JP2005347996A - 矩形波発振回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電子装置の動作状態を常時監視して、検出された電子装置の動作状態に対応して、予め設定されたスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の発振素子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続を切り換えるようにする。
【選択図】 図1
Description
背景技術としては、水晶発振回路の周囲温度を検出して、検出された温度に基づいて水晶発振回路の水晶振動子に並列接続するコンデンサを切り換えるようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、発振動作と水晶発振回路の周囲温度とを検出して、検出結果に基づいて水晶発振回路の水晶振動子に並列接続されたコンデンサの容量を変更するようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
また、水晶発振回路の周囲温度を検出して、検出された温度に基づいて水晶発振回路の水晶振動子に並列接続するコンデンサ、或いはコンデンサ・抵抗を切り換えるようにしたものがあった(例えば、特許文献3参照)。
また、水晶発振回路の周囲温度を検出して、検出された温度に基づいて水晶発振回路の水晶振動子に並列接続するコンデンサをトランジスタにより切り換え、コンデンサの切り換え時にノイズが発生しないようにしたものがあった(例えば、特許文献4参照)。
また、水晶発振回路の周囲温度を検出して、検出された温度に基づいて水晶発振回路の水晶振動子に接続された可変容量ダイオードのバイアス電圧を可変し、容量切り換え時の周波数変化をなくすようにしたものがあった(例えば、特許文献5参照)。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、矩形波発振回路の周囲温度を検出することなく、周囲温度の変化による矩形波発振回路の発振周波数の変動を抑制することができる矩形波発振回路を提供しようとするものである。
前記切換手段は、前記監視手段により検出された電子装置の動作状態に対応して、前記電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて前記複数のスイッチ手段のON/OFFを切り換えるようにするとよい。
また、前記切換手段は、前記監視手段により検出された電子装置の動作状態に対応して、仕向地別に前記電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて前記複数のスイッチ手段のON/OFFを切り換えるようにするとよい。
これらの手段により、矩形波発振回路の周囲温度を検出することなく、周囲温度の変化による矩形波発振回路の発振周波数の変動を抑制することができる。
請求項2記載の発明に係る矩形波発振回路によれば、電子装置の動作状態を常時監視して、検出された電子装置の動作状態に対応して、予め設定されたスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の発振素子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続を切り換えるようにしているので、矩形波発振回路の周囲温度を検出することなく、電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の発振素子に並列接続されるコンデンサの接続を切り換えて、矩形波発振回路の発振周波数の温度変化による変動を抑制することができる。
請求項3記載の発明に係る矩形波発振回路によれば、電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の発振素子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続を切り換えるようにしているので、電子装置の動作に伴う温度変化による矩形波発振回路の発振周波数の変動を抑制することができる。
請求項4記載の発明に係る矩形波発振回路によれば、仕向地別に電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の発振素子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続を切り換えるようにしているので、仕向地別に電子装置の動作に伴う温度変化による矩形波発振回路の発振周波数の変動を抑制することができる。
まず、図1は本発明の一実施例の矩形波発振回路の構成を示すブロック図を基に説明する。
矩形波発振回路1は、インバータIC1、水晶振動子XT1、抵抗R1、コンデンサC1〜C8、スイッチSW1〜SW8で構成されていて、水晶振動子XT1がインバータIC1の入力端子と出力端子とに接続され、インバータIC1の出力をフィードバックする抵抗R1がインバータIC1の入力端子と出力端子とに接続されている。水晶振動子XT1の一端は、スイッチSW1〜SW4を介してそれぞれコンデンサC1〜C4の一端に接続され、コンデンサの他端が接地されている。また、水晶振動子XT1の他端は、スイッチSW5〜SW8を介してそれぞれコンデンサC5〜C8の一端に接続され、コンデンサの他端が接地されている。矩形波発振回路1が組み込まれた電子装置は、矩形波発振回路1と記録媒体に情報を記録再生する記録再生部5とのシステム全体を制御するマイコン2と、マイコン2が実行する制御プログラムと記録再生部5の動作状態に応じて矩形波発振回路1のスイッチSW1〜SW8のON/OFFを切り換えるスイッチ切換データとが格納されたROM3と、マイコン2が演算処理データ等の各種データを一時的に記憶するRAM4と、矩形波発振回路1から送出されたクロック信号に基づいて日付と時刻とを管理する時計回路6と、時計回路6により管理された日付と時刻とを表示する表示部7とで構成されている。
以上のように構成された矩形波発振回路について、以下その動作について説明する。
矩形波発振回路1の発振周波数は、電子装置の記録再生部5の動作に伴う温度上昇により変動する。矩形波発振回路1の温度が変動すると、矩形波発振回路1の水晶振動子XT1、コンデンサC1〜C8の回路定数が温度変化により変動して、発振周波数が変動する。電子装置の動作状態中、最も温度上昇が小さいのは、記録再生部5が待機状態になる電子装置の待機中である。次に温度上昇が小さいのは、電子装置の動作の停止中である。電子装置の動作の停止中には、電子装置の記録再生部5に直流電力が供給されるので、電子装置の動作が停止中であっても、矩形波発振回路1の温度は待機中よりも温度が上昇する。また、光ディスクに記録された情報を再生する場合、停止中よりも更に温度が上昇する。光ディスクに記録された情報を再生する際、スピンドルモータ、スレッドモータが駆動され、トラッキングアクチュエータ、フォーカスアクチュエータが駆動されて、レーザダイオードがレーザ発振されて所定の光強度のレーザ光が光ディスクの情報記録面に集光されてスポット光を照射され、光ディスクに記録された情報が再生されるので、矩形波発振回路1は停止中よりも温度が上昇する。電子装置の動作状態の中で最も温度上昇が大きいのは、光ディスクに情報を記録する記録動作時である。光ディスクに情報を記録する際、再生中と同様に、スピンドルモータ、スレッドモータが駆動され、トラッキングアクチュエータ、フォーカスアクチュエータが駆動されて、レーザダイオードがレーザ発振させて再生時よりも高出力の所定の光強度のレーザ光が光ディスクの情報記録面に集光されてスポット光を照射され、光ディスクに情報が記録されるので、矩形波発振回路1は再生中よりも更に温度が上昇して最も温度が高い状態になる。
矩形波発振回路1が組み込まれた電子装置の電源コードがコンセントに接続されると、マイコン2は、電子装置の記録再生部5の動作状態を常時監視して、電子装置の記録再生部5の動作状態に対応して、電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいてスイッチSW1〜SW8のON/OFFを切り換え、矩形波発振回路1の発振素子XT1に選択的に並列接続する複数のコンデンサC1〜C8のそれぞれの接続を切り換えて、電子装置の記録再生部5の動作に伴う温度上昇による矩形波発振回路1の発振周波数の変動を抑制する。図2は、電子装置の動作状態毎の平均的な温度上昇時に、矩形波発振回路1の発振周波数を所定の基準周波数で発振させるために設定されたコンデンサを水晶振動子XT1に選択的に並列接続する、スイッチSW1〜SW8のON/OFFを切り換えるスイッチ切換データである。
電子装置の記録再生部5の動作が待機中である場合、マイコン2は、スイッチSW1、SW5をONにし、他のスイッチを全てOFFにして(図2参照)、複数のコンデンサC1〜C8の中、コンデンサC1、C5を水晶発振子XT1に並列接続する。コンデンサC1、C5は、電子装置の記録再生部5の待機中の平均的な温度上昇に対し、水晶振動子XT1、コンデンサC1、C5の回路定数の温度変化を考慮して、待機時に、矩形波発振回路1が所定の基準発振周波数で発振するように設定されている。電子装置の記録再生部5が待機中、水晶振動子XT1にコンデンサC1、C5を並列接続することにより、矩形波発振回路1の発振周波数を所定の基準発振周波数で発振させることができ、矩形波発振回路1の発振周波数の温度変化による変動を抑制することができる。
また、電子装置の記録再生部5の動作が停止中である場合、マイコン2は、スイッチSW2、SW6をONにし、他のスイッチを全てOFFにして(図2参照)、複数のコンデンサC1〜C8の中、コンデンサC2、C6を水晶発振子XT1に並列接続する。コンデンサC2、C6は、電子装置の記録再生部5の動作停止中の平均的な温度上昇に対し、水晶振動子XT1、コンデンサC2、C6の回路定数の温度変化を考慮して、動作停止時に、矩形波発振回路1が所定の基準発振周波数で発振するように設定されている。電子装置の記録再生部5が動作停止中、水晶振動子XT1にコンデンサC2、C6を並列接続することにより、矩形波発振回路1の発振周波数を所定の基準発振周波数で発振させることができ、矩形波発振回路1の発振周波数の温度変化による変動を抑制することができる。
また、電子装置の記録再生部5が光ディスクに記録された情報の再生中である場合、マイコン2は、スイッチSW3、SW7をONにし、他のスイッチを全てOFFにして(図2参照)、複数のコンデンサC1〜C8の中、コンデンサC3、C7を水晶発振子XT1に接続する。コンデンサC3、C7は、電子装置の記録再生部5の再生動作時の平均的な温度上昇に対し、水晶振動子XT1、コンデンサC3、C7の回路定数の温度変化を考慮して、再生動作時に、矩形波発振回路1が所定の基準発振周波数で発振するように設定されている。電子装置の記録再生部5が光ディスクから情報を再生する際に、その再生動作に伴う温度上昇により、矩形波発振回路1の発振周波数が変動するのを抑制することができる。
また、電子装置の記録再生部5の動作が光ディスクへの情報の記録中である場合、マイコン2は、スイッチSW4、SW8をONし、他のスイッチを全てOFFにして(図2参照)、複数のコンデンサC1〜C8の中、コンデンサC4、C8を水晶発振子XT1に接続する。コンデンサC4、C8は、電子装置の記録再生部5の記録動作時の平均的な温度上昇に対し、水晶振動子XT1、コンデンサC4、C8の回路定数の温度変化を考慮して、記録動作時に、矩形波発振回路1が所定の基準発振周波数で発振するように設定されている。電子装置の記録再生部5が光ディスクに情報を記録する際に、その記録動作に伴う温度上昇により、矩形波発振回路1の発振周波数が変動するのを抑制することができる。
また、図3は本発明の一実施例の矩形波発振回路の動作を示すフローチャートを基に説明する。
矩形波発振回路が組み込まれた電子装置の電源コードがコンセントに接続されると、ステップS1からステップS2に進み、ステップS2で、電子装置の記録再生部が待機中であるか否かが判断され、記録再生部が待機中である場合、ステップS3に進み、記録再生部が待機中でない場合、ステップS4に進む。
ステップS3で、スイッチSW1、SW5がONにされ、他のスイッチが全てOFFにされて、水晶発振子に並列接続される複数のコンデンサの接続がコンデンサC1、C5に切り換えられ、ステップS4に進む。
ステップS4で、電子装置の記録再生部が停止中であるか否かが判断され、記録再生部が停止中である場合、ステップS5に進み、記録再生部が停止中でない場合、ステップS6に進む。
ステップS5で、スイッチSW2、SW6がONにされ、他のスイッチが全てOFFにされて、水晶発振子に並列接続される複数のコンデンサの接続がコンデンサC2、C6に切り換えられ、ステップS6に進む。
ステップS6で、電子装置の記録再生部が光ディスクに記録された情報の再生中であるか否かが判断され、記録再生部が光ディスクに記録された情報の再生中である場合、ステップS7に進み、記録再生部が光ディスクに記録された情報の再生中でない場合、ステップS8に進む。
ステップS7で、スイッチSW3、SW7がONにされ、他のスイッチが全てOFFにされて、水晶発振子に並列接続される複数のコンデンサの接続がコンデンサC3、C7に切り換えられ、ステップS8に進む。
ステップS8で、電子装置の記録再生部が光ディスクへの情報の記録中であるか否かが判断され、記録再生部が光ディスクへの情報の記録中である場合、ステップS9に進み、記録再生部が光ディスクへの情報の記録中でない場合、ステップS2に戻って、ステップS2からのステップを繰り返す。
ステップS9で、スイッチSW4、SW8がONにされ、他のスイッチが全てOFFにされて、水晶発振子に並列接続される複数のコンデンサの接続がコンデンサC4、C8に切り換えられ、ステップS2に戻って、ステップS2からのステップを繰り返す。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限らず、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能である。例えば、電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の水晶発振子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続を切り換えることを説明したが、電子装置の動作状態毎のスイッチ切換データを電子装置の仕向地別に予め設定し、仕向地別の電子装置の動作状態毎のスイッチ切換データに基づいて矩形波発振回路の水晶発振子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続を切り換えるようにしてもよい。
矩形波発振回路の水晶発振子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続をスイッチのON/OFFにより切り換えることを説明したが、矩形波発振回路の水晶発振子に選択的に並列接続される複数のコンデンサの接続をアナログスイッチ等の半導体スイッチ素子により切り換えるようにしてもよい。
2 マイコン
3 ROM
4 RAM
5 記録再生部
6 時計回路
7 表示部
IC1 インバータ
XT1 水晶振動子
R1 抵抗
C1〜C8 コンデンサ
SW1〜SW8 スイッチ
Claims (4)
- 電子装置に組み込まれクロック信号を発生する、発振素子を用いた矩形波発振回路であって、
発振素子と該発振素子に選択的に並列接続される複数のコンデンサとから成る発振手段と、前記複数のコンデンサのそれぞれに直列接続され、該複数のコンデンサのそれぞれを前記発振素子に選択的に接続する複数のスイッチ手段と、前記電子装置の動作状態を常時監視する監視手段と、前記監視手段により検出された電子装置の動作状態に対応して、仕向地別に前記電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて前記複数のスイッチ手段のON/OFFを切り換える切換手段とを備えたことを特徴とする矩形波発振回路。 - 電子装置に組み込まれクロック信号を発生する、発振素子を用いた矩形波発振回路であって、
発振素子と該発振素子に選択的に並列接続される複数のコンデンサとから成る発振手段と、前記複数のコンデンサのそれぞれに直列接続され、該複数のコンデンサのそれぞれを前記発振素子に選択的に接続する複数のスイッチ手段と、前記電子装置の動作状態を常時監視する監視手段と、前記監視手段により検出された電子装置の動作状態に対応して、予め設定されたスイッチ切換データに基づいて前記複数のスイッチ手段のON/OFFを切り換える切換手段とを備えたことを特徴とする矩形波発振回路。 - 前記切換手段は、前記監視手段により検出された電子装置の動作状態に対応して、前記電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて前記複数のスイッチ手段のON/OFFを切り換えることを特徴とする請求項2記載の矩形波発振回路。
- 前記切換手段は、前記監視手段により検出された電子装置の動作状態に対応して、仕向地別に前記電子装置の動作状態毎に予め設定されたスイッチ切換データに基づいて前記複数のスイッチ手段のON/OFFを切り換えることを特徴とする請求項2記載の矩形波発振回路。
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JP2013150344A (ja) * | 2013-03-19 | 2013-08-01 | Seiko Epson Corp | 温度補償型発振回路、リアルタイムクロック装置および電子機器 |
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