JP2005344685A - 高圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポンプハウジングにポンプ部材を取り付ける取付構造が簡単で、取付構造の加工が容易であり、ポンプハウジングにポンプ部材を取り付ける取付箇所の損傷を低減する高圧ポンプを提供する。
【解決手段】 高圧ポンプのシリンダ44は、往復移動することにより燃料加圧室に吸入した燃料を加圧するプランジャを支持している。シリンダ44の内周壁にデリバリバルブ70を挿入する挿入穴200が形成されている。挿入穴200の内周壁に環状溝204が形成されている。デリバリバルブ70の弁ハウジング71の外周壁に環状溝206が形成されている。リング90を内周側に弾性変形させ環状溝206にリング90を嵌合した状態で挿入穴200にデリバリバルブ70を挿入し、リング90が環状溝204、206の両方に嵌合すると、挿入穴200に対してデリバリバルブ70が位置決めされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高圧ポンプに関するものである。
近年、ディーゼルエンジンだけでなくガソリンエンジンにおいても、燃料タンクから汲み上げた燃料を加圧し、インジェクタに圧送する高圧ポンプが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2002−195128号公報 特開2001−295732号公報
このような高圧ポンプにおいて、往復移動することにより燃料加圧室の燃料を加圧するプランジャを支持しているシリンダは熱処理等により硬度を高められている。特許文献1では、燃料加圧室で加圧された燃料を高圧ポンプの外部に圧送るデリバリバルブ、ならびにデリバリバルブからの燃料圧送量を調整する電磁弁は燃料加圧室から燃料圧力を受けるので、デリバリバルブおよび電磁弁の弁ハウジングや弁ボディ等の高圧ポンプの構成部品をポンプハウジングを構成するシリンダにねじ結合することにより、デリバリバルブおよび電磁弁がシリンダから抜けることを防止している。しかし、硬度の高いシリンダのような部材に引っ張り応力が加わると、応力の加わっている比較的強度の低い箇所に遅れ破壊が生じる恐れがある。シリンダにおいては、燃料吐出弁および電磁弁をねじ結合するためにシリンダに形成したねじ山に遅れ破壊が生じる恐れがある。また、燃料吐出弁、電磁弁およびシリンダにねじ山を形成する加工が煩雑である。
シリンダのねじ部の遅れ破壊を防止するためには、ねじ部の径を大きくし、引っ張り応力を低減することが考えられる。しかし、ねじ部の径を大きくすると、シリンダが大型化し、重量および製造コストが増加するという問題が生じる。
また、シリンダのねじ部を焼き戻してねじ部の硬度を低下して遅れ破壊を防止することも考えられる。しかし、ねじ部を焼き戻すときにねじ部以外の箇所、例えばプランジャと摺動するシリンダの摺動箇所が焼き戻されると、摺動箇所の硬度が低下するとともに、焼き戻す工数、ならびに焼き戻す設備が必要になる。
また特許文献2のように、シリンダと別部材のハウジングにデリバリバルブを圧入、あるいは圧入および溶接により取り付けることが考えられる。しかし、ハウジングに燃料吐出弁を圧入する場合、圧入によりハウジングからのデリバリバルブの脱落を防止するとともに、過大な圧入力を必要としないように、デリバリバルブととハウジングとの圧入箇所の寸法精度を高精度に管理する必要がある。また、圧入に加えハウジングとデリバリバルブとを溶接する場合、ハウジングにデリバリバルブを取り付ける製造工数が増加するという問題がある。また、特許文献2では、ハウジングとデリバリバルブとの間から漏れた高圧燃料の圧力がデリバリバルブとハウジングとの溶接箇所に加わり溶接不良を起こさないために、漏れ燃料を低圧側に逃がす逃がし通路を形成している。その結果、製造工数が増加するという問題がある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、燃料加圧室の燃料圧力を受ける構成部品をポンプハウジングに取り付ける取付構造が簡単で、取付構造の加工が容易であり、ポンプハウジングに構成部品を取り付ける取付箇所の損傷を低減する高圧ポンプを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明によると、構成部品の外周に設置したストッパが変形して挿入穴の内溝に嵌合することにより、燃料加圧室の燃料圧力を受ける構成部品がポンプハウジングの挿入穴に対して位置決めされ、ポンプハウジングからの構成部品の脱落を防止するので、ポンプハウジングに構成部品を取り付ける取付構造が簡単である。また、挿入穴に構成部品を挿入するので、挿入穴の内径および構成部品の外径を高精度に加工する必要がない。したがって、ポンプハウジングに構成部品を取り付ける取付構造の加工が容易である。その結果、製造工数を低減できる。
また、取付構造が簡単であり、内溝周囲の肉厚を厚くできるので、ポンプハウジングの取付箇所である内溝に引っ張り応力が加わっても、内溝の損傷を低減できる。
また、ポンプハウジングの挿入穴に構成部品を挿入する簡単な設備でポンプハウジングに構成部品を取り付けることができる。
請求項2記載の発明によると、構成部品に外溝を形成しこの外溝にストッパが嵌合することにより、構成部品の外周にストッパを設置できる。したがって、構成部品の外周にストッパを設置する構造が簡単である。
請求項3記載の発明によると、構成部品を挿入する挿入穴の入口側から少なくとも挿入穴の内溝までポンプハウジングに切り欠きを設け、ストッパは切り欠きから外周側に突出する突部を有している。この突部を変形させることによりストッパは内周側に変形するので、ポンプハウジングに構成部品を取り付けた後、ストッパの突部を変形させることによりストッパと挿入穴の内溝との嵌合状態を解除し、ポンプハウジングの挿入穴から構成部品を取り出すことができる。
請求項4記載の発明によると、付勢部材が構成部品を挿入穴の入口側に付勢するので、挿入穴の内溝に嵌合しているストッパおよび構成部品のがたつきを防止できる。
本発明の複数の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高圧ポンプを図2に示す。高圧ポンプ1は、燃料吐出弁としてのデリバリバルブ70から高圧ポンプ1の外部に圧送する高圧燃料の燃料圧送量を、開閉弁としての電磁弁10の開閉により制御する燃料供給装置であって、例えば、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンのインジェクタに燃料を供給する燃料供給装置として用いられる。高圧ポンプ1は、電磁弁10と、吸入した燃料を加圧し圧送するポンプ部40とを有している。電磁弁10の弁ボディ30と、ポンプ部40を構成するデリバリバルブ70の弁ハウジング71とは、シリンダ44に取り付けられ、燃料加圧室310から高圧の燃料圧力を受ける高圧ポンプの構成部品である。
まず、電磁弁10の構成について説明する。電磁弁10は、コイル部12と弁部20とを有してる。コイル部12は弁部20のパイプ部材22の外周側に挿入されている。コイル部12は、弁部20に駆動力を与える電磁駆動部である。コネクタ13はボビン14と、ボビン14に巻回しているコイル15とを覆うモールド樹脂である。ターミナル16はコイル15と電気的に接続している。カバー18は金属製であり、コネクタ13と結合している。カバー18はカバー部材42にピンで位置決めされている。
弁部20は、有底筒状の収容部材としてのパイプ部材22と、パイプ部材22の内部底側に固定されている固定コア24と、固定コア24と向き合いパイプ部材22に往復移動可能に収容されている可動コア26と、可動コア26に対し固定コア24の反対側に設置され、可動コア26とともに往復移動する弁部材28と、可動コア26を図2の下方に付勢する弁スプリング29と、弁部材28が着座可能な弁座31を有する弁ボディ30と、環状部材32、およびストッパプレート34等を有している。
弁スプリング29は固定コア24から可動コア26が離れる方向、換言すれば弁部材28が弁座31から離れる方向に可動コア26を付勢している。固定コア24と可動コア26とは磁気回路を構成しており、コイル15に通電することにより発生する磁気吸引力により、弁スプリング29の付勢力に抗し可動コア26は固定コア24に向けて図2の上方に吸引される。
弁ボディ30は筒状に形成されており、ポンプ部40のポンプハウジングを構成しているカバー部材42およびシリンダ44内に収容されている。弁ボディ30には、燃料流入通路300と電磁弁10の内部通路302とを連通する連通孔304が形成されている。内部通路302および連通孔304は、燃料流入通路300と燃料加圧室310とを連通可能な連通路を構成している。弁ボディ30に形成された弁座31に弁部材28が着座すると、燃料流入通路300と燃料加圧室310との連通は遮断される。燃料流入通路300には図示しない低圧ポンプから低圧燃料が供給される。弁部材28が弁座31から離座すると、内部通路302、連通孔304を介して燃料流入通路300と燃料加圧室310とは連通する。
環状部材32は、弁部材28に対し、弁スプリング29の付勢方向側であり、弁ボディ30の燃料加圧室310側の内壁に取り付けられている。環状部材32の弁部材28側端部にストッパプレート34が保持されている。コイル15への通電オフ時、弁スプリング29の付勢力により弁部材28はストッパプレート34に係止される。ストッパプレート34には外周縁に複数の切り欠き35が形成されている。弁部材28がストッパプレート34に係止された状態で、この切り欠き35を通り、燃料流入通路300から連通孔304、内部通路302を通り燃料加圧室310に燃料が流入する。
次に、ポンプ部40について説明する。ポンプ部40のポンプハウジングは、カバー部材42とシリンダ44とから構成されている。カバー部材42とシリンダ44との間はOリングによりシールされている。カバー部材42は燃料流入通路300を形成しており、シリンダ44と別部材である。カバー部材42は、シリンダ44の燃料加圧室310側を覆っており、複数のボルト48で取付部材46に結合している。シリンダ44は、ボルト48の結合力によりカバー部材42と取付部材46との間に挟持されている。
シリンダ44は、可動部材としてのプランジャ50を往復移動可能に支持している。シリンダ44の内周壁とプランジャ50と弁部材28とにより燃料加圧室310が形成されている。プランジャスプリング52は一端をスプリング座54に当接し、他端をスプリング座60に当接している。プランジャスプリング52はスプリング座54をタペット56の底部内壁に押し付けている。スプリング座54はプランジャ50の頭部51を係止している。スプリング座60はタペットガイド58の上部とシリンダ44との間に挟持されている。タペット56の底部外壁57はエンジンのバルブカムシャフトに取り付けられたポンプカムと当接している。タペットガイド58は略円筒状に形成されており、内周壁でタペット56を摺動可能に支持している。シリンダ44とスプリング座60、スプリング座60とタペットガイド58、タペットガイド58と取付部材46との間はそれぞれOリングでシールされている。
シリンダ44の内周壁に挿入穴200が形成されている。この挿入穴200に後述するデリバリバルブ70が挿入されている。図1に示すように、挿入穴200は、奥側から小径部201、小径部201よりも内径の大きい大径部202をこの順に有している。大径部202の内周壁に内溝としての環状溝204が形成されている。
デリバリバルブ70は、シリンダ44に形成されている挿入穴200に挿入されており、燃料加圧室310と連通可能な燃料吐出通路312を形成している。デリバリバルブ70は、弁ハウジング71、弁部材74、弁座部材76およびスプリング78を有している。弁ハウジング71の外周壁には、弁ハウジング71に図示しない燃料配管をねじ結合するときに弁ハウジング71が回転しないように弁ハウジング71を工具で把持するための面取り71aが形成されている。弁ハウジング71は、挿入穴200に挿入されている範囲において、先端から、小径部72、小径部72よりも外径の大きい大径部73をこの順に有している。大径部73の外周壁に外溝としての環状溝206が形成されている。弁ハウジング71の小径部72の外径D2は挿入穴200の大径部202の内径D1よりも小さい。また、弁ハウジング71の小径部72の外径D2は挿入穴200の小径部201の内径より僅かに小さく、弁ハウジング71の大径部73の外径は挿入穴200の大径部202の内径D1より僅かに小さい。したがって、挿入穴200に弁ハウジング71を挿入するときに要する力は非常に小さい。
Oリング80は弁ハウジング71の小径部72に形成した環状溝72aに嵌合し、挿入穴200の小径部201と弁ハウジング71の小径部72との間をシールしている。
リング82は、環状溝72a内においてOリング80に対し燃料加圧室310と反対側に設置されている。リング82は、燃料加圧室310から小径部72と弁ハウジング71との間に漏れ出す高圧燃料によりOリング80が変形することを防止する。
ストッパとしてのリング90はC字状に形成されており、リング90の断面は四角形状である。リング90の径方向の幅は、大径部73に形成した環状溝206の深さとほぼ等しい。リング90は弾性を有しており、内周側に弾性変形できる。図1に示すように、挿入穴200にデリバリバルブ70を取り付けた状態で、リング90は、シリンダ44の挿入穴200に形成した環状溝204、ならびにデリバリバルブ70の弁ハウジング71に形成した環状溝206にそれぞれ嵌合している。これにより、シリンダ44の挿入穴200に対してデリバリバルブ70は位置決めされ、挿入穴200からデリバリバルブ70が抜けることを防止している。
このようにシリンダ44にデリバリバルブ70を取り付けている構成は、シリンダ44に電磁弁10を取り付けている構成と同じである。図2に示すように、電磁弁10の弁ボディ30は、シリンダ44に形成した挿入穴210に挿入されている。挿入穴210の内周壁に内溝としての環状溝212が形成され、電磁弁10の弁ボディ30の外周壁に外溝としての環状溝214が形成されている。シリンダ44の挿入穴210に電磁弁10の弁ボディ30を挿入した状態で、ストッパとしてのリング100は環状溝212、214にそれぞれ嵌合している。これにより、シリンダ44の挿入穴210に対して電磁弁10を位置決めしている。
次に、シリンダ44にデリバリバルブ70を取り付ける工程について説明する。図3、4、5はこの順でシリンダ44の挿入穴200にデリバリバルブ70を挿入する工程を示している。
(1)前述したように、弁ハウジング71の小径部72の外径D2が挿入穴200の大径部202の内径D1よりも小さいので、図3に示すように、挿入穴200にデリバリバルブ70を挿入しているとき、挿入穴200の大径部202に形成した環状溝204の角部にOリング80が接触しないか、接触しても接触力は小さい。さらに、挿入穴200の大径部202と小径部201との境界は挿入方向に向けて縮径するテーパ状に形成されている。したがって、挿入穴200にデリバリバルブ70を挿入するときに、Oリング80の損傷を低減できる。
また、リング90の挿入方向前端からOリング80の挿入方向前端までの距離L1が、挿入穴200の大径部202の長さL2よりも長いので、リング90が挿入穴200に挿入される前にOリング80は挿入穴200の小径部201と接触している。したがって、挿入穴200にデリバリバルブ70およびリング90を挿入するときにリング90が大径部202と接触して削り屑が生じても、Oリング80と小径部201とが既に接触しているので、Oリング80と小径部201との間に削り屑が噛み込むことを防止できる。
図3に示すように、挿入穴200にデリバリバルブ70を取り付ける前に環状溝206にリング90を嵌合した状態で、リング90の外径は挿入穴200の大径部202の内径よりも大きい。
(2)図3の状態から、図4に示すように、リング90を内周側に弾性変形させて挿入穴200にリング90を挿入する。
(3)図5に示すように、リング90が挿入穴200の環状溝204に達すると、リング90の変形が戻り、リング90は環状溝204、206の両方に嵌合する。これにより、シリンダ44の挿入穴200に対してデリバリバルブ70が位置決めされ、挿入穴200からデリバリバルブ70が抜けることを防止する。
次に、高圧ポンプ1の作動について、(1)燃料の吸入行程、(2)燃料の加圧圧送行程に分けて説明する。
(1)燃料の吸入行程
バルブカムシャフトの回転に伴いポンプカムが回転し、タペット56およびスプリング座54とともにプランジャ50が往復移動する。電磁弁10のコイル15への通電がオフされ、弁スプリング29の付勢力により弁部材28が弁座31から離座しストッパプレート34に当接すると、電磁弁10は開弁状態となる。この状態でプランジャ50が上死点である図2の上方から下死点である図2の下方側に移動すると、低圧燃料ポンプから吐出された低圧燃料は、燃料流入通路300、連通孔304、内部通路302、切り欠き35を通り燃料加圧室310に流入する。そしてプランジャ50が下死点に位置するとき、燃料加圧室310内には最大量の低圧燃料が流入する。
(2)燃料の加圧圧送行程
プランジャ50が下死点から上死点に移動する行程において、所望の燃料圧送量に対応した位置にプランジャ50が到達したとき、電子制御ユニットにより電磁弁10のコイル15への通電がオンされる。これにより、可動コア26は弁スプリング29の付勢力に抗して固定コア24側に吸引され、弁部材28は弁ボディ30に設けた弁座31に着座する。すなわち、電磁弁10は閉弁状態となる。その後、プランジャ50がさらに上死点側に移動すると、燃料加圧室310内の燃料は高圧となる。燃料加圧室310の燃料圧力が所定圧以上に上昇すると、スプリング78の付勢力に抗して弁部材74が弁座77から離座する。すると、燃料加圧室310の高圧燃料が燃料吐出通路312から圧送される。
第1実施形態では、シリンダ44の挿入穴200にデリバリバルブ70およびリング90を挿入してシリンダ44にデリバリバルブ70を取り付け、リング90がシリンダ44およびデリバリバルブ70の環状溝204、206にそれぞれ嵌合することによりシリンダ44の挿入穴200に対してデリバリバルブ70を位置決めしている。したがって、挿入穴200にデリバリバルブ70を押し込む簡単な設備でシリンダ44にデリバリバルブ70を取り付けることができる。
また、シリンダ44の挿入穴200およびデリバリバルブ70の弁ハウジング71にねじ山を形成することなく、簡単な構造でシリンダ44にデリバリバルブ70を取り付けることができる。さらに、圧入ではなく挿入穴200にデリバリバルブ70を挿入するので、挿入穴200の内径、および弁ハウジング71の外径を高精度に加工する必要がない。したがって、シリンダ44にデリバリバルブ70を取り付ける取付構造である弁ハウジング71および挿入穴200の加工が容易である。
また、環状溝204の形状は簡単で、環状溝204周囲の肉厚は厚く強度が高いので、プランジャ50を往復移動自在に支持するために硬度を高めたシリンダ44の環状溝204に引っ張り応力が加わっても。環状溝204の損傷を低減できる。また、シリンダ44の硬度を下げることなくシリンダ44に形成した挿入穴200にデリバリバルブ70を取り付けることができるので、例えば、焼き戻しのようなシリンダ44の硬度を下げる工程および設備が不要である。
また、環状溝204、206にリング90が嵌合し挿入穴200にデリバリバルブ70を位置決めしている取付構造がデリバリバルブ70の挿入方向に占める長さは短いので、デリバリバルブ70、ならびにシリンダ44に対しデリバリバルブ70と実質的に同じ取付構造を有する電磁弁10を小型化できる。
(変形形態1、2、3、)
第1実施形態の変形形態1を図6に、変形形態2を図7に、変形形態3を図8に示す。
第1実施形態のリング90は断面が四角形状であったが、図6に示す変形形態1のリング110のように断面が円形でもよい。また、図7に示す変形形態2のリング112のようにように断面が楕円状でもよい。また、図8に示す変形形態3のリング114のように、断面がかまぼこ状であってもよい。リング110、112、114は特許請求の範囲に記載したストッパである。
(第2、第3、第4実施形態)
本発明の第2実施形態を図9に、第3実施形態を図10に、第4実施形態を図11に示す。尚、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
図9に示す第2実施形態では、リング120はさらばね形状になっている。この構成により、リング120は、挿入穴200に対してデリバリバルブ70を位置決めするとともに、挿入穴200の入口側、つまり燃料加圧室310から燃料圧力を受ける方向にデリバリバルブ70を付勢している。これにより、デリバリバルブ70が挿入穴200内で挿入方向および脱落方向にがたつくことを防止できる。第2実施形態では、リング120は、ストッパであり、かつ付勢部材である。
図10に示す第3実施形態では、挿入穴200の底部とデリバリバルブ70の弁ハウジング71の先端との間にさらばね122が設置されている。付勢部材としてのさらばね122は、挿入穴200の入口側に向けてデリバリバルブ70を付勢している。これにより、デリバリバルブ70が挿入穴200内で挿入方向および脱落方向にがたつくことを防止できる。
図11に示す第4実施形態では、挿入穴200の底部とデリバリバルブ70の弁ハウジング71の先端との間にコイルスプリング124が設置されている。付勢部材としてのコイルスプリング124は、挿入穴200の入口側に向けてデリバリバルブ70を付勢している。これにより、デリバリバルブ70が挿入穴200内で挿入方向および脱落方向にがたつくことを防止できる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図12に示す。尚、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
第5実施形態では、挿入穴200にデリバリバルブ130を挿入する前の状態で、デリバリバルブ130の弁ハウジング131の小径部132の外径は挿入穴200の小径部201の内径より僅かに小さく、弁ハウジング131の大径部133の外径は挿入穴200の大径部202の内径より僅かに大きい。したがって、挿入穴200に弁ハウジング131を挿入するときに要する力は第1実施形態〜第4実施形態に比べて大きくなっている。そこで、第5実施形態では、挿入穴200に弁ハウジング131を挿入するときに弁ハウジング131を押し込むための鍔134が弁ハウジング131の外周壁に形成されている。
第5実施形態において、挿入穴200にデリバリバルブ130を挿入する前の状態で、弁ハウジング131の大径部133の外径が挿入穴200の大径部202の内径より僅かに大きくなっているのは、挿入穴200にデリバリバルブ130を挿入した状態で、弁ハウジング131の大径部133と挿入穴200の大径部202との間に、挿入穴200に対してデリバリバルブ130が回転することを防止する力を働かせるためである。デリバリバルブ130の回転を規制する力は、挿入穴200にデリバリバルブ130を挿入した後に、図示しない燃料配管を弁ハウジング131にねじ結合するときに、弁ハウジング131を工具で把持することなく弁ハウジング131が回転することを防止できる程度の大きさでよい。
ところで、燃料配管を弁ハウジング131にねじ結合するときにデリバリバルブ130の回転を防止するために要する力は、燃料加圧室310の燃料圧力から受ける力等により挿入穴200からデリバリバルブ130が脱落することを防止するために挿入穴200にデリバリバルブ130を圧入する圧入力よりも小さくてよいが、挿入穴200からデリバリバルブ130が脱落することを防止する圧入力程度でもよい。
したがって、第5実施形態では、圧入により挿入穴200からデリバリバルブ130が脱落することを防止するとともに、過大な圧入力を必要としないように、弁ハウジング131の大径部133の外径と、挿入穴200の大径部202の内径とを加工する精度よりも低い精度で、弁ハウジング131の大径部の外径と、挿入穴200の大径部202の内径とを加工できる。
第5実施形態では、弁ハウジング131に図示しない燃料配管をねじ結合するときに弁ハウジング131が回転しないので、弁ハウジング131が回転することを防止するために、第1実施形態のように弁ハウジング131を把持するための面取りを弁ハウジング131の外周壁に形成していない。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図13に示す。尚、第1実施形態と実質的に同一構成部分には同一符号を付し、説明を省略する。
シリンダ44の挿入穴200の入口側からデリバリバルブ70の挿入方向に向けて環状溝204を過ぎた位置まで、挿入穴200の周方向の一部に切り欠き220が形成されている。
ストッパとしてのリング140は、C字状の円弧部142と、円弧部142の両端から切り欠き220の外周側に突出する爪部144とを有している。
リング140の突部としての爪部144を近づけることにより、円弧部142は内周側に弾性変形する。そして、円弧部142を内周側に弾性変形させ、弁ハウジング71の環状溝206にリング140の円弧部142を嵌合した状態で、切り欠き220に沿って爪部144を移動しながら、挿入穴200にデリバリバルブ70およびリング140を挿入する。
リング140が挿入穴200の環状溝204に達すると、円弧部142の変形が戻り、円弧部142は挿入穴200の環状溝204、および弁ハウジング71の環状溝206の両方に嵌合する。これにより、挿入穴200に対してデリバリバルブ70が位置決めされる。
円弧部142が環状溝204、206に嵌合した状態で、爪部144を近づけて円弧部142を内周側に変形させると、挿入穴200の環状溝204と円弧部142との嵌合が解除される。したがって、挿入穴200からデリバリバルブ70を抜き出すことができる。
(他の実施形態)
上記複数の実施形態では、ポンプハウジングに取り付けられ燃料加圧室310の燃料圧力を受ける構成部品として、電磁弁10の弁ボディ30、およびデリバリバルブの弁ハウジングを示したが、構成部品はこれら電磁弁およびデリバリバルブを構成する部材に限るものではなく、燃料配管等であってもよい。
また上記複数の実施形態では、カバー部材42とシリンダ44とを別部材にしてポンプハウジングを構成したが、カバーとシリンダとを一部材で構成し、ポンプハウジングとしてもよい。また、プランジャ50を往復移動自在に支持する部材と、デリバリバルブを取り付ける部材とを別部材にしてもよい。
(A)は本発明の第1実施形態によるデリバリバルブの取付構造を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 第1実施形態の高圧ポンプを示す断面図である。 シリンダにデリバリバルブを取り付ける工程を示す説明図である。 シリンダにデリバリバルブを取り付ける工程を示す説明図である。 シリンダにデリバリバルブを取り付ける工程を示す説明図である。 (A)はリングの変形形態1を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 (A)はリングの変形形態2を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 (A)はリングの変形形態3を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 本発明の第2実施形態によるデリバリバルブの取付構造を示す断面図である。 本発明の第3実施形態によるデリバリバルブの取付構造を示す断面図である。 本発明の第4実施形態によるデリバリバルブの取付構造を示す断面図である。 本発明の第5実施形態によるデリバリバルブの取付構造を示す断面図である。 (A)は本発明の第6実施形態によるデリバリバルブの取付構造を示す断面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
符号の説明
1 高圧ポンプ、10 電磁弁、30 弁ボディ(構成部品)、42 カバー部材(ポンプハウジング)、44 シリンダ(ポンプハウジング)、50 プランジャ(可動部材)、70、130 デリバリバルブ、71、131 弁ハウジング(構成部品)、90、100、110、112、114、140 リング(ストッパ)、120 リング(ストッパ、付勢部材)、122、124 (付勢部材)、144 爪部(突部)、200、210 挿入穴、204、212 環状溝(内溝)、206、214 環状溝(外溝)、220 切り欠き、310 燃料加圧室

Claims (4)

  1. 燃料加圧室を有するポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジングに往復移動自在に支持され、往復移動することにより前記燃料加圧室に吸入された燃料を加圧する可動部材と、
    前記ポンプハウジングに取り付けられ、前記燃料加圧室の燃料圧力を受ける構成部品と、
    前記ポンプハウジングから前記構成部品が抜けることを防止するストッパと、
    を備え、
    前記ポンプハウジングは前記構成部品を挿入する挿入穴を有し、前記挿入穴には内周壁に内溝が形成されており、前記構成部品の外周に設置した前記ストッパを内周側に変形させて前記挿入穴に前記構成部品および前記ストッパを挿入し、前記ストッパの変形が戻り前記ストッパが前記内溝に嵌合することにより前記構成部品が位置決めされることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記構成部品の外周に外溝が形成されており、前記ストッパが前記内溝および前記外溝に嵌合することにより、前記構成部品は位置決めされることを特徴とする請求項1記載の高圧ポンプ。
  3. 前記ポンプハウジングは前記挿入穴の入口側から前記内溝まで続く切り欠きを有し、前記ストッパは前記切り欠きから外周側に突出する突部を有し、前記構成部品の外周に前記ストッパを設置した状態で前記突部を変形させることより前記ストッパを内周側に変形させ、前記切り欠きに沿って前記突部を移動させながら前記挿入穴に前記構成部品および前記ストッパを挿入し、前記ストッパの変形が戻り前記ストッパが前記内溝に嵌合することにより前記構成部品が位置決めされることを特徴とする請求項1または2記載の高圧ポンプ。
  4. 前記構成部品を前記挿入穴の入口側に付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の高圧ポンプ。
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