JP2005345233A - 超音波式流体測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波式流体測定装置の特長を損なうことなく、結露水を速やかに下流側へ排水せしめて、計測精度および信頼性を向上させる。
【解決手段】 測定管2の格納室4,5内に一対の超音波送受波器6,7を水平に配置し、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aの表面を撥水材で構成する一方、格納室4,5の内面4a,5aを親水材で構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波伝播時間を測定して被測定流体の流量若しくは濃度を計測する超音波式流体測定装置に関し、特に、純水素燃料電池の燃料ガス流量若しくは燃料ガス濃度を計測する場合にも好適であり、計測精度および信頼性を確保する技術に関する。
従来、被測定流体が流れる測定管と、この測定管の中心線に対して斜めに交差する直線を中心線として測定管の内壁の上部および下部に凹陥形成されると共に、音響的に対向する位置に配設される一対の格納室内にそれぞれ格納される一対の超音波送受波器と、を備える超音波式流体測定装置が知られている。
この超音波式流体測定装置の特長として、測定管流路に突起部や可動部が無いため、被測定流体の流れの状態(圧力損失等)を変化させることなく使用することができる点が挙げられる。そして、被測定流体中を伝播させた音波の到達時間から流体の流量(流速)若しくは濃度(密度)を検出する原理であるため、熱線式質量流量計のように検出部に被測定流体以外のもの(結露水など)が付着すると直ちに計測不能となるといったことがなくなる。このため、前述の装置は水蒸気供給配管等の流量計として利用されている。
しかしながら、大量の結露水が格納室内に浸入し、超音波送受波器の振動板(振動面)にまで浸水した場合には、音波の送受信が妨げられるため計測誤差が生じ、更に浸水量が大きい場合には計測不能になるという問題が生じる。
この問題に対し、特許文献1(図9参照)には、測定管内壁の下部に形成された格納室の内径を超音波送受波器の外径より大きく形成することで空隙部を設け、この空隙部により結露水が超音波送受波器の振動板にかからないように収容され、乾燥流体が流れている(正常な使用状態)時に結露水を蒸発させて取り除く方法が提案されている。これにより、配管の接続替えやガス供給源(ボンベ)の交換時等に一時的に混入する水蒸気が凝縮して発生する水を処理することが可能となる。
特開2001−165725号公報
しかしながら、燃料電池システム等、常に飽和状態まで加湿された水素ガスを燃料とする場合での適用では、大量の飛沫水が格納室内に浸入したり、被測定流体と測定配管外壁との温度差により結露水が測定管の内壁に連続的に発生してしまう。このため、格納室内の空隙部が直ちに満水状態となり、計測不能を避けられないという問題が生じるおそれがあった。
本発明は、このような問題に着目してなされたもので、上述の超音波式流体測定装置の特長を損なうことなく、結露水を速やかに下流側へ排水せしめて、計測精度および信頼性に優れた装置を提供することを目的とする。
そのため本発明では、超音波送受波器の振動板を撥水材で構成する一方、格納室の内面を親水材で構成した。
本発明によれば、結露水に対する撥水材の反発力と、親水材の吸引力との相乗効果により振動板表面の排水力を高めることができる。そして、超音波送受波器の振動板表面に継続的な結露水の浸入があっても、速やかに振動板表面から排水することにより、流体の計測不能を回避し、計測誤差や信頼性を確保することができるという効果がある。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る超音波式流体測定装置1の基本構成を示す図である。なお図1は、装置1の平面における断面図である。図2は、装置1の使用状態を示す斜視図である。図中のGは重力作用する向きを示している。なお、被測定流体(例えば水素ガス)は、測定管2の一方から他方に向けて(図1の左側から右側に向けて)、流速Vgで流れる状態を示している。
超音波式流体測定装置1は、被測定流体が流れる測定管2と、この測定管2の中心線AL1に対して斜めに(所定角度θで)交差する直線AL2を中心線として測定管2の内壁3に音響的に対向する位置に凹陥形成される一対の格納室4,5内にそれぞれ格納される一対の超音波送受波器6,7と、を含んで構成される。
図2に示す通り、一対の格納室4,5は、双方に排水路を確保するため、中心線AL2が水平になるように設置されている。これに伴い、一対の超音波送受波器6,7が水平に配置されている。
超音波送受波器6,7の先端面の振動板6a,7aは、超音波を送信または受信する。例えば、一方の超音波受波器6から送信した超音波は、被測定流体を通過した後に他方の超音波送受波器7により受信される。一対の超音波送受波器6,7の送信および受信の切換は、超音波伝播時間測定回路30内の送受信切換回路(図示せず)により行われる。
超音波伝播時間測定回路30は、一方の超音波送受波器から送信した超音波が他方の超音波送受波器に受波されるまでの伝播時間を両方向において算出する。すなわち超音波伝播時間測定回路30は、流体の流量や濃度を正確に計測するために、超音波受波器6から送信した超音波が他方の超音波送受波器7に受信されるまでの順方向(超音波送受波器6→7)の伝播時間をt1と、他方の超音波送受波器7から送信した超音波が一方の超音波送受波器6に受信されるまでの逆方向(超音波送受波器7→6)の伝播時間をt2とを算出する。これらの伝播時間t1,t2は、流量/濃度演算回路31に入力される。
流量/濃度演算回路31は、伝播時間t1,t2に基づいて被測定流体の流量(流速Vg)若しくは濃度(密度)を算出する。
ここで超音波の伝播時間t1,t2と、流量(流速)や濃度(密度)との関係について説明する(例えば、特開2002−323361号参照)。なお、ここで用いる記号は図1のものと同じとする。
超音波伝播時間測定回路30にて求めた伝播時間t1(=td1−tr1−te),t2(td2−tr2−te)は、演算回路31において、次式を用いて流体の流速Vgに変換される。
Vg=[Lm/(2×cosθ)]×{1/(td1−tr1−te)−1/(td2−tr2−te)} ・・・式1
ここで図3に示すように、t1,t2は超音波送受波器6,7間の超音波伝播時間で、tr1,tr2は、先頭波から受信判定しきい値Vthに達して以降のゼロクロス時点(受信検知タイミング)td1,td2までの受信検知遅れ時間である。teは、送信信号以外のノイズWnが受信波Wrに重畳したために、本来はP1でゼロクロス時点として検出されるものが、P2へずれて検出したことによる検出誤差時間である。
尚、受信検知遅れ時間tr1,tr2は、超音波周波数の逆数(周期)の倍数となるから、所定の値を代入できるが、検出誤差時間teは偶然誤差であるため、実時間処理が求められる計測では補正することはできず、そのまま流速の計測誤差となる。
その他、Lmは、超音波送受波器6,7の対向する距離(超音波の伝播距離)で、Cg,Vgはそれぞれ被測定流体の音速,流速を示し、θは測定管2の中心線AL1と超音波送受波器6,7の対向線AL2との交差角度である。
式1で求めた流体の流速Vgは、式2を用いて体積流量へ変換され、流量計測結果として出力される。
Qv=Vg×A×K ・・・式2
ここで、Aは被測定流体の流れる測定管2の断面積で、Kは測定管2内の流速分布補正係数である。
また、流体の濃度(密度ρ)を求める場合には、演算回路4において、まず、式3を用いて音速Cgを求め、続いて式4を用いてモル質量Mに変換した後、流体の平均モル質量と、計測対象の分子のモル質量との比を計算して濃度を求める。
Cg=(Lm/2)×{1/(td1−tr1−te)+1/(td2−tr2−te)} ・・・式3
M=γ×R×Tg/Cg2 ・・・式4
ここで、γは比熱比、Rはガス定数、Tgはガス温度(K)である。このようにモル質量Mを求める式4では、音速Cgの2乗の値Cg2を代入することから受信検知遅れ時間tr1,tr2の影響は更に大きくなる関係にある。
なお、図1のように、一対の超音波送受波器6,7を直線上に対向するように配置し、被測定流体に対して透過的に超音波伝播経路を形成する透過伝播方式(透過型)の他に、一対の超音波送受波器6,7を流れ方向に整列配置し、一方から出射した超音波を、測定管2の内壁3で反射させて他方の送受波器に受波せしめるようにし、超音波の伝播経路をV字状とする反射伝播方式(反射型)を採用してもよい。この2方式は伝播経路長の違いがあるのみで、原理的にも、流れに対する格納室4,5の開口4b,5bの形成状態も等価である。
以下、本実施形態の特徴部分について図4に従って説明する。
図4(a)は図1,2中の仮想平面Aにおける断面図、図4(b)は図1,2中の仮想平面Bにおける断面図を示している。本発明では超音波送受波器6,7を水平方向に配置して流体の測定を行うものであり、ここでは特に結露水が発生しやすい、測定管2の下流側に凹陥形成された格納室5およびこれに格納された超音波送受波器7に有効である。なお、測定管2の上流側に凹陥形成された格納室4およびこれに格納された超音波送受波器6についても同じく実施するため、図では同じく示している。
ここで、格納室4,5は一端(流体が流れる側)4b,5bが開口して他端が閉じた略円筒状である。一方、超音波送受波器6,7は略円柱状であり、その外径は格納室4,5の内径より若干小さく形成されている。このため、格納室4,5内に超音波送受波器6,7を格納した場合には、格納室4,5の内側と超音波送受波器6,7の外側とに隙間が生じる。
そして、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aの外表面には、撥水材をコーティングしている。超音波送受波器6,7の側面(円筒面)6b,7bには、親水材をコーティングしている。撥水材の撥水作用(反発作用)により振動板6a,7aに結露する水を垂直に滴下させると共に、親水材の親水作用(吸引作用)により、振動板6a,7a表面の排水力を高めることが可能となる。
特に、純水素燃料電池の燃料ガス流量若しくは燃料ガス濃度を計測する場合等のように、測定管2の内壁および格納室4,5内に結露水が連続的に発生してしまう状態においても、超音波送受波器6,7の振動板6a,7a上の水滴Dを効率的に排除可能となる。
一方、格納室4,5の内面(内周面)4a,5aには、親水材をコーティングしている。親水材の親水作用(吸引作用)により、超音波送受波器6,7の振動板6a,7a表面にて滴下された結露水を効率よく排水可能とする。なお、この場合、親水材に吸引した結露水は格納室4,5出口付近での測定管内の被測定流体の流速により連続的に排水されるので、超音波送受波器6,7は必ずしも水平に配置されていなくとも結露水を排出可能である。また、格納室4,5の内面4a,5aの親水材と、超音波送受波器6,7の側面6b,7bの親水材とを連続して形成してもよい。これにより更に効率よく水滴を排出可能とする。
また、測定管2の内面3にも親水材をコーティングしている。これにより、測定管2の内壁3および格納室4,5の内面4a,5aでは結露水が内面4a,5aに沿って平滑的に拡散し、水膜が厚くなるに伴い重力により底面側へ移動するため、特に内面4a,5aの天井からの結露水の滴下を防止できることから、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aへの水滴の付着がなくなる。そして、測定管2の下流側に水を排出することが可能となり、水滴により超音波送受波器6,7の送受信が妨げとなることはなくなる。
また、上流から被測定流体に乗って超音波送受波器6,7の振動板6a,7aに運び込まれる飛沫水は、表面張力により大きな水玉へと成長するに伴い重力により底面側へ移動する。そして振動板6a,7aの外周端まで移動した水玉状の結露水Dは、側面6b,7bの親水材または、格納室4,5の内面4a,5aの親水材に接触すると、親水材の吸引力の合成力によって速やかに測定管2の内壁3側に移動することになる。
従って、結露水や飛沫水は被測定流体によって押し流されて速やかに下流側へ排水されることから超音波の送受信が妨げられることはなくなる。
本実施形態によれば、被測定流体(例えば、水素ガス)が流れる測定管2と、この測定管2の中心線AL1に対して斜めに(所定角度θで)交差する直線AL2を中心線として測定管2の内壁3に音響的に対向する位置に凹陥形成される一対の格納室4,5内にそれぞれ格納される一対の超音波送受波器6,7と、を備え、一方の超音波送受波器6から送信した超音波が他方の超音波送受波器7に受波されるまでの伝播時間tを両方向において算出し、これらの伝播時間t1,t2に基づいて被測定流体の流量若しくは濃度を測定する超音波式流体測定装置において、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aの表面を撥水材で構成する一方、格納室4,5の内面4a,5aを親水材で構成した。このため、結露水(水滴D)に対する撥水材の反発力と、親水材の吸引力との相乗効果により振動板表面の排水力を高めることができる。そして、超音波送受波器の振動板表面に継続的な結露水の浸入があっても、速やかに振動板表面から排水することにより、流体の計測不能を回避し、計測誤差や信頼性を確保することができる。
また本実施形態によれば、測定管2の内面3を親水材で構成した。このため、測定管2の内面3に水滴を発生させることを防止でき、格納室4,5の内面4a,5aからの水分も測定管2の下流側へ排出することができる。
また本実施形態によれば、超音波送受波器6,7の側面6b,7bを親水材で構成した。このため、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aの水滴Dを効率よく排出できる。
また本実施形態によれば、超音波送受波器6,7の中心線を略水平に構成した。このため、結露水を効率よく排出することができる。
次に、第2の実施形態について図5に基づいて説明する。なお、図5(a)は図1,2中の仮想平面Aにおける断面図、図5(b)は図1,2中の仮想平面Bにおける断面図を示している。
本実施形態では、振動板6a,7a前方(図5(b)の左側)の格納室4,5内の底面に、傾斜部材10を新たに設けた。図示の通り、傾斜部材10は、振動板6a,7a側から格納室4,5の開口4b,5b側に向けて薄肉となるように形成されている。
傾斜部材10は、図5(a)に示す通り、格納室4,5の底面側半分に円弧状に形成している。これにより、超音波の送受信を妨げないように伝播路が形成される。傾斜部材10の円弧上端は、振動板6a,7aの外周と同心円となるように形成されている。図5(c)に傾斜部材10の斜視図を示す。
図5(b)に示す通り、超音波送受波器6,7の振動板6a,7a側における傾斜部材10の端部10aは、振動板6a,7aと所定距離Fだけ離間している。この所定距離Fは、水滴の直径より小さいものである(F<D)。これにより、振動板6a,7aに存在する水滴Dを毛細管作用により速やかに格納室4,5の底面側に移動可能とする。
傾斜部材10の底面側には、格納室4,5の内面(底面)4a,5aとの間に長手方向の微小溝11を形成している。この微小溝11は、図5(a)に示す通り、傾斜部材10の底面側に円周上に所定の間隔で複数個形成されている。これにより、振動板6a,7aで成長した水滴Dは、前述の振動板6a,7aと傾斜部材10の端部10aとの毛細管作用により格納室4,5の底面へ速やかに移動した後、更に微小溝11を通じて格納室4,5の開口4b,5b側へ移動することになる。
そして、超音波送受波器6,7の側面6b,7bと、格納室4,5の底面との間に結露水が溜まることを防止する。格納室4,5の開口4b,5bまで移動した結露水は、被測定流体によって下流側へ押し流されて排水されることにより超音波の送受信が妨げられることがなくなる。
なお、傾斜部材10は、振動板6a,7a上の水滴Dを効率的に移動させるため、親水材により構成されている。
本実施形態によれば、振動板6a,7a前方(図5(b)の左側)の格納室4,5内の底面側に、振動板6a,7aと所定距離F離間して形成され、振動板6a,7a側から格納室4,5の開口4b,5b側に下向きに傾斜すると共に親水材で構成した傾斜部材10を設けた。このため、振動板6a,7a上に存在する水滴Dを傾斜部材10に導くことで効率よく排水することができる。
また本実施形態によれば、傾斜部材10には、格納室4,5の底面との間に長手方向の微小溝11を形成した。このため、超音波送受波器6,7の側面6b,7bと、格納室4,5の底面との間に結露水が溜まることを防止できる。
次に、第3の実施形態について図6に基づいて説明する。なお、図6(a)は図1,2中の仮想平面Aにおける断面図、図6(b)は図1,2中の仮想平面Bにおける断面図を示している。
本実施形態では、格納室4,5内の底面に、振動板6a,7aから格納室4,5の開口4b,5bに向けて薄肉となる弾性傾斜部材20を新たに設けた。図6(c)に弾性傾斜部材20の斜視図を示す。
弾性傾斜部材20は、図6(a)に示す通り、格納室4,5の底面側半分に円弧状に形成する一方、図6(b)に示す通り、超音波送受波器6,7の側面6b,7bと、振動板6a,7aの下側外周と密着している。これにより、格納室4,5の底面と、超音波送受波器6,7の側面6b,7bとの間に結露水が溜まる空間が無くなり、更に振動板6a,7aで成長した水滴Dは弾性傾斜部材20の傾斜部分を伝って流路へ移動可能となる。
そして、弾性傾斜部材20の傾斜部分には、振動板6a,7aから所定距離離間し、親水材で構成した薄板21が貼り付けてある。ここで前記所定距離は、弾性傾斜部材20に親水材を構成することにより、振動板6a,7aの振動が減衰し送受信能率を低下しない程度の距離を実験等により設定し、確保することが望ましい。
なお、弾性材は、振動板6a,7aから測定管2へ伝達される振動を緩和すること、または振動板6a,7aの振動を減衰させ送受信能率を低下させないために弾性係数の低い材料が望ましく、一例としてシリコン系ゴム材が使用できる。
本実施形態によれば、格納室4,5内の底面側に、振動板6a,7a側から格納室4,5の開口4b,5b側に下向きに傾斜すると共に超音波送受波器6,7の概略半分の側面に密着する、弾性材で構成した弾性傾斜部材20を設けた。このため、格納室4,5の底面(内面4a,5a)と、超音波送受波器6,7の側面6b,7bとの間に水たまりが生じるおそれがなくなる。そして、弾性傾斜部材20は弾性材で構成されることから、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aから格納室4,5(測定管2)への振動の伝達を緩和できる。
また本実施形態によれば、弾性傾斜部材20の傾斜部分を、振動板6a,7aから離間し、親水材で構成した。これにより振動板6a,7aの撥水材による反発力と、薄板21の親水材による吸引力との合成力によって水滴Dは、薄板21へと速やかに移動することになる。
次に、第4の実施形態について図7に基づいて説明する。
本実施形態では、振動板6a,7aの前方(図の左側)の格納室4,5内の上面(天井面)側に上側傾斜部材22を新たに設けた。
上側傾斜部材22は、図7(a)に示す通り、格納室4,5の上面側半分に円弧状に形成している。これにより、超音波の送受信を妨げないように伝播路が形成される。上側傾斜部材22の円弧上端は、振動板6a,7aの外周と同心円となるように形成されている。
図7(b)に示す通り、上側傾斜部材22は、格納室4,5の上面開口側から振動板6a,7aの上側外周端に向かって傾斜し、振動板6a,7a前方に離間して形成されている。すなわち、上側傾斜部材22は、格納室4,5の開口4b,5bに向けて薄肉となるように傾斜して形成されている。なお、上側傾斜部材22が振動板6a,7a前方に離間する距離は、少なくとも水滴Dの半径より大きい必要があり、被測定流体の流れの影響により水滴Dが垂直に滴下しないことを想定すると、水滴Dの直径以上であることが好ましい。
また上側傾斜部材22の傾斜面には、親水材で構成した薄板24を貼り付けて更に親水性を高めている。
上側傾斜部材22の断面形状は、図7(b)に示す通り、下側が頂点となるように三角形となっており、この頂点となる部分(内壁)に凹溝23を形成する。従って、図7(a)に示す通り、上側傾斜部材22の下側頂部には、半円弧状の凹溝23が形成されている。
上側傾斜部材22の凹溝23は、前述の弾性傾斜部材20の上面と当接している。
これにより、格納室4,5の天井壁の結露水(水滴D)は、重力により上側傾斜部材22の下側頂部となる凹溝23へ移動し、更に凹溝23を伝って底面側の弾性傾斜部材20へ移動することになる。弾性傾斜部材20へ移動した結露水は、薄板21を伝って格納室4,5の開口4b,5b側へ移動することになる。格納室4,5の開口4b,5bまで移動した結露水は、被測定流体によって下流側へ押し流されて排水されることから超音波の送受信が妨げられることがなくなる。
なお、格納室4,5の上面に上側傾斜部材22を設け、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることも可能である。すなわち、格納室4,5の底面に親水材を使用した場合、底面に傾斜部材10を設けた場合、底面に弾性傾斜部材20を設けた場合、のいずれか1つと組み合わせることも可能である。
本実施形態によれば、振動板6a,7a前方(図6の左側)の格納室4,5内の上面側に、格納室4,5の上面開口側から振動板6a,7aの上側外周端に向かって傾斜し、振動板6a,7a前方に離間した上側傾斜部材22を設けた。このため、格納室4,5内の上面の水滴を、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aに伝わることなく測定管2の下流側へ排出できる。
また本実施形態によれば、上側傾斜部材22の内壁の円周方向に凹溝23を形成した。このため、格納室4,5内の上面の水滴を、上側傾斜部材22の凹溝23を伝って格納室4,5の底面に排出することができる。
次に、第5の実施形態について図8に基づいて説明する。
本実施形態では、測定管2の内壁3に存在する水滴D(結露水)が格納室4,5内に入り込むことを抑制する。
測定管2の内壁3において、格納室4,5の開口4b,5bから上流側の所定距離だけ撥水材で構成した撥水部材25を設けている。これよりも上流側の内壁3には、親水材を使用している。なお、内壁3の上流側に撥水部材25を設ける距離は、測定管2内を流れる測定流体の流速に応じて決定すればよい。
これにより、格納室4,5の開口4b,5bより上流側の内壁3を伝って流れる結露水は、格納室4,5の付近の撥水部材25と、これより上流の親水材との境界に沿って、結露水の流れが偏向可能となる。さらに境界から溢れた結露水は撥水部材25の表面に浸入し、撥水部材25の表面を伝って重力方向下方に流れる。このとき、重力方向下方に流れる結露水の量は被測定流体の流速が速いほど少なくなるため、撥水部材25を設ける距離を長くするほど、格納室4,5に入り込む結露水の量は少なくなる。この距離は実験等により確認し設定することが好ましいが、撥水部材25表面に浸入した結露水が直に格納室4,5の方に移動せずに重力方向下方に流れるためには、少なくとも結露水の直径以上であることが好ましい。そして、測定管2の内壁3を伝う結露水が、超音波送受波器6,7の振動板6a,7a表面への浸入が阻止される。
なお、本実施形態は、前述したいずれの実施形態の1つとの組合せも有効である。
本実施形態によれば、格納室4,5の開口4b,5bから測定管内壁3の上流側に、所定距離だけ撥水部材25を設けた。このため、超音波送受波器6,7の振動板6a,7aの表面への結露水の浸入を阻止でき、計測誤差や信頼性を確保できる。
なお、これまでは撥水材と親水材との組合せにより、結露水を速やかに下流側へ排水させるための実施形態を説明してきたが、撥水材の一例としてはフッ素系材料(樹脂)がある。撥水材を超音波送受波器6,7の振動板6a,7aに形成させる用法としては、コーティングや、薄板の貼り付けまたはソリッド材による成形の何れでもよい。
また親水材の一例としては酸化チタン系材料や、シラン化合物がある。また発泡材料など微細孔を有する材料においても有効である。
超音波式流体測定装置の基本構成を示す図 超音波式流体測定装置の使用状態を示す斜視図 超音波伝播時間の計測を説明するための図 第1の実施形態を示す断面図 第2の実施形態を示す断面図 第3の実施形態を示す断面図 第4の実施形態を示す断面図 第5の実施形態を示す断面図 従来の超音波式流体測定装置を示す図
符号の説明
1…超音波式流体測定装置、2…測定管、3…内壁、4…格納室、4a…開口、5…格納室、5a…開口、6…超音波送受波器、6a…振動板、7…超音波送受波器、7a…振動板、10…傾斜部材、10a…端部、11…微小溝、20…弾性傾斜部材、21…薄板、22…上側傾斜部材、23…凹溝、24…薄板、25…撥水部材

Claims (11)

  1. 被測定流体が流れる測定管と、この測定管の中心線に対して斜めに交差する直線を中心線として測定管の内壁に音響的に対向する位置に凹陥形成される一対の格納室内にそれぞれ格納される一対の超音波送受波器と、を備え、一方の超音波送受波器から送信した超音波が他方の超音波送受波器に受波されるまでの伝播時間を両方向において算出し、これらの伝播時間に基づいて被測定流体の流量若しくは濃度を測定する超音波式流体測定装置において、
    前記超音波送受波器の振動板の表面を撥水材で構成する一方、前記格納室の内面を親水材で構成したことを特徴とする超音波式流体測定装置。
  2. 前記測定管の内面を親水材で構成したことを特徴とする請求項1記載の超音波式流体測定装置。
  3. 前記超音波送受波器の側面を親水材で構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の超音波式流体測定装置。
  4. 前記超音波送受波器の中心線を略水平に構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の超音波式流体測定装置。
  5. 前記振動板前方の前記格納室内の底面側に、前記振動板と所定距離離間して形成され、前記振動板側から前記格納室の開口側に下向きに傾斜すると共に親水材で構成した傾斜部材を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の超音波式流体測定装置。
  6. 前記傾斜部材には、前記格納室の底面との間に長手方向の微小溝を形成したことを特徴とする請求項5記載の超音波式流体測定装置。
  7. 前記格納室内の底面側に、前記振動板側から前記格納室の開口側に下向きに傾斜すると共に前記超音波送受波器の概略半分の側面に密着する、弾性材で構成した弾性傾斜部材を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の超音波式流体測定装置。
  8. 前記弾性傾斜部材の傾斜部分を、前記振動板から離間し、親水材で構成したことを特徴とする請求項7記載の超音波式流体測定装置。
  9. 前記振動板前方の前記格納室内の上面側に、前記格納室の上面開口側から前記振動板の上側の外周端に向かって傾斜し、前記振動板前方に離間した上側傾斜部材を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の超音波式流体測定装置。
  10. 前記上側傾斜部材の内壁の円周方向に凹溝を形成したことを特徴とする請求項7記載の超音波式流体測定装置。
  11. 前記格納室の開口から測定管内壁の上流側に向かって順に撥水材、親水材を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の超音波式流体測定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009014673A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Panasonic Corp 超音波式流体計測装置の多層流路部材
JP2012058005A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Hitachi Automotive Systems Ltd 流体測定装置
JP7476057B2 (ja) 2020-09-11 2024-04-30 キオクシア株式会社 欠陥検査装置

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