JP2005350667A - スルホン酸基あるいはスルホン酸エステル基と、アミド基を有する新規なポリマー及びその製造方法 - Google Patents

スルホン酸基あるいはスルホン酸エステル基と、アミド基を有する新規なポリマー及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 スルホン酸基、あるいはその誘導体を導入した新規なポリマーとその製造方法、及び前記ポリマーを作製するための新規な化合物を提供する。
【解決手段】 下記式(1)で示されるユニットを含むことを特徴とするポリマー。
【化1】
Figure 2005350667

(式中、Rは−A1−SO2R1を表す。A1はアルキレン基、複素環及び芳香族環などから選択され、−SO2R1はスルホン酸基あるいはスルホン酸の誘導体からなる基である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、スルホン酸基、あるいはその誘導体を有する新規なポリマーとその製造方法、およびこれらのポリマーを作製するための新規な化合物に関する。また、本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法等を利用した記録方法に用いられる荷電制御剤、静電荷像現像用トナー、画像形成方法および該トナーを使用する画像形成装置に関する。
スルホン酸基のように親水基を有する高分子は、様々な用途への応用が期待される。そして、このスルホン酸基を含有するポリマーの合成は、一般に、スルホン酸官能基を含有する特定のビニルモノマーを使用するものに限られている。具体的なモノマーの例としては、スルホン化スチレン、あるいはAMPS(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸)が挙げられる。例えば、特開2002−351147号公報には、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸塩と、これと共重合可能な他のビニル系モノマーとの共重合体、または、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸と、これと共重合可能な他のビニル系モノマーとの共重合体を、アルカリ剤で処理した共重合体からなる電荷制御剤、およびこれを用いた電子写真用負帯電トナーが開示されている。
特開2002−351147号公報
上記期待に応えるために、上記した特定のビニルモノマー以外のモノマーから、前記スルホン酸基を含有するポリマーを合成する方法の提供や、前記スルホン酸基を含有する新規なポリマーの提供が望まれている。そこで本発明は、上記背景技術に鑑み、スルホン酸基、あるいはその誘導体を導入した新規なポリマーとその製造方法、及び前記ポリマーを作製するための新規な化合物を提供するものである。
そこで、本発明者らは、様々な機能性を向上するのに有用であると考えられる、親水性基あるいは極性基を導入した新規なポリマーの開発をめざして鋭意研究を重ねてきた結果、以下に示すような発明に至った。
第1の本発明に係るポリマーは、化学式(1)で示される構造を1ユニット以上含むことを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A1−SO2R1を表す。R1w、R1X 、R1yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A1とR1は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A1とR1は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i)R1w、R1Xは水素原子であり、R1yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A1は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(101)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(402)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(104a)もしくは(104b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−B) A1は、化学式(105)で示す未置換の芳香族環構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−C) A1は、化学式(106)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−D) A1は、化学式(107)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−E) A1は、置換芳香族環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−F) A1は、置換複素環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−G) A1は、未置換のナフタレン構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(ii) R1w、R1Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R1yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R1w、R1X、R1yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A) A1は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)

Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
第2の本発明に係る化合物は、化学式(617)で表される。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A617−SO2R617を表す。R617w、R617X 、R617yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A617とR617は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A617とR617は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R617w、R617Xは水素原子であり、R617yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A617は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(601)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(602)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(604a)もしくは(604b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−B) A617は、化学式(605)で示す未置換の芳香族環構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−C) A617は、化学式(606)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−D) A617は、化学式(607)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−E) A617は、置換芳香族環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−F) A617は、置換複素環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−G) A617は、未置換のナフタレン構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(ii) R617w、R617Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R617yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R617w、R617X、R617yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A) A617は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
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また、本発明に係るポリマーの製造方法は、
化学式(617)で示す化合物を重合することにより、化学式(1)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A617−SO2R617を表す。R617w、R617X 、R617yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A617とR617は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A617とR617は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R617w、R617Xは水素原子であり、R617yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A617は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(601)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(602)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(604a)もしくは(604b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−B) A617は、化学式(605)で示す未置換の芳香族環構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−C) A617は、化学式(606)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−D) A617は、化学式(607)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−E) A617は、置換芳香族環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−F) A617は、置換複素環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−G) A617は、未置換のナフタレン構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(ii)R617w、R617Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R617yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R617w、R617X、R617yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A)A617は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
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Figure 2005350667
Figure 2005350667
(式中、Rは−A1−SO2R1を表す。R1w、R1X、R1yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A1とR1は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A1とR1は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R1w、R1Xは水素原子であり、R1yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A1は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(101)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(402)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(104a)もしくは(104b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−B) A1は、化学式(105)で示す未置換の芳香族環構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−C) A1は、化学式(106)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−D) A1は、化学式(107)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−E) A1は、置換芳香族環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−F) A1は、置換複素環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−G) A1は、未置換のナフタレン構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(ii)R1w、R1Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R1yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R1w、R1X、R1yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A)A1は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
また、本発明にかかる化学式(16)に示すポリマーの製造方法は、
化学式(14)で示すユニットを含むポリマーと、化学式(15)で示されるアミン化合物の少なくとも1種とを縮合反応させて化学式(16)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R20w、R20xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R20yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。
20は、H原子、Na原子またはK原子である。)
Figure 2005350667
(式中、R21はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR21a である。A21、R21a は、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
Figure 2005350667
(式中、Rは−A22−SO222を表す。R22w、R22xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R22yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R22 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR22aである。A22 、R22aは、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
また、本発明にかかる化学式(18)に示すユニットを含むポリマーの製造方法は、化学式(17)で示すユニットを含むポリマーに、エステル化剤を用いてエステル化を行ことを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A23−SO223を表す。R23w、R23xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R23yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R23はOH、ハロゲン原子、ONaまたはOKである。A23は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
Figure 2005350667
(式中、Rは−A24−SO3R24 を表す。R24w、R24xは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または水素原子である。R24yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。A24 、R24は、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
本発明にかかる荷電制御剤は、
粉粒体の荷電状態を制御する荷電制御剤において、化学式(19)に示す構造のユニットを有するポリマーを含有していることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A25 −SO225 を表す。R25w、R25X 、R25yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A25とR25は、下記(i−A)から(i−B)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A25とR25は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R25w、R25Xが水素原子であり、R25yが、CH3基、または水素原子である。
(i−A) A25は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造である。R25は、ハロゲン原子またはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしく未置換の複素環構造である。
(i−B) A25は、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R25は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。
(ii) R25w、R25Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R25yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R25w、R25X、R25yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A) A25は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R25は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
また、本発明にかかる荷電制御剤は、粉粒体の荷電状態を制御する荷電制御剤において、前記化学式(1)のユニットの1以上を含むポリマーの少なくとも1種を含有してなることを特徴とする。
また、本発明にかかる静電荷像現像トナーは、少なくとも、バインダー樹脂と着色剤と、上記化学式(1)あるいは化学式(19)で示される構成の荷電制御剤を含有してなることを特徴とする。
また、本発明にかかる画像形成方法は、外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行う工程と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する工程と、該静電荷像を静電荷像現像トナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写工程と、被記録材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを少なくとも有する画像形成方法において、上記構成の静電荷像現像トナーを使用することを特徴とする。
また、本発明にかかる画像形成装置は、外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行う手段と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する手段と、該静電荷像を静電荷像現像トナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像手段と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写手段と、被記録材上のトナー像を加熱定着する定着手段とを少なくとも有する画像形成装置において、前記静電荷像現像トナーとして、上記構成の静電荷像現像トナーを使用することを特徴とする。
本発明により、スルホン酸基、あるいはその誘導体を導入した新規なポリマーとその製造方法、及び前記ポリマーを作製するための新規な化合物が提供される。
(本発明に係るポリマー及び化合物)
[1]第1の本発明に係るポリマーは、化学式(1)で示される構造を1ユニット以上含むことを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A1−SO2R1を表す。R1w、R1X 、R1yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A1とR1は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A1とR1は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i)R1w、R1Xは水素原子であり、R1yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A1は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(101)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(402)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(104a)もしくは(104b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−B) A1は、化学式(105)で示す未置換の芳香族環構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−C) A1は、化学式(106)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−D) A1は、化学式(107)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−E) A1は、置換芳香族環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−F) A1は、置換複素環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−G) A1は、未置換のナフタレン構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(ii) R1w、R1Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R1yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R1w、R1X、R1yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A) A1は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
なお、本発明においては、前記ポリマー中に、上記組み合わせの中から選択される複数種のユニットが存在する場合、各ユニット同士は互いに独立である。即ち、本発明は、同じ種類のユニットにより前記ポリマーが構成される場合は勿論、前記ポリマーが、互いに異なる種類のユニットにより構成されている場合を含むものである。
[2]第2の本発明に係るポリマーは、
前記化学式(1)で示される構造が、化学式(2)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A2−SO2R2を表す。R2w、R2Xは、水素原子である。R2yは、CH3基または水素原子である。
A2は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(401)で示す炭素数4のアルキレン基、化学式(502)で示す炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(409a)または(409b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。
2は、ハロゲン原子またはOR2aである。R2aは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
[3]第3の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(5)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A5−SO2R5である。R5w、R5Xは、水素原子である。R5yは、CH3基または水素原子である。
A5は、化学式(110)で示す未置換の芳香族環構造である。R5は、ハロゲン原子またはOR5aである。R5aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
Figure 2005350667
[4]第4の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(6)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A6−SO2R6である。R6w、R6Xは、水素原子である。R6yは、CH3基または水素原子である。
A6は、化学式(406)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R6は、ハロゲン原子またはOR6aである。R6aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
Figure 2005350667
[5]第5の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(7)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A7−SO2R7である。R7w、R7Xは、水素原子である。R7yは、CH3基または水素原子である。A7は、化学式(407)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R7は、ハロゲン原子またはOR7aである。R7aは、直鎖または分岐の炭素数2〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
Figure 2005350667
[6]第6の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(8)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R203w、R203Xは水素原子である。R203yはCH3基または水素原子である。R203a、R203b、R203c、R203d、R203eのうち少なくとも一つは、SO2203f(R203fはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR203hである。R203hは直鎖または分岐の炭素数1〜8のアルキル基、あるいは置換または未置換のフェニル基を表す。R203a、R203b、R203c、R203d、R203eはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR203g(R203g:H原子、Na原子、K原子のいずれかである。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選ばれる。R203a、R203b、R203c、R203d、R203eに水素原子を選択する場合は、最大3つまでである。)
なお、OPh基はフェニルエーテル基を、NHPh基はフェ二ルアミノ基を表し、化学式(8)以外の化学式においても同様である。
[7]第7の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(507)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A507−SO2R507である。R507w、R507Xは水素原子である。R507yはCH3基または水素原子である。A507は置換複素環構造である。R507は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR507aである。R507aは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
[8]第8の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(509a)または(509b)のいずれかであることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R509w、R509xは水素原子である。R509yはCH3基または水素原子である。R509a、R509b、R509c、R509d、R509e、R509f、R509gのいずれか一つは、SO2509o(R509oは、ハロゲン原子またはOR509sである。R509sは直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)であり、その他は水素原子である。)
Figure 2005350667
(式中、R509v、R509uは水素原子である。R509zはCH3基または水素原子である。R509h、R509i、R509j、R509k、R509l、R509m、R509nのいずれか一つはSO2509q(R509qはハロゲン原子またはOR509tである。R509tは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)であり、その他は、水素原子である。)
[9]本発明に係る第9のポリマーに関する発明は、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(9a)または(9b)の何れかであることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R10w、R10xは水素原子である。R10yはCH3基または水素原子である。R10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10gのうち、少なくとも一つはSO210o(R10oは、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR10sである。R10sは直鎖または分岐の炭素数1〜8のアルキル基、あるいは置換または未置換のフェニル基を表す。R10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10gはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR10p(R10pは、H原子、Na原子またはK原子のいずれかである。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基、またはC37 基から選ばれる。R10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10gに水素原子を選択する場合は、最大5つまでである。)
Figure 2005350667
(式中、R10v、R10uは水素原子である。R10zはCH3基または水素原子である。R10h、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10nのうち、少なくとも一つはSO210q(R10qはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR10tである。R10tは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。R10h、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10nはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR10r(R10rは、H原子、Na原子またはK原子のいずれかである。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基、またはC37 基から選ばれる。R10h、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10nに水素原子を選択する場合は、最大5つまでである。)
[10]第10の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(10)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R16w、R16xは水素原子である。R16yはCH3基または水素原子である。R16aは、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR16bである。R16bは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
[11]第11の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(11)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R17w、R17xは水素原子である。R17yはCH3基または水素原子である。R17a は、ハロゲン原子またはOR17b である。R17b は、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
[12]第12の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(12)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R18w、R18xは水素原子である。R18yはCH3基または水素原子である。R18aは、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR18bである。R18bは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
[13]第13の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(13)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R19w、R19xは水素原子である。R19yはCH3基または水素原子である。R19a は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR19b である。R19b は、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
[14]第14の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)で示される構造が、化学式(301)であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A301−SO2R301である。R301w、R301Xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R301yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R301w、R301X、R301yの少なくとも1つはハロゲン原子である。A301は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R301はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR301aである。R301aは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
[15]第15の本発明に係るポリマーは、前記化学式(1)に示すユニットに加え、化学式(108)で示されるビニル系モノマー由来のユニットを少なくとも一つ含むことを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R108w、R108xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R108yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R108は、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、置換もしくは未置換の複素環構造、ハロゲン原子、−CO−R108a、−O−R108b、−COO−R108c、−OCO−R108d、−CONR108e108f、−CN、またはN原子を含む環構造のいずれかである。R108a、R108b、R108c、R108d、R108e、R108fはそれぞれ独立して、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
なお、上記第15の本発明が、前記第2のから第14の本発明に適用できることは勿論である。
[16]第16の本発明に係るポリマーは、前記第1から第15の本発明に係るポリマーの数平均分子量が、1000から1000000であることを特徴とする。
[17]第17の本発明に係る化合物は、化学式(617)で示す化合物であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A617−SO2R617を表す。R617w、R617X 、R617yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A617とR617は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A617とR617は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R617w、R617Xは水素原子であり、R617yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A617は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(601)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(602)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(604a)もしくは(604b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−B) A617は、化学式(605)で示す未置換の芳香族環構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−C) A617は、化学式(606)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−D) A617は、化学式(607)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−E) A617は、置換芳香族環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−F) A617は、置換複素環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(i−G) A617は、未置換のナフタレン構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
(ii) R617w、R617Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R617yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R617w、R617X、R617yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A) A617は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
[18]第18の本発明に係る化合物は、前記化学式(617)に示す化合物が、化学式(618)で示す構造であることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは-A618-SO2R618を表す。R618w、R618X 、R618yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A618とR618は、下記(i−A)から(i−D)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A618とR618は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R618w、R618Xは水素原子であり、R618yはCH3基または水素原子である。
(i−A) A618は、メチレン基、エチレン基、直鎖または分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(701)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(702)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。
618は、ハロゲン原子またはOR618aである。R618aはメチル基、エチル基、またはフェニル基である。
(i−B) A618が化学式(706)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R618は、ハロゲン原子またはOR618aである。R618aはフェニル基である。
(i−C) A618が化学式(707)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R618は、ハロゲン原子、OKまたはOR618aである。R618aはエチル基、またはフェニル基である。
(i−D) A618が置換芳香族環構造または置換複素環構造である。R618は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR618aである。R618aはメチル基、エチル基、またはフェニル基を表す。
(ii) R618w、R618Xはそれぞれ独立してハロゲン原子、もしくは水素原子である。R618yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R618w、R618X、R618yの少なくとも1つがハロゲン原子である。
(ii−A) A618が置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R618はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR618aである。R618aは、メチル基、エチル基、あるいはフェニル基である。)
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
Figure 2005350667
(製造方法)
また、先に記載した化学式(1)に示すユニットを含むポリマーは、
前記第17の本発明に係る化合物、すなわち化学式(617)で示す化合物を重合することにより、製造することができる。
また、第20の本発明に係るポリマーの製造方法は、化学式(14)で示すユニットを含むポリマーと、化学式(15)で示されるアミン化合物の少なくとも1種とを縮合反応させて化学式(16)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、R20w、R20xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R20yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。
20は、H原子、Na原子またはK原子である。)
Figure 2005350667
(式中、R21はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR21a である。A21、R21a は、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
Figure 2005350667
(式中、Rは−A22 −SO222 を表す。R22w、R22xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R22yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R22 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR22aである。A22 、R22aは、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
上記化学式(16)に示すユニットを含むポリマーの製造方法においては、縮合剤を用い同一反応場中でアミド結合を形成することが好ましい。
この場合の縮合剤としては、リン酸系縮合剤を用いることができる。このリン酸系縮合剤としては、例えば、亜リン酸エステル系縮合剤、リン塩化物系縮合剤、リン酸無水物系縮合剤、リン酸エステル系縮合剤及びリン酸アミド系縮合剤中から選ばれる少なくとも一つを用いることができる。また、縮合反応を、更にピリジンの存在下で行うことができる。
また、第25の本発明に係る化学式(18)に示すユニットを含むポリマーの製造方法は、化学式(17)で示すユニットを含むポリマーに、エステル化剤を用いてエステル化を行い前記化学式(18)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A23 −SO223 を表す。R23w、R23xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R23yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R23 はOH、ハロゲン原子、ONaまたはOKである。A23は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
Figure 2005350667
(式中、Rは−A24−SO3R24 を表す。R24w、R24xは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または水素原子である。R24yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。A24 、R24は、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
前記化学式(18)に示すユニットを含むポリマーの製造方法において用いられる、前記エステル化剤としてトリメチルシリルジアゾメタン、トリメチルオルトフォルメート、トリエチルオルトフォルメートを用いることができる。なお、スルホン酸含有ポリマーの合成手法として、水溶性のポリアクリルアミドをアミド交換反応により相当する化学構造を導入する手法があるが、この手法においては、原料のアクリルアミド構造が得られるポリマー中に多く残存する場合があるなど改良の余地がある。この手法に比べて本発明は有用である。
(荷電制御剤)
第28の本発明に係る荷電制御剤は、粉粒体の荷電状態を制御するものであり、化学式(19)に示す構造のユニットを有するポリマーを含有していることを特徴とする。
Figure 2005350667
(式中、Rは−A25 −SO225 を表す。R25w、R25X 、R25yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A25とR25は、下記(i−A)から(i−B)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A25とR25は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
(i) R25w、R25Xが水素原子であり、R25yが、CH3基、または水素原子である。
(i−A) A25は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造である。R25は、ハロゲン原子またはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしく未置換の複素環構造である。
(i−B) A25は、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R25は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。
(ii) R25w、R25Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R25yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R25w、R25X、R25yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
(ii−A) A25は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R25は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
また、前記粉粒体は、静電荷像現像トナーであることが好ましい。
(画像形成方法)
また、第32の本発明に係る画像形成方法は、以下の工程を含むことを特徴とする。
すなわち、外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行なう工程と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する工程と、該静電荷像を静電荷像現像トナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写工程と、被記録材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを少なくとも有する画像形成方法において、前記静電荷像現像トナーを使用することを特徴とする。
一方、先に挙げた画像形成方法では、転写工程として、さらに、静電潜像担持体上のトナー像を中間の転写体に転写する第1の転写工程と、中間の転写体上のトナー像を被記録材に転写する第2の転写工程との2つの工程からなる転写工程を用いることができる。
(画像形成装置)
また、第33の本発明に係る画像形成装置は、以下の手段を有することを特徴とする。すなわち、外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行う手段と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する手段と、該静電荷像を静電荷像現像トナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像手段と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写手段と、被記録材上のトナー像を加熱定着する定着手段とを少なくとも有する画像形成装置において、
前記静電荷像現像トナーとして、上記構成の静電荷像現像トナーを使用する
ことを特徴とする画像形成装置。
前記画像形成装置における前記転写手段を、さらに、静電潜像担持体上のトナー像を中間の転写体に転写する第1の転写手段と、中間の転写体上のトナー像を被記録材に転写する第2の転写手段との2つの手段から構成することができる。
(本発明に係るポリマーのより具体的な製法)
以下に、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。上記した各構成を有する本発明にかかるポリマーは荷電制御剤としてきわめて優れた特性を有し、かつ、人体や環境に対する安全性が高く、さらには、該荷電制御剤を含有する静電荷像現像用トナー及び該静電荷像現像用トナーを一定の現像システムを有する画像形成装置に使用した場合に著しい効果を有するものである。このポリマーの製造方法としては以下の方法を例示できる。
例えば、化学式(16)で示すユニットを有するポリマーは、出発原料として用いる化学式(14)で表されるユニットを有するポリマーと化学式(15)で示す化合物の少なくとも1種との反応で製造される。
Figure 2005350667
(式中、R20w、R20xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子を表す。R20yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。R20は、H原子、Na原子またはK原子である。複数のユニットが存在する場合、R20、R20w、R20x及びR20yは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
Figure 2005350667
(式中、R21はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR21a である。A21、R21a はそれぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)
Figure 2005350667
(式中、Rは−A22 −SO222 を表す。R22w、R22xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子を表す。R22yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。R22 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR22aである。A22 、R22aはそれぞれ独立して置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。複数のユニットが存在する場合、R、A22、R22、R22a、R22w、R22x及びR22yは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
(化学式(14)に示すユニットを含むポリマーの製造方法)
化学式(14)で表されるカルボキシル基を有するポリマーは、公知の重合法と高分子反応を用いることにより、化学式(14)以外に化学式(108)に示されるビニル系モノマーユニットを有する共重合体として製造ができる。
Figure 2005350667
(式中、R20w、R20xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子を表す。R20yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。R20は、H原子、Na原子またはK原子である。複数のユニットが存在する場合、R20、R20w、R20x及びR20yは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
Figure 2005350667
(式中、R108w、R108xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子を表す。R108yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。R108は、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、置換もしくは未置換の複素環構造、ハロゲン原子、−CO−R108a、−O−R108b、−COO−R108c、−OCO−R108d、−CONR108e108f、−CN、またはN原子を含む環構造を表す。R108a、R108b、R108c、R108d、R108e、R108fは、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。複数のユニットが存在する場合、R108、R108a、R108b、R108c、R108d、R108e、R108f、R108w、R108x及びR108yは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
なお、化学式(108)に示すビニル系モノマーとしては、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロルスチレン、3,4-ジクロルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-n-オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα-メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸-n-オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸-2-クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドンの如きN-ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
化学式(14)で表されるカルボキシル基を有するポリマーの例として、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルのホモポリマーを一部加水分解することにより、カルボキシル基を有するメタクリル酸エステル/メタクリル酸共重合体や、アクリル酸エステル/アクリル酸共重合体を得ることができる。
また、他の重合性モノマーと、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの共重合体を合成し、先ほどと同様に、脱エステル化を行うことにより、カルボキシル基を有する共重合体ポリマーを容易に得ることができる。
その他にも、直接、アクリル酸、メタクリル酸と他の重合性モノマーを重合し、カルボキシル基を有する共重合体ポリマーを得ることも可能である。
(化学式(15)に示す化合物)
本発明に用いる化学式(15)に示す化合物としては、
Figure 2005350667
(式中、R21はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR21a である。A21、R21a はそれぞれ独立して置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、置換または未置換の複素環構造を表す。)が挙げられる。更に詳しくは、A21は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐アルキレン基、置換もしくは未置換のフェニル基、置換もしくは未置換のナフチル基、または、置換もしくは未置換のN、S、Oの何れか一つ以上を含む複素環構造を表す。A21が環構造の場合、未置換の環がさらに縮合してもよい。
前記A21が炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐アルキレン基の化合物である場合の具体例としては、2−アミノエタンスルホン酸(タウリン)、3−アミノプロパンスルホン酸、4−アミノブタンスルホン酸、2−アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸や、そのアルカリ金属塩があげられる。
21が、置換または未置換のフェニル基の場合は化学式(26)で表される。
Figure 2005350667
(式中、R26a 、R26b 、R26c 、R26d 、R26e は、少なくとも一つはSO226f (R26f はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR26h である。R26h は、置換または未置換の脂肪族炭化水素構造、置換または未置換の芳香族環構造、あるいは置換または未置換の複素環構造を表す。)である。R26a 、R26b 、R26c 、R26d 、R26eは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR26g (R26g :H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選択される。)
化学式(26)で示される化合物としては、p−アミノベンゼンスルホン酸(スルファニル酸)、m−アミノベンゼンスルホン酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−トルイジン−4−スルホン酸、o−トルイジン−4−スルホン酸ナトリウム塩、p−トルイジン2−スルホン酸、4−メトキシアニリン−2−スルホン酸、o−アニシジン−5−スルホン酸、p−アニシジン−3−スルホン酸、3−ニトロアニリン−4−スルホン酸、2−ニトロアニリン−4−スルホン酸ナトリウム塩、4−ニトロアニリン−2−スルホン酸ナトリウム塩、1,5−ジニトロアニリン−4−スルホン酸、2−アミノフェノール−4−ヒドロキシ−5−ニトロベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルアニリン−5−スルホン酸ナトリウム塩、2,4−ジメチルアニリン−6−スルホン酸、3,4−ジメチルアニリン−5−スルホン酸、4−イソプロピルアニリン−6−スルホン酸、4−トリフルオロメチルアニリン−6−スルホン酸、3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリン−5−スルホン酸、4−カルボキシアニリン−6−スルホン酸等の各種アミノベンゼンスルホン酸誘導体ならびにその塩、さらには、2−アミノベンゼンスルホン酸メチルエステル、4−アミノベンゼンスルホン酸メチルエステル、2−アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル、4−アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル等の各種アミノベンゼンスルホン酸誘導体ならびにその塩のメチルエステル化物あるいはフェニルエステル化物等のエステル化物が挙げられる。
21が置換または未置換のナフチル基の場合は、化学式(27a)や(27b)で表される。
Figure 2005350667
(式中、R27a 、R27b 、R27c 、R27d 、R27e 、R27f 、R27g は、少なくとも一つはSO227o (R27o はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR27s である。R27s は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)である。R27a 、R27b 、R27c 、R27d 、R27e 、R27f 、R27gは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR27p (R27p :H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基、またはC37 基から選ばれる。)
Figure 2005350667
(式中、R27h 、R27i 、R27j 、R27k 、R27l 、R27m 、R27n は、少なくとも一つはSO227q (R27qはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR27t である。R27t は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)である。R27h 、R27i 、R27j 、R27k 、R27l 、R27m 、R27nは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR27r (R27r:H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選ばれる。)
前記化学式(27a)または(27b)で示される化合物としては、1−ナフチルアミン−4−スルホン酸、1−ナフチルアミン−5−スルホン酸、1−ナフチルアミン−6−スルホン酸、1−ナフチルアミン−7−スルホン酸、1−ナフチルアミン−8−スルホン酸、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸、2−ナフチルアミン−5−スルホン酸、1−ナフチルアミン−2−エトキシ−6−スルホン酸、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸、6−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸、1−アミノ−8−ナフトール−2,4−スルホン酸一ナトリウム塩、1−アミノ−8−ナフトール−3,6−スルホン酸一ナトリウム塩等の各種ナフチルアミンスルホン酸誘導体ならびにその塩、さらには、1−ナフチルアミン−8−スルホン酸メチルエステル、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸メチルエステル、1−ナフチルアミン−8−スルホン酸フェニルエステル、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸フェニルエステル等の各種ナフチルアミンスルホン酸誘導体ならびにその塩のメチルエステル化物あるいはフェニルエステル化物等のエステル化物が挙げられる。
21が置換または未置換のN、S、Oの何れか一つ以上を含む複素環構造の場合は,ピリジン環、ピペラジン環、フラン環、チオール環などが挙げられる。
(化学式(16)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーの製造方法)
本発明における化学式(14)に示すユニットを含むポリマーと化学式(15)で示すアミノスルホン酸化合物との縮合反応について詳しく述べる。
カルボキシル基とアミノ基の縮合反応としては、縮合剤を用いる方法、塩を形成し脱水反応により縮合を行う方法、脱水剤を用いる方法など、いずれも利用が可能である。
本発明の製造方法として、縮合剤を用いる方法について詳しく述べる。縮合剤としては、リン酸系縮合剤、カルボジイミド系縮合剤などが利用可能であり、例えば、リン酸系縮合剤としては、亜リン酸エステル系縮合剤、リン塩化物系縮合剤、リン酸無水物系縮合剤、リン酸エステル系縮合剤、リン酸アミド系縮合剤を利用することが可能である。本発明の反応では、亜リン酸エステル系の縮合剤を用いることが好ましい。この際使用される亜リン酸エステル類としては、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリ−o−トリル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リン酸トリ−m−トリル、亜リン酸ジ−m−トリル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ−o−クロロフェニル、亜リン酸トリ−p−クロロフェニル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル等が上げられる。中でも、亜リン酸トリフェニルが好ましく用いられる。縮合剤の使用量は、化学式(15)に示す化合物に対して、0.1倍モル以上、好ましくは、等倍モル以上の範囲である。また、縮合剤そのものを反応溶媒として用いることも可能である。
この方法に用いられる化学式(15)に示す化合物の使用量は、出発原料として用いる化学式(14)に示すユニットに対して、0.1〜50.0倍モル、好ましくは、1.0〜20.0倍モルの範囲である。本発明の反応では、必要に応じ、溶媒を使用することができる。使用する溶媒は、ヘキサン、シクロへキサン、ヘプタン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒類、ピリジン誘導体が挙げられる。特に好ましくは、ピリジンが用いられる。溶媒の使用量は、出発原料、塩基の種類、反応条件等に応じて適宜定め得る。
この方法において、反応温度は、特に限定されないが、通常は0℃〜溶媒の沸点の範囲の温度である。ただし、用いる縮合剤に合わせた最適な温度で反応を行うことが望ましい。
本発明の方法において、反応時間は、例えば、1〜48時間の範囲である。このようにして生成した化学式(16)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーを含む反応液は、常法である蒸留を用いて取り除くことができる。または、水、メタノール及びエタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類等の溶媒を用いて、反応液に均一且つ、化学式(16)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーに不溶な溶媒と混合し、目的とする化学式(16)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーを再沈殿することにより、回収することができる。ここで得られた化学式(16)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーは、必要ならば、単離精製することができる。この単離精製方法としては、特に制限はなく、化学式(16)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーに不溶な溶媒を用いて再沈殿する方法、カラムクロマトグラフィーによる方法を用いることができる。
また、化学式(16)で示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーの中でも、化学式(1)で示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーについては、化学式(617)で示す化合物、他の重合性モノマーと重合開始剤を用いて、共重合することにより合成することも可能である。
(化学式(617)に示す化合物の製造方法)
前記第17の本発明において示した化学式(617)に示す化合物は、以下の方法により製造できる。
本発明における化学式(617)に示す化合物の合成方法について詳しく述べる。メタクリル酸、アクリル酸などのカルボキシル基を有する重合性モノマー、カルボキシル基が酸塩化物になったアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド重合性モノマーと、後述する化学式(817)に示すアミノ基を有する種々の化合物との縮合反応により合成される。
カルボキシル基とアミノ基の縮合反応としては、縮合剤を用いる方法、塩を形成し脱水反応により縮合を行う方法、脱水剤を用いる方法、カルボキシル基を酸クロライドに変換しアミノ基を反応させる方法などいずれも利用が可能である。
本発明に係る製造方法として、カルボキシル基を酸クロライドに変換しアミノ基を反応させる方法について詳しく述べる。
化学式(717)に示す重合性モノマーの酸クロライドへの変換は、常法である塩化チオニルを使用することにより可能である。
Figure 2005350667
(式中、R717w、R717xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子を表す。R717yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。R717は、H原子、Na原子またはK原子である。複数のユニットが存在する場合、R717、R717w、R717x及びR717yは、各ユニット毎に独立して上記の意味を表す。)
塩化チオニルの使用量は、化学式(717)に示す化合物に対して、0.1〜50.0倍モル、好ましくは、1.0〜20.0倍モルの範囲である。また、塩化チオニルそのものを反応溶媒として用いることも可能である。
この方法に用いられる後述する化学式(817)に示す化合物の使用量は、出発原料として用いる化学式(717)に示すユニットに対して、0.1〜50.0倍モル、好ましくは、1.0〜20.0倍モルの範囲である。本発明の反応では、必要に応じ、溶媒を使用することができる。使用する溶媒は、ヘキサン、シクロへキサン、ヘプタン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒類、ピリジン誘導体、水が挙げられる。溶媒は、後述する化学式(817)に示す化合物が溶解するものが好ましい。溶媒の使用量は、出発原料、反応条件等に応じて適宜定め得る。
この方法において、反応温度は、特に限定されないが、通常は−30℃〜溶媒の沸点の範囲の温度である。ただし、使用する後述する化学式(817)に示す化合物、反応溶媒に合わせた最適な温度で反応を行うことが望ましい。本発明の方法において、反応時間は、一概には言えないが、通常、1〜48時間の範囲である。このようにして生成した化学式(617)に示す化合物を含む反応液は、常法である蒸留を用いて取り除くことができる。
ここで得られた化学式(617)に示す化合物は、必要ならば、単離精製することができる。この単離精製方法としては、特に制限はなく、化学式(617)に示す化合物が難溶な溶媒を用いて再結晶する方法、カラムクロマトグラフィーによる方法を用いることができる。
また、上記方法により、化学式(617)で示す化合物の中でもスルホン酸エステルユニットを有していない化合物、例えば、R617はOH、ハロゲン原子、ONa、OKである化合物を合成する場合、さらに、トリメチルシリルジアゾメタン、トリメチルオルトフォルメート、トリエチルオルトフォルメート等のエステル化剤を用いることにより、スルホン酸エステルユニットを有する化学式(617)で示される化合物を合成することが可能である。
(化学式(817)に示す化合物)
本発明に用いる化学式(817)に示す化合物としては、
Figure 2005350667
(式中、R817はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR817a である。A817、R817a はそれぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)が挙げられる。
更に詳しくは、A817は炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐アルキレン基、置換または未置換のフェニル基、置換または未置換のナフチル基、あるいは、置換または未置換のN、S、Oの何れか一つ以上を含む複素環構造を表す。A817が環構造の場合、未置換の環がさらに縮合してもよい。
前記A817が、炭素数1〜8の直鎖あるいは分岐アルキレン基の化合物である場合、その例としては、2−アミノエタンスルホン酸(タウリン)、3−アミノプロパンスルホン酸、4−アミノブタンスルホン酸、2−アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸や、そのアルカリ金属塩があげられる。
817が、置換または未置換のフェニル基の場合は化学式(26)で表される。
Figure 2005350667
(式中、R26a 、R26b 、R26c 、R26d 、R26e は、少なくとも一つはSO226f (R26f はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR26h である。R26h は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)である。R26a 、R26b 、R26c 、R26d 、R26eは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR26g (R26g :H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選ばれる。)
化学式(26)で示される化合物としては、p−アミノベンゼンスルホン酸(スルファニル酸)、m−アミノベンゼンスルホン酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−トルイジン−4−スルホン酸、o−トルイジン−4−スルホン酸ナトリウム塩、p−トルイジン2−スルホン酸、4−メトキシアニリン−2−スルホン酸、o−アニシジン−5−スルホン酸、p−アニシジン−3−スルホン酸、3−ニトロアニリン−4−スルホン酸、2−ニトロアニリン−4−スルホン酸ナトリウム塩、4−ニトロアニリン−2−スルホン酸ナトリウム塩、1,5−ジニトロアニリン−4−スルホン酸、2−アミノフェノール−4−ヒドロキシ−5−ニトロベンゼンスルホン酸、2,4−ジメチルアニリン−5−スルホン酸ナトリウム塩、2,4−ジメチルアニリン−6−スルホン酸、3,4−ジメチルアニリン−5−スルホン酸、4−イソプロピルアニリン−6−スルホン酸、4−トリフルオロメチルアニリン−6−スルホン酸、3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリン−5−スルホン酸、4−カルボキシアニリン−6−スルホン酸等の各種アミノベンゼンスルホン酸誘導体ならびにその塩、さらには、2−アミノベンゼンスルホン酸メチルエステル、4−アミノベンゼンスルホン酸メチルエステル、2−アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル、4−アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル等の各種アミノベンゼンスルホン酸誘導体ならびにその塩のメチルエステル化物あるいはフェニルエステル化物等のエステル化物が挙げられる。
817が置換または未置換のナフチル基の場合は、化学式(27a)、(27b)で表される。
Figure 2005350667
(式中、R27a 、R27b 、R27c 、R27d 、R27e 、R27f 、R27g は、少なくとも一つはSO227o (R27o はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR27s である。R27s は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)である。R27a 、R27b 、R27c 、R27d 、R27e 、R27f 、R27gは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR27p (R27p :H原子、Na子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選ばれる。)
Figure 2005350667
(式中、R27h 、R27i 、R27j 、R27k 、R27l 、R27m 、R27n は、少なくとも一つはSO227q (R27qはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR27t である。R27t は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、あるいは置換もしくは未置換の複素環構造を表す。)であ。R27h 、R27i 、R27j 、R27k 、R27l 、R27m 、R27nは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR27r (R27r:H原子、Na原子、K原子のいずれかを表す)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選ばれる。)
化学式(27a)または(27b)で示される化合物としては、1−ナフチルアミン−4−スルホン酸、1−ナフチルアミン−5−スルホン酸、1−ナフチルアミン−6−スルホン酸、1−ナフチルアミン−7−スルホン酸、1−ナフチルアミン−8−スルホン酸、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸、2−ナフチルアミン−5−スルホン酸、1−ナフチルアミン−2−エトキシ−6−スルホン酸、1−アミノ−2−ナフトール−4−スルホン酸、6−アミノ−1−ナフトール−3−スルホン酸、1−アミノ−8−ナフトール−2,4−スルホン酸一ナトリウム塩、1−アミノ−8−ナフトール−3,6−スルホン酸一ナトリウム塩等の各種ナフチルアミンスルホン酸誘導体ならびにその塩、さらには、1−ナフチルアミン−8−スルホン酸メチルエステル、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸メチルエステル、1−ナフチルアミン−8−スルホン酸フェニルエステル、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸フェニルエステル等の各種ナフチルアミンスルホン酸誘導体ならびにその塩のメチルエステル化物あるいはフェニルエステル化物等のエステル化物が挙げられる。
817が置換または未置換のN、S、Oの何れか一つ以上を含む複素環構造の場合は,ピリジン環、ピペラジン環、フラン環、チオール環などが挙げられる。
また、上記方法により合成された、化学式(617)で示す化合物の中でも、スルホン酸エステルユニットを有していない化合物、例えば、R617はOH、ハロゲン原子、ONa、OKである化合物用いる場合、さらに、トリメチルシリルジアゾメタン、トリメチルオルトフォルメート、トリエチルオルトフォルメート等のエステル化剤を用いることにより、化学式(617)の中でもR617がOR617aで表されるスルホン酸エステルユニットを有する化合物を合成することが可能である。
この反応では、必要に応じ、溶媒を使用することができる。使用する溶媒は、ヘキサン、シクロへキサン、ヘプタン等の炭化水素類、メタノール及びエタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒類、ピリジン誘導体が挙げられる。特に好ましくは、クロロホルム、メタノールが用いられる。溶媒の使用量は、出発原料、反応条件等に応じて適宜定め得る。
エステル化剤の使用量は、化学式(617)に示すR617がOH、ハロゲン原子、ONa、OKであるユニットに対して、0.1〜50倍モル、好ましくは、1〜20倍モルの範囲である。
この方法において、反応温度は、特に限定されないが、通常は−20℃〜30℃の範囲の温度である。反応時間は、一概には言えないが、通常、1〜48時間の範囲である。
このようにして生成した化学式(617)の中でもR617がOR617aで表されるスルホン酸エステルユニットを有する化合物を含む反応液は、常法である蒸留を用いて取り除くことができる。
ここで得られた化学式(617)の中でもR617がOR617aで表されるスルホン酸エステルユニットを有する化合物は、必要ならば、単離精製することができる。この単離精製方法としては、特に制限はなく、化学式(617)の中でもR617がOR617aで表されるスルホン酸エステルユニットを有する化合物が難溶な溶媒を用いて再結晶する方法、カラムクロマトグラフィーによる方法を用いることができる。
(化学式(617)で示される化合物の重合方法)
化学式(617)で示される化合物の重合方法としては、公知の種々の重合反応が利用可能である。また、種々の公知のモノマーと共重合も可能である。
共重合可能なモノマーの例としては、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロルスチレン、3,4-ジクロルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-n-オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα-メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸-n-オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸-2-クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドンの如きN-ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
化学式(617)の中でもスルホン酸エステルユニットを有していない化合物、たとえば、R617はOH、ハロゲン原子、ONa、OKである化合物を重合する場合、特に好ましくは、重合条件のコントロールが比較的容易なラジカル重合が用いることが可能である。
また、スルホン酸エステルユニットを有している場合は、イオン重合の利用も可能である。
ラジカル重合を用いる場合、開始剤としては、例えば、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、クミンパーピバレート、t-ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4-ビス(t-ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタン、n-ブチル4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バリレート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ-t-ブチルパーオキシα-メチルサクシネート、ジ-t-ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ-t-ブチルパーオキシアゼラート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール-ビス(t-ブチルパーオキシカーボネート)、ジ-t-ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t-ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t-ブチルパーオキシ)シラン等が挙げられる。また、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性開始剤の利用も可能である。
これらが単独或いは併用して使用できる。その使用量は重合性モノマーの全量に対して、0.0001〜0.5倍モルの範囲が好ましいが、使用するモノマーの種類、共重合で使用するモノマー、使用する開始剤に応じて適宜定め得る。
本発明の重合反応では、必要に応じ、溶媒を使用することができる。使用する溶媒は、ヘキサン、シクロへキサン、ヘプタン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒類が挙げられる。特に好ましくN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒が用いられる。溶媒の使用量は、溶媒の種類、共重合で使用するモノマー、使用する開始剤、反応条件等に応じて適宜定め得る。
この方法において、反応温度は、特に限定されないが、通常は-76℃〜溶媒の沸点の範囲の温度である。ただし、用いる開始剤、共重合で使用するモノマーに合わせた最適な温度で反応を行うことが望ましい。本発明の方法において、反応時間は、一概には言えないが、通常、0.5〜48時間の範囲である。このようにして生成した化学式(1)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーを含む反応液は、常法である蒸留を用いて取り除くことができる。または、水、メタノール及びエタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類等の溶媒を用いて、反応液に均一且つ、化学式(1)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーに不溶な溶媒と混合し、目的とする化学式(1)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーを再沈殿することにより、回収することができる。ここで得られた化学式(1)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーは、必要ならば、単離精製することができる。この単離精製方法としては、特に制限はなく、化学式(1)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーに不溶な溶媒を用いて再沈殿する方法、カラムクロマトグラフィーによる方法を用いることができる。
(化学式(18)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーの製造方法)
化学式(17)に示すように、化学式(17)中のR23がOH、ハロゲン原子、ONaまたはOKの場合である場合は、エステル化剤であるトリメチルシリルジアゾメタン、トリメチルオルトフォルメート、トリエチルオルトフォルメートを用いて、化学式(18)に示す、Rが−A24−SO324 であるポリマーを合成することが可能である。以下にその反応について詳しく述べる。
この反応では、必要に応じ、溶媒を使用することができる。使用する溶媒は、ヘキサン、シクロへキサン、ヘプタン等の炭化水素類、メタノール及びエタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒類、ピリジン誘導体が挙げられる。特に好ましくは、クロロホルム、メタノールが用いられる。溶媒の使用量は、出発原料、反応条件等に応じて適宜定め得る。
エステル化剤の使用量は、化学式(17)に示すユニットに対して、0.1〜50倍モル、好ましくは、1〜20倍モルの範囲である。
この方法において、反応温度は、特に限定されないが、通常は−20℃〜30℃の範囲の温度である。反応時間は、一概には言えないが、通常、1〜48時間の範囲である。
このようにして生成した化学式(18)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーを含む反応液は、常法である蒸留を用いて取り除くことができる。または、水、メタノール及びエタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類等の溶媒を用いて、反応液に均一且つ、化学式(18)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーに不溶な溶媒と混合し、目的とする化学式(18)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーを再沈殿することにより、回収することができる。ここで得られた化学式(18)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーは、必要ならば、単離精製することができる。この単離精製方法としては、特に制限はなく、化学式(18)に示すユニットを分子中に1ユニット以上有するポリマーに不溶な溶媒を用いて再沈殿する方法、カラムクロマトグラフィーによる方法を用いることができる。
(トナーへの応用)
本発明に係るポリマーの用途として、静電荷像現像用トナーおよびそれを用いた画像形成プロセスへの応用が挙げられる。
具体的には、トナーに内添または外添される荷電制御剤として利用可能である。すなわち、本発明は上記のポリマーを含有してなる荷電制御剤であり、さらには該荷電制御剤を含有してなる静電荷像現像用トナーである。
上記の静電荷像現像用トナーは、以下で示される画像形成方法あるいは、画像形成装置に用いられる。画像形成方法とは、例えば外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体を均一に帯電させる帯電工程と、静電潜像担持体上にトナー像を形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を中間の転写体を介して、または、介さずに被転写材へ転写する転写工程と、被転写材上のトナー像を熱によって定着する加熱定着工程とを有する。
画像形成装置は、前記方法の各工程に対応する各手段、すなわち帯電手段、現像手段、転写手段、加熱定着手段を有する。
ここで、トナーに関する技術について説明する。
トナーを用いる電子写真法としては、」多数の方法が知られているが、一般的には、光導電性物質を利用し、種々の手段によって像担持体(感光体)上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで現像して可視像とし、必要に応じて紙等の被転写材にトナー像を転写した後、熱及び/または圧力等により被転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
電気的潜像を可視化する方法としては、カスケード現像法、磁気ブラシ現像法、加圧現像方法等が知られている。更には、磁性トナーと中心に磁極を配した回転現像スリーブを用いて、現像スリーブ上から感光体上へと磁性トナーを磁界にて飛翔させる方法も用いられている。静電潜像を現像する際に用いられる現像方式には、トナーとキャリアとからなる二成分系現像剤を使用する二成分現像方式と、キャリアを使用しないトナーのみからなる一成分系現像剤を用いる一成分現像方式とがある。ここで、一般にトナーと称される着色微粒子は、バインダー樹脂と着色材とを必須成分とし、その他必要に応じ荷電制御剤、磁性粉等から構成されている。本発明に係るポリマーは、このようなトナーへ用いることができる。
なお、静電荷像現像用トナー組成中へ用いる荷電制御剤として、例えば化学式(19)に示すポリマー化合物を用いることにより、帯電特性に優れ、かつトナー樹脂中への該化合物の分散性及びスペント性が良好なものを提供することができる。
また、本発明に係るポリマーを用いれば、画像形成装置による出力時においても、画像カブリの発生が低減され、かつ、転写性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することが可能となる。
更にまた、本発明に係るポリマーを用いた荷電制御剤は、無色あるいは着色を弱くすることができるため、カラートナーに要求される色相に合わせて任意の着色剤を選定することが可能である。無色あるいは着色性の弱い荷電制御剤は、染料あるいは顔料が有する本来の色相を阻害し難く、好ましいものである。
更に、静電荷像現像用トナーとして、重金属を含有しない構成にすれば、安全性の高い、産業上有用なトナーの提供が可能となる。
<荷電制御剤としての使用>
本発明に係るポリマーを荷電制御剤として用いる場合は、前記化学式(19)に示すモノマーユニットのように、側鎖にスルホン酸基あるいはその誘導体を含む構造を有していることが好ましい。これらアニオン性あるいは電子吸引性の官能基を有するユニットの存在は、優れた負帯電性を示す。本発明に係るポリマーは、トナーのバインダー樹脂に対する相溶性が良好であり、特にはポリエステル系のバインダー樹脂に対する相溶性がきわめて良好である。
本発明のポリマーを含有するトナーは、比帯電量が高く、その経時安定性も良好であることから、トナーを長時間保存しても静電記録の画像形成において安定して鮮明な画像を与え、また、無色あるいは着色はきわめて薄く、良好な負帯電性能を有するため、黒色の負帯電トナーおよびカラートナー何れについても製出することが出来る。さらに、本発明のポリマーを構成するモノマーユニットの種類/組成比を適宜選択することにより、幅広い相溶性の制御が可能である。
ここで、荷電制御剤がトナーバインダー中でミクロ相分離構造をとるよう樹脂組成を選択すると、トナーの電気的連続性が生じないため安定に電荷を保持することが可能となる。
また、本発明のポリマーは重金属を含まないため、懸濁重合法や乳化重合法でトナーを作成する際には、含金属の荷電制御剤で見られるような重金属による重合禁止作用がないので、安定してトナーを製出することが出来る。
更にここで、荷電制御剤について説明する。トナーに電荷を付与する方法としては、荷電制御剤を用いることなくバインダー樹脂そのものの帯電特性を利用することもできるが、その場合、帯電の経時安定性、耐湿性が劣り良好な画質を得ることが出来ないことがある。
従って通常は、トナーの電荷保持、荷電制御を目的として、荷電制御剤が加えられる。今日、当該技術分野で知られている公知の荷電制御剤としては、例えば、負摩擦帯電性としては、アゾ染料金属錯体、芳香族ジカルボン酸の金属錯体、サリチル酸誘導体の金属錯体等がある。また、正荷電制御剤としてはニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、各種4級アンモニウム塩ジブチル錫オキサイド等の有機スズ化合物等が知られている。
本発明に係るポリマーを荷電制御剤に用いる場合、上記公知の荷電制御剤と共に用いることもできる。
なお、公知の高分子系の荷電制御剤としては、例えば、スチレン及び/またはα-メチルスチレンと、スルホン酸基を有するアルキル(メタ)アクリレートエステル或いはアルキル(メタ)アクリレートアミドとの共重合体(特開平8-179564号公報、特公平08-012467号公報、特許第2807795号明細書)が用いられる例が多い。
(本発明に係るポリマーのトナーへの添加)
本発明において、上記したポリマーからなる荷電制御剤をトナーに含有させる方法としては、トナーに内添する方法とトナーに外添する方法がある。内添する場合の添加量は、トナーバインダーと荷電制御剤の合計質量に対して、荷電制御剤が通常 0.1〜50質量%、好ましくは 0.2〜20質量%の範囲で使用するのがより好ましい。0.1質量%よりも少ないと、トナーの帯電性における改良の度合いが顕著にみられない場合があり好ましくない。一方、50質量%を超えると、経済的な観点から好ましくない。また、外添する場合には、トナーバインダーと荷電制御剤の質量割合は、トナーバインダーと荷電制御剤の合計質量に対して、荷電制御剤が( 0.01〜5質量%とすることが好ましく、特に、メカノケミカル的にトナー表面に固着させるのが好ましい。更に、本発明のポリマーは、公知の荷電制御剤と組み合わせて使用することもできる。本発明のポリマー以外の荷電制御剤の使用量は、それを用いることによる効果が得られ、かつ本発明のポリマーを用いることいよる効果が損なわれない範囲であればよい。
荷電制御剤として用いる場合の本発明のポリマーの数平均分子量は、通常1,000〜1,000,000であり、好ましくは1,000〜300,000である。1,000未満ではトナーバインダーに完全相溶し不連続なドメインを形成しにくくなるために帯電量不足となるとともに、トナーの流動性に悪影響を与える。また、1,000,000を超えるとトナー中に分散させるのが困難となる。
本発明のポリマーの分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した。具体的なGPCの測定方法としては、予め上記ポリマーを 0.1質量%LiBr含有ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロホルムなどに溶解し多サンプルを同様の移動相で測定し、標準ポリスチレン樹脂の検量線から分子量分布を求めた。
また、荷電制御剤として用いる場合、本発明においては、上記のようにして測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比率(Mw/Mn)が、1〜10の範囲内にある上記ポリマーを使用することが好ましい。
本発明において荷電制御剤として使用するポリマーは、20〜150℃、特に40〜150℃の融点を持つか、または融点は持たないが 10〜150℃、特に 20〜150℃のガラス転移点を持つことが好ましい。上記融点が 20℃未満または融点を持たずガラス転移点が 10℃未満の場合は、トナーの流動性や、保存性に悪影響を与えやすい。また、融点が 150℃を超えるかまたは融点を持たずガラス転移点が 150℃を超える場合は、荷電制御剤をトナー中に混練することが困難になり、帯電量分布が広くなりやすい。この場合における融点Tmおよびガラス転移点Tg の測定には、例えば、パーキンエルマー社製のDSC-7のような高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計を用いて測定を行なえばよい。
本発明の静電荷像現像トナーの組成は、トナー質量に基づき、通常、荷電制御剤が0.1〜50質量%、トナーバインダーが20〜95質量%、着色材料が0〜15質量%であり、必要により磁性粉(鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの化合物)を着色材料としての機能を兼ねて 60質量%以下含有していてもよい。さらに種々の添加剤(滑剤(ポリテトラフルオロエチレン、低分子量ポリオレフィン、脂肪酸、もしくはその金属塩またはアミドなど)および他の荷電制御剤(含金属アゾ染料、サリチル酸金属塩など)など)を含有させることができる。また、トナーの流動性改良のために疎水性コロイダルシリカ微粉末等を用いることもできる。これら添加剤の量はトナー質量に基づき通常10質量%以下である。
本発明のトナーにおいては、1つのトナー粒子中において、トナーバインダーの少なくとも一部が連続相を形成しており、荷電制御剤の少なくとも一部が不連続なドメインを形成していることが好ましい。不連続なドメインを形成せずにトナーバインダー中に荷電制御剤が完全相溶する場合と比較して、添加した荷電制御剤がトナー表面に露出しやすくなり、少量の添加で効果を発現する。また、該ドメインの分散粒径は、好ましくは0.01〜4μmであり、さらに好ましくは0.05〜2μmである。4μmを超えると分散性が不充分であり、帯電量分布が広くなるとともに、トナーの透明性が悪くなる問題が生じる。また、分散粒径が0.01μm未満では、不連続なドメインを形成せずにトナーバインダー中に完全相溶する場合と同様であり、多量の荷電制御剤の添加が必要となる。前記荷電制御剤の少なくとも一部が不連続なドメインを形成していること、およびその分散粒径は、透過型電子顕微鏡などでトナーの切片を観察することで確認できる。界面を明瞭に観察するために、四酸化ルテニウム、四酸化オスニウムなどでトナー切片を染色した後に電子顕微鏡観察をすることも有効である。
また、本発明のポリマーが形成する不連続なドメインの粒径を小さくする目的で、本発明のポリマーに対して相溶性を有しかつトナーバインダーに対しても相溶性を有する重合体を相溶化剤として含有させることもできる。相溶化剤としては、本発明のポリマーの構成単量体と実質的に同じ構造を有する単量体を50モル%以上含有する重合体鎖と、トナーバインダーの構成単量体と実質的に同じ構造を有する単量体を50モル%以上含有する重合体鎖がグラフト状またはブロック状に結合した重合体などが挙げられる。相溶化剤の使用量は本発明のポリマーに対して、通常30質量%以下であり、好ましくは1〜10質量%である。
<他の構成材料>
以下、本発明の静電荷像現像用トナーを構成するその他の構成材料について説明する。本発明に係る静電荷像現像用トナーは、上記荷電制御剤の他に、バインダー樹脂、着色剤、および必要に応じて添加されるその他の添加物を含み構成されていてもよい。
(バインダー樹脂)
先ず、バインダー樹脂としては、一般的な熱可塑性樹脂をバインダー樹脂として用いることができる。例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等を使用することが可能であり、通常、トナーを製造する際に用いられているものであればいずれも使用することができ、特に限定されない。
また、本発明の荷電制御剤は、トナーとする前にバインダー樹脂とあらかじめ混合し、荷電制御能をもつ本発明のトナーバインダー組成物として用いることができる。例えば、バインダー樹脂としては、スチレン系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマーおよびポリウレタン系ポリマーなどが挙げられ、単独または混合して使用することができる。
スチレン系ポリマーとしては、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体およびこれらと共重合可能な他の単量体の共重合体、スチレンとジエン系単量体(ブタジエン、イソプレンなど)との共重合体およびこれらと共重合可能な他の単量体の共重合体などが挙げられる。ポリエステル系ポリマーとしては芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールのアルキレンオキサイド付加物との重縮合物などが挙げられる。エポキシ系ポリマーとしては芳香族ジオールとエピクロルヒドリンとの反応物およびこれの変性物などが挙げられる。ポリオレフィン系ポリマーとしてはポリエチレン、ポリプロピレンおよびこれらと他の共重合可能な単量体との共重合体鎖などが挙げられる。ポリウレタン系ポリマーとしては芳香族ジイソシアネートと芳香族ジオールのアルキレンオキサイド付加物との重付加物などが挙げられる。
本発明の荷電制御剤と組み合わせて用いられるバインダー樹脂の具体例としては、以下に挙げる重合性単量体の重合体、または、これらの混合物、或いは、以下に挙げる重合性単量体を2種類以上使用して得られる共重合生成物が挙げられる。このようなものとしては、具体的には、例えば、スチレン-アクリル酸共重合体、或いはスチレン-メタクリル酸系共重合体などのスチレン系ポリマー、さらにはポリエステル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマーおよびポリウレタン系ポリマー等が挙げられ、好ましく使用できる。
重合性単量体の具体例としては、例えば、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロルスチレン、3,4-ジクロルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸-n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸-n-オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸-2-エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα-メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸-n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸-n-オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸-2-クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリドンの如きN-ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β-不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類;マレイン酸、マレイン酸メチル、マレイン酸ブチル、マレイン酸ジメチル、フタル酸、コハク酸、テレフタル酸などのジカルボン酸類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA等のポリオール化合物;p-フェニレンジイソシアネート、p-キシリレンジイソシアネート、1,4-テトラメチレンジイソシアネート等のイソシアネート類;エチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、1,4-ジアミノベンゼン、1,4-ジアミノブタン、モノエタノールアミン等のアミン類;ジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物等が挙げられる。
(架橋剤)
本発明の荷電制御剤と組み合わせて使用するバインダー樹脂を形成する場合、必要に応じて下記に挙げるような架橋剤を用いることもできる。例えば、2官能の架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4-アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600 の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び以上のアクリレートをメタクリレートに変えたもの等が挙げられる。
2官能以上の多官能の架橋剤としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2-ビス(4-メタクリロキシ、ポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルアソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリールクロレンデート等が挙げられる。
(重合開始剤)
また、本発明の荷電制御剤と組み合わせて使用するバインダー樹脂を形成する場合には、下記に挙げるような重合開始剤を必要に応じて用いることができる。例えば、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、クミンパーピバレート、t-ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4-ビス(t-ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタン、n-ブチル4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バリレート、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ-t-ブチルパーオキシα-メチルサクシネート、ジ-t-ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ-t-ブチルパーオキシアゼラート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール-ビス(t-ブチルパーオキシカーボネート)、ジ-t-ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t-ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t-ブチルパーオキシ)シラン等が挙げられる。これらが単独或いは併用して使用できる。その使用量はモノマー 100質量部に対し、0.05質量部以上(好ましくは 0.1〜15質量部)の濃度で用いられる。
本発明の荷電制御剤をバインダー樹脂に内添する質量割合は、通常 0.1〜50質量%、好ましくは 0.2〜20質量%である。ここで、内添する荷電制御剤の質量割合が 0.1質量%未満であると、帯電量が低く、50質量%を超えるとトナーの帯電安定性が悪くなる。
<荷電制御剤:本発明のポリマー以外>
本発明の荷電制御剤以外にも、従来使用されている荷電制御剤を本発明の荷電制御剤とともに利用することも可能である。具体例としては、ニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、モノアゾ系の金属錯体塩染料等を挙げることができる。荷電制御剤の添加量はバインダー樹脂の帯電性、着色剤の添加量・分散方法を含めた製造方法、その他の添加剤の帯電性等の条件を考慮した上で決めることができるが、バインダー樹脂 100質量部に対して 0.1〜20質量部、好ましくは 0.5〜10質量部の割合で用いることができる。この他、金属酸化物等の無機粒子や前記有機物質で表面処理した無機物質を用いても良い。これら荷電制御剤は、バインダー樹脂中に混合添加して用いても、トナー粒子表面に付着させた形で用いても良い。
<着色剤>
本発明の静電荷像現像用トナーを構成する着色剤としては、通常、トナーを製造する際に用いられているものであればいずれも使用でき、特に限定されるものではない。例えば、カーボンブラック、チタンホワイト、モノアゾ系赤色顔料、ジスアゾ系黄色顔料、キナクリドン系マゼンタ顔料、アントラキノン染料等、その他あらゆる顔料及び/または染料を用いることができる。
より具体的には、本発明の静電荷像現像用トナーを磁性カラートナーとして使用する場合には、着色剤としては、例えば、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド 30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー 15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等がある。顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を使用することができる。
また、本発明の静電荷像現像用トナーを二成分フルカラー用トナーとして使用する場合には、着色剤として次の様なものを使用することができる。例えば、マゼンタ色トナー用の着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、49、50、51、52、53、54、55、57、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、202、206、207、209、C.I.ピグメントバイオレット 19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35 等が挙げられる。
本発明においては、上記に挙げた顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料とを併用して、その鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。その場合に使用し得るマゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28 等の塩基性染料が挙げられる。
その他の着色顔料としては、シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー 45、または、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、65、73、83、C.I.バットイエロー1、3、20 等が挙げられる。
上記したような染料及び顔料は、単独で使用してもよく、さもなければ、所望とするトナーの色調を得るために任意に混合して使用してもよい。
なお、環境保全や人体に対する安全性などを考慮した場合には、各種の食用レーキ等の食用色素を好適に使用可能であり、例えば、食用赤色 40 号アルミニウムレーキ、食用赤色2号アルミニウムレーキ、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用赤色 106 号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用青色1号アルミニウムレーキ、食用青色2号アルミニウムレーキなどが挙げられる。また、上記の非水溶性食用色素は、荷電制御剤としても機能し得る。その場合、負帯電用としては、上記のアルミニウムレーキを好適に用い得る。このように、非水溶性食用色素が荷電制御剤の機能を有する場合、トナーの環境安全性が向上するだけでなくトナーのコストダウンにも寄与し得る。
上記したような着色剤のトナー中の含有量は、所望とする着色効果などに応じて広く変更することが可能である。通常、最も良好なトナー特性を得るため、すなわち、印字の着色力、トナーの形状安定性、トナーの飛散などを考慮した場合、これらの着色剤は、通常、バインダー樹脂 100質量部に対して、0.1〜60質量部好ましくは 0.5〜20質量部程度の割合で使用される。
<トナーの他の成分>
本発明の静電荷像現像用トナー中には、上記したバインダー樹脂及び着色剤成分の他に、本発明の効果に悪影響を与えない範囲で以下の化合物を含有させてもよい。例えば、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、低分子量ポリエチレンまたは低分子量ポリプロピレンの如き脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、及び、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等である。これらの中でも好ましく用いられるワックス類としては、具体的には、低分子量ポリプロピレン及びこの副生成物、低分子量ポリエステル及びエステル系ワックス、脂肪族の誘導体が挙げられる。これらのワックスから、種々の方法によりワックスを分子量により分別したワックスも本発明に好ましく用いられる。また、分別後に酸化やブロック共重合、グラフト変性を行なってもよい。
特に、本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、上記したようなワックス成分を含み、しかも透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてトナーの断層観察を行なった場合に、これらのワックス成分が、バインダー樹脂中に実質的に球状及び/または紡錘形の島状に分散されている場合に優れた特性のトナーとなる。
<トナーの作製方法>
上記のような構成を有する本発明の静電荷像現像用トナーを作製する具体的な方法としては、従来公知の方法をいずれも用いることができる。本発明の静電荷像現像用トナーは、例えば、下記の工程によってトナーを得る、所謂粉砕法によって作製できる。即ち、具体的には、バインダー樹脂等の樹脂類、その他、必要に応じて添加される荷電制御剤、ワックスを、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器により充分混合してから、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中に、着色剤としての顔料、染料、または磁性体、必要に応じて添加される金属化合物等の添加剤を分散または溶解せしめ、冷却固化後、ジェットミル、ボールミル等の粉砕機により固化物を粉砕した後、分級を行なって所望の粒径を有する本発明の静電荷像現像用トナーを得ることができる。尚、上記分級工程においては、生産効率上、多分割分級機を用いることが好ましい。
また、バインダー樹脂と荷電制御剤等を溶剤(トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロホルム、エチレンジクロライドなどのハロゲン化物、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトンおよびジメチルホルムアミドなどのアミドなど)を用い、溶液混合し、攪拌処理後、水中に投じて再沈澱せしめ、濾過、乾燥後、ジェットミル、ボールミル等の粉砕機により固化物を粉砕した後、分級を行なって所望の粒径を有する本発明の静電荷像現像用トナーを得ることもできる。尚、上記分級工程においては、生産効率上、多分割分級機を用いることが好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナーは、下記のような所謂重合法によって作製することもできる。即ち、この場合には、バインダー樹脂の重合性単量体、荷電制御剤と、着色剤としての顔料、染料、または磁性体、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤、ワックス、その他のバインダー樹脂、その他の添加剤等の材料を混合分散し、界面活性剤等の存在下、水系分散媒体中で懸濁重合することにより重合性着色樹脂粒子を合成し、得られた粒子を固液分離した後、乾燥し、必要に応じて分級を行なって本発明の静電荷像現像用トナーを得ることができる。さらには、荷電制御剤を含まない着色微粒子を上記方法により調製し、次いで上記ポリマーを単独もしくはコロイダルシリカ等の外添剤と供にメカノケミカル的な方法等により粒子表面に固着添加することも出来る。
(シリカ外添剤)
本発明においては、上記のような方法によって作製されたトナーに、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上のため、シリカ微粉末を外添することが好ましい。この際に用いられるシリカ微粉末としては、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が20m2/g以上(特に30〜400m2/g)の範囲内のものが良好な結果を与える。この場合のシリカ微粉末の量としては、トナー粒子100質量部に対して、シリカ微粉体を0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜5質量部程度使用することが好ましい。この際に使用するシリカ微粉末としては、必要に応じて、疎水化及び帯電性コントロールの目的で、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物の如き処理剤で処理されたものを使用することが好ましい。これらの処理剤は混合して使用してもよい。
(無機粉体)
また、トナーの現像性及び耐久性を向上させるために、次に挙げるような無機粉体を添加することも好ましい。例えば、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウム、錫、アンチモンの如き金属の酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウムの如き複合金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウムの如き金属塩;カオリンの如き粘土鉱物;アパタイトの如きリン酸化合物;炭化ケイ素、窒化ケイ素の如きケイ素化合物;カーボンブラックやグラファイトの如き炭素粉末が挙げられる。これらの中でも、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化コバルト、二酸化マンガン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウムの微粉体を使用することが好ましい。
(滑剤)
更に、下記に挙げるような滑剤粉末をトナーに添加してもよい。例えば、テフロン、ポリフッ化ビニリデンの如きフッ素樹脂;フッ化カーボンの如きフッ素化合物;ステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩;脂肪酸、脂肪酸エステルの如き脂肪酸誘導体;硫化モリブデン等が挙げられる。
<キャリアについて>
上記のような構成を有する本発明の静電荷像現像用トナーは、単独で非磁性一成分現像剤として使用されたり、磁性キャリアとともに磁性二成分現像剤を構成したりする非磁性トナーや、単独で磁性一成分トナーとして使用される磁性トナー等の、従来公知の種々のトナーに適用することができる。ここで二成分現像方法に用いる場合のキャリアとしては、従来知られているものをいずれも使用することができる。具体的には、表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属及びそれらの合金または酸化物で形成される平均粒径 20〜300μmの粒子を、キヤリア粒子として使用できる。また、本発明において用いるキャリアは、上記したキャリア粒子の表面が、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂の如き物質によって付着または被覆されているものであることが好ましい。
<磁性トナー>
本発明の静電荷像現像用トナーは、磁性材料をトナー粒子中に含有させ磁性トナーとしてもよい。この場合には、磁性材料に、着色剤の役割を兼ねさせることもできる。この際に使用される磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物が挙げられる。本発明において用いることのできるこれらの磁性材料としては、平均粒子径が2μm以下、好ましくは 0.1〜0.5μm程度のものが好ましい。トナー中に含有させる量としては、バインダー樹脂 100質量部に対し 20〜200質量部、特に好ましくは、バインダー樹脂 100質量部に対して 40〜150質量部とすることが好ましい。
更に、高画質化を達成するためには、より微小な潜像ドットを忠実に現像することを可能にする必要があり、そのためには、例えば、本発明の静電荷像現像用トナー粒子の重量平均径が4μm〜9μmの範囲内となるように調整することが好ましい。即ち、重量平均径が4μm未満のトナー粒子では、転写効率の低下が生じ、感光体上に転写残トナーが多く残り易く、カブリ・転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となり易く、好ましくない。また、トナー粒子の重量平均径が9μmを超える場合には、文字やライン画像の飛び散りが生じ易い。
本発明において、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA-II型或いはコールターマルチサイザー(ベックマンコールター社製)等を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機バイオス製)及びパーソナルコンピューターを接続して測定した。その際に使用する電解液として、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。電解液としては、例えば、市販のISOTON R-II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を使用することもできる。具体的な測定法としては、上記電解水溶液100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩を使用する)を0.1〜5ml加え、更に、測定試料を2〜20mg加えて測定用試料とする。測定の際には、この測定試料が懸濁された電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行なった後、前記コールターカウンターTA-II型によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定し、体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の重量平均粒径(D4)、個数分布から求めた個数基準の長さ平均粒径(D1)を求めた。
<帯電量>
また、本発明の静電荷像現像用トナーは、単位質量あたりの帯電量(二成分法)が−10〜−80μC/g、より好ましくは−15〜−70μC/gであることが、電圧を印加した転写部材を用いる転写方法において転写効率を向上させる上で好ましい。
本発明において使用した二成分法による帯電量(二成分トリボ)の測定法を以下に示す。測定には、図7に示した帯電量測定装置を使用した。先ず、一定環境下、キャリアとしてEFV 200 / 300(パウダーテック社製)を用い、該キャリア9.5gに対して、測定対象のトナー 0.5gを加えた混合物を、50〜100ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ、振幅を一定にした振とう機に設置して、振とう条件を、振幅100mm、振とう速度1分間100回往復に設定し、一定時間振とうする。次いで、図7に示した帯電量測定装置41の、底に500メッシュのスクリーン43のある金属製の測定容器42に、前記混合物1.0〜1.2gを入れて、金属製のフタ44をする。この時の測定容器42全体の質量を秤かりW1(g)とする。次に、不図示の吸引機(測定容器42と接する部分は少なくとも絶縁体)で吸引口47から吸引し、風量調節弁46を調節して真空計45の圧力が2450Pa(250mmAq)になるようにする。この状態で一分間吸引を行なって、トナーを吸引除去する。この時の電位計49の電位をV(ボルト)とする。ここで48はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定機全体の質量を秤かりW2(g)とする。トナーの摩擦帯電量(μC/g)は、これらの測定値から、下式によって計算される。
計算式:摩擦帯電量(μC/g)=C×V/(W1-W2)
<バインダー樹脂の分子量測定方法と分子量分布>
また、本発明の静電荷像現像用トナーの構成材料に用いられるバインダー樹脂としては、特に、粉砕法で作製した場合に、GPCによる分子量分布において、低分子量領域におけるピークが 3,000〜15,000の範囲にあるようにすることが好ましい。即ち、低分子量領域におけるGPCピークが 15,000を超えると、転写効率の向上が充分なものが得られ難くなる場合がある。また、低分子量領域におけるGPCピークが 3000未満のバインダー樹脂を用いると、表面処理時に融着を生じ易くなるので、好ましくない。
本発明において、バインダー樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーをTHF(テトラヒドロフラン)溶剤でソックスレー抽出器を用いて 20時間抽出を行なったサンプルを測定用に用い、カラム構成は、昭和電工製A-801、802、803、804、805、806、807 を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定した。また、本発明においては、上記のようにして測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比率(Mw/Mn)が、2〜100 の範囲内にあるバインダー樹脂を使用することが好ましい。
<トナーのガラス転移点>
更に、本発明のトナーは、適宜な材料を用いることによって、定着性、保存性の観点から、そのガラス転移点Tg が、40℃〜75℃、更に好ましくは、52℃〜70℃となるように調製されることが好ましい。この場合におけるガラス転移点Tgの測定には、例えば、パーキンエルマー社製のDSC-7のような高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計を用いて測定を行なえばよい。測定方法としては、ASTM D 3418-82 に準じて行なう。本発明においては、ガラス転移点Tgを測定する場合に、測定試料を1回昇温して全履歴をとった後、急冷し、再度、温度速度 10℃/min、温度0〜200℃の範囲で昇温させたときに測定されるDSC曲線を用いるとよい。
<画像形成方法ならびに装置>
上記で説明した構成を有する本発明の静電荷現像用トナーは、少なくとも、外部より帯電部材に電圧を印加して、静電潜像担持体に帯電を行なう帯電工程と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する工程と、該静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写工程と、被記録材上のトナー像を加熱定着する加熱定着工程とを有する画像形成方法ならびに装置、あるいは、転写工程が、静電潜像担持体上のトナー像を中間の転写体に転写する第1の転写工程と、該中間の転写体上のトナー像を被記録材に転写する第2の転写工程とからなる画像形成方法ならびに装置に適用することが特に好ましい。
なお、本発明の化学反応における、反応溶媒、反応温度、反応時間、精製方法、また、荷電制御剤等は、上記の方法に限定されるものではない。
本発明者らは、上記説明したポリマーが、荷電制御剤としてきわめて優れた特性を有することを見出している。これを後述する実施例において示す。なお、本発明に係るポリマーは、人体や環境に対する安全性も高いものである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
まず、実施例A−1からR−2により、本発明により得られる新規なポリマーとその製造方法、及び新規な化合物について説明する。その後、実施例1から40により、比較例を用いながら本発明に係るポリマー等の有用性を示す。
なお、本発明に係る新規なポリマーや化合物、及びこれらの製造方法は、以下に示す実施例のみに限定されるものではない。
以下の実験において、得られたポリマーの構造決定は、 1H−NMR(FT−NMR:Bruker DPX400;共鳴周波数:400MHz;測定核種: 1H;使用溶媒: 重DMSO;測定温度:室温)、フーリエ変換−赤外吸収(FT−IR)スペクトル(Nicolet AVATAR360FT−IR)により分析を行った。
得られたポリマーの平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC;東ソー、カラム;ポリマーラボラトリーズ PLgel 5μ MIXED−C、溶媒;DMF/LiBr 0.1%(w/v)、ポリスチレン換算)により評価した。
酸価滴定については、電位差滴定装置AT510(京都電子製)を用いた。
実施例A−1
Makromol.Chem, 186, 1711-1720 (1985)を参考に、スチレンとメタクリル酸を共重合させることにより、下記式(A−0):
Figure 2005350667
に示すユニットを、含有比率(モル%)(M):(F)=90:10で含有しているポリマー共重合体を合成し、以下の実験に用いた。
窒素雰囲気下、ポリマーを1.4998g、p−トルイジン−2−スルホン酸1.3710gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.84mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、p−トルイジン−2−スルホン酸のメチル基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(A−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、10mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =56000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物A-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例A−2
実施例A−1で得られた、ポリマー0.9980gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.89mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9772gを得た。1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(A−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを10mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物A-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例B−1
ALDRICH社製poly(methyl methacrylate-co-methacrylic acid)を原料ポリマーとして用いた。クロロホルムに溶解し、メタノールに再沈殿を3回繰り返した後、反応に用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5024g、2−アミノベンゼンスルホン酸3.3612gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、2−アミノベンゼンスルホン酸構造の芳香環に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(B−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、25mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =14000、重量平均分子量Mw =33000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物B-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例B−2
実施例B−1で得られた、ポリマー1.0020gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)12.94mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9445gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(B−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを24mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =13000、重量平均分子量Mw =32000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物B-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例C−1
実施例B−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5003g、4−アミノベンゼンスルホン酸3.3620gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、4−アミノベンゼンスルホン酸構造の芳香環に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(C−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、23mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =13000、重量平均分子量Mw =32000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物C-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例C−2
実施例C−1で得られた、ポリマー1.0012gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)12.94mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。
更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9332gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(C−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを22mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =12000、重量平均分子量Mw =32000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物C-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例D−1
実施例B−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.4980g、3−アミノベンゼンスルホン酸3.3650gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、3−アミノベンゼンスルホン酸構造の芳香環に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(D−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、20mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =11000、重量平均分子量Mw =30000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物D-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例D−2
実施例D−1で得られた、ポリマー0.9975gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)12.94mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9579gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(D−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを20mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =10000、重量平均分子量Mw =30000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物D-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例E−1
実施例A−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5012g、4−メトキシアニリン―2−スルホン酸1.4870gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.84mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、4−メトキシアニリン―2−スルホン酸のメトキシ基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(E−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、9mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =23000、重量平均分子量Mw =56000であった。調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物E-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例E−2
実施例E−1で得られた、ポリマー1.0045gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.89mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9560gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(E−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを9mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物E-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例F−1
実施例B−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5068g、4―アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル4.8362gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、4―アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル構造の芳香環に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(F−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、25mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =13000、重量平均分子量Mw =32000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物F-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例G−1
実施例B−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.4889g、2―アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル4.8381gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、2―アミノベンゼンスルホン酸フェニルエステル構造の芳香環に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(G−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、22mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =13000、重量平均分子量Mw =33000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物G-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例H−1
実施例B−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5001g、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸4.3320gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。
1H−NMRの結果より、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸のナフチル構造に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(H−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、20mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =12000、重量平均分子量Mw =34000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物H-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例H−2
実施例H−1で得られた、ポリマー0.9879gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)12.94mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9662gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(H−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを20mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =11000、重量平均分子量Mw =32000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物H-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例I−1
実施例A−1と同様の原料ポリマーを用いた。
窒素雰囲気下、ポリマーを1.5060g、1−ナフチルアミン―8−スルホン酸1.6342gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.84mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1658cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。1H−NMRの結果より、1−ナフチルアミン―8−スルホン酸のナフチル構造に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(I−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、7mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =21000、重量平均分子量Mw =48000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物I-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例I−2
実施例I−1で得られた、ポリマー1.0025gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.89mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9668gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(I−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを7mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =20000、重量平均分子量Mw =46000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物I-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例J−1
実施例A−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5052g、2−アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸1.1200gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.84mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1668cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。1H−NMRの結果より、2−アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸のメチル基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(J−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、8mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =20000、重量平均分子量Mw =46000であった。調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物J-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例J−2
実施例J−1で得られた、ポリマー0.9985gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.89mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9350gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(J−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを8mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =18000、重量平均分子量Mw =38000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物J-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例K−1
実施例B−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.5043g、タウリン2.4256gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル10.17mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、エタノール565mlに再沈殿して回収した。得られたポリマーを1N塩酸を用いて1日間洗浄を行った後、1日間水中で攪拌することにより洗浄を行い、減圧乾燥させた。
IR測定を行った結果、カルボン酸に由来する1695cm-1のピークが減少し、新たに、1668cm-1にアミド基に由来するピークが見られた。1H−NMRの結果よりタウリンのメチレン構造に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(K−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、15mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =10000、重量平均分子量Mw =33000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物K-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例K−2
実施例K−1で得られた、ポリマー1.0002gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)12.94mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9652gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(K−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを15mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =10000、重量平均分子量Mw =32000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物K-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例L−1
JOURNAL OF POLYMER SCIENCE : Polymer Chemistry Edition, 15, 585-591 (1977)に従って、下記式(L−0):
Figure 2005350667
を100g合成し、実験に用いた。
得られた化合物を、イオン交換樹脂を用いて、脱塩し、SYNTHETIC COMMUNICATIONS, 15(12), 21, 1057-1062 (1985)を参考に、下記式(L−1):
Figure 2005350667
を合成した。
窒素気流下、化学式(L-O)で示される化合物の脱塩体2.0010g、トリメチルオルトフォルメート20ml、重合禁止剤としてp−ベンゾキノンをフラスコにいれて、70℃で5時間加熱した。反応混合物を冷却し、減圧濃縮を行った。水3Lで2回洗浄し、ヘキサン3Lで2回洗浄したのち、クロロホルムに再溶解させたのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。
得られた化合物の構造決定は、 1H−NMR(FT−NMR:Bruker DPX400;共鳴周波数:400MHz;測定核種: 1H;使用溶媒:D2O;測定温度:室温)により行った。 1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。なお、図8に得られた1H−NMRチャートを示す。
また、元素分析により、Naの存在が検出限界以下であったことにより、メチルステル化が進んでいることも示唆された。
さらに、電位差滴定装置AT510(京都電子製)を用いた酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。このモノマーを次の重合に用いた。
実施例L−2
実施例L−1で得られたモノマー0.3015g、スチレン2.7mlを30mLすり付き試験管に加え、DMSO 20mlを加えて溶解し、窒素バブリングを12時間行い脱気した。
開始剤として、2,2'-Azobis(isobutyronitrile) 41.2mgをDMSO 5.0 mlに溶解させて試験管に加えたのち、70℃で加熱攪拌した。9時間後、得られたポリマーを、メタノールで再沈殿を行ったのち、水で洗浄することにより、未反応のモノマーと(L-1)の単独重合体を除去し、ポリマー 0.9681gを回収した。
1H−NMRの結果より、得られたポリマーは、下記式(L−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを5mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸メチルが脱エステル化することなく、重合していることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =10000、重量平均分子量Mw =22000であった。 調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物L-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例M−0
JOURNAL OF POLYMER SCIENCE : Polymer Chemistry Edition, 15, 585-591 (1977)を参考に、下記式(M−0):
Figure 2005350667
を合成した。
原料として2−アミノベンゼンスルフォン酸50gをイオン交換水120mlに溶解させた。さらに、水酸化ナトリウムを12.0g加えて加熱し溶解させた。この溶液に、炭酸水素ナトリウム24.5gを加えて、さらに、ピクリン酸1.8gを加えた後、アクリル酸クロリドを26.1g加えた。この溶液を30分攪拌したのち、0℃まで冷却し、ろ過して結晶を回収した。さらに、メタノールを用いて洗浄を行い、白色結晶8.5gを得ることができた。
得られた化合物の構造決定は、 1H−NMR(FT−NMR:Bruker DPX400;共鳴周波数:400MHz;測定核種: 1H;使用溶媒:D2O;測定温度:室温)により行った。 ここで得られたモノマーを次の重合に用いた。
実施例M−1
実施例M−0で得られたモノマー0.3117g、スチレン2.7mlを30mLすり付き試験管に加え、DMSO 20mlを加えて溶解し、窒素バブリングを12時間行い脱気した。
開始剤として、2,2'-Azobis(isobutyronitrile) 41.2mgをDMSO 5.0 mlに溶解させて試験管に加えたのち、70℃で加熱攪拌した。9時間後、得られたポリマーを、透析膜を用いて精製を行い、水、塩酸を用いて洗浄することで、未反応のモノマーと(M-O)の単独重合体を除去し、ポリマー 0.9681gを回収した。1H−NMRの結果より、(M-O)のフェニル構造に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(M−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、含有比率(モル%)(MM):(MF)=95:5で含有しているポリマー共重合体であることが確認された。得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =11600、重量平均分子量Mw =23500であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物M-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例M−2
実施例M−1で得られた、ポリマー0.2995gを100mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム21ml、メタノール5.25mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)0.68mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム21ml、メタノール5.25mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.2880gを得た。1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(M−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを5mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =11000、重量平均分子量Mw =23000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物M-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例N−1
JOURNAL OF POLYMER SCIENCE: Polymer Chemistry Edition, 13, 1879-1887 (1975)を参考に、スチレンとアクリル酸を共重合させることにより、下記式(N−0):
Figure 2005350667
に示すユニットを、含有比率(モル%)(NM):(NF)=94:6で含有しているポリマー共重合体を合成し、以下の実験に用いた。
窒素雰囲気下、ポリマーを1.5012g、2−アミノベンゼンスルホン酸1.2868gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.89mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、ピリジンを留去し、酢酸エチル150mlに溶解させて、2N 塩酸を用いて分液洗浄を3回繰り返すことにより精製を行った。さらに、溶媒を留去し、ポリマーをTHF 15mlに溶解し、2−プロパノール200mlに再沈殿を行ったのち、ろ過により回収し減圧乾燥させた。
1H−NMRの結果より、2−アミノベンゼンスルホン酸のフェニル基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(N−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、6mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =23000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物N-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例N−2
実施例N−1で得られた、ポリマー0.9980gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.95mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9898gを得た。1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(N−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを6mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
なお、図9に得られた1H−NMRチャートを示す。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物N-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例P−1
実施例N−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.4998g、4−メトキシアニリン―2−スルホン酸1.5099gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.89mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、ピリジンを留去し、酢酸エチル150mlに溶解させて、2N 塩酸を用いて分液洗浄を3回繰り返すことにより精製を行った。さらに、溶媒を留去し、ポリマーをTHF 15mlに溶解し、2−プロパノール200mlに再沈殿を行ったのち、ろ過により回収し減圧乾燥させた。
1H−NMRの結果より、4−メトキシアニリン―2−スルホン酸のフェニル基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(P−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、6mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =23000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物P-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例P−2
実施例P−1で得られた、ポリマー1.0045gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.95mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9898gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(P−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを6mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物P-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例Q−1
実施例N−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.4998g、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸1.6588gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.89mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、ピリジンを留去し、酢酸エチル150mlに溶解させて、2N 塩酸を用いて分液洗浄を3回繰り返すことにより精製を行った。さらに、溶媒を留去し、ポリマーをTHF 15mlに溶解し、2−プロパノール200mlに再沈殿を行ったのち、ろ過により回収し減圧乾燥させた。
1H−NMRの結果より、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸のナフタレン基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(Q−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、2mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =23000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物Q-1として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例Q−2
実施例Q−1で得られた、ポリマー1.0054gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.95mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9898gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(Q−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを2mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物Q-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
実施例R−1
実施例N−1と同様の原料ポリマーを用いた。窒素雰囲気下、ポリマーを1.4998g、2−アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸1.1383gを200ml三口フラスコに入れて、ピリジン56.5ml加えて攪拌した後、亜リン酸トリフェニル3.89mlを加え、120℃で6時間加熱した。反応終了後、ピリジンを留去し、酢酸エチル150mlに溶解させて、2N 塩酸を用いて分液洗浄を3回繰り返すことにより精製を行った。さらに、溶媒を留去し、ポリマーをTHF 15mlに溶解し、2−プロパノール200mlに再沈殿を行ったのち、ろ過により回収し減圧乾燥させた。
1H−NMRの結果より、2−アミノ−2−メチルプロパンスルホン酸のメチル基に由来するピークがシフトしていることから、得られたポリマーは、その結果、下記式(R−1):
Figure 2005350667
に示すユニットを、3mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =23000、重量平均分子量Mw =54000であった。
実施例R−2
実施例R−1で得られた、ポリマー0.9985gを300mLナスフラスコ中に加え、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて溶解し、0℃まで冷却した。これに2mol/Lのトリメチルシリルジアゾメタン−ヘキサン溶液(Aldrich社製)4.95mlを加えて、4時間攪拌した。反応終了後、エバポレーターにより溶媒を留去した後、ポリマーを回収した。更に、クロロホルム70ml、メタノール17.5mlを加えて、ポリマーを再溶解させて、エバポレーターにより溶媒を留去した。この操作を3回繰り返した。ここで回収したポリマーを、減圧乾燥することでポリマー0.9898gを得た。
1H−NMRの結果より、スルホン酸メチルに由来するピークが3〜4ppmに見られることから、得られたポリマーは、下記式(R−2):
Figure 2005350667
に示すユニットを2mol%含有しているポリマー共重合体であることが確認された。
また、酸価滴定により、スルホン酸に由来する当量点が見られなかったことからも、スルホン酸がスルホン酸メチルになっていることから明らかになった。
得られたポリマーの平均分子量は、数平均分子量Mn =22000、重量平均分子量Mw =54000であった。
調製法をスケールアップすることにより50gを得、この化合物を例示化合物R-2として、トナー調製ならびに評価に供した。
次に、本発明の方法から選択される方法で製造された荷電制御剤を用いて各種トナーを製造し、評価を行なった
(実施例1〜40)。
実施例1
先ず、高速撹拌装置TK-ホモミキサーを備えた2リットル用の四つ口フラスコ中に、Na3PO4水溶液を添加し、回転数を 10,000 rpmに調整し、60℃に加温せしめた。ここにCaCl2水溶液を徐々に添加していき、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系分散媒体を調製した。一方、下記組成をボールミルを用いて3時間分散させた後、離型剤(エステルワックス)10質量部と、重合開始剤である2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)10質量部を添加して重合性単量体組成物を調製した。
・スチレン単量体:82質量部
・エチルヘキシルアクリレート単量体:18質量部
・ジビニルベンゼン単量体:0.1質量部
・シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー 15):6質量部
・酸化ポリエチレン樹脂(分子量 3200、酸価 8):5質量部
・例示化合物H-2:2質量部
次に、上記で得られた重合性単量体組成物を、先に調製した水系分散媒体中に投入し、回転数 10,000 rpmを維持しつつ造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、65℃で3時間反応させた後、80℃で6時間重合させて重合反応を終了した。反応終了後、懸濁液を冷却し、酸を加えて難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を溶解した後、濾過、水洗、乾燥して青色重合粒子(1)を得た。得られた青色重合粒子(1)のコールターカウンターマルチサイザー(コールター社製)を用いて測定した粒度は、重量平均粒径7.5μmで、微粉量(個数分布における 3.17μm以下の粒子の存在割合)は 5.1個数%であった。
上記で調製した青色重合粒子(1) 100質量部に対して、流動向上剤としてヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粉体(BET: 270m2/g) 1.3質量部をヘンシェルミキサーで乾式混合して外添し、本実施例の青色トナー(1)とした。更に、この青色トナー(1) 7質量部と樹脂コート磁性フェライトキャリア(平均粒子径: 45μm) 93質量部とを混合して、磁気ブラシ現像用の2成分系青色現像剤(1)を調製した。
実施例2〜5
例示化合物H-2をそれぞれ例示化合物B-1、F-1、H-1、P-1とした以外は実施例1と同様の方法により、実施例2〜5の青色トナー(2)〜(5)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例1と同様にして、実施例2〜4の2成分系青色現像剤(2)〜(5)を得た。
比較例1
例示化合物を使用しない点以外は実施例1と同様の方法により、比較例1の青色トナー(6)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例1と同様にして、比較例1の2成分系青色現像剤(6)を得た。
<評価>
上記実施例1で得られた2成分系青色現像剤(1)〜(5)および比較例1で得られた2成分系青色現像剤(6)について、常温常湿(25℃、60%RH)、及び高温高湿(30℃、80%RH)のそれぞれの環境下で、先に述べた帯電量の測定方法を用いて、10秒、及び 300秒攪拌後のトナーの帯電量を測定した。そして、2成分ブローオフ帯電量の測定値から少数以下第2位を四捨五入し、下記の基準で評価した。その結果を表1にまとめて示した。
[帯電性]
◎:非常に良好(-20μC/g 以下)
○:良好(-19.9〜-10.0μC/g)
△:実用可(-9.9〜-5.0μC/g)
×:実用不可(-4.9μC/g 以上)
実施例6〜10
例示化合物B-2、L-1、M-1、J-2、Q-1をそれぞれ 2.0質量部を用い、シアン着色剤の代わりにイエロー着色剤(ハンザイエローG)を使用する以外は、実施例1と同様の方法により、実施例6〜10のイエロー(黄色)トナー(1)〜(5)を得た。これらのトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例1と同様にして、2成分系イエロー(黄色)現像剤(1)〜(5)を得た。
比較例2
例示化合物を使用しない点およびシアン着色剤の代わりにイエロー着色剤(ハンザイエローG)を使用する点以外は実施例1と同様の方法により、比較例2のイエロー(黄色)トナー(6)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例1と同様にして、比較例2の2成分系イエロー(黄色)現像剤(6)を得た。
<評価>
上記実施例6〜10で得られた2成分系イエロー(黄色)現像剤(1)〜(5)と、比較例2で得られた2成分系イエロー(黄色)現像剤(6)について、常温常湿(25℃、60%RH)、及び高温高湿(30℃、80%RH)のそれぞれの環境下で、先に述べた帯電量の測定方法を用いて、10秒、及び 300秒攪拌後のトナーの帯電量を測定した。そして、2成分ブローオフ帯電量の測定値から少数以下第2位を四捨五入し、下記の基準で評価した。その結果を表1にまとめて示した。
[帯電性]
◎:非常に良好(-20μC/g 以下)
○:良好(-19.9〜-10.0μC/g)
△:実用可(-9.9〜-5.0μC/g)
×:実用不可(-4.9μC/g 以上)
実施例11〜15
例示化合物K-2、C-1、G-1、I-2、N-1をそれぞれ 2.0質量部使用し、シアン着色剤の代わりにカーボンブラック(DBP吸油量 110mL / 100g)を使用する以外は、実施例1と同様の方法により、実施例11〜15の黒色トナー(1)〜(5)を得た。これらのトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例1と同様にして、2成分系黒色現像剤(1)〜(5)を得た。
比較例3
例示化合物を使用しない点およびシアン着色剤の代わりにカーボンブラック(DBP吸油量 110mL / 100g)を使用する点以外は実施例1と同様の方法により、比較例3の黒色トナー(6)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例1と同様にして、比較例3の2成分系黒色現像剤(6)を得た。
<評価>
上記実施例11〜15で得られた2成分系黒色現像剤(1)〜(5)と、比較例3で得られた2成分系黒色現像剤(6)について、常温常湿(25℃、60%RH)、及び高温高湿(30℃、80%RH)のそれぞれの環境下で、先に述べた帯電量の測定方法を用いて、10秒、及び 300秒攪拌後のトナーの帯電量を測定した。そして、2成分ブローオフ帯電量の測定値から少数以下第2位を四捨五入し、下記の基準で評価した。その結果を表1にまとめて示した。
[帯電性]
◎:非常に良好(-20μC/g 以下)
○:良好(-19.9〜-10.0μC/g)
△:実用可(-9.9〜-5.0μC/g)
×:実用不可(-4.9μC/g 以上)
実施例16
・スチレン-ブチルアクリレート共重合樹脂(ガラス転移温度 70℃:100質量部
・マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド 114):5質量部
・例示化合物N-2:2質量部
上記組成を混合し、二軸エクストルーダー(L/D= 30)で溶融混練した。この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した後に分級して、粉砕法によってマゼンタ着色粒子(1)を得た。このマゼンタ着色粒子(1)の粒度は、重量平均粒径 7.2μm、微粉量は 5.7個数%であった。
このマゼンタ着色粒子(1)100質量部に対して、流動向上剤として、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粉体(BET: 250m2/g)1.5質量部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、本実施例のマゼンタ(赤色)トナー(1)を得た。更に、得られたマゼンタ(赤色)トナー(1)7質量部と樹脂コート磁性フェライトキャリア(平均粒子径: 45μm)93質量部とを混合して、磁気ブラシ現像用の2成分系マゼンタ(赤色)現像剤(1)を調製した。
実施例17〜20
例示化合物N-2をそれぞれ例示化合物C-2、I-1、R-2、M-2とした以外は実施例16と同様の方法により、実施例17〜20のマゼンタ(赤色)トナー(2)〜(5)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例16と同様にして、実施例17〜20の2成分系マゼンタ(赤色)現像剤(2)〜(5)を得た。
比較例4
例示化合物を使用しない点以外は実施例16と同様の方法により、比較例4のマゼンタ(赤色)トナー(6)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例16と同様にして、比較例4の2成分系マゼンタ(赤色)現像剤(6)を得た。
<評価>
上記実施例17〜20で得られた2成分系マゼンタ(赤色)現像剤(1)〜(5)と、比較例4で得られた2成分系マゼンタ(赤色)現像剤(6)について、常温常湿(25℃、60%RH)、及び高温高湿(30℃、80%RH)のそれぞれの環境下で、先に述べた帯電量の測定方法を用いて、10秒、及び 300秒攪拌後のトナーの帯電量を測定した。そして、2成分ブローオフ帯電量の測定値から少数以下第2位を四捨五入し、下記の基準で評価した。その結果を表1にまとめて示した。
[帯電性]
◎:非常に良好(-20μC/g 以下)
○:良好(-19.9〜-10.0μC/g)
△:実用可(-9.9〜-5.0μC/g)
×:実用不可(-4.9μC/g 以上)
実施例21〜25
例示化合物A-2、D-1、E-2、P-2、M-2をそれぞれ 2.0質量部使用し、マゼンタ顔料の代わりにカーボンブラック(DBP吸油量 110mL / 100g)を使用する以外は、実施例16と同様の方法により、実施例21〜25の黒色トナー(7)〜(11)を得た。これらのトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例16と同様にして、2成分系黒色現像剤(7)〜(11)を得た。
比較例5
例示化合物を使用しない点およびマゼンタ顔料の代わりにカーボンブラック(DBP吸油量 110mL / 100g)を使用する点以外は実施例16と同様の方法により、比較例5の黒色トナー(12)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例16と同様にして、比較例5の2成分系黒色現像剤(12)を得た。
<評価>
上記実施例21〜25で得られた2成分系黒色現像剤(7)〜(11)と、比較例5で得られた2成分系黒色現像剤(12)について、常温常湿(25℃、60%RH)、及び高温高湿(30℃、80%RH)のそれぞれの環境下で、先に述べた帯電量の測定方法を用いて、10秒、及び 300秒攪拌後のトナーの帯電量を測定した。そして、2成分ブローオフ帯電量の測定値から少数以下第2位を四捨五入し、下記の基準で評価した。その結果を表1にまとめて示した。
[帯電性]
◎:非常に良好(-20μC/g 以下)
○:良好(-19.9〜-10.0μC/g)
△:実用可(-9.9〜-5.0μC/g)
×:実用不可(-4.9μC/g 以上)
実施例26
・ポリエステル樹脂:100質量部
・カーボンブラック(DBP吸油量 110mL/100g):5質量部
・例示化合物E-1:2質量部
ポリエステル樹脂は次のようにして合成した。ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 751部、テレフタル酸 104部および無水トリメリット酸 167部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮合し、軟化点 125℃のポリエステル樹脂を得た。
上記組成を混合し、二軸エクストルーダー(L/D=30)で溶融混練した。この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した後に分級して、粉砕法によって黒色着色粒子(13)を得た。この黒色着色粒子(13)の粒度は、重量平均粒径 7.6μm、微粉量は 4.9個数%であった。
この黒色着色粒子(13)100質量部に対して、流動向上剤として、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粉体(BET: 250m2/g)1.5質量部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、本実施例の黒色トナー(13)を得た。 更に、得られた黒色トナー(13) 7質量部と樹脂コート磁性フェライトキャリア(平均粒子径: 45μm) 93質量部とを混合して、磁気ブラシ現像用の2成分系黒色現像剤(13)を調製した。
実施例27〜30
例示化合物E-1をそれぞれ例示化合物A-1、D-2、Q-2、N-2とした以外は実施例26と同様の方法により、実施例27〜30の黒色トナー(14)〜(17)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例26と同様にして、実施例27〜30の2成分系黒色現像剤(14)〜(17)を得た。
比較例6
例示化合物を使用しない点以外は実施例26と同様の方法により、比較例6の黒色トナー(18)を得た。このトナーの特性を実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。また、これを用いて実施例26と同様にして、比較例6の2成分系黒色現像剤(18)を得た。
<評価>
上記実施例26〜30で得られた2成分系黒色現像剤(13)〜(17)と、比較例6で得られた2成分系黒色現像剤(18)について、常温常湿(25℃、60%RH)、及び高温高湿(30℃、80%RH)のそれぞれの環境下で、先に述べた帯電量の測定方法を用いて、10秒、及び 300秒攪拌後のトナーの帯電量を測定した。そして、2成分ブローオフ帯電量の測定値から少数以下第2位を四捨五入し、下記の基準で評価した。その結果を表1にまとめて示した。
[帯電性]
◎:非常に良好(-20μC/g 以下)
○:良好(-19.9〜-10.0μC/g)
△:実用可(-9.9〜-5.0μC/g)
×:実用不可(-4.9μC/g 以上)
Figure 2005350667
(便宜上イエローを黄色、マゼンタを赤色と呼ぶ)
実施例31〜実施例36および比較例7〜比較例12
先ず、実施例31〜実施例36および比較例7〜比較例12の画像形成方法に用いた画像形成装置の例について説明する。
図1は、本発明の実施例及び比較例の画像形成方法を実行するための画像形成装置の断面の概略的説明図である。図1に示した感光体ドラム1は、基材1b上に有機光半導体を有する感光層1aを有し、矢印方向に回転するように構成されているが、感光体ドラム1に対向し、且つ該ドラムと接触回転している帯電部材である帯電ローラー2によって、その表面が約 -600Vの表面電位に帯電されている。図1に示したように、帯電ローラー2は、芯金2bの上に導電性弾性層2aが被覆されて構成されている。
次に、表面が帯電された感光体ドラム1に向けて露光3されるが、その際、ポリゴンミラーにより感光体上にデジタル画像情報に応じてオン-オフさせることで、露光部電位が -100V、暗部電位が -600Vの静電荷像が形成される。続いて、この感光体ドラム1上の静電荷像は、複数の現像装置4-1、4-2、4-3、4-4を用いて反転現像されて顕在化され、感光体ドラム1上トナー像が形成される。その際、現像剤として、実施例1、6、11、16、21,26および比較例1〜6で得た2成分系現像剤をそれぞれ用い、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー又はブラックトナーでトナー画像を形成した。図2は、その際に用いた二成分現像剤用の各現像装置4の要部の拡大断面図である。
図2中、11は現像剤担持体を、13は感光体ドラムを、15は搬送スクリューを、16は攪拌スクリューを、17は現像容器を、18は現像剤規制部材を示す。
次に、感光体ドラム1上のトナー像は、感光体ドラム1と接触回転している中間の転写体5上に転写される。この結果、中間の転写体5上には、四色の色重ね顕色像が形成される。感光体ドラム1上に転写されずに残った転写残トナーは、クリーナー部材8によって、残トナー容器9内に回収される。
中間の転写体5は、図1に示したように、支持体としての芯金5bと、その上に積層された弾性層5aとで構成されている。本実施例においては、パイプ状の芯金5b上に、カーボンブラックを導電付与材料とし、ニトリル-ブタジエンラバー(NBR)中にこれを充分に分散させた弾性層5bがコーティングされた中間の転写体5を使用した。「JIS K-6301」に準拠して測定した弾性層5bの硬度は30度であり、体積抵抗値は、109Ω・cmであった。感光体ドラム1から中間の転写体5への転写に必要な転写電流は約5μAであるが、これは、電源より+500Vを芯金5bに付与することで得られた。
中間の転写体5上に形成された四色のトナーの色重ね顕色像は、転写ローラー7によって、紙等の被転写材に転写され、その後、加熱定着装置Hによって定着されて固定される。転写ローラー7は、その外径の直径が 10mmの芯金7b上に、カーボンを導電性付与材料として、エチレン-プロピレン-ジエン系三次元共重合体(EPDM)の発砲体中に該カーボンが充分な状態で分散したものがコーティングされた弾性層7aが形成されている。その体積固有抵抗値は、106Ω・cmであり、「JIS K-6301」に準拠して測定した硬度が 35度の値を示すものを用いた。又、この転写ローラー7には電圧を印加して、15μAの転写電流を流した。
図1に示した装置では、加熱定着装置Hに、図5及び図6に示したようなオイル塗布機構のない熱ロール方式の定着装置を用いた。このとき、上部ローラー、下部ローラー共にフッ素系樹脂の表面層を有するものを使用した。又、ローラーの直径は 60mmであった。定着の際の定着温度を 160℃とし、ニップ幅を7mmに設定した。尚、クリーニングによって回収された感光体ドラム1上の転写残トナーは、リユース機構により現像器に搬送し再使用した。図1において、6は被転写材、10はクリーニング部、Hは加熱定着装置である。
<評価>
以上の条件で、常温常湿(25℃、60%RH)及び、高温高湿(30℃、80%RH)環境下、8枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で、実施例1、6、11、16、21、26のトナーを使用して作製した2成分系現像剤と、比較例1〜6のトナーを使用して作製した2成分系現像剤をそれぞれ使用し、逐次補給しながら、単色での間歇モード(即ち、一枚プリントアウトする毎に 10秒間現像器を休止させ、再起動時の予備動作でトナーの劣化を促進させるモード)でプリントアウト試験を行ない、得られたプリントアウト画像を下記の項目について評価した。評価結果を表2にまとめて示した。
[プリントアウト画像評価]
1.画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に、所定枚数のプリントアウトをして、初期の画像に対するプリント終了時における画像の画像濃度維持の程度により評価した。尚、画像濃度はマクベス反射濃度計(マクベス社製)を用い、原稿濃度が 0.00 の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定し、評価に用いた。
◎:優(終了時の画像濃度が 1.40以上)
○:良(終了時の画像濃度が 1.35以上 1.40未満)
△:可(終了時の画像濃度が 1.00以上 1.35未満)
×:不可(終了時の画像濃度が 1.00未満)
2.画像カブリ
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に所定枚数のプリントアウトをし、プリント終了時のベタ白画像により評価した。具体的には、下記のような方法で評価した。反射式濃度計(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD 社製 REFLECTOMETER ODEL TC-6DS)を用いて測定したプリント後の白地部反射濃度の最悪値をDs、プリント前の用紙の反射濃度平均値をDrとし、これらの値から(Ds-Dr)を求め、これをカブリ量とし、下記の基準で評価した。
◎:非常に良好(カブリ量が0%以上 1.5%未満)
○:良好(カブリ量が 1.5%以上 3.0%未満)
△:実用可(カブリ量が 3.0%以上 5.0%未満)
×:実用不可(カブリ量が 5.0%以上)
3.転写性
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に、黒ベタ画像を所定枚数プリントアウトをし、プリント終了時の画像の画像抜け量を目視により観察し、下記の基準で評価した。
◎: 非常に良好(殆ど発生せず)
○: 良好(軽微)
△: 実用可
×: 実用不可
また、実施例31〜実施例36および比較例7〜比較例12で、5000枚画像出力を行なったときの感光ドラム及び中間転写体表面の傷や残留トナーの固着の発生状況とプリントアウト画像への影響(画像形成装置とのマッチング)を目視で評価したところ、実施例31〜実施例36の2成分系現像剤を使用した系では、感光ドラム及び中間転写体表面の傷や、残留トナーの固着が全く確認できず、画像形成装置とのマッチングが非常に良好であった。一方、比較例7〜12の2成分系現像剤を使用した系では、いずれも感光ドラム表面にトナーの固着が認められた。更に、比較例7〜12 の2成分系現像剤を使用した系では、中間転写体表面上にトナーの固着と表面傷が確認でき、画像上にも縦スジ状の画像欠陥を生じるといった、画像形成装置とのマッチングにおいて問題を生じた。
Figure 2005350667
実施例37〜実施例39、比較例13〜比較例15
実施例37〜実施例39、比較例13〜比較例15の画像形成方法の実施にあたっては、現像剤として、実施例1、6、11および比較例1〜3で得たトナーをそれぞれ用いた。また、画像を形成する手段としては、図3に示したように、市販のレーザービームプリンターLBP-EX(キヤノン社製)にリユース機構を取り付けて改造し、再設定した画像形成装置を用いた。即ち、図3に示した画像形成装置では、転写後に感光体ドラム 20 上に残った未転写トナーを、該感光体ドラム 20 に当接しているクリーナー 21 の弾性ブレード 22 により掻き落とした後、クリーナーローラーによってクリーナー 21 内部へと送り、更にクリーナーリユース 23 を経て、搬送スクリューを設けた供給用パイプ 24 によってホッパー 25 を介して現像器 26 に戻し、再度、回収トナーを利用するシステムを取り付けられている。
図3に示した画像形成装置では、一次帯電ローラー 27 により、感光体ドラム 20 の表面の帯電がなされる。一次帯電ローラー 27 には、ナイロン樹脂で被覆された、導電性カーボンが分散されたゴムローラー(直径 12mm、当接圧 50gf/cm)を使用し、静電潜像担持体(感光体ドラム 20)上に、レーザー露光(600dpi、不図示)により、暗部電位VD= -700V、明部電位VL= -200Vの静電潜像を形成した。トナー担持体として、その表面に、カーボンブラックが分散された樹脂がコートされている表面粗度Raが 1.1 を呈する現像スリーブ 28 を用いた。なお、図3において、29はブレードである。
図4に、実施例37〜実施例39、比較例13〜比較例15で用いた一成分現像剤用の現像装置の要部の拡大断面図を示した。静電潜像を現像する条件としては、該現像スリーブ 28 の速度を、対向する感光ドラム 20 面の移動速度に対して 1.1倍の速さになるように設定し、更に、感光ドラム 20 と現像スリーブ 28 との間隔α(S-D間)を 270μmとした。トナー(T)の層厚規制部材としては、ウレタンゴム製ブレード 29 を当接させて用いた。又、トナー画像を定着させる加熱定着装置の設定温度は 160℃とした。なお、定着装置は、図5及び図6に示した定着装置を用いた。なお、図5において、30はステー、33は加熱ローラ、34はコイルバネ、35はフィルム端部規制フランジ、36は給電コネクターである。図6において、30はステー、31は加熱体、31aはヒーター基板、31bは発熱体、31cは表面保護層、31dは検温素子、32は定着フィルム、33は加熱ローラー、38は入り口ガイド、39は出口ガイド(分離ガイド)である。
以上のようにして、常温常湿(25℃、60%RH)環境下、8枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で、トナーを逐次補給しながら連続モード(即ち、現像器を休止させることなくトナーの消費を促進させるモード)で、3万枚までプリントアウトを行ない、得られたプリントアウト画像について画像濃度を測定し、その耐久について下記に示した基準で評価した。又、10,000枚目の画像を観察し、画像カブリについて下記の基準で評価した。又、同時に、耐久試験後における画像形成装置を構成している各装置の様子を観察し、各装置と上記の各トナーとのマッチングについても評価した。以上の結果を表3にまとめて示した。
[耐久時の画像濃度推移]
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に、所定枚数のプリントアウトをして、初期の画像に対するプリント終了時における画像の画像濃度維持の程度により評価した。尚、画像濃度はマクベス反射濃度計(マクベス社製)を用い、原稿濃度が 0.00 の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定し、評価に用いた。
◎:優(終了時の画像濃度が 1.40以上)
○:良(終了時の画像濃度が 1.35以上 1.40未満)
△:可(終了時の画像濃度が 1.00以上 1.35未満)
×:不可(終了時の画像濃度が 1.00未満)
[画像カブリ]
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に所定枚数のプリントアウトをし、プリント終了時のベタ白画像により評価した。具体的には、下記のような方法で評価した。反射式濃度計(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD 社製 REFLECTOMETER ODEL TC-6DS)を用いて測定したプリント後の白地部反射濃度の最悪値をDs、プリント前の用紙の反射濃度平均値をDrとし、これらの値から(Ds-Dr)を求め、これをカブリ量とし、下記の基準で評価した。
◎:非常に良好(カブリ量が0%以上 1.5%未満)
○:良好(カブリ量が 1.5%以上 3.0%未満)
△:実用可(カブリ量が 3.0%以上 5.0%未満)
×:実用不可(カブリ量が 5.0%以上)
[画像形成装置マッチング評価]
1.現像スリーブとのマッチング
プリントアウト試験終了後、現像スリーブ表面への残留トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
◎: 非常に良好(未発生)
○: 良好(殆ど発生せず)
△: 実用可(固着があるが、画像への影響が少ない)
×: 実用不可(固着が多く、画像ムラを生じる)
2.感光ドラムとのマッチング
感光体ドラム表面の傷や残留トナーの固着の発生状況とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
◎: 非常に良好(未発生)
○: 良好(僅かに傷の発生が見られるが、画像への影響はない)
△: 実用可(固着や傷があるが、画像への影響が少ない)
×: 実用不可(固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる)
3.定着装置とのマッチング
定着フィルム表面の様子を観察し、表面性及び残留トナーの固着状況の結果を総合平均化して、その耐久性を評価した。
(1)表面性
プリントアウト試験終了後の定着フィルム表面の傷や削れの発生の様子を目視で観察し、評価した。
◎: 非常に良好(未発生)
○: 良好(殆ど発生せず)
△: 実用可
×: 実用不可
(2)残留トナーの固着状況
プリントアウト試験終了後の定着フィルム表面の残留トナーの固着状況を目視で観察し、評価した。
◎: 非常に良好(未発生)
○: 良好(殆ど発生せず)
△: 実用可
×: 実用不可
Figure 2005350667
実施例40
図3の画像形成装置のトナーリユース機構を取り外し、プリントアウト速度を 16枚(A4サイズ)/分とした以外は実施例37と同様にし、実施例1の青色トナー(1)を逐次補給しながら連続モード(即ち、現像器を休止させることなく、トナーの消費を促進させるモード)でプリントアウト試験を行なった。得られたプリントアウト画像評価ならびに用いた画像評価装置とのマッチングを実施例37〜実施例39、比較例13〜比較例15 と同様の項目について評価した。その結果、いずれの項目についても良好な結果が得られた。
本発明に係るポリマーは、例えば、電子写真技術に用いられるトナーに含有される荷電制御剤に適用できる。
実施例31〜実施例36および比較例7〜比較例12に用いた画像形成装置の概略的説明図である。 実施例31〜実施例36および比較例7〜比較例12に用いた二成分現像剤用の現像装置の要部の断面図である。 実施例37〜実施例39および比較例13〜比較例15に用いたトナーのリユース機構を有する画像形成装置の概略的説明図である。 実施例37〜実施例39および比較例13〜比較例15に用いた一成分現像剤用の現像装置の要部の断面図である。 本発明の実施例に用いた定着装置の要部の分解斜視図である。 本発明の実施例に用いた定着装置の非駆動時のフィルム状態を示した要部の拡大断面図である。 トナーの帯電量を測定するブローオフ帯電量測定装置を示す模式図である。 実施例で得られた化合物の1H−NMRチャートを示す図である。 実施例で得られた化合物の1H−NMRチャートを示す図である。
符号の説明
1、20 :感光体(静電潜像担持体)
2、27 :帯電ローラー
3:露光
4、26 :現像装置(4−1、4−2、4−3、4−4)
5:中間の転写体
6:被転写材
7:転写ローラー
13 :感光体ドラム
11、28 :現像剤担持体
30 :ステー
31 :加熱体
31a :ヒーター基板
31b :発熱体
31c :表面保護層
31d :検温素子
32 :定着フィルム
33 :加熱ローラー
34 :コイルばね
35 :フィルム端部規制フランジ
36 :給電コネクター
37 :絶縁部材
38 :入口ガイド
39 :出口ガイド(分離ガイド)
43 :スクリーン
45 :真空計
47 :吸引口
49 :電位計

Claims (33)

  1. 化学式(1)で示される構造を1ユニット以上含むことを特徴とするポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A1−SO2R1を表す。R1w、R1X 、R1yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A1とR1は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A1とR1は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
    (i) R1w、R1Xは水素原子であり、R1yはCH3基または水素原子である。
    (i−A) A1は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(101)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(402)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(104a)もしくは(104b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−B) A1は、化学式(105)で示す未置換の芳香族環構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−C) A1は、化学式(106)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−D) A1は、化学式(107)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−E) A1は、置換芳香族環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−F) A1は、置換複素環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−G) A1は、未置換のナフタレン構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (ii) R1w、R1Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R1yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R1w、R1X、R1yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
    (ii−A) A1は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
  2. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(2)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A2−SO2R2を表す。R2w、R2Xは、水素原子である。R2yは、CH3基または水素原子である。A2は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(401)で示す炭素数4のアルキレン基、化学式(502)で示す炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(409a)または(409b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。
    2は、ハロゲン原子またはOR2aである。R2aは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)


    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
  3. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(5)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A5−SO2R5である。R5w、R5Xは、水素原子である。R5yは、CH3基または水素原子である。A5は、化学式(110)で示す未置換の芳香族環構造である。R5は、ハロゲン原子またはOR5aである。R5aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
    Figure 2005350667
  4. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(6)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A6−SO2R6である。R6w、R6Xは、水素原子である。R6yは、CH3基または水素原子である。A6は、化学式(406)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R6は、ハロゲン原子またはOR6aである。R6aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
    Figure 2005350667
  5. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(7)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A7−SO2R7である。R7w、R7Xは、水素原子である。R7yは、CH3基または水素原子である。A7は、化学式(407)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R7は、ハロゲン原子またはOR7aである。R7aは、直鎖または分岐の炭素数2〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
    Figure 2005350667
  6. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(8)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。

    Figure 2005350667
    (式中、R203w、R203Xは水素原子である。R203yはCH3基または水素原子である。
    203a、R203b、R203c、R203d、R203eのうち少なくとも一つは、SO2203f(R203fはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR203hである。R203hは直鎖または分岐の炭素数1〜8のアルキル基、あるいは置換または未置換のフェニル基を表す。R203a、R203b、R203c、R203d、R203eはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR203g(R203g:H原子、Na原子、K原子のいずれかである。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基またはC37 基から選ばれる。R203a、R203b、R203c、R203d、R203eに水素原子を選択する場合は、最大3つまでである。)
  7. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(507)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A507−SO2R507である。R507w、R507Xは水素原子である。R507yはCH3基または水素原子である。A507は置換複素環構造である。R507は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR507aである。R507aは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
  8. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(509a)または(509b)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R509w、R509xは水素原子である。R509yはCH3基または水素原子である。R509a、R509b、R509c、R509d、R509e、R509f、R509gのいずれか一つは、SO2509o(R509oは、ハロゲン原子またはOR509sである。R509sは直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)であり、その他は水素原子である。)
    Figure 2005350667
    (式中、R509v、R509uは水素原子である。R509zはCH3基または水素原子である。R509h、R509i、R509j、R509k、R509l、R509m、R509nのいずれか一つはSO2509q(R509qはハロゲン原子またはOR509tである。R509tは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)であり、その他は水素原子である。)
  9. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(9a)または(9b)の何れかであることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R10w、R10xは水素原子である。R10yはCH3基または水素原子である。R10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10gのうち、少なくとも一つはSO210o(R10oは、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR10sである。R10sは直鎖または分岐の炭素数1〜8のアルキル基、あるいは置換または未置換のフェニル基を表す。R10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10gはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR10p(R10pは、H原子、Na原子またはK原子のいずれかである。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基、またはC37 基から選ばれる。R10a、R10b、R10c、R10d、R10e、R10f、R10gに水素原子を選択する場合は、最大5つまでである。)
    Figure 2005350667
    (式中、R10v、R10uは水素原子である。R10zはCH3基または水素原子である。R10h、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10nのうち、少なくとも一つはSO210q(R10qはOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR10tである。R10tは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。R10h、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10nはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、OH基、NH2 基、NO2 基、COOR10r(R10rは、H原子、Na原子またはK原子のいずれかである。)、アセトアミド基、OPh基、NHPh基、CF3 基、C25 基、またはC37 基から選ばれる。R10h、R10i、R10j、R10k、R10l、R10m、R10nに水素原子を選択する場合は、最大5つまでである。)
  10. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(10)であることを特徴とする請求項6に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R16w、R16xは水素原子である。R16yはCH3基または水素原子である。R16aは、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR16bである。R16bは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
  11. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(11)であることを特徴とする請求項8に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R17w、R17xは水素原子である。R17yはCH3基または水素原子である。R17a は、ハロゲン原子またはOR17b である。R17b は、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
  12. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(12)であることを特徴とする請求項6に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R18w、R18xは水素原子である。R18yはCH3基または水素原子である。R18aは、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR18bである。R18bは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
  13. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(13)であることを特徴とする請求項8に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R19w、R19xは水素原子である。R19yはCH3基または水素原子である。R19a は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR19b である。R19b は、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
  14. 前記化学式(1)で示される構造が、化学式(301)であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A301−SO2R301である。R301w、R301Xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R301yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R301w、R301X、R301yの少なくとも1つはハロゲン原子である。A301は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R301はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR301aである。R301aは、直鎖もしくは分岐の炭素数1〜8のアルキル基、または置換もしくは未置換のフェニル基である。)
  15. 化学式(1)に示すユニットに加え、化学式(108)で示されるビニル系モノマー由来のユニットを少なくとも一つ含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれかの項に記載のポリマー。
    Figure 2005350667
    (式中、R108w、R108xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R108yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R108は、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、置換もしくは未置換の複素環構造、ハロゲン原子、−CO−R108a、−O−R108b、−COO−R108c、−OCO−R108d、−CONR108eR108f、−CN、またはN原子を含む環構造のいずれかである。R108a、R108b、R108c、R108d、R108e、R108fはそれぞれ独立して、水素原子、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
  16. 数平均分子量が、1000から1000000であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの項に記載のポリマー。
  17. 化学式(617)で示す化合物。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A617−SO2R617を表す。R617w、R617X 、R617yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A617とR617は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A617とR617は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
    (i)R617w、R617Xは水素原子であり、R617yはCH3基または水素原子である。
    (i−A) A617は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(601)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(602)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(604a)もしくは(604b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−B) A617は、化学式(605)で示す未置換の芳香族環構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−C) A617は、化学式(606)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−D) A617は、化学式(607)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−E) A617は、置換芳香族環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−F) A617は、置換複素環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−G) A617は、未置換のナフタレン構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (ii) R617w、R617Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R617yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R617w、R617X、R617yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
    (ii−A) A617は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
  18. 前記化学式(617)に示す化合物が、化学式(618)で示す構造であることを特徴とする請求項17に記載の化合物。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは-A618-SO2R618を表す。R618w、R618X 、R618yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A618とR618は、下記(i−A)から(i−D)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A618とR618は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
    (i) R618w、R618Xは水素原子であり、R618yはCH3基または水素原子である。
    (i−A) A618は、メチレン基、エチレン基、直鎖または分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(701)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(702)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。
    618は、ハロゲン原子またはOR618aである。R618aはメチル基、エチル基、またはフェニル基である。
    (i−B) A618が化学式(706)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R618は、ハロゲン原子またはOR618aである。R618aはフェニル基である。
    (i−C) A618が化学式(707)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R618は、ハロゲン原子、OKまたはOR618aである。R618aはエチル基、またはフェニル基である。
    (i−D) A618が置換芳香族環構造または置換複素環構造である。R618は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR618aである。R618aはメチル基、エチル基、またはフェニル基を表す。
    (ii) R618w、R618Xはそれぞれ独立してハロゲン原子、もしくは水素原子である。R618yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R618w、R618X、R618yの少なくとも1つがハロゲン原子である。
    (ii−A) A618が置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R618はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR618aである。R618aは、メチル基、エチル基、あるいはフェニル基である。)
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
  19. 化学式(617)で示す化合物を重合することにより、化学式(1)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする化学式(1)に示すユニットを含むポリマーの製造方法。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A617−SO2R617を表す。R617w、R617X 、R617yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A617とR617は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A617とR617は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
    (i) R617w、R617Xは水素原子であり、R617yはCH3基または水素原子である。
    (i−A) A617は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(601)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(602)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(604a)もしくは(604b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−B) A617は、化学式(605)で示す未置換の芳香族環構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−C) A617は、化学式(606)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−D) A617は、化学式(607)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−E) A617は、置換芳香族環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−F) A617は、置換複素環構造である。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−G) A617は、未置換のナフタレン構造である。R617は、ハロゲン原子またはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (ii) R617w、R617Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R617yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R617w、R617X、R617yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
    (ii−A) A617は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R617は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR617aである。R617aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)

    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A1−SO2R1を表す。R1w、R1X 、R1yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A1とR1は、下記(i−A)から(i−G)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A1とR1は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
    (i) R1w、R1Xは水素原子であり、R1yはCH3基または水素原子である。
    (i−A) A1は、メチレン基、エチレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキレン基、化学式(101)から選ばれる炭素数4のアルキレン基、化学式(402)から選ばれる炭素数5のアルキレン基、直鎖もしくは分岐の炭素数6〜8のアルキレン基、化学式(104a)もしくは(104b)で示す未置換の芳香族環構造、または未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−B) A1は、化学式(105)で示す未置換の芳香族環構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、メチル基、直鎖もしくは分岐の炭素数3〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−C) A1は、化学式(106)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数3のアルキル基、分岐の炭素数4のアルキル基、直鎖もしくは分岐の炭素数5〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−D) A1は、化学式(107)で示す分岐の炭素数4のアルキレン基である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、直鎖もしくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−E) A1は、置換芳香族環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−F) A1は、置換複素環構造である。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (i−G) A1は、未置換のナフタレン構造である。R1は、ハロゲン原子またはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。
    (ii) R1w、R1Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R1yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R1w、R1X、R1yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
    (ii−A) A1は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R1は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR1aである。R1aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
    Figure 2005350667
  20. 化学式(14)で示すユニットを含むポリマーと、化学式(15)で示されるアミン化合物の少なくとも1種とを縮合反応させて化学式(16)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする化学式(16)に示すユニットを含むポリマーの製造方法。
    Figure 2005350667
    (式中、R20w、R20xはそれぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R20yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。
    20は、H原子、Na原子またはK原子である。)
    Figure 2005350667
    (式中、R21はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR21a である。A21、R21a は、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A22 −SO222 を表す。R22w、R22xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R22yはCH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R22 はOH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR22aである。A22 、R22aは、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
  21. 縮合剤を用い同一反応場中でアミド結合を形成することを特徴とする請求項20に記載のポリマーの製造方法。
  22. 前記縮合剤が、リン酸系縮合剤であることを特徴とする請求項21に記載のポリマーの製造方法。
  23. 該縮合剤が、亜リン酸エステル系縮合剤、リン塩化物系縮合剤、リン酸無水物系縮合剤、リン酸エステル系縮合剤及びリン酸アミド系縮合剤中から選ばれることを特徴とする請求項22に記載のポリマーの製造方法。
  24. 前記縮合反応を、ピリジンの存在下で行うことを特徴とする請求項20から23の何れか1項に記載のポリマーの製造方法。
  25. 化学式(17)で示すユニットを含むポリマーに、エステル化剤を用いてエステル化を行い化学式(18)に示すユニットを含むポリマーを得ることを特徴とする化学式(18)に示すユニットを含むポリマーの製造方法。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A23 −SO223 を表す。R23w、R23xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R23yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R23 はOH、ハロゲン原子、ONaまたはOKである。A23は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。)
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A24−SO3R24 を表す。R24w、R24xは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または水素原子である。R24yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。A24 、R24は、それぞれ独立して、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
  26. 前記エステル化剤として、トリメチルシリルジアゾメタン、トリメチルオルトフォルメートを用いることを特徴とする請求項25に記載のポリマーの製造方法。
  27. 前記エステル化剤として、トリエチルオルトフォルメートを用いる請求項25に記載のポリマーの製造方法。
  28. 粉粒体の荷電状態を制御する荷電制御剤において、化学式(19)に示す構造のユニットを有するポリマーを含有していることを特徴とする荷電制御剤。
    Figure 2005350667
    (式中、Rは−A25 −SO225 を表す。R25w、R25X 、R25yは、下記(i)または(ii)に記載されている組み合わせから選ばれる。(i)の場合、A25とR25は、下記(i−A)から(i−B)に記載の組み合わせから選ばれ、また、(ii)の場合、A25とR25は、(ii−A)に記載の組み合わせから選ばれる。
    (i) R25w、R25Xが水素原子であり、R25yが、CH3基、または水素原子である。
    (i−A) A25は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造である。R25は、ハロゲン原子またはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしく未置換の複素環構造である。
    (i−B) A25は、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。R25は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造である。
    (ii) R25w、R25Xは、それぞれ独立してハロゲン原子、または水素原子である。R25yは、CH3基、ハロゲン原子、または水素原子である。R25w、R25X、R25yの少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
    (ii−A) A25は、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。R25は、OH、ハロゲン原子、ONa、OKまたはOR25aである。R25aは、置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素構造、置換もしくは未置換の芳香族環構造、または置換もしくは未置換の複素環構造のいずれかである。)
  29. 粉粒体の荷電状態を制御する荷電制御剤において、請求項1〜16のいずれかに記載のポリマーの少なくとも1種を含有してなることを特徴とする荷電制御剤。
  30. 前記粉粒体が静電荷像現像トナーである請求項28または29に記載の荷電制御剤。
  31. 静電荷像現像トナーにおいて、少なくとも、バインダー樹脂と着色剤と、請求項28〜30のいずれかに記載の荷電制御剤を含有してなることを特徴とする静電荷像現像トナー。
  32. 外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行なう工程と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する工程と、該静電荷像を静電荷像現像トナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写工程と、被記録材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを少なくとも有する画像形成方法において、請求項31に記載の静電荷像現像トナーを使用することを特徴とする画像形成方法。
  33. 外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行う手段と、帯電された静電潜像担持体に静電荷像を形成する手段と、該静電荷像を静電荷像現像トナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像手段と、静電潜像担持体上のトナー像を被記録材へ転写する転写手段と、被記録材上のトナー像を加熱定着する定着手段とを少なくとも有する画像形成装置において、
    前記静電荷像現像トナーとして、請求項31に記載の静電荷像現像トナーを使用する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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