JP2005350826A - 焼成炉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 収縮による皺や伸び等の問題を生ずることなく炭素質シートが製造できる原料繊維シートの焼成炉装置を提供する。
【解決手段】 炉本体2と、原料繊維シート入口部4と、炭素質シート出口部8と、アーチ状面の曲率半径と炉長との比(R/L)が0.5〜10のアーチ状床12と、加熱手段14a、14b、14cと、原料繊維シート供給ローラー16と、炭素質シート巻取りローラー30とを有し、原料繊維シート供給ローラー16に取りつけた原料繊維シートロールから供給される原料繊維シート18を原料繊維シート入口部4に供給すると共に炭素質シート出口部8から取出される炭素質シート28を炭素質シート巻取りローラー30に巻き取る焼成炉装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭素質シート製造用の焼成炉装置に関し、更に詳述すれば本発明はポリアクリロニトリル系等の酸化繊維シートなどの原料繊維シート(織物、不織布、ペーパー等)を用いて特に厚さ10mm以下の炭素質シートを製造する際に使用して好適な焼成炉装置に関する。
ポリアクリロニトリル(PAN)系酸化繊維は、不融性があり、難燃性に優れ、かつ、一般の有機繊維に近い風合いと強伸度を有する為、様々な加工が可能である。また不活性ガス中で炭素化することにより高強度の炭素繊維が得られる。
PAN系酸化繊維は短綿化され、単独又は他のバインダーと分散混合され、湿式の抄紙により紙状のシートに加工される。また、乾式の不織布製造方式(ニードルパンチによるフェルトも含む)により不織布状のシートに加工される。更に、紡糸して織物に加工することも行われている。これらのシートを不活性ガス中で炭素化することにより紙状や不織布状、織物状の炭素質シートを得ることができる。
炭素質シートは、導電性、通気性が良いため、導電材や電極としての用途が期待されている。特に、電池用電極材としての用途は重要である。
従来より炭素質シートの製造方法としては、縦型炉や横型炉にて酸化繊維シート等の原料シートを連続的に炭素化する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来の炭素繊維シートの製造方法では、焼成中のシートにおいて収縮による皺が発生し易いなどの解決が難しい問題がある。
この収縮を生じ易いシートを焼成する上で、炉内に複数の接圧ローラーを設置することによりシートに接圧を加えて収縮による皺の発生を抑制する方法が考えられる。
しかし、炉内に複数の接圧ローラーが設置された炉を用いる場合、誘導糸を用いて原料シートを炉内へ誘導する際、シートの先頭が接圧ローラー間で詰まったり、焼成中においてシートが炉内で破断するなどのトラブルが生じ易い。
このようなトラブルが起こると、一度炉を室温まで降温して炉を解体し、詰まったシート、破断したシート等を除去し、再度誘導糸をローラーに通過させた後、炉を組立てなければならなくなる。この操作は非常に面倒である。そこで、炉内にローラーを有しないでもシートの皺発生の抑制が可能な炉が求められている。
特開平11−350258号公報 (特許請求の範囲)
本発明者は、上記問題について種々検討しているうちに、炉の床を、所定範囲の曲率半径Rを持つ上に突出たアーチ状の構造にし、ここを通過するシートに長さ方向のテンションを負荷することにより、炉の床からシートに対して接圧が加えられ、炉内にローラーを有しないでもシートの皺発生を抑制できることを知得し、本発明を完成するに到った。従って、本発明の目的とするところは、上記問題を解決した炭素質シートの製造に好適な焼成炉装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
〔1〕 炉本体と、炉本体の上流側炉壁に形成されてなりガスシール手段を有する原料繊維シート入口部と、炉本体の下流側炉壁に形成されてなりガスシール手段を有する炭素質シート出口部と、炉本体内の原料繊維シート入口部から炭素質シート出口部まで炉本体の長手方向に亘って床面が上に突出た曲線を形成されてなる床面の曲率半径(R)と炉長(L)との比(R/L)が0.5〜10の床と、炉本体内に備えた1以上の加熱手段と、炉本体外の上流側に配設した原料繊維シート供給ローラーと、炉本体外の下流側に配設した炭素質シート巻取りローラーとを有し、原料繊維シート供給ローラーに取りつけた原料繊維シートロールから供給される原料繊維シートを原料繊維シート入口部に供給すると共に炭素質シート出口部から取出される炭素質シートを炭素質シート巻取りローラーに巻き取る焼成炉装置。
〔2〕 原料繊維シート供給ローラーと原料繊維シート入口部との間にテンションセンサーとテンションコントローラーを備えて床に対する原料繊維シートの接圧を0.01〜5kPaに制御する〔1〕に記載の焼成炉装置。
本発明においては、シートの焼成に用いる炉の床を、所定範囲の曲率半径Rの上に突出たアーチ状の構造にし、ここを通過するシートに長さ方向のテンションを負荷しているので、炉の床に対してシートに接圧が加わり、シートの皺発生を抑制できる。本装置は炉内にローラーを有さないので、構造が簡単になり、操作性が良好である。
以下、図面及びグラフを参照して本発明の実施形態につき詳細に説明する。
図1は、本発明の焼成炉装置の一例を示す概略側面図である。2は内部中空の炉本体で、炉壁は断熱材を用いて形成されている。
炉本体2の最上流には、原料繊維シート入口部4を有する上流側炉壁6が設けられている。炉本体2の最下流には、炭素質シート出口部8を有する下流側炉壁10が設けられている。
原料繊維シート入口部4及び炭素質シート出口部8は、不図示のシール手段で窒素ガス等の不活性ガスを用いてガスシールされており、これにより炉本体2内に空気が混入することの無いように構成されている。
炉本体2内には、原料繊維シート入口部4から炭素質シート出口部8まで炉本体2の長手方向に亘って形成されてなる上に突出たアーチ状の床12であってアーチ状面の曲率半径(R)と炉長(L)との比(R/L)は0.5〜10、好ましくは0.54〜5である。床12は黒鉛等の炭素材が滑性が高く、熱膨張による変形が小さい為、好ましい。
アーチ状面は、楕円、放物線、双曲線など通常の曲面でも良いが、真円の円弧であることがより好ましい。即ち、曲率半径(R)と炉長(L)との比(R/L)は、アーチ状面において一定であることがより好ましい。
炉本体2内には加熱手段14a、14b、14cが装備されている。加熱手段14a、14b、14cにより炉本体2内は最高温度で900〜2500℃、好ましくは1500〜2500℃に加熱される。本例においては、3箇所に加熱手段が装備されているが、調節の温度によって加熱手段の設置箇所、設置数などは適宜変更できる。なお、上記の好ましい最高温度の1500〜2500℃における焼成は、いわゆる黒鉛化処理である。
図1において、16は炉本体2外の上流側に配設した原料繊維シート供給ローラーで、このローラー16に巻回された原料繊維シート18が繰出された後、ローラー20、テンションセンサー22、繊維シート入口部4、接圧ローラー24を通って炉本体2内に供給されている。
炉本体2内に供給された原料繊維シート18は、次いでアーチ状床12のアーチ状面に張り渡され、接圧ローラー28、炭素質シート出口部8を通って炉本体2外に取出された後、ローラー26を通って炭素質シート巻取りローラー32に巻き取られる。
テンションセンサー22から、テンションの感知信号がテンションコントローラー34に送られる。このテンションコントローラー34において前記テンション感知信号は、原料繊維シート供給ローラー16の制御信号に転換される。この制御信号によりブレーキが制御されてシート18の張力が調整される。このようにして、シート18のアーチ状面12に対する接圧が調節され、「皺」や「伸び」の発生が防止される。
尚、本例の焼成炉装置では、アーチ状面12とシート18の間に摩擦が発生する。その結果、焼成された炭素質シート30の張力が原料繊維シート18の張力よりも大きくなる為、入り側だけで張力を制御していると炭素質シート30の破断が生じることがある。
この様な問題は、出側にも入り側と同様の張力制御機構を導入して、炭素質シート30の張力が破断強度を上回らないよう調整する事により改善する事が出来る。
次に、この焼成炉装置を用いて原料繊維シート18を炭素化する場合につき説明する。
原料繊維シート18は、ピッチ系、レーヨン系、ポリアクリロニトリル(PAN)系等の何れの酸化繊維シート、並びに、前記酸化繊維シートを500〜1000℃の低温で焼成した予備炭素化繊維シート等の原料繊維シートを使用できる。本装置で炭素化する原料繊維シートとしては、特に制限はないが、シート厚さが薄く、引張り強度が小さいシートの場合であっても、炭素化することができる。特に、厚さ0.1〜10mmの原料繊維シートの炭素化に好適である。これらの引張り強度は通常100N/cm以下の低強度のものが多い。
このような低強度の原料繊維シートを炭素化すると、得られる炭素質シートは厚さ0.1〜10mm、引張り強度50N/cm程度のものが得られる場合が多いい。
炭素化する原料繊維シートとしては、織物、不織布、ペーパー等がある。
原料繊維シート18は供給ローラー16から繰出した後、前述のように、ローラー20、テンションセンサー22、原料繊維シート入口部4、接圧ローラー24を通して炉本体2内に供給する。次いで、原料繊維シート18は、アーチ状床12のアーチ状面上に通して接圧を負荷すると共に炉本体2内を移動させながら炭素化する。炭素化後、炭素質シート30は接圧ローラー28を通して炭素質シート出口部8から取出し、ローラー26を通して巻取りローラー32に巻き取る。
テンションセンサー22により検知した原料繊維シート18の張力に応じてテンションコントローラー34により供給ローラー16のブレーキを調節し、この張力調節により、アーチ状床12のアーチ状面に対するシート18の接圧を制御する。この接圧は、0.01〜5kPaに制御することが好ましい。
炭素化処理時間は0.5〜30分間が好ましく、0.5〜20分間がより好ましい。炉本体2内の温度等については、前述の通りである。これら炭素化処理条件を上記所定条件にすることにより、収縮による皺や伸び等の問題を生ずることなく、薄く、平面平滑性の良い炭素質シートを安定に製造することができる。
また、本発明の焼成炉装置によれば、炉内にローラーを有しないので、誘導糸を用いて原料シートを炉内へ誘導する際、シートの先頭が接圧ローラー間で詰まったり、焼成中においてシートが炉内で破断するなどのトラブルが殆ど起こらない。
たとえ、炉内でのシート破断が起こったとしても、炉を室温まで降温することなく、誘導糸を通過させることができる。そのため、本発明の焼成炉装置は、前述した1500〜2500℃の高温で原料繊維シートを焼成する黒鉛化炉に特に適している。
図1に示す焼成炉装置を用いて炭素質シートを製造した。
厚さ0.4mm、幅500mm、引張り強度43N/cm、目付153g/m2の予備炭素化繊維不織布を50m/hrで原料繊維シート供給ローラー16から繰出し、内部を窒素雰囲気下加熱し、図2に示す炉本体2内は最高温度を2000℃にした炉本体2に供給した。
なお、アーチ状の床12におけるアーチ状面の曲率半径(R)と炉長(L)との比(R/L)1.0に調節した。炭素化処理時間は4minであった。また、アーチ状面に対する原料繊維シート18の接圧は0.3kPaに調節した。
炭素化処理後の炭素質シート出口部8から取出される炭素質シート30を炭素質シート巻取りローラー32に連続的に巻き取った。
得られた炭素質シートは、厚さ0.4mm、引張り強度33N/cm、目付126g/m2のものであり、皺、伸びのない高品位のものであった。
本発明の焼成炉装置の一構成例を示す概略側面図である。
符号の説明
2 炉本体
4 原料繊維シート入口部
6 上流側炉壁
8 炭素質シート出口部
10 下流側炉壁
12 アーチ状床
14a、14b、14c 加熱手段
16 原料繊維シート供給ローラー
18 原料繊維シート
20 ローラー
22 テンションセンサー
24 接圧ローラー
26 ローラー
28 接圧ローラー
30 炭素質シート
32 炭素質シート巻取りローラー
34 テンションコントローラー

Claims (2)

  1. 炉本体と、炉本体の上流側炉壁に形成されてなりガスシール手段を有する原料繊維シート入口部と、炉本体の下流側炉壁に形成されてなりガスシール手段を有する炭素質シート出口部と、炉本体内の原料繊維シート入口部から炭素質シート出口部まで炉本体の長手方向に亘って床面が上に突出た曲線を形成されてなる床面の曲率半径(R)と炉長(L)との比(R/L)が0.5〜10の床と、炉本体内に備えた1以上の加熱手段と、炉本体外の上流側に配設した原料繊維シート供給ローラーと、炉本体外の下流側に配設した炭素質シート巻取りローラーとを有し、原料繊維シート供給ローラーに取りつけた原料繊維シートロールから供給される原料繊維シートを原料繊維シート入口部に供給すると共に炭素質シート出口部から取出される炭素質シートを炭素質シート巻取りローラーに巻き取る焼成炉装置。
  2. 原料繊維シート供給ローラーと原料繊維シート入口部との間にテンションセンサーとテンションコントローラーを備えて床に対する原料繊維シートの接圧を0.01〜5kPaに制御する請求項1に記載の焼成炉装置。
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