JP2005345695A - カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像信号の飽和の有無にかかわらず、複数のフィルタを用いることなしに正しく合焦させることができるオートフォーカスカメラを提供する。
【解決手段】フォーカスエリアに対応する撮像信号を用いて焦点評価値を演算するオートフォーカス電子カメラのCPU14は、フォーカスレンズを至近端から無限遠端に移動させながら、BPF9で低周波数成分を除去した撮像信号の積算値と、フィルタリングしない生の撮像信号の生積算値とを、それぞれ複数のレンズ位置に対応して得る。CPU14はさらに、フィルタリング後の積算値による第1焦点評価値と、第2焦点評価値(=第1焦点評価値/生積算値)とを得る。CPU14はまた、主要被写体を示す撮像信号が飽和しているとみなすと第2焦点評価値カーブの極値を3点内挿演算で求め、極値に対応するレンズ位置を算出する。CPU14は、主要被写体を示す撮像信号が飽和していないとみなすと、第1焦点評価値カーブの極値を3点内挿演算で求め、極値に対応するレンズ位置を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オートフォーカスカメラに関する。
CCDなどの撮像素子を用いて被写体像を撮像し、撮像素子から出力される撮像信号に基づいて撮影レンズによる焦点位置の調節状態を検出するカメラの焦点検出方法が知られている。中でも山登り方式と呼ばれる焦点検出方法は、フォーカスレンズを光軸方向に進退駆動させながら、撮像信号の高周波数成分によるデータ、すなわち、焦点評価値が極大値をとるように合焦位置を検出する。
被写体に高輝度の光源などが含まれている場合、光源に対応する撮像信号が飽和する。飽和した撮像信号は、飽和レベルとして一様な値で観測される。一般に、一様なレベルの撮像信号には高周波数成分が少ないので、撮像信号が飽和した状態で合焦位置を正しく検出することは困難である。そこで、特許文献1には、高輝度の被写体の場合に撮像信号の高周波数成分を通過させるフィルタの低域遮断周波数を切り換えるカメラが開示されている。このカメラは、輝度信号が所定値より大きくなる走査線の数をカウントし、カウント数が所定数を超えると高輝度を判定する。高輝度を判定したカメラは、高輝度を判定しない場合に比べて輝度信号の低周波数成分をより多く遮断する高域通過フィルタに切り換え、切り換え後の高域通過フィルタを通過した輝度信号から高周波数成分を抽出することにより、合焦位置を検出する。
特開平6−205268号公報
複数の特性のフィルタを備えると、単特性のフィルタに比べてコストが高くなる。
請求項1に記載の発明によるカメラは、撮影レンズを通して被写体像を撮像する撮像素子と、撮像信号から所定周波数以下の周波数成分を除去するフィルタ手段と、フォーカスレンズを移動させるためのレンズ駆動信号を生成するレンズ駆動信号生成手段と、フィルタ手段により周波数成分を除去した後の撮像信号の積算値、および周波数成分を除去する前の撮像信号の積算値の比をフォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する演算手段と、演算手段によって演算された積算値の比に基づいて、合焦レンズ位置を演算するレンズ位置演算手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によるカメラは、撮影レンズを通して被写体像を撮像する撮像素子と、撮像信号から所定周波数以下の周波数成分を除去するフィルタ手段と、フォーカスレンズを移動させるためのレンズ駆動信号を生成するレンズ駆動信号生成手段と、フィルタ手段により周波数成分を除去する前の撮像信号(除去前撮像信号)の積算値をフォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する第1の演算手段と、フィルタ手段により周波数成分を除去した後の撮像信号(除去後撮像信号)の積算値をフォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する第2の演算手段と、第2の演算手段による除去後撮像信号の積算値、および第1の演算手段による除去前撮像信号の積算値の比をフォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する第3の演算手段と、除去前撮像信号を用いて撮像素子の飽和状態を判定する飽和判定手段と、飽和判定手段によって飽和状態が判定されているとき、第3の演算手段によって演算された積算値の比に基づいて合焦レンズ位置を演算し、飽和判定手段によって飽和状態が判定されていないとき、第2の演算手段によって演算された除去後撮像信号の積算値に基づいて合焦レンズ位置を演算するレンズ位置演算手段とを備えることを特徴とする。
本発明によるカメラでは、撮像信号のうち所定周波数より高い周波数成分による積算値と撮像信号の全周波数成分による積算値との比を用いて合焦位置を求めるので、撮像信号の飽和の有無にかかわらず、複数のフィルタを用いることなしに正しく合焦させることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるオートフォーカス(AF)電子カメラの要部構成を説明するブロック図である。図1において、電子カメラは、レンズユニット1と、撮像素子2と、A/D変換器3と、メモリ4と、画像処理回路5と、コントロール回路8と、CPU14と、モータ15と、フォーカス制御機構16とを有する。
レンズユニット1は、不図示のフォーカスレンズを含む。フォーカスレンズは、レンズユニット1を通過した被写体像が撮像素子2の撮像面上に結像するように、焦点位置を調節するレンズである。モータ15がフォーカス制御機構16を駆動することにより、フォーカス制御機構16がフォーカスレンズを光軸方向に進退移動させる。モータ15は、CPU14から出力されるレンズ駆動信号によって駆動される。
撮像素子2は、たとえば、二次元CCDイメージセンサなどによって構成される。撮像素子2は、撮像面上の被写体像を撮像し、各画素に対応する撮像信号を出力する。撮像素子2から出力される撮像信号は、各画素に入射される光の強さに応じてその信号レベルが異なる。被写体の輝度が高く、入射される光が画素を構成するフォトダイオードの飽和受光レベルを超えると、当該画素に対応して出力される撮像信号は飽和レベルの信号として出力される。入射光がフォトダイオードの飽和受光レベルより強い場合は、入射光レベルに関係なく撮像信号レベルが飽和レベルとして出力される。なお、撮像素子2は、CCDの代わりにMOSセンサやCIDなどを用いて構成してもよい。コントロール回路8は、撮像素子2に対するタイミング信号を生成して撮像素子2へ送出する。
撮像素子2から出力された撮像信号は、A/D変換器3によってディジタル信号に変換された後でメモリ4に格納される。画像処理回路5は、メモリ4に格納された画像データに対して所定の方式(たとえば、JPEG)で圧縮処理を施し、圧縮処理後の画像データを外部記憶回路6に記憶させる。画像処理回路5は、外部記憶回路6に記録されている圧縮データを読み出して伸長する際の伸長処理も行う。外部記憶回路6は、たとえば、メモリカードなどのデータストレージ部材によって構成される。
CPU14は、AE/AWB回路7と、バンドパスフィルタ9と、積算回路10および11と、演算回路12と、AF回路13とを含む。CPU14は、コントロール回路8、メモリ4などと接続され、電子カメラの焦点検出(AF)や測光(AE)、ホワイトバランス調整(AWB)などの各種演算とカメラ動作のシーケンス制御とを行う。CPU14には、不図示の操作部材から各種操作信号が入力される。CPU14は、操作部材から入力される操作信号に応じて、電子カメラの焦点検出制御、露出制御、およびカラーバランス制御を総括的に管理する。
AE/AWB回路7は、周知の露出演算やホワイトバランス調整処理を行う。ホワイトバランス調整処理は、メモリ4に格納されている画像データに対して行われる。
バンドパスフィルタ9は、メモリ4に格納されている画像処理前の画像データのうち、焦点検出用の領域(フォーカスエリア)に対応する画像データから高周波数成分を抽出するフィルタである。バンドパスフィルタ9によるフィルタ処理後の画像データは、フィルタ処理前の画像データに比べて、低周波数成分、とくに直流成分が除去されている。
積算回路10および11は、それぞれフォーカスエリアに含まれる画素に対応する画像データの積算値を演算する。積算回路10は、バンドパスフィルタ9によってフィルタリングされた画像データを積算する。積算回路11は、フィルタリングされていない生の画像データを積算する。各積算回路は、高周波数成分による差分を積算するために、画像データの絶対値を積算する。積算回路11による積算値(生積算値と呼ぶ)は、撮像素子による撮像信号をそのまま積算した値と等価であり、当該積算値には被写体輝度を示す情報が含まれている。
演算回路12は、積算回路10および11による各演算値を用いて第2焦点評価値を算出する。第2焦点評価値については後述する。
AF回路13は、積算回路10による積算値を用いて第1焦点評価値を得る。図2は、撮影レンズ1内の不図示のフォーカスレンズの位置と焦点評価値との関係の一例を示す図である。図2において、横軸はフォーカスレンズの位置であり、縦軸は焦点評価値である。焦点評価値を最大にするレンズ位置D1は、主要被写体に対するフォーカスレンズの合焦位置である。
第1焦点評価値の演算は、たとえば、フォーカスレンズを至近端から∞(無限遠)端に向けて移動させながら行う。AF回路13が繰り返し第1焦点評価値を算出する場合の算出レートは、撮像素子2による撮像時間、フィルタ処理および積算値演算に要する時間によって決定される。したがって、図2において黒丸で示すように、第1焦点評価値は算出レートごとの離散データとしてプロットされる。AF回路13は、焦点評価値カーブの最大点を含むP1〜P3の3点について、いわゆる3点内挿演算を行って焦点評価値カーブの極大点に対応するレンズ位置D1を算出する。レンズ位置D1は、最大点P2と点P3とを通る傾きαの直線と、点P1を通る傾き−αの直線との交点に対応する。このレンズ位置D1は、撮像素子2によって撮像される被写体像のエッジのボケをなくし、画像のコントラストを最大にする位置である。
本発明は、以上の焦点検出処理において撮像信号が飽和レベルに達した場合に、積算回路10による積算値および積算回路11による生積算値を用いて算出される第2焦点評価値に基づいて合焦位置を得るものである。
AF電子カメラのCPU14で行われるAF処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。図3による処理は、たとえば、不図示のレリーズスイッチから半押し操作信号がCPU14に入力されると開始される。ステップ#1において、CPU14は、処理に必要なフラグ類を初期化してステップ#2へ進む。
ステップ#2において、CPU14は、サーチ位置を設定してステップ#3へ進む。本実施形態では、サーチ開始位置を至近端に、サーチ終了位置を無限遠端に、それぞれ設定する。なお、サーチ開始位置を無限遠端に、サーチ終了位置を至近端に設定してもよい。ステップ#3において、CPU14は、モータ15に駆動信号を出力し、フォーカスレンズ(不図示)をサーチ開始位置へ移動させてステップ#4へ進む。図4は、AF処理の経過時間(横軸)およびフォーカスレンズ位置(縦軸)の関係を示す図である。図4において、タイミングt1からモータ15が駆動開始され、タイミングt2においてフォーカスレンズがサーチ開始位置(ここでは至近端)に到達する。
ステップ#4において、CPU14は、レンズ移動速度を設定してステップ#5へ進む。サーチ開始位置からサーチ終了位置までのフォーカスレンズの移動時間は、この移動速度によって決定される。レンズ移動速度を遅くすると図2におけるプロット数が多くなり、レンズ移動速度を速くするとプロット数が少なくなる。レンズ移動速度は、焦点評価値カーブの「山」を構成するプロット数が少なくとも3点以上になるように設定するのが好ましい。
ステップ#5において、CPU14は、積算回路10による積算値(第1焦点評価値)を取得し、フォーカスレンズの位置を示す情報に関連づけて履歴データとしてAF回路13内にそれぞれ記憶し、ステップ#6へ進む。フォーカスレンズの位置は、たとえば、フォーカス制御機構16からレンズ位置を示す情報を入力して取得する。
ステップ#6において、CPU14は、積算回路11による生積算値を取得し、フォーカスレンズの位置を示す情報に関連づけて履歴データとしてAF回路13内にそれぞれ記憶し、ステップ#7へ進む。
ステップ#7において、CPU14は、第2焦点評価値を次式(1)によって計算する。実際の計算は演算回路12で行う。
AFval2=AFval1/Ival (1)
ただし、AFval2は第2焦点評価値、AFval1は第1焦点評価値、Ivalは生積算値である。CPU14はさらに、算出した第2焦点評価値AFval2を、フォーカスレンズの位置を示す情報に関連づけて履歴データとしてAF回路13内にそれぞれ記憶し、ステップ#8へ進む。
ステップ#8において、CPU14は、モータ15に駆動信号を出力してステップ#9へ進む。これにより、フォーカスレンズが上記レンズ移動速度で駆動開始される。ステップ#9において、CPU14は、フォーカスレンズの位置がサーチ終了端か否かを判定する。CPU14は、フォーカスレンズ位置がサーチ終了端の場合にステップ#9を肯定判定してステップ#10へ進み、フォーカスレンズ位置がサーチ終了端に到達していない場合にはステップ#9を否定判定し、ステップ#5へ戻る。
以上のステップ#5〜ステップ#9の処理により、フォーカスレンズの位置がサーチ開始端からサーチ終了端まで移動する間(図4のタイミングt3〜タイミングt4)に、第1焦点評価値カーブを表す複数の第1焦点評価値、および第2焦点評価値カーブを表す複数の第2焦点評価値が得られる。ここでは、それぞれの焦点評価値カーブを構成する複数の焦点評価値を、それぞれ第1焦点評価値履歴および第2焦点評価値履歴と呼ぶ。
ステップ#10において、CPU14は、合焦位置計算処理を行ってステップ#11へ進む。合焦位置計算処理の詳細については後述する。
ステップ#11において、CPU14は、合焦位置計算に用いた焦点評価値履歴(第1焦点評価値履歴もしくは第2焦点評価値値歴)の中の最大値が所定レベル以上か否かを判定する。CPU14は、焦点評価値履歴に所定レベル以上の焦点評価値が含まれる場合にステップ#11を肯定判定してステップ#12へ進み、焦点評価値履歴に所定レベル以上の焦点評価値が含まれていない場合にはステップ#11を否定判定し、ステップ#13へ進む。ステップ#12へ進む場合は、焦点検出処理に必要なコントラスト情報が得られている場合である。ステップ#13へ進む場合は、被写体が白壁や黒壁などのためコントラストが低い場合である。この場合には、焦点評価値の最大点がノイズなどによって生じるため、擬合焦のおそれがある。
ステップ#13において、CPU14は、焦点調節不能とみなしていわゆるローコントラスト処理を行う。CPU14は、モータ15にレンズ駆動信号を出力し、フォーカスレンズ(不図示)をサーチ終了位置から所定のレンズ位置(たとえば、撮影距離1m〜3mのいずれか)に移動させ、図3による処理を終了する。
ステップ#12において、CPU14は、モータ15にレンズ駆動信号を出力し、フォーカスレンズをサーチ終了位置から合焦レンズ位置D1へ移動させ、図3による処理を終了する。図4において、タイミングt5からモータ15が駆動開始され、フォーカスレンズが合焦レンズ位置D1に到達する(タイミングt6)。
合焦位置計算処理の詳細について、図5のフローチャートを参照して説明する。図5のステップ#101において、CPU14は、飽和被写体か否かを判定する。CPU14は、いずれかのフォーカスレンズ位置に対応して積算回路11が積算した画像データの中に、たとえば、信号レベルが240以上になる画像データが存在する場合に飽和被写体とみなす。信号レベル240は、A/D変換器3が8ビット出力(フルスケール256)の場合の判定閾値の例である。信号レベルが240以上の場合は、当該画像データに対応する画素を構成するフォトダーオードが飽和していると考えられる。
CPU14は、上記信号レベルが240以上になる画像データが存在する場合にステップ#101を肯定判定してステップ#103へ進み、信号レベルが240以上になる画像データが存在しない場合にはステップ#101を否定判定してステップ#102へ進む。
ステップ#102において、CPU14は、第1焦点評価値履歴のうち、最大値およびその両隣りの3点について、3点内挿演算を行って第1焦点評価値履歴カーブの極大点に対応するレンズ位置D1を算出する。CPU14は、レンズ位置D1を算出すると図3のステップ#11へ進む。
ステップ#103において、CPU14は、第2焦点評価値履歴のうち、最大値およびその両隣りの3点について、3点内挿演算を行って第2焦点評価値履歴カーブの極大点に対応するレンズ位置D1を算出する。CPU14は、レンズ位置D1を算出すると図3のステップ#11へ進む。
図6は、飽和被写体が存在する(主要被写体を示す撮像信号が飽和している)場合の第1焦点評価値カーブ61および生積算値カーブ62の一例を示す図である。横軸はフォーカスレンズの位置を表し、縦軸は焦点評価値レベルを表す。図6において、第1焦点評価値カーブ61は、合焦レンズ位置D1から外れた位置で「山」のピークが得られる(合焦位置D1より∞端側のピーク61paと、合焦位置D1より至近側のピーク61pb)。これは、撮像信号が飽和して合焦位置D1近傍で一様な飽和レベルとして観測されたため、画像データに含まれる高周波数成分が減少したことに起因する。生積算値カーブ62は、合焦位置において「谷」を有する。これも、撮像信号が一様な飽和レベルとして観測されたことにより、画像データの高周波数成分が減少したためである。図6は、第1焦点評価値カーブ61の極大値が合焦位置に対応しないことを意味する。
一方、飽和被写体が存在しない(通常被写体と呼ぶ)場合の第1焦点評価値カーブ71および生積算値カーブ72の一例を図7に示す。図6と同様に、横軸はフォーカスレンズの位置を表し、縦軸は焦点評価値レベルを表す。図7において、第1焦点評価値カーブ71は、合焦位置D1で「山」のピークが得られる。生積算値72はフォーカスレンズ位置によらず一定であり、生積算値カーブ62のような「谷」は存在しない。図7は、第1焦点評価値カーブ71の極大値を求めれば、合焦位置が得られることを意味する。
図8は、合焦時に主要被写体を示す撮像信号が飽和している場合の撮像信号の水平方向の輝度変化の例を示す図である。横軸は撮像素子2上の水平方向の画素位置を表し、縦軸は撮像信号レベルを表す。図8において、高輝度の点光源などに対応する撮像信号が飽和レベルにてクリップされている。点線で囲まれる三角形の面積は飽和によって失われた信号出力に対応し、この喪失分が図6の生積算値カーブ62の「谷」に相当する(比例する)。つまり、生積算値カーブ62は合焦位置において最小値をとる。
第2焦点評価値は、上式(1)が示すように第1焦点評価値を生積算値で正規化したものである。図9は、第2焦点評価値の一例を示す図である。図9において、横軸はフォーカスレンズの位置を表し、縦軸は焦点評価値レベルを表す。図9によれば、第2焦点評価値カーブ91は合焦位置D1で「山」のピークが得られる。つまり、飽和被写体が存在していても、第2焦点評価値履歴カーブの極大点が合焦レンズ位置D1に対応するので、第2焦点評価値カーブ91の極大値を求めれば、合焦位置が得られることを意味する。
以上説明した実施形態についてまとめる。
(1)フォーカスエリアに対応する撮像信号を用いて焦点評価値を演算するオートフォーカス電子カメラは、以下のように焦点検出処理を行う。フォーカスレンズを至近端から無限遠端に移動させながら、フィルタ(BPF9)で低周波数成分を除去した撮像信号の積算値と、フィルタリングしない生の撮像信号の生積算値とを、それぞれ複数のレンズ位置に対応して得る。カメラはさらに、フィルタリング後の積算値による第1焦点評価値と第2焦点評価値(=第1焦点評価値/生積算値)とを得る。カメラはまた、主要被写体を示す撮像信号が飽和しているとみなすと(ステップ#101を肯定判定)、第2焦点評価値カーブの極値を3点内挿演算で求め、極値に対応するレンズ位置D1を算出する。第2焦点評価値カーブは、常に極大点が合焦レンズ位置D1に対応する。したがって、フィルタ特性を切り換える従来技術と異なり、1つの特性を有するBPF9を用いるだけで、撮像信号が飽和している場合でも合焦位置を正確に検出することができる。
(2)カメラは、主要被写体を示す撮像信号が飽和していないとみなすと(ステップ#101を否定判定)、第1焦点評価値カーブの極値を3点内挿演算で求め、極値に対応するレンズ位置D1を算出する。撮像信号が飽和していなければ、第1焦点評価値カーブは合焦位置で極大値を有するので、合焦位置を正確に検出することができる。
上述したステップ#101において肯定判定する判定条件として、少なくとも1つのフォーカスレンズ位置で信号レベル240以上の画像データが検出される場合とした。1つのフォーカスレンズ位置に限らず、3つや5つなどの複数のフォーカスレンズ位置においてもそれぞれ信号レベルが240以上の画像データが検出される場合に肯定判定するようにしてもよい。
CPU14は、一旦メモリ4に格納された画像データを用いてフィルタ処理および積算処理を行うようにしたが、A/D変換器3から出力されるデータを逐次入力してフィルタ処理および積算処理を行うようにしてもよい。
上述した説明では、主要被写体を示す撮像信号の飽和を判定した場合にステップ#103の処理を行い、撮像信号の飽和を判定をしない場合にステップ#102の処理を行うようにした。この代わりに、常にステップ#103の処理を行うようにしてもよい。主要被写体を示す撮像信号が飽和していない場合にも、第2焦点評価値カーブの極大点が常に合焦レンズ位置D1に対応することは、図7より明らかである。
また、第2焦点評価値の算出は、主要被写体を示す撮像信号の飽和を判定した場合にのみ行うようにしてもよい。
上記の説明では、撮像素子2に入射される光レベルが画素を構成するフォトダイオードの飽和受光レベルより高い場合に、撮像素子2から飽和レベルの撮像信号が出力されるように説明した。この他にも、長秒時撮影などのように、撮像素子2に対して電荷蓄積時間を長く設定した場合にも、蓄積電荷量が所定の蓄積限界を超えると、撮像素子2から飽和レベルの撮像信号が出力されることがある。本発明は、このような撮像素子2の飽和状態にも適用することができる。
電子カメラに限らず、銀塩カメラの焦点検出装置に本発明を適用してもよい。
特許請求の範囲における各構成要素と、発明を実施するための最良の形態における各構成要素との対応について説明する。フィルタ手段、レンズ駆動信号生成手段、演算手段、第1の演算手段、第2の演算手段、第3の演算手段、レンズ位置演算手段、および飽和判定手段は、たとえば、CPU14によって構成される。除去後撮像信号の積算値は、第1焦点評価値が対応する。除去前撮像信号の積算値は、生積算値が対応する。積算値の比は、第2焦点評価値が対応する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
本発明の一実施の形態によるオートフォーカス(AF)電子カメラの要部構成を説明するブロック図である。 フォーカスレンズ位置と焦点評価値との関係の一例を示す図である。 CPUで行われるAF処理について説明するフローチャートである。 AF処理の経過時間(横軸)およびフォーカスレンズ位置(縦軸)の関係を示す図である。 合焦位置計算処理の詳細について説明するフローチャートである。 飽和被写体が存在する場合の第1焦点評価値カーブおよび生積算値カーブの一例を示す図である。 飽和被写体が存在しない場合の第1焦点評価値カーブおよび生積算値カーブの一例を示す図である。 合焦時に主要被写体を示す撮像信号が飽和している場合の撮像信号の水平方向の輝度変化の例を示す図である。 第2焦点評価値の一例を示す図である。
符号の説明
1…レンズユニット
2…撮像素子
3…A/D変換器
4…メモリ
5…画像処理回路
7…AE/AWB回路
8…コントロール回路
9…バンドパスフィルタ
10、11…積算回路
12…演算回路
13…AF回路
14…CPU
15…モータ、
16…フォーカス制御機構

Claims (2)

  1. 撮影レンズを通して被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像信号から所定周波数以下の周波数成分を除去するフィルタ手段と、
    フォーカスレンズを移動させるためのレンズ駆動信号を生成するレンズ駆動信号生成手段と、
    前記フィルタ手段により前記周波数成分を除去した後の撮像信号の積算値、および前記周波数成分を除去する前の撮像信号の積算値の比を前記フォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する演算手段と、
    前記演算手段によって演算された前記積算値の比に基づいて、合焦レンズ位置を演算するレンズ位置演算手段とを備えることを特徴とするカメラ。
  2. 撮影レンズを通して被写体像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像信号から所定周波数以下の周波数成分を除去するフィルタ手段と、
    フォーカスレンズを移動させるためのレンズ駆動信号を生成するレンズ駆動信号生成手段と、
    前記フィルタ手段により前記周波数成分を除去する前の撮像信号(除去前撮像信号)の積算値を前記フォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する第1の演算手段と、
    前記フィルタ手段により前記周波数成分を除去した後の撮像信号(除去後撮像信号)の積算値を前記フォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する第2の演算手段と、
    前記第2の演算手段による前記除去後撮像信号の積算値、および前記第1の演算手段による前記除去前撮像信号の積算値の比を前記フォーカスレンズの所定の位置ごとに演算する第3の演算手段と、
    前記除去前撮像信号を用いて前記撮像素子の飽和状態を判定する飽和判定手段と、
    前記飽和判定手段によって前記飽和状態が判定されているとき、前記第3の演算手段によって演算された前記積算値の比に基づいて合焦レンズ位置を演算し、前記飽和判定手段によって前記飽和状態が判定されていないとき、前記第2の演算手段によって演算された前記除去後撮像信号の積算値に基づいて合焦レンズ位置を演算するレンズ位置演算手段とを備えることを特徴とするカメラ。
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