JP2006129326A - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、動きベクトル検出装置に関し、例えばビデオ信号の符号化装置、フォーマット変換装置等に適用して、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上する。
【解決手段】 本発明は、画面全体の動きを示す動きベクトルα1の大きさに比してマクロブロックによる動きベクトルα2の大きさが大きく異なる場合、マクロブロックによる動きベクトルα2を画面全体の動きを示す動きベクトルα1により置き換える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動きベクトル検出装置に関し、例えばビデオ信号の符号化装置、フォーマット変換装置等に適用することができる。本発明は、画面全体の動きを示す動きベクトルの大きさに比してマクロブロックによる動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、マクロブロックによる動きベクトルを画面全体の動きを示す動きベクトルにより置き換えることにより、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上する。
従来、ビデオ信号の高能率符号化処理においては、動きベクトルを用いてフレーム間符号化処理の効率を向上させるようになされており、またテレビジョン信号のフォーマット変換においては、動きベクトルを用いた動き補正により、フィールド数の変換によるギクシャクとした動きを滑らかな動きに補正するようになされている。
このような動きベクトルの検出は、m画素×nライン(m、nは整数)による動きベクトルの検出単位(すなわちマクロブロックである)にビデオ信号をブロック化し、各ブロック毎に動きベクトルを検出するようになされており、例えば特開昭55−162683号公報、特開昭55−162684号公報に開示のパターンマッチング法、特開昭60−158786号公報に開示の勾配法、位相相関法等が用いられるようになされている。
このような動きベクトル検出手法のうち勾配法においては、例えば特開昭62−206980号公報に、初期偏位ベクトルを用いて動きベクトルを検出する方法が提案されるようになされている。
ところでこのような動きベクトルの検出において、処理対象のビデオ信号が規則性を有する細かな被写体が一定速度で移動しているものの場合、この規則性を有する部分で発散現象が発生する場合がある。ここで発散現象は、動きベクトルの判定に供するフィールド間差分値がほぼ同一の動きベクトルが複数検出され、これにより何れの動きベクトルが正しいものかを正確に判断できなく、動きベクトルの誤検出が発生する現象である。この現象は、初期偏位ベクトルを用いた動きベクトル検出で顕著となり、さらに反復勾配法による動きベクトルの検出で著しくなる。
具体的に、例えば図4に示すように、規則的に窓が設けられたビルを被写体に設定して、各窓がマクロブロック程度の大きさとなるように撮影してテレビジョンカメラをパンさせた場合、符号Aにより示すような窓の部分で発散現象が発生し、これにより動きベクトルを用いた動き補正において、画像歪みが発生する。
しかして図5に示すように、この窓のような規則性のある被写体においては、この規則性の1周期に対応する動きベクトルV1と、この規則性の2周期に対応する動きベクトルV2とがほぼ同程度のフィールド間差分値により検出され、これにより発散現象が発生することになる。
特開昭55−162683号公報 特開昭55−162684号公報 特開昭60−158786号公報 特開平4−78286号公報 特開平7−135663号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上することができる動きベクトル検出装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、ビデオ信号よりマクロブロック単位でマクロブロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路と、前記ビデオ信号における画面全体の動きを示す画面全体の動きベクトルを検出する動き検出回路と、前記画面全体の動きベクトルを基準にして前記マクロブロックの動きベクトルを判定し、前記画面全体の動きベクトルの大きさに対して前記マクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、前記マクロブロックの動きベクトルを前記画面全体の動きベクトルにより置き換えて出力する動きベクトル置き換え回路とを備えるようにする。
また請求項2の発明においては、請求項1の構成において、前記動きベクトル置き換え回路は、前記画面全体の動きベクトルをα1、前記マクロブロックの動きベクトルをα2、判定基準値をα3とおいたとき、α2−α1>α3の関係が成立する場合に、前記画面全体の動きベクトルの大きさに対して前記マクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、と判定する。
また請求項3の発明においては、請求項1又は請求項2の構成において、前記動き検出回路は、水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールド又は前フレームで検出された動きベクトルより、前記サンプルブロックの動きベクトルより最も多くを占める動きベクトルを検出して前記画面全体の動きベクトルに設定する代表ベクトル選択回路を有するようにする。
また請求項4の発明においては、請求項1又は請求項2の構成において、前記動き検出回路は、水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールド又は前フレームで検出された動きベクトルより、前記サンプルブロックの動きベクトルと前記サンプルブロックに隣接するマクロブロックの動きベクトルとを前記サンプルブロック毎に平均値化する平均化回路と、前記平均化回路による前記サンプルブロック毎の平均値より、最も多くを占める平均値を検出して前記画面全体の動きベクトルに設定する代表ベクトル選択回路とを有するようにする。
また請求項5の発明においては、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4の構成において、前記動きベクトル検出回路は、前記動きベクトル置き換え回路から出力される検出の動きベクトルから、初期偏位ベクトルを検出する初期偏位ベクトル検出回路と、前記初期偏位ベクトルを基準にして偏位ベクトルを検出する偏位ベクトル検出回路と、前記初期偏位ベクトルと前記偏位ベクトルとを加算して前記マクロブロックの動きベクトルを出力する加算回路とを有するようにする。
また請求項6の発明においては、請求項1、請求項2又は請求項5の構成において、前記動き検出回路は、ブロックマッチング法により、前記ビデオ信号の動きベクトルを所定のブロックを単位にして検出するブロックマッチング法による動きベクトル検出回路と、前記ブロックマッチング法による動きベクトル検出回路で検出される動きベクトルを処理して前記画面全体の動きベクトルを出力する動きベクトル処理回路とを有し、前記所定のブロックが、前記マクロブロックと異なる大きさに設定されてなるようにする。
請求項1の構成により、ビデオ信号よりマクロブロック単位でマクロブロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路と、前記ビデオ信号における画面全体の動きを示す画面全体の動きベクトルを検出する動き検出回路と、前記画面全体の動きベクトルを基準にして前記マクロブロックの動きベクトルを判定し、前記画面全体の動きベクトルの大きさに対して前記マクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、前記マクロブロックの動きベクトルを前記画面全体の動きベクトルにより置き換えて出力する動きベクトル置き換え回路とを備えるようにすれば、例えば遠景をパンにより撮影している場合のように、規則性を有する細かな被写体が一定速度で移動して動きベクトルを誤検出している場合に、この誤検出に係るマクロブロックの動きベクトルを画面全体の動きベクトルにより置き換えて出力することができ、その分、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上することができる。
また請求項2の構成により、請求項1の構成において、前記動きベクトル置き換え回路は、前記画面全体の動きベクトルをα1、前記マクロブロックの動きベクトルをα2、判定基準値をα3とおいたとき、α2−α1>α3の関係が成立する場合に、前記画面全体の動きベクトルの大きさに対して前記マクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、と判定すれば、より具体的に、発散現象により動きベクトルを誤検出している場合に、この誤検出に係るマクロブロックの動きベクトルを画面全体の動きベクトルにより置き換えて出力することができ、その分、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上することができる。
また請求項3の構成により、請求項1又は請求項2の構成において、前記動き検出回路は、水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールド又は前フレームで検出された動きベクトルより、前記サンプルブロックの動きベクトルより最も多くを占める動きベクトルを検出して前記画面全体の動きベクトルに設定する代表ベクトル選択回路を有するようにすれば、具体的に画面全体の動きベクトルを検出することができる。
また請求項4の構成により、請求項1又は請求項2の構成において、前記動き検出回路は、水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールド又は前フレームで検出された動きベクトルより、前記サンプルブロックの動きベクトルと前記サンプルブロックに隣接するマクロブロックの動きベクトルとを前記サンプルブロック毎に平均値化する平均化回路と、前記平均化回路による前記サンプルブロック毎の平均値より、最も多くを占める平均値を検出して前記画面全体の動きベクトルに設定する代表ベクトル選択回路とを有するようにすれば、検出精度を向上して画面全体の動きベクトルを検出することができる。
また請求項5の構成により、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4の構成において、前記動きベクトル検出回路は、前記動きベクトル置き換え回路から出力される既検出の動きベクトルから、初期偏位ベクトルを検出する初期偏位ベクトル検出回路と、前記初期偏位ベクトルを基準にして偏位ベクトルを検出する偏位ベクトル検出回路と、前記初期偏位ベクトルと前記偏位ベクトルとを加算して前記マクロブロックの動きベクトルを出力する加算回路とを有するようにすれば、初期偏位ベクトルの検出に、発散現象による動きベクトルの誤検出防止を反映させることができ、その分、検出精度を向上することができる。
また請求項6の構成により、請求項1、請求項2又は請求項5の構成において、前記動き検出回路は、ブロックマッチング法により、前記ビデオ信号の動きベクトルを所定のブロックを単位にして検出するブロックマッチング法による動きベクトル検出回路と、前記ブロックマッチング法による動きベクトル検出回路で検出される動きベクトルを処理して前記画面全体の動きベクトルを出力する動きベクトル処理回路とを有し、前記所定のブロックが、前記マクロブロックと異なる大きさに設定されてなるようにすれば、ブロックマッチング法による動きベクトル検出処理と同時並列的な処理により、処理対象に係るフィールド又はフレームについての画面全体の動きベクトルを検出し、マクロブロックの動きベクトルと置き換えることができ、その分、検出精度を向上することができる。またこのブロックマッチング法による動きベクトルの検出が、マクロブロックと異なる大きさに設定されたブロックを単位にして実行されることにより、発散現象の発生原因である規則性を有する被写体の影響を低減して画面全体の動きベクトルを検出することができ、これによっても動きベクトルの検出精度を向上することができる。
本発明によれば、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上することができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
(1)実施例の構成
図1は、本発明の実施例1に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。この動きベクトル検出装置1は、例えばフォーマット変換装置、MPEG(Moving Picture Experts Group)等による符号化装置、ノイズ軽減装置等に適用されて、ビデオ信号S1を構成する輝度信号Yから動きベクトルVを検出して出力する。なお動きベクトルの検出においては、輝度信号Yを使用する場合に限らず、色差信号R−Y、B−Yを使用することも可能である。
この動きベクトル検出装置1において、前置フィルタ2は、二次元のローパスフィルタであり、輝度信号Yを入力して高域成分を抑圧し、これによりノイズによる動きベクトルの誤検出を防止する。また前置フィルタ2は、輝度信号Yがインターレース方式によるビデオ信号によるものの場合、いわゆる重心補正の処理を実行し、これにより連続するフィールド間で動きベクトルを検出する際に、フィールド間でラインが異なることによる動きベクトルの検出精度の劣化を防止する。なおこの前置フィルタ2はローパスフィルタに限らず、帯域通過フィルタを適用することもできる。
1フィールド遅延回路3は、この前置フィルタ2から輝度信号Yを入力し、1フィールドの期間だけ遅延させて出力する。
動きベクトル検出回路4は、勾配法により、1フィールド遅延回路3から出力される輝度信号Y1を基準にして前置フィルタ2から出力される輝度信号Yの動きベクトルMVBを順次検出して出力する。なおこの実施例では、前置フィルタ2から出力される輝度信号Yに順次マクロブロックを設定して、マクロブロック単位で動きベクトルMVBを検出するようになされ、このマクロブロックが8画素×8ラインの大きさに設定されるようになされている。また動きベクトルの検出方法にあっては、勾配法に限らず、ブロックマッチング法等、種々の検出手法を広く適用することができる。これにより動きベクトル検出回路4は、マクロブロックの動きベクトルMVBを検出して出力する。
動きベクトルメモリ5は、動きベクトル検出回路4から出力される動きベクトルMVBを一時記録し、後段の処理回路の処理に対応して順次出力する。
サンプルブロック生成回路6は、動きベクトルメモリ5に保持された動きベクトルMVBから前フィールドのサンプルブロックに係る動きベクトルMVBを選択的に取得して出力する。ここでサンプルブロックは、1つの画面に設けられた複数のマクロブロックから、水平方向及び垂直方向に、所定マクロブロック毎に設定されたマクロブロックである。ここでこの実施例では、水平方向720画素、垂直方向240ラインのビデオ信号S1を処理するようにして、8画素×8ラインのマクロブロックが水平方向には90個、垂直方向には30個、設けられる。このビデオ信号S1に対して水平方向には8ブロック毎にサンプルブロックを設定し、また垂直方向には8ブロック毎にサンプルブロックを設定し、これにより水平方向及び垂直方向にそれぞれ11個及び4個のサンプルブロックを設定した。サンプルブロック生成回路6は、このようにして設定されたサンプルブロックについて、このサンプルブロックに隣接するマクロブロック及びサンプルブロックで検出されて動きベクトルメモリ5に保持された計9個の動きベクトルMVBを、各サンプルブロック毎に出力する。
動きベクトル平均化回路7は、このようにして各サンプルブロックに係る9個の動きベクトルMVBを各サンプルブロック毎にそれぞれ平均化して出力する。
代表ベクトル選択回路8は、動きベクトル平均化回路7から出力される各サンプルブロックの平均値を集計し、最も多くを占める動きベクトルα2を検出して出力する。なおここでこの最も多くを占める動きベクトルα2の検出にあっては、各平均値にそれぞれ上限値及び下限値を設定して偏差を設け、この上限値及び下限値の範囲が最も多く重なり合う範囲の中心値を検出することにより実行される。これにより代表ベクトル選択回路8は、各平均値に偏差を設けて最も多くを占める動きベクトルを画面全体の動きを示す代表ベクトルα2として検出する。
しかしてこれらによりこの実施例において、この代表ベクトルα2は、画面全体の動きを示す画面全体の動きベクトルを構成することになる。また動きベクトルメモリ5、サンプルブロック生成回路6、動きベクトル平均化回路7は、水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールドで検出された動きベクトルVより、サンプルブロックの動きベクトルとサンプルブロックに隣接するマクロブロックの動きベクトルとをサンプルブロック毎に平均値化する平均化回路を構成し、またこの平均化回路は、代表ベクトル検出回路と共に、ビデオ信号S1における画面全体の動きを示す画面全体の動きベクトルα2を検出する動き検出回路を構成するようになされている。
動きベクトル選択回路9は、このようにして1フィールド前の動きベクトル検出結果より得られる代表ベクトルα2の大きさに対して、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルMVBの大きさが大きく異なるか否か判定し、この判定結果により動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルMVB、代表ベクトルα2を選択出力する。
すなわち動きベクトル選択回路9は、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルMVBをα1とおいて、代表ベクトルα2から動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルα1を減算した値が所定の判定基準値α3より大きい場合、すなわちα2−α1>α3の関係が成立する場合、代表ベクトルα2の大きさに対して動きベクトルMVBの大きさが大きく異なると判定し、代表ベクトルα2を選択して動きベクトルVを出力する。これに対してこの関係が成立しない場合、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルMVBを選択して動きベクトルVを出力する。
なお判定基準値α3は、それぞれX成分及びY成分について設けられて、判定基準値α3による判定においては、それぞれX成分(VX)及びY成分(VY)毎に実行され、動きベクトル選択回路9は何れかの方向の成分について上述の関係式が成立する場合、代表ベクトルα2を選択出力する。なお判定基準値α3は、オペレータの操作により設定された値が適用され、又は事前に設定された固定値が適用される。なお判定基準値α3による判定においては、動きベクトルの水平方向成分VX及び垂直方向成分VYをMV=(VX2 +VY21/2の関係式により処理し、大きさを絶対値化して判定するようにしてもよい。
(2)実施例の動作
以上の構成において、この動きベクトル検出装置1において、ビデオ信号S1は、前置フィルタ2を介して1フィールド遅延回路3に入力され、ここで1フィールドの期間だけ遅延されて現フィールドのビデオ信号に対して前フィールドのビデオ信号が生成される。これら現フィールド及び前フィールドのビデオ信号は、動きベクトル検出回路4に入力され、ここでマクロブロック毎に、例えば勾配法により動きベクトルMVB(α1)が検出される。
ここでこのようにして検出される動きベクトルMVB(α1)において、発散現象による誤検出が発生する場合は、例えば遠景をパンにより撮影している場合のように、規則性を有する細かな被写体が一定速度で移動している場合である。
これによりこの動きベクトル検出装置1では、このようにして検出された動きベクトルMVBが動きベクトルメモリ5に一時保存され、この保存した動きベクトルMVBを用いた簡易な演算処理により1フィールド前における画面全体の動きを示す代表ベクトルα2が検出される。
すなわち動きベクトルメモリ5に一時保持された動きベクトルMVBは、続くフィールドにおいて、水平方向及び垂直方向に所定マクロブロック毎に設定されたサンプルブロック毎に、このサンプルブロックと周辺マクロブロックの動きベクトルが動きベクトルメモリ5より読み出され、動きベクトル平均化回路7により各サンプルブロック毎に平均値化される。また代表ベクトル選択回路8において、各サンプルブロックの平均値が集計され、最も多くを占める動きベクトルが検出されて代表ベクトルα2が検出される。
またこのようにして検出された代表ベクトルα2の大きさに対して、動きベクトル検出回路4で検出される動きベクトルMVB(α1)の大きさを判定し、大きさが大きく異なる場合、動きベクトルMVB(α1)に代えて代表ベクトルα2を選択出力し、これによりこの場合はエラーが発生したとして、動きベクトル検出回路4で検出された動きベクトルMVBを代表ベクトルα2に置き換える。
これによりこの実施例では、発散現象により動きベクトルを誤検出した場合には、画面全体の動きを示す代表ベクトルα2により置き換え、その分、動きベクトルの検出精度を向上するようになされている。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、画面全体の動きを示す代表ベクトルとの比較により検出した動きベクトルの大きさが大きく異なっている場合、検出した動きベクトルを代表ベクトルで置き換えることにより、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上することができる。
より具体的に、画面全体の動きベクトルをα1、マクロブロックの動きベクトルをα2、判定基準値をα3とおいたとき、α2−α1>α3の関係が成立する場合に、画面全体の動きベクトルの大きさに対してマクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合と判定して動きベクトルを置き換えることにより、発散現象による動きベクトルの誤検出を防止して動きベクトルの検出精度を向上することができる。
また水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールドで検出された動きベクトルより、サンプルブロックの動きベクトルとサンプルブロックに隣接するマクロブロックの動きベクトルとをサンプルブロック毎に平均値化し、このサンプルブロック毎の平均値より、最も多くを占める平均値を検出して画面全体の動きベクトルに設定することにより、検出精度を向上して画面全体の動きベクトルを検出することができる。
図2は、本発明の実施例2に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。この動きベクトル検出装置11において、実施例1について上述した動きベクトル検出装置1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
ここでこの動きベクトル検出装置11は、動きベクトル選択回路9で選択出力される動きベクトルVに基づいて動きベクトル検出回路12により動きベクトルを検出する。
ここでこの動きベクトル検出回路12において、初期偏位ベクトル検出回路13は、動きベクトルの予測値である初期偏位ベクトルV1を検出して出力する。具体的に初期偏位ベクトル検出回路13は、周囲のマクロブロック、処理対象のマクロブロックで既検出の複数の動きベクトルV、さらにはこの既検出の動きベクトルの平均値等より、動き補正してフィールド差分値が最も小さな動きベクトルを検出することにより、初期偏位ベクトルV1を検出して出力する。
偏位ベクトル検出回路14は、このようにして検出される初期偏位ベクトルV1により動き補正して勾配法により偏位ベクトルΔVを検出し、これにより初期偏位ベクトルV1を基準にして偏位ベクトルΔVを検出する。加算回路15は、初期偏位ベクトルV1に偏位ベクトルΔVを加算して動きベクトルMVBを出力する。
これらによりこの実施例では、発散現象による動きベクトルの誤検出防止を初期偏位ベクトルの検出にフィードバックして動きベクトルを検出し、これにより動きベクトルの誤検出による代表ベクトルの置き換えを勾配法による偏移ベクトルの演算に反映させ、一段と検出精度を向上するようになされている。
この実施例の構成によれば、既検出の動きベクトルから初期偏位ベクトルを検出し、この初期偏位ベクトルを基準にして偏位ベクトルを検出して動きベクトルを検出する構成に適用することにより、初期偏位ベクトルの検出に、発散現象による動きベクトルの誤検出防止を反映させることができ、その分、一段と検出精度を向上することができる。
図3は、本発明の実施例3に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。この動きベクトル検出装置21において、実施例2について上述した動きベクトル検出装置11と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
この動きベクトル検出装置21は、動きベクトル検出回路12において、既検出の動きベクトルVから初期偏位ベクトルV1を検出し、この初期偏位ベクトルV1を基準にして偏位ベクトルΔVを検出して動きベクトルMVBを検出するようにして、さらに動きベクトル検出回路22により動きベクトル検出回路12と同時並列的に動きベクトルV2を検出する。
ここで動きベクトル検出回路22は、ブロックマッチング法により動きベクトルV2を検出する。この処理において、動きベクトル検出回路22は、動きベクトル検出回路12とは異なる大きさのマクロブロックを単位にして動きベクトルV2を検出し、これにより発散現象に係る規則性を有する被写体の影響を低減する。
動きベクトル平滑化回路23は、この動きベクトル検出回路22で検出される動きベクトルV2をフィールド単位で平滑化して画面全体の動きベクトルα2を出力する。具体的にこの実施例では、2次元のローパスフィルタとメディアンフィールドとにより動きベクトルV2を平滑化した。
これらによりこの実施例では、マクロブロックの動きベクトルと同一フィールドにより全体の動きベクトルを検出することにより、その分さらに検出精度を向上することができる。またこのブロックマッチング法による動きベクトルの検出が、動きベクトル検出回路12とは異なる大きさに設定されたブロックを単位にして実行されることにより、発散現象の発生原因である規則性を有する被写体の影響を低減して画面全体の動きベクトルを検出することができ、これによっても動きベクトルの検出精度を向上することができる。
なお上述の実施例1においては、サンプルブロックとサンプルブロックに隣接するマクロブロックとによる動きベクトルを平均化して画面全体の動きベクトルを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、実用上十分に動きベクトルの検出精度を確保できる場合には、このような平均化の処理を省略して、サンプルブロックの動きベクトルを直接処理して画面全体の動きベクトルを検出するようにしてもよい。
また上述の実施例4においては、ブロックマッチング法による動きベクトルをフィールド単位で平均値化して画面全体の動きベクトルを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、このブロックマッチング法による動きベクトルに対してサンプルブロックを設定して、このサンプルブロックの動きベクトルを直接処理して、又は隣接ブロックの動きベクトルと共に平滑化して画面全体の動きベクトルを検出するようにしてもよい。このようにすれば一段と確実に画面全体の動きベクトルを検出することができる。
また上述の実施例においては、フィールド単位で動きベクトルを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、フレーム単位で動きベクトルを検出する場合にも広く適用することができる。
本発明は、動きベクトル検出装置に関し、例えばビデオ信号の符号化装置、フォーマット変換装置等に適用することができる。
本発明の実施例1に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。 本発明の実施例3に係る動きベクトル検出装置を示すブロック図である。 発散現象による動きベクトルの誤検出の説明に供する略線図である。 発散現象による動きベクトルの誤検出の原理説明に供する略線図である。
符号の説明
1、11、21……動きベクトル検出装置、2……前置フィルタ、3……1フィールド遅延回路、4、12、22……動きベクトル検出回路、5……動きベクトルメモり、6……サンプルブロック生成回路、7……動きベクトル平均化回路、8……代表ベクトル選択回路、9……動きベクトル選択回路、13……初期偏位ベクトル選択回路、14……偏位ベクトル選択回路、15……加算回路、23……動きベクトル平滑化回路

Claims (6)

  1. ビデオ信号よりマクロブロック単位でマクロブロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出回路と、
    前記ビデオ信号における画面全体の動きを示す画面全体の動きベクトルを検出する動き検出回路と、
    前記画面全体の動きベクトルを基準にして前記マクロブロックの動きベクトルを判定し、前記画面全体の動きベクトルの大きさに対して前記マクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、前記マクロブロックの動きベクトルを前記画面全体の動きベクトルにより置き換えて出力する動きベクトル置き換え回路と
    を備えることを特徴とする動きベクトル検出装置。
  2. 前記動きベクトル置き換え回路は、
    前記画面全体の動きベクトルをα1、前記マクロブロックの動きベクトルをα2、判定基準値をα3とおいたとき、
    α2−α1>α3の関係が成立する場合に、前記画面全体の動きベクトルの大きさに対して前記マクロブロックの動きベクトルの大きさが大きく異なる場合、と判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  3. 前記動き検出回路は、
    水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールド又は前フレームで検出された動きベクトルより、前記サンプルブロックの動きベクトルより最も多くを占める動きベクトルを検出して前記画面全体の動きベクトルに設定する代表ベクトル選択回路を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動きベクトル検出装置。
  4. 前記動き検出回路は、
    水平方向及び垂直方向に所定のマクロブロック毎に設定されたサンプルブロックについて、前フィールド又は前フレームで検出された動きベクトルより、前記サンプルブロックの動きベクトルと前記サンプルブロックに隣接するマクロブロックの動きベクトルとを前記サンプルブロック毎に平均値化する平均化回路と、
    前記平均化回路による前記サンプルブロック毎の平均値より、最も多くを占める平均値を検出して前記画面全体の動きベクトルに設定する代表ベクトル選択回路とを有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動きベクトル検出装置。
  5. 前記動きベクトル検出回路は、
    前記動きベクトル置き換え回路から出力される既検出の動きベクトルから、初期偏位ベクトルを検出する初期偏位ベクトル検出回路と、
    前記初期偏位ベクトルを基準にして偏位ベクトルを検出する偏位ベクトル検出回路と、
    前記初期偏位ベクトルと前記偏位ベクトルとを加算して前記マクロブロックの動きベクトルを出力する加算回路とを有する
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の動きベクトル検出装置。
  6. 前記動き検出回路は、
    ブロックマッチング法により、前記ビデオ信号の動きベクトルを所定のブロックを単位にして検出するブロックマッチング法による動きベクトル検出回路と、
    前記ブロックマッチング法による動きベクトル検出回路で検出される動きベクトルを処理して前記画面全体の動きベクトルを出力する動きベクトル処理回路とを有し、
    前記所定のブロックが、前記マクロブロックと異なる大きさに設定された
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項5に記載の動きベクトル検出装置。
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