JP2005500168A - スチールビームブランクの連続鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明はスチールビームブランクの連続鋳造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1960年代以来、鋼鉄製造技術分野においては例えばI−ビームあるいはH−ビームを繰り出す(rolling)ためのニア・ネット(最終製品に近い)形状部材を連続的に鋳造することが知られている。このようなニア・ネット形状部材はビームブランクと呼ばれている。これらニア・ネット形状部材はほぼH形の断面をもち、2つの側部フランジ間の中央に配置されたウェブを備えている。今日ではこのようなビームブランクはZ形状の矢板や他のスチール部分を巻くためにも使用されている。
【0003】
ビームブランクは連続鋳造によって製造される。例えば、開口した垂直鋳造チャネルが備えられた短い水冷式銅製型へ液状鋼が連続的に送られ、製造されるビームブランクの最終的断面形状をもつビームブランク鋼索がこの型から連続的に引き出される。前記連続鋳造型の引出し口では、連続したビームブランク鋼索は液状鋼コアを包み込んだ薄い凝固した外殻をもっているだけである。ビームブランク鋼索の凝固はその後スプレー冷却によって継続されるが、この冷却液は一般的には水または空気と水のミストであり、ビームブランク鋼索の周面上へスプレーされる。このスプレー冷却は連続鋳造型の下流にある二次冷却ゾーンにおいて行われる。この二次冷却ゾーンにおいて、ビームブランク鋼索は垂直鋳造面に対してそのウェブを直交するように維持する曲線状通路に沿って垂直鋳造面内を案内される。水平流出テーブル上へ鋼索を押し出す前に、前記二次冷却ゾーンの下流に位置する引き延ばし・ひずみ取り装置によって湾曲したビームブランクは真っ直ぐにされる。
【0004】
前記鋼索の二次冷却制御の良否が鋳造品の最終品質に最も重要であることは連続鋳造技術分野において周知である。最終凝固期間中に鋼索中の温度変化を制御して鋳造品の微細構造の管理を可能とするのは正にこの二次冷却である。
連続鋳造ラインの二次冷却ゾーンにおけるスプレー冷却はビレット、ブルームあるいはスラブの凝固中における温度変化をかなり良く制御できるものではあるが、このことはビームブランクの場合には当てはまらない。実際にはビームブランク断面はビレット、ブルーム、スラブと比較すると相対的に複雑であるため(要素が異なった厚さ、向き、容積に対する表面積比を有する)、スプレー冷却によってビームブランク中の温度輪郭変化を精密に制御することは極めて困難である。ビームブランク周面全体へある程度均一なスプレー冷却を行うと、例えばフランジの過度の冷却を必然的に伴うことになる。フランジ面への直接スプレーを減じてフランジの過度冷却を回避する試みが為されたが、フランジとウェブ間の大きな連結部分に重要な液状スチールポケットが包み込まれたままであり、該部分の冷却が不十分となる結果に終わっている。この液状スチールポケットの冷却が不十分であると、液状スチールポケット中の内圧によってフランジ/ウェブ連結部分の殻が膨れる結果となり、液状スチールが飛び出す危険が増大する。結論として、ビームブランクの二次冷却の最適化はかなり複雑な課題であり、多くの研究プログラムの対象として既に検討され、また猶現在も検討が続いている。しかしながら、種々の鋳造パラメーター機能によりビームブランクの異なるゾーンに対するスプレー冷却を選択的に制御する精巧なコンピュータープログラムを用いても、現在のビームブランクには猶重要な欠陥がある。
【0005】
このような現在のビームブランクの欠陥の一つは内輪フランジ先端中に横方向のひびができることである。これら横方向のひびは、ビームブランクがひずみ取り装置によって真っ直ぐにされる時に内輪フランジ先端に生ずるものである。かかるひびは、必ずしも限定されないが、大形で高強度なビームブランクに特に見られる。このような横方向の欠陥は二次冷却期間中におけるフランジ先端の不適当な急冷に原因する可能性が高いが、このようなひびを回避するための例えば二次スプレー冷却のより完全な制御等の信頼できる方法は未だない。これに関連して、内輪フランジ先端の二次冷却を制御することには特に問題があることを指摘しなければならない。何故なら、これらのフランジ先端はフランジの内輪部分上へ直接スプレーされる冷却液によって冷却されるだけでなく、ウェブの内輪側上及びウェブ/フランジ連結部分の内輪側上へスプレーされた冷却液によっても冷却されるからである。この内輪冷却液の少なくとも一部が内輪フランジ先端を越えて横方向へ流れるため、該フランジ先端が不適当に強く冷却されるのである。前記フランジ先端を急冷する危険性を減ずるためビームブランク鋼索の内輪側のスプレー冷却は総じて制限されるべきであるが、そうすると例えば前記フランジ/ウェブ連結部分の内輪側上の殻の膨張等の別の問題が生じてくる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の基本的な技術的課題は、ビームブランクの内輪側の十分な二次冷却を保証しつつ、ビームブランクのひずみ取り工程において内輪フランジ先端へ横方向のひびが発生することを確実に回避することである。この課題は請求項1項において請求されている本発明方法によって解決される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るスチールビームブランクの製造方法は、次の公知のステップを含む。
2つの側部フランジ間の中央にウェブを備えるH形形状断面を有するスチールビームブランク鋼索を連続鋳造する工程と、
各側部フランジが内輪フランジ先端と外輪フランジ先端をもつように、垂直鋳造面に対して前記鋼索のウェブを直交するように維持する曲線状通路に沿って垂直鋳造面内を前記スチールビームブランク鋼索が案内される二次冷却ゾーンにおいて、前記スチールビーム鋼索を冷却する工程と、
前記二次冷却ゾーン下流において前記スチールビームブランク鋼索のひずみ取りを行う工程。
【0008】
ここで本発明においては、前記内輪フランジ先端が二次冷却工程とスチールビームブランク鋼索のひずみ取り工程間の段階で再加熱される。そしてこの再加熱は前記内輪フランジ先端に対して外部エネルギーを集中的に供給することによって行われる。かかる集中的な再加熱によって前記フランジ先端におけるスチールの高温延性の著しい回復が得られ、かかる高温延性の回復は前記ビームブランク鋼索のひずみ取り工程中に起こる横方向のひびの発生を確実に回避させるに十分であることが実際見出されている。このことより、本発明方法によれば、前記フランジ先端の急冷に過大な注意を払うことを必要せずに前記ビームブランク鋼索内輪側の二次冷却を設計し及び最適化し得ることが理解されるであろう。本発明によれば、前記フランジ先端への上記急冷による負の影響は二次冷却工程とスチールビームブランク鋼索のひずみ取り工程間の段階でフランジ先端を選択的に再加熱することによって治癒されるのである。
【0009】
殆どの場合において、前記フランジ先端の内輪境界面下部にある深さが10mmないし20mmまでの境界ゾーンにおいて650℃以上、好ましくは800℃以上の再加熱温度が得られるように外部エネルギー供給を設定すれば十分である。また、この外部エネルギー供給は前記内輪フランジ先端内の温度が1000℃を超えないように設定されなければならない。
さらに、前記ビームブランクのひずみ取りは、再加熱された内輪フランジ先端が猶650℃以上、好ましくは700℃以上の温度にある状態で行われることが望ましい。
【0010】
冶金学的観点から見れば、前記内輪境界面下部に約10mmないし20mmの厚さをもつ微細に粒状化されたフェライト−パーライト構造が得られるように外部エネルギー供給を設定すれば有利であると結論できる。
前記外部エネルギー供給は前記内輪フランジ先端に沿って配列された複数のバーナーノズルを備えた比較的単純なバーナーを用いて容易に実施可能である。
【0011】
誘導加熱の場合はより精巧な装置が必要とされるが、再加熱処理のより好適な制御が可能である。誘導加熱の場合、内輪フランジ先端内に渦電流がひき起こされるように誘導手段を内輪フランジ先端に沿って配置する。第一の実施態様では、誘導手段が内輪境界面の上方へ配置され、この誘導手段は該内輪境界面を通ってフランジ先端へと貫通する交番磁界を発生する。第二の実施態様では、誘導手段が空気間隙の輪郭を限定し、内輪フランジ先端が横方向の交番磁界中の前記空気間隙内に配置されている。
【0012】
前記再加熱処理の熱効率を向上させるためには断熱フード下で処理を行うことが推奨される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に本発明について添付図面を参照しながら実施例を示して説明する。
図2に最もよく示されているように、例えばI−ビームあるいはH−ビームを繰り出すため、またZ形状の矢板の繰り出すためにも用いられる典型的なスチールビームブランクは、2つの側部フランジ16’、16”間の中央にウェブ14を配して備えたほぼH形状の断面を有している。大きな連結部分18、18’は前記ウェブ14を前記側部フランジ16’、16”と連結している。
【0014】
図1は本発明に係る方法を用いるスチールビームブランク製造の連続鋳造ラインを示した図である。それ自体が既知である方式で、液状スチールは通常湯だまりと呼ばれる耐火性に内張りされた液状スチール分配装置20から、開口した垂直鋳造チャネル23を備える短い水冷式の鋳造型22中へと連続的に送り込まれる。ビームブランク鋼索24はこの鋳造型22から連続的に引き出される。連続鋳造型22の引出し口においては、ビームブランク鋼索24は製造されるべきビームブランクの最終形状を既に呈した薄い凝固状の外殻を有しているが、内部には液状スチールポケットが未だ存在している。
次いでビームブランク鋼索24のスプレー冷却による凝固が継続され、通常は水または空気と水のミストである冷却液がビームブランク鋼索24の周面上へスプレーされる(ここで用いている用語「スプレー冷却」には古典的なスプレー冷却とともに所謂「エアミスト冷却」も含まれていることに注意されたい)。このスプレー冷却は連続鋳造型22の下流にある二次冷却ゾーン26において行われる。ここで、ビームブランク鋼索24は垂直鋳造面(すなわち図1の面)の曲線状通路に沿って案内される。図1に示した連続鋳造ライン10では、二次冷却ゾーンは4つの案内・スプレー冷却区域261、262、263及び264から構成されている。これらの案内・冷却区域261〜264の各々は複数の案内・支持ローラ27、及びスプレー手段(図示なし)から構成されている。前記案内・支持ローラ27は協同してビームブランク鋼索24のための曲線状通路を限定する。
【0015】
次にビームブランク24の曲線状の中心線を含む前記垂直鋳造面が点線27で示されている図2を参照すると、曲線状のビームブランク鋼索24は垂直鋳造面27に対して直交するウェブ14を有していることが分かる。それゆえ、曲線状のビームブランク鋼索24の2つのフランジ16’、16”のそれぞれには内輪フランジ先端28’、28”と外輪フランジ先端30’、30”が形成されている。曲線状のビームブランク鋼索24の内輪側を以下においては符号32で示し、他方外輪側を符号34で示す。
【0016】
再度図1を参照すると、符号38は、ビームブランク鋼索24を真っ直ぐにしかつそれを最終的に水平流出テーブル40上へと案内する、例えば4つの引き延ばし装置381、382、383、384から成る引き延ばし(extraction)・ひずみ取りユニット全体を示していることが分かる。この流出テーブル40上において、オキシアセチレン・トーチ42によって連続ビームブランク鋼索24から所望の長さのビームブランクが切り出される。加熱装置44は二次冷却ゾーン26と引き延ばし・ひずみ取りユニット38との間に配置されている。本発明方法においては、この加熱装置44を用いてビームブランク鋼索24が前記引き延ばし・ひずみ取りユニット38において真っ直ぐにされる前に曲線状のビームブランク鋼索24の内輪フランジ先端28’、28”が選択的に加熱される。
【0017】
前記加熱装置44の好ましい実施態様について詳細に説明する前に、前記フランジ16’、16”の内輪フランジ先端28’、28”の選択的加熱の特徴及び利点について特に図5、6及び7を参照しながら以下に説明する。
二次冷却ゾーン26におけるビームブランク鋼索24のスプレー冷却中に、内輪フランジ先端28’、28”は前記フランジ16’、16”の内輪部分上へ直接スプレーされた冷却液によって冷却されるだけでなく、ウェブ14の内輪側32及びウェブ/フランジ連結部分18’、18”の内輪側32へスプレーされた冷却液によっても冷却されることが見出された。実際、この冷却液の少なくとも一部は内輪フランジ先端28’、28”を越えて横方向へ流れて該フランジ先端を不適当に強く冷却する結果、ビームブランク鋼索24が二次冷却ゾーン26を離れる時にはこれらフランジ先端は急冷された微細構造になっている。図6及び7において、線50’及び50”は、該線50’及び50”上方の急冷された微細構造ゾーン52’、52”と該線50’及び50”下方の等分割されたフェライト−パーライト微細構造54’、54”間の境界線を示している。
【0018】
二次冷却ゾーン26の引出し口においては、前記急冷された微細構造ゾーン52’、52”が前記線50’、50”から内輪フランジ先端28’、28”の内輪境界面56’、56”へと延びており、これらゾーン中の温度は通例550℃から650℃の範囲内である。この温度範囲内では、内輪フランジ先端28’、28”の急冷ゾーン中のスチールの残留延性が特に低いことが見出されているが、これは後続のビームブランク鋼索24のひずみ取り処理中に内輪フランジ先端28’、28”に横方向のひびが発生していることを説明する。
【0019】
本発明においては、ビームブランク鋼索24のひずみ取り処理に先立って内輪フランジ先端28’、28”が650℃以上、好ましくは800℃以上の温度で選択的に再加熱される。前記フランジ先端28’、28”を650℃ないし750℃の範囲内、すなわち急冷された微細構造がフェライト−パーライト微細構造へ相当量変換されるには通例猶低すぎる温度範囲内で再加熱することにより、高温延性の著しい回復が既に認められることが分かる。もし前記フランジ28’、28”を750℃ないし900℃の温度範囲内で再加熱することができれば、急冷された微細構造のフェライト−パーライト微細構造への変換が行われる。この範囲内での低い温度では急冷された微細構造の変換は部分的にしか起こらないが、温度を上げていけば変換は次第に完了され、最終的には微細な常態のフェライト−パーライト微細構造が得られるようになる。フランジ先端を1000℃以上の温度で再加熱することは高温によって望ましくない粒子の成長が助長されるので避けるべきである。
【0020】
図6及び7において、線58’、58”は二次冷却ゾーン26の引出し口における元の急冷された微細構造ゾーン52’、52”と再加熱によって急冷された微細構造が微細なフェライト−パーライト+針状フェライト微細構造へ変換されたゾーン60’、60”との境界線を示している。ゾーン60’、60”はフランジ16’、16”の外縁部62’、62”近傍では10mmないし20mmの厚さしかもたないことが分かる。つまり、このゾーン中で急冷されたゾーン52’、52”の厚さの約30%ないし40%しかないことが分かる。ビームブランク鋼索24のひずみ取り処理中に内輪フランジ先端28’、28”に横方向のひびが起こることを防止するためには、ビームブランク鋼索24のひずみ取り前に10mmないし20mmの厚さの内輪境界ゾーンが良好な熱延性を回復するだけでもはや十分であることが実験によって確認された。別言すれば、熱処理されたゾーン60’、60”の下方の急冷されたゾーン52’、52”は、ビームブランク鋼索24のひずみ取り処理中に内輪フランジ先端28’、28”に横方向のひびを起こすことはなく比較的低い延性を維持して良いのである。かかる結果は、フランジ16’、16”の外縁部62’、62”へ延びる薄い延性のある外殻60’、60”が横方向のひびの最初の発生を十分防止していることを説明するものである。かかる知見はかなり重要なことである。何故なら、外部エネルギー供給は特に内輪フランジ先端28’、28”の外縁部62’、62”へ集中されるべきであること、及び熱処理を有効に浸透させるためには深さは10mmないし20mm程度で良いと結論できるからである。従って、加熱性能の比較的小さい装置しか必要とされず、又、表面温度を1000℃以下に維持することが可能である。
【0021】
次に図2を参照しながら加熱装置44の実施態様について説明する。この加熱装置44には耐火性内層81を備え、かつビームブランク鋼索24の内輪側32を覆う断熱フード80が備えられている。このフード80には、一方が左方の内輪フランジ先端28’を、他方が右方の内輪フランジ先端28”を再加熱するための2個のガスバーナーレール82’、82”が一体に設けられている。これらガスバーナーレール82’、82”のそれぞれには内輪フランジ先端28’、28”に沿って配列され、かつバーナーの炎が各フランジ先端28’、28”の外縁部近傍の内輪境界面56’、56”上へ集中するようにデザインされた複数のバーナーノズル84’、84”が備えられている。
【0022】
図3及び4は内輪フランジ先端28’の誘導加熱について示した図である。図3に示した実施態様においては、フランジ先端28’の内輪境界面56’にほぼ平行な交番磁界を発生する水冷式電磁誘導装置92の空気間隙90中にフランジ先端28’が配置されている。この交番磁界は空気間隙90中に位置するフランジ先端28’に渦電流を誘導してこのフランジ先端を加熱させるように作用する。図4に示した実施態様においては、水冷式電磁誘導装置96がフランジ先端28’の内輪境界面56’に平行に配置されている。水冷された導体98は内輪境界面56’を通過してフランジ先端28’まで貫通する交番磁界を発生してフランジ先端を加熱させる。フランジの内輪境界面56’の下の小さな境界層内の渦電流によって生成された熱エネルギーは、熱伝導によってより深い浸透が保証されている。到達温度及びビームブランクを成すスチールの磁気特性(特にキュリー点)によっては、電磁誘導装置92、96をさらにいくつかのユニットへ分割し、各ユニットが異なる浸透深度を達成できるように異なる周波数の電流の供給を受けるように構成することも必要とされる。
【0023】
前記加熱装置44は好ましくは二次冷却ゾーン26と引き延ばし・ひずみ取りユニット38との間、すなわち第一引き延ばし装置381の上流に配置されるべきである。しかしながら、既存の鋳造ラインにおいて、第一引き延ばし装置381の上流に十分な空間がない場合は、加熱装置を2つのユニットへ分割して、加熱装置44を第一引き延ばし装置381と第二引き延ばし装置382との間に配置する、すなわち一方を第一引き延ばし装置381の上流へ、他方を第一引き延ばし装置381と第二引き延ばし装置382との間に配置することも可能である。また、加熱装置を各引き延ばし装置38iの上流へそれぞれ配置することも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】曲線状二次冷却通路と、ビームブランクのひずみ取りに先立って、曲線状冷却通路の引出し口に配置された、ビームブランクフランジの内輪フランジ先端を選択的に加熱する加熱装置を備える連続鋳造ラインの断面図である。
【図2】内部に典型的なビームブランクの大きな鋼片を伴った、図1に示した連続鋳造ライン中の加熱装置の断面図である。
【図3】ビームブランクの内輪フランジ先端を選択的に加熱する第一の型式の電磁誘導装置を示す模式断面図である。
【図4】ビームブランクの内輪フランジ先端を選択的に加熱する第二の型式の電磁誘導装置を示した模式断面図である。
【図5】ビームブランクの内輪片方(外輪片方は図示なし)を示した横断面図である。
【図6】鋼片(写真に示された部分は図5に示した点線枠部分と同一である)中の異なる冶金学的構造間の境界線を示した、左方ビームブランクフランジ縁部分の横断面を示した写真である。
【図7】鋼片(写真に示された部分は図5に示した点線枠部分と同一である)中の異なる冶金学的構造間の境界線を示した、右方方ビームブランクフランジの縁部分の横断面を示した写真である。
Claims (10)
- 2つの側部フランジ間の中央にウェブを有するH形形状断面をもつスチールビームブランク鋼索を連続的に鋳造する工程と、
前記側部フランジのそれぞれが内輪フランジ先端と外輪フランジ先端をもつように垂直鋳造面に対して前記鋼索のウェブを直交するように維持する曲線状通路に沿った垂直鋳造面内を前記スチールビームブランク鋼索が案内される二次冷却ゾーンにおいて前記スチールビームブランク鋼索を冷却する工程と、
前記スチールビームブランク鋼索を前記二次冷却ゾーン下流でひずみ取り処理する工程から構成されるスチールビームブランクの製造方法において、
前記内輪フランジ先端の選択的再加熱が、前記二次冷却工程と前記スチールビームブランク鋼索のひずみ取り工程との間の段階で、前記内輪フランジ先端へ外部エネルギー供給を集中させることによって行われることを特徴とする前記方法。 - 前記内輪フランジ先端のそれぞれが内輪境界面を有し、及び
前記外部エネルギー供給が、前記内輪境界面の下方にある深さが10mmないし20mmまでの境界ゾーンにおいて650℃以上、好ましくは800℃以上の再加熱温度が得られるように設定されることを特徴とする請求項1項記載の方法。 - 前記外部エネルギー供給が前記内輪フランジ先端内の温度が1000℃を超えないように設定されることを特徴とする請求項2項記載の方法。
- 前記ビームブランクの前記ひずみ取り処理が、前記再加熱された内輪フランジ先端の温度が猶650℃以上であるうちに行われることを特徴とする請求項1項ないし3項のいずれかに記載の方法。
- 前記内輪フランジ先端のそれぞれが内輪境界面を有し、及び前記外部エネルギー供給が前記内輪境界面の下方に厚さ約10mmないし20mmの微細に粒状化されたフェライト−パーライト構造が得られるように設定されることを特徴とする請求項1項ないし4項のいずれかに記載の方法。
- 前記外部エネルギー供給が前記内輪フランジ先端に沿って配列された複数のバーナーノズルからなるバーナー手段によって達成されることを特徴とする請求項1項ないし5項のいずれかに記載の方法。
- 前記外部エネルギー供給が、前記内輪フランジ先端に沿って配置されかつ前記内輪フランジ先端中に渦電流を誘導する前記誘導手段によって達成されることを特徴とする請求項1項ないし5項のいずれかに記載の方法。
- 前記内輪フランジ先端のそれぞれが内輪境界面を有し、及び
前記誘導手段が前記内輪境界面の上方に配置され、かつ前記内輪境界面を通過し前記フランジ先端まで貫通する交番磁界を発生することを特徴とする請求項7項記載の方法。 - 前記誘導手段が空気間隙の輪郭を画定し、及び前記内輪フランジ先端が横方向の交番磁界中の前記空気間隙内に位置されることを特徴とする請求項7項記載の方法。
- 前記内輪フランジ先端の前記選択的加熱が断熱フード下で行われることを特徴とする請求項1項ないし9項のいずれかに記載の方法。
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