JP2007123127A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の下流側のセルに異物が蓄積することにより燃料電池の出力が不安定となるのを抑えると共に、燃料電池起動時に下流側のセルのガス流路内まで迅速にガスを供給できるようにする。
【解決手段】燃料電池は、複数の積層された第1セルと、セルの積層方向の両側に積層された第1セルを挟んで配置され、複数の第1セルで発電された電気を集電する集電手段と、積層された第1セルを貫通し、各第1セル内のガス流路の入口側に接続するガス供給マニホールドと、積層された第1セルを貫通し、ガス流路の出口側に接続するガス排出マニホールドとを備える。また、この燃料電池において、ガス供給マニホールド内のガスの流れに対して下流側に配置された集電手段の、第1セルとは反対側に、第2セルを配置する。第2セルは、ガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとに接続する第2セルガス流路を備える。
【選択図】図3

Description

この発明は燃料電池に関する。更に具体的には、複数の積層されたセルの各ガス流路に反応ガスを供給し、この反応ガスの電気化学反応により発電した電力を回収する燃料電池に関するものである。
特開2004−134199号公報には、複数のセルが積層され、その積層されたセルの両端にエンドプレートが配置されたスタックを有する燃料電池システムが開示されている。この燃料電池の各セルは、固体高分子膜を挟んで配置されたアノードとカソードと、アノードに燃料ガスを供給する燃料ガス流路と、カソードに酸化ガスを供給する酸化ガス流路とを備える。また、各セルの燃料ガス流路は積層されたセルを貫通する燃料ガス供給マニホールドに接続され、酸化ガス流路は積層されたセルを貫通する酸素ガス供給マニホールドに接続されている。燃料電池の発電時には、酸素ガス供給マニホールドから、各セルのカソード側に酸化ガスが供給され、燃料ガス供給マニホールドから各セルのアノード側に燃料ガスが供給される。供給された酸化ガスと燃料ガスとは、電極触媒層内で電気化学反応により消費され発電が行われる。
燃料電池の起動直後は、積層されているセルの中には、燃料ガスの供給が不十分となっているセルや、水分が滞留して燃料ガスの供給が妨げられているセルが存在する場合が多い。このようなセルの燃料電池の起動直後の発電電圧は低下しやすい。従って、燃料電池起動後、直ちに外部負荷に電力を供給しようとしても、負荷の要求する電力を安定して供給できないことが考えられる。この種の不具合を解消するため、燃料電池の負荷電圧取り出しを開始する前に、積層された全てのセルの燃料ガス流路に十分に燃料ガスが供給され、燃料ガスの供給が完了したか否かを判定する必要がある。
ここで、積層されたセルのうち燃料ガス供給マニホールド内の燃料ガスの流れに対して下流側のセルでは、特に燃料ガスが不足しやすく、燃料ガス流路内に滞留したガスが燃料ガスにより置換されるまでに特に時間を要する。従って、下流側のセルに燃料ガスが十分に供給された場合には、そのセルより上流側のセルには、既に燃料ガスが十分に供給されていると考えることができる。また、セルのOCV(開回路電圧)が、燃料ガスが十分に供給されている場合に出力する基準値よりも大きい場合には、すでにセルに燃料ガスが十分に供給されているものと考えられる。このことから、上記従来技術の燃料電池システムでは、燃料電池の起動時には、燃料電池の燃料ガス供給の流れに対して最下流側の単位セルのOCVを測定し、OCVが所定値より大きいと判定された場合に、負荷電圧の取り出しを開始することとしている。これにより上記従来技術の燃料電池システムによれば、セルの積層数が多くなった場合にも、各セルの電圧を個別に測定することなく、燃料電池の負荷電圧取り出し開始時期が適切に判断される。
特開2004−134199号公報 特開2003−68349号公報
燃料ガス中には、何らかの要因により塵、ゴミ、剥離した配管付着物等の微小粉体や結露水(以下、「異物」とする)が混入している場合がある。このような異物は質量が大きいため、燃料ガスと共に燃料ガス供給マニホールド内を直進し、最も奥の隔壁に衝突した後、燃料ガスの流れに沿って最下流のセル内に流入する場合が多い。ここでセル内に流入した異物はそのままセル内に滞留することがある。このように滞留した異物により、最下流のセルが被毒劣化を起こしたり、燃料ガス流路閉塞を起こしてセル内のクロスリークが増加したりする場合がある。この場合、燃料電池の出力自体が不安定となることが考えられる。更に、燃料電池の運転自体が不可能になる事態が生じることも考えられる。
また、このように最下流のセルの性能が低下した場合、最下流のセルから適切な発電量の電力を得ることができない。従って、上記従来技術のように最下流のセルを単に電流取り出し開始判断用のセンサセルとして用いる場合、最下流のセルの性能低下により、負荷電圧の取り出し時期が適切に判断されない事態が生じることが考えられる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、安定した電力が得られるように改良した燃料電池を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池であって、
複数の積層された第1セルと、
前記第1セルの積層方向の両側に、積層された前記第1セルを挟んで配置され、前記複数の第1セルで発電された電気を集電する集電手段と、
積層された前記第1セルを貫通し、前記各第1セル内のガス流路の入口側に接続するガス供給マニホールドと、
積層された前記第1セルを貫通し、前記ガス流路の出口側に接続するガス排出マニホールドと、
前記ガス供給マニホールド内のガスの流れに対して下流側に配置された前記集電手段の、前記第1セルとは反対側に配置された第2セルと、を備え、
前記第2セルは、前記ガス供給マニホールドと前記ガス排出マニホールドとに接続する第2セルガス流路を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記第2セルは、前記第2セルガス流路に供給される反応ガスの電気化学反応により発電するセルであって、
前記燃料電池の起動時において、前記第2セルの開回路電圧を検出する開回路電圧検出手段と、
前記開回路電圧に基づいて、前記燃料電池の負荷電流取り出し開始時期に達したか否かを判定する時期判定手段と、
前記負荷電流取り出し開始時期に達したと判定された場合に、前記負荷電流取り出しを開始する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第2セルガス流路は、前記第1セルのガス流路に比して、ガスの流れに対して垂直な断面の面積が広いことを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、
前記第2セル及び前記第1セルは、それぞれ、
アノード側電極と、
カソード側電極と、
前記アノード側電極と前記カソード側電極とに挟まれた固体高分子膜と、
前記アノード側電極又は前記カソード側電極にガスを供給するガス流路と、を備え、
前記第2セルガス流路の幅は、前記第1セルのガス流路の幅よりも広いことを特徴とする。
第5の発明は、第3の発明において、
前記第2セル及び前記第1セルは、それぞれ、
アノード側電極と、
カソード側電極と、
前記アノード側電極と前記カソード側電極とに挟まれた固体高分子膜と、
前記アノード側電極又は前記カソード側電極にガスを供給するガス流路と、を備え、
前記第2セルガス流路の深さは、前記第1セルの前記ガス流路の深さよりも深いことを特徴とする。
第6の発明は、第3から第5のいずれかの発明において、
前記第2セル及び前記第1セルは、それぞれ、
アノード側電極と、
カソード側電極と、
前記アノード側電極と前記カソード側電極との間に挟まれた固体高分子膜と、を備え、
前記第2セルの固体高分子膜は、前記第1セルの固体高分子膜よりも厚いことを特徴とする。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明において、
前記第1セルの積層方向の、前記ガス供給マニホールド内のガスの流れに対して、前記第2セルより下流側に配置され、前記ガス供給マニホールドと前記ガス排気マニホールドとを接続するバイパス通路と、
前記バイパス通路を開閉する開閉手段と、
を備えることを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明において、前記燃料電池の負荷電流取り出し中に、前記開閉手段を閉じるように制御する制御手段を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、燃料電池は、ガス供給マニホールド内のガスの流れの下流に配置され、ガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとに接続する第2セルを有する。この第2セルは第1セルとは独立しており、集電手段で取り出される電力には影響しない。従って、ガスの流れの最下流に配置された第2セルにガス中に混入した異物が滞留し、第2セルの出力電圧が安定しないような事態となっても、燃料電池の安定した発電を確保することができる。
また、第2の発明によれば、ガス流路の置換が完了した時期を、第2セルの電圧から判定することができる。従って、複雑な構造とすることなくガス流路の置換完了を判定することができる。
また、第3〜第5の発明によれば、最下流側に配置された第2セルのガス流路は、他の第1セルのガス流路よりもガスが流れやすい構造となっている。従って、ガス流路置換時に下流側にまでより多くのガスを導きやすく、より迅速にガスの置換をおこなうことができる。
また、第6の発明によれば、最下流側の第2セルの固体高分子膜は他の第1セルの固体高分子膜よりも厚く形成されている。従って、第2セルのガス流路のガスの流れに垂直な断面の面積を大きくしてガスが多量に流入する構成としても、第2セルの強度を確保することができる。
また、第7、第8の発明によれば、ガス供給マニホールドの最下流側に、開閉手段を有するバイパス通路が設けられている。従って、ガス流路の置換をより迅速に行うことができると共に、置換が不要な場合に、ガスが無駄に排出されるのを防ぐことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を説明するための模式図である。図1に示すように、燃料電池システムは燃料電池2を備えている。燃料電池2には、燃料電池2に水素等の燃料ガスを供給する燃料ガス供給管4と、燃料電池2から排出される燃料オフガスを外部に排出する燃料ガス排出管6が接続されている。燃料ガス供給管4は、圧力調整バルブ8を介して、図示しない燃料ガス供給源に接続されている。圧力調整バルブ8は、燃料ガス供給管4内の圧力を自動的に所定圧に調整する。燃料ガス排出管6は、燃料電池2との接続部とは反対側において、2方向に分岐している。燃料ガス排出管6の分岐した分岐管の一方には、開閉バルブ10が設けられている。開閉バルブ10は、燃料ガス排出管6を開閉する。また、燃料ガス排出管6の他方の分岐管の端部はイジェクタ7を介して燃料ガス供給管4に接続されている。この構造により、開閉バルブ10が閉じられている間、燃料電池2から排出された燃料オフガスは、燃料ガス排出管6から燃料ガス供給管4に循環され再利用される。
また、燃料電池2には、燃料電池2内に酸化ガスとして大気を供給する大気供給管12と、燃料電池2から排出される大気オフガスを外部に排出する大気排出管14とが接続されている。大気供給管12は図示しないコンプレッサ等の大気供給源に接続される。大気排出管14には、圧力調整バルブ16が設けられている。燃料電池2には電圧計18が接続されている。電圧計18は、後に説明するように、燃料電池2の所定のセルの発電電圧を測定することができる。
燃料電池システムは制御装置20を備えている。制御装置20には、圧力調整バルブ8、開閉バルブ10、圧力調整バルブ16及び電圧計18がそれぞれ接続されている。制御装置20は、必要に応じて圧力調整バルブ8、16及び開閉バルブ10の開閉や開度等を制御し、電圧計18の出力から燃料電池2の所定の電圧を求めることができる。
図2は、この発明の実施の形態1における燃料電池の構成を表す模式図である。図2に示すように、燃料電池2は複数の積層されたセル(第1セル)22を備えている。セル22の積層方向の両端には、第1集電板(集電手段)24及び第2集電板(集電手段)26が設けられている。第1集電板24のセル22に接する面とは反対の面側には、絶縁体板28を介して第1エンドプレート30が配置されている。一方、第2集電板26のセル22と接する面とは反対の面側には、センサセル(第2セル)32が配置されている。センサセル32の第2集電板26とは反対側には絶縁体板34を介して第2エンドプレート36が配置されている。第1エンドプレート30と第2エンドプレート36との間で、積層されたセル22には所定の締め付け荷重が負荷された状態で保持されている。
燃料電池2には、積層されたセル22およびセンサセル32を積層方向に貫通して、セル22およびセンサセル32のそれぞれに燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホールド40が形成されている。燃料ガス供給マニホール40の入口は、第1エンドプレート30において燃料ガス供給管4に接続されている。同様に、燃料電池2にはセル22およびセンサセル32を積層方向に貫通して、セル22およびセンサセル32から排出される燃料オフガスを排出する燃料ガス排出マニホールド42が形成されている。燃料ガス排出マニホールド42の出口は、第1エンドプレート30において燃料ガス排出管6に接続されている。また図示は省略されているが、燃料電池2内には、各セル22及びセンサセル32に酸化ガスを供給する酸化ガス供給マニホールドと、各セル22およびセンサセル32から酸化ガスのオフガスを排出する酸化ガス排出マニホールドとが形成されている。酸化ガス供給マニホールド入口と酸化ガス排出マニホールド出口は、それぞれ第1エンドプレート30において大気供給管12、大気排出管14に接続されている。
図3は、燃料電池2のセル22の構造を説明するための模式図である。図3(a)はセル22の一部断面を表し、図3(b)はセル22の第1セパレータ、図3(c)はセル22の第2セパレータを表す。図3(a)に示すように、セル22は電極・固体高分子膜構造44を有する。電極・固体高分子膜構造44は、固体高分子膜をアノードとカソードにより挟持して構成されている。アノード側、カソード側にはそれぞれ、後述する第1セパレータ46、第2セパレータ48により挟持されることによりガス流路が形成されている。
図3(b)に示すように、第1セパレータ46には、セル22の積層方向(図3においては、紙面を貫通する方向)に開口する燃料ガス供給連通孔40aが形成され、その対角側に、燃料ガス排出連通孔42aが形成されている。第1セパレータ46の電極・固体高分子膜構造44に接する側の面には燃料ガス流路50が形成されている。燃料ガス流路50は、第1セパレータ46の周辺部に比べて凹状に形成された溝である。燃料ガス流路50は、一端において燃料ガス供給連通孔40aに連通し、他端において燃料ガス排出連通孔42aに連通している。また第1セパレータ46の燃料ガス排出連通孔42a上部には、セル22の積層方向に開口する冷却水供給連通孔52a、酸化ガス供給連通孔54aが順に設けられている。また、燃料ガス供給連通孔40aの下部には、冷却水排出連通孔56a、酸化ガス排出連通孔58aが順に設けられている。
図3(c)に示すように、第2セパレータ48には、第1セパレータ46と同様の配置で、セル22の積層方向に開口する燃料ガス供給連通孔40b、冷却水供給連通孔52b、酸化ガス供給連通孔54b、燃料ガス排出連通孔42b、冷却水排出連通孔56b、酸化ガス排出連通孔58bが形成されている。第2セパレータ48の電極・固体高分子膜構造44に接する側の面には、酸化ガス流路60が形成されている。酸化ガス流路60は、第2セパレータ48の周辺部に比べて凹状に形成された溝である。酸化ガス流路60は、一端において酸化ガス供給連通孔54bに連通し、他端において酸化ガス排出連通孔58bに連通している。
上述したようにセル22は、電極・固体高分子膜構造44を、第1セパレータ46、第2セパレータ48により挟持して構成されている。具体的に、第1セパレータ46の燃料ガス流路50が形成された面が、電極・固体高分子膜構造44のアノード側に接するようにして配置され、第2セパレータ48の酸化ガス流路60が形成された面が、電極・固体高分子膜構造44のカソード側に接するようにして配置されている。この構造により、セル22のアノード側には燃料ガス流路50が形成され、燃料ガス供給連通孔40aから、燃料ガスが供給されて、燃料ガス排出連通孔42aに排出される。また、セル22のカソード側には、酸化ガス流路60が形成され、酸化ガス供給連通孔52bから酸化ガスが供給され、酸化ガス排出連通孔58bに排出される。
上記のように構成されたセル22が複数挟持されて、燃料電池2が構成されている。全てのセル22の第1、第2セパレータ46、48の燃料ガス共通連通孔40a、40bが積層されて一体となって、燃料ガス供給マニホールド40が構成される。また、第1、第2セパレータ46、48の燃料ガス排出連通孔42a、42bが積層されて一体となって、燃料ガス排出マニホールド42が構成される。同様に、冷却水供給連通孔52a、52bにより、冷却水供給マニホールド(図示せず)が形成され、酸化ガス供給連通孔54a、54bにより、酸化ガス供給マニホールド(図示せず)が形成され、冷却水排出連通孔56a、56bにより、冷却水排出マニホールド(図示せず)が形成され、酸化ガス排出連通孔58a、58bにより、酸化ガス排出マニホールド(図示せず)が形成される。
図4は、センサセル32の構造について説明するための模式図である。図4(a)は、センサセル32の一部断面を表し、図4(b)は第1セパレータを表す。図4(a)に示すように、センサセル32は、電極・固体高分子膜構造64を有する。電極・固体高分子膜構造64は、固体高分子膜を、アノードとカソードにより挟持して構成されている。アノード側、カソード側にはそれぞれ、後述する第1セパレータ66、第2セパレータ48によりガス流路が形成されている。
図4(b)に示すように、センサセル32の第1セパレータ66は、燃料ガス流路68の幅が異なる点を除いて、第1セパレータ46と同様の構造を有している。すなわち、センサセル32の第1セパレータ66には、燃料ガス供給連通孔40cと、対角側の燃料ガス排出連通孔42cが形成され、第1セパレータ66の、電極・固体高分子膜構造64側に接する面には、凹状に、燃料ガス流路68が形成されている。燃料ガス流路68は、一端において燃料ガス供給連通孔40cに連通し、他端において燃料ガス排出連通孔42cに接続している。燃料ガス流路68の幅W68は、燃料ガス流路50の幅W50に比べて、幅広に構成されている。また、第1セパレータ66には、第1セパレータ46と同様に、冷却水供給連通孔52c、酸化ガス供給連通孔54c、冷却水排出連通孔56c、酸化ガス排出連通孔58cが設けられている。
センサセル32は、セル22と同様に、電極・固体高分子膜構造64を、第1セパレータ66、セル22と同じ形状の第2セパレータ48(図3(c)参照)により挟持して構成されている。センサセル32においてもアノード側には、燃料ガス流路68が形成され、燃料ガス供給連通孔40cから、燃料ガスが供給されて、燃料ガス排出連通孔42cに排出される。またカソード側には、セル22と同様に酸化ガス流路60が形成され、酸化ガス供給連通孔52bから酸化ガスが供給され、酸化ガス排出連通孔58bに排出される。センサル32の第1、第2セパレータ66、48の燃料ガス共通連通孔40c、40bは、積層されて一体となって、燃料ガス供給マニホールド40に連通する。第1、第2セパレータ66、48の燃料ガス排出連通孔42c、42bは積層されて一体となって燃料ガス排出マニホールド42に連通する。同様に、冷却水供給連通孔52c、52bは、冷却水供給マニホールド(図示せず)に連通し、酸化ガス供給連通孔54c、54bは、酸化ガス供給マニホールド(図示せず)に連通し、冷却水排出連通孔56c、56bは、冷却水排出マニホールド(図示せず)に連通し、酸化ガス排出連通孔58c、58bは、酸化ガス排出マニホールド(図示せず)に連通する。
図5は、実施の形態1の燃料電池内の燃料ガスの流れを説明するための模式図である。燃料ガスには、何らかの要因で塵、ゴミ、剥離した配管付着物等の微小粉体や結露水(以下、「異物」と称する)が混入している場合がある。この場合、混入した異物はガスの流れと共に移動する。異物はある程度の質量を有するため、途中のセル22の燃料ガス流路50内には侵入せず、そのまま燃料ガス供給マニホールド40内を直進し、最も奥の壁面に衝突した後で、ガスの流れに沿って燃料ガス流路68内に侵入する。燃料ガス流路68に流入した異物はアノードに付着して被毒劣化を引き起こす原因となったり、あるいはガス流路内に滞留して流路閉塞を引き起こす原因となる場合がある。従来の燃料電池であれば、燃料ガス供給マニホールドの最下流に接続されているのは出力に寄与するセルである。従って、上記のように被毒劣化や流路閉塞を起こした場合、燃料電池の出力に制限がかかったり、クロスリークの増加により運転が不能になったりすることが考えられる。
しかし、実施の形態1の燃料電池2においては、燃料ガス供給マニホールド40の最下流に接続されているのはセンサセル32である。センサセル32は、第2集電板26の外側に配置され、燃料電池2の出力には関与しないセルである。従って、例え、アノードの被毒劣化や燃料ガス流路の流路閉塞が引き起こされた場合にも、燃料電池2の出力自体に影響が及ぶことを避けることができる。
また、燃料電池2の運転停止後、燃料ガス流路50内にガスが透過することにより燃料ガス流路50のガス中には空気や窒素等が混入する。従って、燃料電池2の起動時に燃料ガス流路68内を燃料ガスにより置換して、燃料ガス流路50内を燃料ガスで満たした後で負荷への電力供給を開始する必要がある。燃料ガス流路50の置換の際には、燃料ガス供給マニホールド40から燃料ガスが供給される。供給された燃料ガスの一部は、第1エンドプレート30に近い側のセル22の燃料ガス流路50に流入し、残りは燃料ガス供給マニホールド40内を下流側に流れる。従来の構造であれば、このような燃料ガスの供給方法を採ると、下流側になるに連れて燃料ガス供給マニホールド40を通過する燃料ガスの量は減少し、最下流付近のセル22内の燃料ガス流路50に供給される燃料ガスの量は微小なものとなる。一方停止時に燃料ガス中に混入した窒素等は比重が重く、少量の燃料ガスの流れで燃料ガス流路50内から窒素を流出させることは困難である。このため、下流側のセル22内の燃料ガス流路50まで完全に置換するには相当の時間を要することとなる。
しかし、実施の形態1の構造の燃料電池2の場合、燃料ガス供給マニホールド40の最下流に接続されるセンサセル32には、他のセル22よりも幅広の燃料ガス流路68が設けられている。このためセンサセル32の燃料ガス流路68への流入時の抵抗は小さく、図5に示すように、燃料ガス供給マニホールド40を流れる燃料ガスは、最下流のセンサセル32に通常より多く導かれる。その結果、センサセル32に至る途中のセル22の燃料ガス供給連通孔40aを通過する燃料ガスの量も多くなる。このため、下流側のセル22の燃料ガス流路50にもより多くの燃料ガスが供給され、その燃料ガス流路50内の燃料ガスによる置換を促進することができる。従って、迅速に全燃料ガス流路50の置換を完了することができる。
ところで、燃料ガス流路50の置換完了の判定は、例えば置換開始からの経過時間で判定することが考えられる。しかし、燃料電池2の停止時間や停止の状態、更には、固体高分子膜の湿潤状態(事前の運転履歴)、停止状態での温度等の要因により、アノードに残存するガスの組成は大きく異なるものとなる。更に、長期使用によりガス透過量の経時変化が起きる場合もある。このため、燃料ガス流路50の置換完了を経過時間で正確に判断することは難しい。ここで、センサセル32は、燃料ガスの供給の最下流に配置されている。従ってセンサセル32の燃料ガス流路68内の置換が完全に完了した場合、セル22の全燃料ガス流路50の置換が完全に完了したものと考えられる。従って、実施の形態1のシステムでは、センサセル32のOCV(Open Circuit Voltage; 開回路電圧)に基づいて、燃料電池2の起動時における燃料ガス流路内の置換完了の判定を行う。なお、OCVは負荷電流が取り出されていない状態で発電した際に出力される電圧である。
図6は、センサセル32のOCVの変化を表すグラフである。図6において、横軸は時間を表し、縦軸は電圧を表している。図6の直線aは、燃料ガス流路68内に十分に燃料ガスが満たされている場合にセンサセル32が出力するOCV(開回路電圧)の下限値を表している。また、図6の曲線b、曲線cは、それぞれ、燃料電池2の停止時間が短い状態での起動時におけるOCV、燃料電池の長期停止後の起動時におけるOCVを表している。
制御装置20は、図6の直線aに示す、燃料ガス流路68に十分燃料ガスが供給されている場合のセンサセル32のOCVの下限値を、負荷接続許可電圧として予め記憶している。センサセル32のOCVは、燃料電池2の停止時間が短い状態であれば、曲線bに示すように、早期にセンサセル32の電圧が上昇し、負荷接続許可電圧に到達した後、安定しほぼ一定の出力となる。また燃料電池2の停止時間が長い状態であれば、曲線bの場合よりもゆっくりとOCVが上昇し、負荷接続許可電圧に到達した後、ほぼ一定に安定する。センサセル32の出力が安定した状態においては、ガス流路68の燃料ガスによる置換は完了していると考えられる。従って、制御装置20は、燃料電池2の起動時、センサセル32のOCVを検出し、OCVが負荷接続許可電圧にまで到達したと判定した場合に、燃料ガス流路68の置換完了を判定する。
図7は、この発明の実施の形態1において燃料電池2のガスを置換する際に実行する制御のルーチンを説明するためのフローチャートである。図7のルーチンは燃料電池2の起動時に毎回実行される。図7のルーチンでは、燃料電池2が始動すると、まず、燃料ガスの供給が開始される(ステップS102)。燃料ガスは、燃料ガス供給マニホールド40から各燃料ガス流路50、68に供給される。次に、センサセル32のOCVが検出される(ステップS104)。センサセル32のOCVは、電圧計18の出力に基づいて求められる。次に、センサセル32のOCVが、負荷接続許可電圧に到達したか否かが判定される(ステップS106)。負荷接続許可電圧は、上記のように制御装置20に予め記憶されている。ステップS106においてセンサセル32のOCV≧負荷接続許可電圧の成立が認められない場合、引き続き燃料ガスの供給が継続され、センサセル32のOCV検出と判定とが行われる(ステップS104、S106)。一方、ステップS106において、センサセル32のOCV≧出力負荷接続許可電圧の成立が認められると、燃料電池2は負荷に接続され、負荷への電力供給が開始される(ステップS108)。
以上のように、実施の形態1の燃料電池2においては、センサセル32は、第2集電板26より外側に配置され、燃料電池2の発電に寄与しないセルである。このようにセンサセル32を第2集電板26より外部の最下流側に配置することで、異物が付着しやすい位置に配置されるセルを発電に寄与しないものとすることができ、燃料電池2の安定した出力を図ることができる。
特に、実施の形態1において、センサセル32の燃料ガス流路68は、他のセル22の燃料ガス流路50に比べて幅広に形成されている。従って、燃料ガスは最下流のセンサセル32にも多く供給されやすく、これに伴って、下流側のセル22にも多くの燃料ガスが供給される。これにより、燃料電池2起動時に燃料ガス流路50の置換を早期に完了することができる。
また、実施の形態1においては、センサセル32のOCVが負荷接続許可電圧に到達したか否かが判定される。このように燃料ガス供給マニホールド40最下流側のセンサセル32のOCVを測定する簡単な機構のみで燃料ガス流路50内の置換完了の判定を行うことができる。
なお、実施の形態1においては、センサセル32の燃料ガス流路68のみを幅広に構成する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、同様に酸化ガス流路を幅広に構成して、下流側の酸化ガス流路に酸化ガスが十分に行き渡るようにした構成も考えられる。また、センサセル32の電極・固体高分子膜構造44は、セル22と同じである場合について説明した。しかしこの発明はこれに限るものではない。センサセル32の燃料ガス流路68は幅広に構成されているため、センサセル32の強度を確保する必要がある場合がある。この場合には、例えば、電極・固体高分子膜構造44の固体高分子膜の膜厚を厚く形成することで、センサセル32の強度を確保することが考えられる。
また、実施の形態1においては、燃料ガス流路68の幅W68を広くすることにより、最下流のセンサセル32に燃料ガスが供給されやすい構造とする場合について説明した。しかし、この発明においてはこれに限るものではなく、他の構造であってもよい。但し、燃料ガスの置換を迅速に行うためには、最下流側により多くの燃料ガスを導入しやすい構造とすることが好ましい。このため、燃料ガス流路の燃料ガスが流れる方向に垂直な断面の断面積を大きくした構造とすることが好ましい。具体的には、燃料ガス流路の幅W68を広くしたものの他に、例えば、深さを深くしたもの等が考えられる。
また、セル22やセンサセル32を構成する各部材の形状や構成は、図3、図4に示したものに限るものではない。少なくともこの実施の形態1においては、センサセル32がガス供給マニホールド40の最下流側の、発電に寄与しない位置に配置されているものであればよい。
実施の形態2.
実施の形態2の燃料電池は、絶縁体板34に代えて、セル22をバイパスする通路を配置した絶縁体板が設置され、第2エンドプレート36に、この通路を開閉するバルブが設置されている点、センサセル32が他のセル22と同じ構造を有する点を除き、実施の形態1の燃料電池と同じ構造を有する。
図8は、絶縁体板を表す模式図である。絶縁体板70は、図8(a)の第1絶縁板70aと図8(b)の第2絶縁板70bを張り合わせて構成される。第1絶縁体板70aは、燃料ガス供給マニホールド40と一体に積層されて連通する燃料ガス供給連通孔40dを有している。燃料ガス供給連通孔40dの対角側には、燃料ガス排出マニホールド42と一体に積層されて連通する燃料ガス排出連通孔42dを有している。燃料ガス供給連通孔40dと燃料ガス排出連通孔42dを接続して、第1絶縁板70aを貫通するバイパス通路72が幅広に形成されている。バイパス通路72の中央付近には係合穴74aが開口されている。一方、第2絶縁体板70bには、係合穴74aと接続する位置に係合穴74bが開口されている。絶縁体板70は、第1絶縁体板70aと第2絶縁体板70bとをあわせて構成されている。係合穴74a、74bはこの状態で1つの係合穴74を構成する。
図9及び図10は、この発明の実施の形態2における燃料電池の構造の一部を拡大した模式図であり、図9はバルブが開いた状態を表し、図10は、バルブが閉じた状態を表している。図9、10に示すように、第2エンドプレート36には係合穴74と係合する位置にバルブ76が設けられている。バルブ76は制御装置20からの閉信号により、セル22の積層方向に可動する。これによりバルブ76は、バイパス通路72の係合穴を開閉し、その結果バイパス通路72を開閉する。
図11はバルブ開閉のタイムチャートである。図11(a)はセンサセル32のOCVを表している。図11(a)において横軸は時間を表し、縦軸は電圧を表す。また、図11(a)の直線aは、負荷接続許可電圧であり、曲線b、曲線cは、それぞれ、燃料電池の停止時間が短い状態での起動時におけるOCV、燃料電池の長期停止後の起動時におけるOCVを表している。また、図11(b)は、燃料電池の停止時間が短い場合(すなわち、図11(a)の曲線bの場合)のバルブの制御タイミングを表し、図11(c)は、燃料電池の停止時間が長い場合(すなわち、図11(a)の曲線cの場合)のバルブ制御タイミングを表す。図11(b)、(c)において、横軸は時間、縦軸はバルブの開閉を表す。
図11に示すように、燃料電池の始動開始から、規定時間が経過するまで、あるいはセンサセル32のOCVが負荷接続許可電圧に到達するまでは、バルブ76は第2エンドプレート36側にあって、バイパス通路72は開放されている(図9参照)。バイパス通路72は、幅広に深く形成されているため、燃料ガス流入時の抵抗が小さい。従って、最下流側のバイパス通路72にはより多くの燃料ガスが導かれる。その結果、バイパス通路72が開放されている間、下流側のバイパス通路72に近いセル22にもより多くの燃料ガスが供給されるため、燃料ガス流路50の置換を早期に完了させることができる。
一方、長期にバイパス通路72が開放されていると、燃料ガスが発電に寄与しないまま多量に排出されることとなる。従って、規定時間の経過後、あるいは、センサセル32のOCVが負荷接続許可電圧に達し、燃料ガス流路50の置換完了が判定された後、バイパス通路72はバルブ76により閉鎖される(図10参照)。これにより、燃料ガスはバイパス通路72には流入せず、実施の形態1の場合と同様に燃料ガス供給マニホールド40の最下流にまで到達した燃料ガスは、センサセル32の燃料ガス流路を通過して排出される。従って、バイパス通路72開放による燃料ガスの流出を小さく抑えることができる。なお、制御装置20は、下流側のセンサセル32の燃料ガス流路まで十分に置換されるのに必要なバルブ76の開放時間として、予め確認された時間を規定時間として記憶している。
また、センサセル32は、セル22と同様の構造を有する。すなわち、センサセル32の燃料ガス流路は、セル22と同様の狭い構造となっている。従って、燃料電池の燃料ガス流路の置換が完了し、バイパス通路72が閉鎖されると、下流側のセンサセル32には燃料ガスが導入されにくくなり、燃料ガスが無駄に排出されるのを防ぐことができる。また、負荷接続中においては、上流側のセル22に積極的に燃料ガスが供給されることとなるため、効率よく起電力を回収することができる。
図12は、この発明の実施の形態2において燃料電池の始動時に実行される制御のルーチンを説明するためのフローチャートである。図12に示すルーチンは、ステップS202、S204、S206の工程を有する点を除き、図6のルーチンと同じである。
具体的に燃料電池が始動されると、まず、燃料ガスの供給が開始される(ステップS102)。次に、バルブ76が開放される(ステップS202)。この状態で、バルブ76開放からの経過時間が規定時間以内であるか否かが判定される(ステップS204)。規定時間は、バルブ76の開放により下流側の燃料ガス流路まで置換されるのに必要な時間であり、予め制御装置20に記憶されている。ステップS204において、規定時間の経過が認められた場合には、ステップS206においてバルブ76を閉鎖する。一方、ステップS204において置換の完了が認められない場合、次に、ステップS104〜S106を実行してセンサセル32のOCVを検出して、燃料ガスによる置換が完了したか否かを判定する。ステップS106において、OCV≧負荷接続許可電圧の条件の成立が認められない場合には、再びステップS204において、規定時間の経過の判定が行われる。一方、ステップS106において、OCV≧負荷接続許可電圧の条件の成立が認められた場合、バルブ76を閉鎖する(ステップS206)。バルブ76の閉鎖により、バイパス通路72が閉鎖され燃料ガスの流入が停止する。その後、燃料電池は負荷に接続されて、電力の供給が開始される(ステップS108)。
以上のように、実施の形態2においては、センサセル32の下流側に、バイパス通路72が設けられている。これにより、より迅速にセル22内の燃料ガス流路50の置換を完了することができる。従って、迅速に燃料電池による電力供給が開始することができる。また、センサセル32の燃料ガス流路は、他のセル22と同様の幅の狭い流路となっている。従って、燃料ガス流路の置換後には、燃料電池の出力に関与しないセンサセル32に多量の燃料ガスが供給されるのを抑えることができるとともに、下流側に供給される燃料ガスの量を小さくすることができる。従って、負荷電流取り出し中は、燃料ガスが無駄に排出されるのを抑えつつ、効率よく上流側のセルに燃料ガスを供給することができ、効率よく発電することができる。
なお、実施の形態2においては、センサセル32のOCVが負荷接続許可電圧に達したか否か、あるいは、規定時間の経過のいずれかを満たした場合に、燃料ガス流路の置換完了を判定し、バルブ76を閉鎖する場合について説明した。しかし、この発明において、バルブ76の開閉制御の判断はこの方法に限るものではない。具体的に例えば、予め確認された規定時間のみで判定してもよく、センサセル32のOCVのみで判定してもよい。またこれら両方の条件を満たした場合にのみバルブ76を閉鎖することとしてもよい。
また、実施の形態2においては、センサセルとしてセル22と同じ構造のものを用いる場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、実施の形態1のように、ガス流路を幅広に構成したセンサセル32を用いたものであってもよい。
以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に限定されるものではない。また、実施の形態において説明する構造や、方法におけるステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
この発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1における燃料電池の構成を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1における燃料電池のセルの構成を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1における燃料電池のセンサセルの構成を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1における燃料電池内の燃料ガスの流れを説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1におけるセンサセルの開回路電圧を表すグラフである。 この発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンを説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態2における燃料電池の絶縁体板を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態2における燃料電池の一部を拡大した模式図である。 この発明の実施の形態2における燃料電池の一部を拡大した模式図である。 この発明の実施の形態2における燃料電池のバルブの制御タイミングについて説明するためのタイミングチャートである。 この発明の実施の形態2において制御装置が実行する制御のルーチンを説明するフローチャートである。
符号の説明
2 燃料電池
4 燃料ガス供給管
6 燃料ガス排出管
7 インジェクタ
8 圧力調整バルブ
10 開閉バルブ
12 大気供給管
14 大気排出管
16 圧力調整バルブ
18 電圧計
20 制御装置
22 セル
24 集電板
26 集電板
28 絶縁体板
30 第1エンドプレート
32 センサセル
34 絶縁体板
36 第2エンドプレート
40 燃料ガス供給マニホールド
40a、40b、40c、40d 燃料ガス供給連通孔
42 燃料ガス排出マニホールド
42a、42b、42c、42d 燃料ガス排出連通孔
44 電極・固体高分子膜
46 第1セパレータ
48 第2セパレータ
50 燃料ガス流路
52a、52b、52c 冷却水供給連通孔
54a、54b、54c 酸化ガス供給連通孔
56a、56b、56c 冷却水排出連通孔
58a、58b、58c 酸化ガス排出連通孔
60 酸化ガス流路
64 電極・固体高分子膜
66 第1セパレータ
68 燃料ガス流路
70、70a、70b 絶縁体板
72 バイパス通路
74、74a、74b 係合穴
76 バルブ

Claims (8)

  1. 複数の積層された第1セルと、
    前記第1セルの積層方向の両側に、積層された前記第1セルを挟んで配置され、前記複数の第1セルで発電された電気を集電する集電手段と、
    積層された前記第1セルを貫通し、前記各第1セル内のガス流路の入口側に接続するガス供給マニホールドと、
    積層された前記第1セルを貫通し、前記ガス流路の出口側に接続するガス排出マニホールドと、
    前記ガス供給マニホールド内のガスの流れに対して下流側に配置された前記集電手段の、前記第1セルとは反対側に配置された第2セルと、を備え、
    前記第2セルは、前記ガス供給マニホールドと前記ガス排出マニホールドとに接続する第2セルガス流路を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記第2セルは、前記第2セルガス流路に供給される反応ガスの電気化学反応により発電するセルであって、
    前記燃料電池の起動時において、前記第2セルの開回路電圧を検出する開回路電圧検出手段と、
    前記開回路電圧に基づいて、前記燃料電池の負荷電流取り出し開始時期に達したか否かを判定する時期判定手段と、
    前記負荷電流取り出し開始時期に達したと判定された場合に、前記負荷電流取り出しを開始する制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記第2セルガス流路は、前記第1セルのガス流路に比して、ガスの流れに対して垂直な断面の面積が広いことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記第2セル及び前記第1セルは、それぞれ、
    アノード側電極と、
    カソード側電極と、
    前記アノード側電極と前記カソード側電極とに挟まれた固体高分子膜と、
    前記アノード側電極又は前記カソード側電極にガスを供給するガス流路と、を備え、
    前記第2セルガス流路の幅は、前記第1セルのガス流路の幅よりも広いことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記第2セル及び前記第1セルは、それぞれ、
    アノード側電極と、
    カソード側電極と、
    前記アノード側電極と前記カソード側電極とに挟まれた固体高分子膜と、
    前記アノード側電極又は前記カソード側電極にガスを供給するガス流路と、を備え、
    前記第2セルガス流路の深さは、前記第1セルの前記ガス流路の深さよりも深いことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
  6. 前記第2セル及び前記第1セルは、それぞれ、
    アノード側電極と、
    カソード側電極と、
    前記アノード側電極と前記カソード側電極との間に挟まれた固体高分子膜と、を備え、
    前記第2セルの固体高分子膜は、前記第1セルの固体高分子膜よりも厚いことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の燃料電池。
  7. 前記第1セルの積層方向の、前記ガス供給マニホールド内のガスの流れに対して、前記第2セルより下流側に配置され、前記ガス供給マニホールドと、前記ガス排気マニホールドとを接続するバイパス通路と、
    前記バイパス通路を開閉する開閉手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の燃料電池。
  8. 前記燃料電池の負荷電流取り出し中に、前記開閉手段を閉じるように制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池。
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