JP2012016723A - 連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶削開始部の深掘れを低減し、グラインダによる研削工程を省略可能であり、かつ一回のガススカーフィングにより深さ2mm以上の溶削が可能である連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置を提供する。
【解決手段】鋼片表層をソレノイド型誘導コイル4で加熱して溶融層となす電磁誘導加熱手段と、前記溶融層に不活性ガスを噴射してこれを吹き飛ばし除去する不活性ガス噴射手段1とで構成した装置により連続鋳造スラブ2の表面手入れを行うこととした。
【選択図】図1
【解決手段】鋼片表層をソレノイド型誘導コイル4で加熱して溶融層となす電磁誘導加熱手段と、前記溶融層に不活性ガスを噴射してこれを吹き飛ばし除去する不活性ガス噴射手段1とで構成した装置により連続鋳造スラブ2の表面手入れを行うこととした。
【選択図】図1
Description
本発明は、鉄鋼製品の熱間圧延の前に連続鋳造スラブの表面の欠陥を除去するための連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置に関し、手入れ後の表面欠陥を防止可能な連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置に関する。なお、スラブは鋼片ともいう。
連続鋳造によって製造されるスラブの表面には、表面割れ、オシレーションマークといった表面欠陥が生じることが少なくない。また、連続鋳造スラブの表層にはアルミナやモールドパウダーを主成分とする非金属介在物やガス気泡(Arガス、N2ガスなど)が集まりやすく、連続鋳造スラブをそのまま圧延し鋼材を製造すると、スラブ表面欠陥を起因とするヘゲ疵や鋼片表層の介在物を起因とするスリーバー疵が発生する。
上記の問題に対し、現在一般的には熱間圧延前にスラブの表層(深さ2〜4mm)を酸素ガスによるガススカーファにて溶削する表面手入れが行われている。この表面手入れ(ガススカーフィング)では、あらかじめ予熱ガス(燃焼ガス)を噴射することにより溶削開始部の表面を溶融させ、湯溜まりを生成した後、高純度の酸素ガスを吹き付けることによって生じる鉄と酸素の酸化燃焼反応を利用している。溶削開始部はスラブ端部のダレを防止するためスラブ長手方向端部から約50mmの位置に設定するのが一般的である。しかしこの予熱方法では、必然的に未溶削部分(スラブ最端部)が発生するという問題がある。また、予熱は図2に示すようにスラブ水平方向に対し傾斜角(約32度)を付けて予熱炎を噴射するため、スラブ厚み方向の温度制御が困難であり予熱時間や予熱ガス圧力によっては予熱部の深掘れが生じる。深掘れの発生した予熱部では、溶鋼中に酸素ガスが溶け込み、酸素とMnやSiなどの酸化反応による粒状酸化物が多数生成し、圧延後の表面欠陥の原因となることが知られている。また、ガススカーファとしてはスラブ幅方向にユニット幅約210〜270mmのスカーフィングユニットを最大10個程度並べて構成したものを用いるが、ユニット継目でのガス流動の干渉により溶削後表面に幅方向凹凸が生じやすい。そのため、ガススカーファによる溶削後にスラブ端部の未溶削部と深掘れ部や凸部をグラインダ(砥石研削装置)にて研削する必要があり、作業負荷の増大を招くのみならず、高温スラブを再加熱せずに直接圧延するHDRやスラブを高温のまま加熱炉に装入するDHCRの阻害につながり、熱間圧延の燃料原単位の悪化を招くという問題がある。このような問題に対して特許文献1では、プラズマ炎によりスラブ表層を予熱した後酸素ガスによって溶削する表面手入れ方法が提案されている。また、特許文献2ではスラブ表面をソレノイド型誘導加熱装置により加熱した後にスケール除去を行う方法が提案されている。また、特許文献3ではスラブ表層を誘導加熱により溶融させ、その処理の直後の溶融プールに不活性ガスを吹き付け、冷却することにより微細な結晶組織を得る方法が提案されている。
しかし、発明者らの検討したところによれば、特許文献1に記載の方法では、予熱に要する時間が短いという利点があるものの、プラズマ炎はエネルギー密度が高く表層のみの加熱には不向きであり、予熱部に深掘れが残るという問題がある。また、特許文献2に記載の方法では、表層2mm以上をスケールオフさせるためには複数回スラブを往復動させる必要があるため、作業時間が長くなり生産性の低下を招くという問題がある。また、特許文献3に記載の方法では、スラブ表層に存在するアルミナやモールドパウダーを主成分とする非金属介在物を除去することはできないという問題があった。すなわち、従来のガススカーフィング技術では、作業時間を短縮し、かつ予熱部の深掘れを解消し、かつ表層の非金属介在物を除去することはできないという課題があった。
図2は、従来技術の1例を示すものである。スカーフィングユニット5は幅約250mmであり、鋼片の幅方向に約10個配置されている。図2に示す予熱炎6により鋼片端部(端から約50mmまでの鋼片部分)を予熱し、予熱された部分に酸素ガスを吹き付けることによって鉄の酸化燃焼反応が生じる。予熱時間は例えば800℃のスラブに対して約1分である。酸化鉄は反応熱により溶融し、酸素ガスの勢いにより吹き飛ばされ除去される。一度反応が開始すると反応熱により近辺が加熱されるため、溶削開始後はほぼ酸素ガスのみの供給により溶削が続行する。この従来の方法では、予熱時間が長くかかるばかりでなく、溶削開始部の予熱を予熱炎の噴射によって行うためスラブ厚み方向の温度制御が困難であり所望の溶削深さを超える深掘れが生じる(図4)。スラブ表面の深掘れや未溶削部分は熱間圧延以降の表面欠陥の原因となるため、ガススカーファによる溶削後にグラインダによってスラブ表面を研削しなくてはならない。また予熱が不十分な場合は所望の溶削深さを得ることができず複数回ガススカーフィングを行う必要がある。さらには予熱部には溶融鉄内に高純度酸素が拡散することによりMnやSiの粒状酸化物が多数生成し圧延後の表面欠陥の原因となる。また、ユニット継目でのガス流動干渉により幅方向に凹凸が生じやすく(図6)、凹凸の酷い場合は溶削後に凸部をグラインダにて研削する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するために、溶削開始部の深掘れを低減し、グラインダによる研削工程を省略可能であり、かつ一回のガススカーフィングにより深さ2mm以上の溶削が可能である連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置を提供することを目的とするものである。
前述したごとく、通常、連続鋳造スラブの表面手入れではガススカーファによる表面手入れが行われているが、溶削開始部の予熱による深掘れやスラブ端部の未溶削部が圧延後の表面欠陥の原因となるため、ガススカーファによる溶削後にグラインダによって表面を研削しており、作業負荷の増大や、熱間圧延の燃料原単位の悪化を招いている。
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1) 熱間圧延される前の鋼片表層を誘導加熱して溶融層となし、該溶融層に不活性ガスを噴射してこれを吹き飛ばし除去することを特徴とする連続鋳造スラブの表面手入れ方法。
(2) 前記不活性ガスはガス温度60℃以上で噴射することを特徴とする前記(1)に記載の連続鋳造スラブの表面手入れ方法。
(2) 前記不活性ガスはガス温度60℃以上で噴射することを特徴とする前記(1)に記載の連続鋳造スラブの表面手入れ方法。
(3) 熱間圧延される前の連続鋳造スラブ表面の欠陥を除去するための表面手入れ装置であって、鋼片表層をソレノイド型誘導コイルで加熱して溶融層となすことが可能な電磁誘導加熱手段と、前記溶融層に不活性ガスを噴射してこれを吹き飛ばし除去可能な不活性ガス噴射手段とを有することを特徴とする連続鋳造スラブの表面手入れ装置。
(4) 前記不活性ガスは、温度60℃以上の不活性ガスであることを特徴とする前記(3)に記載の連続鋳造スラブの表面手入れ装置。
(4) 前記不活性ガスは、温度60℃以上の不活性ガスであることを特徴とする前記(3)に記載の連続鋳造スラブの表面手入れ装置。
本発明によれば、溶削開始部の深掘れ防止が可能であり圧延後の欠陥の生じない連続鋳造スラブ表面手入れが可能となる。
図1に本発明の概要を示す。本発明では、連続鋳造スラブ2の表層を加熱して鉄の溶融層となすための電磁誘導加熱手段と、生成した溶融層に不活性ガスを噴射してこれを幅方向に吹き飛ばして除去するための不活性ガス噴射手段(例えば不活性ガス噴射ノズル群)1を具備している。電磁誘導加熱装置は、図1に示すようにスラブ2を誘導コイル内側に潜らせて通すことが可能なソレノイド型誘導コイル4を有する。このコイルに誘導電流を流すとスラブの表面付近に高密度の渦電流が発生し、そのジュール熱により前記表面が発熱する。この渦電流はスラブの表面に近いほど強く、内部にいくにつれて指数関数的に弱くなる(表皮効果)。一般に導体内部への渦電流の浸透深さを表す指標として用いられる電流浸透深さδ[cm]は次の式(1)で表わされる。
ただし、fは周波数[Hz]、ρは固有抵抗[μΩcm]、μは比透磁率である。
式(1)によれば、交流電流の周波数によって電流浸透深さを変えることで、入熱深さが制御可能であり所望の溶削深さまで溶融させることが可能である。導体が鉄乃至鋼である場合、ρ=20〜130μΩcm、μ=1〜1000であり、例えば、ρ=120μΩcm、μ=1としたとき、2mm(1〜3mm)の溶削深さを得るためには、周波数を約15kHz(7〜40kHz)に設定すればよい。また、長手方向にコイルを連ねることにより長手方向にも均一な加熱が可能であり、従来のガススカーフィングによる予熱部に比べ、スラブ長手方向かつ厚み方向に、より均一な加熱が可能であるため、長手方向端部の深掘れが生じない。誘導加熱により鋼片表層を溶融層とし、この溶融層を不活性ガス噴射によって幅方向に吹き飛ばすことにより、幅方向にも均一な溶融深さが得られる。
式(1)によれば、交流電流の周波数によって電流浸透深さを変えることで、入熱深さが制御可能であり所望の溶削深さまで溶融させることが可能である。導体が鉄乃至鋼である場合、ρ=20〜130μΩcm、μ=1〜1000であり、例えば、ρ=120μΩcm、μ=1としたとき、2mm(1〜3mm)の溶削深さを得るためには、周波数を約15kHz(7〜40kHz)に設定すればよい。また、長手方向にコイルを連ねることにより長手方向にも均一な加熱が可能であり、従来のガススカーフィングによる予熱部に比べ、スラブ長手方向かつ厚み方向に、より均一な加熱が可能であるため、長手方向端部の深掘れが生じない。誘導加熱により鋼片表層を溶融層とし、この溶融層を不活性ガス噴射によって幅方向に吹き飛ばすことにより、幅方向にも均一な溶融深さが得られる。
不活性ガスはN2、Arなどを用いるのが良く、ガス温度(噴出直前のガス温度でもよいが、好ましくは溶融層に衝突する時のガス温度である)は60℃以上で用いるのが良い。ガス温度60℃未満では溶融層が不活性ガスにより冷却され凝固するため溶削が不十分となる。尚、ガス温度は、余り高すぎると耐熱性の点で不利となるため、100℃以下が好ましい。
不活性ガスのガス圧(噴出直前のガス温度でもよいが、好ましくは溶融層に衝突する時のガス圧である)は20kgf/cm2でスラブ幅2000mmまで(尚、スラブ幅1000mmに対しては少なくとも15kgf/cm2で)溶削可能である。尚、ガス圧は、あまり高すぎると設備設計の点で不利であるため、50kgf/cm2以下が好ましい。
また、各ノズルのスラブ厚方向位置はスラブ厚に応じて可変である。発明者らの知見によれば、図1のように誘導加熱コイルの後方(下流側)の、例えば200mm離れた位置に、不活性ガス噴射ノズル群1を設置することで、安定的な溶削が実行可能である。
また、各ノズルのスラブ厚方向位置はスラブ厚に応じて可変である。発明者らの知見によれば、図1のように誘導加熱コイルの後方(下流側)の、例えば200mm離れた位置に、不活性ガス噴射ノズル群1を設置することで、安定的な溶削が実行可能である。
すなわち本発明は、溶削開始部の深掘れ、圧延後の欠陥となる粒状酸化物の生成、及び溶削後表面の幅方向凹凸のいずれをも一挙に防止することを可能とするために、スラブ厚方向の加熱温度分布を電気的に制御可能である電磁誘導加熱手段と、鉄の溶融層を吹き飛ばして除去可能な不活性ガス噴射手段とを具備したものである。ここで、電磁誘導加熱手段に用いるソレノイド型誘導コイルは少なくとも出力100kW程度のものが必要であり、この出力のものでは、例えば約800℃のスラブ表層に深さ2mmの溶融層を生成するに要する時間は約10秒であり、工程生産に用いる能力を十分有している。
図1に示した装置を用いて連続鋳造スラブの表面手入れを行った実施例を以下に述べる。
(実施例1)
ソレノイド型誘導コイル4は、出力100kW、周波数15kHzとした。溶融層除去用の不活性ガスにはN2を用い、ガス圧(噴出直前)は20kgf/cm2と設定した。目標溶削深さは2mmとし、テーブル搬送速度(スラブを搬送するローラテーブルに設定される搬送速度)は10mpmとした。連続鋳造されたスラブ(幅1500mm、長さ9000mm、厚み230mm、表面温度約800℃)の長手方向端部100mmをソレノイド型誘導加熱コイル内で10秒間静止した状態で誘導加熱し、表層を溶融層化させた後、搬送を開始し、不活性ガス(噴出直前において、ガス温度約60℃、ガス圧20kgf/cm2)の噴射により溶融層を除去したところ、スラブ端の未溶削部やダレは生じず、開始部と定常部ともにほぼ目標溶削深さ分だけ溶削されており、溶削後の鋼片表面には凹凸がなく美麗であった。溶削後のスラブ表面を観察した結果、粒状酸化物の生成は認められなかった。
(実施例1)
ソレノイド型誘導コイル4は、出力100kW、周波数15kHzとした。溶融層除去用の不活性ガスにはN2を用い、ガス圧(噴出直前)は20kgf/cm2と設定した。目標溶削深さは2mmとし、テーブル搬送速度(スラブを搬送するローラテーブルに設定される搬送速度)は10mpmとした。連続鋳造されたスラブ(幅1500mm、長さ9000mm、厚み230mm、表面温度約800℃)の長手方向端部100mmをソレノイド型誘導加熱コイル内で10秒間静止した状態で誘導加熱し、表層を溶融層化させた後、搬送を開始し、不活性ガス(噴出直前において、ガス温度約60℃、ガス圧20kgf/cm2)の噴射により溶融層を除去したところ、スラブ端の未溶削部やダレは生じず、開始部と定常部ともにほぼ目標溶削深さ分だけ溶削されており、溶削後の鋼片表面には凹凸がなく美麗であった。溶削後のスラブ表面を観察した結果、粒状酸化物の生成は認められなかった。
(実施例2)
ソレノイド型誘導コイル4は、出力100kW、周波数10kHzとした。溶融層除去用の不活性ガスにはN2を用い、ガス圧(噴出直前)は18kgf/cm2と設定した。目標溶削深さは3mmとし、テーブル搬送速度(スラブを搬送するローラテーブルに設定される搬送速度)は15mpmとした。連続鋳造されたスラブ(幅1000mm、長さ6000mm、厚み225mm、表面温度約600℃)の長手方向端部100mmをソレノイド型誘導加熱コイル内で10秒間静止した状態で誘導加熱し、表層を溶融層化させた後、搬送を開始し、不活性ガス(噴出直前において、ガス温度約66℃、ガス圧18kgf/cm2)の噴射により溶融層を除去したところ、スラブ端の未溶削部やダレは生じず、開始部と定常部ともにほぼ目標溶削深さ分だけ溶削されており、溶削後の鋼片表面には凹凸がなく美麗であった。溶削後のスラブ表面を観察した結果、粒状酸化物の生成は認められなかった。
ソレノイド型誘導コイル4は、出力100kW、周波数10kHzとした。溶融層除去用の不活性ガスにはN2を用い、ガス圧(噴出直前)は18kgf/cm2と設定した。目標溶削深さは3mmとし、テーブル搬送速度(スラブを搬送するローラテーブルに設定される搬送速度)は15mpmとした。連続鋳造されたスラブ(幅1000mm、長さ6000mm、厚み225mm、表面温度約600℃)の長手方向端部100mmをソレノイド型誘導加熱コイル内で10秒間静止した状態で誘導加熱し、表層を溶融層化させた後、搬送を開始し、不活性ガス(噴出直前において、ガス温度約66℃、ガス圧18kgf/cm2)の噴射により溶融層を除去したところ、スラブ端の未溶削部やダレは生じず、開始部と定常部ともにほぼ目標溶削深さ分だけ溶削されており、溶削後の鋼片表面には凹凸がなく美麗であった。溶削後のスラブ表面を観察した結果、粒状酸化物の生成は認められなかった。
また、従来のガススカーファによる鋼片表面手入れを施した後グラインダによって端部を研削した鋼片と、上記実施例1乃至2の要領にて鋼片表面を手入れした鋼片(グラインダ研削なし)をそれぞれ圧延し、得られた冷延コイル(以下、単に、コイルともいう)での表面欠陥発生率(コイル単位)を比較すると、図8に示すとおり、従来の鋼片表面手入れ方法による場合はコイルでの表面欠陥発生率が1.2%であったのに対し、本発明の鋼片表面手入れ方法による場合はコイルでの表面欠陥発生率が0.6%であり、本発明の実施によって、次工程のグラインダ工程を省略可能であることが分かった。また、従来のガススカーファによる手入れ方法では溶削にかかる時間が平均90秒(予熱60秒、実溶削30秒)であったのに対し、本発明の手入れ方法では平均45秒であり、本発明によれば従来と比べて作業時間の大幅な短縮が可能であることが分かった。
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、溶削開始部の深掘れ防止が可能であり圧延工程以降の表面欠陥の発生しない鋼片を提供することができる。
1 不活性ガス噴射手段(不活性ガス噴射ノズル群)
2 スラブ(連続鋳造スラブ)
3 搬送ロール
4 ソレノイド型誘導コイル(電磁誘導加熱手段に用いる)
5 従来のスカーフィングユニット
6 従来のガススカーファによる予熱炎
7 未溶削スラブ
8 本発明による手入れ後のスラブ
9 従来技術による手入れ後のスラブ
2 スラブ(連続鋳造スラブ)
3 搬送ロール
4 ソレノイド型誘導コイル(電磁誘導加熱手段に用いる)
5 従来のスカーフィングユニット
6 従来のガススカーファによる予熱炎
7 未溶削スラブ
8 本発明による手入れ後のスラブ
9 従来技術による手入れ後のスラブ
Claims (4)
- 熱間圧延される前の鋼片表層を誘導加熱して溶融層となし、該溶融層に不活性ガスを噴射してこれを吹き飛ばし除去することを特徴とする連続鋳造スラブの表面手入れ方法。
- 前記不活性ガスはガス温度60℃以上で噴射することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造スラブの表面手入れ方法。
- 熱間圧延される前の連続鋳造スラブ表面の欠陥を除去するための表面手入れ装置であって、鋼片表層をソレノイド型誘導コイルで加熱して溶融層となすことが可能な電磁誘導加熱手段と、前記溶融層に不活性ガスを噴射してこれを吹き飛ばし除去可能な不活性ガス噴射手段とを有することを特徴とする連続鋳造スラブの表面手入れ装置。
- 前記不活性ガスは、温度60℃以上の不活性ガスであることを特徴とする請求項3に記載の連続鋳造スラブの表面手入れ装置。
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JP2010155398A JP2012016723A (ja) | 2010-07-08 | 2010-07-08 | 連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101400046B1 (ko) | 2012-04-26 | 2014-05-27 | 현대제철 주식회사 | 고강도 극저탄소강 슬라브 제조방법 |
CN109848385A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-06-07 | 上海大学 | 一种基于电磁感应加热连铸恒温出坯的装置及方法 |
JP2021121439A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-26 | 日鉄エンジニアリング株式会社 | 鋳片加熱装置及び連続鋳造設備 |
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JP7440714B2 (ja) | 2020-01-31 | 2024-02-29 | 日本製鉄株式会社 | 鋳片加熱装置及び連続鋳造設備 |
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