JP2005354866A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動方向が逆向きになるように二つの駆動ユニットを設けることによって、ヒステリシスによる誤差を抑制でき、被駆動部材を正確に移動させることができるアクチュエータを提供する。
【解決手段】アクチュエータは、二つの駆動ユニット32A、32Bを備える。各駆動ユニット32A、32Bは、圧電素子34A、34Bに駆動部材36A、36Aを取り付けて構成されており、駆動部材36A、36Bは圧縮ばね38A、38Bの付勢力によって被駆動板30に摩擦係合される。二つの駆動ユニット32A、32Bは、駆動方向が逆向きになるように構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】アクチュエータは、二つの駆動ユニット32A、32Bを備える。各駆動ユニット32A、32Bは、圧電素子34A、34Bに駆動部材36A、36Aを取り付けて構成されており、駆動部材36A、36Bは圧縮ばね38A、38Bの付勢力によって被駆動板30に摩擦係合される。二つの駆動ユニット32A、32Bは、駆動方向が逆向きになるように構成される。
【選択図】 図1
Description
本発明はアクチュエータに係り、特にデジタルカメラや携帯電話機等の小型精密機器に搭載され、ズームレンズやフォーカスレンズを駆動するアクチュエータに関する。
デジタルカメラ等のレンズ部の駆動装置として圧電素子を用いたアクチュエータがある。例えば特許文献1のアクチュエータは、圧電素子の端面に駆動棒が固着され、その駆動棒に鏡筒がスライド自在に支持される。鏡筒には板ばねが取り付けられ、この板ばねの弾性力によって駆動棒との間に摩擦力が働くようになっている。そして、圧電素子には、略鋸歯状の波形をした駆動パルスが印加され、圧電素子は伸び方向と縮み方向で異なる速度で変形する。例えば圧電素子が緩やかに変形すると、駆動棒とともに鏡筒が移動する。逆に、圧電素子が速く変形すると、鏡筒がその質量の慣性によって同じ位置に停まる。したがって、圧電素子に略鋸歯状の波形をした駆動パルスを繰り返し印加することによって、鏡筒を細かなピッチで間欠的に移動させることができる。
しかし、特許文献1に記載のアクチュエータは、長尺状の駆動棒を介して駆動力を伝達するため、圧電素子の振動が駆動棒に吸収されて減衰してしまい、鏡筒を正確に移動させることができないという問題があった。特に高周波の振動は、駆動棒による減衰率が大きいため、鏡筒の応答性が悪くなる。したがって、特許文献1のアクチュエータは、低周波の駆動パルスでしか制御することができず、単位時間あたりの鏡筒の移動回数が少なくなるという問題があった。このため、特許文献1のアクチュエータにおいて鏡筒の移動速度を増加させるには、印加電圧を大きくして圧電素子の変位量を大きくし、鏡筒の一回の移動量を大きくする必要があった。
特許文献2では、5Vの電源電圧を30Vに昇圧することによって、一回の移動量を増加させ、鏡筒の移動速度を増加させている。このため、特許文献2では、昇圧装置が必要になり、装置が大型化するとともに、複雑な制御が必要になるという問題があった。
特許文献3に記載されるアクチュエータは、圧電素子の変位方向の端面に係合部材が取り付けられており、この係合部材が移動板に摩擦係合され、移動板に鏡筒が取り付けられている。そして、圧電素子に駆動パルスを印加することによって、係合部材を介して振動が伝達し、移動板と鏡筒が移動される。
特許第2633066号
特開2000−50660号公報
特開平10−232337号公報
ところで、特許文献1〜3に記載のアクチュエータは、圧電素子の変位量と印加電圧との間にヒステリシスが存在するため、変位量をフィードバックしたり、実験によって求めた数式モデルを用いたりすることによって、ヒステリシスによる誤差を取り除く必要があった。このため、従来のアクチュエータは、制御が複雑になるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ヒステリシスによる誤差を抑制でき、被駆動部材を正確に移動させることができるアクチュエータを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、圧電素子と、該圧電素子に一体的に取り付けられた駆動部材と、該駆動部材に摩擦係合されるとともに駆動方向に延設された被駆動部材とを備えたアクチュエータにおいて、前記圧電素子、及び前記駆動部材を備えた駆動ユニットが少なくとも二つ設けられるとともに、該二つの駆動ユニットは、駆動方向が互いに逆向きになるように構成されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、駆動方向が逆向きになるように二つの駆動ユニットを設けたので、圧電素子のヒステリシスによる誤差が互いに打ち消される。よって、被駆動部材を精度良く移動させることができる。ここで、「駆動方向が互いに逆向き」とは、二つの圧電素子にパルス波形の電圧を同じ位相で印加した場合に、被駆動部材が反対方向に駆動することを意味する。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記駆動ユニットは、前記駆動方向の異なるものが同数ずつ設けられることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、駆動方向の異なる駆動ユニットが同数ずつ設けられているので、ヒステリシスによる誤差をより効果的に抑制することができる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記アクチュエータは、前記被駆動部材に一体的に取り付けられたレンズ枠を光軸に沿って移動させるレンズ移動用のアクチュエータであることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータによれば、駆動方向が互いに逆向きになるように二つの駆動ユニットを設けたので、圧電素子のヒステリシスによる誤差を抑制することができ、被駆動部材を精度良く移動させることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係るアクチュエータの好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明に係るアクチュエータが適用されたレンズ装置の構成を示す斜視図である。同図に示すアクチュエータは、箱型のケース12の内部に設けられる。ケース12の側面には、固定レンズ16が取り付けられる。
ケース12の内部には、レンズ枠20が設けられ、このレンズ枠20にズームレンズ等の移動レンズ18が保持される。
レンズ枠20の外周面には係合部22が突出形成される。係合部22には円弧状の溝23が形成され、この溝23にガイド棒24が係合される。ガイド棒24は、固定レンズ16の光軸(以下、単に光軸という)と平行に配置されており、ケース12に固定されている。また、レンズ枠20の外周面には、係合部22の反対側にガイド部(不図示)が設けられ、このガイド部に形成された貫通孔にガイド棒26が挿通されている。ガイド棒26は、ガイド棒24と同様に光軸と平行に配置されており、ケース12に固定される。これにより、レンズ枠20はガイド棒24、26にガイドされ、光軸方向にスライド自在に支持される。
さらに、レンズ枠12の外周面には、一対の固定部28、28が突出形成され、この固定部28、28に被駆動板(被駆動部材に相当)30が挟持されて固定される。被駆動板30は、細長い矩形状に形成されており、その長手方向が光軸と平行になるように配置される。被駆動板30の材質等は、特に限定されるものではないが、軽量で、且つ剛性の強い材質、例えばセラミック等が選択される。
本実施の形態のアクチュエータは、被駆動板30の上側に配置された駆動ユニット32Aと、被駆動板30の下側に配置された駆動ユニット32Bを備える。駆動ユニット32Aは、圧電素子34A、駆動部材36A、及び圧縮ばね38Aで構成されており、圧電素子34Aは、その変位方向が光軸と平行になるように配置されている。圧電素子34Aの変位方向の一方の端面(図1中、右側の端面)は、ケース12に一体形成された押え板40Aに当接される。また、圧電素子34Aの変位方向のもう一方の端面(図1中、左側の端面)には駆動部材36Aが固定されている。駆動部材36Aは、略矩形のブロック状に形成されており、上述した被駆動板30と同様に、軽量で剛性の強い材質、例えばセラミックで構成されている。圧電素子34A及び駆動部材36Aは、圧縮ばね38Aによって被駆動板30側に付勢されており、駆動部材36Aが被駆動板30の上面に摩擦係合される。
一方、駆動ユニット32Bは、駆動ユニット32Aと同様に、圧電素子34B、駆動部材36B、及び圧縮ばね38Bで構成されており、圧電素子34Bは、その変位方向が光軸と平行になるように配置されている。圧電素子34Bの変位方向の一方の端面(図1中、左側の端面)は、ケース12に一体形成された押え板40Bに当接される。また、圧電素子34Bの変位方向のもう一方の端面(図1中、右側の端面)には駆動部材36Bが固定されている。駆動部材36Bは、略矩形のブロック状に形成されており、上述した被駆動板30や駆動部材36Aと同様に、軽量で剛性の大きい材質、例えばセラミックで構成されている。圧電素子34B及び駆動部材36Bは、圧縮ばね38Bによって被駆動板30側に付勢されており、駆動部材36Bが被駆動板30の下面に摩擦係合される。
上記の如く構成された駆動ユニット32A、32Bは、圧電素子34A、34Bに対する駆動部材36A、36Bの配置が反対になっている。すなわち、駆動部材36Aが圧電素子34Aの左側に配置されるのに対し、駆動部材36Bは圧電素子34Bの右側に配置されている。したがって、駆動ユニット32A、32Bは、駆動方向が逆向きになるように配置されており、圧電素子34Aを伸長させた場合と、圧電素子34Bを伸長させた場合とで、被駆動板30が反対方向に移動するようになっている。
なお、図1には、圧縮ばね38A、38Bで圧電素子34A、34Bを付勢する例を示したが、駆動部材36A、36Bを圧縮ばね38A、38Bで付勢するようにしてもよい。また、付勢手段は、圧縮ばね38A、38Bに限定されるものではなく、ゴム等の弾性体であってもよい。また、図3に示すように、共通の板ばね40によって駆動部材36A、36Bを被駆動板30に摩擦係合させるようにしてもよい。
圧縮ばね38A、38B等の付勢手段は、駆動部材36A、36Bと被駆動板30との間に所定の摩擦力が働くように設定される。ここで所定の摩擦力とは、後述するように、圧電素子34A、34Bに緩やかな電圧変化の駆動パルスを印加した際にその駆動力よりも摩擦力が大きくなるように、そして、圧電素子34A、34Bに急激な電圧変化の駆動パルスを印加した際にその駆動力よりも摩擦力が小さくなるように設定される。
図2(A)、図2(B)は圧電素子34A、34Bに印加する駆動パルスの例を示したものである。図2(A)は、図1のレンズ枠20を左方向に移動させる際の駆動パルスであり、図2(B)は図1のレンズ枠20を右方向に移動させる際の駆動パルスである。
図2(A)、図2(B)に示すように、二つの圧電素子34A、34Bには、正逆反対の駆動パルスを同時に印加している。図2(A)の場合、圧電素子34Aには、時刻β1から時刻β2にかけて緩やかに立ち上がり、時刻β3で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。そして、圧電素子34Bには、時刻β1から時刻β2にかけて緩やかに立ち下がり、時刻β3で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。したがって、時刻β1から時刻β2では、圧電素子34Aが緩やかに伸長するとともに、圧電素子34Bが緩やかに縮むので、駆動部材36A、36Bは図1の左方向に移動する。その際、駆動部材36A、36Bが緩やかに移動するので、被駆動板30は駆動部材36A、36Bとともに移動する。これにより、被駆動板30を図1の左方向に移動させることができる。また、時刻β3では、圧電素子34Aが急激に縮むとともに圧電素子34Bが急激に伸長するので、駆動部材36A、36Bは図1の右方向に移動する。その際、駆動部材36A、36Bが急激に移動するので、被駆動板30は慣性によってその位置に停止したまま、駆動部材36A、36Bだけが移動する。したがって、図2(A)に示した鋸歯状の駆動パルスを繰り返し印加することによって、図1の被駆動板30は左方向への移動と停止を繰り返すので、レンズ枠20を左方向に移動させることができる。
図2(B)の場合、圧電素子34Aには、時刻β4から時刻β5にかけて緩やかに立ち下がり、時刻β6で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。そして、圧電素子34Bには、時刻β4から時刻β5にかけて緩やかに立ち上がり、時刻β6で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスを印加している。したがって、時刻β4から時刻β5では、圧電素子34Aが緩やかに縮むとともに、圧電素子34Bが緩やかに伸長するので、駆動部材36A、36Bは図1の右方向に変位する。その際、駆動部材36A、36Bが緩やかに変位するので、被駆動板30は駆動部材36A、36Bとともに移動する。これにより、被駆動板30を図1の左方向に移動させることができる。また、時刻β6では、圧電素子34Aが急激に伸長するとともに圧電素子34Bが急激に短縮するので、駆動部材36A、36Bは図1の左方向に移動する。その際、駆動部材36A、36Bが急激に移動するので、被駆動板30は慣性によってその位置に停止したまま、駆動部材36A、36Bだけが移動する。したがって、図2(B)に示した鋸歯状の駆動パルスを繰り返し印加することによって、図1の被駆動板30は右方向への移動と停止を繰り返すので、レンズ枠20を右方向に移動させることができる。
上述したように本実施の形態では、駆動方向が逆向きになるように駆動ユニット32A、32Bが配設されており、圧電素子34A、34Bには正逆反対の駆動パルスが同時に印加される。したがって、圧電素子34Aと圧電素子34Bのヒステリシス特性が互いに打ち消し合うように作用するので、圧電素子34A、34Bのヒステリシスによる誤差を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、被駆動板30が駆動方向に延設されており、被駆動板30と駆動部材36A、36Bとの摩擦係合面が、圧電素子34A、34Bに対して常に一定の位置関係に保たれる構造なので、前記摩擦係合面を、圧電素子34A、34Bの近傍に保つことができる。したがって、圧電素子34A、34Bによる駆動力が常に正確に被駆動板30に伝達されるので、高周波の駆動パルスで制御することができる。これにより、低い電圧であっても、被駆動板30(すなわちレンズ枠20)を高速で移動させることができる。
なお、上述した実施の形態は、被駆動部材として矩形の板状に形成された被駆動板30を用いたが、被駆動部材の形状はこれに限定されるものではなく、駆動方向に長い形状であればよい。例えば、被駆動部材を円柱状に形成したり、三角柱状に形成したりしてもよい。
また、上述した実施の形態は、二つの駆動ユニット32A、32Bを被駆動板30の両側に分けて配置したが、これに限定するものではなく、例えば図4(A)に示すように、被駆動板30の片側に駆動ユニット32A、32Bをまとめて配置してもよい。この場合にも、駆動ユニット32A、32Bの駆動方向が互いに逆向きになるように構成することによって、ヒステリシスの発生を抑制することができる。
さらに、駆動ユニットの数は二つに限定されるものではなく、三つ以上の駆動ユニットを設けるようにしてもよい。三つ以上の駆動ユニットを設ける場合には、駆動方向の異なる駆動ユニットの数が略同数となるようにすることが好ましい。例えば、図4(B)には、四つの駆動ユニット32A〜32Dが設けられている。駆動ユニット32A、32Bは、被駆動板30に対して同じ側に並んで配置されており、駆動ユニット32C、32Dは、被駆動板30を挟んで駆動ユニット32A、32Bの反対側に配置されている。また、駆動ユニット32A、32Dは駆動方向が同じ向きになるように配設されており、駆動ユニット32B、32Cは駆動方向が、駆動ユニット32A、32Dと逆向きになるように配置されている。そして、圧電素子34A、34Dと圧電素子34B、34Cには逆位相のパルス形状の電圧が印加される。これにより、被駆動板30の長手方向においても直交方向においても、駆動方向が逆向きの二つの駆動ユニットが存在するので、圧電素子34A〜34Dのヒステリシスをより効果的に抑制することができる。
また、上述した実施の形態は、被駆動部材を光軸方向に駆動させる例で説明したが、被駆動部材の駆動方向はこれに限定するものではない。例えば図5に示すレンズ装置は、光軸と直交する方向に駆動させる例である。このレンズ装置は、移動レンズ50を含むレンズ群を保持するレンズ枠52と、移動レンズ54を含むレンズ群を保持するレンズ枠56を備える。各レンズ枠52、56は、光軸方向に配置された二本のガイド棒58、60によってスライド自在に支持される。また、各レンズ枠52、56には、カムピン62、64が設けられており、このカムピン62、64が、移動板66に形成されたカム溝68、70に係合されている。移動板66は図5の上下方向にスライド自在に支持されており、この移動板66の端部に二つの駆動ユニット32A、32Bが上下に配設されている。各駆動ユニット32A、32Bは、圧電素子34A、34Bと駆動部材36A、36Bを備え、圧電素子34A、34Bはその変位方向が上下方向になるように取り付けられている。圧電素子34Aの上面には不図示の押え板が設けられ、下面には駆動部材36Aが一体的に取り付けられる。また、圧電素子34Bの下面には不図示の押え板が設けられ、上面には駆動部材36Bが一体的に取り付けられる。したがって、二つの駆動ユニット32A、32Bは、駆動方向が逆になるように構成されている。これにより、圧電素子34A、34Bのヒステリシスによる誤差を抑制することができる。なお、駆動ユニット32A、32Bは移動板66を挟んで両側に取り付けてもよい。
図6に示すレンズ装置では、レンズ枠52、56に形成されたカムピン62、64が、揺動板72に形成されたカム溝74、76に係合される。揺動板72には孔78が形成されており、この孔78に挿通された軸(不図示)を介して揺動板72が揺動自在に支持される。駆動ユニット32A、32Bは、揺動板72の揺動方向(すなわち駆動方向)に並べて配置される。また二つの駆動ユニット32A、32Bは、駆動方向が逆向きになるように配置される。したがって、圧電素子34A、34Bのヒステリシスによる誤差を抑制することができる。なお、駆動ユニット32A、32Bは移動板66を挟んで両側に取り付けてもよい。
図7に示すレンズ装置は、固定筒80を有し、この固定筒80の内部に、移動レンズ82のレンズ枠84が光軸方向にスライド自在に支持される。固定筒80の外部には、駆動筒86が回動自在に支持されており、この駆動筒86を回動操作することによって、レンズ枠84が光軸方向に前後移動するように構成される。駆動筒86にはフランジ88が形成されており、このフランジ88に沿って、二つの駆動ユニット32A、32Bが配置されている。駆動ユニット32A、32Bは、駆動筒86の回転方向に並んで配置されるとともに、その駆動方向が逆向きになるように配置されている。したがって、圧電素子34A、34Bのヒステリシスによる誤差を抑制することができる。この場合にも、駆動ユニット32A、32Bをフランジ88の両側に配置してもよい。
なお、圧電素子32A、32Bに印加する駆動パルスの形状は上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば図8(A)、図8(B)に示す駆動パルスを印加するようにしてもよい。図8(A)の場合、圧電素子34Aには、時刻α1から時刻α2にかけて緩やかに立ち上がり、時刻α3で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスの電圧を印加しており、圧電素子34Bには、時刻α1から時刻α2にかけて緩やかに立ち下がり、時刻α4で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスの電圧を印加している。したがって、圧電素子34Aが急激に縮むタイミングと圧電素子34Bが急激に伸長するタイミングが、時刻α3と時刻α4の間隔だけずれている。同様に、図8(B)の場合、圧電素子34Aには、時刻α5から時刻α6にかけて緩やかに立ち下がり、時刻α7で急激に立ち上がる略鋸歯状の駆動パルスの電圧を印加しており、圧電素子34Bには、時刻α5から時刻α6にかけて緩やかに立ち上がり、時刻α8で急激に立ち下がる略鋸歯状の駆動パルスの電圧を印加している。したがって、圧電素子34Aが急激に伸長するタイミングと圧電素子34Bが急激に縮むタイミングが、時刻α7と時刻α8の間隔だけずれている。
このように圧電素子34A、34Bが急激に変形するタイミングをずらした場合、駆動部材36Aが急激に移動する際には駆動部材36Bが停止しており、駆動部材36Bが急激に移動する際には駆動部材36Aが停止している。このため、被駆動板30は駆動部材36A、36Bにつられて移動しにくくなり、被駆動板30を確実に停止させておくことができる。よって、上記の駆動パルスの如く電圧を印加することによって、被駆動板30の移動と停止を確実に制御することができ、被駆動板30の駆動制御を正確に行うことができる。
なお、本発明に係るアクチュエータの用途としては、例えばデジタルカメラや携帯電話機等の小型精密機器に適用することができる。特に携帯電話機は、3V以下の低い電圧で駆動する必要があるが、本発明のアクチュエータを用いることによって、20kHz程度の高周波で駆動することができ、レンズ枠20を2mm/s以上の高速度で移動させることができる。よって、10mm程度の移動が必要となるズームレンズであっても、迅速に移動させることができる。
20…レンズ枠、30…被駆動板、32A、32B…駆動ユニット、34A、34B…圧電素子、36A、36B…駆動部材、38A、38B…圧縮ばね
Claims (3)
- 圧電素子と、該圧電素子に一体的に取り付けられた駆動部材と、該駆動部材に摩擦係合されるとともに駆動方向に延設された被駆動部材とを備えたアクチュエータにおいて、
前記圧電素子、及び前記駆動部材を備えた駆動ユニットが少なくとも二つ設けられるとともに、該二つの駆動ユニットは、駆動方向が互いに逆向きになるように構成されることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記駆動ユニットは、前記駆動方向の異なるものが同数ずつ設けられることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記アクチュエータは、前記被駆動部材に一体的に取り付けられたレンズ枠を光軸に沿って移動させるレンズ移動用のアクチュエータであることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
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