JP2005351846A - プローブ針 - Google Patents

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Abstract

【課題】 貴金属層と検査対象物との安定したコンタクトを長期間保ってプローブ針の寿命を延ばす。
【解決手段】 電極パッド26に接触して電気的特性を検査するプローブ針21である。芯材となる金属体22と、当該金属体22の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層23と、当該貴金属層23の外側表面に施されて当該貴金属層23を保護する保護金属層24とを備えた。上記貴金属層23は、上記保護金属層24の緩衝材として機能するように、比較的柔らかい材料で、かつ上記保護金属層24の変形を許容する厚さに設定した。プローブ針21の先端面は、平坦状にカットされて、上記金属体22と貴金属層23と保護金属層24とが面一の状態でむき出しになるように設定した。
さらに、上記貴金属層23は、電極パッド26に接触して十分な導通を確保できる厚さに設定した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ICチップや液晶基板等の電気的特性を検査するためのプローブ針に関するものである。
ICチップ等の電気的特性は、ウエハをダイシングして各チップに分離する前に、プローブカードを使って検査される。このプローブカードの一例を図2に示す。このプローブカード1は主に、配線基板2と、プローブ針3と、針押え4とから構成されている。配線基板2は、多数本のプローブ針3を、設定された位置、間隔で支持するための部材である。配線基板2は、装置本体側に支持される。プローブ針3は、下方へかつ斜め方向へ延ばした状態で、配線基板2に取り付けられ、その先端部をICチップ等のチップ電極に接触させて、半導体装置の電気的特性を測定するための部材である。針押え4は、プローブ針3を設定位置に維持した状態で支持するための部材である。針押え4に支持されたプローブ針3は、その基端部を配線基板2に支持され、中間部を針押え4に支持されて斜め下方へ延び、その先端部をほぼ垂直下方へ折り曲げて形成されている。各プローブ針3の先端部は各チップ電極に整合する位置にそれぞれ配設されて、各プローブ針3の先端部と各チップ電極とが互いに接触するようになっている。
各プローブ針3の先端部は、チップ電極と直接に接触させて電気的に導通させる必要があるが、接触に伴う先端部の酸化や摩耗等によって接触不良を起こすことがあるため、長時間の使用によっても良好な接触状態を維持できるプローブ針3が望まれている。そして、この良好な接触状態を維持するために改良されたプローブ針が提案されている。この例を以下に示す。
特許文献1のプローブ針は、図3に示すように、プローブ針本体を構成する金属体6の表面上に、順次、非酸化性金属膜の下地層として電気メッキ法によって形成されたニッケル(Ni)下地めっき層7と、非酸化性金属膜として設けられた白金族金属層8とを備えている。
特許文献2のプローブ針は、図4に示すように、タングステン線10の先端に内径50〜100μmの孔列を設け、この孔列に、チップ電極との安定したコンタクトを行うための貴金属合金線11を挿入して構成されている。
特許文献3のプローブ針13は、図5に示すように、探針軸14と、この探針軸14を覆う被覆層15とから構成されている。探針軸14は、全体が導電性の大きい金属から構成され、先端は、被検査体に押し当てて電気的結線状態を測定する接触部14aが被覆層13から露出している。
特開2002−131334号公報 特開2003−177143号公報 特開2000−338131号公報
しかし、上記構成の各プローブ針では次のような問題がある。
(1) 特許文献1では、タングステン等からなる金属体6の表面上に、ニッケル(Ni)下地めっき層7と、白金族金属層8とを備えてプローブ針本体を構成しているが、このプローブ針の先端部は検査の回数を経るに従って摩耗する。即ち、プローブ針の先端部をチップ電極に圧接させる回数が増えると、その先端部の下地めっき層7及び白金族金属層8が次第に摩耗して金属体6がむき出しの状態になる。ここでは、チップ電極との電気的接触をよくするために白金族金属層8を設けて安定したコンタクトを実現しているが、この白金族金属層8は強度が比較的弱いので、摩耗してしまう。下地めっき層7は、金属体6と白金族金属層8との接合状態を良好にするために設けているだけなので、下地めっき層7も容易に摩耗してしまう。この結果、金属体6がむき出しになって表面状態が変化し、酸化膜等による接触不良を起こし、安定したコンタクトが損なわれる。これにより、プローブ針の寿命も短くなる。
(2) 特許文献2,3では、貴金属合金線11及び探針軸14だけがチップ電極に接触する構成になっているが、これら貴金属合金線11及び探針軸14は耐摩耗性があまりよくないため、多数配設されるプローブ針の先端の高さにばらつきが生じやすくなる。この結果、安定したコンタクトが損なわれ、プローブ針の寿命も短くなる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、安定したコンタクトと、寿命の長期化の両立を図ったプローブ針を提供することを目的とする。
第1の発明に係るプローブ針は、検査対象物に接触して電気的特性を検査するプローブ針であって、その中心に位置して芯材となる金属体と、当該金属体の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層と、当該貴金属層の外側表面に施されて当該貴金属層を保護する金属層とを備え、上記貴金属層が、上記金属層の緩衝材として機能するように、比較的柔らかい材料で、かつ上記金属層の変形を許容する厚さに設定されたことを特徴とする。
上記構成により、比較的柔らかい材料で、かつ上記金属層の変形を許容する厚さに設定された上記貴金属層が、上記金属層の緩衝材として機能するため、酸化膜の掻き取り等により上記金属層に大きな圧力が加わっても、上記貴金属層によって許容されて金属層の破損を防止する。
第2の発明に係るプローブ針は、第1の発明に係るプローブ針において、その先端面が平坦状にカットされて、上記金属体と貴金属層と金属層とが面一の状態でむき出しになるように設定されたことを特徴とする。
上記構成により、平坦状にカットされて上記金属体と貴金属層と金属層とが面一の状態でむき出しになった先端面が、検査対象物に当接されて、オーバードライブがかけられると、中心の金属体が先端部の強度を保ち、金属層が酸化膜を掻き取って、貴金属層が新しい面に当接する。
第3の発明に係るプローブ針は、検査対象物に接触して電気的特性を検査するプローブ針であって、その中心に位置して芯材となる金属体と、当該金属体の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層と、当該貴金属層の外側表面に施されて当該貴金属層を保護する金属層とを備え、その先端面が平坦状にカットされて、上記金属体と貴金属層と金属層とが面一の状態でむき出しになるように設定され、上記貴金属層が、上記先端面においてむき出し状態で、検査対象物に接触して十分な導通を確保できる厚さに設定されたことを特徴とする。
上記構成により、平坦状にカットされて上記金属体と貴金属層と金属層とが面一の状態でむき出しになった先端面が検査対象物の新しい面に当接すると、上記貴金属層によって十分な電気的導通が確保される。
第4の発明に係るプローブ針は、第1ないし3の発明のいずれかに係るプローブ針において、上記貴金属層と金属層とがそれぞれ2層以上積層したことを特徴とする。
上記構成により、貴金属層と金属層とをそれぞれ2層以上積層することで、1つの層が破損しても次の層がそれをカバーして本来の機能を果たすことができる。
第5の発明に係るプローブ針は、第1ないし4の発明のいずれかに係るプローブ針において、上記先端部が球形状に成形したことを特徴とする。
上記構成により、球形状の先端部が検査対象物に当接する際に、応力の集中を防止して、先端部の破損を最小限に押さえる。
第6の発明に係るプローブ針は、検査対象物に接触して電気的特性を検査するプローブ針であって、その中心に位置して芯材となる金属体と、当該金属体の外側表面に一層又は異なる材料で複数層施されて当該金属体のバネ性又は剛性を補う金属層と、当該金属層の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層とから構成されたことを特徴とする。
上記構成により、金属体の外側表面に施された金属層が金属体の強度不足を補う。即ち、電極パッド等の極小化に伴ってプローブ針が細くなるが、これに伴って金属体も細くなるため、十分な強度を保てなくなる。この金属体に金属層を施すことで、金属体だけでは不足するバネ性又は剛性を補うことができる。単一材料で構成された棒材よりも複数の材料で構成された棒材の方が、バネ性、剛性の面で向上するため、金属体の外側表面に金属層を施す。この場合、積層数は、要求されるバネ性、剛性に応じて設定する。例えば、厚い金属層を1層又は薄い金属層を複数層施す。複数層施す場合に用いる材料としては、例えば、バネ性の高い材料と剛性の高い材料とを用いれば、粘り強くて硬いものになる。
第7の発明に係るプローブ針は、第6の発明に係るプローブ針において、その先端部を球形状にして、当該球形状の先端面にまで上記金属層及び貴金属層を成形したことを特徴とする。
上記構成により、上記金属層及び貴金属層を成形した球形状の先端面が検査対象物に当接すると、外側の貴金属層が金属層に支持されて、確実に当接する。
第8の発明に係るプローブ針は、第1ないし7の発明のいずれかに係るプローブ針において、上記金属体、貴金属層又は金属層のいずれかの間に中間層を配設し、当該中間層に、密着性、絶縁性又は緩衝性の機能を持たせたことを特徴とする。
上記構成により、中間層に持たされた密着性、絶縁性又は緩衝性の機能により、次のように作用する。中間層に密着性の機能を持たせることで、各層を堅固に密着させることができる。中間層に絶縁性の機能を持たせることで、各層の間を絶縁することができる。中間層に緩衝性の機能を持たせることで、この中間層の外側の層を大きな圧力等から保護する。
以上のように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
貴金属層と検査対象物の表面との安定したコンタクトを長期間保つことができるようになり、この結果、プローブ針の寿命を延ばすことができる。
以下、本発明に係るプローブ針について、添付図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
以下に、本発明の第1実施形態について説明する。図1は本実施形態に係るプローブ針を示す断面図、図6は本実施形態に係るプローブ針を示す断面図、図7は本実施形態に係るプローブ針の先端面を示す正面図である。
本実施形態に係るプローブ針が取り付けられるプローブカードの全体構成は上記従来のプローブカード1とほぼ同様であるため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
プローブ針21は、配線基板2から斜め下方に延ばした細長い線材である。プローブ針21の先端部は、図1に示すように、折り曲げて形成され、電極パッド26にほぼ垂直の角度で接触するようになっている。さらに、プローブ針21の先端部にはテーパ25が形成され、電極パッド26との接触部分の大きさを調整している。このプローブ針21は、金属体22と、貴金属層23と、保護金属層24とから構成されている。
金属体22は、プローブ針21の中心に位置してプローブ針本体を構成する金属の芯材である。金属体22は、硬くて弾力の大きく、かつ導体抵抗の低い金属で構成されている。例えば、銅合金、タングステン(W)、レニウム含有タングステン(ReW)、ベリリウム銅(BeCu)等の金属で構成されている。この金属体22が、細長い線材状に形成され、その先端部が折り曲げられる。さらに、金属体22の先端部は、テーパ25によって次第に細く形成されている。なお、金属体22は、その全体に緩い角度でテーパを設けて形成されており、先端部のテーパ25はその先端面を、最終的に電極パッド26の大きさに合わせて絞るためのテーパである。そして、金属体22の先端面は、貴金属層23がなく、むき出しになっている。このむき出しの金属体22の先端面の直径は、貴金属層23の厚さとほぼ同じ程度にまで細くして形成されている。この金属体22の先端面の直径は、要求される先端部の強度との兼ね合いで決定される。最低限要求される強度に応じた大きさに設定されて、なるべく細くする。これは、要求される強度を保った状態で、酸化して密着性が劣化する面積を最小限に押さえるためである。
貴金属層23は、電極パッド26との密着性を向上させて、安定したコンタクトを実現するための層である。金属体22を構成するタングステン等は酸化し易く、金属体22だけでは電極パッド26との電気的な導通性が短期間で劣化するため、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層23を金属体22の表面に施す。この貴金属層23は、金属体22の外周表面に施されるが、金属体22の先端面には施されずに金属体22がむき出しになっている。これは、摩耗による問題を解消するためである。即ち、金属体22の先端を予め貴金属層で覆って、その状態で接触が良好になるように設定しておくと、貴金属層が摩耗したときに接触不良等の不具合が生じる。これに対して、はじめから金属体22をむき出しにしておいてその状態で接触が良好になるように設定しておくと、摩耗による密着性の悪化がなくなり、長期間十分な密着性を保って、安定したコンタクトを実現できるようになる。このために、貴金属層23の厚さを金属体22の先端面の直径と同じ程度に設定して、電極パッド26等との接触面積を十分に確保している。
貴金属層23は、上述のように、安定したコンタクトを実現するための層であると共に、保護金属層24の緩衝材としての機能も備えている。保護金属層24は、後述するように、プローブ針21の先端で電極パッド26等の表面の酸化膜を掻いて取り除き、新しい面を出すときに、比較的柔らかい貴金属層23が摩耗しないように保護する。このとき、保護金属層24が酸化膜等の硬い物に押し付けられて大きな圧力を受けたときに、保護金属層24の多少の変形を許容して保護金属層24が摩耗するのを防止する。このため、貴金属層23の厚さは、上記接触面積と共に、保護金属層24の変形を許容できる寸法に設定されている。
この貴金属層23の材料としては、金合金(Auニッケル)、パラジウム合金(PdNi、PdCo)、白金、銀、ロジウム、イリジウム、これらの合金等が使用される。金属体22及び保護金属層24との兼ね合いで最適材料を選択する。この貴金属層23は、スパッタリング、真空蒸着、CVD等の種々の成形方法を用いることができる。なお、保護金属層24も同様の成形方法で成形する。
保護金属層24は、比較的柔らかい貴金属層23が摩耗しないように保護するための層である。即ち、電極パッド26等の表面の酸化物を掻いて取り除き、新しい面を出すときに、比較的柔らかい貴金属層23が直接に酸化物に当たると、摩耗する可能性が高いので、これを防止するために設けられる保護層である。この保護金属層24は、貴金属層23の外周面に形成されている。本実施形態では、貴金属層23と保護金属層24とが交互に2層ずつ形成されている。この状態で、プローブ針21の先端面が平坦状にカットされて、図6,7に示すように、金属体22と貴金属層23と保護金属層24とが面一の状態でむき出しになるように設定されている。保護金属層24は、ニッケル、ニッケル合金(NiP)等で構成されている。
貴金属層23及び保護金属層24を2層ずつ形成したのは、外側の層が破損したときに内側の層でカバーするためである。最外側の保護金属層24が破損した場合、そのすぐ内側の貴金属層23はむき出しになるため、比較的早い段階で摩耗する可能性があるが、この場合でも最内側の貴金属層23は保護される。即ち、内側の保護金属層24が最内側の貴金属層23を保護して、電極パッド26等との密着性を確保する。
次に、上記構成のプローブ針21の各部の寸法の一例を示す。
金属体22の基端側の直径は100〜250μm、金属体22の先端面の直径は5〜10μm、最内側の貴金属層23の厚さは3〜5μm、その外側の保護金属層24の厚さは3〜5μm、外側の貴金属層23の厚さは3〜5μm、最外側の保護金属層24の厚さは3〜5μmにそれぞれ設定されている。これらの寸法により、金属体22でプローブ針21の先端部の強度を確保する。また、貴金属層23の先端面の面積を金属体22の先端面の面積よりも広くして、安定したコンタクトを確保すると共に、保護金属層24の緩衝材として機能する。さらに、保護金属層24の強度を確保して、酸化膜を掻く取るときの破損を防止して貴金属層23を保護する。
[動作]
以上のように構成されたプローブ針21の動作を図1に基づいて説明する。
プローブ針21は、プローブカードに取り付けられた状態で、その先端部をICチップ等の電極パッド26に接触させて検査を行う。
このとき、プローブ針21の先端部が電極パッド26の表面に接触した状態で、オーバードライブがかけられる。これにより、プローブ針21の先端部が電極パッド26の表面の酸化膜を引っ掻いて、図中の酸化物27のように一方へ押しやって、新しい面28を出す。
このとき、プローブ針21の先端部では、金属体22によって酸化膜を引っ掻くときの強度が保たれ、最外側の保護金属層24が酸化膜に直接接触してその酸化膜を剥ぎ取る。この保護金属層24が酸化膜に接触するときに、保護金属層24に対して大きな圧力が加わるが、この保護金属層24は貴金属層23で支持されて、保護金属層24の多少の変形を許容しているため、保護金属層24が破損する前に変形する。
そして、プローブ針21の先端部で酸化膜を引っ掻いて出した電極パッド26の新しい面28に、プローブ針21の先端面が当接すると、この先端面のうち特に金属体22と貴金属層23が接触して導通する。このとき、金属体22は、硬くて変形しにくいので、密着性があまりよくない。また、酸化膜ができていると、さらに電気的接触性が悪くなる。これに対して、貴金属層23が金属体22よりも広い面積で新しい面28と接触するため、安定したコンタクトを保つ。
長期間の使用により最外側の保護金属層24が破損した場合は、そのすぐ内側の貴金属層23も次第に摩耗していくが、この場合も、内側の保護金属層24に保護された最内側の貴金属層23が新しい面28と接触して、安定したコンタクトを保つ。
この結果、貴金属層23と新しい面28との安定したコンタクトを長期間保つことができ、プローブ針21の寿命を延ばすことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図8は本実施形態に係るプローブ針を示す断面図、図9は本実施形態に係るプローブ針の先端面を示す正面図、図10は本実施形態に係るプローブ針を示す斜視図、図11は本実施形態に係るプローブ針の先端部が電極パッドに当接した状態を示す断面図である。
本実施形態のプローブ針31は、上記第1実施形態のプローブ針21の貴金属層23と保護金属層24とを1層ずつにしたものである。即ち、プローブ針31の芯材である金属体32の表面に、貴金属層33と保護金属層34とを1層ずつ成形して構成されている。各貴金属層33及び保護金属層34の厚さは、用途や酸化膜の厚さ等の諸条件に応じて設定される。
プローブ針31の先端部は球形状に成形されている。これにより、プローブ針31の先端面のうち最も先端に位置するのは金属体32となり、この金属体32が電極パッド26の表面に最初に接触して酸化膜に圧接する。さらに、球形にすることで、応力の集中を防止して、先端部の破損を最小限に押さえる。これにより、図11に示すように、硬い金属体32で最初に酸化膜を破壊して掻き取ることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図12は本実施形態に係るプローブ針を示す断面図である。
本実施形態のプローブ針36は、金属体37と、貴金属層38と、保護金属層39と、中間層40とから構成されている。
金属体37と貴金属層38と保護金属層39とは上記各実施形態と同様である。そして、ここでは金属体37と最内側の貴金属層38との間及び内側の保護金属層39と外側の貴金属層38との間にそれぞれ中間層40を設けている。この中間層40は、種々の機能を持たせている。
1つ目の機能は、その中間層40の両側の層の密着を高めるための機能である。この場合は、中間層40の両側の材料に対して密着性の高い材料で構成される。この材料としては銅、ニッケル、亜鉛等を用いる。これにより、中間層40の両側の層を強く結合させることができ、各層の変形等に対して、剥離を押さえることがでいる。
2つ目の機能は、絶縁性を高めるための機能である。この場合は、中間層40の両側の材料との密着性を考慮して、絶縁性の高い材料で構成する。この材料としてはポリイミド等の合成樹脂を用いる。これにより、中間層40の両側の層間での導通を防止して、測定精度の向上を図ることができる。
3つ目の機能は、緩衝性を持たせるための機能である。この場合は、比較的柔らかくて変形しやすい金属で構成する。この金属としては銅等を用いる。これにより、外部からの衝撃等に対して中間層40が変形して、その衝撃を吸収する。各層の破損を防止する。
[変形例]
(1) 上記各実施形態では、金属体(22等)に貴金属層(23等)及び保護金属層(24等)等を1層ずつ又は2層ずつ積層して構成したが、3層ずつ又はそれ以上に積層して構成してもよいことはいうまでもない。
この場合も、上記実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
(2) 上記各実施形態では、プローブ針として要求される強度を金属体(22等)に持たせたが、金属体(22等)だけでは強度が不足する場合は、その外側に金属層を設けてもよい。即ち、電極パッド26等の極小化等に伴って金属体(22等)も細くなって強度が不足すると、電極パッド26等との密着性が悪くなるため、これを補う必要が生じる。この場合は、金属体(22等)の外側表面にこの金属体(22等)のバネ性又は剛性を向上させる金属層を設ける。これにより、金属体(22等)の外側表面に施された金属層が金属体(22等)の強度不足を補う。これにより、金属層を設けてバネ性又は剛性が向上した金属体(22等)が検査対象物に当接して、貴金属層を弾性的に又は堅固に支持する。これにより、貴金属層を、電極パッド26等の接触対象物に安定して接触させることができるようになる。
通常、単一材料で構成された棒材よりも複数の材料を積層して構成された棒材の方が、バネ性、剛性の面で有利なため、金属体(22等)の外側表面に金属層を施す。この場合、積層数は、要求されるバネ性、剛性に応じて設定する。例えば、プローブ針の寸法に余裕がある場合は、厚い金属層を1層施したり、余裕がなくて厚い金属層を施すことができない場合は、薄い金属層を1又は複数層施したりする。この金属層の厚さ及び積層数は、要求されるバネ性、剛性との関係も考慮して設定される。さらに、1つの金属層を複数層で構成する場合に用いる材料としては、種々の性質のものを用いることができる。例えば、バネ性の高い材料と剛性の高い材料とを用いて交互に積層すれば、粘り強くて硬いものになる。これにより、バネ性と剛性が共に向上した上記プローブ針が検査対象物に当接し、貴金属層を弾性的に又は堅固に支持して、貴金属層と検査対象物の表面との安定したコンタクトを長期間保つことができる。この結果、プローブ針の寿命を延ばすことができる。
(3) 上記各実施形態では、プローブ針の先端部がカットされて各層がむき出しになるように構成したが、図13に示すように、先端部分まで各層で覆うようにしてもよい。即ち、プローブ針41の金属体42の先端部を球形状に形成し、さらにこの球形状の先端部まで貴金属層43及び金属層44を成形する。この場合は特に、貴金属層43と金属層44との積層順番を逆にした場合に有効である。金属層44によってバネ性や剛性を向上させた金属体42に支持された貴金属層43を、接触対象物に安定して確実に接触させることができるようになる。
本発明の第1実施形態に係るプローブ針を示す断面図である。 従来のプローブカードを示す概略断面図である。 第1従来例に係るプローブ針を示す断面図である。 第2従来例に係るプローブ針を示す側面図である。 第3従来例に係るプローブ針を示す側面図及び断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプローブ針を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプローブ針の先端面を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係るプローブ針を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るプローブ針の先端面を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係るプローブ針を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るプローブ針の先端部が電極パッドに接触した状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るプローブ針を示す断面図である。 本発明の変形例を示す断面図である。
符号の説明
21:プローブ針、22:金属体、23:貴金属層、24:保護金属層、25:テーパ、26:電極パッド、27:酸化物、28:新しい面、31:プローブ針、32:金属体、33:貴金属層、34:保護金属層、36:プローブ針、37:金属体、38:貴金属層、39:保護金属層、40:中間層、41:プローブ針、42:金属体、43:貴金属層、44:金属層。

Claims (8)

  1. 検査対象物に接触して電気的特性を検査するプローブ針であって、
    その中心に位置して芯材となる金属体と、当該金属体の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層と、当該貴金属層の外側表面に施されて当該貴金属層を保護する金属層とを備え、
    上記貴金属層が、上記金属層の緩衝材として機能するように、比較的柔らかい材料で、かつ上記金属層の変形を許容する厚さに設定されたことを特徴とするプローブ針。
  2. 請求項1に記載のプローブ針において、
    その先端面が平坦状にカットされて、上記金属体と貴金属層と金属層とが面一の状態でむき出しになるように設定されたことを特徴とするプローブ針。
  3. 検査対象物に接触して電気的特性を検査するプローブ針であって、
    その中心に位置して芯材となる金属体と、当該金属体の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層と、当該貴金属層の外側表面に施されて当該貴金属層を保護する金属層とを備え、
    その先端面が平坦状にカットされて、上記金属体と貴金属層と金属層とが面一の状態でむき出しになるように設定され、
    上記貴金属層が、上記先端面においてむき出し状態で、検査対象物に接触して十分な導通を確保できる厚さに設定されたことを特徴とするプローブ針。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプローブ針において、
    上記貴金属層と金属層とがそれぞれ2層以上積層されたことを特徴とするプローブ針。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプローブ針において、
    上記先端部が球形状に成形されたことを特徴とするプローブ針。
  6. 検査対象物に接触して電気的特性を検査するプローブ針であって、
    その中心に位置して芯材となる金属体と、当該金属体の外側表面に一層又は異なる材料で複数層施されて当該金属体のバネ性又は剛性を補う金属層と、当該金属層の外側表面に施される、酸化しにくく、かつ、導電性に優れた貴金属層とから構成されたことを特徴とするプローブ針。
  7. 請求項6に記載のプローブ針において、
    その先端部を球形状にして、当該球形状の先端面にまで上記金属層及び貴金属層を成形したことを特徴とするプローブ針。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のプローブ針において、
    上記金属体、貴金属層又は金属層のいずれかの間に中間層を配設し、
    当該中間層に、密着性、絶縁性又は緩衝性の機能を持たせたことを特徴とするプローブ針。
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