JP2005345527A - 地図情報補正装置および地図情報補正方法、プログラムおよびこれを用いた情報提供装置ならびに情報取得装置 - Google Patents

地図情報補正装置および地図情報補正方法、プログラムおよびこれを用いた情報提供装置ならびに情報取得装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 異なる地図間の誤差に起因する対象物についてのずれを補正することが可能な地図情報補正装置および地図情報補正方法、プログラムおよびこれを用いた情報提供装置ならびに情報取得装置を提供すること。
【解決手段】 情報取得装置600は、情報提供側のデジタル地図データベースA507に対応した、オブジェクトに近接(近傍)する位置参照用の外郭位置参照情報を含むオブジェクトの情報を受信する位置情報受信部601と、外郭位置を特定する外郭位置特定部602と、外郭位置から代表点を抽出する代用店抽出部604と、デジタル地図データベースA507およびデジタル地図データベースB603における位置の情報を利用して所定の補間処理を実行し、前記対象物の位置および形状の少なくとも一方を、前記第2の地図に適合するように補正する内部形状補正部605と、を備える。
【選択図】 図15

Description

本発明は、地図情報補正装置および地図情報補正方法、プログラムおよびこれを用いた情報提供装置ならびに情報取得装置に関する。
高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transportation Systems)の一環として、道路の渋滞状況や交通規制の情報等を、専用の受信機を介して提供するシステム(VICS:Vehicle Information Communication System)が運用されている。
VICSでは、VICSセンタ(交通情報を集中管理する交通情報提供センタ)にて編集、処理された道路交通情報をリアルタイムで無線送信し、それらの情報を、カーナビゲーションシステムに用意されている地図の上に、図形や文字等として重ね書きして表示したり、渋滞情報を考慮したルート案内を行っている。
ユーザ側の地図(背景画や、主要な道路線等が描かれている)の上に、センタから送られてきた道路交通情報(文字や画像)を正確に重ね書きを行ったり、交通情報を加味したルート案内等を行う場合、ユーザ側の地図上において、その道路交通情報を重ね書きする位置や渋滞が発生している道路区間が、正確に特定されなければならない。
一般に、交通情報提供センタにて使用される地図と、道路交通情報の提供を受ける側(ユーザ側)で用意される地図とは異なるため、地図間で誤差が生じる。
したがって、センタ側から送られてくる位置情報(例えば、緯度、経度の情報)に従って、ユーザ側の地図上における位置を決めると、異なる地図間の誤差によって、対象物の相対的な位置関係がずれてしまい、正確な位置の特定ができない場合がある。
例えば、ある道路の右側の地点に、所定のマークを配置する場合を想定する。
センタ側にてそのマークの位置を緯度および経度により指定したとする。そして、ユーザ側の地図上において、指定された位置にマークを配置すると、地図の背景画や道路形状のずれ等により、結果的に、道路の左側にマークが配置される(本来は、道路の右側に配置されなければならない)、といった不都合が生じる場合がある。
そこで、このような異なる地図間の誤差を吸収する技術(ユーザ側の地図上にて正確な位置を特定する技術:以下、「位置参照技術」という)が必要となる。
出願人は、先に、道路形状を位置参照の基準として、ユーザ側の地図上で、正確な位置を特定する技術を提案している(特許文献1)。例えば、ある道路の近傍で事故が発生したとする。このとき、交通情報提供センタからは、その事故位置を示す位置情報だけではなく、近傍の道路区間の形状を示す、複数の座標データも送信する。また、事故位置を示す位置情報は、その道路区間を基準とした座標データとして送信する。
ユーザ側の機器では、まず、複数の座標データから道路形状(例えば、道路が直線であるとか、すこし曲がっているとか)を判定し、その判定された形状と、自地図上の道路形状とが一致する区間を探す(形状マッチング)。
形状がマッチングすれば、交通情報提供センタから送られてきた道路区間が、自地図上のどの道路区間に対応するのかが特定される。事故位置は、その道路区間を基準とした位置座標となっているから、道路区間が特定されれば、事故位置も特定されることになる。
ここで、主要な道路は、どのような地図にも描かれるものであり、普遍性が高い。したがって、道路形状のマッチングによって、ユーザ側の地図上にて道路区間を特定できれば、その道路区間を基準として、所定の位置(例えば、事故位置)を、ユーザ側の地図上にて正確に特定することができる。このようにして、異なる地図間の誤差を吸収し、道路交通情報の適切な利用を確保することができる。
特開2001−41757号公報
上述したとおり、従来の高度道路交通システム(ITS)の利用形態としては、道路交通情報の提供という形態が一般的である。
しかし、今後は、より高度な地図情報の提供が実現されると予想される。
例えば、レストランや観光スポットのような対象点、POI(Point Of Interest)の位置のみならず、敷地形状、敷地内に存在する施設、その施設の内部構造等についても情報を提供するようなサービス、あるいは、ユーザ側の装置が使用する粗い電子地図上には記載されていない、より細かい道路網の情報をセンタから送って、ユーザ側の装置のディスプレイ上に表示できるようにするサービス等が活発化してくるものと考えられる。
現状のVICSやカーナビゲーションシステムにおいて、例えば、POIは、点情報(一つのアイコンとして表現される)として提供されている。これは、縮尺1/2500の地図では、やむを得ないものである。ただし、今後は、縮尺1/500の地図に対応した、より細かいデジタル地図データの提供も可能となると考えられる。
この場合、上述のように、部屋の構成(ビル内のテナントの場所や会議室の場所)、駐車場の区画、広大な敷地をもつ施設の全体構成等も、POIとして表現できるようになる可能性がある。この場合は、POIを「面」で表現していることになる。
しかし、そのような面状のPOI情報の提供(あるいは、ユーザ側の装置が使用する電子地図には表示されていない、より細かな道路網の情報提供等)が可能となったとしても、上述したように、地図情報を提供する側の地図と、その情報提供を受ける側の地図とは異なる場合がほとんどであり、その地図間の誤差に起因して、正確な地図情報の表示ができない場合が起こり得る。
つまり、せっかく高度な地図情報の提供がなされても、その情報提供にかかる対象物が、ユーザ側の装置では正確な地点に表示されない、あるいは、提供された地図情報に含まれる幾何形状がユーザ側の地図の幾何形状とは整合せず、したがって、2つの幾何形状が少しずれた位置に二重に表示される、といった不都合が生じるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、異なる地図間の誤差に起因する対象物についてのずれを補正することが可能な地図情報補正装置および地図情報補正方法を提供することを目的とする。
本発明の地図情報補正装置は、電子地図に関連した対象物の情報について、異なる電子地図間で発生するずれを補正する地図情報補正装置であって、第1の電子地図に対応した、前記対象物に近接または近傍する位置参照用の対象の情報を含む前記対象物の情報を受信する地図情報受信部と、前記受信した対象物の情報に基づいて、前記位置参照用の対象の位置を特定する位置参照部と、前記位置参照用対象から抽出される少なくとも一つの基準点の、前記第1の電子地図上における位置および第2の電子地図上における位置の各情報を利用して補間処理を実行し、前記対象物の位置および形状の少なくとも一方を、前記第2の地図に適合するように補正する補正部と、を備える。
この構成により、電子地図に関連した対象物に対して、異なる地図間の誤差に起因するずれを補正することができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記補正部は、前記位置参照用対象から抽出される一つの前記基準点の、前記第1の電子地図上における位置と前記第2の電子地図上における位置との位置ずれ量に基づいて、平行移動処理および回転処理のいずれか少なくとも一方の処理による補間処理を行い、前記第1の電子地図上の対象物の位置を、前記第2の地図に適合するように補正する。この構成により、位置参照用対象から抽出される基準点についての位置ずれの情報から、対象物の位置(地点)を補正することができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照用対象から抽出される一つの前記基準点は、前記位置参照用対象の重心である。この構成により、第1および第2の電子地図における位置参照用対象の重心位置の変化から、対象物の位置補正用の情報(地図間の位置誤差の情報)を得ることができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記補正部は、前記位置参照用対象から抽出される複数の前記基準点の各々についての、前記第1の電子地図上における位置および前記第2の電子地図上における位置の各情報を利用して、重み付け補間、バイリニア補間またはアフィン変換のいずれかの補間処理を実行し、前記第1の電子地図上の対象物の幾何形状を、前記第2の地図に適合するように整形する。この構成により、異なる地図間の誤差により、敷地や施設の形状(幾何形状)が異なってしまった場合でも、第1の電子地図上の対象物を、第2の電子地図上に正確に重ね合わせることができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照用対象は道路である。この構成により、地図における普遍性が高い道路を利用するため、使用される地図がどのようなものであっても補正を実施することができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照用対象から抽出される前記複数の基準点は、前記道路上の複数の交差点である。この構成により、位置参照用対象として、地図における普遍性が高い道路を使用し、かつ、その道路に含まれる複数の交差点を、基準点として抽出して利用することで、普遍性の高い道路情報を利用するため、使用される地図がどのようなものであっても補正を実施することができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記複数の交差点の各々の位置は、交差点の位置を示す座標情報または交差点の属性情報により特定され、あるいは、前記道路の形状に基づく分岐箇所の判定結果によって特定される。この構成により、座標情報(例えば、緯度、経度)を利用する方法、交差点の名称等の属性を利用する方法(例えば、「A施設出口交差点」といった名称にて交差点を特定する方法)、第2の電子地図を利用する装置が、道路の形状データに基づき分岐位置を調べ、分岐のある部分を交差点と認識し、これによって交差点の位置を特定する方法、のいずれかにより、道路上の交差点の位置を特定することができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照部は、前記位置参照用対象の形状情報を用いたマッチングによって、前記位置参照用対象の、前記第2の電子地図上における位置を特定する。この構成により、形状マッチングを用いて位置参照対象の位置を特定することができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照部は、前記位置参照用対象の形状を、複数の代表点の各々を結ぶ最短経路によって決定し、その決定された前記位置参照用対象の形状情報を用いたマッチングによって、前記位置参照用対象の前記第2の電子地図上における位置を特定する。この構成により、位置参照用対象の第2の電子地図上における位置を特定するのに形状マッチングを使用し、かつ、位置参照用対象の形状を特定する際に、形状情報を与えるのではなく、複数の代表点を特定する情報を与え、その代表点間を最短距離で結ぶことにより得られる形状を、位置参照用対象の形状とするものである。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照用対象は道路であり、その道路の形状は、位置が特定されている複数の交差点の各々を最短経路によって接続することにより決定され、前記位置参照部は、その決定された前記道路の形状情報を用いたマッチングによって、前記位置参照用対象である道路の、前記第2の電子地図上における位置を特定する。この構成により、位置参照用対象として道路を使用し、その道路形状の形状マッチングによって第2の電子地図上における位置を特定し、かつ、その道路の形状を特定する際に、道路の形状情報を与えるのではなく、複数の交差点を特定する情報を与え、その交差点間を最短距離で結ぶことにより得られる形状を、道路の形状とするものである。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記位置参照用対象の形状は、前記対象物の全部または一部を囲む形態である。この構成により、特に、幾何形状の補正(整形)を行う場合、補正対象である対象物の一点の位置を補正するのに、複数の基準点の位置変位情報が必要であり、形状の正確な補正のためには、この複数の基準点の各々が、その補正対象である一点の周囲にバランスよく配置されているのが望ましい。よって、位置参照用対象(複数の基準点を提供する)を、その補正対象物の周囲を取り囲むように配置し、バランスよく配置された複数の基準点を抽出できるようにするものである。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記対象物は、面、線、点のいずれか、または組合せによって表現されたPOI(Point Of Interest)、または、前記POIの一部である。この構成により、面状のPOIについての形状または位置のずれの補正を行うことができる。
また、本発明の地図情報補正装置において、前記対象物は、前記第1の電子地図には存在し、前記第2の電子地図には存在しない道路である。この構成により、第2の電子地図には記載されていない、より細かい道路網の情報の提供、その有効利用が実現される。
本発明の地図情報法制方法は、電子地図に関連した対象物の情報について、異なる電子地図間で発生するずれを補正する地図情報補正方法であって、第1の電子地図に対応した、前記対象物に近接または近傍する位置参照用の対象の情報を含む前記対象物の情報を受信するステップと、前記受信した対象物の情報に基づいて、前記位置参照用の対象の位置を特定するステップと、前記位置参照用対象から抽出される少なくとも一つの基準点の、前記第1の電子地図上における位置および第2の電子地図上における位置の各情報を利用して補間処理を実行して、前記対象物の位置および形状の少なくとも一方を、前記第2の地図に適合するように補正するステップと、を有する。
この方法により、電子地図に関連した対象物に対して、異なる地図間の誤差に起因するずれを補正することができる。
また、本発明は、コンピュータに、上記の地図情報補正装置における各手段の機能を実現させるためのプログラムを提供する。このプログラムにより、電子地図に関連した対象物に対して、異なる地図間の誤差に起因するずれを補正することができる。
また、本発明は、上記位置情報補正装置を備えた情報提供装置を提供する。また、上記位置情報補正装置を備えた情報取得装置を提供する。この装置により、電子地図に関連した対象に対して異なる地図間の誤差に起因するずれを補正可能な情報提供装置または情報取得装置を提供することができる。
本発明によれば、異なる地図間の誤差に起因する対象物についてのずれを補正することが可能な地図情報補正装置および地図情報補正方法、プログラムおよびこれを用いた情報提供装置ならびに情報取得装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、POI情報の提供について説明する。図1は、レストランや観光スポット等のPOI(Point Of Interest)の表現例を示す図であり、(a)は従来の点による表現を示し、(b)は、面状のPOI(建物)の表現を示し、(c)は、面状のPOI(敷地)の近傍に位置する道路形状も含めて表現した例を示している。
図1(a)に示すように、従来は、POI(レストランや観光スポット等)を、アイコン10で示している。
すなわち、POIの点による表現である。点により表現できるのは、POIが位置する地点だけであり、表現できる情報量が少ない。
そこで、本発明の実施形態では、複雑な構造も表現可能な面状のPOI情報の提供を想定する。
すなわち、POIを、面、線、点のいずれか、または組合せ(例えば、面、面と線の組合せ、または、面と線と点の組合せ、のいずれか)によって階層的に把握し、そして、階層化されたデータ構造として表現し、これを、ユーザ側の装置に提供するというサービスを想定する。
図1(b)では、敷地および敷地内の建物を含む2次元のPOIを、敷地の形状20と、敷地に設けられた駐車場の区画24a、24bと、敷地内の建物の外郭形状22と、3つの会議室の構造、すなわち、大会議室25、会議室A(参照符号26)、会議室B(参照符号27)とに分けて階層的に把握する。図1(b)では、POIを、面と線の組合せで把握している。
なお、図1(b)において、参照符号21は建物の入口を示し、参照符号23は会議室の入口を示し、また、図中の矢印は、敷地内の案内ルートを示している。
このようなPOIが、ユーザの、GPSシステム等に対応したカーナビゲーション装置や携帯電話機等のディスプレイ上に示されれば、ユーザは、車を所定の駐車場に止め、かつ、目的の会議室に、効率的にたどり着くことができる。
図1(c)では、敷地30と、敷地30内部の建物32の形状と、敷地への入口を示す点Aと、駐車場の位置を示す点Bと、建物32の入口を示す点Cと、打ち合わせが行われる会議室(最終目的地)を示す点Dと、に分けて、面、線および点の組合せにて、POIを階層的に把握する。
このようなPOIが、ユーザの、GPSシステムに対応した携帯電話機等のディスプレイ上に示されれば、ユーザは、敷地内の入口から進入し、車を所定の駐車場に止め、かつ、打ち合わせが行われる会議室に、効率的にたどり着くことができる。
図1(b)、(c)の場合は、POIの内部構造が、入れ子関係になっているため、その内部構造の関係に沿って順に階層化し、階層的に把握した面状のPOIの各構成要素毎にデータ化することにより、地図情報を効率的に生成することができる。階層的に把握された各構成要素の形状(面や線の場合)あるいは位置(点の場合)を、データとして表現する手法としては、絶対座標による表現と、相対座標による表現の2種類がある。
以上、面状のPOIの地図情報の提供、利用について説明したが、これに限定されるものではなく、ユーザ側の装置が使用する地図上にない、より詳細な道路網の情報等を提供、利用する場合にも、本発明の実施形態の利用が可能である(この点については後述する)。
次に、第1の電子地図に基づいて面状の対象物(上記のPOIや道路網)の地図情報を生成し、その地図情報を送信し、受信側にて、その対象物の位置や幾何形状等を特定し、第1の地図とは異なる第2の地図上に重ね合わせて表示する場合における、対象物の位置や形状の補正の必要性について説明する。
図2は、第1の地図上の対象物を第2の地図上に重ね合わせて表示する際の、対象物の位置や形状の補正の必要性について説明するための図であり、(a)は、対象物の位置補正の必要性を示す図であり、(b)は、対象物の全部または一部の幾何形状等の補正(整形)の必要性を示す図である。
図1(a)において、第1の地図上の対象物40a(実線で表されている)の位置は、第2の地図上における対象物40b(点線で表されている)の位置と異なっている。
例えば、第1の地図上の対象物40aの絶対座標を指定し、第2の地図上に、着色して重ね合わせて表示する場合を想定する。このとき、図示されるような位置の誤差があると、第2の地図上における対象物40bの位置は正確性を欠くことになり、地図情報の利用の妨げとなる。
そこで、この場合には、対象物40aの重心G1と対象物40bの重心G2に着目し、位置変位を測定し、第2の地図上において、その測定された変位の分だけ、対象物40aの位置をずらせる(平行移動する)。これにより、対象物40aが対象物40bに重なる。なお、平行移動と回転を併用する場合も考えられる。
図2(b)の場合は、第1の地図上における2つの対象物(42a、44a:ここでは、地下鉄の駅とする)の位置と幾何形状が、第2の地図上における対象物(42b、44b)のそれとは異なっている。
また、第1の地図上における売店の位置(46a、48a)と、第2の地図上における売店の位置(46b、48b)との間にも、位置ずれが生じている。
このような、地図間において、施設等の形状について誤差が存在する場合には、対象物を単純に平行移動するだけでは、第2の地図上における位置の正確な重なりを実現することができない。したがって、この場合は、幾何形状の整形が必用となる。
図3は、面状のPOIに関する地図情報の提供に関し、第1および第2の地図間で位置や形状のずれが生じる場合の不都合を説明するための図であり、(a)は、第1の地図上における面状のPOIの形態を示し、(b)は第2の地図上における面状のPOIの形態を示し、(c)は、第1の地図上における面状のPOIの一部を第2の地図に重ね合わせた場合に生じる問題点を示す図である。
図3(a)において、参照符号50a、50bは各々、第1および第2の地図上における建物(例えば、ホテル)の形状を示し、参照符号52a、52bは各々、ロビーの形状を示し、参照符号54a、54bは、待ち合わせ場所を示している。
そして、(a)に示されるPOIのロビー52aおよび待ち合わせ場所54aの緯度、経度を取得し、その座標情報に基づいて、第2の地図上に重畳すると、(c)に示すように、ロビー52aの一部が、建物50bの外に出てしまう。
ここで、位置参照技術(形状マッチング等)を利用して、ロビー52aの重心の位置を補正したとしても、形状の整合がとれないという点では変わりがない。したがって、この場合には、ロビーの形状の整形が必用となる。
次に、異なる地図間の誤差を吸収するために、対象物の「位置」および「幾何形状」を補正する場合の具体例について説明する。
まず、対象物の「位置」を補正する場合の具体例について、図4〜図7を参照して説明する。
図4は、地図情報(POI情報)を提供する側の装置にて使用される地図上における、面状のPOIの例を示す図である。
図示されるように、ユーザに提供される面状のPOI情報は、構成要素として、ある会社の敷地の形状(一点鎖線で囲まれて示される:参照符号30)と、その敷地の入口を示す地点の情報(A)と、駐車場の地点を示す情報(B)と、その敷地30内にある建物32の形状と、建物32の入口の地点を示す情報(C)と、会合が開かれる会議室の地点の情報(D)と、敷地30の左端部に隣接する主要道路100aと、その主要道路に沿って配置される、進路ガイドとしての太い矢印102aと、を含む。
なお、図4において、参照符号110a、120a、130aは、敷地30を取り囲むように延びる道路を示す。
図5は、地図情報(POI情報)を提供を受ける側の装置にて使用される地図の画像、および、その地図上に、受信した面状のPOIを重ね合わせて表示した場合の画像を示す図である。
地図情報の提供を受ける側の装置にて使用される地図の内容が、図5の左上に点線で囲んで示されている。明らかなように、地図の精度は、地図情報提供側の装置の地図に比べ、かなり劣る。
参照符号100b、110b、120b、130bで示される道路は、各々、図4に示される道路100a、110a、120a、130aに対応している。
また、参照符号40は、会社の敷地を示しており、図4の敷地30に対応するものである。
図4の地図に基づいて作成され、送信されたPOI情報を、図5の左上に示されるような異なる(精度の劣る)地図上に重ね合わせると、図5の右側に示されるように、位置がずれてしまう。
すなわち、一点鎖線で示される敷地30は、実線で示される敷地40に対し、右斜め方向に位置がずれて表示され、進路ガイドとしての太線の矢印102bも、主要道路100bとは一致せず、右側にずれて表示される。
このような位置の不一致があったのでは、視覚的に不合理であり、ユーザの使用に耐えない。
そこで、図6に示すように、位置特定と位置補正を実施する。
図6は、道路の形状マッチングにより道路位置を特定し、その位置特定情報を利用して、下位階層の対象の位置を補正した場合の、地図上におけるPOI画像を示す図である。
図6では、道路の形状マッチングにより道路位置を特定し、この位置特定により得られた基準点の移動量の情報に基づいて、下位階層(敷地、敷地の入口、駐車場、建物、建物の入口、会議室の位置)を補正する。
すなわち、敷地30を含むPOI全体を、左方向に、少しだけ平行移動させる。
上記の位置補正処理により、左右の位置ずれは、ほとんどなくなる。ただし、上下方向には、位置の誤差が残っている。
次に、図7に示すように、さらに、位置特定と位置補正を実施し、POIの位置を、ユーザ側の装置の地図に、さらに適合させる。
図7は、敷地の形状マッチングにより敷地の位置を特定し、その位置特定情報を利用して、下位階層の対象の位置を補正した場合の、地図上におけるPOI画像を示す図である。
図7では、敷地の形状マッチングにより敷地の位置を特定し、この位置特定により得られた基準点の移動量の情報に基づいて、下位階層(敷地の入口、駐車場、建物、建物の入口、会議室の位置)を補正する。
すなわち、敷地30を含むPOI全体を、左下方向に、少しだけ平行移動させる。
これにより、面状のPOIは、ユーザ側の装置の地図にぴったりと適合し、違和感のない、重ね合わせ表示が実現される。
次に、対象物の幾何形状を整形(補正)する場合の具体例について説明する。
図8(a)〜(e)は、対象物の外郭形状に基づいて、対象物の内部の構造の形状全体を補正する(対象物の形状を整形する)具体例を示す図である。
図8(a)において、参照符号200は、第1の地図上における建物(例えば、ホテル)の外郭形状を示し、参照符号210は、ロビーの外郭形状を示し、参照符号220は、待ち合わせ場所を示している。
この建物(ホテル)の外郭形状、内部の形状、点の位置を示す各情報を階層的に把握し、地図データ化する。
その地図データに基づき、図8(b)〜(e)に示すように、第2の地図上において、その建物(ホテル)の外郭形状やロビーの形状、ならびに、待ち合わせ場所の位置を補正する。
すなわち、図8(b)に示すように、地図データに基づいて、建物(ホテル)の外郭形状(略台形であり、参照符号200が付され、かつ、点線で示されている)から、複数(ここでは4つ)の基準点(代表点)Pe1〜Pe4を抽出する。
なお、図8(b)において、参照符号230は第2の地図上における建物(ホテル)の外郭形状を示す(図中、実線で示されている)。
次に、図8(c)に示すように、地図データに基づき、第2の地図上において、建物(ホテル)の形状を再現し、その再現された建物(ホテル)の形状を、第2の地図上に存在する形状と比較して形状の一致を判定し(形状マッチング)、地図データに基づき再現される建物(ホテル)の形状が、第2の地図中のどの形状に対応するのかを特定する(形状マッチングによる位置特定)。これにより、建物(ホテル)の外郭形状(および位置)230が、第2の地図上において特定される。
次に、図8(d)に示すように、形状マッチングにより位置が特定された建物(ホテル)外郭形状(および位置)230の4隅から、基準点Pd1〜pd4を抽出する(これが、形状マッチングによる位置および形状の特定後における、Pe1〜Pe4に対応する点である)。
そして、図8(e)に示すように、Pe1〜Pe4の各々と、それらに対応するPd1〜Pd4の各々の位置情報に基づいて、各点の位置変位量を求め、その変位量に基づき、所定の「補間処理」を行い、建物(ホテル)内部のロビーの形状および待ち合わせ場所の位置を補正する。なお、図8(e)において、参照符号211は補正後のロビーの形状を示し、参照符号221は補正後の待ち合わせ場所を示す。
次に、図9を参照して、対象物の位置や幾何形状を補正するために実施される、「補間処理」の原理(基本的な考え方))について説明する。
ここでいう「補間処理」とは、対象物の位置や幾何形状を補正するための具体的な手段であって、決まった規則がなく変換される(べき)地点(位置)や幾何形状を、一または複数の基準点についての、既知の位置変位情報に基づき、最も適した位置に配置する処理である。
適切な補正がなされることによって、対象物を、第2の地図上に正確かつ違和感なく重ね合わせ表示することが可能となる。
図9(a)〜(d)は、対象物の位置や幾何形状を補正するために実施される、「補間処理」の原理について説明するための図である。
図9(a)は、対象物の「位置」の補正のために使用される、平行移動(最もシンプルな補間処理方法)を示す。
図9(a)において、G3は、形状マッチングによる位置特定前の対象物(点線で示され、4隅の代表点はPe1〜Pe4である)の重心であり、G4は、形状マッチングによる位置特定後の対象物(実線で示され、4隅の代表点はPd1〜Pd4である)の重心である。
重心G3および重心G4の(第2の地図上における)座標は既知であり、したがって、G3からG4にシフトするための変位量(補正量)は既知である。
一方、点J1は、補間処理の対象である点(補間処理後の点の位置は不明)である。この点J1を、重心G3、G4間の変位量(既知)の分だけ、平行移動する。この平行移動後の点がJ2である。
面積をもった対象物は、複数の点の集まりと見ることができるから、各点を同じように平行移動させることで、その対象物全体の位置をシフトさせることができる。
次に、図9(b)、(c)を用いて、対象物の「幾何形状(および地点)」の補正に用いられる「重み付け補間」について説明する。
ここでいう「重み付け補間」とは、補間対象の点の近傍に位置する複数の基準点の各々と、上記補間対象の点との間の距離に基づき、各基準点が補間対象の点に与える影響の度合を推定し、その影響の度合を距離の逆数により表現し、各基準点の変位量を総合的に勘案して、補間対象の点の補間後の位置を、重み付け演算により求める処理である。
図9(b)において、PeZは補間対象の点であり、その周囲に存在する4つの点(Pe1〜Pe4)が基準点であり、また、S1〜S4は、補間対象の点(PeZ)と、各基準点(Pe1〜Pe4)との間の距離を示す。
同様に、図9(c)において、PdZは、補間処理後の補間対象の点であり、その周囲に存在する4つの点(Pd1〜Pd4)が、変位後の基準点を示している。
図9(b)において、4つの基準点(Pe1〜Pe4)は、補間対象の点(PeZ)を囲むように、バランスよく配置されている。ここで、4つの基準点(Pe1〜Pe4)の各々が、相互の連関なく個別に変位した場合(ただし、各基準点の変位は既知とする)、補間対象の点(PeZ)も、各基準点(Pe1〜Pe4)から個別に影響を受ける。
このときの影響の度合は、各基準点までの距離に反比例とすると考えられる。つまり、最も近くに位置する基準点の変位が、補間対象の点(PeZ)に最も強い影響を与える。
したがって、補間対象の点(PeZ)と各基準点(Pe1〜Pe4)との距離の逆数を重み(ウエイト)とし、下記の式による重み付け補間演算を行って、補間対象の点(PeZ)の、補間処理後の補間対象の点(図9(c)のPdZ)の、X、Yの各座標を求める。
Figure 2005345527
面積をもった対象物の幾何形状(外郭形状等)は、その形状を構成する複数の点の集まりと見ることができるから、それらの各点について、複数の基準点の各々からの距離の逆数の重みを用いた重み付け演算を実施し、座標位置を個別に決めていくことで、結果的に、その対象物の幾何形状(外郭形状等)の整形(ならびに、地点の移動)が実現される。
なお、重み付け補間において、基準点の数は4つに限定されるものではない。
この重み付け補間は、複数の基準点が、補間対象の点の周囲にバランスよく配置されていないような場合(条件が厳しい場合)でも使用できることから、本発明の実施形態の第2の地図上における対象物の位置や形状を補正する手段として、最も有効と考えられる。
なお、ここでは、重み付け補間を利用しているが、バイリニア補間(双線形補間)を使用することもできる。基本的な考え方は、重み付け補間に似ている。
バイリニア補間では、補間対象の点を原点とする円を描き、その円をX軸、Y軸で区切られる4つの領域に分割し、その分割された4つの領域の各々内に基準点を設け、その4つの基準点の変位量に基づいて線形補間を行い、補間対象の点の、補間後の位置(座標)を決める。
次に、図9(d)を用いて、対象物の「幾何形状(および地点)」の補正に用いられる「アフィン変換」について説明する。
ここで、「アフィン変換」とは、変換対象の点の周囲に位置する4つの基準点の変化量を、「X方向の平行移動量」、「Y方向の平行移動量」、「X座標の回転量」、「Y座標の回転量」、「X方向の拡大率」、「Y方向の拡大率」に分解し、分解された各変位量をパラメータとして、未知の点の変位量(補正量)を求める変換方式である。基本的には、ユークリッド幾何学的な線形変換と平行移動の組合せによる図形や形状の移動、変形を行うものである。
アフィン変換の場合、元の図形で直線上に並ぶ点は、変換後も直線上に並び、平行線は、変換後も平行線であるなど、幾何学的な性質が保たれる。
図9(d)において、PeZが補間前の点(補間対象の点)であり、PdZが補間後の点である。
アフィン変換による点の移動を実現するために、図示されるように、4つの基準点(Pe1〜Pe4)が用いられる。この4つの基準点(Pe1〜Pe4)の各々が、(Pd1〜Pd4)に変位したとする(この変位は既知である)。
このとき、点(PeZ)をアフィン変換して得られる点(PdZ)は、以下のように求められる。
まず、点(PeZ)を通る、2つの直線x1、y1を決める。ここで、x1は、その傾きが、基準点(Pe1)と(Pe2)を結ぶ直線の傾きと、基準点(Pe3)と(Pe4)を結ぶ直線の傾きとの中間の直線である。
同様に、y1は、その傾きが、基準点(Pe1)と(Pe3)を結ぶ直線の傾きと、基準点(Pe2)と(Pe4)を結ぶ直線の傾きとの中間の直線である。
ここで、直線x1に関し、点(PeZ)により左右に分離される線分の長さの比はC:Dである。また、直線y1に関し、点(PeZ)により上下に分離される線分の長さの比はA:Bである。
次に、変換後の4つの基準点(Pd1〜Pd4)により規定される面上で、上記のA:B、C:Dの比率が保たれるように、直線x2、y2を決定する。
そして、その直線x2、y2の交点の座標を求め、その座標を、アフィン変換後の点(PdZ)の座標とする。
面積をもった対象物の幾何形状(外郭形状等)は、その形状を構成する複数の点の集まりと見ることができるから、それらの各点について、複数の基準点の各々からの距離の逆数の重みを用いた重み付け演算を実施し、座標位置を個別に決めていくことで、結果的に、その対象物の幾何形状(外郭形状等)の整形(ならびに、地点の移動)が実現される。
次に、補間処理に必要な基準点を、地図上でどのように確保するかについて説明する。
図10は、面状のPOIの形状や位置を補正する場合に、基準点を確保する方法の一例を説明するための図である。
図10のPOIは、図4〜図7に示されるものと同じである。
すなわち、図示されるように、面状のPOIは、構成要素として、ある会社の敷地の形状(一点鎖線で囲まれて示される:参照符号30)と、その敷地の入口を示す地点の情報(A)と、駐車場の地点を示す情報(B)と、その敷地30内にある建物32の形状と、建物32の入口の地点を示す情報(C)と、会合が開かれる会議室の地点の情報(D)と、を含む。
ここで、注目すべきは、敷地30を取り囲むように、4本の道路(100a、110a、120a、130a)が存在することである。道路は、先にも述べたとおり、最も普遍性が高く、どのような地図上にも存在する可能性が極めて高い。
また、地図上に重ね合わされる対象(面状のPOI)の周囲を取り囲むように存在していることから、この道路を位置参照対象とし、第2の地図上において、形状マッチング等によって位置決めできれば、それらの道路形状から、面状のPOIの位置や形状の補正に必要な複数の基準点(図9に示すように、補正対象の周囲(の四隅)にバランスよく配置されているのが望ましい)を、効率的に抽出することができる。
そこで、図10では、面状のPOIを取り囲む道路の形状(図中、太線で示される)を位置参照対象とし、その道路上の5つの点(AP1〜AP5)を基準点として利用する。
このように、位置や形状の補正対象の周囲を、ぐるりと取り囲む道路形状を、位置参照対象とするのが、最も効率的である。
ただし、これに限定されるものではない。図9を用いて説明したように、複数の基準点の各々が満たすべき条件は、補間処理の前後(すなわち、第2の地図上における位置参照対象の位置特定の前後)における座標位置(緯度、経度)が明確であり(これにより、基準点の変位量が判明する)、かつ、望ましくは、位置や形状の補正対象の周囲(の四隅付近)にバランスよく存在していることである。
この条件を満たす対象であれば、適宜、位置参照用対象として利用することができる。また、複数の基準点を抽出できれば十分であり、したがって、位置参照対象は、位置や形状の補正対象の回りを、完全に取り囲む必要もない。
(第2の実施形態)
本実施形態では、道路形状を利用した位置特定あるいは補間(補正)についての、各種のバリエーションについて説明する。
図11(a)〜(c)は、第2の地図には表わされていない、より細かい道路網を、第2の地図上にも表示する場合の問題点を説明するための図である。
図11(a)は、第1の地図上における、主要道路(太線で示される)RD1と、その主要道路RD1の内側に存在する細い道路(道路網)RS1を示している。
図11(b)は、第2の地図上における、主要道路QD1(図11(a)のRD1に相当する道路であり、太い点線で示される)を示している。
第2の地図上における主要道路QD1の形状は、第1の地図上における主要道路RD1の形状とは完全には一致しない(地図間の誤差による)。
また、第2の地図は、第1の地図に比べて精度が低く、第1の地図上に存在する細い道路RS1は掲載されない。
そこで、第1の地図に基づいて生成された図11(a)の地図画像の情報の提供を受け、第2の地図上に重ね合わせる。これにより、細い道路RS1も、第2の地図上に表示することができる。
図11(c)は、(a)および(b)に示される各地図を重ね合わせて得られる地図画像を示す。
図示されるように、主要道路RD1およびQD1の形状が一致しないため、このままでは、視覚的に見苦しく、また、提供される道路情報(主要道路RD1および細い道路RS1の位置情報等)も正確性を欠く。
そこで、主要な道路を位置参照対象とし、また、その主要な道路形状から複数の基準点を抽出し、第2の地図上において形状マッチングを行い、第2の地図上における、その主要な道路の絶対位置を特定し、そして、複数の基準点の位置特定前後の変位量に基づき、主要道路の内側にある細い道路の形状を補正する、という処理を実行する。
図12(a)〜(d)は、第2の地図には表わされていない、より細かい道路網を第2の地図上にも表示する際に、主要道路の形状から抽出される複数の基準点の変位に基づいて、細かい道路網の位置および形状を補正する例を説明するための図である。
図12(a)に示すように、第1の地図上にて、提供する地図情報を特定し(ここでは、主要道路RD1および細い道路RS1の地図情報を提供する)、主要道路RD1の四隅の交差点を、基準点(Pe5〜Pe8)とする。
そして、主要道路RD1および細い道路RS1の形状を特定するための多数の座標点の位置情報と、基準点(Pe5〜Pe8)の位置情報とを生成し、その情報を、第2の地図を使用する側に送る。
次に、図12(b)に示すように、情報提供を受けた側の装置では、送られてきた情報に基づいて、主要道路RD1および細い道路RS1の形状を再現し、第2の地図上に重畳する。
再現された主要道路RD1の形状と、第2の地図の背景画像として描かれている主要道理QD1の形状は完全には一致しない。
次に、図12(c)に示すように、主要道路RD1の形状を手がかりとして、この形状にマッチングする(すなわち、その道路形状に近い形状をもつ)道路が、第2の地図上に存在するかを調べる(マップマッチング処理)。
これにより、第1の地図上の主要道路RD1は、第2の地図上では、主要道路QD1に相当することが判明する。これにより、主要道路RD1の位置特定がなされる。
また、この位置特定の結果として、位置特定の前と後において、4つの基準点(Pe5〜Pe8)の各々の位置が、点(Pd5〜Pd8)の位置に変位していることが判明する。
そこで、この各基準点の位置特定の前後における変位量の情報に基づき、細い道路RS1の形状を構成する複数の点(代表点)の各々について、図9を用いて説明した各種の補間処理を実行し、それらの点を、第2の地図上において新たにマッピング(配置)する。
これにより、図12(d)に示すように、細い道路(第1の地図上におけるRS1)の位置および形状が、第2の地図に適合するように、補正される。図12(d)では、補正後の主要道路には参照符号QD2を付し、同じく、補正後の細い道路には参照符号RS2を付してある。
このようにして、第2の地図上に、細い道路についての情報を正確に重ね合わせて表示することができる。
なお、ここでは道路の補正方法について述べたが、第1の実施形態で記述したPOIの位置や形状の補正と組合せて利用することも可能である。例えば、都市部密集地等の細かい道路脇に存在するPOIと、そこに至る細街路の両方を提供したり、幹線道路に面したPOIの位置をより明確に示すために、周辺目標物として細街路も提供したりしてもよい。
次に、位置参照対象として道路を使用する場合の、各種の位置参照方式の態様について説明する。
図10や図12の例では、位置参照対象である道路の形状を、複数の座標点により特定していた。つまり、地図情報として道路形状を示すデータを送り、受信側で、道路の形状を再現している。
しかし、位置参照対象の道路の形状を特定する方法は、これに限定されるものではない。
図13(a)〜(d)は、位置参照対象として道路を使用する場合の、各種の位置参照方式の態様を説明するための図である。
図13(a)では、地図情報の提供側の装置から複数の代表点(Pe9〜Pe16)の座標データを送り、その座標データを受信した側の装置にて、各代表点間を結ぶ最短経路を探索し、各代表点間を最短経路で接続し、これにより、位置参照対象である道路形状RD3(一点鎖線で示される)を特定する。
なお、この後、マップマッチング(形状マッチング)処理を行う。これにより、第1の地図上における道路形状RD3は、第2の地図の背景に描かれている道路形状QD3に相当することが判明し、その道路の位置特定がなされる。そして、複数の基準点(Pe9〜Pe15)の変位量に基づいて、細部の道路RS3の位置や形状を補正する。
図13(b)では、地図情報の提供側の装置から交差点(Pe17〜Pe20)の座標データ、または、交差点の名称等の属性を示すデータを送り、その座標データを受信した側の装置にて、交差点(Pe17〜Pe20)の位置を特定する。
そして、特定された各交差点(Pe17〜Pe20)間の最短経路を探索し、その最短経路で構成される形状を、位置参照対象の道路RD3の形状とする。
以下、図13(a)の場合と同様の処理を行い、道路の位置特定、内部の細い道路RS3の補正を実行する。
図13(c)では、地図情報提供側の装置から、位置参照対象の道路RD4の形状(太い矢印で示される)を示す「形状データ」と、「交差点ノードデータ(交差点の座標や名称等の属性を特定する情報)」とを送る。
地図情報の提供を受ける側の装置では、形状データを用いて道路位置を特定し、また、交差点ノードデータを用いて基準点となる、複数の交差点(Pe17〜Pe20)の位置を特定し、その複数の基準点を用いて、細い道路RS3の位置および形状を補正する。
また、図13(d)では、地図情報提供側の装置から、位置参照対象の道路RD4の形状(太い矢印で示される)を示す「形状データ」のみを送る。
このとき、この形状データに、交差点付近(C1〜C4)にみられる、道路の分岐形状を示すデータも付加する。
地図情報の提供を受ける側の装置にて、形状データに基づいて道路形状を再現する際、道路の分岐形状も判断し、その分岐のある箇所(C1〜C4)を交差点と判断し、その交差点を補正の基準点とする。
次に、位置参照用対象として、略線状の形状をもつ対象を使用する場合、および、複数の位置参照用対象を用いる場合について説明する。
図14(a)〜(c)の各々は、一または複数の、略線状の位置参照対象を用いて内部の形状や位置を補正する例を示す図である。
上述の例では、提供される地図情報に係る対象を、ぐるりと取り囲むようにして存在する道路の形状等を位置参照対象とし、その位置参照対象の形状から、補正用の基準点を得ていた。
しかし、第2の地図上における絶対位置の特定が可能であり、かつ、補正用の基準点の情報の取得が可能ならば、ぐるりと取り囲む形態の対象でなくても、位置参照用対象として採用することができる。
また、そのような位置参照用対象を複数、用いることも可能である。この複数の位置参照対象を用いる方式では、上述の、周囲を取り囲むような対象の形状を用いる場合よりも、さらに高精度の補正の実現が期待される。
図14(a)では、補正の対象は家屋300aの位置(および形状)であり、この家屋300aの位置は、補正により、300bの地点にシフトされる。
このような補正を行うために、家屋の近傍にある一本の道路L1の一部(図中、太い実線で示される部分:曲線部分はあるものの、家屋を取り囲むような形態ではない)の形状を使用し、ここから、複数の基準点Pe30〜Pe33を抽出する。
マップマッチングを行うと、第1の地図上の道路L1は、第2の地図上では道路L2に相当することが判明し、第2の地図上における位置特定がなされる。
このマップマッチングによる道路(L2)の位置特定の結果として、複数の基準点(Pe30〜Pe33)は各々、点(Pd30〜Pd33)の位置に変位する。そして、この基準点の変位量の情報を用いて、家屋300aの位置(および形状)を補正する。
図14(b)では、2本の道路L3、L4の各々の、部分的形状(曲線を含むが、家屋をぐるりと囲む形状ではない)を位置参照対象として用いて、位置特定と、基準点の抽出、形状等の補正処理を実行する
道路L3には、複数の基準点Pe40〜Pe43が含まれる。また、道路L4には、複数の基準点Pe50〜Pe52が含まれる。
マップマッチングの結果として、これらの複数の基準点の位置は、点(Pd40〜Pd43、Pd50〜Pd52)の位置にシフトされる。
これらの各基準点の変位量の情報を用いて、家屋301aの位置(および形状)を補正する。これにより、家屋の位置(および形状)は、301bに示すようになる。
また、図14(c)は、複数の位置参照対象を、第2の地図上には掲載されていない細部の道路形状およびPOIの位置を特定するために使用する。
図14(c)において、道路400、410は、第1および第2の地図の双方に掲載されているが、道路420およびPOI430は、第2の地図には掲載されていない。
この場合、地図情報提供側の装置から、道路400、410、420およびPOI430の各情報を送信し、受信側の装置にて、まず、道路400、410の位置をマップマッチングにより特定する。そして、位置特定された、これら2本の道路の形状から基準点を抽出し、補間処理を行って、道路420やPOI430の位置や形状を補正する。
これにより、細かな地図情報を、第2の地図上において、より精度良く再現することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、地図情報通信システム(地図情報利用システム)の構成と動作、ならびに、提供される地図情報のデータ構造の具体例について説明する。
図15は、地図情報通信システム(地図情報利用システム)の構成を示すブロック図である。
図示されるように、地図情報を提供する側の、情報提供装置500は、情報提供の対象物(オブジェクト)を決定するオブジェクト決定部502と、オブジェクトデータベース503と、データ抽出部504(外部位置参照情報抽出部505と、内部形状抽出部506とを含む)と、デジタル地図データベースA(参照符号507)と、位置情報送信部508と、を有する。
また、地図情報を受信する側の、情報取得装置600は、位置情報受信部601と、外郭位置特定部602と、デジタル地図データベースB(参照符号603)と、代表点抽出部604と、内部形状補正部605と、内部形状活用部606と、を有する。この情報取得装置600は、電子地図に関連した対象物の情報について、異なる電子地図間で発生するずれを補正する地図情報補正機能を有するものである。また、情報提供装置も、地図情報補正機能を有していてもよい。
図16は、情報提供装置500の動作を示すフロー図である。
図15のオブジェクト決定部502は、オブジェクトデータベース503を検索し、送信すべきオブジェクト(対象)を決定する(S700)。
次に、図15のデータ抽出部504において、オブジェクト決定部502によって決定されたオブジェクトについての地図情報、ならびに位置参照用対象(主要な道路形状等)を、デジタル地図データベースA(参照符号507)から抽出し、各情報を階層化して把握し、外郭位置参照用情報とオブジェクトの内部構造の情報とに分けてデータ化する(S701)。
また、位置参照用情報から、代表点(補正用の基準点)を抽出し、その位置を特定するための情報をデータ化する(S702)。
そして、各情報を階層化して、所定形式の送信データに変換し、送信する(S703)。
図17は、情報取得装置600の動作を示すフロー図である。
まず、位置情報受信部601にて、送られてきた情報を受信し、次に、外郭位置特定部(位置参照部)602にて、位置参照に用いる対象を決定する(S710)。
送信側で、位置参照に用いる情報が指定されているときは、その指定に従って位置参照用情報を取得し、また、送信側にて指定されていない場合は、送信されてきたデータを分析し、位置参照用情報として使用できる情報を選出する(S711)。
そして、外郭位置特定部602にて、位置参照(マップマッチング)を行い、位置参照対象の自地図上における位置を特定する(S712)。
次に、代表点(基準点)抽出部604にて、補正用の基準点を抽出し、位置特定前後の変位量(移動量)を算出する(S713)。
次に、その変位量(移動量)が所定の範囲内であるかを判定し(S714)、所定の範囲内であれば、内部形状補正部605にて、オブジェクトの形状を補正し(S715)、S714にて所定の範囲外であれば、内部形状の補正(整形)はあきらめ、平行移動や回転による位置の補正を実施する(S716)。
そして、内部形状活用部606が、自地図上に、送られてきた対象物の画像を重ね合わせて表示する。
次に、情報提供装置500から提供(送信)される地図情報のデータ構造の例について説明する。
図18は、図13(a)に示される例に対応した、階層化されたデータ構造を示す図である。
図示されるように、このデータ構造は、ヘッダ部650と、外枠の道路形状を特定するための代表点(ノード:Pe9〜Pe15)を特定するための情報652と、内部の細い道路RS3の道路形状を特定するための多数の座標データを含む情報(654、656)と、を含む。
また、図19は、図13(b)に示される例に対応した、階層化されたデータ構造を示す図である。
ヘッダ部660、内部形状等を特定するための情報666、668をもつのは、図18と同様であるが、図19では、交差点の位置を特定するための、交差点の属性情報を含む情報部分662、664をもつことが特徴である。
また、図20は、図13(c)に示される例に対応した、階層化されたデータ構造を示す図である。
ヘッダ部670、内部形状等を特定するための情報674、676をもつのは、図18と同様であるが、図20のデータ構造では、補正の基準点を特定するための、ノード種別の情報を含む情報部分672をもつことが特徴である。
また、図21は、地図情報を提供する側の装置では位置参照用対象を特に指定せず、地図情報の配信を受ける側の装置にて、位置参照用情報を自主的に選別する方式に対応したデータ構造を示す図である。
図示されるように、ヘッダ部680と、複数の対象(構成要素)についての情報682〜686とが、階層的に配列されている。
また、図22は、図14(b)に示す例(位置参照用対象を複数使用する例)に対応した、階層化されたデータ構造を示す図である。
図示されるように、データ構造には、ヘッダ部690と、外郭データ(位置参照用データ)の総数を示す情報691と、複数の外郭データ(外郭1〜外郭Pのデータ)と、内部形状等を示す複数のデータ(内部1〜内部Q)と、が含まれる。
図23は、図18〜図22に示される各種のデータ構造についての基本的なコンセプトを説明するための図である。
この図は、概ね、以下の内容を示している。
つまり、地図情報を提供する側の装置から提供される地図情報は、基本的に、外枠用位置参照用情報と、オブジェクトの点、形状等を示す情報とを含み、さらに、位置参照用情報には、形状等の補正のための基準点を特定するための情報が含まれている。そして、地図情報の提供を受ける側の装置で使用される地図上にて、オブジェクトの点、形状等は、外枠用位置参照情報や基準点情報を参照して、位置特定されたり、補正されたりする。
このように、階層化されたデータ構造中に、地図情報の提供に係る対象物のデータのみならず、位置参照用対象の情報や、補正用の基準点の情報を含ませ、これら全体を地図情報として提供することで、地図情報の提供を受ける側の装置にて、複雑な構造の面状の対象物を再現すると共に、自地図上に正確に、違和感なく表示することが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、第1の電子地図上の対象物を第2の電子地図上に重ね合わせる際に、対象物の位置や幾何形状を、第2の電子地図に適合するように補正することができる。したがって、第2の電子地図上において、対象物が不正確な位置に表示されたり、あるいは、対象物の形状と、第2の電子地図上の背景としての形状とが合致せずに、いびつな形態で表示されるといった不都合が生じない。
すなわち、適切な補正がなされることによって、対象物を、第2の電子地図上に正確かつ違和感なく重ね合わせ表示することが可能となる。
特に、対象の位置の補正(対象物の平行移動)のみならず、幾何形状の補正(重み付け補間、バイリニア補間、アフィン変換等を利用した補正)も行えるため、複雑な構造をもつ面状のPOI等の情報の提供ならびに利用を、不都合なく行うことができるようになる。
また、補正に必要な、異なる地図間の誤差情報を得るために、各種の位置参照技術を活用することにより、位置参照対象の位置特定を効果的かつ効率的に行うことができる。
例えば、普遍性の高い道路の形状を用いた形状マッチングの利用、道路上の交差点を基準点として活用する手法の利用、複数の代表点(交差点等)を最短接続して道路等の形状を簡易的に再現する手法の利用、位置参照対象として、対象物を取り囲むように存在する道路形状等を利用し、いろいろな位置に配置された複数の基準点をバランスよく抽出する手法の利用、複数の位置参照対象を利用して、補正に必要な情報を豊富に取得し、補正の精度を向上させる手法の利用、等により、きわめて効率的かつ精度の高い、位置参照対象の位置特定が実現される。
位置参照技術の活用により、地図情報の提供を受ける側で採用される電子地図(第2の電子地図)が粗い場合でも、対象物の正確な位置決め、重ね合わせ表示が可能となる。
これにより、カーナビゲーションシステム等を用いた、複雑な構造をもつ面状のPOIについての地図情報の提供、その有効利用(そのPOIを、自地図上の正確な位置に違和感なく表示すること等)が可能となる。
また、カーナビゲーションシステム等を用いた、第2の電子地図には記載されていない、より細かい道路網の情報の提供、その有効利用(その道路網の情報を、自地図上の正確な位置に違和感なく表示すること等)が可能となる。
また、地図情報を提供する側の装置から、位置参照情報および対象物の情報(位置、幾何形状の情報)を送信し、地図情報の提供を受ける側の装置において、位置参照情報を利用した補正を適宜、行って、対象物を自地図上に正確に位置決めする、新規な地図情報通信方法が実現される。
これにより、複雑な構造をもつPOIや、詳細な道路網の情報等の提供、利用が可能な、新規な地図情報利用システムが実現される。
また、ITS(高度道路交通システム)の有効利用が可能となる。
本発明は、異なる地図間の誤差に起因する対象物についてのずれを補正することが可能な効果を奏し、カーナビゲーションシステムや移動通信システム等を用いた地図情報通信システム等に有用である。
レストランや観光スポット等のPOI(Point Of Interest)の表現例を示す図であり、(a)は従来の点による表現を示す図、(b)は、面状のPOI(建物)の表現を示す図、(c)は、面状のPOI(敷地)の近傍に位置する道路形状も含めて表現した例を示す図 第1の地図上の対象物を第2の地図上に重ね合わせて表示する際の、対象物の位置や形状の補正の必要性について説明するための図であり、(a)は、対象物の位置補正の必要性を示す図、(b)は、対象物の全部または一部の幾何形状等の補正(整形)の必要性を示す図 面状のPOIに関する地図情報の提供に関し、第1および第2の地図間で位置や形状のずれが生じる場合の不都合を説明するための図であり、(a)は、第1の地図上における面状のPOIの形態を示す図、(b)は第2の地図上における面状のPOIの形態を示す図、(c)は、第1の地図上における面状のPOIの一部を第2の地図に重ね合わせた場合に生じる問題点を示す図 地図情報(POI情報)を提供する側の装置にて使用される地図上における、面状のPOIの例を示す図 地図情報(POI情報)を提供を受ける側の装置にて使用される地図の画像、および、その地図上に、受信した面状のPOIを重ね合わせて表示した場合の画像を示す図 道路の形状マッチングにより道路位置を特定し、その位置特定情報を利用して、下位階層の対象の位置を補正した場合の、地図上におけるPOI画像を示す図 敷地の形状マッチングにより敷地の位置を特定し、その位置特定情報を利用して、下位階層の対象の位置を補正した場合の、地図上におけるPOI画像を示す図 (a)〜(e)は各々、対象物の外郭形状に基づいて、対象物の内部の構造の形状全体を補正する(対象物の形状を整形する)具体例を示す図 (a)〜(d)は各々、対象物の位置や幾何形状を補正するために実施される、補間処理の原理について説明するための図 面状のPOIの形状や位置を補正する場合に、基準点を確保する方法の一例を説明するための図 (a)〜(c)は各々、第2の地図には表わされていない、より細かい道路網を、第2の地図上にも表示する場合の問題点を説明するための図 (a)〜(d)の各々は、第2の地図には表わされていない、より細かい道路網を第2の地図上にも表示する際に、主要道路の形状から抽出される複数の基準点の変位に基づいて、細かい道路網の位置および形状を補正する例を説明するための図 (a)〜(d)の各々は、位置参照対象として道路を使用する場合の、各種の位置参照方式の態様を説明するための図 (a)〜(c)の各々は、一または複数の、略線状の位置参照対象を用いて内部の形状や位置を補正する例を示す図 地図情報通信システム(地図情報利用システム)の構成を示すブロック図 地図情報を提供する側の装置の動作を示すフロー図 地図情報の提供を受ける側の装置の動作を示すフロー図 図13(a)に示される例に対応した、階層化されたデータ構造を示す図 図13(b)に示される例に対応した、階層化されたデータ構造を示す図 図13(c)に示される例に対応した、階層化されたデータ構造を示す図 地図情報を提供する側の装置では位置参照用対象を特に指定せず、地図情報の配信を受ける側の装置にて、位置参照用情報を自主的に選別する方式に対応したデータ構造を示す図 図14(b)に示す例(位置参照用対象を複数使用する例)に対応した、階層化されたデータ構造を示す図 図18〜図22に示される各種のデータ構造についての基本的なコンセプトを説明するための図
符号の説明
500 情報提供装置
502 オブジェクト決定部
503 オブジェクトデータベース
504 データ抽出部
505 外郭位置参照情報抽出部
506 内部形状抽出部
507 デジタル地図データベースA
508 位置情報送信部
600 情報取得装置
601 位置情報受信部
602 外郭位置特定部
603 デジタル地図データベースB
604 代表点抽出部
605 内部形状補正部
606 内部形状活用部

Claims (17)

  1. 電子地図に関連した対象物の情報について、異なる電子地図間で発生するずれを補正する地図情報補正装置であって、
    第1の電子地図に対応した、前記対象物に近接または近傍する位置参照用の対象の情報を含む前記対象物の情報を受信する地図情報受信部と、
    前記受信した対象物の情報に基づいて、前記位置参照用の対象の位置を特定する位置参照部と、
    前記位置参照用対象から抽出される少なくとも一つの基準点の、前記第1の電子地図上における位置および第2の電子地図上における位置の各情報を利用して補間処理を実行し、前記対象物の位置および形状の少なくとも一方を、前記第2の地図に適合するように補正する補正部と、
    を備える地図情報補正装置。
  2. 前記補正部は、前記位置参照用対象から抽出される一つの前記基準点の、前記第1の電子地図上における位置と前記第2の電子地図上における位置との位置ずれ量に基づいて、平行移動処理および回転処理のいずれか少なくとも一方の処理による補間処理を行い、前記第1の電子地図上の対象物の位置を、前記第2の地図に適合するように補正する請求項1記載の地図情報補正装置。
  3. 前記位置参照用対象から抽出される一つの前記基準点は、前記位置参照用対象の重心である請求項2記載の地図情報補正装置。
  4. 前記補正部は、前記位置参照用対象から抽出される複数の前記基準点の各々についての、前記第1の電子地図上における位置および前記第2の電子地図上における位置の各情報を利用して、重み付け補間、バイリニア補間またはアフィン変換のいずれかの補間処理を実行し、前記第1の電子地図上の対象物の幾何形状を、前記第2の地図に適合するように整形する請求項1記載の地図情報補正装置。
  5. 前記位置参照用対象は道路である請求項4記載の地図情報補正装置。
  6. 前記位置参照用対象から抽出される前記複数の基準点は、前記道路上の複数の交差点である請求項5記載の地図情報補正装置。
  7. 前記複数の交差点の各々の位置は、交差点の位置を示す座標情報または交差点の属性情報により特定され、あるいは、前記道路の形状に基づく分岐箇所の判定結果によって特定される請求項6記載の地図情報補正装置。
  8. 前記位置参照部は、前記位置参照用対象の形状情報を用いたマッチングによって、前記位置参照用対象の、前記第2の電子地図上における位置を特定する請求項1ないし4のいずれか一項記載の地図情報補正装置。
  9. 前記位置参照部は、前記位置参照用対象の形状を、複数の代表点の各々を結ぶ最短経路によって決定し、その決定された前記位置参照用対象の形状情報を用いたマッチングによって、前記位置参照用対象の前記第2の電子地図上における位置を特定する請求項1ないし4のいずれか一項記載の地図情報補正装置。
  10. 前記位置参照用対象は道路であり、その道路の形状は、位置が特定されている複数の交差点の各々を最短経路によって接続することにより決定され、前記位置参照部は、その決定された前記道路の形状情報を用いたマッチングによって、前記位置参照用対象である道路の、前記第2の電子地図上における位置を特定する請求項1ないし4のいずれか一項記載の地図情報補正装置。
  11. 前記位置参照用対象の形状は、前記対象物の全部または一部を囲む形態である請求項1ないし4のいずれか一項記載の地図情報補正装置。
  12. 前記対象物は、面、線、点のいずれか、または組み合わせによって表現されたPOI(Point Of Interest)、または、前記POIの一部である請求項1ないし11のいずれか一項記載の地図情報補正装置。
  13. 前記対象物は、前記第1の電子地図には存在し、前記第2の電子地図には存在しない道路である請求項1ないし11のいずれか一項記載の地図情報補正装置。
  14. 電子地図に関連した対象物の情報について、異なる電子地図間で発生するずれを補正する地図情報補正方法であって、
    第1の電子地図に対応した、前記対象物に近接または近傍する位置参照用の対象の情報を含む前記対象物の情報を受信するステップと、
    前記受信した対象物の情報に基づいて、前記位置参照用の対象の位置を特定するステップと、
    前記位置参照用対象から抽出される少なくとも一つの基準点の、前記第1の電子地図上における位置および第2の電子地図上における位置の各情報を利用して補間処理を実行して、前記対象物の位置および形状の少なくとも一方を、前記第2の地図に適合するように補正するステップと、
    を有する地図情報補正方法。
  15. コンピュータに、請求項1ないし13のいずれか一項記載の位置情報補正装置における各手段の機能を実現させるためのプログラム。
  16. 電子地図に関連した対象の情報を提供する情報提供装置であって、請求項1ないし13のいずれか一項記載の位置情報補正装置を備えた情報提供装置。
  17. 電子地図に関連した対象の情報の取得処理を行う対象情報取得装置であって、請求項1ないし13のいずれか一項記載の位置情報補正装置を備えた情報取得装置。
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