JP2005349709A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録装置のスループットを低下させることなく、インク滴の小液滴化を実現することができるインクジェット記録装置の提供を目的とする。
【解決手段】 記録ヘッドのエネルギー発生素子25は、駆動手段240によって駆動され、駆動手段240は、制御手段200によって制御される。制御手段200は、記録ヘッドに形成された複数種のノズル、例えばEC1,OC1のうち、最大吐出量の少ないノズルOC1から吐出される液滴によって記録媒体上に形成されるべき少なくとも一つのドット形成予定位置に、最大吐出量の小さいノズルOC1および前記最大吐出量の大きいノズルEC1から吐出される液滴を着弾させるよう駆動手段240を制御する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、記録媒体に対して吐出される液滴(以後、インクとも言う)を吐出するインクジェット記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、低騒音、低ランニングコストであると共に、装置の小型化、およびカラー化が容易であるといった利点を有している。
また、記録画像を形成するインク滴のドットサイズに関しては、グレースケールのハーフトーン部、カラーフォト画像における中間調部およびハイライト部などの各部における粒状感を軽減させるために、インク滴のサイズを減少させる傾向にある。特に、カラーインクを吐出させる記録ヘッドではインク滴の液滴サイズが15pl程度から5pl、2plというように、年々、小液滴化している。また、デジタル入力機器の進歩、普及が著しい現在では、その入力機器によって得られる画像が高画質化しているため、その入力画像に見合った高精細な画像を出力し得ることが、出力装置として使用されるインクジェット記録装置にも求められるようになってきている。このように、入力機器との関係からもインクジェット記録装置の小液滴化は進む傾向にあり、記録ヘッドのノズルの開口径も液滴サイズに応じて小径化されている。
ところが、インクジェット記録装置では、記録ヘッドのノズルは小径化するほど吐出不良が発生し易くなるという問題がある。すなわち、インクジェット記録装置では、液滴を吐出しない状態が一定時間以上経過すると、ノズル口近傍に位置する液体の溶剤が揮発して液体の増粘や固化が発生し、吐出されるインク滴の方向がずれるとか、インク滴自体が用紙まで届かないといった不正吐出が発生したり、ノズルから全くインクが吐出されない不吐出が発生したりすることもある。こうした吐出不良が発生した場合には、形成された画像の品位は著しく損なわれることとなる。
各ノズルでの吐出不良を解消するために、従来のインクジェット記録装置においては、記録動作直前あるいは記録動作中に、不使用ノズルの目詰まり解消を目的とする保守行為として、定期的または所定のタイミングでノズル内の液体を記録媒体より外側の箇所に吐出する動作を実行している。この記録ヘッドの保守を目的とした液体吐出は保守吐出と称し、記録装置内に設置した廃インク吸収体や保守吐出受けに対して行われている。
保守吐出は使用する記録ヘッドの吐出パワー、使用するインクの乾燥性能および環境温度などにもよるが、通常は、2秒〜15秒程度の間隔で数発〜十数発程度のインク吐出を行っており、小液滴になるほど次に保守吐出を実行するまでの時間間隔を短くすることが必要となる。
しかしながら、記録媒体上に画像を形成している間、あるいは複数ページの記録媒体を給排紙している間に、上記の保守作業を行う場合には、記録媒体の搬送範囲から外れた位置、例えばプラテンの末端部近傍などに配置された廃インク吸収体などへと記録ヘッドを移動させる必要がある。このため、この保守作業による記録品質の向上と、単位量の記録データを記録するために必要とされる時間(以後、プリントスループットと称す)とは、トレードオフの関係にある。
特に、記録ヘッドを高速移動させると共に、記録ヘッドの駆動周波数を最大に設定し、ページ単位での記録動作時間を最小限にとどめるような高速記録モードにおいては、その保守動作に要する時間的なロスは、全体的な記録動作時間に対し数%から十数%に達し、その影響は大きい。
具体的には、環境温度20℃以下で、記録ヘッドの1走査で1行分の記録データの全てを印字するいわゆる1パス記録動作を行う場合、A4サイズの記録媒体の記録可能領域が8×11インチであり、3plのインク滴を吐出するノズルが、1200dpiの密度で256ノズル形成されている0.21インチの記録ヘッドを用いて、記録画像を形成するためには、約52走査(記録ヘッドの走査)必要となる。このとき、記録ヘッドの駆動周波数が30kHzであるとすると、記録ヘッドの移動速度は25インチ/秒となり、改行を行うための記録媒体搬送時間および記録ヘッド移動の立ち上がり、立下り(ランプアップ・ダウン)を各々0.1秒と見積ったとしても、1行あたりの記録時間は約0.52秒となり、A4サイズの記録媒体1枚の記録に要する時間は約27秒となる。
ここで、記録ヘッドの保守を目的とした保守吐出を実行する時間間隔を2秒とし、1ページの記録動作を完了するまでに保守吐出を行う回数が13回であり、1回の保守吐出のために記録ヘッドが予備吐出を行う位置に0.1秒間入るとすると、1ページの記録動作において保守動作に費やされる時間の合計は、
(保守吐出0.1秒×13回分)/(0.52秒×52走査分)=0.048≒5%
となる。
一方、環境温度が20℃以下で記録ヘッドの液滴サイズが1.5plと小さくなった場合、保守吐出を実行する間隔は1秒程度に低下させることが必要となり、1ページ内に保守吐出を行う回数は27回となる。従って、保守吐出に費やされる時間の合計は、
(保守吐出時間0.1秒×27回分)/(0.52秒×52走査分)=0.1=10%
となり、3plの場合と比べて約2倍の時間を吐出動作に要求されることとなる。
以上のように、記録ヘッドから吐出される液滴が、1.5plのように小液滴化された場合には、従来のように、3plの液滴を吐出する場合に比べて、保守吐出間隔を短くすることが必要となり、これによって、記録動作についてのスループットが低下するという問題が発生する。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、記録装置のスループットを低下させることなく、インク滴の小液滴化を実現することができるインクジェット記録装置の提供を目的とする。
上記課題を実現するため、本発明は以下の構成を有するものとなっている。
すなわち、本発明の第1の形態は、最大吐出量が異なる複数種のノズルと前記各ノズルから液滴を吐出するための吐出エネルギーを発生させるエネルギー発生手段とを有する記録ヘッドを用い、前記エネルギー発生手段を駆動することによって前記ノズルから記録媒体に向けて液滴を吐出させて記録を行うようにした記録装置であって、前記エネルギー発生手段を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記複数種のノズルのうち、最大吐出量の少ないノズルから吐出される液滴によって記録媒体上に形成されるべき少なくとも一つのドット形成予定位置に、前記最大吐出量の小さいノズルおよび前記最大吐出量の大きいノズルから吐出される液滴を着弾させるよう前記駆動手段を制御することを特徴とする。
また、本発明の第2の形態は、最大吐出量が異なる複数種のノズルと前記各ノズルからインクを吐出させる吐出エネルギーを発生させるエネルギー発生手段とを有する記録ヘッドを用い、前記エネルギー発生手段を駆動することによって前記ノズルから記録媒体に向けて液滴を吐出して記録するようにした記録方法であって、前記複数種のノズルのうち、最大吐出量の少ないノズルから吐出される液滴によって記録媒体上に形成されるべきドット形成予定位置の一部に、前記最大吐出量の小さいノズルおよび前記最大吐出量の大きいノズルから吐出された液滴を着弾させるよう前記エネルギー発生手段の駆動を制御することを特徴とする。
本発明は、最大吐出量の少ないノズルに吐出不良が発生し易い条件においても、その不吐出が発生し易いノズルによるドット形成予定位置に対し、吐出不良が発生しにくい最大吐出量の大きいノズルから吐出された液滴を着弾させて画像の補完を行うことができる。このため、吐出量の小さいノズルを用いる場合にも保守吐出の回数を増大させる必要がなくなり、高精細で高品質な画像の形成を高いスループットで行うことができる。
以下に説明する本発明の第1の実施形態は、(1)最大吐出量の異なるノズルを有する記録ヘッドを用い、小さい吐出量のインク滴(小液滴)を着弾させることによって小ドットを形成すべき予定位置に、最大吐出量の大きいノズルから吐出されるインク滴によって形成されるドットで補完する、という特徴的構成を有するものであり、また、本発明の第2の実施形態は、上記(1)に記載した特徴的構成に加え、(2)小液滴によるドット形成位置を最大吐出量の大きなノズルからの液滴で補完する際に通常の大液滴を吐出する際に印加するパルスより短いパルス(例えばシングルパルス)で駆動し、これによって小液滴により形成されるドットと最大吐出量の大きいノズルから吐出されるインク滴のドットとの間の視認性の差を低減する、という構成を有するものとなっている。
そして、これらの特徴的構成によって、(3)小さい吐出量のインク滴を用いて高精細かつ高階調な画像の形成を、保守吐出間隔を従来より増大させずに行うことができるものとなっている。つまり、本発明は、スループットを従来より低下させることなく、より高品位な画像を形成することができるものとなっている。
本発明者は、上記(1),(2)の手段に対して鋭意検討を行ない、どの程度の液滴サイズ及び前回の液滴吐出から経過した時間(以下、非吐出時間と称す)によって液滴の吐出状態がどのように変化するかを確認した。具体的には記録ヘッドのインク滴量別(ドットサイズ別)、駆動停止時間別、及び、環境温度別に記録媒体上へのドットの着弾判定を行った。吐出量の異なる液滴を吐出する記録ヘッドにおいて、20℃以下の低温環境下で小液滴(例えば、1.5plの液滴)の吐出を行う場合、前回の吐出からある時間が経過するまで吐出されないと、次回の吐出では初期の1〜2発が吐出されないことが判明し、その吐出されないインク滴によって、本来、小液滴によって形成すべきであったドットを大液滴吐出用のノズルから吐出される液滴(例えば、3plの液滴)のドットで補完して画像形成を行っている。さらに、本発明の第2の実施形態では、補完するための大きい液滴(3pl)の吐出は通常の吐出より短い幅のパルス、例えばシングルパルスを印加して液滴を吐出させて画像の補完を行う。これによって形成されるドットの面積は小液滴の着弾ドット面積に近づく。このようにして形成された記録画像を、約20cm離れた状態で、両眼視力1.0〜1.5程度の視力のパネラーが画像評価した結果、小ドットのみを用いて形成した画像とほぼ同一の品位が得られると判定された。従って、液滴サイズが小さくなるほど、保守吐出時間が低下しスループットダウンが避けられなかったが、本発明では、こうした問題を回避することが可能となった。
(第1の実施形態)
<インクジェット記録装置の概略構成>
次に、図面を参照して本発明のインクジェット記録装置に係る第1の実施形態をより詳細に説明する。
図1において、記録ヘッドカートリッジ1がキャリッジ2に交換可能に搭載されている。記録ヘッドカートリッジ1は、記録ヘッドおよびインクタンク部を有するいわゆるカートリッジ方式を採るものである。この記録ヘッドカートリッジ1には、記録ヘッドを駆動するための信号などを授受するための不図示のコネクタが設けられている。また、キャリッジ2には、上記コネクターを介して各記録ヘッドカートリッジ1に駆動信号等を伝達するためのコネクタホルダ(電気接続部)が設けられている。
キャリッジ2は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2は主走査モータ4によりモータプーリ5、従動プーリ6およびタイミングベルト7等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置及び移動が制御される。また、キャリッジ2には、ホームポジションセンサ30が設けられており、キャリッジ2と共に移動する。このホームポジションセンサ30は、往復移動経路の所定の基準位置に設けられた遮蔽板36を通過する際に、これを検出するようになっており、この遮蔽板36の検出位置をキャリッジ2の往復移動経路中におけるホームポジション(基準位置)としている。
また、プリント用紙やプラスチック薄板等の記録媒体8は、オートシートフィーダ(以降ASF)32の給紙トレイに積載されている。このASF32は、給紙モータ35からギアを介してピックアップローラ31を回転させることにより、給紙トレイから一枚ずつ分離されて記録装置の本体部に設けられた搬送ローラ9へと給紙される。搬送ローラ9へと搬送された記録媒体は、搬送ローラ9の回転によって記録ヘッドカートリッジ1のノズル面と対向する位置(プリント部)を通過して搬送(副走査)される。また、搬送ローラ9はLFモータ34の回転によりギアを介して行われる。その際、給紙されたかどうかの判定と給紙時の頭出し位置の確定は、ペーパエンドセンサ33を記録媒体8が通過した時点で行われる。さらに、記録媒体8の後端が実際にどこに存在しているかを検出し、記録媒体8の後端から現在の記録位置までを割り出すためにもペーパエンドセンサ33は使用される。
なお、記録媒体8は、プリント部において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持される。この場合、キャリッジ2に搭載された各記録ヘッドカートリッジ1は、それらのノズル面がキャリッジ2から下方へ突出しており、前記2組の搬送ローラ対の間に保持されている記録媒体8と平行になるように保持されている。
記録ヘッドカートリッジ1は、例えば、ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式を採用したものであって、インク滴を吐出するエネルギーとして熱エネルギーを発生させる電気熱変換体(エネルギー発生手段)を備えたものとなっている。すなわち記録ヘッドカートリッジ1の記録ヘッドは、上記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによる膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、ノズルよりインクを吐出してプリントを行うものである。但し、圧電素子によってインクを吐出する等、その他の方式を用いる記録ヘッドにも本実施形態は適用可能である。
<記録ヘッドカートリッジ>
ここで、本実施形態に使用する記録ヘッドカートリッジについて図2ないし図10を用いて説明する。
図2は本発明が実施または適用される好適な記録ヘッドカートリッジ1を示す図であり、(a)は斜視図を、(b)は(a)に示した記録ヘッドカートリッジ1の記録ヘッドを、(b)はこの記録ヘッドに装着されるインクタンクをそれぞれ示している。
ここに示す記録ヘッドカートリッジ1は、記録ヘッドH1001とこれに着脱自在に設けられたインクタンクH1900とで構成されている。この記録ヘッドカートリッジ1は、インクジェット記録装置本体に設けられたキャリッジ2に対して着脱可能に構成されており、キャリッジ2への装着時には、位置決め手段によって所定の位置に位置決めされて保持される。また、記録ヘッドカートリッジ1は、キャリッジ2へと装着されることによって電気的接点の接触によりキャリッジ2と電気的に接続される。
インクタンクH1900としては、ブラックインクを収容するためのインクタンクH1901、シアンインクを収容するためのインクタンクH1902、マゼンタインクを収容するためのインクタンクH1903、イエローインクを収容するためのインクタンクH1904の4つが設けられている。これらのインクタンクH1901,H1902,H1903,H1904はそれぞれが記録ヘッドH1001に対して独立して着脱自在であり、それぞれ個別に交換可能となっている。このような構成とすることにより、インクタンクH1900を適宜交換して、インクを無駄なく使用できるので、インクジェット記録装置の記録のランニングコストを低く抑えることができる。
次に記録ヘッドH1001に関して、それを構成しているそれぞれの構成要素毎にさらに詳しく順を追って説明する。
(1)記録ヘッド
記録ヘッドH1001に搭載されている記録ヘッドは、電気信号に応じてインクに対して膜沸騰を生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いたバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドであり、電気熱変換体とノズルとが対向するように配置された、いわゆるサイドシュータ型の記録ヘッドである。
記録ヘッドH1001は、図3の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002とインク供給ユニット(液体供給ユニット)H1003とタンクホルダーH2000とから構成されている。
さらに、図4の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002は、第1の記録素子基板H1100、第2の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線テープ(電気配線基板)H1300、電気コンタクト基板H2200、第2のプレートH1400で構成されている。また、インク供給ユニットH1003は、インク供給部材H1500、流路形成部材H1600、ジョイントシール部材H2300、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
(1−1)記録素子ユニット
第1のプレートH1200は、例えば、厚さ0.5〜10mmのアルミナ(Al2O3)材料で形成されている。但し、第1のプレートH1200の素材は、アルミナに限られることなく、記録素子基板H1100,H1101の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、かつ、記録素子基板H1100,H1101の材料の熱伝導率と同等もしくは同等以上の熱伝導率を有する他の材料で作られてもよい。そこで、第1のプレートH1200の素材は、例えば、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうちいずれであってもよい。第1のプレートH1200には、インク供給口H1201として、第1の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのものと第2の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローのインクを供給するためのものとが形成されている。また、第1の記録素子基板H100の両側部には、インク供給ユニットH1003との接続用のビス止め部H1206が形成されている。
図5は、使用頻度の高いブラックインク用の第1の記録素子基板H1100の構成を説明するために一部破断して示す斜視図である。第1の記録素子基板H1100には、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110に、インク流路である長溝状の貫通孔であるインク供給口H1102が形成されている。インク供給口H1102を挟んだ両側には、電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ並べて配置されて形成されており、さらに電気熱変換素子H1103に電力を供給するAlなどからなる不図示の電気配線が形成されている。これら電気熱変換素子H1103と電気配線とは成膜技術により形成されている。電気熱変換素子H1103は、各列千鳥状に配列されている。すなわち各列のノズルOBk,EBkの位置は、その並び列方向に直交する方向に並ばないように少しずれて配置されている。さらに、この電気配線に電力を供給するための電極部H1104が電気熱変換素子H1103の両外側の側辺に沿って配列して形成されており、電極部H1104上にはAuなどからなるバンプH1105が形成されている。
そして、Si基板H1110上には、電気熱変換素子H1103に対応したインク流路を形成するインク流路壁H1106とその上方を覆う天井部とが設けられ、その天井部は、樹脂材料からなる構造体によって構成されており、ここには、フォトリソ技術によって複数のノズルOBk、EBkが形成されており、これらノズルOBk、EBkによってノズル群H1108が構成されている。また、これらノズルOBk、EBkは、電気熱変換素子H1103にそれぞれ対向して設けられている。この第1の記録素子H1100において、インク流路H1102から供給されたインクは各電気熱変換素子H1103の発熱によって発生した気泡の圧力によって、各電気熱変換素子H1103に対向するノズルから吐出される。
また、図6は、第2の記録素子基板H1101を、その構成を説明するために一部破断して示した斜視図である。第2の記録素子基板H1101は、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインクを吐出させるためのものであり、6個のインク供給口H1102が並列して形成されている。なお、図6では3個のインク供給口H1102のみを示している。ここで、インク供給口H1102の両側には、電気熱変換素子H1103とノズルとがそれぞれ一列に並んで千鳥状に配置されて形成されている。なお、インク供給口H1102を挟んで配列された2列のノズルEC1とOC1、EM1とOM1、EY1とOY1によって、それぞれノズル群H1100C1、H1100M1、H1100Yなどが形成されている。
また、Si基板H1110には、第1の記録素子基板H1100と同じように電気配線、電極部H1104などがさらに形成されており、その上に樹脂材料でフォトリソ技術によってインク流路壁H1106やノズルが形成されている。そして第1の記録素子基板H1100と同様に電気配線に電力を供給するための電極部H1104にはAuなどからなるバンプH1105が形成されている。なお、図6では、内部構造を説明する都合上、Si基板の一部のみが示されており、ノズル群などを初めとするその他の構造も一部のみが示されている。実際のノズル群の配列は、図9にて後に説明する。
記録素子基板H1100,H1101は、そのそれぞれのインク供給口1102が第1のプレートH1200のインク供給口H1201にそれぞれ連通するように接続され、かつ、それぞれが、第1のプレートH1200に対して精度良く位置するように接着固定される。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。例えば、第1の接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤が用いられ、その際の接着層の厚みは50μm以下が望ましい。
第2のプレートH1400は、例えば、厚さ0.5〜1mmの一枚の板状部材であり、例えばアルミナ(Al2O3)などのセラミックや、Al、SUSなどの金属材料で形成されている。そして、第1のプレートH1200に接着固定された第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101とのそれぞれの外形寸法よりも大きな2つの開口部を有する形状となっている。第2のプレート1400は第1のプレートH1200に第2の接着剤により接着されている。これによって、電気配線テープH1300を接着した際に、電気配線テープH1300を第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101に接着面平面上で接触して電気接続できるようになっている。
電気配線テープH1300は、第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものである。電気配線テープH1300には、それぞれの記録素子基板H1100,H1101に対応する2つの開口部が形成されている。この開口部の縁付近には、それぞれの記録素子基板H1100,H1101の電極部H1104に接続される電極端子H1302が形成されている。電気配線テープH1300の端部には、電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301を有する電気コンタクト基板H2200と電気的接続を行うための電気端子接続部H1303が形成されており、電極端子H1302と電気端子接続部H1303は連続した銅箔の配線パターンでつながっている。
電気配線テープH1300は裏面で第3の接着剤によって第2のプレートH1400の下面に接着固定され、さらに、第1のプレートH1200の一側面側に折り曲げられ、第1のプレートH1200の側面に接着固定されている。第3の接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ10〜100μmの熱硬化接着剤が使用されている。
電気配線テープH1300と第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101との電気的な接続は、例えば、記録素子基板H1100,H1101の電極部H1104と電気配線テープH1300の電極端子H1302とを熱超音波圧着法により電気接合させることにより行われている。そして、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300との電気接続部分は、第1の封止剤H1307と第2の封止剤H1308によって封止されており、これによって電気接続部分がインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤H1307は、主に電気配線テープの電極端子H1302と記録素子基板H1100,H1101の電極部H1104との接続部の裏側からの封止と記録素子基板H1100,H1101の外周部分の封止とに用いられており、第2の封止剤H1308は、接続部の表側からの封止に用いられている。
電気配線テープH1300の端部には、電気コンタクト基板H2200が異方性導電フィルムなどを用いて熱圧着して電気的に接続されている。電気コンタクト基板H2200には、位置決め用の端子位置決め穴H1309と、固定用の端子結合穴H1310とが形成されている。
(1−2)インク供給ユニット
図4に示すように、インク供給部材H1500は、インクタンクH1900から記録素子ユニットH1002にインクを導くためのインク供給ユニットH1003の一構成部品である。インク供給部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。その樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入したものを使用することが望ましい。
インク供給部材H1500は、図4に示すように、タンクホルダーH2000と共に、インクタンク1900を脱着自在に収容する収容部を形成している。この収容部には、図7に示すように、底部にインクタンク1900のタンク位置決めピンH1908に係合するタンク位置決め穴H1502が設けられており、後側の壁には、インクタンクの第1の爪H1909に係合する第1の穴H1503、第2の爪H1910に係合する第2の穴H1504が設けられている。またインクタンクH1900の前部には、収容部の壁に係合する第3の爪H1911が形成された可動レバーH1912が設けられており、このレバーH1912に力を加えて弾性変形させて動かすことにより、第3の爪H1911を外してインクタンク1900を取り外せるようになっている。これらの構成のうち、穴1503,1504はインク供給部材H1500に形成されており、インク供給部材H1500は、着脱自在のインクタンクH1900を保持する手段の一部を構成している。
インク供給部材H1500において、インクタンクH1900の収容部の底部の位置には、インクタンクH1900のインク供給口H1907部分に当接されるジョイント部H1520が設けられている。ここには、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルターH1700が溶着により接合されており、さらに、ジョイント部H1520からのインクの蒸発を防止するために、シールゴムH1800が装着されている。インク供給部材H1500内には、ジョイント部H1520の、インクタンクH1900との接触面から下面に延びるインク流路H1501が形成されている。
インク供給部材H1500の底面には、記録素子ユニットH1002にインクを供給するインク(液体)導入口H1602が開口された流路形成部材H1600が、インク導入口H1602とインク供給部材H1500のインク流路H1501とが連通するように位置決めされ、超音波溶着により取り付けられている。
(1−3)記録ヘッドユニットとインク供給ユニットとの結合
次に、記録ヘッドユニットH1002とインク供給ユニットH1003との結合について説明する。
記録素子ユニットH1002とインク供給ユニットH1003とは、第1のプレートH1200のインク供給口H1201と、流路形成部材H1600のインク導入口1602とに対応する位置に穴が設けられたジョイントシール部材H2300を間に挟んでビス2400によって圧接させて固定して結合されている。ジョイントシール部材H2300はゴムなどの、圧縮永久ひずみが少ない弾性材料から作られており、これを間に挟んで圧接させることで、インク供給口1201とインク導入口1602とをインクリークが発生しないように良好に連通させることができる。
そして記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H2200はインク供給部材H1500の後面に、位置決めされ固定される。電気コンタクト基板H2200の位置決めは、端子位置決め穴H1309にインク供給ユニットH1003の後面の2個所に設けられた端子位置決めピンH1515を通すことによって行われる。この際、端子結合穴H1310にインク供給ユニットH1003の端子結合ピンH1516が通され、この端子結合ピンH1516をかしめることにより、固定が行われる。固定方法はこれに限られることはなく、その他の固定手段を用いて固定しても良い。
以上のようにインク供給ユニットH1003と記録素子ユニットH1002とを結合し、さらにインク供給部材H1500とタンクホルダーH2000とに設けられた結合穴および結合部を互いに嵌合させることで、図8に示すようにタンクホルダーH2000が結合され、記録ヘッドカートリッジ1が完成する。
そして記録装置においては、これらの記録ヘッドカートリッジ1を、例えば、副走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動して、先述の駆動回路によって制御し、同様に用紙搬送を制御した被記録媒体に対して記録を行うものである。
本実施例において生成する保守吐出のドット構成はCPU201で演算、または制御プログラムで予め規定したパターンを用いる。規定のパターンは制御プログラムによって、複数の条件を持つことも可能である。記録ヘッドのインク増粘による不正吐出は使用するインクの主に保湿性能、種類(染料、顔料)、また、増粘の進行要因となる記録装置の稼働する環境温度によって規定のパターンを変化させることが可能である。環境温度の検出は記録装置に設けた温度センサ234などを利用する。
<ノズルの配列>
次に、本発明の第1の実施形態における第2の記録素子基板H1101におけるノズルの配列を説明する。
図9は本発明の実施形態における記録ヘッドのノズル群の配置を説明するための底面図、図10は第2の記録素子基板H1101をノズルの開口部側から見た底面図であり、色毎のノズル群の配列および構成を示している。
本実施形態における第2の記録素子基板H1101には、中央に配置されたイエローのノズル群の左右両側に、シアンのノズル群とマゼンタのノズル群をそれぞれ2群ずつ配置した構成を有している。
すなわち、第1のシアンノズル群H1100C1、第1マゼンタノズル群H1100M1に続き、液滴サイズ約3plのイエローノズル群H1100Yを挟む形で対向した位置に、さらに第2のマゼンタノズル群H1100M2、第2のシアンノズル群H1100C2が配置されており、記録素子基板H1101の全体からすると、イエローノズル群を中心に左右対称に4つのノズル群が配置されている。
このため、高速記録などにおいて記録ヘッドカートリッジの往走査と復走査の両走査のいずれにおいても記録動作を行うとき、各色のインクを重ねて着弾させる場合、例えば、レッド、ブルー、グリーンの3色の画像を形成する場合には、インクの用紙上への色打ち込み順が同一になることで、混合された色のムラが防止でき、相対的な色並びを構成することができる。
また、各ノズル群は、2列のノズル列からなっている。すなわち、第1のシアンノズル群H1100C1は、0を含む偶数番目のラスタを形成するノズル(偶数ノズル)EC1からなる偶数ノズル列L1と奇数番目のラスタを形成するノズル(奇数ノズル)OC1からなる奇数ノズル列L2とからなる。また、第1のマゼンタノズル群H1100M1は、偶数ノズルEM1からなる偶数ノズル列L3と奇数ノズルOM1からなる奇数ノズル列L4とからなり、イエローノズル群H1100Yは、偶数ノズルEYからなる偶数ノズル列L5と奇数ノズルOYからなる奇数ノズル列L6とからなり、第2のマゼンタノズル群H1100M2は、偶数ノズルEM2からなる偶数ノズル列L7と奇数ノズルOM2からなる奇数ノズル列L8とからなり、第2のシアン群H1100C2は偶数ノズルEC2からなる偶数ノズル列L9と奇数ノズルOC2からなる奇数ノズル列L10とによりそれぞれ構成されている。
また、第1のシアンノズル群および第1のマゼンタノズル群における偶数ノズル列L1,L3は、最大3.Oplのインク滴を吐出し得る大径のノズルからなるノズル列となっており、奇数ノズル列L2,L4は、1.5plのインク滴を吐出し得る小径のノズルからなるノズル列となっている。
これに対し、第2のマゼンタノズル群および第2のシアンノズル群では、偶数ノズル列L7,L9が1.5plのインク滴を吐出し得る小径のノズルからなるノズル列となっており、奇数ノズル列L8,L10は3.0plのインク滴を吐出し得るノズルからなるノズル列となっている。
また、各々のノズル列は600dpiで256ノズル配列され、一方のノズル列(例えば、偶数ノズル列)を構成する各ノズルの間に、他方のノズル列(奇数ノズル列)の各ノズルが配置されている。すなわち、各ノズル群は、同一色、同一吐出量のノズル列が600dpiずれて千鳥状に配されており、これにより、1200dpiの解像度を実現し得るものとなっている。
このように、本実施形態における記録ヘッドでは、2群のシアンノズル群と、2群のマゼンタノズル群とにより、画像の同一ラスタ形成位置に対し、大径のノズルから吐出されたインク滴(大液滴)と、小径のノズルから吐出されたインク滴(小液滴)とをそれぞれ着弾させることが可能になっている。
なお、この記録装置では、記録ヘッドの各吐出ヒータは、駆動電圧は24V、駆動周波数は30KHzで駆動される。また、キャリッジは25inch/secの速度で移動し、キャリッジの走査方向において1200dpiの解像度が得られるようになっている。
<制御系>
図11は、上記インクジェット記録装置における制御系の概略構成を示すブロック図である。同図において、コントローラ200は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のCPU201、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM203、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM205などを有する。ホスト装置210は、画像データの供給源であり、記録すべき画像データの作成、処理等を行うコンピュータ、あるいは画像読み取り用のリーダ部等によって構成される。
また、このホスト装置210からは、画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等が、インタフェース(I/F)212を介してコントローラ200との間で送受信される。
また、コントローラ200には、スイッチ群220が接続されている。このスイッチ郡220は、電源スイッチ222、吸引回復の起動を指示するための回復スイッチ226等をはじめとする種々のデータや指令などを入力するためのスイッチを含んでいる。
さらに、コントローラ200には、インクジェット記録装置の状態を検出するためのセンサ群であり、上述のホームポジションセンサ30、プリント媒体の有無を検出するためのペーパエンドセンサ33、および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ234等を含んでいる。
また、コントローラ200には、記録ヘッド1を駆動するためのヘッドドライバ240が接続されている。この実施形態における記録ヘッド1は、インクを吐出するための複数のノズル内に設けられた吐出ヒータ25を有する。また、吐出ヒータ25は、ノズルからインクを吐出させるための熱エネルギーを発生させるものとなっており、後述のヘッドドライバ240によって駆動される。
さらに、コントローラ200には、インクジェット記録装置における各モータを駆動するモータドライバが接続されている。すなわち、各モータドライバ250は主走査モータ4を駆動するドライバであり、モータドライバ270は、記録媒体8を搬送(副走査)するために用いられる副走査モータを駆動するドライバであり、モータドライバ260は、ASF32の給紙トレイに積載された記録媒体8をASFから分離、給紙するために用いられるモータであり、モータ・ドライバ260はそのドライバである。
図12は、上記記録ヘッドに設けられている各ノズル群を駆動するヘッドドライバ240の概略構成を示すブロック図である。
図12において、241は入力端子からシリアルに供給される記録情報が入力されるシフトレジスタ、242はシフトレジスタ241から出力されるパラレル信号を一時的に保持するラッチ回路、243はこのラッチ回路242から出力される記録データとブロック選択回路245から出力される信号との論理和を出力するアンドゲートアレイからなる論理回路、244は論理回路243から出力された駆動制御信号に応じて各ノズル内のヒータ25に対して電流の供給、遮断を行うトランジスタアレイからなる駆動回路である。なお、ブロック選択回路245は、各記録ヘッドにおけるヒータをグループ単位で時分割に駆動するための信号を出力するものである。なお、図12に示すヘッドドライバ240は、各ノズル群に対応して設けられている。
次に、上記のように構成されたヘッドドライバの各部の動作を図13に示すタイミングチャートと共に説明する。
シフトレジスタ241には、転送クロック(CLK)が入力されており、この転送クロックに従って、入力端子からシリアルに供給される記録データ(DATA)を順次転送してゆき、1ライン分のデータが転送された時点でそのデータを、パラレルにラッチ回路へと出力する。ラッチ回路ではシフトレジスタ241から出力されたデータをラッチ信号(Latch)に応じて一定期間保持し、その1ライン分の信号は各駆動回路に対応して設けられた論理回路243の各アンドゲートへと出力される。また、ブロック選択回路245には、図外の制御部から供給されるブロック指定コードが順次所定のタイミングで入力されるようになっており、このブロック指定信号によって指定されたノズルブロックに対応するアンド回路に対し、ブロックイネーブル信号(block0〜15)を出力する。各アンドゲートは、入力されるブロックイネーブル信号と、前記ラッチ回路242からの記録データとの論理積を表す信号を各駆動回路244に出力する。これにより、各駆動回路のうちブロックイネーブル信号が入力され、かつ記録データが入力されているヒータのみが駆動され、ブロックイネーブル信号がBlock0〜15へと順次所定のタイミングで切り替わることにより、各ヒータがブロック毎に駆動され、ノズル口からインクが吐出される。
以上のように構成された本実施形態では、図14に示すように、記録ヘッドの保守吐出時間は、環境温度23℃以上の時には5秒間隔、20〜23℃の時は3秒間隔、15〜20℃の時は2秒間隔で行う。これにより、従来に比し、スループットを低下させることなく記録動作を実行することができる。
上記のように保守吐出を行った場合、1.5pl用ノズルおよび3.0pl用ノズルの吐出状態(記録媒体上に着弾ドットが形成されるか否か)は、図15に示すようになる。
前述のように、23℃以上の環境温度下では保守吐出の時間間隔は5秒であるが、この場合には、インク吐出動作が実行されない時間(駆動停止時間)が0〜5秒間であっても不吐出は発生しない。すなわち、環境温度が23℃以上の場合には、図15(a)に示すように、記録媒体に対して各ノズルから正常にインク滴が吐出され、ラスタR1,R3,R5,・・・の全ての着弾予定位置には1.5pl用ノズルからのインク滴が着弾して小径のドット(以下、小ドットと称す)が形成され、ラスタR2,R4,R6,・・・の全ての着弾予定位置には、3.0pl用ノズルからインク滴が吐出されて大径のドット(以下、大ドットと称す)が形成されて、適正な画像が形成されることとなる。なお、図15は、記録ヘッドの全てのノズルからインクを吐出させるような記録データ(べた記録を行うための記録データ)が入力された場合の各ノズルから吐出されたインク滴によって記録媒体に形成されるドットを示す説明平面図である。
また、20〜30℃の環境温度下において、駆動停止時間が0〜1.5秒程度の比較的短い時間であった場合には全てのノズルから適正にインク滴が吐出され、図15(a)に示すように、各ラスタの着弾予定位置に適正にドットが形成される。しかしながら、非吐出間隔が1.5〜3秒であった場合には、1.5pl用ノズルの1発目に不吐出あるいは不正吐出が生じ、適正な着弾状態が得られない。このときの着弾ドットの状態は図15(b)に示すようになる。図示のように、この場合には、1.5pl用ノズルからの1発目に不吐出または不正吐出が発生することにより、ラスタR1,R3,R5・・・の1発目の着弾予定位置に小ドットが形成されず、2発目から適正な吐出が行われている。これに対し、3.0pl用ノズルからは適正な吐出が行われる。このため、図15(b)に示す状態では、3.0plの1発目のドットの間に隙間が形成され、この隙間によって、画像端部に色ムラや粒状感が発生するという問題が生じる。つまり、記録ヘッドの全てのノズルから1.5plの液滴を吐出してドットを形成していた従来に比べ、本実施形態のように、1.5pl用ノズルと、3.0pl用ノズルとで交互にラスタを形成するようにした場合には、少なくとも3.0pl用ノズルにおいて適正なドットがラスタの1発目から形成されるため、画像端部の劣化を軽減することができる。しかしながら、図15(b)に示す場合にあっても、1.5pl用ノズルによって形成されるドットに関しては、依然として従来と同様に、不吐出や不正吐出が1発目に生じることとなる。
そこで、本実施形態においては、図15(c)に示すように、ラスタR1,R3,R5,・・・の各々の1発目のドット形成位置に、3.0plのドットを着弾させるようにし、1.5pl用ノズルにおける1発目に不吐出が発生した場合にも、色ムラや粒状間などが発生しないようにインク吐出動作を行っている。すなわち、シアンにより画像を形成する場合には、1.5pl用ノズルであるノズル列OC1における第1発目のインク滴の吐出は、不吐出あるいは不正吐出となるため、このインク滴によって形成されるべきドットの形成予定位置に対し、ノズルOC2から吐出される3.0plのインク滴により補完する。また、マゼンタにより画像を形成する場合には、ノズル列OM1における第1発目のインク滴の吐出は、不吐出あるいは不正吐出となるため、このインク滴によって形成されるべきドットの形成予定位置に対し、ノズルOM2から吐出される3.0plのインク滴により補完する。
また、環境温度15〜20℃では、1〜1.5秒の駆動停止時間が存在すると、1.5pl用ノズルは、図15(b)に示すように、第1発目が不吐出または吐出不良となる。このため、この第1発目のインク滴の着弾予定位置には、前述の20〜23℃の時と同様に、3pl用ノズルから吐出されるインク滴を着弾させ、ドットの補完を行う。
さらに、環境温度15〜20℃の場合には、1.5〜2秒の非吐出時間が存在すると、1.5pl用ノズルは、第1発目と第2発目(連続吐出する時)に吐出不良または不吐出が発生する。このときのドットの形成状態の模擬図を図16(a)に示す。図示のように、1.5pl用ノズルにおいて第1発目と第2発目(ラスタR1、R3、R5,・・・の第1発目と2発目)のインク滴の吐出が、不吐出あるいは不正吐出となり、第3発目の吐出動作から適正にインク滴が吐出される。
このため、本実施形態では、前記1.5pl用ノズルの第1発目と第2発目の吐出動作によるインク滴の着弾予定位置には、3.0pl用ノズルから吐出したインク滴を着弾させて、画像端部の欠落部分を補完する。つまり、ラスタR1、R3、R5,・・・の第1発目と第2発目は3.0plのインク滴によって大ドットが形成される。すなわち、図10中のノズル列OC1における第1発目および第2発目におけるインク滴の着弾予定位置には、OC2から吐出される3.0plのインク滴を着弾させて補完する(図16(b)参照)。また、ノズルOM1における大第1発目および第2発目におけるインク滴の着弾予定位置には、OM2から吐出される3.0plのインク滴を着弾させて補完する。
以上のように、本発明の実施形態においては、画像の端部にドットの欠落などが生じた場合には、それが画像の劣化として目立つため、本実施形態では、特定の環境下で吐出不能となりがちな第1発目から数発の小ドットを、吐出不良が発生しにくい大ドットによって補完している。これによれば、補完に用いた数発のドットについて、ドット径が当初のものと異なることとなるが、画像全体から見れば、像の劣化は殆ど目立たず高品位な画像を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態においても、インクジェット記録装置、記録ヘッドカートリッジおよび制御系の概略構成は上記実施形態と同一であるため、それらに関する説明の詳細は省略する。
この第2の実施形態は、上記第1の実施形態と同様に、低温時においてもスループットを低下させることなく高速印刷を行うことができると共に、良好な画像品質を得られるようにしたものである。但し、上記第1の実施形態においては、不吐出または不正吐出が発生し易い第1発目あるいは第2発目などにおける小ドット形成予定位置に大ドットを形成して補完するようにしたが、この第2の実施形態は、不吐出や不正吐出が発生し易い小ドットの形成予定位置に対し、大ドットより小径であり、かつ小ドットより大径である中ドットを大ドット形成用のノズルから吐出して補完するようにしたものである。
図17は、この第2の実施形態におけるドットの形成状態を示す図であり、図18は大、中、小の各ドットを形成するために、記録ヘッドの各ノズルに印加される駆動パルスを示す図である。
この第2の実施形態では、駆動電圧は24V、駆動周波数は30KHz、キャリッジの走査方向における解像度は1200dpiとし、キャリッジの移動速度は25inch/secとした。
図17(a)は、各ノズルから適正な状態でインク滴が吐出された際のドットの形成状態を示す図であり、図示のように、ラスターR1,R3,R5,・・・は図13に示す1.5pl用ノズルから吐出されたインク滴による小ドットによって形成されており、ラスターR2,R4,R6,・・・は3.0pl用ノズルから吐出されたインク滴による大ドットによって形成されている。
20〜23℃の環境温度下では、非吐出時間が1.5〜3秒間経過すると、1.5pl用ノズルは図17(b)に示すように、ラスタR1、R3、R5,・・・の第1発目に吐出不良が発生し、第2発目から適正にインク滴が吐出されて小ドットが形成される。この小ドットの直径は約28um、着弾面積は約620μmになっている。また、ラスタR2,R4,R6・・・は、3.0pl用ノズルによって第1発目からインク滴が適正に吐出され、大ドットが適正位置に形成される。この大ドットの直径は、約35μm、着弾面積は約960μmとなっている。図示のように、この着弾状態では大ドットの第1発目の間に隙間が形成されるため、画像端部に粒状感や色ムラが生じ、画像品質の劣化が生じる。
そこで、この第2の実施形態では、隙間の形成されている小ドットの第1発目の形成位置に、3.0pl用ノズルから吐出させたインク滴を着弾させて、画像端部を補完するようになっている。このように隙間を小ドットより大きいドットで補完するという点は、この第2の実施形態も前述の第1の実施形態と同様である。しかし、この第2の実施形態においては、図17(c)に示すように、大ドットより小径であり、かつ小ドットより大径の中ドットで補完するようになっている。すなはち、前記1.5pl用ノズルにおいて吐出不能な状態にある第1発目を、3.0pl用ノズルから吐出させたインク滴によるドットで補完する。例えば、シアンのべた画像を形成する場合には、図10中のノズルOC1の第1発目のドット形成位置に生じる隙間を、ノズル列OC2からのインク滴によって補完し、また、マゼンタによって、べた画像を形成する場合には、図10中のノズルOM1の第1発目のドット形成位置に生じる隙間を、ノズル列OM2から吐出されるインク滴によって形成される中ドットによって補完する。
この補完を行う際の3.0pl用ノズルの吐出ヒータに印加するパルスを図18(c)に示す。通常、1.5pl用ノズルおよび3.0pl用ノズルの吐出ヒータに印加するパルスは、図18(b)のダブルパルス(プレパルス0.32μs、インターバル0.34μs、メインパルス0.54μs)である。このとき、3.0plのインク滴によって記録媒体(キヤノン製普通紙LC−301)に形成されるドットの直径は約35μm、着弾面積は約960μmとなる。これに対し、3.0pl用ノズルによって中ドットを形成するためにヒータに印加するパルスは、図18(c)に示すようなシングルパルス駆動(0.78μs)となる。このシングルパルスによって形成されるドットの直径は約32μm、面積は約800μmとなる。このため、中ドットは、小ドットの(直径約28μm、面積約620μm)に近づき、画像形成上は殆ど目視ではその差が判別できない程度となる。従って、上記第1の実施形態のように、大ドットを用いて補完を行う場合に比べ、さらに高精細かつ高階調の画像を、従来と遜色のないスル−プットで印刷することが可能となる。
なお、上記実施形態では、環境温度に応じて小液滴の初期吐出不良を大きい吐出量の液滴で補完する方法について述べてきたが、本発明者の実験によれば環境湿度によっても小液滴の初期吐出状態が変化するという現象を捉えるに至った。このため、環境湿度に応じて前述の不吐補完制御を行うことも環境温度と同様に高品位な画像形成を行う上で有効な手段となることが明らかになった。従って、環境温度と環境湿度の両方の組合せにおいて不吐補完制御を行うようにすれば、より効果的な吐出不良補完制御を実現することができる。
また、本発明に係る記録ヘッドは、上記実施形態に示したものに限らず、他の構成を有するノズルを使用することも可能である。例えば、記録媒体上の同一のラスタの形成予定位置に対し、大、小異なる径のノズルから吐出される液滴を着弾させ得るものであれば、いかなる構成の記録ヘッドも適用可能である。例えば、各ノズル群のノズル配列を千鳥状とせず、同一ノズル群における一対のノズル列の大、小のノズルが同一ラスタ上に位置するようにノズルを配しても良い。但し、この場合には、ノズル群全体の記録密度が、そのノズル群を構成する各ノズル列の記録密度に一致することとなる。つまり、各ノズル列が600dpiであれば、ノズル群全体の記録密度も600dpiとなる。
また、上記実施形態では、記録ヘッドの往動、復動のいずれにおいてもインクを吐出して記録動作を行う、いわゆる双方向記録を行う場合を想定したため、記録ヘッドを左右対称な構成を有するものとして往走査記録と復走査記録とにおいて二次色などの色味の相違が生じるのを防止するものとしたが、一方向においてのみ記録動作を行うものにあっては、記録ヘッドを左右対称の構成を有するものとする必要はなく、第2のシアンノズル群、および第2のマゼンタノズル群を省略することも可能である。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に用いる記録ヘッドカートリッジを示す斜視図であり、(a)はインクタンクが装着された状態を、(b)はインクタンクが取り外された状態をそれぞれ示している。 図3に示す記録ヘッドカートリッジの記録ヘッドの分解斜視図である。 図3に示す記録ヘッドカートリッジの記録ヘッドをさらに細かく分解して示す分解斜視図である。 図3に示す記録ヘッドカートリッジの第1の記録素子基板を一部破断して示す斜視図である。 図3に示す記録ヘッドカートリッジの第2の記録素子基板を一部破断して示す斜視図である。 図3に示す記録ヘッドカートリッジの側断面図である。 組立の完了した記録ヘッドカートリッジを底面側から見た斜視図である。 本発明の実施形態における記録素子基板をノズル群から見た平面図である。 本発明の実施形態における記録素子基板をノズル群から見た拡大平面図である。 インクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図11に示すヘッドドライバの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における記録ヘッドのヒータの駆動タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態における環境温度別の1.5pl用ノズルおよび3.0pl用ノズルの不吐出状態を示す表である。 本発明における実施形態に用いる記録ヘッドによって記録媒体に形成されるドットを示す模式図であり、(a)は適正にドットが形成されている状態を、(b)は第1発目の小ドットに形成不良が生じている状態を、(c)は本発明の第1の実施形態によって第1発目の小ドットの形成不良を大ドットによって補完した状態をそれぞれ示している。 本発明の実施形態に用いる記録ヘッドによって記録媒体に形成されるドットを示す模式図であり、(a)は適正にドットが形成されている状態を、(b)は第1発目および第2発目の小ドットに形成不良が生じている状態を、(c)は本発明の第1の実施形態によって第1発目および第2発目の小ドットの形成不良を大ドットによって補完した状態をそれぞれ示している。 本発明の実施形態に用いる記録ヘッドによって記録媒体に形成されるドットを示す模式図であり、(a)は適正にドットが形成されている状態を、(b)は第1発目および第2発目の小ドットに形成不良が生じている状態を、(c)は本発明の第1の実施形態によって第1発目および第2発目の小ドットの形成不良を大ドットによって補完した状態をそれぞれ示している。 本発明の実施形態における記録ヘッドのヒータに対して印加される駆動パルスの波形、着弾ドットの大きさ、およびインク量を示す図である。
符号の説明
1 記録ヘッドカートリッジ
2 キャリッジ
8 記録媒体
9 搬送ローラ
25 吐出ヒータ
34 LFモータ
200 コントローラ
201 CPU
203 ROM
205 RAM
210 ホスト装置
212 インターフェース(I/F)
240 ヘッドドライバ
H1001 記録ヘッド
H1002 記録素子ユニット
H1003 インク供給ユニット
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1102 インク供給口
H1103 電気熱変換素子
H1107 ノズル
H1108 ノズル群
H1110 Si基板
H1200 第1のプレ−ト
H1201 インク供給口
H1900,H3900 インクタンク
H1901 ブラックインクタンク
H1902 シアンインクタンク
H1903 マゼンタインクタンク
H1904 イエロ−インクタンク
H1907 インク供給口

Claims (10)

  1. 最大吐出量が異なる複数種のノズルと前記各ノズルから液滴を吐出するための吐出エネルギーを発生させるエネルギー発生手段とを有する記録ヘッドを用い、前記エネルギー発生手段を駆動することによって前記ノズルから記録媒体に向けて液滴を吐出させて記録を行うようにした記録装置であって、
    前記エネルギー発生手段を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記複数種のノズルのうち、最大吐出量の少ないノズルから吐出される液滴によって記録媒体上に形成されるべき少なくとも一つのドット形成予定位置に、前記最大吐出量の小さいノズルおよび前記最大吐出量の大きいノズルから吐出される液滴を着弾させるよう前記駆動手段を制御することを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記エネルギー発生手段の駆動状況および/または前記記録ヘッド周辺の環境条件などの駆動条件に応じて、前記最大吐出量の少ないノズルから吐出される液滴および前記最大吐出量の大きなノズルから吐出される液滴を、前記最大吐出量の少ないノズルから吐出される液滴によって形成されるベき少なくとも一つのドット形成予定位置に着弾させるよう前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記エネルギー発生手段の駆動状況は、前記最大吐出量の少ないノズルにおける前回の液滴吐出動作から現在の液滴吐出動作に至る駆動停止時間であることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッド周辺の環境条件は、記録ヘッド周辺の環境温度と環境湿度の少なくとも一方であることを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記最大吐出量の小さいノズルにおける前記駆動停止時間が一定時間以上経過した後に、前記最大吐出量の小さいノズルから吐出される液滴によって形成されるべきドット形成予定位置の中の最初のドット形成予定位置を含む所定数のドット形成予定位置に対し、前記最大吐出量の小さいノズルおよび前記最大吐出量の大きいノズルによって吐出されるべき液滴を着弾させるよう前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記最大吐出量の小さいノズルから吐出された液滴によって記録媒体上に形成されるべきドットの形成予定位置に対し、前記最大吐出量の大きいノズルから吐出される液滴によって形成されるドット数は、前記エネルギー発生手段の駆動状況および/または前記記録ヘッド周辺の環境条件に応じて変化させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 前記記録ヘッドは、複数のノズルにより構成されるノズル列を相対向して配置してなるノズル群を少なくとも一つ有すると共に、同一のノズル群に属する一対のノズル列のうち、一方のノズル列における各ノズルから吐出される液滴の最大吐出量と、他方のノズル列におけるノズルから吐出される液滴の最大吐出量とが互いに異なることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の記録装置。
  8. 前記記録媒体は、搬送手段によって記録ヘッドの各ノズル列の配列方向に搬送され、
    前記記録ヘッドは、前記搬送手段による記録媒体の搬送方向と交差する主走査方向に沿って往復動を行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の記録装置。
  9. 前記記録ヘッドは、前記主走査方向に沿って配置された複数個の前記ノズル群を有し、前記各ノズル群の一方のノズル列におけるノズルが、他方のノズル列における各ノズルの配列位置の間に位置するよう配置されると共に、前記複数個のノズル群のうち、少なくとも2組のノズル群が同一色の液滴を吐出すると共に前記主走査方向において対称に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 最大吐出量が異なる複数種のノズルと前記各ノズルからインクを吐出させる吐出エネルギーを発生させるエネルギー発生手段とを有する記録ヘッドを用い、前記エネルギー発生手段を駆動することによって前記ノズルから記録媒体に向けて液滴を吐出して記録するようにした記録方法であって、
    前記複数種のノズルのうち、最大吐出量の少ないノズルから吐出される液滴によって記録媒体上に形成されるべきドット形成予定位置の一部に、前記最大吐出量の小さいノズルおよび前記最大吐出量の大きいノズルから吐出された液滴を着弾させるよう前記エネルギー発生手段の駆動を制御することを特徴とする記録方法。
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