JP2012158990A - 高圧ポンプ - Google Patents

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典也 松本
Tatsuro Koga
達郎 古賀
Osamu Hishinuma
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Abstract

【課題】内部に生じる圧力変動に伴う応力集中に対する強度、および、燃料に対する耐食性が高い高圧ポンプを提供する。
【解決手段】ハウジング30は、ステンレスにより形成され、燃料が吸入される吸入口31、シリンダ部28、プランジャ28により内部が加圧される加圧室33、燃料が吐出される吐出口34、吸入口31と接続する吸入通路351、流体室323および吸入通路352、吸入通路352と加圧室33とを接続する中間通路36、ならびに、加圧室33と吐出口34とを接続する吐出通路37を有し、中間通路36を形成する内壁のうち吸入弁部50の係止部材53が嵌め込まれる係止溝362の近傍から加圧室33までの部分と、加圧室33を形成する内壁と、シリンダ部28の内壁と、吐出通路37を形成する内壁とを含む圧力作用壁部200を有している。圧力作用壁部200には、オートフレッテージ処理による残留応力が付与されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに供給する燃料を加圧し吐出する高圧ポンプに関する。
従来、プランジャの往復移動により加圧される加圧室を有する高圧ポンプが知られている。この高圧ポンプでは、作動時、加圧室を形成する壁面、および、当該加圧室に接続する通路を形成する壁面に、加圧室の圧力または当該圧力に起因する比較的大きな力が作用する。そのため、前記壁面には、加圧室の圧力の変動に伴う応力の負荷が集中的に繰り返される。よって、前記壁面は、強度が高く設定されていることが望ましい。
また、ガソリンエンジン用の高圧ポンプでは、燃料としてのガソリンを加圧し吐出する。そのため、高圧ポンプの加圧室および通路を形成する内壁は、アルコールおよび水分を含むガソリンに晒される。よって、加圧室および通路を形成する部材には高い耐食性が要求される。
独国特許発明第102006054440号明細書
ところで、特許文献1には、ディーゼルエンジン用のコモンレールに用いられる高圧インジェクタが開示されている。この高圧インジェクタを構成する部材の通路を形成する壁面にはオートフレッテージ処理による残留応力が付与され、当該壁面の強度の向上が図られている。特許文献1の高圧インジェクタはディーゼルエンジン用のため、高い耐食性が要求されない。よって、この高圧インジェクタを構成する部材は鉄により形成されている。そのため、上述のガソリンエンジン用の高圧ポンプに対し、特許文献1の高圧インジェクタに用いられる技術を単に適用した場合、すなわち、オートフレッテージ処理を施した鉄部材を高圧ポンプの構成部材として用いた場合、強度については高められるものの、燃料に対する耐食性は低いものとなる。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部に生じる圧力変動に伴う応力集中に対する強度、および、燃料に対する耐食性が高い高圧ポンプを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、プランジャとハウジングと吸入弁部とを備えている。ハウジングは、ステンレスにより形成されている。ハウジングは、燃料が吸入される吸入口、プランジャを往復移動可能に支持するシリンダ部、当該シリンダ部の内側空間と接続しプランジャの往復移動により内部が加圧される加圧室、燃料が吐出される吐出口、吸入口と接続する吸入通路、吸入通路と加圧室とを接続する中間通路、および、加圧室と吐出口とを接続する吐出通路を有している。吸入弁部は、ハウジングの中間通路に設けられている。吸入弁部は、弁ボディおよび吸入弁を有している。弁ボディには、燃料が流通可能な通孔が形成されている。吸入弁は、弁ボディの弁座から離間または当接することにより中間通路の燃料の流れを許容または遮断可能である。
本発明では、ハウジングは、中間通路を形成する内壁の少なくとも一部と、加圧室を形成する内壁と、シリンダ部の内壁と、吐出通路を形成する内壁とを含む圧力作用壁部を有している。当該圧力作用壁部には、高圧ポンプの作動時、加圧室の圧力または当該圧力に起因する力が作用する。そして、本発明では、圧力作用壁部にはオートフレッテージ処理による残留応力が付与されている。すなわち、圧力作用壁部は、例えば製造工程においてオートフレッテージにより圧力が印加されて残留応力が付与されることで、圧力作用壁部以外の部分よりも強度が高められている。
高圧ポンプの作動時、プランジャの往復移動により、加圧室の圧力は変動する。加圧室の圧力が高まると、圧力作用壁部には、加圧室の圧力または当該圧力に起因する力が作用する。よって、高圧ポンプの作動時、圧力作用壁部には、加圧室の圧力変動に伴う応力の負荷が集中的に繰り返される。本発明では、オートフレッテージ処理により圧力作用壁部の強度が高められているため、加圧室の圧力変動に伴う繰返応力での疲労破壊が抑制される。
また、ハウジングは、ステンレスにより形成されている。一般に、ステンレスは、鉄等の金属と比べ耐食性が高い。そのため、本発明では、ハウジングは、例えば鉄製のハウジングと比べ耐食性が高い。よって、燃料として例えばガソリンを用いても、ハウジングの内部の各通路等を形成する内壁の腐食を抑制することができる。
なお、本発明では、ハウジングは、圧力作用壁部に対してのみ、オートフレッテージ処理による残留応力が付与されている。そのため、ハウジングの圧力作用壁部以外の部分、すなわち高圧ポンプ作動時に比較的小さな力が作用する部分は、残留応力による塑性変形または破壊を免れることができる。
請求項2に記載の発明では、リリーフ弁部をさらに備えている。リリーフ弁部は、吐出通路の途中と加圧室とを接続するようハウジングに形成されるリリーフ通路に設けられている。リリーフ弁部は、吐出通路の圧力が所定値以上になると開弁し、リリーフ通路における吐出通路側から加圧室側への燃料の流れを許容する。そして、本発明では、圧力作用壁部は、ハウジングのリリーフ通路を形成する内壁を含む。すなわち、リリーフ通路を形成する内壁に対してもオートフレッテージ処理による残留応力が付与され、当該内壁の強度が高められている。これにより、高圧ポンプの作動時、加圧室の圧力変動に伴う繰返応力での疲労破壊を抑制することができる。
請求項3に記載の発明では、ハウジングは、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスにより形成されている。一般に、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスは、ステンレスの中では比較的耐食性が高いものの、強度が低い。本発明では、圧力作用壁部はオートフレッテージ処理により強度が高められている。よって、本発明では、ハウジングの耐食性および強度の両方をより高めることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプの製造方法を例示するものである。一方、請求項5に記載の発明は、請求項2または3に記載の、リリーフ弁部を備える高圧ポンプの製造方法を例示するものである。
請求項4に記載の高圧ポンプの製造方法の発明は、ハウジングを形成する部材に、シリンダ部、加圧室、吐出口、中間通路および吐出通路を形成する第1段階と、当該第1段階の後、圧力作用壁部にオートフレッテージ処理を施すことにより残留応力を付与する第2段階と、当該第2段階の後、前記ハウジングを形成する部材に吸入口および吸入通路を形成する第3段階とを含む。
請求項5に記載の高圧ポンプの製造方法の発明は、ハウジングを形成する部材に、シリンダ部、加圧室、吐出口、中間通路、吐出通路およびリリーフ通路を形成する第1段階と、当該第1段階の後、圧力作用壁部にオートフレッテージ処理を施すことにより残留応力を付与する第2段階と、当該第2段階の後、前記ハウジングを形成する部材に吸入口および吸入通路を形成する第3段階とを含む。
高圧ポンプの製造工程において、ハウジングを形成する部材に吸入口および吸入通路を形成した後に、圧力作用壁部にオートフレッテージ処理を行う場合、吸入通路を形成する部材の内壁が、オートフレッテージ処理による圧力によって変形するおそれがある。
そこで、請求項4および5に記載の発明では、オートフレッテージ処理を行う第2段階の後に、ハウジングを形成する部材に吸入口および吸入通路を形成する。これにより、吸入通路を形成する部材の内壁が、オートフレッテージ処理による圧力によって変形するのを防ぐことができる。
本発明の一実施形態による高圧ポンプを示す断面図。 図1のII−II線断面図。 ステンレスの種類毎の特性を説明するための模式図。 本発明の一実施形態による高圧ポンプのハウジングを形成する部材を示す断面図。 図4のV−V線断面図。 本発明の一実施形態による高圧ポンプのハウジングを示す断面図。 図6を矢印VIIの方向から見た図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による高圧ポンプを図1に示す。高圧ポンプ1は、例えばガソリンエンジンのインジェクタに、燃料としてのガソリンを供給する燃料ポンプである。例えば、高圧ポンプ1は、図示しない燃料タンク側から燃料を吸入し、図示しないデリバリパイプ側へ吐出する。これにより、デリバリパイプ内の燃料は、蓄圧され、デリバリパイプに接続するインジェクタからエンジンに噴射供給される。
高圧ポンプ1は、プランジャ20、ハウジング30、吸入弁部50およびリリーフ弁部90等を備えている。プランジャ20は、金属により中実円筒状に形成されている。プランジャ20は、大径部21と小径部22とからなる。小径部22は、大径部21の端部中央から軸方向に延びるようにして形成され、外径が大径部21の外径よりも小さい。
ハウジング30は、例えばオーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスにより形成され、吸入口31、凹部32、加圧室33、吐出口34、吸入通路351、吸入通路352、中間通路36、吐出通路37、シリンダ部38およびリリーフ通路39等を有している。凹部32は、例えばハウジング30を形成する部材の外壁を切削等することにより形成されている。これにより、凹部32の内側には、略円柱状の内側空間321が形成されている。加圧室33は、ハウジング30の略中央に形成されている。
シリンダ部38は、ハウジング30を形成する部材を加圧室33に向かって例えば切削等することにより略円筒状に形成されている。シリンダ部38の内側空間381は加圧室33に接続している。内側空間381には、プランジャ20の大径部21が挿入されている。シリンダ部38の内径は、大径部21の外径よりもやや大きい。これにより、シリンダ部38は、大径部21と摺動可能であり、プランジャ20を軸方向に往復移動可能に支持している。
吸入通路351は、吸入口31と凹部32の内側空間321とを接続するよう形成されている。内側空間321には、吸入通路352が接続している。中間通路36は、ハウジング30の略円筒状の内壁により形成され、吸入通路352と加圧室33とを接続している。ハウジング30の、中間通路36の加圧室33とは反対側の端部には、開口部361が形成されている。当該開口部361は、後述する電磁駆動部60のフランジ66によって塞がれている。吐出通路37は、加圧室33と吐出口34とを接続するよう形成されている。
ハウジング30の凹部32には、カバー部材40が設けられている。カバー部材40は、例えばステンレス等の金属により有底筒状に形成されている。カバー部材40は、底部とは反対側の端部の内壁が、ハウジング30の凹部32(内側空間321)の径方向外側の外壁に当接するよう設けられることで、凹部32との間に略円柱状の流体室323を形成している。ここで、流体室323は、内側空間321を含んでいる。また、カバー部材40の底部とは反対側の端部の内壁と、ハウジング30の凹部32の径方向外側の外壁とは、全周に亘って溶接されている。これにより、流体室323の内側と外側とは液密に保たれている。
流体室323には、パルセーションダンパ41が設けられている。パルセーションダンパ41は、例えば2つの円形皿状の金属製ダイアフラムの外縁部を合わせ、溶接することにより形成されている。これにより、パルセーションダンパ41の内側には、ダンパ室411が形成されている。ダンパ室411には、例えばヘリウムガスまたはアルゴンガス、あるいはこれらの混合気体が封入されている。パルセーションダンパ41は、ダンパ室411の容積が増減するよう変形することにより、流体室323に生じる燃料の圧力脈動を低減可能である。
パルセーションダンパ41は、略円筒状の上支持体42と下支持体43とに挟まれるようにして流体室323内で支持されている。上支持体42とカバー部材40との間には、付勢部材44が設けられている。付勢部材44は、上支持体42、パルセーションダンパ41および下支持体43を凹部32に押し付けている。
上述の構成により、吸入口31は、吸入通路351、流体室323(内側空間321)、吸入通路352、中間通路36、加圧室33および吐出通路37を経由して吐出口34に連通している。ここで、ハウジング30、フランジ66およびカバー部材40は、特許請求の範囲における「ハウジング」を構成している。また、吸入通路351、流体室323および吸入通路352は、特許請求の範囲における「吸入通路」を構成している。すなわち、流体室323は、「吸入通路」の一部を構成している。
吸入口31には、燃料タンクの燃料を汲み上げる低圧燃料ポンプに連通する低圧燃料配管2が接続される。また、吐出口34には、デリバリパイプに連通する高圧燃料配管3が接続される(図2参照)。これにより、燃料タンクの燃料は、低圧燃料配管2を経由して吸入口31からハウジング30の内部に吸入され、高圧燃料配管3を経由して吐出口34からデリバリパイプへ吐出される。
図2に示すように、リリーフ通路39は、吐出通路37の途中と加圧室33とを接続するようハウジング30に形成されている。リリーフ通路39は、吐出通路37に接続する第1リリーフ通路391と、加圧室33に接続する第2リリーフ通路392とからなる。ハウジング30の、第1リリーフ通路391の吐出通路37とは反対側の端部には、開口部393が形成されている。
吸入弁部50は、中間通路36に設けられている。以下、吸入弁部50のより具体的な構成を説明する。図1に示すように、吸入弁部50は、弁ボディ51、吸入弁52、係止部材53、ストッパ54およびスプリング55等を有している。
弁ボディ51は、有底筒状に形成され、中間通路36のうち加圧室33から所定の距離離れた箇所に設けられている。弁ボディ51は、筒部511および底部512を有している。底部512は、筒部511の加圧室33とは反対側の端部を塞いでいる。また、底部512には、燃料が流通可能な通孔513が複数形成されている。
吸入弁52は、軸部521および傘部522からなり、弁ボディ51の底部512に形成された穴部により軸部521が摺動可能に支持されている。これにより、吸入弁52は、軸方向に往復移動可能である。傘部522は、底部512の加圧室33側壁面の通孔513の外周に形成された弁座514に当接可能である。吸入弁52は、傘部522が弁座514から離間または弁座514に当接することにより、通孔513の燃料の流れ、すなわち中間通路36の燃料の流れを許容または遮断可能である。
係止部材53は、環状に形成され、中間通路36を形成するハウジング30の内壁に形成された係止溝362に嵌め込まれている。係止部材53は、弁ボディ51の底部512側の端部を係止することで、弁ボディ51の加圧室33とは反対側への移動を規制している。これにより、弁ボディ51は、加圧室33とは反対側への抜けが抑制されている。
ストッパ54は、弁ボディ51の筒部511の内側、つまり、底部512の加圧室33側に設けられている。ストッパ54は、傘部522が当接したとき、吸入弁52の加圧室33側への移動を規制する。また、ストッパ54には、ストッパ54の底部512側と加圧室33側とを接続する通孔が複数形成されている。
スプリング55は、傘部522とストッパ54との間に設けられ、吸入弁52を加圧室33とは反対側へ付勢している。
吸入弁部50の加圧室33とは反対側には、電磁駆動部60が設けられている。電磁駆動部60は、ニードル61、可動コア62、固定コア63、コイル64、スプリング65およびフランジ66等を有している。フランジ66は、ハウジング30に形成された中間通路36の開口部361を塞ぐようにして設けられている。ニードル61は、フランジ66に形成された穴部により往復移動可能に支持され、一方の端部が吸入弁52の軸部521の傘部522とは反対側の端部に当接可能である。可動コア62は、磁性材料により形成され、ニードル61の他方の端部に取り付けられている。固定コア63は、磁性材料により形成され、可動コア62の加圧室33とは反対側に固定されている。コイル64は、固定コア63の径方向外側に設けられており、端子641を経由して外部から電力が供給されることにより磁界を生じる。コイル64に磁界が生じると固定コア63および可動コア62に磁気回路が形成され、可動コア62は、ニードル61とともに固定コア63側へ吸引される。
スプリング65は、可動コア62と固定コア63との間に設けられ、可動コア62およびニードル61を加圧室33側へ付勢している。ここで、スプリング65の付勢力は、スプリング55の付勢力よりも大きく設定されている。そのため、コイル64に電力が供給されていないとき、吸入弁52は、可動コア62およびニードル61を経由してスプリング65の付勢力により加圧室33側へ付勢され、ストッパ54に当接した状態となる。このとき、吸入弁52の傘部522は弁ボディ51の弁座514から離間しているため、中間通路36の燃料の流れは許容されている。一方、コイル64に電力が供給されることにより可動コア62およびニードル61が固定コア63側に吸引されると、吸入弁52は、スプリング55の付勢力等により付勢されて加圧室33とは反対側へ移動し、傘部522が弁ボディ51の弁座514に当接する。これにより、中間通路36の燃料の流れが遮断される。
このように、吸入弁部50は、電磁駆動部60の作動により、中間通路36の燃料の流れを許容または遮断可能である。なお、本実施形態では、電磁駆動部60および吸入弁部50は、所謂ノーマリーオープンタイプの弁装置を構成している。
ハウジング30の吐出通路37には、吐出弁部80が設けられている。吐出弁部80は、吐出弁81、筒部材82およびスプリング83を有している。吐出弁81は、有底筒状に形成され、底部側の端部が、ハウジング30の内壁(吐出通路37)に形成された弁座に当接可能である。また、吐出弁81には複数の通孔が形成されている。筒状の筒部材82は、吐出弁81の加圧室33とは反対側に設けられている。筒部材82は、ハウジング30の吐出通路37を形成する内壁に圧入固定されている。スプリング83は、吐出弁81の底部と筒部材82との間に設けられ、吐出弁81を加圧室33側へ付勢している。
図2に示すように、ハウジング30のリリーフ通路39には、リリーフ弁部90が設けられている。リリーフ弁部90は、リリーフ弁91、筒部材92、スプリング93および栓部材94を有している。リリーフ弁91、筒部材92、スプリング93および栓部材94は、第1リリーフ通路391に設けられている。
リリーフ弁91は、有底筒状に形成され、底部側の端部が、ハウジング30の内壁(第1リリーフ通路391)に形成された弁座に当接可能である。また、リリーフ弁91とハウジング30の内壁との間には所定の隙間または溝が形成されている。
筒部材92は、リリーフ弁91の吐出通路37とは反対側に設けられている。筒部材92は、有底筒状に形成され、底部が吐出通路37とは反対側に位置するよう、ハウジング30の第1リリーフ通路391を形成する内壁に圧入固定されている。スプリング93は、リリーフ弁91の底部と筒部材92の底部との間に設けられ、リリーフ弁91を吐出通路37側へ付勢している。なお、筒部材92の底部には通孔が形成されている。
栓部材94は、ハウジング30に形成された開口部393を塞ぐようにして設けられている。栓部材94は、有底筒状に形成され、開口部393にねじ込まれるようにして設けられている。ここで、筒部材92の底部側端部は、栓部材94の内側に位置している。また、筒部材92の外壁と栓部材94の内壁との間には、所定の隙間が形成されている。
図1に示すように、プランジャ20の小径部22の大径部21とは反対側の端部には、スプリングシート11が取り付けられている。ハウジング30のスプリングシート11側端面には、加圧室33側へ環状に凹む収容溝382が形成されている。当該収容溝382には、シールホルダ15が収容されている。スプリングシート11とシールホルダ15との間には、スプリング12が設けられている。スプリング12は、スプリングシート11を図示しないカムの方向へ付勢している。プランジャ20は、図示しないタペットを介してカムと接し、カムが回転することにより軸方向に往復駆動される。
シールホルダ15とプランジャ20の小径部22との間には、シール部材13およびオイルシール14が設けられている。シール部材13は、小径部22周囲の燃料油膜の厚さを調整し、プランジャ20の摺動によるエンジン側への燃料のリークを抑制する。オイルシール14は、小径部22周囲のオイル油膜の厚さを規制し、プランジャ20の摺動によるオイルのリークを抑制する。
次に、本実施形態の高圧ポンプ1の製造方法について説明する。
高圧ポンプ1の製造方法は、以下に示す第1段階、第2段階および第3段階を含む。第1段階、第2段階および第3段階を経ることにより、ハウジング30が形成される。
「第1段階」
第1段階では、図4および5に示すように、ハウジング30を形成するための部材100に、シリンダ部38、加圧室33、吐出口34、中間通路36、吐出通路37およびリリーフ通路39を例えば切削等により形成する。また、中間通路36を形成する部材100の内壁に、係止部材53を嵌め込むための係止溝362を形成する。ここで、部材100は、例えばオーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスにより形成されている。図3に示すように、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスは、一般に、マルテンサイト系ステンレスと比べ、耐食性は高いものの、強度は低い。そのため、この段階(第1段階)では、部材100の強度は、比較的低い。
「第2段階」
第1段階の後の第2段階では、部材100の圧力作用壁部200にオートフレッテージ処理を施すことにより残留応力を付与する。ここで、圧力作用壁部200とは、ハウジング30(部材100)の、中間通路36を形成する内壁のうち係止溝362の近傍から加圧室33までの部分と、加圧室33を形成する内壁と、シリンダ部38の内壁と、吐出通路37を形成する内壁と、リリーフ通路39を形成する内壁と、を含む部分のことである。すなわち、圧力作用壁部200は、図4および5に格子状の網掛けで示す部分であって、各通路および加圧室33等を形成する内壁から所定の深さまでを含む部分である。なお、圧力作用壁部200は、高圧ポンプ1の作動時、加圧室33の圧力に起因する比較的大きな力が作用する部位である。
第2段階でのオートフレッテージ処理について、より具体的に説明する。まず、中間通路36の開口部361、シリンダ部38の加圧室33とは反対側の開口部、吐出口34、および、第1リリーフ通路391の開口部393を、閉塞部材または流体供給口で塞ぐ。続いて、流体供給口から高圧の流体を部材100の内部へ供給することにより、圧力作用壁部200に対し所定の圧力を印加する。ここで、所定の圧力とは、部材100の引張り強度と塑性強度との間の塑性域になるような圧力のことである。これにより、圧力作用壁部200は、残留圧縮応力が印加された状態となる。
なお、このとき、圧力作用壁部200に対し所定の圧力を印加するために、閉塞部材に例えば開閉弁を設け、当該弁の開度を調節することにより圧力を調節してもよい。また、中間通路36を形成する内壁に対しては、「係止溝362の近傍から加圧室33までの部分」に残留応力を付与するため、閉塞部材または流体供給口を開口部361から所定の位置(係止溝362の加圧室33とは反対側の所定の位置:図4にLで示す位置)まで挿入した状態でオートフレッテージ処理を行う。
「第3段階」
第2段階の後の第3段階では、部材100に吸入口31および「吸入通路」を形成する。すなわち、図6および7に示すように、部材100に、吸入口31、吸入通路351、凹部32(内側空間321)および吸入通路352を例えば切削等により形成する。また、部材100の凹部32とは反対側の端面に、シールホルダ15を収容するための収容溝382を形成する。これにより、圧力作用壁部200にのみ残留応力が付与されたハウジング30を得ることができる(図6参照)。
次に、本実施形態の高圧ポンプ1の作動について説明する。
「吸入行程」
プランジャ20が図1の下方へ移動するとき、コイル64への通電は停止されている。そのため、吸入弁52は、電磁駆動部60のスプリング65から力を受けている可動コア62と一体のニードル61により加圧室33側へ付勢されている。その結果、吸入弁52は、弁ボディ51の弁座514から離間している。また、プランジャ20が図1の下方へ移動するとき、加圧室33の圧力は低下する。そのため、吸入弁52が弁ボディ51の底部512側の燃料から受ける力は、加圧室33側の燃料から受ける力よりも大きくなる。これにより、吸入弁52には弁座514から離間する方向へ力が加わり、吸入弁52は、ストッパ54に当接するまで移動する。吸入弁52が弁座514から離間、すなわち開弁することにより、流体室323は、吸入通路352および中間通路36を経由して加圧室33に連通する。したがって、流体室323の燃料は、吸入通路352および中間通路36をこの順で経由して加圧室33に吸入される。
「調量行程」
プランジャ20が下死点から上死点に向かって上昇するとき、加圧室33から吸入弁52側すなわち流体室323側へ排出される燃料の流れにより、吸入弁52には加圧室33側の燃料から弁座514に当接する方向へ力が加わる。しかし、コイル64に通電していないとき、ニードル61は、スプリング65の付勢力により吸入弁52側へ付勢されている。そのため、吸入弁52は、ニードル61によって弁座514側への移動が規制される。また、吸入弁52は、加圧室33側がストッパ54によって覆われている。これにより、加圧室33から流体室323側へ排出される燃料の流れが、吸入弁52に直接衝突することはない。そのため、燃料の流れにより吸入弁52に加わる閉弁方向への力が緩和される。
調量行程においては、コイル64への通電が停止されている間、吸入弁52は弁座514から離間した状態を維持する。これにより、プランジャ20の上昇によって加圧室33から排出される燃料は、流体室323から加圧室33へ吸入される場合と逆に、中間通路36および吸入通路352をこの順で経由して流体室323へ戻される。
調量行程の途中にコイル64へ通電すると、コイル64に発生した磁界により、固定コア63および可動コア62に磁気回路が形成される。これにより、互いに離間している固定コア63と可動コア62との間には磁気吸引力が発生する。固定コア63と可動コア62との間に発生する磁気吸引力がスプリング65の付勢力よりも大きくなると、可動コア62は固定コア63側へ移動する。そのため、可動コア62と一体のニードル61も、固定コア63側へ移動する。ニードル61が固定コア63側へ移動すると、吸入弁52とニードル61とは離間し、吸入弁52はニードル61から力を受けない。その結果、吸入弁52は、スプリング55の付勢力、および、加圧室33から流体室323側へ排出される燃料の流れにより吸入弁52に加わる閉弁方向の力によってストッパ54から離間し弁座514側へ移動する。これにより、吸入弁52が閉弁する。
プランジャ20が上昇するとき、通孔513、すなわち加圧室33と流体室323との間を閉鎖することにより、加圧室33から流体室323へ戻される燃料の量が調整される。その結果、加圧室33で加圧される燃料の量が決定される。吸入弁52が弁座514側へ移動し、吸入弁52が弁座514に当接、すなわち閉弁することにより、通孔513が閉鎖され、中間通路36を流通する燃料の流れが遮断される。これにより、加圧室33から流体室323へ燃料を排出する調量行程は終了する。
「加圧行程」
加圧室33と流体室323との間が閉鎖された状態でプランジャ20がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室33の燃料の圧力は上昇する。加圧室33の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、吐出弁部80のスプリング83の付勢力と弁座下流側の燃料から吐出弁81が受ける力とに抗して、吐出弁81は弁座から離間する。これにより、吐出弁部80が開弁し、加圧室33で加圧された燃料は吐出通路37を通り高圧ポンプ1から吐出される。高圧ポンプ1から吐出された燃料は、図示しないデリバリパイプに供給されて蓄圧され、インジェクタに供給される。
また、このとき、吐出通路37の圧力が所定値以上になると、リリーフ弁部90のスプリング93の付勢力と弁座下流側の燃料からリリーフ弁91が受ける力とに抗して、リリーフ弁91は弁座から離間する。これにより、リリーフ弁部90が開弁し、吐出通路37の燃料は、リリーフ通路39を経由して加圧室33へ戻される。
プランジャ20が上死点まで移動すると、コイル64への通電が停止され、吸入弁52は再び弁座514から離間する。このとき、プランジャ20は再び図1の下方へ移動し、加圧室33の燃料の圧力は低下する。これにより、加圧室33には流体室323から燃料が吸入される。
なお、吸入弁52が閉弁し、加圧室33の燃料の圧力が所定値まで上昇したとき、コイル64への通電は停止してもよい。加圧室33の燃料の圧力が上昇すると、吸入弁52が弁座514から離間する方向へ受ける力よりも、加圧室33側の燃料によって弁座514に当接する方向へ受ける力が大きくなる。そのため、コイル64への通電を停止しても、吸入弁52は加圧室33側の燃料から受ける力によって弁座514への当接状態を維持する。このように、所定の時期にコイル64への通電を停止することにより、電磁駆動部60の消費電力を低減することができる。
上記の「吸入行程」、「調量行程」および「加圧行程」を繰り返すことにより、高圧ポンプ1は吸入した燃料を加圧して吐出する。燃料の吐出量は、電磁駆動部60のコイル64への通電タイミングを制御することにより調節される。
高圧ポンプ1の作動時、「吸入行程」、「調量行程」および「加圧行程」が繰り返されることにより、加圧室33の圧力は周期的に変動する。そのため、加圧室33に連通する流体室323には、燃料の圧力脈動が生じる。本実施形態では、流体室323にパルセーションダンパ41を設けることにより、当該燃料の圧力脈動を抑制している。
なお、「加圧行程」では、加圧室33の圧力が上昇することにより、ハウジング30の、中間通路36を形成する内壁のうち「係止溝362の加圧室33側」から加圧室33までの部分と、加圧室33を形成する内壁と、シリンダ部38の内壁と、吐出通路37を形成する内壁と、リリーフ通路39を形成する内壁と、に加圧室33の圧力または当該圧力に起因する力が作用するため、応力が生じる。また、このとき、吸入弁52が弁ボディ51の弁座514に押し付けられるため、弁ボディ51を係止する係止部材53が係止溝362の壁面に押し付けられる。その結果、ハウジング30の中間通路36の内壁のうち係止溝362の加圧室33とは反対側にも応力が生じる。
このように、高圧ポンプ1の作動時、圧力作用壁部200には、加圧室33の圧力または当該圧力に起因する力が作用し応力が生じる。よって、圧力作用壁部200には、加圧室33の圧力の変動に伴う応力の負荷が集中的に繰り返される。
以上説明したように、本実施形態では、高圧ポンプ1の製造工程において、ハウジング30(部材100)の、中間通路36を形成する内壁のうち係止部材53が嵌め込まれる係止溝362の近傍から加圧室33までの部分と、加圧室33を形成する内壁と、シリンダ部38の内壁と、吐出通路37を形成する内壁と、リリーフ通路39を形成する内壁と、を含む部分(圧力作用壁部200)に、オートフレッテージ処理による残留応力が付与される。すなわち、圧力作用壁部200は、製造工程においてオートフレッテージにより圧力が印加されて残留応力が付与されることで、圧力作用壁部200以外の部分よりも強度が高められている。
高圧ポンプ1の作動時、プランジャ20の往復移動により、加圧室33の圧力は変動する。加圧室33の圧力が高まると、圧力作用壁部200には、加圧室33の圧力または当該圧力に起因する力が作用する。また、加圧室33の圧力が高まると、弁ボディ51が加圧室33とは反対側へ押されるため、係止部材53が嵌め込まれた係止溝362には、比較的大きな力が作用する。よって、高圧ポンプ1の作動時、圧力作用壁部200には、加圧室33の圧力変動に伴う応力の負荷が集中的に繰り返される。本実施形態では、オートフレッテージ処理により圧力作用壁部200の強度が高められているため、加圧室33の圧力変動に伴う繰返応力での疲労破壊が抑制される。
また、ハウジング30は、ステンレスにより形成されている。一般に、ステンレスは、鉄等の金属と比べ耐食性が高い。そのため、本実施形態では、ハウジング30は、例えば鉄製のハウジングと比べ耐食性が高い。よって、燃料としてガソリンを用いる場合でも、ハウジング30の内部の各通路等を形成する内壁の腐食を抑制することができる。
なお、本実施形態では、ハウジング30は、圧力作用壁部200に対してのみ、オートフレッテージ処理による残留応力が付与されている。そのため、ハウジング20の圧力作用壁部200以外の部分、すなわち高圧ポンプ1の作動時に比較的小さな力が作用する部分(吸入通路351、凹部32および吸入通路352等)は、残留応力による塑性変形または破壊を免れることができる。
また、本実施形態では、ハウジング30は、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスにより形成されている。一般に、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスは、ステンレスの中では比較的耐食性が高いものの、強度が低い。本実施形態では、圧力作用壁部200はオートフレッテージ処理により強度が高められている。よって、本実施形態では、ハウジング30の耐食性および強度の両方をより高めることができる。
高圧ポンプ1の製造工程において、例えば、ハウジング30を形成する部材100に吸入口31および「吸入通路」(吸入通路351、凹部32、吸入通路352)を形成した後に、圧力作用壁部200にオートフレッテージ処理を行う場合、「吸入通路」を形成する部材100の内壁が、オートフレッテージ処理による圧力によって変形するおそれがある。
そこで、本実施形態では、オートフレッテージ処理を行う第2段階の後に、ハウジング30を形成する部材に吸入口31および「吸入通路」(吸入通路351、凹部32、吸入通路352)を形成する。これにより、「吸入通路」を形成する部材100の内壁が、オートフレッテージ処理による圧力によって変形するのを防ぐことができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、ハウジングをオーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスにより形成する例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、ハウジングをマルテンサイト系ステンレス、または、二相系ステンレスで形成してもよい。また、上記実施形態では、係止部材53が弁ボディ51の底部512側の端部を係止することによって、弁ボディ51の抜け止めとした例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、弁ボディ51がハウジング30の中間通路36を形成する内壁にねじ締結されるようにしても良い。この場合、当該ねじ締結部から加圧室33までの部分にオートフレッテージ処理による残留応力を付与することになる。
また、本発明の他の実施形態では、ハウジングにリリーフ通路を形成せず、リリーフ弁部を備えない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、吐出弁部を設けない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、高圧ポンプの製造工程において、第3段階の後に第2段階を実施してもよい。すなわち、ハウジングを形成する部材に加圧室および各通路等を形成した後にオートフレッテージ処理を行うこととしてもよい。
上述の実施形態では、高圧ポンプをガソリンエンジン用の燃料ポンプとして用いる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、高圧ポンプをディーゼルエンジン用の燃料ポンプとして用いてもよい。また、本発明の他の実施形態では、高圧ポンプを、燃料以外の流体、例えば水や油を加圧して吐出するポンプとして用いることも可能である。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・・・高圧ポンプ
20 ・・・・プランジャ
30 ・・・・ハウジング
31 ・・・・吸入口
32 ・・・・凹部
323 ・・・流体室(吸入通路)
33 ・・・・加圧室
34 ・・・・吐出口
351、352 ・・・・吸入通路
36 ・・・・中間通路
37 ・・・・吐出通路
38 ・・・・シリンダ部
381 ・・・内側空間
40 ・・・・カバー部材(ハウジング)
50 ・・・・吸入弁部
51 ・・・・弁ボディ
513 ・・・通孔
514 ・・・弁座
52 ・・・・吸入弁
200 ・・・圧力作用壁部

Claims (5)

  1. プランジャと、
    ステンレスにより形成され、燃料が吸入される吸入口、前記プランジャを往復移動可能に支持するシリンダ部、当該シリンダ部の内側空間と接続し前記プランジャの往復移動により内部が加圧される加圧室、燃料が吐出される吐出口、前記吸入口と接続する吸入通路、前記吸入通路と前記加圧室とを接続する中間通路、および、前記加圧室と前記吐出口とを接続する吐出通路を有するハウジングと、
    前記中間通路に設けられ、燃料が流通可能な通孔が形成される弁ボディ、および前記弁ボディの弁座から離間または当接することにより前記中間通路の燃料の流れを許容または遮断可能な吸入弁を有する吸入弁部と、を備え、
    前記ハウジングは、前記中間通路を形成する内壁の少なくとも一部と、前記加圧室を形成する内壁と、前記シリンダ部の内壁と、前記吐出通路を形成する内壁とを含む、前記加圧室の圧力または当該圧力に起因する力が作用する圧力作用壁部を有し、
    前記圧力作用壁部には、オートフレッテージ処理による残留応力が付与されていることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記吐出通路の途中と前記加圧室とを接続するよう前記ハウジングに形成されるリリーフ通路に設けられ、前記吐出通路の圧力が所定値以上になると開弁し、前記リリーフ通路における前記吐出通路側から前記加圧室側への燃料の流れを許容するリリーフ弁部をさらに備え、
    前記圧力作用壁部は、前記ハウジングの前記リリーフ通路を形成する内壁を含むことを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記ハウジングは、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレスまたは析出硬化系ステンレスにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプの製造方法であって、
    前記ハウジングを形成する部材に、前記シリンダ部、前記加圧室、前記吐出口、前記中間通路および前記吐出通路を形成する第1段階と、
    前記第1段階の後、前記圧力作用壁部にオートフレッテージ処理を施すことにより残留応力を付与する第2段階と、
    前記第2段階の後、前記部材に前記吸入口および前記吸入通路を形成する第3段階と、
    を含むことを特徴とする高圧ポンプの製造方法。
  5. 請求項2または3に記載の高圧ポンプの製造方法であって、
    前記ハウジングを形成する部材に、前記シリンダ部、前記加圧室、前記吐出口、前記中間通路、前記吐出通路および前記リリーフ通路を形成する第1段階と、
    前記第1段階の後、前記圧力作用壁部にオートフレッテージ処理を施すことにより残留応力を付与する第2段階と、
    前記第2段階の後、前記部材に前記吸入口および前記吸入通路を形成する第3段階と、
    を含むことを特徴とする高圧ポンプの製造方法。
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