JP2005351141A - 送風機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸気効率を大きく低下させることなく、低騒音化を達成することができる送風機を提供する。
【解決手段】 多数枚の翼15を有し、外径φ100〔mm〕〜φ200〔mm〕からなるブロワーユニット10と、このブロワーユニット10を収納するケースとを有する送風機において、各翼15における空気の流出部15b側端部が、ブロワーユニット10のファン回転方向X2に向かって突出する凹凸部17を翼幅方向Y2に沿って備え、凹凸部17を構成する複数の歯17aは、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」、としたとき、ブロワーユニット10のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定した。
【選択図】 図1

Description

本発明は送風機に関し、さらに詳しくは、自動車用空調装置などに用いられるシロッコファンの低騒音化技術に関する。
一般に、自動車用空調装置は、ダクトの上流端に、電動モータにより回転駆動される送風機としての遠心ファンを備えている。自動車用空調装置の運転時には、この遠心ファンを回転させて、自動車室内または自動車室外から空気を吸入し、この空気を前記ダクト内に送り込んでいる。このようにしてダクト内に送り込まれた空気は、このダクト内に配設されたエバポレータやヒータコアなどを通過することにより所望の温度に調整されてから、前記ダクトの下流端に設けた吹き出し口より、自動車室内に吹き出すようになっている。
このような自動車用空調装置に組み込む遠心ファン(この場合、ファン回転方向に向けて傾斜した多数の翼を有するシロッコファン)としては、例えば図14に示すように、図示省略する回転軸方向(すなわち、紙面に対する直交方向)から吸入した空気を径外側方向へ吹き出すブロワーユニット1と、このブロワーユニット1を収納する円筒容器状のケース4とを備えているものが知られている。
このブロワーユニット1は、図15に示すように、円形状の回転基板である主板1aと、当該主板1aの周縁部に等間隔に立設された多数枚の翼5と、これら多数の翼5の上端部に一体に形成された環状の翼連結プレート1bとを有しており、回転することによって、翼5の流入部5aから吸入する空気を流出部5bから排出するようになっている。
ケース4は、ブロワーユニット1の回転方向X1に向けた回転に伴って空気を導入する吸入口2と、前記ブロワーユニット1によって導入(吸入)された空気を吹き出すために内壁に沿って形成された空気流路3とを備えている。また、このケース4には、ケース外周の接線方向に向けて空気流路3を外側に延在した筒状の吐出口6が形成されており、空気流路3が吐出口6に向けて略渦巻き状となっている。
そして、近年、このような送風機における低騒音化を図るため、様々な手法が考えられてきているが、いずれの場合でも送風機における騒音発生箇所が特定されていないことから、前記騒音を充分に抑制するには至らず、未だ不十分であった。
一方、建物の天井に設置する空調機においては、例えば図14および図15との対応部分に同一符号を付した図16に示す特許文献1のように、ブロワーユニット1(羽根車)における翼5における空気の流出部5b側端部(後縁)に、翼幅方向Y1に向けたノコ歯形状からなる凹凸部(いわゆる、セレーション)7を形成することにより、翼5の流出部5b側における空気の乱れを抑制して送風機における騒音の低減を図ったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−101198号公報(第4頁ないし第6頁、図1、図3および図4)
しかしながら、かかる特許文献1の技術は、建物の天井に設置する空調機に関するものであり、そのまま自動車用空調装置などに用いられるシロッコファンに適用することが困難である。
特に、自動車用空調装置は設置スペースの制限から小型化が要求されるため、セレーション7を設けるための歯高さや歯ピッチ、ファン外径等の数値設定が異なってしまう。つまり、特許文献1のブロワーユニット1と前記自動車用空調装置用のシロッコファンとでは、騒音低減効果を期待できる寸法の範囲が異なってしまう問題があった。
また、上述のようなブロワーユニット1を用いた遠心ファンでは、図14に示すように、流路の閉め切り部分となる舌部8をすり抜けて再循環する空気の流れが、翼5、5間の流れに作用して騒音を発生させていることがわかっている。
そして、今回、本発明者は鋭意研究の結果、ブロワーユニット1における騒音の発生は、前記翼5、5間における空気の流れ(翼間流れ)と、前記舌部8をすり抜けて再循環する空気の流れ(ユニット流れ)とが相互作用し、複雑な流れを形成することによって生じていることを知見した。
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、吸気効率を大きく低下させることなく、低騒音化を達成することができる送風機を提供するものである。
上記目的を達成する請求項1の発明は、外径φ100〔mm〕〜φ200〔mm〕の円形状の回転基板と、当該回転基板の周縁部に等間隔に立設された多数枚の翼と、これら多数枚の翼の上端部に一体に形成された環状の翼連結プレートとを有するブロワーユニットと、上記ブロワーユニットが収納され、当該ブロワーユニットの軸方向における一方側から空気を吸入する吸入口が形成されると共に、上記ブロワーユニットの吸入した空気を内壁面に沿って、上記ブロワーユニットの接線方向へ案内するケースとを有する送風機であって、各上記翼における上記空気の流出部側端部に、上記ブロワーユニットのファン回転方向に向かって突出する凹凸部を翼幅方向に沿って備え、上記凹凸部を構成する複数の歯は、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、上記ブロワーユニットのファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の送風機であって、上記ケースにおける上記空気の吐出口近傍で、上記ブロワーユニットの外周と上記ケースの内周面との隙間が狭くなっている舌部と、上記ファン外径「D」とのクリアランス「l」が、「0.015<(l/D)<0.1」となる範囲の値で設定されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、外径φ100〔mm〕〜φ200〔mm〕の円形状の回転基板と、当該回転基板の周縁部に等間隔に立設された多数枚の翼と、これら多数枚の翼の上端部に一体に形成された環状の翼連結プレートとを有するブロワーユニットと、上記ブロワーユニットが収納され、当該ブロワーユニットの軸方向における一方側から空気を吸入する吸入口が形成されると共に、上記ブロワーユニットの吸入した空気を内壁面に沿って、上記ブロワーユニットの接線方向へ案内するケースとを有する送風機であって、各上記翼における上記空気の流入部側端部に、上記ブロワーユニットのファン回転方向に向かって突出する凹凸部を翼幅方向に沿って備え、上記凹凸部を構成する複数の歯は、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、上記ブロワーユニットのファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、少なくとも請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の送風機であって、上記凹凸部が、各上記翼における上記空気の流入部側端部、および流出部側端部の両方に設けられたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、少なくとも請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の送風機であって、各上記翼における上記凹凸部近傍に、上記ファン回転方向に貫通した貫通孔が穿設されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、各翼における空気の流出部側端部に、ブロワーユニットのファン回転方向に向かって突出する凹凸部を翼幅方向に沿って備えるようにしたことにより、各翼間で加速されて吐出される空気の流れと、ブロワーユニットの周囲を流れる比較的遅い空気の流れとを、翼における空気の流出部側端部において、徐々に混合させるため、各翼間の流路から流出する空気同士の混合が緩和され、当該混合によって生ずる騒音を分散して低減させることができる。
しかも、各翼間流路から吐出される空気を拡散させることができるので、つまり、ブロワーユニットの外径を翼幅方向に複数に分割することができるため、等価的に仕事量を増加させることができる。
これは、単にブロワーユニットのファン外径を増やし、回転数を落として低騒音化したり、流路の抵抗を減らしファンの負荷を減らして低騒音化する従来の大型化による対処法とは異なり、同じ大きさのファンのまま本質的に騒音を抑制することができるため、従来品との入れ替えが可能(すなわち、大きな設備投資が不要)であり、望ましい風量を持ちながら騒音問題が影響し、これまで使用が困難であった電子製品などにも採用することができ、送風機の用途範囲の拡大にも寄与することができる。
また、この場合、凹凸部を構成する複数の歯は、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、上記ブロワーユニットのファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定するようにしたことにより、歯の高さやピッチが細かすぎて分散効果が得られなかったり、歯が長すぎて物理的に強度が確保できなかったり、歯のピッチが長すぎて十分に歯の数が確保できず分散効果を得るのが困難になることを確実に防止して、最適な騒音低減効果を期待することができる。
かくして、本発明の送風機では、吸気効率を大きく低下させることなく、低騒音化を達成することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ケースにおける舌部と、上記ファン外径「D」とのクリアランス「l」が、「0.015<(l/D)<0.1」となる範囲の値で設定されることにより、舌部近傍における翼との干渉が凹凸部によって拡散されるため、この舌部に対してブロワーユニットを近づけても干渉が弱められ、ブロワーユニットのファン外径を大きくしても干渉が強まらず、干渉による騒音の発生や性能の低下を未然に防止することができる。そして、結果として等価的にケースに対してブロワーユニットを大きくすることができ、この大きくした分、風量を増加させることができる。もしくは、風量が同じであれば、ファン回転数を上げることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、各翼における空気の流入部側端部に、ブロワーユニットのファン回転方向に向かって突出する凹凸部を翼幅方向に沿って備えるようにしたことにより、翼における空気の流入部側端部において主流1本にまとまり易い翼間を流れる空気の流れを、翼に設けられた凹凸部によって分散させ、翼に沿って翼間の奥まで流入させることができるため、この流入した空気による剥離渦の発生を減少させることができる。
これと同時に、翼の裏面側において生じ易い剥離流も分散させる(すなわち、翼の表裏面における圧力差をぼかす)ことができるため、この裏面における空気の剥離を軽減し、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。
これは、単にブロワーユニットのファン外径を増やし、回転数を落として低騒音化したり、流路の抵抗を減らしファンの負荷を減らして低騒音化する従来の大型化による対処法とは異なり、同じ大きさのファンのまま本質的に騒音を抑制することができるため、従来品との入れ替えが可能(すなわち、大きな設備投資が不要)であり、望ましい風量を持ちながら騒音問題が影響し、これまで使用が困難であった電子製品などにも採用することができ、送風機の用途範囲の拡大にも寄与することができる。
また、この場合、凹凸部を構成する複数の歯は、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、上記ブロワーユニットのファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定するようにしたことにより、歯の高さやピッチが細かすぎて分散効果が得られなかったり、歯が長すぎて物理的に強度が確保できなかったり、歯のピッチが長すぎて十分に歯の数が確保できず分散効果を得るのが困難になることを確実に防止して、最適な騒音低減効果を期待することができる。
かくして、本発明の送風機では、吸気効率を大きく低下させることなく、低騒音化を達成することができる。
請求項4に記載の発明によれば、凹凸部が、各翼における空気の流入部側端部、および流出部側端部の両方に設けられたことにより、翼に流入する空気の流れを分散させると共に、吐出する空気の流れと、ブロワーユニットの周囲を流れる空気の流れとを徐々に混合させるため、これらの相乗効果によって翼における騒音を格段と低減させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、各翼における凹凸部近傍に、ファン回転方向に貫通した貫通孔が穿設されたことにより、凹凸部が各翼における空気の流出部側端部に設けられている場合、翼の表面側を流れる空気と裏面側を流れる空気とにおいて、圧力が高い方から低い方へと貫通孔を介して空気を漏らし、これら空気の圧力差を予め緩和させておく(ぼかす)ことによって、翼間流路から流出する空気をより一層分散させ、翼の表裏両面を流れる空気の主流同士が衝突したり、混合したりする際の強度を格段と分散させることができる。
また、凹凸部が各翼における空気の流入部側端部に設けられている場合、翼の表裏両面における空気の流れを分散させる効果に加えて、空気が貫通孔を通過することによって翼表面の余分な空気が翼裏面へと流れ出て、当該裏面において不足しがちな空気の流量を補充することができる。つまり、翼の表裏両面における圧力差を緩和することができるため、翼裏面において生じ易い空気の剥離を軽減し、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。従って、流入する空気の分散と、剥離抑止の相乗効果によって、更なる騒音低減効果を期待することができる。
以下、本発明に係る送風機の詳細を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、ここで説明する送風機は、例えば、車両用空調装置に用いられる遠心ファンである。
〔第1の実施の形態〕
図1〜図4は、本発明に係る遠心ファンの第1の実施の形態を示しており、図1は本実施の形態の遠心ファンを部分的に断面を用いて示す斜視図、図2は図1における遠心ファンの要部(ブロワーユニット)を示す断面図、図3は図2におけるブロワーユニットの一部(翼)を拡大して示す斜視図、図4は図3における翼の説明に供する側面図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態の遠心ファンは、円筒形状のブロワーユニット10と、略円筒形状のケース13と、ブロワーユニット10を回転駆動する図示しないモータとを備えて大略構成されている。
ブロワーユニット10は、ほぼ中央に略円錐状に盛り上がった凸部16を有する平面円形状の回転基板10aと、この回転基板10aの周縁部に等間隔で立設された多数枚の翼15と、これら多数の翼15の上端部に一体に形成された環状の翼連結プレート10bとからなる遠心式の多翼ファン(より詳しくは、ファン回転方向X2(後述する図3参照)に向けて傾斜した多数の翼15を有するシロッコファン)である。
なお、回転基板10aにおける凸部16のほぼ中心部には、ケース13側に固定されたモータの駆動シャフト(図示省略する)が挿入固定されるシャフト挿入口16Aが形成されている。
ケース13には、ブロワーユニット10が収納され、ブロワーユニット10の図示省略する回転軸の一方側の側面に円形の吸入口11が形成されている。また、ケース13には、収納されたブロワーユニット10を取り囲むように狭い流路から漸次広い流路となる渦巻き状に1周回し、ブロワーユニット10の接線方向へ突出する空気流路12が形成されている。そして、このケース13は、前記空気流路12の端部から空気を吐出するための筒状の吐出口14が形成されており、空気流路12が吐出口14に向けて略渦巻き状となっている。なお、図1において、空気流路12と吐出口14とが交わる閉め切り部分が、舌部18である。
かかる構成に加えて、本実施の形態の場合、図3に示すように、各翼15、15における前記空気の流出部15b側端部に、前記ブロワーユニット10のファン回転方向X2に向かって突出するノコ歯形状の凹凸部(いわゆるセレーション)17が翼幅方向Y2に沿って設けられている。
これにより、各翼15、15間L2で加速されて吐出される空気の流れと、ブロワーユニット10の周囲を流れる比較的遅い空気の流れとを、翼15における空気の流出部15b側端部において徐々に混合させることができる。従って、各翼15、15間L2の流路から流出する空気同士の混合が緩和され、当該混合によって生ずる騒音を分散して低減させることができる。
この実施の形態の場合、図4に示すように、セレーション17は、これを構成する複数の歯17aが、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」、としたとき、前記ブロワーユニット10のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」の範囲の値で設定されている。
このとき、(h/D)が0.015以下になると、歯17aの高さ「h」が細かすぎて分散効果が得られず、また、(h/D)が0.15以上になると、歯17aが長すぎて物理的に強度が確保できなくなる不具合を生じてしまう。さらに、(p/D)が0.01以下になると、歯17aのピッチ「p」が細かすぎて分散効果が得られず、また、(p/D)が0.1以上になると、歯17aのピッチ「p」が長すぎて十分に歯17aの数が確保できず分散効果を得るのが困難になる不具合を生じてしまう。このことから、セレーション17は上述した値で設定されている。
また、本実施の形態の場合、ケース13における舌部18と、前記ファン外径「D」とのクリアランス「l」が、「0.015<(l/D)<0.1」となる範囲の値で設定されることにより、舌部18近傍における翼15との干渉がセレーション17によって拡散される。このため、この舌部18に対してブロワーユニット10を近づけても干渉が弱められ、ブロワーユニット10のファン外径「D」を大きくしても干渉が強まらず、干渉による騒音の発生や性能の低下を未然に防止することができる。そして、結果として等価的にケース13に対してブロワーユニット10を大きくすることができ、この大きくした分、風量を増加させることができる。もしくは、風量が同じであれば、ファン回転数を上げることが可能となる。
〔騒音低減メカニズムと、その実験結果〕
ここで、本発明の遠心ファンによる騒音の低減メカニズムを説明する。図5に示すように、ブロワーユニット10と舌部18とのクリアランス「l」が最も狭くなる部分において、翼15に発生する圧力と舌部18とが干渉し、サイレン音と呼ばれる翼15の枚数に比例した純音に近い騒音が発生するが、従来のセレーション17を設けない翼のように、空気の流出側端部が直線状態に揃うと、同位相で顕著に騒音レベルが立ち、クリアランス「l」が小さい程、干渉が増幅する傾向にある。
しかし、本発明の遠心ファンでは、各翼15、15における前記空気の流出部15b側端部にセレーション17を設けたことにより、セレーション17における歯17aの頂点T、歯ピッチ「p」の中間点T、歯17aの底Tでのそれぞれの騒音レベルを分散して合成するため、従来に比べて全体として騒音レベルを低減することができるのである。
また、従来の車両用空調装置に用いられる一般的な遠心ファンのファン外径「D」はφ160〔mm〕であり、これに対して、単にファン外径「D」をφ170〔mm〕に拡大した遠心ファンと、ファン外径「D」をφ170〔mm〕に拡大し、且つ、前記セレーション17を設けた遠心ファンとの騒音低減効果を表したグラフが図6である。このように、単にファン外径「D」を拡大した場合、風量が6〔%〕、圧力が13〔%〕それぞれ増加するので性能向上が期待できるものの、舌部における干渉に起因した騒音が2〔dB〕程度増大してしまう(機械学会研究分科会(RC−76)報告、「機械の騒音発生機構と低騒音設計手法」(平成元年5月8日発行)、120頁参照)。
しかしながら、各翼15における空気の流出部15b端部にセレーション17を設けることによって、ファン外径「D」が全体として実質φ165〔mm〕程度となるが、吐出する空気を分散させることができるので、風量が3〔%〕、圧力が6〔%〕それぞれ増加して性能を向上させることができると共に、3.7〔dB〕程度の騒音低減効果を達成することができる。
以上、説明したように、各翼15、15における空気の流出部15b側端部に、ブロワーユニット10のファン回転方向X2に向かって突出するセレーション17を翼幅方向Y2に沿って備えるようにしたことにより、各翼15、15間L2で加速されて吐出される空気の流れと、ブロワーユニット10の周囲を流れる比較的遅い空気の流れとを、翼15における空気の流出部15b側端部において徐々に混合させるため、各翼15、15間L2の流路から流出する空気同士の混合が緩和され、当該混合によって生ずる騒音を分散して低減させることができる。
しかも、各翼15、15間L2流路から吐出される空気を拡散させることができる、つまり、ブロワーユニット10の外径「D」を翼幅方向Y2に複数に分割することができるため、等価的に仕事量を増加させることができる。
これは、単にブロワーユニット10のファン外径「D」を増やし、回転数を落として低騒音化したり、流路の抵抗を減らしファンの負荷を減らして低騒音化する従来の大型化による対処法とは異なり、同じ大きさのファンのまま本質的に騒音を抑制することができるため、従来品との入れ替えが可能(すなわち、大きな設備投資が不要)であり、望ましい風量を持ちながら騒音問題が影響し、これまで使用が困難であった電子製品などにも採用することができ、遠心ファンの用途範囲の拡大にも寄与することができる。
また、この場合、セレーション17を構成する複数の歯17aは、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、前記ブロワーユニット10のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定するようにしたことにより、歯17aの高さ「h」やピッチ「p」が細かすぎて分散効果が得られなかったり、歯17aが長すぎて物理的に強度が確保できなかったり、歯17aのピッチ「p」が長すぎて十分に歯17aの数が確保できず分散効果を得るのが困難になることを確実に防止して、最適な騒音低減効果を期待することができる。
かくして、本発明の遠心ファンでは、吸気効率を大きく低下させることなく、低騒音化を確実に達成することができる。
〔第2の実施の形態〕
図1との対応部分に同一符号を付して示す図7は、本発明にかかる遠心ファンの第2の実施の形態を示し、ブロワーユニット10の各翼15、15における空気の流出部15b側端部に代わって空気の流入部15a側端部に前記セレーション17とほぼ同様のセレーション19が設けられている点を除いて、上述した第1の実施の形態の遠心ファンとほぼ同様に構成されている。なお、本実施の形態においては、上述した第1の実施の形態の送風機と重複する部分の説明を省略する。
具体的に、本実施の形態の遠心ファンは、図7や、図2および図3との対応部分に同一符号を付した図8および図9に示すように、各翼15、15における空気の流入部15a側端部に、ブロワーユニット10のファン回転方向X2に向かって突出するセレーション19を翼幅方向Y2に沿って備えている。
これにより、翼15における空気の流入部15a側端部において、主流1本にまとまり易い翼15、15間L2を流れる空気の流れを、翼15に設けられたセレーション19によって分散させることができる。従って、遠心ファンの回転に伴って導入される空気を、翼15に沿って翼15、15間L2の奥まで流入させることができるため、この流入した空気による剥離渦の発生を減少させることができる。
これと同時に、翼15の裏面(圧力面)側において生じ易い剥離流も分散させる(すなわち、翼15の表面(負圧面)と裏面との圧力差をぼかす)ことができるため、この裏面における空気の剥離を軽減し、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。
また、図示省略する回転軸に対して斜め方向から流入する空気を、セレーション19によって分散させることにより、翼幅方向Y2のふらつきを抑制して、揺動騒音を低減させることができる。
さらに、ブロワーユニット10の内径方向において翼15を伸ばすことができるので、翼弦長を等価的に長くすることができ、翼15、15間L2における空気の転向をスムーズにして吸気効率を向上させることができる。
これは、単にブロワーユニット10のファン外径「D」を増やし、回転数を落として低騒音化したり、流路の抵抗を減らしファンの負荷を減らして低騒音化する従来の大型化による対処法とは異なり、同じ大きさのファンのまま本質的に騒音を抑制することができるため、従来品との入れ替えが可能(すなわち、大きな設備投資が不要)であり、望ましい風量を持ちながら騒音問題が影響し、これまで使用が困難であった電子製品などにも採用することができ、遠心ファンの用途範囲の拡大にも寄与することができる。
また、この場合、セレーション19を構成する複数の歯19aは、図10に示すように、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、前記ブロワーユニット10のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定するようにした。より詳しくは、ファン外径「D」をφ160〔mm〕、ファン内径1、すなわち、歯19aの頂点同士を結ぶ径をφ125〔mm〕、ファン内径2、すなわち、歯19aの底部同士を結ぶ径をφ130〔mm〕とした。
このとき、(h/D)が0.015以下になると、歯19aの高さ「h」が細かすぎて分散効果が得られず、また、(h/D)が0.15以上になると、歯19aが長すぎて物理的に強度が確保できなくなる不具合を生じてしまう。さらに、(p/D)が0.01以下になると、歯19aのピッチ「p」が細かすぎて分散効果が得られず、また、(p/D)が0.1以上になると、歯19aのピッチ「p」が長すぎて十分に歯19aの数が確保できず分散効果を得るのが困難になる不具合を生じてしまう。このことから、セレーション19は上述した値で設定されている。
以上、説明したように、本実施の形態の遠心ファンによれば、各翼15、15における空気の流入部15a側端部に、ブロワーユニット10のファン回転方向X2に向かって突出するセレーション19を翼幅方向Y2に沿って備えるようにしたことにより、翼15における空気の流入部15a側端部において主流1本にまとまり易い翼15、15間L2を流れる空気の流れを、翼15に設けられたセレーション19によって分散させ、翼15に沿って翼15、15間L2の奥まで流入させることができるため、この流入した空気による剥離渦の発生を減少させることができる。
これと同時に、翼15の裏面側において生じ易い剥離流も分散させる(すなわち、翼15の表裏面における圧力差をぼかす)ことができるため、この裏面における空気の剥離を軽減し、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。
これは、単にブロワーユニット10のファン外径「D」を増やし、回転数を落として低騒音化したり、流路の抵抗を減らしファンの負荷を減らして低騒音化する従来の大型化による対処法とは異なり、同じ大きさのファンのまま本質的に騒音を抑制することができるため、従来品との入れ替えが可能(すなわち、大きな設備投資が不要)であり、望ましい風量を持ちながら騒音問題が影響し、これまで使用が困難であった電子製品などにも採用することができ、遠心ファンの用途範囲の拡大にも寄与することができる。
また、この場合、セレーション19を構成する複数の歯19aは、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、前記ブロワーユニット10のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定するようにしたことにより、歯19aの高さ「h」やピッチ「p」が細かすぎて分散効果が得られなかったり、歯19aが長すぎて物理的に強度が確保できなかったり、歯19aのピッチ「p」が長すぎて十分に歯の数が確保できず分散効果を得るのが困難になることを確実に防止して、最適な騒音低減効果を期待することができる。
かくして、本発明の送風機では、吸気効率を大きく低下させることなく、低騒音化を確実に達成することができる。
〔第3の実施の形態〕
図3との対応部分に同一符号を付した図11は本発明にかかる遠心ファンの第3の実施の形態を示し、ブロワーユニット10の各翼15、15における空気の流出部15b側端部に設けられるセレーション17近傍に、ファン回転方向X2方向に貫通した貫通孔20が複数穿設されている点を除いて、上述した第1の実施の形態の遠心ファンとほぼ同様に構成されている。なお、本実施の形態においては、上述した第1の実施の形態の送風機と重複する部分の説明を省略する。
具体的に、本実施の形態の遠心ファンは、ブロワーユニット10の各翼15、15における空気の流出部15b側端部におけるセレーション17近傍に、前記ブロワーユニット10のファン回転方向X2方向に貫通(翼15の板厚を貫通)した貫通孔20が穿設されている。これら貫通孔20は、各歯17aの底部(谷)と対応する位置にそれぞれ形成されている。
これにより、翼15の表面(負圧面)側を流れる空気と裏面(圧力面)側を流れる空気とにおいて、圧力が高い方から低い方へと貫通孔20を介して空気を漏らす。これによって、これら空気の圧力差を予め緩和させておく(ぼかす)ことができる。従って、翼15、15間L2の流路から流出する空気をより一層分散させ、翼15の表裏両面を流れる空気の主流同士が衝突したり、混合したりする際の強度を格段と分散させることができる。
以上、説明したように、本実施の形態の遠心ファンによれば、各翼15、15における空気の流出部15b側端部のセレーション17近傍に、前記ブロワーユニット10のファン回転方向X2方向に貫通した貫通孔20が穿設されることにより、翼15の表面(負圧面)側を流れる空気と裏面(圧力面)側を流れる空気とにおいて、圧力が高い方から低い方へと貫通孔20を介して空気を漏らし、これら空気の圧力差を予め緩和させておく(ぼかす)ことができる。従って、翼15、15間L2の流路から流出する空気をより一層分散させ、翼15の表裏両面を流れる空気の主流同士が衝突したり、混合したりする際の強度を格段と分散させることができる。つまり、更なる騒音の低減効果を期待することができる。
〔第4の実施の形態〕
図9との対応部分に同一符号を付した図12は、本発明にかかる遠心ファンの第4の実施の形態を示し、ブロワーユニット10の各翼15、15における空気の流入部15a側端部に設けられるセレーション19近傍に、ファン回転方向X2方向に貫通した貫通孔20が穿設されている点を除いて、上述した第2の実施の形態の遠心ファンとほぼ同様に構成されている。なお、本実施の形態においては、上述した第2の実施の形態の送風機と重複する部分の説明を省略する。
具体的に、本実施の形態の遠心ファンは、ブロワーユニット10の各翼15、15における空気の流入部15a側端部におけるセレーション19近傍に、前記ブロワーユニット10のファン回転方向X2方向に貫通した貫通孔20が穿設されている。
これにより、翼15の表裏両面における空気の流れを分散させる効果に加えて、空気が貫通孔20を通過することによって翼15表面の余分な空気が翼15裏面へと流れ出て、当該裏面において不足しがちな空気の流量を補充することができる。つまり、翼15の表裏両面における圧力差を緩和することができる。
このため、翼15裏面において生じ易い空気の剥離を軽減することができ、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。従って、流入する空気の分散と、剥離抑止の相乗効果によって、更なる騒音低減効果を期待することができる。
以上、説明したように、本実施の形態の遠心ファンによれば、翼15の表裏両面における空気の流れを分散させる効果に加えて、空気が貫通孔20を通過することによって翼15表面の余分な空気が翼15裏面へと流れ出て、当該裏面において不足しがちな空気の流量を補充することができる。つまり、翼15の表裏両面における圧力差を緩和することができるため、翼15裏面において生じ易い空気の剥離を軽減し、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。従って、流入する空気の分散と、剥離抑止の相乗効果によって、更なる騒音低減効果を期待することができる。
〔第5の実施の形態〕
図3および図9との対応部分に同一符号を付した図13は本発明にかかる遠心ファンの第5の実施の形態を示し、ブロワーユニット10の各翼15、15における空気の流出部15b側端部および流入部15a側端部のそれぞれに、前記セレーション17、19が設けられている点を除いて、上述した第1および第2の実施の形態の遠心ファンとほぼ同様に構成されている。なお、本実施の形態においては、上述した第1および第2の実施の形態の送風機と重複する部分の説明を省略する。
具体的に、本実施の形態の遠心ファンは、図13に示すように、各翼15、15における空気の流入部15a側端部および流出部15b側端部の両方に、ブロワーユニット10のファン回転方向X2に向かって突出するセレーション17、19を翼幅方向Y2に沿って備えている。
これにより、翼15における空気の流入部15a側端部においては、主流1本にまとまり易い翼15、15間L2を流れる空気の流れを、翼15に設けられたセレーション19によって分散させ、翼15に沿って翼15、15間L2の奥まで流入させることができるため、この流入した空気による剥離渦の発生を減少させることができると同時に、翼15の裏面側において生じ易い剥離流も分散させる(すなわち、翼15の表裏面における圧力差をぼかす)ことができるため、この裏面における空気の剥離を軽減し、当該剥離に伴う流路の狭路化(ブロッキング)に起因した性能低下、騒音増大を抑制することができる。
これに加えて、翼15における空気の流出部15b側端部においては、各翼15、15間L2の流路から流出する空気同士の混合が翼15に設けられたセレーション17によって緩和され、当該混合によって生ずる騒音を分散して低減させることができる。
以上、説明したように、本実施の形態の遠心ファンによれば、翼15における空気の流入部15a側端部のセレーション19によって、翼15に流入する空気の流れを分散させると共に、翼15における空気の流出部15b側端部のセレーション17によって、吐出する空気の流れと、ブロワーユニット10の周囲を流れる空気の流れとを徐々に混合させるため、これらセレーション17、19による相乗効果によって翼15における騒音を格段と低減させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
本発明に係る送風機の第1の実施の形態を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る送風機のブロワーユニットを示す部分的断面図である。 図1における送風機の一部を拡大して示す斜視図である。 図1における翼の説明に供する要部拡大断面図である。 騒音低減メカニズムの説明に供する概念図である。 従来品に対する本発明に係る送風機の騒音低減効果を示すグラフである。 本発明に係る送風機の第2の実施の形態を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る送風機のブロワーユニットを示す部分的断面図である。 図7における送風機の一部を拡大して示す斜視図である。 図7における翼の説明に供する要部拡大断面図である。 本発明に係る第3の実施の形態における送風機の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る第4の実施の形態における送風機の一部を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る第5の実施の形態における送風機の一部を拡大して示す斜視図である。 従来の送風機の形態を示す正面図である。 従来の他の送風機の形態を示す要部拡大斜視図である。 従来の他の送風機の形態を示す要部拡大斜視図である。
符号の説明
10…遠心ファン
10a…回転基板
10b…翼連結プレート
11…吸入口
12…空気流路
13…ケース
15…翼
15a…空気の流入部
15b…空気の流出部
17、19…セレーション(凹凸部)
17a、19a…歯
20…貫通孔
X2…ファン回転方向
Y2…翼幅方向

Claims (5)

  1. 外径φ100〔mm〕〜φ200〔mm〕の円形状の回転基板(10a)と、当該回転基板(10a)の周縁部に等間隔に立設された多数枚の翼(15)と、これら多数の翼(15)の上端部に一体に形成された環状の翼連結プレート(10b)とを有するブロワーユニット(10)と、上記ブロワーユニット(10)が収納され、当該ブロワーユニット(10)の軸方向における一方側から空気を吸入する吸入口(11)が形成されると共に、上記ブロワーユニット(10)の吸入した空気を内壁面に沿って、上記ブロワーユニット(10)の接線方向へ案内するケース(13)とを有する送風機であって、
    各上記翼(15)における上記空気の流出部(15b)側端部に、上記ブロワーユニット(10)のファン回転方向(X2)に向かって突出する凹凸部(17)を翼幅方向(Y2)に沿って備え、
    上記凹凸部(17)を構成する複数の歯(17a)は、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、上記ブロワーユニット(10)のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定される
    ことを特徴とする送風機。
  2. 請求項1に記載の送風機であって、
    上記ケース(13)における上記空気の吐出口(14)近傍で、上記ブロワーユニット(10)の外周と上記ケース(13)の内周面との隙間が狭くなっている舌部(18)と、上記ファン外径「D」とのクリアランス「l」が、「0.015<(l/D)<0.1」となる範囲の値で設定される
    ことを特徴とする送風機。
  3. 外径φ100〔mm〕〜φ200〔mm〕の円形状の回転基板(10a)と、当該回転基板(10a)の周縁部に等間隔に立設された多数枚の翼(15)と、これら多数の翼(15)の上端部に一体に形成された環状の翼連結プレート(10b)とを有するブロワーユニット(10)と、上記ブロワーユニット(10)が収納され、当該ブロワーユニット(10)の軸方向における一方側から空気を吸入する吸入口(11)が形成されると共に、上記ブロワーユニット(10)の吸入した空気を内壁面に沿って、上記ブロワーユニット(10)の接線方向へ案内するケース(13)とを有する送風機であって、
    各上記翼(15)における上記空気の流入部(15a)側端部に、上記ブロワーユニット(10)のファン回転方向(X2)に向かって突出する凹凸部(19)を翼幅方向(Y2)に沿って備え、
    上記凹凸部(19)を構成する複数の歯(19a)は、歯高さを「h」、歯ピッチを「p」としたとき、上記ブロワーユニット(10)のファン外径「D」に対して「0.015<(h/D)<0.15」および「0.01<(p/D)<0.1」となる範囲の値で設定される
    ことを特徴とする送風機。
  4. 少なくとも請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の送風機であって、
    上記凹凸部(17)、(19)が、各上記翼(15)における上記空気の流入部(15a)側端部、および流出部(15b)側端部の両方に設けられた
    ことを特徴とする送風機。
  5. 少なくとも請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の送風機であって、
    各上記翼(15)における上記凹凸部(17)、(19)近傍に、上記ファン回転方向(X2)に貫通した貫通孔(20)が穿設された
    ことを特徴とする送風機。
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