JP2005345355A - アナログ時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操作性およびスペース効率を向上させることができるアナログ時計を提供すること。
【解決手段】 竜頭6をアナログ時計1の外形から突出しない位置で文字板3側表面に露出する位置に配置する。また、巻真7をアナログ時計1の平面視において文字板3に重ならない位置に配置する。竜頭6が文字板3側表面に露出しているので、アナログ時計1を文字板3表面で操作して時刻修正を行うことができるから、アナログ時計1の操作性を向上させることができる。また、巻真7が文字板3に重ならないので、文字板3内のスペースに他の構成部品などを配置できるから、アナログ時計1のスペース効率を向上させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アナログ時計に関する。
従来、アナログ時計の腕時計などに設けられている竜頭は、時計ケースの外側に突出して設けられている(例えば、特許文献1参照)。時計の使用者は、竜頭を外側に引き出し、回転させることによって指針を操作して、表示時刻を変更する。
特開昭61−147179号公報(第1図、第2図)
しかしながらこのような構造のアナログ時計では、竜頭が時計ケースの外側に突出しているため、デザイン上目立たないように小さくする工夫が必要となる場合があり、このような場合には、竜頭が小さく、手で回転させにくくなってしまう。また、特にアナログ時計が腕時計の場合では、アナログ時計を腕につけた状態で竜頭を引き出し、回転させる操作は非常に行いにくく、アナログ時計の操作性が悪いという問題がある。
また、通常竜頭はアナログ時計の3時方向に配置され、巻真が3時方向から中心に向かって配置されていることが多く、この場合には、ムーブメント内において3時方向の中心近傍のスペースを大部分占有し、他の部品を配置することが困難となる。したがって、ムーブメント内のスペース効率を向上させることができない。
本発明の目的は、操作性およびスペース効率を向上させることができるアナログ時計を提供することにある。
本発明のアナログ時計は、時刻表示輪列の駆動によって時刻を表示する指針および文字板を有する時刻表示機構と、当該アナログ時計の動作を外部から操作する外部操作機構とを備えたアナログ時計であって、外部操作機構は、外部から操作可能な操作部と、この操作部に接続されて操作部の操作によって回転する操作軸とを備え、操作部は、当該アナログ時計の平面視で、アナログ時計から突出しない位置で、かつ少なくとも一部が文字板側表面に露出して配置され、操作軸は、当該アナログ時計の平面視で文字板と重ならない位置に配置されることを特徴とする。
この発明によれば、操作部がアナログ時計の平面視でアナログ時計から突出しない位置で、文字板側表面に露出して配置されているので、操作部を操作する場合には、文字板側表面において操作部を回転させればよい。したがって、例えばアナログ時計が腕時計である場合でも、文字板側表面から操作を行うことが可能となるので、操作性が良好となる。また、操作部が文字板側表面に配置されているので、操作部自体を大きくすることが可能となるので、これによっても操作部を操作しやすくなる。
また、操作軸が当該アナログ時計の平面視で文字板と重ならない位置に配置されているので、操作軸に接続される外部操作手段の各構成部品が操作軸周囲、つまり文字板外縁近傍に配置される。これにより、文字板中央近傍のスペースが他の部品の配置に利用可能となり、アナログ時計のスペース効率が向上する。
ここで、アナログ時計の平面視とは、アナログ時計を指針の回転軸方向から見た状態を意味する。また、アナログ時計の文字板側表面とは、アナログ時計の平面視において文字板が視認可能な側のアナログ時計の外表面を意味する。
本発明では、外部操作機構は、時刻表示機構の表示時刻を修正する時刻修正機構とされ、操作軸は、時刻表示輪列に接続されることが望ましい。
この発明によれば、外部操作機構が時刻修正機構とされているので、時刻修正操作が容易となる。例えば、アナログ時計が腕時計として使用された場合では、操作部が文字板側表面に露出しているので、時刻修正を行う際にアナログ時計を外す必要がなく、これによっても時刻修正操作が容易となる。
本発明では、操作軸と時刻表示輪列との間には、中間車が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、操作軸と時刻表示輪列との間には中間車が設けられているので、操作軸の回転運動が中間車を介して時刻表示輪列に伝達される。中間車が設けられているので、指針の周囲に配置される時刻表示輪列とまでの距離が大きい場合でも両者が良好に接続される。また反対に、中間車を介して操作軸と時刻表示輪列とを接続しているので、操作軸を時刻表示輪列から離れた位置に配置することも可能となり、中間車を設けるという簡単な構成で、時刻修正機構の配置の自由度の向上が可能となる。
本発明のアナログ時計によれば、操作部がアナログ時計から突出しない位置でかつ文字板側表面に露出して設けられ、操作軸がアナログ時計の平面視で文字板と重ならない位置に配置されているので、操作部の操作による外部操作機構の操作性を向上させることができ、アナログ時計内部のスペース効率を向上させることができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2には、本実施形態のアナログ時計1が示されている。図1は、アナログ時計の外観を示す図であり、図2は、図1のアナログ時計の内部構造を示す概略図である。図1に示されるように、アナログ時計1は、バンド1Aが取り付けられた腕時計であり、時計ケース2の内部に取り付けられ、時刻を表示する時刻表示機構10と、時刻表示機構10に接続され、表示時刻を修正する外部操作機構としての時刻修正機構20とを備えている。
時刻表示機構10は、文字板3と指針4とを備えている。文字板3および指針4はガラスなどの光透過性材料で構成される風防5によって覆われ、これにより文字板3および指針4は、アナログ時計1外部から視認可能となっている。
文字板3は円形に形成され、外周に文字や、数字などの装飾が施されている。指針4は、時針41および分針42を備え、文字板3の略中央を中心に回転して文字板3上の文字、数字などを指し示すことにより時刻を表示する。
図2に示されるように、指針4は、時刻表示輪列43および輪列駆動機構44に接続されている。時刻表示輪列43は、時針41が固定される時針車431と、分針42が固定される二番車432と、時針車431と二番車432とにそれぞれ噛合される日の裏車433とを備えている。また、輪列駆動機構44は、二番車432に接続される駆動用輪列441と、駆動用輪列441に接続される図示しない駆動手段とを備える。駆動手段としては、例えばステッピングモータなどが採用できる。
時刻修正機構20は、アナログ時計1の使用者が操作するための操作部としての竜頭6と、竜頭6に固定される操作軸としての巻真7と、巻真7の先端側に固定されるツヅミ車71と、ツヅミ車71に噛合可能なコテツ車72と、コテツ車72に噛合される中間車73とを備え、この中間車73は、日の裏車433に噛合されている。
竜頭6は、略円柱状に形成され、図1に示されるように、アナログ時計1の略1時方向に配置されている。この竜頭6は、側面外周の一部が時計ケース2の文字板3側表面から露出し、その回転軸が3時方向と9時方向とを結ぶ線に平行になるように配置されている。なお、竜頭6の露出面積は、アナログ時計1のデザイン性や、竜頭6の回転トルクなどを勘案して適宜設定される。また、竜頭6は、アナログ時計1の平面視(図2の状態)で、時計ケース2から突出しない位置に配置されている。
巻真7は、その一端が竜頭6に固定され、軸方向が3時方向と9時方向とを結ぶ線に平行となるように配置されている。また、図2に示されるように、巻真7は、アナログ時計1の平面視で文字板3に重ならない位置に配置されている。
巻真7には、オシドリ74、カンヌキ75およびカンヌキ75に一体的に形成されたカンヌキバネ76が接続されている。
なお、コテツ車72、オシドリ74、カンヌキ75およびカンヌキバネ76は、巻真7の周囲に配置されるが、指針4の周囲のスペースを確保できるように、文字板3の外縁近傍に配置されることが望ましい。
また、中間車73の径寸法や歯数などは、コテツ車72と日の裏車433との距離に応じて適宜設定される。この場合に、中間車73は複数個の歯車が噛合して構成されていてもよい。
このような構造の時刻修正機構20により、竜頭6を引き出す、つまり竜頭6を3時方向に沿って外側に引き出すと、巻真7が竜頭6に伴って3時方向と9時方向とを結ぶ線に沿って移動する。するとオシドリ74およびカンヌキ75が動作し、ツヅミ車71がコテツ車72に噛合する。なお、このとき竜頭6は、外側に引き出した状態でも、アナログ時計1の平面視において竜頭6が時計ケース2から突出しない。
この状態で、使用者が竜頭6を上下方向に(6時方向と12時方向とを結んだ線に沿って)回転させると、巻真7が竜頭6に伴って回転し、この回転運動がツヅミ車71、コテツ車72、および中間車73に伝達され、日の裏車433が回転する。これにより、時針41および分針42が回動し、表示時刻が修正される。時刻修正後は、竜頭6を押し込んで元の位置に戻せば、ツヅミ車71とコテツ車72との噛合が外れ、竜頭6を回転させても時刻が修正されることがない。
以上のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) アナログ時計1の平面視において、竜頭6が文字板3側表面に露出しているので、竜頭6を操作する際には、文字板3側から操作すればよい。したがって使用者がアナログ時計1を腕にはめたまま、腕が邪魔になることなく竜頭6を操作できるから、竜頭6の操作性を向上させることができる。また、竜頭6が、通常配置される3時方向とは全く異なる位置に配置されるため、アナログ時計1のデザインの意外性が得られ、デザイン性を向上させることができる。
(2) 竜頭6がアナログ時計1の平面視において時計ケース2から(アナログ時計外形)から突出しないので、使用者がアナログ時計1を腕にはめている場合でも、竜頭6が衣服などにひっかかることがなく、取扱を容易にすることができる。このため、竜頭6を極力小さくして使用の邪魔にならないようにする配慮が不要となり、竜頭6をより大きく形成することができ、これによっても操作性を向上させることができる。
また、竜頭6がアナログ時計1の平面視においてアナログ時計1外形から突出した位置に配置されていないので、従来竜頭が通常配置されていた3時方向の時計ケース2の厚みを小さくすることができ、アナログ時計の幅の狭小化を促進できる。これにより、アナログ時計1のデザインの自由度を高めることができる。
(3) アナログ時計1の平面視において、巻真7が文字板3に重ならない位置に配置されているので、この巻真7に接続されるオシドリ74、カンヌキ75、コテツ車72なども巻真7周囲に配置され、文字板3中心から従来巻真7が3時方向に、文字板3の中心に向かって配置されていた場合に比べて、文字板3中心周囲にスペースを空けることができる。したがってこの空いたスペースに他の構成部品を配置することができ、アナログ時計1内部のスペース効率を向上させることができる。
(4) コテツ車72と日の裏車433とを中間車73で連結しているので、中間車73の径寸法を適宜調整することにより、巻真7の軸方向を文字板3の径方向に対してずらして配置することができる。したがって、コテツ車72、つまりコテツ車72に接続される巻真7をより文字板3中央から離れた位置に配置でき、中間車73による簡単な機構で時刻修正機構20の配置の自由度を高めることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
外部操作機構は、時刻修正機構である場合に限らず、例えばぜんまい巻き機構であってもよい。この場合には、ぜんまい巻き機構は、操作軸に固定されたキチ車と、キチ車に噛合する丸穴車と、丸穴車に噛合する角穴車とを備え、この角穴車が香箱真に固定されることにより、ぜんまいが収納された香箱に接続されている。操作部を回転させると、操作軸が回転し、この回転運動が伝達されてぜんまいが巻き上げられる。このように、外部操作機構は、外部からアナログ時計の動作を操作する機構であれば、その用途は任意である。
操作部は、外側に引き出してから回転させるものに限らず、例えば前述のぜんまい巻き機構のように通常状態で操作部を回転させればアナログ時計が操作される構造であってもよい。また、操作部は、内側に押し込んでから回転させる構造であってもよい。アナログ時計の平面視において、操作部はアナログ時計外形から突出しない位置に配置されているので、アナログ時計の使用中に誤って操作部を押し込んでしまうことないため、このような構造であっても誤動作を確実に防止して良好に操作できる。
操作部の配置は、アナログ時計の略1時方向に限らず、操作部がアナログ時計の平面視においてアナログ時計から突出しない位置であれば、任意の位置に配置できる。
操作軸は、アナログ時計の3時方向と9時方向とを結んだ線に平行に配置されているものに限らず、アナログ時計の平面視において文字板に重ならない位置であれば、3時方向と9時方向とを結んだ線に対して所定の角度を有して配置されていてもよい。したがって、例えば操作部を略1時方向に配置し、操作軸を6時方向と12時方向とを結んだ線に平行に配置すれば、操作部を横方向(3時方向と9時方向とを結んだ線に沿って)回転させることによってアナログ時計を操作できる。
アナログ時計は、腕時計に限らず、置き時計や掛け時計であってもよく、任意の形式のアナログ時計に適用できる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の一実施形態にかかるアナログ時計を示す平面図。 アナログ時計の内部を示す平面図。
符号の説明
1…アナログ時計、2…時計ケース、3…文字板、4…指針、6…竜頭(操作部)、7…巻真(操作軸)、10…時刻表示機構、20…時刻修正機構(外部操作機構)、43…時刻表示輪列、73…中間車。

Claims (3)

  1. 時刻表示輪列の駆動によって時刻を表示する指針および文字板を有する時刻表示機構と、当該アナログ時計の動作を外部から操作する外部操作機構とを備えたアナログ時計であって、
    前記外部操作機構は、外部から操作可能な操作部と、この操作部に接続されて前記操作部の操作によって回転する操作軸とを備え、
    前記操作部は、当該アナログ時計の平面視で、前記アナログ時計から突出しない位置で、かつ少なくとも一部が前記文字板側表面に露出して配置され、
    前記操作軸は、当該アナログ時計の平面視で前記文字板と重ならない位置に配置される
    ことを特徴とするアナログ時計。
  2. 請求項1に記載のアナログ時計において、
    前記外部操作機構は、前記時刻表示機構の表示時刻を修正する時刻修正機構とされ、
    前記操作軸は、前記時刻表示輪列に接続される
    ことを特徴とするアナログ時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアナログ時計において、
    前記操作軸と前記時刻表示輪列との間には、中間車が設けられている
    ことを特徴とするアナログ時計。
JP2004167188A 2004-06-04 2004-06-04 アナログ時計 Withdrawn JP2005345355A (ja)

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