JP2005352337A - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、EUVを光源とする場合、光の波長が極紫外領域に属し、高エネルギーを有するため、EUV光に起因するネガ化等の光化学反応が協奏することによるコントラスト低下等の問題があり、X線やEUV光を用いるリソグラフィーにおいても同様に高感度と高解像性等を両立させることが重要な課題となっており、これらの解決が必要である。
下、フェノール性酸分解性樹脂と略す)、及び酸発生剤からなる化学増幅型レジスト組成物が有効に使用されている。
これらの電子線、X線、あるいはEUV用のポジ型レジストに関して、これまでフェノール性酸分解性樹脂を含むレジスト組成物がいくつか知られている(例えば、特許文献1〜6参照)。
しかしながら、これらのいかなる組合せにおいても、超微細領域での、高感度、高解像性、良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス、真空中PED特性は同時に満足できていないのが現状である。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(C)有機塩基性化合物
を含有するポジ型レジスト組成物において、(A)成分の樹脂として、下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくとも1種類有する樹脂(A1)と、それ以外の樹脂(A2)とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2は、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
mは、1〜4の整数、nは、1〜4の整数であり、2≦n+m≦5である。
mが、2〜4のとき、複数のXは、同じでも異なっていても良く、nが、2〜4のとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2は、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
nは、1〜4の整数である。
nが、2〜4であるとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2a及びR2bは、各々独立に、水素原子又は非酸分解性基を表す。但し、R2a及びR2bの少なくとも一つは、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は、水素原子又は有機基を表す。
(8) 一般式(I)中のXで表される基又は一般式(II)中のX1で表される基が
、脂環構造及び/又は芳香環構造を有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のポジ型レジスト組成物は、下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくとも1種類有する、アルカリ現像液には不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液には可溶となる性質を有する樹脂(「樹脂(A1)」ともいう)を含有する。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2は、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
mは、1〜4の整数、nは、1〜4の整数であり、2≦n+m≦5である。
mが、2〜4のとき、複数のXは、同じでも異なっていても良く、nが、2〜4のとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。
R1として好ましくは、水素原子、メチル基、又はCmF2m+1基(mは好ましくは1)であり、特に好ましくは水素原子又はメチル基である。
R2の非酸分解性基の具体的な基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、―OC(=O)Ra、―OC(=O)ORa、−C(=O)ORa、−C(=O)N(Rb)Ra、―N(Rb)C(=O)Ra、―N(Rb)C(=O)ORa、−N(Rb)SO2Ra、−SRa、―SO2Ra、―SO3Ra、又は―SO2N(Rb)Raを挙げることができる。式中、Ra、Rbは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R2としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を好ましく挙げることができる。
R2としてのアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜8のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルオキシ基(但し、−O−第3級アルキルは除く)、アシル基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基、アリールアミド基等が挙げられる。
非酸分解性基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
非酸分解性基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルキルオキシ基が好ましい。
R11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。R14a及びR15aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。尚、R11a、R12a、R13aの内の2つ又はR14a、R15a、R16aの内の2つが結合して環を形成してもよい。
なお、一般式(I)中のXには、酸分解性基を有する基を変性により導入した基を挙げることができる。このようにして、酸分解性基を導入したXは、例えば、以下のようになる。
−〔C(R17a)(R18a)〕p−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)
式中、R17a及びR18aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。pは、1〜4の整数である。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2は、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
nは、1〜4の整数である。
nが、2〜4であるとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2a及びR2bは、各々独立に、水素原子又は非酸分解性基を表す。但し、R2a及びR2bの少なくとも一つは、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は、水素原子又は有機基を表す。
例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルオキシ基(但し、−O−第3級アルキルは除く)、アシル基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基、アリールアミド基等が挙げられる。
非酸分解性基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
非酸分解性基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル
基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルキルオキシ基が好ましい。
R11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。R14a及びR15aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。尚、R11a、R12a、R13aの内の2つ、又はR14a、R15a、R16aの内の2つが結合して環を形成してもよい。
なお、X1には、酸分解性基を有する基を変性により導入した基を挙げることができる。このようにして、酸分解性基を導入したXは、例えば、以下のようになる。
−〔C(R17a)(R18a)〕p−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)
式中、R17a及びR18aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14の内の少なくとも1つ、若しくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21の内の少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくはは分岐のアル
キル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25の内の少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
また、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基は、更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ヒドロキシ基、オキソ基、アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルカルボニルオキシ基基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルオキシカルボニル基基(好ましくは炭素数2〜5)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)等を挙げることができる。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A1)を構成する全繰り返し単位中、好ましくは3〜95モル%、より好ましくは5〜90モル%、特に好ましくは10〜85モル%である。
好ましくは2,000〜50,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)を1,000〜200,000とすることにより、未露光部の膜減りを防止することができ、且つ樹脂自体のアルカリに対する溶解速度が遅くなって感度が低下することを防ぐことができる。また、分子量分散度(Mw/Mn)は、1.0〜4.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0、特に好ましくは、1.0〜2.5である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、樹脂(A1)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
樹脂(A1)の添加量は、合計でポジ型レジストの固形分に対し、通常30〜99質量%であり、好ましくは40〜97質量%であり、特に好ましくは50〜95質量%である。
本発明のポジ型レジスト組成物は、樹脂(A1)とともに、アルカリ水溶液に不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶性となる、(A1)以外の樹脂(「樹脂(A2)」ともいう)を含有する。
本発明のポジ型レジスト組成物において用いられる樹脂(A2)としては、樹脂の主鎖又は側鎖、或いは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基を有する樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
酸で分解し得る基として好ましい基は、−COOA0、−O−B0基が挙げられる。
ここでA0は、−C(R11a)(R12a)(R13a)、−Si(R11a)(R12a)(R13a)若しくは−C(R14a)(R15a)(OR16a)基を示す。B0 は、A0 又は−CO−O−A0基を示す。R11a〜R16aは、前記一般式(I)に於けるXの酸分解性基で説明したR11a〜R16aと同義である。
このような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲ
ンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、ポリ (ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体及び水素化ノボラック樹脂である。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
mは、1〜4の整数である。
mが、2〜4のとき、複数のXは、同じでも異なっていても良い。
R1及びXは、一般式(I)に於けるR1及びXと同義である。
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は、水素原子又は有機基を表す。
また、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.0〜2.0、特に好ましくは1.0〜1.6である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、樹脂(A2)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
樹脂(A2)の添加量は、ポジ型レジスト組成物の固形分に対し、29〜98質量%が適当であり、好ましくは39〜96質量%である。
樹脂(A1)と樹脂(A2)との使用比率は、質量比で10:90〜90:10とすることが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる、X線、電子線、イオンビーム、EUV光などの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」と呼ぶ場合がある。)について以下に説明する。
本発明に於いて使用可能な酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
アリール基に対する好ましい置換基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
一般式(PAG1)又は(PAG2)で示される酸発生剤のうち、上記具体例以外のものを以下に挙げる。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
R1〜R5は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキルオキシカルボニル基又はアリール基を表し、R1〜R5の内の少なくとも2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
R6及びR7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はアリール基を表す。
Y1及びY2は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表し、Y1とY2とが結合して環を形成してもよい。
Y3は、単結合又は2価の連結基を表す。
X-は、上記(PAG1)中のZ-と同義である。
R1〜R5の少なくとも1つとY1又はY2の少なくとも一つが結合して環を形成してもよいし、R1〜R5の少なくとも1つとR6又はR7の少なくとも1つが結合して環を形成してもよい。
R1〜R7のいずれか、若しくは、Y1又はY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、(PAG6)の構造を2つ以上有していてもよい。
本発明のポジ型レジスト組成物が含有する有機塩基性化合物は、好ましくはフェノールよりも塩基性の強い化合物である。有機塩基性化合物の分子量は、通常100〜900、好ましくは150〜800、より好ましくは200〜700である。また、特に含窒素塩基性化合物が好ましい。
好ましい含窒素塩基性化合物は、好ましい化学的環境として、下記一般式(A)〜(E)の構造を有する化合物である。一般式(B)〜(E)は、環構造の一部であってもよい。
アルキル基は無置換であっても置換基を有するものであってもよく、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20個のアミノアルキル基、炭素数1〜20個のヒドロキシアルキル基が好ましい。シクロアルキル基は無置換であっても置換基を有するものであってもよく、置換基を有するシクロアルキル基としては、炭素数3〜20個のアミノシクロアルキル基、炭素数3〜20個のヒドロキシシクロアルキル基が好ましい。
R253 、R254 、R255及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
シ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基などが挙げられる。
本発明においては、界面活性剤類を用いることができ、製膜性、パターンの密着性、現像欠陥低減等の観点から好ましい。
3,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171,F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラ−ドFC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100質量部当たり、通常、2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
本発明のポジ型レジスト組成物は、各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全レジスト成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
合成例1(樹脂(1a)の合成)
反応容器中で3−メトキシ−4−アセトキシスチレン(本州化学製)192.2g(1.0mol)をテトラヒドロフラン400mlに溶解し、攪拌しながら系中に窒素ガスを流した。そこに重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を23.03g(0.1mol)添加し、反応溶液を65℃に加熱した。10時間加熱攪拌した後反応溶液を室温まで放冷し、ヘキサン5L中に滴下しポリマーを沈殿させた。ろ過した固体をアセトン300mlに溶解し、再度ヘキサン5L中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して3−メトキシ−4−アセトキシスチレンの単独重合体を169.14g得た。
反応容器中に上記で得られた重合体153.77g、メタノール500ml、1−メトキシ−2−プロパノール500ml、濃塩酸2.0ml、蒸留水30mlを加え、80℃に加熱して5時間攪拌した。反応溶液を室温まで放冷し、蒸留水L中に滴下した。ろ過した固体をアセトンmlに溶解し、再度蒸留水L中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して下記構造の繰り返し単位を有する樹脂(1a)を110.53g得た。GPCによる重量平均分子量は8000、分子量分散度(Mw/Mn)は1.56であった。
反応容器中で、蒸留精製した3−メトキシ−4−(1−エトキシエトキシ)スチレン222.3g(10mol)を脱水済みテトラヒドロフラン500mlに溶解し、攪拌しながら系中に窒素ガスを流し、−78℃に冷却した。そこにn−ブチルリチウムを0.02mol添加し、重合を開始した。30分ごとに反応溶液の一部を採取して重合度を確認した。所望の重合度に到達した時点で、反応溶液にメタノールを添加して重合を停止させた。反応溶液が室温になるまで待った後、反応溶液をメタノール5L中に滴下しポリマーを沈殿させた。ろ過した固体をアセトン300mlに溶解し、再度メタノール5L中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して3−メトキシ−4−(1−エトキシエトキシ)スチレンの単独重合体を173.38g得た。
反応容器中に上記で得られた重合体155.6g、テトラヒドロフラン700ml、メタノール300ml、蒸留水20ml、p−トルエンスルホン酸1.0gを加え、室温で5時間攪拌した。その後反応溶液を蒸留水4L中に滴下した。ろ過した固体をアセトン300mlに溶解し、再度蒸留水L中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して下記構造の繰り返し単位を有する樹脂(1b)を93.56g得た。GPCによる重量平均分子量は8000、分子量分散度は1.07であった。
原料の3−メトキシ−4−(1−エトキシエトキシ)スチレンは、3−メトキシ−4−アセトキシスチレン(本州化学製)のアセチル基を常法により脱保護した後、フェノール性OHをエチルビニルエーテルを用いて常法により保護して合成できる。
反応容器中で、合成例1で得られた樹脂(1a)又は合成例2で得られた樹脂(1b)20gをPGMEA100gに溶解し、この溶液を60℃、20mmHgまで減圧して約20gの溶剤を系中に残存している水と共に留去した。20℃まで冷却し、2−フェノキシエチルビニルエーテル3.94g、p−トルエンスルホン酸1.0gを添加し、室温にて1時間撹拌した。その後、トリエチルアミン1.16gを添加して中和し、酢酸エチル40g、水40gを加えて洗浄操作を3回行った。その後、溶媒量を調整して30質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂を、それぞれ樹脂(A1−1a)、(A1−1b)とする。樹脂(A1−1a)、(A1−1b)の繰り返し単位は、下記の通りである。樹脂(A1−1a)のGPCによる重量平均分子量は8600、分子量分散度は1.56であり、1H及び13C−NMR解析から、フェノール性OHのアセタール保護率が11.3%であった。また、樹脂(A1−1b)のGPCによる重量平均分子量は8400、分子量分散度は1.07であり、1H及び13C−NMR解析から、フェノール性OHのアセタール保護率が11.6%であった。
用いるモノマーおよびビニルエーテルを変更する以外は合成例1、2、3と同様の方法で樹脂(A1−2)、(A1−5)、(A1−8)、(A1−12)を得た。
反応容器中で3−メトキシ−4−アセトキシスチレン(本州化学製)19.22g(0.1mol)、t−ブチルアクリレート6.92g(0.054mol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解し、攪拌しながら系中に窒素ガスを流した。そこに重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を2.76g(0.012mol)添加し、反応溶液を65℃に加熱した。10時間加熱攪拌した後反応溶液を室温まで放冷し、ヘキサン500mL中に滴下しポリマーを沈殿させた。ろ過した固体をアセトン40mlに溶解し、再度ヘキサン500mL中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して重合体を22.74g得た。
反応容器中に上記で得られた重合体20g、テトラヒドロフラン100ml、メタノー
ル30ml、蒸留水500ml、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド12.7gを加え、加熱還流しながら5時間攪拌した。反応溶液を室温まで放冷した後、蒸留水500mL中に滴下した。ろ過した固体をアセトン40mlに溶解し、再度蒸留水500mL中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して下記構造の繰り返し単位を有する樹脂(A1−13)を12.7g得た。GPCによる重量平均分子量は9600、分子量分散度は1.38であった。また、1H及び13C−NMR解析から、3−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレートの組成比が65.4/34.6であった。
反応容器中で3−メトキシ−4−(1−エトキシエトキシ)スチレン22.23g(0.1mol)、t−ブチルアクリレート6.92g(0.054mol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解し、攪拌しながら系中に窒素ガスを流した。そこに重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)を2.76g(0.012mol)添加し、反応溶液を65℃に加熱した。10時間加熱攪拌した後反応溶液を室温まで放冷し、ヘキサン500mL中に滴下しポリマーを沈殿させた。ろ過した固体をアセトン40mlに溶解し、再度ヘキサン500mL中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して重合体を22.15g得た。
反応容器中に上記で得られた重合体20g、テトラヒドロフラン100ml、メタノール30ml、蒸留水5ml、p−トルエンスルホン酸1.0gを加え、室温で5時間攪拌した。その後反応溶液を蒸留水500mL中に滴下した。ろ過した固体をアセトン40mlに溶解し、再度蒸留水500mL中に滴下、ろ過した固体を減圧乾燥して下記構造の繰り返し単位を有する樹脂(A1−13)を11.2g得た。GPCによる重量平均分子量は9600、分子量分散度は1.38であった。また、1H及び13C−NMR解析から、3−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレートの組成比が65.4/34.6であった。
用いるモノマーを変更する以外は合成例4及び5と同様の方法で樹脂(A1−14)、(A1−19)、(A1−24)、(A1−26)を得た。
合成例1(樹脂(A2−21)の合成)
p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)及びメタクリル酸t−ブチル7.01g(0.07モル)を酢酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール200mlに溶解した。
これに水酸化ナトリウム7.7g(0.19モル)/水50mlの水溶液を添加し、1時間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水200mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、樹脂(A2−21、p−ヒドロキシスチレン/メタクリル酸t−ブチル共重合体)を得た。
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達社製VP−8000)10gをピリジン50mlに溶解させ、これに室温で撹伴下、二炭酸ジ−t−ブチル3.63gを滴下した。
室温で3時間撹伴した後、イオン交換水1L/濃塩酸20gの溶液に滴下した。析出した粉体をろ過、水洗、乾燥すると、樹脂(A2−3)が得られた。
p−シクロヘキシルフェノール83.1g(0.5モル)を300mlのトルエンに溶解し、次いで2−クロロエチルビニルエーテル150g、水酸化ナトリウム25g、テトラブチルアンモニウムブロミド5g、トリエチルアミン60gを加えて120℃で5時間反応させた。反応液を水洗し、過剰のクロエチルビニルエーテルとトルエンを留去し、得
られたオイルを減圧蒸留にて精製すると4−シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエーテルが得られた。
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達社製VP−8000)20g,4−シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエ−テル6.5gをTHF80mlに溶解し、これにp−トルエンスルホン酸0.01gを添加して室温で18時間反応させた。反応液を蒸留水5Lに激しく撹拌しながら滴下し、析出する粉体をろ過、乾燥すると樹脂(A2−32)が得られた。
A2−3 8000 1.25 25/75
A2−5 12000 1.40 40/60
A2−21 15000 1.20 65/35
A2−30 8000 1.25 80/20
A2−31 15000 1.20 65/10/25
A2−32 12000 1.40 80/20
*先に例示した樹脂構造における括弧部分の各繰り返し単位の左から順
〔レジスト組成物の調製〕
下記表2に示すように、樹脂(A1)、(A2)、酸発生剤、有機塩基性化合物、界面活性剤を溶剤に溶解させ、固形分濃度が5.0質量%の溶液を調製した。この溶液を0.1μmのテフロンフィルターで濾過し、ポジ型レジスト液を得た。
上記のように調製したポジ型レジスト液をスピンコータを利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に均一に塗布し、120℃で90秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.3μmのポジ型レジスト膜を形成した。このレジスト膜に対し、電子線描画装置((株)日立製作所製HL750、加速電圧50KeV)を用いて電子線照射を行った。実施例5、6及び10に関しては照射後に70℃で90秒間ベークし、また、他の実施例及び比較例に関しては照射後に110℃で、90秒間ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液中に60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製 S−4300)を用いて観察した。150nmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小照射エネルギーを感度とした。
上記の感度を示す照射量における限界解像力(ラインとスペースが分離解像)を解像力とした。
上記の感度を示す照射量における150nmラインパターンの長さ方向50μmにおける任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いてエッジがあるべき基準線からの距離を測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。
ライン幅150nm(ライン/スペース=1:1)の部分の断面をSEM((株)日立製作所製S−8840)で観察し、以下の基準で評価した。
B:パターン側壁と基板との角度が85度以上88度未満あるいは92度以上95度未満であり、かつパターン側壁とパターン表面との角度が85度以上88度未満あるいは92度以上95度未満である場合
C:パターン側壁と基板との角度が85度未満あるいは95度以上である場合、T−トップ形状が見られる場合またはパターン表面全体が丸くなっている場合
上記のように作製したポジ型レジスト膜を塗布したシリコンウエハーを真空チャンバー内にをセットし、上記電子線描画装置を用いて上記感度を示す照射量にて電子線照射、照射直後又は3時間後に、上記のように110℃、90秒ベーク(加熱処理)した後、現像処理を行いラインパターンを得た。そして、電子線照射直後にベークを行い現像処理し得られた150nmラインパターンと、電子線照射3時間後にベークを行い現像処理をし得られた150nmラインパターンについて、上記と同様にラインエッジラフネスを評価した。以下の式からラインエッジラフネスの変化を算出した。
=(電子線照射直後にベークを行い現像処理し得られた150nmラインパターンのラインエッジラフネス)−(電子線照射3時間後にベークを行い現像処理をし得られた150nmラインパターンのラインエッジラフネス)
結果を表2に示す。
D−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)
D−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
D−3:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
D−4:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
〔溶剤〕
S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
〔塩基性化合物〕
N−1:トリオクチルアミン
N−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
N−3:2,4,6−トリフェニルイミダゾール
〔パターン形成及び評価(EUV)〕
上記実施例1、3、8、12及び比較例1、2の各レジスト組成物を用い、実施例1と
同様の方法でレジスト膜を得た。但し、レジスト膜厚は0.15μmとした。得られたレジスト膜にEUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜10.0mJの範囲で0.5mJづつ変えながら面露光を行い、さらに110℃で、90秒間ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、感度曲線を得た。この感度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量を感度とし、また感度曲線の直線部の勾配から溶解コントラスト(γ値)を算出した。γ値が大きいほど溶解コントラストに優れている。これらの結果をそれぞれ実施例14〜17、比較例3及び4とし、表3に示す。
Claims (7)
- (A)アルカリ現像液に不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる性質を有する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(C)有機塩基性化合物
を含有するポジ型レジスト組成物において、(A)成分の樹脂として、下記一般式(I)で示される繰り返し単位を少なくとも1種類有する樹脂(A1)と、それ以外の樹脂(A2)とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2は、非酸分解性基を表す。
Xは、水素原子又は有機基を表す。
mは、1〜4の整数、nは、1〜4の整数であり、2≦n+m≦5である。
mが、2〜4のとき、複数のXは、同じでも異なっていても良く、nが、2〜4のとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。 - 一般式(I)におけるR2としての非酸分解性基が、酸素原子を有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
- 一般式(I)におけるR2としての非酸分解性基が、アルコキシ基であることを特徴とする請求項4に記載のポジ型レジスト組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のレジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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