JP2005353369A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 短時間で燃料電池内のガス圧力を低下させる。
【解決手段】 水素極13に水素ガスが供給されると共に空気極12に空気が供給されて発電する燃料電池1と、水素極13の水素ガス入口に接続された水素供給配管L1と、水素極13の水素ガス出口に接続された水素排出配管L2とを有し、当該水素排出配管L2に排水素ガス用熱交換器27を設ける。また、空気極12の空気入口に接続された空気供給配管L6と、空気極12の空気出口に接続された空気排出配管L7とを有し、当該空気排出配管L7に排空気用熱交換器43を設ける。このような構成において、燃料電池スタック1内のガス圧力を急速に低下させる場合や、差圧を抑制する場合に、排水素ガス用熱交換器27や排空気用熱交換器43に冷却水を導入して水素排出配管L2や空気排出配管L7を冷却し、排水素ガスや排空気水蒸気圧力を変化させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスを調圧して燃料電池に供給することにより、当該燃料電池の発電電力を調整する燃料電池システムに関する。
従来より、燃料電池を発電させるに際して、燃料ガス及び空気の圧力を制御して燃料電池に供給する燃料電池システムが、下記の特許文献1などで知られている。
このような燃料電池システムでは、空気をコンプレッサによって圧縮して燃料電池の空気極に供給すると共に、当該空気の供給圧力と、水素の供給圧力との差圧を所定範囲内とするように水素ガス圧力を調整している。これによって、燃料電池内でガス差圧が高くなることを抑制している。
特開2003−68334号公報
ところで、上述した燃料電池システムにおいて運転圧力を低下させる際には、燃料電池内のガス圧力を低下させるために燃料電池からの排ガスを短時間で排気する必要がある。特に、燃料電池システムを車両等に搭載した場合において、車両を急減速させるためには、急速に燃料電池内のガス圧力を低下させる必要がある。
しかしながら、燃料電池の排ガス中には、発電に必要な水素や酸素のみならず、水蒸気も含まれているため、排ガス中に含まれる排水素あるいは排空気が少なくなってしまい、減圧に時間がかかってしまう。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、短時間で燃料電池内のガス圧力を低下させることができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明では、燃料極に燃料ガスが供給されると共に酸化剤極に酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、燃料極の燃料ガス入口に接続された燃料ガス供給配管と、燃料極の燃料ガス出口に接続された燃料ガス排出配管とを有し、燃料極に燃料ガスを供給する燃料供給手段と、酸化剤極の酸化剤ガス入口に接続された酸化剤ガス供給配管と、酸化剤極の酸化剤ガス出口に接続された酸化剤ガス排出配管とを有し、酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤供給手段とを備えた燃料電池システムであって、水蒸気圧力制御手段により、燃料ガス排出配管又は酸化剤ガス排出配管を流れるガスの水蒸気圧力を変化させることにより、上述の課題を解決する。
本発明に係る燃料電池システムによれば、燃料ガス排出配管又は酸化剤ガス排出配管を流れるガスの水蒸気圧力を変化させることができるので、急速に燃料電池内のガス圧力を低下させるに際して燃料ガス排出配管又は酸化剤ガス排出配管を流れるガスの水蒸気圧力を低下させることにより、短時間で燃料電池内のガス圧力を低下させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。
[燃料電池システムの構成]
この燃料電池システムは、図1に示すように、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることにより発電する燃料電池スタック1を備える。この燃料電池スタック1は、例えば、固体高分子電解質膜11を挟んで空気極(酸化剤極)12と水素極(燃料極)13とを対設した燃料電池セル構造体を多孔質プレートからなる多孔質セパレータ14で挟み込み、複数積層して構成されている。
本例においては、燃料電池スタック1が発電反応を発生させるための燃料ガスとして水素ガスを水素極13に供給すると共に、酸化剤ガスとして酸素を含む空気を空気極12に供給する燃料電池システムについて説明する。なお、以下の説明においては、各燃料電池単セルに空気極12及び水素極13が存在し、全ての空気極12及び水素極13に空気及び水素ガスを供給する必要があるが、複数の空気極12及び水素極13を総称するときには、単に「空気極12」、「水素極13」と呼ぶ。
燃料電池スタック1は、水素ガス及び空気が供給されると、下記の式1に示すような電極反応を水素極13で発生させると共に、下記の式2に示すような電極反応を空気極12で発生させて、発電電力を生成する。
水素極:H → 2H+2e (式1)
空気極:2H++2e+(1/2)O → HO (式2)
また、この燃料電池スタック1は、各多孔質セパレータ14を純水極15で挟み込み、一方の純水極15にソリッドプレートセパレータ16を介して冷却水流路17が設けられている。
このような燃料電池システムは、燃料電池スタック1を発電させている時に、純水極15に純水を供給することで、多孔質セパレータ14を介して空気極12及び水素極13内のガスに水分を与え、当該ガスに与えられた水分により固体高分子電解質膜11を湿潤状態に保持する。したがって、空気極12及び水素極13から排出されるガスには、空気や水素のみならす、水蒸気が含まれることになる。また、この燃料電池システムは、冷却水流路17に冷却水を循環させることにより、燃料電池スタック1の温度を発電反応に適した温度に調整する。
この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1に空気を供給して排出する空気系、燃料電池スタック1に水素ガスを循環させる水素ガス系、燃料電池スタック1を加湿する加湿用純水を循環させる加湿用純水系、燃料電池スタック1の温度調整をする冷却水を循環させる冷却水系を備える。この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1の発電を制御するに際して、空気、水素ガス、加湿用純水、冷却水の各流体の流量及び圧力をマイクロコンピュータ2により制御する。
水素ガス系は、燃料電池スタック1の水素ガス入口に接続された水素供給配管(燃料ガス供給配管)L1に、水素タンク21、水素タンク元弁22、減圧弁23、水素供給弁24、水素圧力センサ25が設けられる。この水素ガス系は、燃料電池システムの通常運転時において、水素タンク21に貯蔵した高圧水素を水素ガスとして水素極13に導く。このとき、水素ガス系は、マイクロコンピュータ2により水素タンク元弁22が開状態とされ、マイクロコンピュータ2の制御により動作する水素圧力制御部26によって水素供給弁24の開度が調整される。これにより、水素ガスは、水素タンク21から減圧弁23に導かれ、当該減圧弁23で機械的に所定の圧力まで減圧され、水素供給弁24で燃料電池スタック1内の水素ガス圧力が所望の水素圧に制御される。
このような水素ガス系に対し、マイクロコンピュータ2及び水素圧力制御部26は、水素圧力センサ25からのセンサ信号を読み込み、燃料電池スタック1内の水素ガス圧力を所望の値、例えば一定圧力とするように水素供給弁24の開度を調整するフィードバック制御を行う。これにより、燃料電池スタック1で消費した分量の水素ガスを自動的に補うようにする。
また、この水素ガス系は、水素極13の水素ガス出口側に水素排出配管(燃料ガス排出配管)L2が接続されて構成されている。この水素排出配管L2は、排水素ガス用熱交換器27が設けられ、当該排水素ガス用熱交換器27の下流側で第1パージ配管L3及び第2パージ配管L4に分岐している。
排水素ガス用熱交換器27は、後述する冷却水循環配管L10から分岐した排ガス冷却用冷却水循環配管L5と接続されている。この排ガス冷却用冷却水循環配管L5には、マイクロコンピュータ2によって開閉動作される開閉弁32が設けられる。排水素ガス用熱交換器27は、開閉弁32が開状態になされることによって、冷却水循環配管L10で循環させている冷却水が循環される。これにより、排水素ガス用熱交換器27は、冷却水と水素排出配管L2とを熱交換させることによって冷却し、水素極13からの排水素ガスとを熱交換させ、排水素ガスに含まれる水蒸気を凝縮して、排水素ガスに含まれる水蒸気圧力を変化させる。
第1パージ配管L3には、マイクロコンピュータ2によって開閉動作が制御される第1パージ弁28と、当該第1パージ弁28のガス下流側の希釈ブロア29とが設けられている。また、第2パージ配管L4には、マイクロコンピュータ2によって開閉動作が制御される第2パージ弁30と、当該第2パージ弁30のガス下流側の燃焼器31とが設けられている。
この水素ガス系は、水素極13に流れるガスの水素濃度が低下した場合に水素循環機能を確保するために、第1パージ弁28又は第2パージ弁30を開状態にして蓄積した窒素等の不純物を排出して、水素極13等に蓄積した水詰まりを吹き飛ばして解消させる。更に、マイクロコンピュータ2は、第1パージ弁28又は第2パージ弁30を開状態とするのと略同時に希釈ブロア29又は燃焼器31を駆動開始させる。これにより、第1パージ弁28又は第2パージ弁30から排出される水素を希釈する動作又は燃焼させる動作を行い、ガスの水素濃度を可燃濃度未満にして、システム外に排出する。
空気系は、空気極12の空気入口と接続された空気供給配管(酸化剤ガス供給配管)L6にコンプレッサ41及び空気圧力センサ42が設けられ、空気極12の空気出口と接続された空気排出配管(酸化剤ガス排出配管)L7に排空気用熱交換器43及び空気調圧弁44が設けられて構成されている。
この空気系は、燃料電池システムの通常運転時において、マイクロコンピュータ2によりコンプレッサ41のコンプレッサモータ(図示せず)の回転数が制御され、外気を取り込んで圧縮空気として空気極12の空気入口に導入する。このとき、マイクロコンピュータ2は、空気圧力センサ42からのセンサ信号を読み込んで空気極12内の空気圧力を検出し、当該空気圧力を所望の圧力値とするように空気圧力制御部45に指令を送り、当該空気圧力制御部45により空気調圧弁44の開度を調整する。これにより、空気極12は、空気に含まれる酸素を消費して発電反応を行い、消費されなかった空気を排出する。
排空気用熱交換器43は、排ガス冷却用冷却水循環配管L5から分岐した冷却水配管L8と接続されている。この冷却水配管L8には、マイクロコンピュータ2によって開閉動作される開閉弁46が設けられる。排空気用熱交換器43は、開閉弁46が開状態になされることによって、冷却水循環配管L10で循環させている冷却水が循環される。これにより、排空気用熱交換器43は、冷却水と空気排出配管L7とを熱交換させて冷却することによって、冷却水と排空気とを熱交換させ、排空気に含まれる水蒸気を凝縮して、排空気に含まれる水蒸気圧力を変化させる。
加湿用純水系は、純水循環配管L9に、純水タンク51、純水ポンプ52、純水回収弁53,54,55、純水シャット弁56が設けられて構成されている。この加湿用純水系は、燃料電池システムの通常運転時において、マイクロコンピュータ2により純水ポンプ52の回転数及び純水回収弁53,54及び純水シャット弁56が開状態となされることで、純水タンク51に蓄積した加湿用純水を各純水極15に送る。これにより、燃料電池スタック1内の空気及び水素ガスを加湿させて、固体高分子電解質膜11を湿潤状態とする。このとき、マイクロコンピュータ2は、純水ポンプ52の回転数を制御することにより、各純水極15への加湿用純水流量を調整し、固体高分子電解質膜11への加湿量を調整する。
また、この加湿用純水系は、燃料電池システムを停止する場合に、純水循環配管L9に残存している加湿用純水を回収するための純水回収部57を備える。この純水回収部57は、マイクロコンピュータ2からシステムを停止する指令が送られると、純水回収弁53,54,55の開閉動作を制御することにより、純水循環配管L9に空気極12から排出された空気を導入し、純水循環配管L9及び純水極15に存在する加湿用純水を空気圧により純水タンク51に回収する。これは、加湿用純水が各純水極15に残存したままシステムを停止状態にして放置し、システム周囲が氷点下雰囲気となった場合に、加湿用純水が膨張することによる燃料電池スタック1の劣化を防止するためである。
更に、燃料電池システムの起動時に、水素供給配管L1、水素極13に定常的に水素ガスが流れるようになるように、後述の空気系により空気を空気極12に供給しない状態で、水素ガスのみが水素極13に供給する状態とされるが、この加湿用純水系は、加湿用純水を各純水極15に供給しない状態とされ、更に、純水回収弁54及び純水シャット弁56が閉状態となされる。これにより、加湿用純水系は、水素極13から各純水極15に水素ガスがリークすることを抑制する。また、加湿用純水系は、燃料電池システムの起動時に、固体高分子電解質膜11の加湿量を増加させる場合に、マイクロコンピュータ2により各純水極15に加湿用純水を循環させる。
なお、この燃料電池システムにおいては、空気極12内の空気圧力、水素極13内の水素ガス圧力、及び各純水極15内の加湿用純水圧力が燃料電池スタック1の発電効率や水収支を考慮して設定され、更には、固体高分子電解質膜11や各多孔質セパレータ14に歪みを生じないように各圧力間の差圧が管理される。
冷却水系は、冷却水循環配管L10に、冷却水ポンプ61、冷却水温度センサ62、三方弁63、ラジエタ64及びラジエタファン65が設けられて構成されている。また、この冷却水系は、三方弁63によって冷却水循環配管L10から分岐して、冷却水ポンプ61の上流側の冷却水循環配管L10と接続されたバイパス配管L11を備える。
この冷却水系は、燃料電池システムの通常運転時において、冷却水温度制御部66により冷却水ポンプ61の駆動量、三方弁63の動作、ラジエタファン65の駆動量が調整される。これにより、冷却水ポンプ61から吐出された冷却水は、冷却水温度センサ62で温度が検出され、燃料電池スタック1の温度を低くする場合にはラジエタファン65の駆動量が増加され、三方弁63のラジエタ64側開口が開状態にされることにより、冷却水流路17で熱交換された後に、ラジエタ64で冷却される。また、燃料電池スタック1の温度を高くする場合には、三方弁63のバイパス配管L11側開口が開状態とされ、冷却水流路17で熱交換された冷却水をラジエタ64からバイパスして再度冷却水流路17に導入する。更に、この冷却水系は、マイクロコンピュータ2によって開閉弁32及び開閉弁46が開状態となされた場合には、冷却水流路17を通過した冷却水を排水素ガス用熱交換器27及び排空気用熱交換器43に導入する。
更に、この燃料電池システムは、燃料電池スタック1の発電電力を取り出すパワーマネージャ71、燃料電池スタック1の発電電圧を検出する電圧センサ72を備える。
パワーマネージャ71は、例えばリレー回路やインバータ等からなり、空気極12の電極及び水素極13の電極に電気的に接続されている。このパワーマネージャ71は、燃料電池システムの通常運転時において、マイクロコンピュータ2からの指令に従って燃料電池スタック1の発電電力を取り出し、当該発電電力を図示しない車両用駆動モータ等に供給する。
電圧センサ72は、燃料電池スタック1の発電電圧を検出し、当該発電電圧がセンサ信号としてマイクロコンピュータ2に読み込まれる。このセンサ信号は、マイクロコンピュータ2により燃料電池スタック1の発電量を制御する場合や、燃料電池スタック1を構成する燃料電池単セルの状態を監視するために使用される。
マイクロコンピュータ2は、後述する燃料電池システムのガス圧力制御処理等を行う手順を実行するCPU(Central Processing Unit)や、上述した各部とのインターフェース回路等からなる。このマイクロコンピュータ2は、例えば外部からの燃料電池システムの起動命令や停止命令、更には車両用駆動モータに要求される駆動トルクに従って、上述した各部を制御する。
[燃料電池システムのガス圧力制御処理]
つぎに、上述したように構成された燃料電池システムにおいて、マイクロコンピュータ2によって燃料電池スタック1内の水素ガス圧力及び空気圧力を調整するガス圧力制御処理の処理手順について図2のフローチャートを参照して説明する。なお、このガス圧力制御処理の説明では、主として水素極13のガス圧力を制御する場合について説明するが、空気極12のガス圧力は、水素極13のガス圧力との差圧が所定値以内となるように追従させるものとする。
このガス圧力制御処理は、マイクロコンピュータ2に燃料電池スタック1の起動命令が入力された場合に、ステップS1以降の処理を開始する。このステップS1において、マイクロコンピュータ2は、水素タンク元弁22を開状態、第1パージ弁28又は第2パージ弁30を開状態とすることによって、水素タンク21から水素供給配管L1を介して水素極13に水素ガスを導入開始する。これにより、起動前に水素供給配管L1、水素極13、水素排出配管L2内に充満していた空気を水素に置換させ、水素濃度が所定以上とみなされた時点で、ステップS2に移行することで、要求される燃料電池スタック1の発電電力に応じた水素ガス圧力とする制御に移行する。
次にマイクロコンピュータ2は、ステップS2において、水素極13の目標圧力と、水素圧力センサ25からのセンサ信号に基づく実圧力(センサ値)との偏差の絶対値を計算し、ステップS3において、計算した偏差が予め設定した所定値よりも大きいか否かを判定する。この偏差に関する所定値とは、燃料電池スタック1に要求される発電電力が急低下し、排水素ガス用熱交換器27を使用して水蒸気圧力を低下させる必要がある値が実験等によって予め設定されている。
なお、偏差の計算は、水素圧力制御部26によって行っても良く、更には偏差の絶対値と所定値を比較する代わりに、絶対値が等しく符号の異なる所定値のうち、偏差と符号が等しい所定値と偏差とを比較してもよい。
マイクロコンピュータ2は、偏差が所定値より大きくなっていない場合には、当該偏差を小さくするように水素供給弁24の開度を調整するように水素圧力制御部26を制御して、ステップS2に処理を戻す。ここで、マイクロコンピュータ2は、冷却水温度制御部66によって冷却水循環配管L10に冷却水を循環させている状態としており、開閉弁32及び開閉弁46を閉状態としている。したがって、ステップS3で偏差が所定値よりも小さい状態では、空気極12及び水素極13から排出されるガスの水蒸気圧力を調整していない状態を保持している。
一方、マイクロコンピュータ2は、偏差が所定値よりも大きくなった場合にはステップS4に処理を進める。このステップS4において、マイクロコンピュータ2は、水素極13のガス圧力を低下させるために、水素極13から水素排出配管L2に流れる排水素ガス流量を多くさせる。このとき、マイクロコンピュータ2は、開閉弁32を開状態にすることによって冷却水を排水素ガス用熱交換器27に導入させて、水素排出配管L2を冷却する。また、マイクロコンピュータ2は、例えばステップS2で計算した目標圧力と実圧力との偏差が大きいほど冷却水ポンプ61の回転数を増加させる制御を行うことによって、水素排出配管L2の冷却度合いを増加させて、水蒸気圧力を更に低下させる。
これにより、燃料電池スタック1の温度によって暖機された排水素ガスは、冷却水との間での熱交換によって温度が低下し、水蒸気が凝縮して水蒸気圧力が低下する。その結果、排水素ガス全体での圧力が低下し、水素極13内の水素ガスが水素排出配管L2側に引き込まれて、水素極13内の水素ガス圧力が低下する。
なお、このステップS4で燃料電池スタック1内のガス圧力を低下させる処理は、空気極12に対して行っても良く、この場合には開閉弁46を開状態にして排空気用熱交換器43によって空気排出配管L7を冷却させる。
そして、マイクロコンピュータ2は、ステップS5において、システム停止要求を入力したか否かを判定し、入力していない場合にはステップS2以降の処理を繰り返し、入力した場合には、ステップS6で燃料電池スタック1への水素供給を停止させて、処理を終了する。
[第1実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池システムによれば、排ガスに含まれる水蒸気圧力を低下させることができるので、燃料電池スタック1からの排ガス量を増やして、短時間で燃料電池スタック1内の減圧を行うことができる。
例えば、上述したように水蒸気圧力を調整する場合と同等の時間で圧力を低下させる他の方法として、水素排出配管L2及び空気排出配管L7の断面積を大きくし、且つ当該水素排出配管L2及び空気排出配管L7に排気弁を設けた構成とした場合には、排気弁の開度変化に対して、配管の断面積が大きいことによる流量変化が大きくなり、排ガス流量のきめ細やかな制御ができなくなり、制御性能を低下させてしまう。また、例えば、配管断面積の大きい配管と配管断面積の小さい配管とを用意しておき、それぞれの配管に排気弁及び排気弁開度を計測するセンサを取り付けた場合、各センサとして分解能が等しいものを使用すると、断面積が大きい配管では細かい断面積の調整が行えなくなってしまう。
これに対し、この燃料電池システムによれば、水素排出配管L2や空気排出配管L7の断面積を大きくすることなく、更には、弁開度の調整を行わなくても水素排出配管L2及び空気排出配管L7のガス流量を変化させることができ、単に水素供給弁24や空気調圧弁44の開度を大きくする場合と比較して、短時間で燃料電池スタック1のガス入口圧力を低下させることができ、更には、排ガス流量のきめ細やかな制御をも行うことができる。
更に、この燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1のガス排出側の配管L2,L7に水蒸気圧力を変化させる排水素ガス用熱交換器27、排空気用熱交換器43を設けたので、水素排出配管L2及び空気排出配管L7を冷却することによって排ガスを冷却して、排ガス中の水蒸気圧力を低下させることができる。
更に、この燃料電池システムによれば、空気極12又は水素極13の一方のガス圧力に基づいて排ガスの水蒸気圧力を低下させるので、制御の応答性を向上させることができる。
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。なお、上述の第1実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。また、燃料電池システムの構成は、第1実施形態と同様であるので、当該構成の説明を省略する。
この第2実施形態に係る燃料電池システムは、図3に示すガス圧力制御処理を行う。このガス圧力制御処理は、ステップS11において、ステップS1と同様の処理を行うことで水素タンク21から水素極13に水素ガスを供給し、更にコンプレッサ41を駆動して空気極12に空気の供給を開始すると共に空気調圧弁44の開度を調整して、空気極12内のガス圧力の調整を開始する。
次にマイクロコンピュータ2は、ステップS12において、水素圧力センサ25からのセンサ信号及び空気圧力センサ42からのセンサ信号を入力し、水素極13入口での水素ガス圧力と、空気極12入口での空気圧力との偏差の絶対値を計算する。
次にマイクロコンピュータ2は、ステップS13において、ステップS12で計算した偏差の絶対値と、予め設定しておいた所定値とを比較して、偏差が所定値よりも大きいか否かを判定する。
そして、マイクロコンピュータ2は、偏差が所定値より大きくなっていない場合には、当該偏差を小さくするように水素供給弁24及び空気調圧弁44の開度を制御して、ステップS12に処理を戻す。ここで、マイクロコンピュータ2は、冷却水温度制御部66によって冷却水循環配管L10に冷却水を循環させている状態としており、開閉弁32及び開閉弁46を閉状態としている。したがって、ステップS13で偏差が所定値よりも小さい状態では、空気極12及び水素極13から排出されるガスの水蒸気圧力を調整していない状態を保持している。
一方、マイクロコンピュータ2は、偏差が所定値よりも大きくなった場合にはステップS14に処理を進める。このステップS14において、マイクロコンピュータ2は、空気極12の圧力と水素極13の圧力とのうち、高い方の圧力を低下させる。このとき、マイクロコンピュータ2は、圧力値が高い方の熱交換器、すなわち排水素ガス用熱交換器27又は排空気用熱交換器43によって熱交換を行わせて水素排出配管L2又は空気排出配管L7を冷却するために、開閉弁32又は開閉弁46の何れかを開状態にする。これにより、空気極12出口での水蒸気圧力又は水素極13出口での水蒸気圧力を低下させて、空気極12と水素極13との差圧を小さくする。
そして、マイクロコンピュータ2は、ステップS15において、システム停止要求を入力したか否かを判定し、入力していない場合にはステップS12以降の処理を繰り返し、入力した場合には、ステップS16で燃料電池スタック1への水素供給を停止させて、処理を終了する。
[第2実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1から排出されるガスの水蒸気圧力を低下させることにより、空気極12と水素極13との差圧を小さくすることができる。また、この燃料電池システムによれば、上述したように短時間で水蒸気圧力を低下させて、燃料電池スタック1内のガス圧力を低下させることができるので、差圧に起因した燃料電池スタック1の劣化を最低限に抑制することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
すなわち、上述した実施の形態では、燃料電池スタック1に要求される発電電力が急低下した場合や、燃料電池スタック1内の差圧を抑制する場合に、排ガスの水蒸気圧力を低下させることを説明したが、これに限らず、燃料電池システムの運転停止時に早急に圧力を低下させる場合にも排ガスの水蒸気圧力を低下させても良く、運転停止に要する時間を短縮することができる。
また、上述した実施の形態では、水素排出配管L2又は空気排出配管L7を冷却水によって冷却して水蒸気圧力を低下させる場合について説明したが、これに限らず、水素排出配管L2及び空気排出配管L7に外気をあてて冷却しても良く、更には送風ファンから水素排出配管L2又は空気排出配管L7に送風をあてても良い。
本発明を適用した燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る燃料電池システムのガス圧力制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した第2実施形態に係る燃料電池システムのガス圧力制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 マイクロコンピュータ
11 固体高分子電解質膜
12 空気極
13 水素極
14 多孔質セパレータ
15 純水極
16 ソリッドプレートセパレータ
17 冷却水流路
21 水素タンク
22 水素タンク元弁
23 減圧弁
24 水素供給弁
25 水素圧力センサ
26 水素圧力制御部
27 排水素ガス用熱交換器
28 第1パージ弁
29 希釈ブロア
30 第2パージ弁
31 燃焼器
32 開閉弁
41 コンプレッサ
42 空気圧力センサ
43 排空気用熱交換器
44 空気調圧弁
45 空気圧力制御部
46 開閉弁
51 純水タンク
52 純水ポンプ
53,54,55 純水回収弁
56 純水シャット弁
57 純水回収部
61 冷却水ポンプ
62 冷却水温度センサ
63 三方弁
64 ラジエタ
65 ラジエタファン
66 冷却水温度制御部
71 パワーマネージャ
72 電圧センサ

Claims (5)

  1. 燃料極に燃料ガスが供給されると共に酸化剤極に酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料極の燃料ガス入口に接続された燃料ガス供給配管と、前記燃料極の燃料ガス出口に接続された燃料ガス排出配管とを有し、前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料供給手段と、
    前記酸化剤極の酸化剤ガス入口に接続された酸化剤ガス供給配管と、前記酸化剤極の酸化剤ガス出口に接続された酸化剤ガス排出配管とを有し、前記酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤供給手段と、
    前記燃料ガス排出配管又は前記酸化剤ガス排出配管を流れるガスの水蒸気圧力を変化させる水蒸気圧力制御手段と
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水蒸気圧力制御手段は、前記燃料ガス排出配管又は前記酸化剤ガス排出配管を冷却することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記水蒸気圧力制御手段は、前記燃料極でのガス圧力と前記酸化剤極でのガス圧力のうち、何れかのガス圧力に基づいて水蒸気圧力を変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記水蒸気圧力制御手段は、前記燃料電池に供給するガス圧力を低下させる場合に、水蒸気圧力を低下させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の燃料電池システム。
  5. 前記水蒸気圧力制御手段は、前記燃料極と前記酸化剤極との差圧が大きい場合に、前記燃料極と前記酸化剤極との何れかから排出されるガスの水蒸気圧力を低下させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の燃料電池システム。
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