JP2005354370A - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、動きベクトル検出装置に関し、特に輝度信号及び色差信号等に基づいて動きベクトルを検出する場合に適用して回路規模を大幅に増大させることなく、従来に比して一段と高精度で動きベクトルを検出することができるようにする。
【解決手段】 本発明は、輝度信号Yのレベルが均一でない領域では輝度信号Yのみによって動きベクトルVを検出し、輝度信号Yのレベルが均一な領域では色差信号等を輝度信号Yに加算して動きベクトルVを検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動きベクトル検出装置に関し、特に輝度信号及び色差信号等に基づいて動きベクトルを検出する場合に適用することができる。本発明は、輝度信号のレベルが均一でない領域では輝度信号のみによって動きベクトルを検出し、輝度信号のレベルが均一な領域では色差信号等を輝度信号に加算して動きベクトルを検出することにより、回路規模を大幅に増大させることなく、従来に比して一段と高精度に動きベクトルを検出することができるようにする。
従来、ビデオ信号の高能率符号化処理においては、動きベクトルを用いてフレーム間符号化処理の効率を向上させるようになされており、またテレビジョン信号のフォーマット変換においては、動きベクトルを用いた動き補正により、フィールド数の変換によるギクシャクとした動きを滑らかな動きに補正するようになされている。
このような動きベクトルの検出は、ビデオ信号をm画素×nライン(m、nは整数)による動きベクトルの検出単位(すなわちマクロブロックである)にブロック化し、各ブロック毎に動きベクトルを検出するようになされており、例えば特開昭55−162683号公報、特開昭55−162684号公報に開示のパターンマッチング法、特開昭60−158786号公報に開示の勾配法、位相相関法等が用いられるようになされている。
このような各種の動きベクトル検出方法によりビデオ信号で動きベクトルを検出する場合、従来、フィールド間又はフレーム間で輝度信号のみに基づいて動きベクトルを検出するようになされている。
しかしながらこのように輝度信号のみで動きベクトルを検出する場合、輝度信号レベルが一定の領域では動きベクトルを検出できない。これにより例えば輝度信号レベルが一定で、その中に赤い色の物体が動いている場合には、この動きベクトルは検出されず、物体の動きを検出することが困難な問題があった。
この問題を解決する一つの方法として、輝度信号及び色差信号についてそれぞれ独立に動きベクトルを検出する方法が考えられている。この方法によれば、輝度信号レベルが一定であっても色差信号レベルの変化により動きベクトルを検出することができ、この動きベクトルにより物体の動きを検出することができると考えられる。
しかしながら輝度信号及び色差信号について独立に動きベクトルを検出する場合には、それぞれに動きベクトル検出回路を設ける必要があり、回路規模が大幅に増大する問題があった。
特開昭55−162683号公報 特開昭55−162684号公報 特開昭60−158786号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、回路規模の大幅な増大を回避しながら動きベクトルの検出精度を向上し得る動きベクトル検出装置を提案しようとするものである。
係る課題を解決するため請求項1の発明においては、ビデオ信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置に適用して、ビデオ信号の輝度信号に基づいて動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、輝度信号のレベルが均一であるか否かを判定する判定手段と、判定手段より輝度信号レベルが均一である判定結果が得られた場合に、ビデオ信号の色差信号又は色差信号を処理して得られる色に関する信号と輝度信号との加算結果を輝度信号に代えて動きベクトル検出手段に出力する切り換え手段とを備え、輝度信号レベルが均一である場合には、輝度信号に代えて、色差信号又は色に関する信号と輝度信号との加算結果に基づいて動きベクトルを検出するようにする。
また請求項2の発明においては、請求項1の構成において、切り換え手段は、色差信号又は色に関する信号のN%(Nは100以下の整数)を輝度信号に加算するようにする。
請求項1の構成によれば、ビデオ信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置に適用して、ビデオ信号の輝度信号に基づいて動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、輝度信号のレベルが均一であるか否かを判定する判定手段と、判定手段より輝度信号レベルが均一である判定結果が得られた場合に、ビデオ信号の色差信号又は色差信号を処理して得られる色に関する信号と輝度信号との加算結果を輝度信号に代えて動きベクトル検出手段に出力する切り換え手段とを備え、輝度信号レベルが均一である場合には、輝度信号に代えて、色差信号又は色に関する信号と輝度信号との加算結果に基づいて動きベクトルを検出することにより、輝度信号のみによっては動きベクトルを検出できない場合でも、色差信号により動きベクトルを検出することができ、その分動きベクトルの検出精度を向上させることができる。またこのように輝度信号が均一の場合に輝度信号に色差信号等を加算して動きベクトルを検出するようにしたことにより、色差信号等に基づいて動きベクトルを検出するための回路を別途設けることなく色差信号等による動きベクトルを検出することができ、その分回路規模を大幅に増大させることなく動きベクトルの検出精度を向上させることができる。
また請求項2の構成によれば、請求項1の構成において、切り換え手段は、色差信号又は色に関する信号のN%(Nは100以下の整数)を輝度信号に加算するようにすることにより、単に色差信号等と輝度信号とを加算するだけの簡易な構成により動きベクトルの検出精度を向上させることができる。
本発明によれば、回路規模を大幅に増大させることなく、輝度信号のみによっては動きベクトルを検出できない場合でも色差信号等により動きベクトルを検出し得、その分動き検出の検出精度を向上することができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
(1)実施例の構成
図1は、本発明の実施例に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。この動きベクトル検出装置1は、例えばフォーマット変換装置、MPEG(Moving Picture Experts Group)等による符号化装置、ノイズ軽減装置等に適用されて、ビデオ信号SVを構成する輝度信号Y及び色差信号Pb、Prから動きベクトルVを検出して出力する。
この動きベクトル検出装置1において、色信号処理回路2は、ビデオ信号SVの2つの色差信号Pb、Prを入力し、これらを合成して出力する。この場合、色信号処理回路2は、色差信号Pb、PrをC=(Pb・Pb+Pr・Pr)1/2の演算により合成するようになされており、この結果である合成色差信号Cを加算回路4に出力する。因みにビデオ信号SVにおいては、輝度信号Yと2つの色差信号Pb、Prとがサンプリングレート4:2:2で構成されていることにより、輝度信号Yのサンプル周波数をAとすると、色差信号Pb、Prのサンプル周波数はA/2により設定されるようになされている。これによりこの実施例においては、色差信号の有効画素を2画素単位として動きベクトルを検出するようになされている。
加算回路4は、輝度信号Yと色信号処理回路2から出力された合成色差信号Cとを入力し、輝度信号レベル判定回路3から出力される判定結果に基づいて、輝度信号Yのみ又は輝度信号Yと合成色差信号Cとの加算結果を出力するようになされている。
すなわち輝度信号レベル判定回路3は、後段の動きベクトル検出回路7における勾配法と同様の処理により、所定領域内での輝度信号レベルの垂直方向の画素勾配と、水平方向の画素勾配とがそれぞれ閾値αよりも大きいか否かを判定し、この判定結果を加算回路4に出力するようになされている。これにより加算回路4においては、閾値αよりも大きい判定結果が得られた場合には、輝度信号Yのみを出力し、またこれに対して閾値α以下の場合には輝度信号Yと合成色差信号Cとを加算して出力するようになされている。因みにこの閾値αは、値0に近い値に設定されている。なおこの所定範囲は、この動きベクトル検出対象のマクロブロックの大きさに設定され、これにより十分に高い検出精度を確保し得るようになされている。
これにより加算回路4では、輝度信号レベルが均一でない場合には輝度信号Yのみを出力し、これに対して輝度信号レベルが均一である場合には輝度信号Yと合成色差信号Cとの加算結果を出力するようになされている。
なおこの実施例の場合、加算回路4においては、輝度信号Yに対して合成色差信号Cの100%を加算するようになされているが、100%に限らずN%(Nは100以下の整数)であればよい。
前置フィルタ5は、二次元のローパスフィルタであり、加算回路4の出力信号を入力して高域成分を抑圧し、これによりノイズによる動きベクトルVの誤検出を防止する。
1フレーム遅延回路6は、この前置フィルタ5の出力信号を入力し、1フレームの期間だけ遅延させて出力する。
動きベクトル検出回路7は、勾配法により、1フレーム遅延回路6から出力される信号を基準にして前置フィルタ5から出力される信号の動きベクトルVを順次検出して出力する。なおこの実施例では、前置フィルタ5から出力される信号に順次マクロブロックを設定して、マクロブロック単位で動きベクトルVを検出するようになされ、このマクロブロックが8画素×8ラインの大きさに設定されるようになされている。
これらによりこの実施例において、動きベクトル検出回路7は、ビデオ信号SVの輝度信号Yに基づいて動きベクトルVを検出する動きベクトル検出手段を構成し、輝度信号レベル判定回路3は、輝度信号Yのレベルが均一であるか否かを判定する判定手段を構成し、加算回路4は、判定手段より輝度信号レベルが均一である判定結果が得られた場合に、ビデオ信号SVの色差信号又は色差信号を処理して得られる色に関する信号と輝度信号Yとの加算結果を輝度信号Yに代えて動きベクトル検出手段に出力する切り換え手段を構成するようになされている。
(2)実施例の動作
以上の構成において、この動きベクトル検出装置1において、処理対象であるビデオ信号SVの輝度信号Yは、加算回路4を介して前置フィルタ5に入力され、この前置フィルタ5により周波数特性が補正された後、動きベクトル検出回路7に入力される。これによりビデオ信号SVは、この動きベクトル検出回路7により輝度信号Yに基づいて動きベクトルVが検出される。しかしながら、このような輝度信号Yによる動きベクトルVの検出においては、輝度信号レベルが一定の場合には動きベクトルVを検出できなくなる。
これにより例えば輝度信号Yが一定レベルで、その中に赤い色の物体が動いている場合には、この物体の動きを検出できなくなる。このためこの動きベクトル検出装置1において、ビデオ信号SVは、輝度信号レベル判定回路3において、このように輝度信号Yによっては動きベクトルVの検出が困難な輝度信号レベルの一定の領域が、画素勾配により検出される。またこの輝度信号レベルが一定の領域では、輝度信号レベル判定回路3の判定結果に基づいて加算回路4により輝度信号Yと合成色差信号Cとの加算結果が出力されて動きベクトル検出回路7に入力される。これにより輝度信号レベルが一定の領域では動きベクトル検出回路7により輝度信号Yと合成色差信号Cとの加算結果に基づいて動きベクトルVが検出される。
これにより輝度信号レベルが一定で輝度信号Yによっては動きベクトルVを検出できない場合であっても合成色差信号Cに含まれてなる色差信号成分により動きベクトルVを検出することができる。
なお、輝度信号と色差信号との双方に動きベクトル検出回路を設けるようにすれば、輝度信号レベルが一定となる領域では色差信号に基づいて動きベクトルを検出することができるが、このようにすると輝度信号及び色差信号の双方に対して動きベクトル検出回路を設ける分、回路規模が大幅に増大する。
しかしてこの実施例の動きベクトル検出装置1においては、輝度信号Yが一定である場合においてのみ合成色差信号Cを輝度信号Yに加算して動きベクトルVを検出することにより、一系統の動きベクトル検出回路7のみにより動きベクトルVを確実に検出することができる。これにより色差信号に基づいて動きベクトルを検出するための動きベクトル検出回路を別途設けることなく、比較的回路規模の小さな色信号処理回路2、輝度信号レベル判定回路3及び加算回路4を付加するだけで合成色差信号Cによる動きベクトルVを検出し得、回路規模の大幅な増大を回避することができる。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、輝度信号レベルが均一でない場合には輝度信号Yのみによって動きベクトルVを検出し、輝度信号レベルが均一である場合には輝度信号Y及び合成色差信号Cの加算結果に基づいて動きベクトルVを検出するようにしたことにより、輝度信号Yのみによっては動きベクトルVを検出できない場合でも、合成色差信号Cにより動きベクトルVを検出することができ、その分回路規模を大幅に増大させることなく動きベクトルVの検出精度を向上させることができる。
また輝度信号に色差信号の100%を加算するようにしたことにより、単に合成色差信号Cと輝度信号Yとを加算するだけの簡易な構成により動きベクトルVの検出精度を向上させることができる。
なお上述の実施例においては、輝度信号Yの画素勾配により輝度信号レベルの均一な領域を判定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画素勾配に代えて、例えば隣接画素値の差分絶対値和により判定する場合等、種々の判定方法を広く適用することができる。
また上述の実施例においては、輝度信号レベル判定回路3においてマクロブロックにより輝度信号レベルが一定であるか否かを判定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マクロブロック以外の例えば動きベクトル検出範囲により輝度信号レベルを判定するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、合成色差信号CをC=(Pb・Pb+Pr・Pr1)1/2により算出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば色差信号Pb、Prを単に二乗和する等、種々の合成方法を用いることができる。
また上述の実施例においては、色差信号Pb、Prを合成してなる合成色差信号Cを輝度信号Yに加算する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、実用上十分な検出精度を確保できる場合、色差信号Pb、Prの一方のみを選択的に輝度信号Yに加算するようにしてもよい。因みにこの場合、高域成分を多く含む側の色差信号を選択するようにすればよい。
また上述の実施例においては、色差信号Pb、Prのサンプル周波数を輝度信号Yのサンプル周波数の1/2としたことにより有効画素を2画素単位として動きベクトルVを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、補間処理によりサンプリング数を一致させることにより1画素単位で動きベクトルVを検出するようにしてもよい。このようにすれば、有効画素数が2倍になることにより、その分動きベクトルVの検出精度を向上させることができる。
また上述の実施例においては、合成色差信号Cを輝度信号Yに加算する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、色に関する信号として、例えばR、G、Bの色信号を輝度信号Yに加算するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、輝度信号レベル判定回路3及び加算回路4の後段に前置フィルタ5を設ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、輝度信号レベル判定回路3及び加算回路4の前段に前置フィルタ5を設け、この前置フィルタ5により輝度信号Yの高域成分を抑圧した後に輝度信号レベルの判定及び輝度信号Yと合成色差信号Cとを加算するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、動きベクトルの検出方法として勾配法を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ブロックマッチング法等種々の方法を用いることができる。
本発明は、動きベクトル検出装置に関し、例えばフォーマット変換装置に適用することができる。
本発明の実施例に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。
符号の説明
1……動きベクトル検出装置、2……色信号処理回路、3……輝度信号レベル判定回路、4……加算回路、5……前置フィルタ、6……1フレーム遅延回路、7……動きベクトル検出回路

Claims (2)

  1. ビデオ信号の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置において、
    前記ビデオ信号の輝度信号に基づいて前記動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記輝度信号のレベルが均一であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段より前記輝度信号レベルが均一である判定結果が得られた場合に、前記ビデオ信号の色差信号又は前記色差信号を処理して得られる色に関する信号と前記輝度信号との加算結果を前記輝度信号に代えて前記動きベクトル検出手段に出力する切り換え手段と
    を備え、前記輝度信号レベルが均一である場合には、前記輝度信号に代えて、前記色差信号又は前記色に関する信号と前記輝度信号との加算結果に基づいて前記動きベクトルを検出するようにした
    ことを特徴とする動きベクトル検出装置。
  2. 前記切り換え手段は、
    前記色差信号又は前記色に関する信号のN%(Nは100以下の整数)を前記輝度信号に加算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
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US8126059B2 (en) 2007-07-31 2012-02-28 Sony Corporation Motion vector detection device and motion vector detection method

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