】
【表1】
【0040】
基準1.Aと比較すると、調製物1Bはナノ結晶サイズの顕著な減少を示す(T150%、高活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は217℃である。
【0041】
(実施例2)
2.A(基準)
グリセオフルビン(クラスII薬剤)3.75g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)11.25gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である(基準)。
【0042】
2.B
調製物2.A 5gを水4.95gでモルタルに練り込み、乾燥させる。粉体/水の比は1:0.9w/wである。
【0043】
実施例2.A〜Bの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0044】
【表2】
【0045】
基準と比較すると、調製物2Bはナノ結晶画分及びナノ結晶サイズの顕著な減少を示す(T150%、高活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は218℃である。
【0046】
(実施例3)
3.A
テオフィリン(クラスII薬剤)2.5g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)12.5gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である。
【0047】
3.B
調製物3.A 5gを水4.95gでモルタルに練り込み、乾燥させる。粉体/水の比は1:0.9w/wである。
【0048】
3.C
調製物3.A 5gを塩化メチレン蒸気(有機溶媒)で飽和されたチャンバーに24時間注入し、乾燥させる。
【0049】
3.D
調製物3.A 5gをアセトン蒸気(有機溶媒)で飽和されたチャンバーに24時間注入し、乾燥させる。
【0050】
実施例3.A〜Dの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0051】
【表3】
【0052】
基準3.Aと比較すると、調製物3.B、3.C、及び3.Dは、ナノ結晶化度画分の増大を示す(低活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は272℃である。
【0053】
(実施例4)
(基準実施例:クラスII薬剤/有機溶媒による後処理)
4.A
グリセオフルビン(クラスII薬剤)3.75g及び架橋ポリビニルピロリドン(PVP−CL)11.25gを、粉砕ボールといっしょにFritsch Pulverisette 5ミルの粉砕チャンバーに注入する。工程所要時間は15分である。
【0054】
4.B
調製物4.A 5gを塩化メチレン蒸気(有機溶媒)で飽和されたチャンバーに24時間注入し、乾燥させる。
【0055】
実施例4.A〜Bの生成物をDSC分析にかけた。結果は以下の表に示されている。
【0056】
【表4】
【0057】
基準4.Aと比較すると、調製物4.Bはナノ結晶化度画分及びナノ結晶サイズの増大を示す(低活性化)。結晶薬剤の融解ピーク(T2)は218℃である。
【0058】
実施例3C、3D、及び4Bは、湿潤処理が有機溶媒で行われると、結果として生じる効果は、クラスII薬剤(グリセオフルビン)と非クラスII薬剤(テオフィリン)の両方について無差別に、ナノ結晶画分及びナノ結晶サイズの一般化した増大、すなわち活性化状態の低下であることを示す。
【0059】
実施例4Bは、クラスII薬剤の湿潤処理が水の代わりに有機溶媒で行われると、活性化の増大が存在せず、逆に、活性化レベルが低下することを示す。
【0060】
要するに、これらのデータは、水不溶性薬剤の活性化に関して、請求された方法の臨界性及び選択性を強調している。
Claims (13)
- 1つ以上の水不溶性薬剤の高活性化合成物を調製する方法であって、
(a)前記水不溶性薬剤及び架橋ポリマーを同時粉砕にかけるステップと;
(b)ステップa.の基礎生成物を水又は水蒸気と接触させるステップと、
を含む前記方法。 - 前記同時粉砕が高エネルギー条件下で実行される、請求項1に記載の方法。
- 前記架橋ポリマーが、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、グリコール酸でんぷんナトリウム、アルファ化でんぷん、ポラクリリンカリウムから選択される、請求項1〜2に記載の方法。
- 前記架橋ポリマー及び前記薬剤が、12:1〜0.5:1、好ましくは5:1〜1:1の重量比で用いられる、請求項1〜3に記載の方法。
- 前記ステップa.が、1時間〜6時間の時間で実行される、請求項1〜4に記載の方法。
- 前記ステップb.が、5分〜120分の時間で実行される、請求項1〜5に記載の方法。
- ステップb.において、前記基礎粉体が攪拌状態で維持される、請求項1〜6に記載の方法。
- ステップb.において、粉体/水の重量比が1:0.05〜1:5である、請求項1〜7に記載の方法。
- ステップb.において、粉体/水の重量比が1:0.1〜1:3である、請求項1〜7に記載の方法。
- 必要に応じて乾燥されたステップb.の生成物が、更に医薬形態に加工される、請求項1〜9に記載の方法。
- 請求項1〜10に記載の方法によって得られた水不溶性薬剤の高活性化合成物。
- 医薬用途に調製された、請求項11に記載の合成物。
- タブレット剤、ミニタブレット剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、顆粒剤、ペレット剤、可溶性又は分散性散剤、サッシェ剤形、懸濁剤、溶剤、乳剤、軟膏剤、移植可能物品、プログラム放出装置の形態である、請求項11〜12に記載の合成物。
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