JP2005502722A - 学習及び記憶の亢進ならびに健忘症の治療 - Google Patents

学習及び記憶の亢進ならびに健忘症の治療 Download PDF

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Abstract

学習及び記憶の促進または健忘症の治療方法。本方法は、このような必要のある患者に式(I)の化合物を投与することを含む:Ar、Ar、及びArのそれぞれは、独立して、フェニル、チエニル、フリル、またはピロリルであり;R、R、R、R、R、及びRのそれぞれは、独立して、H、ニトロ、ハロゲン、R、OH、OR、C(O)OH、C(O)OR、C(O)SH、C(O)SR、C(O)NH、C(O)NHR、C(O)NRR’、ROH、ROR’、RSH、RSR’、ROC(O)R’OH、NHR、NRR’、RNHR’、若しくはRNR’R”であり;またはR及びRが一緒に、R及びRが一緒に、若しくはR及びRが一緒にOROであり;この際、R、R’、及びR”のそれぞれは、独立して、炭素原子数1〜6のアルキルであり;ならびにnは、1、2、または3である。本化合物は、学習及び記憶を促進するまたは健忘症を治療するのに有効な量である。

Description

【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2001年9月14日に提出された米国仮特許出願第60/322,389号の優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
背景
長期増強(LTP)は、ある型の学習及び記憶に寄与するシナプス可塑性の長期継続する形態である。レビューとして、例えば、Bliss & Collingridge (1993) Nature 361: 31-39を参照。海馬のCA1領域では、LTPの誘発は、N−メチル−D−アスパラギン酸受容体の活性化によって引き起こされるシナプス後ニューロンへのCa2+の侵入に依存する。例えば、Tsien et al. (1996) Cell 87: 1327-1338を参照。N−メチル−D−アスパラギン酸受容体は、広範な中枢神経系の疾患にかかわりがあると考えられるので、特に興味のあるものである。例えば、Foster et al. (1987) Nature 329: 395-396;およびMayer et al. (1990) Trends in Pharmacol. Sci. 11: 254-260を参照。
【0003】
酸化窒素は、脳内の新規な型の細胞間伝達物質として作用でき、LTP中で逆行性伝達物質として作用する可能性のある拡散性分子である。例えば、Son et al. (1996) Cell 87: 1015-1023;およびWilson et al. (1997) Nature 386: 338を参照。酸化窒素産生のための酵素である、酸化窒素合成酵素の阻害剤は、LTPの誘発を防止しうる。酸化窒素のダウンストリームエフェクター(downstream effecter)の一つがcGMPであり、これはまたLTPの誘発にかかわりがある。cGMPは、可溶性グアニリルシクラーゼによって生じる。可溶性グアニリルシクラーゼの阻害剤はLTPを抑制する。例えば、Zhuo et al. (1994) Nature368: 635-639;およびBoulton et al. (1995) Neuroscience 69: 699-703を参照。加えて、cGMPは、LTPの誘発に役割を果たす、cGMP依存性プロテインキナーゼG等の、多くのタンパク質の活性を制御する。プロテインキナーゼGの阻害剤はLTPの誘発を遮断し、プロテインキナーゼGのアクチベーターは弱いテタヌス刺激に応答するLTPの誘発を亢進する。例えば、Zhuo et al. (1994) Nature368: 635-639を参照。Zhuo et al. (1994) Nature 368: 635-639。したがって、酸化窒素、cGMP、及びプロテインキナーゼGを含むシグナル伝達経路は、LTPの誘発にかかわりがある。シグナル伝達経路を調節する化合物の同定により、学習及び記憶を促進するのに有用な新規な治療が得られうる。
【発明の開示】
【0004】
要約
一態様においては、本発明は、学習および記憶の亢進方法を特徴とするものである。本方法は、このような必要のある患者に、下記式(I):
【0005】
【化1】
Figure 2005502722
【0006】
の融合ピラゾリル化合物を投与することを有する。
【0007】
Aは、H、R、または下記式:
【0008】
【化2】
Figure 2005502722
【0009】
であり(以降、「(CHAr(R)(R)」と称する);Ar、Ar、及びArのそれぞれは、独立して、フェニル、チエニル、フリル、またはピロリルであり;R、R、R、R、R、及びRのそれぞれは、独立して、H、ニトロ、ハロゲン、R、OH、OR、C(O)OH、C(O)OR、C(O)SH、C(O)SR、C(O)NH、C(O)NHR、C(O)NRR’、ROH、ROR’、RSH、RSR’、ROC(O)R’OH、NHR、NRR’、RNHR’、若しくはRNR’R”であり;またはR及びRが一緒に、R及びRが一緒に、若しくはR及びRが一緒にOROである。R、R’、及びR”のそれぞれは、独立して、炭素原子数1〜6のアルキルであり;およびnは、1、2、または3である。当該化合物は、学習及び記憶の亢進に有効な量である。
【0010】
式(I)は、ピラゾリル核及び少なくとも2個のアリール基、即ち、Ar及びArを含む。式(I)の化合物のサブセットは、Aが(CHAr(R)(R)であることを特徴とする。例えば、Arがフェニルであり、ならびにR及びRが、それぞれ、フェニル基の4及び5位で置換される。Arは5’−フリルであってもよく、この際、R及びRの一方が、5’−フリル基の2位で置換され、例えば、1−ベンジル−3−(5’−ヒドロキシメチル−2’−フリル)−インダゾール(化合物1)がある。Arはフェニルであってもよく、この際、R及びRの一方がフェニル基の4位で置換され、例えば、1−(3−クロロ−ベンジル)−3−(4’−トリル)−インダゾール(化合物9)または1−(4−ニトロ−ベンジル)−3−(4’−トリル)−インダゾール(化合物10)がある。ある実施態様においては、Arはフェニルであり、およびnは1である。
【0011】
式(I)の化合物の他のサブセットは、AがHであることを特徴とする。例えば、Arがフェニルであり、ならびにR及びRが、それぞれ、フェニル基の4及び5位で置換される。他の例としては、Arが5’−フリルであり、この際、R及びRの一方が、5’−フリル基の2位で置換される。
【0012】
本明細書中で使用される、「アリール」ということばは、フェニル、チエニル、フリル、またはピロリルを含み、それぞれ、必要であれば一以上の置換部分を有する。置換部分は、R、R、R、R、R、若しくはRが同一であってもあるいは異なるものであってもよい。置換部分は、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、シアノ、ニトロ、炭素原子数1〜6のアルキル、炭素原子数1〜6のアルケニル、炭素原子数1〜6のアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであってもよく、この際、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルは必要であれば炭素原子数1〜6のアルキル、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル、メルカプト、シアノ、またはニトロで置換されてもよい。「アルキル」ということばは、直鎖アルキル及び分岐鎖アルキル双方を意味する。
【0013】
本発明の方法を実施するにあたって使用できるある特定の融合ピラゾリル化合物の具体例を以下に列挙する。
【0014】
【化3】
Figure 2005502722
【0015】
【化4】
Figure 2005502722
【0016】
【化5】
Figure 2005502722
【0017】
【化6】
Figure 2005502722
【0018】
【化7】
Figure 2005502722
【0019】
上記融合ピラゾリル化合物は、当該化合物自体、ならびに適用できる場合には、これらの塩及びこれらのプロドラッグを含む。このような塩は、例えば、融合ピラゾリル化合物の負に荷電した置換基(例えば、カルボキシレート)及びカチオン間の相互作用によって形成されてもよい。適当なカチオンとしては、以下に制限されないが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、及びテトラメチルアンモニウムイオン等のアンモニウムカチオンが挙げられる。同様にして、正に荷電した置換基(例えば、アミノ)が負に荷電した対イオンと塩を形成してもよい。適当な対イオンとしては、以下に制限されないが、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、または酢酸塩が挙げられる。プロドラッグの例としては、患者に投与されると、上記融合ピラゾリル化合物を形成できる、エステル及び他の製薬上許容できる誘導体が挙げられる。
【0020】
本発明はまた、健忘症の治療方法を特徴とするものである。本方法は、このような必要のある患者に上記一以上の融合ピラゾリル化合物を有効量投与することを有する。本明細書中で使用される、「健忘症(amnesia)」は、記憶の喪失を意味する。これは、神経心理的な疾患(neuropsychological disorder)により生じることもある。「神経心理的な疾患」としては、以下に制限されないが、認識、学習、及び記憶の不足、神経変性疾患(例えば、ハンチントン病、パーキンソン病、またはアルツハイマー病)から派生する疾患、感情障害(例えば、双極性感情障害、気分変調性障害、または季節性気分障害)、及び鬱病が挙げられる。
【0021】
他の態様においては、本発明は、包装製品(packaged product)を特徴とするものである。本包装製品は、容器、容器に入っている一以上の融合ピラゾリル化合物、及び容器に付随し、学習及び記憶を亢進するためのまたは健忘症を治療するためのピラゾリル化合物の投与を示す説明文(例えば、ラベルまたはインサート)を含む。
【0022】
また、学習及び記憶を亢進するための、または健忘症を治療するための薬剤の製造を目的とする上記化合物の使用もまた本発明の範囲に包含される。
【0023】
本発明の他の態様、目的、及び利点は、詳細な説明から及び特許請求の範囲から明らかであろう。
【0024】
詳細な説明
本発明の方法を実施するにあたり使用される融合ピラゾリル化合物は、当業者に既知の方法(例えば、米国特許第5,574,168号を参照)によって調製できる。当該方法は、以下の合成経路を含む:アリールアリールケトンをまず、アリールカルボニルクロライドを他のアリール化合物とカップリングすることによって調製する。いずれかのアリール化合物は必要であれば一または多置換されていてもよい。次に、このケトンを、アリール基が必要であれば一または多置換されていてもよい、アリールアルキルヒドラジンと反応させて、3個のアリール基を含むヒドラゾンを形成する。ヒドラゾン基をアルキレンリンカーを介して融合ピラゾリル核に変換し、他のアリール基をピラゾリル核の4−C及び5−Cで融合して、さらに3番目のアリール基を直接ピラゾリル核の3−Cに連結する。融合ピラゾリル化合物の誘導体を、いずれかのアリール基の置換基を修飾することによって得てもよい。
【0025】
上記合成経路で使用される化学物質としては、例えば、溶剤、試薬、触媒、保護基及び脱保護基試薬がある。上記方法はまた、本明細書中で詳細に記載される段階の前後に、融合ピラゾリル化合物を最終的に合成するために適当な保護基を付加するまたは除去する段階をさらに有していてもよい。加えて、様々な合成段階を別の配列(sequence)または順番(order)で行なって、所望の化合物を得てもよい。適当な融合ピラゾリル化合物を合成するのに有用な合成化学変換及び保護基方法(保護及び脱保護)は当該分野において知られており、これらとしては、例えば、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d. Ed., John Wiley and Sons (1991); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994);およびL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)ならびにこれらの後の出版物に記載されるものがある。
【0026】
このようにして合成された融合ピラゾリル化合物は、カラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、または再結晶化等の方法によってさらに精製されてもよい。
【0027】
本発明の一態様としては、学習及び記憶の亢進方法または神経心理的な疾患から派生する健忘症の治療方法がある。当該方法は、このような必要のある患者に、有効量の一以上の融合ピラゾリル化合物及び製薬上許容できる担体を投与することを有する。本明細書中で使用される、「記憶」ということばは、意識プロセスを蓄積し、後にある程度忠実にこれらを再生する知力を意味する。心理学的なプロセスとしては、記憶は、保持、再生、及び認識を包含する。記憶の理論的なモデルとしては、感覚登録機構、短期記憶、作動記憶、及び長期記憶(意味記憶、手続き記憶、及びエピソード記憶を含む)がある。他の記憶の概念化としては、音声記憶、視性記憶(visual memory)、運動記憶(motor memory)、及び認識記憶(recognition memory)がある。「治療」ということばは、健忘症、健忘症の症状または健忘症の素質を治癒させる(cure)、治す(heal)、緩和する(alleviate)、軽くする(relieve)、変える、治療する(remedy)、改善する(ameliorate)、向上させる(improve)、または影響を与えることを目的として、神経心理的な疾患から派生する健忘症、健忘症の症状または健忘症の素質を有する、患者への融合ピラゾリル化合物を含む組成物の塗布(application)または投与として規定される。「有効量」は、このような必要のある患者に投与されると、患者に治療効果を与えるのに必要な融合ピラゾリル化合物の量として規定される。融合ピラゾリル化合物の有効量は、約0.01mg/kg〜約300mg/kgの範囲であってもよい。有効量はまた、当業者には認識されるように、投与経路、賦形剤の使用、ならびに学習及び記憶を亢進するための他の薬剤との、あるいは健忘症を治療するための他の薬剤との併用の可能性によって異なる。
【0028】
本発明の方法を実施するのに、融合ピラゾリル化合物は、経口で、非経口で、吸入スプレーによってまたは移植用リザーバー(implanted reservoir)を介して投与できる。本明細書中で使用される、「非経口」ということばは、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液包内、胸骨内、包膜内、病変内及び頭蓋内注入または輸液技術を包含する。
【0029】
経口投与用の組成物は、以下に制限されないが、カプセル、錠剤、エマルジョンならびに水性懸濁液、分散液及び溶液などの経口で許容できる投与形態であってもよい。経口で使用される錠剤の場合には、一般的に使用される担体としては、ラクトース及びコーンスターチがある。ステアリン酸マグネシウム等の、潤滑剤もまた一般的に添加される。カプセル形態での経口投与では、使用できる希釈剤としては、ラクトース及び乾燥コーンスターチがある。水性懸濁液またはエマルジョンを経口で投与する場合には、活性成分を乳化または懸濁化剤と合わせた油相中に懸濁または溶解してもよい。必要であれば、適当な甘味、芳香、または着色剤を添加してもよい。吸入組成物は、製剤の分野において既知の技術に従って調製でき、当該分野において既知の、ベンジルアルコールまたは他の適当な保存剤、バイオアベイラビリティを促進するための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の可溶化若しくは分散剤を用いて、生理食塩水における溶液として調製されてもよい。
【0030】
滅菌注射用組成物、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液は、適当な分散または湿潤化剤(例えば、ツィーン80など)及び懸濁化剤を用いて当該分野において既知の技術に従って配合されてもよい。滅菌注射用製剤はまた、無毒な、非経口で許容できる希釈剤または溶剤における滅菌注射溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオールにおける溶液であってもよい。使用されうる許容できるベヒクルや溶剤の中には、マンニトール、水、リンガー液及び等張食塩液がある。加えて、滅菌した不揮発性油が、従来、溶剤または懸濁媒体として使用される(例えば、合成モノ−またはジグリセリド)。オレイン酸及びそのグリセリド誘導体等の、脂肪酸が、特にポリオキシエチレン化形態の、オリーブ油またはヒマシ油等の、天然の薬学的に許容できる油と同様、注射剤の調製に使用できる。これらの油溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコールの希釈剤若しくは分散剤、またはカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤を含んでもよい。
【0031】
薬剤組成物における担体は、製剤の活性成分と適合でき(および好ましくは、これを安定化でき)、さらに治療を受ける患者に害のないという意味で「許容できる」ものでなければならない。例えば、融合ピラゾリル化合物との特定の、より可溶性の複合体を形成する、シクロデキストリン等の可溶化剤、または一以上の可溶化剤を、融合ピラゾリル化合物のデリバリー用の薬剤賦形剤として使用してもよい。他の担体の例としては、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、及びD&C イエロー#10(D&C Yellow # 10)がある。
【0032】
適当なin vitroアッセイを用いて、融合ピラゾリル化合物の長期増強誘発能を予め評価してもよい。また、当該分野において既知の方法に従ってin vivoスクリーニングを行なってもよい。下記の具体的な実施例を参照のこと。
【0033】
さらに詳述しなくとも、上記説明は本発明を適度に実施できると考えられる。したがって、下記の具体的な実施態様は、単に詳細に説明することを意図するものであり、いずれの残りの開示を限定するものではないと解される。本明細書に列挙されたすべての公報は完全に参考のために引用される。
【0034】
1−ベンジル−3−(5’−ヒドロキシメチル−2’−フリル)−インダゾール(化合物1)の合成
無水THF(20mL)中で無水塩化カルシウム(88.8mg、0.8ミリモル)を硼水素ナトリウム(sodium borohydride)(60mg、1.6ミリモル)と4時間攪拌することによって、硼水素カルシウム(calcium borohydride)をまず調製した。次に、88.0mgの1−ベンジル−3−(5’−メトキシカルボニル−2’−フリル)−インダゾール(0.27ミリモル)を含むTHF溶液30mLを、30±2℃で硼水素カルシウム溶液に滴下した。この混合物を還流しながら6時間加熱し、冷却し、クラッシュアイス中で急冷し、減圧下において、THFを除去し、さらに濾過することによって、固体生成物を得た。この固体をジクロロメタンで抽出した。抽出物を50mLまで濃縮し、固体を石油エーテルを添加した後沈殿させた。この沈殿物を集めて、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル−ベンゼン)によって精製して、70.0mgの1−ベンジル−3−(5’−ヒドロキシメチル−2’−フリル)−インダゾールを87%の収率で得た。
【0035】
融点:108〜109℃。
【0036】
【化8】
Figure 2005502722
【0037】
電気生理試験
断頭後、成体(長期増強の誘発を目的とした、150〜250mg)または幼体(長期抑圧の誘発を目的とした、2〜3週齢)のウィスター系ラットの脳をすばやく除き、海馬を解剖して取り出した。横方向の海馬スライス(transverse hippocampal slice)(450μm厚)を、124mM NaCl、3mM KC1、1.0mM NaHPO、25mM NaHCO、0.5mM CaCl、5.0mM MgSO、10mM グルコースを含む氷冷切断用緩衝液中に即座に置き、95%O及び5%COで飽和した。次に、これらのスライスを、室温でインタフェースチャンバー中に維持し、人工脳脊髄液(ACSF)で1〜2mL/分の流速で灌流した。ACSFの組成は、124mM NaCl、4.4mM KC1、1.0mM NaHPO、25mM NaHCO、2.0mMまたは2.5mM CaCl、1.0mM MgSO、10mM グルコースを含み、95%O及び5%COのガスを流した(gassed)。興奮性シナプス後電位(fieldExcitatory Postsynaptic Potentials)(fEPSP)を、Schaffer側枝/交連経路(commissural pathway)上に置かれた双極刺激電極による試験パルスによって誘発し、2M NaClで満たされたガラス製マイクロピペット電極(5〜10MΩ)を用いてCA1の放射状層から記録した。試験パルス期間は100μsecであり、試験応答は0.02Hzで誘発した。皮質−扁桃体経路(cortico-amygdala pathway)の電位を記録するために、刺激電極を、聴覚皮質から側扁桃体(lateral amygdala)までの線維を含む、外包中に置いた。ビククリン(10μM)が、扁桃体のfEPSPを記録する際に灌流溶液中に存在した。灌流系で投与される融合ピラゾリル化合物の有効性を高めるために、記録チャンバー中のACSFレベルは、海馬スライスを浮かべるのではなく覆うのに十分高いものであった。すべての融合ピラゾリル化合物をACSF中で灌流した。
【0038】
誘発されたfEPSPを記録し、データを分析した。fEPSPの初期勾配を算出し、データをfEPSPのベースライン勾配の平均のパーセントとして表わした。
【0039】
化合物1によって亢進した長期増強(LTP):LTPは、学習及び記憶に関する最も普及している神経生理学的モデルである。ラットの海馬スライスのSchaffer側枝−CA1経路におけるLTPを、20秒間隔で100Hz、1秒の操作(train)2回を与えることからなる、強いテタヌス刺激によって誘導した。強いテタヌス刺激によって、テタヌス刺激後50分でfEPSP 163.4±7.0%(n=6)の勾配でLTPが誘発された。LTPは、6分間(テタヌス刺激前に3分及びテタヌス刺激後に3分)、化合物1(1.6μM)で灌流することによって顕著に亢進した。fEPSPの勾配は、テタヌス刺激後50分で404.7±34.9%(n=5)であった。
【0040】
LTPを誘発しない弱いテタヌス刺激は、20Hz、0.5秒の操作1回から構成された。予想しないことに、6分間(テタヌス刺激前に3分及びテタヌス刺激後に3分)の化合物1(1.6μM)による灌流は、LTPを誘発した。fEPSPの勾配は、1時間で172.9±10.7%(n=7)であった。3回の操作(3分間隔の100Hz、1秒)の刺激では、扁桃体で30分以内にベースラインに減衰する一時的な増強が誘発された。しかしながら、同様の刺激操作でも、化合物1が存在すると、少なくとも1時間は安定して継続する連続(enduring)LTPが誘発された(n=4)。
【0041】
LTP亢進に関する化合物1のメカニズム:酸化窒素の役割を調べた。化合物1及びN−ニトロ−L−アルギニン−メチルエステル(L−NAME、RBIから購入)(300μM)、酸化窒素合成酵素阻害剤を同時に灌流することによって、化合物1によって誘発されるLTPが有意に弱まった。これに対して、ヘムオキシゲナーゼ阻害剤である、亜鉛プロトポルフィリン(1μM)は、化合物1によって誘導されるLTPに影響を及ぼさなかった。これらの結果から、一酸化炭素ではなく酸化窒素が化合物1によって亢進されるLTPの誘発にかかわりがあることが示される。
【0042】
化合物1を、可溶性グアニリルシクラーゼの特異的な阻害剤である、1H−[1,2,4]ジアゾロ[4,3,−a]キノキサリン−1−オン{1 H-[1,2,4]diazolo[4,3,-a]quinoxalin-1-one}(ODQ、TOCRISから購入)と共に同時に灌流した。ODQがないと、LTPは、弱いテタヌス(50Hz/0.5s)で化合物1によって誘発された。ODQ(5μM)があると、LTPは化合物1によって誘発されなかった。fEPSPの勾配は、107.8±3.9%(n=5)であった。これらの結果から、可溶性グアニリルシクラーゼは化合物1によって亢進されるLTPの誘発にかかわりがあることが示される。
【0043】
また、化合物1を、プロテインキナーゼGの特異的な阻害剤である、KT5823(Calbiochem製)と共に同時に灌流した。KT5823がないと、LTPは、弱いテタヌス(50Hz/0.5s)で化合物1によって誘発された。KT5823(2μM)があると、化合物1によって誘発されるLTPは阻害された。fEPSPの勾配は、112.9±5.4%(n=4)であった。これらの結果から、酸化窒素−cGMP−プロテインキナーゼG−シグナル伝達経路は化合物1によって亢進されるLTPの誘発にかかわりがあることが示唆される。
【0044】
さらに、化合物1を、N−メチル−D−アスパラギン酸受容体のアンタゴニストである、2−アミノ−5−ホスホノペンタン酸(2-amino-5-phosphonopentanoic acid)(AP5、RBIから購入)と共に同時に灌流した。AP5がないと、LTPは、弱いテタヌス(50Hz/0.5s)で化合物1によって誘発された。AP5(100μM)があると、化合物1によって誘発されるLTPは遅延した。fEPSPの勾配は、142.1±13.5%(n=5)であった。これらの結果から、N−メチル−D−アスパラギン酸受容体からのCa2+の流入は化合物1によって亢進されるLTPの誘発にかかわりがあることが示唆される。
【0045】
加えて、化合物1を、代謝型受容体(metabotropic receptor)である、MCPG((±)−α−メチル−(4−カルボキシフェニル)グリシン[(±)-α-methyl-(4-carboxyphenyl)glycine];Sigma/RBI製)と共に同時に灌流した。MCPG(100μM)があると、化合物によって誘発されるLTPは抑制された。AP−5及びMCGPの同時適用は、化合物1によって誘発されるLTPを阻害した。fEPSPの勾配は、111.5±12.3%(n=3)であった。
【0046】
化合物1を強いテタヌス(100Hz/1sec)を2回操作してから10分後にACSFに(1.6μMで)添加しても、LTPは化合物1によってさらに増強しなかったことから、酸化窒素が高周波による刺激時に放出され、化合物1により亢進するLTPの誘発はテタヌス刺激から数分以内でのみ起こることが示唆される。
【0047】
低周波による刺激(LFS)によって誘発される可塑性に関する化合物1:LFS(1Hzで900パルス)を、幼いラット(7〜14日齢)から採取した海馬スライスにデリバリーして、長期抑圧(LTD)を誘発した。1Hzで海馬スライスを3分間刺激することによって、シナプス伝達のLTDは生じなかった。しかしながら、この短期のLFSは、化合物1の存在下で有意にLTDを誘発した(83.4±10.9%、n=3)。LFS中15分間、化合物1(1.6μM)を灌流すると、LTD可塑性はLTPに逆転した。0.02Hzでのより弱い電気刺激を、酸化窒素ドナーニトロプルシド(300μM)及び化合物1(1.6μM)双方の存在下でデリバリーした。酸化窒素ドナーニトロプルシド(30μM)及び化合物1(1.6μM)を同時に灌流することによって、LTDが誘発された。これらのデータから、酸化窒素ドナーは化合物1の存在下でテタヌス刺激の作用を模倣できることが示唆される。化合物1またはニトロプルシド単独では、0.02Hzの刺激でのfEPSPに増強を生じなかった。
【0048】
ピラゾリル化合物によるLTPの促進:化合物1〜8についても、海馬スライスでのLTP誘発の促進を試験した。結果を表1に示す。テタヌス刺激(50Hz、0.5s)してから60分後のfEPSPの勾配を示す。各化合物(1.6μM)を、弱いテタヌス刺激の3分前及び3分後に灌流した。
【0049】
【表1】
Figure 2005502722
【0050】
行動負荷試験 (Behavioral Task Test)
モーリスの水迷路(Morris water maze):モーリスの水迷路を、目で識別できるようなキューのついた(with distinctive visual cues)部屋にある丸いプール(224cm直径、46cm高さ)で行なった。水を36cmの深さになるまでいれ、透明なプラスチック製のプラットホーム(25×25cm、32cm高さ)を固定した4分円の中央部に置いた。ラットを以下の負荷環境中で2日間訓練した:透明なプラスチック製のプラットホームなしでプールの中を自由に水泳。各訓練のセッションは2分であり、ラットを実験者がプールから引き上げた。次に、ラットに、次の6日間、連続した毎日の訓練トライアルを4回行った。各訓練トライアルでは、各ラットを4分円の一つからランダムに水の中に置いた。ラットは、水面下に沈められたプラスチック製のプラットホーム上に登るまで泳ぎ続けなければならなかった。水中に置かれてからプラスチック製のプラットホームに登るまでの時間を記録し、脱出潜伏時間(escape latency)として規定した。ラットが120秒たってもプラスチック製のプラットホームを見つけられなかった際には、実験者がラットを引き上げて、プラスチック製のプラットホームに置いた。各ラットを60秒間プラットホーム上に置き、この時間をトライアルの間隔とした。化合物1(1mg/kg)またはベヒクルを最初の訓練トライアルの10分前に各ラットに毎日注射した。それぞれの日の最後の訓練トライアル後、各ラットをタオルで乾燥させ、電気加熱器を収容ケージ(home cage)に置いた。
【0051】
実質証拠は空間的な情報の習得及び保持において海馬が関連のあることを示す。例えば、Ohon et al. (1979) Behav. Brain Sci. 2: 316-365;およびBarnes (1988) Trend Neurosci. 11: 163-169を参照。モーリスの水迷路における空間的な記憶の習得に関する化合物1の効果を試験した。ラットに、毎日、4回連続して訓練トライアルを行なった。化合物1(1mg/kg)を、最初の訓練トライアルの10分前に毎日注射した(腹腔内、1mg/kg)。データから、化合物1は最初の訓練日に2〜4訓練の脱出潜伏期間を短縮したことが示され、これから化合物1は短期間記憶を促進することが示唆される。2〜4訓練の脱出潜伏期間は、それぞれ、コントロール群では93.8±8.7秒、79.3±12/3秒及び57.6±12.5秒、ならびに化合物1群(n=10)では50.4±10.2秒、47.3±6.8秒及び30.3±10.3秒であった。次の3訓練日での最初の訓練の脱出潜伏期間もまた、化合物1群で顕著に短縮された。脱出潜伏期間は、それぞれ、コントロール群では91.1±9.8秒、47.1±3.9秒及び35.3±6.1秒、ならびに化合物1群(n=10)では55.4±12.8秒、15.3±2.1秒、及び13.4±1.7秒であった。これらの結果から、化合物1は長期間記憶をも促進することが示唆される。脱出潜伏期間は、化合物1は4日間日に1回投与したのみであるにもかかわらず、21日までの全実験期間をとおして化合物1群でより短かった。21日目の平均脱出潜伏期間は、コントロール群及び化合物1群で、それぞれ、13.5±1.8秒及び6.0±0.5秒(それぞれn=10)であった。上記結果から、化合物1は、学習及び記憶を改善するための有望な薬剤である。化合物1を、1.25%のカルボキシメチルセルロース(CMC)と混ぜて、連続した6日間、最初の訓練の30分前に直接胃に経口デリバリーした(10mg/kg)。注射による投与と同様、化合物1の経口投与によっても、短期間及び長期間記憶が促進した。
【0052】
L−NAMEが海馬スライスの化合物1によって誘発されたLTPの促進を中和したので、in vivo実験を行ない、化合物1によって刺激された学習及び記憶の改善に関するL−NAMEの効果を試験した。これらの実験において、カニューレを長期にわたって移植したラットに、化合物1の腹腔内注射(1mg/kg)を行うと共に、毎日の訓練の最初のトライアルの10分前に、L−NAME(1mmole/10mL)または生理食塩水を脳室内に注射した。データから、L−NAMEが仕事の顕著な記憶喪失を引き起こし、化合物1によって誘発される学習及び記憶の促進を有意に遮断したことが示される。KT5823の脳室内投与もまた、化合物1により誘発される促進を損なった。
【0053】
受動回避(passive Avoidance)および能動回避(active avoidance)負荷:ラットを、Liang et al. (1998, Chin. J. Physiol. 41: 33-44)に記載されるのと同様の方法で1訓練段階スルー受動阻害回避負荷(one-trial step-through passive inhibitory avoidance task)について、訓練及び試験した。簡単にいうと、装置は、良く光があたる安全なコンパートメント及び暗いショックコンパートメントにスライドするドアによって分けられたスルー形状のアレイ(trough-shape alley)であった。ドアに面した形で光のあたる側にラットを置いた。ラットを回転させると、ドアが開いた。ラットが暗いコンパートメントの中に入ったら、タイマーで制御された定電流ショック器(Lafayette Instruments, Model 80240 and Model 58010, Indiana, USA)により避けられないショックを足に与えた。足にショックを与えた後、ラットをアレイから取り出し、収容ケージに戻した。24時間または10日後に行なった保持試験では、ラットを再度アレイに入れ、4本の足すべてがショックコンパートメントに入る潜伏期間を保持スコアとして採った。ラットが5または10分にわたって入らなかった場合には、試験トライアルを終了して、300秒または600秒の天井スコア(ceiling score)を与えた。
【0054】
扁桃体も学習及び記憶に関連がある。この脳構造が特に感情的な情報を処理するのに関連があるということが研究により示された。例えば、Cahill and McGaugh (1990) Behav. Neurosci. 104: 532-543;およびGilbert et al. (1991) Behav. Neurosci. 105: 533-561を参照。酸化窒素もまた扁桃核における能動的に依存するシナプス可塑性(activity-dependent synaptic plasticity)及び受動的な回避学習にかかわりがあることが報告された。例えば、Bernabeu et al. (1995) NeuroReport 6: 1498-1500;Watanabe et al. (1995) Brain Res. 688: 233-236;およびTeledgy and Kokavszky (1997) Neuropharmacology 36: 1583-1587を参照。受動的な回避学習に関する化合物1の効果を研究した。化合物1を、足ショック訓練の10分前に注射した(腹腔内、1mg/kg)。結果から、化合物1は光のあたるコンパートメントでの保持潜伏期間を顕著に延ばしたことが示される。記憶は数日間続く。保持スコアは、10日目に調べても非常に高かった。1日目及び10日目双方で試験した化合物1処置ラットで5分以上の長い保持潜伏期間を有するラットが非常により多かった(それぞれ、コントロール群では15匹中2匹および化合物1処置群では12匹中11匹)。化合物1を1.25%CMCと混ぜて、足にショックを与える前に直接胃にデリバリーした(10mg/kg)。保持試験を、それぞれ、1日及び10日後に行なった。化合物1は、受動的な回避学習を非常に改善した(表2)。表3に示されるように、化合物1(腹腔内、1mg/kg)は、効果がより若いラットよりかなり顕著ではないものの、年齢のいったラットで学習行動を改善した。1年齢のラットをこの実験に選んだ。化合物1(1mg/kg)を足にショックを与える10分前に腹腔内注射した。保持試験を、それぞれ、1日及び10日後に行った。
【0055】
【表2】
Figure 2005502722
【0056】
【表3】
Figure 2005502722
【0057】
上記結果から、化合物1は、若い及び年配のラットの双方において受動的な回避の学習を改善できる。これらの負荷では、化合物1は、プロセスがLTPの誘発段階に関連すると考えられる、新たに形成される記憶の習得に特に影響を与える。足へのショックは、ラットにとって大きな刺激であると考えられる。酸化窒素は、この状況下で放出され、即座に代謝されると考えられる。化合物1は、化合物1が足のショックから30分後に注射されると、ラットに何ら効果を及ぼさなかった。これらの結果から、化合物1は、記憶負荷の前または間に投与されるときのみ学習行動を改善できることが示唆される。
【0058】
また、これらのデータから、化合物1は、足のショックから30分後に注射してもラットの回避行動に何ら効果を及ぼさないことが示された。加えて、化合物1によって誘発される促進の効果は、L−NAME及びKT5823(脳室内、それぞれ、1mmole及び0.2nmole)によって有意に中和された。これらの結果から、化合物1は、記憶の負荷の前または間に投与される場合にのみ学習行動を改善できることが示唆される。さらに、足のショックを与える代わりにコンテキスト訓練(context training)の10分前に化合物1を投与すると、受動的な阻害回避の保持スコアが延びることから、化合物1は足のショックがなくとも環境の合図に関して記憶の習得を促進することが示唆される。
【0059】
能動的な回避の試験では、ラットを、ドアに面した状態で暗いコンパートメントに置いた。ドアを半分開けたところ、ラットがドアを超えて光のあたるコンパートメントに折り返すのに10秒かかった。ラットが10秒以内に安全な側にいった場合には、ラットをこの実験には選ばなかった。足のショックを10秒後に入れた。ラットが安全なコンパートメントに逃げたら、ドアを閉めた。暗いショックコンパートメントでの保持時間を48時間後に測定した。ラットがコンテキスト訓練の日に10秒以内に光の当たるコンパートメントに入ったら、そのラットを捨てた。足のショックを1日目に暗いコンパートメントに入ってから10秒後に与えた。記憶の保持を2日目に試験した。足のショックを与える10分前に、化合物1を注射すると、記憶の保持が顕著に上がり、ショックコンパートメントから安全なコンパートメントへの脱出潜伏期間が短くなる。さらに、化合物1によって誘導される記憶の促進効果は、L−NAME及びKT 5823(脳室内、それぞれ、1mmole及び0.2nmole)によって効果的に阻害された。ゆえに、化合物1は、NO−cGMP−PKG経路による受動回避及び能動回避試験双方においてラットの学習行動を有意に改善する。
【0060】
ロトロッド試験(rotorod test):この実験は、マウス(オス、20〜25gm)で行った。ロトロッド装置(rotorod apparatus)は、プラスチック製の円筒形のロッド(3cm直径×13cm長さ)であった。このロッドの端を2つの壁で支えて、壁の底から25cm離した。ロッドの端の壁は、マウスがロッドを降りれ(climb off)ないくらい十分高かった。3回トライアルを各実験で行った。化合物1(1mg/kg)またはベヒクルを初めのトライアルの20分前に腹腔内注射した。ロトロッド試験の各トライアルでは、マウスをロッドの上に置き、ロッドから落ちるまでの時間を計った。最大3分までとした。間隔は10分であった。ロッドを28rpmで電気モーターで回転させた。
【0061】
小脳の酸化窒素もまた、LTD及び運動学習(motor learning)に関連があると報告された。例えば、Li et al. (1995) J. Neurophysiol. 74: 489-494を参照。運動学習を改善する化合物1を研究した。マウスをこの種の実験に選んだ。化合物1(腹腔内、1mg/kg)は、回転ロトロッド(28rpm)でのマウスの運動協調(motor coordination)を有意に改善した。コントロールマウスの行動はトライアル数を増やすと改善が得られ、3回目のトライアルでより良好な改善が得られた。しかしながら、化合物1で処置されたマウスは、最初のトライアルの時でさえロッドで良好なバランスを示し、2回目のトライアルでは非常に良好な運動協調を示した。化合物1が小脳で主に作用することによって運動学習をも改善できることは明白である。
【0062】
他の実施態様
本明細書中で開示された態様はすべていずれの組み合わせで組み合わされてもよい。本明細書中で開示された各態様は、同様の、等価の、または類似の目的を果たす別の態様に置換されてもよい。ゆえに、特記しない限り、開示された各態様は、一般的な一連の等価のまたは類似の態様の例でしかない。
【0063】
上記から、当業者は、本発明の必須の特徴を容易に認識でき、本発明の精神及び概念を逸脱することなく、様々な用途及び条件に適合させるために本発明の様々な変更や修飾を行なうことができる。例えば、融合ピラゾリル化合物に構造が類似する化合物を本発明を実施するにあたって使用してもよい。ゆえに、他の実施態様もまた特許請求の範囲に含まれる。

Claims (41)

  1. 学習及び記憶の亢進または健忘症の治療が必要な患者に、有効量の下記式:
    Figure 2005502722
    ただし、Aは、H、R、または下記式:
    Figure 2005502722
    であり;
    Ar、Ar、及びArのそれぞれは、独立して、フェニル、チエニル、フリル、またはピロリルであり;
    、R、R、R、R、及びRのそれぞれは、独立して、H、ニトロ、ハロゲン、R、OH、OR、C(O)OH、C(O)OR、C(O)SH、C(O)SR、C(O)NH、C(O)NHR、C(O)NRR’、ROH、ROR’、RSH、RSR’、ROC(O)R’OH、NHR、NRR’、RNHR’、若しくはRNR’R”であり;またはR及びRが一緒に、R及びRが一緒に、若しくはR及びRが一緒にOROであり;この際、R、R’、及びR”のそれぞれは、独立して、炭素原子数1〜6のアルキルであり;ならびに
    nは、1、2、または3である、
    の化合物を投与することを有する、学習及び記憶の亢進または健忘症の治療方法。
  2. Aは、下記式:
    Figure 2005502722
    である、請求項1に記載の方法。
  3. Arはフェニルである、請求項2に記載の方法。
  4. 及びRは、それぞれ、フェニルの4及び5位で置換される、請求項3に記載の方法。
  5. Arは5’−フリルである、請求項2に記載の方法。
  6. 及びRの一方が、フリルの2位で置換される、請求項5に記載の方法。
  7. Arはフェニルである、請求項2に記載の方法。
  8. nは1である、請求項7に記載の方法。
  9. Arはフェニルである、請求項8に記載の方法。
  10. 及びRは、それぞれ、フェニルの4及び5位で置換される、請求項9に記載の方法。
  11. Arは5’−フリルである、請求項10に記載の方法。
  12. 及びRのそれぞれはHであり、かつR及びRの一方がフリルの2位で置換される、請求項11に記載の方法。
  13. 及びRのそれぞれはHである、請求項12に記載の方法。
  14. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCHNCHである、請求項13に記載の方法。
  15. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCHOHである、請求項13に記載の方法。
  16. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCHOCHである、請求項13に記載の方法。
  17. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCOOCHである、請求項13に記載の方法。
  18. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCHOHである、請求項12に記載の方法。
  19. 及びRのそれぞれがHである、請求項18に記載の方法。
  20. がHであり、かつRがFである、請求項18に記載の方法。
  21. がHであり、かつRがOCHである、請求項18に記載の方法。
  22. 及びRが一緒にOCHOである、請求項18に記載の方法。
  23. Arはチエニルである、請求項2に記載の方法。
  24. Arはフェニルである、請求項3に記載の方法。
  25. 及びRの一方がフェニルの4位で置換される、請求項24に記載の方法。
  26. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCHである、請求項25に記載の方法。
  27. Arはフェニルである、請求項24に記載の方法。
  28. nは1である、請求項27に記載の方法。
  29. 及びRの一方がフェニルの4位で置換される、請求項28に記載の方法。
  30. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCHである、請求項29に記載の方法。
  31. 及びRのそれぞれがHであり、R及びRの一方がHであり、かつ他方がフェニルの3位で置換されるClである、請求項30に記載の方法。
  32. 及びRのそれぞれがHであり、R及びRの一方がHであり、かつ他方がフェニルの4位で置換されるNOである、請求項30に記載の方法。
  33. AはHである、請求項1に記載の方法。
  34. Arはフェニルである、請求項33に記載の方法。
  35. 及びRは、それぞれ、フェニルの4及び5位で置換される、請求項34に記載の方法。
  36. Arは5’−フリルである、請求項35に記載の方法。
  37. 及びRの一方がフリルの2位で置換される、請求項36に記載の方法。
  38. 及びRのそれぞれがHである、請求項37に記載の方法。
  39. 及びRの一方がHであり、かつ他方がCOOCHである、請求項38に記載の方法。
  40. Arは5’−フリルである、請求項33に記載の方法。
  41. 及びRの一方がフリルの2位で置換される、請求項40に記載の方法。
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