JP2005502753A - 補強性充填剤の分散の増大したゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

ゴム組成物中の補強性充填剤凝結物の分散を増大させる、好ましくは有機の極性界面活性剤が開示されている。この界面活性剤は、補強性充填剤凝結物中に存在するバインダーに作用し、カーボンブラック上の水溶性バインダーと会合して、カーボンブラック分散を増大させる。この極性界面活性剤は約3〜約35の親水−親油バランス値を有する。この組成物を使用するゴム製品とこの組成物を製造する方法も開示されている。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明はゴムエラストマー中で補強性充填剤の分散の増大したゴム組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴムの混和は、ゴムポリマーに種々の材料を添加して、所望の物理的および化学的性質を得る方法を指す。通常のゴム組成物の混和時には、加硫剤、促進剤、充填剤、可塑剤および分解防止剤がポリマーに添加される。
【0003】
充填剤と顔料の分散は、これらの材料をゴムエラストマーの中に均一に組み込む方法を含み、そしてサイズの縮小を包含する。更に完璧な分散は、コンパウンドのバルク中に更に一貫した物理的および化学的性質を有するゴムコンパウンドを生じ、これにより更に良好な完成品が生まれる。特に充填剤については、分散は多数の個別の凝結物からなる元の大きな凝集塊の縮小を伴う。元の凝集塊は、個別の凝結物と元のものよりもずっと小さい凝集塊の組み合わせ物に縮小される。凝集塊のサイズと数の縮小は、更に良好な完成品を提供する。
【0004】
歴史的に、エラストマー内の充填剤の分散を助けるために機械的混合装置、例えばオープンミル、インターナルミキサー、またはバッチミキサー/押し出し機の組み合わせが使用されてきた。しばしば、エラストマーへの充填剤の組み込みは、マスターバッチング、再ミル掛け、および最終混合を含む多段の混合段階を使用する機械的混合により行われた。別法としては、(特許文献1)は充填剤を10−60重量%の量の液体により処理して、予備ブレンドを形成し、そしてこの予備ブレンドを少なくとも1つのポリマーと混合する段階を含む、性質の改善されたゴム組成物を混合するための方法を開示している。
【特許文献1】
米国特許第5,599,868号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、好ましくはニューマチックタイヤの成形のためのゴムコンパウンドの混合工程時にゴムエラストマー中の補強性充填剤の凝集塊サイズを低減させる技術における問題を解決する。
【0006】
本発明は、ポリマーおよび充填剤を極性界面活性剤と混和する方法であって、結果として現行の混和−混合法と比較して全体の混合時間を低減させる方法を指向する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特に、本発明は、カーボンブラックのペレット化で使用される水溶性バインダーを破壊するための有機の極性界面活性剤を使用して、エラストマーの中へのカーボンブラックの分散を助ける。分子量および極性などの有機の極性界面活性剤の性質とコンパウンド中での界面活性剤の量がエラストマー中の補強性充填剤の分散度を支配する。この界面活性剤はゴムエラストマー中でのカーボンブラック充填剤の分散を阻害する水溶性バインダーに作用する。
【0008】
本発明の一つの局面は、ほぼ100重量部のポリマー;ポリマー100部当り約5〜約100重量部の前記補強性充填剤;ポリマー100部当り約0.5〜約10重量部の極性界面活性剤;および前記ポリマー100部当り約0.5〜約15部の硬化剤を有する、加硫性エラストマー組成物である。
【0009】
本発明のもう一つの局面は、この組成物中で充填剤の分散が増大したゴム組成物を製造する方法であって、
(a)補強性充填剤、極性界面活性剤およびポリマーを混合して、ゴムコンパウンドを形成し;
(b)このゴムコンパウンドを硬化させて、この組成物を形成する;
段階を含み、
この極性界面活性剤が約3〜約35の親水−親油バランス値を有する方法である。
【0010】
本発明のもう一つの局面は、補強性充填剤と極性界面活性剤を有する少なくとも1つのゴム成分を含むゴム製品であって、この充填剤が前記極性界面活性剤の組み込みにより前記ゴム成分中で増大した分散を有し、そしてこの極性界面活性剤が約3〜約35の親水−親油バランス値を有するゴム製品を提供することである。
【0011】
本発明の利点は、加工時間を速くする一方で、ゴムコンパウンド中で充填剤凝集塊を少なくし、そして凝集塊サイズを低減させることができることである。
【0012】
本発明のもう一つの利点は、水溶性バインダーを用いるペレット化形でカーボンブラックを混合チャンバーに供給するという、カーボンブラックを充填剤として使用する任意のゴムコンパウンドについての本発明の有用性である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は混合時にポリマー中の充填剤の分散を改善する。在来のゴムポリマーと在来の充填剤は、本発明の界面活性剤の添加によりメリットを受ける。
【0014】
在来のゴムポリマー
本発明の界面活性剤により影響を得るゴム成分は、単一ポリマーまたはポリマーの組み合わせ物であってもよい。これらのゴムは、限定ではないが、天然ゴム、イソプレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン−ブタジエン、ブタジエン、ブタジエン−イソプレン、エチレン−プロピレン、ニトリル、アクリレート−ブタジエン、クロロイソブテン−イソプレン、ニトリル−ブタジエン、ニトリル−クロロプレン、スチレン−クロロプレン、スチレンイソプレンゴム、およびこれらの組み合わせ物を包含する。
【0015】
通常、トレッドストック用の加硫性ゴムコンパウンドの配合においては、重合されたエラストマー、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレンなど、およびスチレン、α−メチルスチレンなどのモノビニル芳香族またはミルセンなどのトリエンとこれらのコポリマーおよびターポリマーを混和して、ゴムストックを形成する。このように、このエラストマーは、ジエンホモポリマーAとこれらとモノビニル芳香族ポリマーとのコポリマーおよびターポリマーBを包含する。例示のジエンホモポリマーは、4〜約12個の炭素原子を有するジオレフィンモノマーから製造されるものである。例示のビニル芳香族ポリマーは、8〜約20個の炭素原子を有するモノマーから製造されるものである。本発明で有用な共役ジエンモノマーなどの例は、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンおよび1,3−ヘキサジエンを、そして芳香族ビニルモノマーは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびビニルナフタレンを包含する。
【0016】
この共役ジエンモノマーと芳香族ビニルモノマーは、通常、約90:10〜約55:45の、好ましくは約80:20〜約65:35の重量比で使用される。好ましいエラストマーは、ポリブタジエンおよびポリイソプレンなどのジエンホモポリマーとスチレンブタジエンゴム(SBR)などのコポリマーを包含する。コポリマーは約99〜約55重量パーセントのジエン単位と約1〜約45重量パーセントのモノビニル芳香族またはトリエン単位を含み、合計100パーセントとすることができる。本発明のポリマーとコポリマーは、約10〜約80パーセントの範囲の1,2−ミクロ構造含量を有してもよく、好ましいポリマーまたはコポリマーは、ジエン含量基準で約25〜約65パーセントの1,2−ミクロ構造含量を有するものである。
【0017】
本発明において使用されるポリマーの分子量は、好ましくはプロトン停止の試料が約2〜約150のゴムムーニー粘度(ML/100°C)を呈するようなものである。限定ではないが、このコポリマーとターポリマーは、好ましくは当業界で既知であるように、このモノマーの同時共重合から生じるランダムポリマーである。非官能基化のシス−ポリブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)、エマルションスチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIB)および天然ゴムも包含される。
【0018】
共役ジエンの上述のコポリマーとターポリマーおよびこれらの製造方法はゴムおよびポリマーの業界でよく知られている。このポリマーの多くは市販されている。本発明の実施は、この明細書中上記に包含されているか、あるいは除かれているいかなる特定のゴムにも限定されないことを理解すべきである。
【0019】
加えて、ゴムと補強性充填剤の間の結合を増大するために、ゴムポリマーを種々の基により官能基化することができることも見出された。これらの基は、ポリマー開始時、並びに停止時に導入可能であり、従ってポリマー鎖の一方の末端または両方の末端で官能基化されたポリマーを提供することは既知である。官能基化されたゴムポリマーの例と関連の方法が米国特許第5,268,439号、第5,866,650号および第5,916,961号に述べられている。ポリマー鎖に沿って官能基を設けることも既知である。本発明の実施においては、前出のあるいは他の官能基化されたポリマーのいずれかの使用が有用なこともある。
【0020】
在来の充填剤
通常の充填剤材料は、ゴム混和で通常使用される補強性充填剤、例えば、カーボンブラック、タルク、シリカおよび鉱物質材料の他の微粒子とこれらの組み合わせ物を包含する。カーボンブラックは、取り扱いと分粒を容易にするのに水溶性バインダーにより処理して、ペレットを形成することがしばしば行われるために、本発明によりメリットを受ける可能が最も大きい充填剤である。カーボンブラックペレットを約300μm〜約3000μmの範囲とすることができるが、分散されたカーボンブラックの所望のサイズは、個別の凝結物のサイズであり、好ましくは約20nm〜約500nmの範囲である。在来の混合の目的は、凝集塊の数とサイズを最小にする一方で、カーボンブラックのサイズをペレットから凝集塊および個別の凝結物まで低減させることである。バインダーはこのような混合の努力を阻止し、カーボンブラック凝結物を許容し得る程度まで分散するのに必要な時間とエネルギーを増大させる。
【0021】
本発明のカーボンブラックは、限定ではないが、ゴム製品で使用されている市販され、商業生産されているカーボンブラック、例えば、ASTM D−l765−99aにより指定されているようなN−110、N−220、N−343、N−339、N−330、N−351、N−472、N−550、N−660、N−880およびN−990、並びに種々のチャンネルブラック、および伝導性カーボンブラックを包含することができる。使用してもよい他のカーボンブラックはアセチレンブラックを包含する。2つ以上の上記のブラックの混合物を本発明のカーボンブラック製品の製造において使用することができる。
【0022】
使用可能なカーボンブラックの表面積は、150m/g〜5m/g以上の範囲である。特定のカーボンブラックの使用は、ゴムコンパウンドの所望の物理的性質に従って変わる。各タイプと製造法のカーボンブラックは、異なる量あるいはタイプのバインダー、または両方を有することができる。従って、界面活性剤の量を変えて、本発明の目的を達成することができる。
【0023】
「粒子」は、この開示で使用されるように、また、当業者によって「一次粒子」としても呼ばれるが、カーボンブラック合成工程の初期段階で形成され、通常の方法により再分割不能である、個別の、概して球状の単位を意味する。更に、用語「凝結物」は、この明細書で使用されるように、一緒に融合し、しっかりと結合したこれらの粒子の集積物を指す。凝結物は、特に混合操作において他の材料と混合する場合、機械的な手段により個別の粒子に概ね破砕不能である。粒子−粒子相互作用力は概ね大きすぎて破壊することができない。用語「凝集塊」は一緒に保持された凝結物の集積物を指す。凝集塊は概ねより弱い物理的力により一緒に保持され、そして機械的な手段により、例えば混合操作時に分離可能である。
【0024】
改善された充填剤分散
上記に示したように、カーボンブラック充填剤は、通常、バインダーを使用して、カーボンブラック凝結物を一緒に保持して、ペレットを形成し、そして混合前の製造、貯蔵および出荷のために充填剤のバルク密度を増大させ、そして混合時のダストと他の環境影響を防止する。しかしながら、バインダーは、ゴムコンパウンド中のカーボンブラック充填剤の分散を妨害するために、これらの理由によるバインダーの有用性は混合が始まると有害になる。
【0025】
概ね、市販のカーボンブラックペレット中のバインダーは、カーボンブラックの全重量の約0.1〜約0.5%を構成する。普通使用されるこのようなバインダーは、糖蜜、コーンシロップ、リグノスルホン酸カルシウムおよびこれらの組み合わせ物であり、すべて水溶性であるという性質を共有している。
【0026】
特定の理論に限定されるのではないが、本発明で使用される界面活性剤は、バインダーを弱め、そして充填剤とゴムとの相溶性を改善するようにカーボンブラック充填剤を湿すことにより、混合および分散時のバインダーのマイナスの影響を克服する。この界面活性剤は、カーボンブラック凝結物上のバインダーと会合し、その影響を弱め、これによってゴムポリマー内のカーボンブラックの分散の増大が可能になる。このように、バインダーの存在は無くされない。むしろ、界面活性剤は、バインダーのカーボンブラック凝結物への結合を弱めて、親油性ゴム中の分散を改善させると考えられる。
【0027】
本発明の極性界面活性剤は有機界面活性剤であり、供給者により提供される親水−親油バランス(HLB)値が約3〜約35の範囲にあるものである。大きなHLB値は増大した親水性を反映する。本発明においては、高いHLB値の界面活性剤は、カーボンブラックのエラストマーの中への増大した分散を促進する。
【0028】
本発明の極性界面活性剤は室温で液体または固体であってもよい。これらの界面活性剤の分子量を約100g/モル〜約15,000g/モルの範囲とすることができる。高分子量の界面活性剤は低分子量品よりも概ね好ましいが;Pluronic(登録商標)プロピレンオキシドとエチレンオキシドのブロックコポリマー(実施例11−13、16−19、21−23)については、高分子量の界面活性剤は分散の増大に対しては効果が低いことが判明した。このゴムコンパウンドは、極性界面活性剤により補強性充填剤を予備的に湿らせることを一切せずに混合可能である。この利点によって、好ましくは混合の初期マスターバッチ段階時にこの界面活性剤を添加することが可能である。別法として、この界面活性剤の添加を混合の後期段階時に行うことができる。この界面活性剤は、界面活性剤の重量を除いて全コンパウンド重量の約1%〜約5%のレベルで添加され、約2%〜約4%が好ましい。本発明の更なる態様を次の実施例で述べる。
【0029】
補強性充填剤の増大した分散によりメリットを受けるいかなるゴム製品の製造にも本発明の組成物を使用することができる。好ましくは、自動車および化学業界で使用されるゴム製品は本発明によりメリットを受けることができる。ゴムタイヤ、好ましくはニューマチック車両用タイヤは補強性充填剤の増大した分散によりメリットを受ける。ニューマチックタイヤは、米国特許第5,866,171号;第5,876,527号;第5,931,211号;および第5,971,046号に開示されている構成により製造可能である。
【実施例】
【0030】
実験用ゴムコンパウンドの性質を次の方法により試験した。
【0031】
一般の実験的試験手順
1.分散
本発明においては、カーボンブラック分散を概ねASTM D 2663、試験方法C(1995)により測定したが、光学顕微鏡による分散評価に対して計算された分散評点を定期的にチェックしながら、同一の較正値、AおよびBをすべての試験試料について使用したことを除く。この試験方法は、触針ミクロ粗さ測定装置、試料ホルダー、試料カッターおよび試料搭載装置からなる分散アナライザーを使用する。加硫ゴム試料をカミソリ刃により切断し、そして切断表面を触針によりトレースし、これにより、非分散カーボンブラックにより生じる表面粗さを測定する。ゴム表面の測定粗さを0〜100の尺度基準で分散インデックスにより表す。この尺度は、約10μm未満のサイズを有するl00%のカーボンブラック凝集塊を表す最大値に対するものである。本発明については、分散インデックス測定用の試料は、切断前で直径約2.54および厚さ約3.2mmのディスクである。ゴムが硬化剤を含有する場合には、所望のディスク形状の多数個のキャビティを持つ金型中加圧下でこの分散試料を熱加硫した。高温および20トン(18,182kg)のラム力に保持されたプレス中に置いた充填金型により、試料を冷水中で5分間急冷した後適当な硬化をもたらすのに必要な時間硬化を行った。ゴムが硬化剤を含有しない場合には、分散インデックス試料をマイラー商標のプラスチックシートの間で所望の形状に105°Cの温度で30分間圧縮成形し、そして20トンのラム力下で室温まで冷却した。この成形試料を引き続いてディスクの片面当りほぼ10〜11.5MRadの照射量で照射することにより硬化して、適切な硬化を得た。
【0032】
2.振動型ディスク硬化メーターを用いる加硫
本発明においては、ASTM D 2084(1995)により振動型ディスク硬化メーターを用いて硬化を測定する。加硫性ゴムの試料をこの硬化メーターの試験キャビティの中に挿入し、次に密封し、そして加圧下に保持する。このキャビティを一定の加硫温度で保持する。ディスクを振動させ、このゴム試料にせん断歪を加える。ディスクを振動するのに必要とされる力を時間の関数として連続的に記録する。
【0033】
3.ムーニースコーチ
本発明においては、ムーニースコーチをASTM D 1646(1999)により測定する。非加硫ゴム試料をセロファンのシートの間に置き、そしてムーニーせん断ビスコメーターの試料キャビティの中に挿入する。ディスク形状のローターは平らな円筒形の加熱キャビティの内側で回転する。ローターの回転に対するゴムの抵抗はトルクに対応する。ムーニースコーチは、予熱の終わりからトルクが130°Cでの最小トルクから5ポイント上昇するまでの時間である。
【0034】
4.ショアA硬さ
本発明においては、概ねASTM D 2240(1997)によりショアA硬さを測定する。ショアAデュロメーターを加硫ゴム試料の中に圧入し、そして特定の時間後、この圧力に対する抵抗をデュロメーター単位で測定する。
【0035】
5.モジュラス、引っ張り強さおよび破断時の伸び
モジュラス、引っ張り強さ(最大歪での応力)および破断時の伸びを概ねASTM D 412(1998)方法Bにより測定する。D412 B タイプ1ダイを用いて、加硫ゴム試験試料をリングの形状に切断する。上記の性質に対する測定は、試験試料の元の断面積を基準とするものである。均一な掴み具分離速度を生じるように好適な張力計と印加された力を測定するための指示系または記録系を設けた装置、例えばインストロンを試験試料の伸びの測定と合わせて使用する。モジュラス、引っ張り強さおよび伸びをASTM D 412(1998)により計算する。
【0036】
6.ランボーン(Lambourn)磨耗
本発明に対しては、ランボーン磨耗を使用して、関係するコントロールコンパウンドと比較してトレッドコンパウンドの磨耗速度を測定する。試験試料は、外径約48mm、内径約22mmおよび厚さ約4.8mmのゴムホイールである。このホイールを次の2つの方法により作製することができる。
【0037】
第1の方法においては、硬化時にゴムコンパウンドをホイール寸法に成形する。第2の方法においては、長方形のゴムスラブを硬化し、次に回転のこぎりを用いてこのスラブから適当な寸法のホイールを切断する。切断時、このゴムに石けんと水の混合物により潤滑性を与える。後者の場合には、切断後にこのホイールを布により拭き、そして試験の前に風乾する。
【0038】
車軸の上に載せたこのゴムホイールを直径約173mmの回転ドラムに押し付けて回転することにより、磨耗を生じさせる。120粒度の3M−iteの磨耗表面をドラム半径に垂直なドラムの円周表面に接着する。試験時に約2.5kg(2kg重量プラスこの重量を保持する固定具の0.5kg)の荷重をゴムホイールに印加する。通常、このゴムホイールを65%の滑りで試験する。滑りは、ゴムホイールとドラムの正接速度の差をゴムホイールの正接速度で割り、100%を掛けたものであり、そしてゴムホイールの正接速度は磨耗前のゴムホイール直径を基準とする。
【0039】
試験時にタルクをゴムホイールと磨耗表面が出会う領域に塗布する。タルク流量は公称1分当り0.4グラムである。実験用コンパウンドの適用の前に磨耗表面を予備コンディショニングする。予備コンディショニングは、典型的なトレッドコンパウンドの6つのホイールを上記の条件で各ホイールに対して50秒間試験することからなる。
【0040】
予備コンディショニング段階の後、合計約150個の実験用コンパウンドホイールと適切なコントロールコンパウンドホイールを同一の磨耗表面に対して試験することができ、その時間に磨耗表面を置き換える。実験用コンパウンドとコントロールコンパウンドを試験する前にこの新しい磨耗表面も予備コンディショニングする。磨耗時間の関数として重量損失を定期的に測定することにより、ゴムホイールに対して磨耗速度を求める。通常、全試験時間は約75秒である。時間の関数としての重量損失に最小二乗法による曲線の直線フィッティングを施す。この直線の勾配が磨耗速度である。表示した磨耗インデックスは、実験用コンパウンド磨耗速度により割ったコントロールコンパウンド磨耗速度の100倍である。このように、100以上の磨耗インデックスは、この実験用コンパウンドがコントロールコンパウンドよりも良好である(低速度で磨耗する)ことを示す。
【0041】
7.リング引き裂き
試料チャンバー中で一定温度を維持することができる引っ張り試験機を用いて、ゴムコンパウンドの引き裂き特性を測定する。厚さほぼ2.54mmの硬化試験試料を内径約4.44cmおよび外径約5.72cmのリングに切り出した。カミソリ刃でリングの径方向に部分的な切れ目を付けた。次に、上記寸法のノッチ付きリングを破断するのに必要な単位厚さ当りの力として引き裂きを測定する。
【0042】
8.タンジェント・デルタ
タンジェント・デルタはゴムコンパウンドの動的な機械的性質である。タンジェント・デルタはDynastat粘弾性アナライザーを用いて測定される。この明細書で示されるデータに特有の試験条件は、1Hz、2kg静的荷重および1.25kg動的荷重であり、そして試料は公称で直径9.5mmおよび高さ16mmの加硫ゴム円筒である。
【0043】
実施例1−9および比較例A−I
次の例は、非変成タイヤトレッドストックと各々が異なる極性界面活性剤を含有する3つの変成タイヤトレッドストックにおいて観察されるカーボンブラック分散の間の直接の比較を提供し、併せて4つの異なるタイプのトレッドストックの混合時に使用される種々の混合エネルギーにおけるカーボンブラック分散の更なる比較を提供する。この市販の界面活性剤は表1に示すものであり、そしてHLB値で表される種々の極性に対して選択された。
【0044】
【表1】
Figure 2005502753
【0045】
実施例A−Iおよび1−9で使用される4つのトレッドストックに対する処方を表2に示す。
【0046】
【表2】
Figure 2005502753
【0047】
表2のすべてのストックを280グラムのバッチ重量および40rpmのローター速度でブラベンダーバッチミキサー中で個別に混合した。これらのストックのすべてに対して、次のマスターバッチ混合手順を使用した。
【0048】
【表3】
Figure 2005502753
【0049】
混合時間をコントロールすることにより混合エネルギーを変え、そしてミキサーに付属したトルク積分装置の使用により測定した。実施例の各々に対する混合の時間およびエネルギーを表4に示す。
【0050】
【表4】
Figure 2005502753
【0051】
【表5】
Figure 2005502753
【0052】
マスターバッチ試料のカーボンブラック分散を製造し、そして上記に掲げた試験方法により試験した。成形ディスクマスターバッチゴムを比較例A−Cに対してはディスクの片面当りほぼ9.9MRadおよび実施例1−9に対してはほぼ11.4MRadの照射量で照射することにより硬化した。照射の差異は照射ユニットの日間変動により生じたが、完全に硬化した試料を提供する目的には有意なものでなかった。カーボンブラック分散の結果を表5に示す。
【0053】
【表6】
Figure 2005502753
【0054】
すべての混合エネルギーにおける分散の表5および混合エネルギーに対する分散のプロットの図Iから、極性界面活性剤の組み込みは改善されたカーボンブラック分散を生じることが判る。すべての混合エネルギーにおける分散は、極性界面活性剤の添加により改善される。特に、例D−E、2、5、および8の中間の混合エネルギーにおいては、Tween(登録商標)20界面活性剤(実施例2)は、非変成コントロール(比較例D)に対して分散をほぼ9%(77.4対68.1)改善するように見える。分散の改善は高混合エネルギーでより顕著であった。例F−I、3、6、および9を比較すると、3つの界面活性剤はすべて比較例に対して分散を改善し、Tween(登録商標)20界面活性剤(実施例3そして3つの界面活性剤の中で最高のHLB値を有する)が最も顕著な改善を呈する。これらの傾向は、極性界面活性剤がカーボンブラック分散の促進を助けること、そして界面活性剤の選択の間の相対的な改善が界面活性剤の親水性により影響を受け、親水性の増大が最良の結果をもたらすことを示唆する。
【0055】
実施例10−24および比較例J−L
これらの例は、非変成タイヤトレッドストック(比較例J−L)と各々が比肩し得るか、あるいは更に大きいHLB値を有する4つの他の界面活性剤と共に実施例1−9の最良の界面活性剤を組み込んだいくつかの変成タイヤトレッドストック(実施例10−24)において観察されるカーボンブラック分散の間の直接の比較を提供する。実施例10−24で使用される界面活性剤とこれらの界面活性剤に関する構造上の情報のリストを表6に示す。これらの実験は、タイヤ製造において使用される大規模なバンバリーミキサーで使用されるものに更に模倣した加工条件を使用したという点において実施例1−9で述べたものと異なる。
【0056】
【表7】
Figure 2005502753
【0057】
実施例10−24および比較例J−Lで使用されるゴム配合物は、界面活性剤を表1のものから表6のものにより置き換えたことを除いて、表2に掲げたものである。実施例10−24および比較例J−Lにおけるすべての実験を1300グラムのマスターバッチ品と1200グラムの最終バッチ混合品とBRバンバリーバッチミキサー中で混合した。表7に示した混合手順時にローター速度を77RPMから116RPMまで増加させた。
【0058】
【表8】
Figure 2005502753
【0059】
カーボンブラック分散試料を製造し、そして上記に掲げた試験方法により試験した。マスターバッチ品と再ミル掛け混合品(実施例10−19および比較例J−L)をディスクの片面当りほぼ10.5MRadの照射量で照射した。この最終混合品について、カーボンブラック分散ディスクを165°Cの温度で13分間熱硬化した。この例の各々についてのカーボンブラック分散を表8に示す。
【0060】
【表9】
Figure 2005502753
【0061】
表8と累積混合エネルギーに対する分散のプロット図IIから判るように、この極性界面活性剤の導入は、すべてのレベルの混合エネルギーでコントロール系に対してカーボンブラック分散の実質的な増大を生じる。分散における最大の改善は、Myrj(登録商標)59(実施例14、19および24)とPluronic(登録商標)L35(実施例11、16および21)により得られた。Pluronic(登録商標)界面活性剤の範囲を検討(実施例11−13、16−18、21−23)すると、結果は、高分子量のPluronic(登録商標)F38(HLB=31)およびPluronic(登録商標)F88(HLB=28)は両方ともPluronic(登録商標)L35(HLB=19)よりも高極性を有するが、カーボンブラック分散の相対的な改善は減少することを示す。このように、極性界面活性剤の分子量は分散の相対的な改善において役割を演じ、高分子量の界面活性剤は特定の分子構造に対しては効果が少ないように見える。
【0062】
界面活性剤で変成した系の各々において観察される分散の増大に加えて、表9に示すように、硬化工程の速度が変化する。最終混合段のコンパウンドについて、ムーニースコーチとレオメーター硬化は、ゴムコンパウンドの加硫を時間と温度の関数として記述することにより硬化工程の速度を示すものである。ムーニースコーチとレオメーター硬化を上記に詳述した試験方法により測定する。
【0063】
【表10】
Figure 2005502753
【0064】
一般に、この極性界面活性剤はムーニースコーチとt90を減少させた。ゴムコンパウンド中の硬化剤の調整によりムーニースコーチとt90の両方を変えてもよい。
【0065】
【表11】
Figure 2005502753
【0066】
表10は、この成分を最初に165°Cの温度で13分間熱硬化した、非変成および界面活性剤変成の最終混合段のトレッドコンパウンドの物理的性質を更に示す。一般に、界面活性剤(実施例20−24)の添加は、コントロール(比較例L)に比較して改善されたカーボンブラック分散(表8)に対応する改善された引き裂き強度およびランボーン磨耗をもたらした。
【0067】
実施例25−26および比較例M
これらの例は、非変成タイヤトレッドストック、極性界面活性剤の添加により変成されたトレッドストック、および等量部のナフテン系オイルの極性界面活性剤による置き換えにより変成されたトレッドストックにおいて観察される最終混合段のカーボンブラック分散、加硫された物理的性質および硬化性(レオメーター硬化とムーニースコーチ)の比較を提供する(表11)。Pluronic(登録商標)L35はこれらの例について使用された極性界面活性剤である。例M、25および26で使用される3つのトレッドストックに対する処方を表11に示す。表7に示した混合手順によりこれらの例のすべてをBRバンバリー中で混合した。
【0068】
【表12】
Figure 2005502753
【0069】
例M、25および26については、最終混合段のカーボンブラック分散と硬化の物理的性質の試料を165°Cの温度で13分間加硫した。これらの最終混合段のコンパウンドのすべての性質を上記に掲げた試験方法により試験し、そして結果を表12に示す。
【0070】
【表13】
Figure 2005502753
【0071】
表12の結果から判るように、Pluronic(登録商標)L35を上記の配合(実施例25)に添加することは、硬さ、300%モジュラスおよびDynastat動的モジュラスのデータで見られるようにコントロール(比較例M)に対してこのコンパウンドを軟化させる役割をする。加えて、非硬化ゴムのムーニー粘度が低下する。
【0072】
等量のPluronic(登録商標)L35−(実施例26)によりオイルを置き換えることは、硬さ、300%モジュラスおよびDynastat動的モジュラスをコントロール(比較例M)に匹敵するレベルまで回復させる。界面活性剤変成のコンパウンド(実施例25および26)の両方においては、カーボンブラック分散はコントロール(比較例M)に比較して改善される。加えて、カーボンブラック分散の改善に対応して、引き裂き強度、引っ張り強さおよびランボーン磨耗もコントロールコンパウンド(比較例M)に対して改善される。
【0073】
本発明は上記の態様に限定されるものでない。特許請求の範囲は前記の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は正味の混合エネルギーに対する分散をプロットした例のグラフである。
【図2】図2は累積混合エネルギーに対する分散をプロットした例のグラフである。

Claims (11)

  1. 100重量部のポリマー;
    前記ポリマー100部当り5〜100重量部の補強性充填剤と、
    前記ポリマー100部当り0.5〜10重量部の極性界面活性剤と、
    前記ポリマー100部当り0.5〜約15部の硬化剤とを含み;そして
    前記補強性充填剤がカーボンブラック、タルク、シリカ、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される加硫性エラストマー組成物。
  2. 前記補強性充填剤が水溶性バインダーにより処理済みのカーボンブラックであり、そして
    前記界面活性剤が前記カーボンブラック上の水溶性バインダーと会合し、増大したカーボンブラック分散を生じる請求項1に記載の組成物。
  3. 前記カーボンブラック凝結物のサイズが約20nm〜約500nmであり、そして前記カーボンブラック凝結物の表面積が約150m/gm〜約5m/gmである請求項2に記載の組成物。
  4. 前記バインダーが水溶性であり、そして糖蜜、コーンシロップ、リグノスルホン酸カルシウム、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択され、そして前記バインダーが前記カーボンブラックの全重量の約0.1%〜約0.5%を構成する請求項2に記載の組成物。
  5. 前記極性界面活性剤が前記組成物の全重量の約1〜約5重量パーセントのレベルで前記組成物中にあり、そして前記極性界面活性剤が約100g/モル〜約15,000g/モルの分子量を有する有機化合物であり、そして約3〜約35の親水−親油バランス値を有する請求項1に記載の組成物。
  6. 前記ゴム成分が官能基化あるいは非官能基化され、そして天然ゴム、イソプレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン−ブタジエン、ブタジエン、ブタジエン−イソプレン、エチレン−プロピレン、ニトリル、アクリレート−ブタジエン、クロロイソブテン−イソプレン、ニトリル−ブタジエン、ニトリル−クロロプレン、スチレン−クロロプレン、スチレン−イソプレンのゴム、およびこれらの組み合わせ物からなる群から選択される請求項1に記載の組成物。
  7. 補強性充填剤と極性界面活性剤を有する少なくとも1つのゴム成分を含むゴム製品であって、前記界面活性剤が前記カーボンブラック上の水溶性バインダーと会合し、増大したカーボンブラック分散を生じ、そして前記充填剤が前記極性界面活性剤の組み込みにより前記ゴム成分中で増大した分散を有し、そして前記極性界面活性剤が約3〜約35の親水−親油バランス値を有するゴム製品。
  8. 前記ゴム製品がタイヤであり、そして前記ゴム成分がトレッドである請求項7に記載のゴム製品。
  9. 前記極性界面活性剤が有機化合物であり、そして前記極性界面活性剤が約100g/モル〜約15,000g/モルの分子量を有する請求項7に記載のゴム製品。
  10. 前記ゴム組成物が約100重量部の前記ポリマー;前記ポリマー100部当り約5〜約100重量部の前記補強性充填剤;前記ポリマー100部当り約0.5〜約10重量部の前記極性界面活性剤;および前記ポリマー100部当り約0.5〜約15部の硬化剤を含む請求項7に記載のゴム製品。
  11. 組成物中の充填剤の分散が増大したゴム組成物を製造する方法であって、
    (a)補強性充填剤、極性界面活性剤およびポリマーを混合して、ゴムコンパウンドを形成する段階と;
    (b)前記ゴムコンパウンドを硬化させて、前記組成物を形成する段階と;
    を含み、
    前記極性界面活性剤が約3〜約35の親水−親油バランス値を有し、そして前記ゴム組成物が
    (1)100重量部のポリマー;
    (2)前記ポリマー100部当り5〜100重量部の前記補強性充填剤;
    (3)前記ポリマー100部当り0.5〜10重量部の前記極性界面活性剤;および
    (4)前記ポリマー100部当り0.5〜15部の硬化剤
    を含む方法。
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