JP2001513772A - 神経栄養性カルバミン酸エステル類及び尿素類の使用方法 - Google Patents

神経栄養性カルバミン酸エステル類及び尿素類の使用方法

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JP2001513772A JP53775298A JP53775298A JP2001513772A JP 2001513772 A JP2001513772 A JP 2001513772A JP 53775298 A JP53775298 A JP 53775298A JP 53775298 A JP53775298 A JP 53775298A JP 2001513772 A JP2001513772 A JP 2001513772A
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エス. ハミルトン、グレゴリー
ピー. シュタイナー、ジョゼフ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、イムノフィリン系タンパク質類に関連する酵素活性、特にペプチジル−プロリルイソメラーゼ、またはロタマーゼの酵素活性の阻害剤として、FKBP型イムノフィリン類に対する親和性を有する神経栄養性低分子量小分子のカルバミン酸エステル類及び尿素類の使用方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 神経栄養性カルバミン酸エステル類 及び尿素類の使用方法 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、イムノフィリン系タンパク質類に関連する酵素活性、特にペプチジ ル−プロリルイソメラーゼ、もしくはロタマーゼの酵素活性の阻害剤として、F KBP型イムノフィリン類に対する親和性を有する神経栄養性低分子量小分子の カルバミン酸エステル類及び尿素類の使用方法に関する。 2.関連技術の説明 用語イムノフィリンは、主要免疫抑制薬であるシクロスポリンA(CsA)、 FK506及びラパマイシンに対するレセプターとして役立つ数多くのタンパク 質を意味する。よく知られているクラスのイムノフィリン類には、シクロフィリ ン類及びFK506結合タンパク質、またはFKBP類がある。シクロスポリン AはシクロフィリンAに結合するが、FK506及びラパマイシンはFKBP1 2に結合する。これらのイムノフィリン−薬物複合体は、様々な細胞内シグナル 変換系、特に免疫系及び神経系とインターフェースする。 イムノフィリン類がペプチジル−プロリルイソメラー ゼ(PPIase)、またはロタマーゼの酵素活性を有していることは知られて いる。イムノフィリン系タンパク質に対するペプチド性及びタンパク質性基質の シス(cis)及びトランス(trans)異性体の相互転換の触媒作用におい て、ロタマーゼ酵素活性が重要な役割を果たすことが確定している。 イムノフィリン類は、最初は免疫組織中で発見され、研究された。当業者は、 当初、イムノフィリン類が有するロタマーゼ活性の阻害はT細胞増殖の阻害をも たらし、それによってシクロスポリンA、FK506及びラパマイシンのような 免疫抑制薬によって示される免疫抑制活性が惹起されると仮説を立てていた。し かしその後の研究は、ロタマーゼ活性の阻害は、本質的かつ当然ながら免疫抑制 活性を生じさせないことを証明している。Schreiber et a1., Science,1990,vol.250,pp.556−559.それより もむしろ、免疫抑制は、免疫抑制薬とイムノフィリンとの複合体形成から発生す ると思われる。イムノフィリン−薬物複合体は、それらの作用様式として、三元 タンパタ質ターゲットと相互作用することが示されている。Schreiber et al.,Cell,1991,vol.66,pp.807−815. FKBP−FK506及びシクロフィリン−CsAの場合は、イムノフィリン− 薬物複合体は酵素カルシネウリン(calcineurin)に結合し、T細胞 増殖をもたらすT 細胞レセプターのシグナル発生を阻害する。同様に、FKBP−ラパマイシンの イムノフィリン−薬物複合体は、RAFTI/FRAPタンパク質と相互作用し 、IL−2レセプターのシグナル発生を阻害する。 イムノフィリン類は、中枢神経系に高濃度で存在することが発見されている。 イムノフィリン類は、免疫系よりも中枢神経系の方に10〜50倍も多く存在す る。神経組織内では、イムノフィリン類は、酸化窒素の合成、神経伝達物質の放 出及び神経突起の伸展に影響を及ぼすと思われる。 驚くべきことに、FKBP類に対して高親和性を有する、ある低分子量小分子 のカルバミン酸エステル類および尿素類が、ロタマーゼの有効なインヒビター( 阻害剤)であり、優れた神経栄養性作用を示すことが発見されている。さらに、 これらのロタマーゼインヒビターには、免疫抑制活性が欠如している。これらの 発見は、様々な末梢性ニューロパシーを治療して中枢神経系(CNS)における ニューロン再生を強化するためにロタマーゼインヒビターを使用できる可能性を 示唆している。これまでに実施された試験は、アルツハイマー病、パーキンソン 病及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)のような神経変性障害が、その障害におい て影響を受けた特定ニューロン集団に対して特異的な神経栄養性物質の損失また はアベイラビリティの低下を原因として発症する可能性があることを証明してい る。 中枢神経系内の特定ニューロン集団に影響を及ぼす幾っかの神経栄養性因子は 同定されている。例えば、アルツハイマー病は神経成長因子(NGF)の減少又 は消失から生じるという仮説が立てられている。そこで、変性しつつあるニュー ロン集団の生存率を増加させるために外因性神経成長因子、または例えば脳由来 成長因子、グリア(神経膠)由来成長因子、毛様体神経栄養性因子およびニュー ロトロピン−3のような他の神経栄養性タンパク質により、SDAT患者を治療 することが提案されてきた。 ところが様々な神経学的疾患状態におけるこれらのタンパク質の臨床適用は、 神経系ターゲットへ大きなタンパク質を送達すること及びバイオアベイラビリテ ィ(生体内利用率)の困難さによって妨害される。これとは対照的に、神経栄養 活性を備えた免疫抑制薬は比較的小さく、優れたバイオアベイラビリティ及び特 異性を示す。しかし、免疫抑制薬を持続的に投与すると、例えば糸球体濾過の損 傷及び非可逆性間質性線維症のような腎毒性(Kopp et a1.,J.A m.Soc.Nephrol.,1991,1:162)、例えば不随意振せん のような神経学的欠損、又は非限局性頭痛のような非特異的脳性アンギナ(De Groen et al.,N.Engl.J.Med.,1987,317 :861);及びその結果として生じる合併症を伴う血管性高血圧(Kahan et al.,N.Engl.J. Med.,1989,321:1725)を含む数多くの、もしかすると重篤な 副作用が発生する。 免疫抑制性化合物の使用に関連する副作用を防止する目的で、本発明は、軸索 の成長を強化するために、そして物理的傷害又は糖尿病のような疾患状態によっ て誘発された末梢神経損傷;中枢神経系(脊髄及び脳)の物理的損傷;発作に関 連した脳損傷;及びパーキンソン病、SDAT(アルツハイマー病)、及び筋萎 縮性側索硬化症のような神経変性に関連する神経学的障害を含む、ニューロン修 復を促進できる様々な神経病理学的状態においてニューロンの成長及び再生を促 進するために、低分子量小分子のカルバミン酸エステル類及び尿素類を含む非免 疫抑制性化合物の使用方法を提供する。 発明の概要 本発明は、FKBP型イムノフィリン類に対する親和性を有する神経栄養性低 分子量小分子のカルバミン酸エステル類及び尿素類の使用方法に関する。これら のタンパク質にいったん結合すると、神経栄養性化合物は、イムノフィリン系タ ンパク質類に関連する酵素活性、特にペプチジル−プロリルイソメラーゼ、また はロタマーゼの酵素活性の強力なインヒビターとなる。神経栄養性化合物の重要 な特徴は、それらが何ら有意な免疫抑制活性を発揮しないことにある。 詳細には、本発明は動物においてニューロン活性を実 効する方法に関し、下記のステップを含む: 動物に対し神経栄養的に有効量の式Iの化合物、又は製薬学的に許容可能なそ れらの塩を投与するステップ: 式中、 AはCH2、酸素、NHまたはN−(C1〜C4アルキル)である; B及びDは独立してAr、水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキ ル、(C2〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、(C5 〜C7)−シクロアルキル置換(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又 は(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、(C5〜 C7)−シクロアルケニル置換(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又 は(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、Ar置換 (C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、Ar置換(C3〜C6)−直鎖 状または分枝状アルケニルまたはアルキニルである; 前記アルキル鎖のCH2基のいずれか1つはO、S、S O、SO2、及びNRからなる群から選択されたヘテロ原子によって任意に置換 されていてもよく、ここで、Rは水素、(C1〜C4)−直鎖状または分枝状ア ルキル、(C3〜C4)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、及 び(C1〜C4)橋かけアルキルからなる群から選択され、前記ヘテロ原子含有 鎖の窒素原子と炭素原子の間で環を形成するために橋が形成されており、さらに 前記環は任意にAr基へ融合されている; Jは水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6)− 直鎖状または分枝状アルケニル及び−CH2Arからなる群から選択される;K は(C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、−CH2Ar、及びシクロヘ キシルメチルからなる群から選択される;又はJ及びKは、O、S、SO及びS O2を含む群から選択されたヘテロ原子を含むことができる5〜7員複素環を形 成するために一緒にされてもよい; ZはO又はSである; YはO又はNであるが、ここで YがOであるとき、R1は孤立電子対であり、R2はAr、(C1〜C6)− 直鎖状または分枝状アルキル、及び(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケ ニルまたはアルキニルからなる群から選択される;及び YがNであるとき、R1及びR2は独立してAr、(C1〜C6)−直鎖状ま たは分枝状アルキル、及び(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまた は アルキニルからなる群から選択される;又はR1及びR2はピロリジン、イミダゾ リジン、ピラゾリジン、ピペリジン、及びピペラジンからなる群から選択された 5〜6員複素環を形成するために一緒にされる; Arはフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、アズレニル、フ ルオレニル、及びアントラセニルからなる群から選択された炭素環式芳香族基で ある;又は2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジ ル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミ ダゾリル、ピラキソリル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル 、イソトリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリ ル、1,3,4−チアジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、 1,3,5−トリアジニル、1,3,5−トリチアニル、インドリジニル、イン ドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フラ ニル、ベンゾ[b]チオ−フェニル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル 、ベンズチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、1,2,3 ,4−テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒド ロイソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニ ル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フ ェナジニル、フェノチアジニル、及びフェノキサ ジニルからなる群から選択された複素環式芳香族基である; Arは水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、−SO3H、トリフルオロメ チル、トリフルオロメトキシ、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、 (C2〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニル、O−[(C1〜C6)−直鎖 状または分枝状アルキル]、O−[(C3〜C4)直鎖状または分枝状アルケニ ル]、O−ベンジル、O−フェニル、1,2−メチレンジオキシ、−NR34、 カルボキシル、N−(C1〜C5−直鎖状または分枝状アルキル又はC3〜C5 −直鎖状または分枝状アルケニル)カルボキサミド類、N,N−ジ−(C1〜C 5−直鎖状または分枝状アルキル又はC3〜C5−直鎖状または分枝状アルケニ ル)カルボキサミド類、モルホリニル、ピペリジニル、O−X、CH2−(CH2 q−X、O−(CH2q−X、(CH2q−O−X、及びCH=CH−Xから なる群から独立して選択される1以上の置換基を含んでいてもよい; R3及びR4は(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6) −直鎖状または分枝状アルケニル、水素及びベンジルからなる群から独立して選 択される;又はR3及びR4は5〜6員複素環を形成するために一緒にすることも できる; Xは4−メトキシフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピ ラジル、キノリル、3,5−ジ メチルイソキサゾイル、イソキサゾイル、2−メチルチアゾイル、チアゾイル、 2−チエニル、3−チエニル、及びピリミジルからなる群から選択される; qは0〜2である;及び nは0又は1である。 本発明はさらに、動物においてニューロン活性を実効する方法に関し、本方法 は下記のステップを含む: 動物に対し神経栄養的に有効量の式II又はIIIの化合物、又は製薬学的に 許容可能なそれらの塩を投与するステップ: 式中、 Y、R1及びR2は請求項1に定義されており、Arは請求項4に定義されてお り、wは1又は2である。 本発明はさらに又、動物においてニューロン活性を実効する方法に関し、本方 法は下記のステップを含む: 動物に対し神経栄養的に有効量の式III又はIVの化合物、又は製薬学的に 許容可能なそれらの塩を投与するステップ: 式中、 Y、R1及びR2は請求項1に定義されており、Arは請求項4に定義されてお り、Jは水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又は(C3〜C6 )直鎖状または分枝状アルケニルであり、wは1又は2である。 発明の詳細な説明 用語の定義 「アルキル」は、他に特に指示がない限り、例えばメチル、エチル、プロピル 、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、 n−ヘキシル等のような1〜6個の炭素原子を有する分枝状または非分枝状飽和 炭化水素鎖を意味する。 「ハロ」は、他に特に指示がない限り、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨー ドを意味する。 「製薬学的に許容可能な塩」は、望ましい薬理学的活性を持っており、生物学 的にもその他の点でも不適切ではない主題化合物の塩を意味する。これらの塩は 、例えば酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン 酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、シ ョウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグ ルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタ ン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩 、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩 、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン 酸塩、オキサル酸塩、チオシアン酸塩、トシラート及びウンデカン酸塩のような 無機酸と一緒に形成することができる。塩基塩には、アンモニウム塩、例えばナ トリウム塩やカリウム塩のようなアルカリ金属塩、例えばカルシウム塩及びマグ ネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩のよ うな有機塩基との塩、N−メチル−D−グルカミン、及び例えばアルギニン、リ シンのようなアミノ酸との塩が含まれる。同様に、塩基性窒素含有基は、例えば メチル、エチル、プロピル、及び塩化ブチル、臭化物及びヨウ化物のような低級 アルキルハロゲン化物;例えばジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミル硫酸 塩のようなジアルキル硫酸塩;例えばデシル、ラウリル、ミリスチル及びステア リル塩化物、臭化物及びヨウ化物のような長鎖ハロゲン化物;例えばベンジル及 びフェネチル臭化物のようなアラルキルハロゲン化物、のような物質により4分 割することができる。水溶性ま たは油溶性又は分散性生成物は、それにより得られる。 「フェニル」には、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、及びハロアル キルからなる群から選択される置換基で任意に一置換または多置換されている全 ての可能性のある異性フェニル遊離基が含まれる。 「治療」は、動物、特にヒトにおける疾患及び/又は体の状態のあらゆる治療 をカバーしており、下記のステップを含む: (i)ある疾患及び/又は状態に対して素因がある可能性があるが、まだそれ を有していると診断されていない被験者において該疾患及び/又は状態が発生す ることを予防するステップ; (ii)該疾患及び/又は状態を阻害する、即ちその発生を阻止するステップ ;及び (iii)該疾患及び/又は状態を軽減する、即ち該疾患及び/又は状態の退 行を誘発するステップ。 発明者らは、ある低分子量小分子のカルバミン酸エステル類及び尿素類が、F KBP型イムノフィリン類、特にFKBP12に対して親和性を有していること を発見した。これらのカルバミン酸エステル類及び尿素類がFKBP型イムノフ ィリンに結合すると、結合タンパク質の活性であるプロリル−ペプチジルのシス −トランスイソメラーゼ、またはロタマーゼの活性を阻害し、予想外に軸索の成 長を刺激することが見出された。この活性は、損傷したニューロンの刺激、ニュ ーロン再生の促進、神 経変性の防止、並びにニューロン変性及び末梢性ニューロパシーと関連している ことが知られている数種の神経障害の治療において有用である。 上記の理由から、本発明は動物においてニューロン活性を実効する方法に関し 、本方法は下記のステップを含む: 動物に対し神経栄養的に有効量の式Iの化合物、又は製薬学的に許容可能なそ れらの塩を投与するステップ: 式中、 AはCH2、酸素、NHまたはN−(C1〜C4アルキル)である; B及びDは独立してAr、水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキ ル、(C2〜C6)−鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、(C5〜 C7)−シクロアルキル置換(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又は (C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、(C5〜C 7)−シクロ アルケニル置換(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又は(C3〜C6 )−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、Ar置換(C1〜C6) −直鎖状または分枝状アルキル、Ar置換(C3〜C6)−直鎖状または分枝状 アルケニルまたはアルキニルである; 前記アルキル鎖のCH2基のいずれか1つはO、S、SO、SO2、及びNRか らなる群から選択されたヘテロ原子によって任意に置換されていてもよく、ここ で、Rは水素、(C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C4) −直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、及び(C1〜C4)橋かけ アルキルからなる群から選択されており、前記ヘテロ原子含有鎖の窒素原子と炭 素原子の間で環を形成するために橋が形成されており、さらに前記環は任意にA r基へ融合されている; Jは水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6)− 直鎖状または分枝状アルケニル及び−CH2Arからなる群から選択される;K は(C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、−CH2Ar、及びシクロヘ キシルメチルからなる群から選択される;又はJ及びKは、O、S、SO又はS O2を含む群から選択されたヘテロ原子を含むことができる5〜7員複素環を形 成するために一緒にされてもよい; ZはO又はSである; YはO又はNであるが、ここで YがOであるとき、R1は孤立電子対であり、R2はAr、(C1〜C6)− 直鎖状または分枝状アルキル、及び(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケ ニルまたはアルキニルからなる群から選択される;及び YがNであるとき、R1及びR2は独立してAr、(C1〜C6)−直鎖状ま たは分枝状アルキル、及び(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまた はアルキニルからなる群から選択される;又はR1及びR2はピロリジン、イミダ ゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、及びピペラジンからなる群から選択され た5〜6員複素環を形成するために一緒にされる; Arはフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、アズレニル、フ ルオレニル、及びアントラセニルからなる群から選択された炭素環式芳香族基で ある;又は2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジ ル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミ ダゾリル、ピラキソリル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル 、イソトリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリ ル、1,3,4−チアジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、 1,3,5−トリアジニル、1,3,5−トリチアニル、インドリジニル、イン ドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンズ[b]フラ ニル、ベンズ[b]チオ−フェニル、1H−インダゾリル、 ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノ リニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、1,2, 3,4−テトラヒドロイソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリ ニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル 、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、及びフェノキサジニルから なる群から選択された複素環式芳香族基である; Arは水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、−SO3H、トリフルオロメ チル、トリフルオロメトキシ、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、 (C2〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニル、(C2〜C6)−直鎖状また は分枝状アルケニル、O−[(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル]、 O−[(C3〜C4)直鎖状または分枝状アルケニル]、O−ベンジル、O−フ ェニル、1,2−メチレンジオキシ、−NR34、カルボキシル、N−(C1〜 C5−直鎖状または分枝状アルキル又はC3〜C5−直鎖状または分枝状アルケ ニル)カルボキサミド類、N,N−ジ−(C1〜C5−直鎖状または分枝状アル キル又はC3〜C5−直鎖状または分枝状アルケニル)カルボキサミド類、モル ホリニル、ピペリジニル、O−X、CH2−(CH2q−X、O−(CH2q− X、(CH2q−O−X、及びCH=CH−Xからなる群から独立して選択され る1以上の置 換基を含むことができる; R3及びR4は(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6) −直鎖状または分枝状アルケニル、水素及びベンジルからなる群から独立して選 択される;又はR3及びR4は5〜6員複素環を形成するために一緒にすることも できる; Xは4−メトキシフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピ ラジル、キノリル、3,5−ジメチルイソキサゾイル、イソキサゾイル、2−メ チルチアゾイル、チアゾイル、2−チエニル、3−チエニル、及びピリミジルか らなる群から選択される; qは0〜2である;及び nは0又は1である。 好ましい実施態様では、J及びKは5〜7員環を形成するために一緒にされる 。 別の実施態様では、B及びDの少なくとも1つは独立して式: −(CH2r−(X)−(CH2s−Ar によって表され、式中、 rは1〜4である; sは0〜1である; Arは請求項1に定義されており;及び 各XはCH2、O、S、SO、SO2、及びNRからなる群から独立して選択さ れ、ここで、Rは水素、(C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3 〜C4) −直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、及び(C1〜C4)橋かけ アルキルからなる群から選択され、窒素原子とAr基との間で橋が形成されてい る。 別の実施態様では、Arはフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリ ジル、インドリル、イソインドリル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3 ,4−テトラヒドロイソキノリニル、及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリ ニルからなる群から選択され、ここで、前記Arは水素、ヒドロキシル、ニトロ 、トリフルオロメチル、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、O−[ (C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル]、ハロゲン、SO3H、及びN R34からなる群から独立して選択される1以上の置換基を含んでいてもよい; 及び R3及びR4は(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6) −直鎖状または分枝状アルケニル、水素及びベンジルからなる群から独立して選 択される;又はR3及びR4は5〜6員複素環を形成するために一緒にすることも できる。 本発明はさらに、動物においてニューロン活性を実効する方法に関し、本方法 は下記のステップを含む: 動物に対し神経栄養的に有効量の式II又はIIIの化合物、又は製薬学的に 許容可能なそれらの塩を投与するステップ: 式中、 Y、R1及びR2は請求項1に定義されており、Arは請求項4に定義されてお り、wは1又は2である。 本発明はさらに又、動物においてニューロン活性を実効する方法に関し、本方 法は下記のステップを含む: 動物に対し神経栄養的に有効量の式III又はIVの化合物、又は製薬学的に 許容可能なそれらの塩を投与するステップ: 式中、 Y、R1及びR2は請求項1に定義されており、Arは請求項4に定義されてお り、Jは水素、(C1〜C6) −直鎖状または分枝状アルキル又は(C3〜C6)直鎖状または分枝状アルケニ ルであり、wは1又は2である。 本発明の方法によって示されるニューロン活性は、下記の群から選ばれうる: 損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進、神経変性の防止及び神経障 害の治療。 本発明の方法によって治療できる神経障害の例には、制限なく下記が含まれる :三叉神経痛;舌咽神経痛;ベル麻痺(顔面神経麻痺);重症筋無力症;筋ジス トロフィー(筋萎縮症);筋萎縮性側索硬化症;進行性筋萎縮症;進行性球遺伝 性筋萎縮症;ヘルニア化、断裂または脱出した無脊椎椎間板症候群;神経叢障害 :胸郭出口破壊症候群;鉛、ダプソーン、ダニ類、ポルフィリン症又はギラン− バレー症候群によって誘発されるような末梢性ニューロパシー;アルツハイマー 病;及びパーキンソン病。 本発明の方法は、特に下記からなる群から選択される神経障害を治療するため に有用である:物理的傷害または疾患状態によって誘発された末梢性ニューロパ シー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、脳損傷に関連する発作、及び神 経変性に関連する神経障害。神経変性に関連する神経障害の例には、アルツハイ マー病、パーキンソン病、及び筋萎縮性側索硬化症が含まれる。 本発明の方法では、神経栄養性化合物は経口的、非経口的、吸入スプレーによ り、局所的に、経直脳的に、経 鼻的に、頬側的に、膣内から又は埋植型リザーバーによって、従来型の非毒性の 製薬学的に許容可能な担体、補助剤及び賦形剤を含有する投与用調製物として投 与することができる。ここで使用する用語「非経口的」には、皮下、静脈内、筋 肉内、腹腔内、鞘内、脳室内、胸骨内及び頭蓋内注射法または注入法が含まれて いる。 中枢神経系ターゲットとして治療上有効とするためには、神経栄養性化合物は 、末梢血管から投与された場合に、血液−脳関門を容易に透過しなければならな い。血液脳関門を透過できない化合物は、脳室内経路によって効果的に投与する ことができる。 神経栄養性化合物はさらに、例えば無菌の注射用水性または油性懸濁液として 、無菌注射用製剤の形で投与することもできる。これらの懸濁液は、適切な分散 剤または湿潤剤及び懸濁剤を使用して技術分野で周知の方法によって調製するこ とができる。無菌注射用製剤はさらに、例えば1,3−ブタンジオールに溶かし た溶液のように、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶剤中に溶かした 無菌の注射可能な溶液または懸濁液であってもよい。特に使用できる容認可能な 賦形剤及び溶剤としては、水、リンゲル液及び等張性生理食塩水がある。さらに 、溶剤又は懸濁溶媒として、無菌の不揮発性油が一般的に使用されている。この ために、例えば合成モノ−またはジ−グリセリドのようなあらゆる無刺激性の不 揮発性油を使用することができる。オリーブ油及びヒマシ油、特 にそれらのポリオキシエチル化されたもの含む、オレイン酸及びそのグリセリド 誘導体のような脂肪酸が、注射剤の調製において有用である。これらの油性溶液 または懸濁液は、さらに、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含んでいてもよ い。 さらに、神経栄養性化合物は、カプセル剤、錠剤、水性懸濁液または水性液の 形で経口投与されてもよい。錠剤はラクトース及びコーンスターチのような担体 、及び/又はステアリン酸マグネシウムのような潤沢剤を含むことができる。カ プセル剤は、ラクトース及び乾燥コーンスターチを含む希釈剤を含むことができ る。水性懸濁液は、有効成分と結合した乳化剤及び懸濁剤を含むことができる。 経口剤形はさらに、甘味料及び/又は芳香剤及び/又は着色料を含むことができ る。 神経栄養性化合物はさらに、坐剤の形で経直腸的に投与されてもよい。これら の組成物は、室温では固体であるが直服温度では液体である、そしてそのために 直腸内では溶解して薬物を放出するであろう適切な非刺激性付形剤と薬物を混合 することによって調製できる。そうした材料には、ココアバター、ミツロウ及び ポリエチレングリコールが含まれる。 さらに、神経栄養性化合物は、特に治療のために取り扱われる状態が眼、皮膚 、または下部腸管の神経障害等の、局所適用によって容易にアクセスできる領域 または器官を含んでいる場合には、局所的に投与されてもよい。 これらの領域の各々に合わせて、適切な局所用調製物を容易に調製することがで きる。 眼への局所適用、又は眼科使用のためには、化合物は例えば塩化ベンジルアル コニウムのような保存剤を添加してまたは添加せずに、等張性pH調整無菌生理 食塩水中の微粒子化懸濁液、又は好ましくは等張性pH調整無菌生理食塩水中に 溶かした溶液として調製することができる。或いは又、化合物は、眼科使用のた めに、例えばワセリンのような軟膏剤として調製されてもよい。 皮膚への局所適用のためには、化合物は、例えば下記の1以上の成分との混合 物中に懸濁または溶解している化合物を含有する適切な軟膏剤として調製するこ とができる:鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポ リオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ロウ及び水。或いは又、化 合物は、例えば下記の1以上の混合物中に懸濁または溶解している活性化合物を 含有している適切なローションまたはクリーム状に調製することができる:鉱油 、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルロウ、セ テアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水。 下部脳管への局所適用は、直脂坐剤調製物(上記参照)又は適切な浣腸剤調製 物として行いうる。 上記の状態の治療においては、約0.1mgから約10,000mgの有効成 分化合物の用量レベルが有用で あるが、好ましい用量レベルは約0.1mgから約1,000mgである。単回 投与形を形成するために担体材料と結合できる有効成分の量は、治療される受容 者及び特定投与方法に依存して変動するであろう。 しかし、あらゆる特定患者にとっての特定用量レベルは、使用される特定化合 物の活性;患者の年齢、体重、全身状態、性別、及び食事;投与時間;排泄速度 ;薬物併用;治療されている特定疾患の重症度;及び投与の形態を含む様々な因 子に依存すると理解されている。 化合物は、例えば神経栄養性成長因子(NGF)、グリア(神経膠)由来成長 因子、脳由来成長因子、毛様体神経栄養性因子、及びニューロトロピン−3のよ うな他の神経栄養性物質と一緒に投与することができる。他の神経栄養製薬剤の 投与レベルは、上記の因子及び薬物併用の神経栄養的有効性に依存するであろう 。 実施例 下記の実施例は、本発明の具体的な例であり、それらに限定されることは意図 されていない。他に特に記載がない限り、全てのパーセンテージは最終化合物の 重量を100%として示されている。 本発明の方法で使用される化合物は、下記に示す一般合成経路を利用して、有 機化学における一般的な方法によって容易に調製することができる。スキームI によって説明されるように、アミノ酸窒素上で適切なブロッキ ング基Pによって保護されている環式アミノ酸1は、アルコールROHと反応し てエステル類2を生成しうる。保護基を除去した後、遊離アミン3は種々のイソ シアネート類又はイソチオシアネート類と反応して、各々最終の尿素類又はチオ 尿素類を生じうる。或いは又、1とアミン類との反応は、対応するアミド化合物 を生じさせる。 スキームI イソシアネート類(R1NCO)またはイソチオシアネート類(R1NCS)4 は、スキームIIに示されているように、対応する容易に入手可能なアミン類か らホスゲンまたはチオホスゲンとの反応によって、好都合に調製することができ るスキームII 実施例1 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−1− [(2−メチルブチル)カルバモイル ピロリジン−2−カルボキシレート(1)の合成 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−N− (tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン− 2−カルボキシレート 乾性塩化メチレン(100mL)に溶かしたN−(tert−ブチルオキシカ ルボニル)−(S)−プロリン(3.0g;13.9mmol);3−(3−ピ リジル)−1−プロパノール(2.90g;20.9mmol)、ジシクロヘキ シルカルボジイミド(4.59g;22.24mmol)、ショウノウスルホン 酸(1.08g;4.63mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.6 0g;4.63mmol)の混合液を一晩攪拌した。反応混合液を塩化メチレン (50mL)と水(100mL)を用いて希釈し、層を分離させた。有機相を水 (3×100mL)によって洗浄し、硫酸マグネシウ ムで乾燥させ、さらに濃縮し、粗残留物をシリカゲルカラム上で酢酸エチルによ り溶離させて精製し、粘性油として4.60g(95%)のエステルを得た。1 H NMR(300MHz、CDCl3):δ1.45(s、9H);1.70 −2.05(m、5H);2.32(m、1H);2.71(t、2H);3. 50(m、2H);4.15(m、2H);4.18(m、1H);7.24( m、1H);7.51(m、1H);8.48(m、2H)。 3−(3−ピリジル)−1−プロピル ピロリジン− 2−カルボキシレート 塩化メチレン(50mL)及びトリフルオロ酢酸(5mL)に溶かした3−( 3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−N−(tert−ブチルオキシカルボ ニル)ピロリジン−2−カルボキシレート(3.00g;9mmol)の溶液を 室温で3時間攪拌した。pHが塩基性になるまで飽和炭酸カリウムを添加し、さ らに塩化メチレン(3x)により反応混合液を抽出した。化合した有機抽出物を 乾燥させて濃縮し、粘性油として遊離アミン2.00g(95%)を得た。1H NMR(300MHz、CDCl3):δ1.87−2.20(m、6H); 2.79(m、2H);3.03(m、総計2H);3.07(m、2H);3 .84(m、1H);4.24(m、2H);7.32(m、1H);7.60 (m、 1H);8.57(m、2H)。 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−1− [(2−メチルブチル)−カルバモイル]ピロリジン− 2−カルボキシレート(1) 塩化メチレン(5mL)に溶かした2−メチルブチルアミン(113mg;1 .3mmol)及びトリエチルアミン(132mg;1.3mmol)の溶液を 、塩化メチレン(5mL)に溶かしたチオホスゲン(128mg;0.43mm ol)の溶液に添加した。生じた混合液を1時間還流させ、その後室温まで冷却 した。5mLの塩化メチレンに溶かした3−(3−ピリジル)−1−プロピル( 2S)−ピロリジン−2−カルボキシレート(300mg;1.3mmol)を 添加し、得られた混合液を1時間攪拌し、その後水と酢酸エチル−ヘキサンの1 :1混液との間に分配させた。有機相を乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラ フィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、オイルとして実施例1 の化合物(1、表I)250mg(55%)を得た。1HNMR(CDCl3、3 00MHz):δ0.89−0.93(m、6H);1.10−1.20(m、 1H);1.27(s、1H);1.36−1.60(m、2H);1.72( s、2H);1.97−2.28(m、6H);2.70−2.75(m、2H );2.92−3.54(m、4H);4.16−4.20(dt、2H) ;4.45−4.47(m、2H);7.21−7.29(m、1H);7.5 3−7.56(dd、1H);8.46−8.48(s、2H)。C19293 3−0.5H2Oに対する分析計算値:C、64.02;H、8.48;N、1 1.79。実測値:C、63.72;H、8.42;N、11.83。 実施例2 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−1− [(1’,1’−ジメチルプロピル)カルバモイル ピロリジン−2−カルボキシレート(2)の合成 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)ピロリジン−2−カルボキシレ ートと、tert−アミルアミン及びチオホスゲンから得られたイソシアネート との反応は、実施例1について記載されたように、62%の収率で実施例2(2 、表I)の化合物を生じた。1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0. 83(t、3H);1.27(s、6H);1.64−1.71(m、2H); 1.91−2.02(m、7H);2.66−2.71(t、2H);3.29 −3.42(m、2H);4.11−4.15(t、3H);4.37−4.4 1(m、1H)。C192933−0.5H2Oに対する分析計算値:C、64 .04;H、8.48;N、11.79。実測値:C、64.23;H、8.3 1;N、11.30。 実施例3 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−1− [(シクロヘキシル)チオカルバモイル]− ピロリジン−2−カルボキシレート(3)の合成 20mLの塩化メチレンに溶かしたシクロヘキシルイソチオシアネート(12 0mg;0.9mmol)、3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−ピ ロリジン−2−カルボキシレート(20Omg;0.9mmol)及びトリエチ ルアミン(90mg;0.9mmol)の混合液を1時間攪拌し、その後水と酢 酸エチル−ヘキサンの1:1混液との間に分配させた。有機相を乾燥させ、濃縮 し、カラムタロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製し て、実施例3(3、表I)の化合物160mg(47%)を得た。1H NMR (CDCl3、300MHz):δ1.16−1.40(m、6H);1.50 −1.71(m、4H);1.95−2.08(m、7H);2.70−2.7 5(t)2H);3.40−3.60(m、2H);4.17−4.26(m、 2H);4.95−4.98(d、1H);5.26−5.29(d、1H); 7.17−7.25(m、1H)。C202932Sに対する分析計算値:C、 63.97;H、7.78;N、11.19。実測値:C、63.25;H、7 .80;N、11.07。 実施例4 3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−1− [(シクロヘキシル)カルバモイル]−ピロリジン− 2−カルボキシレート(4)の合成 20mLの塩化メチレンに溶かしたシクロヘキシルイソシアネート(100m g;0.9mmol)、3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−ピロリ ジン−2−カルボキシレート(200mg;0.9mmol)及びトリエチルア ミン(90mg;0.9mmol)の混合液を1時間攪拌し、その後水と酢酸エ チル−ヘキサンの1:1混液との間に分配させた。有機相を乾燥させ、濃縮し、 カラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、 実施例4(4、表I)の化合物120mg(36%)を得た。1H NMR(C DCl3、300MHz):δ1.10−1.27(m、6H);1.69−1 .75(m、4H);1.94−2.03(m、4H);2.67−2.73( t、2H);3.31−3.44(m、3H);4.12−4.16(m、2H )4.39−4.42(m、1H);7.25−7.34(m、1H);7.2 5−7.55(dd、1H);8.45(s、2H)。C202933−0.6 H2Oに対する分析計算値:C、64.88;H、8.22;N、11.35。 実測値:C、64.60;H、8.18;N、11.21。 実施例53−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−1− [(1−アダマンチル)チオカルバモイル]− ピロリジン−2−カルボキシレート(5)の合成 20mLの塩化メチレンに溶かした1−アダマンチルイソシアネート(250 mg;0.9mmol)、3−(3−ピリジル)−1−プロピル(2S)−ピロ リジン−2−カルボキシレート(200mg;0.9mmol)及びトリエチル アミン(90mg;0.9mmol)の混合液を1時間攪拌し、その後水と酢酸 エチル−ヘキサンの1:1混液との間に分配させた。有機相を乾燥させ、濃縮し 、カラムクロマトグラフィー(50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して 実施例4(4、表I)の化合物150mg(38%)を得た。1H NMR(C DCl3、300MHz):δ1.39−1.44(d、2H);1.65(s 、4H);1.95−2.07(m、8H);2.07−2.20(m、5H) ;2.71−2.76(m、2H);3.37−3.45(m、1H);3.5 0−3.60(m、1H);4.09−4.18(m、2H);4.99−5. 21(d、1H);7.21−7.25(m、1H)。C243332S−0. 4H2Oに対する分析計算値:C、66.30;H、7.84;N、9.66。 実測値:C、66.41;H、7.79;N、9.50。 上述のように、本発明の方法で使用されるカルバミン酸エステル類及び尿素類 は、FK506結合タンパク質、特にFKBP12に対して親和性を有している 。FKBPのプロリルペプチジルシス−トランスイソメラーゼ活性の阻害を、こ の親和性の指標として測定することができる。 Ki検定方法 本発明の化合物のペプチジル−プロリルイソメラーゼ(ロタマーゼ)活性の阻 害は、文献に記載されている既知の方法によって評価することができる(Har ding,et al.,Nature,1989,341:758−760; Holt et a1.,J.Am.Chem.Soc.,115:9923− 9938)。これらの数値は見掛けのKiとして得られ、表IIに示されている 。モデル基質であるN−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニ トロアニリドにおけるアラニン−プロリン結合のシス−トランス異性化は、基質 のトランス形からパラ−ニトロアニリドを放出させるキモトリプシン結合アッセ イにおいて、スペクトロメトリー(分光光度法)によってモニターされる。様々 な濃度のインヒビターの添加によって惹起されるこの反応の阻害を測定し、この データを、見掛けのKi値を生じさせるためのインヒビター濃度の関数としての 一次速度定数における変化として、解析する。 プラスチック製キュベットに、950mLの氷温のアッセイ用緩衝液(25m M HEPES、pH7.8、100mM NaCl)、10mLのFKBP( pH7.5の10mM トリス−Cl、100mM NaCl、1mM ジチオ トレイトール中に2.5mM)、25mLのキモトリプシン(1mM HCl中 に50mg/ml)及びジメチルスルホキシドに種々の濃度で溶かした10mL の試験化合物を添加する。5mLの基質(スクシニル−Ala−Phe−Pro −Phe−パラ−ニトロアニリド、トリフルオレエタノールに溶かした2.35 mM LiCl中に5mg/mL)を添加することにより反応が開始する。 分光光度計により390nmでの吸光度対時間を90秒間モニターし、吸光度 対時間データファイルから速度定数を決定する。 代表的化合物についてのこれらの実験についてのデータは、表IIの「Ki」 の欄に示されている。 本発明の方法で使用されたカルバミン酸と尿素の神経栄養性作用は、下記のよ うにin vitroでの細胞生物学実験において証明することができる。 鶏の後根神経節 培養及び軸索の成長 受精10日の鶏胎芽から、後根神経節(DRG)を剥離した。Liebovi tz L15に2mMグルタミ ン及び10%ウシ胎仔血清を補給した高グルコース培地が充填され、さらに10 μMシトシンβ−Dアラビノフラノシド(Ara C)を含有する薄層Matr igelコーティングを施した12ウェルプレート上で、5%CO2を含有する 環境において37℃で、全神経節外植片を培養した。24時間後、DRGを種々 のイムノフィリンリガンドによって処理した。薬物処理の48時間後、ツァイス (Zeiss)社製Axiovert転換顕微鏡により、位相コントラスト又は ホフマン変調コントラスト下で神経節を視認した。外植片の顕微鏡写真を撮影し 、さらに軸索の成長を定量化した。DRG径より長い軸索を陽性として計数し、 軸索総数を各実験条件について定量した。1ウェル当たり3〜4本のDRGを培 養し、各処理は2回ずつ実施した。 代表的化合物についてのこれらの実験データは、表IIの「ED50(50% 有効量)」の欄に示されている。 表 I 実施例 表 II 実施例の化合物のIn Vitro活性 パーキンソン病のMPTPモデル 本発明の化合物の驚くべき神経栄養性及び神経再生性作用は、神経変成性疾患 の動物モデルにおいて詳細に証明された。パーキンソン病の動物モデルとして、 マウスにおけるドーパミン作用性ニューロンのMPTP病変形成を使用した。4 週齢雄性CD1白色マウスに5日間に渡って30mg/kgのMPTPを腹腔内 投与した。試験化合物(4mg/kg)、又は賦形剤を、5日間に渡りMPTP と一緒に、さらにMPTP処置終了後の5日 間、皮下注射した。MPTP処置から18日後に動物を屠殺し、線条体を剥離し 、灌流固定した。ドーパミン作用性ニューロンの生存及び回復を定量するために 、抗チロシンヒドロキシラーゼ1gにより矢状及び冠状脳断面上で免疫染色を実 施した。MPTP及び賦形剤により処置された動物では、非病変形成動物と比較 して、機能的ドーパミン作用終末の実質的な消失が観察された。試験化合物を摂 取した病変形成動物は、TH染色ドーパミン作用性ニューロンの有意な回復を示 した。表IIIは、この動物モデルにおいて、化合物1、2、5及び6を摂取し た動物の線条体におけるTH−陽性ドーパミン作用性ニューロンの回復に対する 定量を示している。 表 III 実施例化合物のIn Vivo活性 上記に記載した全ての刊行物及び特許は、参照することによりここに組み込ま れる。 本発明はこのように記載されているので、多くの方法で変更できることは明白 であろう。そうした変更は、本発明の精神及び範囲からの逸脱と見なすべきでは なく、全てのそうした修正は、下記のクレームの範囲内に含まれることが意図さ れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/28 A61P 25/28 43/00 43/00 111 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,Y U,ZW (72)発明者 ハミルトン、グレゴリー エス. アメリカ合衆国 21228 メリーランド州 ケイトンズヴィル フレデリック ロー ド 6501 (72)発明者 シュタイナー、ジョゼフ ピー. アメリカ合衆国 21074 メリーランド州 ハンプステッド シュガー メイプル ストリート 988

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記のステップを含む、動物においてニューロン活性を実効する方法: 動物に対し神経栄養的に有効量の式Iの化合物、又は製薬学的に許容可能なそ れらの塩を投与するステップ: 式中、 AはCH2、酸素、NHまたはN−(C1〜C4アルキル)であり; B及びDは独立してAr、水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキ ル、(C2〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、(C5 〜C7)−シクロアルキル置換(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又 は(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、(C5〜 C7)−シクロアルケニル置換(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル又 は(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、Ar置換 (C1〜C6)−直鎖 状または分枝状アルキル、Ar置換(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケ ニルまたはアルキニルであり; 前記アルキル鎖のCH2基のいずれか1つはO、S、SO、SO2、及びNRか らなる群から選択されたヘテロ原子によって任意に置換されていてもよく、ここ で、Rは水素、(C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C4) −直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、及び(C1〜C4)橋かけ アルキルからなる群から選択され、前記ヘテロ原子含有鎖の窒素原子と炭素原子 の間で環を形成するために橋が形成されており、かつ前記環は任意にAr基へ融 合されており; Jは水素、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6)− 直鎖状または分枝状アルケニル及び−CH2Arからなる群から選択され;Kは (C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、−CH2Ar、及びシクロヘキ シルメチルからなる群から選択され;又はJ及びKは、O、S、SO又はSO2 を含む群から選択されたヘテロ原子を含むことができる5〜7員複素臭を形成す るために一緒にされていてもよく; ZはO又はSであり; YはO又はNであり、ここで YがOであるとき、R1は孤立電子対であり、R2はAr、(C1〜C6)− 直鎖状または分枝状アルキル、及び(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケ ニルまたはアルキニルからなる群から選択され;かつ YがNであるとき、R1及びR2は独立してAr、(C1〜C6)−直鎖状ま たは分枝状アルキル、及び(C3〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニルまた はアルキニルからなる群から選択され;又はR1及びR2はピロリジン、イミダゾ リジン、ピラゾリジン、ピペリジン、及びピペラジンからなる群から選択された 5〜6員複素環を形成するために一緒にされ; Arはフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、アズレニル、フ ルオレニル、及びアントラセニルからなる群から選択された炭素環式芳香族基で あり;又は2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジ ル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミ ダゾリル、ピラキソリル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル 、イソトリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリ ル、1,3,4−チアジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、 1,3,5−トリアジニル、1,3,5−トリチアニル、インドリジニル、イン ドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フラ ニル、ベンゾ[b]チオ−フェニル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル 、ベンズチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、1,2,3 ,4−テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒド ロイソキノリニル、シンノリニル、フタラ ジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニ ル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、及びフェ ノキサジニルからなる群から選択された複素與式芳香族基であり; Arは水素、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、−SO3H、トリフルオロメ チル、トリフルオロメトキシ、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、 (C2〜C6)−直鎖状または分枝状アルケニル、O−[(C1〜C6)−直鎖 状または分枝状アルキル]、O−[(C3〜C4)直鎖状または分枝状アルケニ ル]、O−ベンジル、O−フェニル、1,2−メチレンジオキシ、−NR34、 カルボキシル、N−(C1〜C5−直鎖状または分枝状アルキル又はC3〜C5 −直鎖状または分枝状アルケニル)カルボキサミド類、N,N−ジ−(C1〜C 5−直鎖状または分枝状アルキル又はC3〜C5−直鎖状または分枝状アルケニ ル)カルボキサミド類、モルホリニル、ピペリジニル、O−X、CH2−(CH2 q−X、O−(CH2q−X、(CH2q−O−X、及びCH=CH−Xから なる群から独立して選択される1以上の置換基を含むことができ; R3及びR4は(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6) −直鎖状または分枝状アルケニル、水素及びベンジルからなる群から独立して選 択され;又はR3及びR4は5〜6員複素環を形成するために一 緒にされていてもよく; Xは4−メトキシフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、ピ ラジル、キノリル、3,5−ジメチルイソキサゾイル、イソキサゾイル、2−メ チルチアゾイル、チアゾイル、2−チエニル、3−チエニル、及びピリミジルか らなる群から選択され; qは0〜2であり;かつ nは0又は1である。 2.ニューロン活性が、損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進、 神経変性の防止及び神経障害の治療からなる群から選択される請求項1に記載の 方法。 3.神経障害が、物理的傷害または疾患状態によって誘発された末梢性ニュー ロパシー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、脳損傷に関連する発作、及 び神経変性に関連する神経障害からなる群から選択される請求項2に記載の方法 。 4.神経変性に関連する神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、及 び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される請求項3に記載の方法。 5.式Iにおいて、5〜7員環を形成するためにI、J及びKが一緒にされる 請求項1に記載の方法。 6.ニューロン活性が、損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進、 神経変性の防止及び神経障害の治療からなる群から選択される請求項5に記載の 方法。 7.神経障害が、物理的傷害または疾患状態によって 誘発された末梢性ニューロパシー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、脳 損傷に関連する発作、及び神経変性に関連する神経障害からなる群から選択され る請求項6に記載の方法。 8.神経変性に関連する神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、及 び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される請求項7に記載の方法。 9.式1において、B及びDの少なくとも1つが、独立して、式: −(CH2r−(X)−(CH2s−Ar によって表される請求項5に記載の方法: 式中、 rは1〜4であり; sは0〜1であり; Arは請求項1で定義される通りであり;かつ 各XはCH2、O、S、SO、SO2、及びNRからなる群から独立して選択さ れ、ここで、Rは水素、(C1〜C4)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3 〜C4)−直鎖状または分枝状アルケニルまたはアルキニル、及び(C1〜C4 )橋かけアルキルからなる群から選択され、窒素原子とAr基との間で橋が形成 されている。 10.ニューロン活性が、損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進 、神経変性の防止及び神経障害の治療からなる群から選択される請求項9に記載 の方法。 11.神経障害が、物理的傷害または疾患状態によっ て誘発された末梢性ニューロパシー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、 脳損傷に関連する発作、及び神経変性に関連する神経障害からなる群から選択さ れる請求項10に記載の方法。 12.神経変性に関連する神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、 及び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される請求項11に記載の方法。 13.式Iにおいて下記のように規定されている請求項1に記載の方法: 式中、 Arはフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、インドリル、 イソインドリル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ イソキノリニル、及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリニルからなる群から 選択され、ここで、前記Arは水素、ヒドロキシル、ニトロ、トリフルオロメチ ル、(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、O−[(C1〜C6)−直 鎖状または分枝状アルキル]、ハロゲン、SO3H、及びNR34からなる群か ら独立して選択される1以上の置換基を含んでいてもよく;かつ R3及びR4は(C1〜C6)−直鎖状または分枝状アルキル、(C3〜C6) −直鎖状または分枝状アルケニル、水素及びベンジルからなる群から独立して選 択され;又はR3及びR4は5〜6員複素臭を形成するために一緒にされていても よい。 14.ニューロン活性が、損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進 、神経変性の防止及び神経障害の治療からなる群から選択される請求項13に記 載の方法。 15.神経障害が、物理的傷害または疾患状態によって誘発された末梢性ニュ ーロパシー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、脳損傷に関連する発作、 及び神経変性に関連する神経障害からなる群から選択される請求項14に記載の 方法。 16.神経変性に関連する神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、 及び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される請求項15に記載の方法。 17.下記のステップを含む、動物においてニューロン活性を実効する方法: 動物に対し神経栄養的に有効量の式II又はIIIの化合物、又は製薬学的に 許容可能なそれらの塩を投与するステップ: 式中、 Y、R1及びR2は請求項1に定義されており、Arは請求項4に定義されてお り、wは1又は2である。 18.ニューロン活性が、損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進 、神経変性の防止及び神経障害の治療からなる群から選択される請求項17に記 載の方法。 19.神経障害が、物理的傷害または疾患状態によって誘発された末梢性ニュ ーロパシー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、脳損傷に関連する発作、 及び神経変性に関連する神経障害からなる群から選択される請求項18に記載の 方法。 20.神経変性に関連する神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、 及び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される請求項19に記載の方法。 21.下記のステップを含む、動物においてニューロン活性を実効する方法: 動物に対し神経栄養的に有効量の式III又はIVの化合物、又は製薬学的に 許容可能なそれらの塩を投与するステップ: 式中、 Y、R1及びR2は請求項1に定義されており、Arは請求項4に定義されてお り、Jは水素、(C1〜C6) −直鎖状または分枝状アルキル又は(C3〜C6)直鎖状または分枝状アルケニ ルであり、wは1又は2である。 22.ニューロン活性が、損傷したニューロンの刺激、ニューロン再生の促進 、神経変性の防止及び神経障害の治療からなる群から選択される請求項21に記 載の方法。 23.神経障害が、物理的傷害または疾患状態によって誘発された末梢性ニュ ーロパシー、脳への物理的損傷、脊髄への物理的損傷、脳損傷に関連する発作、 及び神経変性に関連する神経障害からなる群から選択される請求項22に記載の 方法。 24.神経変性に関連する神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、 及び筋萎縮性側索硬化症からなる群から選択される請求項23に記載の方法。
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