JP2005347218A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池において、セル電圧低下または発電量の減少をいち早く、かつ、高精度で検知する技術を提供する。
【解決手段】燃料電池において、燃料ガスを反応させて発電するセル10を1以上含む燃料電池本体1と、上記セル10に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段5と、上記セル10から外部に排出される排出ガスのガス量を調整する排出ガス調整手段7と、上記セル10の入口部から出口部に向かって燃料ガスの流路を構成しセル内に燃料ガスを供給するセル燃料ガス通路12A1と、上記燃料電池内の少なくとも1つのセル10Aにおいて上記セル燃料ガス通路12A1上でセル入口側に近い所定位置に対応する上記セル10A上の第1基準点の電位VAとセル出口側に近い所定位置に対応する上記セル上の第2基準点の電位VBとの電位差を検出する電位差検出手段14A1、14A2、3と、上記電位差検出手段により検出された電位差が所定の範囲にないときに上記排出ガス調整手段7により排出ガスを燃料電池本体1外部に排出する排出ガス制御手段3とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質膜、電解質膜を挟んで形成される2つの触媒層、および2つの触媒層の外側に形成される一対の拡散層を有している。燃料電池では、一方の拡散層には、水素を含む燃料ガスが供給され、他方の拡散層には、酸素を含む酸化剤ガスが供給される。燃料ガスが供給される拡散層は、水素極と呼ばれ、酸化剤ガスが供給される拡散層は空気極と呼ばれる。
水素極に供給された水素は、触媒層を拡散し、触媒層においてプロトンと電子に分離される。プロトンは、水分子とともに電解質膜を通って空気極側の触媒層に移動する。
一方、空気極に供給された酸素は、触媒層を拡散する。そして、空気極側の触媒層において、プロトン、電子、および酸素が反応して水が生成される。このとき、空気極と水素極とを外部回路(例えば、導体)で接続すると、水素極から空気極に電子が移動し、上記のプロトンとの反応に消費される。
燃料電池において、発電量を増加するには、空気極と水素極のそれぞれに発電量に応じた酸化剤ガスおよび燃料ガスを供給する必要がある。そして、酸化剤ガスとしては、一般的には、空気が使用される。
しかし、空気は、酸素と窒素を含んでいる。窒素は、空気極側の反応には使用されないため、空気極側の空間に滞留するとともに、拡散層および電解質膜を拡散して水素極側まで透過する。また、空気極側では、プロトンと電子と酸素の反応により水が生成される。この空気極側の生成水も、拡散層および電解質膜を拡散して水素極側まで透過する。このため、燃料電池を長時間運転すると、燃料電池内の水素極側の空間において、水素以外の窒素、水蒸気等の不純物濃度が増加する。
水素極側で水素以外の不純物濃度が増加すると、水素極に水素を供給しても水素濃度が増加せず、発電量を増加できない状態となる。そのため、従来の固体高分子形の燃料電池では、水素極側で反応後の燃料ガス(以下、燃料オフガスという)を排出するため、水素極の燃料ガスの流路下流側に排出弁が設けられている。
この排出弁は、例えば、燃料電池の始動時に開弁され、水素極側の不純物を排出させ、水素極側の水素濃度を高めるために使用される。また、燃料電池の始動後は、排出弁は、所定のシーケンスにしたがって、開閉され、水素極側の不純物を排出し、発電量を維持している。
このような燃料電池の排出弁の制御においては、燃料電池内の水素濃度を測定し、または、発電量に基づいて水素極側の水素濃度を推定し、その水素濃度が所定値以下になると排出バルブを開弁する、というものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料電池システムにおいて、最も早く電圧低下を生じるセルの電圧のみを検知する技術も提案されている(特許文献2参照)。さらに、この技術では、いち早くセル電圧の低下発生したことを検出するため、セル内部のガス経路の出口側に近い領域で電圧を検出ことが提案されている。
また、燃料電池のセル断面の電流分布を利用して反応ガスの供給量を制御する技術も提案されている(特許文献3参照)。すなわち、この技術では、電流分布を基準電流の許容範囲と比較することにより、燃料ガス、酸化剤ガス、負荷電流の不足・過剰を判断する。
また、上下方向にセルが積層された積層体の上端部および下端部近傍に他のセルに比べて空気流量の減少に伴う発電電圧の低下が大きいセルを配し、そのセルの電圧を測定することで水素濃度を制御する技術も提案されている(特許文献4参照)。
特開2002−8691号公報 特開2002−313396号公報 特開平9−259913号公報 特開平10−106602号公報 特開2000−311696号公報
しかし、上記従来の技術では、セル電圧低下または発電量の減少を高精度で検出することに対する配慮がなかった。また、上記従来の技術では、早期に電圧低下または発電量の減少を検知するための具体的構成は示されていない。
本発明の目的は、燃料電池において、セル電圧低下または発電量の減少をいち早く、かつ、高精度で検知する技術を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、燃料電池において、燃料ガスを反応させて発電するセルを1以上含む燃料電池本体と、上記セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、上記セルから外部に排出される排出ガスのガス量を調整する排出ガス調整手段と、上記セルの入口部から出口部に向かって燃料ガスの流路を構成しセル内に燃料ガスを供給するセル燃料ガス通路と、上記燃料電池内の少なくとも1つのセルにおいて上記セル燃料ガス通路上でセル入口側に近い所定位置に対応する上記セル上の第1基準点の電位とセル出口側に近い所定位置に対応する上記セル上の第2基準点の電位との電位差を検出する電位差検出手段と、上記電位差検出手段により検出された電位差が所定の範囲にないときに上記排出ガス調整手段により排出ガスを燃料電池本体外部に排出する排出ガス制御手段とを備えたことを特徴とする。
この燃料電池は、セル燃料ガス通路上でセル入口側に近い所定位置に対応する上記セル上の第1基準点の電位とセル出口側に近い所定位置に対応する上記セル上の第2基準点の電位との電位差を検出するので、セル燃料ガス通路方向の発電量の偏りを検出する。発電量は、燃料ガス濃度に依存する傾向があるので、この燃料電池は、セル燃料ガス通路方向の燃料ガス濃度の偏り、特に、セル出口側に近い位置での燃料ガスの不足を正確かつ早期に検出できる。したがって、本燃料電池によれば、いち早く燃料ガスの濃度の低下を検出し、適切な時期に排出ガスを排出できる。また、本燃料電池は、セルの入口側と出口側との電位差を検出するので、電位差測定に際して、燃料電池の負荷による影響を低減することができる。
上記燃料電池において、上記電位差検出手段により電位差が検出されるセルのセル燃料ガス通路の断面積の少なくとも一部が電位差を検出されないセルのセル燃料ガス通路に比べて小さくなるように構成してもよい。
このような構成とすることで、電位差が検出されるセルでは、セル燃料ガス通路の容積が小さくなり、燃料ガスが供給された当初に存在する燃料、例えば、水素の量が、少なくとも狭くなっている部分においては、他のセルより少ない。したがって、電位差が検出されるセルでは、少なくともその狭くなっている部分においては、発電に伴って燃料が早期に消費されやすい。また、電位差が検出されるセルでは、燃料ガス以外の不純部が拡散してきた場合に、燃料ガスの密度が低下しやすい。したがって、このようなセルの電位差を測定することで、燃料ガスの不足または燃料ガス以外の不純物の増加に伴う発電量の減少を他のセルより早期に検知できる。なお、電位差が検出されるセルにおいて、その一部ではなくセル燃料ガス通路の全体を狭くしてもよい。
上記燃料電池において、上記電位差検出手段により電位差が検出されるセルでは、セル燃料ガス通路の上記第2基準点に対応する所定位置近傍の断面積が、当該セル燃料ガス通路の他の部分と比較して小さくなるように構成してもよい。
このような構成とすることで、電位差が検出されるセルでは、セル燃料ガス通路の第2基準点に対応する所定位置付近の空間が狭くなり、容積が小さくなる。そのため、その部分では、燃料ガスが供給された当初に存在する燃料、例えば、水素の量が他の部分に比較して少ない。したがって、その狭くなっている部分においては、発電に伴って燃料が早期に消費されやすい。また、燃料ガス以外の不純部が拡散してきた場合に、燃料ガスの密度が低下しやすい。したがって、このようなセルの電位差を測定することで、燃料ガスの不足または燃料ガス以外の不純物の増加に伴う発電量の減少をいち早く検知できる。
上記燃料電池において、さらに、上記燃料電池本体を両側面から挟み込むエンドプレートを備え、上記電位差検出手段により電位差が検出されるセルが上記エンドプレートに隣接したセルとなるように構成してもよい。
このような構成にすることで、電位差検出手段または電位差検出手段に接続される端子、電極等の部分をエンドプレートに設けることができる。したがって、装置の構成が簡単になり、電位差検出手段の燃料電池への搭載性が向上する。また、装置の組み立て容易性が向上する。
また、本発明は、燃料電池において、酸化剤ガスを供給されるカソード側電極と燃料ガスを供給されるアノード側電極とを有し酸化剤ガスと燃料ガスとを反応させて発電するセルを1以上含む燃料電池本体と、上記セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、上記セルから外部に排出される排出ガスのガス量を調整する排出ガス調整手段と、上記セルの入口部から出口部に向かって燃料ガスの流路を構成しセル内に燃料ガスを供給するセル燃料ガス通路と、上記燃料電池本体または上記燃料電池本体に含まれる少なくとも1つのセル上で、上記セル燃料ガス通路の上流側の所定位置に対応する第1基準点において上記カソード側電極とアノード側電極との電位差である第1電圧を測定する第1電圧測定手段と、上記燃料電池本体または上記燃料電池本体に含まれる少なくとも1つの上記セル上で、上記セル燃料ガス通路の下流側の所定位置に対応する第2基準点において上記カソード側電極とアノード側電極との電位差である第2電圧を測定する第2電圧測定手段と、上記第1電圧と第2電圧との差分よって上記第1基準点と第2基準点との電位差を検出する電位差検出手段と、上記電位差検出手段により検出された電位差が所定の範囲にないときに上記排出ガス調整手段により排出ガスを燃料電池本体外部に排出する排出ガス制御手段とを備えたことを特徴とする。
この燃料電池は、セル燃料ガス通路の上流側の所定位置に対応する第1基準点における上記カソード側電極とアノード側電極との電位差と、下流側の所定位置に対応する第2基準点における上記カソード側電極とアノード側電極との電位差とを測定し、この2つの電位差の差分により第1基準点と第2基準点との電位差を検出する。したがって、カソード側電極とアノード側電極との電位差を2つの位置で測定することで、セル燃料ガス通路内での燃料ガスの不足をいち早くでき、適切な時期に排出ガスを排出できる。また、本燃料電池は、セル燃料ガス通路の上流側と下流側との電位差を検出するので、電位差測定に際して、燃料電池の負荷による影響を低減することができる。
好ましくは、上記燃料電池において、上記第1基準点と第2基準点とは上記セルが有する電極上で絶縁して構成される。第1基準点と第2基準点とがセルを構成する電極上で絶縁されているので、セル燃料ガス通路の上流側の所定位置と下流側の所定位置との電位差を的確に測定することができる。
本発明によれば、燃料電池において、セル電圧低下または発電量の減少をいち早く、かつ、高精度で検知することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係る燃料電池について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
<第1実施形態>
図1に、本発明の第1実施形態に係る燃料電池の構成図を示す。この燃料電池は、燃料電池本体1と、燃料電池本体1に燃料ガスである水素を供給する燃料タンク5と、燃料電池本体1からの燃料オフガスの排気を制御する排出弁7と、燃料電池を制御するECU(電子制御装置)3とを有している。なお、図1では、燃料電池に酸化剤ガスを供給し、排出する酸化剤ガス系の配管および装置、燃料電池本体1を冷却する冷媒系の配管および装置等は省略されている。
燃料電池本体1は、膜−電極接合体11(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ12とを含むセル10を直列に接続し、複数階層に積層した積層体(セルスタックと呼ばれる)から構成される。
燃料電池本体1は、セル10からなる積層体の両側に、一対の集電板14A、14Bを有している。さらに、集電板14A、14Bの両側には、一対のエンドプレート15A、15Bが設けられている。エンドプレート15A、15B間の集電板14A、14Bおよび積層体は締め具9によって両側から押圧され、一体化して固定されている。
各セル10は、膜−電極接合体11と、セパレータ12とを含む。膜−電極接合体11は、水素をプロトンと電子に分離する水素極と、水素極で生成されたプロトンを空気極に伝導する電解質膜と、空気極に伝導したプロトンと酸素と外部回路を通じて水素極から伝導した電子により水を生成する空気極とを含む。
セパレータ12は、水素極セパレータ12Aと空気極セパレータ12Bとに区別される。なお、両方を総称して単にセパレータ12という。水素極セパレータ12Aには、セル内の水素極に燃料ガスである水素を供給するための水素通路12A1が設けられている(図2参照)。
水素は、セル内でこの水素通路12A1を上流から下流に流れるとともに水素極内を膜方向に拡散し、水素極内の触媒作用でプロトンになり、プロトンは、膜を透過して空気極に移動する。したがって、セル内の水素通路12A1中、上流から下流に向かって徐徐に水素密度は低下する。
燃料タンク5(本発明の燃料ガス供給手段に相当)は、水素供給経路L1を介して燃料電池本体1の水素極側(上記セル内の水素通路12A1)に水素を供給する。燃料タンク5は、水素を高圧状態(1気圧を超える圧力状態)で保持している。
水素供給経路L1は、燃料電池本体1の入口から各セル10を貫通する孔部21Aに接続される。この孔部21Aは、供給された水素を各セル10において水素極セパレータ12Aの水素通路12A1の入口に導入する。水素通路12A1に導入された水素は、水素通路12A1を入口から出口に(上流から下流に)流れる。
各セル10の水素通路12A1の出口は、各セル10を貫通する孔部21Bに接続される。孔部21Bには、各セル10から排出される燃料オフガスが流入する。孔部21Bは、出口側端部において排出経路L2に接続される。排出経路L2には、排出弁7(本発明の排出ガス調整手段に相当)が設けられ、燃料オフガスの排出を制御する。
集電板14A、14Bは、セパレータ12に接触し、セル10の積層体から電力を取り出す。集電板14Aは、エンドプレート15Aおよび締め具9により積層体端部の水素極セパレータ12Aに押圧される。また、集電板14Bは、エンドプレート15Bおよび締め具9により積層体端部の空気極セパレータ12Bに押圧される。なお、図1において、集電板14Aに隣接するセル10を特にセル10Aという。
本実施形態では、集電板14Aは、水素通路12A1上の上流側の位置で水素極セパレータ12Aの大半の部分に接触する大電極14A1と、水素通路12A1上の下流側の位置で水素極セパレータ12Aに部分的に接触する小電極14A2とに分離されている。
図2に、図1の断面100、100をA矢印方向に見た断面イメージ図を示す。なお、図2の断面イメージ図では、本発明に直接関係のない詳細部品、例えば、締め具9の雄ネジ部分等は省略されている。
図2に示すように、集電板14Aは板状であり、断面が略円形状の小電極14A2と、小電極14A2を内部に収容する大電極14A1とからなる。大電極14A1は、水素極セパレータ12Aをほぼ被覆する矩形板状体であり、その内部に筒状の空洞14A3を有している。小電極14A2は、略円筒形状であり、空洞14A3に収容されている。小電極14A2は、図1に示したエンドプレート15Aに保持されており、空洞14A3中に維持され、水素極セパレータ12A上の水素通路12A1下流に対応する部分に接触する。
なお、図2には、集電板14Aの背面に隠されている水素極セパレータ12Aの構成要素が明示されている。すなわち、水素極セパレータ12Aは、空気が導入される孔部20A、水素が導入される孔部21Aおよび冷却水が導入される孔部22Aを集電板14Aの背面の左側部近傍に有している。また、水素極セパレータ12Aは、空気極のガスが排出される孔部20B、水素極のガスが排出される孔部21Bおよび冷却水が排出される孔部22Bを集電板14Aの背面の右側部近傍に有している。これらの孔部20A、21A、および22Aは、積層体を貫通して各流体(空気、水素、および冷却水)を各セル10に導く。また、これらの孔部20B、21Bおよび22Bは、積層体を貫通して各流体(空
気極の排出ガス、水素極の排出ガス、および冷却水)を各セル10から排出する。
さらに、図2では、水素極セパレータ12Aの膜−電極接合体11に接触する面に形成される水素通路12A1(本発明のセル燃料ガス通路に相当)が点線で示されている。水素通路12A1は、その入口が孔部21Aに接続される。また、水素通路12A1は、その出口が孔部21Bに接続される。水素は、水素極セパレータ12Aと膜−電極接合体11に挟まれた空間に形成された水素通路12A1を上流から下流方向(孔部21Aから孔部21Bに向う方向)に流れる。
ECU3は、CPU、メモリ、入出力インターフェース等を含み、本実施形態の燃料電池の反応を制御する。ECU3は、不図示の入出力インターフェースを介して排出弁7の開閉を制御し、燃料電池を構成する各セル10の水素極側から燃料オフガスを排出する。また、ECU3は、不図示の入出力インターフェースを介して集電板14Aの大電極14A1上の所定の位置(以下、第1基準点という)の電位、および小電極14A2(以下、第2基準点という)の電位を監視する。
ここで、大電極14A1上の第1基準点の電位は、図2においてVAで示される電位である。また、小電極14A2、すなわち第2基準点の電位は、図2においてVBで示される電位である。本実施形態では、ECU3内に図示しない電圧センサが内蔵されている。ただし、ECU3外部に電圧センサを設け、所定の入力インターフェースを介してECU3に検出電圧を入力するようにしてもよい。この例では、大電極14A1、小電極14A2、およびECU3が本発明の電位差検出手段相当する。
また、第2基準点の位置は、集電板14Aの背面に隣接するセル10Aにおいて、燃料ガスである水素が通過する水素通路12A1の出口側に近い小電極14A2が接触する水素極セパレータ12A上の位置である。また、第1基準点の位置は、上記水素通路12A1上で第2基準点より上流側に位置する水素極セパレータ12A上の所定位置である(上流側とは、水素通路12A1上で孔部21Aの入口に近づく方向をいう)。
ECU3は、第1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)を監視、その電位差が所定の範囲にあるか否かを判定する。そして、この電位差が所定の範囲から逸脱した場合に、ECU3は、排出弁7を開閉し、燃料電池を構成する各セル10の水素極セパレータ12内の残留ガスを燃料オフガスとして排出するこの処理を実行するECU3が本発明の排出ガス制御手段に相当する。
図3に、ECU3が監視する第1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)の検出結果の一例を示す。この図は、2つの電位の時間変化を示している。この図において、横軸は経過時間であり、縦軸は、第1基準点および第2基準点で測定された電位を示している。
図3のように、当初(排出弁7から燃料オフガスが排出され、燃料タンク5から水素が各セル10に供給された後の時点で)、第1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)は概ね一致して、時間とともに徐徐に低下する。その後、第2基準点の電位(VB)が低下する変化量が大きくなり、第1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)との電位差が大きくなる。この第1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)との電位差が所定範囲を超えると、ECU3は、排出弁7を開閉し、各セル10の水素極セパレータ12内の残留ガスを燃料オフガスとして排出する(図3で排出弁開閉と示された時刻)。その結果、第2基準点の電位(VB)が上昇し、第1基準点の電位(VA)に接近する。
第2基準点の電位(VB)が上昇するのは、排出弁の開閉により、燃料電池本体1を構成する各セル10の水素極側において、燃料オフガスが排出されるためである。その結果、小電極14A2の位置に対応する水素通路12A1の下流側で窒素、水蒸気等の不純物濃度が低下し、水素の濃度が高くなり、水素極の水素通路12A1の下流側においても十分な水素が供給されるようになり、第1基準点(VB)の電位が上昇する。このように、ECU3は、集電板14Aの小電極14A2および大電極14A1の所定の位置の電位を検知し、双方の電位の電位差が所定範囲を超えないように排出弁7の開閉を制御する。
図4に、ECU3が実行するの排出弁7の制御処理のフローチャートを示す。この処理では、ECU3は、まず、大電極14A1上の第1基準点の電位(VA)と、小電極14A2上の第2基準点の電位(VB)を測定する(S1)。次に、ECU3は、2つの電位の差が所定値の範囲にあるか否かを判定する(S2)。
1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)との電位差が所定の範囲にある場合、ECU3は制御をS1に戻し、同様の処理を繰り返す。一方、第1基準点の電位(VA)と第2基準点の電位(VB)との電位差が所定の範囲にない場合、ECU3は排出弁7を制御し、燃料オフガスの排出量を増加させる(S3)。その後、ECU3は、制御をS1に戻す。
以上述べたように、本実施形態の燃料電池によれば、水素極セパレータ12Aの水素通路12A1の下流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する小電極14A2と、上流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する大電極14A1とによって集電板14Aを構成する。そして、ECU3は、大電極14A1上の第1基準点の電位(VA)と、小電極14A2上の第2基準点の電位(VB)を測定し、その電位差が所定範囲にない場合に、排出弁7を制御し、燃料オフガスの排出量を増加させる。すなわち、本燃料電池によれば、水素通路12A1の下流側の位置と、上流側の位置に対応する2点の電位差によって、燃料オフガス排出の必要性を判定する。したがって、水素通路12A1の上流側と下流側とにおける不純物濃度の影響を的確に反映して排出弁7を制御し、燃料オフガスを排出できる。また、正確に水素の不足を検知し、排出弁7を制御するので、セル内水素の欠乏による発電量の低下を抑制するとともに、排出弁7からの水素の無駄な排出を低減できる。
また、本実施形態の燃料電池によれば、集電板14Aに隣接するセル10の水素極セパレータ12Aの電位を大電極14A1と、小電極14A2とによって測定する。この構成により、本実施形態の燃料電池は、集電板14Aに隣接するセル10Aの水素極セパレータ12Aの電位を測定するので、装置の構成が簡単になる。
また、上記のような構成とすることで、発電量を検知するセンサと集電板14Aとを統合化できる。
なお、上記実施形態では、電位VAが電位VBとの電位差を求めるための基準電位として機能している。このような基準電位の役割を果たす電位としては、必ずしも図2に示したような大電極14A1の所定位置の電位としなくてもよい。例えば、他のセルの所定箇所の電位を基準電位としてもよい。また、他の複数セルの所定位置の電位を平均したものを電位VAとしてもよい。
また、上記実施形態では、第1基準点の電位(VA)と、第2基準点の電位(VB)を測定し、その電位差が所定範囲にない場合に、排出弁7からの燃料オフガスの排出を制御した。しかし、これに代えて、その電位が所定範囲になく水素の不足が推定できたときに、燃料タンク5から燃料電池本体1に供給する水素の量を増加させ、水素濃度を上昇させ
る制御をしてもよい。そのためには、図1に示した燃料タンク5と燃料電池本体1とを接続する水素供給経路L1上に流量制御弁または調圧弁を設け、上記電位差に応じて、燃料タンク5から供給する水素の量をECU3が制御するようにすればよい。例えば、調圧弁を設ける場合には、調圧弁から供給される水素圧力を高くすればよい。
<第2実施形態>
図5を参照して本発明の第2実施形態を説明する。上記第1実施形態では、水素極セパレータ12Aの水素通路12A1の下流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する小電極14A2と、上流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する大電極14A1とによって集電板14Aを構成し、集電板14Aに隣接するセル10Aの水素極セパレータ12Aの電位を測定した。本実施形態では、この集電板14Aに隣接するセル10Aが燃料ガス中の不純物の拡散の影響を受けやすい形状とする燃料電池を説明する。他の構成要素および作用は第1実施形態の場合と同様である。そこで、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、必要に応じて図1から図4の図面を参照する。
図5に、本発明の第2実施形態に係るセル10Aの断面図を示す。図5は、図2の断面イメージ図において、断面101、101をB矢印方向から見た場合の集電板14Aに隣接するセル10の水素極セパレータ12Aおよび膜−電極接合体11部分を示す断面図である。図5に示すように、セル10Aは、集電板14Aに隣接しており、水素極セパレータ12Aと膜−電極接合体11とを含んでいる。また、水素極セパレータ12Aは、膜−電極接合体11側に水素通路12A1を構成している。この水素通路12A1には、孔部21Aにつながる左側の入口20から燃料ガスである水素が供給される。また、水素通路12A1内の燃料オフガスは、右側の出口21から孔部21Bに排出される。
この燃料電池の特徴は、水素通路12A1の下流側部分(出口21に近い部分)が上流部分に比較して狭くなっている点にある。この下流部分に対応する集電板14Aの位置には、小電極14A2が構成される。すなわち、小電極14A2によって水素極セパレータ12Aの電位を測定する位置に対応する水素通路12A1の下流側部分の断面積が小さくなっている。その結果、水素通路12A1の下流側部分の空間の容積は小さい。
このような構成にすることで、水素供給当初において下流部分に含まれる水素の量が、上流部分に比較して少なくなる。したがって、燃料電池の反応にしたがって、水素が消費された場合、水素通路12A1の下流部分では上流部分に比較して、水素が早期に消費される。
また、窒素、水蒸気等の不純物が空気極側から膜−電極接合体11を透過して水素極側の水素通路12A1に拡散した場合、下流部分の容積が少なく、下流部分に存在する水素量が少ないので、上流部分に比較して不純物濃度の影響を受けやすい。すなわち、膜−電極接合体11を透過する不純物または水素通路12A1を上流から下流に流れる不純物によって下流部分の水素濃度が早期に低下する。したがって、集電板14Aに隣接するセル10Aの水素通路12A1の断面を図5のように構成することで、他のセル10と比較して、集電板14Aに隣接するセル10Aの出力電圧を早期に低下させることができる。したがって、ECU3は、集電板14Aに隣接するセル10Aについて、小電極14A2が接触される水素極セパレータ12Aの位置の電位を監視すれば、早期に水素極側での水素濃度の低下、不純物濃度の増加を検知でき、確実に必要な時期に燃料オフガスを排出できる。
なお、図5の例では、セル10Aの水素通路12A1の下流側の断面積、したがって当該部分の容積を小さくした。しかし、本発明の実施は、このような構成には限定されない
。例えば、集電板14Aに隣接するセル10Aの水素通路12A1の全体(上流から下流まで)の断面積、したがって容積が他のセル10に比較して小さくなるように構成してもよい。
また、セル10Aの水素通路12A1を狭くする代わりに、セル10Aの電極面積を他のセル10よりも大きくするようにしてもよい。そのようなセル10Aを設け、そのセル10Aにて上記と同様に電位差を測定することで、いち早く水素を消費し、発電量が低下するセル10Aにおいて電圧低下を検知することができる。
また、セル10Aの水素通路12A1を狭くする代わりに、セル10Aに供給される水素量が他のセルに比べて少なくなるようにしてもよい。例えば、セル10Aにつながる孔部21Aの部分を他のセル10につながる部分に比べて狭くすればよい。また、セル10Aに供給される水素の経路を孔部21Aとは別に設け、その経路のコンダクタンスを低下させてもよい(経路を長くする、断面積を小さくする等)。また、そのような経路に流量調整弁を設けて、セル10Aへの水素供給量を絞っておいてもよい。このような構成により、セル10A入口側の水素濃度が低下するので、セル10Aでは他のセル10と比較していち早く水素が消費され、発電量が低下する。
また、セル10Aの水素通路12A1につながる排出側の孔部21Bの部分を他のセル10の部分と比較して狭くするようにしてもよい。このような構成により、セル10では、燃料オフガスが抜けにくくなるので、他のセル10と同様の圧力で水素が供給された場合でも、セル10A内の水素極側の水素濃度が上昇しにくくなる。その結果、他のセル10と比較して、セル10Aにおいて、いち早く発電量が低下することになる。
<第3実施形態>
図6を参照して本発明の第3実施形態を説明する。上記第1実施形態では、水素極セパレータ12Aの水素通路12A1の下流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する小電極14A2と、上流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する大電極14A1とによって集電板14Aを構成し、集電板14Aに隣接するセル10Aの水素極セパレータ12Aの電位を測定した。本実施形態では、水素極側に加えて、さらに、空気極側においても、下流側に対応する位置で空気極セパレータ12Bに接触する小電極14B2と上流側に対応する位置で空気極セパレータ12Bに接触する大電極14B1とを設け、水素通路12A1の下流側と上流側の電位差を監視し、排出弁7からの燃料オフガスの排出を制御する例を示す。他の構成要素および作用は第1実施形態の場合と同様である。そこで、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、本実施形態の構成要素と第2実施形態で説明した図5の構成要素を組み合わせてもよい。そのため、本実施形態の説明において、必要に応じて図1から図5の図面を参照する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る燃料電池の構成図である。図6に示すように、本実施形態では、水素極側だけでなく、空気極側においても、水素通路12A1の下流側に対応する位置で空気極セパレータ12Bに接触する小電極14B2と、上流側に対応する位置で空気極セパレータ12Bに接触する大電極14B1とによって集電板14Bを構成する。
そして、ECU3は、水素通路12A1の上流側の位置で、空気極セパレータ12Bと水素極セパレータ12Aとの電位差V1を測定する。水素通路12A1の上流側の位置に対応する空気極セパレータ12B上の電位は、大電極14B1を通じて測定する。大電極14B1の構造は、図2に示した水素極セパレータ12Aの電位を測定するための大電極14A1の構造と同様である。
同様に、ECU3は、水素通路12A1の下流側の位置で、空気極セパレータ12Bと水素極セパレータ12Aとの電位差V2を測定する。水素通路12A1の下流側の位置に対応する空気極セパレータ12B上の電位は、小電極14B2を通じて測定する。小電極14B2の構造は、図2に示した水素極セパレータ12Aの電位を測定するための小電極14A2の構造と同様である。
そして、ECUは、水素通路12A1の上流側の位置に対応する水素極セパレータ12A上の位置と空気極セパレータ12B上の位置での電位差V1と、水素通路12A1の下流側の位置に対応する水素極セパレータ12A上の位置と空気極セパレータ12B上の位置での電位差V2との差分を算出する。この例では、大電極14A1、14B1、およびECU3が第1電圧測定手段に相当する。また、小電極14A2、14B2、およびECU3が第2電圧測定手段に相当する。さらに、V1とV2との差分により電位差を算出するECU3が電位差検出手段に相当する。
そして、ECU3は、電位差V1とV2との差分が所定範囲にない場合に、第1実施形態の場合と同様に、排出弁7を制御し、燃料オフガスの排出量を増加させる。このように、本実施形態の燃料電池によれば、水素極セパレータ12Aと空気極セパレータ12Bとの2つの電位差(上流側V1、下流側V2)により、水素通路12A1の上流側の位置と下流側の位置での発電量の差を判定する。
なお、上記第3実施形態では、図6に示すように、セルスタックの両端に位置する2つ集電板14A、14Bによって、セルスタックの両端の電位を測定した。しかし、本発明は、このような構成には限定されない。例えば、集電板14Aに隣接するセル10Aにおいて水素極側セパレータ12Aと空気極側セパレータ12Bとの間の電位差を、水素通路12A1の上流側の位置と下流側の位置とにおいてそれぞれ測定するようにしてもよい。その場合、集電板14Aに隣接するセル10Aにおいて空気極セパレータ12B上に、水素通路12A1の下流側に対応する位置で空気極セパレータ12Bに接触する小電極14B2と、上流側に対応する位置で空気極セパレータ12Bに接触する大電極14B1とを埋め込んでおけばよい。
また、集電板14Bに隣接するセル10Bにおいて水素極側セパレータ12Aと空気極側セパレータ12Bとの間の電位差を、水素通路12A1の上流側の位置と下流側の位置とにおいてそれぞれ測定するようにしてもよい。
このように、1つのセル10A(または10B)において、水素通路12A1の下流側に対応する位置と上流側に対応する位置とで電位を測定する構成することで、第2実施形態の図5に示したように、当該セル10A(または10B)の下流側の電位測定位置に対応する水素通路12A1の断面部分を狭く(容積を小さく)構成することができる。したがって、早期に水素濃度が低下する部分を有するセル10A(または10B)において、いち早く水素濃度が低下する部分の電位により、水素濃度の低下を検出し、排出弁を制御し、燃料オフガスを排出できる。
<第4実施形態>
図7を参照して本発明の第4実施形態を説明する。上記第1実施形態等では、水素極セパレータ12Aの水素通路12A1下流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する小電極14A2と、上流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する大電極14A1とによって集電板14Aを構成し、集電板14Aに隣接するセル10Aの水素極セパレータ12Aの電位を測定した。本実施形態では、大電極14A1に代えて、小さな電極で水素通路12A1の上流側に対応する位置で電位を測定する例を示す。他の構成
要素および作用は第1実施形態から第3実施形態の場合と同様である。そこで、上記各実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。また、必要に応じて図1から図6の図面を参照する。
図7は、本実施形態の燃料電池において、エンドプレート15A側から集電板14Aおよび水素極セパレータ12Aを見たときの平面図である。図7のように、本実施形態の燃料電池では、水素極セパレータ12Aに接触する小電極14A2と上流側に対応する位置で水素極セパレータ12Aに接触する上流側電極14A4によって水素極セパレータ12Aの電位を測定する。この小電極14A2と上流側電極14A4は、集電板14Aに含まれる。集電板14Aの他の部分は、図7に明示されていないが、本発明の実施は、集電板14Aの小電極14A2と上流側電極14A4以外の部分の構成によっては限定されない。例えば、上流側電極14A4のさらに上流側に第1実施形態で示した大電極14A1と同程度の面積の集電板を設けてもよい。
図7に示した小電極14A2と上流側電極14A4とは、エンドプレート15Aに保持され、水素極セパレータ12Aに押圧される。小電極14A2は、第1実施形態と同様、水素極セパレータ12A背面に構成される水素通路12A1の下流部分(水素を排出する孔部21Bの入口側)の電位を検出するために使用される。また、上流側電極14A4は小電極14A2から、上流側の電位を測定するために使用される。
図7に示したように、本実施形態の燃料電池では、下流側の小電極14A2に対して所定の空隙14A5だけ離間した位置に上流側電極14A4が配置され、当該位置の電位VAと、小電極14A2の電位VBが測定され、2つの電極間の電位差が検知される。したがって、水素通路12A1の下流部分以外での発電状態に影響されることなく、小電極14A2付近の発電状況によって水素濃度または不純物濃度を判断し、排出弁7を制御できる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池の構成図である。 図1の断面100、100をA矢印方向に見た断面イメージ図である。 ECU3が監視する第1基準点の電位と第2基準点の電位の検出結果の一例を示す図である。 ECU3が実行する排出弁の制御処理のフローチャートである。 図2において、断面101、101をB矢印方向から見た場合の集電板14Aに隣接するセル10の水素極セパレータ12Aおよび膜−電極接合体11部分を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池の構成図である。 本発明の第4実施形態の燃料電池において、エンドプレート15A側から集電板14Aおよび水素極セパレータ12Aを見たときの平面図である。
符号の説明
1 燃料電池本体
3 ECU
5 燃料タンク
7 排出弁
9 締め具
10 セル
11 膜−電極接合体
12A 水素極セパレータ
12B 空気極セパレータ
14A、14B 集電板
14A1 大電極
14A2 小電極
14A4 上流側電極
21A、21B 孔部

Claims (6)

  1. 燃料ガスを反応させて発電するセルを1以上含む燃料電池本体と、
    前記セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記セルから外部に排出される排出ガスのガス量を調整する排出ガス調整手段と、
    前記セルの入口部から出口部に向かって燃料ガスの流路を構成しセル内に燃料ガスを供給するセル燃料ガス通路と、
    前記燃料電池内の少なくとも1つのセルにおいて前記セル燃料ガス通路上でセル入口側に近い所定位置に対応する前記セル上の第1基準点の電位とセル出口側に近い所定位置に対応する前記セル上の第2基準点の電位との電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記電位差検出手段により検出された電位差が所定の範囲にないときに前記排出ガス調整手段により排出ガスを燃料電池本体外部に排出する排出ガス制御手段とを備えたことを特徴とする燃料電池。
  2. 酸化剤ガスを供給されるカソード側電極と燃料ガスを供給されるアノード側電極とを有し酸化剤ガスと燃料ガスとを反応させて発電するセルを1以上含む燃料電池本体と、
    前記セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    前記セルから外部に排出される排出ガスのガス量を調整する排出ガス調整手段と、
    前記セルの入口部から出口部に向かって燃料ガスの流路を構成しセル内に燃料ガスを供給するセル燃料ガス通路と、
    前記燃料電池本体または前記燃料電池本体に含まれる少なくとも1つのセル上で、前記セル燃料ガス通路の上流側の所定位置に対応する第1基準点において前記カソード側電極とアノード側電極との電位差である第1電圧を測定する第1電圧測定手段と、
    前記燃料電池本体または前記燃料電池本体に含まれる少なくとも1つの前記セル上で、前記セル燃料ガス通路の下流側の所定位置に対応する第2基準点において前記カソード側電極とアノード側電極との電位差である第2電圧を測定する第2電圧測定手段と、
    前記第1電圧と第2電圧との差分よって前記第1基準点と第2基準点との電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記電位差検出手段により検出された電位差が所定の範囲にないときに前記排出ガス調整手段により排出ガスを燃料電池本体外部に排出する排出ガス制御手段とを備えたことを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池において、
    前記電位差検出手段により電位差が検出されるセルのセル燃料ガス通路の断面積の少なくとも一部が電位差を検出されないセルのセル燃料ガス通路に比べて小さくなっていることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1または2に記載の燃料電池において、
    前記電位差検出手段により電位差が検出されるセルでは、セル燃料ガス通路の前記第2基準点に対応する所定位置近傍の断面積が、当該セル燃料ガス通路の他の部分の断面積と比較して小さくなっていることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1に記載の燃料電池において、
    さらに、前記燃料電池本体を両側面から挟み込むエンドプレートを備え、
    前記電位差検出手段により電位差が検出されるセルは前記エンドプレートに隣接したセルであることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池において、前記第1基準点と第2基準点とは前記セルが有する電極上で絶縁されていることを特徴とする燃料電池。
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