JP2005344905A - 補修用被覆体及び既設管路補修方法 - Google Patents

補修用被覆体及び既設管路補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既設管路1内への施工作業を容易ならしめ、補修用被覆体を常に最良の状態で既設管路1内に設置できる補修用被覆体10及び既設管路補修方法を提供する。
【解決手段】
板部材22を略円筒状に湾曲させ板部材22の基端部26と終端部28とが対向した筒状体20を形成する。筒状体20に、筒状体20の外周面と既設管路内周面2との間に間装される環状弾性部材12を外装する。この状態で基端部26と終端部28とで形成される隙間部38に筒状体20の長さ方向両端部側から中央部側に向かって一対の挿入部材40を挿入し、基端部26と終端部28とを移動させて筒状体20を拡径させる。これにより、筒状体20と環状弾性部材12と挿入部材40とで構成される補修用被覆体10を既設管路1内に設置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、既設管路の管路内周面を被装して補修する補修用被覆体及び既設管路の補修方法に関する。
一般に下水管等の管路には、ヒューム管、陶管、硬質塩化ビニル管等が広く使用されている。これら管路は、通常地中に埋設されており、このため人為的もしくは自然的な地盤変動の影響を受けやすい。例えば、地盤沈下が生じた場合、これに伴い管路も沈下し管路の継ぎ目部がずれて隙間ができ、また地震が発生した場合管路に地震荷重が加わり管路の一部にクラックが発生する場合がある。
本発明の出願人は、管路に発生した継ぎ目部ずれやクラックの補修対策として管路の内周面を被覆する補修用被覆体に関する種々の技術の開発を行ってきた。図14は特許文献1に開示されている補修用被覆体を示したものである。補修用被覆体100は、既設管路の補修箇所を図16に示した既設管路131内部から被覆するもので、主にスリーブ101及びベース110によって構成されている。
スリーブ101は、ゴム等の高弾性材料により円筒状に形成されたスリーブ本体102と、スリーブ本体102の外周面上で母線方向両側部分に各々周方向に延びる環状の止水体103によって構成されている。
ベース110は略長方形の板状材料を円筒状に巻き込んだもので、所定の可撓性を有する金属材料や合成樹脂で構成されている。このベース110を円筒状に巻き込んだ状態でスリーブ101内に挿入し補修用被覆体100としている。この補修用被覆体100を既設管路131の補修箇所において、スリーブ101が既設管路131内面に所定状態にまで押接されるまで内部からベース110の円筒径を拡大(拡径)させ、そして拡径状態を固定維持する事によって既設管路131の補修を行う。
補修が行われた状態では、止水体103と既設管路131とが水密状に圧接されており、スリーブ101と既設管路131内周面との間がシールされた状態になっている。これにより、既設管路131の被補修箇所から既設管路131内に地下水等が浸入し、或いは既設管路131内の流水等が既設管路131外に流出するのを防止している。
補修用被覆体100の拡径状態の固定、維持はベース110の円周方向両端部を固定することによって行われる。図15に示したようにベース110の一方端部側には、所定寸法を隔てて複数の係止穴113が列設され、他端部側に所定寸法を隔てて係止穴113に係止可能な係止片114が切起し加工によりベース110の内方へ突出するように形成されている。そして係止穴113に係止片114を係合させてベース110の拡径状態を固定、維持するものである。
補修用被覆体100の拡径は、図16に示した拡開機120で行われる。拡開機120は、円筒状の本体121と、圧力流体、例えば圧縮空気を供給することにより風船状に膨張する膨張部122とを有している。この膨張部122を収縮させた状態でベース110の内側に挿入することにより補修用被覆体100が装着される。次いで、既設管路131内の図示していないクラック発生部や継ぎ目等の補修箇所まで移動させる。ここで、既設管路131の補修箇所は、予め洗浄等され、土砂や木の根が取り除かれている。
そして、ホース123を介して圧縮空気を供給して膨張部122を膨張させる。膨張部122の膨張により補修用被覆体100のベース110が拡開され、いずれか一組の係止穴113に係止片114が係合可能になる程度に拡開される。その結果、図16に示したように、ベース110の外周に配置されるスリーブ101は円筒状に拡げられ、管路内周面132に止水体103が圧接して弾性変形することにより管路内周面132とベース110との間を隙間なくシールする。
次に、膨張部122に供給された圧縮空気を排出して膨張部122を収縮させる。膨張部122が収縮すると、係止片114がいずれか一組の係止穴113に係合する。従って、スリーブ本体102及び止水体103は管路内周面132とベース110とによって圧縮付与された状態に保持され、補修用被覆体100は管路131内に設置される。
特許文献2には、円筒状のスリーブを形成する複数(実施の形態では3枚)のスリーブ構成部材等を有する補修用被覆体が開示されている。同文献に示された補修用被覆体では3枚のスリーブ構成部材を既設管路内で管路内周面に沿って周方向に並べ円筒状のスリーブを形成している。そのスリーブの外周上には環状の弾性シート部材が被装され、弾性シート部材は、スリーブと管路内周面との間に装填された状態となっている(図示せず)。そして、最終的なスリーブの拡径を行うための固定部材がスリーブの幅方向(長さ方向)両側からスリーブ構成部材の相互間の隙間に挿入され、これによりスリーブは拡径され、弾性シート部材は管路内周面に押圧され密着している。
これにより、補修用被覆体を組立式とし、補修用被覆体の既設管路内への施工作業を容易ならしめ、作業効率の向上を図ると共に、組み立て前はパーツごとに分解された状態とすることにより各部材の大きさや重量を小さくし、運搬及び搬入を容易なものとしている。
特開平9−123277号公報 特開2003−130282号公報
上記特許文献1に開示された補修用被覆体100を用いた管路補修方法では、管路内周面132の径に応じて係止穴113と係止片114の位置関係が変化する。例えば、ベース110が最大に拡径した際に、係止片114の先端が一つの係止穴113と円周方向に隣り合う他の係止穴113との中間の部分に当接されている場合がある。このような場合には、係止片114の先端がベース110が縮径する方向に移動して係止穴113に係合することになる。すなわち、ベース110がスリーブ101を管路内周面132に押圧する力は、このベース110の係合時における係止片114の先端の上記移動量に応じて若干小さくなる。その結果、補修ごとに補修用被覆体100の管路内周面132への押圧力が一定しないことになる。この様にベース110は、最大に拡径した状態、すなわち、最良の状態から少し縮径した状態で係合、設置状態となる。従って、スリーブ101の密閉性は確保されるが、常に一定した最良径は確保されていなかった。
また、上述した特許文献2の補修用被覆体の場合、既設管路内の補修箇所でスリーブ構成部材を組み立てる作業が必要になる。この組み立て作業は、作業員が内部にて作業できる直径800mm以上の既設管路では、実施可能である。しかし、作業員が内部に入ることができない直径700mm以下の既設管路では、特に困難なものになる。
更に、スリーブ構成部材の相互間に形成される隙間は、複数存在することになり、これに伴い、固定部材も複数箇所に挿入する必要が生じる。このため、スリーブの拡径作業も、例えば一方の隙間に固定部材を挿入する間、他の隙間の状態を一定状態に維持する必要あり、比較的多くの手順が必要になる。
本発明は、上記従来の補修用被覆体よりも更に既設管路への施工作業を容易ならしめ、常に最良の状態で既設管路に設置できる補修用被覆体及び既設管路の補修方法を提供することを目的としてなされたものである。
請求項1に記載の補修用被覆体は、板部材が略円筒状に湾曲されて該板部材の基端部と終端部とが対向した筒状体と、該筒状体に外嵌されて筒状体の外周面と既設管路内周面との間に間装される環状弾性部材と、基端部と終端部とで形成される隙間部に筒状体の長さ方向両端部側から中央部側に向かって挿入され、基端部と終端部とを移動させて筒状体を拡径させるくさび状部を有する一対の挿入部材と、を有することを特徴とする。
この様に、挿入部材の挿入によって隙間部が広がるので筒状体が拡径され、そのまま挿入部材を隙間部に位置させることにより拡径状態が固定される。従って、筒状体が適切な径になるまで拡径された状態、すなわち、環状弾性部材が適切な押圧力で既設管路の内周面に押圧された状態が得られるまで拡径されたときに、その径サイズの状態のままで固定することが可能である。
これにより、特許文献1の様に一旦拡径されたベース(本願の筒状体)が、係合動作の際、係合状態となるために若干縮径されるという状況を解消することができる。
そして筒状体は、1枚の板部材で形成されているので、特許文献2に開示されているような既設管路内でのスリーブ(本発明の筒状体)の組み立て作業が省略される。従って、既設管路内における補修用被覆体の設置作業の容易化が図られる。
更に、筒状体に形成される隙間部は1カ所だけであるので、同文献に示されているような、他の隙間の状態を一定状態に維持して固定部材を隙間に挿入するような必要がなく、筒状体の容易な拡径作業が可能になる。
請求項2の補修用被覆体は、請求項1に記載の補修用被覆体であって、筒状体の基端部と終端部には、隙間部が筒状体の長さ方向両端部から中央部側に向かって徐々に狭くなるように、略直線状に傾斜する傾斜端部が備えられ、基端部の傾斜端部と終端部の傾斜端部は互いに略対称形状を形成することを特徴とする。
これにより、傾斜端部の形成された部分の隙間部は、筒状体の長さ方向両端部から中央部側に一様に狭くなる形状になる。この隙間部の傾斜端部の部分の形状により、隙間部への挿入部材の挿入による筒状体の拡径は円滑で歪みの少ないものとなる。そして、基端部と終端部の傾斜端部は互いに対称形状を有しているので、挿入部材の隙間部への挿入に伴う基端部と終端部の隙間部が広くなる方向への移動が、一方側に偏ることなく行われ、円滑な拡径操作が可能になる。
請求項3に記載の補修用被覆体は、請求項2に記載の補修用被覆体であって、挿入部材は、くさび状部が、隙間部への挿入時に筒状体の基端部と終端部の傾斜端部に各々当接される当接面を両面に有し、その両当接面の挟角が傾斜端部のなす角とほぼ等しく形成され、くさび状部を挟んで該くさび状部の上下部に延在する2つのプレート状部分であって、隙間部への挿入時に対向する基端部と終端部がそれぞれ両側から間挿された状態となる外側プレート部及び内側プレート部を有することを特徴とする。
これにより、筒状体の拡径動作を安定して行うことができる。具体的には、内側プレートと外側プレートとの間に、筒状体の基端部と終端部とを間挿することにより基端部と終端部とが互いに対向した状態、すなわち筒状態の形状が維持される。そして、この状態で挿入部材を筒状体の中央部方向に移動させることにより、くさび状部が隙間部の間隔を広げ、筒状体の拡径が行われるものである。
そして、両当接面間に形成される挟角と、互いに対向する傾斜端部のなす角とがほぼ等しく形成されているので挿入部材が筒状体の隙間部に挿入されるとき、挿入された部分の当接面の挿入方向ほぼ全域が筒状体の基端部及び終端部の傾斜端部と接触するようになる。従って、隙間部に挿入された挿入部材が筒状体の中心方向に移動する時に一方向に偏ることがなく、円滑な拡径作業が可能になる。
更に、挿入部材が隙間部に挿入された状態では、環状弾性体の収縮力等により基端部と終端部の傾斜端部が互いに近づく方向に移動するのを当接面の挿入方向の全領域に亘ってくさび状部で支えることになる。従って、筒状体が収縮しようとする力が当接面の全面にほぼ一様に付加されるので、傾斜部が変形する様な状況が確実に回避され、筒状体の拡径状態の安定した維持が可能になる。
請求項4に記載の補修用被覆体は、請求項3に記載の補修用被覆体であって、挿入部材の外側プレート部と内側プレート部の互いに対向する内側面の基端部又は終端部の何れかが間挿される部分には第1突起部が設けられ、基端部又は終端部には、挿入部材の第1突起部に係止される第2突起部が設けられ、筒状体の既設管路内への設置時における基端部と終端部の重なり状態から隙間部を構成する状態になるまでの拡開動作の際に、第2突起部に挿入部材の第1突起部を係止させ、挿入部材が基端部又は終端部に係止保持されるようにしたことを特徴とする。
これにより、補修用被覆体の既設管路への設置作業が円滑に行われる。筒状体に挿入部材を挿入するためには、一旦、筒状体の基端部と終端部とが重なり縮径した状態から、所定幅の隙間部が形成される程度に筒状体を拡開(拡径)させる必要がある。上記第1突起部と第2突起部は、この拡径動作の間、挿入部材を基端部と終端部の内、第1突起部が設けられた側に維持し、維持した状態からはずれないようにするものである。そして、筒状体に所定幅の隙間部が形成された時点で挿入部材の隙間部への挿入動作に移行することができる。
この第1突起部と第2突起部は、筒状体が拡径されていない状態で拡径部材を筒状体にセットし、その後の筒状体の拡径作業、即ち補修用被覆体の設置作業を機械操作で行う場合、円滑な機械操作を可能にするものである。
請求項5に記載の補修用被覆体は、請求項3又は4のいずれかに記載の補修用被覆体であって、挿入部材は、挿入方向の所定箇所で複数の挿入部材要素に分離可能とされ、くさび状部の両当接面は、複数の挿入部材要素の全体に亘って直線的に連続した面として形成されたことを特徴とする。
これにより、挿入部材を筒状体に形成された隙間部に挿入し、筒状体が適切な径に拡径された時点で挿入部材が隙間部に完全に挿入されていない場合、挿入されていない部位の挿入部材要素を隙間部に挿入されている挿入部材要素から分離させることができる。従って、挿入部材の有効部分のみを使用でき、それ以外の部分を除去できるので、挿入部材が筒状体の占める幅からはみ出ることなく最終的な拡径を行うことが可能となる。
請求項6に記載の補修用被覆体は、請求項5に記載の補修用被覆体であって、筒状体の隙間部には、傾斜端部よりも中央部寄り位置に、挿入部材要素を払い出し可能な大きさを有する払い出し口が設けられたことを特徴とする。
これにより、筒状体中央部側に移動した挿入部材要素を挿入部材から分離して払い出すことができる。従って、挿入部材の筒状体の隙間部への挿入作業をより円滑に行うことが可能となる。また、挿入部材を構成する挿入部材要素の数をより多くすることができる。
請求項7に記載の既設管路補修方法は、板部材を略円筒状に湾曲させて筒状体を形成し、筒状体の基端部と終端部は隙間部が筒状体の長さ方向両端部から中央部側に向かって狭くなるように、略直線状に傾斜する傾斜端部が備えられ、且つ、互いに対称形状を有するものであり、筒状体に略円筒形状の環状弾性部材を外嵌し、既設管路の補修部位にて、筒状体を拡開させて筒状体の基端部と終端部との間に所定幅の隙間部を形成し、隙間部に、筒状体の長さ方向両端部側から中央部側に向かって一対の挿入部材を挿入して筒状体を拡開状態から更に径が大きくなるように拡径させ、筒状体の拡径により環状弾性部材の所定箇所を既設管路内周面に押圧させて既設管路内周面を補修することを特徴とする。
これにより、既設管路の補修が簡単な作業手順で行えるので、既設管路内に作業員が入らず、機械装置を遠隔操作することにより既設管路の補修を行うことが可能になり、既設管路を迅速且つ適切に補修することができる。
本発明に係る補修用被覆体及び既設管路の補修方法によれば、補修用被覆体の既設管路内への施工作業を容易ならしめ、補修用被覆体を常に最良の状態で既設管路に設置することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明にかかる補修用被覆体10の構成を示す分解斜視図であり、補修用被覆体10が設置される既設管路1が破線にて示されている。補修用被覆体10の基本構成は、上述の背景技術で説明した特許文献1や特許文献2の補修用被覆体の基本構成と同様である。すなわち、内部に所定の範囲で巻き込み自在な略円筒状の筒状体20を配置させ、その外周に環状弾性部材12を外嵌させている。そして、既設管路1内において筒状体20を適切な径になるまで拡径、すなわち環状弾性部材12が適切な押圧力で既設管路の内周面2に押圧された状態が得られるまで筒状体20の内径を広げ、既設管路1の補修を行うものである。
筒状体20は、一枚の板部材22を湾曲させて形成されるが、この板部材22は補修用被覆体10を既設管路1に設置された状態、即ち筒状体20となって適切な径で拡径された状態で、両端部が互いに所定間隔で対向し、この部位に隙間部38を形成するサイズを有している。筒状体20の最終的な拡径作業は、この隙間部38に後述する挿入部材40を筒状体20の長さ方向両端部側から中心方向に挿入し、これにより隙間部38の間隔を広げることによって行われる。
そして、筒状体20の拡径状態の維持は、筒状体20の固定、すなわち挿入された挿入部材40をそのまま隙間38に位置させることによって行われる。
図2に、筒状体20の展開図、すなわち、板部材22の構成を示す。図示のように、板部材22は略長方形の例えば鋼材や合成樹脂材等の所定の可撓性を有する部材で構成されている。
板部材22の幅方向両端部には、折曲部24が形成されており、筒状体20を形成するときは折曲部24が径方向外方に向けて折曲された状態になっている。折曲部24は管路1内を流れる流水等によって環状弾性部材12(図1参照)が位置ずれするのを防止し、かつ筒状体20を補強するものである。板部材22の長さ方向両端部にはそれぞれ後述する所定の輪郭形状を有する基端部26と終端部28とが形成されている。また、折曲部24は、基端部26と終端部28付近では存在せず、折曲部24に該当する部位が除かれた状態になっており、それぞれ平端部30、32を形成している。
基端部26と終端部28には板部材22の幅方向両側にそれぞれ傾斜端部26a、26b及び28a、28bが形成されている。傾斜部26a、26b、28a、28bは、基端部26と終端部28のそれぞれの板部材22幅方向端部から中央部に向かって、板部材22の長さ方向外方に傾斜するように形成されている。基端部26及び終端部28の、傾斜端部26a、26b、28a、28bを形成していない中央部付近は、板部材22の幅方向に略平行に延在する中央部26c、28cを形成している。基端部26及び終端部28のこれら諸形状により、基端部26と終端部28は互いに対称的な形状を有するようになっている。この構成により、この板部材22を、基端部26と終端部28とが互いに対向するように湾曲させ、基端部26と終端部28との間に隙間部38を有する筒状体20を形成するものである。
更に、筒状体20の外側となる面には、傾斜端部26a、26bと所定間隔をおいて、板部材22の幅方向端部位置に傾斜端部26a、26bの縁部と略平行に延在する略直方体形状の第3突起部34が所定長さで設けられている。この第3突起部34は、後述するように、当板部材25と筒状体20との間に挿入部材40(の外側プレート部48)の移動区間を確保するために形成されている。一方、筒状体20の内側となる面には、同じく傾斜端部28a、28bから所定間隔をおいて、板部材22の幅方向端部位置に傾斜端部28a、28bと略平行に延在する略直方体形状の第2突起部36が所定長さで設けられている。この第2突起部36の作用については後に詳述する。
符号25で示した部材は当板部材25であり、平板状の略長方形形状を有している。当板部材25は、筒状体20の隙間部38となる部分を補強し、かつ隙間部38から環状弾性体12が筒状体20の内周側に突出するのを防止するものであり、筒状体20と環状弾性体12との間に装着される。当板部材25は、筒状体20よりも厚さが薄いか或いは同等の厚さを有し、板部材22と同一の材質で形成することができる。
図3は、本実施の形態で使用する挿入部材40の構成を示した斜視図であり、挿入部材40を隙間部38に挿入する状態を示している。挿入部材40の挿入を行うため、筒状体20において、上述した平端部30と平端部32とで挿入口39を形成している。
同図に示したように、挿入部材40には、くさび状部42を上下から挟むように略平板状の外側プレート部48と内側プレート部46とが設けられている。くさび状部42は、上記挿入方向200に長さ方向を有し、筒状体20の傾斜端部26a及び傾斜端部28aにそれぞれ対向して当接される当接面42aと42bとを両面に有している。この当接面42a、42bにより、挿入方向に狭くなる挟角αを形成しており、挟角αは傾斜端部26aと傾斜端部28aとが互いに対向した状態で形成する角度βとほぼ等しくなるように形成されている。更に、当接面42a、42bの挿入方向(矢印200方向)の長さは、傾斜端部26a、28aと略等しくなるように形成されている。
挿入部材40を隙間部38に挿入する時は、外側プレート部48と内側プレート部46との間に筒状体20の傾斜端部26aと傾斜端部28aとが両側で挿入される。挿入部材40が隙間部38に挿入された状態で、外側プレート部48は筒状体20の外周側に位置し、内側プレート部46は筒状体20の内周側に位置する状態となっている。
傾斜端部26aが挿入される側の外側プレート48には、その一部が切り欠かれた状態の切り欠き部50が形成されている。切り欠き部50は、辺52aと辺52bとで形成され、辺52aは、当接面42aと略面一とされ、辺52bは、外側プレート48の挿入方向200に略直交するように形成されている。
また、内側プレート46の傾斜端部28aが挿入される側の外側プレート48と対向する面に、当接面42bに対して略平行に延在する略直方体形状の第1突起部54が、挿入方向200の前方寄りに設けられている。この第1突起部54は、挿入部材40が隙間部38に挿入されたときに、上述の筒状体20に設けられた第2突起部36が、当接面42b側から対向するように、当接面42bと所定間隔を隔てて形成されている。
図4は、筒状体20に形成された隙間部38に挿入口39側から、挿入方向200に沿って挿入部材40が挿入されている状態を筒状体20の外側から見た図である。同図に基づいて挿入部材40による筒状体20の拡径動作について説明する。ここで、挿入部材40は、くさび状部42のほぼ全体が隙間部38に挿入された状態で、筒状体20の適切な拡径状態を得ることができるサイズのものが好適である。
上述したように、挿入部材40の挿入時、外側プレート48と、内側プレート46の間隙に傾斜端部26aと傾斜端部28aを挿入させる。これにより、挿入部材40による筒状体20の拡径動作中、傾斜端部26aと傾斜端部28aとの対向状態を維持させることができ安定した拡径動作が可能になる。
傾斜端部26aと傾斜端部28aの前述した形状により、隙間部38は筒状体20の長さ方向端部側から中央部方向に、その幅が狭くなっている。従って、挿入部材40が、隙間部38を筒状体20の中央部方向に向かって移動するに従い、傾斜端部26a、28aは、当接面42a、42bに押され、隙間部38の幅が広くなる方向に移動する。これにより筒状体20の拡径が行われるものである。
そして、筒状体20が最適の状態にまで拡径された時点で挿入部材40による拡径動作を停止させ、停止位置に挿入部材40をそのまま位置させることにより筒状体20の上記拡径状態が維持される。この状態ではくさび状部42のほぼ全体が隙間部38に挿入された状態になっている。
これにより、筒状体20が拡径されたときに、その径サイズの状態のままで固定することが可能である。従って、筒状体20を最適の状態に拡径したままその状態を維持できる。すなわち、筒状体20が挿入部材40により拡径され、そして拡径の維持状態に移行する際、基端部26と終端部28とが筒状体20が若干縮径する方向に移動するという状況を解消することができる。
また、当接面42a、42bのなす挟角αは、互いに対向する傾斜端部26aと傾斜端部28aとによって形成される角度βと略等しくなるように形成されている。従って、上記拡径動作において、くさび状部42が隙間部38に挿入された部分の当接面42a、42bの挿入方向の略全域で傾斜端部26a、28aと当接することになる。筒状体20が拡径された状態では筒状体20に環状弾性体12の収縮力及び環状弾性体12に設けられた突状部16の既設管1に対する反力等が作用し、これにより、傾斜端部26aと28aは互いに近づく方向に移動しようとする。そして、くさび状部42は、当接面42a、42bの長さ方向の全域で傾斜端部26aと28aを押しているので、当接面42a、42bの全面に応力がほぼ均一に加わり傾斜端部26a、28aが挿入部材40の介在に起因して変形することが防止される。これにより、筒状体20の拡径状態の安定した維持が可能になる。
また、挿入部材40の隙間部38における上記移動操作において、挿入部材40が例えば、傾斜端部26a側あるいは傾斜端部28a側に偏るような状態が回避され、この移動操作を安定して行うことができる。
図5に本実施の形態で用いられた環状弾性部材12の概略部分断面図を示す。環状弾性部材12は、筒状体20の拡径によって図示しない既設管路1の内周面2に押圧される環状形状を有している。具体的には、筒状体20の外周を被装する筒状のシート部14と、シート部14の両側端部外周上で各々周方向に沿って突出形成されて、補修状態では頂部が管路内周面2に密着する環状の突条部16を有している。
補修用被覆体10による既設管路1の補修では、この両側の突条部16の間で既設管路1に発生したクラックや管と管との繋ぎ部の隙間をシールしている。この構成によりクラック等から地下水等が既設管路1内に浸入し、あるいは既設管路1内の流水が周囲に排出されるのを防止するものである。
以下に、図6〜図11に基づいて、上述の実施の形態に係る補修用被覆体10を、実際に既設管路1に設置するための動作について説明する。図6は、上述した筒状体20に隙間部38を形成させる程度に補修用被覆体10を拡開させる拡開機60と、挿入部材40の隙間部38への挿入を行う挿入機64の構成を示している。
補修用被覆体10の設置作業はこの拡開機60と挿入機64とを使用して行われる。拡開機60は、芯体62とその外周に設けられ、外方に膨張する膨張部68を有している。また、拡開機60を走行可能とするため走行手段66が設けられており、走行手段66は、芯体62の内周側に固定された脚78と、脚78の先端部に回動自在に備えられた車輪84とを有している。芯体62は、中空の略円筒形状を有し、長さ方向中央部に胴体部67を備え、その両端部に例えば圧縮空気等の供給により膨張する膨張部68を備えており、その外側に図示しない補修用被覆体10が装着される。拡開機60の本体部分の長さは、補修用被覆体10の長さに略一致する。
挿入機64は、図示しない挿入部材40を筒状体20の隙間部38に押圧して挿入するための一対の爪部74−1、74−2を有しており、一方の爪部74−1を往復運動させるための部材として油圧シリンダー80及びこれに取り付けられたピストン79が設けられている。これら爪部74、油圧シリンダー80及びピストン79は、支持部72に装填されており、油圧シリンダー80と爪部74−2は、支持部72の両端部に固定されている。
支持枠72は、芯体62の内周部の上部に芯体62の長さ方向に移動可能に設けられている。ここで、油圧シリンダー80の操作は、油圧ホース76を介した作動用油の給、排油により行われる。
次に、拡開機60及び挿入機64を使用して補修用被覆体10を既設管路1に設置する手順を説明する。なお、本実施の形態では、挿入部材40全体が筒状体20の長さ方向端部から完全に挿入された状態(挿入部材40の挿入方向の後端が、筒状体20の長さ方向端辺よりも若干進入した状態)で、最適の拡径状態が得られるように挿入部材40のサイズを選定しておくのが好適である。このようなサイズの選定は既設管路1の管径の予備計測等により行われる。ただし、挿入部材40の後端が筒状体20の長さ方向端辺よりかなり進入したり、後端が外方へ突出した状態で拡径動作が終了しても支障はない。
図7は、挿入機64が設けられた拡開機60に、補修用被覆体10を外装した状態が示されている。この装着は次の手順で行われる。まず、膨張筒状体62の外周に筒状体20を基端部26が終端部28上に覆い重なるように縮径した状態で外装する。次に、当板部材25を被せる。そして、筒状体20の外周に環状弾性部材12を外嵌する。環状弾性部材12を筒状体20に外嵌後、挿入部材40を筒状体20にセットする。
図8は、挿入部材40を筒状体20にセットした状態が示されている。図8(a)は、筒状体の外周側から見た平面図、図8(b)は、挿入部材40がセットされた状態を示す説明図である。図示のように、この状態で挿入部材40は、その内側プレート46の第1突起部54とくさび状部42との間に、傾斜端部28a近傍に設けられた第2突起部36が位置するようにセットされている。
挿入部材40のセット後、拡開機60を例えば拡径作業観測用のテレビカメラが備えられた牽引機で牽引し、既設管路1の補修箇所に搬入する。既設管路1の補修箇所は内周面が予め処理され、土砂や木の根が取り除かれている。
拡開機60が補修箇所まで搬入されたときには、上述の図7に示した状態にあり、この状態から拡開機60の膨張部68を更に膨張させる。これにより、筒状体20は図8の状態から後述する図9の状態へと傾斜端部26aが矢印300方向に移動され拡開する。そして、傾斜端部26aがくさび状部42の当接面42aの位置を超えた時点で、傾斜端部26aが下側プレート46側に落ち込む。これは、図8(a)に示されているように上側プレート48には切り欠き部50が形成されており、傾斜端部26aは、矢印300方向の移動により、この部分で落ち込むからである。ここで、筒状体20が拡開される間、傾斜端部28a付近に設けられた第2突起部36が、挿入部材40の下側プレート46の第1突起部54とくさび状部42との間に位置した状態にあるので、上記拡開動作中に、挿入部材40が終端部28からはずれることが確実に防止されている。
図9は、上記状態すなわち、筒状体20が図8に示した状態から拡開し、傾斜端部26aが下側プレート46側に落ち込んだ状態が示されている。この状態では、挿入部材40を挿入可能な隙間部38及び挿入口39が筒状体20に形成されている。この状態で、図7に示した挿入機64の油圧シリンダー80をピストン79が伸長する方向に作動させ、挿入機64による筒状体20の拡径作業を行う。この動作の最終的な状態は図11に示されており、爪部74−1が筒状体20の長さ方向の両端側にセットされた一方の挿入部材40を隙間部38(図9参照)に押し込む動作が開始される。更に、油圧シリンダー80のピストン79を伸長させることにより、支持部72は拡開機60に対して図上右方向に移動し、爪部74−2は挿入部材40を押し始める。更に、油圧シリンダー80のピストン79の伸長が継続されることにより、爪部74−1と爪部74−2により双方の挿入部材40、40が筒状体20の中心方向に動かされる。そして、支持部72が図の右側に徐々に移動しつつ、爪部74−1と爪部74−2との間の距離が短くなり、挿入部材40による筒状体20の拡径動作が行われる。また、既設管路1の径によっては、爪部74自体が筒状体20の隙間部38内に移動する場合もある。
図10は、挿入部材40が、図9に示した状態から図示しない挿入機64の爪部74aに押され、隙間部38内を更に前進した状態が示されている。同図10(a)は、筒状体20の外側から見た平面図、同図10(b)は同図(a)の状態における挿入部材40のセット状態を示す説明図である。図示のように、挿入部材40が隙間部38を挿入方向(矢印200方向)に移動する。
この状態では、傾斜端部26a、28aの両方が上側プレート48と下側プレート46とで挟まれた状態になっている(同図(b)参照)。すなわち、傾斜端部26a、28aが互いに対向する状態が維持されているので、安定した挿入部材40の挿入動作が可能である。そして、この挿入部材40の移動に伴い傾斜端部28aと傾斜端部26aとが互いに離れる方向に移動し筒状体20の挿入部材40による正確な拡径動作が行われる。ここで、基端部26と当板部材25の間には傾斜端部26aの第3突起部34が位置しており、それらの間にスペースが確保され挿入部材40の移動はよりスムースなものとなっている。
図11は、上述の作業が終了した状態の全体構成が示されている。図示された補修用被覆体10の拡径状態では、環状弾性部材12のシート部14の突条部16が圧縮変形され、筒状体20と管路内周面2との間を水密的に接合する状態になっている。
この状態が得られた時点で筒状体20の挿入部材40による拡径作業を停止する。そして、挿入機64の油圧シリンダー80を操作して爪部74−1、74−2を挿入部材40、40から離れる方向に移動させる。その後、膨張部68を収縮させて、補修用被覆体10から拡開機60及び挿入機64を取り外し、補修作業が終了する。
図12は、本発明に使用する挿入部材の、他の実施の形態が示されている。図12(a)は、本実施の形態に係る挿入部材90を隙間部38に挿入する状態を示した概略斜視図であり、図12(b)は、挿入部材90を上部から見た平面図である。なお、図1〜4と同様の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
挿入部材90の基本的な構成は、前述の図3に示された挿入部材40の構成と同様である。すなわち、挿入部材90は、外側プレート部98と内側プレート部96及びくさび状部92を有している。
本実施の形態の挿入部材90の特徴的なことは、挿入方向に複数に分離可能としたことであり、本例では同図に一点鎖線L1、L2で示された位置、すなわち挿入部材90が挿入方向(矢印200方向)に3つに分かれるように構成されている。本実施の形態では、挿入部材90は一点鎖線L1、L2で示された位置を接合面とした、3つの挿入部材要素90−1〜90−3で形成されており、それぞれ、別途製造された後、接着材で接合されている。ここで、挿入部材要素の数は、適宜増加しても良い。
更に特徴的なことは、挿入部材要素90−1〜90−3に形成されたくさび状部92の当接面92a、92bがそれぞれ直線的に連続した面として形成されていることである。くさび状部92の当接面92a、92bがこのように形成されているので、挿入部材90が筒状体20の隙間部38に挿入されるに従い、隙間部38の間隔が徐々に広くなる。
すなわち、図12(a)に示したように、挿入部材90を挿入部材要素90−1側から挿入して筒状体20が拡径される。そして、筒状体20が適切な径にまで拡径された時点で、挿入部材90が隙間部38に完全に挿入されていない場合、挿入されていない部位の挿入部材要素(例えば、挿入部材要素90−3)を、隙間部38に挿入されている挿入部材要素(例えば、挿入部材要素90−2)から分離させることができる。
この実施の形態によれば、挿入部材90の有効な部分だけを筒状体20に介在させることができるので、挿入部材90による最終的な拡径をより精密に行うことが可能となる。
更に、筒状体20の長さ方向両端部の一方側と他方側とで、既設管路1の管径が異なるような場合であっても、筒状体20を適切に拡径させることが可能である。すなわち、筒状体20の長さ方向両側部のそれぞれに適した挿入部材要素を介在させ、テーパ状に筒状体20を拡径させて既設管路の補修箇所の状態に適合させることも可能である。
なお、くさび状部92に形成された当接面92a、92bは、挿入方向に狭くなる挟角α−2を形成しており、挟角α−2は傾斜端部26aと傾斜端部28aとが互いに対向した状態で形成する角度β−2とほぼ等しくなるように形成されている。
図13は、図12に示した実施の形態に好適に用いられる筒状体20の他の実施の形態であって、挿入部材90が挿入される筒状体20の隙間部38の状態を示している。なお、図1〜4と同様の要素には同一の符号を付しその説明を省略する。図に示したように、隙間部38において、両側の傾斜端部26a、28a及び傾斜端部26b、28bの筒状体20中央部側に連続して、隙間のサイズを広げた払い出し口29a、29bが形成されている。この払い出し口29a、29bは、筒状体中央部側に移動したくさび機能を奏していない挿入部材90の挿入部材要素(例えば、挿入部材要素90−1)を下方向に払い出すことができる大きさを有している。
例えば、同図に示されているように、隙間部38に挿入された挿入部材要素90−1は、払い出し口29aまで挿入されると、くさび機能を奏していないので、その接合状態を解き、払い出し口29aから払い出すことができる。
以上の構成を有する本実施の形態に係る筒状体20を使用することにより、隙間部38の傾斜端部26a、28aの領域を長く形成することなく図12に示した実施の形態に係る挿入部材90の有効な活用が可能となる。また、挿入部材要素の数をより多くすることも可能である。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、図3に示した挿入部材40の外側プレート部48と内側プレート部46は略平板状としたが、拡径された筒状体20の曲率に合わせて若干湾曲して形成しても良い。
補修用被覆体の構成を説明する分解斜視図である。 筒状体の展開図である。 挿入部材の構成を説明する斜視図である。 筒状体に形成された隙間部に挿入部材を挿入する状態を示した説明図である。 環状弾性体の断面図である。 拡開機および挿入機の要部説明断面図である。 拡開機に補修用被覆体及び挿入機を装着した状態の説明図である。 挿入部材を筒状体にセットした状態を示した図であって、図8(a)は、筒状体の外周側から見た平面図、図8(b)は、挿入部材がセットされた状態の説明図である。 挿入部材が筒状体の傾斜端部にセットされた状態で、筒状体に挿入部材が挿入可能な隙間部が形成された状態の説明図である。 挿入部材が、図9に示した状態から、隙間部内を更に前進した状態を示した図であって、図10(a)は、筒状体の外側から見た平面図、図10(b)は図10(a)の状態における挿入部材のセット状態の説明図である。 挿入部材により筒状体が適切な径にまで拡径した状態の補修用被覆体を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態に係る挿入部材の説明図であって、図12(a)は、概略斜視図、図12(b)は挿入部材を上部から見た平面図である。 本発明の他の実施の形態に係る筒状体に形成された隙間部であって、図12に示した挿入部材が挿入される隙間部の状態の説明図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
10 補修用被覆体
12 環状弾性部材
14 シート部
16 突条部
20 筒状体
26 基端部
28 終端部
26a 傾斜端部
26b 傾斜端部
28a 傾斜端部
28b 傾斜端部
40 挿入部材
42 くさび状部
60 拡開機

Claims (7)

  1. 既設管路内周面を被装して補修する既設管路の補修用被覆体において、
    板部材が略円筒状に湾曲されて該板部材の基端部と終端部とが対向した筒状体と、
    該筒状体に外嵌されて前記筒状体の外周面と前記既設管路内周面との間に間装される環状弾性部材と、
    前記対向する前記基端部と前記終端部とで形成される隙間部に前記筒状体の長さ方向両端部側から中央部側に向かって挿入され、前記隙間部の間隔が広がるように前記基端部と前記終端部とを移動させて前記筒状体を拡径させる、くさび状部を有する一対の挿入部材と、
    を有することを特徴とする補修用被覆体。
  2. 前記筒状体の基端部と終端部には、前記隙間部が前記筒状体の長さ方向両端部から中央部側に向かって狭くなるように、略直線状に傾斜する傾斜端部が備えられ、
    前記基端部の前記傾斜端部と前記終端部の前記傾斜端部とは互いに略対称形状を形成することを特徴とする請求項1に記載の補修用被覆体。
  3. 前記挿入部材は、
    前記くさび状部が、前記隙間部への挿入時に前記筒状体の基端部と終端部の傾斜端部に各々当接される当接面を両面に有し、その両当接面の挟角が傾斜端部のなす角とほぼ等しく形成され、
    前記くさび状部を挟んで該くさび状部の上下部に延在する2つのプレート状部分であって、前記隙間部への挿入時に前記対向する基端部と終端部がそれぞれ両側から間挿された状態となる外側プレート部及び内側プレート部を有することを特徴とする請求項2に記載の補修用被覆体。
  4. 前記挿入部材の外側プレート部と内側プレート部の互いに対向する内側面の前記筒状体の基端部又は終端部の何れかが間挿される部分には第1突起部が設けられ、
    前記基端部又は終端部には、前記挿入部材の前記第1突起部に係止される第2突起部が設けられ、
    前記筒状体の既設管路内への設置時における前記基端部と前記終端部の重なり状態から前記隙間部を構成する状態になるまでの拡開動作の際に、内側に在る前記基端部又は終端部の前記第2突起部に前記挿入部材の前記第1突起部を係止させ、前記挿入部材が前記基端部又は終端部に係止保持されるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の補修用被覆体。
  5. 前記挿入部材は、前記挿入方向の所定箇所で複数の挿入部材要素に分離可能とされ、
    前記くさび状部の前記両当接面は、前記複数の挿入部材要素の全体に亘って直線的に連続した面として形成されたことを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載の補修用被覆体。
  6. 前記筒状体の前記隙間部には、前記傾斜端部よりも中央部寄り位置に、前記挿入部材要素を払い出し可能な大きさを有する払い出し口が設けられたことを特徴とする請求項5に記載の補修用被覆体。
  7. 既設管路内周面を補修する方法において、
    板部材を略円筒状に湾曲させて筒状体を形成し、
    前記筒状体の基端部と終端部は前記隙間部が前記筒状体の長さ方向両端部から中央部側に向かって狭くなるように、略直線状に傾斜する傾斜端部が備えられ、且つ、互いに対称形状を有するものであり、
    前記筒状体に略円筒形状の環状弾性部材を外嵌し、
    前記既設管路の補修部位にて、前記筒状体を拡開させて前記筒状体の基端部と終端部との間に所定幅の隙間部を形成し、
    該隙間部に、前記筒状体の長さ方向両端部側から中央部側に向かって一対の挿入部材を挿入して前記筒状体を前記拡開状態から更に径が大きくなるように拡径させ、
    前記筒状体の拡径により前記環状弾性部材の所定箇所を既設管路内周面に押圧させて行う既設管路補修方法。
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